説明

通信端末及び入力モード切替方法

【課題】外部から入力モードを指示する信号を取得できない場合であっても入力モードを適切に切り替えることが可能な通信端末を提供する。
【解決手段】移動機1では、テレビ電話信号を受信してTV電話画像を表示し、同時に、ウェブ受信信号を受信してウェブ画像を表示する。そして、テレビ電話信号とウェブ受信信号との少なくともいずれか一方の信号の解析結果に基づいて、PBモードとウェブモードとの設定の切り替えを行うか否か判断し、その判断に応じて入力モードの設定の切り替えを行う。続いて、ユーザから入力を受け付けると、設定された入力モードに応じた送信信号を送信する。このようにして、移動機1において自立的に入力モードの切り替えを判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力モードを切り替える通信端末、及び、その入力モード切替方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、テレビ電話やウェブ通信等のアプリケーションを実行可能な通信端末がある。この種の通信端末では、テレビ電話を実行しているときに、キー入力を受け付けると、テレビ電話に応じた入力モードでキー入力に応じた信号が生成される。また、ウェブ通信を実行しているときに、キー入力を受け付けると、ウェブ通信に応じた入力モードでキー入力に応じた信号が生成される。このように、通信端末では、アプリケーションに応じた入力モードが設定される。
【0003】
近年、通信端末において、2つのアプリケーションを同時に実行する技術がある。例えば、通信端末において、テレビジョン放送とデータ放送との2つの放送映像をディスプレイに同時に表示する技術がある。この場合、通信端末においてテレビジョン放送とデータ放送とのいずれか一方のアプリケーションに対応する入力モードに設定する必要がある。そこで、下記特許文献1では、どちらの入力モードに設定すべきか指示する指示信号をデータ放送の信号に含めて送信し、通信端末では指示信号に応じて入力モードを切り替える技術が提案されている。
【特許文献1】特開2006−59117号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の技術は、テレビジョン放送とデータ放送とが連動している場合の技術である。このような場合は、双方の放送に合わせて、配信側からどちらの入力モードに設定すべきか指示する指示信号を送信することができる。しかしながら、配信側から指示信号が提供されない場合がある。特に、2つのアプリケーションが連動していない場合は、配信側から指示信号を送信することはできない。このような場合、通信端末において入力モードを適切に設定することができない。
【0005】
そこで本発明は、外部から入力モードを指示する信号を取得できない場合であっても、入力モードの設定を適切に切り替えることが可能な通信端末、及びその入力モード切替方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の通信端末は、第1のアプリケーションに応じた第1の受信信号と第2のアプリケーションに応じた第2の受信信号とを受信する受信手段と、受信手段によって受信された第1の受信信号に基づく第1の画像と第2の受信信号に基づく第2の画像とを同時に表示する表示手段と、受信手段によって受信された第1の受信信号と第2の受信信号との少なくともいずれか一方の信号の解析結果に基づいて、第1のアプリケーションに応じた第1の入力モードと第2のアプリケーションに応じた第2の入力モードとの設定の切り替えを行うか否か判断する判断手段と、判断手段による判断に応じて、第1の入力モードと第2の入力モードとの設定の切り替えを行う切替手段と、ユーザからの入力を受け付ける入力手段と、第1の入力モードに設定されている場合には、入力手段によって受け付けられた入力に応じて第1の入力モードに対応する第1の送信信号を送信し、第2の入力モードに設定されている場合には、入力手段によって受け付けられた入力に応じて第2の入力モードに対応する第2の送信信号を送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の入力モード切替方法は、受信手段が、第1のアプリケーションに応じた第1の受信信号と第2のアプリケーションに応じた第2の受信信号とをそれぞれ受信する受信ステップと、表示手段が、受信ステップにおいて受信された第1の受信信号に基づく第1の表示と第2の受信信号に基づく第2の表示とを同時に表示する表示ステップと、判断手段が、受信ステップにおいて受信された第1の受信信号と第2の受信信号との少なくともいずれか一方の信号の解析結果に基づいて、第1のアプリケーションに応じた第1の入力モードと第2のアプリケーションに応じた第2の入力モードとの設定の切り替えを行うか否か判断する判断ステップと、切替手段が、判断ステップにおける判断に応じて、第1の入力モードと第2の入力モードとの設定の切り替えを行う切替ステップと、入力手段が、ユーザからの入力を受け付ける入力ステップと、送信手段が、第1の入力モードに設定されている場合には、入力ステップにおいて受け付けられた入力に応じて第1の入力モードに対応する第1の送信信号を送信し、第2の入力モードに設定されている場合には、入力ステップにおいて受け付けられた入力に応じて第2の入力モードに対応する第2の送信信号を送信する送信ステップと、を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、第1の受信信号を受信して第1の画像を表示し、同時に、第2の受信信号を受信して第2の画像を表示する。すなわち、2つのアプリケーションを同時に実行する。そして、第1の受信信号と第2の受信信号との少なくともいずれか一方の信号の解析結果に基づいて、第1のアプリケーションに応じた第1の入力モードと第2のアプリケーションに応じた第2の入力モードとの設定の切り替えを行うか否か判断する。すなわち、通信端末において2つのアプリケーションを実行中に、どちらのアプリケーションに応じた入力モードに設定すべきか自立的に判断する。続いて、その判断に応じて入力モードの設定の切り替えを行うので、外部から入力モードを指示する信号を取得できない場合であっても、入力モードを適切に切り替えることができる。そして、ユーザから入力を受け付けると、設定された入力モードに応じた送信信号を送信する。従って、ユーザが2つのアプリケーションを実行中に入力手段を介して入力を行うと、入力モードの切り替えを意識せずとも、適切な方のアプリケーションに対応すると共に入力に応じた信号を送信することができる。
【0009】
好ましくは、受信手段によって受信される第1の受信信号を解析することにより、第1の受信信号に含まれる音声信号を検出する音検出手段を備え、判断手段は、音検出手段による解析の結果、音声信号が所定時間検出されない場合に、第1の入力モードから第2の入力モードへ切り替えると判断する。
【0010】
例えば、第1のアプリケーションとしてテレビ電話が実行されている場合、音声信号が所定時間検出されないときには、通話が進展していないと推測できる。よって、このタイミングでは、ユーザが第2のアプリケーションに対応する入力を所望する可能性が高い。このような場合、第2のアプリケーションに対応した入力モード(第2の入力モード)に切り替えることが望ましい。従って、音声信号が所定時間検出されない場合に、第1の入力モードから第2の入力モードへ切り替えると判断することにより、入力モードの切り替えを適切に判断することができる。
【0011】
好ましくは、受信手段によって受信される第1の受信信号を解析することにより、表示手段によって表示される第1の画像の変化を検出する画像検出手段を備え、判断手段は、画像検出手段による解析の結果、第1の画像の変化が所定時間検出されない場合に、第1の入力モードから第2の入力モードへ切り替えると判断する。
【0012】
例えば、第1の画像の変化が所定時間検出されないときには、第1の画像に進展がないと推測できる。このタイミングでは、ユーザが第2のアプリケーションに対応する入力を所望する可能性が高い。このような場合、第2のアプリケーションに対応した入力モード(第2の入力モード)に切り替えることが望ましい。従って、第1の画像の変化が所定時間検出されない場合に、第1の入力モードから第2の入力モードへ切り替えると判断することにより、入力モードの切り替えを適切に判断することができる。
【0013】
好ましくは、通信端末の位置を特定する位置情報を取得する位置特定手段と、受信手段によって受信される第2の受信信号を解析することにより、第2のアプリケーションによって提供される情報と関連性の高い位置を抽出する位置抽出手段と、を備え、判断手段は、位置特定手段によって取得された位置情報によって特定される位置と位置抽出手段によって抽出され位置との間の距離が所定範囲内である場合に、第1の入力モードから第2の入力モードへ切り替えると判断する。
【0014】
例えば、第2のアプリケーションによって提供される情報が、特定の位置に応じた情報である場合、その特定の位置付近に通信端末が位置するときには、第2のアプリケーションに対応した入力モード(第2のモード)に切り替えることが望ましい。従って、通信端末の位置が第2のアプリケーションによって提供される情報と関連性の高い位置付近である場合に、第1の入力モードから第2の入力モードへ切り替えると判断することにより、入力モードの切り替えを適切に判断することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、通信端末において自立的に入力モードの切り替えを判断するので、外部から入力モードを指示する信号を取得できない場合であっても入力モードの設定を適切に切り替えることができる。従って、ユーザが2つのアプリケーションを実行中に入力手段を介して入力を行うと、入力モードの切り替えを意識せずとも、適切な方のアプリケーションに対応すると共に入力に応じた信号を送信することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明に係る通信端末及び入力モード切替方法の実施形態について図面を参照して説明する。最初に、図1を参照して、本実施形態に係る移動機(通信端末)1の構成について説明する。図1は、本実施形態にかかる移動機の構成を示す図である。
【0017】
移動機1は、携帯電話、PHS(Personal Handy-phoneSystem)等の通信端末である。移動機1は、無線ネットワークNを介して他の通信端末と情報の送受信を行うことにより、各種のアプリケーションを実行可能に構成されている。各種のアプリケーションとは、テレビ通話、ウェブサイトの閲覧等である。具体的には、移動機1は、移動機2とテレビ電話が可能に構成されている。また、移動機1は、ウェブサーバ3から提供されるウェブサイトを閲覧して、ウェブサーバ3へ情報を送信することが可能に構成されている。
【0018】
アプリケーションを実行する際には、移動機1は、実行するアプリケーションに適した入力モードに切り替える。入力モードとは、移動機1が備えるキー(入力手段)11に対して、アプリケーションに対応した情報を示すと共にアプリケーションに対応した形式の信号を関連付けるものである。
【0019】
具体的には、移動機1においてテレビ電話を実行する際には、移動機1はテレビ電話に応じたPB(Push Button)モード(第1の入力モード)に設定される。PBモードでは、ユーザによって移動機1のキー11が押下されると、キー11に割り振られたキー指定信号が無線ネットワークNに送出される。当該キー指定信号は無線ネットワークNを経由して接続相手(移動機2)を収容する交換機に届く。移動機2を収容する交換機では、受信したキー指定信号をPB信号に変換し、移動機2に送出する。なお、PB信号は、音声通信上に重畳される。
【0020】
移動機1においてウェブサイトの閲覧及び情報の送信を実行する際には、移動機1は、ウェブモード(第2の入力モード)に設定される。ウェブモードでは、ユーザによって移動機1のキーが押下されると、キーに割り振られたJISコードが無線ネットワークNに送出される。そして、ウェブサーバ3でJISコードを受信して情報変換する。移動機1では、送出したJISコードを文字に変換し、表示部12に表示する。これにより、移動機1からウェブサーバ3に送信した情報が表示部12に表示されることとなる。なお、JISコードは、データ通信モードで送信される。
【0021】
また、移動機1は、2つのアプリケーションを同時に実行可能に構成されている。本実施形態では、移動機1が、移動機2とテレビ電話を行うと同時に、ウェブサーバ3から提供されるウェブサイトの閲覧及び情報の送受信が可能に構成されている。移動機1は、2つのアプリケーションを同時に実行している間、受信する情報に基づいて、どちらのアプリケーションに対応した入力モードに設定するか自立的に判断して、入力モードの設定を切り替える。
【0022】
そのため、移動機1は、機能的な構成要素として、上述したキー11及び表示部12に加えて、送受信部(送信手段及び受信手段)13、切替部(切替手段)14、判断部(判断手段)15、解析部16を備えている。これらの各構成要素について詳細に説明する。
【0023】
キー11は、複数設けられており、ユーザからの入力を受け付ける。キー11は、複数のキー11のうち、ユーザによって押下されたキー11を特定する信号を切替部14へ出力する。
【0024】
送受信部13は、信号の送受信を行う。また、送受信部13は、受信した信号を表示部12へ出力する。より具体的には、送受信部13は、RF帯TRX17と無線LAN帯TRX18とを備える。
【0025】
RF帯TRX17は、RF帯の信号に対応した送受信機である。RF帯TRX17は、移動機2から送信されるテレビ電話に対応したテレビ電話信号(第1の受信信号)を受信する。テレビ電話信号には、音声信号と画像信号とが含まれる。また、RF帯TRX17は、キー11による入力に応じて生成されると共にPBモードに対応するPB送信信号(キー指定信号)を送信する。
【0026】
無線LAN帯TRX18は、無線LAN帯の信号に対応した送受信機である。無線LAN帯TRX18は、ウェブサーバ3から送信されるウェブ受信信号を受信する。また、無線LAN帯TRX18は、キー11による入力に応じて生成されると共にウェブモードに対応するウェブ送信信号(JISコード)を送信する。
【0027】
表示部12は、物理的にはディスプレイ等で構成されている。表示部12は、送受信部13から入力されたテレビ電話信号に含まれる画像信号に基づいて、テレビ電話画像(第1の画像)を表示する。また、表示部12は、送受信部13から入力されたウェブ受信信号に基づいてウェブ画像(第2の画像)を表示する。
【0028】
表示部12は、第1の表示部19と第2の表示部20とを備える。図2に示すように、第1の表示部19は、矩形のディスプレイ上において、上部の領域に設けられ、第2の表示部20は、下部の領域に設けられている。第1の表示部19は、テレビ電話画像を表示し、第2の表示部20は、ウェブ画像を表示する。これにより、表示部12は、テレビ電話画像とウェブ画像とを同時に表示する。
【0029】
切替部14は、判断部15から入力モードの切り替えを行うと判断した結果を示す信号を入力すると、PBモードとウェブモードとの設定の切り替えを行う。また、切替部14は、PBモードに設定されている場合は、キー11から信号を入力すると、キー11に応じたPB送信信号を生成してRF帯TRX17へ出力する。この場合、PB送信信号は、キー11に割り振られた意味を示すと共に、PBモードに対応した形式の信号である。これにより、PBモードに設定されている場合には、送受信部13は、キー11によって受け付けられた入力に応じてPBモードに対応するPB送信信号を送信することとなる。
【0030】
また、切替部14は、ウェブモードに設定されている場合は、キー11から信号を入力すると、ウェブ送信信号を生成して無線LAN帯TRX18へ出力する。この場合、ウェブ送信信号は、キー11に割り振られた意味を示すと共にウェブモードに対応した形式の信号である。これにより、ウェブモードに設定されている場合には、送受信部13は、キー11によって受け付けられた入力に応じてウェブモードに対応するウェブ送信信号を送信することとなる。
【0031】
判断部15は、解析部16によるテレビ電話信号とウェブ受信信号との解析結果に基づいて、PBモードとウェブモードとの設定の切り替えを行うか否か判断する。判断部15は、入力モードの切り替えを行うと判断した場合に、その旨の判断結果を示す信号を切替部14へ出力する。
【0032】
判断部15の判断方法について、解析部16の解析内容と共に説明する。解析部16は、音検出部(音検出手段)21、画像検出部(画像検出手段)22、GPS(位置特定手段)23、位置抽出部(位置抽出手段)24、及びカウンタ25を備える。
【0033】
音検出部21は、テレビ電話信号を解析することにより、テレビ電話信号に含まれている音声信号を検出する。具体的には、音検出部21は、テレビ電話信号から音声信号の形式の信号を取り出し、取り出した信号を解析して、所定値レベル以上の信号が検出された場合に、音声信号を検出したと判断する。音声信号が所定時間検出されないときには、テレビ電話における会話が進展していないと推測できる。よって、このタイミングでは、ユーザがウェブサイトに対応する入力を所望する可能性が高い。このような場合、入力モードはウェブモードに設定されるのが最適である。
【0034】
そこで、判断部15は、音検出部21による解析の結果、PBモードに設定されている状態で音声信号が所定時間検出されない場合に、PBモードからウェブモードへ切り替えると判断する。また、判断部15は、ウェブモードに設定されている状態で音声信号が所定時間検出された場合には、ウェブモードからPBモードへ切り替えると判断する。なお、判断部15は、カウンタ25の出力に基づいて、所定時間経ったか否か把握する。
【0035】
画像検出部22は、テレビ電話信号を解析することにより、テレビ電話画像の変化を検出する。具体的には、画像検出部22は、テレビ電話信号からテレビ電話の画像信号を取り込み、取り込んだ画像信号を解析することにより、テレビ電話画像のビットパターンの変化を算出する。そして、ビットパターンが所定以上変化した場合に、画像検出部22は、テレビ電話画像が変化したと判断する。
【0036】
テレビ電話画像の変化が所定時間検出されないときには、テレビ電話における会話が進展していないと推測できる。よって、このタイミングでは、ユーザがウェブサイトに対応する入力を所望する可能性が高い。このような場合、入力モードは、ウェブモードに設定されるのが最適である。
【0037】
そこで、判断部15は、画像検出部22による解析の結果、PBモードに設定されている状態でテレビ電話画像の変化が所定時間検出されない場合に、PBモードからウェブモードへ切り替えると判断する。また、判断部15は、ウェブモードに設定されている状態でテレビ電話画像の変化が所定時間検出された場合に、ウェブモードからPBモードへ切り替えると判断する。
【0038】
GPS23は、全地球測位システムを用いて、移動機1の位置を算出する。GPS23によって算出される移動機1の位置は、緯度経度で示される。位置抽出部24は、ウェブ受信信号を解析することにより、ウェブ画像と関連性の高い位置を抽出する。
【0039】
例えば、移動機1が特定のデパートのウェブサイトを閲覧している場合、ウェブ受信信号には、特定のデパートの位置を示す情報が含まれている場合がある。位置抽出部24は、その特定のデパートの位置を示す情報をウェブ受信信号から抽出して、デパートの位置を特定する。位置抽出部24によって特定されるウェブ画像と関連性の高い位置は、緯度経度で示される。
【0040】
移動機1がウェブサイトと関連性の高い位置付近に位置するときには、ユーザがウェブサイトに対応する入力を所望する可能性が高い。このような場合、入力モードは、ウェブモードに設定されるのが最適である。そこで、判断部15は、PBモードに設定されている状態で、GPS23によって算出される位置と位置抽出部24によって特定される位置との間の距離が所定距離以内である場合に、移動機1がウェブサイトと関連性の高い所定の位置にいると判断して、PBモードからウェブモードへ切り替えると判断する。判断部15は、ウェブモードに設定されている状態で、GPS23によって算出される位置と位置抽出部24によって特定される位置との間の距離が所定距離より大きくなった場合に、移動機1がウェブサイトと関連性の高い所定の位置にいないと判断して、ウェブモードからPBモードへ切り替えると判断する。
【0041】
以上説明した移動機1の各機能は、図3に示すハードウェアによって実現される。図3は、本実施形態に係る移動機のハードウェア構成図である。移動機1は、物理的には、図3に示すように、CPU101、主記憶装置であるRAM102及びROM103、ハードディスク等の補助記憶装置105、入力デバイスであるキーボード及びマウス等の入力装置106、ディスプレイ等の出力装置107、ネットワークカード等のデータ送受信デバイスである通信モジュール104などを含むコンピュータシステムとして構成されている。
【0042】
図1において説明した各機能は、図3に示すCPU101、RAM102等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU101の制御のもとで通信モジュール104、入力装置106、出力装置107を動作させるとともに、RAM102や補助記憶装置105におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
【0043】
引き続いて、移動機1の動作を説明すると共に、2つのアプリケーションを同時に実行している場合に、入力モードを切り替えるモード切替方法について説明する。図4は、本実施形態に係る移動機の動作概要を示すフロー図である。
【0044】
まず、テレビ電話信号とウェブ受信信号とが、送受信部13が備えるPF帯TRX17と無線LAN帯TRX18によってそれぞれ受信される(受信ステップS1)。受信されたテレビ電話信号に基づくテレビ電話画像とウェブ受信信号に基づくウェブ画像とが、第1の表示部19と第2の表示部20とによってそれぞれ同時に表示される(表示ステップS2)。
【0045】
テレビ電話信号及びウェブ受信信号の解析結果に基づいて、PBモードとウェブモードとの設定の切り替えを行うか否かが、判断部15によって判断され、切り替えると判断された場合は、入力モードの設定が切替部14によって切り替えられる(判断及び切替ステップS3)。
【0046】
また、ユーザからの入力が、キー11によって受け付けられる(入力ステップS4)。すると、PBモードに設定されている場合には、入力ステップにおいて受け付けられた入力に応じてPBモードに対応するPB送信信号が、RF帯TRX17によって移動機2へ送信される。ウェブモードに設定されている場合には、入力ステップにおいて受け付けられた入力に応じてウェブモードに対応するウェブ送信信号が、無線LAN帯TRX18によってウェブサーバ3へ送信される(送信ステップS5)。
【0047】
以上のようにして、入力モードの切り替えが行われ、ユーザの入力に応じた信号がアプリケーションに対応した宛先に送信される。なお、判断及び切替ステップS3は、テレビ電話信号とウェブ受信信号の受信が開始された後、ユーザからの入力に係わらず所定の間隔で実行することが好ましい。
【0048】
引き続いて、この判断及び切替ステップS3における判断方法についてより詳細に説明する。最初に、図5を参照して、音声信号に基づく判断方法について説明する。図5は、本実施形態に係る移動機の音声信号に基づく判断時の動作を示すフロー図である。
【0049】
まず、テレビ電話接続及びウェブ接続が同時にされている状態となると(ステップS11でYES)、テレビ電話信号の解析が開始され、テレビ電話の音声信号の取り込み処理が、音検出部21によってなされる(ステップS12)。
【0050】
音声信号が取り込まれ、音声信号が音検出部21によって検出されたと判断された場合(ステップS13でYES)、カウンタVに1がカウンタ25によって加算される(ステップS14)。そして、カウンタNがカウンタ25によってクリアされる(ステップS15)。
【0051】
続いて、カウンタVが5より小さい場合(ステップS16でNO)、ステップS12に戻って、再び、テレビ電話の音声信号の取り込み処理が実行される。カウンタVが5以上である場合(ステップS16でYES)、PBモードに設定される(ステップS17)。すなわち、PBモードに既に設定されている場合は、入力モードの切替は行わない。ウェブモードに設定されている場合は、ウェブモードからPBモードへ変換する旨の信号が、判断部15によって出力され、切替部14によって入力モードがPBモードに設定される。
【0052】
一方、音声信号が取り込まれ、音声信号が音検出部21によって検出されなかったと判断された場合(ステップS13でNO)、カウンタNに1がカウンタ25によって加算される(ステップS18)。そして、カウンタVがカウンタ25によってクリアされる(ステップS19)。
【0053】
カウンタNが5より小さい場合(ステップS20でNO)、ステップS12に戻って、再び、テレビ電話の音声信号の取り込み処理が実行される。カウンタNが5以上である場合(ステップS20でYES)、ウェブモードに設定される(ステップS21)。すなわち、ウェブモードに既に設定されている場合は、入力モードの切替は行わない。PBモードに設定されている場合は、PBモードからウェブモードへ変換する旨の信号が、判断部15によって出力され、切替部14によって入力モードがウェブモードに設定される。
【0054】
入力モードが設定されると、テレビ電話接続及びウェブ接続が同時にされている状態であれば(ステップS22でYES)、ステップS11に戻って、再び、上記のフローを繰り返す。テレビ電話接続及びウェブ接続が同時にされている状態でなければ(ステップS22でNO)、処理を終了する。以上のようにして、適切に入力モードが設定される。
【0055】
次に、図6を参照して、画像の変化に基づく判断方法について説明する。図6は、本実施形態に係る移動機の画像の変化に基づく判断時の動作を示すフロー図である。
【0056】
まず、テレビ電話接続及びウェブ接続が同時にされている状態となると(ステップS31)、テレビ電話信号の解析が開始され、TV電話の画像信号の取り込み処理が、画像検出部22によってなされる(ステップS32)。蓄積画像がない場合(ステップS33でNO)は、ステップS32に戻って、再び画像信号の取り込み処理を行う。蓄積画像がある場合(ステップS33でYES)は、直前の画像信号と最新の画像信号とが、画像検出部22によって比較される(ステップS34)
【0057】
画像信号の比較の結果、画像の変化が画像検出部22によって検出されたと判断された場合(ステップS35でYES)、カウンタPに1がカウンタ25によって加算される(ステップS36)。そして、カウンタWがカウンタ25によってクリアされる(ステップS37)。
【0058】
カウンタPが5より小さい場合(ステップS38でNO)、ステップS32に戻って、再び、テレビ電話の画像信号の取り込み処理を実行する。カウンタPが5以上である場合(ステップS38でYES)、PBモードに設定される(ステップS39)。すなわち、PBモードに既に設定されている場合は、入力モードの切替は行わない。ウェブモードに設定されている場合は、ウェブモードからPBモードへ変換する旨の信号が、判断部15によって切替部14によって出力され、切替部14によってPBモードに設定される。
【0059】
一方、画像信号の比較の結果、画像の変化が画像検出部22によって検出されなかったと判断された場合(ステップS35でNO)、カウンタWに1がカウンタ25によって加算される(ステップS40)。そして、カウンタPがカウンタ25によってクリアされる(ステップS41)。
【0060】
カウンタWが5より小さい場合(ステップS42でNO)、ステップS32に戻って、再び、テレビ電話の画像信号の取り込み処理を実行する。カウンタWが5以上である場合(ステップS42でYES)、ウェブモードに設定される(ステップS43)。すなわち、ウェブモードに既に設定されている場合は、入力モードの切替は行わない。PBモードに設定されている場合は、PBモードからウェブモードへ変換する旨の信号が、判断部15によって切替部14によって出力され、切替部14によってウェブモードに設定される。
【0061】
入力モードが設定されると、テレビ電話接続及びウェブ接続が同時にされている状態であれば(ステップS44でYES)、ステップS31に戻って、再び、上記のフローを繰り返す。テレビ電話接続及びウェブ接続が同時にされている状態でなければ(ステップS44でNO)、処理を終了する。以上のようにして、適切に入力モードが設定される。
【0062】
更に、図7を参照して、移動機1の位置に基づく判断方法について説明する。図7は、本実施形態に係る移動機の位置に基づく判断時の動作を示すフロー図である。移動機1の位置に基づく判断方法は、テレビ電話接続及びウェブ接続が同時にされている状態において、ウェブサイトと関連性の高い位置が位置抽出部24によって抽出された場合に実行される。
【0063】
まず、移動機1の位置情報が、GPS23によって取り込まれる(ステップS51)。GPS23によって取り込まれた(算出された)位置が、ウェブ画像と関連性の高い所定の位置の所定範囲内でない場合(ステップS52でNO)、カウンタVに1がカウンタ25によって加算される(ステップS53)。そして、カウンタNがカウンタ25によってクリアされる(ステップS54)。
【0064】
カウンタVが5より小さい場合(ステップS55でNO)、ステップS51に戻って、再び、移動機1の位置情報の取り込み処理を実行する。カウンタVが5以上である場合(ステップS55でYES)、PBモードに設定される(ステップS56)。すなわち、PBモードに既に設定されている場合は、入力モードの切替は行わない。ウェブモードに設定されている場合は、ウェブモードからPBモードへ変換する旨の信号が、判断部15によって切替部14によって出力され、切替部14によってPBモードに設定される。
【0065】
一方、GPS23によって取り込まれた位置が、ウェブ画像と関連性の高い所定の位置の所定範囲内である場合(ステップS52でYES)、カウンタNに1がカウンタ25によって加算される(ステップS57)。そして、カウンタVがカウンタ25によってクリアされる(ステップS58)。
【0066】
カウンタNが5より小さい場合(ステップS59でNO)、ステップS51に戻って、再び、移動機1の位置情報の取り込み処理が実行される。カウンタNが5以上である場合(ステップS59でYES)、ウェブモードに設定される(ステップS60)。すなわち、ウェブモードに既に設定されている場合は、入力モードの切替は行わない。PBモードに設定されている場合は、PBモードからウェブモードへ変換する旨の信号が、判断部15によって切替部14によって出力され、切替部14によってウェブモードに設定される。
【0067】
入力モードが設定されると、テレビ電話接続及びウェブ接続が同時にされている状態であれば(ステップS61でYES)、ステップS51に戻って、再び、上記のフローを繰り返す。テレビ電話接続及びウェブ接続が同時にされている状態でなければ(ステップS61でNO)、処理を終了する。以上のようにして、適切に入力モードが設定される。
【0068】
判断部15は、音声信号に基づく判断方法、画像の変化に基づく判断方法、移動機1の位置に基づく判断方法のうち、いずれか1つの判断方法により判断してもよいし、3つの判断方法を組み合わせて判断してもよい。例えば、音声信号に基づく判断方法と画像の変化に基づく判断方法との双方の方法において、PBモードに設定すると判断された場合に、PBモードに設定することとしてもよい。
【0069】
以上説明した本実施形態に係る移動機1では、テレビ電話信号を受信してテレビ電話画像を表示し、同時に、ウェブ受信信号を受信してウェブ画像を表示する。そして、テレビ電話信号とウェブ受信信号との少なくともいずれか一方の信号の解析結果に基づいて、PBモードとウェブモードとの設定の切り替えを行うか否か判断し、その判断に応じて入力モードの設定の切り替えを行う。続いて、ユーザから入力を受け付けると、設定された入力モードに応じた送信信号を送信する。
【0070】
よって、移動機1において自立的に入力モードの切り替えを判断するので、外部から入力モードを指示する信号を取得できない場合であっても入力モードを適切に切り替えることができる。従って、ユーザが2つのアプリケーションを実行中に入力手段を介して入力を行うと、入力モードの切り替えを意識せずとも、適切な方のアプリケーションに対応すると共に入力に応じた信号を送信することができる。
【0071】
また、判断部15は、音検出部21による解析の結果、PBモードに設定されている状態で音声信号が所定時間検出されない場合に、PBモードからウェブモードへ切り替えると判断する。音声信号が所定時間検出されないときには、テレビ電話における会話が進展していないと推測できる。よって、このタイミングでは、ユーザがウェブサイトに対応する入力を所望する可能性が高い。このような場合、ウェブモードに設定されるので、適切に入力モードの切り替えを行うことができる。
【0072】
そのような具体的な状況について説明する。例えば、移動機2を利用するオペレータが、移動機1のユーザに対してアンケートを実施している状況である。オペレータは、テレビ電話の音声及び画像を通して、アンケートの質問事項に関する説明を行う。アンケートの回答は、ウェブサイトにより回収する。オペレータが説明の最後に「アンケートにお答え下さい」と発話して、会話を所定時間ストップすると、本実施形態では、音声信号が所定時間検出されないので、移動機1において入力モードの設定がPBモードからウェブモードへ切り替わる。ウェブ画像には、「アンケートにお答え下さい。よろしければ、はいと押してください。」と表示され、ユーザがキー11によって「はい」を選択することにより、キー11に関連付けられた情報がウェブ送信信号に変換されて「はい」を示す情報がウェブサーバ3へ送信される。このように、ユーザは、テレビ電話とウェブとの2つのアプリケーションを利用しながら、入力モードの切り替えを意識せずとも、アプリケーションに応じた信号を送信することができる。
【0073】
また、判断部15は、音検出部21による解析の結果、ウェブモードに設定されている状態で音声信号が所定時間検出されると、ウェブモードからPBモードへ切り替えると判断する。音声信号が所定時間検出されると、テレビ電話における会話が再開したと推測できる。よって、このタイミングでは、ユーザがテレビ電話に対応する入力を所望する可能性が高い。このような場合、PBモードに設定されるので、適切に入力モードの切り替えを行うことができる。これにより、例えば、オペレータ案内/自動ガイダンスの切り替え、テレビ電話で視聴するコンテンツの切り替え、呼び出し内線電話番号の指定、アンケート回答内容等を示す信号をユーザの入力に応じて移動機2へ送信することができる。
【0074】
また、判断部15は、画像検出部22による解析の結果、PBモードに設定されている状態でテレビ電話画像の変化が所定時間検出されない場合に、PBモードからウェブモードへ切り替えると判断する。テレビ電話画像の変化が所定時間検出されないときには、テレビ画像に進展がなく、テレビ電話における会話が進展していないと推測できる。よって、このタイミングでは、ユーザがウェブ画像に対応する入力を所望する可能性が高い。このような場合、ウェブモードに設定されるので、適切に入力モードの切り替えを行うことができる。
【0075】
そのような具体的な状況について説明する。例えば、上述のように、移動機2を利用するオペレータが、移動機1のユーザに対してアンケートを実施している状況である。オペレータが説明の最後に「アンケートにお答え下さい」と発話して、新たな画像信号の送信が停止すると、本実施形態では、画像の変化が所定時間検出されないので、入力モードがPBモードからウェブモードへ切り替わる。この場合も、ユーザは、テレビ電話とウェブとの2つのアプリケーションを利用しながら、入力モード切り替えを意識せずとも入力を行うことができる。
【0076】
また、判断部15は、画像検出部22による解析の結果、ウェブモードに設定されている状態でテレビ電話画像の変化が所定時間検出されると、ウェブモードからPBモードへ切り替えると判断する。テレビ電話画像の変化が所定時間検出されないときには、テレビ電話における会話が再開したと推測できる。よって、このタイミングでは、ユーザがテレビ電話に対応する入力を所望する可能性が高い。このような場合、PBモードに設定されるので、適切に入力モードの切り替えを行うことができる。これにより、信号をユーザの入力に応じて移動機2へ送信することができる。
【0077】
また、判断部15は、PBモードに設定されている状態で、GPS23によって算出される位置と位置抽出部24によって特定される位置との間の距離が所定距離以内である場合に、PBモードからウェブモードへ切り替えると判断する。例えば、移動機1が特定のデパートのウェブサイトを閲覧している場合、そのデパートに近づいたときに、ユーザがウェブ画像に対応する入力を所望する可能性が高い。このような場合、ウェブモードに設定されるので、適切に入力モードの切り替えを行うことができる。
【0078】
また、判断部15は、ウェブモードに設定されている状態で、GPS23によって算出される位置と位置抽出部24によって特定される位置との間の距離が所定距離より離れると、ウェブモードからPBモードへ切り替えると判断する。例えば、移動機1が特定のデパートのウェブサイトを閲覧している場合であっても、そのデパートから離れた場合は、ユーザがテレビ電話に対応する入力を所望する可能性が高い。このような場合、ウェブモードに設定されるので、適切に入力モードの切り替えを行うことができる。これにより、信号をユーザの入力に応じて移動機2へ送信することができる。
【0079】
以上、本実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。
【0080】
例えば、判断部15による判断は、図8に示すように、移動機1における設定条件に基づいて行ってもよい。設定条件とは、「受話音量が最小」、「スピーカ受話」等の設定である。図8は、本実施形態の変形例に係る移動機の判断時の動作を示すフロー図である。
【0081】
まず、テレビ電話接続及びウェブ接続が同時にされている状態において(ステップS71)、受話音量が最小に設定されていないと判断された場合(ステップS72でNO)であって、且つ、スピーカ受話に設定されていないと判断された場合(ステップS73でNO)は、入力モードの切り替えを行わず、ステップS72に戻る。
【0082】
受話音量が最小に設定されていないと判断された場合(ステップS72でNO)であって、且つ、スピーカ受話に設定されていると判断された場合(ステップS73でYES)は、PBモードに設定される(ステップS74)。すなわち、PBモードに既に設定されている場合は、入力モードの切替は行わない。ウェブモードに設定されている場合は、ウェブモードからPBモードへ変換する旨の信号が、判断部15によって切替部14によって出力され、切替部14によってPBモードに設定される。
【0083】
受話音量が最小に設定されていると判断された場合(ステップS72でYES)は、ウェブモードに設定される(ステップS75)。すなわち、ウェブモードに既に設定されている場合は、入力モードの切替は行わない。PBモードに設定されている場合は、PBモードからウェブモードへ変換する旨の信号が、判断部15によって切替部14によって出力され、切替部14によってウェブモードに設定される。このようにして、適切に入力モードが設定される。
【0084】
入力モードが設定されると、テレビ電話接続及びウェブ接続が同時にされている状態であれば(ステップS76でYES)、ステップS71に戻って、再び、上記のフローを繰り返す。テレビ電話接続及びウェブ接続が同時にされている状態でなければ(ステップS76でNO)、処理を終了する。以上のようにして、適切に入力モードが設定される。
【0085】
このように、受話音量が最小に設定されている場合は、テレビ電話による会話が進展していないと推測できる。よって、このタイミングでは、ユーザがウェブ画像に対応する入力を所望する可能性が高い。このような場合、ウェブモードに設定されるので、適切に入力モードの切り替えを行うことができる。
【0086】
また、スピーカ受話に設定されている場合は、テレビ電話による会話がなされていると推測できる。よって、このタイミングでは、ユーザがウェブ画像に対応する入力を所望する可能性が高い。このような場合、PBモードに設定されるので、適切に入力モードの切り替えを行うことができる。
【0087】
また、例えば、判断部15による判断は、時刻に基づいて行ってもよい。この場合、予め決められた時刻に予め決められた入力モードに切り替えることを設定する。そして、テレビ電話及びウェブサイトが同時に接続されている状態において、予め決められた時刻になった場合に、予め決められた入力モードに切り替える。
【0088】
また、例えば、判断部15による判断は、時間に基づいて行ってもよい。この場合、テレビ電話及びウェブサイトが同時に接続されている状態が始まった時点から所定時間経過したときに、予め決められた入力モードに切り替える。
【0089】
上記実施形態では、同時に実行するアプリケーションとしてテレビ電話及びウェブサイトの閲覧を例に挙げたが、これに限られない。例えば、通常の電話及びウェブサイトの閲覧、電話及び無線LAN機能を用いたデータ通信、テレビ電話及びゲーム等の移動機内コンテンツの実行、などを挙げることができる。また、2つのアプリケーションは、互いに関連性がない場合であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本実施形態に係る移動機の構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係る移動機が備える表示部を示す図である。
【図3】本実施形態に係る移動機のハードウェア構成図である。
【図4】本実施形態に係る移動機の動作概要を示すフロー図である。
【図5】本実施形態に係る移動機の音声信号に基づく判断時の動作を示すフロー図である。
【図6】本実施形態に係る移動機の画像の変化に基づく判断時の動作を示すフロー図である。
【図7】本実施形態に係る移動機の位置に基づく判断時の動作を示すフロー図である。
【図8】本実施形態の変形例に係る移動機の判断時の動作を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0091】
1…移動機(通信端末)、11…キー(入力手段)、12…表示部(表示手段)、13…送受信部(送信手段、受信手段)、14…切替部(切替手段)、15…判断部(判断手段)、21…音検出部(音検出手段)、22…画像検出部(画像検出手段)、23…GPS(位置特定手段)、24…位置抽出部(位置抽出手段)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のアプリケーションに応じた第1の受信信号と第2のアプリケーションに応じた第2の受信信号とを受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された第1の受信信号に基づく第1の画像と第2の受信信号に基づく第2の画像とを同時に表示する表示手段と、
前記受信手段によって受信された第1の受信信号と第2の受信信号との少なくともいずれか一方の信号の解析結果に基づいて、前記第1のアプリケーションに応じた第1の入力モードと前記第2のアプリケーションに応じた第2の入力モードとの設定の切り替えを行うか否か判断する判断手段と、
前記判断手段による判断に応じて、前記第1の入力モードと前記第2の入力モードとの設定の切り替えを行う切替手段と、
ユーザからの入力を受け付ける入力手段と、
前記第1の入力モードに設定されている場合には、前記入力手段によって受け付けられた入力に応じて前記第1の入力モードに対応する第1の送信信号を送信し、前記第2の入力モードに設定されている場合には、前記入力手段によって受け付けられた入力に応じて前記第2の入力モードに対応する第2の送信信号を送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする通信端末。
【請求項2】
前記受信手段によって受信される前記第1の受信信号を解析することにより、前記第1の受信信号に含まれる音声信号を検出する音検出手段を備え、
前記判断手段は、前記音検出手段による解析の結果、音声信号が所定時間検出されない場合に、前記第1の入力モードから前記第2の入力モードへ切り替えると判断することを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
【請求項3】
前記受信手段によって受信される前記第1の受信信号を解析することにより、前記表示手段によって表示される第1の画像の変化を検出する画像検出手段を備え、
前記判断手段は、前記画像検出手段による解析の結果、第1の画像の変化が所定時間検出されない場合に、前記第1の入力モードから前記第2の入力モードへ切り替えると判断することを特徴とする請求項1又は2に記載の通信端末。
【請求項4】
前記通信端末の位置を特定する位置情報を取得する位置特定手段と、
前記受信手段によって受信される前記第2の受信信号を解析することにより、前記第2のアプリケーションによって提供される情報と関連性の高い位置を抽出する位置抽出手段と、を備え、
前記判断手段は、前記位置特定手段によって取得された位置情報によって特定される位置と前記位置抽出手段によって抽出され位置との間の距離が所定範囲内である場合に、前記第1の入力モードから前記第2の入力モードへ切り替えると判断することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の通信端末。
【請求項5】
受信手段が、第1のアプリケーションに応じた第1の受信信号と第2のアプリケーションに応じた第2の受信信号とをそれぞれ受信する受信ステップと、
表示手段が、前記受信ステップにおいて受信された第1の受信信号に基づく第1の表示と第2の受信信号に基づく第2の表示とを同時に表示する表示ステップと、
判断手段が、前記受信ステップにおいて受信された第1の受信信号と第2の受信信号との少なくともいずれか一方の信号の解析結果に基づいて、前記第1のアプリケーションに応じた第1の入力モードと前記第2のアプリケーションに応じた前記第2の入力モードとの設定の切り替えを行うか否か判断する判断ステップと、
切替手段が、前記判断ステップにおける判断に応じて、前記第1の入力モードと前記第2の入力モードとの設定の切り替えを行う切替ステップと、
入力手段が、ユーザからの入力を受け付ける入力ステップと、
送信手段が、前記第1の入力モードに設定されている場合には、前記入力ステップにおいて受け付けられた入力に応じて前記第1の入力モードに対応する第1の送信信号を送信し、前記第2の入力モードに設定されている場合には、前記入力ステップにおいて受け付けられた入力に応じて前記第2の入力モードに対応する第2の送信信号を送信する送信ステップと、
を備えることを特徴とする入力モード切替方法。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−4904(P2009−4904A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−161700(P2007−161700)
【出願日】平成19年6月19日(2007.6.19)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】