説明

通信装置、通信システム、通信方法及びプログラム

【課題】近距離一対一通信を行う場合においてデータファイルの送受信開始の決定を迅速かつ簡潔に行うことが可能な通信装置、通信システム、通信方法及びプログラムを提供すること。
【解決手段】電界結合又は磁界結合によって通信相手の装置と近距離一対一通信を行う通信部102と、自装置の方向、移動又は接触を検出する検出部と、検出された方向、移動又は接触に応じて、通信が確立された装置へのデータファイルの送信処理の開始又は通信が確立された装置からのデータファイルの受信処理の開始を決定する処理決定部120と、決定された送信処理の開始又は受信処理の開始を解除する決定処理解除部120とを有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、通信システム、通信方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近時では、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11に規定される電波通信方式が広く普及している。
【0003】
また、電波通信方式以外にも、電界結合や磁界結合を利用して通信を行う通信方式が提案されている。かかる通信方式においては、例えば、磁界結合を行なう複数の結合器が近接されると、複数の結合器が磁界結合し、磁界結合により複数の結合器間での通信が実現される。なお、磁界結合により通信を行う技術については、例えば、特許文献1に記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2006−60283号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電界結合や磁界結合を利用して通信を行う通信方式を用いて、2つの機器間で近距離一対一通信を行う場合、一対の機器は、一方がイニシエータ(Initiator)として機能し、他方がレスポンダ(Responder)として機能する。イニシエータは接続確立要求を行なう側であり、レスポンダはイニシエータからの接続確立要求を待ち受ける側である。そして、イニシエータ側で、データファイルの送信をする、又はデータファイルの受信をするという設定を、ユーザーによって画面上に表示されたメニューなどから選択されなければならない。ユーザーによる送受信の設定後、両方の機器が互いに近接されて、通信が確立され、実際にデータファイル送受信が行われる。
【0006】
上記のように、イニシエータ側の機器において、データファイルの送受信のたびに送受信開始の設定を選択しなければならないとすると、ユーザーにとって煩わしい手順が必要となるという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、近距離一対一通信を行う場合においてデータファイルの送受信開始の決定を迅速かつ簡潔に行うことが可能な、新規かつ改良された通信装置、通信システム、通信方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、電界結合又は磁界結合によって通信相手の装置と近距離一対一通信を行う通信部と、自装置の方向、移動又は接触を検出する検出部と、検出された方向、移動又は接触に応じて、通信が確立された装置へのデータファイルの送信処理の開始又は通信が確立された装置からのデータファイルの受信処理の開始を決定する処理決定部と、決定された送信処理の開始又は受信処理の開始を解除する決定処理解除部とを有する通信装置が提供される。
【0009】
タイムアウトが発生したか否かを判定するタイムカウンタを有し、決定処理解除部は、前記タイムカウンタで前記タイムアウトが発生したとき、前記決定された送信処理の開始又は受信処理の開始を解除してもよい。
【0010】
上記決定された送信処理の開始又は受信処理の開始の決定の解除指令が入力される入力部を有し、決定処理解除部は、前記入力部に前記解除指令が入力されたとき、前記決定された送信処理の開始又は受信処理の開始を解除してもよい。
【0011】
上記通信相手の装置へ送信するデータファイルを選択するデータファイル選択部と、処理決定部で送信処理の開始が決定された後、通信が確立された装置に対して前記データファイル選択部で既に選択されているデータファイルを送信する送信制御部とを有してもよい。
上記処理決定部で受信処理の開始が決定された後、通信が確立された装置からデータファイルを受信する受信制御部を有してもよい。
【0012】
上記決定された送信処理の開始又は受信処理の開始の決定又は解除を表示してもよい。
【0013】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、電界結合又は磁界結合によって近距離一対一通信により第2の通信装置と通信を行う第1の通信装置と、電界結合又は磁界結合によって近距離一対一通信により第1の通信装置と通信を行う通信部と、自装置の方向、移動又は接触を検出する検出部と、前記検出された方向、移動又は接触に応じて、通信が確立された装置へのデータファイルの送信処理の開始又は通信が確立された装置からのデータファイルの受信処理の開始を決定する処理決定部と、前記決定された送信処理の開始又は受信処理の開始を解除する決定処理解除部とを有する第2の通信装置とを備える通信システムが提供される。
【0014】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、電界結合又は磁界結合によって通信相手の装置と近距離一対一通信を行うステップと、自装置の方向、移動又は接触を検出するステップと、検出された方向、移動又は接触に応じて、通信が確立された装置へのデータファイルの送信処理の開始又は通信が確立された装置からのデータファイルの受信処理の開始を決定するステップと、決定された送信処理の開始又は受信処理の開始を解除するステップとを有する通信方法が提供される。
【0015】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、電界結合又は磁界結合によって通信相手の装置と近距離一対一通信を行う手段、自装置の方向、移動又は接触を検出する手段、検出された方向、移動又は接触に応じて、通信が確立された装置へのデータファイルの送信処理の開始又は通信が確立された装置からのデータファイルの受信処理の開始を決定する手段、決定された送信処理の開始又は受信処理の開始を解除する手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、近距離一対一通信を行う場合においてデータファイルの送受信開始の決定を迅速かつ簡潔に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0018】
まず、本発明の一実施形態に係る近接(非接触)通信システムの構成について説明する。図1は、本実施形態に係る通信システムの構成を示す説明図である。
【0019】
本実施形態に係る通信システムは、データを送信する送信機10と、送信されたデータを受信する受信機20からなる。送信機10は、送信回路部11と、直列インダクタ12、並列インダクタ13、平板状の送信用電極14からなる高周波結合器(電界カプラ)を有する。また、受信機20は、受信回路部21と、直列インダクタ22、並列インダクタ23、平板状の受信用電極24からなる高周波結合器(電界カプラ)を有する。
【0020】
送信用電極14及び受信用電極24は、例えば3cm程度離間して対向して配置され、電界結合が可能である。送信機10側の送信回路部11は、上位アプリケーションから送信要求が生じると、送信データに基づいて、例えばUWB(Ultra Wide Band)信号などの高周波送信信号を生成する。生成された信号は、送信用電極14から受信用電極24へ伝播する。そして受信機20側の受信回路部21は、受信した高周波信号を復調及び復号処理して、再現したデータを上位アプリケーションへ渡す。
【0021】
次に、本発明の一実施形態に係る通信システムの適用例を説明する。図2は、本実施形態に係る通信システムの適用例を示す説明図である。図3は、本実施形態に係る据置き機器100とモバイル機器200の構成を示す模式図である。
【0022】
図2、図3に示すように、本実施形態に係る通信システムは、例えば、据置き機器100と、モバイル機器200などからなる。据置き機器100(第1の通信装置)と、モバイル機器200(第2の通信装置)は、通信装置の一例であり、相互に電界結合することが可能な高周波結合器(電界カプラ)を有する。
【0023】
ここで、据置き機器100は、例えば、パーソナルコンピュータ、DVDレコーダ、ビデオデッキ、ステレオコンポ等の使用時移動を前提としていない機器である。モバイル機器200は、例えば、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants)、オーディオプレイヤー、ビデオカメラ、ゲーム機器等の携帯が容易な機器である。なお、モバイル機器200は、ハードディスクドライブのような携帯可能なストレージ装置であってもよい。なお、本明細書では、通信システムを構成する一対の通信機器は、一方が据置き機器100で、他方がモバイル機器200であるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、一対の通信機器は、いずれもモバイル機器であってもよい。
【0024】
図3に示すとおり、本実施形態の本実施形態に係る据置き機器100、モバイル機器200の通信機能に関する構成は、それぞれ同様に構成されている。据置き機器100、モバイル機器200は、電界カプラ(通信部)102と、セレクタ104と、通信モジュール106などを有する。
【0025】
モバイル機器200の電界カプラ102と、据置き機器100の電界カプラ102が、相互に例えば約3cm以内に近接されると、一方の電界カプラにより発生される誘導電界の変化を他方の電界カプラ102が感知する。その結果、据置き機器100とモバイル機器200の間での1対1による電界通信が実現される。
【0026】
より具体的には、上記電界通信を行なう一対の機器は、一方がイニシエータ(Initiator)として機能し、他方がレスポンダ(Responder)として機能する。イニシエータは接続確立要求を行なう側であり、レスポンダはイニシエータからの接続確立要求を待ち受ける側である。
【0027】
例えば、図3に示した据置き機器100がイニシエータとして機能し、モバイル機器200がレスポンダとして機能する場合について説明する。据置き機器100及びモバイル機器200が近接されると、据置き機器100から送信される接続確立要求(接続要求フレーム)をモバイル機器200が受信する。そして、モバイル機器200において接続確立要求が受信されると、モバイル機器200は据置き機器100に対して接続応答許可(接続応答フレーム)を送信する。そして、据置き機器100が接続応答許可を受信すると、モバイル機器200と据置き機器100と通信の接続が確立する。接続が確立した後、又は接続確立と同時に、モバイル機器200及び据置き機器100が認証処理を行う。認証処理が正常に終了すると、モバイル機器200及び据置き機器100がデータ通信可能な状態となる。認証処理としては、例えば、ソフトウェアのバージョン、データ転送方式、各機器が有するプロトコルを示すエミュレーション方式等がモバイル機器200及び据置き機器100で一致するか否かの確認などが挙げられる。
【0028】
その後、モバイル機器200と据置き機器100が1対1でデータ通信を行う。より詳細には、図2(B)に示すように、据置き機器100がモバイル機器200にデータファイル2を送信する場合、データファイル2は、据置き機器100の電界カプラ102を介してモバイル機器200へ送信される。そして、モバイル機器200は、据置き機器100から受信したデータファイル2を保持する。ここで、データファイルとしては、音楽、講演及びラジオ番組などの音声データや、映画、テレビジョン番組、ビデオプログラム、写真、文書、絵画及び図表などの映像データや、ゲーム及びソフトフェアなどが挙げられる。
【0029】
上記では、据置き機器100がイニシエータとして機能し、モバイル機器200がレスポンダとして機能する場合について説明したが、モバイル機器200がイニシエータとして機能し、据置き機器100がレスポンダとして機能する場合についても同様である。
【0030】
また、イニシエータ側の機器がデータファイルをレスポンダ側の機器に送信する場合について説明したが、レスポンダ側の機器がデータファイルをイニシエータ側の機器に送信してもよい。例えば、図2(A)に示すように、イニシエータ側の機器が据置き機器100であり、レスポンダ側の機器がモバイル機器200であるとき、モバイル機器200がデータファイル1を据置き機器100に送信する。
【0031】
更に、イニシエータ側の機器とレスポンダ側の機器との間に接続が確立したとき、データファイルの同期(Sync)が行われてもよい。例えば、図2(C)に示すように、モバイル機器200がデータファイル3を据置き機器100に送信し、据置き機器100がデータファイル4をモバイル機器200に送信する。その結果、据置き機器100とモバイル機器200との間で最新のデータファイルを共有することができる。
【0032】
電波通信方式のアンテナから放射される電波が距離の2乗に反比例して減衰するのに対し、本実施形態に係る通信方式の電界カプラから発生される誘導電界の強度は、距離の4乗に反比例するため、電界通信が可能な一対の機器間の距離を制限できる点で有利である。すなわち、本実施形態の電界通信によれば、周囲に存在する障害物による信号の劣化が少ないという効果や、ハッキングや秘匿性を確保するための技術を簡素化できるという効果などが得られる。
【0033】
また、アンテナから放射される電波は、電波の進行方向と直交方向に振動する横波成分を有し、偏波がある。これに対し、電界カプラは、進行方向に振動する縦波成分を有し、偏波がない誘導電界を発生するため、一対の電界カプラの面が対向していれば受信側で信号を受信できる点でも利便性が高い。
【0034】
なお、本実施形態においては、一対の通信装置が電界カプラを利用して近距離無線通信(非接触通信、TransferJet)を行う例について説明するが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、一対の通信装置は、磁界結合により通信可能な通信部を介して近距離無線通信を行うことも可能である。電界結合や磁界結合を利用する通信方式によれば、通信相手が近接しない場合には信号が送信されないため、干渉の問題が生じ難い点で電波通信方式より有利である。
【0035】
次に、図4を参照して、据置き機器100の通信機能に関する構成について説明する。図4は、本実施形態に係る据置き機器100の構成を示すブロック図である。
【0036】
図4に示すように、据置き機器100は、電界カプラ(通信部)102と、セレクタ104と、送信処理部112と、受信処理部114と、制御部120と、メモリ130などを備えている。電界カプラ102は、図1に示す高周波結合器で構成され、モバイル機器200の電界カプラ102と電界結合により通信を行う。据置き機器100、モバイル機器200がそれぞれ持つ電界カプラ102は、例えば3cm程度の近距離に離間して対向して配置され、電界結合が可能である。電界カプラ102は、セレクタ104を介して、送信処理部112、受信処理部114の一方と選択的に接続される。本実施形態では、送信処理部112と受信処理部114から信号処理部110が構成される。また、信号処理部110と制御部120から通信モジュール106が構成される。
【0037】
送信処理部112は、電界カプラ102からモバイル機器200へ送信するための送信信号を生成する。送信処理部112は、送信データを符号化する符号化器、送信データを拡散する拡散器、送信データをバイナリ系列から複素数信号へ拡張するマッパ、中心周波数へのアップコンバージョンを行うRF回路等の構成要素を備えている。
受信処理部114は、電界カプラ102で受信した受信信号の復号を行う。受信処理部114は、受信信号が入力されるRF回路、受信信号をデジタル信号に変換するAD変換部、受信信号をデマップするデマッパ、復号器等の構成要素を備えている。
【0038】
送信処理部112は、上位アプリケーションから送信要求が生じると、送信データに基づいてUWB信号などの高周波送信信号を生成し、電界カプラ102からモバイル機器200へ信号が伝播する。モバイル機器200側の電界カプラ102は、受信した高周波信号を復調及び復号処理して、再現したデータを上位アプリケーションに渡す。
【0039】
例えばUWB通信のように高周波、広帯域を使用する通信方式によれば、近距離において300Mbps程度の超高速データ伝送を実現することができる。また、電波通信ではなく電界結合によりUWB通信を行う場合、その電界強度は距離の4乗に反比例することから、無線設備から3メートルの距離での電界強度(電波の強さ)を所定レベル以下に抑制することで無線局の免許が不要となる微弱電波とすることが可能であり、安価に通信システムを構成することができる。また、電界結合方式により超近距離でデータ通信を行う場合、周辺に存在する反射物により信号の質が低下することがなく、伝送路上でのハッキングを確実に防止することができ、秘匿性を確保することが可能である。また、電界強度を所定レベル以下に抑制して、例えば3cm以内の距離のみで通信を可能とすることで、1つの機器に対して2つの機器が同時に通信できない構成とすることができ、近距離での一対一通信を実現することができる。
【0040】
制御部120は、据置き機器100の動作全般を制御する。例えば、制御部120は、送信処理部112による送信信号の生成を制御し、受信処理部114による受信信号の復号を制御する。また、制御部120は、モバイル機器200に対して接続要求フレーム、データファイル(CSDUパケット)等を送信する時には、セレクタ104へ切換信号を出力し、電界カプラ102と送信処理部112を接続させる。また、制御部120は、モバイル機器200から接続要求フレーム、データファイル等を待ち受ける際には、セレクタ104へ切換信号を出力し、電界カプラ102と受信処理部114を接続させる。
【0041】
接続の確立は、一方の機器(イニシエータ)から他方(レスポンダ)に対して接続要求フレームC−Reqを送信し、レスポンダから送信された接続応答フレームC−Accをイニシエータが受信することで実現される。接続要求フレームは、例えばデータファイル転送、データファイル選択などのユーザアクションが入力された側の機器が通信相手に対して送信する。本実施形態のシステムにおいて、据置き機器100とモバイル機器200の間で接続が確立されると、据置き機器100及びモバイル機器200の双方は、他の機器との接続確立を行わない。従って、据置き機器100とモバイル機器200の間で1対1の通信が行われる。
【0042】
メモリ130は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリなどの記録媒体である。メモリ130は、受信したデータファイルを保持する。なお、図4に示す機能ブロックは、ハードウェア(回路)、又は演算処理部(CPU)とこれを機能させるソフトウェア(プログラム)によって構成することができる。これらの機能ブロックを演算処理部とソフトウェアによって構成した場合、そのプログラムは、据置き機器100、モバイル機器200が備えるメモリ130等の記録媒体に格納されることができる。
【0043】
次に、図5を参照して、本実施形態に係るモバイル機器200の通信機能に関する構成について説明する。図5は、本実施形態に係るモバイル機器200の構成を示すブロック図である。
本実施形態の据置き機器100とモバイル機器200とは、電界カプラ102と、セレクタ104と、通信モジュール106と、メモリ130については同様の構成を有するため、これらの詳細な説明は省略する。
【0044】
モバイル機器200は、図5に示すように、図4に示した据置き機器100の機能ブロックに加えて、更に操作部150、表示部160、動き検出部170を備える。操作部150は、ユーザーの操作を受付けるユーザーインターフェースであり、操作に応じた信号(指令)を制御部120に送る。表示部160は、操作内容やデータファイルの内容などを表示可能な表示装置である。表示部160は、例えば表示処理部によって制御される。表示部160は、送信処理の開始の決定又は解除、受信処理の開始の決定又は解除を表示する。
【0045】
動き検出部170は、検出部の一例であり、モバイル機器200の方向、移動又は接触を検出する。動き検出部170は、例えば、(重力)加速度センサーであり、モバイル機器200の移動(ユーザーによるモバイル機器200の振り方、振り数など)を検出する。更に、動き検出部170は、例えば、加速度センサーや物理層Rate(通信相手の装置との距離)の変化率を検出する検出部であり、モバイル機器200の移動速度を検出する。これにより、動き検出部170は、例えば、モバイル機器200が通信相手の装置にゆっくりと近づいている、又は急速に近づいているなどの移動速度を検出できる。
【0046】
なお、本実施形態のモバイル機器200は、動き検出部170以外に、モバイル機器200の方向を検出する方向検出部(図示せず。)を有してもよい。方向検出部は、検出部の一例であって、例えば、加速度センサーであり、モバイル機器200の上下方向、表裏方向などを検出する。また、本実施形態は、接触を検出する接触検出部(図示せず。)を有してもよい。接触検出部は、検出部の一例であって、例えば、タッチセンサーや光センサーであり、例えばユーザーの手とモバイル機器200との接触の有無や接触位置を検出する。なお、本実施形態のモバイル機器200は、動き検出部170、方向検出部、接触検出部等といった複数の検出部を同時に備えてもよいし、いずれか1つの検出部のみを有するとしてもよい。
【0047】
また、モバイル機器200の制御部120は、処理決定部の一例であり、動き検出部170で検出された方向、移動又は接触などに応じて、通信が確立された装置へのデータファイルの送信処理の開始、又は通信が確立された装置からのデータファイルの受信処理の開始を決定する。
【0048】
また、モバイル機器200の制御部120は、決定処理解除部の一例であり、一旦決定された送信処理の開始又は受信処理の開始を解除する。例えば、モバイル機器200の制御部120は、決定処理解除部として、タイムカウンタを有してもよい。タイムカウンタは、タイムアウトが発生したか否かを判定する。このとき、制御部120は、タイムカウンタでタイムアウトが発生したとき、一旦決定された送信処理の開始又は受信処理の開始を解除する。
【0049】
また、モバイル機器200の制御部120は、決定処理解除部として、入力部を有してもよい。入力部は、一旦決定された送信処理の開始又は受信処理の開始の決定の解除指令が入力される。このとき、制御部120は、入力部に解除指令が入力されたとき、一旦決定された送信処理の開始又は受信処理の開始を解除する。
【0050】
更に、モバイル機器200の制御部120は、データファイル選択部を有してもよい。データファイル選択部は、通信相手の装置へ送信するデータファイルを選択する。例えば、ユーザーの操作によって、メモリ130に保持されたデータファイルが選択されたとき、データファイル選択部が該データファイルを選択する。そして、制御部120(送信制御部)は、送信処理の開始が決定された後、通信が確立された装置に対して、データファイル選択部で既に選択されているデータファイルを送信する。
【0051】
また、モバイル機器200の制御部120(受信制御部)は、受信処理の開始が決定された後、通信が確立された装置からデータファイルを受信する。
【0052】
次に、図6を参照して、本実施形態の通信システムにおけるデータファイル送受信動作について説明する。ここで、通信システムとは、例えば、図2に示すように、通信機能を有する据置き機器100と、モバイル機器200である。図6は、本実施形態に係る通信システムの動作を示すフローチャートである。
【0053】
まず、例えばユーザーによってモバイル機器200の方向が変更されたり、モバイル機器200の移動がされたり、ユーザーによって接触されることで、モバイル機器200は、自装置の方向、移動又は接触を検出する。そして、検出された自装置の方向、移動又は接触が、予め送受信決定処理の開始の決定動作として設定された自装置の方向、移動又は接触と一致するかを判断する。もし、検出された自装置の方向、移動又は接触が、予め設定された動作と一致する場合は、タイムカウンタが時間経過の測定を開始する(ステップS102)。このとき、予め設定された動作と一致すると判断された、先に検出された自装置の方向、移動又は接触の内容は一時的に保持される。
【0054】
一方、検出された自装置の方向、移動又は接触が、予め設定された動作と一致しない場合、検出された自装置の方向、移動又は接触は、送受信決定処理の開始の決定動作と無関係であるため、モバイル機器200は次の自装置の方向、移動又は接触の検出を待機する。
【0055】
タイムカウンタは、例えば、自装置の方向、移動又は接触が検出されてからの経過時間を測定し、一定時間が経過したときタイムアウトを発生する。タイムアウトを発生させる時間は、ユーザーが予め任意に設定することができる。
【0056】
次に、モバイル機器200は、通信相手の装置との接続の確立を判断する(ステップS103)。もし、通信相手の装置との接続が確立される前に、タイムカウンタがタイムアウトを発生した場合は、予め設定された動作と一致すると判断された、先に検出された自装置の方向、移動又は接触は無効として解除され、一連の動作を終了する。一方、タイムカウンタがタイムアウトを発生するまでは(タイムカウンタが経過時間を測定している状態では)、通信相手の装置との接続の確立を待機する。
【0057】
そして、タイムカウンタがタイムアウトを発生する前に、通信相手の装置との接続が確立した場合、予め設定された動作と一致すると判断された、先に検出された自装置の方向、移動又は接触の内容が、送信処理開始の動作であるか、又は受信処理開始の動作であるかが判断される(ステップS105)。そして、検出された自装置の方向、移動又は接触の内容に応じて、送信処理開始又は受信処理開始が決定される。
【0058】
先に検出された自装置の方向、移動又は接触の内容が、送信処理開始の動作である場合、モバイル機器200は、データファイルを据置き機器100に送信する(ステップS106)。一方、先に検出された自装置の方向、移動又は接触の内容が、送信処理開始の動作である場合、モバイル機器200は、据置き機器100からデータファイルを受信する(ステップS107)。そして、データの送受信が完了したとき、一連の動作が終了する。
【0059】
なお、モバイル機器200が、データファイルを据置き機器100に送信する場合、上記の一連の動作の前に、モバイル機器200において送信するデータファイルが予め選択されている必要がある。一方、モバイル機器200が、据置き機器100からデータファイルを受信する場合、上記の一連の動作の前に、据置き機器100において送信するデータファイルが予め選択されている必要がある。
【0060】
なお、相手の装置との接続確立待機の解除は、一定時間内に据置き機器100と近接があるかで判定されるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、接続確立待機の解除は、ユーザーの操作によって判断されるとしてもよい。ボタンの押圧又は解除によって、操作部150から制御部120に指令が入力され、モバイル機器200の接続確立待機の解除が行われる。その結果、タイムカウンタを使用しないで、接続確立待機の解除をすることができる。
【0061】
また、上記のフローでは、相手の装置との接続確立後に、予め設定された動作と一致すると判断された、先に検出された自装置の方向、移動又は接触の内容が、送信処理開始の動作であるか、又は受信処理開始の動作であるかが判断されるとしたが(ステップS105)、本発明はかかる順序に限定されない。例えば、予め設定された動作と一致すると判断された、先に検出された自装置の方向、移動又は接触の内容が、送信処理開始の動作であるか、又は受信処理開始の動作であるかの判断は、自装置の方向、移動又は接触の検出と同時に行われてもよい。そして、タイムカウンタが経過時間の測定を開始してもよい。
【0062】
次に、図7を参照し、据置き機器100とモバイル機器200における通信確立、データ送受信動作の流れを説明する。図7は、据置き機器100とモバイル機器200における通信確立動作の流れを示したシーケンス図である。
【0063】
図6に示したように、据置き機器100の信号処理部110と接続される電界カプラ102がセレクタ104により周期的に切替えられている状態において、モバイル機器200が据置き機器100の電界カプラ102へ近接されたとする(S151)。この場合、モバイル機器200から送信される接続確立要求が据置き機器100の電界カプラ102により受信される(S152)。
【0064】
そして、据置き機器100は、モバイル機器200から接続確立要求を受信し、以降、電界カプラ102が継続的に信号処理部110と接続されるよう制御部120が制御する(S153)。その後、信号処理部110により生成されたACKが電界カプラ102から送信され、モバイル機器200によりACKが受信されると、据置き機器100及びモバイル機器200がデータ通信可能な状態に接続される(S154)。
【0065】
その後、モバイル機器200から電界カプラ102に対してデータ送信要求が送信されると(S155)、制御部120が、信号処理部110にデータファイルの送信信号を生成させる。そして、信号処理部110により生成された送信信号を電界カプラ102がモバイル機器200へ送信する(S156)。
【0066】
据置き機器100の制御部120は、電界カプラ102により更にACKが受信されると、モバイル機器200との通信が終了したと判断し、再びセレクタ104に信号処理部110の接続先を周期的に切替えさせる(ステップS157)。
【0067】
以上説明したように、据置き機器100とモバイル機器200において、通信確立、データ送受信動作が行われる。なお、上記説明では、モバイル機器200がイニシエータで接続確立要求を行い、据置き機器100がレスポンダで接続確立要求を待ち受けるとしたが、反対に、据置き機器100がイニシエータ、モバイル機器200がレスポンダであってもよい。
【0068】
次に、図8を参照して、本実施形態に係るモバイル機器200の送受信処理の決定について説明する。図8は、本実施形態に係る据置き機器100とモバイル機器200とを示す説明図である。
【0069】
例えば、図8(A)及び図8(B)に示すように、モバイル機器200は、モバイル機器200の上下方向を検出する。そして、例えばモバイル機器200が上向きで据置き機器100に近接したとき、送信処理の開始と決定され、モバイル機器200が下向きで据置き機器100に近接したとき、受信処理の開始と決定されてもよい。
また、例えば、図8(C)及び図8(D)に示すように、モバイル機器200は、モバイル機器200の表裏方向を検出する。そして、例えば表向きがユーザーに見える方向で、モバイル機器200が据置き機器100に近接したとき、送信処理の開始と決定され、裏向きがユーザーに見える方向で、モバイル機器200が据置き機器100に近接したとき、受信処理の開始と決定されてもよい。
【0070】
ここで、図8(A)〜図8(D)の例のように、モバイル機器200の上下方向、又は表裏を検出するため、モバイル機器200には、例えば近接センサーが備えられる。近接センサーは、モバイル機器200の上部又は下部のいずれか(表面又は裏面のいずれか)に装着され、装着側が検出物体(本実施形態では、据置き機器100)との近接を検出すると、検出信号を出力する。これにより、モバイル機器200のいずれの面が据置き機器100と近接しているかを検出することができる。近接センサーには、例えば、電磁誘導による高周波発振方式、磁石を用いた磁気方式、静電容量の変化による静電容量方式などがある。
【0071】
更に、図8(E)及び図8(F)に示すように、モバイル機器200は、モバイル機器200の振り方や振り数を検出する。そして、例えば、モバイル機器200が上下方向で振られた後、据置き機器100に近接したとき、送信処理の開始と決定され、モバイル機器200が左右方向で振られた後、据置き機器100に近接したとき、受信処理の開始と決定されてもよい。
【0072】
また、図8(G)に示すように、モバイル機器200は、モバイル機器200の据置き機器100に対する接近速度を検出する。そして、例えば、モバイル機器200がゆっくりと接近したとき、送信処理の開始と決定され、モバイル機器200が急速に近接したとき、受信処理の開始と決定されてもよい。
【0073】
更に、図8(H)に示すように、モバイル機器200は、モバイル機器200とユーザーの手との接触位置を検出する。モバイル機器200には例えばタッチセンサー202、203が設けられる。そして、例えば、ユーザーがタッチセンサー202に接触しながら、モバイル機器200が据置き機器100に近接したとき、送信処理の開始と決定され、ユーザーがタッチセンサー203に接触しながらモバイル機器200が据置き機器100に近接したとき、受信処理の開始と決定されてもよい。
【0074】
なお、モバイル機器200におけるモバイル機器200の方向、移動又は接触の検出結果と、送信処理開始又は受信処理開始との関係は上記の例に限定されない。例えば、上下方向と送受信の関係は、図8(A)、図8(B)で示した例と反対であってもよい。図(C)〜図(H)についても同様である。また、図8で図示して説明した例以外のモバイル機器200の方向、移動又は接触の検出結果と、送信処理開始又は受信処理開始との関係が成立する場合もある。
【0075】
以上、本実施形態によれば、機器が検出する機器の方向、移動又は接触などによって、即ち、ユーザーの動作によって、送信処理開始又は受信処理開始が決定される。そのため、ユーザーは、例えば、表示画面上で送信処理又は受信処理開始のためのメニューの選択が不要となる。その結果、迅速かつ容易に送受信処理を開始することかできる。また、ユーザーの動作と、通信装置の処理とが関連付けられているため、ユーザーにとって分かりやすい操作感を提供することができる。
【0076】
更に、機器同士が近接して接続が確立しない限り、検出した機器の方向、移動又は接触などに応じた送受信処理が開始されない。そのため、例えば、タイムアウトなどによって検出した機器の方向、移動又は接触などによる送受信処理開始の待機状態の解除をすることができる。即ち、本実施形態は、近距離一対一通信を行うため、通信の確立を処理開始又は開始待機解除と関連付けることができ、待機状態の解除が容易である。
【0077】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0078】
例えば、上記実施形態では、検出部は自装置の方向、移動又は接触を検出するとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、通信装置の処理動作のきっかけとなる動作であれば、他の自装置の動作でもよく、検出部はこの他の動作を検出できるとしてもよい。
【0079】
また、上記実施形態では、送信処理開始又は受信処理開始が、検出結果に基づいて決定されるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、検出結果に基づいて機器間のデータファイルの同期が開始されるとしてもよい。また、例えば、検出結果に基づいて、機器間の通信が確立した状態で、一方の通信装置から他方の通信装置にデータファイルが送信され、受信側の通信装置が受信したデータファイルのストリーミング再生が開始するとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の一実施形態に係る通信システムの構成を示す説明図である。
【図2】同実施形態に係る通信システムの適用例を示す説明図である。
【図3】同実施形態に係る据置き機器と、モバイル機器の構成を示す模式図である。
【図4】同実施形態に係る据置き機器の構成を示すブロック図である。
【図5】同実施形態に係るモバイル機器の構成を示すブロック図である。
【図6】同実施形態に係る通信システムの動作を示すフローチャートである。
【図7】同実施形態に係る据置き機器とモバイル機器における通信確立動作の流れを示したシーケンス図である。
【図8】同実施形態に係る据置き機器とモバイル機器とを示す説明図である。
【符号の説明】
【0081】
10 送信機
11 送信回路部
12、22 直列インダクタ
13、23 並列インダクタ
14 送信用電極
20 受信機
21 受信回路部
24 受信用電極
100 据置き機器
102 電界カプラ
104 セレクタ
106 通信モジュール
110 信号処理部
112 送信処理部
114 受信処理部
120 制御部
130 メモリ
150 操作部
160 表示部
170 動き検出部
200 モバイル機器
202、203 タッチセンサー



【特許請求の範囲】
【請求項1】
電界結合又は磁界結合によって通信相手の装置と近距離一対一通信を行う通信部と、
自装置の方向、移動又は接触を検出する検出部と、
前記検出された方向、移動又は接触に応じて、通信が確立された装置へのデータファイルの送信処理の開始又は通信が確立された装置からのデータファイルの受信処理の開始を決定する処理決定部と、
前記決定された送信処理の開始又は受信処理の開始を解除する決定処理解除部と
を有する、通信装置。
【請求項2】
タイムアウトが発生したか否かを判定するタイムカウンタを有し、
前記決定処理解除部は、前記タイムカウンタで前記タイムアウトが発生したとき、前記決定された送信処理の開始又は受信処理の開始を解除する、請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記決定された送信処理の開始又は受信処理の開始の決定の解除指令が入力される入力部を有し、
前記決定処理解除部は、前記入力部に前記解除指令が入力されたとき、前記決定された送信処理の開始又は受信処理の開始を解除する、請求項1に記載の通信装置。
【請求項4】
前記通信相手の装置へ送信するデータファイルを選択するデータファイル選択部と、
前記処理決定部で送信処理の開始が決定された後、通信が確立された装置に対して前記データファイル選択部で既に選択されているデータファイルを送信する送信制御部と
を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の通信装置。
【請求項5】
前記処理決定部で受信処理の開始が決定された後、通信が確立された装置からデータファイルを受信する受信制御部を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の通信装置。
【請求項6】
前記決定された送信処理の開始又は受信処理の開始の決定又は解除を表示するための表示処理部を備える、請求項1に記載の通信装置。
【請求項7】
電界結合又は磁界結合によって近距離一対一通信により第2の通信装置と通信を行う第1の通信装置と;
電界結合又は磁界結合によって近距離一対一通信により第1の通信装置と通信を行う通信部と、自装置の方向、移動又は接触を検出する検出部と、前記検出された方向、移動又は接触に応じて、通信が確立された装置へのデータファイルの送信処理の開始又は通信が確立された装置からのデータファイルの受信処理の開始を決定する処理決定部と、前記決定された送信処理の開始又は受信処理の開始を解除する決定処理解除部と、を有する第2の通信装置と;
を備える、通信システム。
【請求項8】
電界結合又は磁界結合によって通信相手の装置と近距離一対一通信を行うステップと、
自装置の方向、移動又は接触を検出するステップと、
前記検出された方向、移動又は接触に応じて、通信が確立された装置へのデータファイルの送信処理の開始又は通信が確立された装置からのデータファイルの受信処理の開始を決定するステップと、
前記決定された送信処理の開始又は受信処理の開始を解除するステップと
を有する、通信方法。
【請求項9】
電界結合又は磁界結合によって通信相手の装置と近距離一対一通信を行う手段、
自装置の方向、移動又は接触を検出する手段、
前記検出された方向、移動又は接触に応じて、通信が確立された装置へのデータファイルの送信処理の開始又は通信が確立された装置からのデータファイルの受信処理の開始を決定する手段、
前記決定された送信処理の開始又は受信処理の開始を解除する手段
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−278267(P2009−278267A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−126149(P2008−126149)
【出願日】平成20年5月13日(2008.5.13)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】