説明

通信システムで通信されるデータシンボルの周波数オフセットを推定する装置及び関連方法

通信システムの動作中データ宛先に送信局によって通信されたシーケンスのシンボルに導入された周波数オフセットを推定する装置及び関連方法。オフセット値の集合から選択したオフセット値によってシンボルを乗算することによって受信シーケンス(104)を回転する(106)。そして、各回転シーケンスについて、データシーケンスの推定を行う(108)。各推定データシーケンスに関連するノイズ徴候を計算する(112)。また、各推定データシーケンスに関連するノイズ徴候の比較を行う(114)。この比較に応答して、データシーケンスに導入された周波数オフセットの選択を行う(116)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、受信局のデータ宛先に配信する時データが例えばドップラ偏移を原因とする周波数オフセットを示す、受信局への移動または他の通信システムにおいてデータを通信する方法に関する。特に、本発明は、線形技術の使用を通じて周波数オフセットをより良好に推定する装置及び関連方法に関する。
【0002】
周波数オフセットの推定は、周波数オフセットの大きさと無関係に正確に行われる。投影技術は線形技術であり、周波数オフセット推定の計算を許容可能なレベルの計算量で行うことを可能にする。また、推定は全ての受信データ、すなわちパイロット及びデータ両方のシンボルに基づいているので、周波数オフセットの推定を可能にするためパイロットシンボルの数を増大する必要はない。
【背景技術】
【0003】
送信局と受信局との間でデータを通信するため通信システムを利用する。通信すべきデータは送信局を出所とし、通信チャネル上でデータの終点となる受信局に通信される。
【0004】
データを通信チャネル上での通信が可能な形態にするためデータは変調または他の形で変更されることがある。また、一旦受信局で受信されると、必要な場合、データの情報コンテンツを回復するため、データは復調または他の形で操作される。
【0005】
技術の進歩によって、様々な種類の通信システムの開発が可能になった。多くの多様な種類の通信サービスを行うため、多くの異なる種類の通信システムを通常利用してデータの通信を実現している。新しい種類の通信システムは、既存の通信システムの改良と共に、開発され実現され続ける見込みである。
【0006】
通信システムの種類の例としては無線通信システムがある。無線通信システムでは、送信及び受信局の間でデータを通信する通信チャネルを無線リンク上に形成する。無線リンクは電磁スペクトルの指定された部分であり、これは無線リンクを定義する周波数によって定義されることもある。固定有線接続は送信及び受信局の間に延びる通信経路の部分から除去され、送信及び受信局は代わりに無線チャネルを利用する。その結果、インフラストラクチャの費用が下がるため、無線通信システムは有線通信システムに比べて安価に設置できることがある。また、無線通信システムは、通信の移動性を許容する移動通信システムとして実現するのに適している。
【0007】
通信チャネルを形成する無線リンクを定義するために利用可能な電磁スペクトルの割当量は一般に制限されている。従って、無線通信システムは通常帯域幅制約のあるシステムと呼ばれる。場合によっては、割り当てられたスペクトルをより効率的に利用するだけで、通信システムの通信能力を増大できることもある。
【0008】
デジタル通信技術の使用は、例えば、通信システムの通信能力を増大する可能性を提供する。多くのデジタル通信技術はデジタル化データをパケットまたはフレームにフォーマットし、そのパケットまたはフレームを共有通信チャネル上で通信してパケット交換通信の利用を可能にしている。
【0009】
現在実現されている、または実現が計画されている通信サービスは次第にデータ集約的になりつつある。通信サービスを適切に完了するには、多量のデータを送信及び受信局間で適時かつ正確に通信しなければならない。
【0010】
実現可能な通信システムは非理想的である。すなわち、通信システムの動作中に通信されるデータは送信局の出所と受信局の宛先との間で通信される際何らかの形で歪められる。例えば、全てではないにせよ多くの非理想的な移動無線通信システムでは、送信及び受信局の間でデータが通信される際データを形成するデータシンボルに周波数オフセットが導入される。送信及び受信局の少なくとも1つがデータの通信中ある速度で移動している場合、周波数オフセットはドップラ偏移を原因とする。相対速度が増大するに連れて、ドップラ偏移を原因とする周波数オフセットは一般に増大する。
【0011】
周波数オフセットは、受信局で検出されると、受信データシンボルの回転を発生する。すなわち、データシンボルは、部分的に、周波数成分によって定義される。また、ドップラ偏移を原因とする周波数オフセットは、データシンボルの周波数成分を回転すなわち変化させる。シンボルの実際の値を適切に回復するためには、オフセットを推定しその後補償しなければならない。
【0012】
データを受信する受信局では追加の周波数オフセットが導入される。周波数オフセットは、ここでは例えば電気回路の欠陥の結果として導入される。周波数オフセットは、移動通信システムの受信局と他の固定受信局との両方で導入される。この場合も、シンボルの実際の値を適切に回復するためには、周波数オフセットを推定しその後補償しなければならない。
【0013】
オフセットを推定する1つの方法では、パイロットシンボルの助けを利用する。パイロットシンボルはデータバースト中に含まれ、これを使用して最尤(ML)推定を行う。推定を正確なものにするためには、一般に、多数のパイロット信号がバースト中に含まれている必要がある。周波数ホップ環境の場合のように搬送波周波数がランダムである場合や通信局の移動速度が変化する場合には、この必要は特に明らかである。こうした状況では、多数のバーストにわたって推定を平均することはできない。多数のパイロット信号を利用する必要がある場合、バースト中のデータシンボルを形成できるシンボルの数は減少する。また、それによって、通信システムの通信能力は、多数のパイロットシンボルを利用する必要のため制限される。
【0014】
場合によっては、パイロットシンボルを利用する最尤推定を、データシンボル検出に基づく判定指向形シンボルによって補足することがある。しかし、この方法は、周波数オフセットが大きすぎてデータシンボルの正確な推定を行うための検出ができない場合、動作が不十分になるかまたは動作しなくなる。従って、通信条件が多量の周波数オフセットを誘発している場合、この種の推定技術の有用性は制限されている。
【0015】
オフセットを推定する別の方法では、推定はデータシンボルを検出せず、その代わりデータシンボルをブラインドで利用する。この種の推定を利用する方法は普通計算量が増える。また、通信局の中には計算能力が制限されたものもある。従って、この推定方法は、計算能力が制限されたシステムでは利用できないか、または非現実的である。
【0016】
周波数オフセットを推定するこうした既存の方法は様々な欠点を有しているので、周波数オフセットを推定する方法が改良されれば、改良された推定を行うことが可能になり、ひいては通信システムの通信品質を改良することができる。
【0017】
通信システムにおける周波数オフセットを推定する方法に関連するこの背景情報に鑑み、本発明の重要な改良が開発された。
【発明の開示】
【0018】
すなわち、本発明は有利にも、受信局の宛先に配信される時データが周波数オフセットを示す移動または他の通信システムにおいて受信局にデータを通信する装置及び関連方法を提供する。
【0019】
本発明の実施形態の動作を通じて、線形技術の使用を通じて周波数オフセットをより良好に推定する方法が提供される。
【0020】
正確なオフセット推定が行われる。推定の実行は、オフセット周波数の大きさと無関係に正確になされる。投影技術は線形的なので、周波数オフセット推定の計算は許容可能なレベルの計算量で行われる。また、周波数オフセットの推定では全ての受信データを利用する。すなわち、パイロットシンボルとデータシンボルの両方を推定で利用する。推定を形成するため使用するパイロットシンボルの数を増大する必要はない。
【0021】
本発明の1つの態様では、ブラインド周波数オフセット推定技術が提供される。この技術を使用し、チャネルインパルス応答行列を範囲とする部分空間への投影ステップの実行を通じて周波数オフセットの推定を生じる。この技術は周波数オフセットの大きさの影響を受けない。また、この技術はパイロットシンボルの使用による助けを必要としないので、他の場合のように利用するパイロットシンボルの数を増大する必要によってデータのスループットレートが制限されることはない。さらに、推定技術はバースト毎に動作するので、値の長期平均の使用は周波数オフセット推定の使用にとって必須ではない。
【0022】
本発明の1つの態様では、1つかそれ以上のデータバーストから形成された信号を無線通信システムの一部を形成する受信局で受信する。各データバーストはデータシンボルのシーケンスから形成する。また、各データバースの周波数はベースバンドレベルにダウンコンバートする。一旦ベースバンドレベルにダウンコンバートしたら、少なくとも選択したデータバーストのデータシンボルを位相回転項によって乗算する。
【0023】
位相回転項はあらかじめ選択した値の集合から選択する。また、特に、位相回転項は、オフセットのあらかじめ選択した値の集合から選択する。このあらかじめ選択した値は、例えば、周波数オフセットのありうる量の予想範囲内の値に対応するように選択する。それによって、位相回転項とデータバーストのシンボルとの乗算を通じて回転データバーストを形成する。あらかじめ選択した値の別個の位相回転項によって各々乗算した別個の回転データバーストを形成する。例えば、あらかじめ選択した値の別個のものを利用して各回転データバーストを形成するあらかじめ選択した値の集合の位相回転項の数に対応する数の複数の回転データバーストを形成する。
【0024】
本発明の別の態様では、各回転データバーストに対して推定動作を行う。推定動作は、通信チャネル上で受信局に通信される前のデータバーストの、それぞれ一旦位相回転項によって乗算したデータバーストのシンボルの値を推定するよう機能する。すなわち、推定動作は、送信局によって受信局に伝送された通りの、すなわち、通信チャネル上で伝送される際にドップラ偏移によって発生したもののような、シンボルに導入された周波数オフセットのないデータバーストのシンボルの値を推定する。
【0025】
データバーストを通信する通信チャネルのチャネルインパルス応答(CIR)に関連する徴候を利用して推定動作を行う。また、特に、通信チャネルのチャネルインパルス応答を表す行列Hを使用する。行列Hはテプリッツ(Toeplitz)形式で記載する。ベクトルを形成する回転データバーストを各々、テプリッツ形式で記載した行列Hによって定義された部分空間に投影する。この投影は線形動作である。そしてこの線形動作を行うために必要な計算量は十分に小さいので、一般的な処理装置で効率的な動作が可能である。このように、チャネルインパルス応答を表す行列に回転データバーストを投影することを通じて各回転データバーストについて推定データベクトルを形成する。
【0026】
本発明の別の態様では、各回転データバーストについて形成された各推定データベクトルに関連するさらなる徴候を得るためさらなる動作を行う。すなわち、各推定データベクトルに関連するノイズシーケンスnの決定を行う。ノイズシーケンスに関連するデータバーストに導入された位相回転の量がある量、またはある量の倍数でない限り、このノイズシーケンスのエネルギーはレベルnsより大きい。特に、データバーストのシンボルに乗算された位相回転が通信システムで使用されるコンステレーション集合の最小変調コンステレーション増分の整数倍に対応する場合、ノイズシーケンスはレベルnsより小さいレベルになる。また、ノイズシーケンスのエネルギーレベルの標準偏差も決定する。各推定データベクトルについて、ノイズシーケンスとその標準偏差を計算する。
【0027】
各ノイズベクトルの標準偏差を比較する。推定データシーケンスのうち異なるものに関連するノイズシーケンスは異なる値を有するので、ノイズシーケンスの対応する標準偏差も異なる値を有する。受信局に関連するデータ宛先に伝送される際データバーストに導入される周波数オフセットに対応する位相回転を示すものとして、最小値の標準偏差に関連する推定データシーケンスを選択する。データベクトルのシンボルに導入された、すなわちそれに乗算された位相回転の量が、通信チャネル上で受信局に伝送される際にデータバーストに導入された周波数オフセット及びドップラ偏移の量に最も近い対応を示す時この選択を行う。
【0028】
受信データバーストに対して行う乗算動作、チャネルインパルス応答を表す行列へのベクトルの投影、ノイズシーケンスとその標準偏差の計算、及び比較動作は全て線形動作である。必要な動作の計算は比較的簡単で、線形動作を行うだけでよいので、受信局が実行する必要のある計算は容易に実現可能である。さらに、これらの動作では、データバーストの一部を形成するパイロットシンボルの使用数を増大する必要はない。従って、他の場合のようにデータバースト中のパイロットシンボルの数を増大する必要によってスループットレートが低下することはない。
【0029】
1つの実装では、GSM/GPRS(移動通信用汎用システム;Global System for Mobile Communications/汎用パケット無線サービス;General Packet Radio Service)システムの動作を定義する動作仕様に一般に準拠して構成されたセルラ通信システムのような、セルラ通信システムの動作中送信されるデータシンボルに導入された周波数オフセットをより良好に推定する方法を提供する。移動局への順方向リンクチャネル上で通信されるデータに導入された、ドップラ偏移及び電気回路の欠陥を原因とするもののような周波数オフセットを推定する。また、通信システムのネットワーク部への逆方向リンク上で通信されるデータに導入された周波数オフセットも推定する。適当な受信局、すなわち移動局または基地送受信局で受信されると、データはベースバンド形式に変換される。あらかじめ選択した値の集合から選択した位相回転項によってデータシーケンスを乗算する。位相回転項のあらかじめ選択した値各々について別個の回転シーケンスを形成する。データを通信するチャネルのチャネルインパルス応答を表す行列に回転シーケンスを投影することによって、各回転シーケンスについて推定データシーケンスを形成する。各推定データシーケンスについてノイズシーケンスと関連する標準偏差を決定する。標準偏差を比較する。また、伝送中にデータに導入された周波数オフセットとして、ノイズシーケンスの最小標準偏差を示す推定データシーケンスに関連する周波数オフセットを選択する。
【0030】
従って、これらと他の態様では、当初のデータシンボル値から形成されたデータシーケンスを通信チャネル上で受信局に通信する通信システムのための装置及び関連方法が提供される。受信データシンボル値に応答して受信データシンボルの周波数オフセットの推定を形成する。第1段階データ値決定器は、受信局で受信したデータシンボル値の指標を受信するよう結合する。第1段階データ値決定器は、データシーケンスの第1の、第1段階推定と、データシーケンスの少なくとも第2の、第1段階推定とを決定する。ノイズ徴候計算器は第1段階データ値決定器に結合する。ノイズ徴候計算器は各第1段階推定に関連するノイズ徴候を計算する。選択器はノイズ徴候の値を受信するよう結合する。選択器は、それぞれ第1及び少なくとも第2の第1段階推定の選択された1つを受信データシンボルの周波数オフセットとして選択する。
【0031】
本発明とその範囲のさらに完全な理解は、以下概要を示す添付の図面、本発明の好適実施形態の以下の詳細な説明、及び添付の請求項から得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
最初に図1を参照すると、一般に10として図示する無線通信システムは移動局12との無線通信を提供し、その際ここではデータの双方向通信を実現する。以下、通信システムがセルラ通信システムを形成する本発明の実装例の動作を説明する。
【0033】
セルラ通信システムは選択された何らかのデジタルセルラ標準に準拠して動作する。例えば、通信システム10は、GPRS(汎用パケット無線サービス;General Packet Radio Service)またはEDGE(GSM進化型高速データ;Enhanced Data for GSM Evolution)を提供するGSMシステムのようなGSM(移動通信用汎用システム;General System for Mobile Communications)を表す。こうしたシステムは各々データ通信を提供する。また、通信システムは、CDMA2000(Code-Division,Multiple-Access(符号分割多重アクセス)2000)通信スキームに準拠して動作するシステムのような他の種類のセルラ通信システムをも表す。そして、さらに一般的には、通信システム10は、通信チャネル上でデータを通信し、その際データがドップラ偏移及び電子回路の欠陥を原因とする周波数オフセットのような周波数オフセットの影響を受けやすい多くの様々な移動通信システムを表す。
【0034】
以下の説明は、データ通信を提供するセルラ通信システムにおける実装に関連する本発明の実施形態の動作を説明する。しかし、本発明は他の種類の移動及び他の通信システムにおいても同様に動作可能であり、本発明の動作の説明はこうした他の種類の通信システムにおける実装に関しても同様に説明し得ることが理解されるだろう。
【0035】
移動局12は無線リンクによって通信システムのネットワーク部分と通信する。無線リンクをここでは順方向リンク14と逆方向リンク16とによって表す。順方向及び逆方向リンク上で定義されるチャネル上で通信されるデータによって移動局との双方向通信を実現する。
【0036】
通信システムのネットワーク部分18は基地送受信局(BTS)20を含む基地局システム(BSS)を含む。基地局システムの基地送受信局は無線送受信機を形成し受信部22と送信部24とを含む。また、移動局の回路も無線送受信機を形成し受信部26と送信部28とを含む。
【0037】
基地送受信局の送信部24は、移動局への配信のため順方向リンク14上で定義される順方向リンクチャネル上で通信される信号を生成するよう動作する。また、移動局の受信部26は、通信されてきた信号を受信し、それに作用するよう動作する。同様に、移動局の送信部28は、基地送受信局への配信のため逆方向リンク16上で定義される逆方向リンクチャネル上で通信される信号を生成するよう動作する。また、基地送受信局の受信部22は、通信されてきた信号を受信し、それに作用するよう動作する。
【0038】
基地送受信局は、基地送受信機と共に基地局システムの一部を形成する基地局制御装置(BSC)32に結合する。基地局制御装置は、とりわけ、基地送受信局の動作を制御するよう動作する。一方、基地局制御装置は無線ネットワークゲートウェイ(GWY)34に結合する。通信システムがGSM/GPRSセルラ通信システムを定義する動作仕様に準拠して動作する実装例では、ゲートウェイは、例えば、GGSN(ゲートウェイGPRSサービスノード;Gateway GPRS Service Node)を含む。
【0039】
ゲートウェイは、ここではインターネットのような広域パケットデータネットワーク(PDN)36である通信ネットワークに結合する。また、コレスポンデントノード(CN)38はネットワーク36に結合する。コレスポンデントノードは、移動局と通信されるデータの最終的なデータ源または宛先の役目を果たす、データサーバのような通信エンティティを表す。
【0040】
通信システムの動作例では、基地送受信局と移動局との間で通信されるデータはバーストで通信される。すなわち、通信サービスの実現に従って選択した間隔でデータバーストを通信する。データバーストは各々1つかそれ以上のシンボルから形成する。ここでは、データはヘッダ部分とペイロード部分とを有するデータパケットまたはフレームにフォーマットする。また、シンボルは選択的にデータシンボルとパイロットシンボルとを形成する。本発明の実施形態の動作ではパイロットシンボルを使用する必要がないので、データバースト中に含まれるシンボルを一般的にデータシンボル、またはさらに簡単に、シンボルと呼ぶことがある。
【0041】
データシンボルは周波数成分を含む値を有する。また、ここでは、データシンボルは変調コンステレーションから選択した値を有する。例えば、変調コンステレーションはQPSK(四相位相シフトキーイング;quarternary phase shift keying)変調集合または8−PSK(位相シフトキーイング;phase shift keying)変調集合を形成する。変調集合の各データシンボルは、部分的に、周波数、または半径方向成分によって定義される。通信システムの動作中に通信する場合、シンボルの値を適切に決定するためにはシンボルの周波数成分を正しく確認しなければならない。
【0042】
通信システムは非理想的な通信システムであるので、データシンボルの値は通信中の歪みの影響を受けやすい。ここでは、データ宛先への通信中にデータシンボルに導入されうる周波数オフセットが重要である。周波数オフセットはデータシンボルの周波数成分を変化させる。周波数オフセットが十分に大きく、その周波数オフセットに対する補償がなされない場合、データシンボルの値を適切に、すなわち正確に決定することができない。
【0043】
周波数オフセットは、例えば、データバーストを受信する受信部でデータシンボルに導入される。ここでは、それぞれ基地送受信局と移動局との受信部22及び26が、受信したデータバーストのデータシンボルに周波数オフセットを導入する。オフセットは受信部の電子回路の欠陥を原因とする。また、オフセットの量は受信部の電子回路の欠陥の量に依存する。
【0044】
また、周波数オフセットはドップラ偏移の結果としてもデータシンボルに導入される。ドップラ偏移は、移動局がデータの通信中に移動する場合発生する。矢印42は移動局の2つの方向への移動を表す。また、他の方向、または方向の組み合わせへの移動局の移動も同様に図示可能である。ドップラ偏移の量とその結果生じる周波数オフセットの量は、データバーストの通信中基地送受信局に対して移動局が移動する速度に依存する。
【0045】
周波数オフセットの原因が何であろうとも、データシンボルの値を適切に回復するためには補償を行ってオフセットを補正しなければならない。基地送受信局と移動局との受信部22及び26は各々本発明の実施形態の装置46を含む。装置46は、それぞれの受信部で受信したデータバーストのデータシンボルに導入された周波数オフセットを推定するよう機能する。ここでは、移動局の受信部26の装置の動作を参照してこの装置の動作を説明する。基地送受信局に配置した装置の動作も同様に説明可能である。
【0046】
装置46を形成するよう図示する要素は機能的に表され、装置の機能動作を表す。こうした要素は何らかの望ましい方法で実装する。実装例では、それぞれの要素が行う機能は、少なくとも部分的に、処理回路によって実行可能なアルゴリズムによって実装する。
【0047】
移動局の受信部は、ここでは、受信したデータバーストの周波数をベースバンドレベルにダウンコンバートするよう動作するダウンコンバータ48を含むよう図示される。ダウンコンバータは、データバーストに周波数オフセットが導入されうる受信部の電子回路を表す。また、上記のように、移動局への順方向リンク上でのデータバーストの伝送中に、ドップラ偏移を原因とする追加の周波数オフセットがデータバーストのシンボルにすでに導入されている。
【0048】
受信データバーストのベースバンドレベル表現は、線路52によって予備乗算器要素54に提供される。予備乗算器は、受信データバーストのデータシンボルを回転項によって乗算し回転データバーストを形成するよう動作する。データバーストのデータシンボルを乗算する回転項は、許容可能な回転項の集合から選択する。ここでは、集合の各回転項を記憶する記憶要素56に回転項を保持する。この集合は、例えば、ある数Qの位相回転項を含む。また、予備乗算器はQ個の別個の回転データバーストを形成するよう動作する。予備乗算器要素に提供されたデータバーストの表現を乗算するQ個の回転項のうち別個のものを選択することによって各回転データバーストを形成する。
【0049】
集合を形成する位相回転項の数は、本発明の実施形態の動作中に推定される周波数オフセットの解像度を決定する。回転項の値の間隔が等しいと想定すれば、Qの数が大きいほど、提供される解像度は良好になる。また、位相回転項は、例えば、通信システムの動作中にありうる周波数オフセットの範囲の結果として選択可能である。周波数オフセットの範囲は、例えば、通信システム10の動作のパラメータを定義する動作仕様に記載されたパラメータである。
【0050】
ベクトルを形成する回転データバーストは、第1段階の推定及び決定器要素62に延びる線路58上で予備乗算器によって形成される。Q個の別個の回転データバーストが予備乗算器によって形成されると、Q個の回転データバーストは推定及び決定器要素62に提供される。第1段階の推定及び決定器は、予備乗算器によって形成された別個の回転データバーストの各々についてのデータシーケンスを推定するよう動作する。すなわち、ここでなされる推定は、関連する位相回転項によって乗算されたデータシンボルの値に基づいてデータバーストのデータシンボルの実際の値を推定する。
【0051】
実装例では、要素62によって行われる推定は、各回転データバーストについて推定シーケンスd*を形成する。すなわち、Q個の別個の回転データバーストが要素62に提供されると、Q個の別個の推定シーケンスd*が形成される。推定シーケンスは何らかの望ましい推定技術の使用を通じて形成可能であるが、本発明の実施形態の実装例では、行列Hによって定義される部分空間に回転データバーストを投影することによってシーケンスを形成する。行列Hは、データバーストを移動局に通信するチャネルのチャネルインパルス応答(CIR)またはチャネル自体を表す行列である。ここでは、行列を形成しチャネルインパルス応答を表す値が線路64によって要素62に提供されるよう図示される。チャネルインパルス応答は何らかの望ましい方法で決定され、ここでは、要素62による推定を行うため既知、または他の形で使用可能であると考えられる。
【0052】
回転データバーストを投影する行列Hはテプリッツ形式である。行列へのデータバーストのこうした投影を通じて、シーケンスの推定を効率的に形成する。
【0053】
Q個の別個のシーケンスを線路64上に形成する。線路64はノイズ及び標準偏差計算器66に延びる。計算器は、推定器要素62によって形成された推定データシーケンスの各々について推定データシーケンスn*を決定するよう動作する。また、各ノイズシーケンスの標準偏差も計算する。
【0054】
線路64は比較器68にも延びている。また、線路72もノイズ及び標準偏差計算器66から比較器68に延びている。また、ノイズ及び標準偏差計算器はさらに、Q個の推定データシーケンスに関連する各ノイズシーケンスについて決定した標準偏差の値を比較器に提供するよう動作する。
【0055】
比較器は、線路72上で比較器に提供された標準偏差の値を比較するよう動作する。比較器は最小値の標準偏差を選択し、対応する推定データシーケンスの周波数オフセットを、線路52上で装置46に提供されたデータバーストのシンボルに導入された周波数オフセットの量として選択する。そのように選択した周波数オフセットを表す値を線路76上に形成し、加算要素78に提供する。また、ここでは加算要素は線路52に結合され、そこでは移動局で受信したデータバーストのシンボルのベースバンド表現が形成される。加算要素は、線路52上で提供された各シンボルを、線路76上で提供された周波数オフセットの値だけ回転させるよう動作する。それによって、加算要素は、装置46に配信される前にデータバーストのシンボルに導入された周波数オフセットとして装置46が決定した周波数オフセットの量だけ周波数補正されたシンボルの周波数補正値を、線路82上で生成する。移動局の受信部の他の構成部分(図示せず)によってデータバーストのさらなる処理を行う。
【0056】
装置46が実行する手順はオフセット周波数の推定を提供する。データバーストの表現のシンボルは、オフセットに対してあらかじめ選択された値の集合から選択した位相回転項によって予備乗算する。集合中にQ個のあらかじめ選択された値が含まれる場合、Q個の別個の乗算動作を行い、それによってデータバーストのシンボルのQ個の別個の予備乗算された表現を形成する。そして、シンボルのQ個の別個の予備乗算された表現の各々についてシーケンスd*を計算する。行列Hを範囲とする部分空間に回転された受信ベクトルを投影することによってシーケンスを計算するが、その際Hは、データを装置46に通信するチャネルを表すチャネルのテプリッツ形式のチャネルインパルス応答である。そして、各シーケンスについて、ノイズベクトルn*とその標準偏差を計算する。選択された集合から、最小の標準偏差を示す関連するノイズベクトルに対応する周波数オフセットを選択する。
【0057】
この手順は、オフセットは存在しているがデータ検出処理で無視されていると考えられるという推論を利用している。位相回転の増分がたまたま最小変調コンステレーションの増分の整数倍でない限り、変調コンステレーションから選択した要素によるdの可能な全てのシーケンスはnsより大きなエネルギーを有するノイズシーケンスを生じる。
【0058】
図2は、本発明の実施形態を動作可能にする手順を図解する、一般に86として示す表現を例示する。ベクトル88は、周波数オフセットが導入されていない受信信号r[n]を表す。また、ベクトル92は、周波数オフセットfoが導入された同じ信号を表す。平面内のベクトル94は位相基準を表す。また、ベクトル94はベクトル間のノイズシーケンスnsを表す。周波数オフセット信号に関連する、ベクトル96によって示されるノイズ項は、ベクトル94より大きな長さを有する。
【0059】
図3は、本発明の実施形態を動作可能にする手順を表す、一般に98として示すフローチャートを例示する。この手順は、送信局による宛先への通信中1つかそれ以上のシンボルのシーケンスに導入された周波数オフセットの推定を提供する。一旦周波数オフセットが推定されると、シーケンスのデータシンボルに導入されたと推定される周波数オフセットを補償する周波数補正動作を行うことができる。
【0060】
手順の入口を開始ブロック100によって示す。そして、ブロック102によって示すように、周波数オフセットのQ個の値の集合を選択する。この集合は、例えば、データシーケンスに導入される見込みが最も高いと考えられる周波数オフセットの予想範囲に対応するよう選択する。また、値は、例えば範囲を画定する境界間を等間隔とすることによって、周波数オフセットの推定が可能な解像度を定義する。
【0061】
処理の動作を継続し、ブロック104によって示すようにデータシーケンスを受信する。データシーケンスは、例えば、データベクトルを定義するシンボルのシーケンスを含むデータバーストを形成する。シンボルは、部分的に、周波数成分によって定義され、シンボルは周波数オフセットが導入されることの影響を受けやすい。周波数オフセットは、ドップラ偏移、回路の欠陥、または他の原因といった様々な要因の何れかによって発生する。
【0062】
そして、ブロック106によって示すように、回転ベクトルを形成する。周波数オフセットの値の集合の各要素について別個の回転ベクトルを形成する。すなわち、集合がQ個の要素を含む場合、Q個の別個の回転ベクトルを形成する。データシーケンスのシンボルを集合の要素の値で乗算することによって回転ベクトルを形成し、データシーケンスの各シンボルの周波数をシフトする。
【0063】
そして、ブロック108によって示すように、データシーケンスの推定を行う。別個のデータシーケンスを各回転ベクトルについて推定する。Q個の回転ベクトルを形成する場合、Q個のデータシーケンスを推定する。例えば、データシーケンスをデータ宛先に通信するチャネルのチャネルインパルス応答を表す行列を範囲とする部分空間に回転ベクトルを投影することによって推定を行う。
【0064】
そして、ブロック112によって示すように、推定した各データシーケンスについてノイズシーケンスを計算する。また、計算した各ノイズシーケンスに関連する標準偏差(シグマ)も決定する。そして、ブロック114によって示すように、計算した各ノイズシーケンスについて標準偏差の値を比較する。どの標準偏差が最小の大きさを有するかを決定する比較を行う。
【0065】
また、ブロック116によって示すように、最小の標準偏差を示す推定データシーケンスに関連する周波数オフセットの選択を行う。すなわち、推定データシーケンスを形成する元となる回転ベクトルを形成する受信データシーケンスのシンボルを回転させるために使用した要素の値を、データシーケンスのシンボルに導入された周波数オフセットとして選択する。望ましい場合、選択した推定周波数オフセットを補正する周波数補正動作を実現すればよい。
【0066】
図4は、本発明の実施形態の動作の方法を表す、一般に124として示す方法フロー図を例示する。本方法は、データシーケンスの受信データシンボルの周波数オフセットを推定する。当初のデータシンボル値から形成されたデータシーケンスを通信チャネル上で受信局に通信する。
【0067】
まず、ブロック126によって示すように、データシーケンスの第1の、第1段階推定と、データシーケンスの少なくとも第2の、第1段階推定を形成する。
【0068】
そして、ブロック128によって示すように、各第1段階推定に関連するノイズ徴候を計算する。また、ブロック132によって示すように、第1及び少なくとも第2の第1段階推定の選択された1つを、データシーケンスのデータシンボルの周波数オフセットに関連するものとして選択する。
【0069】
それによって、周波数オフセット推定を提供する方法が提供される。推定は正確に行われ、推定の精度は、実際のオフセットの大きさに依存しない。推定では線形技術だけを使用し、推定のために必要な計算量を制限している。
【0070】
以上の説明は本発明を実現する好適な例であり、本発明の範囲は必ずしもこの説明によって制限されるものではない。本発明の範囲は以下の請求項によって定義される。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の実施形態が一部を形成する無線通信システムの機能ブロック図を例示する。
【図2】図1に示す通信システムの動作中に通信されるデータバーストのシンボルに導入された周波数オフセットを推定する本発明の実施形態の動作のベクトル表現を例示する。
【図3】図1に示す通信システムのような通信システムの動作中に通信されるデータに導入された周波数オフセットを推定する本発明の実施形態の動作を表すフローチャートを例示する。
【図4】本発明の実施形態の動作を表す方法フロー図を例示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
当初のデータシンボル値から形成されたデータシーケンスが通信チャネル上で受信局に通信される通信システムにおいて、受信局で受信した受信データシンボル値に応答して受信データシンボルの周波数オフセットを推定する装置の改良であって、前記装置が、
受信局で受信したデータシンボル値の指標を受信するよう結合され、データシーケンスの第1の、第1段階推定と、データシーケンスの少なくとも第2の、第1段階推定とを決定する第1段階データ値決定器と、
前記第1段階データ値決定器に結合され、前記データ値決定器によって形成された各第1段階推定に関連するノイズ徴候を計算するノイズ徴候計算器と、
前記ノイズ徴候計算器によって計算されたノイズ徴候の値を受信するよう結合され、それぞれ第1及び少なくとも第2の、第1段階推定の選択された1つを受信データシンボルの周波数オフセットとして選択する選択器とを備える装置。
【請求項2】
さらに、受信シンボルの値を受信するよう結合され、第1の積値のシーケンスを形成する第1の項と、少なくとも第2の積値のシーケンスを形成する少なくとも第2の項とによって受信シンボルの値を乗算する乗算器を備え、その際前記第1段階のデータ値決定器が受信するために結合されるシンボル値の指標がそれぞれ第1及び少なくとも第2の積値のシーケンスを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記乗算器が受信シンボルの値を乗算する第1の項が第1の回転項を備え、前記乗算器が受信シンボルの値を乗算する少なくとも第2の項が少なくとも第2の回転項を備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記乗算器によってそれぞれ使用される第1及び少なくとも第2の回転項が積値のシーケンスの集合から選択される、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
データシーケンスを形成する当初のシンボル値が許容可能なシンボル値のコンステレーション集合から選択され、第1及び少なくとも第2の回転項が各々値の範囲内にある、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
第1及び少なくとも第2の回転項が等間隔のオフセットによって互いにオフセットされ、該等間隔のオフセットが周波数オフセットを決定可能な解像度を定義する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第1段階データ値決定器がさらに、データシーケンスを受信局に通信する通信チャネルに関連する徴候を受信するよう結合され、データシーケンスのそれぞれ第1及び少なくとも第2の第1段階推定が、通信チャネルに関連する徴候に部分的に応答する値である、請求項2に記載の装置。
【請求項8】
通信チャネルに関連し前記第1段階データ値がそれを受信するよう結合される徴候がチャネルインパルス応答を備える、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
データシーケンスの第1及び少なくとも第2の第1段階推定が、それぞれ第1及び少なくとも第2の積値のシーケンスをチャネルインパルス応答を表す行列に回転させることによって形成される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
チャネルインパルス応答を表す行列がテプリッツ形式である、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記ノイズ徴候計算器が、前記データ値決定器によって形成された各第1段階推定に関連するノイズベクトルを計算する、請求項2に記載の装置。
【請求項12】
前記ノイズ徴候計算器がさらに、各ノイズベクトルに関連する標準偏差を計算する、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記選択器が、最小の標準偏差を有するそれぞれ第1及び少なくとも第2の、第1段階推定の選択された1つを周波数オフセットとして選択する、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
当初のシンボル値から形成されたデータシーケンスが通信チャネル上で受信局に通信される通信システムにおける通信方法において、受信局で受信した受信シンボル値に応答してデータシーケンスの受信シンボルの周波数オフセットを推定する方法の改良であって、前記方法が、
データシーケンスの第1の、第1段階推定と、データシーケンスの第2の、第1段階推定とを決定する動作と、
前記決定動作中に形成された各第1段階推定に関連するノイズ徴候を計算する動作と、
それぞれ第1及び少なくとも第2の第1段階推定の選択された1つをデータシーケンスのデータシンボルの周波数オフセットとして選択する動作とを含む方法。
【請求項15】
さらに、前記決定動作の前に、第1の積値のシーケンスを形成する第1の項と、少なくとも第2の積値のシーケンスを形成する第2の項によって受信データシンボルの値を乗算する動作を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記乗算動作中に受信シンボルの値を乗算する第1の項と少なくとも第2の項とが積値のシーケンスの集合から選択される回転項を備える、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記決定動作中に決定されたデータシーケンスの第1及び少なくとも第2の第1段階推定が、受信局で受信したデータシンボル値の指標に応答し、かつデータシーケンスを受信局に通信する通信チャネルに関連する徴候に応答して決定される、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記決定動作が、第1及び少なくとも第2の第1段階推定の表現を、チャネルインパルス応答を表すテプリッツ形式の行列を範囲とする部分空間に投影する動作を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記計算動作中に計算されたノイズ徴候がノイズベクトルと関連する標準偏差とを備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
選択されたものが、最小値の標準偏差に関連するデータシーケンスの周波数オフセットとして前記選択動作中に選択される、請求項19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−512863(P2006−512863A)
【公表日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−565781(P2004−565781)
【出願日】平成15年12月30日(2003.12.30)
【国際出願番号】PCT/US2003/041478
【国際公開番号】WO2004/062222
【国際公開日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(398012616)ノキア コーポレイション (1,359)
【出願人】(501034896)ノキア インコーポレイテッド (17)
【Fターム(参考)】