説明

車両用警報装置、警報方法、およびプログラム

【課題】車両の周辺に位置する移動体の存在を車両の走行状況に応じて柔軟に警報することができる車両用警報装置、警報方法、およびプログラムを提供する。
【解決手段】車両に搭載されるナビゲーション端末14は、車両の現在位置を検出する車両位置検出部30と、車両の周辺に位置する移動体の現在位置を検出する移動体位置検出部32と、車両の走行状況を検出する走行状況検出部34と、走行状況検出部34により検出される車両の走行状況に基づいて、車両の危険度を推定する危険度推定部36と、車両の現在位置と、危険度推定部36により推定される車両の危険度と、に基づいて、警報対象領域を決定する警報対象領域決定部38と、移動体の現在位置が警報対象領域に含まれる場合に、移動体の存在を警報するナビゲーション部40と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用警報装置、警報方法、およびプログラムに関し、特に、車両と移動体(歩行者、自転車に乗った人など)との接触または衝突を回避するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の周辺に位置する移動体の存在をその車両の運転手に警報する車両用警報装置が知られている。
【0003】
たとえば、特許文献1には、歩行者などの移動体に携帯された通信端末の位置と、車両の位置と、車両の進行方向にある物体の位置および大きさと、に基づいてそれらの相対的な位置関係を算出し、通信端末が車両の進行方向にある物体の死角領域に存在すると判定された場合に、車両の運転手に移動体の存在を警報する車両用警報装置が開示されている。
【特許文献1】特開2004−46426号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の車両用警報装置では、移動体の存在が警報される領域(以下「警報対象領域」という)が、その時の状況によらず常に車両から一定の範囲(車両の現在位置を中心に所定距離内の範囲、車両用警報装置のモニタに表示されている範囲など)に設定されている。このため、車両の周辺に位置する移動体の存在を、運転手に対する注意喚起の必要性に応じて柔軟に警報することができなかった。
【0005】
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、車両の周辺に位置する移動体の存在を車両の走行状況に応じて柔軟に警報することができる車両用警報装置、警報方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る車両用警報装置は、車両に搭載される車両用警報装置であって、前記車両の現在位置を検出する車両位置検出手段と、前記車両の周辺に位置する移動体の現在位置を検出する移動体位置検出手段と、前記車両の走行状況を検出する走行状況検出手段と、前記走行状況検出手段により検出される前記車両の走行状況に基づいて、前記車両の危険度を推定する危険度推定手段と、前記車両の現在位置と、前記危険度推定手段により推定される前記車両の危険度と、に基づいて、警報対象領域を決定する警報対象領域決定手段と、前記移動体の現在位置が前記警報対象領域に含まれる場合に、前記移動体の存在を警報する警報手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、車両の走行状況に基づいて車両の危険度が推定され、その危険度に基づいて警報対象領域が決定される。このため、車両の周辺に位置する移動体の存在を車両の走行状況に応じて柔軟に警報することができる。なお、車両の走行状況には、車両の走行速度、車両が走行している道路およびその沿道の状況、車両と移動体との距離、車両の周辺に位置する移動体の数、車両付近の天気、時刻などが含まれる。また、警報は、運転手の五感のいずれに対するものであってもよい。
【0008】
また、本発明の一態様では、前記警報対象領域決定手段は、前記危険度推定手段により推定される前記車両の危険度が高いほど前記警報対象領域が拡大するよう、前記警報対象領域を決定する。
【0009】
この態様によれば、車両の危険度が低い場合には車両の近くに位置する移動体の存在しか警報されないが、車両の危険度が高い場合には車両から比較離れた移動体の存在も警報されるようになる。
【0010】
また、本発明の一態様では、前記車両の現在位置を示す道路地図画像を表示する表示手段をさらに含み、前記警報手段は、前記表示手段に前記移動体の存在を示す警報画像をさらに表示させる。
【0011】
この態様によれば、車両の現在位置を示す道路地図画像とともに車両の周辺に位置する移動体の存在を車両の運転手に対して視覚的に警報することができる。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記警報画像の表示態様は、前記危険度推定手段により推定される前記車両の危険度に基づいて決定される。
【0013】
なお、前記車両の走行状況は、前記車両の走行速度、前記車両の現在位置における道路の幅、前記車両の現在位置と前記移動体の現在位置との距離、前記車両の現在位置と前記移動体の現在位置との間に存在する物体の寸法に基づいて推定される前記車両から前記移動体への見通し、前記車両の現在位置における道路が通学路であるか否かの判定結果、前記移動体位置検出手段により検出される前記移動体の現在位置の数に基づいて推定される前記移動体の数、前記車両の現在位置における道路の渋滞状況、前記車両の現在位置における天気など、を含んでもよい。
【0014】
また、本発明に係る警報方法は、車両の現在位置を検出するステップと、前記車両の周辺に位置する移動体の現在位置を検出するステップと、前記車両の走行状況を検出するステップと、前記車両の走行状況に基づいて、前記車両の危険度を推定するステップと、前記車両の現在位置と前記車両の危険度とに基づいて、警報対象領域を決定するステップと、前記移動体の現在位置が前記警報対象領域に含まれる場合に、前記移動体の存在を警報するステップと、を含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係るプログラムは、車両に搭載されるコンピュータを、前記車両の現在位置を検出する車両位置検出手段、前記車両の周辺に位置する移動体の現在位置を検出する移動体位置検出手段、前記車両の走行状況を検出する走行状況検出手段、前記走行状況検出手段により検出される前記車両の走行状況に基づいて、前記車両の危険度を推定する危険度推定手段、前記車両の現在位置と、前記危険度推定手段により推定される前記車両の危険度と、に基づいて、警報対象領域を決定する警報対象領域決定手段、および前記移動体の現在位置が前記警報対象領域に含まれる場合に、前記移動体の存在を警報する警報手段、として機能させるためのプログラムである。
【0016】
なお、上記各プログラムは、インターネットなどの電気通信回線を通じて提供されてもよいし、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な情報記録媒体に格納されて提供されてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態に係るナビゲーションシステム10(車両用警報システム)の構成図である。同図に示すように、ナビゲーションシステム10は、車両12(ここでは自動車)に搭載されたナビゲーション端末14(車両用警報装置)と、移動体16(歩行者、自転車に乗った人など)に携帯される移動端末18と、を含んで構成される。
【0019】
ナビゲーション端末14は、車両12の現在位置および目的地までの経路などを表示し、運転手による車両12の円滑な走行を支援するコンピュータである。また、ナビゲーション端末14は、車両12の周辺に位置する移動体16の存在を車両12の運転手に警報する(詳細は後述する)。
【0020】
移動端末18は、携帯電話または携帯情報端末などの無線通信端末であり、たとえばBluetooth規格に準拠した無線通信部およびGPS(Global Positioning System)受信部を備えている。移動端末18は、その位置通知機能が有効にされている場合に、GPS衛星から受信されるGPS情報(時刻情報など)に基づいて移動端末18の現在位置を検出し、検出された現在位置を示す位置情報をその周辺領域(たとえば移動端末18の現在位置を中心に半径10〜100m程度の範囲)に定期的に無線送信する。なお、移動端末18は、GPS情報以外の情報(基地局エリア情報など)に基づいて移動端末18の現在位置を検出してもよい。また、移動端末18は、図示しない基地局などの上位装置を介して位置情報を送信してもよい。
【0021】
図2は、ナビゲーション端末14の機能ブロック図である。同図に示すように、ナビゲーション端末14は、表示部20、記憶部22、GPS受信部24、無線通信部26、および制御部28を含んで構成される。
【0022】
表示部20は、液晶ディスプレイまたは有機EL(Organic Electro Luminescence)ディスプレイなどで構成され、車両12の周辺の道路地図を示す道路地図画像、車両12の現在位置、後述する警報画像などを表示する。
【0023】
記憶部22は、ハードディスク装置または半導体メモリ素子などで構成されており、ナビゲーション用の制御プログラム、道路地図データ(道路、信号機、交通標識、地名、施設などに係る情報)、画像データ、音声データ、文字データ、各種テーブルなどを記憶している。
【0024】
GPS受信部24は、アンテナ、増幅器、復調回路を含んで構成される。GPS受信部24は、複数のGPS衛星のそれぞれから送信されるGPS情報を受信し、制御部28に出力する。
【0025】
無線通信部26は、アンテナ、増幅器、周波数変換器、帯域通過フィルタ、変復調回路を含んで構成される。無線通信部26は、移動端末18から無線送信される位置情報および図示しない交通局から無線送信される交通情報(渋滞状況、交通規制、天気などに係る情報)などを受信し、制御部28に出力する。
【0026】
制御部28は、たとえばCPU(Central Processing Unit)およびCPUの動作を制御するプログラムで構成され、ナビゲーション端末14の各部を制御する。また、図2に示すように、制御部28は、車両位置検出部30、移動体位置検出部32、走行状況検出部34、危険度推定部36、警報対象領域決定部38、およびナビゲーション部40を機能的に含み、車両12の運転手に対してナビゲーション情報を提供する。
【0027】
車両位置検出部30は、GPS受信部24から入力される複数のGPS情報に基づいて、車両12の現在位置を検出する。
【0028】
移動体位置検出部32は、無線通信部26から入力される位置情報に基づいて、移動端末18を携帯する移動体16の現在位置を検出する。
【0029】
走行状況検出部34は、車両位置検出部30により検出される車両12の現在位置、移動体位置検出部32により検出される移動体16の現在位置、記憶部22に記憶される道路地図データ、無線通信部26から入力される交通情報などに基づいて、車両12の走行状況を1または複数項目(ここでは10項目)検出する。
【0030】
たとえば、走行状況検出部34は、車両位置検出部30により検出される車両12の現在位置の変化に基づいて、車両12の走行速度を検出する。また、走行状況検出部34は、車両位置検出部30により検出される車両12の現在位置と、記憶部22に記憶される道路地図データと、に基づいて、車両12の現在位置における道路の幅(道幅)を検出するとともに、その道路に歩道があるか否か、その道路が通学路であるか否かなどを判定する。
【0031】
また、走行状況検出部34は、車両12の現在位置と移動体16の現在位置との距離を算出する。また、走行状況検出部34は、記憶部22に記憶される道路地図データに基づいて、車両12の現在位置と移動体16の現在位置との間に存在する物体(住宅、ビルなど)の寸法を検出し、検出された物体の寸法に基づいて車両12から移動体16への見通しを推定する。また、走行状況検出部34は、移動体位置検出部32により検出される移動体16の現在位置の数に基づいて、車両12の周辺に位置する移動体16の数を推定する。
【0032】
さらに、走行状況検出部34は、無線通信部26から入力される交通情報から、車両12の現在位置における道路の渋滞状況や天気を取得する。また、走行状況検出部34は、たとえばGPS受信部24から入力されるGPS情報に基づいて、現在時刻を取得する。
【0033】
危険度推定部36は、走行状況検出部34により検出される車両12の走行状況(ここでは10項目)に基づいて、車両12の危険度(車両12と移動体16とが接触または衝突する危険性の度合い)を推定する。たとえば、危険度推定部36は、走行状況別の危険度を定義する危険度テーブル(図3)を参照して、車両12の危険度を推定する。
【0034】
具体的には、車両12の走行速度が高速(たとえば60km/h以上)であれば、車両12の危険度(初期値は「0」)に「1」が加算される。また、車両12の現在位置における道路の道幅が狭ければ(たとえば3m以内)車両12の危険度に「1」が加算され、その道路に歩道がなければさらに「1」が加算され、その道路が通学路であればさらに「1」が加算される。また、車両12と移動体16との距離が近ければ(たとえば30m以内)車両12の危険度に「1」が加算され、車両12から移動体16への見通しが悪ければ(車両12と移動体16との間に運転手の視界を遮る物体があれば)さらに「1」が加算される。また、車両12の周辺に位置する移動体16の数が多ければ(たとえば5以上)車両12の危険度に「1」が加算され、車両12が走行している道路が渋滞していればさらに「1」が加算される。また、車両12の現在位置における天気が悪ければ(たとえば曇りまたは雨)車両12の危険度に「1」が加算され、現在の時間帯が夕方または夜であればさらに「1」が加算される。このようにして、危険度推定部36は、車両12の危険度(「0」〜「10」)を推定する。もちろん、危険度推定部36は、これとは異なる方法で車両12の危険度を推定してもよい。
【0035】
警報対象領域決定部38は、車両位置検出部30により検出される車両12の現在位置と、危険度推定部36により推定される車両12の危険度と、に基づいて、警報対象領域(移動体16の存在が警報される領域)を決定する。ここで、警報対象領域決定部38は、車両12の危険度が高いほど警報対象領域が拡大するよう、危険度別の警報態様を定義する警報態様テーブル(図4)を参照して警報対象領域を決定する。
【0036】
具体的には、車両12の危険度が「0」、「1〜3」、「4〜6」、「7〜9」、「10」であれば、車両12の現在位置を中心にそれぞれ「半径10m内」、「半径20m内」、「半径50m内」、「半径80m内」、「半径100m内」の範囲が警報対象領域として決定される。なお、警報対象領域決定部38は、これとは異なる方法で警報対象領域を決定してもよいし、警報対象領域の形状を円形とは異なる形状(四角形、六角形など)に設定してもよい。
【0037】
ナビゲーション部40は、車両位置検出部30により検出される車両12の現在位置、記憶部22に記憶される道路地図データ、無線通信部26から入力される交通情報などに基づいて、車両12の現在位置を示す道路地図画像、目的地までの経路、渋滞状況や交通規制に係る情報などを表示部20に表示させる。
【0038】
また、図5に示すように、移動体位置検出部32により検出される移動体16の現在位置が警報対象領域決定部38により決定される警報対象領域42に含まれる場合、ナビゲーション部40は、移動体16の存在を示す警報画像44を表示部20にさらに表示させるとともに、車両12に装備されたスピーカから警報音を出力する。警報画像44は、道路地図画像上において移動体16の現在位置に対応する位置に表示される。
【0039】
このとき、ナビゲーション部40は、危険度推定部36により推定される車両12の危険度に基づいて、警報画像44の表示態様や警報音を決定してもよい。たとえば、ナビゲーション部40は、図4に示す警報態様テーブルを参照して、警報画像44の表示態様や警報音を決定してもよい。こうすれば、車両12の危険度が「0」、「1〜3」、「4〜6」、「7〜9」、「10」である場合に、警報画像44はそれぞれ「白」、「青」、「黄」、「赤」、「赤(点滅)」で表示され、警報音はそれぞれ「無音」、「アラーム#1」、「アラーム#2」、「アラーム#3」、「注意喚起のアナウンス」となる。
【0040】
一方、図6に示すように、移動体16の現在位置が警報対象領域42外である場合、ナビゲーション部40は、表示部20への警報画像44の表示もスピーカからの警報音の出力も行わない。
【0041】
これにより、車両12の危険度が低い場合には車両12の近くに位置する移動体16の存在しか警報されないが、車両12の危険度が高い場合には車両12から比較離れた移動体16の存在も警報されるようになる。
【0042】
ここで、ナビゲーション端末14の動作を説明する。図7は、ナビゲーション端末14が定期的に実行する警報処理の一例を示すフロー図である。
【0043】
同図に示すように、ナビゲーション端末14はまず、GPS衛星から受信されるGPS情報に基づいて、車両12の現在位置を検出する(S100)。また、ナビゲーション端末14は、車両12の周辺に位置する移動端末18から無線送信される位置情報を受信し、その位置情報に基づいて移動端末18を携帯する移動体16の現在位置を検出する(S102)。さらに、ナビゲーション端末14は、車両12の走行状況(車両12の走行速度、車両12が走行している道路の幅、車両12から移動体16への見通し、車両12の周辺の天気、現在の時間帯など)を検出する(S104)。なお、S100〜S104の処理は、これと異なる順序で実行されてもよい。
【0044】
次に、ナビゲーション端末14は、S104で検出された車両12の走行状況に基づいて、車両12の危険度を推定する(S106)。そして、ナビゲーション端末14は、S100で検出された車両12の現在位置と、S106で推定された車両12の危険度と、に基づいて、警報対象領域を決定する(S108)。
【0045】
ここで、ナビゲーション端末14は、S102で検出された移動体16の現在位置がS108で決定された警報対象領域に含まれるか否かを判定する(S110)。そして、移動体16の現在位置が警報対象領域に含まれている場合に限り、ナビゲーション端末14は、表示部20に表示されている道路地図画像上に移動体16の存在を示す警報画像44を表示するとともに、車両12のスピーカから警報音を出力する(S112)。なお、S102において複数の移動体16から位置情報が受信された場合、ナビゲーション端末14は、それら複数の移動体16の数だけS110およびS112の処理を実行してもよい。
【0046】
以上説明したナビゲーションシステム10によれば、車両12の走行状況に基づいて車両12の危険度(車両12と移動体16とが接触または衝突する危険性の度合い)が推定され、その危険度に基づいて警報対象領域(移動体16の存在が警報される領域)が決定される。このため、車両12の周辺に位置する移動体16の存在を車両12の走行状況に応じて柔軟に警報することができる。
【0047】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。たとえば、上記実施形態では、いわゆるカー・ナビゲーション装置に本発明を適用した例を示したが、本発明は、車両に搭載される車両用警報装置全般に広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施形態に係るナビゲーションシステムの構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係るナビゲーション端末の機能ブロック図である。
【図3】走行状況別の危険度を定義する危険度テーブルの一例を示す図である。
【図4】危険度別の警報態様を定義する警報態様テーブルの一例を示す図である。
【図5】移動体の現在位置と警報対象領域との関係を示す図である。
【図6】移動体の現在位置と警報対象領域との関係を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るナビゲーション端末の警報処理の一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0049】
10 ナビゲーションシステム、12 車両、14 ナビゲーション端末、16 移動体、18 移動端末、20 表示部、22 記憶部、24 GPS受信部、26 無線通信部、28 制御部、30 車両位置検出部、32 移動体位置検出部、34 走行状況検出部、36 危険度推定部、38 警報対象領域決定部、40 ナビゲーション部、42 警報対象領域、44 警報画像。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載される車両用警報装置であって、
前記車両の現在位置を検出する車両位置検出手段と、
前記車両の周辺に位置する移動体の現在位置を検出する移動体位置検出手段と、
前記車両の走行状況を検出する走行状況検出手段と、
前記走行状況検出手段により検出される前記車両の走行状況に基づいて、前記車両の危険度を推定する危険度推定手段と、
前記車両の現在位置と、前記危険度推定手段により推定される前記車両の危険度と、に基づいて、警報対象領域を決定する警報対象領域決定手段と、
前記移動体の現在位置が前記警報対象領域に含まれる場合に、前記移動体の存在を警報する警報手段と、
を含むことを特徴とする車両用警報装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用警報装置において、
前記警報対象領域決定手段は、前記危険度推定手段により推定される前記車両の危険度が高いほど前記警報対象領域が拡大するよう、前記警報対象領域を決定する、
ことを特徴とする車両用警報装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の車両用警報装置において、
前記車両の現在位置を示す道路地図画像を表示する表示手段をさらに含み、
前記警報手段は、前記表示手段に前記移動体の存在を示す警報画像をさらに表示させる、
ことを特徴とする車両用警報装置。
【請求項4】
請求項3に記載の車両用警報装置において、
前記警報画像の表示態様は、前記危険度推定手段により推定される前記車両の危険度に基づいて決定される、
ことを特徴とする車両用警報装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の車両用警報装置において、
前記車両の走行状況は、前記車両の走行速度を含む、
ことを特徴とする車両用警報装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の車両用警報装置において、
前記車両の走行状況は、前記車両の現在位置における道路の幅を含む、
ことを特徴とする車両用警報装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載の車両用警報装置において、
前記車両の走行状況は、前記車両の現在位置と前記移動体の現在位置との距離を含む、
ことを特徴とする車両用警報装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の車両用警報装置において、
前記車両の走行状況は、前記車両の現在位置と前記移動体の現在位置との間に存在する物体の寸法に基づいて推定される前記車両から前記移動体への見通しを含む、
ことを特徴とする車両用警報装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載の車両用警報装置において、
前記車両の走行状況は、前記車両の現在位置における道路が通学路であるか否かの判定結果を含む、
ことを特徴とする車両用警報装置。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載の車両用警報装置において、
前記車両の走行状況は、前記移動体位置検出手段により検出される前記移動体の現在位置の数に基づいて推定される前記移動体の数を含む、
ことを特徴とする車両用警報装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれかに記載の車両用警報装置において、
前記車両の走行状況は、前記車両の現在位置における道路の渋滞状況を含む、
ことを特徴とする車両用警報装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれかに記載の車両用警報装置において、
前記車両の走行状況は、前記車両の現在位置における天気を含む、
ことを特徴とする車両用警報装置。
【請求項13】
車両の現在位置を検出するステップと、
前記車両の周辺に位置する移動体の現在位置を検出するステップと、
前記車両の走行状況を検出するステップと、
前記車両の走行状況に基づいて、前記車両の危険度を推定するステップと、
前記車両の現在位置と前記車両の危険度とに基づいて、警報対象領域を決定するステップと、
前記移動体の現在位置が前記警報対象領域に含まれる場合に、前記移動体の存在を警報するステップと、
を含むことを特徴とする警報方法。
【請求項14】
車両に搭載されるコンピュータを、
前記車両の現在位置を検出する車両位置検出手段、
前記車両の周辺に位置する移動体の現在位置を検出する移動体位置検出手段、
前記車両の走行状況を検出する走行状況検出手段、
前記走行状況検出手段により検出される前記車両の走行状況に基づいて、前記車両の危険度を推定する危険度推定手段、
前記車両の現在位置と、前記危険度推定手段により推定される前記車両の危険度と、に基づいて、警報対象領域を決定する警報対象領域決定手段、および
前記移動体の現在位置が前記警報対象領域に含まれる場合に、前記移動体の存在を警報する警報手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−152580(P2010−152580A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−329043(P2008−329043)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】