説明

車両用送風装置

【課題】モータの回転駆動軸と送風機の回転軸とをギアを介して連結することで、1つのモータで複数の送風機を回転駆動する車両用送風装置において、車両への搭載性を向上させる。
【解決手段】並列に配置された複数の送風機1A、1Bと、複数の送風機1A、1Bを回転駆動する単一のモータ2と、送風機1A、1Bが環状内部に回転可能に配置され、送風機1A、1Bの外周を覆う複数のシュラウドリング部31と、熱交換器の背面側の空間をシュラウドリング部31まで滑らかな流路によって接続するシュラウド平面部32とを有するファンシュラウド3とを備え、モータ2の回転駆動軸21と送風機1A、1Bの回転軸11a、12aとを、それぞれギア23、24、26、27、71〜73を介して連結し、モータ2を、シュラウド平面部32の空気流れ下流側の面における複数のシュラウドリング部31の中心同士を結ぶ中心線からずれた位置に固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラジエータ等の車両用熱交換器に冷却風を送風する車両用送風装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、熱交換コア部の長さが長い熱交換器に冷却空気を供給する車両用送風装置は、熱交換コア部の空気流れ下流側の面に2つの軸流ファン(JIS B 0132 番号1010参照)を設け、それぞれの回転軸にそれぞれファンモータを設けていた。すなわち、複数のファンを有する車両用送風装置では、ファンの個数だけファンモータが必要であった。そのため、車両用送風装置全体が大型化し、重量が大となるとともに、部品点数が増加するという問題があった。
【0003】
これに対し、熱交換器の熱交換コア部にそれぞれ対向して複数の軸流ファンを配設し、例えば熱交換コア部の端に設けられたタンクに1つのファンモータを固定し、ファンモータの回転軸と軸流ファンの軸とをギアを介して連結した車両用送風装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】実開昭62−112470号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の車両用送風装置では、モータが搭載される位置が車両ボディと重なってしまい、車両への搭載が困難になるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記点に鑑み、モータの回転駆動軸と送風機の回転軸とをギアを介して連結することで、1つのモータで複数の送風機を回転駆動する車両用送風装置において、車両への搭載性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明では、車両に搭載され、熱交換器に空気を送風する並列に配置された複数の送風機(1A、1B)と、複数の送風機(1A、1B)を回転駆動する単一のモータ(2)と、送風機(1A、1B)を保持するとともに、熱交換器から送風機(1A、1B)に至る空気通路を形成するファンシュラウド(3)とを備える車両用送風装置であって、ファンシュラウド(3)は、環状に形成され、送風機(1A、1B)が環状内部に回転可能に配置され、送風機(1A、1B)の外周を覆う複数のシュラウドリング部(31)と、熱交換器の背面側の空間をシュラウドリング部(31)まで滑らかな流路によって接続するシュラウド平面部(32)とを有しており、モータ(2)の回転駆動軸(21)と送風機(1A、1B)の回転軸(11a、12a)とは、それぞれギア(23、24、26、27、71〜73)を介して連結されており、モータ(2)は、シュラウド平面部(32)の空気流れ下流側の面における複数のシュラウドリング部(31)の中心同士を結ぶ中心線からずれた位置に固定されていることを特徴としている。
【0007】
元々、シュラウド平面部(32)の空気流れ下流側の面には何も他部品が搭載されないことから、そのスペースにモータ(2)を配置することで、モータ(2)の搭載位置が車両ボディと重ならないようにすることができる。このため、車両への搭載性を向上させることが可能となる。
【0008】
さらに、モータ(2)を、シュラウド平面部(32)の空気流れ下流側の面における複数のシュラウドリング部(31)の中心同士を結ぶ中心線からずれた位置であって、かつ複数のシュラウドリング部(31)の中心における前記中心線と直交する線からずれた位置に配置することが望ましい。
【0009】
また、上記特徴において、シュラウド平面部(32)の空気流れ方向から見た投影面の外周形状を長方形状にし、モータ(2)をシュラウド平面部(32)における角部とシュラウドリング部(31)との間に配置することができる。なお、「長方形」とは4つの内角が全て直角である四辺形のことをいい、正方形を含んでいる。
【0010】
また、モータ(2)を、シュラウド平面部(32)における複数のシュラウドリング部(31)の間で、かつ、複数のシュラウドリング部(31)の中心同士を結ぶ中心線からずれた位置に配置することができる。
【0011】
また、複数の送風機(1A、1B)は、互いに反対方向に回転する2つ軸流ファン(11、12)をそれぞれ有しており、2つの軸流ファン(11、12)を、その回転軸(11a、12a)が同一直線上となるように直列に配置することができる。
【0012】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1〜図5に基づいて説明する。本実施形態は、車両に搭載されるラジエータおよび冷媒放熱器(以下、熱交換器ともいう)に冷却空気を送風する車両用送風装置に本発明を適用したものである。なお、ラジエータは、周知のごとく車両エンジン(内燃機関)の冷却水回路に接続され、車両エンジンにて吸熱して温度上昇した高温の冷却水の放熱(冷却)を行うものである。冷媒放熱器は、周知のごとく空調用冷凍サイクルの圧縮機吐出側に接続され、圧縮機吐出冷媒の放熱(冷却)を行うものである。本実施形態では、ラジエータは、冷媒放熱器より車両後方側に配置されている。
【0014】
図1は、本第1実施形態に係る車両用送風装置を車両後方側から見た分解斜視図である。図1に示すように、本実施形態の車両用送風装置は、送風機1およびファンシュラウド3を備えている。送風機1は、熱交換器(図示せず)の車両後方側(空気流れ下流側)に2つ並列に配置されている。この2つの送風機1は、単一のモータ2にて回転駆動されるようになっている。
【0015】
熱交換器(図示せず)の車両後方側には、ファンシュラウド3が配置されている。ファンシュラウド3は、送風機1と熱交換器との隙間を閉塞して送風機1にて誘起された空気流が熱交換器を迂回して流れることを防止する機能と、送風機1を支持する機能とを有している。
【0016】
ファンシュラウド3は、円筒状(リング状)のシュラウドリング部31と、ラジエータ(図示せず)の背面側の空間をリング部31まで滑らかな流路によって接続するシュラウド平面部32とを有している。そして、本実施形態では、シュラウドリング部31およびシュラウド平面部32等の各部分が全て一体となるように形成されている。シュラウド平面部32は、空気流れ方向から見た投影面の外周形状が長方形状になっている。
【0017】
シュラウドリング部31は、環状内部において、送風機1が後述するブレード11c、12cの先端に必要な大きさの隙間を残して自由に回転し得るベンチュリ型の流路空間を形成しており、その中で送風機1は後述するギアボックス5の回転軸11a、12aに支持され、かつ回転駆動される。本実施形態では、送風機1が2つ並列に配置されているため、シュラウドリング部31も送風機1に対応するように2つ並列に形成されている。
【0018】
図2は、本第1実施形態に係る車両用送風装置を車両後方側から見た概略正面図である。なお、図2において、後述する軸流ファン11、12は図示を省略している。
【0019】
図1および図2に示すように、モータ2は、シュラウド3のシュラウド平面部32の車両後方側(空気流れ下流側)の面に固定されている。また、モータ2は、2つのシュラウドリング部31の中心同士を結ぶ中心線からずれた位置に固定されている。本実施形態では、モータ2は、空気流れ方向から見たときにモータ2全体がシュラウド平面部32と重なるような位置に配置されている。すなわち、モータ2は、空気流れ方向から見たときに、モータ2全体がシュラウド平面部32の投影面内に配置されている。このとき、モータ2の回転駆動軸21は、2つの送風機1の配置方向、すなわち複数のシュラウドリング部31の中心同士を結ぶ中心線に対して傾斜している。本実施形態では、モータ2は、シュラウド平面部32における角部とシュラウドリング部31との間、より詳細には、シュラウドリング部31の中心とシュラウド平面部32の角部とを結ぶ直線上に配置されている。
【0020】
次に、本実施形態における送風機1の具体的構成を説明する。ここで、2つの送風機1のうち、モータ2に近い側を第1の送風機1Aといい、モータ2から遠い側を第2の送風機1Bという。
【0021】
図3は本第1実施形態における第1の送風機1Aを車両上方側から見た断面図で、図4は本第1実施形態における第2の送風機1Bを車両上方側から見た断面図である。図3および図4に示すように、本実施形態の送風機1は、第1の軸流ファン11および第2の軸流ファン12を有する二重反転ファンを備えている。2つの軸流ファン11、12は、互いに直列に、すなわち回転軸11a、12aが同一直線上となるように配置されている。また、第1の軸流ファン11は、第2の軸流ファン12より車両前方側(空気流れ上流側)に配置されている。
【0022】
2つの軸流ファン11、12は、互いに反対方向に回転するように構成されている。また、2つの軸流ファン11、12において、誘起する空気流の方向は同一となっている。これにより、第1の軸流ファン11の出口で生じた円周方向の旋回流成分が、第2の軸流ファン12の反転により打ち消されるため、第1の軸流ファン11の出口で生じた旋回流の動圧分が、静圧として回収される。このため、通常の一連の軸流ファンと比較して高静圧が得られるので、図示しない熱交換器に送風する空気風量を増加させることができる。
【0023】
2つの軸流ファン11、12は、それぞれボス部11b、12bから放射状に延びる複数枚のブレード11c、12cを有している。ボス部11b、12bは、例えば一端が閉じた筒状、すなわち断面略コの字形状に形成されており、円形状の底部11d、12dと、底部11d、12dの縁部から略直角に突出する側壁部11e、12eとを有している。底部11d、12dの中心部には、回転軸11a、12aの一端側がそれぞれ接続されている。側壁部11e、12eの外表面には、ブレード11c、12cが接続されている。
【0024】
続いて、第1の送風機1Aの詳細な構成について説明する。
【0025】
図5は、本第1実施形態における第1の送風機1Aのギアボックス5を車両後方側から見た断面図である。なお、図5において、第2の軸流ファン12に対応する第1の従動側ギア23は、図示を省略している
図3および図5に示すように、モータ2(図1参照)の回転駆動軸21における第1の送風機1Aと対応する部位には、主動側ギア22が固定されている。
【0026】
第1の送風機1Aにおける2つの軸流ファン11、12の回転軸11a、12aは、モータ2の回転駆動軸21に対してそれぞれ垂直に配置されている。また、回転軸11a、12aの他端側(ボス部11b、12bに接続されていない側の端部)には、第1の従動側ギア23がそれぞれ固定されている。第1の従動側ギア23は、主動側ギア22とそれぞれ噛合しており、これによってモータ2の回転駆動力が、2つの軸流ファン11、12の回転軸11a、12aにそれぞれ伝達され、2つの軸流ファン11、12が互いに反対方向に回転するように構成されている。本実施形態では、主動側ギア22は、車両上方側から第1の従動側ギア23とそれぞれ噛合している。
【0027】
また、2つの第1の主動側ギア23は、第2の送風機1B側において第2の従動側ギア24とそれぞれ噛合している。これによってモータ2の回転駆動力が、第1の従動側ギア23を介して第2の従動側ギア24に伝達するようになっている。第2の従動側ギア24の中心部には、第2の送風機1B側に延びるシャフト25の一端が固定されている。
【0028】
2つの軸流ファン11、12の回転軸11a、12aは、ギアボックス5に軸受(図示せず)を介して回転可能に支持されている。このギアボックス5は、第1の従動側ギア23とともに主動側ギア22および第2の従動側ギア24をも収容しており、回転軸11a、12aと同様に回転駆動軸21およびシャフト25をも軸受(図示せず)を介して回転可能に支持している。なお、主動側ギア22および第1、第2の従動側ギア23、24は、螺旋歯車や傘歯車等の歯車が適宜使用される。
【0029】
続いて、第2の送風機1Bの詳細な構成について説明する。
【0030】
図4に戻り、シャフト25の他端側(第2の従動側ギア24に接続されていない側の端部)には、第3の従動側ギア26が固定されている。第2の送風機1Bにおける2つの軸流ファン11、12の回転軸11a、12aは、シャフト25に対してそれぞれ垂直に配置されている。また、回転軸11a、12aの他端側(ボス部11b、12bに接続されていない側の端部)には、第4の従動側ギア27がそれぞれ固定されている。第4の従動側ギア27は、第3の従動側ギア26とそれぞれ噛合しており、これによってモータ2の回転駆動力が、第1〜第4の従動側ギア23、24、26、27を介して第2の送風機1Bにおける2つの軸流ファン11、12の回転軸11a、12aにそれぞれ伝達され、2つの軸流ファン11、12が互いに反対方向に回転するように構成されている。
【0031】
2つの軸流ファン11、12の回転軸11a、12aは、ギアボックス5に軸受(図示せず)を介して回転可能に支持されている。このギアボックス5は、第4の従動側ギア27とともに第3の従動側ギア26をも収容しており、回転軸11a、12aと同様にシャフト25をも軸受(図示せず)を介して回転可能に支持している。なお、第3、第4の従動側ギア26、27は、螺旋歯車や傘歯車等の歯車が適宜使用される。
【0032】
なお、ギアボックス5は、ステー(図示せず)によりファンシュラウド3に固定されている。
【0033】
元々、シュラウド平面部32の空気流れ下流側の面には何も他部品が搭載されないことから、モータ2を、空気流れ方向から見たときにモータ2全体がシュラウド平面部32と重なるような位置に配置することで、モータ2の搭載位置が車両ボディと重ならないようにすることができる。このため、車両への搭載性を向上させることが可能となる。
【0034】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図6〜図8に基づいて説明する。上記第1実施形態と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0035】
図6は、本第2実施形態に係る車両用送風装置を車両後方側から見た概略正面図である。なお、図6において、軸流ファン11、12は図示を省略している。
【0036】
図6に示すように、本実施形態では、モータ2は、シュラウド平面部32における2つのシュラウドリング部31の間で、かつ、2つのシュラウドリング部31の中心同士を結ぶ中心線からずれた部位に配置されている。本実施形態では、モータ2は、2つのシュラウドリング部31の中心同士を結ぶ中心線より車両上方側の部位に配置されている。このとき、モータ2の回転駆動軸21は、2つの送風機1の配置方向、すなわち複数のシュラウドリング部31の中心同士を結ぶ中心線に対して垂直になっている。
【0037】
また、本実施形態では、シャフト25が長手方向中央部で2つに分割されており、2つのシャフト25とモータ2の回転駆動軸21とが、連結用ギアボックス6を介して連結されている。
【0038】
図7は、本第2実施形態における連結用ギアボックス6を車両後方側から見た断面図である。図7に示すように、モータ2(図6参照)の回転駆動軸21の端部には、主動側ギア22が固定されている。2つのシャフト25は、モータ2の回転駆動軸21に対してそれぞれ垂直に配置されている。また、シャフト25の一端側には、第1の従動側ギア71がそれぞれ固定されている。第1の従動側ギア71は、主動側ギア22とそれぞれ噛合しており、これによってモータ2の回転駆動力が、2つのシャフト25にそれぞれ伝達されるように構成されている。
【0039】
回転駆動軸21および2つのシャフト25は、連結用ギアボックス6に軸受(図示せず)を介して回転可能に支持されている。この連結用ギアボックス6は、主動側ギア22とともに第1の従動側ギア71をも収容している。なお、主動側ギア22および第1の従動側ギア71は、螺旋歯車や傘歯車等の歯車が適宜使用される。
【0040】
次に、本実施形態における送風機1の具体的な構成を説明する。2つの送風機1の構成はほぼ同一であるため、ここでは図6中右側の送風機1について説明する。
【0041】
図8は、本第2実施形態における送風機1を車両上方側から見た断面図である。図8に示すように、シャフト25における第1の従動側ギア71が固定されていない側の端部には、第2の従動側ギア72が固定されている。送風機1における2つの軸流ファン11、12の回転軸11a、12aは、シャフト25に対してそれぞれ垂直に配置されている。また、回転軸11a、12aの他端側(ボス部11b、12bに接続されていない側の端部)には、第3の従動側ギア73がそれぞれ固定されている。第3の従動側ギア73は、第2の従動側ギア72とそれぞれ噛合しており、これによってモータ2の回転駆動力が、第1〜第3の従動側ギア71〜73を介して2つの軸流ファン11、12の回転軸11a、12aにそれぞれ伝達され、2つの軸流ファン11、12が互いに反対方向に回転するように構成されている。
【0042】
2つの軸流ファン11、12の回転軸11a、12aは、ギアボックス5に軸受(図示せず)を介して回転可能に支持されている。このギアボックス5は、第3の従動側ギア73とともに第2の従動側ギア72をも収容しており、回転軸11a、12aと同様にシャフト25をも軸受(図示せず)を介して回転可能に支持している。なお、第2、第3の従動側ギア72、73は、螺旋歯車や傘歯車等の歯車が適宜使用される。
【0043】
これにより、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0044】
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態では、送風機1を2つ並列に配置したが、これに限らず、送風機1を1つのみ配置した場合や、送風機1を3つ以上配置した場合であっても、本発明を適用することができる。
【0045】
また、上記各実施形態では、送風機1に二重反転ファンを用いたが、一連の軸流ファンを用いてもよい。
【0046】
また、上記各実施形態では、モータ2を、ブラケット4を介してファンシュラウド3に固定し、ギアボックス5を、ステー(図示せず)を介してファンシュラウド3に固定したが、これに限らず、それぞれファンシュラウド3に直接固定してもよい。
【0047】
また、上記第2実施形態では、モータ2の回転駆動軸21とシャフト25とを連結用ギアボックス6を介して連結させたが、これに限らず、例えばユニバーサルジョイント等を介して連結させてもよい。
【0048】
また、上記第2実施形態では、シャフト25を長手方向中央部で2つに分割したが、分割せず1つのシャフト25としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】第1実施形態に係る車両用送風装置を車両後方側から見た分解斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る車両用送風装置を車両後方側から見た概略正面図である。
【図3】第1実施形態における第1の送風機1Aを車両上方側から見た断面図である。
【図4】第1実施形態における第2の送風機1Bを車両上方側から見た断面図である。
【図5】第1実施形態における第1の送風機1Aのギアボックス5を車両後方側から見た断面図である。
【図6】第2実施形態に係る車両用送風装置を車両後方側から見た概略正面図である。
【図7】第2実施形態における連結用ギアボックス6を車両後方側から見た断面図である。
【図8】第2実施形態における送風機1を車両上方側から見た断面図である。
【符号の説明】
【0050】
1A…第1の送風機、1B…第2の送風機、2…モータ、3…ファンシュラウド、11、12…軸流ファン、11a、12a…回転軸、21…回転駆動軸、22…主動側ギア、23、24、26、27、71〜73…従動側ギア、31…シュラウドリング部、32…シュラウド平面部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、熱交換器に空気を送風する並列に配置された複数の送風機(1A、1B)と、
前記複数の送風機(1A、1B)を回転駆動する単一のモータ(2)と、
前記送風機(1A、1B)を保持するとともに、前記熱交換器から前記送風機(1A、1B)に至る空気通路を形成するファンシュラウド(3)とを備える車両用送風装置であって、
前記ファンシュラウド(3)は、環状に形成され、前記送風機(1A、1B)が環状内部に回転可能に配置され、前記送風機(1A、1B)の外周を覆う複数のシュラウドリング部(31)と、前記熱交換器の背面側の空間を前記シュラウドリング部(31)まで滑らかな流路によって接続するシュラウド平面部(32)とを有しており、
前記モータ(2)の回転駆動軸(21)と前記送風機(1A、1B)の回転軸(11a、12a)とは、それぞれギア(22〜24、26、27、71〜73)を介して連結されており、
前記モータ(2)は、前記シュラウド平面部(32)の空気流れ下流側の面における前記複数のシュラウドリング部(31)の中心同士を結ぶ中心線からずれた位置に固定されていることを特徴とする車両用送風装置。
【請求項2】
前記シュラウド平面部(32)は、空気流れ方向から見た投影面の外周形状が長方形状になっており、
前記モータ(2)は、前記シュラウド平面部(32)における角部と前記シュラウドリング部(31)との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用送風装置。
【請求項3】
前記モータ(2)は、前記シュラウド平面部(32)における隣接する2つの前記シュラウドリング部(31)の間で、かつ、前記2つのシュラウドリング部(31)の中心同士を結ぶ中心線からずれた位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用送風装置。
【請求項4】
前記複数の送風機(1A、1B)は、互いに反対方向に回転する2つ軸流ファン(11、12)をそれぞれ有しており、
前記2つの軸流ファン(11、12)は、その回転軸(11a、12a)が同一直線上となるように直列に配置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用送風装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2008−38820(P2008−38820A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−216494(P2006−216494)
【出願日】平成18年8月9日(2006.8.9)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】