説明

遊技情報表示装置

【課題】適正な連荘判定期間を定めることで遊技者の感覚に合った連荘特別状態を特定可能な遊技情報表示装置を提供する。
【解決手段】BB状態とRB状態のように複数種類のボーナス状態を発生可能な遊技機において、ボーナス状態の終了後に実行されたゲーム数である終了後G数(M3のデータ)が連荘G数未満であること、及び、ボーナス状態の終了後に実行されたゲームで使用された遊技媒体数である判定差数が判定終了値より大きいことを条件として連荘判定期間を定め、その連荘判定期間において発生したボーナス状態を連荘ボーナス状態であると判定すると共に、連荘判定期間における遊技情報である連荘情報を遊技者に対して表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種類の特別状態を発生可能な遊技機の遊技情報を表示対象とした遊技情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技場では様々な遊技情報を表示する遊技情報表示装置がある。例えば特許文献1では、特別状態である大当たり終了後の所定時間以内又は所定ゲーム数以内に大当たりが発生した場合に、その大当たりを所謂連荘大当たり(連荘特別状態)として判定し、その連荘大当たり回数を表示することが提案されている。このような構成の遊技情報表示装置は、特別状態の終了後から所定時間が経過するまで、又は所定ゲーム数が計数されるまでを連荘判定期間として定め、その連荘判定期間中に発生した特別状態を連荘特別状態として判定しているとも換言出来、例えばスロットマシンのように、BB状態とRB状態のような発生した特別状態の種類によって獲得出来る遊技媒体数が異なる遊技機にも採用可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−327829号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
さて、一般的に特別状態終了後から100ゲームの計数までを連荘判定期間として定めることが多いが、発生した特別状態の種類に関わらず一義的に連荘判定期間を定めてしまうと、獲得出来る遊技媒体数の多いBB状態が発生した場合には問題ないものの、獲得出来る遊技媒体数の少ないRB状態が発生した場合には問題となる可能性がある。即ち、RB状態の終了後において、100ゲームを計数する以前にRB状態にて獲得した全ての遊技媒体を遊技により使用し尽くし、手持ちの遊技媒体が無くなり追加投資している状態であっても、100ゲーム以内に特別状態が発生すれば連荘特別状態として判定してしまうことになる。その結果、遊技者が拍子抜けしてしまう虞がある。この場合、終了した特別状態の種類に応じてゲーム数等を設定すれば良いとも考えられるが、ゲーム数や時間を設定するだけでは特別状態にて獲得した遊技媒体が丁度使用し尽くされた時点を連荘判定期間として定めることは難しく、やはり遊技者の感覚に合った連荘特別状態を特定することは難しい。
【0005】
本発明は上記した事情等に鑑みてなされたもので、その目的は、適正な連荘判定期間を定めることで遊技者の感覚に合った連荘特別状態を特定可能な遊技情報表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載した発明は、通常状態よりも遊技媒体を獲得し易くなる特別状態を発生させるためのゲームを実行可能とし、そのゲームの結果に応じて複数種類の前記特別状態を発生可能な遊技機の遊技情報を表示対象とした遊技情報表示装置であって、前記ゲームが実行されたことを特定するゲーム特定手段と、前記特別状態の発生、終了を特定する特別状態特定手段と、前記特別状態の終了時を起点として前記ゲーム特定手段により特定されたゲームの実行回数である判定ゲーム数を特定する判定情報特定手段と、直前の前記特別状態から連続して発生した前記特別状態である連荘特別状態を判定するための設定範囲であり、前記判定ゲーム数に対する設定範囲であるゲーム範囲を設定する設定手段と、前記特別状態が発生した場合に、前記判定情報特定手段により特定される判定ゲーム数が前記設定手段により設定されるゲーム範囲に属していることを条件として、当該発生した特別状態を前記連荘特別状態として判定する連荘判定手段と、前記連荘判定手段による判定結果により特定される遊技情報である連荘情報を特定する連荘情報特定手段と、前記連荘情報特定手段により特定される連荘情報を表示する表示手段と、を備えた遊技情報表示装置において、遊技により遊技機から払出された遊技媒体数を示すセーフと、遊技により使用された遊技媒体数を示すアウトとの差数である差媒体数を特定する差数特定手段を備え、前記判定情報特定手段は、前記差数特定手段により特定される差媒体数であって前記特別状態の発生時を起点とした差媒体数である判定差数を特定し、前記設定手段は、前記連荘特別状態を判定するための設定範囲として、前記判定差数に対する設定範囲である差数範囲を設定し、前記連荘判定手段は、前記特別状態が発生した場合に、前記判定ゲーム数が前記ゲーム範囲に属していることに加えて、前記判定情報特定手段により特定される判定差数が前記設定手段により設定される差数範囲に属していることを条件として、前記連荘特別状態である旨の判定を行うことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記連荘情報は、前記連荘特別状態として判定された特別状態数、前記連荘特別状態が連続して発生している期間である連荘期間において発生した特別状態の発生回数を示す連荘回数、前記連荘期間において前記差数特定手段により特定された差数であり、遊技者が獲得した遊技媒体数を示す連荘獲得媒体数、前記連荘特別状態が発生するまでに前記ゲーム特定手段により特定されたゲームの実行回数の平均値を示す連荘終了後ゲーム数、及び前記特別状態として特定された全特別状態数に対する前記連荘特別状態数の割合を示す連荘率の内、少なくとも1つであり、前記連荘判定手段は、前記特別状態の終了後の前記判定ゲーム数が前記ゲーム範囲に属しており、更に前記判定差数が前記差数範囲に属している期間を連荘判定期間として特定し、その連荘判定期間中に発生した特別状態を連荘特別状態として特定することを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記判定情報特定手段は、前記判定差数を特定する場合、発生した特別状態が前記連荘判定手段により前記連荘特別状態であると判定されないことを条件として、当該発生した特別状態の発生時点を前記起点として特定することを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載した発明は、前記特別状態特定手段による前記特別状態の発生特定毎に、その発生した特別状態の直前の特別状態が終了してから特別状態が発生するまでに前記ゲーム特定手段により特定されたゲームの実行回数である終了後ゲーム数を特定し、その終了後ゲーム数を前記特別状態毎に対応付けて管理する管理手段を備え、前記設定手段は、前記終了後ゲーム数に対して設定される設定情報であり、前記終了後ゲーム数を表示するための1単位となるゲーム数である単位ゲーム数を特定可能な単位ゲーム設定を行い、前記表示手段は、前記終了後ゲーム数と前記単位ゲーム数とにより特定される当該終了後ゲーム数に対応する単位ゲーム表示数分の単位ゲーム表示を表示することで、前記管理手段により管理される特別状態毎に対応付けて管理される終了後ゲーム数を表示する一方、前記連荘特別状態として判定されなかった特別状態に対応する前記終了後ゲーム数であり、前記単位ゲーム数未満の終了後ゲーム数を前記単位ゲーム表示にて表示する場合に、当該終了後ゲーム数と前記単位ゲーム数とにより特定される単位ゲーム表示数に1加算した単位ゲーム表示数分の単位ゲーム表示を表示すること、及び単位ゲーム数表示を識別表示することの少なくとも一方により前記終了後ゲーム数を表示することを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載した発明は、前記表示手段は、前記連荘特別状態として判定されなかった特別状態に対応する前記終了後ゲーム数であり、前記単位ゲーム数未満の終了後ゲーム数を前記単位ゲーム表示にて表示する場合に、当該終了後ゲーム数と前記単位ゲーム数とにより特定される単位ゲーム表示数に1加算した単位ゲーム表示数分の単位ゲーム表示を識別可能に表示することを特徴とする。
【0010】
請求項6に記載した発明は、通常状態よりも遊技媒体を獲得し易くなる特別状態を発生させるためのゲームを実行可能とし、そのゲームの結果に応じて複数種類の前記特別状態を発生可能な遊技機の遊技情報を表示対象とした遊技情報表示装置であって、前記ゲームが実行されたことを特定するゲーム特定手段と、前記特別状態の発生、終了、及び発生した特別状態の種類を特定する特別状態特定手段と、前記特別状態の終了時を起点として前記ゲーム特定手段により特定されたゲームの実行回数である判定ゲーム数を特定する判定情報特定手段と、直前の前記特別状態から連続して発生した前記特別状態である連荘特別状態を判定するための設定範囲であり、前記判定ゲーム数に対する設定範囲であるゲーム範囲を設定する設定手段と、前記特別状態が発生した場合に、前記判定情報特定手段により特定される判定ゲーム数が前記設定手段により設定されるゲーム範囲に属していることを条件として、当該発生した特別状態を前記連荘特別状態として判定する連荘判定手段と、前記連荘判定手段による判定結果により特定される遊技情報である連荘情報を特定する連荘情報特定手段と、前記連荘情報特定手段により特定される連荘情報を表示する表示手段と、を備えた遊技情報表示装置において、遊技により遊技機から払出された遊技媒体数を示すセーフと、遊技により使用された遊技媒体数を示すアウトとの差数である差媒体数を特定する差数特定手段を備え、前記判定情報特定手段は、前記差数特定手段により特定される差媒体数であって前記特別状態の発生時を起点とした差媒体数である判定差数を特定し、前記設定手段は、前記連荘特別状態を判定するための設定範囲として、前記判定差数に対する設定範囲である差数範囲を設定し、前記連荘判定手段は、前記特別状態が発生した場合に、前記特別状態特定手段により特定された特別状態の種類に応じて、前記判定ゲーム数が前記ゲーム範囲に属していることを条件として前記連荘特別状態である旨の判定を行うのか、前記判定情報特定手段により特定される判定差数が前記設定手段により設定される差数範囲に属していることを条件として前記連荘特別状態である旨の判定を行うのかを特定し、当該特定した条件により前記連荘特別状態の判定を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1及び請求項6の発明によれば、例えば獲得出来る遊技媒体数が多い特別状態であるBB状態と獲得出来る遊技媒体が相対的に少ないRB状態のように特別状態を複数種類発生可能な遊技機の連荘特別状態の判定を行う場合、判定ゲーム数がゲーム範囲に属していること、及び、判定差数が差数範囲に属していることを条件として、連荘特別状態である旨の判定を行う。これにより、BB状態の終了後においては従来と同様にゲーム範囲として設定されたゲーム数により連荘特別状態を判定出来る一方、RB状態の終了後においては判定差数により連荘特別状態を判定可能になる。これにより、RB状態の終了後、獲得した遊技媒体を使い尽くした状態で、連荘特別状態を判定するためのゲーム数を消化する以前に特別状態は発生した場合において連荘特別状態と判定することが無くなる。したがって、適正な連荘判定期間を定めることが可能になり、遊技者の感覚に合った連荘特別状態の特定が出来ると共に、より遊技者の感覚に合った連荘情報を表示することが出来る。
【0012】
請求項2の発明によれば、連荘情報として、連荘特別状態数、連荘回数、連荘獲得媒体数、連荘終了後ゲーム数及び連荘率のうち少なくとも1つを表示するので、遊技者は、自身の遊技情報を把握することが出来る。また、連荘判定手段は、連荘判定期間中に発生した特別状態を連荘特別状態として特定するので、遊技者の感覚に合った連荘特別状態を特定することが出来る。
請求項3の発明によれば、連荘期間の起点となった特別状態が発生してからの差媒体数を判定差数として特定する。このため、連荘期間の起点となる特別状態の発生時点から獲得した遊技媒体を使い尽くすか否かにより連荘特別状態の判定が実行可能となり、連荘期間中に獲得した遊技媒体が残存している状態で無闇に連荘判定期間が終了することが無くなる。したがって、より遊技者の感覚に合った連荘特別状態の特定が出来ると共に、より長い期間を連荘判定期間として連荘情報や演出等を行うことが出来る。
【0013】
請求項4の発明によれば、連荘特別状態として判定されなかった特別状態に対応する単位ゲーム表示を表示する場合に単位ゲーム表示数に1加算するので、単位ゲーム表示を参照することにより、感覚的に連荘特別状態を把握出来るようになる。この場合、ゲーム範囲に対応するゲーム数により連荘特別状態を特定する連荘基準を満たしているが、差数範囲に対応する差媒体数は連荘基準を満たしていないような特別状態についても、的確に連荘特別状態でないことを把握出来るようになる。
請求項5の発明によれば、単位ゲーム表示数に1加算した単位ゲーム表示と通常の単位ゲーム表示とを識別可能に表示するので、ゲーム数による連荘基準は満たしているものの差媒体数による連荘基準は満たしていないような特別状態と、ゲーム数と差媒体数の双方の連荘基準を満たしていない特別状態とを区別可能に把握出来るようになる。具体的には、例えば単位ゲーム表示が2個(2目盛り)の場合、1〜100ゲーム消化且つ非連荘の状態、及び、消化ゲーム数が101〜200ゲームの状態の2種類が想定出来るが、それらを区別出来る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態における情報表示装置が設けられた遊技場用管理システムの全体構成を示す概略図
【図2】遊技機の正面図
【図3】遊技機のリール配列を示す図
【図4】遊技機の役構成を示す図
【図5】遊技機の有効ラインを示す図
【図6】通常状態、BB状態又はRB状態における内部抽選用乱数の数を示す図
【図7】情報表示装置の正面図
【図8】情報表示装置による連荘中表示の画面例を示す図
【図9】情報表示装置の連荘設定を示す図
【図10】情報表示装置のボーナス履歴を示す図
【図11】情報表示装置のボーナス履歴集計を示す図
【図12】情報表示装置による連荘ボーナス判定処理1を示すフローチャート
【図13】本発明の本発明の第2実施形態における図10相当図
【図14】図11相当図
【図15】図8相当図
【図16】図12相当図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、複数の実施形態による遊技機及び遊技情報表示装置を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し説明を省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態による遊技情報表示装置について図1から図12を参照して説明する。
図1は、遊技情報表示装置を適用した遊技場用管理システムの全体構成を示している。遊技場内に構成される遊技場管理システム1は、複数の遊技機2、各遊技機2に対応して、貸出装置3及び遊技情報表示装置としての情報表示装置4を備えている。本実施形態の遊技機2は、後述するように、周知のスロットマシンで構成されている。貸出装置3は、最上部側に動作ランプ3a、その下方に貨幣投入口3b、最下部側にメダル払出口3cが設けられている。動作ランプ3aは、貸出装置3の動作状態を示すランプであり、例えば不具合が生じた場合等に点灯することにより従業員に不具合の発生を報知する。貸出装置3は、遊技者により貨幣投入口3bに貨幣が投入されると、投入された貨幣の金額に応じた枚数のメダル(遊技媒体に相当する)をメダル払出口3cから遊技者に払出しする。
【0016】
中継装置5は、2台の遊技機2、2台の貸出装置3、2台の情報表示装置4に接続されていると共に、LAN6を介して管理装置7に接続されている。中継装置5は、例えば遊技機2と情報表示装置4との間や遊技機2と貸出装置3との間等で送受信される信号を中継する。管理装置7は、遊技場内の例えば事務所等に設置され、遊技機2、貸出装置3、情報表示装置4との間で各種の情報を送受信する。管理装置7は、遊技機2や貸出装置3等から送信される各種の信号に基づいて、例えば周知の大当たり履歴等の情報を集計及び記憶している。尚、図1では省略したが、遊技場では、実際には例えば数百台の遊技機2が管理装置7の管理対象となっている。
【0017】
遊技機2は、図2に示すように正面に表示窓8が設けられており、遊技者は、この表示窓8を通じて内部に設けられたリール9の図柄を視認可能となっている。各図柄は、図3に示すように、左リール9a、中リール9b及び右リール9cの円周面に描かれており、各リール9a〜9cが停止した状態では、表示窓8の上段、中段及び下段に対応して停止表示される。つまり、遊技機2には、各リール9a〜9cそれぞれについて3図柄ずつ、合計9図柄分の図柄表示領域が形成されている。即ち、各リール9a〜9cは、複数の図柄表示領域において複数種類の図柄を所定の配列に従って変動表示する図柄変動表示手段として遊技機2に設けられている。
【0018】
図4は、遊技機2に設定されている内部当選役の役構成を示している。遊技機2には、ボーナス役、小役、リプレイ役の3種類の役が設定されている。つまり、遊技機2には、少なくとも、特別状態役としてのボーナス役を含む複数種類の役が設定されている。これらのうち、ボーナス役としてはBB役及びRB役の2種類、小役としては5枚役、7枚役及び2枚役の3種類が設定されている。遊技機2では、1回のゲームにおけるメダルの投入数(BET数)は、後述する通常状態では3枚(3BET)に設定されており、後述するボーナス状態では2枚(2BET)に設定されている。また、ボーナス状態では、小役(5枚役)のみが内部当選役になるように設定されていると共に、5枚役が入賞した場合のメダルの払出数が15枚に設定されている。
【0019】
表示窓8の左方には有効化された入賞ラインを示す有効ライン表示部10が設けられている。遊技機2には、図5に示す合計5本(表示窓8の上段、中段、下段に対応した横方向に1本ずつの3本、及び斜め方向の2本)の有効ライン1〜5が設けられている。これらの有効ライン1〜5のうち何れかの有効ライン上に内部当選役に対応する図柄が揃ったとき、即ち、有効ライン上に停止表示された図柄の組合せが内部当選役に対応する図柄の組合せと一致したときに入賞が発生する。つまり、遊技機2は、図柄変動表示手段の各図柄表示領域に停止表示された図柄の組合せに基づいて入賞が発生したか否かの判定を行う入賞判定手段としての機能を備えている。
【0020】
表示窓8の上方には、図2に示すように、各種の情報や演出の表示を行う液晶表示部11、及びスピーカ12が設けられている。表示窓8の下方には、クレジットメダルの精算を行うクレジット精算ボタン13、クレジットメダルの投入を行うMAXBETボタン14、メダルを投入するメダル投入口15が設けられている。これらの下方には、投入された遊技媒体を使用するゲームを開始するために遊技者が操作する開始操作手段としてのスタートレバー16と、図柄変動表示手段による図柄の変動表示を停止させるために遊技者が操作する停止操作手段としての左ストップボタン17a、中ストップボタン17b、右ストップボタン17cが設けられている。表示窓8の右方には、メダルの払出枚数を表示する払出数表示部18及びメダルのクレジット枚数を表示するクレジット数表示部19が設けられている。また、遊技機2の正面最下部には受皿20が設けられており、正面最上部にはランプ部21が設けられている。
【0021】
遊技機2は、投入されたメダルの枚数が1ゲームに必要な規定数(例えば3枚)を超えたときには、超えた分のメダルの枚数をクレジット数として例えばRAM等に所定の上限値(例えば50枚)まで記憶すると共に、そのクレジット数をクレジット数表示部19に表示する。遊技機2では、1回のゲームにおけるメダルの投入数(BET数)は、後述する通常状態では3(3BET)に設定されており、後述するボーナス状態では2(2BET)に設定されている。また、遊技機2は、図示しない設定値操作部から内部当選確率等を規定するための例えば1〜6の6段階の設定値が設定される。このうち1つの設定値を有効化することにより、出玉率が理論値として設定される。遊技機2は、この設定値の値が大きいほどボーナス役の内部当選確率が高くなる等、遊技者にとって有利となるように設定されている。
【0022】
遊技機2は、ゲームの開始に応じて、つまり、メダルが投入された状態でスタートレバー16が操作されたことに応じて、後述するように0〜65535の間で発生する乱数のうち1つを抽選用乱数として抽出する。続いて、抽出した抽選用乱数を図示しない当選乱数テーブルと照合することにより、内部当選役を決定する内部抽選を実行する。つまり、遊技機2は、開始操作手段の操作に応じて、少なくとも特別状態役を含む複数種類の役の中から内部当選役を決定するための内部抽選を実行する内部抽選手段としての機能を備えている。図6は、通常状態及びBB又はRB状態における、各役に対応する内部抽選用乱数の数が規定された内部当選テーブルを示している。通常状態では、BB役には256個の内部抽選用乱数が割り振られており、その理論上の内部当選確率は、256/65536である。同様に、RB役には256個、5枚役には4096個、7枚役には8192個、2枚役には656個、リプレイ役には8978個の内部抽選用乱数が割り振られている。また、BB又はRB状態では全ての内部抽選用乱数が5枚役に割り振られており、5枚役が内部当選役となる確率が高くなるように設定されている。
【0023】
遊技機2は、内部抽選を実行すると、リール9を始動(回転。変動表示に相当する)させた後、遊技者による各ストップボタン17a〜17cの操作に応じて対応するリール9a〜9cの回転を停止させる。続いて、内部当選役フラグに応じて各リール9a〜9cの停止位置を決定するための図示しない停止テーブルに基づいて、所謂引込制御(すべり制御)を含む停止制御(各リール9a〜9cを内部当選役フラグの種類に応じた入賞図柄又はハズレ図柄で停止表示させる制御)を実行する。尚、停止テーブルは、内部当選役フラグの種類毎にそれぞれ設定されている。この引込制御は、各ストップボタン17a〜17cの操作を検出した時点から予め規定された引込範囲(最大で4図柄まで)にある図柄を有効ライン上に引込んで停止表示させることが可能な制御である。尚、内部当選役フラグに対応する図柄が上記の引込範囲内に存在しないときは、その図柄を有効ライン上に引き込んで停止させることができないので、入賞が発生せず、いわゆる取りこぼしとなる。つまり、遊技機2は、停止操作手段としての各ストップボタン17a〜17cが操作されたときに、内部当選役に対応する図柄を予め規定された引込範囲内で引き込んで図柄表示領域に停止表示させる表示制御手段としての機能を備えている。
【0024】
通常状態では、遊技者が入賞させた役に応じて対応する数の遊技媒体が遊技者に付与される。例えば、通常状態において小役(5枚役、7枚役、2枚役)が入賞した場合には、対応する数のメダルの払い出しという利益が遊技者に付与される。また、リプレイ役が入賞した場合には、新たにメダルを投入することなく再度ゲームを実行出来るという利益が付与される。また、通常状態においてボーナス役(BB役又はRB役)が入賞した場合には、入賞したボーナス役に応じた特別状態としての複数種類のボーナス状態(BB状態又はRB状態)を発生させる。これにより、ボーナス状態の発生という利益が遊技者に付与される。つまり、遊技機2は、入賞判定手段による入賞判定結果により、当該入賞に対応する利益を遊技者に付与する利益付与手段としての機能を備えている。また、遊技機2は、入賞判定手段により特別状態役が入賞したと判定された場合に当該特別状態役に対応した通常状態よりも遊技者にとって有利となる特別状態を発生させ、当該特別状態を複数種類発生可能な特別状態発生手段としての機能も備えている。
【0025】
ボーナス状態では、上記したようにBET数が2BETに削減されると共に、5枚役が内部当選役となる確率が高められており、更に、5枚役が入賞した場合には15枚のメダルを払い出すように構成されている。このため、ボーナス状態は、一気に多量のメダルを獲得可能であり、通常状態よりもメダルを獲得し易くなり、遊技者にとって有利な遊技状態であるといえる。これらのボーナス状態は、予め定められた終了条件が成立するまで、例えば、規定数のメダルの払出しが行われるまで継続する。尚、RB状態で払出されるメダルの枚数は、BB状態よりも少なく設定されている。遊技機2は、ボーナス状態が終了すると、通常状態へ移行する。
【0026】
このような構成の遊技機2側からは、ゲームの進行に応じて以下のようなゲーム信号としての遊技信号が出力され、中継装置5を介して情報表示装置4や管理装置7などに送られる。つまり、遊技機2は、ゲーム信号を出力可能な出力手段として機能する。
アウト信号=遊技機2から出力される。開始操作に応じてBET状態のメダルを使用したとしてBET状態のメダル数(3枚)分がパルス出力され、アウト信号数×1をアウト(使用媒体数、投入媒体数)として特定する。尚、リプレイ時にも対応分を出力する。
セーフ信号=遊技機2から出力される。メダルが1枚払出される毎に1パルス出力されるので、セーフ信号数×1をセーフ(払出媒体数)として特定する。尚、リプレイ役入賞時にも、そのゲームに使用されたメダル分が出力される。
BB信号、RB信号=遊技機2から出力される。対応するボーナス状態(BB状態又はRB状態)に応じてそれらを識別可能な特別状態信号としてレベル出力されるので、特別状態信号受信期間をボーナス状態として特定する。即ち、BB信号、RB信号の受信開始によりボーナス状態の開始を特定し、受信終了によりボーナス状態の終了を特定し、そのいずれも受信していない期間を通常状態として特定する。また、発生したボーナス状態の種類も信号の種別により特定する。
【0027】
売上信号=貸出装置3から出力される。貸出メダル5枚(100円相当)毎に1パルス出力されるので、売上信号数×100を売上金額として特定する。
情報表示装置4(遊技情報表示装置、ゲーム特定手段、特別状態特定手段、判定情報特定手段、設定手段、連荘判定手段、連荘情報特定手段、表示手段、差数特定手段、管理手段に相当する)は、図7に示すように、第1表示部41、表示手段としての第2表示部42、遊技場の従業員を呼出すための呼出釦43、及び遊技者が操作することにより表示されるデータを切替える表示切替釦44を備えている。第1表示部41には、当日のBB状態の発生回数を示す「本日BB)」、当日のRB状態の発生回数を示す「RB」、直近のボーナス状態が終了してから実行(消化)されたゲーム数(判定ゲーム数、終了後ゲーム数に相当する)を示す「スタート」、前日のBB状態及びRB状態の発生回数を示す「1日前」、前々日のBB状態及びRB状態の発生回数を示す「2日前」、過去のBB状態の発生回数の最高値を示す「最高」、当日のBB状態の発生割合を示す「本日BB」、当日に通常状態において実行されたゲーム数の累計を示す「総スタート」が表示されている。
【0028】
第2表示部42には、詳細は後述するが、図8に示すように、連荘ボーナス状態が連続して発生している期間である連荘期間であることを示すメッセージ表示部M1(「連荘中!!」)、連荘期間中におけるメダルの獲得数を示す連荘獲得媒体数に相当する連荘中獲得数表示部M2(「只今の獲得数」)、連荘期間中においてボーナス状態の終了後に実行されたゲーム数を示す判定ゲーム数に相当する終了後G数を示す連荘中終了後G数表示部M3(「連荘ゲーム」)、連荘期間中に発生したボーナス状態の種類を示す連荘ボーナス内訳表示部M4(「連荘内訳」)、連荘期間中に発生したボーナス状態の合計の数を示す連荘回数に相当する連荘ボーナス合計表示部M5、連荘期間中の差媒体数を示す残り差枚表示部M6、連荘の継続状況をグラフにて示すゲーム履歴表示部M7、ゲーム履歴表示部M7の表示に対応するボーナス状態の種類を示すボーナス種別表示部M8を有している。第2表示部42には、後述する連荘判定期間中において、これらの各表示部M1〜M8に、連荘情報に相当する各データが表示される。
【0029】
情報表示装置4は、遊技機2から受信した遊技信号に基づいて、これらのデータを更新する。つまり、情報表示装置4は、遊技機2から出力される遊技信号を受信する受信手段としての図示しない受信部を備えている。情報表示装置4は、受信部で受信した遊技機2から出力されるアウト信号及びセーフ信号に基づいて、ゲームが実行されたかを判定するゲーム判定処理を実行する。即ち、遊技機2から出力されるアウト信号を計数しており、後述するように1ゲームの最大BET数(通常状態では3枚)に相当するアウト信号を計数した場合、アウト信号受信間隔期間が別途設定される設定時間(例えば30秒)を超過した場合、或いは、アウト信号の受信後にセーフ信号を受信した場合に、ゲームが実行されたと判定する(ゲームが実行されたことを特定する)。
【0030】
また、情報表示装置4は、図示しないRAMなどで構成された記憶手段としての記憶領域を有しており、その記憶領域に図9に示す連荘設定を記憶している。連荘設定には、それぞれ詳細は後述するが、終了後G数(終了後ゲーム数に相当する)に対する設定値である連荘G数(ゲーム範囲に相当する)、ボーナス状態の発生時を起点とした差媒体数である判定差数に対する設定値である判定終了値(差数範囲に相当する)、第2表示部42における単位ゲーム表示と特定するための設定値である単位G数(単位ゲーム数に相当する)が設定されている。また、記憶領域には、後述するボーナス履歴(図10参照)やボーナス履歴集計(図11参照)なども記憶される。情報表示装置4は、遊技者によるゲームの進行に応じて記憶領域の更新を行う。
【0031】
次に上記構成の情報表示装置4の作用について説明する。
情報表示装置4は、図示しないメイン処理を繰り返して実行しており、メイン処理の1つとして連荘ボーナス判定処理1を実行している。尚、説明簡略化のため、連荘ボーナス判定処理1によるボーナス履歴(図10参照)の記録についてまず説明し、その後、集計したボーナス履歴に基づくボーナス履歴集計(図11参照)の集計、及び第2表示部42への連荘情報の表示(図8参照)の詳細について説明する。
【0032】
情報表示装置4は、図12に示す連荘ボーナス判定処理1において、遊技者によるゲームの進行に伴って、アウト信号を受信したか(A1)、セーフ信号を受信したか(A2)、ゲーム判定したか(A3)、ボーナス発生したか(A5)、を繰り返し判定している。アウト信号を受信した場合には(A1:YES)、判定差数を減算し(A14)、セーフ信号を受信した場合には(A2:YES)、判定差数を加算する(A15)。ここで、判定差数とは、遊技により遊技機2から払出された遊技媒体数を示すセーフに対応したセーフ信号と、遊技により使用(投入)された遊技媒体数を示すアウトに対応するアウト信号とに基づいて特定される、セーフとアウトの差媒体数である。この判定差数は、後述するようにボーナス状態の発生時に初期化されると共に、そのボーナス状態で獲得したメダル数である獲得数を使い尽くしたときに0となる。一方、ゲーム判定した場合には(A3:YES)、終了後G数を加算する(A4)。ここで、ゲーム判定とは、上記したゲーム判定処理の判定結果であり、ゲームの実行を特定したことを示している。また、終了後G数とは、前回のボーナス状態の終了後から現時点までに実行されたゲーム数を示している。尚、当日において最初のボーナス状態が発生するまでの期間においては、判定差数及び終了後G数は、何れも0から計数される。
【0033】
このように、情報表示装置4は、ボーナス信号が入力されていない場合、即ち、ボーナス発生でない場合には(A5:NO)、アウト信号及びセーフ信号に基づいて判定差数を計数すると共に、ゲーム判定した場合には、終了後G数を加算することにより、従来と同様の遊技情報の集計を行っている。尚、ゲーム判定された場合には、図7に示す第1表示部41の例えば「スタート」の遊技情報が更新される。
【0034】
ところで、通常状態で遊技を行っている遊技者は、メダルの獲得、特に多量のメダルを獲得出来るボーナス状態の発生を期待しながら遊技している。そして、一旦ボーナス状態が発生した場合には、ボーナス状態が連続して発生する連荘を期待するようになる。従来は、前述のようにボーナス状態の終了後から100ゲームを消化するまでの連荘判定期間として定めることが多く、本実施形態においても連荘G数として100を設定している。しかし、ボーナス状態が発生していない通常状態では、一般的にアウトのほうが多くなるため、上記したステップA14及びA15における判定差数の加算処理及び減算処理において、判定差数は徐々に減算されることになる。つまり、通常状態では遊技者の手持ちのメダル数が徐々に減っていくことになる。このため、例えば獲得出来るメダル数の少ないRB状態が発生した場合、RB状態終了後に100ゲームを消化する前にRB状態で獲得した全てのメダルを使用し尽くしてしまうことが想定される。その場合、手持ちのメダルが無くなってしまった遊技者は追加投資をしていると推測されるが、そのような追加投資をしている状態であっても、100ゲーム以内にボーナス状態が発生すれば連荘と判定されてしまい、遊技者が拍子抜けしてしまう虞がある。
【0035】
そこで、本実施形態では、以下に説明するように、連荘判定期間を、上記した100ゲーム以内という条件に加えて、ボーナス状態で獲得したメダル数、即ち判定差数をも条件として定めている。
情報表示装置4は、ボーナス発生した場合(A5:YES)、入力されたボーナス信号に基づいて発生したボーナス状態の種類を判定すると共に、ボーナス状態が発生するまでに計数されたゲーム数及び差数を、それぞれ終了後G数及び判定差数として特定し、図10に示すボーナス履歴のレコードに記録する。例えば、ボーナス履歴のNO23のレコードの場合、16時4分にRB状態が発生し、終了後G数が250であることが記録される。続いて、記録した終了後G数と図9に示す連荘G数とに基づいて、連荘G数>終了後G数であるかを判定し(A6)、NO23の例では連荘G数(100)よりも終了後G数のほうが大きいことから(A6:NO)、連荘ではないと判定する。続いて、判定差数を0にした後(A9)、アウト信号を受信したか(A10)、セーフ信号を受信したか(A11)、ボーナス終了したか(A12)を判定する。
【0036】
情報表示装置4は、このボーナス状態において、アウト信号を受信した場合には(A10:YES)、判定差数を減算し(A16)、セーフ信号を受信した場合には(A11:YES)、判定差数を加算する(A17)。この判定差数の減算処理及び加算処理は、上記したようにボーナス状態が終了するまで繰り返し実行される。これにより、ボーナス状態中における判定差数、即ち、遊技者が獲得したメダル数を特定する。この状態で遊技が継続され、ボーナス状態が終了した場合には(A12:YES)、その時点における判定差数を獲得数(図10に示す「104」)としてボーナス履歴に記録する。また、ボーナス状態中には、後述するように、図8に示す第2表示部42の各表示部M1〜M8のデータ、図11に示すボーナス履歴集計も更新する。尚、NO1のレコードは最初に発生したボーナス状態であることから、判定差数、及び連荘の欄は記録無しとして「−」を記録する。
【0037】
情報表示装置4は、獲得数即ちボーナス状態後の判定差数を特定した後、終了後G数を0にした後(A13)、ステップA1に移行する。これにより、今回のボーナス状態終了後において、遊技者により実行されるゲーム数は、0から計数されることになる。この状態で遊技者が遊技を継続すると、ステップA1〜A5の処理において、判定差数の加算処理、減算処理、及び終了後G数の計数を繰り返す。このとき、図10のボーナス履歴に、一時的に、通常状態における判定差数及び終了後G数を記録している。また、第2表示部42の各表示部M1〜M8のデータを更新する。続いて、遊技者が更に遊技を継続して次のボーナス状態が発生した場合には(A5:YES)、図10のボーナス履歴に、例えばNO24のレコードを作成する。つまり、情報表示装置4は、ボーナス状態の発生を特定する毎に、その発生したボーナス状態の直前のボーナス状態が終了してからボーナス状態が発生するまでに実行された終了後G数を特定し、その終了後G数をボーナス状態毎に対応付けて管理する管理手段として機能している。NO24のレコードの場合、ボーナス状態の発生が16時13分であり、ボーナス状態の種類がBB状態であり、一時的に記録した終了後G数及び判定差数が確定したデータ(終了後G数が56、判定差数が−10)として記録されている。
【0038】
この場合、情報表示装置4は、連荘G数(100)>終了後G数(56)であることから(A6:YES)、判定差数が図9に示す判定終了値よりも大きいか、即ち、判定終了値<判定差数であるかを判定する(A7)。NO24のレコードの場合、判定終了値は0枚であり、判定差数が−10であることから、判定終了値よりも判定差数が小さいので(A7:NO)、判定差数を0にした後(A9)、ステップA10〜A12の処理を繰り返す。つまり、NO24のレコードに対応する今回のBB状態は、連荘ボーナス状態とは判定されないことになる。続いて、NO24のボーナス状態が終了すると、ボーナス状態中の判定差数を獲得数(図10に示す「299」)として記録し、連荘ボーナス状態ではないことから「×」をNO24のレコードに記録し、ステップA1に移行する。続いて、上記したように、通常状態におけるデータの集計を繰り返す。尚、図8に示す第2表示部42の各データ、及び図11に示すボーナス履歴集計を更新する。
このように、情報表示装置4は、通常状態、及びボーナス状態のそれぞれにおいて、遊技情報を集計している。
【0039】
情報表示装置4は、遊技者により更に遊技が継続され、例えば図10のボーナス履歴のNO26に対応するボーナス状態が発生した場合(A5:YES)、NO26のレコードに、ボーナス状態の発生が18時47分であり、ボーナス状態の種類がRB状態であり、終了後G数が50、判定差数が26であることを記録する。このNO26のレコードの場合、連荘G数(100)>終了後G数(50)であり(A6:YES)、且つ、判定終了値(0)<判定差数(26)であることから(A7:YES)、当該RB状態(発生ボーナス)を連荘ボーナスとして特定する(A8)。つまり、NO26のレコードに対応するボーナス状態は、終了後G数が連荘G数未満であり、且つ、判定差数(獲得数)が判定終了値より大きい即ちメダルが残存している状態で発生したボーナス状態である。そのため、NO26のレコードに対応するボーナス状態を、連荘判定期間内に発生したボーナス状態、即ち、連荘特別状態に相当する連荘ボーナスであると判定する。このとき、NO26のレコードに連荘ボーナスであることを示す「○」を記録すると共に、NO26のレコードより前に記録されているボーナス状態のうち、連荘ボーナス状態として判定されていない直近のNO25のレコードを連荘期間の起点となったボーナス状態(初当たり)であると特定し、連荘の欄に「◎」を記録する。
【0040】
このように、本実施形態の情報表示装置4は、連荘判定期間を定めると共に、連荘ボーナス状態の判定、及び図10に示すボーナス履歴のデータの更新を行っている。尚、図10に示すボーナス履歴の獲得数の欄は、通常はそれぞれのボーナス状態が発生したときに初期化される値、即ち、1回のボーナス状態中の判定差数が記録される。ただし、連荘ボーナス状態が継続して発生している状態(連荘中)においては、連荘期間の起因となったボーナス状態(上述した例ではNO25のレコード)の発生以降の遊技における通常状態も含めた判定差数を示している。
【0041】
さて、情報表示装置4は、NO26のレコードに対応するボーナス状態が終了した後に更に遊技が継続され、NO27のレコードに対応するボーナス状態が発生した場合(A5:YES)、連荘G数(100)>終了後G数(56)であり(A6:YES)、且つ、判定終了値(0)<判定差数(−5)ではないことから(A7:NO)、当該RB状態は連荘ボーナスではないと判定し、ステップA9に移行する。つまり、NO25のレコードに対応するボーナス状態から継続された連荘は、2回となる。以降、情報表示装置4は、同様の処理を繰り返し、各ボーナス状態の発生毎に連荘判定期間を定め、発生したボーナス状態が連荘ボーナス状態であるか否かを判定している。
【0042】
このように、情報表示装置4は、遊技者による遊技の進行に応じて連荘の判定及び連荘と判定されたボーナス状態におけるデータ即ち連荘情報を集計し、ボーナス履歴として記録している。図10に示すボーナス履歴において、「平均」は、終了後G数、判定差数、獲得数の平均値を示しており、「合計」は、終了後G数、獲得数、連荘ボーナスと判定されたボーナス状態の数の合計を示している。具体的には、図10に示す一例の場合、当日の現時点までに発生したボーナス状態の数が30であり、NO27のレコードに対応するボーナス状態以降においてNO30まで連荘が継続していることなどが集計され記録されている。
【0043】
ここで、図11に示すボーナス集計履歴について説明する。ボーナス履歴集計は、図10のボーナス履歴を更に集計したデータである。ボーナス履歴集計には、以下のデータのボーナス状態の種類毎の値及び合計の値が、連荘と総合とに区分けして記録されている。尚、連荘は、連荘ボーナスと判定されたボーナス状態についての集計値であり、総合は、連荘ボーナス状態であるか否かを区別しない、即ち、非連チャンボーナス状態を含む全ボーナス状態を対象とした集計値である。
ボーナス:ボーナス状態の発生回数。
終了後G数:対応するボーナス状態が終了後に実行されたゲーム数。例えば、「BB」の「連荘」であれば、図10のボーナス履歴のNO28〜30のように、発生したボーナス状態がBB状態で、且つ、連荘ボーナスと判定されている(「×」や「◎」等ではなく「○」が記録されている)レコードのみを集計対象として抽出した集計後G数の合計値。
連荘率:全ボーナス状態の発生回数に対する連荘ボーナス状態の発生回数の割合(「連荘」÷「総合」)。
平均G数:連荘ボーナス状態に対応する終了後G数の平均値を示す「平均G数」。連荘終了後ゲーム数に相当する。
BB率:ボーナス状態のうちBB状態が発生した割合。
【0044】
次に、第2表示部42に表示されるデータの詳細、特に、ゲーム履歴表示部M7及びボーナス種別表示部M8に表示されるデータの詳細について説明する。図10に示すボーナス履歴には、過去に30回のボーナス状態が発生しており、最後のボーナス状態(NO30のレコードに対応するボーナス状態)が終了した時点から現時点までに実行された終了後G数が52であり、判定差数が218、獲得数が648であることが記録されている。そのため、第2表示部42の連荘中獲得数表示部M2には「648」、連荘中終了後G数表示部M3には「52」、残り差枚表示部M6には「218」のデータが表示されている。また、現時点で継続している連荘の起因となったボーナス状態は、直近の「◎」が記録されているNO27のレコードに対応するボーナス状態である。このNO27以降のレコードにおいて、連荘ボーナス状態として判定されているボーナス状態は、NO27〜NO30に相当する4回である。そのうち、BB状態は、NO28、NO29、及びNO30の3回、RB状態は、NO27の1回発生している。したがって、第2表示部42の連荘ボーナス内訳表示部M4には、BB状態として「3」、RB状態として「1」のデータが表示され、連荘ボーナス合計表示部M5には「4」のデータが表示されることになる。
【0045】
この状態において、ゲーム履歴表示部M7には、過去8回のボーナス状態の発生状況がグラフとして表示される。具体的には、ゲーム履歴表示部M7には、左側が最新のボーナス状態(NO30のレコードに対応するボーナス状態)に対応し、その右側がNO29のレコードに対応するボーナス状態、その右側がNO28のレコードに対応するボーナス状態のように、最新8個のボーナス状態に対応付けて、その終了後G数に対応したゲーム数が、単位ゲーム表示50により表示されている。また、ボーナス種別表示部M8には、ゲーム履歴表示部M7の表示に対応するボーナス状態の種類(B=BB状態、R=RB状態)が表示されている。
【0046】
単位ゲーム表示50は、各ボーナス状態の終了後G数を、図9の単位G数の値で除した商を切上げた数値分だけ表示される。例えば、NO30のレコードに対応した終了後G数は69であるので、終了後G数(69)÷単位G数(100)=0.69を切上げた1個の単位ゲーム表示50が表示される(1目盛り分表示される)。或いは、NO25のレコードに対応した終了後G数は951であるので、終了後G数(951)÷単位G数(100)=9.51を切上げた10の単位ゲーム表示50が表示される(10目盛り分表示される)。このように、ボーナス履歴に基づいて、ゲーム履歴表示部M7に単位ゲーム表示50を、また、ボーナス種別表示部M8に対応するボーナス状態の種類を表示することにより、遊技者は、過去のボーナス状態の発生状況をその種類別に大まかに把握することが可能になる。
【0047】
以上説明した情報表示装置4によれば、以下のような効果を得ることが出来る。
連荘ボーナス状態であるか否かを判定する場合、ボーナス状態の終了後に実行されたゲーム数である終了後G数が単位G数未満であること、及び、ボーナス状態の終了後に実行されたゲームにおける判定差数が判定終了値より大きいことを条件として、連荘判定期間を定め、その連荘判定期間内に発生したボーナス状態を特別状態として判定している。これにより、獲得出来るメダル数が多いBB状態の終了後には従来と同様にゲーム数により連荘ボーナス状態であるか否かを判定可能になる。また、獲得出来るメダル数が少ないRB状態の終了後には、判定差数により、即ち、当該RB状態において獲得したメダルをその後のゲームにおいて使い尽くしたか否かにより連荘ボーナス状態であるかを判定する。したがって、適正な連荘判定期間を定めることが出来ると共に、追加投資を行っている状況においては連荘ボーナス状態と判定されることが無くなるので、遊技者の感覚に合った連荘ボーナス状態の特定が出来る。
【0048】
連荘期間中には、上記した適正な連荘判定期間に基づいて集計した連荘情報を第2表示部42に表示するので、より遊技者の感覚に合った連荘情報を提供することが出来る。
連荘情報として、図8に示すように第2表示部42の各表示部M1〜M8にそれぞれのデータを表示するので、遊技者は、自身の遊技情報を容易に把握することが出来る。この場合、連荘判定期間中に発生したボーナス状態を連荘ボーナス状態として特定して連荘ボーナス合計表示部M5に表示するので、遊技者の感覚に合った連荘特別状態を特定することが出来る。
【0049】
ゲーム履歴表示部M7に、単位ゲーム表示50を用いて過去のボーナス状態の履歴を表示するので、ゲーム履歴表示部M7を参照することにより、遊技者は、感覚的に連荘特別状態を把握出来るようになる。また、本実施形態では、連荘G数と単位G数とを同一の値としているので、ゲーム履歴表示部M7において1目盛り分の単位ゲーム表示50が表示されている場合には、連荘ボーナス状態が発生した可能性が高いことを確認することが出来る。更に、単位ゲーム表示50が1目盛り分であるボーナス状態が多く表示されている場合には、当該遊技機2ではボーナス状態の発生割合が多いことを把握出来る。
【0050】
(第2実施形態)
以下、第2実施形態による遊技情報表示装置について図13から図16を参照しながら説明する。第2実施形態では、判定差数をボーナス状態の発生毎に初期化するのではなく、一連の連荘期間において継続して集計している点において第1実施形態と異なっている。尚、第2実施形態による遊技情報表示装置や遊技機の構成は、第1実施形態と同様であるので、図1から図7、及び図9をも参照しながら説明する。
本実施形態の情報表示装置4は、図16に示す連荘ボーナス判定処理2を実行しており、遊技者の遊技の進行に伴って図13に示すボーナス履歴及び図14に示すボーナス履歴集計を記憶領域に記憶及び集計すると共に、図15に示すように第2表示部42の表示を更新する。尚、説明簡略化のため、まず連荘ボーナス判定処理2によるボーナス履歴(図13参照)の集計について説明し、その後、集計したボーナス履歴に基づくボーナス履歴集計(図14参照)の集計及び第2表示部42への連荘情報の表示(図15参照)について説明する。
【0051】
情報表示装置4は、通常状態では、図16に示す連荘ボーナス判定処理2において、連荘フラグが1であるか(B1)、ゲーム判定したか(B9)、ボーナス発生したか(B15)、を判定している。ここで、連荘フラグとは、ボーナス状態が終了したときに1になるフラグであり、ボーナス状態が発生していない場合には0である。つまり、過去にボーナス状態が発生していない通常状態では連荘フラグが0であり(B1:NO)、ボーナス発生していないことから(B15:NO)、ゲーム判定したかを繰り返し判定する。遊技者によりゲームが開始されるとゲーム判定となり(B9:YES)、終了後G数を加算し(B10)、連荘フラグが0であることから(B11)、ステップB15に移行する。つまり、情報表示装置4は、連荘フラグが1でない通常状態では、実質的には終了後G数の加算処理の実行を繰り返すことになる。尚、このとき、図13に示す終了後G数も更新している。
【0052】
さて、情報表示装置4は、上記したように連荘フラグが1でない状態で遊技者により遊技が繰り返されてボーナス状態が発生した場合、即ち、ボーナス発生と判定した場合には(B15:YES)、連荘フラグが1でないことから(B16)、アウト信号を受信したか(B18)、セーフ信号を受信したか(B19)、ボーナス終了であるか(B20)、を判定するようになる。この状態において、アウト信号を受信した場合には(B18:YES)、判定差数を減算し(B21)、セーフ信号を受信した場合には(B19:YES)、判定差数を加算する(B22)。つまり、ボーナス状態が終了するまで判定差数の加算処理及び減算処理を繰り返すことにより、ボーナス状態で獲得した差媒体数である獲得数を計数している。尚、このとき、図13に示す獲得数も更新する。
【0053】
情報表示装置4は、ボーナス状態で遊技者による遊技が繰り返され、ボーナス状態が終了すると(B20:YES)、発生したボーナス状態が連荘ボーナス状態であるかを判定する(B23)。本実施形態では、後述するように連荘フラグが1である状態で発生したボーナス状態を連荘ボーナス状態として判定する。今回発生したボーナス状態は連荘フラグが0の状態で発生していることから連荘ボーナスではないため(B23:NO)、単位G数>終了後G数であるかを判定する(B24)。例えば、今回のボーナス状態が図13に示すボーナス履歴のレコードNO1に対応したボーナス状態の場合、連荘G数(100)よりも終了後G数(168)のほうが大きいため(B24:NO)、単位ゲーム表示50の数である単位ゲーム表示数を終了後G数に対応した数に設定する(B25)。この場合、単位ゲーム表示数は、第1実施形態と同様に算出され、終了後G数(168)÷単位G数(100)=1.68を切り上げた2個になる。つまり、第2表示部42のゲーム履歴表示部M7には、2個(2目盛り分)の単位ゲーム表示50が表示されることになる。また、このとき、ボーナス種別表示部M8には、対応するボーナス状態の種類(今回の場合、RB状態に対応する「R」)が表示される。その後、終了後G数を0にし(B28)、連荘フラグを1にした後(B29)、ステップB1に移行する。このように、情報表示装置4は、連荘フラグが1でない期間における遊技情報の集計を行っている。
【0054】
情報表示装置4は、ボーナス状態が終了すると、ステップB29において連荘フラグを1にしていることから(B1:YES)、アウト信号を受信したか(B2)、セーフ信号を受信したか(B7)を判定するようになる。アウト信号を受信した場合には(B2:YES)、判定差数を減算し(B3)、判定差数が判定終了値(0。図1参照)よりも大きいか、即ち、判定終了値<判定差数かを判定する(B4)。例えばボーナス状態の直後のゲームなどでは、判定終了値<判定差数であることから(B4:YES)、ステップB7に移行する。一方、セーフ信号を受信した場合には(B7:YES)、判定差数を加算して(B8)、ステップB9に移行する。つまり、ボーナス状態が発生した後の通常状態で実行されるゲームでは、上記した終了後G数の計数に加えて、アウト信号及びセーフ信号に基づいて、判定差数即ち前回のボーナス状態で遊技者が獲得したメダル数の計数も行われるようになる。尚、図13に示すボーナス履歴、図14に示すボーナス履歴集計、及び図15に示す各表示部M1〜M8のデータ表示も更新する。
【0055】
この状態で、次のボーナス状態が発生することなく遊技が繰り返されると、通常状態では一般的にアウトのほうがセーフよりも多いことから、前回のボーナス状態で獲得した獲得数である判定差数が徐々に減少し、最終的には判定差数が判定終了値以下になると想定される。情報表示装置4は、連荘フラグが1の場合(B1;YES)、アウト信号の受信に伴って(B2:YES)、判定差数の減算をする(B3)。判定差数の減算処理が繰り返され、判定終了値<判定差数ではなくなると(B4:NO)、連荘フラグを0にした後(B5)、判定差数を0にする(B6)。つまり、連荘フラグは、連荘期間にボーナス状態で獲得したメダルが無くなるまで1になっている。また、ゲーム判定を繰り返すことにより(B9:YES)、終了後G数を加算すると(B10)、連荘フラグが1であることから(B11:YES)、連荘G数<終了後G数であるかを判定する(B12)。このとき、連荘G数よりも終了後G数が大きくなると(B12:YES)、連荘フラグを0にすると共に(B13)、判定差数を0にする(B14)。つまり、連荘フラグは、ボーナス状態の終了後に連荘G数のゲームが消化されるまで1になっている。
【0056】
即ち、情報表示装置4は、ボーナス状態の終了後に実行されたゲームにおいて、判定差数が判定終了値以下になった場合、或いは、終了後G数が連荘G数よりも大きくなった場合に連荘フラグを0にして連荘判定期間を終了させる。また、この連荘判定期間の終了時に判定差数を0に初期化している。即ち、本実施形態の場合、判定差数は、後述する連荘ボーナス状態が継続している連荘期間にはボーナス開始時までの獲得数を維持する一方、それ以外のボーナス状態が発生した場合には0になる。尚、連荘判定開始(連荘の起因となるボーナス発生)時に判定差数を初期化する構成にしても良い。
このように、本実施形態では、連荘フラグが1である期間を連荘判定期間として定めている。
【0057】
情報表示装置4は、連荘判定期間が終了した後において遊技者により更に遊技が繰り返されると、上記した各ステップを繰り返し、通常状態及びボーナス状態におけるデータの記録、集計、表示などを繰り返す。この状態で例えば図13のNO24のレコードに対応するボーナス状態が発生した場合、情報表示装置4は、ボーナス発生したと判定した後(B15:YES)、上記したようにステップB18〜B22の処理を繰り返してボーナス状態における判定差数を計数する。ボーナス状態が終了すると(B20:YES)、判定差数が0となり連荘フラグが0であることから連荘ボーナス状態ではないものの(B23:NO)、単位G数>終了後G数であることから(B24:YES)、単位ゲーム表示数を2に設定する(B26)。この場合、図15のゲーム履歴表示部M7には、右から2番目の表示のように、1目盛り目(白抜きの目盛り)と2目盛り目(塗りつぶしの目盛り)とでその表示態様が異なる2つの単位ゲーム表示50が表示される。これにより、表示された単位ゲーム表示50に対応するボーナス状態が連荘ボーナス状態であったのか否かを遊技者が特定することをサポートしている。即ち、1つ目の白抜きの単位ゲーム表示50は、そのボーナス状態に対応付けられている終了後G数が連荘G数未満であることを示しており、2つ目の塗りつぶしの単位ゲーム表示50は、判定差数が判定終了値より大きいことを示している。これにより、遊技者は、ゲーム履歴表示部M7の右から2番目の表示に対応するボーナス状態は、連荘ボーナス状態ではなかったことを認識出来る。
【0058】
次に本実施形態における連荘判定、即ち、連荘判定期間における連荘ボーナス状態が連荘であるか否かの判定について説明する。
情報表示装置4は、例えば図13のNO25のレコードに対応するボーナス状態が発生した場合、同様に連荘フラグを1にした連荘判定期間を定める。そのボーナス状態の終了後の連荘判定期間内においてNO26のレコードに対応するボーナス状態が発生すると、ボーナス発生したと判定した時点において(B15:YES)、連荘フラグが1であることから(B16:YES)、そのボーナス状態を連荘ボーナス状態として特定する(B17)。このとき、NO26のレコードの連荘に「○」を記録すると共に、NO25のレコードに、連荘の起因となったボーナス状態であることを示す「◎」を記録する。続いて、ステップB18〜B22の処理を繰り返し、ボーナス状態における判定差数を計数し、ボーナス状態が終了すると(B20:YES)、連荘ボーナス状態であることから、単位ゲーム表示数を1に設定する(B27)。この場合、図15のゲーム履歴表示部M7には、右から4番目の表示のように1目盛り目(白抜きの目盛り)の単位ゲーム表示50が表示される。これにより、遊技者は、ゲーム履歴表示部M7の右から4番目の表示に対応するボーナス状態は、連荘ボーナス状態であることを認識出来る。
【0059】
情報表示装置4は、このようにして遊技の進行に応じて連荘の判定及び連荘と判定されたボーナス状態におけるデータを図13のボーナス履歴として集計すると共に、図14に示すボーナス集計履歴も集計している。ただし、第2実施形態では連荘が継続している期間では連荘ボーナス発生時に判定差数を初期化せず維持していることから、図13のボーナス履歴ではNO27のレコードに対応するボーナス状態も連荘ボーナス状態として判定している。そのため、図14に示すボーナス履歴集計のうち、終了後G数、連荘率、平均G数の計算結果が第1実施形態の計数結果と異なることになる。
【0060】
また、情報表示装置4は、ボーナス履歴に基づいて、各表示部M1〜M8にデータを表示する。具体的には、図13に示すボーナス履歴には、過去に30回のボーナス状態が発生しており、NO30のレコードに対応する最後のボーナス状態が終了した時点から現時点までに実行された終了後G数が52であり、判定差数が669、獲得数が669であることが記録されている。そのため、第2表示部42の連荘中獲得数表示部M2には「669」、連荘中終了後G数表示部M3には「52」、残り差枚表示部M6には「669」のデータが表示されている。また、連荘の起因となったボーナス状態はNO25のレコードに対応するボーナス状態であり、このNO25以降のレコードにおいて、連荘ボーナス状態として判定されているボーナス状態は、NO27〜NO30に相当する6回である。そのうち、BB状態は、NO28〜NO30の3回、RB状態は、NO25〜NO27の3回発生している。したがって、第2表示部42の連荘ボーナス内訳表示部M4には、BB状態として「3」、RB状態として「3」のデータが表示され、連荘ボーナス合計表示部M5には「6」のデータが表示される。
【0061】
ゲーム履歴表示部M7には、第1実施形態と同様に、左側が最新のボーナス状態に対応した最新8個のボーナス状態に対応付けた単位ゲーム表示50が表示され、ボーナス種別表示部M8には、ゲーム履歴表示部M7の表示に対応したボーナス状態の種類が表示される。単位ゲーム表示50は、第1実施形態と同様に、各ボーナス状態の終了後G数を、図9の単位G数の値で除した商を切上げた数値分だけ表示される。これにより、遊技者は、過去のボーナス状態の発生状況を、その種類別に把握することが可能になる。
【0062】
以上説明した情報表示装置4によれば、以下のような効果を得ることが出来る。
連荘ボーナス状態であるか否かを判定する場合、連荘フラグが1であること、及び判定差数が判定終了値よりも大きいことを条件として連荘判定期間を設定し、その連荘判定期間内において発生したボーナス状態を連荘ボーナス状態であると特定する。つまり、連荘の起点となったボーナス状態が発生してから現時点までの差数を判定差数として特定し、連荘の起点となるボーナス状態の発生時点から獲得したメダルを使い尽くすか否かにより、連荘ボーナス状態であるか否かを判定している。これにより、遊技者がメダルを所有している状態が連荘と判定され、遊技者の感覚に合った連荘ボーナス状態の特定が出来る。
【0063】
また、連荘の起点となるボーナス状態の発生時点から獲得したメダルを使い尽くすか否かにより連荘ボーナス状態を判定しているので、連荘中に獲得したメダル遊技媒体が残存している状態で無闇に連荘判定期間が終了することが無くなる。そのため、より遊技者の感覚に合った連荘特別状態の特定が出来る。また、より長い期間を連荘判定期間として判定するため、連荘情報の表示や連荘中の演出等を行うことが出来、興趣を高めることが出来る。
連荘ボーナス状態に対応する単位ゲーム表示50を1目盛り分の表示にする一方、連荘ボーナス状態に対応していない単位ゲーム表示50を、終了後G数と単位G数とにより特定される単位ゲーム表示50の表示数に1加算して2目盛り分の表示にしている。これにより、遊技者は、ゲーム履歴表示部M7に1目盛り分の単位ゲーム表示50が表示されていれば連荘ボーナス状態であること、及び2目盛りであれば連荘ボーナス状態でないことを容易に把握することが出来る。また、ゲーム履歴表示部M7に過去のボーナス状態の履歴を表示しているので、上記した連荘ボーナス状態であったか否かに加えて、連荘がどの程度継続しているかを感覚的に把握出来るようになる。
【0064】
また、連荘ボーナス状態に対応する単位ゲーム表示50と、連荘ボーナス状態に対応していない単位ゲーム表示50との表示態様を、遊技者が識別可能に変化させているので、終了後G数は連荘G数未満であっても判定差数は判定終了値以下である状態、即ち、連荘基準を満たしていないような非連荘ボーナス状態についても、的確に連荘ボーナス状態でないことを把握出来る。この場合、2目盛り目が例えば終了後G数が1〜100ゲームで且つ非連荘のボーナス状態が発生したのか、或いは終了後G数が101〜200ゲームでボーナス状態が発生したのかを区別することが出来る。
【0065】
(その他の実施形態)
本発明は、上記した各実施形態に限定されることなく、次のように変形又は拡張することが出来る。
例示した実施形態では、判定ゲーム数と判定差数の双方を条件として連荘ボーナス状態を判定したが、BB状態後のボーナス状態が連荘ボーナス状態であるかを判定する場合には判定ゲーム数により判定する一方、RB状態後のボーナス状態が連荘ボーナス状態であるかを判定する場合には判定差数により判定するように、判定ゲーム数により連荘ボーナス状態を判定するか、判定差数により連荘ボーナス状態を判定するか等の条件を発生したボーナス状態の種類により特定し、その特定した条件により連荘ボーナス状態を判定しても良い。
【0066】
第2表示部42には、図8に示した連荘情報以外に、例えば図11のボーナス履歴集計のうち、連荘ボーナス状態として特定されたボーナス状態の発生回数である「ボーナス」「合計」−「連荘」のデータ(16)や、ボーナス状態として特定された全ボーナス状態の発生回数に対する連荘ボーナス状態の割合を示す「連荘率」−「合計」−「連荘」(53%)などのデータも表示しても良い。
第1実施形態の一部、第2実施形態の一部、及び上述したボーナス状態の種類に応じて判定方法を選択する構成を適宜組合わせても良い。即ち、第1実施形態の構成にとして、第2実施形態の連荘フラグによる連荘ボーナス状態の管理、判定差数をボーナス発生毎に初期化しない構成、単位ゲーム表示の判定方法等を適宜適用しても良い。
第2実施形態では単位ゲーム表示50を識別可能に表示を行ったが、行わなくとも良い。また単位ゲーム表示数として終了後G数と単位ゲーム数の商の端数を繰り上げたが、切り捨てても良い。更に、単位ゲーム表示50を識別表示する場合に、単位ゲーム表示を追加することを前提として識別表示したが、追加せずに対応する単位ゲーム表示自体を塗り潰す等して識別表示しても良い。勿論、両者を共に採用(1目盛り目と2目盛り目とを双方識別表示)しても良い。
【0067】
図10又は図13のボーナス履歴を前提として連荘ボーナス状態を特定したが、ボーナス履歴を前提としなくとも終了後G数や判定差数等を管理するだけで連荘ボーナス状態の特定は可能であり、その特定により図11又は図14のようなボーナス集計情報を更新して情報表示を行っても良い。
ゲームの実行をアウト信号から間接的に特定し、差数をアウト信号及びセーフ信号から直接的に特定したが、ゲームの実行を直接的に特定可能な遊技信号により特定したり、差数をアウト及びセーフを特定してから演算式により間接的に特定する等、これ以外も含め遊技情報の特定方法はどのように特定しても良い。
また、遊技機2に、遊技により遊技機2から払出された遊技媒体数(払出媒体数)を示すセーフと遊技により使用された遊技媒体数(使用媒体数)を示すアウトとの差数である差媒体数を特定可能な差数信号を出力する出力手段を設け、直接的に差媒体数を特定する構成としても良い。
対象期間として1営業日(営業開始からの累計)を例示したが、例えば1週間や1ヶ月など、どのような期間を対象期間として定めても良い。また、例示した数値や項目は全て例示であり、例示した以外の数値や項目を適宜採用したり、例示した数値や項目を適宜選択して採用しても良い。
【0068】
対象となる遊技機2としては、パチンコ遊技機を対象としても良い。この場合、遊技媒体はパチンコ玉、ゲームの実行は大当り図柄の変動回数等大当りを発生させるために作動する役物の作動回数や、その作動契機となる始動口への入賞数として取り扱えば良い。また、勿論、遊技機として所謂AT状態やRT状態等の特別遊技状態を発生可能なスロットマシンを対象としても良い。この場合、ボーナス状態の概念としてAT状態やRT状態も含む。また、ボーナス状態の種類は複数種類であれば3種類以上であっても良い。即ち、連荘判定においてボーナス状態の種類を判定したり、ボーナス状態の種類毎に判定値等を設定したりする必要がない第1実施形態、及び第2実施形態の構成によれば、多種類である場合であっても処理負荷を強いることなく好適に連荘判定を実行し得る。
【0069】
情報表示装置4が行う情報処理の一部或いは全部を、中継装置5や管理装置7等にて行う構成としても良い。同様に管理装置7が行う情報処理の一部を情報表示装置4や中継装置5にて行っても良い。尚、情報表示装置4としては、管理装置7のモニタに情報表示することで管理装置7のみにより構成される概念も含まれる。また、遊技機2と別体の遊技情報表示装置を例示したが、遊技機2自体を遊技情報表示装置として採用しても良い。この場合、遊技信号ではなく遊技の進行に応じてボーナス報知、ゲームの実行及び入賞役の種類等の遊技情報の特定が直接的に可能となる。
各実施形態において、アウト信号及びセーフ信号に基づいてゲームが実行されたかを判定するゲーム判定を行うゲーム判定処理を行うようにしたが、アウト信号だけに基づいて、アウト信号を3回受信したときのみゲーム判定する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0070】
図面中、2は遊技機、4は情報表示装置(遊技情報表示装置、ゲーム特定手段、特別状態特定手段、判定情報特定手段、設定手段、連荘判定手段、連荘情報特定手段、表示手段、差数特定手段、管理手段)、42は第2表示部(表示手段)、50は単位ゲーム表示、M1、M2、M3、M4、M5、M6、M7、M8は連荘情報を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通常状態よりも遊技媒体を獲得し易くなる特別状態を発生させるためのゲームを実行可能とし、そのゲームの結果に応じて複数種類の前記特別状態を発生可能な遊技機の遊技情報を表示対象とした遊技情報表示装置であって、
前記ゲームが実行されたことを特定するゲーム特定手段と、
前記特別状態の発生、終了を特定する特別状態特定手段と、
前記特別状態の終了時を起点として前記ゲーム特定手段により特定されたゲームの実行回数である判定ゲーム数を特定する判定情報特定手段と、
直前の前記特別状態から連続して発生した前記特別状態である連荘特別状態を判定するための設定範囲であり、前記判定ゲーム数に対する設定範囲であるゲーム範囲を設定する設定手段と、
前記特別状態が発生した場合に、前記判定情報特定手段により特定される判定ゲーム数が前記設定手段により設定されるゲーム範囲に属していることを条件として、当該発生した特別状態を前記連荘特別状態として判定する連荘判定手段と、
前記連荘判定手段による判定結果により特定される遊技情報である連荘情報を特定する連荘情報特定手段と、
前記連荘情報特定手段により特定される連荘情報を表示する表示手段と、
を備えた遊技情報表示装置において、
遊技により遊技機から払出された遊技媒体数を示すセーフと、遊技により使用された遊技媒体数を示すアウトとの差数である差媒体数を特定する差数特定手段を備え、
前記判定情報特定手段は、前記差数特定手段により特定される差媒体数であって前記特別状態の発生時を起点とした差媒体数である判定差数を特定し、
前記設定手段は、前記連荘特別状態を判定するための設定範囲として、前記判定差数に対する設定範囲である差数範囲を設定し、
前記連荘判定手段は、前記特別状態が発生した場合に、前記判定ゲーム数が前記ゲーム範囲に属していることに加えて、前記判定情報特定手段により特定される判定差数が前記設定手段により設定される差数範囲に属していることを条件として、前記連荘特別状態である旨の判定を行うことを特徴とする遊技情報表示装置。
【請求項2】
前記連荘情報は、
前記連荘特別状態として判定された特別状態数、
前記連荘特別状態が連続して発生している期間である連荘期間において発生した特別状態の発生回数を示す連荘回数、
前記連荘期間において前記差数特定手段により特定された差数であり、遊技者が獲得した遊技媒体数を示す連荘獲得媒体数、
前記連荘特別状態が発生するまでに前記ゲーム特定手段により特定されたゲームの実行回数の平均値を示す連荘終了後ゲーム数、
及び前記特別状態として特定された全特別状態数に対する前記連荘特別状態数の割合を示す連荘率の内、少なくとも1つであり、
前記連荘判定手段は、前記特別状態の終了後の前記判定ゲーム数が前記ゲーム範囲に属しており、更に前記判定差数が前記差数範囲に属している期間を連荘判定期間として特定し、その連荘判定期間中に発生した特別状態を連荘特別状態として特定することを特徴とする請求項1に記載の遊技情報表示装置。
【請求項3】
前記判定情報特定手段は、前記判定差数を特定する場合、発生した特別状態が前記連荘判定手段により前記連荘特別状態であると判定されないことを条件として、当該発生した特別状態の発生時点を前記起点として特定することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技情報表示装置。
【請求項4】
前記特別状態特定手段による前記特別状態の発生特定毎に、その発生した特別状態の直前の特別状態が終了してから特別状態が発生するまでに前記ゲーム特定手段により特定されたゲームの実行回数である終了後ゲーム数を特定し、その終了後ゲーム数を前記特別状態毎に対応付けて管理する管理手段を備え、
前記設定手段は、前記終了後ゲーム数に対して設定される設定情報であり、前記終了後ゲーム数を表示するための1単位となるゲーム数である単位ゲーム数を特定可能な単位ゲーム設定を行い、
前記表示手段は、前記終了後ゲーム数と前記単位ゲーム数とにより特定される当該終了後ゲーム数に対応する単位ゲーム表示数分の単位ゲーム表示を表示することで、前記管理手段により管理される特別状態毎に対応付けて管理される終了後ゲーム数を表示する一方、前記連荘特別状態として判定されなかった特別状態に対応する前記終了後ゲーム数であり、前記単位ゲーム数未満の終了後ゲーム数を前記単位ゲーム表示にて表示する場合に、当該終了後ゲーム数と前記単位ゲーム数とにより特定される単位ゲーム表示数に1加算した単位ゲーム表示数分の単位ゲーム表示を表示すること、及び単位ゲーム数表示を識別表示することの少なくとも一方により前記終了後ゲーム数を表示することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の遊技情報表示装置。
【請求項5】
前記表示手段は、前記連荘特別状態として判定されなかった特別状態に対応する前記終了後ゲーム数であり、前記単位ゲーム数未満の終了後ゲーム数を前記単位ゲーム表示にて表示する場合に、当該終了後ゲーム数と前記単位ゲーム数とにより特定される単位ゲーム表示数に1加算した単位ゲーム表示数分の単位ゲーム表示を識別可能に表示することを特徴とする請求項4に記載の遊技情報表示装置。
【請求項6】
通常状態よりも遊技媒体を獲得し易くなる特別状態を発生させるためのゲームを実行可能とし、そのゲームの結果に応じて複数種類の前記特別状態を発生可能な遊技機の遊技情報を表示対象とした遊技情報表示装置であって、
前記ゲームが実行されたことを特定するゲーム特定手段と、
前記特別状態の発生、終了、及び発生した特別状態の種類を特定する特別状態特定手段と、
前記特別状態の終了時を起点として前記ゲーム特定手段により特定されたゲームの実行回数である判定ゲーム数を特定する判定情報特定手段と、
直前の前記特別状態から連続して発生した前記特別状態である連荘特別状態を判定するための設定範囲であり、前記判定ゲーム数に対する設定範囲であるゲーム範囲を設定する設定手段と、
前記特別状態が発生した場合に、前記判定情報特定手段により特定される判定ゲーム数が前記設定手段により設定されるゲーム範囲に属していることを条件として、当該発生した特別状態を前記連荘特別状態として判定する連荘判定手段と、
前記連荘判定手段による判定結果により特定される遊技情報である連荘情報を特定する連荘情報特定手段と、
前記連荘情報特定手段により特定される連荘情報を表示する表示手段と、
を備えた遊技情報表示装置において、
遊技により遊技機から払出された遊技媒体数を示すセーフと、遊技により使用された遊技媒体数を示すアウトとの差数である差媒体数を特定する差数特定手段を備え、
前記判定情報特定手段は、前記差数特定手段により特定される差媒体数であって前記特別状態の発生時を起点とした差媒体数である判定差数を特定し、
前記設定手段は、前記連荘特別状態を判定するための設定範囲として、前記判定差数に対する設定範囲である差数範囲を設定し、
前記連荘判定手段は、前記特別状態が発生した場合に、前記特別状態特定手段により特定された特別状態の種類に応じて、前記判定ゲーム数が前記ゲーム範囲に属していることを条件として前記連荘特別状態である旨の判定を行うのか、前記判定情報特定手段により特定される判定差数が前記設定手段により設定される差数範囲に属していることを条件として前記連荘特別状態である旨の判定を行うのかを特定し、当該特定した条件により前記連荘特別状態の判定を行うことを特徴とする遊技情報表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−55620(P2012−55620A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−204287(P2010−204287)
【出願日】平成22年9月13日(2010.9.13)
【出願人】(000108937)ダイコク電機株式会社 (893)
【Fターム(参考)】