説明

車体後部構造

【課題】車高の異なる相手車両が衝突した場合に衝撃荷重を良好に吸収し、かつ相手車両が車体後部構造側に侵入することを抑えることができる車体後部構造を提供する。
【解決手段】車体後部構造10は、リヤパネル15に設けられたアッパクロスメンバ31と、アッパクロスメンバ31の左右端部から左右の脚部51,52がそれぞれ垂下されるとともに左右の脚部51,52の下端部にロア梁部53が架け渡されたロアクロスメンバ32とを備えている。アッパクロスメンバ31およびロアクロスメンバ32で略矩形状の枠状骨格16が形成されている。枠状骨格16のうち、左右の脚部51,52の上下方向略中央部が、左右のリヤサイドフレーム11,12の後端部にリヤパネル15を介して連結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、左右のリヤサイドフレームのそれぞれの後端部にリヤパネルが架け渡された車体後部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車体後部構造のなかには、リヤサイドフレームの後端部にロアバックパネルが設けられ、ロアバックパネルの後部にクラッシュボックス(衝撃吸収部材)を介してリヤバンパビームが設けられたものが知られている。
このロアバックパネルは、リヤサイドフレームの後端部に上下に延びて設けられている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2007−8346号公報
【0003】
特許文献1の車体後部構造によれば、ロアバックパネルは、リヤサイドフレームの後端部において上下に延ばすことで柱状に形成されている。
ロアバックパネルを上下に延びた柱状部材とすることで、衝突する相手車両の車高に関わらずロアバックパネルで衝突荷重を受けることができるとされている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ロアバックパネルは上下に延ばされた柱状部材である。
よって、車高の異なる相手車両が、ロアバックパネルの上下の端部に衝突した場合に、上下の端部が比較的簡単に折れ曲がることが考えられる。
このため、ロアバックパネルの上下の端部に作用した衝撃荷重を、リヤサイドフレームに伝えることができなくなり、衝撃荷重を良好に吸収することができない。
【0005】
本発明は、車高の異なる相手車両が衝突した場合に衝撃荷重を良好に吸収することができ、かつ相手車両が車体後部構造側に侵入することを抑えることができる車体後部構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、左右のリヤサイドフレームが車体前後方向を向いて設けられ、前記左右のリヤサイドフレームの後端部にリヤパネルが架け渡され、前記リヤパネルでトランク室の後壁が形成され、前記トランク室を開閉するトランクリッドの施錠部を前記リヤパネルの後方に備えた車体後部構造において、前記リヤパネルの上部に沿って設けられ、前記トランク室の下側開口部を形成するとともに前記施錠部を備えたアッパクロスメンバと、前記アッパクロスメンバの左右端部から左右の脚部がそれぞれ垂下されるとともに前記左右の脚部の下端部にロア梁部が架け渡されることにより、前記左右の脚部および前記ロア梁部で略U字形状に形成されたロアクロスメンバと、を備え、前記アッパクロスメンバおよび前記ロアクロスメンバで略矩形状の枠状骨格が形成されるとともに、前記枠状骨格が前記リヤパネルに設けられ、前記枠状骨格のうち、前記左右の脚部の上下方向略中央部が、前記左右のリヤサイドフレームの後端部に前記リヤパネルを介してそれぞれ連結されたことを特徴とする。
【0007】
ここで、通常の車両は、左右のリヤサイドフレームの後端部にリヤバンパビームが架け渡されている。
そして、車高の異なる相手車両が後方から衝突した場合に、相手車両のバンパビームがリヤバンパビームの上方や下方に侵入することが考えられる。
【0008】
そこで、請求項1において、トランク室開口の下部を形成するアッパクロスメンバをリヤパネルの上部に沿って設け、このクロスメンバにロアクロスメンバを設けた。
このロアクロスメンバを、左右の脚部およびロア梁部で略U字形状に形成し、上下のクロスメンバで略矩形状の枠状骨格を形成した。
【0009】
上下のクロスメンバで略矩形状の枠状骨格を形成することで、左右の脚部の剛性を高めることができる。
そして、左右の脚部の略中央部を左右のリヤサイドフレームの後端部にリヤパネルを介して連結した。
【0010】
よって、左右のリヤサイドフレーム(すなわち、リヤバンパビーム)の上方に、左右の脚部の上端部を配置することができる。
また、左右のリヤサイドフレーム(すなわち、リヤバンパビーム)の下方に、左右の脚部の下端部を配置することができる。
【0011】
請求項2は、前記アッパクロスメンバの車幅方向中央部および前記ロア梁部の車幅方向中央部を連結する中央脚部を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項3は、前記ロアクロスメンバが断面略コ字状に形成され、前記ロアクロスメンバおよび前記リヤパネルで閉断面が形成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項4は、前記左右のリヤサイドフレームの各上面から前記リヤパネルに向けて左右のガセットが上り勾配になるようにそれぞれ設けられたことを特徴とする。
【0014】
請求項5は、前記ロアクロスメンバの前方において、前記左右のリヤサイドフレームに架け渡されたリヤサイドフレームクロスメンバを備え、前記リヤサイドフレームクロスメンバの左端部および前記ロアクロスメンバの左端部に架け渡された左パンフレームを備え、前記リヤサイドフレームクロスメンバの右端部および前記ロアクロスメンバの右端部に架け渡された右パンフレームを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る発明では、アッパクロスメンバおよびロアクロスメンバで略矩形状の枠状骨格を形成することで左右の脚部の剛性を高めた。
そして、左右のリヤサイドフレーム(すなわち、リヤバンパビーム)の上方に、左右の脚部の上端部を配置した。
また、左右のリヤサイドフレーム(すなわち、リヤバンパビーム)の下方に、左右の脚部の下端部を配置した。
【0016】
これにより、車高の高い相手車両が後方から衝突した場合に、相手車両のバンパビームを、左右の脚部の上端部に当てることができる。
左右の脚部は枠状骨格の一部を構成する部材である。よって、左右の脚部は剛性が高いので、左右の脚部の上端部に作用した衝撃荷重を左右のリヤサイドフレームに効率よく伝えて良好に吸収することができる。
さらに、車高の高い相手車両のバンパビームを、左右の脚部の上端部に当てることで、相手車両が高さ方向上側にすれ違うことを防いで、相手車両の車体後部構造側への侵入を抑えることができる。
【0017】
また、車高の高い相手車両が左右側にずれてオフセット衝突した場合、相手車両のバンパビームを、左右の脚部の一方の上端部に当てることができる。
左右の脚部は剛性が高い部材なので、一方の上端部に作用した衝撃荷重を、アッパクロスメンバを経て他方の上端部に伝えることができる。
これにより、一方の上端部に作用した衝撃荷重を、左右のリヤサイドフレームに効率よく伝えて良好に吸収することができる。
さらに、車高の高い相手車両のバンパビームを、左右の脚部の一方の上端部に当てることで、相手車両が車幅方向にすれ違うことを防いで、相手車両の車体後部構造側への侵入を抑えることができる。
【0018】
一方、車高の低い相手車両が後方から衝突した場合に、相手車両のバンパビームを、左右の脚部の下端部に当てることができる。
左右の脚部は枠状骨格の一部を構成する部材である。よって、左右の脚部は剛性が高い部材なので、左右の脚部の下端部に作用した衝撃荷重を左右のリヤサイドフレームに効率よく伝えて良好に吸収することができる。
さらに、車高の低い相手車両のバンパビームを、左右の脚部の下端部に当てることで、相手車両が高さ方向下側にすれ違うことを防いで、相手車両の車体後部構造側への侵入を抑えることができる。
【0019】
また、車高の低い相手車両が左右側にずれてオフセット衝突した場合、相手車両のバンパビームを、左右の脚部の一方の下端部に当てることができる。
左右の脚部は剛性が高い部材なので、一方の下端部に作用した衝撃荷重を、アッパクロスメンバを経て他方の下端部に伝えることができる。
これにより、一方の下端部に作用した衝撃荷重を、左右のリヤサイドフレームに効率よく伝えて良好に吸収することができる。
さらに、車高の低い相手車両のバンパビームを、左右の脚部の一方の下端部に当てることで、相手車両が車幅方向にすれ違うことを防いで、相手車両の車体後部構造側への侵入を抑えることができる。
【0020】
このように、請求項1によれば、車高の異なる相手車両が後方から衝突した場合に、相手車両のバンパビームを左右の脚部の上端部や下端部に当てることで、左右のリヤサイドフレームに衝撃荷重を効率よく伝えて良好に吸収することができるという利点がある。
さらに、相手車両のバンパビームを左右の脚部の上端部や下端部に当てることで、相手車両が高さ方向にすれ違うことを防いで相手車両の車体後部構造側への侵入を抑えることができるという利点がある。
【0021】
加えて、車高の異なる相手車両が後方からオフセット衝突した場合に、相手車両のバンパビームを左右の脚部の一方の上端部や一方の下端部に当てることで、左右のリヤサイドフレームに衝撃荷重を効率よく伝えて良好に吸収することができるという利点がある。
さらに、相手車両のバンパビームを左右の脚部の一方の上端部や一方の下端部に当てることで、相手車両が車幅方向にすれ違うことを防いで相手車両の車体後部構造側への侵入を抑えることができるという利点がある。
【0022】
請求項2に係る発明では、アッパクロスメンバおよびロア梁部のそれぞれの車幅方向中央部を中央脚部で連結した。
よって、枠状骨格の剛性(すなわち、左右の脚部の剛性)を一層高めることができる。
これにより、衝撃荷重を左右のリヤサイドフレームに効率よく伝えて衝撃荷重を一層良好に吸収することができるという利点がある。
【0023】
請求項3に係る発明では、ロアクロスメンバを断面略コ字状に形成し、ロアクロスメンバおよびリヤパネルで閉断面を形成した。
よって、枠状骨格の剛性(すなわち、左右の脚部の剛性)を一層高めることができる。
これにより、衝撃荷重を左右のリヤサイドフレームに効率よく伝えて衝撃荷重を一層良好に吸収することができるという利点がある。
【0024】
請求項4に係る発明では、左右のリヤサイドフレームの各上面からリヤパネルに向けて左右のガセットを上り勾配に設けた。リヤパネルには枠状骨格(左右の脚部)が設けられている。
よって、左右のガセットを、リヤパネルを介して左右の脚部の上端部に設けることができ、左右の脚部の上端部の剛性をさらに高めることができる。
これにより、車高の高い相手車両が後方から衝突した場合に、衝撃荷重を左右のリヤサイドフレームに効率よく伝えて衝撃荷重を一層良好に吸収することができるという利点がある。
【0025】
請求項5に係る発明では、左右のリヤサイドフレームにリヤサイドフレームクロスメンバを架け渡した。そして、リヤサイドフレームクロスメンバの左端部およびロアクロスメンバの左端部に左パンフレームを架け渡し、リヤサイドフレームクロスメンバの右端部およびロアクロスメンバの右端部に右パンフレームを架け渡した。
【0026】
左右のパンフレームをロアクロスメンバに設けることができ、左右の脚部の下端部の剛性をさらに高めることができる。
これにより、車高の低い相手車両が後方から衝突した場合に、衝撃荷重を左右のリヤサイドフレームに効率よく伝えて衝撃荷重を一層良好に吸収することができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」は運転者から見た方向にしたがい、前側をFr、後側をRr、左側をL、右側をRとして示す。
【0028】
図1は本発明に係る車体後部構造(第1実施の形態)を示す斜視図である。
車体後部構造10は、左右のリヤサイドフレーム11,12が車体前後方向を向いて設けられ、左右のリヤサイドフレーム11,12に架け渡されたリヤサイドフレームクロスメンバ13と、リヤサイドフレームクロスメンバ13の後方に設けられたリヤフロアパン14(図2も参照)と、左右のリヤサイドフレーム11,12のそれぞれの後端部11a,12a(図2も参照)に架け渡されたリヤパネル15と、リヤパネル15に設けられた枠状骨格16と、枠状骨格16に設けられたリヤバンパビームアッセンブリ18とを備えている。
【0029】
図2は第1実施の形態に係る車体後部構造を示す分解斜視図、図3は第1実施の形態に係る車体後部構造を示す平面図である。
左右のリヤサイドフレーム11,12は、それぞれが車体前後方向を向いて互いに平行に所定間隔をおいて設けられている。
左右のリヤサイドフレーム11,12にリヤサイドフレームクロスメンバ13が車幅方向に向けて架け渡されている。
【0030】
リヤサイドフレームクロスメンバ13の後方で、かつ、左右のリヤサイドフレーム11,12間にリヤフロアパン14が設けられている。
リヤフロアパン14は、トランク室21の底部22を形成するとともに、スペアタイヤ(図示せず)を収納するスペアタイヤ収納凹部23が設けられている。
【0031】
このリヤフロアパン14は、略矩形状に形成された底部22と、底部22の前辺から上方に立ち上げられた前壁25と、底部22の左辺から上方に立ち上げられた左側壁26と、底部22の右辺から上方に立ち上げられた右側壁27とを有している。
前壁25は、リヤサイドフレームクロスメンバ13に溶接で接合されている。左側壁26は、左リヤサイドフレーム11に溶接で接合され、右側壁27は、右リヤサイドフレーム12に溶接で接合されている。
また、リヤフロアパン14の後端部28がリヤパネル15に溶接で接合されている。
【0032】
左右のリヤサイドフレーム11,12のそれぞれの後端部11a,12aにリヤパネル15が架け渡されている。
リヤパネル15は、略矩形状に形成されたパネルであり、左端部15aが左リヤサイドフレーム11の後端部11aに溶接で接合され、右端部15bが右リヤサイドフレーム12の後端部12aに溶接で接合されている。
このリヤパネル15でトランク室21の後壁が形成されている。
リヤパネル15に枠状骨格16が設けられている。
【0033】
図4は第1実施の形態に係る枠状骨格を示す斜視図である。
枠状骨格16は、リヤパネル15の上部15cに沿って設けられたアッパクロスメンバ31と、アッパクロスメンバ31に設けられたロアクロスメンバ32と、アッパクロスメンバ31およびロアクロスメンバ32に架け渡された中央脚部33とを備えている。
この枠状骨格16は、リヤパネル15に設けられ、アッパクロスメンバ31およびロアクロスメンバ32で略矩形状に形成されている。
【0034】
アッパクロスメンバ31は、リヤパネル15の上部15cに設けられて、車幅方向に略水平に延びる梁部材である。
【0035】
ロアクロスメンバ32は、アッパクロスメンバ31の左端部31aから垂下された左脚部51と、アッパクロスメンバ31の右端部31bから垂下された右脚部52と、左右の脚部51,52の各下端部51a,52aに架け渡されたロア梁部53とを備えている。
【0036】
左脚部51は、アッパクロスメンバ31の左端部31aおよびロア梁部53の左端部(アッパクロスメンバ31の左端部)53aを連結する支柱である。
右脚部52は、アッパクロスメンバ31の右端部31bおよびロア梁部53の右端部(アッパクロスメンバ31の右端部)53bを連結する支柱である。
この右脚部52は、左脚部51の右側に所定間隔をおいて略平行に配置されている。
【0037】
ロア梁部53は、アッパクロスメンバ31の下方に所定間隔をおいて略平行に配置された梁材である。
左右の脚部51,52およびロア梁部53でロアクロスメンバ32が、後面視で略U字形状に形成されている。
【0038】
このロアクロスメンバ32は、左脚部51の上下方向略中央部51bが、左リヤサイドフレーム11の後端部11aにリヤパネル15を介して連結され、右脚部52の上下方向略中央部52bが、右リヤサイドフレーム12の後端部12aにリヤパネル15を介して連結されている。
【0039】
アッパクロスメンバ31およびロアクロスメンバ32(左右の脚部51,52およびロア梁部53)で枠状骨格16を略矩形状に形成することで、左右の脚部51,52の剛性を高めることができる。
左右の脚部51,52の剛性を高めることで、左右の脚部51,52の上端部51c,52cに衝撃荷重が作用した場合に、上端部51c,52cの折れ曲がり(変形)が生じることを防止できる。
よって、上端部51c,52cに作用した衝撃荷重を左右のリヤサイドフレーム11,12に効率よく伝えることができる。
【0040】
中央脚部33は、アッパクロスメンバ31の車幅方向中央部31cおよびロア梁部53の車幅方向中央部53cを連結する支柱である。
アッパクロスメンバ31の車幅方向中央部31cおよびロア梁部53の車幅方向中央部53cを中央脚部33で連結することで、枠状骨格16の剛性(すなわち、左右の脚部51,52の剛性)を一層高めることができる。
【0041】
図5は図3の5−5線断面図、図6は図3の6−6線断面図である。
アッパクロスメンバ31は、リヤパネル15の上部15cに沿ってインナパネル35およびアウタパネル36が設けられた梁部材である。
【0042】
インナパネル35は、内壁37および上壁38で断面略L形に形成され、内壁37の下端部37aがリヤパネル15の上部15c裏面に溶接で接合されている。
アウタパネル36は、下壁41および後壁42で断面略L形に形成され、下壁41の下端部41aがリヤパネル15の上部15c表面に溶接で接合されている。
上壁38の後端部38aが後壁42の上端部42aに溶接で接合されている。
【0043】
このように、内壁37の下端部37aがリヤパネル15の上部15c裏面に設けられるとともに、下壁41の下端部41aがリヤパネル15の上部15c表面に設けられ、かつ、上壁38の後端部38aが後壁42の上端部42aに設けられることで、インナパネルおよびアウタパネル(すなわち、アッパクロスメンバ31)が閉断面に形成されている。
アッパクロスメンバ31が閉断面に形成されることで、アッパクロスメンバ31の剛性を高めることができる。
【0044】
このアッパクロスメンバ31は、トランク室21の開口部44のうち、下側開口部44aを形成し(図1も参照)、上部中央31dにストライカ(施錠部)45が備えられている。
ストライカ45は、リヤパネル15の後方に備えられ、トランクリッド46(図1参照)の施錠用ラッチ(図示せず)が係止可能な部材である。
【0045】
この施錠用ラッチをストライカ45に係止することで、トランクリッド46が閉じた状態に保たれる。
一方、施錠用ラッチによるストライカ45の係止を解放することで、トランクリッド46が開放可能に保たれる。
【0046】
枠状骨格16のアッパクロスメンバ31にストライカ45を設けることで、アッパクロスメンバ31はストライカ45を設ける部材を兼用することができる。
よって、ストライカ45を設ける部材を個別に用意する必要がない。
これにより、部品点数を少なく抑えることができ、かつ、コンパクト化を図ることができる。
【0047】
図7は図5の7−7線断面図である。
左脚部51は、後面55および左右の側壁56,57で断面略コ字状に形成され、左右の側壁56,57の前辺56a,57aがリヤパネル15に溶接で接合されている。
よって、左脚部51およびリヤパネル15で閉断面が形成されている。
【0048】
右脚部52は、後面61および左右の側壁62,63で断面略コ字状に形成され、左右の側壁62,63の前辺62a,63aがリヤパネル15に溶接で接合されている。
よって、右脚部52およびリヤパネル15で閉断面が形成されている。
【0049】
ロア梁部53は、図6に示すように、後面65および上下の側壁66,67で断面略コ字状に形成され、上下の側壁66,67の前辺66a,67aがリヤパネル15に溶接で接合されている。
よって、ロア梁部53およびリヤパネル15で閉断面が形成されている。
【0050】
左右の脚部51,52およびロア梁部53がそれぞれ断面略コ字状に形成されることで、図4に示すロアクロスメンバ32は全体に渡って断面略コ字状に形成されている。
このロアクロスメンバ32は、左脚部51およびリヤパネル15で閉断面が形成され、右脚部52およびリヤパネル15で閉断面が形成されている。加えて、ロア梁部53およびリヤパネル15で閉断面が形成されている。
【0051】
すなわち、ロアクロスメンバ32がリヤパネル15に溶接で接合されることで、ロアクロスメンバ32およびリヤパネル15で閉断面が形成されている。
加えて、アッパクロスメンバ31も閉断面に形成されている。
よって、枠状骨格16の剛性(すなわち、左右の脚部51,52の剛性)を一層高めることができる。
【0052】
図4に示すように、枠状骨格16には、アッパクロスメンバ31およびロア梁部53に中央脚部33が架け渡されている。
中央脚部33は、後面71および左右の側壁72,73で断面略コ字状に形成され、左右の側壁72,73の前辺72a,73aがリヤパネル15に溶接で接合されている。
中央脚部33およびリヤパネル15で閉断面が形成されている。
中央脚部33およびリヤパネル15で閉断面が形成されることで、枠状骨格16の剛性(すなわち、左右の脚部51,52の剛性)を一層高めることができる。
【0053】
図2に戻って、枠状骨格16にリヤバンパビームアッセンブリ18が設けられている。
リヤバンパビームアッセンブリ18は、左脚部51の後面55に設けられた左衝撃吸収部75と、右脚部52の後面61に設けられた右衝撃吸収部76と、左右の衝撃吸収部75,76に架け渡されたリヤバンパビーム77とを備えている。
【0054】
左衝撃吸収部75は、左脚部51の後面55で、かつ、上下方向略中央部51bに設けられている。
よって、左衝撃吸収部75は、リヤパネル15を介在させた状態で左リヤサイドフレーム11の後端部11aに対向されている。
この左衝撃吸収部75は、衝突時に衝撃荷重を吸収する部材である。
【0055】
右衝撃吸収部76は、右脚部52の後面61のうち、上下方向略中央部52bに設けられている。
よって、右衝撃吸収部76は、リヤパネル15を介在させた状態で右リヤサイドフレーム12の後端部12aに対向されている。
この右衝撃吸収部76は、衝突時に衝撃荷重を吸収する部材である。
リヤバンパビーム77は、左右の衝撃吸収部75,76に架け渡され、衝突時に衝撃荷重を吸収する部材である。
【0056】
つぎに、車体後部構造10に相手車両が衝突した例を図8〜図14に基づいて説明する。
まず、車高の高い相手車両80が枠状骨格16の上部に正面衝突した例を図8〜図9に基づいて説明する。
【0057】
図8は第1実施の形態に係る枠状骨格の上部に相手車両が正面衝突した例を説明する図である。
車高の高い相手車両80が後方から衝突した場合に、相手車両80のフロントバンパビーム81を、枠状骨格16の上部に当てることができる。
具体的には、フロントバンパビーム81を、左脚部51の上端部51cおよび右脚部52の上端部52cにそれぞれ当てることができる。
左右の脚部51,52の上端部51c,52cに衝撃荷重F1が作用する。
【0058】
ここで、左右の脚部51,52を含んだ枠状骨格16は、前述したように、矩形状に形成され、さらに閉断面に形成され、加えて、中央脚部33が架け渡されたことで剛性が高い。
よって、左右の脚部51,52の上端部51c,52cに衝撃荷重F1が作用した場合に、衝撃荷重F1で上端部51c,52cが折れ曲がる虞がない。
【0059】
図9(a),(b)は第1実施の形態の枠状骨格の上部に作用した衝撃荷重を吸収する例を説明する図である。
(a),(b)に示すように、左右の脚部51,52の上端部51c,52cの折れ曲がりを防止することで、上端部51c,52cに作用した衝撃荷重F1は、左右の脚部51,52の上下方向略中央部51b,52bまで矢印Aの如く効率よく伝えられる。
【0060】
左脚部51の上下方向略中央部51bまで伝えられた衝撃荷重F1は、リヤパネル15を経て左リヤサイドフレーム11の後端部11aに矢印Bの如く効率よく伝えられる。
同様に、右脚部52の右上下方向略中央部52bまで伝えられた衝撃荷重F1は、リヤパネル15を経て右リヤサイドフレーム12の後端部12aに矢印Bの如く効率よく伝えられる。
これにより、左右のリヤサイドフレーム11,12の後端部11a,12aに伝えられた衝撃荷重F1を、左右のリヤサイドフレーム11,12で良好に吸収することができる。
【0061】
さらに、車高の高い相手車両80のフロントバンパビーム81を、左右の脚部51,52の上端部51c,52cに当てることで、相手車両80が高さ方向上側にすれ違うことを防いで、相手車両80が車体後部構造10側に侵入することを抑えることができる。
【0062】
なお、図8、図9では、相手車両80のフロントバンパビーム81を左右の脚部51,52の上端部51c,52cに当てる例について説明したが、フロントバンパビーム81をアッパクロスメンバ31に当てた場合にも同様の効果が得られる。
すなわち、アッパクロスメンバ31は、閉断面に形成されて剛性が高められている。よって、フロントバンパビーム81をアッパクロスメンバ31に当てた場合に、衝撃荷重を左右の脚部51,52の上端部51c,52cに効率よく伝えることができる。
これにより、フロントバンパビーム81をアッパクロスメンバ31に当てた場合にも衝撃荷重を良好に吸収することができる。
【0063】
つぎに、車高の低い相手車両83が枠状骨格16の下部に正面衝突した例を図10〜図11に基づいて説明する。
図10は第1実施の形態に係る枠状骨格の下部に相手車両が正面衝突した例を説明する図である。
車高の低い相手車両83が後方から衝突した場合に、相手車両83のフロントバンパビーム84を、枠状骨格16の下部に当てることができる。
具体的には、フロントバンパビーム84を、左脚部51の下端部51aおよび右脚部52の下端部52aにそれぞれ当てることができる。
左右の脚部51,52の下端部51a,52aに衝撃荷重F2が作用する。
【0064】
ここで、左右の脚部51,52を含んだ枠状骨格16は、前述したように、矩形状に形成され、さらに閉断面に形成され、加えて、中央脚部33が架け渡されたことで剛性が高い。
よって、左右の脚部51,52の下端部51a,52aに衝撃荷重F2が作用した場合に、衝撃荷重F2で下端部51a,52aが折れ曲がる虞がない。
【0065】
図11(a),(b)は第1実施の形態の枠状骨格の下部に作用した衝撃荷重を吸収する例を説明する図である。
(a),(b)に示すように、左右の脚部51,52の下端部51a,52aの折れ曲がりを防止することで、下端部51a,52aに作用した衝撃荷重F2は、左右の脚部51,52の上下方向略中央部51b,52bまで矢印Cの如く効率よく伝えられる。
【0066】
左脚部51の上下方向略中央部51b,52bまで伝えられた衝撃荷重F2は、リヤパネル15を経て左リヤサイドフレーム11の後端部11aに矢印Dの如く効率よく伝えられる。
同様に、右脚部52の右上下方向略中央部52bまで伝えられた衝撃荷重F2は、リヤパネル15を経て右リヤサイドフレーム12の後端部12aに矢印Dの如く効率よく伝えられる。
これにより、左右のリヤサイドフレーム11,12の後端部11a,12aに伝えられた衝撃荷重F2を、左右のリヤサイドフレーム11,12で良好に吸収することができる。
【0067】
さらに、車高の低い相手車両83のフロントバンパビーム84を、左右の脚部51,52の下端部51a,52aに当てることで、相手車両83が高さ方向下側にすれ違うことを防いで、相手車両83が車体後部構造10側に侵入することを抑えることができる。
【0068】
図8〜図11で説明したように、車体後部構造10に車高の異なる相手車両80,83が後方から正面衝突した場合に、相手車両80,83のフロントバンパビーム81,84を左右の脚部51,52の上端部51c,52cや下端部51a,52aに当てることができる。
これにより、左右のリヤサイドフレーム11,12に衝撃荷重F1,F2を効率よく伝えて良好に吸収することができる。
【0069】
さらに、車高の異なる相手車両80,83のフロントバンパビーム81,84を、左右の脚部51,52の上端部51c,52cや下端部51a,52aに当てることで、相手車両80,83が高さ方向にすれ違うことを防いで、相手車両80,83が車体後部構造10側に侵入することを抑えることができる。
【0070】
ついで、相手車両86がリヤバンパビーム77に正面衝突した例を図12に基づいて説明する。
図12(a),(b)は第1実施の形態に係るバンパビームに相手車両が正面衝突した例を説明する図である。
(a),(b)に示すように、相手車両86が後方からフロントバンパビーム87に衝突した場合、衝撃荷重F3は左右の衝撃吸収部材75,76に伝えられる。
衝撃吸収部材75,76が変形して衝撃荷重F3の一部が吸収される。
【0071】
ここで、リヤバンパビームアッセンブリ18の衝撃吸収部材75,76は、リヤパネル15を介在させた状態で左右のリヤサイドフレーム11,12の後端部11a,12aにそれぞれ対向されている。
【0072】
よって、残りの衝撃荷重は、枠状骨格16の左右の脚部51,52、リヤパネル15を経て左右のリヤサイドフレーム11,12の後端部11a,12aに矢印Eの如く効率よく伝えられる。
これにより、左右のリヤサイドフレーム11,12の後端部11a,12aに伝えられた衝撃荷重F3を、左右のリヤサイドフレーム11,12で良好に吸収することができる。
【0073】
つぎに、車高の高い相手車両80が枠状骨格16の左側上部にオフセット衝突した例を図13に基づいて説明する。
図13は第1実施の形態に係る枠状骨格の左側上部に相手車両がオフセット衝突した例を説明する図である。
車高の高い相手車両80が後方から左側にずれてオフセット衝突した場合に、相手車両80のフロントバンパビーム81を、枠状骨格16の左側上部に当てることができる。
具体的には、フロントバンパビーム81を、左脚部51の上端部51cに当てることができる。
左脚部51の上端部51cに衝撃荷重F4が作用する。
【0074】
ここで、左右の脚部51,52を含んだ枠状骨格16は、前述したように、矩形状に形成され、さらに閉断面に形成され、加えて、中央脚部33が架け渡されたことで剛性が高い。
よって、左脚部51の上端部51cに衝撃荷重F4が作用した場合に、衝撃荷重F4で上端部51cが折れ曲がる虞がない。
【0075】
左脚部51の上端部51cの折れ曲がりを防止することで、上端部51cに作用した衝撃荷重F4の一部が、左脚部51の上下方向略中央部51bまで矢印Fの如く効率よく伝えられる。
一方、残りの衝撃荷重は、アッパクロスメンバ31に矢印Gの如く伝えられる。アッパクロスメンバ31に伝えられた衝撃荷重は、右脚部52の上端部52cを経て右脚部52の上下方向略中央部52bまで矢印Hの如く効率よく伝えられる。
【0076】
左脚部51の上下方向略中央部51bまで伝えられた衝撃荷重は、リヤパネル15を経て左リヤサイドフレーム11の後端部11aに矢印Iの如く効率よく伝えられる。
同様に、右脚部52の右上下方向略中央部52bまで伝えられた衝撃荷重は、リヤパネル15を経て右リヤサイドフレーム12の後端部12aに矢印Jの如く効率よく伝えられる。
これにより、左右のリヤサイドフレーム11,12の後端部11a,12aに伝えられた衝撃荷重を、左右のリヤサイドフレーム11,12で良好に吸収することができる。
【0077】
さらに、車高の高い相手車両80のフロントバンパビーム81を、左脚部51の上端部51cに当てることで、相手車両80が車幅方向にすれ違うことを防いで、相手車両80が車体後部構造10側に侵入することを抑えることができる。
【0078】
なお、図13では、相手車両80が後方から左側にずれてオフセット衝突した場合について説明したが、相手車両80が右側にずれてオフセット衝突した場合も、左側と同様に、左右のリヤサイドフレーム11,12で良好に吸収することができる。
【0079】
なお、図13では、相手車両80のフロントバンパビーム81を左脚部51の上端部51cに当てる例について説明したが、フロントバンパビーム81をアッパクロスメンバ31に当てた場合にも同様の効果が得られる。
すなわち、アッパクロスメンバ31は、閉断面に形成されて剛性が高められている。よって、フロントバンパビーム81をアッパクロスメンバ31に当てた場合に、衝撃荷重を左脚部51の上端部51cに効率よく伝えることができる。
これにより、フロントバンパビーム81をアッパクロスメンバ31に当てた場合にも衝撃荷重を良好に吸収することができる。
【0080】
ついで、車高の低い相手車両83が枠状骨格16の左側下部にオフセット衝突した例を図14に基づいて説明する。
図14は第1実施の形態に係る枠状骨格の左側下部に相手車両がオフセット衝突した例を説明する図である。
車高の低い相手車両83が後方から左側にずれてオフセット衝突した場合に、相手車両83のフロントバンパビーム84を、枠状骨格16の左側下部に当てることができる。
具体的には、フロントバンパビーム84を、左脚部51の下端部51aに当てることができる。
左脚部51の下端部51aに衝撃荷重F5が作用する。
【0081】
ここで、左右の脚部51,52を含んだ枠状骨格16は、前述したように、矩形状に形成され、さらに閉断面に形成され、加えて、中央脚部33が架け渡されたことで剛性が高い。
よって、左脚部51の下端部51aに衝撃荷重F5が作用した場合に、衝撃荷重F5で下端部51aが折れ曲がる虞がない。
【0082】
左脚部51の下端部51aの折れ曲がりを防止することで、下端部51aに作用した衝撃荷重F5の一部が、左脚部51の上下方向略中央部51bまで矢印Kの如く効率よく伝えられる。
一方、残りの衝撃荷重は、ロア梁部53に矢印Lの如く伝えられる。ロア梁部53に伝えられた衝撃荷重は、右脚部52の下端部52aを経て右脚部52の上下方向略中央部52bまで矢印Mの如く効率よく伝えられる。
【0083】
左脚部51の上下方向略中央部51bまで伝えられた衝撃荷重は、リヤパネル15を経て左リヤサイドフレーム11の後端部11aに矢印Nの如く効率よく伝えられる。
同様に、右脚部52の右上下方向略中央部52bまで伝えられた衝撃荷重は、リヤパネル15を経て右リヤサイドフレーム12の後端部12aに矢印Oの如く効率よく伝えられる。
これにより、左右のリヤサイドフレーム11,12の後端部11a,12aに伝えられた衝撃荷重を、左右のリヤサイドフレーム11,12で良好に吸収することができる。
【0084】
さらに、車高の低い相手車両83のフロントバンパビーム84を、左脚部51の下端部51aに当てることで、相手車両83が車幅方向にすれ違うことを防いで、相手車両83が車体後部構造10側に侵入することを抑えることができる。
【0085】
なお、図14では、相手車両83が後方から左側にずれてオフセット衝突した場合について説明したが、相手車両83が右側にずれてオフセット衝突した場合も、左側と同様に、左右のリヤサイドフレーム11,12で良好に吸収することができる。
【0086】
図13〜図14で説明したように、車体後部構造10に車高の異なる相手車両80,83が後方からオフセット衝突した場合に、相手車両80,83のフロントバンパビーム81,84を左右の脚部51,52の一方の上端部51c,52cや一方の下端部51a,52aに当てることができる。
これにより、左右のリヤサイドフレーム11,12に衝撃荷重F4,F5を効率よく伝えて良好に吸収することができる。
【0087】
さらに、車高の異なる相手車両80,83のフロントバンパビーム81,84を、左右の脚部51,52の一方の上端部51c,52cや一方の下端部51a,52aに当てることで、相手車両80,83が車幅方向にすれ違うことを防いで、相手車両80,83が車体後部構造10側に侵入することを抑えることができる。
【0088】
つぎに、第2実施の形態の車体後部構造90を図15〜図17に基づいて説明する。なお、第2実施の形態において第1実施の形態の車体後部構造10と同一類似部材については同じ符号を付して説明を省略する。
【0089】
図15は本発明に係る車体後部構造(第2実施の形態)を示す分解斜視図である。
第2実施の形態の車体後部構造90は、左右のリヤサイドフレーム11,12の後端部11a,12aに左右のガセット91,92がそれぞれ設けられ、リヤサイドフレームクロスメンバ13およびロアクロスメンバ32(図2参照)に左右のパンフレーム94,95がそれぞれ架け渡されたもので、その他の構成は第1実施の形態の車体後部構造10と同じである。
【0090】
図16は第2実施の形態に係る車体後部構造の左ガセットを示す側面図である。
左ガセット91は、左リヤサイドフレーム11の後端部11aの上壁(上面)11bからリヤパネル15(枠状骨格16(図2参照))に向けて上り勾配になるように設けられている。
具体的には、左ガセット91は、後端部11aの上面11bからリヤパネル15に向けて上り勾配に形成された傾斜壁97と、傾斜壁97の左辺から下方に向けて折り曲げられた左側壁98と、傾斜壁97の右辺から下方に向けて折り曲げられた右側壁99とを有している。
左ガセット91は、傾斜壁97および左右の側壁98,99で断面略コ字状に形成されている。
【0091】
傾斜壁97の前端部に前接合片97aが設けられている。前接合片97aは、左リヤサイドフレーム11の後端部11aの上壁11bに溶接で接合されている。
傾斜壁97の後端部97bおよび左右の側壁98,99の後端部に、後接合片98a,99aがそれぞれ設けられている。
後接合片97b,98a,99aは、リヤパネル15の裏面に溶接で接合されている。
【0092】
左側壁98の下端部に左接合片98bが設けられている。左接合片98bは、左リヤサイドフレーム11の後端部11aのうち、左側壁11cに溶接で接合されている。
右側壁99の下端部に右接合片99bが設けられている。右接合片99bは、左リヤサイドフレーム11の後端部11aのうち、右側壁11d(図18も参照)に溶接で接合されている。
【0093】
図17は第2実施の形態に係る車体後部構造を示す側面図、図18は第2実施の形態に係る車体後部構造を示す平面図である。
なお、図18は左右のパンフレーム94,95の構成の理解を容易にするためにリヤフロアパン14を除去した状態で示す。
【0094】
左ガセット91の後端部91aは、リヤパネル15を介在させた状態で左脚部51の上端部51cに対向されている。
すなわち、左ガセット91の後端部91aは、リヤパネル15を介して左脚部51の上端部51cに設けられている。
【0095】
よって、左脚部51の上端部51cを左ガセット91で補強して、左脚部51の上端部51cの剛性をさらに高めることができる。
これにより、左脚部51の上端部51cに衝撃荷重が作用した場合に、上端部51cが折れ曲がる(変形する)ことを一層良好に抑えることができる。
【0096】
なお、右ガセット92は、左ガセット91と左右対称の部材なので、各構成部位に左ガセット91と同じ符号を付して説明を省略する。
右リヤサイドフレーム12の後端部12aの上壁(上面)12bおよびリヤパネル15の裏面に右ガセット92を設けることで、右脚部52の上端部52cを右ガセット92で補強して、右脚部52の上端部52cの剛性をさらに高めることができる。
これにより、右脚部52の上端部52cに衝撃荷重が作用した場合に、上端部52cが折れ曲がる(変形する)ことを一層良好に抑えることができる。
【0097】
このように、左脚部51,52の上端部51c,52cが折れ曲がる(変形する)ことを左右のガセット91,92で一層良好に抑えることで、左右のリヤサイドフレーム11や左右のパンフレーム94,95に衝撃荷重を効率よく伝えることができる。
【0098】
図15に戻って、左パンフレーム94は、リヤフロアパンの底部22のうち、スペアタイヤ収納凹部23の左側に設けられ、かつ、リヤサイドフレームクロスメンバ13の左端部13aおよびリヤパネル15の左端部15a(図2に示すロアクロスメンバ32の左端部)に架け渡されている。
【0099】
この左パンフレーム94は、断面略ロ字状に形成され、前端部に前接合片101が設けられ、後端部に後接合片102が設けられている。
前接合片101は、リヤサイドフレームクロスメンバ13の左端部13aのうち、後壁13bに溶接で接合されている。
後接合片102は、リヤパネル15の裏面のうち、左端部15aに溶接で接合されている。
【0100】
図17、図18に示すように、左パンフレーム94の後端部94aは、リヤパネル15を介在させた状態でロア梁部53の左端部53a(図4も参照)に対向されている。
すなわち、左パンフレーム94の後端部94aは、リヤパネル15を介してロア梁部53の左端部53aに設けられている。
【0101】
そして、ロア梁部53の左端部53aは、左脚部51の下端部51a(図4も参照)に連通されている。
よって、左脚部51の下端部51aを左パンフレーム94で補強して、左脚部51の下端部51aの剛性をさらに高めることができる。
これにより、左脚部51の下端部51aに衝撃荷重が作用した場合に、下端部51aが折れ曲がる(変形する)ことを一層良好に抑えることができる。
【0102】
なお、右パンフレーム95は、左パンフレーム94と左右対称の部材なので、各構成部位に左パンフレーム94と同じ符号を付して説明を省略する。
リヤサイドフレームクロスメンバ13の右端部13cおよびリヤパネル15(ロア梁部53の右端部53b)に右パンフレーム95を架け渡すことで、右脚部52の下端部52a(図4参照)を右パンフレーム95で補強して、右脚部52の下端部52aの剛性をさらに高めることができる。
これにより、右脚部52の下端部52aに衝撃荷重が作用した場合に、下端部52aが折れ曲がる(変形する)ことを一層良好に抑えることができる。
【0103】
このように、左右の脚部51,52の下端部51a,52aが折れ曲がる(変形する)ことを左右のパンフレーム94,95で良好に抑えることで、左右のパンフレーム94,95および左右のリヤサイドフレームに衝撃荷重を効率よく伝えて衝撃荷重を一層良好に吸収することができる。
【0104】
つぎに、車体後部構造90に相手車両が衝突した例を図19〜図22に基づいて説明する。
まず、車高の高い相手車両80が枠状骨格16の上部に正面衝突した例を図19に基づいて説明する。
【0105】
図19(a),(b)は第2実施の形態の枠状骨格の上部に正面衝突した例を説明する図である。
(a)において、車高の高い相手車両80のフロントバンパビーム81を、枠状骨格16の上部に当てる。
よって、左右の脚部51,52の上端部51c,52cに衝撃荷重F1が作用する。
左脚部51,52の上端部51c,52cが折れ曲がる(変形する)ことを左右のガセット91,92で一層良好に抑えることで、上端部51c,52cに作用した衝撃荷重F1は効率よく伝えられる。
【0106】
(b)において、左脚部51の上端部51cに作用した衝撃荷重F1の一部は、左脚部51の上下方向略中央部51bから左ガセット91を経て矢印Pの如く左リヤサイドフレーム11の後端部11aに効率よく伝えられる。
後端部11aに伝えられた衝撃荷重F1の一部は、左リヤサイドフレーム11に伝えられて良好に吸収される。
【0107】
残りの衝撃荷重は、左脚部51の上下方向略中央部51bで分散され、ロア梁部53の左端部53aを経て矢印Qの如く左パンフレーム94の後端部94aに効率よく伝えられる。
後端部94aに伝えられた衝撃荷重は、左パンフレーム94に伝えられて良好に吸収される。
【0108】
なお、右脚部52の上端部52cに作用した衝撃荷重F1は、左脚部51に作用した衝撃荷重F1と同様に吸収することができる。
すなわち、右脚部52の上下方向略中央部52bから右リヤサイドフレーム12の後端部12a伝えられた衝撃荷重F1の一部は、右リヤサイドフレーム12で良好に吸収される。
さらに、上下方向略中央部52bで分散された衝撃荷重は、右パンフレーム95で良好に吸収される。
【0109】
さらに、車高の高い相手車両80のフロントバンパビーム81を、左右の脚部51,52の上端部51c,52cに当てることで、相手車両80が高さ方向上側にすれ違うことを防いで、相手車両80が車体後部構造10側に侵入することを抑えることができる。
【0110】
なお、図19では、相手車両80のフロントバンパビーム81を左右の脚部51,52の上端部51c,52cに当てる例について説明したが、フロントバンパビーム81をアッパクロスメンバ31に当てた場合にも同様の効果が得られる。
すなわち、アッパクロスメンバ31は、閉断面に形成されて剛性が高められている。よって、フロントバンパビーム81をアッパクロスメンバ31に当てた場合に、衝撃荷重を左右の脚部51,52の上端部51c,52cに効率よく伝えることができる。
これにより、フロントバンパビーム81をアッパクロスメンバ31に当てた場合にも衝撃荷重を良好に吸収することができる。
【0111】
つぎに、車高の低い相手車両83が枠状骨格16の下部に正面衝突した例を図20に基づいて説明する。
図20(a),(b)は第2実施の形態の枠状骨格の下部に正面衝突した例を説明する図である。
(a)において、車高の低い相手車両83のフロントバンパビーム84を、枠状骨格16の下部に当てる。
これにより、左右の脚部51,52の下端部51a,52aに衝撃荷重F2が作用する。
左右の脚部51,52の下端部51a,52aが折れ曲がる(変形する)ことを左右のパンフレーム94,95で良好に抑えることで、下端部51a,52aに作用した衝撃荷重F2は効率よく伝えられる。
【0112】
(b)において、左脚部51の下端部51aに作用した衝撃荷重F2の一部は、ロア梁部53の左端部53aを経て矢印Rの如く左パンフレーム94の後端部94aに効率よく伝えられる。
左パンフレーム94に伝えられた衝撃荷重F1の一部は、左パンフレーム94で良好に吸収される。
【0113】
残りの衝撃荷重は、左脚部51の下端部51aで分散され、左脚部51の上下方向略中央部51bに伝えられる。
上下方向略中央部51bに伝えられた衝撃荷重は、左リヤサイドフレーム11の後端部11aに矢印Sの如く効率よく伝えられる。
さらに、後端部11aに伝えられた衝撃荷重は、左リヤサイドフレーム11で良好に吸収される。
【0114】
なお、右脚部52の下端部52aに作用した衝撃荷重F2は、左脚部51に作用した衝撃荷重F2と同様に吸収することができる。
すなわち、右脚部52の下端部52aに作用した衝撃荷重F2の一部は、右パンフレーム95で良好に吸収される。
さらに、下端部52aで分散された衝撃荷重は、右リヤサイドフレーム12で良好に吸収される。
【0115】
さらに、車高の低い相手車両83のフロントバンパビーム84を、左右の脚部51,52の下端部51a,52aに当てることで、相手車両83が高さ方向下側にすれ違うことを防いで、相手車両83が車体後部構造10側に侵入することを抑えることができる。
【0116】
図19〜図20で説明したように、車体後部構造90に車高の異なる相手車両80,83が後方から正面衝突した場合に、相手車両80,83のフロントバンパビーム81,84を左右の脚部51,52の上端部51c,52cや下端部51a,52aに当てることができる。
これにより、左右のリヤサイドフレーム11,12および左右のパンフレーム94,95に衝撃荷重F1,F2を効率よく伝えて良好に吸収することができる。
【0117】
さらに、車高の異なる相手車両80,83のフロントバンパビーム81,84を、左右の脚部51,52の上端部51c,52cや下端部51a,52aに当てることで、相手車両80,83が高さ方向にすれ違うことを防いで、相手車両80,83が車体後部構造10側に侵入することを抑えることができる。
【0118】
つぎに、車高の高い相手車両80が枠状骨格16の左側上部にオフセット衝突した例を図21に基づいて説明する。
図21(a),(b)は第2実施の形態の枠状骨格の左側上部にオフセット衝突した例を説明する図である。
(a)において、車高の高い相手車両80のフロントバンパビーム81を、枠状骨格16の左側上部に当てる。
これにより、左脚部51の上端部51cに衝撃荷重F4が作用する。
左脚部51の上端部51cが折れ曲がる(変形する)ことを左ガセット91で一層良好に抑えることで、上端部51cに作用した衝撃荷重F4は効率よく伝えられる。
【0119】
すなわち、左脚部51の上端部51cに作用した衝撃荷重F4の一部が、左脚部51の上下方向略中央部51bまで矢印Fの如く効率よく伝えられる。
一方、残りの衝撃荷重は、アッパクロスメンバ31に矢印Gの如く伝えられる。アッパクロスメンバ31に伝えられた衝撃荷重は、右脚部52の上端部52cを経て右脚部52の上下方向略中央部52bまで矢印Hの如く効率よく伝えられる。
【0120】
(b)において、左脚部51の上下方向略中央部51bまで伝えられた衝撃荷重F4は、左リヤサイドフレーム11および左パンフレーム94に分散される。
分散された衝撃荷重の一方は、左リヤサイドフレーム11に矢印Tの如く伝わり、他方は、左パンフレーム94に矢印Uの如く伝わる。
伝わった衝撃荷重は、左リヤサイドフレーム11および左パンフレーム94で良好に吸収される。
【0121】
一方、右脚部52の上下方向略中央部52bまで伝えられた残りの衝撃荷重は、右リヤサイドフレーム12および右パンフレーム95に分散される。
分散された衝撃荷重の一方は、右リヤサイドフレーム12に矢印Tの如く伝わり、他方は、右パンフレーム95に矢印Uの如く伝わる。
伝わったそれぞれの衝撃荷重は、右リヤサイドフレーム12および右パンフレーム95で良好に吸収される。
【0122】
さらに、車高の高い相手車両80のフロントバンパビーム81を、左脚部51の上端部51cに当てることで、相手車両80が車幅方向にすれ違うことを防いで、相手車両80が車体後部構造10側に侵入することを抑えることができる。
【0123】
なお、図21では、相手車両80が後方から左側にずれてオフセット衝突した場合について説明したが、相手車両80が右側にずれてオフセット衝突した場合も、左側と同様に、左右のリヤサイドフレーム11,12および左右のパンフレーム94,95で良好に吸収することができる。
【0124】
また、図21では、相手車両80のフロントバンパビーム81を左脚部51の上端部51cに当てる例について説明したが、フロントバンパビーム81をアッパクロスメンバ31に当てた場合にも同様の効果が得られる。
すなわち、アッパクロスメンバ31は、閉断面に形成されて剛性が高められている。よって、フロントバンパビーム81をアッパクロスメンバ31に当てた場合に、衝撃荷重を左脚部51の上端部51cに効率よく伝えることができる。
これにより、フロントバンパビーム81をアッパクロスメンバ31に当てた場合にも衝撃荷重を良好に吸収することができる。
【0125】
つぎに、車高の低い相手車両83が枠状骨格16の左側下部にオフセット衝突した例を図22に基づいて説明する。
図22(a),(b)は第2実施の形態の枠状骨格の左側下部に作用した衝撃荷重を吸収する例を説明する図である。
(a)において、車高の低い相手車両83のフロントバンパビーム84を、枠状骨格16の左側下部に当てる。
これにより、左脚部51の下端部51aに衝撃荷重F5が作用する。
左脚部51の下端部51aの折れ曲がりを防ぐことで、下端部51aに作用した衝撃荷重F5は効率よく伝えられる。
【0126】
すなわち、左脚部51の下端部51aに作用した衝撃荷重F5の一部が、左脚部51に矢印Kの如く効率よく伝えられる。
一方、残りの衝撃荷重は、ロア梁部53に矢印Lの如く伝えられる。ロア梁部53に伝えられた衝撃荷重は、右脚部52の下端部52aを経て右脚部52の上下方向略中央部52bまで矢印Mの如く効率よく伝えられる。
【0127】
(b)において、左脚部51に伝えられた衝撃荷重は、左パンフレーム94および左リヤサイドフレーム11に分散される。
分散された衝撃荷重の一方は、左パンフレーム94に矢印Vの如く伝わり、他方は、左リヤサイドフレーム11に矢印Wの如く伝わる。
伝わった衝撃荷重は、左パンフレーム94および左リヤサイドフレーム11で良好に吸収される。
【0128】
一方、右脚部52に分散された衝撃荷重は、右パンフレーム95および右リヤサイドフレーム12に分散される。
分散された衝撃荷重の一方は、右パンフレーム95に矢印Vの如く伝わり、他方は、右リヤサイドフレーム12に矢印Wの如く伝わる。
伝わったそれぞれの衝撃荷重は、右パンフレーム95および右リヤサイドフレーム12で良好に吸収される。
【0129】
さらに、車高の低い相手車両83のフロントバンパビーム84を、左脚部51の下端部51aに当てることで、相手車両83が車幅方向にすれ違うことを防いで、相手車両83が車体後部構造10側に侵入することを抑えることができる。
【0130】
なお、図22では、相手車両83が後方から左側にずれてオフセット衝突した場合について説明したが、相手車両83が右側にずれてオフセット衝突した場合も、左側と同様に、左右のパンフレーム94,95および左右のリヤサイドフレーム11,12で良好に吸収することができる。
【0131】
図21〜図22で説明したように、車体後部構造90に車高の異なる相手車両80,83が後方からオフセット衝突した場合に、相手車両80,83のフロントバンパビーム81,84を左右の脚部51,52の一方の上端部51c,52cや一方の下端部51a,52aに当てることができる。
これにより、左右のリヤサイドフレーム11,12および左右のパンフレーム94,95に衝撃荷重F4,F5を効率よく伝えて良好に吸収することができる。
【0132】
さらに、車高の異なる相手車両80,83のフロントバンパビーム81,84を、左右の脚部51,52の一方の上端部51c,52cや一方の下端部51a,52aに当てることで、相手車両80,83が車幅方向にすれ違うことを防いで、相手車両80,83が車体後部構造10側に侵入することを抑えることができる。
【0133】
なお、前記第1、第2の実施の形態では、施錠部としてストライカ45を例示したが、これに限らないで、ストライカ45に係止する施錠用ラッチ(図示せず)を施錠部とすることも可能である。
【0134】
さらに、前記第1、第2の実施の形態で示した左右のリヤサイドフレーム11,12、リヤサイドフレームクロスメンバ13、リヤパネル15、枠状骨格16、アッパクロスメンバ31、ロアクロスメンバ32、中央脚部33、左右の脚部51,52、ロア梁部53、左右のガセット91,92、左右のパンフレーム94,95などは例示した形状に限定するものではなく適宜変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0135】
本発明は、左右のリヤサイドフレームのそれぞれの後端部にリヤパネルが架け渡された車体後部構造を備えた自動車への適用に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0136】
【図1】本発明に係る車体後部構造(第1実施の形態)を示す斜視図である。
【図2】第1実施の形態に係る車体後部構造を示す分解斜視図である。
【図3】第1実施の形態に係る車体後部構造を示す平面図である。
【図4】第1実施の形態に係る枠状骨格を示す斜視図である。
【図5】図3の5−5線断面図である。
【図6】図3の6−6線断面図である。
【図7】図5の7−7線断面図である。
【図8】第1実施の形態に係る枠状骨格の上部に相手車両が正面衝突した例を説明する図である。
【図9】第1実施の形態の枠状骨格の上部に作用した衝撃荷重を吸収する例を説明する図である。
【図10】第1実施の形態に係る枠状骨格の下部に相手車両が正面衝突した例を説明する図である。
【図11】第1実施の形態の枠状骨格の下部に作用した衝撃荷重を吸収する例を説明する図である。
【図12】第1実施の形態に係るバンパビームに相手車両が正面衝突した例を説明する図である。
【図13】第1実施の形態に係る枠状骨格の左側上部に相手車両がオフセット衝突した例を説明する図である。
【図14】第1実施の形態に係る枠状骨格の左側下部に相手車両がオフセット衝突した例を説明する図である。
【図15】本発明に係る車体後部構造(第2実施の形態)を示す分解斜視図である。
【図16】第2実施の形態に係る車体後部構造の左ガセットを示す側面図である。
【図17】第2実施の形態に係る車体後部構造を示す側面図である。
【図18】第2実施の形態に係る車体後部構造を示す平面図である。
【図19】第2実施の形態の枠状骨格の上部に正面衝突した例を説明する図である。
【図20】第2実施の形態の枠状骨格の下部に正面衝突した例を説明する図である。
【図21】第2実施の形態の枠状骨格の左側上部にオフセット衝突した例を説明する図である。
【図22】第2実施の形態の枠状骨格の左側下部に作用した衝撃荷重を吸収する例を説明する図である。
【符号の説明】
【0137】
10,90…車体後部構造、11…左リヤサイドフレーム、11a…左リヤサイドフレームの後端部、11b…左リヤサイドフレームの上面、12…右リヤサイドフレーム、12a…右リヤサイドフレームの後端部、12b…右リヤサイドフレームの上面、13…リヤサイドフレームクロスメンバ、13a…リヤサイドフレームクロスメンバの左端部、13c…リヤサイドフレームクロスメンバの右端部、15…リヤパネル、15a…リヤパネルの左端部、15b…リヤパネルの右端部、15c…リヤパネルの上部、16…枠状骨格、21…トランク室、31…アッパクロスメンバ、31a…アッパクロスメンバの左端部、31b…アッパクロスメンバの右端部、31c…アッパクロスメンバの車幅方向中央部、32…ロアクロスメンバ、33…中央脚部、44a…トランク室の下側開口部、45…ストライカ(施錠部)、46…トランクリッド、51…左脚部、51a…左脚部の下端部、51b…左脚部の上下方向略中央部、52…右脚部、52a…右脚部の下端部、52b…右脚部の上下方向略中央部、53…ロア梁部、53a…ロア梁部の左端部(アッパクロスメンバの左端部)、53b…ロア梁部の右端部(アッパクロスメンバの右端部)、53c…ロア梁部の車幅方向中央部、91…左ガセット、92…右ガセット、94…左パンフレーム、95…右パンフレーム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右のリヤサイドフレームが車体前後方向を向いて設けられ、前記左右のリヤサイドフレームの後端部にリヤパネルが架け渡され、前記リヤパネルでトランク室の後壁が形成され、前記トランク室を開閉するトランクリッドの施錠部を前記リヤパネルの後方に備えた車体後部構造において、
前記リヤパネルの上部に沿って設けられ、前記トランク室の下側開口部を形成するとともに前記施錠部を備えたアッパクロスメンバと、
前記アッパクロスメンバの左右端部から左右の脚部がそれぞれ垂下されるとともに前記左右の脚部の下端部にロア梁部が架け渡されることにより、前記左右の脚部および前記ロア梁部で略U字形状に形成されたロアクロスメンバと、
を備え、
前記アッパクロスメンバおよび前記ロアクロスメンバで略矩形状の枠状骨格が形成されるとともに、前記枠状骨格が前記リヤパネルに設けられ、
前記枠状骨格のうち、前記左右の脚部の上下方向略中央部が、前記左右のリヤサイドフレームの後端部に前記リヤパネルを介してそれぞれ連結されたことを特徴とする車体後部構造。
【請求項2】
前記アッパクロスメンバの車幅方向中央部および前記ロア梁部の車幅方向中央部を連結する中央脚部を備えたことを特徴とする請求項1記載の車体後部構造。
【請求項3】
前記ロアクロスメンバが断面略コ字状に形成され、
前記ロアクロスメンバおよび前記リヤパネルで閉断面が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車体後部構造。
【請求項4】
前記左右のリヤサイドフレームの各上面から前記リヤパネルに向けて左右のガセットが上り勾配になるようにそれぞれ設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の車体後部構造。
【請求項5】
前記ロアクロスメンバの前方において、前記左右のリヤサイドフレームに架け渡されたリヤサイドフレームクロスメンバを備え、
前記リヤサイドフレームクロスメンバの左端部および前記ロアクロスメンバの左端部に架け渡された左パンフレームを備え、
前記リヤサイドフレームクロスメンバの右端部および前記ロアクロスメンバの右端部に架け渡された右パンフレームを備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車体後部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2009−269491(P2009−269491A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−122283(P2008−122283)
【出願日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】