説明

車体構造

【課題】居室とその後方の荷室とを仕切る隔壁部材に荷室の荷物等が衝突した場合にも当該隔壁部材が局部的に変形するのを効果的に抑制できる車体構造を得る。
【解決手段】クロスメンバ6と左右一対のストラットタワー9の上端部とを連結しつつ、居室3と荷室4とを仕切る隔壁部材2を、平板状の隔壁部21と、この隔壁部21から荷室側に突出するリブ22と、を有するものとして構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、居室と荷室とを隔壁部材によって仕切るようにした車体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の例えばセダン型の自動車として、リヤシートを配置した居室と荷室としてのトランクルーム内との間を、隔壁部材としてのシートバックパネルで仕切ったものが知られている。
【0003】
さらに、シートバックパネルの上部に設けたリヤパーセルメンバの車幅方向両端部を、左右一対のストラットタワーの上端部に連結して、剛性を高めたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−240510号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の車両では、荷室に載置した荷物が、前面衝突時や急制動時等に慣性力によって前方に移動し、シートバックパネルに衝突する場合がある。
【0005】
しかしながら、上記従来の車体構造では、シートバックパネルは板状の部材であるため、このように荷物等がシートバックパネルに衝突した場合には、荷物等の衝突部分の形状等によっては、シートバックパネルの荷物が衝突した部分が局部的に変形してしまう虞がある。
【0006】
そこで、本発明は、居室とその後方の荷室とを仕切る隔壁部材に荷室の荷物等が衝突した場合にも当該隔壁部材が局部的に変形するのを効果的に抑制することが可能な車体構造を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、居室とその後方の荷室とを仕切る隔壁部材が、板状の隔壁部と、当該隔壁部から荷室側に突設されるリブと、を有することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、リブを隔壁部から荷室側に突設したため、前方に移動した荷物等を隔壁部に当たる前にリブに当接させることができるようになり、荷物等が直接当接することで当該隔壁部に局部的な変形が生じるのを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1〜図7は本発明にかかる車体構造の一実施形態を示している。このうち、図1は、本実施形態にかかる車体構造の一部を前方かつ上方側から見た斜視図、図2は、図1からリヤシートを取り外した状態を示す斜視図、図3は、図2から隔壁部材を取り外した状態を示す斜視図である。
【0010】
さらに、図4は、隔壁部材を後方から見た斜視図、図5は、図4のA−A断面図、図6は、隔壁部材およびその荷室側に取り付ける車載部材とを示す分解斜視図、図7は、荷物等が隔壁部材に衝突する様子を説明する平面図(上面図)である。なお、各図中、FRは車両前後方向前方を、UPは車両上方を、INは車幅方向内方を、それぞれ示している。
【0011】
本実施形態にかかる車体構造を備える自動車は、図1に示すように、左右のリヤシート1L,1Rを備えており、これらリヤシート1L,1Rの裏側には、図2に示すように、隔壁部材2が配置されている。この隔壁部材2は、図3に示すように、リヤシート1L,1Rを配置した居室3と、当該居室の後方の荷室(例えばトランクルーム)4と、を仕切るものである。
【0012】
また、図3に示すように、本実施形態にかかる車体構造では、フロアパネルFの車幅方向両側部で車両前後方向に沿って延在する左右一対のサイドメンバ5と、これら一対のサイドメンバ5,5間で車幅方向に沿って架設されて当該サイドメンバ5,5を連結するクロスメンバ6と、を配設してある。
【0013】
また、居室3の車幅方向両側部の下部には、左右一対のサイドシル7が車両前後方向に沿って延在しており、これらサイドシル7の後端部からサイドメンバ5が延設されている。このサイドメンバ5は、閉断面構造を成しており、リヤタイヤハウス8の車内側面を構成するリヤタイヤハウスインナ8aの内側を通って荷室4のフロアパネルFの下側へと延びている。また、クロスメンバ6は、リヤタイヤハウス8が設けられる位置で左右のサイドメンバ5を連結している。
【0014】
そして、リヤタイヤハウス8内には、一対のサイドメンバ5の外側に位置する左右一対のストラットタワー9が存在する。ストラットタワー9は、上下方向に伸びる略筒状に形成され、図示省略したリヤサスペンションのストラットを内蔵し、かつ、そのストラットの上端部を支持している。もちろん、ストラットタワー9は車体側に一体に結合されている。
【0015】
また、図1に示すように、リヤシート1L,1Rの上部後方には、居室3の後縁部で棚状に設けられるパーセル部材としてのリヤパーセルシェルフ10を配置してある。図2および図3に示すように、ストラットタワー9の上端部間で架設されるパーセルパネル10aは、リヤパーセルシェルフ10の芯材である。
【0016】
そして、本実施形態では、図3に示すように、ストラットタワー9の上端部からリヤタイヤハウスインナ8aの内面に沿ってクロスメンバ6の両端部に連なる内向フランジ状の取付座11を一体に設け、図2に示すように、その取付座11およびクロスメンバ6の前面に隔壁部材2の周縁部をボルト12によって取り付けてある。また、隔壁部材2の車幅方向両端部の上部は、ストラットタワー9の上端部前面9aにボルト12によって取り付けてある。
【0017】
したがって、隔壁部材2は、クロスメンバ6と一対のストラットタワー9の上端部とを一体に連結しながら、居室3とその後方の荷室4とを仕切ることになる。
【0018】
そして、この隔壁部材2は、図4および図5に示すように、居室3側に配置された平板状の隔壁部21と、この隔壁部21から荷室側に突出するリブ22と、を有している。
【0019】
隔壁部21は、図4に示すように、平面視で略U字状の板状に形成されており、その車幅方向両端部が取付座11への取付部分21aになるとともに、その下端部がクロスメンバ6への取付部分21aとなっている。なお、図4および図5では、クロスメンバ6も含めて示してある。
【0020】
また、隔壁部21の上部両端部を車幅方向外方に突設した延長部が、ストラットタワー9の上端部前面9aへの取付部分21cとなっている。そして、各取付部分21a,21b,21cにはボルト12の挿通穴21dを形成してある。
【0021】
そして、リブ22は、適宜間隔をもって複数形成してあり、荷室4に載置した荷物M等(図7中に2点鎖線で示す)等が慣性力により前方に移動した際に、荷物M等を隔壁部21に直接当接させることなくリブ22で受け止められるようにしてある。
【0022】
そして、隔壁部材2の上部には、車幅方向に沿って伸びて一対のストラットタワー9の上端部同士を連結する横架連結部23を設けてある。この横架連結部23は、車幅方向に伸びる前記リブ22としての横リブ23aを含んでいる。
【0023】
図5に示すように、横架連結部23では、横リブ23aが上下方向に間隔をあけて対向して複数(本実施形態では3条:23a1,23a2,23a3)設けてあり、それら隣接する横リブ23a同士を上下方向に伸びる縦リブ23bと斜め方向に伸びる筋交いリブ23cとによって連結してある。なお、上側の横リブ23a1と中間の横リブ23a2との間隔は狭く、中間の横リブ23a2と下側の横リブ23a3との間隔は広く取ってある。また、図4の視点では、中間の横リブ23a2は上側の横リブ23a1によって隠される。また、本実施形態では横リブ23aを2条設けたが、もちろん2条若しくは4条以上設けてもよい。
【0024】
また、本実施形態では、横架連結部23からクロスメンバ6に亘って上下方向に延びるリブ22としての縦リブ22aが設けられている。
【0025】
縦リブ22aには、車幅方向中央部に配置した2本(22a1,22a2)と、車幅方向両端部に配置した2本(22a3,22a4)と、の計4本が含まれている。なお、図4に示すように、本実施形態では、中央部の縦リブ22a(22a1,22a2)の間隔はL1となり、それら中央部の縦リブ22a(22a1,22a2)と両端部の縦リブ22a(22a3,22a4)との間隔はL2(L1>L2)となっているが、L1とL2は同一であっても非同一であってもよい。
【0026】
そして、図4および図5に示すように、隔壁部21の荷室4側には、隔壁部21を底壁としリブ22を側壁とする車載部品13の収容凹部Sが形成されている。
【0027】
収容凹部Sに収容される車載部品13としては、例えば、トランスミッションコントロールユニットやエンジンコントロールユニット等の電子部品や、燃料電池等がある。また、燃料タンクを車載部品13として収容してもよい。
【0028】
また、この収容凹部Sを構成するリブ22として、本実施形態では、隔壁部21からの突出量が大きく収容凹部Sの側壁となる高リブ22Hと、この高リブ22Hよりも突出量が小さい低リブ22Lとを備えている。そして、車載部品13を低リブ22Lの突端22T1と高リブ22Hの突端22T2との間のスペースS1内に配置してある。
【0029】
本実施形態では、上述の縦リブ22a(22a1〜22a4)と、両端部の縦リブ22a3,22a4間に亘って設けた横リブ22bとが、高リブ22Hに相当する。
【0030】
また、低リブ22Lは、隔壁部21の収容凹部Sの底壁となる部分に対応して、すなわち、中央部の縦リブ22a(22a1,22a2)と両端部の縦リブ22a(22a3,22a4)との間の領域に主として配置されており、横方向や斜め方向にそれぞれが交叉するように複数本を配置してある。
【0031】
そして、低リブ22Lの突端22T1と高リブ22Hの突端22T2との間に車載部品13を収納するスペースS1を確保するため、本実施形態では、高リブ22Hの突出量と低リブ22Lの突出量との差を当該車載部品13に合わせて適宜に設定してある。好適には、車載部品13の荷室側の頂面が高リブ22Hの突端22T2よりも突出しないように設定される。
【0032】
また、図6に示すように、車載部品13には取付フランジ13aを突設してあり、この取付フランジ13aを隔壁部材2に設けたボス部24にボルト結合するようになっている。このとき、本実施形態では、ボス部24を、高リブ22Hおよび低リブ22Lのうち少なくともいずれか一方に一体的に接続された状態で設けてある。具体的には、ボス部24を、隔壁部21の後面から断面が略円錐台形状となる厚肉筒状に突出させ、その一部(例えば基底部、周縁部等)を高リブ22Hおよび/または低リブ22Lと重ねてある。
【0033】
さらに、図2,図4に示すように、この隔壁部材2には、リヤパーセルシェルフ10に結合するパーセル取付部25を設けてある。具体的には、横架連結部23に設けた上側の横リブ23a1の後側縁を後方に延設して、その延設部分にパーセル取付部25を設定してある。そして、このパーセル取付部25に取付ボルトの挿通穴25aを形成し、隔壁部材2を取付座11およびクロスメンバ6に取り付ける際に、図2に示すように、パーセル取付部25をパーセルパネル10aの前側縁にボルト結合するものである。
【0034】
そして、本実施形態では、隔壁部材2を、アルミニウム若しくはアルミニウム合金を素材とする鋳造成形品で形成してある。すなわち、隔壁部21とリブ22は金型を用いて容易に一体成形することができ、隔壁部21の後面からリブ22(縦リブ22a、横リブ22b、高リブ22H、低リブ22L、横リブ23a、縦リブ23b、および筋交いリブ23c)が一体に突設されて所要の剛性および強度の確保された隔壁部材2を、比較的安価にかつ比較的軽量なものとして得ることができる。
【0035】
また、このように隔壁部材2をアルミニウム若しくはアルミニウム合金で鋳造成形した場合にあっては、当該隔壁部材2には、鉄系材料等の異種金属材料との接触部分、例えば、取付座11、クロスメンバ6、パーセルパネル10a等との接触部には、電食処理が施されることが好ましい。
【0036】
ところで、本実施形態では、上述したように、隔壁部21に各種リブ22(縦リブ22a、横リブ22b、高リブ22H、低リブ22L、横リブ23a、縦リブ23b、および筋交いリブ23c)を形成してあるが、本明細書でリブ22とは、板状の基材(隔壁部21)の肉厚を部分的に増大させた突条を意味しており、板材を凹凸変形させることによって得られる所謂ビードはリブ22には含まれない。リブ22は、隔壁部材2を鋳造物とした場合に容易に得ることができるものであり、従来のようにプレス成形した場合には本実施形態のようなリブ22を成形するのは困難である。すなわち、本実施形態では、ビードではなくリブ22とする分、補強部材をより幅狭にかつより嵩高に形成することができるため、補強部分のレイアウトの自由度が向上する上、軽量化しやすくなり、ひいては剛性および強度を向上しやすくなる。また、収容凹部の高さを確保しやすくなるという利点もある。ビードの場合、深絞りの縦横比(深さ/幅)に限界がある。
【0037】
以上、本実施形態にかかる車体構造によれば、隔壁部材2を、板状の隔壁部21と当該隔壁部21から荷室4側に突設されるリブ22とを有するものとして構成した。このため、衝突時やや急制動時等に荷室4内の荷物M等が慣性力によって前方に移動した場合に、この荷物M等を荷室4側に突出するリブ22に接触させることができる。したがって、隔壁部21に荷物M等が直接衝突するのを抑制し、隔壁部21が荷物M等に押されて局部的に居室3側に変形するのを抑制できる。
【0038】
また、荷物M等が干渉した際にリブ22に入力される荷重は、そのリブ22を介して隔壁部21のより広い面積に拡散されるようになる。したがって、荷物M等が隔壁部材2に衝突した際の応力集中が抑制され、このことによっても、隔壁部21が局部的に居室側に変形するのを抑制することができる。
【0039】
また、隔壁部材2は、クロスメンバ6と一対のストラットタワー9の上端部とを連結しているので、荷物M等との干渉によりリブ22に入力された荷重は、クロスメンバ6とストラットタワー9の上端部とに分散できる。したがって、荷物M等が衝突した際に隔壁部材2の変形を抑制できる上、衝撃吸収性を高めることができる。
【0040】
また、リブ22を設けて剛性を高めた隔壁部材2により、クロスメンバ6と一対のストラットタワー9の上端部とを一体的に連結したため、ストラットタワー9の内倒れに対する剛性を向上できる他、車体後部の剛性をより高めて、車両の走行性能を向上することができる。
【0041】
また、隔壁部材2の上部に一対のストラットタワー9の上端部同士を連結する横架連結部23を設け、この横架連結部23に車幅方向に延びる横リブ23aを形成したので、隔壁部材2の車幅方向剛性を高めて、ストラットタワー9の内倒れに対する剛性を向上できる他、車体後部の剛性を高めることができる。
【0042】
さらに、横リブ23aを上下に間隔をあけて複数条設け、それら複数の横リブ23aを縦リブ23bと筋交いリブ23cとによって連結したので、横架連結部23の剛性をより一層高めて、車体剛性の更なる向上を達成できる。
【0043】
さらにまた、リブ22として、横架連結部23からクロスメンバ6に亘って上下方向に延びる縦リブ22aを設けたので、隔壁部材2の上下剛性を高めて、ストラットタワー9の内倒れに対する剛性の他、車体後部の剛性を高めることができる。
【0044】
また、隔壁部21の荷室4側に、当該隔壁部21を底壁としリブ22を側壁とする車載部品の収容凹部Sを形成したため、リブ22を設けたことによるデッドスペースを有効活用することができる。そして、リブ22が支えとなって、荷室4内で前進する荷物M等を受け止めることができる分、荷物M等による車載部品13の損傷を抑制することができる。
【0045】
さらに、収容凹部Sの側壁となる高リブ22Hと、当該高リブ22Hより突出量の小さい低リブ22Lとを設け、低リブ22Lの突端22T1と高リブ22Hの突端22T2との間のスペースS1内に車載部品13を配置した。このため、車載部品13と隔壁部21との間に低リブ22Lを介在させることができる分、荷室4内の荷物M等が慣性力により移動して車載部品13に衝突した場合にも、車載部品13が隔壁部21に直接干渉するのを抑制でき、その隔壁部21の局部的な変形を抑制できる。
【0046】
さらにまた、車載部品13を取り付けるためのボス部24を、高リブ22Hおよび低リブ22Lの少なくともいずれか一方に一体的に接続された状態で設けてある。このため、荷室4内の荷物M等が車載部品13に衝突して、その衝突による荷重がボス部24に入力した場合に、その荷重をボス部24から高リブ22Hや低リブ22Lに分散することができる。したがって、車載部品13に荷物M等が衝突した際の荷重がボス部24から隔壁部21に局部的に入力するのを抑制し、隔壁部21が局部的に変形するのを抑制できる。
【0047】
また、隔壁部材2には、リヤパーセルシェルフ10に結合するパーセル取付部25を設けたので、隔壁部材2の車幅方向剛性をより一層高めて、ストラットタワー9の内倒れに対する剛性の他、車体後部の剛性をより一層向上できる。
【0048】
さらに、隔壁部材2を、アルミニウム若しくはアルミニウム合金を素材とする鋳造成形品で形成したので、隔壁部21から各種リブを一体に成形でき、所望の形状のリブを有する隔壁部材2を容易に製造することができる。すなわち、本実施形態によれば、隔壁部材2を鋳造成形品としたため、隔壁部21にリブを溶接等で設けるという複雑な作業を無くして、隔壁部21にリブを簡単に一体成形でき、かつ、リブの結合強度を高めて、隔壁部材2の剛性をより一層高めることができる。
【0049】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態にかかる車体構造の一部を前方かつ上方側から見た斜視図である。
【図2】図1からリヤシートを取り外した状態を示す斜視図である。
【図3】図2から隔壁部材を取り外した状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる車体構造に含まれる隔壁部材を後方から見た斜視図である。
【図5】図4中のA−A断面図である。
【図6】本発明の一実施形態にかかる車体構造に含まれる隔壁部材およびその荷室側に取り付ける車載部材とを示す分解斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態にかかる車体構造で荷物等が隔壁部材に衝突する様子を説明する平面図(上面図)である。
【符号の説明】
【0051】
2 隔壁部材
3 居室
4 荷室
5 サイドメンバ
6 クロスメンバ
9 ストラットタワー
10 リヤパーセルシェルフ(パーセル部材)
13 車載部品
21 隔壁部
22 リブ
22a 縦リブ
22H 高リブ
22L 低リブ
22T1 低リブの突端
22T2 高リブの突端
23 横架連結部
23a 横リブ
23b 縦リブ
23c 筋交いリブ
24 ボス部
25 パーセル取付部
S 収容凹部
S1 スペース(収容凹部の一部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の車幅方向両側部に配置されて車両前後方向に延在する左右一対のサイドメンバと、
前記一対のサイドメンバ間で車幅方向に沿って架設されるクロスメンバと、
前記一対のサイドメンバの外側に配設される左右一対のストラットタワーと、
前記クロスメンバと前記一対のストラットタワーの上端部とを連結するとともに、居室とその後方の荷室とを仕切る隔壁部材と、を備える車体構造であって、
前記隔壁部材は、板状の隔壁部と、当該隔壁部から荷室側に突設されるリブと、を有することを特徴とする車体構造。
【請求項2】
前記隔壁部材は、車幅方向に伸びる前記リブとしての横リブを含んで前記一対のストラットタワーの上端部同士を連結する横架連結部を有することを特徴とする請求項1に記載の車体構造。
【請求項3】
前記横架連結部は、前記横リブを上下に間隔をあけて複数有するとともに、それら複数の横リブ間を連結する前記リブとして、上下方向に伸びる縦リブと斜め方向に延びる筋交いリブとを含むことを特徴とする請求項2に記載の車体構造。
【請求項4】
前記リブとして、前記横架連結部と前記クロスメンバとの間に亘って上下方向に伸びる縦リブを有することを特徴とする請求項2または3に記載の車体構造。
【請求項5】
前記隔壁部の荷室側に、当該隔壁部を底壁とし前記リブを側壁とする車載部品の収容凹部が形成されることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の車体構造。
【請求項6】
前記リブとして、前記収容凹部の側壁となる高リブと、当該高リブより前記隔壁部からの突出量の小さい低リブと、を有し、前記車載部品を当該低リブの突端と高リブの突端との間に収容したことを特徴とする請求項5に記載の車体構造。
【請求項7】
前記車載部品を取り付けるためのボス部を、前記高リブおよび前記低リブのうち少なくともいずれか一方に一体的に接続された状態で設けたことを特徴とする請求項6に記載の車体構造。
【請求項8】
前記隔壁部材に、居室後縁部で棚状に設けられるパーセル部材を取り付けるパーセル取付部を設けたことを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか一つに記載の車体構造。
【請求項9】
前記隔壁部材は、アルミニウムを素材とする鋳造成形品であることを特徴とする請求項1〜8のうちいずれか一つに記載の車体構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−78705(P2009−78705A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−249538(P2007−249538)
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】