説明

通話端末装置及び三者間通話方法

【課題】分離可能な端末本体及び分離部材を使用した三者間通話中に端末本体及び分離部材同士を合体したとしても、端末本体及び分離部材間のハウリング発生を抑止する。
【解決手段】無線通信網2経由で通話を可能とする電話本体10と、電話本体10に対して分離可能とし、電話本体10とBT通信で通話を可能とする分離部材20と、電話本体10から分離部材20を分離した場合、電話本体10、分離部材20並びに無線通信網2間の三者間通話を可能にする第1三者間通話部38及び第2三者間通話部44と、三者間通話中に電話本体10に対して分離部材20を合体する場合、電話本体10側の第1マイク12及び分離部材20側の第2スピーカ21間のハウリングを抑制すべく、分配合成部15及び音声切替部24を制御する第1制御部17及び第2制御部26とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、端末本体に対して所定の分離部材を分離可能とする携帯電話機等の通話端末装置及び三者間通話方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、三者間通話を実現する方式としては、無線通信網との呼制御を司る親機と、親機経由で無線通信網との通話を可能にする子機とを備え、例えば、親機及び無線通信網間の音声通話中に三者間通話要求を検出すると、これら親機、子機並びに無線通信網側の相手先間の三者間通話を確立する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−179981号公報
【特許文献2】特開平11−275663号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の三者間通話方式を実現する通話端末装置では、親機、子機並びに無線通信網側の相手先間で三者間通話を可能にしたが、例えば、親機と子機とに分離可能な構造とした携帯電話機を想定した場合、親機と子機とに分離して、これら親機、子機並びに無線通信網側の相手先間の三者間通話中に、これら親機及び子機が近接、例えば、合体した場合、親機側の通話部及び子機側の通話部間でハウリングが発生して通話に支障を来たすおそれがある。
【0005】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、例えば、親機等の端末本体及び、この端末本体に対して分離可能な、例えば子機等の分離部材を使用した三者間通話中に、端末本体及び分離部材間が近接した場合でも、端末本体及び分離部材間のハウリング発生を抑止することで円滑な通話を実現する通話端末装置及び三者間通話方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の開示する通話端末装置は、一つの態様において、無線通信網経由で通話を可能とする端末本体と、この端末本体に対して分離可能とし、前記端末本体と直接無線通信で通話を可能とする所定の分離部材と、前記端末本体から前記分離部材を分離した場合、前記端末本体、前記分離部材並びに前記無線通信網間の三者間通話を可能にする三者間通話部と、前記三者間通話中に前記端末本体に対して前記分離部材が近接した場合、前記端末本体及び前記分離部材間のハウリングを制御する制御部とを有する。
【0007】
また、本願の開示する三者間通話方法は、一つの態様において、無線通信網経由で通話を可能とする端末本体と、この端末本体に対して分離可能とし、前記端末本体と直接無線通信で通話を可能とする所定の分離部材とを有する通話端末装置の三者間通話方法であって、前記端末本体から前記分離部材を分離した場合、前記端末本体、前記分離部材並びに前記無線通信網間の三者間通話を可能にする三者間通話ステップと、前記三者間通話中に前記端末本体に対して前記分離部材が近接した場合、前記端末本体及び前記分離部材間のハウリングを制御するハウリング制御ステップとを含む。
【発明の効果】
【0008】
本願の開示する通話端末装置の一つの態様によれば、端末本体及び、この端末本体に対して分離可能な分離部材を使用した三者間通話中に、端末本体に対して分離部材が近接、例えば、合体した場合でも、端末本体及び分離部材間のハウリング発生を抑止することで円滑な通話を実現するという効果を奏する。
【0009】
本願の開示する三者間通話方法の一つの態様によれば、端末本体及び、この端末本体に対して分離可能な分離部材を使用した三者間通話中に、端末本体に対して分離部材が近接、例えば、合体した場合でも、端末本体及び分離部材間のハウリング発生を抑止することで円滑な通話を実現するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本実施例の合体時及び分離時の携帯電話機の概略構成を示す説明図である。
【図2】図2は、携帯電話機内部の概略構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、電話本体の要部である第1制御部内部の概略構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、分離部材の要部である第2制御部内部の概略構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、電話本体の分配合成部内部の概略構成を示す説明図である。
【図6】図6は、分離部材の音声切替部内部の概略構成を示す説明図である。
【図7】図7は、通話音声切替処理に関わる電話本体、分離部材及び無線通信網の処理動作を示す動作シーケンスである。
【図8】図8は、コンパクト収納待機状態での着信時に関わる電話本体及び分離部材内部の動作を端的に示す説明図である。
【図9】図9は、通話音声切替処理に関わる電話本体、分離部材及び無線通信網の処理動作を示す動作シーケンスである。
【図10】図10は、通常通話待機状態での着信時に関わる電話本体及び分離部材内部の動作を端的に示す説明図である。
【図11】図11は、通話音声切替処理に関わる電話本体、分離部材及び無線通信網の処理動作を示す動作シーケンスである。
【図12】図12は、分離状態での着信時に関わる電話本体及び分離部材内部の動作を端的に示す説明図である。
【図13】図13は、通常通話から三者間通話に移行する際の電話本体、分離部材及び無線通信網の処理動作を示す動作シーケンスである。
【図14】図14は、通常通話から三者間通話に移行する際の電話本体及び分離部材内部の動作を端的に示す説明図である。
【図15】図15は、三者間通話から通常通話に移行する際の電話本体、分離部材及び無線通信網の処理動作を示す動作シーケンスである。
【図16】図16は、三者間通話から通常通話に移行する際の電話本体及び分離部材内部の動作を端的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面に基づき本願の開示する通話端末装置及び三者間通話方法の実施例について詳細に説明する。
【0012】
まず、最初に本実施例の概要を説明するとすれば、その概要は、無線通信網経由で通話を可能とする電話本体と、この電話本体に対して分離可能とし、電話本体とブルートゥース(Bluetooth:以下、BTと称する)通信で通話を可能とする分離部材とを備えた携帯電話機である。
【0013】
更に、その携帯電話機は、電話本体から分離部材を分離した場合、電話本体、分離部材並びに無線通信網間の三者間通話を可能にする三者間通話部と、三者間通話中に電話本体に対して分離部材が近接、例えば、合体した場合、電話本体及び分離部材間のハウリングを抑止制御する制御部とを有している。
【0014】
その結果、本実施例では、電話本体及び、この電話本体に対して分離可能な分離部材を使用した三者間通話中に、電話本体に対して分離部材が近接、例えば、合体した場合でも、電話本体及び分離部材間のハウリング発生を抑止できる。
【実施例】
【0015】
図1は、本実施例の合体時及び分離時の携帯電話機の概略構成を示す説明図である。
【0016】
図1に示す携帯電話機1は、無線通信網経由で相手先との通話を可能とする電話本体10と、この電話本体10に対して分離可能とし、電話本体10とBT通信で通話可能とする分離部材20とを有している。
【0017】
電話本体10は、分離部材20と合体接続した場合、電話本体10の下端部に対して分離部材20の上端部を回動可能にし、この電話本体10の下端部に対して分離部材20を着脱可能に分離できるものである。
【0018】
電話本体10は、その上端部に受話音声を音響出力する第1スピーカ11と、その下端部に送話音声を収音する第1マイク12とを有している。また、分離部材20は、その上端部に受話音声を音響出力する第2スピーカ21と、その下端部に送話音声を収音する第2マイク22とを有している。
【0019】
電話本体10及び分離部材20の合体時の携帯電話機1では、例えば、電話本体10の面と分離部材20の面と重ね合わせて折畳んだコンパクト収納待機状態と、電話本体10の面と分離部材20の面とを開いた状態の通常通話待機状態との2種類がある。
【0020】
図2は、携帯電話機1内部の概略構成を示すブロック図である。
【0021】
図2に示す携帯電話機1内部の電話本体10は、第1スピーカ11及び第1マイク12の他、無線通信網2内の基地局との通信インタフェースを司る無線通信部13と、BT通信の通信インタフェースを司る第1BT通信部14と、通話音声を分配又は合成する分配合成部15と、各種情報を記憶する第1メモリ16と、電話本体10全体を制御する第1制御部17とを有している。
【0022】
携帯電話機1内部の分離部材20は、第2スピーカ21及び第2マイク22の他、電話本体10側のBT通信の通信インタフェースを司る第2BT通信部23と、通話音声を切り替える音声切替部24と、各種情報を記憶する第2メモリ25と、分離部材20全体を制御する第2制御部26とを有している。
【0023】
電話本体10及び分離部材20間を分離した状態での、電話本体10及び分離部材20間の無線通信は、通話音声や制御信号等を第1BT通信部14及び第2BT通信部23間のBT通信で実現するものである。尚、第1スピーカ11及び第1マイク12を使用して電話本体10の音声通話を実現すると共に、第2スピーカ21及び第2マイク22を使用して分離部材20の音声通話を実現するものである。
【0024】
電話本体10及び分離部材20間を合体した状態での無線通信網2との無線通信は、無線通信部13を通じて無線通信網2との音声通話を実現するものである。尚、コンパクト収納待機状態の携帯電話機1では、第1スピーカ11及び第1マイク12を使用して無線通信網2との音声通話を実現するものである。
【0025】
また、通常通話待機状態の携帯電話機1では、第1スピーカ11及び第2マイク22を使用して無線通信網2との音声通話を実現するものである。
【0026】
更に、電話本体10は、無線通信網2との通話中に、分離部材20の分離を検出すると、BT通信で分離部材20との音声通話を確立し、無線通信網2、電話本体10及び分離部材20間の三者間通話を確立するものである。
【0027】
更に、電話本体10、分離部材20及び無線通信網2間の三者間通話中に、分離部材20を電話本体10に合体接続した場合、電話本体10及び無線通信網2間の音声通話を実現するものである。尚、第1スピーカ11及び第2マイク22を使用して無線通信網2との音声通話を実現するものである。
【0028】
図3は、第1制御部17内部の概略構成を示すブロック図である。
【0029】
図3に示す第1制御部17は、第1スピーカ11を制御する第1スピーカ制御部31と、第1マイク12を制御する第1マイク制御部32と、無線通信部13を制御する無線制御部33と、第1BT通信部14を制御する第1BT通信制御部34と、第1BT通信部14及び第2BT通信部23間のBT通信の受信レベルを検出するBT受信レベル検出部35と、BT受信レベル検出部35の受信レベルに基づき、電話本体10及び分離部材20間が合体状態であるか否かを判定する合体判定部36とを有している。
【0030】
更に、第1制御部17は、無線通信網2との通話の呼制御を司る呼制御部37と、三者間通話を確立する第1三者間通話部38と、分配合成部15を制御する分配合成制御部39とを有している。
【0031】
合体判定部36は、BT受信レベル検出部35の受信レベルに基づき、電話本体10側の第1BT通信部14及び分離部材20側の第2BT通信部23間のBT通信の受信レベルが基準閾値、すなわち合体レベル以上の場合、電話本体10及び分離部材20間が合体状態と判断するものである。
【0032】
更に、合体判定部36は、BT通信の受信レベルが基準閾値、すなわち合体レベル未満の場合、電話本体10及び分離部材20間が分離状態と判断するものである。
【0033】
呼制御部37は、無線通信部13を通じて無線通信網2との通信プロトコルを制御するものである。
【0034】
第1三者間通話部38は、電話本体10及び無線通信網2間の音声通話中に三者間通話要求を検出すると、第1BT通信制御部34及び分配合成制御部39を通じて、電話本体10、分離部材20並びに無線通信網2側の相手先間の三者間通話を確立するものである。
【0035】
図4は、第2制御部26内部の概略構成を示すブロック図である。
【0036】
図4に示す第2制御部26は、第2スピーカ21を制御する第2スピーカ制御部41と、第2マイク22を制御する第2マイク制御部42と、第2BT通信部23を制御する第2BT通信制御部43と、電話本体10側の第1三者間通話部38と連動して三者間通話を確立する第2三者間通話部44と、音声切替部24を制御する音声切替制御部45とを有している。
【0037】
第2三者間通話部44は、第2BT通信部23を通じて電話本体10、分離部材20並びに無線通信網2側の相手先間の三者間通話を確立するものである。
【0038】
図5は、分配合成部15内部の概略構成を示すブロック図である。
【0039】
図5に示す分配合成部15は、無線通信部13を通じて無線通信網2から携帯電話機1への下り音声、すなわち受話音声を電話本体10及び/又は分離部材20に分配する分配部51と、電話本体10及び/又は分離部材20から無線通信網2への上り音声、すなわち送話音声を合成する合成部52と、分配部51及び第1スピーカ11間の接続をON/OFFする第1切替スイッチ(以下、単にSWと称する)53Aと、分配部51及び第1BT通信部14間の接続をON/OFFする第2切替SW53Bとを有している。
【0040】
更に、分配合成部15は、第1BT通信部14及び合成部52間の接続をON/OFFする第3切替SW53Cと、第1マイク12及び合成部52間の接続をON/OFFする第4切替SW53Dとを有している。
【0041】
尚、分配合成制御部39は、第1切替SW53A、第2切替SW53B、第3切替SW53C及び第4切替SW53DをON/OFF制御する音声切替信号を出力するものである。
【0042】
図6は、音声切替部24内部の概略構成を示すブロック図である。
【0043】
図6に示す音声切替部24は、第2BT通信部23及び第2スピーカ21間の接続をON/OFFする第5切替SW61Aと、第2BT通信部23及び第2マイク22間の接続をON/OFFする第6切替SW61Bとを有している。
【0044】
尚、音声切替制御部45は、第5切替SW61A及び第6切替SW61BをON/OFF制御する音声切替信号を出力するものである。
【0045】
第1制御部17は、電話本体10、分離部材20並びに無線通信網2側の相手先間の三者間通話中に、合体判定部36にて電話本体10及び分離部材20間の合体状態を検出すると、分配合成制御部39及び音声切替制御部45を通じて、分配部51及び第1スピーカ11間の第1切替SW53AをON、分配部51及び第1BT通信部14間の第2切替SW53BをOFF、合成部52及び第1BT通信部14間の第3切替SW53CをON、合成部52及び第1マイク12間の第4切替SW53DをOFF、第2BT通信部23及び第2スピーカ21間の第5切替SW61AをOFF、第2BT通信部23及び第2マイク22間の第6切替SW61BをONするものである。
【0046】
その結果、第1制御部17は、第1スピーカ11及び第2マイク22をONしたまま、第1マイク12及び第2スピーカ21をOFFすることで、三者間通話中に、分離部材20を合体したとしても、電話本体10側の第1マイク12及び分離部材20側の第2スピーカ21間のハウリングを抑制しながら、電話本体10及び無線通信網2側の相手先間の通話を実現するものである。
【0047】
次に、本実施例の携帯電話機1の動作について説明する。図7は、通話音声切替処理に関わる電話本体10、分離部材20及び無線通信網2の処理動作を示す動作シーケンス、図8は、コンパクト収納待機状態での着信時に関わる電話本体10及び分離部材20内部の通話音声切替処理に関わる動作を端的に示す説明図である。
【0048】
図7に示す電話本体10内の呼制御部37は、無線通信部13を通じて無線通信網2からの呼設定メッセージ(SETUP)を受信したか否かを判定する(ステップS11)。
【0049】
電話本体10内の呼制御部37は、呼設定メッセージを受信した場合(ステップS11肯定)、呼設定受付メッセージ(CALLPROC)を無線通信網2に送信する(ステップS12)。
【0050】
電話本体10内の呼制御部37は、呼設定受付メッセージを送信した後、呼出中メッセージ(ALERT)を無線通信網2に送信すると共に(ステップS13)、第1BT通信部14及び第2BT通信部23経由で、分離部材20側に呼出音を鳴動出力する(ステップS14)。
【0051】
電話本体10内の呼制御部37は、着信呼に対する応答操作を検出したか否かを判定する(ステップS15)。電話本体10内の呼制御部37は、着信呼に対する応答操作を検出した場合(ステップS15肯定)、無線通信網2に対して応答メッセージ(CONN)を送信する(ステップS16)。尚、分離部材20は、呼出音の鳴動出力中では、着信呼に対する応答操作を検出したか否かを判定する(ステップS17)。分離部材20は、着信呼に対する応答操作を検出した場合(ステップS17肯定)、第1BT通信部14及び第2BT通信部23経由でステップS16の応答メッセージの送信を指示すべく、電話本体10に応答指示を送信するものである(ステップS18)。
【0052】
電話本体10内の第1制御部17は、携帯電話機1がコンパクト収納待機状態であるか否かを判定する(ステップS19)。
【0053】
電話本体10内の分配合成制御部39は、携帯電話機1がコンパクト収納待機状態の場合(ステップS19肯定)、分配部51及び第1スピーカ11間を接続ONすべく、第1切替SW53AをON作動すると共に(ステップS20)、合成部52及び第1マイク12間を接続ONすべく、第4切替SW53DをON作動する(ステップS21)。
【0054】
更に、電話本体10内の第1制御部17は、第1BT通信部14及び第2BT通信部23経由で第2スピーカOFF通知を分離部材20内の第2制御部26に通知すると共に(ステップS22)、第1BT通信部14及び第2BT通信部23経由で第2マイクOFF通知を第2制御部26に通知する(ステップS23)。
【0055】
更に、電話本体10内の分配合成制御部39は、合成部52及び第1BT通信部14間を接続OFFすべく、第3切替SW53CをOFF作動すると共に(ステップS24)、分配部51及び第1BT通信部14間を接続OFFすべく、第2切替SW53BをOFF作動する(ステップS25)。
【0056】
また、分離部材20内の音声切替制御部45は、ステップS22の第2スピーカOFF通知を検出すると、第2BT通信部23及び第2スピーカ21間を接続OFFすべく、第5切替SW61AをOFF作動すると共に(ステップS26)、ステップS23の第2マイクOFF通知を検出すると、第2BT通信部23及び第2マイク22間を接続OFFすべく、第6切替SW61BをOFF作動する(ステップS27)。
【0057】
その結果、コンパクト収納待機状態の携帯電話機1では、無線通信網2からの着信に応答すると、図8に示すように、電話本体10内の分配部51及び第1スピーカ11間を接続ON、合成部52及び第1マイク12間を接続ON、合成部52及び第1BT通信部14間を接続OFF、分配部51及び第1BT通信部14間を接続OFF、すなわち第1スピーカ11及び第1マイク12をON作動、更に、第2BT通信部23及び第2スピーカ21間を接続OFF、第2BT通信部23及び第2マイク22間を接続OFF、すなわち第2スピーカ21及び第2マイク22をOFF作動することで、電話本体10及び無線通信網2側の相手先間の通話を確立することになる(ステップS28)。
【0058】
また、電話本体10内の呼制御部37は、呼設定メッセージを受信しなかった場合(ステップS11否定)、呼設定メッセージの受信を監視すべく、ステップS11に移行する。
【0059】
また、電話本体10内の呼制御部37は、応答操作を検出しなかった場合(ステップS15否定)、応答操作を監視すべく、ステップS15に移行する。
【0060】
また、分離部材20内の第2制御部26は、応答操作を検出しなかった場合(ステップS17否定)、応答操作を監視すべく、ステップS17に移行する。
【0061】
また、電話本体10内の第1制御部17は、携帯電話機1がコンパクト収納待機状態でない場合(ステップS19否定)、図9に示すM1に移行する。
【0062】
図7に示す通話音声切替処理では、携帯電話機1がコンパクト収納待機状態で、無線通信網2からの着信に応答すると、電話本体10側の第1スピーカ11及び第1マイク12をON作動、分離部材20側の第2スピーカ21及び第2マイク22をOFF作動することで、電話本体10及び無線通信網2側の相手先間の通話を確立できる。
【0063】
図9は、通話音声切替処理に関わる電話本体10、分離部材20及び無線通信網2の処理動作を示す動作シーケンスである。
【0064】
図9に示すM1において電話本体10内の合体判定部36は、BT受信レベル検出部35の受信レベルが合体レベル以上であるか否かを判定する(ステップS31)。
【0065】
電話本体10内の第1制御部17は、受信レベルが合体レベル以上の場合(ステップS31肯定)、すなわち電話本体10及び分離部材20間が合体状態のため、通常通話待機状態と判断するものである。
【0066】
電話本体10内の分配合成制御部39は、携帯電話機1が通常通話待機状態と判断すると、分配部51及び第1スピーカ11間を接続ONすべく、第1切替SW53AをON作動すると共に(ステップS32)、合成部52及び第1マイク12間を接続OFFすべく、第4切替SW53DをOFF作動する(ステップS33)。
【0067】
更に、電話本体10内の第1制御部17は、第1BT通信部14及び第2BT通信部23経由で第2スピーカOFF通知を分離部材20内の第2制御部26に通知すると共に(ステップS34)、第1BT通信部14及び第2BT通信部23経由で第2マイクON通知を第2制御部26に通知する(ステップS35)。
【0068】
更に、電話本体10内の分配合成制御部39は、合成部52及び第1BT通信部14間を接続ONすべく、第3切替SW53CをON作動すると共に(ステップS36)、分配部51及び第1BT通信部14間を接続OFFすべく、第2切替SW53BをOFF作動する(ステップS37)。
【0069】
また、分離部材20内の音声切替制御部45は、ステップS34の第2スピーカOFF通知を検出すると、第2BT通信部23及び第2スピーカ21間を接続OFFすべく、第5切替SW61AをOFF作動すると共に(ステップS38)、ステップS35の第2マイクON通知を検出すると、第2BT通信部23及び第2マイク22間を接続ONすべく、第6切替SW61BをON作動する(ステップS39)。
【0070】
その結果、携帯電話機1の通常通話待機状態では、無線通信網2からの着信に応答すると、図10に示すように、分配部51及び第1スピーカ11間を接続ON、合成部52及び第1マイク12間を接続OFF、合成部52及び第1BT通信部14間を接続ON、分配部51及び第1BT通信部14間を接続OFF、すなわち第1スピーカ11をON作動及び第1マイク12をOFF作動、更に、第2BT通信部23及び第2スピーカ21間を接続OFF、第2BT通信部23及び第2マイク22間を接続ON、すなわち第2スピーカ21をOFF作動、第2マイク22をON作動することで、電話本体10及び無線通信網2側の相手先間の通話を確立することになる(ステップS40)。
【0071】
また、電話本体10内の合体判定部36は、BT受信レベル検出部35の受信レベルが合体レベル以上でない場合(ステップS31否定)、電話本体10及び分離部材20間が分離状態であると判断し、図11に示すM2に移行する。
【0072】
図11に示す通話音声切替処理では、携帯電話機1が通常通話待機状態で、無線通信網2からの着信に応答した場合、電話本体10側の第1スピーカ11をON作動及び第1マイク12をOFF作動、分離部材20側の第2スピーカ21をOFF作動、第2マイク22をON作動することで、電話本体10及び無線通信網2側の相手先間の通話を確立できる。
【0073】
図11は、通話音声切替処理に関わる電話本体10、分離部材20及び無線通信網2の処理動作を示す動作シーケンスである。
【0074】
図11に示すM2において電話本体10内の分配合成制御部39は、電話本体10及び分離部材20間が分離状態と判断すると、分配部51及び第1スピーカ11間を接続ONすべく、第1切替SW53AをON作動すると共に(ステップS51)、合成部52及び第1マイク12間を接続ONすべく、第4切替SW53DをON作動する(ステップS52)。
【0075】
更に、電話本体10内の第1制御部17は、第1BT通信部14及び第2BT通信部23経由で第2スピーカON通知を分離部材20内の第2制御部26に通知すると共に(ステップS53)、第1BT通信部14及び第2BT通信部23経由で第2マイクON通知を第2制御部26に通知する(ステップS54)。
【0076】
更に、電話本体10内の分配合成制御部39は、合成部52及び第1BT通信部14間を接続ONすべく、第3切替SW53CをON作動すると共に(ステップS55)、分配部51及び第1BT通信部14間を接続ONすべく、第2切替SW53BをON作動する(ステップS56)。
【0077】
また、分離部材20内の音声切替制御部45は、ステップS53の第2スピーカO通知を検出すると、第2BT通信部23及び第2スピーカ21間を接続ONすべく、第5切替SW61AをON作動すると共に(ステップS57)、ステップS54の第2マイクON通知を検出すると、第2BT通信部23及び第2マイク22間を接続ONすべく、第6切替SW61BをON作動する(ステップS58)。
【0078】
その結果、携帯電話機1の分離状態では、図12に示すように、電話本体10内の分配部51及び第1スピーカ11間を接続ON、合成部52及び第1マイク12間を接続ON、合成部52及び第1BT通信部14間を接続ON、分配部51及び第1BT通信部14間を接続ON、すなわち第1スピーカ11及び第1マイク12をON作動、更に、第2BT通信部23及び第2スピーカ21間を接続ON、第2BT通信部23及び第2マイク22間を接続ON、すなわち第2スピーカ21及び第2マイク22をON作動することで、電話本体10、分離部材20並びに無線通信網2側の相手先間の三者間通話を確立することになる(ステップS59)。
【0079】
図11に示す通話音声切替処理では、携帯電話機1の分離状態で、無線通信網2からの着信に応答した場合、電話本体10側の第1スピーカ11及び第1マイク12をON作動、更に、分離部材20側の第2スピーカ21及び第2マイク22をON作動することで、電話本体10、分離部材20並びに無線通信網2側の相手先間の三者間通話を確立できる。
【0080】
次に、携帯電話機1及び無線通信網2側の相手先間の通話中に分離部材20を分離した場合の動作について説明する。図13は、通常通話から三者間通話に移行する際の電話本体10、分離部材20及び無線通信網2の処理動作を示す動作シーケンスである。
【0081】
図13において電話本体10内の分離判定部36は、無線通信網2側の相手先との通話中に(ステップS61)、BT受信レベル検出部35の受信レベルが合体レベル以上であるか否かを判定する(ステップS62)。
【0082】
尚、通常通話待機状態の携帯電話機1及び無線通信網2側の相手先間の通話中では、図10に示すように、分配部51及び第1スピーカ11間を接続ON、合成部52及び第1マイク12間を接続OFF、分配部51及び第1BT通信部14間を接続OFF、合成部52及び第1BT通信部14間を接続ON、第2スピーカ21及び第2BT通信部23間を接続OFF、第2マイク22及び第2BT通信部23間を接続ON、すなわち第1スピーカ11及び第2マイク22をON作動、第1マイク12及び第2スピーカ21をOFF作動している状態とする。
【0083】
電話本体10内の分配合成制御部39は、受信レベルが合体レベル以上でない場合(ステップS62否定)、すなわち電話本体10及び分離部材20間が分離状態と判断し、合成部52及び第1マイク12間を接続ONすべく、第4切替SW53DをON作動する(ステップS63)。
【0084】
更に、電話本体10内の第1制御部17は、第1BT通信部14及び第2BT通信部23経由で第2スピーカON通知を分離部材20内の第2制御部26に通知する(ステップS64)。
【0085】
更に、電話本体10内の分配合成制御部39は、合成部52及び第1BT通信部14間を接続ONすべく、第3切替SW53CをON作動する(ステップS65)。
【0086】
また、分離部材20内の音声切替制御部45は、ステップS64の第2スピーカON通知を検出すると、第2BT通信部23及び第2スピーカ21間を接続すべく、第5切替SW61AをON作動する(ステップS66)。
【0087】
その結果、携帯電話機1では、図14に示すように、電話本体10内の分配部51及び第1スピーカ11間を接続ON、合成部52及び第1マイク12間を接続ON、合成部52及び第1BT通信部14間を接続ON、分配部51及び第1BT通信部14間を接続ON、すなわち第1スピーカ11及び第1マイク12をON作動、更に、第2BT通信部23及び第2スピーカ21間を接続ON、第2BT通信部23及び第2マイク22間を接続ON、すなわち第2スピーカ21及び第2マイク22をON作動することで、電話本体10、分離部材20並びに無線通信網2側の相手先間の三者間通話を確立することになる(ステップS67)。
【0088】
また、電話本体10内の合体判定部36は、BT受信レベル検出部35の受信レベルが合体レベル以上の場合(ステップS62肯定)、すなわち電話本体10及び分離部材20間が合体状態と判断し、受信レベルが合体レベル以上であるか否かを監視すべく、ステップS62に移行する。
【0089】
図13に示す処理では、電話本体10及び無線通信網2側の相手先間の通話中に電話本体10から分離部材20を分離した場合、電話本体10側の第1スピーカ11及び第1マイク12をON作動、更に、分離部材20側の第2スピーカ21及び第2マイク22をON作動することで、電話本体10、分離部材20並びに無線通信網2側の相手先間の三者間通話を確立できる。
【0090】
次に、電話本体10、分離部材20及び無線通信網2側の相手先間の三者間通話中に電話本体10に対して分離部材20を合体した場合の動作について説明する。図15は、三者間通話から通常通話に移行する際の電話本体10、分離部材20及び無線通信網2の処理動作を示す動作シーケンスである。
【0091】
図15において電話本体10内の合体判定部36は、分離部材20及び無線通信網2側の相手先との三者間通話中に(ステップS71)、BT受信レベル検出部35の受信レベルが合体レベル以上であるか否かを判定する(ステップS72)。
【0092】
尚、電話本体10、分離部材20及び無線通信網2側の相手先間の三者間通話中では、図14に示すように、分配部51及び第1スピーカ11間を接続ON、合成部52及び第1マイク12間を接続ON、分配部51及び第1BT通信部14間を接続ON、合成部52及び第1BT通信部14間を接続ON、第2スピーカ21及び第2BT通信部23間を接続ON、第2マイク22及び第2BT通信部23間を接続ON、すなわち第1スピーカ11、第1マイク12、第2スピーカ21及び第2マイク22をON作動している状態とする。
【0093】
電話本体10内の分配合成制御部39は、受信レベルが合体レベル以上の場合(ステップS72肯定)、すなわち電話本体10及び分離部材20間が合体状態と判断し、合成部52及び第1マイク12間を接続OFFすべく、第4切替SW53DをOFF作動する(ステップS73)。
【0094】
更に、電話本体10内の第1制御部17は、第1BT通信部14及び第2BT通信部23経由で第2スピーカOFF通知を分離部材20内の第2制御部26に通知する(ステップS74)。
【0095】
更に、電話本体10内の分配合成制御部39は、合成部52及び第1BT通信部14間を接続ONすべく、第3切替SW53CをON作動すると共に(ステップS75)、分配部51及び第1BT通信部14間を接続OFFすべく、第2切替SW53BをOFF作動する(ステップS76)。
【0096】
また、分離部材20内の音声切替制御部45は、ステップS74の第2スピーカOFF通知を検出すると、第2BT通信部23及び第2スピーカ21間を接続OFFすべく、第5切替SW61AをOFF作動する(ステップS77)。
【0097】
その結果、携帯電話機1では、図16に示すように、電話本体10内の分配部51及び第1スピーカ11間を接続ON、合成部52及び第1マイク12間を接続OFF、合成部52及び第1BT通信部14間を接続ON、分配部51及び第1BT通信部14間を接続OFF、すなわち第1スピーカ11をON作動、第1マイク12をOFF作動、更に、第2BT通信部23及び第2スピーカ21間を接続OFF、第2BT通信部23及び第2マイク22間を接続ON、すなわち第2スピーカ21をOFF作動、第2マイク22をON作動することで、電話本体10及び無線通信網2側の相手先間の通話に移行することになる(ステップS78)。
【0098】
また、電話本体10内の合体判定部36は、BT受信レベル検出部35の受信レベルが合体レベル以上でない場合(ステップS72否定)、すなわち、電話本体10及び分離部材20間が分離状態であると判断し、受信レベルが合体レベル以上であるか否かを監視すべく、ステップS72に移行する。
【0099】
図15に示す処理では、電話本体10、分離部材20及び無線通信網2側の相手先間の三者間通話中に、電話本体10に対して分離部材20を合体接続した場合、電話本体10側の第1スピーカ11及び分離部材20側の第2マイク22をON作動したまま、電話本体10側の第1マイク12及び分離部材20側の第2スピーカ21がOFF作動することで、第1マイク12及び第2スピーカ21間のハウリングを抑制しながら、電話本体10及び無線通信網2側の相手先間の通話を確立できる。
【0100】
本実施例では、電話本体10、分離部材20並びに無線通信網2側の相手先間の三者間通話中に、電話本体10に対して分離部材20を合体接続した場合、電話本体10側の第1スピーカ11及び分離部材20側の第2マイク22をON作動したまま、電話本体10側の第1マイク12及び分離部材20側の第2スピーカ21がOFF作動することで、第1マイク12及び第2スピーカ21間のハウリングを抑制しながら、電話本体10及び無線通信網2側の相手先間の通話を確立できる。
【0101】
尚、上記実施例では、第1切替SW53A、第2切替SW53B、第3切替SW53C、第4切替SW53D、第5切替SW61A及び第6切替SW61BをON/OFF作動することで、第1スピーカ11、第1マイク12、第2スピーカ21及び第2マイク22をON/OFF作動するようにしたが、切替SWをON作動したまま、第1スピーカ11及び第2スピーカ21の出力レベルを調整、第1マイク12及び第2マイク22の収音レベルを調整するようにしても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0102】
つまり、電話本体10、分離部材20並びに無線通信網2側の相手先間の三者間通話中に、電話本体10に対して分離部材20を合体接続した場合、電話本体10側の第1マイク12及び分離部材20側の第2スピーカ21をON作動したまま、第1マイク12の収音レベル及び第2スピーカ21の出力レベルを低下させて、第1マイク12及び第2スピーカ21間のハウリングを抑制するようにしても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0103】
また、上記実施例では、合体判定部36にて、BT通信の受信レベルに基づき、電話本体10及び分離部材20間が合体接続したか否かを判定するようにしたが、電話本体10側の第1マイク12及び分離部材20側の第2スピーカ21間でハウリングが発生する程度に、電話本体10及び分離部材20間の距離が近接したか否かを判定するようにしても良く、この場合、合体判定部36の基準閾値を設定変更することで実現可能であることは言うまでもない。
【0104】
また、上記実施例では、電話本体10及び分離部材20間をBT通信で実現するようにしたが、電話本体10及び分離部材20間を直接無線通信する方式であれば、赤外線通信等の各種方式を採用したとしても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0105】
また、上記実施例では、三者間通話中に、電話端末20に対して分離部材20を合体接続した場合、第1マイク12及び第2スピーカ21両方をOFF作動するようにしたが、
第1マイク12及び第2スピーカ21の内、少なくとも、どちらか一方の部位をOFF作動するようにしても、第1マイク12及び第2スピーカ21間のハウリングを抑制することができるため、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0106】
以上、上記実施例について説明したが、本実施例によって本願の技術的思想の範囲が限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲を逸脱しない限り、各種様々な実施例が実施可能であることは言うまでもない。また、本実施例に記載した効果は、これに限定されるものではない。
【0107】
また、本実施例で説明した各種処理の内、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動で行うことも可能であることは勿論のこと、その逆に、手動で行われるものとして説明した処理の全部又は一部を自動で行うことも可能であることは言うまでもない。また、本実施例で説明した処理手順、制御手順、具体的名称、各種データやパラメータを含む情報についても、特記した場合を除き、適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0108】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的に記載したものであって、必ずしも物理的に図示のように構成されるものではなく、その各装置の具体的な態様は図示のものに限縮されるものでは到底ないことは言うまでもない。
【0109】
さらに、各装置で行われる各種処理機能は、CPU(Central Processing Unit)、(又はMPU(Micro Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ)上、又は同CPU(又はMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)で解析実行するプログラム上、又はワイヤードロジックによるハードウェア上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしても良いことは言うまでもない。
【0110】
以上の各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0111】
(付記1)無線通信網経由で通話を可能とする端末本体と、
この端末本体に対して分離可能とし、前記端末本体と直接無線通信で通話を可能とする所定の分離部材と、
前記端末本体から前記分離部材を分離した場合、前記端末本体、前記分離部材並びに前記無線通信網間の三者間通話を可能にする三者間通話部と、
前記三者間通話中に前記端末本体に対して前記分離部材が近接した場合、前記端末本体及び前記分離部材間のハウリングを制御する制御部と
を有することを特徴とする通話端末装置。
【0112】
(付記2)前記制御部は、
前記端末本体側の第1送話部及び第1受話部と前記分離部材側の第2送話部及び第2受話部との間のハウリングを制御することを特徴とする付記1記載の通話端末装置。
【0113】
(付記3)前記端末本体の下部に、前記分離部材の上部を分離可能に合体接続し、
前記端末本体の上部に前記第1受話部及び前記端末本体の下部に前記第1送話部を配置すると共に、前記分離部材の上部に前記第2受話部及び前記分離部材の下部に前記第2送話部を配置し、
前記制御部は、
前記三者間通話中に前記端末本体に対して前記分離部材が近接した場合、前記第1受話部及び前記第2送話部をオン作動し、前記第1送話部及び前記第2受話部をオフ作動することで、前記端末本体及び前記分離部材間のハウリングを制御することを特徴とする付記2記載の通話端末装置。
【0114】
(付記4)前記端末本体の下部に、前記分離部材の上部を分離可能に合体接続し、
前記端末本体の上部に前記第1受話部及び前記端末本体の下部に前記第1送話部を配置すると共に、前記分離部材の上部に前記第2受話部及び前記分離部材の下部に前記第2送話部を配置し、
前記制御部は、
前記三者間通話中に前記端末本体に対して前記分離部材が近接した場合、前記第1受話部及び前記第2送話部をオン作動し、前記第1送話部の収音感度及び前記第2受話部の出力音量を調整することで、前記端末本体及び前記分離部材間のハウリングを制御することを特徴とする付記2記載の通話端末装置。
【0115】
(付記5)前記端末本体は、
前記第2送話部からの通話音声を前記第1送話部から前記無線通信網への送話音声に合成すると共に、前記無線通信網からの受話音声を前記第1受話部及び前記第2受話部に分配する分配合成部を有することを特徴とする付記3又は4記載の通話端末装置。
【0116】
(付記6)前記端末本体は、
前記無線通信網経由で無線通信を確立する無線通信部と、
前記分離部材と直接無線通信を確立する第1直接無線通信部と
を有し、
前記分離部材は、
前記端末本体と前記直接無線通信を確立する第2直接無線通信部を有し、
前記三者間通話部は、
前記端末本体側の前記無線通信部を使用して前記無線通信網との無線通信を確立すると共に、前記端末本体側の前記第1直接無線通信部及び前記分離部材側の前記第2直接無線通信部を使用して前記無線通信網との無線通信を確立することで、前記端末本体、前記分離部材並びに前記無線通信網間の三者間通話を確立することを特徴とする付記1〜5の何れか一に記載の通話端末装置。
【0117】
(付記7)前記第1直接無線通信部は、
前記第2直接無線通信部との直接無線通信の受信レベルが所定レベルに到達した場合、前記端末本体及び前記第2通信端末間の距離が近接したと判断すると共に、前記第2直接無線通信部との直接無線通信の受信レベルが前記所定レベル未満の場合、前記第1通信端末及び前記第2通信端末間の分離と判断する端末状態判定部を有することを特徴とする付記1〜6の何れか一に記載の通話端末装置。
【0118】
(付記8)前記直接無線通信は、
ブルートゥース方式の無線通信であることを特徴とする付記1〜7の何れか一に記載の通話端末装置。
【0119】
(付記9)前記端末本体に対して前記分離部材が近接した場合とは、
前記端末本体に対して前記分離部材が合体接続した場合に相当することを特徴とする付記1〜8の何れか一に記載の通話端末装置。
【0120】
(付記10)無線通信網経由で通話を可能とする端末本体と、この端末本体に対して分離可能とし、前記端末本体と直接無線通信で通話を可能とする所定の分離部材とを有する通話端末装置の三者間通話方法であって、
前記端末本体から前記分離部材を分離した場合、前記端末本体、前記分離部材並びに前記無線通信網間の三者間通話を可能にする三者間通話ステップと、
前記三者間通話中に前記端末本体に対して前記分離部材が近接した場合、前記端末本体及び前記分離部材間のハウリングを制御するハウリング制御ステップと
を含むことを特徴とする三者間通話方法。
【0121】
(付記11)無線通信網経由で通話を可能とする端末本体と、この端末本体に対して分離可能とし、前記端末本体と直接無線通信で通話を可能とする所定の分離部材とを有する通話端末装置の三者間通話プログラムであって、
前記端末本体から前記分離部材を分離した場合、前記端末本体、前記分離部材並びに前記無線通信網間の三者間通話を可能にする三者間通話手順と、
前記三者間通話中に前記端末本体に対して前記分離部材が近接した場合、前記端末本体及び前記分離部材間のハウリングを制御するハウリング制御手順と
を前記通話端末装置に実行させることを特徴とする三者間通話プログラム。
【符号の説明】
【0122】
1 携帯電話機
2 無線通信網
10 電話本体
11 第1スピーカ
12 第1マイク
13 無線通信部
14 第1BT通信部
15 分配合成部
16 第1メモリ
17 第1制御部
20 分離部材
21 第2スピーカ
22 第2マイク
23 第2BT通信部
24 音声切替部
25 第2メモリ
26 第2制御部
31 第1スピーカ制御部
32 第1マイク制御部
33 無線制御部
34 第1BT通信制御部
35 BT受信レベル検出部
36 合体判定部
37 呼制御部
38 第1三者間通話部
39 分配合成制御部
41 第2スピーカ制御部
42 第2マイク制御部
43 第2BT通信制御部
44 第2三者間通話部
45 音声切替制御部
51 分配部
52 合成部
53A 第1切替SW
53B 第2切替SW
53C 第3切替SW
53D 第4切替SW
61A 第5切替SW
61B 第6切替SW

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信網経由で通話を可能とする端末本体と、
この端末本体に対して分離可能とし、前記端末本体と直接無線通信で通話を可能とする所定の分離部材と、
前記端末本体から前記所定の分離部材を分離した場合、前記端末本体、前記分離部材並びに前記無線通信網間の三者間通話を可能にする三者間通話部と、
前記三者間通話中に前記端末本体に対して前記分離部材が近接した場合、前記端末本体及び前記分離部材間のハウリングを制御する制御部と
を有することを特徴とする通話端末装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記端末本体側の第1送話部及び第1受話部と前記分離部材側の第2送話部及び第2受話部との間のハウリングを制御することを特徴とする請求項1記載の通話端末装置。
【請求項3】
前記端末本体の下部に、前記分離部材の上部を分離可能に合体接続し、
前記端末本体の上部に前記第1受話部及び前記端末本体の下部に前記第1送話部を配置すると共に、前記分離部材の上部に前記第2受話部及び前記分離部材の下部に前記第2送話部を配置し、
前記制御部は、
前記三者間通話中に前記端末本体に対して前記分離部材が近接した場合、前記第1受話部及び前記第2送話部をオン作動し、前記第1送話部及び前記第2受話部をオフ作動することで、前記端末本体及び前記分離部材間のハウリングを制御することを特徴とする請求項2記載の通話端末装置。
【請求項4】
前記端末本体の下部に、前記分離部材の上部を分離可能に合体接続し、
前記端末本体の上部に前記第1受話部及び前記端末本体の下部に前記第1送話部を配置すると共に、前記分離部材の上部に前記第2受話部及び前記分離部材の下部に前記第2送話部を配置し、
前記制御部は、
前記三者間通話中に前記端末本体に対して前記分離部材が近接した場合、前記第1受話部及び前記第2送話部をオン作動し、前記第1送話部の収音感度及び前記第2受話部の出力音量を調整することで、前記端末本体及び前記分離部材間のハウリングを制御することを特徴とする請求項2記載の通話端末装置。
【請求項5】
前記端末本体は、
前記第2送話部からの通話音声を前記第1送話部から前記無線通信網への送話音声に合成すると共に、前記無線通信網からの受話音声を前記第1受話部及び前記第2受話部に分配する分配合成部を有することを特徴とする請求項3又は4記載の通話端末装置。
【請求項6】
前記端末本体は、
前記無線通信網経由で無線通信を確立する無線通信部と、
前記分離部材と直接無線通信を確立する第1直接無線通信部と
を有し、
前記分離部材は、
前記端末本体と前記直接無線通信を確立する第2直接無線通信部を有し、
前記三者間通話部は、
前記端末本体側の前記無線通信部を使用して前記無線通信網との無線通信を確立すると共に、前記端末本体側の前記第1直接無線通信部及び前記分離部材側の前記第2直接無線通信部を使用して前記無線通信網との無線通信を確立することで、前記端末本体、前記分離部材並びに前記無線通信網間の三者間通話を確立することを特徴とする請求項1〜5の何れか一に記載の通話端末装置。
【請求項7】
前記第1直接無線通信部は、
前記第2直接無線通信部との直接無線通信の受信レベルが所定レベルに到達した場合、前記端末本体及び前記第2通信端末間の距離が近接したと判断すると共に、前記第2直接無線通信部との直接無線通信の受信レベルが前記所定レベル未満の場合、前記第1通信端末及び前記第2通信端末間の分離と判断する端末状態判定部を有することを特徴とする請求項1〜6の何れか一に記載の通話端末装置。
【請求項8】
無線通信網経由で通話を可能とする端末本体と、この端末本体に対して分離可能とし、前記端末本体と直接無線通信で通話を可能とする所定の分離部材とを有する通話端末装置の三者間通話方法であって、
前記端末本体から前記分離部材を分離した場合、前記端末本体、前記分離部材並びに前記無線通信網間の三者間通話を可能にする三者間通話ステップと、
前記三者間通話中に前記端末本体に対して前記分離部材が近接した場合、前記端末本体及び前記分離部材間のハウリングを制御するハウリング制御ステップと
を含むことを特徴とする三者間通話方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−268407(P2010−268407A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−120318(P2009−120318)
【出願日】平成21年5月18日(2009.5.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】