説明

転倒防止装置及びそれを備えた画像形成装置

【課題】簡単な構成で、容易に機器に取り付けられ、確実に転倒を防止することが可能である転倒防止装置及びそれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】転倒防止装置は、底面1bにキャスタ21が設けられた機器本体1aを床面に設置するときに床面に一端部31が当接して、機器本体1aの側面1dに他端部32が当接する支持脚30を備え、他端部32は側面1dに着脱自在に取り付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器の転倒防止装置及びそれを備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
昨今、大規模な地震の発生の影響もあって、転倒の危険を回避するために、オフィスや家庭等に設置される機器や家具の転倒防止対策が広く講じられるようになってきている。建物の床面に設置される機器は底面にキャスタを備えたものがあるが、キャスタを備えた機器は外力を受けたときに転倒し易い。そのために、機器本体の下部の四隅にL字形の金具を螺子により固定し、床面に当接するこれらの金具を螺子により固定して、機器本体を支えて機器本体の転倒を回避している。オフィス等で用いられる複写機に代表される画像形成装置等の機器は配置替えの頻度が比較的多いが、その都度機器本体から転倒防止用の金具を外さなければならないので不便である。また、金具を外して機器を所望の位置に移動した後に、金具を再び螺子により取り付けなければならないので、作業が煩わしい。
【0003】
そこで、機器の転倒防止措置を簡単に講じることができる様々な手法が提案されている。例えば、特許文献1では、底面にキャスタが設けられた機器本体の下部の両側に、機器を建物の床面に設置するときにその床面に一端が当接される支持脚を回動自在に設け、支持脚を床面に当接させる状態にロックするロック機構を設けている。機器を移動設置するには、支持脚を機器本体に収納した状態で、機器を所望の場所に移動させ、機器を所望の場所に移動した後に、支持脚を外側に回動させると、支持脚の先端が床面に当接する。この支持脚の外側への回動動作時に、ロック機構を構成するレバーが支持脚により下方に引っ張られ、レバーに設けた長孔の上端に形成された屈曲孔が機器本体のストッパーピンに係合する。屈曲孔がストッパーピンに係合すると、支持脚の回動運動がロックされることになる。
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、支持脚の他にレバー、レバーの回動軸及びレバーと支持脚との支軸等の部材が必要となり、ロック機構を構成には部品数が多くなり、またこれらの部品を組み付けるための煩わしい作業により、生産コストが高くなるという不都合があった。また、機器を移動させる場合や、転倒防止装置を必要としない場所に機器を設置する場合のために、機器本体にこれらの支持脚とロック機構を収納するスペースを設けておかなくてはならず、機器が大型になるという不都合があった。
【特許文献1】特開平11−28130号公報(段落[0011]−[0013]、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、簡単な構成で、容易に機器に取り付けられ、確実に転倒を防止することが可能である転倒防止装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明は、底面にキャスタが設けられた機器本体を床面に設置するときに該床面に一端部が当接して、前記機器本体の側面に他端部が当接する支持脚を備え、前記他端部は前記側面に着脱自在に取り付けられることを特徴としている。
【0007】
この構成によれば、他端部で受けた機器の荷重が、床面に当接する一端部により支えられる。また、機器を所望の場所に移動させるときに、支持脚の他端部を側面から着脱自在に取り外す。
【0008】
また、請求項2に記載の発明では、前記側面には突起片が設けられ、前記他端部には前記突起片に案内されるガイド孔が設けられ、前記支持脚の着脱時、前記他端部が前記側面に対面しながら移動自在であることを特徴としている。この構成によれば、他端部がガイド孔と突起片とにより側面上を案内されて、支持脚が機器本体から着脱される。
【0009】
また、請求項3に記載の発明では、前記突起片は、前記側面から突出する係合部と、前記係合部の先端に前記係合部より大きいサイズで形成されるツバ部とを有し、前記ガイド孔は、前記ツバ部より大きいサイズで形成される着脱孔と、前記係合部に係合する係止部と、前記着脱孔と前記係止部の間で前記係合部を案内するガイド部とを有することを特徴としている。この構成によれば、支持脚を側面から取り外すには、支持脚のガイド部が係合部に沿うように、他端部を側面上で移動させると、着脱孔がツバ部に対向する位置に至り、この位置で、支持脚は側面から取り外し可能になる。支持脚を側面に取り付けるには、支持脚のツバ部を着脱孔に対向させ、ガイド部を係合部に沿わせて、係止部が係合部に至るまで、他端部を側面上で移動させる。
【0010】
また、請求項4に記載の発明では、前記一端部に前記ガイド孔が設けられることを特徴としている。この構成によれば、支持脚の一端部と他端部の取り付け方向にこだわることなく、支持脚が側面に取り付けられる。
【0011】
また、請求項5に記載の発明では、上記の構成の転倒防止装置が搭載された画像形成装であることを特徴としている。
【0012】
また、請求項6に記載の発明では、画像形成装置において、前記側面を覆う外装カバーが設けられることを特徴としている。この構成によれば、転倒防止装置が装置の外部に露出する部分が少なくなる。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、他端部で受けた機器の荷重が、床面に当接する一端部により支えられるので、簡単な構成で、支持脚により、機器の倒れを防止することができ、また、支持脚の他端部を簡単に側面から着脱自在に取り外すことにより、機器を所望の場所に移動可能になる。
【0014】
また、請求項2に記載の発明によれば、他端部がガイド孔と突起片とにより側面上を案内されて、支持脚が機器本体から着脱されるので、機器の移動、及び転倒防止装置の設置を簡単に行うことができる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明によれば、支持脚を側面から取り外すには、支持脚のガイド部が係合部に沿うように、他端部を側面上で移動させると、着脱孔がツバ部に対向する位置に至り、この位置で、支持脚は側面から取り外し可能になる。支持脚を側面に取り付けるには、支持脚のツバ部を着脱孔に対向させ、ガイド部を係合部に沿わせて、係止部が係合部に至るまで、他端部を側面上で移動させられるので、簡単な操作により支持脚を機器本体から着脱させることができる。
【0016】
また、請求項4に記載の発明によれば、支持脚の一端部と他端部の取り付け方向にこだわることなく、支持脚が側面に取り付けられるので、支持脚を機器本体に取り付ける操作性がよい。
【0017】
また、請求項5に記載の発明によれば、簡単な構成で、容易に機器本体に取り付けられ、確実に転倒を防止することが可能である転倒防止装置を備える画像形成装置にすることができる。
【0018】
また、請求項6に記載の発明によれば、画像形成装置において、転倒防止装置が装置の外部に露出する部分が少なくなるので、装置の外観を損なうことなく、転倒防止装置を設置することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明するが、本発明は、この実施形態に限定されない。本発明の実施形態は発明の最も好ましい形態を示すものであり、また発明の用途やここで示す用語等はこれに限定されるものではない。
【0020】
図1は、本発明の画像形成装置1の全体構成を示す概略図である。図1に示すように、画像形成装置1は、デジタル複写機であり、機器本体1aの下部に配設された給紙部2と、この給紙部2の側方及び上方に配設された用紙搬送部3と、この用紙搬送部3の右方に配設された画像形成部4と、装置の上方に配設された画像読取部5を備えている。
【0021】
給紙部2は、用紙が収容された複数の給紙カセット6を備えており、給紙ローラ7の回転動作により、給紙カセット6から用紙が用紙搬送部3側に送り出され、用紙が1枚ずつ確実に用紙搬送部3に給紙されるように構成されている。
【0022】
用紙は用紙搬送部3から画像形成部4に向けて搬送される。この画像形成部4は、電子写真プロセス法によって、用紙に所定のトナー像を形成するものであり、所定の方向(図中の矢印方向)に回転可能に軸支された像担持体である感光体12と、この感光体12の周囲にその回転方向に沿って、帯電ユニット13、現像ユニット14、転写ユニット15、クリーニングユニット16および除電ユニット17を備えている。
【0023】
帯電ユニット13は、感光体12の表面に所定電位を与えることにより、感光体12の表面が一様に帯電させられる。そして、画像読取部5により読み取られた原稿の画像データに基づくレーザ走査ユニット18からのレーザビームにより、感光体12上に静電潜像が形成される。次いで、現像ユニット14により、感光体12上にトナーが供給され、感光体12の表面にトナー像が形成される。このトナー像が転写ユニット15により感光体12と転写ユニット15との間に供給された用紙に転写される。
【0024】
トナー像が転写された用紙は、画像形成部4から定着ローラ対19に向けて搬送される。この定着ローラ対19は、加熱ローラと加熱ローラに押し付けられる加圧ローラとによって構成され、用紙を加熱ローラと加圧ローラによって挟み込んで加熱して、用紙上にトナー像を定着させる。定着された用紙は、排出ローラ対20によって用紙排出部41に排出される。
【0025】
感光体12の表面に残留しているトナーは、クリーニングユニット16により除去され、感光体12の表面の残留電荷は、除電ユニット17により除去され、次の画像形成に備える。
【0026】
図2は、本発明の実施形態にかかる転倒防止装置を取り付けた画像形成装置を概略的に示す斜視図である。
【0027】
画像形成装置1は、キャスタ21により床面上に支持されている。キャスタ21は、機器本体の底面1bの四隅に設けられている。画像形成装置1の側面には、床面に当接する支持脚30が設けられている。支持脚30は、一つの側面と反対側の側面に各1個配設されるが、一つの側面と反対側の側面に各2固配設するようにしてもよい。また、4つの側面に、支持脚30を配設するようにしてもよい。
【0028】
図3は、側面に取り付けた転倒防止装置を示す斜視図である。図3に示すように、画像形成装置1には、機器本体1aの外側を覆う外装カバー1eが設けられ、この外装カバー1eと機器本体1aとの間に形成される空間に支持脚30が配される。
【0029】
支持脚30は、鋼板に絞りや曲げ加工を施され、床面に当接する面を有する一端部31と、機器本体1aの側面1dに当接する面を有する他端部32、及び一端部31と他端部32に互いに略45度の傾斜を持って連なる連接部33を備えて構成される。そして一端部31、他端部32及び連接部33の外周には、床面や側面1dと反対側に突出するリブ34が形成されている。
【0030】
支持脚30の他端部32にはガイド孔35が形成され、機器本体1aの側面1dには突起片40が固着され、支持脚30は、そのガイド孔35を突起片40に係合させることより、側面1dに取り付けることが可能である。支持脚30の一端部31にも、他端部32と同じ形状のガイド孔35が形成されている。
【0031】
図4に基づいて、ガイド孔35と突起片40の構成を詳しく説明する。図4は、支持脚を機器本体に取り付けた状態を示し、図4(a)はその側面図であり、図4(b)はその断面正面図である。
【0032】
図4(a)及び図4(b)に示すように、突起片40は、正四角柱体形状をなす係合部41と、半球形状をなすツバ部42を備えた鋼材からなる。係合部41は、その一端が側面1dにカシメ等で固着され、その他端がツバ部42の平坦面42aに対向している。ツバ部42の平坦面42aは、その長さが係合部41の正四角柱の一辺のサイズより大きく、他端部32の対向する面に当接可能である。
【0033】
ガイド孔35は、鍵穴状に形成され、図4(a)における左右方向に直線状の長孔36aと、長孔36aに直交して連なる直線状の長孔36bと、長孔36bに連なる丸い形状の着脱孔37を備える。長孔36a、36bの幅方向の大きさは、突起片40の係合部41が係合可能なように、正四角柱の一辺のサイズよりも大きく、またツバ部42が他端部32の対向面に当接可能であるように、ツバ部42の平坦面42aのサイズよりも小さい。着脱孔37は、平坦面42aのサイズよりも大きい。
【0034】
従って、支持脚30を機器本体1aに取り付けるときに、着脱孔37がツバ部42に対向するように、支持脚30を側面1dに対面させると、ツバ部42が着脱孔37に入って、他端部32が機器本体1aに当接し、次に、支持脚30を図4(a)における下方に移動させてから、さらに左方に移動させると、長孔36bが係合部41に沿って通過し、さらに長孔36aが係合部41に沿って通過して、図4(a)に示す長孔36aと係合部41の位置に至る。図4(a)、図4(b)に示す状態で、支持脚30により機器本体1aの倒れを防止することができる。
【0035】
図4(b)における右方向への機器本体1aの倒れに対しては、他端部32で受けた機器本体1aの荷重が連接部33を介して、床面に当接する一端部31で支えられることになる。このときに、連接部33を一端部31及び他端部32に対して45度の傾斜を設けていることにより、機器本体1aから受ける荷重に対して剛性を持たせることができる。また、一端部31と他端部32及び連接部33の周りにリブ34を設けることにより、機器本体1aから受ける荷重に対して強度を補強することができる。
【0036】
一方、図4(b)における左方向への機器本体1aの倒れに対しては、反対の側面に配設した支持脚30により、機器本体1aの荷重を支えることになる。つまり、右方向への機器本体1aの倒れに対するのと同様に、他端部32で受けた機器本体1aの荷重が連接部33を介して、床面に当接する一端部31で支える。このときに、他方の側面に固着した突起片40のツバ部42により、支持脚30が突起片40から外れることを防いでいる。
【0037】
次に、機器本体1aを所望の場所に移動させるには、支持脚30を側面1dから取り外す。支持脚30を側面1dから取り外すには、図4(a)における支持脚30を右方向に移動させると、長孔36aが係合部41に沿って通過して、長孔36bと係合部41が当接する。長孔36bと係合部41が当接した後に、支持脚30を上方に移動させて、着脱孔37がツバ部42に対向させられると、支持脚30は側面1dから取り外し可能になる。支持脚30を側面1dから取り外して、キャスタ21を回転させながら機器本体1aを所望の場所に移動させる。
【0038】
また、機器本体1aを所望の場所に移動させるには、図5に示すように、支持脚30を側面1dに収納してもよい。この場合には、係合部41は円柱状にしておく。支持脚30を機器本体1aに収納するには、図4(a)と同様に、支持脚30を右方向に移動させると、長孔36aが係合部41に沿って通過して、長孔36bと係合部41が当接する。次に、支持脚30を図4(a)における反時計方向に回転させると、支持脚30は図5に示す位置に至り、この位置で係止保持することになる。また、支持脚30により機器本体1aに転倒防止措置を講じる必要がない場所に移動させた場合には、支持脚30を機器本体1aから取り外しておくことも可能である。
【0039】
図6は、別実施形態にかかる転倒防止装置を示す斜視図である。支持脚30の一端部31を床面に当接した状態で、一端部31のガイド孔35(図3参照)にボルト45を通して、一端部31と床面をボルト45により締結すると、機器本体が床面に強固に取り付けられる。この場合には、機器本体の一つの側面にのみ支持脚30を設けるように構成することができる。
【0040】
図7は、さらに別実施形態にかかる転倒防止装置を示す斜視図である。支持脚30の一端部31のガイド孔35(図3参照)に吸盤46を配設して、この吸盤46が床面に吸引して、吸盤46を介して、一端部31が床面に当接することにより、機器本体が床面に強固に取り付けられる。
【0041】
図8は、さらに別実施形態にかかる転倒防止装置の突起片40の構成を示し、図8(a)はその断面正面図であり、図4(b)はその側面図ある。突起片40が弾性を有する材料で形成され、突起片40のツバ部42には、その左右方向(図8(b)参照)に延びる断面V字状の溝を有するスリット43が形成されている。係合部41は、円柱状形状であり、支持脚30の他端部32に形成したガイド孔35に係合している。ガイド孔35は、スリット43の溝と同方向に延びる長孔である。支持脚30を側面1dから取り外すには、スリット43の溝を塞ぐようよう挟みながら他端部32を側面1dから引き寄せると、ツバ部42は、弾性によりガイド孔35の孔幅より小さくなり、ガイド孔35から抜けて、他端部32が側面1dから離接する。支持脚30を側面1dから取り付けるには、長孔36にツバ部42に宛がって他端部32を側面1d側に押し付けると、長孔36は、ツバ部42の弾性により半球状のツバ部42を小さく縮めながら乗り越えて、係合部41に係合する。尚、係合部41は円柱形状に替えて四角柱形状でもよく、またガイド孔35は長孔に替えて丸孔でもよい。
【0042】
上記実施形態によると、転倒防止装置は、底面1bにキャスタ21が設けられた機器本体1aを床面に設置するときに床面に一端部31が当接して、機器本体1aの側面1dに他端部32が当接する支持脚30を備え、他端部32は側面1dに着脱可能に取り付けられる。
【0043】
この構成によると、支持脚30が機器本体1aに取り付けられていると、他端部32で受けた機器本体1aの荷重が、床面に当接する一端部31で支えられるので、簡単な構成で、支持脚30により、機器本体1aの倒れを防止することができ、また支持脚30の他端部32を側面1dから着脱自在に簡単に取り外すことにより、機器本体1aを所望の場所に移動可能になる。
【0044】
また、上記実施形態によると、側面1dには突起片40が設けられ、他端部32には突起片40に案内されるガイド孔35が設けられ、前記支持脚30の着脱時、他端部32が側面1dに対面しながら移動自在であることによって、他端部32がガイド孔35と突起片40とにより側面1d上を案内されて、支持脚30が機器本体1aから着脱されるので、機器本体1aの移動、及び転倒防止装置の設置を簡単に行うことができる。
【0045】
また、上記実施形態によると、突起片40は、側面1dから突出する係合部41と、この係合部41の先端に係合部41より大きいサイズで形成されるツバ部42とを有し、ガイド孔35は、ツバ部42より大きいサイズで形成される着脱孔37と、係合部41に係合する長孔36a(係止部)と、着脱孔37と長孔36a(係止部)の間で係合部41を案内する長孔36b(ガイド部)とを有する。
このことによって、支持脚30を側面1dから取り外すには、長孔36b(ガイド部)が係合部41に沿うように、他端部32を側面1d上で移動させると、着脱孔37がツバ部42に対向する位置に至り、この位置で、支持脚30は側面1dから取り外し可能になる。支持脚30を側面1dに取り付けるには、ツバ部42を着脱孔37に対向させ、長孔36b(ガイド部)を係合部41に沿わせて、長孔36a(係止部)が係合部41に至るまで、他端部32が側面1d上を移動させられるので、簡単な操作により支持脚30を機器本体1aから着脱させることができる。
【0046】
また、上記実施形態によると、支持脚30の他端部32と一端部31とにガイド孔35が設けられることによって、支持脚30の他端部32と一端部31の取り付け方向にこだわることなく、支持脚30が側面1dに取り付けられるので、支持脚30を機器本体1aに取り付ける操作性がよい。
【0047】
また、上記実施形態によると、画像形成装置1において、上記の転倒防止装置を備えるようにすれば、簡単な構成で、容易に機器本体1aに取り付けられ、確実に転倒を防止することが可能である画像形成装置1を提供することができる。
【0048】
また、上記実施形態によると、画像形成装置1において、側面1dを覆う外装カバー1eが設けられることによって、転倒防止装置が装置の外部に露出する部分が少なくなるので、装置の外観を損なうことなく、転倒防止装置を設置することができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、機器の転倒防止装置及びそれを備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機等の画像形成装置に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】は、本発明の実施形態にかかる画像形成装置の全体構成を概略的に示す断面正面図である。
【図2】は、本発明の実施形態にかかる転倒防止装置を取り付けた画像形成装置を概略的に示す斜視図である。
【図3】は、本発明の実施形態にかかる転倒防止装置を示す斜視図である。
【図4】は、本発明の実施形態にかかる転倒防止装置を示す側面図(a)と断面正面図(b)である。
【図5】は、本発明の別実施形態にかかる機器移動状態の転倒防止装置を示す側面図である。
【図6】は、本発明の別実施形態にかかるボルト締結した転倒防止装置を示す斜視図である。
【図7】は、本発明の別実施形態にかかる吸盤止めした転倒防止装置を示す斜視図である。
【図8】は、本発明の別実施形態にかかる突起片を備えた転倒防止装置を示す断面正面図(a)と側面図(a)である。
【符号の説明】
【0051】
1 画像形成装置
1a 機器本体
1b 底面
1d 側面
1e 外装カバー
21 キャスタ
30 支持脚
31 一端部
32 他端部
33 連接部
34 リブ
35 ガイド孔
36 長孔
36a 長孔(係止部)
36b 長孔 (ガイド部)
37 着脱孔
40 突起片
41 係合部
42 ツバ部
43 スリット
45 ボルト
46 吸盤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面にキャスタが設けられた機器本体を床面に設置するときに該床面に一端部が当接して、前記機器本体の側面に他端部が当接する支持脚を備え、前記他端部は前記側面に着脱自在に取り付けられることを特徴とする転倒防止装置。
【請求項2】
前記側面には突起片が設けられ、前記他端部には前記突起片に案内されるガイド孔が設けられ、前記支持脚の着脱時、前記他端部が前記側面に対面しながら移動自在であることを特徴とする請求項1に記載の転倒防止装置。
【請求項3】
前記突起片は、前記側面から突出する係合部と、前記係合部の先端に前記係合部より大きいサイズで形成されるツバ部とを有し、前記ガイド孔は、前記ツバ部より大きいサイズで形成される着脱孔と、前記係合部に係合する係止部と、前記着脱孔と前記係止部の間で前記係合部を案内するガイド部とを有することを特徴とする請求項2に記載の転倒防止装置。
【請求項4】
前記一端部に前記ガイド孔が設けられることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の転倒防止装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のいずれかに記載の転倒防止装置が搭載された画像形成装置。
【請求項6】
前記側面を覆う外装カバーが設けられることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−157152(P2009−157152A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−336031(P2007−336031)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】