説明

通信品質情報提供装置および方法

【課題】ユーザに最適の通信サービスを提供できる通信品質情報提供装置および方法を提供する。
【解決手段】通信品質の視覚化情報提供システム100は、通信品質を取得し、取得した通信品質情報を地理情報にマッピングして通信品質の視覚化情報を生成し、ユーザの要求に応じて、対応する通信品質の視覚化情報を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信品質情報提供装置および方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
インターネット地図サービスは、パーソナルコンピュータやノートパソコン、携帯電話等のような携帯用端末装置に内蔵されたウェブブラウザで使用可能な地図サービスである。インターネット地図サービスは、位置により、企業位置、連絡先および運転経路をはじめ、現地企業情報などを提供する。
【0003】
代表的なグーグル地図サービスは、リアルタイムに近い更新により、世界中から集めた距離および地域情報を自社のウェブサイトを通じて無料で提供し、「航空ビュ−」機能と連係して様々な地点での実際空間の様子を提供している。しかし、グーグル地図サービスや他の地理情報システム(Geographic Information System,GIS)基盤の地図サービスでは、ネットワークの陰影地域の解消および通信量の負荷分散の解決、サービスによる接続ネットワークの選択などの通信品質関連情報を提供していない。
【0004】
一般に、無線通信サービスはインターネットサービス事業者(Internet Service Provider,ISP)を主軸として行われており、家庭や小規模の企業では、無線インターネットの使用の増加によりインターネット有/無線共有器を用いてインターネットサービスを利用する。無線LANの場合、帯域内の使用量が最も少ないチャネルを探索してサービスするアルゴリズムがあり、周波数の混信とAP(Access Point)との距離差などにより速度低下が発生する。
【0005】
無線インターネットサービスを提供する方法の中でISPで提供する無線通信接続プログラムは、ISPで直接提供する無線LAN装置だけでなく、無線LAN受信範囲内にある全ての装置のチャネル情報および信号の強度情報を提供する。しかし、現在位置の範囲内に存在する装置のみ知らせるだけで、移動性を保証する情報および他の通信方式に関する情報は提供していない。
【0006】
また、ISPが提供するウェブ方式である「ワイファイゾーン(Wi−Fi Zone)」のような地域サービスは、ISPが設けた無線通信サービス地域を地図または目録で示すことでサービス地域を表示するが、リアルタイム性が劣り、ISPが提供する装置のみ地図または目録で示している。
【0007】
また、ネットワークインターフェースカ−ド(Network Interface Card,NIC)提供会社で提供する接続プログラムも、無線LAN受信範囲内にある全ての装置のチャネル情報および信号の強度情報を提供するが、現在位置の範囲内に存在する装置のみ知らせるだけで、移動性を保証する情報および他の通信方式に関する互換性(compatibility)は提供していない。
【0008】
つまり、ユーザは、現在位置以外の地域や他の通信方式に関する通信品質関連情報を確認することができないため、最適の通信品質を維持しながらサービス提供を受けることは困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】日本特許出願公開第2008−153858号
【特許文献2】韓国特許出願公開第2005−0019348号
【特許文献3】韓国特許出願公開第2008−0028698号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする技術的課題は、ユーザに最適の通信サービスを提供できる通信品質情報提供装置および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一実施形態によれば、通信品質情報を提供する装置が提供される。通信品質情報提供装置は、少なくとも一つの通信モジュール、位置検出部、映像撮影部、また視覚化装置を含む。少なくとも一つの通信モジュールは、ユーザから収集命令を受信して、移動しながら各自の通信方式に該当する通信品質情報を取得する。位置検出部は、前記収集命令に応じて前記装置の位置情報を取得する。映像撮影部は、前記収集命令に応じて映像を撮影して映像情報を取得し、前記映像情報を対応する地理情報にマッピングして映像地理情報を生成する。また、視覚化装置は、前記位置情報および前記映像地理情報の少なくとも一つと前記通信品質情報を同期化させ、通信品質の視覚化情報を生成する。
【0012】
本発明の他の一実施形態によれば、通信品質情報提供装置における通信品質情報の提供方法が提供される。通信品質情報の提供方法は、ユーザから収集命令を受信するステップと、前記収集命令に応じて通信品質情報を取得するステップと、前記収集命令に応じて前記通信品質情報提供装置の位置情報を取得するステップと、また前記通信品質情報と前記位置情報とを地理情報にマッピングして、通信品質の視覚化情報を提供するステップとを含む。
【0013】
本発明のまた他の実施形態によれば、通信品質情報提供装置における通信品質情報の提供方法が提供される。通信品質情報の提供方法は、ユーザから少なくとも地域情報を含む情報要求を受信するステップと、また前記情報要求に対応する通信品質の視覚化情報を提供するステップとを含み、前記通信品質の視覚化情報は、通信品質情報が地理情報にマッピングされて生成された情報である。
【発明の効果】
【0014】
本発明の実施形態によれば、様々な通信方式の通信品質を測定して、リアルタイムで、測定地域に対する通信品質を地理情報と同期化させ、視覚化して、提供することによって、ユーザに、複数の通信方式を提供するサービス地域においてサービス品質を満足できるガイドラインを提供し、通信の陰影地域の問題に対する解決策を提示することができる。
【0015】
また、通信網の共用構築によるコスト削減と、周波数干渉によるサービス品質の低下を最少化することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる通信品質の視覚化情報提供システムを示す図である。
【図2】図1の通信品質情報提供装置を示す図である。
【図3】本発明の第2実施形態にかかる通信品質の視覚化情報提供システムを示す図である。
【図4】図3に示された個人通信装置を示す図である。
【図5】図2の通信モジュールで行う通信品質情報の測定方法を示すフローチャートである。
【図6】図2の位置検出部で行う位置情報の取得方法を示す図である。
【図7】図2の映像撮影部で行う映像および写真情報の収集方法を示す図である。
【図8】図1の通信品質情報提供装置が行う通信品質の視覚化情報収集方法を示す図である。
【図9】図1の通信品質情報提供装置が行う通信品質の視覚化情報の提供方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付した図面を参考しながら、本発明の実施形態について、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかしながら、本発明は、様々な異なる形態に具現することができ、ここで説明する実施形態に限らない。また、図面において、本発明を明確に説明するのに説明と関係のない部分は省略し、明細書全体にわたって類似する部分については類似の図面符号を付けた。
【0018】
明細書および特許請求の範囲において、或る部分が或る構成要素を「含む」とするとき、これは、特に反対になる記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0019】
次に、本発明の実施形態にかかる通信品質情報提供装置および方法について図面を参考しながら詳しく説明する。
【実施例】
【0020】
図1は、本発明の第1実施形態にかかる通信品質の視覚化情報提供システムを示す図である。
【0021】
図1を参照すると、通信品質の視覚化情報提供システムは、通信品質情報提供装置100、管理サーバ200、ウェブサーバ300、地図提供サーバ400および統合データベース500を含み、これら通信品質情報提供装置100、管理サーバ200、ウェブサーバ300、地図提供サーバ400および統合データベース500は、通信網を介して連結されている。
【0022】
通信品質情報提供装置100は少なくとも一つ以上の通信方式の通信モジュール(図示せず)を含んでおり、各通信モジュールは、それぞれの通信方式で通信を行うことができる。各通信モジュールは、該当通信方式の通信信号を送受信して、通信信号の強度、データ処理率、エラー率などのような通信品質情報を測定することができる。通信方式には、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network)を利用する方式、メトロポリタンエリアネットワーク(Metropolitan Area Network)を利用する方式、広域ネットワーク(Wide Area Network)を利用する方式、衛星通信(Satellite Communication)を利用する方式、CDMA(Code Division Multiplele Access)、LTE(long term evolution)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、Mobile WiMAX 等があり、このほかにも、音声、映像およびデータを伝達できる他の通信方式もある。
【0023】
通信品質情報提供装置100は、通信モジュールによって測定された通信品質情報を地理情報とマッピングして通信品質の視覚化情報を生成し、これを管理サーバ200へ伝達する。また、通信品質情報提供装置100は、移動しながら通信品質情報を測定し、これをリアルタイムで地理情報とマッピングして、通信品質の視覚化情報を生成する。通信品質の視覚化とは、通信の陰影地域や、通信カバレッジ、チャネル情報のようなものを絵や色、文字をもって表示することを意味する。例えば、写真や映像において、層別にネットワークを異なる色で表示するか、陰影地域は黒色で表示するか、通信の重なる部分は 青色で表示するか、または、ウェブ上で建物をクリックすると、それぞれの通信方式に対するデータ数値を文字で表示することを意味する。通信品質情報提供装置100は、ユーザから通信品質の視覚化情報の提供要求を受けて、これを提供することができる。このとき、通信品質情報提供装置100は、ユーザが求めた通信品質の視覚化情報が内部データベースに存在しない場合、管理サーバ200に接続して、該当通信品質の視覚化情報を新規に提供することができる。また、通信品質情報提供装置100は、ユーザの要求に応じて、ウェブサーバ300および地図提供サーバ400と連動して、ウェブを通じて、通信品質の視覚化情報を提供するか、または地図情報だけで通信品質の視覚化情報を提供することもできる。
【0024】
つまり、通信品質情報提供装置100は、通信品質の視覚化情報を収集する機能も行い、ユーザの要求に応じて通信品質の視覚化情報を提供する機能も行うことができる。管理サーバ200は、通信品質情報提供装置100から通信品質の視覚化情報の提供を受け、これを統合データベース500に保存して管理し、要求により、通信品質情報提供装置100から通信品質の視覚化情報を提供することができる。
【0025】
管理サーバ200は、階層的に連結されている各地域の副管理サーバ(図示せず)に通信品質の視覚化情報を分散して管理することもできる。
【0026】
ウェブサーバ300は、管理サーバ200から統合データベース500に保存されている通信品質の視覚化情報の提供を受けてウェブに掲示するサーバであって、通信品質情報提供装置100の要求により通信品質の視覚化情報をウェブを通じて提供する。
【0027】
地図提供サーバ400は、管理サーバ200から統合データベース500に保存されている通信品質の視覚化情報の提供を受け、これを地図または地理情報に表示するサーバであって、通信品質情報提供装置100の要求により通信品質の視覚化情報を地図を通じて提供する。
【0028】
統合データベース500は、少なくとも一つの通信品質情報提供装置100から伝達される通信品質の視覚化情報を保存している。
【0029】
図2は、図1の通信品質情報提供装置を示す図である。
【0030】
図2を参照すると、通信品質情報提供装置100は、少なくとも一つの通信モジュール110、位置検出部120、映像撮影部130、視覚化装置140、制御部150、通信品質データベース160及びユーザインターフェース170を含む。
【0031】
少なくとも一つの通信モジュール110は、それぞれの通信方式で通信を行い、また各通信方式の通信信号を送受信して通信品質情報を取得し、取得した通信品質情報を視覚化装置140と通信品質データベース160へ伝達する。
【0032】
位置検出部120は、人工衛星からの衛星信号から通信品質情報提供装置100の位置情報を取得し、人工衛星から衛星信号を受信できない場合には、方位および位置センサ(図示せず)を用いて通信品質情報提供装置100の位置情報を取得する。位置検出部120は、通信品質情報提供装置100の位置情報を視覚化装置140と通信品質データベース160へ伝達する。
【0033】
映像撮影部130は映像情報を撮影し、通信品質情報提供装置100の移動によって撮影した映像情報を該当地理情報に合成して映像地理情報を生成し、映像地理情報を視覚化装置140と通信品質データベース160へ伝達する。このとき、映像情報は、地理情報を示すことができる写真情報を含むことができる。
【0034】
また映像撮影部130は、地理情報を保存しているか、または地理情報を要求して地図提供サーバ400から提供を受けることもできる。このとき、地理情報は、2次元および3次元など少なくとも一つの視覚情報で構成された地理情報を含むことができる。
【0035】
視覚化装置140は、通信モジュール110、位置検出部120および映像撮影部130から伝達された情報を同期化する装置であって、映像撮影部130の映像地理情報と位置検出部120で検出した位置情報および通信モジュール110で測定した通信品質情報を同期化して、通信品質の視覚化情報を生成し、通信品質データベース160に保存する。
【0036】
制御部150は、通信モジュール110、位置検出部120、映像撮影部130、視覚化装置140および通信品質データベース160を制御し、管理サーバ200の要求または周期的に、通信品質データベース160に保存されている通信品質の視覚化情報を管理サーバ200へ伝達することができる。
【0037】
制御部150は、ユーザインターフェース170を介して受信されたユーザの要求に応じて通信品質データベース160を検索して通信品質の視覚化情報をユーザに提供することができ、ユーザの要求に該当する通信品質の視覚化情報が通信品質データベース160にない場合、管理サーバ200を通じて統合データベース500から通信品質の視覚化情報の提供を受け、ユーザに提供することもできる。
【0038】
また、制御部150は、通信モジュール110、位置検出部120、映像撮影部130、視覚化装置140、通信品質データベース160およびユーザインターフェース170のうち、少なくとも一つにおいて問題が発生した場合、これをユーザインターフェース170を介してユーザに知らせることができる。
【0039】
通信品質データベース160は、通信モジュール110から伝達された通信品質情報、位置検出部120から伝達された位置情報、および映像撮影部130から伝達された映像地理情報を、それぞれ、保存する。また、通信品質データベース160は、視覚化装置140から伝達された通信品質の視覚化情報を保存する。通信品質データベース160に保存されたこれらの情報は、距離別の通信の送受信情報およびチャネル干渉問題、通信の負荷情報、通信陰影地域の明確な表記、ユーザが接続可能な通信方式、通信の連続性提供、通信負荷の測定による最適網選択権、通信網セキュリティなどに用いることができる。
【0040】
ユーザインターフェース170はユーザと通信品質情報提供装置100とを連結する装置であって、ユーザは、ユーザインターフェース170を介して通信品質情報提供装置100に通信品質の視覚化情報を要求することができ、通信品質情報提供装置100は、ユーザインターフェース170を介してユーザが要求した通信品質の視覚化情報を提供することができる。例えば、ユーザインターフェース170は、ユーザが選択した地域、通信方式などの情報を受信して、視覚化情報の要求命令を生成し、視覚化情報の要求命令を通信モジュール110、位置検出部120、映像撮影部130、視覚化装置140および制御部150に伝達し、通信品質データベース160に保存する。
【0041】
図3は、本発明の第2実施形態による通信品質の視覚化情報提供システムを示す図であり、図4は、図3に示された個人通信装置を示す図である。
【0042】
図3を参照すると、通信品質の視覚化情報提供システムは、第1実施形態に比べて個人通信装置600をさらに含むことができる。
【0043】
個人通信装置600は、通信網に接続できる携帯可能な装置であって、通信品質情報提供装置100の一部機能を行うことができる。
【0044】
個人通信装置600は、自分が位置するところの通信品質情報を取得して、通信品質情報提供装置100へ提供することができ、通信網に接続して、位置情報、映像情報、及び、通信品質情報提供装置100、管理サーバ200、ウェブサーバ300および地図提供サーバ400の少なくとも一つから通信品質の視覚化情報を確認することもできる。
【0045】
つまり、個人通信装置600を所持した不特定多数がソーシャルネットワーク(social network)を形成して、自分が位置するところの通信品質情報を取得して、通信品質情報提供装置100へ提供したり、ソーシャルネットワーク、地理情報提供サイト等のようなウェブサービスを通じて通信品質の視覚化情報を確認することもできる。
【0046】
通信品質情報提供装置100は、通信モジュール110を介して接続して個人通信装置600から位置情報、映像情報および通信品質情報を受信すると、制御部150は視覚化装置140を制御して、個人通信装置600から受信した位置情報、映像情報および通信品質情報を用いて、通信品質の視覚化情報を生成することができる。
【0047】
図4を参照すると、個人通信装置600は、通信モジュール610、位置検出部620、映像撮影部630および制御部640を含む。
【0048】
これら通信モジュール610、位置検出部620、映像撮影部630および制御部640は、それぞれ、通信モジュール110、位置検出部120、映像撮影部130および制御部150の機能を行うことができる。
【0049】
また、制御部640は、直接にウェブに通信品質情報を掲示することもでき、他のユーザと通信品質情報を共有することもできる。
【0050】
図5は、図2の通信モジュールで行う通信品質情報測定方法を示すフローチャートである。
【0051】
図5を参照すると、通信モジュール110は、それぞれ、自身の通信方式の通信信号を送受信する(S510)。
【0052】
通信モジュール110は、送受信した通信信号から通信品質を測定して、通信品質情報を取得する(S520〜S530)。
【0053】
その後、通信モジュール110は、取得した通信品質情報を視覚化装置140へ伝達し、通信品質データベース160に保存する(S540)。
【0054】
図4の通信モジュール610においてもこのような方法で通信品質情報を取得することができる。
【0055】
図6は、図2の位置検出部で行う位置情報の取得方法を示す図である。
【0056】
図6を参照すると、位置検出部120は人工衛星から衛星信号を受信する(S610)。このとき、位置検出部120は、衛星信号の強度が閾値以下である場合(S620)、方位および位置センサ(図示せず)を用いて通信品質情報提供装置100の位置を測定し(S630)、衛星信号の強度が閾値よりも大きい場合(S620)、衛星信号を用いて経度および緯度を計算して、通信品質情報提供装置100の位置を測定する(S640)。
【0057】
このように、位置検出部120は、方位および位置センサまたは衛星信号から通信品質情報提供装置100の位置情報を取得し、位置情報を視覚化装置140へ伝達して、通信品質データベース160に保存する(S650)。
【0058】
図4の位置検出部620においてもこのような方法で位置情報を取得することができる。
【0059】
図7は、図2の映像撮影部で行う映像および写真情報の収集方法を示す図である。
【0060】
図7を参照すると、映像撮影部130は移動しながら映像を撮影する(S710)。
【0061】
映像撮影部130は、撮影した映像情報を該当地理情報に合成して映像地理情報を生成する(S720)。このとき、優先的に、映像撮影部130は、当該地理情報の更新の有無を確認して、当該地理情報を更新することができる。
【0062】
映像撮影部130は、このような方法で取得した映像地理情報を視覚化装置140へ伝達し、通信品質データベース160に保存する(S730)。
【0063】
図4の映像撮影部630においてもこのような方法で映像情報を取得することができる。
【0064】
図8は、図1の通信品質情報提供装置が行う通信品質の視覚化情報の収集方法を示す図である。
【0065】
図8を参照すると、制御部150は、ユーザインターフェース170を介してユーザから通信品質の視覚化情報の収集命令を受信する(S810)。
【0066】
制御部150は、通信品質の視覚化情報の収集命令を通信モジュール110、位置検出部120、映像撮影部130および視覚化装置140へ伝達する。
【0067】
通信モジュール110、位置検出部120、映像撮影部130および視覚化装置140は、制御部150から通信品質の視覚化情報の収集命令を受信して通信品質の視覚化情報を収集し始め、制御部150から通信品質の視覚化情報の収集終了命令を受信する前まで通信品質の視覚化情報を収集する。
【0068】
通信モジュール110は、自身の通信方式の通信信号を送受信して、通信品質情報を取得し(S820)、これを視覚化装置140と通信品質データベース160に伝達する。
【0069】
位置検出部120は、衛星信号、または方位および位置センサを用いて通信品質情報提供装置100の位置情報を取得し(S830)、これを視覚化装置140と通信品質データベース160に伝達する。
【0070】
映像撮影部130は移動しながら映像を撮影し、撮影した映像情報を地理情報にマッピングして映像地理情報を取得し(S840)、これを視覚化装置140と通信品質データベース160に伝達する。
【0071】
視覚化装置140は、通信モジュール110、位置検出部120および映像撮影部130からそれぞれ伝達された通信品質情報、位置情報および映像地理情報を同期化し(S850)、映像地理情報に通信品質情報および位置情報をマッピングして、通信品質の視覚化情報を生成する(S860)。
【0072】
視覚化装置140は、生成した通信品質の視覚化情報を通信品質データベース160に保存する(S870)。このとき、対応する通信品質の視覚化情報が通信品質データベース160に存在すると、視覚化装置140は、これを更新することができる。
【0073】
図9は、図1の通信品質情報提供装置が行う通信品質の視覚化情報の提供方法を示す図である。
【0074】
図9を参照すると、制御部150は、ユーザインターフェース170を介して、ユーザから通信品質の視覚化情報の要求を受信する(S910)。通信品質の視覚化情報の要求には、ユーザが選択した地域、通信方式などの情報が含まれる。
【0075】
制御部150は、ユーザの要求に対応する通信品質の視覚化情報が通信品質データベース160に存在するか否かを確認する(S920)。
【0076】
また制御部150は、ユーザの要求に対応する通信品質の視覚化情報が通信品質データベース160に存在しない場合(S920)、管理サーバ200を通じて統合データベース500に該当通信品質の視覚化情報を要求する(S930)。また、制御部150は、管理サーバ200からユーザの要求に対応する通信品質の視覚化情報を受信して、これをユーザに提供することができる(S940)。反面、ユーザの要求に対応する通信品質の視覚化情報が通信品質データベース160に存在すると(S920)、制御部150は、当該通信品質の視覚化情報をユーザインターフェース170を介してユーザに提供する(S940)。
【0077】
一方、ユーザがウェブを通じて通信品質の視覚化情報を要求する場合、制御部150は、少なくとも一つの通信モジュール110の中で、ウェブに接続する通信モジュール110を介してウェブサーバ300に通信品質の視覚化情報を要求することができ、ウェブを通じてユーザに提供することもできる。
【0078】
つまり、ユーザは、通信品質情報提供装置100を用いて地理情報に基盤する通信品質の視覚化情報を確認することができ、これを用いて、通信方式を最適の通信方式に変更することによって、向上した通信品質を提供される。
【0079】
例えば、ユーザは、ソウル市江南区に出張する前に、通信品質情報提供装置100または個人通信装置600を用いて、当該地域の通信品質の視覚化情報を検索する。通信品質情報提供装置100は、当該地域に存在するWiBro、無線LAN等の少なくとも一つの通信方式、および通信方式の通信品質情報を提供する。このとき、各通信方式において下位互換(backward compatibility)が不可能な通信方式も共に提供することができる。
【0080】
すると、ユーザは、これを確認して、通信品質の良い通信方式を選択して通信することができる。通信品質によって電力消耗も変わるため、良い通信方式を選択して通信することで電力消耗も減らすことができる。
【0081】
ユーザは、移動中に通信品質情報提供装置100または個人通信装置600を用いて当該地域の通信品質の視覚化情報を検索することによって、通信品質の良い地域を確認してから当該地域に移動することができる。
【0082】
また、ユーザは、移動中に通信品質情報提供装置100または個人通信装置600を用いて当該地域の通信品質の視覚化情報を検索することによって、通信負荷情報を確認することができる。
【0083】
また、通信品質は変調およびコーディング方式によって伝送速度が異なるため、通信品質情報提供装置100または個人通信装置600を用いて当該地域の通信品質の視覚化情報を検索することによって、通信速度および陰影地域を把握することができ、通信品質の視覚化情報を用いて通信地図を描くことができるため、セキュリティおよび陰影地域を解決することもできる。
【0084】
無線機器の普及率の増加とAP(Access Point)の拡大供給により無線インターネット利用率も急増している。しかし、無線ユーザの過度の接続によって、本来のユーザのネットワークが不安になったり、あるいは遅くなることもある。また、開放ネットワークに接続してハッキングを試みたり、各種情報を流出して犯罪に悪用するなど、セキュリティ問題が無線インターネットの活性化に大きな障害物となっている。しかしながら、ユーザは、通信品質情報提供装置100および個人通信装置600を通じて地理情報基盤の通信品質の視覚化情報を確認することによって、最適の通信品質を維持しながらサービス提供を受けることができる。
【0085】
本発明の実施形態は、以上で説明した装置および/または方法によってのみ具現されるものではなく、本発明の実施形態の構成に対応する機能を実現するプログラムまたはそのプログラムが記録された記録媒体を通じて具現されることもできる。また、かかる具現は、本発明の属する技術分野における専門家であれば先に説明した実施形態の記載から簡単に具現できるものである。
【0086】
以上、本発明の実施形態について詳しく説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるのではなく、次の特許請求の範囲において定義している本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形および改良形態、また本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0087】
100 通信品質情報提供装置
200 管理サーバ
300 ウェブサーバ
400 地図提供サーバ
500 統合データベース
110,610 通信モジュール
120,620 位置検出部
130,630 映像撮影部
140 視覚化装置
150 制御部
160 通信品質データベース
170 ユーザインターフェース
600 個人通信装置
640 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信品質情報を提供する装置であって、
ユーザからの収集命令を受信して、移動しながら各自の通信方式に該当する通信品質情報を取得する少なくとも一つの通信モジュールと、
前記収集命令に応じて前記装置の位置情報を取得する位置検出部と、
前記収集命令に応じて映像を撮影して映像情報を取得し、前記映像情報を対応する地理情報にマッピングして映像地理情報を生成する映像撮影部と、
前記位置情報および前記映像地理情報の少なくとも一つと前記通信品質情報を同期化して通信品質の視覚化情報を生成する視覚化装置と、
を含むことを特徴とする通信品質情報提供装置。
【請求項2】
前記通信品質の視覚化情報を保存する通信品質データベースと、
ユーザからの情報要求命令を受信して、前記通信品質データベースから前記情報要求命令に対応する通信品質の視覚化情報を前記ユーザに提供する制御部と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の通信品質情報提供装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記通信品質の視覚化情報を、通信網を通じて管理サーバに保存し、
前記情報要求命令に対応する通信品質の視覚化情報が前記通信品質データベースにない場合に、前記管理サーバへ要求して、前記ユーザに提供することを特徴とする請求項2に記載の通信品質情報提供装置。
【請求項4】
ユーザからの情報要求命令に応じて、前記通信品質の視覚化情報をウェブで提供する制御部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の通信品質情報提供装置。
【請求項5】
ユーザからの情報要求命令に応じて、前記通信品質の視覚化情報を地図で提供する制御部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の通信品質情報提供装置。
【請求項6】
前記位置検出部は、衛星信号から前記装置の位置情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の通信品質情報提供装置。
【請求項7】
前記位置検出部は、前記衛星信号の強度が閾値以下である場合に、方位および位置センサを用いて前記装置の位置情報を取得することを特徴とする請求項6に記載の通信品質情報提供装置。
【請求項8】
前記映像情報は、写真情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の通信品質情報提供装置。
【請求項9】
前記映像撮影部は、前記地理情報の更新を確認して、前記地理情報を更新することを特徴とする請求項1に記載の通信品質情報提供装置。
【請求項10】
通信品質情報提供装置における通信品質情報提供方法であって、
ユーザから収集命令を受信するステップと、
前記収集命令に応じて通信品質情報を取得するステップと、
前記収集命令に応じて前記通信品質情報提供装置の位置情報を取得するステップと、
前記通信品質情報と前記位置情報とを地理情報にマッピングして、通信品質の視覚化情報を提供するステップと、
を含むことを特徴とする通信品質情報提供方法。
【請求項11】
前記収集命令に応じて映像情報を取得するステップをさらに含み、
前記提供するステップは、前記地理情報に前記映像情報を追加マッピングして、前記通信品質の視覚化情報を生成するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の通信品質情報提供方法。
【請求項12】
前記提供するステップは、マッピングする前に前記通信品質情報と前記位置情報および前記映像情報を同期化させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の通信品質情報提供方法。
【請求項13】
前記通信品質情報を取得するステップは、
受信可能な通信方式の通信信号を受信するステップと、
前記通信信号から通信品質情報を測定するステップと、を含むことを特徴とする請求項10に記載の通信品質情報提供方法。
【請求項14】
前記位置情報を取得するステップは、
衛星信号を受信するステップと、
前記衛星信号の強度が閾値よりも大きい場合に、前記衛星信号から位置を計算するステップと、
前記衛星信号の強度が前記閾値以下である場合に、方位および位置センサを用いて前記位置を計算するステップと、を含むことを特徴とする請求項10に記載の通信品質情報提供方法。
【請求項15】
通信品質情報提供装置における通信品質情報提供方法であって、
ユーザから少なくとも地域情報を含む情報要求を受信するステップと、
前記情報要求に対応する通信品質の視覚化情報を提供するステップと、を含み、
前記通信品質の視覚化情報は、通信品質情報が地理情報にマッピングされて生成された情報であることを特徴とする通信品質情報提供方法。
【請求項16】
前記地理情報は、3次元の映像地理情報を含むことを特徴とする請求項15に記載の通信品質情報提供方法。
【請求項17】
前記提供するステップは、前記通信品質の視覚化情報を、ウェブを通じて提供するステップを含むことを特徴とする請求項15に記載の通信品質情報提供方法。
【請求項18】
前記提供するステップは、前記通信品質の視覚化情報を、地図を通じて提供するステップを含むことを特徴とする請求項15に記載の通信品質情報提供方法。
【請求項19】
前記提供するステップは、
前記装置が管理する通信品質データベースに前記情報要求に対応する通信品質の視覚化情報が存在するか否かを確認するステップと、
前記通信品質データベースに前記情報要求に対応する通信品質の視覚化情報が存在しない場合に、通信網を通じて前記通信品質の視覚化情報を総括管理する管理サーバに要求して、提供するステップと、を含むことを特徴とする請求項15に記載の通信品質情報提供方法。
【請求項20】
ユーザの個人通信装置から位置情報および映像情報の少なくとも一つと通信品質情報を受信するステップをさらに含み、
前記提供するステップは、
前記個人通信装置から受信した位置情報および映像情報の少なくとも一つと通信品質情報を用いて、前記通信品質の視覚化情報を生成するステップを含むことを特徴とする請求項15に記載の通信品質情報提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−114895(P2012−114895A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−170380(P2011−170380)
【出願日】平成23年8月3日(2011.8.3)
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
【Fターム(参考)】