説明

車両運転者の生体情報獲得装置及びその方法

【課題】 運転者の生体情報を獲得する際に運転者の動き又は接触不良などにより発生するノイズ区間でも生体信号感知の連続性を維持することができる車両運転者の生体情報獲得装置及びその方法を提供する。
【解決手段】本発明は、車両運転者の生体情報獲得装置において、車両のステアリングホイールに取り付けられ運転者の生体信号を感知する第1の生体信号感知手段と、前記車両の運転席に取り付けられ運転者の生体信号を感知する第2の生体信号感知手段と、前記第1の生体信号感知手段が感知した生体信号、及び前記第2の生体信号感知手段が感知した生体信号に基づき生体情報を獲得する際に、既に設定された条件を満足する生体信号を選択的に用いて生体情報を獲得する制御手段とを含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両運転者の生体情報獲得装置及びその方法に係り、より詳しくは、車両のステアリングホイール(Steering Wheel)、運転席(Driver’s Seat)、運転席のシートベルトなどに重複して取り付けられたバイオセンサーを介し運転者の生体情報を獲得する際に、第1の位置で獲得した生体情報に誤謬が発生した場合、第2の位置で獲得した生体情報に取り替える車両運転者の生体情報獲得装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、車両は移動又は運送手段として活用されるだけでなく、インターネットとIT技術の発展により、運転者等が運転しながら交通、経済、文化及び一般生活に係る各種の情報及びサービスを入手できる空間になっている。
それにより、車両は運転者の安全と利便性を大きく向上させ、単なる運送手段を飛び越え、業務の外、情報及びレジャー空間にまで拡大した新しい次元の文化と生活手段を提供するものに変化している。
【0003】
さらには、運転者の安全に関する技術だけでなく、ユビキタス(Ubiquitous)基盤の医療サービス、即ちu−ヘルスケア(u−Healthcare)システムを車両に取り付け、運転者の安全及び利便性を高めると共に、健康管理に対する概念を運転中にも維持するようにし、一層実生活に近づけることができるようになった。
ここで、u−ヘルスケアシステムは、ITと保健医療サービスが結合したいつ、どこでも利用可能な健康管理及び医療サービスであり、疾病の遠隔管理、一般人の健康維持及び向上をサービスし、特に、車両運転者が運転中に無拘束の状態で生体信号を獲得し、運転者の健康情報を分析して運転者にフィードバックするか、運転者の健康管理システムに伝送するようにしたものである。
【0004】
従来の車両運転者の生体信号感知システムは、各運転状況に応じて変化する車両運転者の生体信号を感知するための生体信号感知部と、生体信号感知部から入力される信号に基づき運転者の感性状態を判断し、判断結果に応じて運転者の感性状態を最適の状態に調整するための制御信号を出力する制御部と、制御部から出力される制御信号により運転者の感性制御を行う感性調整部とで構成されている。
【0005】
このような従来の車両運転者の生体信号感知システムは、生体信号感知部が車両のステアリングホイールに設けられているため、運転者がステアリングホイールから手を離す場合、生体信号が感知されず当該時間での入力信号をノイズで除去する必要から、生体情報の獲得時間が長くなり、獲得した生体情報の正確度が低下する問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】再表2006/006559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記のような従来の技術の問題点を解決するための本発明は、運転者の生体情報を獲得する際に運転者の動き又は接触不良などにより発生するノイズ区間でも生体信号感知の連続性を維持することができる、車両運転者の生体情報獲得装置及びその方法を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、車両運転者の生体情報獲得装置において、車両のステアリングホイールに取り付けられ運転者の生体信号を感知する第1の生体信号感知手段と、前記車両の運転席に取り付けられ運転者の生体信号を感知する第2の生体信号感知手段と、前記第1の生体信号感知手段が感知した生体信号、及び前記第2の生体信号感知手段が感知した生体信号に基づき生体情報を獲得する際に、既に設定された条件を満足する生体信号を選択的に用いて生体情報を獲得する制御手段とを含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、車両のステアリングホイールに取り付けられ運転者の生体信号を感知する第1の生体信号感知手段と、前記車両の運転席に取り付けられ運転者の生体信号を感知する第2の生体信号感知手段とを用いて車両運転者の生体情報を獲得する方法において、前記第1の生体信号感知手段が運転者の生体信号を感知する第1の生体信号感知ステップと、前記第2の生体信号感知手段が運転者の生体信号を感知するステップと、前記第1の生体信号感知手段が感知した生体信号、及び前記第2の生体信号感知手段が感知した生体信号の中で、所定の条件を満足する生体信号を選択的に用いて生体情報を獲得する生体情報獲得ステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、車両のステアリングホイール、運転席、運転席のシートベルトに重複して取り付けられたバイオセンサーを介し運転者の生体情報を獲得する際に、第1の位置で獲得した生体情報に誤謬が発生した場合、第2の位置で獲得した生体情報に取り替えることにより、運転者の動き又は接触不良などにより発生するノイズ区間でも生体信号感知の連続性を維持することができる効果がある。
特に、本発明は、心電図センサーをステアリングホイールと運転席にそれぞれ取り付け、ステアリングホイール(ハンドル)に取り付けられた心電図センサーを介し、心電図データの獲得途中で運転者がステアリングホイールから手を離す場合、運転席に取り付けられた心電図センサーを介し獲得した心電図データに取り替えることにより、心電図データを初めから再獲得する必要をなくす効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る車両運転者の生体情報獲得装置の一実施形態の構成を示す図である。
【図2】本発明に係る車両運転者の生体情報獲得方法の一実施形態のフローチャートである。
【図3】本発明に係る車両運転者の生体情報獲得装置の性能分析図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図を参照しながら、本発明に係る好ましい実施形態を詳しく説明する。
図1は、本発明に係る車両運転者の生体情報獲得装置の一実施形態の構成を示す図である。
図1に示すように、本発明に係る車両運転者の生体情報獲得装置は、第1の生体信号感知部110、第2の生体信号感知部120及び制御部ECU(Electronic Control Units)200を含む。
第1の生体信号感知部110は車両のステアリングホイールに取り付けられ運転者の生体信号を感知するセンサーであって、第1の心電図(ECG:Electrocardiogram)センサー111、第1の皮膚電気抵抗(GSR:Galvanic Skin Resistance)センサー112、皮膚温度(ST:Skin Temperature)センサー113及び体脂肪センサー114を含む。
【0013】
ここで、第1の心電図センサー111はステアリングホイールの左右側にそれぞれ接点(Electrode)を備え、運転者が両手でステアリングホイールを掴んだ場合、各接点を介し獲得した運転者の身体に流れる微細電流から運転者の心電図信号(ECG1)を獲得する。
付加的な構成要素として、第1の皮膚電気抵抗センサー112は運転者の皮膚電気抵抗(GSR1)を感知し、皮膚温度センサー113は運転者の掌の皮膚温度を感知し、体脂肪センサー114は運転者の体脂肪(BMI)を測定する。
【0014】
第2の生体信号感知部120は車両の運転席(Driver’s Seat)に取り付けられ運転者の生体信号を感知するセンサーであって、第2の心電図センサー121及び第2の皮膚電気抵抗センサー122を含む。
第2の心電図センサー121は運転者の背中と接触するシートの背もたれ左右側にそれぞれ接点が取り付けられた2接点方式の心電図測定センサーであって、運転者の背中(back)が密着した場合、運転者の身体に流れる微細電流から運転者の心電図信号(ECG2)を獲得する。このとき、接点は織物電極(Textile Electrodes)からなっている。
【0015】
付加的な構成要素として、第2の皮膚電気抵抗センサー122は運転者の皮膚電気抵抗を感知し、運転席のシートベルトに取り付けられる圧力センサー131は運転者の呼吸数を測定する。
制御部200は、運転者の生体信号をデジタル値に変換した後、所定の条件を満足する生体信号を対象に運転者の生体情報を獲得し外部へ伝送するため、A/D変換器201、制御器(MCU:Micro Control Unit)202及び通信器203を含む。
【0016】
A/D変換器201は、第1の生体信号感知部110と第2の生体信号感知部120及び圧力センサー131を介しそれぞれ獲得した電気的生体信号をデジタル値に変換し、制御器202は、A/D変換器201でそれぞれ変換されたデジタル値で所定の条件を満足するデジタル値を選択した後、運転者の感情状態、健康状態などを判断するのに用いられる生体情報を獲得し、通信器203は、制御器202から獲得された生体情報を外部へ伝送する。
【0017】
特に、制御器202は、ステアリングホイールに取り付けられた第1の心電図センサー111と、運転席に取り付けられた第2の心電図センサー121とからそれぞれ伝達された心電図信号(ECG1)(ECG2)をA/D変換器201を介しデジタル値に変換した後、第1の心電図センサー111からの第1の心電図信号(ECG1)がノイズと判断される場合、第2の心電図センサー121からの第2の心電図信号(ECG2)に取り替えて生体情報を獲得する。
したがって、本発明は、運転者がステアリングホイールに取り付けられた第1の心電図センサー111の接点に接触せずノイズが発生した場合も、心電図信号の連続性を維持できる。
【0018】
図2は、本発明に係る車両運転者の生体情報獲得方法に対する一実施形態のフローチャートであって、車両運転者が運転席に座って自動又は手動に選択した生体情報測定モードが行われると、ステアリングホイールに取り付けられた第1の心電図センサー111と、運転席に取り付けられた第2の心電図センサー121とが駆動し、第1の心電図信号(ECG1)及び第2の心電図信号(ECG2)をそれぞれ測定し始める(S101)。
【0019】
制御部200は、第1の心電図センサー111から伝達された第1の心電図信号(ECG1)と、第2の心電図センサー121から伝達された第2の心電図信号(ECG2)を選択的に用いてデジタル値(AD)、R−ピーク値、RRI値及びHR(Heart Rate)値を順次算出する(S111〜S127)(S131〜S147)。
ここで、RRI値は、図3で1つの「RR interval」に含まれるサンプルポイントの個数、即ち「RR interval」内に線で表現された部分が実際には多数の点(サンプルポイント)であって、その個数を意味する。
【0020】
A/D変換器201は、ステアリングホイール(ハンドル)に取り付けられた第1の心電図センサー111から第1の心電図信号(ECG1)を伝達されデジタル値(AD)に変換する(S111)。
変換されたデジタル値(AD)等が所定の測定範囲(45≦AD≦300)を満足しない場合(S113)、運転者のセンサー未接触(lead fail)と判断する。このとき、未接触と判断されたデジタル値(AD)の個数が一定時間の間(一例として1分)20個を超えると、ノイズと判断して補償過程(S133〜S149)を行う。
【0021】
ステアリングホイールの各接点を介し心電図信号を測定する第1の心電図センサー111の未接触(lead fail)誤謬は、ステアリングホイールの左右側に取り付けられた各接点に初めから運転者の両手が全て接触されなかった場合、両手のうち何れかの片手のみ接触されなかった場合、初めは両手が全て正常に接触されたものの、各パラメータ(R−ピーク、RRI値、HR値)値を全て獲得する前に両手とも又は何れかの片手が接触されなかった場合に発生する。
ここで、補償過程とは、運転席に取り付けられた第2の心電図センサー121から伝達された第2の心電図信号(ECG2)からデジタル値(AD)を獲得し、R−ピーク値、RRI値及びHR値を順次算出する過程を意味する。
【0022】
一方、変換されたデジタル値(AD)等が所定の測定範囲(45≦AD≦300)を満足する場合(S113)、正常の心電図信号と判断し高域及び低域帯の周波数成分を有するノイズを除去した後、1次微分及び自乗根演算過程を行い、包絡線検出アルゴリズムを介しR−ピークを検出する(S115〜S117)。
このとき、包絡線検出アルゴリズムを介し検出されたR−ピーク値が包絡線の閾値(threshold)以下の場合(S119)、運転者の第1の心電図センサー111未接触誤謬と判断する。
【0023】
この場合、運転席の第2の心電図センサー121で感知された第2の心電図信号(ECG2)から検出したR−ピーク値が包絡線の閾値以上なのかを判断し(S139)、閾値以上であれば、第2の心電図信号(ECG2)を介したRRI値及びHR値算出過程を行う(S141〜S145)。第2の心電図信号(ECG2)から検出したR−ピーク値もまた包絡線の閾値以下の場合は、最初の心電図信号測定ステップ(S101)にリターンする。
包絡線検出アルゴリズムを介し検出された第1の心電図信号(ECG1)のR−ピーク値が設定された包絡線の閾値(threshold)以上の場合は、RRI値を獲得し始める(S121)。
【0024】
獲得された第1の心電図信号(ECG1)のRRI値が所定の条件(70<RRI値<300)を満足する場合(S123)、正常のRRI値と判断し現在の心拍数(HR)を算出する(S125)。ここで、心拍数は心臓が1分間脈打つ回数を意味する。
獲得された第1の心電図信号(ECG1)のRRI値が所定の条件(70<RRI値<300)を満足しない場合(S123)、第2の心電図信号(ECG2)から獲得したRRI値が所定の条件(70<RRI値<300)を満足するかを判断し(S143)、満足すれば、第2の心電図信号(ECG2)のRRI値から現在心拍数(HR)を算出及び保存する(S145)。
【0025】
第2の心電図信号(ECG2)のRRI値が所定の条件を満足しない場合、第2の心電図センサー(121)の心電図信号獲得失敗と判断し、最初の心電図信号測定ステップ(S101)にリターンする。
以後、それまでに算出した心拍数の平均値(Averaged HR)と『S125』で算出した心拍数との差(Averaged HR−HR)が基準値(±15)以内であれば、正常の心拍数と判断し当該脈拍数(HR)を保存し(S129)、再度最初の心電図測定ステップ(S101)にリターンする。
【0026】
これまで算出した心拍数の平均値(Averaged HR)と『S125』で算出した心拍数との差(Averaged HR−HR)が基準値(±15)を超過すれば、『S147』過程に進む。即ち、−15≦(Averaged HR−HR)≦15を満足しなければ、『S147』過程に進む。
『S147』過程で、これまで算出した心拍数の平均値(Averaged HR)と『S145』で算出した心拍数との差(Averaged HR−HR)が基準値(±15)以内であれば、『S145』過程で算出した第2の心電図信号(ECG2)の心拍数を保存したあと、最初の心電図測定ステップ(S101)にリターンする。
【0027】
これまで算出した心拍数の平均値(Averaged HR)と『S145』で算出した心拍数との差(Averaged HR−HR)が基準値(±15)を超過すれば、直ちに最初の心電図測定ステップ(S101)にリターンする。
前記過程で算出された生体情報である各パラメーター(AD、R−ピーク、RRI値、HR値)を用いて心拍変移度(HRV)を算出し、これはストレス、感性、自律神経系の活性有無を定量化することができる分析指標であるSDNN(Standard Deviation of all the normal RR intervals)、HRV(Heart Rate Variability)−index、LF(Low Frequency)/HF(High Frequency)などのパラメーターを算出するのに用いられる。
【0028】
図3は、本発明に係る車両運転者の生体情報獲得装置の性能分析図であって、運転者の第1の心電図センサー未接触誤謬の発生時に第1の心電図信号(ECG1)の当該領域でノイズと判断し、第2の心電図センサーからの心電図信号(ECG2)で補償する過程を説明するための心電図波形図である。
即ち、第1の心電図センサー111で獲得された第1の心電図信号(ECG1)からデジタル変換値、R−ピーク検出、RRI値及びHR値を獲得する過程を行うが、RRI値の獲得中に運転者の第1の心電図センサー111未接触により前記ノイズ領域(Noise)が発生し、連続的なRRI値を獲得することができない誤謬が発生することになる。
【0029】
このとき、第1の心電図センサー111と共に測定中である第2の心電図センサー121からの第2の心電図信号(ECG2)で獲得されたRRI値に補償し、連続的なRRI値を算出する。
本発明で、第2の心電図センサー121から獲得された第2の心電図信号(ECG2)を基準にして生体情報、即ち、各パラメーター(AD、R−ピーク、RRI値、HR値)を獲得するか、第1の心電図信号及び第2の心電図信号に未接触誤謬が発生したかを判断するためのデジタル変換値の設定範囲、R−ピーク値の閾値範囲、RRI値の正常検出範囲、又はHRと平均HRとの正常範囲などはユーザーが任意に設定可能である。
本発明でデジタル値(AD)獲得過程、R−ピーク値検出過程、RRI値算出過程、HR算出過程は周知慣用の技術であるので、、その詳細な説明を省略する。
【0030】
以上、本発明に関する好ましい実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の属する技術範囲を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0031】
110 第1の生体信号感知部
111 第1の心電図(ECG:Electrocardiogram)センサー
112 第1の皮膚電気抵抗(GSR:Galvanic Skin Resistance)センサー
113 皮膚温度(ST:Skin Temperature)センサー
114 体脂肪センサー
120 第2の生体信号感知部
121 第2の心電図センサー
122 第2の皮膚電気抵抗センサー
131 圧力センサー
200 制御部
201 A/D変換器
202 制御器(MCU:Micro Control Unit)
203 通信器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のステアリングホイールに取り付けられ運転者の生体信号を感知する第1の生体信号感知手段と、
前記車両の運転席に取り付けられ運転者の生体信号を感知する第2の生体信号感知手段と、
前記第1の生体信号感知手段が感知した生体信号、及び前記第2の生体信号感知手段が感知した生体信号に基づき生体情報を獲得する際に、既に設定された条件を満足する生体信号を選択的に用いて生体情報を獲得する制御手段と、
を含むことを特徴とする車両運転者の生体情報獲得装置。
【請求項2】
前記第1の生体信号感知手段は、
前記ステアリングホイールの左右側にそれぞれ取り付けられた接点を介し、運転者の心電図信号(ECG1)を感知することを特徴とする請求項1に記載の車両運転者の生体情報獲得装置。
【請求項3】
前記第2の生体信号感知手段は、
前記運転席の左右側にそれぞれ取り付けられた織物電極を介し、運転者の心電図信号(ECG2)を感知することを特徴とする請求項1に記載の車両運転者の生体情報獲得装置。
【請求項4】
前記制御手段は、
前記第1の生体信号感知手段から伝達された第1の電気的生体信号を第1のデジタル値に変換し、前記第2の生体信号感知手段から伝達された第2の電気的生体信号を第2のデジタル値に変換するA/D変換器と、
前記A/D変換器で変換された第1のデジタル値及び第2のデジタル値の中で第1の条件を満足するデジタル値を選択した後、これに基づき生体情報を獲得する制御器と、
前記制御器から獲得した生体情報を外部に伝送する通信器と
を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両運転者の生体情報獲得装置。
【請求項5】
前記制御器は、
前記第1のデジタル値が前記第1の条件を満足すれば、前記第1のデジタル値に基づき第1のR−ピーク値を検出し、前記第1のデジタル値が前記第1の条件を満足できなければ、前記第2のデジタル値に基づき第2のR−ピーク値を検出することを特徴とする請求項4に記載の車両運転者の生体情報獲得装置。
【請求項6】
前記制御器は、
前記第2のデジタル値が前記第1の条件を満足できなければ、前記第1の生体信号感知手段を介し新たに感知された生体信号に基づき、前記第1の条件の満足の可否を判断する過程にリターンすることを特徴とする請求項5に記載の車両運転者の生体情報獲得装置。
【請求項7】
前記制御器は、
前記第1のR−ピーク値が第2の条件を満足すれば、前記第1のR−ピーク値に基づき第1のRRI(R−R peak Interval)値を検出し、前記第1のR−ピーク値が前記第2の条件を満足できなければ、前記第2のR−ピーク値に基づき第2のRRI値を検出することを特徴とする請求項5に記載の車両運転者の生体情報獲得装置。
【請求項8】
前記制御器は、
前記第2のR−ピーク値が前記第2の条件を満足できなければ、前記第1の生体信号感知手段を介し新たに感知された生体信号に基づき、前記第1の条件の満足の可否を判断する過程にリターンすることを特徴とする請求項7に記載の車両運転者の生体情報獲得装置。
【請求項9】
前記制御器は、
前記第1のRRI値が第3の条件を満足すれば、前記第1のRRI値に基づき第1の心拍数を算出し、前記第1のRRI値が前記第3の条件を満足できなければ、前記第2のRRI値に基づき第2の心拍数を算出することを特徴とする請求項7に記載の車両運転者の生体情報獲得装置。
【請求項10】
前記制御器は、
前記第2のRRI値が前記第3の条件を満足できなければ、前記第1の生体信号感知手段を介し新たに感知された生体信号に基づき、前記第1の条件の満足の可否を判断する過程にリターンすることを特徴とする請求項9に記載の車両運転者の生体情報獲得装置。
【請求項11】
前記制御器は、前記第1の心拍数が第4の条件を満足すれば前記第1の心拍数を保存し、前記第1の心拍数が前記第4の条件を満足できなければ前記第2の心拍数を保存することを特徴とする請求項9に記載の車両運転者の生体情報獲得装置。
【請求項12】
前記制御器は、
前記第2の心拍数が前記第4の条件を満足できなければ、前記第1の生体信号感知手段を介し新たに感知された生体信号に基づき、前記第1の条件の満足の可否を判断する過程にリターンすることを特徴とする請求項11に記載の車両運転者の生体情報獲得装置。
【請求項13】
車両のステアリングホイールに取り付けられ運転者の生体信号を感知する第1の生体信号感知手段と、前記車両の運転席に取り付けられ運転者の生体信号を感知する第2の生体信号感知手段とを用いて車両運転者の生体情報を獲得する方法において、
前記第1の生体信号感知手段が運転者の生体信号を感知する第1の生体信号感知ステップと、
前記第2の生体信号感知手段が運転者の生体信号を感知するステップと、
前記第1の生体信号感知手段が感知した生体信号、及び前記第2の生体信号感知手段が感知した生体信号の中で、所定の条件を満足する生体信号を選択的に用いて生体情報を獲得する生体情報獲得ステップと
を含むことを特徴とする車両運転者の生体情報獲得方法。
【請求項14】
前記生体情報獲得ステップは、
前記第1の生体信号感知手段が感知した生体信号、及び前記第2の生体信号感知手段が感知した生体信号の中で、所定の条件を満足する生体信号を選択的に用いてデジタル値(AD)、R−ピーク値、RRI値及び心拍数を順次獲得することを特徴とする請求項13に記載の車両運転者の生体情報獲得方法。
【請求項15】
前記生体情報獲得ステップは、
前記第1の生体信号感知手段が感知した電気的生体信号を第1のデジタル値に変換し、前記第2の生体信号感知手段が感知した電気的生体信号を第2のデジタル値に変換するステップと、
前記第1のデジタル値が第1の条件を満足すれば、前記第1のデジタル値に基づき第1のR−ピーク値を検出するステップと、
前記第1のデジタル値が前記第1の条件を満足できなければ、前記第2のデジタル値に基づき第2のR−ピーク値を検出するステップと、
前記第2のデジタル値が前記第1の条件を満足できなければ、前記第1の生体信号感知ステップへ進むステップと
を含むことを特徴とする請求項14に記載の車両運転者の生体情報獲得方法。
【請求項16】
前記生体情報獲得ステップは、
前記第1のR−ピーク値が第2の条件を満足すれば、前記第1のR−ピーク値に基づき第1のRRI(R−R peak Interval)値を検出するステップと、
前記第1のR−ピーク値が前記第2の条件を満足できなければ、前記第2のR−ピーク値に基づき第2のRRI値を検出するステップと、
前記第2のR−ピーク値が前記第2の条件を満足できなければ、前記第1の生体信号感知ステップへ進むステップと
を含むことを特徴とする求項15に記載の車両運転者の生体情報獲得方法。
【請求項17】
前記生体情報獲得ステップは、
前記第1のRRI値が第3の条件を満足すれば、前記第1のRRI値に基づき第1の心拍数を算出するステップと、
前記第1のRRI値が前記第3の条件を満足できなければ、前記第2のRRI値に基づき第2の心拍数を算出するステップと、
前記第2のRRI値が前記第3の条件を満足できなければ、前記第1の生体信号感知ステップへ進むステップと
を含むことを特徴とする請求項16に記載の車両運転者の生体情報獲得方法。
【請求項18】
前記生体情報獲得ステップは、
前記第1の心拍数が第4の条件を満足すれば前記第1の心拍数を保存するステップと、
前記第1の心拍数が前記第4の条件を満足できなければ前記第2の心拍数を保存するステップと、
前記第2の心拍数が前記第4の条件を満足できなければ前記第1の生体信号感知ステップへ進むステップと
を含むことを特徴とする求項17に記載の車両運転者の生体情報獲得方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−6011(P2013−6011A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−273312(P2011−273312)
【出願日】平成23年12月14日(2011.12.14)
【出願人】(591251636)現代自動車株式会社 (1,064)
【Fターム(参考)】