説明

転炉の耐火レンガの冷却構造及びその方法

【課題】より簡単な構造でありながら羽口付近のレンガの過熱による損耗の速度を効果的に抑制して転炉の寿命を従来よりも延長することが可能な転炉の羽口付近の耐火レンガの冷却構造及びその方法を提供する。
【解決手段】 転炉1の炉体を形成する内側の耐火レンガ7と外壁材8との間に通風用の隙間8を形成すると共に、隙間9が形成されている部分の外壁材8に複数の孔部8aを設け、隙間9に空気を導入することにより耐火レンガ7を冷却する。また、隙間9への空気の導入は転炉1内に吹き込む空気又は酸素富化空気を供給する羽口パイプ22の途中に設けた開口部24から隙間9に通風させて孔部9aから排気することによっても行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、転炉の耐火レンガの冷却構造及びその方法に関し、さらに詳しくは、転炉の耐火レンガ、特に羽口付近の耐火レンガの過熱による損耗速度を抑制して転炉の寿命を延命するための転炉の耐火レンガの冷却構造及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、銅製錬では乾燥した微粉末の精鉱を酸素富化空気又は高温熱風と同時に精鉱バーナによって自熔炉内に吹き込んでマットとスラグに分離してこれを自熔炉のタップホールから抜き出し、得られたマットをPS転炉内に収容し、複数の羽口から空気又は酸素富化空気を吹き込んで処理を行うことにより粗銅を得ている。このPS転炉での操業はバッチ式であり、造かん期と造銅期に分けられ、造かん期ではマット中の硫化鉄を酸化して溶融状態のスラグ(カラミ)として分離除去する。そして、スラグを排出した後のPS転炉には、新たに自熔炉からのマットが装入され、上記の転炉造かん期の操業が繰り返される。この造かん期を2〜3回繰り返し、生成したマット(白かわ)が、ある量に達したのち造銅期に入り粗銅を得る。尚、造かん期で得られるスラグには3〜10%の銅を含んでいるので浮遊選鉱により銅分を分離濃縮してさらに銅分の回収を行う。造かん期及び造銅期とも熱源は硫化物の酸化熱を利用し、基本的には必要としない。特に、造銅期には反応熱が過剰となるため、電解に際して発生するアノード鋳返し材料(電解残基銅)、製錬所内の繰り返し物、銅スクラップ等の冷材を装入して温度上昇を調節する。また、操業中に発生する排ガスにはSOが7〜12%含まれており、硫酸の回収が行われる。
【0003】
PS転炉の炉体は円筒横型で、マグネサイトやクロム・マグネサイトレンガで内張りされており、炉体の側面には装入・排出口が設けられておりモータによって前後に傾転することによってマットの装入や粗銅の排出が行われるようになっている。また、炉体の側面には多数の羽口が横方向に連設されており、この羽口から約100kPa程度の加圧空気や酸素富化空気を溶融マットの中に吹き込んでいる。羽口の先端は固体の酸化鉄などによって閉塞しやすいので鉄棒を装入し、羽口の穿孔(パンチング)が行われる。
【0004】
ところで、羽口から転炉内に加圧空気や酸素富化空気を吹き込むとマットとの反応により羽口付近が非常に高温となり、羽口付近の耐火レンガの溶損が著しく進行する。そのため、損耗した羽口付近の耐火レンガの交換を余儀なくされており、耐火レンガの交換の頻度が高いと操業効率が低下することになるので羽口付近の耐火レンガの寿命延命を図ることが望まれていた。例えば、特許文献1では、羽口部分に使用される耐火煉瓦の形状が特殊な形状であるため耐火煉瓦の製造及び補修作業に多大な労力を必要としていたことから施工が容易でしかも長期の使用に耐え得るようにするため羽口用パイプの周辺に不定型耐火物を流し込むことが提案されている。
【0005】
また、特許文献2では、従来、羽口から底吹きガスを吹き込みながら溶射補修、焼付補修、又は吹き付け補修を行って補修体により保護層を形成し、この保護層により熱衝撃を緩和して底吹き羽口の寿命延長を図ることが行われていたが、補修後の吹錬開始時に底吹きガスの流量をあげると、補修体は羽口煉瓦の表面から容易に剥がれ脱落し、その後この剥離脱落によって羽口煉瓦の表面が溶鋼中に露出し急激に加熱されるので、羽口煉瓦は熱的スポーリングを発生して亀裂剥脱することにより損耗速度を早め、補修の効果が充分に発揮されないことから、羽口から底吹きガスを線流速50Nm/sec〜500Nm/secの範囲で通入しつつ、熱間補修を行うことを特徴とするガス吹き込み羽口を有する転炉型精錬容器の補修方法を提案している。
【0006】
さらに、引用文献3では、羽口の内管内中心流路からは酸素ガスを噴射し、羽口の外管内の環状流路からは冷却ガスを噴射する同心多重管構造とし、内管を、Cr:20〜26mass%、Ni:10〜25mass%を含むオーステナイト系ステンレス鋼にて構成することにより、底吹き転炉あるいは上底吹き転炉等の精錬炉における羽口寿命ならびに転炉炉底の寿命を著しく向上させることができるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−50671号公報
【特許文献2】特許第2876955号公報
【特許文献3】特開2005−264291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、転炉の寿命は、ほとんどの場合が、羽口が貫通する近傍の羽口レンガの損耗により決まっている。従って、羽口レンガの損耗速度を抑えることが、転炉寿命の延長に大いに貢献することになる。だからといって、耐熱性のより高いレンガを使用することはコストアップとなり、また、耐熱性向上のために複雑な構造とすれば補修作業に手間がかかると共に再稼働までの時間も長期にわたりかえって操業効率を低下させることになりかねない。
【0009】
そこで、本発明は、かかる問題点に鑑みなされたもので、より簡単な構造でありながら羽口レンガの過熱による損耗の速度を効果的に抑制して転炉の寿命を従来よりも延長することが可能な転炉の羽口付近の耐火レンガの冷却構造及びその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために請求項1に記載の発明は、転炉の耐火レンガの冷却構造において、転炉の炉体を形成する内側の耐火レンガと外壁材との間に通風用の隙間を形成すると共に、隙間が形成されている部分の外壁材に複数の孔部を設け、隙間に空気を導入することにより耐火レンガを冷却することを特徴とする。
【0011】
上記課題を解決するために請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の耐火レンガの冷却構造において、空気又は酸素富化空気を吹き込むための羽口パイプの一部に開口部を設け、羽口から溶湯中に吹き込む空気又は酸素富化空気の一部を隙間に通風して孔部から排気することにより耐火レンガを冷却することを特徴とする。
【0012】
上記課題を解決するために請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の耐火レンガの冷却構造において、孔部の口径は、羽口の口径に対して、30〜60%であることを特徴とする。
【0013】
上記課題を解決するために請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3に記載の耐火レンガの冷却構造において、孔部の数は、羽口数の10〜40%であることを特徴とする。
【0014】
上記課題を解決するために請求項5に記載の本発明は、請求項1〜4に記載の転炉の耐火レンガの冷却構造において、孔部は、羽口の配列方向に沿って配置したことを特徴とする。
【0015】
上記課題を解決するために請求項6に記載の本発明は、請求項1〜5に記載の転炉の耐火レンガの冷却構造において、孔部の間隔は、羽口の間隔の2.5〜7.5倍であることを特徴とする。
【0016】
上記課題を解決するために請求項7に記載の本発明は、転炉の耐火レンガの冷却方法において、転炉の炉体を形成する内側の耐火レンガと外壁材との間に通風用の隙間を形成すると共に、隙間が形成されている部分の外壁材に複数の孔部を設け、隙間に空気を導入することにより耐火レンガを冷却することを特徴とする。
【0017】
上記課題を解決するために請求項8に記載の本発明は、請求項7に記載の転炉の耐火レンガの冷却方法において、空気又は酸素富化空気を吹き込むための羽口パイプの一部に開口部を設け、羽口から溶湯中に吹き込む空気又は酸素富化空気の一部を隙間に通風して孔部から排気することにより耐火レンガを冷却することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る転炉の耐火レンガの冷却構造及びその方法によれば、簡単な構造でありながら羽口付近のレンガの過熱による損耗の速度を効果的に抑制して転炉の寿命を従来よりも延長させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る転炉の耐火レンガの冷却構造を示す転炉の正面図である。
【図2】図1の転炉の側面一部断面図である。
【図3】羽口付近の一部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[転炉の耐火レンガの冷却構造の構成]
以下、本発明に係る転炉の耐火レンガの冷却構造及びその方法について、好ましい一実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る転炉の耐火レンガの冷却構造を示す転炉の正面図、図2はその側面一部断面図である。
【0021】
図1及び図2に示す転炉は、PS転炉1であり、初めにその概要について説明する。PS転炉1は、概略として、円筒横型の炉体2を備えており、その上面部には装入・排出口3が形成されている。炉体2の内部は耐熱材、例えば、マグネサイト又はクロム・マグネサイト煉瓦等の耐熱レンガ7によって内張りされると共に、外側の外壁材はセル8と呼ばれSS等の金属材料によって被覆されている。また、電動機1bによって回転するローラ1a、1aが炉体2の側面に接するように配置されており、これによって炉体2が傾倒可能とされている。このような傾倒機構によって炉体2を傾倒させることによりマットや冷材等の装入又はスラグや粗銅等の排出等が行われる。尚、マット等の炉体2内への装入は、炉体2を傾倒させて装入・排出口3を排ガスフード5の外側へ位置させることによって行われ、内容物を炉体2外へ排出する際には炉体2をさらに大きく傾倒させて装入・排出口3から流出させるようにして行われる。
【0022】
PS転炉1の上方には排ガスフード5が配置されており、排ガスフード5の正面には排ガスフード5に沿うようにスライドしつつ開閉する前面フード6が配置されている。前面フード6の開閉は、前面フード6に取り付けられたワイヤWを天井側へ引き上げ又は引き下げすることで行われるようになっている。操業中は、図2に示すように、炉体2の装入・排出口3が排ガスフード5の内側に位置するように炉体2を回転させると共に、前面フード6を閉じ、炉内で発生するガスを排ガスフード5と繋がった図示しない廃熱ボイラへ送られるようになっている。回収された排ガスは硫酸工場に運ばれ、硫酸の製造に供せられる。一方、マットや冷材を炉体2内に装入する場合は、前面フード6を開け、炉体2を手前側に傾倒させて装入・排出口3を排ガスフード5の内側から外側に位置させ、レードル9によって炉体2内へ装入する。
【0023】
炉体2の側面下方には水平方向に沿って複数の羽口20が設けられており、この羽口20から溶湯中に空気又は酸素富化空気が吹き込まれるようになっている。ここで、羽口20の構造を図3に示す。羽口20は、本体である羽口ボックス21に設けられた空気又は酸素富化空気を導入する空気導入部23を備えており、羽口ボックス21は基台25を介して羽口スタンド27と連結された状態で炉体2に固定されている。羽口ボックス21の炉体2への固定は、羽口スタンド27と基台25とセル8を貫通するようにして配置された固定部材29によって強固に取り付けられている。そして、空気導入部23にはセル8及び耐火レンガ7を貫通するようにして炉内に延びる羽口パイプ22が取り付けられている。羽口パイプ22の周囲はモルタル23が充填されて固定されている。尚、羽口ボックス21と羽口スタンド27とはボルト21aによって連結されており、この連結部には図示しないパッキン等を介在させることによってシール性を高め、空気又は酸素富化空気の洩れを防止している。
【0024】
セル8と耐火レンガ7との間には隙間9が形成されており、この隙間9を形成するには、例えば、セル8と耐火レンガ7との間に配置される固定部材29の台座部29aの厚みを利用することによってセル8と耐火レンガ7とが接触しない空間を形成することによって設けることができる。また、隙間9が形成されている箇所に相当する部分のセル8には、複数の孔部8a(図1参照)が設けられている。このように、セル8と耐火レンガ7との間に隙間9を形成することによってこの隙間9に一部の孔部8aから空気を導入しつつ他の孔部8aから排気するように形成することでこの空気の流れに伴う熱交換によって耐火レンガ7を冷却することができる。特に、羽口20付近をこのような構造を設けることで高温に晒されやすい羽口20付近の耐火レンガ7を効率的に冷却することが可能となる。
【0025】
また、孔部8aは、図1に示すように、羽口20の配列方向に沿って配置することが好ましい。セル8と耐火レンガ7との間の隙間9で加熱された空気を効率よく隙間9孔部8aから排気するためである。また、孔部8a開口径は、羽口20開口径の約30〜60%の大きさであることが好ましい。耐火レンガ7の支持を十分に行うにはセル8に穿設する孔部8aの大きさはなるべく小さい方が好ましく、その一方で隙間9内の空気を十分に排気する必要があるためである。さらに、孔部8aの数は、羽口20の数の10〜40%であることが好ましい。具体的には、孔部8aの直径は約φ20mmで、0.5〜1.5m間隔で設けることが好ましい。耐火レンガ7からの熱を空気に十分に吸収させた状態で孔部8aから排気するためである。尚、図1では、孔部8aは羽口20から所定の距離を隔てた上部側の炉体2に羽口20の配設方向に沿って直線状に連続して設けられているが、直線状ではなく位置をずらしてジグザグ状に配置することもできる。また、羽口20の下側に設けることも可能であり、さらには羽口20の上下両方に設けることもできる。
【0026】
他の実施形態としては以下のようなものがある。すなわち、セル8と耐火レンガ7との間を貫通するようにして配置されている羽口パイプ22のうち、ちょうど隙間9の部分に位置する部分の羽口パイプ22の側面に開口部24を設け、炉内に吹き込む空気又は酸素富化空気の一部を隙間9に通風し、孔部8aから排気することにより耐火レンガ7を冷却するように構成することもできる。炉内には、550〜750Nm/分の容量の空気又は酸素富化空気が導入されているので、この場合には、より積極的に隙間9へ空気又は酸素富化空気の一部を通風することになるので大きな冷却効果が期待できる。尚、孔部8aの大きさ、数、配置場所等については上述の実施形態と同様にすることができる。空気又は酸素富化空気の吹き込みによって起こる酸化反応は、羽口20先端近傍で最も活発に起こるため、羽口付近の耐火レンガ7最も損耗速度が大きくなっている。耐火レンガ7の損耗速度の抑制、ひいては転炉炉壁の寿命の延命を図るにはかかる冷却構造及びその方法によるのが最も効果的であると考えられる。
【0027】
[転炉の耐火レンガの冷却方法]
次に、上述した転炉の耐火レンガの冷却構造の動作の説明と併せて本発明に係る転炉の耐火レンガの冷却方法について説明する。まず、PS転炉1内に溶湯が装入されて排ガスフード5g閉じられた状態で羽口20から空気又は酸素富化空気を炉内に吹き込む。空気又は酸素富化空気は羽口パイプ22から炉内に吹き込まれるので羽口20付近の温度が相対的に高温となる。このときセル8に設けられた複数の孔部8aの一部から隙間9内に空気が吸い込まれ、隙間9の内部において耐火レンガ7の熱によって吸い込まれた空気によって熱交換され、耐火レンガ7冷却されると共に加熱された空気は他の孔部8aから排気されて炉の外部に排気される。これが順次繰り返されることによって比較的高温になりやすい羽口20付近の耐火レンガ7は効率的に冷却される。
【0028】
さらに、空気又は酸素富化空気の一部を羽口パイプ22の開口部24から積極的に隙間9に吹き込んで耐火レンガ7の冷却を行う方法について上記した実施形態の動作と併せて説明する。本実施形態では、空気導入部23から送り込まれた空気又は酸素富化空気は羽口パイプ22を通って炉内の溶湯中に吹き込まれるが、空気又は酸素富化空気の一部が羽口パイプ22に設けられた開口部24から積極的に隙間9へ通風される。隙間9に導入された空気又は酸素富化空気は耐火レンガ7の熱と熱交換して耐火レンガ7を冷却すると共に隙間9内の空気又は酸素富化空気は加熱されて孔部8aから排気される。これにより、耐火レンガ7は積極的に冷却されることになり、最も損耗速度が大きい羽口20付近の耐火レンガ7の損耗速度が効果的に抑制され、ひいては転炉寿命の延命を図ることが可能となる。
【0029】
[実施形態の効果]
本発明を実施することにより、従来よりも耐火レンガの補修作業の回数を減らすことができた。特に、羽口パイプに設けた開口部24から隙間9へ空気又は酸素富化空気の一部を通風するようにした場合にはこれまで耐火レンガを交換してから次の交換までの転炉の操業回数が従来よりも約10%増加した。すなわち、操業効率が10%アップした。
【0030】
以上のように、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0031】
W ワイヤ
1 PS転炉
2 炉体
3 装入・排出口
5 排ガスフード
6 前面フード
7 耐火レンガ
8 セル
8a 孔部
9 隙間
20 羽口
21 羽口ボックス
21a ボルト
22 羽口パイプ
23 空気導入部
24 開口部
25 基台
27 羽口スタンド
29 固定部材
29a 台座部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
転炉の耐火レンガの冷却構造において、
前記転炉の炉体を形成する内側の耐火レンガと外壁材との間に通風用の隙間を形成すると共に、前記隙間が形成されている部分の前記外壁材に複数の孔部を設け、前記隙間に空気を導入することにより前記耐火レンガを冷却することを特徴とする転炉の耐火レンガの冷却構造。
【請求項2】
請求項1に記載の耐火レンガの冷却構造において、
空気又は酸素富化空気を吹き込むための羽口パイプの一部に開口部を設け、前記羽口から溶湯中に吹き込む空気又は酸素富化空気の一部を前記隙間に通風して前記孔部から排気することにより前記耐火レンガを冷却することを特徴とする転炉の耐火レンガの冷却構造。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の耐火レンガの冷却構造において、
前記孔部の口径は、前記羽口の口径に対して、30〜60%であることを特徴とする転炉の耐火レンガの冷却構造。
【請求項4】
請求項1〜3に記載の耐火レンガの冷却構造において、
前記孔部の数は、前記羽口数の10〜40%であることを特徴とする転炉の耐火レンガの冷却構造。
【請求項5】
請求項1〜4に記載の転炉の耐火レンガの冷却構造において、
前記孔部は、前記羽口の配列方向に沿って配置したことを特徴とする転炉の耐火レンガの冷却構造。
【請求項6】
請求項1〜5に記載の転炉の耐火レンガの冷却構造において、
前記孔部の間隔は、前記羽口の間隔の2.5〜7.5倍であることを特徴とする転炉の耐火レンガの冷却構造。
【請求項7】
転炉の耐火レンガの冷却方法において、
前記転炉の炉体を形成する内側の耐火レンガと外壁材との間に通風用の隙間を形成すると共に、前記隙間が形成されている部分の前記外壁材に複数の孔部を設け、前記隙間に空気を導入することにより前記耐火レンガを冷却することを特徴とする転炉の耐火レンガの冷却方法。
【請求項8】
請求項7に記載の転炉の耐火レンガの冷却方法において、
空気又は酸素富化空気を吹き込むための羽口パイプの一部に開口部を設け、前記羽口から溶湯中に吹き込む空気又は酸素富化空気の一部を前記隙間に通風して前記孔部から排気することにより前記耐火レンガを冷却することを特徴とする転炉の耐火レンガの冷却方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2012−225568(P2012−225568A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−93620(P2011−93620)
【出願日】平成23年4月20日(2011.4.20)
【出願人】(500483219)パンパシフィック・カッパー株式会社 (109)
【Fターム(参考)】