遊技機のタンク払出装置
【課題】球を球貯蔵室から円滑に払い出させる。
【解決手段】球貯蔵室10に球を入れた状態において、球貯蔵室10から供給口17に向けて移動する球から受ける球圧の方向と、球貯蔵室10から供給口17を経由して取込部18の受空間部19に流れ込んで螺旋払出体47で前後に分けられるとともに螺旋体52の隙間に分離されて1個ずつ取り込まれた球を球出口26に向けて移動する方向とが、同じ方向となるように、球払出機構3の螺旋払出体47が払出モータ46で正転方向に駆動されることによって、球貯蔵室10に存在する球および受空間部19に存在する球から螺旋払出体47に作用する負担が軽くなり、螺旋払出体47が円滑に回転して球詰まりを発生しにくいという利点がある。
【解決手段】球貯蔵室10に球を入れた状態において、球貯蔵室10から供給口17に向けて移動する球から受ける球圧の方向と、球貯蔵室10から供給口17を経由して取込部18の受空間部19に流れ込んで螺旋払出体47で前後に分けられるとともに螺旋体52の隙間に分離されて1個ずつ取り込まれた球を球出口26に向けて移動する方向とが、同じ方向となるように、球払出機構3の螺旋払出体47が払出モータ46で正転方向に駆動されることによって、球貯蔵室10に存在する球および受空間部19に存在する球から螺旋払出体47に作用する負担が軽くなり、螺旋払出体47が円滑に回転して球詰まりを発生しにくいという利点がある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機やスロットマシンのようなパチンコ球と呼ばれる球を遊技媒体として使用する遊技機の遊技機枠の裏面に設けられたタンク構造体が、遊技機枠を取り付けた遊技機設置構造体の補給機構から供給される球を貯蔵する球貯蔵室と、丸棒の外周面に丸棒の軸心方向に球を1個ずつ分離する間隔で当該丸棒の外周面から径方向外側に螺旋形状に突出した螺旋体の有る螺旋払出体とを備え、螺旋払出体が払出モータで一方向に駆動されることによって、球貯蔵室から球を円滑に払い出すことができる遊技機のタンク払出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機のタンク払出装置は、貯留タンクの底面に開口部を形成し、開口部の下部に位置するように、貯留タンクの下部に排出装置を設け、排出装置が排出装置本体の内部にスパイラル機構体を備え、排出装置本体の外部に駆動モータを備え、貯留タンクの球が開口部を経由して排出装置本体の内部のスパイラル機構体に供給された状態において、駆動モータがスパイラル機構体を周方向に回転するように一方向に駆動することによって、球を1個ずつ分離して貯留タンクから排出球検出器へと払い出している。しかしながら、スパイラル機構体が貯留タンクから開口部に向けて移動する球から受ける球圧の方向と貯留タンクから開口部を経由して排出装置本体の内部空間に流れ込んでスパイラル機構体で前後に分けられるとともにスパイラル機構体の隙間に分離されて1個ずつ取り込まれた球を排出球検出器に向けて移動する方向とが逆の方向になった構造であるので、スパイラル機構体に負担がかかり過ぎ、球詰まりを発生しやすいという欠点がある。
【特許文献1】特開平8−10415号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明が解決しようとする問題点は、球詰まりを発生しやすいという点である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に係る遊技機のタンク払出装置は、遊技機枠の裏面に設けられるタンク構造体が、遊技機枠を取り付ける遊技機設置構造体の補給機構から排出される球を貯蔵する上方に開放した箱形の球貯蔵室と、球貯蔵室の底壁における遊技機枠の裏面と平行な左右方向の一側部で遊技機枠の裏面と直交する前後方向の中央部に位置して左右方向に横長に形成されて球貯蔵室から球を落下する供給口と、球貯蔵室の周囲から供給口に向けて接触する球を流下させる斜面に形成された底壁における底面と、供給口の縁部から下方に連接して窪む左右方向に横長な受空間部を囲むように球貯蔵室の底壁から下方に突出した取込部と、取込部における受空間部の左右方向の一側部を塞ぐ外壁に形成された払出体挿入孔と、取込部における受空間部の左右方向の他側部を塞ぐ内壁に形成された払出体軸受孔と、取込部における受空間部の底部において受空間部の左右方向の一側部を塞ぐ外壁の側に位置して形成された球出口とを備え、払出モータの出力軸に結合された丸棒の外周面に丸棒の軸心方向に球を1個ずつ分離する間隔で当該丸棒の外周面から径方向外側に螺旋形状に突出した螺旋体を備えた螺旋払出体が、外壁の外側から払出体挿入孔を経由して受空間部に挿入され、受空間部に挿入された螺旋払出体の先端部における軸部が、受空間部から内壁の払出体軸受孔に回転可能に嵌め込まれて支持され、払出モータのモータケースが取込部を含むタンク構造体の外側面に取り付けられ、螺旋払出体が球貯蔵室から供給口に向けて移動する球から受ける球圧の方向と球貯蔵室から供給口を経由して取込部の受空間部に流れ込んで螺旋払出体で前後に分けられるとともに螺旋体の隙間に分離されて1個ずつ取り込まれた球を球出口に向けて移動する方向とが同じ方向となるように払出モータで正転方向に駆動されることを最も主要な特徴とする。また、本発明に係る遊技機のタンク払出装置は、球貯蔵室には球貯蔵室から供給口への球の流入を阻止する庇が球出口の真上に位置して設けられたり、取込部の受空間部において螺旋払出体で供給口に向けて移動する球による球詰まりが発生した場合、螺旋払出体が払出モータで逆転方向に駆動される構成であって、取込部における受空間部の左右方向の他側部を塞ぐ内壁には払出モータで逆転方向に駆動される螺旋払出体の螺旋体で球出口の側から内壁の側に移動する球を受け入れる退避孔が形成されたり、取込部の球出口から下方に排出される球を検出する払出球検出機構が球出口の真下に設けられたり、払出球検出機構が、タンク構造体に取り付けられる払出検出機構躯体と、払出検出機構躯体の内部に装着された一体の払出球検出器とを備え、払出球検出器が、螺旋払出体の前後から球出口を経由して排出される球を個別に通過させて電気的に検出するための複数の球検出孔と、複数の球検出孔を通過する球を検出する検出素子への電気的な入出力線を接続するための一体のコネクタとを備えたりすることも特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明に係る遊技機のタンク払出装置は、タンク構造体の球貯蔵室の供給口から下方に突出した取込部の受空間部に配置された螺旋払出体が、球貯蔵室から供給口に向けて移動する球から受ける球圧の方向と球貯蔵室から供給口を経由して取込部の受空間部に流れ込んで螺旋払出体で前後に分けられるとともに螺旋体の隙間に分離されて1個ずつ取り込まれた球を球出口に向けて移動する方向とが同じ方向となるように払出モータで正転方向に駆動されるので、螺旋払出体への負担が軽減され、螺旋払出体が円滑に回転し、球詰まりを発生しにくく、球貯蔵室から球を円滑に払い出すことができるという利点がある。球貯蔵室には球貯蔵室から供給口への球の流入を阻止する庇が球出口の真上に位置して設けられれば、螺旋払出体への負担を一層軽減することができるという利点がある。取込部の受空間部において螺旋払出体で供給口に向けて移動する球による球詰まりが発生した場合、螺旋払出体が払出モータで逆転方向に駆動される構成であって、取込部における受空間部の左右方向の他側部を塞ぐ内壁には払出モータで逆転方向に駆動される螺旋払出体の螺旋体で球出口の側から内壁の側に移動する球を受け入れる退避孔が形成されれば、退避孔が設けられていない場合に比べ、払出モータの逆転と正転とによる球の往復移動距離が大きくなり、この大きな往復移動距離を球が移動することによって、球詰まりを適切に解消することができるという利点がある。取込部の球出口から下方に排出される球を検出する払出球検出機構が球出口の真下に設けられれば、タンク払出装置の上下寸法を小さくすることができるうえ、球が球出口から払出球検出機構を通過するまでの時間を短くすることができるという利点がある。払出球検出機構が、タンク構造体に取り付けられる払出検出機構躯体と、払出検出機構躯体の内部に装着された一体の払出球検出器とを備え、払出球検出器が、螺旋払出体の前後から球出口を経由して排出される球を個別に通過させて電気的に検出するための複数の球検出孔と、複数の球検出孔を通過する球を検出する検出素子への電気的な入出力線を接続するための一体のコネクタとを備えれば、2個の球検出器を使用する場合に比べ、配線を簡素化できるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1−図16は、発明を実施するための最良の形態である。図1は、遊技機のタンク払出装置1を分解して示す。図2は、タンク構造体2と球払出機構3と払出球検出機構4および連結樋5を分解して示す。図3は、タンク構造体2における取込部18の周囲を球の移動する方向と直交する方向に切断した断面を示す。図4は、タンク構造体2における取込部18の周囲を球の移動する方向に切断した断面を示す。図5は、タンク払出装置1の外観を示す。図6は、タンク払出装置1における球と螺旋払出体47との関係を示す図3に類似する断面を示す。図7は、タンク払出装置1における球と螺旋払出体47との関係を示す図4に類似する断面を示す。図8は、タンク払出装置1における球詰まりの状態を示す図4に類似する断面を示す。図9は、タンク払出装置1における球詰まり解消の状態を示す図4に類似する断面を示す。図10は、パチンコ機における遊技機枠121と遊技盤155とを分解して示す。図11は、遊技機枠121の裏面を示す。図12は、遊技機枠121の平面を示す。図13は、タンク払出装置1の中継基板7における配線接続の平面を示す。図14は、遊技機枠121にタンク払出装置1を取り付けた側面を示す。図15は、遊技機枠121に遊技盤155を取り付けたパチンコ機の裏面を示す。図16は、パチンコ機の電気系統を示す。この明細書において、「前」、「後」、「裏」、「左」、「右」、「上」、「下」の方向は、図10の状態に遊技機枠121および遊技盤155を置き、それらを前側から見た場合に特定される方向である。「後」と「裏」とは同じ方向である。
【0007】
図1を参照し、遊技機のタンク払出装置1の構成部品について説明する。タンク払出装置1は、タンク構造体2、球払出機構3、払出球検出機構4、連結樋5、球切れ検出機構6、中継基板7、基板蓋8を備える。タンク構造体2は、球貯蔵室10と基板収納室11とを備える。球貯蔵室10と基板収納室11との配置は、球貯蔵室10が後側で、基板収納室11が前側である。球貯蔵室10は、図10に示す遊技機枠121を取り付ける図外の遊技機設置構造体における補給機構から排出された球を貯蔵する部屋であって、方形な底壁12、底壁12の周囲から上方に突出した左壁13、右壁14、前壁15、後壁16によって、上方に開口した箱形の部屋として構成される。
【0008】
球貯蔵室10の底壁12には、球貯蔵室10から球払出機構3に球を落下する供給口17が、球貯蔵室10の底壁12における遊技機枠121の裏面と平行な左右方向の一側部としての右側部で、球貯蔵室10における遊技機枠121の裏面と直交する前後方向の中央部に位置して左右方向に横長な方形に形成される。底壁12の球と接触する底面は、球が球貯蔵室10の周囲から供給口17に向けて流れる斜面を形成する。供給口17には、下方に突出する取込部18が設けられる。取込部18は取込部18の内部に、供給口17の縁部から下方に連接して窪む左右方向に横長な受空間部19を囲み形成する。
【0009】
受空間部19の左右方向の一側部としての右側部を塞ぐ外壁20には、払出体挿入孔21とモータ取付部22とが形成される。受空間部19の左右方向の他側部としての左側部を塞ぐ内壁23には、払出体軸受孔24と退避孔25とが形成される。受空間部19の下側部を塞ぐ底部には、図2−図4に示す球出口26と逃孔27とが形成される。球貯蔵室10の底壁12には、底壁12から下方に突出した筒状の払出球検出機構取付部28と、底壁12から下方に突出した筒状の球切れ検出機構取付部29とが設けられる。払出球検出機構取付部28は、取込部18の前後に配置される。球切れ検出機構取付部29は、取込部18よりも左側に位置し、球切れ検出機構6が球貯蔵室10の底壁12の底面を左側から供給口17に向けて流れて供給口17に取り込まれる近傍での球の有無を検出するように、取込部18の近くで、球貯蔵室10の前後方向の中央部に配置される。
【0010】
基板収納室11は、タンク払出装置1に設けられる電気部品の全ての配線を集中的に接続する中継基板7を格納する部屋であって、方形な底壁31、底壁31の周囲から上方に突出した左壁32、右壁33、前壁34、後壁35によって、上方に開口した箱形の部屋として構成される。基板収納室11の後壁35と球貯蔵室10の前壁15とは、互いに一体となって、基板収納室11と球貯蔵室10とを区分する隔壁を構成する。基板収納室11の底壁31には、底壁31から上方に突出した筒状の基板取付部36が、基板収納室11の一側部としての右側部に設けられる。基板取付部36は、中継基板7の四隅に形成された取付孔69と同じ個数である。基板収納室11の他側部としての左側部には、基板収納室11の底壁31と前壁34および後壁35のそれぞれに連接した補強壁37が設けられる。基板収納室11の前壁34および後壁35には、前壁34および後壁35から基板収納室11に突出する蓋係合突起38;39が、互いに向き合う格好で、基板取付部36の位置する基板収納室11の右側部に設けられる。
【0011】
基板収納室11の左壁32および右壁33には、上方および左右に開放された溝状の配線孔41;42が個別に設けられる。基板収納室11の後壁35、左壁32および右壁33は、基板収納室11の底壁31からの高さが互いに同じであるのに対し、基板収納室11の前壁34における底壁31からの高さは、基板収納室11の後壁35、左壁32および右壁33よりも高い。基板収納室11の前壁34における後壁35、左壁32および右壁33よりも上方に突出した部分には、タンク構造体2を可動枠123に取り付けるための前後方向に貫通するねじ挿入孔としての取付孔43が左右に設けられる。このように、取付孔43が、基板収納室11の前壁34における後壁35よりも上方に突出した部分に設けられたことによって、タンク構造体2が図11に示す可動枠123の裏面に止ねじ209で固定される場合、ドライバーのような工具がタンク構造体2の後側から後壁35の上を通過して止ねじ209を締結することができるので、工具で止ねじ209を締結するための操作が容易となる。基板収納室11の前壁34には、前壁34から前側に突出した補強を兼ねる位置決め部44が、左右に延びた凸条に設けられる。位置決め部44は、補強としての強度向上の観点から、タンク構造体2の右から左に行くにしたがって下方から上方に上り階段を構成する階段状である。
【0012】
球払出機構3は、払出モータ46、螺旋払出体47、図2に示す孔閉塞体48を備える。払出モータ46はステップモータにより構成される。払出モータ46のモータケースには、取付足49がモータケースの径方向外側に突出する。取付足49は、ねじ挿入孔50を備える。螺旋払出体47は、払出モータ46のモータ軸のような図2に示す出力軸51に同軸に結合された丸棒の外周面に螺旋体52を備える。出力軸51は、外周部の一部が平坦面となるように切除された異形であって、螺旋払出体47の丸棒の中心には出力軸51の異形となった部分を整合するように嵌め込むことができる図外の穴が丸棒の一端面から内部に窪む窪みとして形成される。よって、出力軸51の異形となった部分が螺旋払出体47の図外の穴に挿入されることによって、出力軸51と螺旋払出体47とが一緒に周方向に回転する格好となる。螺旋体52は、螺旋払出体47の丸棒の軸心と平行な方向に球を1個ずつ分離する間隔で、当該丸棒の外周面から径方向外側に螺旋形状に突出する。螺旋払出体47の先端部には、丸棒より細い軸部53が、同軸に突出する。
【0013】
払出球検出機構4は、タンク構造体2に取り付けられる払出検出機構躯体55の内部に払出球検出器56を装着した構造である。連結樋5は、払出検出機構躯体55の下部に取り付けられ、払出球検出機構4から下方に排出された球を真下に誘導する縦形の樋である。球切れ検出機構6は、タンク構造体2に取り付けられる球切れ検出機構躯体57の内部に球切れ検出器58を収納した構造である。球切れ検出機構躯体57は、外側に突出する取付足59を備える。取付足59はねじ挿入孔54を備える。
【0014】
中継基板7は、プリント基板のような回路基板60にコネクタ61;62;63;64;65;66;67;68を実装した構造である。コネクタ61−64;66−68のそれぞれに設けられた電気端子としてのコネクタピンとコネクタ65に設けられた電気端子としてのコネクタピンとが、回路基板60に付設されたプリント配線のような箔形状の配線で、互いに接続される。回路基板60の四隅には、取付孔69を備える。基板蓋8は、基板収納室11の前壁34よりも後側に位置し、基板収納室11の上部における開口を全面的に塞ぐ大きさの板状である。基板蓋8が基板収納室11の上部における開口を塞いだ場合、基板蓋8の後縁部の下面、左縁部の下面、右縁部の下面は、基板収納室11の後壁35、左壁32および右壁33の上面に上方から重ね合わされて接触する。基板蓋8には、基板蓋8から下方に突出する左右一対の取付部71;72が、基板収納室11の前壁34と後壁35との間に前壁34と後壁35とに接触するかまたは接触する程度に近付いて嵌め込まれる前後方向に相対峙する間隔で、前後に設けられる。
【0015】
前側の取付部71には、係合溝73が、取付部71における基板収納室11の前壁34と対向する前面から内部に窪む形態に設けられる。後側の取付部72には、係合溝74が、取付部72における基板収納室11の後壁35と対向する後面から内部に窪む形態に設けられる。前側における係合溝73および後側における係合溝74は、基板蓋8を前側から見た場合、互いに同じ形となるように、前後方向で対称となる対称形であって、下方に開口された下部縦溝と、下部縦溝の上端から右側に直線的に連接された横溝と、横溝の右端から上方に連接された上部縦溝とからなる、屈曲溝として構成される。連結樋5の上部には、左取付部108と右取付部109とが、左取付部108と右取付部109との間に溝102を介在させて設けられる。溝102は、払出球検出機構4の連結樋取付部86を挿入する隙間である。左取付部108はねじ挿入孔104を備える。右取付部109はねじ締結孔105を備える。
【0016】
図2を参照し、タンク構造体2における取込部18の下部周り、球払出機構3の孔閉塞体48、払出球検出機構4の構造について説明する。取込部18の底部には、球出口26と逃孔27とが設けられる。球出口26は、球を取込部18から払出球検出機構4に排出する孔であって、外壁20の側に位置し、螺旋体52における右側の1つ隙間の真下に位置する。逃孔27は、球払出機構3の螺旋体52の下部を逃げるために、底壁12の前後方向の中央部に位置し、球出口26に連接して左右方向に横長な方形に形成された孔である。取込部18の内壁23に形成された退避孔25は、1個の球の直径よりも小さな直径を有する。
【0017】
孔閉塞体48は、払出体挿入孔21を全体的に覆い隠す大きさであって、中心部に、軸受挿入孔76、丸棒挿入孔77、丸棒挿入孔77を囲む環状の突起78を備える。軸受挿入孔76は、払出モータ46の出力軸51の軸受部51aを挿入させる貫通孔であって、丸棒挿入孔77と同軸である。丸棒挿入孔77は、螺旋払出体47の丸棒を挿入する貫通孔であって、螺旋払出体47の丸棒より大きいが螺旋体52の外径よりも小さい直径を有する。突起78は、払出体挿入孔21を塞ぐものであって、丸棒挿入孔77の孔縁から螺旋払出体47の延長する方向と同じ方向に突出する。そして、螺旋払出体47と払出モータ46の出力軸51とが互いに結合される以前において、螺旋払出体47における丸棒の螺旋体52の形成されていない後端部が孔閉塞体48の丸棒挿入孔77に嵌め込まれる。丸棒挿入孔77に嵌め込まれた螺旋払出体47と丸棒挿入孔77との間の隙間は、球が受空間部19から漏れることない寸法になっている。このように孔閉塞体48が螺旋払出体47に装着された後、螺旋払出体47と払出モータ46の出力軸51とが互いに嵌め合わされる。その後、払出モータ46が止ねじ100でモータ取付部22に取り付けられることによって、払出モータ46の軸受部51aが軸受挿入孔76に収納され、孔閉塞体48における突起78の周囲の部分が払出モータ46のモータケースと取込部18の外壁20とに接触して払出モータ46と取込部18との間の隙間を保持する一方、突起78が払出体挿入孔21に嵌め込まれ、球が受空間部19から払出体挿入孔21を経由して漏れないように、突起78が払出体挿入孔21を塞ぐ(図7参照)。
【0018】
払出球検出機構4の払出検出機構躯体55は、左側に開口した箱形の検出器収納室79を備える。検出器収納室79は、払出球検出器56を格納する部屋である。検出器収納室79の上側を形成する上壁80と検出器収納室79の下側を形成する下壁81とには、一対の球貫通孔82;83を前後に個別に備える。上壁80に設けられた一対の球貫通孔82と下壁81に設けられた球貫通孔83とは互いに上下方向で同軸である。上壁80の開口側縁には、フック84が下方に突出する。下壁81には、係合片85と連結樋取付部86とが設けられる。係合片85は、下壁81の前後方向中央部において、下壁81の開口側縁から内部に切り込まれた前後に一対のスリット87で、下壁81から片持ち梁のように切り離された形態である。係合片85の開口側縁には、フック88が上方に突出する。連結樋取付部86は、下壁81から下方に突出し、中央にねじ挿入孔89を備える。
【0019】
検出器収納室79の前側を形成する前壁91と検出器収納室79の後側を形成する後壁92とには、取付足93が設けられる。前壁91に設けられた取付足93は前壁91から前側に突出し、ねじ挿入孔94を備える。後壁92に設けられた取付足93は後壁92から後側に突出し、ねじ挿入孔94を備える。払出球検出器56は、一体の検出器躯体95と複数の球検出孔96と一体のコネクタ97とを備える。検出器躯体95は、合成樹脂により一体に形成される。球検出孔96は、螺旋払出体47で前後に分けられたまま取込部18の球出口26から下方に排出される球を個別に通過させるために検出器躯体95に前後で一対に形成される。コネクタ97は、一対の球検出孔96を個別に通過する球を検出するために検出器躯体95に内蔵された図外の検出素子への電気的な入出力線としての図13に示す配線213を接続するものである。つまり、払出球検出機構4は、タンク構造体2に取り付けられる払出検出機構躯体55と、払出検出機構躯体55の内部に装着された一体の払出球検出器56とを備え、払出球検出器56が、螺旋払出体47の前後から球出口26を経由して排出される球を個別に通過させて電気的に検出するための複数の球検出孔96と、複数の球検出孔96を通過する球を検出する図外の検出素子への電気的な入出力線を接続するための一体のコネクタ97とを備えているので、2個の球検出器を使用する場合に比べ、配線を簡素化できるという利点がある。
【0020】
図3および図4を参照し、タンク構造体2の取込部18における周囲の内部について説明する。タンク構造体2における球貯蔵室10の右側部を形成する右壁14の下部には、庇98が、取込部18における球出口26の真上に位置し、右壁14から球貯蔵室10に突出する形態に設けられる。庇98は、球貯蔵室10から供給口17への球の流入を阻止する壁であって、球貯蔵室10に貯蔵された球が図2に示す螺旋払出体47の螺旋体52に取り込まれて球出口26の真上に到達した球と干渉しないように、球貯蔵室10の底壁12にも連接した隔壁である。庇98の上面は、球貯蔵室10に貯蔵された球を供給口17の方に誘導する斜面を構成する。庇98の下面は、取込部18の受空間部19に配置される螺旋払出体47と干渉しない形状である(図7参照)。
【0021】
上記のように構成されたタンク構造体2、球払出機構3、払出球検出機構4、連結樋5、球切れ検出機構6、中継基板7、基板蓋8を組み合わせることによって、タンク払出装置1を組み立てる仕方について説明する。図1において、螺旋払出体47の軸心が左右方向に向けられた格好で、螺旋払出体47の軸部53がタンク構造体2の右外側から払出体挿入孔21を経由して受空間部19に挿入され、この受空間部19に挿入された螺旋払出体47の軸部53が払出体軸受孔24に嵌め込まれ、孔閉塞体48の丸棒挿入孔77がタンク構造体2の右外側から螺旋払出体47に嵌め込まれ、孔閉塞体48の突起78がタンク構造体2の払出体挿入孔21に嵌め込まれる。その後、タッピングスクリューのような止ねじ100が払出モータ46の取付足49のねじ挿入孔50からタンク構造体2のモータ取付部22の内部孔に締結されることによって、払出モータ46のモータケースがタンク構造体2に固定される。
【0022】
図2にも示すように、払出球検出器56の球検出孔96が払出検出機構躯体55の側に向けられ、払出球検出器56の検出器躯体95が払出検出機構躯体55の検出器収納室79に挿入されるのに伴い、係合片85のフック88が検出器躯体95に接触し、係合片85が下方に撓み、検出器躯体95が係合片85のフック88を越えると、係合片85の撓みが元に戻り、上壁80のフック84と係合片85のフック88とが検出器躯体95におけるコネクタ97の設けられた側の面に係合することによって、払出球検出器56が払出検出機構躯体55の内部に装着される。このように払出球検出器56が払出検出機構躯体55の内部に装着されることによって、2個の球検出孔96が払出検出機構躯体55の上壁80の一対の球貫通孔82と下壁81の一対の球貫通孔83と同軸になり、コネクタ97が払出検出機構躯体55よりも外側に突出する。このように払出球検出器56の装着された払出検出機構躯体55がタンク構造体2に取り付けられる。それには、止ねじ101が取付足93のねじ挿入孔94からタンク構造体2の払出球検出機構取付部28の内部孔に締結されることによって、払出検出機構躯体55がタンク構造体2の下部に固定される。
【0023】
連結樋5の溝102が払出球検出機構4の連結樋取付部86に下方から嵌め込まれた後、タッピングスクリューのような止ねじ103が連結樋5のねじ挿入孔104から連結樋取付部86のねじ挿入孔89を経由して連結樋5のねじ締結孔105に締結されることによって、連結樋5が払出球検出機構4の下部に固定される。タッピングスクリューのような止ねじ111が球切れ検出機構躯体57の取付足59のねじ挿入孔54からタンク構造体2の球切れ検出機構取付部29の内部孔に締結されることによって、球切れ検出機構6がタンク構造体2における底壁12の下部に取り付けられる。
【0024】
中継基板7がタンク構造体2の上方から基板収納室11に挿入されて基板取付部36に搭載され、タッピングスクリューのような止ねじ106が中継基板7の上から取付孔69を経由して基板取付部36の内部孔に締結されることによって、中継基板7がタンク構造体2に固定される。中継基板7における回路基板60に実装されたコネクタ61−68と図13に示すコネクタ212;214;216;218;221;223;225とが互いに嵌め込まれた後、基板蓋8がタンク構造体2に取り付けられる。基板蓋8の取付部71;72が基板収納室11の上から基板収納室11に挿入される場合、係合溝73;74の下部縦溝が蓋係合突起38;39に挿入され、蓋係合突起38;39が下部縦溝の上端に衝突した後、基板蓋8が右から左に横移動され、蓋係合突起38;39が係合溝73;74の下部縦溝から横溝に移動する。そして、蓋係合突起38;39が横溝の右端に衝突した後、基板蓋8が下方に押し込まれ、蓋係合突起38;39が係合溝73;74の横溝から上部縦溝に取り込まれる。これによって、基板蓋8が基板収納室11の上方の開口を塞いでタンク構造体2に取り付けられる。このようにタンク構造体2、球払出機構3、払出球検出機構4、連結樋5、球切れ検出機構6、中継基板7、基板蓋8が組み合わせられることによって、タンク払出装置1が図5に示す形態に組み立てられる。
【0025】
この組み立てられたタンク払出装置1において、球貯蔵室10に球が供給されると、球貯蔵室10に入った球は、底壁12の底面の傾斜で取込部18の方向に案内されて取込部18に流れ込む。この取込部18に入った球Pは、図6および図12に示すように、取込部18の受空間部19において螺旋払出体47で前後に分けられるとともに、螺旋体52の隙間に分離されて1個ずつ取り込まれる。その状態において、螺旋払出体47が図7に示す払出モータ46で正転方向に駆動されると、螺旋体52が螺旋体52の隙間に取り込まれた球を受空間部19の左側から右側に移動する。図7に示すように、取込部18の球出口26から下方に排出される球を検出する払出球検出機構4が、球出口26の真下に設けられているので、タンク払出装置1の上下寸法を小さくすることができるうえ、球P2が球出口26から払出球検出機構4を通過するまでの時間を短くすることができるという利点がある。また、払出球検出機構4が、球出口26の真下で、取込部18の底部に接触して設けられているので、タンク払出装置1の上下寸法を一層小さくすることができるうえ、球P2が球出口26から払出球検出機構4を通過するまでの時間を一層短くすることができるという利点がある。
【0026】
つまり、図7に示すように、螺旋払出体47が球貯蔵室10から供給口17に向けて移動する球P1から受ける矢印X1で示す球圧の方向と、球貯蔵室10から供給口17を経由して受空間部19に流れ込んで螺旋払出体47で前後に分けられるとともに螺旋体52の隙間に分離されて1個ずつ取り込まれた球を球出口26に向けて移動する矢印X2で示す方向とが、同じ方向となるよう、払出モータ46が螺旋払出体47を正転方向に駆動することによって、螺旋体52が螺旋体52の隙間に取り込まれた球を受空間部19の左側から右側に移動して球出口26に到達させる。引き続き、図7に示すように、受空間部19を左側から右側に移動して球出口26に到達した球P2は、球出口26から矢印X3で示す下方に落下してタンク構造体2から排出される。このように球出口26から球が排出される場合、図12に示すように、受空間部19において、螺旋払出体47の前側に分離されている球Pと螺旋払出体47の後側に分離されている球Pとは、螺旋体52によって、互いに、同時に排出されることはなく、螺旋払出体47の1回転における螺旋払出体47の回転中心と平行な方向に半周期ずれて互い違いに排出される。このタンク構造体2の球出口26から排出された球は、図2に示す払出球検出機構4の球貫通孔82、球検出孔96、球貫通孔83を、上から下に順に通過する。そして、払出球検出器56が、球検出孔96を通過する球を検出するごとに、払出球検出信号を図10に示す主制御装置173および発射払出制御装置192に出力する。払出球検出器56を通過した球は、連結樋5に取り込まれる。つまり、図7に示すように、球払出機構3の螺旋払出体47が、球貯蔵室10から供給口17に向けて移動する球P1から受ける球圧の方向(矢印X1方向)と球貯蔵室10から供給口17を経由して取込部18の受空間部19に流れ込んで螺旋払出体47で前後に分けられるとともに螺旋体52の隙間に分離されて1個ずつ取り込まれた球を球出口26に向けて移動する方向(矢印X2方向)とが同じ方向となるように払出モータ46で正転方向に駆動されるので、球貯蔵室10に存在する球および受空間部19に存在する球から螺旋払出体47に作用する負担が軽くなり、螺旋払出体47が円滑に回転して球詰まりを発生しにくく、球貯蔵室10から球を円滑に払い出すことができるという利点がある。
【0027】
螺旋払出体47の正転方向の駆動によって、球が受空間部19の内部から球出口26に到達する過程において、図8に示すように、矢印X4で示す移動方向の前側に位置する球P3が図7に示す螺旋体52と図8に示す庇98とに挟まれる、球詰まりが発生した場合、図7に示す払出モータ46が逆転方向に駆動する。この逆転方向の駆動によって、図7に示す螺旋体52が螺旋体52の隙間に存在する球を球出口26の側から退避孔25の方向に移動する。この移動によって、図9に示すように、払出モータ46の逆転方向の駆動に伴う球の矢印X5で示す移動方向の前側に位置する球P4の一部が退避孔25に取り込まれる。このように球P4が退避孔25に取り込まれると、図7に示す払出モータ46が再び正転方向に駆動する。
【0028】
つまり、取込部18に球の一部を入れる退避孔25が設けられているので、退避孔25が設けられていない場合に比べ、球詰まりの発生した場合において、払出モータ46の逆転と正転とによる球P3および球P4の矢印X5および矢印X4で示す往復移動距離が大きくなり、この大きな往復移動距離を球P3;P4が移動することによって、球詰まりを適切に解消することができる。また、図9に示すように、球P4の一部が退避孔25に取り込まれ、球P3が庇98から離れて受空間部19の底部を構成する取込部18の底部に接触した場合において、球P3と庇98との間の隙間は、仮想線で示す1個の球P5の直径よりも小さい寸法に設定されているので、球P5が球P3と庇98との間の隙間に挟まれることはない。図9に示す球P3が図7に示す螺旋払出体47の正転方向の駆動で矢印X5と逆方向(図7の矢印X2と同方向)に直線的に移動するのに伴い、当該球P3が球P5を上方に押し上げる。つまり、球P5による球詰まりは発生しない。
【0029】
図10を参照し、パチンコ機の遊技機枠121の前機構および遊技盤155の裏機構について説明する。遊技機枠121は、固定枠122と可動枠123とを備える。固定枠122は、パチンコ店の図外の遊技機設置構造体に取り付けるための外枠と呼ばれるものであって、前後方向に開放された縦長な長方形の空間を囲む額縁形状である。固定枠122には、前枠または中枠と呼ばれる可動枠123が、左側のヒンジ124で前側横方向に片開き可能にかつ着脱可能(交換可能)に取り付けられる。可動枠123は、前後方向に開放された縦長な長方形の空間を囲む額縁形状の可動枠本体125と、可動枠本体125から内部に延設された遊技主体収納構造体126とを備える。可動枠本体125には、パネル枠127および球皿構造体128が左側に上下に設けられるヒンジ129で前側横方向に片開き可能に取り付けられる。パネル枠127は、前後方向に開放された窓130を囲む額縁形状である。パネル枠127の裏面には、ガラスまたは合成樹脂からなる光透過性を有する前面パネル131が、窓130を覆う格好で取り付けられる。
【0030】
可動枠本体125の右縦片には施錠装置132と複数のロック機構133;133a;134およびロック解除操作体135が設けられる。可動枠123やパネル枠127および球皿構造体128が閉じられてロック機構133;133a;134で開閉不能に支持された状態において、遊技店の店員が図外のキープレート(鍵)を遊技機枠121の前側から施錠装置132の鍵穴136に挿入し、当該キープレートを例えば右側に90度回転操作すると、固定枠122と可動枠123とのロック機構133aによる支持形態が解除される。この支持形態の解除後に、店員が可動枠123を前側に引くことによって、可動枠123はヒンジ124を回転中心として前側に片開きされる。
【0031】
また、上記施錠装置132の鍵穴136に挿入されたキープレートが例えば左側に90度回転操作されると、可動枠123とパネル枠127とのロック機構133による支持形態が解除される。この支持形態の解除後に、店員がパネル枠127を前側に引くことによって、パネル枠127はヒンジ129を回転中心として前側に片開きされる。このように、パネル枠127が前側に開かれた状態において、店員が可動枠123の前面に設けられたロック解除操作体135を操作すると、可動枠123と球皿構造体128とのロック機構134による支持形態が解除される。この支持形態の解除後に、店員が球皿構造体128を前側に引くことによって、球皿構造体128はヒンジ129を回転中心として前側に片開きされる。
【0032】
球皿構造体128の前面には、球収納部137および発射操作機構138を備える。球収納部137は、遊技に使用する球を受ける上方に開放された形態である。球皿構造体128の裏面には、前横樋151から球を球収納部137に供給する球取入口139と、球収納部137から発射機構148に球を供給する球供給口140とを備える。遊技主体収納構造体126は、前側に開放された遊技主体収納室141と、遊技主体収納室141の立壁に前後方向に貫通する中央開口部142とを備える。遊技主体収納室141の左側部には、遊技盤155を取り付ける枠側ヒンジ143および枠側コネクタ144を備える。枠側ヒンジ143は、遊技主体収納室141の左側部に固定的に取りけられたヒンジ躯体の前側に折り曲げられた支持部から上方に突出したヒンジピンを備えた構造である。遊技主体収納室141の右側部には、遊技主体ロック部材145を備える。遊技主体ロック部材145は、遊技主体収納構造体126から前側に突出する円筒状の台座の中心にロック操作体146を回転可能に備える。ロック操作体146は、台座から前側に突出した操作軸の端部に固定された横長な形態である。遊技主体収納構造体126における遊技主体収納室141よりも下部における前面には、遊技主体棚147を備える。遊技主体棚147から下方に延設された遊技主体収納構造体126における前壁の前面には、発射機構148、発射レール149、ファール球取入口部150、前横樋151、配線孔152を備える。
【0033】
発射レール149は、球皿構造体128の球供給口140から供給された1個の球を受け取る。発射機構148は、電力供給と遮断とを交互に受けることによって、球収納部137から発射レール149に供給された1個の球を遊技盤155の遊技領域に向けて発射する。発射レール149は、発射機構148から発射された球を、遊技盤155における発射通路の入口に誘導する。ファール球取入口部150は、遊技盤155の発射通路から落下する球を取り込む。ファール球取入口部150に取り込まれた球は、前横樋151を経由して球取入口139に排出される。前横樋151は、可動枠123の裏部に取り付けられた図1に示すタンク払出装置1から払い出された球を球取入口139に排出する。枠側コネクタ144は、導電材かなるコネクタピンが合成樹脂のような電気絶縁材かなるコネクタボディに移動可能に装着され、コネクタピンに内蔵されたコイルスプリングのような弾性体がコネクタピンの先端部をコネクタピンから外側に押し出した、スプリングコネクタと呼ばれる構造であって、コネクタピンが遊技盤155の電極162から押されるのに伴い、弾性体が圧縮し、コネクタピンと電極162とが互いに押し合って接触する。
【0034】
パチンコ機の遊技盤155は、裏面に、セット板と呼ばれる部品取付構造体156を備える。部品取付構造体156は、遊技盤155の前面のガイドレールで囲まれた内側の遊技領域に設けられた入賞部品に取り込まれた後に当該入賞部品から遊技盤155の裏側に排出された球を、下方に誘導して排出する。遊技盤155の裏側には、遊技盤155の前面に設けられた遊技部品の裏機構が、遊技盤155に形成された図外の逃孔や部品取付構造体156に形成された逃孔157を経由して突出する。遊技盤155の裏側に突出した裏機構を有する遊技部品は、複数の図柄表示器158;159、可動部品160、図外の複数の入賞部品、図外のサイドランプなどである。図柄表示器158は、遊技領域の中央に設けられ、液晶表示器、CRT表示器、プラズマディスプレイなどのような電気的に表示形態を変えられる画像を表示画面に表示する画像表示器により形成され、裏機構として図柄制御装置175を備える。図柄表示器159は、遊技領域の右側下部に設けられ、複数の図柄の印刷された図柄表示体をステップモータで回転する構造であって、裏機構としてステップモータを備える。部品取付構造体156の裏面には、盤側可撓性配線161と盤側ヒンジ164と主制御装置173および複合制御装置174が設けられる。
【0035】
盤側可撓性配線161は、遊技盤155に設けられた電気部品と遊技機枠121に設けられた電気部品とを接続する多数本の箔形状の電線および箔形状の電極162が、可撓性を有する合成樹脂基板の表面に付設された構造である。電極162は、枠側コネクタ144のコネクタピンと対応する個数のラウンドと呼ばれるものであって、各電極162からは上記箔形状の電線が個別に延設される。電線の表面は、レジスト膜のような電気絶縁材で被覆され、人の接触から保護される。盤側可撓性配線161は、縦片部と縦片部の上下部から右側に延設した上下横片部とからなる形状である。盤側可撓性配線161の縦片部は、部品取付構造体156における逃孔157より左部分の裏面と対応する部分であって、当該縦片部の左端部には、電極162が互いに離れた形態で配置され、当該縦片部から右側に延長した延設部には、図柄制御装置175が接続される。
【0036】
盤側可撓性配線161の上横片部は、部品取付構造体156における逃孔157より上部分の裏面と対応する部分であって、当該上横片部には、主制御装置173が接続される。当該上横片部から下方に延長した延設部には、可動部品160の駆動源が接続される。盤側可撓性配線161の下横片部は、部品取付構造体156における逃孔157より下部分の裏面と対応する部分であって、当該下横片部の左下部には、複合制御装置174が接続され、当該下横片部の右端部には、図柄表示器159の駆動源が接続され、当該下横片部から下方に延長した延設部には、可変入賞部品の駆動源が接続される。主制御装置173は、制御に必要な電気部品の実装された回路基板を1つの制御装置筐体の内部に装着した構造であって、回路基板の電気部品を実装した板面が、遊技盤155の裏面と直交する格好で、かつ、制御装置筐体の厚さが遊技盤155の上下方向となる格好で、遊技盤155の裏面に対して取り付けられる。複合制御装置174は、制御に必要な電気部品の実装された回路基板を1つの制御装置筐体の内部に装着した構造であって、回路基板の電気部品を実装した板面が、遊技盤155の裏面と直交する格好で、かつ、制御装置筐体の厚さが遊技盤155の左右方向となる格好で、遊技盤155の裏面に対して取り付けられる。
【0037】
盤側ヒンジ164は、遊技盤155に固定的に取りけられたヒンジ躯体の前側に折り曲げられた支持部に上下方向に貫通したヒンジ孔を備えた構造である。遊技盤155の盤側ヒンジ164と反対側の側部には、取付部165を備える。取付部165にはロック挿入孔166を備える。そして、遊技盤155の前面が前側に向けられ、遊技盤155の盤側ヒンジ164の設けられた片側が遊技機枠121の前側から遊技主体収納室141に挿入され、盤側ヒンジ164のヒンジ孔が枠側ヒンジ143のヒンジピンに上方から挿入されると、遊技盤155が遊技機枠121に盤側ヒンジ164と枠側ヒンジ143とを回転中心として回転可能に取り付けられる。その後、遊技盤155が遊技機枠121の方に押されると、遊技主体ロック部材145のロック操作体146が遊技盤155の取付部165のロック挿入孔166に後側から挿入されて前側に突出する。その状態において、作業者がロック操作体146を例えば右方向に90度回転操作すると、ロック操作体146がロック挿入孔166の周りにおける取付部165と係合し、遊技盤155が遊技主体収納室141に取り付けられる。遊技盤155が取り付けられた後、パネル枠127が閉じられる。これによって、パチンコ機が構成される。このパチンコ機は、遊技盤155が遊技機枠121の内部に格納され、遊技盤155の前側がパネル枠127で覆われ、遊技盤155の遊技領域が遊技機枠121の前側から前面パネル131を通して視認し得る形態である。
【0038】
図11を参照し、遊技機枠121の裏機構について説明する。タンク払出装置1は、遊技機枠121の中央開口部142より右上部に配置され、遊技主体収納構造体126の裏面に取り付けられる。タンク払出装置1の連結樋5の下部には、縦樋182が接続される。したがって、タンク払出装置1の連結樋5を通過した球は、縦樋182に取り込まれる。縦樋182は、遊技機枠121の中央開口部142よりも右側に配置され、遊技主体収納構造体126の裏面に取り付けられる。縦樋182の内部には、球通路が、上部から下部に行くにしたがって、前後方向に蛇行する形態に形成される。縦樋182の下端は、前横樋151の右上内部に連なる。よって、縦樋182に取り込まれた球は、縦樋182の内部における球通路を蛇行しながら流下して前横樋151に排出される。
【0039】
縦樋182の右側には、球抜通路構成体183が併設される。球抜通路構成体183および縦樋182は上部で互いに連接される。この連接部には、通路切換機構184が設けられる。通路切換機構184は、縦樋182の裏面に取り付けられた通路切換駆動源としての流路切替ソレノイド185と、流路切替ソレノイド185のプランジャに連結されて縦樋182の球通路に配置された通路切換弁186とを備える。流路切替ソレノイド185は、電磁ソレノイドにより構成される。例えば、流路切替ソレノイド185が電力供給されていない場合、通路切換弁186は、連結樋5から縦樋182に球を流すように、タンク払出装置1と球抜通路構成体183との球通路を遮断する。そして、流路切替ソレノイド185が電力供給されている場合、通路切換弁186は、連結樋5から球抜通路構成体183に球を流すように、タンク払出装置1と縦樋182との球通路を遮断する。球抜通路構成体183の下端は、前横樋151の内部裏側を塞ぐ球通路カバーに形成された球抜通路187に連接される。球抜通路187の下端は、前横樋151の内部から下方に突出する。縦樋182における通路切換機構184よりも下部の中間部には、満タン検出器188が設けられる。満タン検出器188は、図10に示す球収納部137から前横樋151および縦樋182の満タン検出器188まで球が満杯となると、主制御装置173による遊技制御を停止するために、満タン検出器188が満杯となった球でオン動作して満杯検出信号を主制御装置173に出力する。
【0040】
遊技主体収納構造体126における遊技主体棚147より下方に延設された前壁の裏面には、電源装置191と発射払出制御装置192とが取り付けられる。電源装置191は、遊技機枠121の中央開口部142よりも右下部に配置される。発射払出制御装置192は、遊技機枠121の中央開口部142よりも左下部に配置される。枠側コネクタ144よりも上部における遊技主体収納構造体126の裏面には、外部情報端子基板193、払出中継基板194、電源端子基板195が、下から上に順に配置された形態で、取り付けられる。発射払出制御装置192よりも左側における遊技主体収納構造体126の裏面には、球皿中継基板196が取り付けられる。電源装置191、発射払出制御装置192、枠側コネクタ144、払出中継基板194、電源端子基板195、外部情報端子基板193および球皿中継基板196のそれぞれは、枠側可撓性配線197で、互いに接続される。枠側可撓性配線197は、遊技盤155に設けられた電気部品と遊技機枠121に設けられた電気部品とを接続する多数本の箔形状の電線が、可撓性を有する合成樹脂基板に付設された構造である。
【0041】
枠側可撓性配線197は、縦片部と縦片部の下部から右側に延設した横片部とからなる形状である。枠側可撓性配線197の縦片部は、遊技主体収納構造体126における中央開口部142より左側部分の裏面と対応する部分であって、当該縦片部には、枠側コネクタ144、外部情報端子基板193、払出中継基板194および電源端子基板195が上下方向に一列に配置されて接続される。枠側可撓性配線197の横片部は、遊技主体収納構造体126における中央開口部142より下側部分の裏面と対応する部分であって、当該横片部の右下部には、球皿中継基板196が接続され、当該横片部の右端部には、電源用コネクタ198と発射払出制御用コネクタ199とが接続される。払出中継基板194には、タンク払出装置1の中継基板7に設けられた図13に示すコネクタ65が、ハーネス200で接続される。ハーネス200は、可撓性を有する帯状の絶縁被覆体に多数本の電線を埋設した、フレキシブル・フラット・ケーブルと呼ばれる、被覆電線により構成される。電源端子基板195には、パチンコ機のプラグ201を有する被覆電線からなる電源配線202が接続される。
【0042】
外部情報端子基板193には、図16に示すホールコンピュータ232が接続される。球皿中継基板196には、球皿構造体128の電気部品から配線孔152を経由して遊技機枠121の裏側に引き出された配線が接続される。電源装置191の裏面右部には、電源スイッチ203およびリセット釦204が設けられる。電源用コネクタ198には、電源装置191に設けられた電源コネクタ205が接続される。発射払出制御用コネクタ199には、発射払出制御装置192に設けられた発射払出制御コネクタ206が接続される。遊技主体収納構造体126の裏面には、一斉球抜きスイッチ207および扉開放スイッチ208が、タンク払出装置1とロック機構133aとの間における右上部に位置して取り付けられる。一斉球抜きスイッチ207は人の操作によって一斉球抜き信号を図10に示す主制御装置173に出力する。扉開放スイッチ208は、図10に示すパネル枠127が開放された場合に、主制御装置173による遊技制御を停止するために、遊技機枠121に設けられたスイッチであって、パネル枠127が開けられた場合に扉開放信号を主制御装置173に出力し、パネル枠127が閉じられた場合に主制御装置173への扉開放信号の出力を停止する。
【0043】
図13を参照し、タンク払出装置1の中継基板7の回路基板60に実装されたコネクタ61−68に対する配線の接続について説明する。コネクタ61には、払出モータ46の配線211に結線されたコネクタ212が嵌め込まれたことによって、払出モータ46が接続される。コネクタ62には、払出球検出器56の配線213に結線されたコネクタ214が嵌め込まれたことによって、払出球検出器56が接続される。コネクタ63には、満タン検出器188の配線215に結線されたコネクタ216が嵌め込まれたことによって、満タン検出器188が接続される。コネクタ64には、球切れ検出器58の配線217に結線されたコネクタ218が嵌め込まれたことによって、球切れ検出器58が接続される。コネクタ65には、ハーネス200に結線されたコネクタ219が嵌め込まれることによって、ハーネス200が接続される。コネクタ66には、流路切替ソレノイド185の配線220に結線されたコネクタ221が嵌め込まれたことによって、流路切替ソレノイド185が接続される。コネクタ67には、一斉球抜きスイッチ207の配線222に結線されたコネクタ223が嵌め込まれたことによって、一斉球抜きスイッチ207が接続される。コネクタ68には、扉開放スイッチ208の配線224に結線されたコネクタ225が嵌め込まれたことによって、扉開放スイッチ208が接続される。
【0044】
コネクタ61とコネクタ212とが互いに嵌め込まれ、コネクタ62とコネクタ214とが互いに嵌め込まれ、コネクタ63とコネクタ216とが互いに嵌め込まれ、コネクタ64とコネクタ218が互いに嵌め込まれ、コネクタ65とコネクタ219とが互いに嵌め込まれ、コネクタ66とコネクタ221とが互いに嵌め込まれ、コネクタ67とコネクタ223とが互いに嵌め込まれ、コネクタ68とコネクタ225とが互いに嵌め込まれ、ハーネス200が配線孔41を経由して基板収納室11に収められ、配線211、配線213、配線215、配線217、配線220、配線222、配線224が配線孔42を経由して基板収納室11に収められた後、基板蓋8が図14に示すようにタンク構造体2に取り付けられる。
【0045】
図14に示すタンク払出装置1が遊技機枠121における可動枠123の遊技主体収納構造体126に裏面に止ねじ209で取り付けられ、図13に示すハーネス200、払出モータ46、払出球検出器56、満タン検出器188、球切れ検出器58、流路切替ソレノイド185、一斉球抜きスイッチ207、扉開放スイッチ208のそれぞれが、中継基板収納室11の内部における中継基板7のコネクタ61−68に接続され、図14に示すように、基板蓋8がタンク構造体2に取り付けられた状態において、球Pが矢印X6で示すように遊技機枠121の上方からタンク払出装置1の基板蓋8の上に落下した場合、その落下した球Pは、基板蓋8の上を転がって後側の球貯蔵室10に取り込まれるかまたはタンク払出装置1の外側に落下する。図14に示すように、タンク払出装置1が可動枠123に止ねじ209で取り付けられる場合、先ず、タンク構造体2の位置決め部44が遊技主体収納構造体126の裏面に設けられた受棚210に載せられる。次に、止ねじ209がタンク構造体2から遊技主体収納構造体126に締結される。よって、タンク構造体2が受棚210で受け止められて位置が上下方向にずれない状態において、作業者が止ねじ209を工具で締結することができるので、タンク払出装置1の遊技機枠121への止ねじ209による取付作業がやりやすい。
【0046】
つまり、中継基板収納室11が基板蓋8で塞がれているので、タンク払出装置1の上方から中継基板収納室11に向かって落下した球Pは、基板蓋8で受け止められ、中継基板収納室11に落下することがない。これによって、中継基板7におけるコネクタ61−68とハーネス200、払出モータ46、払出球検出器56、満タン検出器188、球切れ検出器58、流路切替ソレノイド185、一斉球抜きスイッチ207、扉開放スイッチ208との接続が落下する球Pの直撃から保護される。しかも、基板蓋8の周縁の下面が、中継基板収納室11における左壁32と右壁33および後壁35のそれぞれの上面に重ね合わされているので、基板蓋8の上に落下した球Pが、基板蓋8の上に滞ることなく基板蓋8から球貯蔵室10やタンク払出装置1の外側に落下する。
【0047】
図15を参照し、遊技盤155が装着された遊技機枠121の裏面について説明する。遊技盤155の裏面に取り付けられた主制御装置173や複合制御装置174および図柄制御装置175が遊技機枠121の前側から中央開口部142を経由して裏側に突出し、主制御装置173と複合制御装置174および図柄制御装置175それぞれを互いに接続する盤側可撓性配線161が、遊技機枠121の中央開口部142よりも左側の裏面に設けられた枠側可撓性配線197の枠側コネクタ144に接続されているので、遊技盤155の裏機構の配置が簡素化できる。また、主制御装置173と複合制御装置174および図柄制御装置175のそれぞれを互いに接続する配線が、盤側可撓性配線161で形成されているので、個々ばらばらの多数本の配線が入り乱れることがなく、一層、整然とした配置となる。遊技盤155の前面には、外ガイドレール227と内ガイドレール228とが設けられ、外ガイドレール227と内ガイドレール228との間の隙間が発射通路、発射通路を除く外ガイドレール227と内ガイドレール228とで囲まれた内側が遊技領域である。外ガイドレール227および内ガイドレール228はガイドレールを構成する。
【0048】
図16を参照し、パチンコ機の電気系統について説明する。主制御装置173と複合制御装置174と図柄制御装置175および発射払出制御装置192のそれぞれに格納されたマイクロコンピュータが電力供給を受けて起動し、図柄制御装置175が画像制御信号を図柄表示器158に出力し、図柄表示器158が図柄制御信号に対応する画像を表示する。主制御装置173には、入力機器と出力機器とが配線で接続される。主制御装置173の入力機器は、払出球検出器56、球切れ検出器58、満タン検出器188、入賞球検出器230、一斉球抜きスイッチ207、扉開放スイッチ208である。入賞球検出器230には、例えば、一般入賞球検出器、作動入賞球検出器、始動入賞球検出器、普通入賞球検出器、特別入賞球検出器などがある。主制御装置173の出力機器は、入賞部品駆動源231と遊技店の管理を行うホールコンピュータ232である。入賞部品駆動源231には、入賞部品における電動チューリップの駆動源、入賞部品における可変入賞部品の駆動源などがある。複合制御装置174は、主制御装置173と配線で接続される。複合制御装置174には、表示灯233やスピーカ234および演出部品駆動源239などの出力機器が配線で接続される。演出部品駆動源239には、図10に示す可動部品160の駆動源、図10に示す図柄表示器159のステップモータなどがある。
【0049】
表示灯233は、遊技機枠121の前部または遊技盤155の前部に設けられ、点灯、点滅、消灯で遊技演出を行う部品である。スピーカ234は遊技機枠121に設けられて音で遊技演出を行う部品である。発射払出制御装置192は、主制御装置173と配線で接続される。発射払出制御装置192には、入力機器と出力機器とが配線で接続される。発射払出制御装置192の入力機器は、球払出機構の払い出される球を検出する払出球検出器56、球切れ検出器58、発射操作機構138の球の発射を停止するための発射停止検出器235と発射操作機構138への遊技者による操作量を可変抵抗値として出力する可変抵抗器236および発射操作機構138への遊技者の接触を検出する接触検出器237である。発射払出制御装置192の出力機器は、払出モータ46、流路切替ソレノイド185、発射機構148の発射駆動源238である。この場合、主制御装置173、複合制御装置174、図柄制御装置175、入賞球検出器230、図柄表示器159、遊技盤155に設けられた表示灯233、遊技機枠121に設けられたスピーカ234のそれぞれを接続する配線が図10に示す盤側可撓性配線161に付設された箔形状の配線で構成される。図16における結合子Dは互いに接続される。
【0050】
最良の形態において、図10に示すように、パネル枠127が開けられと、図13に示す扉開放スイッチ208が、扉開放信号を、図13に示す配線224、コネクタ225、コネクタ68、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、図15に示す払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、盤側可撓性配線161と主制御装置173とを接続するために盤側可撓性配線161と主制御装置173との双方に設けられたコネクタA;Bを経由して、図16に示す主制御装置173に出力する。配線224、コネクタ225、コネクタ68、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、コネクタA;Bが、図16に示す扉開放スイッチ208と主制御装置173とをつなぐ配線240を構成する。
【0051】
図10に示すように、パネル枠127が開けられた状態において、人が可動枠123の前側から図13に示す一斉球抜きスイッチ207を操作すると、一斉球抜きスイッチ207が、一斉球抜き信号を、図13に示す配線222、コネクタ223、コネクタ67、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、図15に示す払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、コネクタA;Bを経由して、図16に示す主制御装置173に出力する。配線222、コネクタ223、コネクタ67、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、コネクタA;Bが、図16に示す一斉球抜きスイッチ207と主制御装置173とをつなぐ配線241を構成する。
【0052】
図13に示す満タン検出器188は、満タン検出信号を、配線215、コネクタ216、コネクタ63、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、図15に示す払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、コネクタA;Bを経由して、図16に示す主制御装置173に出力する。配線215、コネクタ216、コネクタ63、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、コネクタA;Bが、図16に示す満タン検出器188と主制御装置173とをつなぐ配線242を構成する。
【0053】
図13に示す払出球検出器56は、払出球検出信号を、配線213、コネクタ214、コネクタ62、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、図15に示す払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、コネクタA;Bを経由して、図16に示す主制御装置173に出力するとともに、配線213、コネクタ214、コネクタ62、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、図15に示す払出中継基板194、枠側可撓性配線197、発射払出制御用コネクタ199、発射払出制御コネクタ206を経由して、図16に示す発射払出制御装置192に出力する。配線213、コネクタ214、コネクタ62、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、コネクタA;Bが、図16に示す払出球検出器56と主制御装置173とをつなぐ配線243を構成する。配線213、コネクタ214、コネクタ62、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、払出中継基板194、枠側可撓性配線197、発射払出制御用コネクタ199、発射払出制御コネクタ206が、図16に示す払出球検出器56と発射払出制御装置192とをつなぐ配線244を構成する。
【0054】
図13に示す球切れ検出器58は、球切れ検出信号を、配線217、コネクタ218、コネクタ64、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、図15に示す払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、コネクタA;Bを経由して、図16に示す主制御装置173に出力するとともに、配線217、コネクタ218、コネクタ62、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、図15に示す払出中継基板194、枠側可撓性配線197、発射払出制御用コネクタ199、発射払出制御コネクタ206を経由して、図16に示す発射払出制御装置192に出力する。配線217、コネクタ218、コネクタ64、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、コネクタA;Bが、図16に示す球切れ検出器58と主制御装置173とをつなぐ配線245を構成する。配線217、コネクタ218、コネクタ64、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、払出中継基板194、枠側可撓性配線197、発射払出制御用コネクタ199、発射払出制御コネクタ206が、図16に示す球切れ検出器58と発射払出制御装置192とをつなぐ配線246を構成する。
【0055】
図13に示す払出モータ46は、配線211、コネクタ212、コネクタ61、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、図15に示す払出中継基板194、枠側可撓性配線197、発射払出制御用コネクタ199、発射払出制御コネクタ206を経由して、図16に示す発射払出制御装置192に接続される。配線211、コネクタ212、コネクタ61、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、払出中継基板194、枠側可撓性配線197、発射払出制御用コネクタ199、発射払出制御コネクタ206が、図16に示す払出モータ46と発射払出制御装置192とをつなぐ配線247を構成する。よって、払出モータ46は発射払出制御装置192で電気的に制御される。
【0056】
図13に示す流路切替ソレノイド185は、配線220、コネクタ221、コネクタ66、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、図15に示す払出中継基板194、枠側可撓性配線197、発射払出制御用コネクタ199、発射払出制御コネクタ206を経由して、発射払出制御装置192に接続される。配線220、コネクタ221、コネクタ66、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、払出中継基板194、枠側可撓性配線197、発射払出制御用コネクタ199、発射払出制御コネクタ206が、図16に示す流路切替ソレノイド185と図16に示す発射払出制御装置192とをつなぐ配線248を構成する。よって、流路切替ソレノイド185は発射払出制御装置192で電気的に制御される。
【0057】
そして、図10に示す遊技機枠121が遊技店の遊技機設置構造体に取り付けられ、図10に示す遊技盤155が遊技機枠121に装着され、図10に示すパネル枠127および球皿構造体128が閉じられて可動枠123に固定され、図10に示す球収納部137に球が入れられ、図16に示す主制御装置173、複合制御装置174、図柄制御装置175、発射払出制御装置192が電力で起動し、球が遊技機設置構造体の補給機構から図5に示すタンク払出装置1の球貯蔵室10に供給されて貯蔵され、図16に示す球切れ検出器58が球切れ検出信号を出力しておらず、図16に示す扉開放スイッチ208が扉開放信号を出力しておらず、図16に示す満タン検出器188が満タン検出信号を出力しておらず、図16に示す一斉球抜きスイッチ207が球抜き信号を出力していない状態において、遊技者が図10に示す発射操作機構138に触れて操作すると、図16に示す接触検出器237が接触検出信号を発射払出制御装置192に出力し、図16に示す可変抵抗器236が上記発射操作機構138に対する遊技者の操作量に応じた可変抵抗値を発射払出制御装置192に出力する。
【0058】
これによって、発射払出制御装置192が例えば1分間に100発未満の周期と可変抵抗値に応じた発射出力とで図16に示す発射駆動源238を駆動すると、図10に示す発射機構148が球収納部137から供給された球を1個ずつ発射する。この発射された球は、図10に示す発射レール149で誘導されて図15に示す外ガイドレール227と内ガイドレール228との間の発射通路を経由して遊技盤155の遊技領域に発射される。この遊技領域に発射された球は、遊技領域を流下する過程において、遊技領域に設けられた図外の入賞部品に入賞する。入賞部品に入賞しないで遊技領域の下部に到達した球は、遊技領域に設けられた図外のアウト口に入る。上記入賞部品に入賞した球は、図16に示す入賞球検出器230によって検出される。
【0059】
そして、入賞部品に入賞した球を検出した入賞球検出器230が入賞検出信号を主制御装置173に出力すると、主制御装置173が入賞検出信号の種類による賞球払出信号を複合制御装置174と発射払出制御装置192とに出力する。これによって、複合制御装置174が遊技演出を行うように図柄表示器159や表示灯233またはスピーカ234を駆動し、発射払出制御装置192が賞球払出信号にもとづく個数の賞球としての球を払い出すように払出モータ46を正転方向に駆動する。これによって、図5に示すタンク払出装置1から賞球としての球が払い出される。このように、球がタンク払出装置1から払い出されるのに伴い、球検出機構4の図16に示す払出球検出器56が払出球検出信号を主制御装置173と発射払出制御装置192とに出力する。
【0060】
主制御装置173および発射払出制御装置192は、払出球検出信号をタンク払出装置1から払い出された球数としてカウントアップするかまたは賞球払出信号にもとづき定められた設定賞球数をカウントダウンするかの演算処理を行う。そして、主制御装置173は、演算処理の結果を踏まえ、タンク払出装置1が賞球払出信号による個数の球を払い出し終わる時間が経過した時点において、タンク払出装置1による払出動作が正常であるか異常であるかを監視する。つまり、主制御装置173は、タンク払出装置1が賞球払出信号による個数の球を払い出し終わる時間が経過した時点において、カウントアップした値が賞球払出信号にもとづき定められた設定賞球数と一致するかまたは賞球払出信号にもとづき定められた設定賞球数からカウントダウンした値が「0」となることによって、タンク払出装置1による払出動作が正常であると判断して異常停止処理を行わないが、カウントアップした値が賞球払出信号にもとづき定められた設定賞球数と不一致となるかまたは賞球払出信号にもとづき定められた設定賞球数からカウントダウンした値が「0」とならない場合にタンク払出装置1による払出動作が異常であると判断して異常停止処理を行う。異常停止処理は、主制御装置173が遊技制御を停止する処理であって、図10に示す発射機構148が球の発射を停止したり、図5に示すタンク払出装置1が球の払い出しを停止したりするために、発射払出制御装置192に異常信号を出力する。
【0061】
前記演算処理の結果として、発射払出制御装置192は、タンク払出装置1が賞球払出信号による個数の球を払い出し終わる時間が経過した時点において、カウントアップした値が賞球払出信号にもとづき定められた設定賞球数と一致するかまたは賞球払出信号にもとづき定められた設定賞球数からカウントダウンした値が「0」となった場合、図5に示す球払出機構3の払出モータ46の正転方向の駆動を停止する。また、発射払出制御装置192は、前述した球詰まりによる払出モータ46の正転方向と逆転方向との駆動切替を次のように制御する。例えば、球切れ検出器58が球貯蔵室10に球の存在を検出していてオフ動作していることから、発射払出制御装置192が払出モータ46を正転方向に駆動するような制御中において、発射払出制御装置192には球切れ信号が入力されずかつ賞球払出信号が一定時間入力されないことが継続した場合、または、発射払出制御装置192が払出モータ46の正転方向の駆動中における出力トルクを監視し、この監視している出力トルクがしきい値である所定値よりも上昇した状態が一定時間継続した場合、発射払出制御装置192は図8に示す球詰まりが発生したと判断する。そして、発射払出制御装置192が払出モータ46を正転方向から逆転方向に駆動するように発射払出制御装置192から払出モータ46に供給する電力の極性を一定時間切り換える。これによって、払出モータ46が逆転方向に一定時間駆動する。払出モータ46を正転方向から逆転方向に駆動するように電力の極性を切り換える一定時間は、図9に示す退避孔25に球P4が取り込まれるまでの時間であって、この時間が経験則から割り出して発射払出制御装置192に設定されている。
【0062】
その後、発射払出制御装置192は、払出モータ46を逆転方向から正転方向に駆動するように発射払出制御装置192から払出モータ46に供給する電力の極性を元に戻すように切り換える。または、発射払出制御装置192が払出モータ46の逆転方向の駆動中における出力トルクを監視し、この監視している出力トルクがしきい値である所定値よりも上昇した状態が一定時間継続した場合、図9に示す退避孔25に球P4が取り込まれたと判断することによって、発射払出制御装置192が払出モータ46を逆転方向から正転方向に駆動するように発射払出制御装置192から払出モータ46に供給する電力の極性を元に戻すように切り換える。このように出力トルクを監視した場合は、発射払出制御装置192に上記経験則から割り出した一定時間に置換してしきい値を設定しておく。これによって、払出モータ46が正転方向に駆動する。この正逆転の切替制御は、図8に示す球詰まりが、図9に示すように解消されるまでの間、所定回数行われる。そして、所定回数行われても、図8に示す球詰まりが解消されない場合、発射払出制御装置192は、正逆転の切替制御を停止するとともに、パチンコ店の店員による球詰まり解消を行わせるために、異常信号を図外の報知器に出力する。
【0063】
遊技機枠121を裏側から見た場合、遊技機枠121の中央開口部142よりも左上部(ヒンジ124と反対側)に設けられたタンク構造体2が球払出機構3を備え、球払出機構3から払い出された球を遊技機枠121の前面に配置された図10に示す球皿構造体128の球収容部137の側に誘導する縦樋182が、タンク構造体2の真下に相当する遊技機枠121の中央開口部142よりも左側に設けられている。よって、タンク構造体2と球払出機構3とをつなぐ下タンクと呼ばれる樋が不要となり、遊技機枠121に取り付けられる図10に示す遊技盤155の裏機構を逃げるための中央開口部142の上下寸法を大きくすることができるという利点がある。
【産業上の利用可能性】
【0064】
遊技機枠121と遊技盤155とが枠側ヒンジ143と盤側ヒンジ164とからなるヒンジで回転可能に取り付けられていない構造であってもよい。枠側コネクタ144が遊技盤155に設置され、電極162が遊技機枠121に設置された構造であってもよい。発射払出制御装置192は、1つの制御装置筐体の内部に、発射制御に必要な電気部品の実装された回路基板と、払出制御に必要な電気部品の実装された回路基板とが互いに分離された形態で装着されて構造であっても、発射制御に必要な電気部品の実装された回路基板を1つの制御装置筐体の内部に装着し、払出制御に必要な電気部品の実装された回路基板を別の1つの制御装置筐体の内部に装着した構造であってもよい。この別々の制御装置筐体とした場合、発射制御に必要な電気部品の実装された回路基板を有する制御装置筐体の方は、発射制御装置となり、払出制御に必要な電気部品の実装された回路基板を有する制御装置筐体の方は、払出制御装置となる。主制御装置173に置換して複合制御装置174またはそれ以外の遊技盤155の裏面に設ける部品を取り付けてもよい。可動枠本体125と遊技主体収納構造体126とが別々の材料から構成されたものを結合するか、または、可動枠本体125と遊技主体収納構造体126とが合成樹脂により単一構造体として形成してもよい。また、前述の説明で、遊技主体収納構造体126に取り付けたものは、可動枠123に取り付けたものと認識できることは明らかであろう。遊技機としては、球を遊技媒体として使用するスロットマシンであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】タンク払出装置を示す分解斜視図(最良の形態)。
【図2】タンク構造体と球払出機構と払出球検出機構と連結樋とを示す分解斜視図(最良の形態)。
【図3】取込部の球の移動する方向と直交する方向の断面図(最良の形態)。
【図4】取込部の球の移動する方向の断面図(最良の形態)。
【図5】タンク払出装置の外観を示す斜視図(最良の形態)。
【図6】球と螺旋払出体との関係を示す図3に類似した断面図(最良の形態)。
【図7】球と螺旋払出体との関係を示す図4に類似した断面図(最良の形態)。
【図8】球詰まりの状態を示す図4に類似する断面図(最良の形態)。
【図9】球詰まり解消の状態を示す図4に類似する断面図(最良の形態)。
【図10】遊技機枠と遊技盤とを示す分解斜視図(最良の形態)。
【図11】遊技機枠を示す裏面図(最良の形態)。
【図12】遊技機枠を示す平面図(最良の形態)。
【図13】中継基板の配線構造を示す平面図(最良の形態)。
【図14】遊技機枠にタンク払出装置を取り付けた側面的な断面図(最良の形態)。
【図15】パチンコ機を示す裏面図(最良の形態)。
【図16】パチンコ機の電気系統を示すブロック図(最良の形態)。
【符号の説明】
【0066】
1 タンク払出装置
2 タンク構造体
3 球払出機構
4 払出検出機構
10 球貯蔵室
17 供給口
18 取込部
19 受空間部
26 球出口
47 螺旋払出体
52 螺旋体
55 払出検出機構躯体
56 払出球検出器
121 遊技機枠
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機やスロットマシンのようなパチンコ球と呼ばれる球を遊技媒体として使用する遊技機の遊技機枠の裏面に設けられたタンク構造体が、遊技機枠を取り付けた遊技機設置構造体の補給機構から供給される球を貯蔵する球貯蔵室と、丸棒の外周面に丸棒の軸心方向に球を1個ずつ分離する間隔で当該丸棒の外周面から径方向外側に螺旋形状に突出した螺旋体の有る螺旋払出体とを備え、螺旋払出体が払出モータで一方向に駆動されることによって、球貯蔵室から球を円滑に払い出すことができる遊技機のタンク払出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ機のタンク払出装置は、貯留タンクの底面に開口部を形成し、開口部の下部に位置するように、貯留タンクの下部に排出装置を設け、排出装置が排出装置本体の内部にスパイラル機構体を備え、排出装置本体の外部に駆動モータを備え、貯留タンクの球が開口部を経由して排出装置本体の内部のスパイラル機構体に供給された状態において、駆動モータがスパイラル機構体を周方向に回転するように一方向に駆動することによって、球を1個ずつ分離して貯留タンクから排出球検出器へと払い出している。しかしながら、スパイラル機構体が貯留タンクから開口部に向けて移動する球から受ける球圧の方向と貯留タンクから開口部を経由して排出装置本体の内部空間に流れ込んでスパイラル機構体で前後に分けられるとともにスパイラル機構体の隙間に分離されて1個ずつ取り込まれた球を排出球検出器に向けて移動する方向とが逆の方向になった構造であるので、スパイラル機構体に負担がかかり過ぎ、球詰まりを発生しやすいという欠点がある。
【特許文献1】特開平8−10415号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明が解決しようとする問題点は、球詰まりを発生しやすいという点である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に係る遊技機のタンク払出装置は、遊技機枠の裏面に設けられるタンク構造体が、遊技機枠を取り付ける遊技機設置構造体の補給機構から排出される球を貯蔵する上方に開放した箱形の球貯蔵室と、球貯蔵室の底壁における遊技機枠の裏面と平行な左右方向の一側部で遊技機枠の裏面と直交する前後方向の中央部に位置して左右方向に横長に形成されて球貯蔵室から球を落下する供給口と、球貯蔵室の周囲から供給口に向けて接触する球を流下させる斜面に形成された底壁における底面と、供給口の縁部から下方に連接して窪む左右方向に横長な受空間部を囲むように球貯蔵室の底壁から下方に突出した取込部と、取込部における受空間部の左右方向の一側部を塞ぐ外壁に形成された払出体挿入孔と、取込部における受空間部の左右方向の他側部を塞ぐ内壁に形成された払出体軸受孔と、取込部における受空間部の底部において受空間部の左右方向の一側部を塞ぐ外壁の側に位置して形成された球出口とを備え、払出モータの出力軸に結合された丸棒の外周面に丸棒の軸心方向に球を1個ずつ分離する間隔で当該丸棒の外周面から径方向外側に螺旋形状に突出した螺旋体を備えた螺旋払出体が、外壁の外側から払出体挿入孔を経由して受空間部に挿入され、受空間部に挿入された螺旋払出体の先端部における軸部が、受空間部から内壁の払出体軸受孔に回転可能に嵌め込まれて支持され、払出モータのモータケースが取込部を含むタンク構造体の外側面に取り付けられ、螺旋払出体が球貯蔵室から供給口に向けて移動する球から受ける球圧の方向と球貯蔵室から供給口を経由して取込部の受空間部に流れ込んで螺旋払出体で前後に分けられるとともに螺旋体の隙間に分離されて1個ずつ取り込まれた球を球出口に向けて移動する方向とが同じ方向となるように払出モータで正転方向に駆動されることを最も主要な特徴とする。また、本発明に係る遊技機のタンク払出装置は、球貯蔵室には球貯蔵室から供給口への球の流入を阻止する庇が球出口の真上に位置して設けられたり、取込部の受空間部において螺旋払出体で供給口に向けて移動する球による球詰まりが発生した場合、螺旋払出体が払出モータで逆転方向に駆動される構成であって、取込部における受空間部の左右方向の他側部を塞ぐ内壁には払出モータで逆転方向に駆動される螺旋払出体の螺旋体で球出口の側から内壁の側に移動する球を受け入れる退避孔が形成されたり、取込部の球出口から下方に排出される球を検出する払出球検出機構が球出口の真下に設けられたり、払出球検出機構が、タンク構造体に取り付けられる払出検出機構躯体と、払出検出機構躯体の内部に装着された一体の払出球検出器とを備え、払出球検出器が、螺旋払出体の前後から球出口を経由して排出される球を個別に通過させて電気的に検出するための複数の球検出孔と、複数の球検出孔を通過する球を検出する検出素子への電気的な入出力線を接続するための一体のコネクタとを備えたりすることも特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明に係る遊技機のタンク払出装置は、タンク構造体の球貯蔵室の供給口から下方に突出した取込部の受空間部に配置された螺旋払出体が、球貯蔵室から供給口に向けて移動する球から受ける球圧の方向と球貯蔵室から供給口を経由して取込部の受空間部に流れ込んで螺旋払出体で前後に分けられるとともに螺旋体の隙間に分離されて1個ずつ取り込まれた球を球出口に向けて移動する方向とが同じ方向となるように払出モータで正転方向に駆動されるので、螺旋払出体への負担が軽減され、螺旋払出体が円滑に回転し、球詰まりを発生しにくく、球貯蔵室から球を円滑に払い出すことができるという利点がある。球貯蔵室には球貯蔵室から供給口への球の流入を阻止する庇が球出口の真上に位置して設けられれば、螺旋払出体への負担を一層軽減することができるという利点がある。取込部の受空間部において螺旋払出体で供給口に向けて移動する球による球詰まりが発生した場合、螺旋払出体が払出モータで逆転方向に駆動される構成であって、取込部における受空間部の左右方向の他側部を塞ぐ内壁には払出モータで逆転方向に駆動される螺旋払出体の螺旋体で球出口の側から内壁の側に移動する球を受け入れる退避孔が形成されれば、退避孔が設けられていない場合に比べ、払出モータの逆転と正転とによる球の往復移動距離が大きくなり、この大きな往復移動距離を球が移動することによって、球詰まりを適切に解消することができるという利点がある。取込部の球出口から下方に排出される球を検出する払出球検出機構が球出口の真下に設けられれば、タンク払出装置の上下寸法を小さくすることができるうえ、球が球出口から払出球検出機構を通過するまでの時間を短くすることができるという利点がある。払出球検出機構が、タンク構造体に取り付けられる払出検出機構躯体と、払出検出機構躯体の内部に装着された一体の払出球検出器とを備え、払出球検出器が、螺旋払出体の前後から球出口を経由して排出される球を個別に通過させて電気的に検出するための複数の球検出孔と、複数の球検出孔を通過する球を検出する検出素子への電気的な入出力線を接続するための一体のコネクタとを備えれば、2個の球検出器を使用する場合に比べ、配線を簡素化できるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1−図16は、発明を実施するための最良の形態である。図1は、遊技機のタンク払出装置1を分解して示す。図2は、タンク構造体2と球払出機構3と払出球検出機構4および連結樋5を分解して示す。図3は、タンク構造体2における取込部18の周囲を球の移動する方向と直交する方向に切断した断面を示す。図4は、タンク構造体2における取込部18の周囲を球の移動する方向に切断した断面を示す。図5は、タンク払出装置1の外観を示す。図6は、タンク払出装置1における球と螺旋払出体47との関係を示す図3に類似する断面を示す。図7は、タンク払出装置1における球と螺旋払出体47との関係を示す図4に類似する断面を示す。図8は、タンク払出装置1における球詰まりの状態を示す図4に類似する断面を示す。図9は、タンク払出装置1における球詰まり解消の状態を示す図4に類似する断面を示す。図10は、パチンコ機における遊技機枠121と遊技盤155とを分解して示す。図11は、遊技機枠121の裏面を示す。図12は、遊技機枠121の平面を示す。図13は、タンク払出装置1の中継基板7における配線接続の平面を示す。図14は、遊技機枠121にタンク払出装置1を取り付けた側面を示す。図15は、遊技機枠121に遊技盤155を取り付けたパチンコ機の裏面を示す。図16は、パチンコ機の電気系統を示す。この明細書において、「前」、「後」、「裏」、「左」、「右」、「上」、「下」の方向は、図10の状態に遊技機枠121および遊技盤155を置き、それらを前側から見た場合に特定される方向である。「後」と「裏」とは同じ方向である。
【0007】
図1を参照し、遊技機のタンク払出装置1の構成部品について説明する。タンク払出装置1は、タンク構造体2、球払出機構3、払出球検出機構4、連結樋5、球切れ検出機構6、中継基板7、基板蓋8を備える。タンク構造体2は、球貯蔵室10と基板収納室11とを備える。球貯蔵室10と基板収納室11との配置は、球貯蔵室10が後側で、基板収納室11が前側である。球貯蔵室10は、図10に示す遊技機枠121を取り付ける図外の遊技機設置構造体における補給機構から排出された球を貯蔵する部屋であって、方形な底壁12、底壁12の周囲から上方に突出した左壁13、右壁14、前壁15、後壁16によって、上方に開口した箱形の部屋として構成される。
【0008】
球貯蔵室10の底壁12には、球貯蔵室10から球払出機構3に球を落下する供給口17が、球貯蔵室10の底壁12における遊技機枠121の裏面と平行な左右方向の一側部としての右側部で、球貯蔵室10における遊技機枠121の裏面と直交する前後方向の中央部に位置して左右方向に横長な方形に形成される。底壁12の球と接触する底面は、球が球貯蔵室10の周囲から供給口17に向けて流れる斜面を形成する。供給口17には、下方に突出する取込部18が設けられる。取込部18は取込部18の内部に、供給口17の縁部から下方に連接して窪む左右方向に横長な受空間部19を囲み形成する。
【0009】
受空間部19の左右方向の一側部としての右側部を塞ぐ外壁20には、払出体挿入孔21とモータ取付部22とが形成される。受空間部19の左右方向の他側部としての左側部を塞ぐ内壁23には、払出体軸受孔24と退避孔25とが形成される。受空間部19の下側部を塞ぐ底部には、図2−図4に示す球出口26と逃孔27とが形成される。球貯蔵室10の底壁12には、底壁12から下方に突出した筒状の払出球検出機構取付部28と、底壁12から下方に突出した筒状の球切れ検出機構取付部29とが設けられる。払出球検出機構取付部28は、取込部18の前後に配置される。球切れ検出機構取付部29は、取込部18よりも左側に位置し、球切れ検出機構6が球貯蔵室10の底壁12の底面を左側から供給口17に向けて流れて供給口17に取り込まれる近傍での球の有無を検出するように、取込部18の近くで、球貯蔵室10の前後方向の中央部に配置される。
【0010】
基板収納室11は、タンク払出装置1に設けられる電気部品の全ての配線を集中的に接続する中継基板7を格納する部屋であって、方形な底壁31、底壁31の周囲から上方に突出した左壁32、右壁33、前壁34、後壁35によって、上方に開口した箱形の部屋として構成される。基板収納室11の後壁35と球貯蔵室10の前壁15とは、互いに一体となって、基板収納室11と球貯蔵室10とを区分する隔壁を構成する。基板収納室11の底壁31には、底壁31から上方に突出した筒状の基板取付部36が、基板収納室11の一側部としての右側部に設けられる。基板取付部36は、中継基板7の四隅に形成された取付孔69と同じ個数である。基板収納室11の他側部としての左側部には、基板収納室11の底壁31と前壁34および後壁35のそれぞれに連接した補強壁37が設けられる。基板収納室11の前壁34および後壁35には、前壁34および後壁35から基板収納室11に突出する蓋係合突起38;39が、互いに向き合う格好で、基板取付部36の位置する基板収納室11の右側部に設けられる。
【0011】
基板収納室11の左壁32および右壁33には、上方および左右に開放された溝状の配線孔41;42が個別に設けられる。基板収納室11の後壁35、左壁32および右壁33は、基板収納室11の底壁31からの高さが互いに同じであるのに対し、基板収納室11の前壁34における底壁31からの高さは、基板収納室11の後壁35、左壁32および右壁33よりも高い。基板収納室11の前壁34における後壁35、左壁32および右壁33よりも上方に突出した部分には、タンク構造体2を可動枠123に取り付けるための前後方向に貫通するねじ挿入孔としての取付孔43が左右に設けられる。このように、取付孔43が、基板収納室11の前壁34における後壁35よりも上方に突出した部分に設けられたことによって、タンク構造体2が図11に示す可動枠123の裏面に止ねじ209で固定される場合、ドライバーのような工具がタンク構造体2の後側から後壁35の上を通過して止ねじ209を締結することができるので、工具で止ねじ209を締結するための操作が容易となる。基板収納室11の前壁34には、前壁34から前側に突出した補強を兼ねる位置決め部44が、左右に延びた凸条に設けられる。位置決め部44は、補強としての強度向上の観点から、タンク構造体2の右から左に行くにしたがって下方から上方に上り階段を構成する階段状である。
【0012】
球払出機構3は、払出モータ46、螺旋払出体47、図2に示す孔閉塞体48を備える。払出モータ46はステップモータにより構成される。払出モータ46のモータケースには、取付足49がモータケースの径方向外側に突出する。取付足49は、ねじ挿入孔50を備える。螺旋払出体47は、払出モータ46のモータ軸のような図2に示す出力軸51に同軸に結合された丸棒の外周面に螺旋体52を備える。出力軸51は、外周部の一部が平坦面となるように切除された異形であって、螺旋払出体47の丸棒の中心には出力軸51の異形となった部分を整合するように嵌め込むことができる図外の穴が丸棒の一端面から内部に窪む窪みとして形成される。よって、出力軸51の異形となった部分が螺旋払出体47の図外の穴に挿入されることによって、出力軸51と螺旋払出体47とが一緒に周方向に回転する格好となる。螺旋体52は、螺旋払出体47の丸棒の軸心と平行な方向に球を1個ずつ分離する間隔で、当該丸棒の外周面から径方向外側に螺旋形状に突出する。螺旋払出体47の先端部には、丸棒より細い軸部53が、同軸に突出する。
【0013】
払出球検出機構4は、タンク構造体2に取り付けられる払出検出機構躯体55の内部に払出球検出器56を装着した構造である。連結樋5は、払出検出機構躯体55の下部に取り付けられ、払出球検出機構4から下方に排出された球を真下に誘導する縦形の樋である。球切れ検出機構6は、タンク構造体2に取り付けられる球切れ検出機構躯体57の内部に球切れ検出器58を収納した構造である。球切れ検出機構躯体57は、外側に突出する取付足59を備える。取付足59はねじ挿入孔54を備える。
【0014】
中継基板7は、プリント基板のような回路基板60にコネクタ61;62;63;64;65;66;67;68を実装した構造である。コネクタ61−64;66−68のそれぞれに設けられた電気端子としてのコネクタピンとコネクタ65に設けられた電気端子としてのコネクタピンとが、回路基板60に付設されたプリント配線のような箔形状の配線で、互いに接続される。回路基板60の四隅には、取付孔69を備える。基板蓋8は、基板収納室11の前壁34よりも後側に位置し、基板収納室11の上部における開口を全面的に塞ぐ大きさの板状である。基板蓋8が基板収納室11の上部における開口を塞いだ場合、基板蓋8の後縁部の下面、左縁部の下面、右縁部の下面は、基板収納室11の後壁35、左壁32および右壁33の上面に上方から重ね合わされて接触する。基板蓋8には、基板蓋8から下方に突出する左右一対の取付部71;72が、基板収納室11の前壁34と後壁35との間に前壁34と後壁35とに接触するかまたは接触する程度に近付いて嵌め込まれる前後方向に相対峙する間隔で、前後に設けられる。
【0015】
前側の取付部71には、係合溝73が、取付部71における基板収納室11の前壁34と対向する前面から内部に窪む形態に設けられる。後側の取付部72には、係合溝74が、取付部72における基板収納室11の後壁35と対向する後面から内部に窪む形態に設けられる。前側における係合溝73および後側における係合溝74は、基板蓋8を前側から見た場合、互いに同じ形となるように、前後方向で対称となる対称形であって、下方に開口された下部縦溝と、下部縦溝の上端から右側に直線的に連接された横溝と、横溝の右端から上方に連接された上部縦溝とからなる、屈曲溝として構成される。連結樋5の上部には、左取付部108と右取付部109とが、左取付部108と右取付部109との間に溝102を介在させて設けられる。溝102は、払出球検出機構4の連結樋取付部86を挿入する隙間である。左取付部108はねじ挿入孔104を備える。右取付部109はねじ締結孔105を備える。
【0016】
図2を参照し、タンク構造体2における取込部18の下部周り、球払出機構3の孔閉塞体48、払出球検出機構4の構造について説明する。取込部18の底部には、球出口26と逃孔27とが設けられる。球出口26は、球を取込部18から払出球検出機構4に排出する孔であって、外壁20の側に位置し、螺旋体52における右側の1つ隙間の真下に位置する。逃孔27は、球払出機構3の螺旋体52の下部を逃げるために、底壁12の前後方向の中央部に位置し、球出口26に連接して左右方向に横長な方形に形成された孔である。取込部18の内壁23に形成された退避孔25は、1個の球の直径よりも小さな直径を有する。
【0017】
孔閉塞体48は、払出体挿入孔21を全体的に覆い隠す大きさであって、中心部に、軸受挿入孔76、丸棒挿入孔77、丸棒挿入孔77を囲む環状の突起78を備える。軸受挿入孔76は、払出モータ46の出力軸51の軸受部51aを挿入させる貫通孔であって、丸棒挿入孔77と同軸である。丸棒挿入孔77は、螺旋払出体47の丸棒を挿入する貫通孔であって、螺旋払出体47の丸棒より大きいが螺旋体52の外径よりも小さい直径を有する。突起78は、払出体挿入孔21を塞ぐものであって、丸棒挿入孔77の孔縁から螺旋払出体47の延長する方向と同じ方向に突出する。そして、螺旋払出体47と払出モータ46の出力軸51とが互いに結合される以前において、螺旋払出体47における丸棒の螺旋体52の形成されていない後端部が孔閉塞体48の丸棒挿入孔77に嵌め込まれる。丸棒挿入孔77に嵌め込まれた螺旋払出体47と丸棒挿入孔77との間の隙間は、球が受空間部19から漏れることない寸法になっている。このように孔閉塞体48が螺旋払出体47に装着された後、螺旋払出体47と払出モータ46の出力軸51とが互いに嵌め合わされる。その後、払出モータ46が止ねじ100でモータ取付部22に取り付けられることによって、払出モータ46の軸受部51aが軸受挿入孔76に収納され、孔閉塞体48における突起78の周囲の部分が払出モータ46のモータケースと取込部18の外壁20とに接触して払出モータ46と取込部18との間の隙間を保持する一方、突起78が払出体挿入孔21に嵌め込まれ、球が受空間部19から払出体挿入孔21を経由して漏れないように、突起78が払出体挿入孔21を塞ぐ(図7参照)。
【0018】
払出球検出機構4の払出検出機構躯体55は、左側に開口した箱形の検出器収納室79を備える。検出器収納室79は、払出球検出器56を格納する部屋である。検出器収納室79の上側を形成する上壁80と検出器収納室79の下側を形成する下壁81とには、一対の球貫通孔82;83を前後に個別に備える。上壁80に設けられた一対の球貫通孔82と下壁81に設けられた球貫通孔83とは互いに上下方向で同軸である。上壁80の開口側縁には、フック84が下方に突出する。下壁81には、係合片85と連結樋取付部86とが設けられる。係合片85は、下壁81の前後方向中央部において、下壁81の開口側縁から内部に切り込まれた前後に一対のスリット87で、下壁81から片持ち梁のように切り離された形態である。係合片85の開口側縁には、フック88が上方に突出する。連結樋取付部86は、下壁81から下方に突出し、中央にねじ挿入孔89を備える。
【0019】
検出器収納室79の前側を形成する前壁91と検出器収納室79の後側を形成する後壁92とには、取付足93が設けられる。前壁91に設けられた取付足93は前壁91から前側に突出し、ねじ挿入孔94を備える。後壁92に設けられた取付足93は後壁92から後側に突出し、ねじ挿入孔94を備える。払出球検出器56は、一体の検出器躯体95と複数の球検出孔96と一体のコネクタ97とを備える。検出器躯体95は、合成樹脂により一体に形成される。球検出孔96は、螺旋払出体47で前後に分けられたまま取込部18の球出口26から下方に排出される球を個別に通過させるために検出器躯体95に前後で一対に形成される。コネクタ97は、一対の球検出孔96を個別に通過する球を検出するために検出器躯体95に内蔵された図外の検出素子への電気的な入出力線としての図13に示す配線213を接続するものである。つまり、払出球検出機構4は、タンク構造体2に取り付けられる払出検出機構躯体55と、払出検出機構躯体55の内部に装着された一体の払出球検出器56とを備え、払出球検出器56が、螺旋払出体47の前後から球出口26を経由して排出される球を個別に通過させて電気的に検出するための複数の球検出孔96と、複数の球検出孔96を通過する球を検出する図外の検出素子への電気的な入出力線を接続するための一体のコネクタ97とを備えているので、2個の球検出器を使用する場合に比べ、配線を簡素化できるという利点がある。
【0020】
図3および図4を参照し、タンク構造体2の取込部18における周囲の内部について説明する。タンク構造体2における球貯蔵室10の右側部を形成する右壁14の下部には、庇98が、取込部18における球出口26の真上に位置し、右壁14から球貯蔵室10に突出する形態に設けられる。庇98は、球貯蔵室10から供給口17への球の流入を阻止する壁であって、球貯蔵室10に貯蔵された球が図2に示す螺旋払出体47の螺旋体52に取り込まれて球出口26の真上に到達した球と干渉しないように、球貯蔵室10の底壁12にも連接した隔壁である。庇98の上面は、球貯蔵室10に貯蔵された球を供給口17の方に誘導する斜面を構成する。庇98の下面は、取込部18の受空間部19に配置される螺旋払出体47と干渉しない形状である(図7参照)。
【0021】
上記のように構成されたタンク構造体2、球払出機構3、払出球検出機構4、連結樋5、球切れ検出機構6、中継基板7、基板蓋8を組み合わせることによって、タンク払出装置1を組み立てる仕方について説明する。図1において、螺旋払出体47の軸心が左右方向に向けられた格好で、螺旋払出体47の軸部53がタンク構造体2の右外側から払出体挿入孔21を経由して受空間部19に挿入され、この受空間部19に挿入された螺旋払出体47の軸部53が払出体軸受孔24に嵌め込まれ、孔閉塞体48の丸棒挿入孔77がタンク構造体2の右外側から螺旋払出体47に嵌め込まれ、孔閉塞体48の突起78がタンク構造体2の払出体挿入孔21に嵌め込まれる。その後、タッピングスクリューのような止ねじ100が払出モータ46の取付足49のねじ挿入孔50からタンク構造体2のモータ取付部22の内部孔に締結されることによって、払出モータ46のモータケースがタンク構造体2に固定される。
【0022】
図2にも示すように、払出球検出器56の球検出孔96が払出検出機構躯体55の側に向けられ、払出球検出器56の検出器躯体95が払出検出機構躯体55の検出器収納室79に挿入されるのに伴い、係合片85のフック88が検出器躯体95に接触し、係合片85が下方に撓み、検出器躯体95が係合片85のフック88を越えると、係合片85の撓みが元に戻り、上壁80のフック84と係合片85のフック88とが検出器躯体95におけるコネクタ97の設けられた側の面に係合することによって、払出球検出器56が払出検出機構躯体55の内部に装着される。このように払出球検出器56が払出検出機構躯体55の内部に装着されることによって、2個の球検出孔96が払出検出機構躯体55の上壁80の一対の球貫通孔82と下壁81の一対の球貫通孔83と同軸になり、コネクタ97が払出検出機構躯体55よりも外側に突出する。このように払出球検出器56の装着された払出検出機構躯体55がタンク構造体2に取り付けられる。それには、止ねじ101が取付足93のねじ挿入孔94からタンク構造体2の払出球検出機構取付部28の内部孔に締結されることによって、払出検出機構躯体55がタンク構造体2の下部に固定される。
【0023】
連結樋5の溝102が払出球検出機構4の連結樋取付部86に下方から嵌め込まれた後、タッピングスクリューのような止ねじ103が連結樋5のねじ挿入孔104から連結樋取付部86のねじ挿入孔89を経由して連結樋5のねじ締結孔105に締結されることによって、連結樋5が払出球検出機構4の下部に固定される。タッピングスクリューのような止ねじ111が球切れ検出機構躯体57の取付足59のねじ挿入孔54からタンク構造体2の球切れ検出機構取付部29の内部孔に締結されることによって、球切れ検出機構6がタンク構造体2における底壁12の下部に取り付けられる。
【0024】
中継基板7がタンク構造体2の上方から基板収納室11に挿入されて基板取付部36に搭載され、タッピングスクリューのような止ねじ106が中継基板7の上から取付孔69を経由して基板取付部36の内部孔に締結されることによって、中継基板7がタンク構造体2に固定される。中継基板7における回路基板60に実装されたコネクタ61−68と図13に示すコネクタ212;214;216;218;221;223;225とが互いに嵌め込まれた後、基板蓋8がタンク構造体2に取り付けられる。基板蓋8の取付部71;72が基板収納室11の上から基板収納室11に挿入される場合、係合溝73;74の下部縦溝が蓋係合突起38;39に挿入され、蓋係合突起38;39が下部縦溝の上端に衝突した後、基板蓋8が右から左に横移動され、蓋係合突起38;39が係合溝73;74の下部縦溝から横溝に移動する。そして、蓋係合突起38;39が横溝の右端に衝突した後、基板蓋8が下方に押し込まれ、蓋係合突起38;39が係合溝73;74の横溝から上部縦溝に取り込まれる。これによって、基板蓋8が基板収納室11の上方の開口を塞いでタンク構造体2に取り付けられる。このようにタンク構造体2、球払出機構3、払出球検出機構4、連結樋5、球切れ検出機構6、中継基板7、基板蓋8が組み合わせられることによって、タンク払出装置1が図5に示す形態に組み立てられる。
【0025】
この組み立てられたタンク払出装置1において、球貯蔵室10に球が供給されると、球貯蔵室10に入った球は、底壁12の底面の傾斜で取込部18の方向に案内されて取込部18に流れ込む。この取込部18に入った球Pは、図6および図12に示すように、取込部18の受空間部19において螺旋払出体47で前後に分けられるとともに、螺旋体52の隙間に分離されて1個ずつ取り込まれる。その状態において、螺旋払出体47が図7に示す払出モータ46で正転方向に駆動されると、螺旋体52が螺旋体52の隙間に取り込まれた球を受空間部19の左側から右側に移動する。図7に示すように、取込部18の球出口26から下方に排出される球を検出する払出球検出機構4が、球出口26の真下に設けられているので、タンク払出装置1の上下寸法を小さくすることができるうえ、球P2が球出口26から払出球検出機構4を通過するまでの時間を短くすることができるという利点がある。また、払出球検出機構4が、球出口26の真下で、取込部18の底部に接触して設けられているので、タンク払出装置1の上下寸法を一層小さくすることができるうえ、球P2が球出口26から払出球検出機構4を通過するまでの時間を一層短くすることができるという利点がある。
【0026】
つまり、図7に示すように、螺旋払出体47が球貯蔵室10から供給口17に向けて移動する球P1から受ける矢印X1で示す球圧の方向と、球貯蔵室10から供給口17を経由して受空間部19に流れ込んで螺旋払出体47で前後に分けられるとともに螺旋体52の隙間に分離されて1個ずつ取り込まれた球を球出口26に向けて移動する矢印X2で示す方向とが、同じ方向となるよう、払出モータ46が螺旋払出体47を正転方向に駆動することによって、螺旋体52が螺旋体52の隙間に取り込まれた球を受空間部19の左側から右側に移動して球出口26に到達させる。引き続き、図7に示すように、受空間部19を左側から右側に移動して球出口26に到達した球P2は、球出口26から矢印X3で示す下方に落下してタンク構造体2から排出される。このように球出口26から球が排出される場合、図12に示すように、受空間部19において、螺旋払出体47の前側に分離されている球Pと螺旋払出体47の後側に分離されている球Pとは、螺旋体52によって、互いに、同時に排出されることはなく、螺旋払出体47の1回転における螺旋払出体47の回転中心と平行な方向に半周期ずれて互い違いに排出される。このタンク構造体2の球出口26から排出された球は、図2に示す払出球検出機構4の球貫通孔82、球検出孔96、球貫通孔83を、上から下に順に通過する。そして、払出球検出器56が、球検出孔96を通過する球を検出するごとに、払出球検出信号を図10に示す主制御装置173および発射払出制御装置192に出力する。払出球検出器56を通過した球は、連結樋5に取り込まれる。つまり、図7に示すように、球払出機構3の螺旋払出体47が、球貯蔵室10から供給口17に向けて移動する球P1から受ける球圧の方向(矢印X1方向)と球貯蔵室10から供給口17を経由して取込部18の受空間部19に流れ込んで螺旋払出体47で前後に分けられるとともに螺旋体52の隙間に分離されて1個ずつ取り込まれた球を球出口26に向けて移動する方向(矢印X2方向)とが同じ方向となるように払出モータ46で正転方向に駆動されるので、球貯蔵室10に存在する球および受空間部19に存在する球から螺旋払出体47に作用する負担が軽くなり、螺旋払出体47が円滑に回転して球詰まりを発生しにくく、球貯蔵室10から球を円滑に払い出すことができるという利点がある。
【0027】
螺旋払出体47の正転方向の駆動によって、球が受空間部19の内部から球出口26に到達する過程において、図8に示すように、矢印X4で示す移動方向の前側に位置する球P3が図7に示す螺旋体52と図8に示す庇98とに挟まれる、球詰まりが発生した場合、図7に示す払出モータ46が逆転方向に駆動する。この逆転方向の駆動によって、図7に示す螺旋体52が螺旋体52の隙間に存在する球を球出口26の側から退避孔25の方向に移動する。この移動によって、図9に示すように、払出モータ46の逆転方向の駆動に伴う球の矢印X5で示す移動方向の前側に位置する球P4の一部が退避孔25に取り込まれる。このように球P4が退避孔25に取り込まれると、図7に示す払出モータ46が再び正転方向に駆動する。
【0028】
つまり、取込部18に球の一部を入れる退避孔25が設けられているので、退避孔25が設けられていない場合に比べ、球詰まりの発生した場合において、払出モータ46の逆転と正転とによる球P3および球P4の矢印X5および矢印X4で示す往復移動距離が大きくなり、この大きな往復移動距離を球P3;P4が移動することによって、球詰まりを適切に解消することができる。また、図9に示すように、球P4の一部が退避孔25に取り込まれ、球P3が庇98から離れて受空間部19の底部を構成する取込部18の底部に接触した場合において、球P3と庇98との間の隙間は、仮想線で示す1個の球P5の直径よりも小さい寸法に設定されているので、球P5が球P3と庇98との間の隙間に挟まれることはない。図9に示す球P3が図7に示す螺旋払出体47の正転方向の駆動で矢印X5と逆方向(図7の矢印X2と同方向)に直線的に移動するのに伴い、当該球P3が球P5を上方に押し上げる。つまり、球P5による球詰まりは発生しない。
【0029】
図10を参照し、パチンコ機の遊技機枠121の前機構および遊技盤155の裏機構について説明する。遊技機枠121は、固定枠122と可動枠123とを備える。固定枠122は、パチンコ店の図外の遊技機設置構造体に取り付けるための外枠と呼ばれるものであって、前後方向に開放された縦長な長方形の空間を囲む額縁形状である。固定枠122には、前枠または中枠と呼ばれる可動枠123が、左側のヒンジ124で前側横方向に片開き可能にかつ着脱可能(交換可能)に取り付けられる。可動枠123は、前後方向に開放された縦長な長方形の空間を囲む額縁形状の可動枠本体125と、可動枠本体125から内部に延設された遊技主体収納構造体126とを備える。可動枠本体125には、パネル枠127および球皿構造体128が左側に上下に設けられるヒンジ129で前側横方向に片開き可能に取り付けられる。パネル枠127は、前後方向に開放された窓130を囲む額縁形状である。パネル枠127の裏面には、ガラスまたは合成樹脂からなる光透過性を有する前面パネル131が、窓130を覆う格好で取り付けられる。
【0030】
可動枠本体125の右縦片には施錠装置132と複数のロック機構133;133a;134およびロック解除操作体135が設けられる。可動枠123やパネル枠127および球皿構造体128が閉じられてロック機構133;133a;134で開閉不能に支持された状態において、遊技店の店員が図外のキープレート(鍵)を遊技機枠121の前側から施錠装置132の鍵穴136に挿入し、当該キープレートを例えば右側に90度回転操作すると、固定枠122と可動枠123とのロック機構133aによる支持形態が解除される。この支持形態の解除後に、店員が可動枠123を前側に引くことによって、可動枠123はヒンジ124を回転中心として前側に片開きされる。
【0031】
また、上記施錠装置132の鍵穴136に挿入されたキープレートが例えば左側に90度回転操作されると、可動枠123とパネル枠127とのロック機構133による支持形態が解除される。この支持形態の解除後に、店員がパネル枠127を前側に引くことによって、パネル枠127はヒンジ129を回転中心として前側に片開きされる。このように、パネル枠127が前側に開かれた状態において、店員が可動枠123の前面に設けられたロック解除操作体135を操作すると、可動枠123と球皿構造体128とのロック機構134による支持形態が解除される。この支持形態の解除後に、店員が球皿構造体128を前側に引くことによって、球皿構造体128はヒンジ129を回転中心として前側に片開きされる。
【0032】
球皿構造体128の前面には、球収納部137および発射操作機構138を備える。球収納部137は、遊技に使用する球を受ける上方に開放された形態である。球皿構造体128の裏面には、前横樋151から球を球収納部137に供給する球取入口139と、球収納部137から発射機構148に球を供給する球供給口140とを備える。遊技主体収納構造体126は、前側に開放された遊技主体収納室141と、遊技主体収納室141の立壁に前後方向に貫通する中央開口部142とを備える。遊技主体収納室141の左側部には、遊技盤155を取り付ける枠側ヒンジ143および枠側コネクタ144を備える。枠側ヒンジ143は、遊技主体収納室141の左側部に固定的に取りけられたヒンジ躯体の前側に折り曲げられた支持部から上方に突出したヒンジピンを備えた構造である。遊技主体収納室141の右側部には、遊技主体ロック部材145を備える。遊技主体ロック部材145は、遊技主体収納構造体126から前側に突出する円筒状の台座の中心にロック操作体146を回転可能に備える。ロック操作体146は、台座から前側に突出した操作軸の端部に固定された横長な形態である。遊技主体収納構造体126における遊技主体収納室141よりも下部における前面には、遊技主体棚147を備える。遊技主体棚147から下方に延設された遊技主体収納構造体126における前壁の前面には、発射機構148、発射レール149、ファール球取入口部150、前横樋151、配線孔152を備える。
【0033】
発射レール149は、球皿構造体128の球供給口140から供給された1個の球を受け取る。発射機構148は、電力供給と遮断とを交互に受けることによって、球収納部137から発射レール149に供給された1個の球を遊技盤155の遊技領域に向けて発射する。発射レール149は、発射機構148から発射された球を、遊技盤155における発射通路の入口に誘導する。ファール球取入口部150は、遊技盤155の発射通路から落下する球を取り込む。ファール球取入口部150に取り込まれた球は、前横樋151を経由して球取入口139に排出される。前横樋151は、可動枠123の裏部に取り付けられた図1に示すタンク払出装置1から払い出された球を球取入口139に排出する。枠側コネクタ144は、導電材かなるコネクタピンが合成樹脂のような電気絶縁材かなるコネクタボディに移動可能に装着され、コネクタピンに内蔵されたコイルスプリングのような弾性体がコネクタピンの先端部をコネクタピンから外側に押し出した、スプリングコネクタと呼ばれる構造であって、コネクタピンが遊技盤155の電極162から押されるのに伴い、弾性体が圧縮し、コネクタピンと電極162とが互いに押し合って接触する。
【0034】
パチンコ機の遊技盤155は、裏面に、セット板と呼ばれる部品取付構造体156を備える。部品取付構造体156は、遊技盤155の前面のガイドレールで囲まれた内側の遊技領域に設けられた入賞部品に取り込まれた後に当該入賞部品から遊技盤155の裏側に排出された球を、下方に誘導して排出する。遊技盤155の裏側には、遊技盤155の前面に設けられた遊技部品の裏機構が、遊技盤155に形成された図外の逃孔や部品取付構造体156に形成された逃孔157を経由して突出する。遊技盤155の裏側に突出した裏機構を有する遊技部品は、複数の図柄表示器158;159、可動部品160、図外の複数の入賞部品、図外のサイドランプなどである。図柄表示器158は、遊技領域の中央に設けられ、液晶表示器、CRT表示器、プラズマディスプレイなどのような電気的に表示形態を変えられる画像を表示画面に表示する画像表示器により形成され、裏機構として図柄制御装置175を備える。図柄表示器159は、遊技領域の右側下部に設けられ、複数の図柄の印刷された図柄表示体をステップモータで回転する構造であって、裏機構としてステップモータを備える。部品取付構造体156の裏面には、盤側可撓性配線161と盤側ヒンジ164と主制御装置173および複合制御装置174が設けられる。
【0035】
盤側可撓性配線161は、遊技盤155に設けられた電気部品と遊技機枠121に設けられた電気部品とを接続する多数本の箔形状の電線および箔形状の電極162が、可撓性を有する合成樹脂基板の表面に付設された構造である。電極162は、枠側コネクタ144のコネクタピンと対応する個数のラウンドと呼ばれるものであって、各電極162からは上記箔形状の電線が個別に延設される。電線の表面は、レジスト膜のような電気絶縁材で被覆され、人の接触から保護される。盤側可撓性配線161は、縦片部と縦片部の上下部から右側に延設した上下横片部とからなる形状である。盤側可撓性配線161の縦片部は、部品取付構造体156における逃孔157より左部分の裏面と対応する部分であって、当該縦片部の左端部には、電極162が互いに離れた形態で配置され、当該縦片部から右側に延長した延設部には、図柄制御装置175が接続される。
【0036】
盤側可撓性配線161の上横片部は、部品取付構造体156における逃孔157より上部分の裏面と対応する部分であって、当該上横片部には、主制御装置173が接続される。当該上横片部から下方に延長した延設部には、可動部品160の駆動源が接続される。盤側可撓性配線161の下横片部は、部品取付構造体156における逃孔157より下部分の裏面と対応する部分であって、当該下横片部の左下部には、複合制御装置174が接続され、当該下横片部の右端部には、図柄表示器159の駆動源が接続され、当該下横片部から下方に延長した延設部には、可変入賞部品の駆動源が接続される。主制御装置173は、制御に必要な電気部品の実装された回路基板を1つの制御装置筐体の内部に装着した構造であって、回路基板の電気部品を実装した板面が、遊技盤155の裏面と直交する格好で、かつ、制御装置筐体の厚さが遊技盤155の上下方向となる格好で、遊技盤155の裏面に対して取り付けられる。複合制御装置174は、制御に必要な電気部品の実装された回路基板を1つの制御装置筐体の内部に装着した構造であって、回路基板の電気部品を実装した板面が、遊技盤155の裏面と直交する格好で、かつ、制御装置筐体の厚さが遊技盤155の左右方向となる格好で、遊技盤155の裏面に対して取り付けられる。
【0037】
盤側ヒンジ164は、遊技盤155に固定的に取りけられたヒンジ躯体の前側に折り曲げられた支持部に上下方向に貫通したヒンジ孔を備えた構造である。遊技盤155の盤側ヒンジ164と反対側の側部には、取付部165を備える。取付部165にはロック挿入孔166を備える。そして、遊技盤155の前面が前側に向けられ、遊技盤155の盤側ヒンジ164の設けられた片側が遊技機枠121の前側から遊技主体収納室141に挿入され、盤側ヒンジ164のヒンジ孔が枠側ヒンジ143のヒンジピンに上方から挿入されると、遊技盤155が遊技機枠121に盤側ヒンジ164と枠側ヒンジ143とを回転中心として回転可能に取り付けられる。その後、遊技盤155が遊技機枠121の方に押されると、遊技主体ロック部材145のロック操作体146が遊技盤155の取付部165のロック挿入孔166に後側から挿入されて前側に突出する。その状態において、作業者がロック操作体146を例えば右方向に90度回転操作すると、ロック操作体146がロック挿入孔166の周りにおける取付部165と係合し、遊技盤155が遊技主体収納室141に取り付けられる。遊技盤155が取り付けられた後、パネル枠127が閉じられる。これによって、パチンコ機が構成される。このパチンコ機は、遊技盤155が遊技機枠121の内部に格納され、遊技盤155の前側がパネル枠127で覆われ、遊技盤155の遊技領域が遊技機枠121の前側から前面パネル131を通して視認し得る形態である。
【0038】
図11を参照し、遊技機枠121の裏機構について説明する。タンク払出装置1は、遊技機枠121の中央開口部142より右上部に配置され、遊技主体収納構造体126の裏面に取り付けられる。タンク払出装置1の連結樋5の下部には、縦樋182が接続される。したがって、タンク払出装置1の連結樋5を通過した球は、縦樋182に取り込まれる。縦樋182は、遊技機枠121の中央開口部142よりも右側に配置され、遊技主体収納構造体126の裏面に取り付けられる。縦樋182の内部には、球通路が、上部から下部に行くにしたがって、前後方向に蛇行する形態に形成される。縦樋182の下端は、前横樋151の右上内部に連なる。よって、縦樋182に取り込まれた球は、縦樋182の内部における球通路を蛇行しながら流下して前横樋151に排出される。
【0039】
縦樋182の右側には、球抜通路構成体183が併設される。球抜通路構成体183および縦樋182は上部で互いに連接される。この連接部には、通路切換機構184が設けられる。通路切換機構184は、縦樋182の裏面に取り付けられた通路切換駆動源としての流路切替ソレノイド185と、流路切替ソレノイド185のプランジャに連結されて縦樋182の球通路に配置された通路切換弁186とを備える。流路切替ソレノイド185は、電磁ソレノイドにより構成される。例えば、流路切替ソレノイド185が電力供給されていない場合、通路切換弁186は、連結樋5から縦樋182に球を流すように、タンク払出装置1と球抜通路構成体183との球通路を遮断する。そして、流路切替ソレノイド185が電力供給されている場合、通路切換弁186は、連結樋5から球抜通路構成体183に球を流すように、タンク払出装置1と縦樋182との球通路を遮断する。球抜通路構成体183の下端は、前横樋151の内部裏側を塞ぐ球通路カバーに形成された球抜通路187に連接される。球抜通路187の下端は、前横樋151の内部から下方に突出する。縦樋182における通路切換機構184よりも下部の中間部には、満タン検出器188が設けられる。満タン検出器188は、図10に示す球収納部137から前横樋151および縦樋182の満タン検出器188まで球が満杯となると、主制御装置173による遊技制御を停止するために、満タン検出器188が満杯となった球でオン動作して満杯検出信号を主制御装置173に出力する。
【0040】
遊技主体収納構造体126における遊技主体棚147より下方に延設された前壁の裏面には、電源装置191と発射払出制御装置192とが取り付けられる。電源装置191は、遊技機枠121の中央開口部142よりも右下部に配置される。発射払出制御装置192は、遊技機枠121の中央開口部142よりも左下部に配置される。枠側コネクタ144よりも上部における遊技主体収納構造体126の裏面には、外部情報端子基板193、払出中継基板194、電源端子基板195が、下から上に順に配置された形態で、取り付けられる。発射払出制御装置192よりも左側における遊技主体収納構造体126の裏面には、球皿中継基板196が取り付けられる。電源装置191、発射払出制御装置192、枠側コネクタ144、払出中継基板194、電源端子基板195、外部情報端子基板193および球皿中継基板196のそれぞれは、枠側可撓性配線197で、互いに接続される。枠側可撓性配線197は、遊技盤155に設けられた電気部品と遊技機枠121に設けられた電気部品とを接続する多数本の箔形状の電線が、可撓性を有する合成樹脂基板に付設された構造である。
【0041】
枠側可撓性配線197は、縦片部と縦片部の下部から右側に延設した横片部とからなる形状である。枠側可撓性配線197の縦片部は、遊技主体収納構造体126における中央開口部142より左側部分の裏面と対応する部分であって、当該縦片部には、枠側コネクタ144、外部情報端子基板193、払出中継基板194および電源端子基板195が上下方向に一列に配置されて接続される。枠側可撓性配線197の横片部は、遊技主体収納構造体126における中央開口部142より下側部分の裏面と対応する部分であって、当該横片部の右下部には、球皿中継基板196が接続され、当該横片部の右端部には、電源用コネクタ198と発射払出制御用コネクタ199とが接続される。払出中継基板194には、タンク払出装置1の中継基板7に設けられた図13に示すコネクタ65が、ハーネス200で接続される。ハーネス200は、可撓性を有する帯状の絶縁被覆体に多数本の電線を埋設した、フレキシブル・フラット・ケーブルと呼ばれる、被覆電線により構成される。電源端子基板195には、パチンコ機のプラグ201を有する被覆電線からなる電源配線202が接続される。
【0042】
外部情報端子基板193には、図16に示すホールコンピュータ232が接続される。球皿中継基板196には、球皿構造体128の電気部品から配線孔152を経由して遊技機枠121の裏側に引き出された配線が接続される。電源装置191の裏面右部には、電源スイッチ203およびリセット釦204が設けられる。電源用コネクタ198には、電源装置191に設けられた電源コネクタ205が接続される。発射払出制御用コネクタ199には、発射払出制御装置192に設けられた発射払出制御コネクタ206が接続される。遊技主体収納構造体126の裏面には、一斉球抜きスイッチ207および扉開放スイッチ208が、タンク払出装置1とロック機構133aとの間における右上部に位置して取り付けられる。一斉球抜きスイッチ207は人の操作によって一斉球抜き信号を図10に示す主制御装置173に出力する。扉開放スイッチ208は、図10に示すパネル枠127が開放された場合に、主制御装置173による遊技制御を停止するために、遊技機枠121に設けられたスイッチであって、パネル枠127が開けられた場合に扉開放信号を主制御装置173に出力し、パネル枠127が閉じられた場合に主制御装置173への扉開放信号の出力を停止する。
【0043】
図13を参照し、タンク払出装置1の中継基板7の回路基板60に実装されたコネクタ61−68に対する配線の接続について説明する。コネクタ61には、払出モータ46の配線211に結線されたコネクタ212が嵌め込まれたことによって、払出モータ46が接続される。コネクタ62には、払出球検出器56の配線213に結線されたコネクタ214が嵌め込まれたことによって、払出球検出器56が接続される。コネクタ63には、満タン検出器188の配線215に結線されたコネクタ216が嵌め込まれたことによって、満タン検出器188が接続される。コネクタ64には、球切れ検出器58の配線217に結線されたコネクタ218が嵌め込まれたことによって、球切れ検出器58が接続される。コネクタ65には、ハーネス200に結線されたコネクタ219が嵌め込まれることによって、ハーネス200が接続される。コネクタ66には、流路切替ソレノイド185の配線220に結線されたコネクタ221が嵌め込まれたことによって、流路切替ソレノイド185が接続される。コネクタ67には、一斉球抜きスイッチ207の配線222に結線されたコネクタ223が嵌め込まれたことによって、一斉球抜きスイッチ207が接続される。コネクタ68には、扉開放スイッチ208の配線224に結線されたコネクタ225が嵌め込まれたことによって、扉開放スイッチ208が接続される。
【0044】
コネクタ61とコネクタ212とが互いに嵌め込まれ、コネクタ62とコネクタ214とが互いに嵌め込まれ、コネクタ63とコネクタ216とが互いに嵌め込まれ、コネクタ64とコネクタ218が互いに嵌め込まれ、コネクタ65とコネクタ219とが互いに嵌め込まれ、コネクタ66とコネクタ221とが互いに嵌め込まれ、コネクタ67とコネクタ223とが互いに嵌め込まれ、コネクタ68とコネクタ225とが互いに嵌め込まれ、ハーネス200が配線孔41を経由して基板収納室11に収められ、配線211、配線213、配線215、配線217、配線220、配線222、配線224が配線孔42を経由して基板収納室11に収められた後、基板蓋8が図14に示すようにタンク構造体2に取り付けられる。
【0045】
図14に示すタンク払出装置1が遊技機枠121における可動枠123の遊技主体収納構造体126に裏面に止ねじ209で取り付けられ、図13に示すハーネス200、払出モータ46、払出球検出器56、満タン検出器188、球切れ検出器58、流路切替ソレノイド185、一斉球抜きスイッチ207、扉開放スイッチ208のそれぞれが、中継基板収納室11の内部における中継基板7のコネクタ61−68に接続され、図14に示すように、基板蓋8がタンク構造体2に取り付けられた状態において、球Pが矢印X6で示すように遊技機枠121の上方からタンク払出装置1の基板蓋8の上に落下した場合、その落下した球Pは、基板蓋8の上を転がって後側の球貯蔵室10に取り込まれるかまたはタンク払出装置1の外側に落下する。図14に示すように、タンク払出装置1が可動枠123に止ねじ209で取り付けられる場合、先ず、タンク構造体2の位置決め部44が遊技主体収納構造体126の裏面に設けられた受棚210に載せられる。次に、止ねじ209がタンク構造体2から遊技主体収納構造体126に締結される。よって、タンク構造体2が受棚210で受け止められて位置が上下方向にずれない状態において、作業者が止ねじ209を工具で締結することができるので、タンク払出装置1の遊技機枠121への止ねじ209による取付作業がやりやすい。
【0046】
つまり、中継基板収納室11が基板蓋8で塞がれているので、タンク払出装置1の上方から中継基板収納室11に向かって落下した球Pは、基板蓋8で受け止められ、中継基板収納室11に落下することがない。これによって、中継基板7におけるコネクタ61−68とハーネス200、払出モータ46、払出球検出器56、満タン検出器188、球切れ検出器58、流路切替ソレノイド185、一斉球抜きスイッチ207、扉開放スイッチ208との接続が落下する球Pの直撃から保護される。しかも、基板蓋8の周縁の下面が、中継基板収納室11における左壁32と右壁33および後壁35のそれぞれの上面に重ね合わされているので、基板蓋8の上に落下した球Pが、基板蓋8の上に滞ることなく基板蓋8から球貯蔵室10やタンク払出装置1の外側に落下する。
【0047】
図15を参照し、遊技盤155が装着された遊技機枠121の裏面について説明する。遊技盤155の裏面に取り付けられた主制御装置173や複合制御装置174および図柄制御装置175が遊技機枠121の前側から中央開口部142を経由して裏側に突出し、主制御装置173と複合制御装置174および図柄制御装置175それぞれを互いに接続する盤側可撓性配線161が、遊技機枠121の中央開口部142よりも左側の裏面に設けられた枠側可撓性配線197の枠側コネクタ144に接続されているので、遊技盤155の裏機構の配置が簡素化できる。また、主制御装置173と複合制御装置174および図柄制御装置175のそれぞれを互いに接続する配線が、盤側可撓性配線161で形成されているので、個々ばらばらの多数本の配線が入り乱れることがなく、一層、整然とした配置となる。遊技盤155の前面には、外ガイドレール227と内ガイドレール228とが設けられ、外ガイドレール227と内ガイドレール228との間の隙間が発射通路、発射通路を除く外ガイドレール227と内ガイドレール228とで囲まれた内側が遊技領域である。外ガイドレール227および内ガイドレール228はガイドレールを構成する。
【0048】
図16を参照し、パチンコ機の電気系統について説明する。主制御装置173と複合制御装置174と図柄制御装置175および発射払出制御装置192のそれぞれに格納されたマイクロコンピュータが電力供給を受けて起動し、図柄制御装置175が画像制御信号を図柄表示器158に出力し、図柄表示器158が図柄制御信号に対応する画像を表示する。主制御装置173には、入力機器と出力機器とが配線で接続される。主制御装置173の入力機器は、払出球検出器56、球切れ検出器58、満タン検出器188、入賞球検出器230、一斉球抜きスイッチ207、扉開放スイッチ208である。入賞球検出器230には、例えば、一般入賞球検出器、作動入賞球検出器、始動入賞球検出器、普通入賞球検出器、特別入賞球検出器などがある。主制御装置173の出力機器は、入賞部品駆動源231と遊技店の管理を行うホールコンピュータ232である。入賞部品駆動源231には、入賞部品における電動チューリップの駆動源、入賞部品における可変入賞部品の駆動源などがある。複合制御装置174は、主制御装置173と配線で接続される。複合制御装置174には、表示灯233やスピーカ234および演出部品駆動源239などの出力機器が配線で接続される。演出部品駆動源239には、図10に示す可動部品160の駆動源、図10に示す図柄表示器159のステップモータなどがある。
【0049】
表示灯233は、遊技機枠121の前部または遊技盤155の前部に設けられ、点灯、点滅、消灯で遊技演出を行う部品である。スピーカ234は遊技機枠121に設けられて音で遊技演出を行う部品である。発射払出制御装置192は、主制御装置173と配線で接続される。発射払出制御装置192には、入力機器と出力機器とが配線で接続される。発射払出制御装置192の入力機器は、球払出機構の払い出される球を検出する払出球検出器56、球切れ検出器58、発射操作機構138の球の発射を停止するための発射停止検出器235と発射操作機構138への遊技者による操作量を可変抵抗値として出力する可変抵抗器236および発射操作機構138への遊技者の接触を検出する接触検出器237である。発射払出制御装置192の出力機器は、払出モータ46、流路切替ソレノイド185、発射機構148の発射駆動源238である。この場合、主制御装置173、複合制御装置174、図柄制御装置175、入賞球検出器230、図柄表示器159、遊技盤155に設けられた表示灯233、遊技機枠121に設けられたスピーカ234のそれぞれを接続する配線が図10に示す盤側可撓性配線161に付設された箔形状の配線で構成される。図16における結合子Dは互いに接続される。
【0050】
最良の形態において、図10に示すように、パネル枠127が開けられと、図13に示す扉開放スイッチ208が、扉開放信号を、図13に示す配線224、コネクタ225、コネクタ68、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、図15に示す払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、盤側可撓性配線161と主制御装置173とを接続するために盤側可撓性配線161と主制御装置173との双方に設けられたコネクタA;Bを経由して、図16に示す主制御装置173に出力する。配線224、コネクタ225、コネクタ68、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、コネクタA;Bが、図16に示す扉開放スイッチ208と主制御装置173とをつなぐ配線240を構成する。
【0051】
図10に示すように、パネル枠127が開けられた状態において、人が可動枠123の前側から図13に示す一斉球抜きスイッチ207を操作すると、一斉球抜きスイッチ207が、一斉球抜き信号を、図13に示す配線222、コネクタ223、コネクタ67、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、図15に示す払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、コネクタA;Bを経由して、図16に示す主制御装置173に出力する。配線222、コネクタ223、コネクタ67、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、コネクタA;Bが、図16に示す一斉球抜きスイッチ207と主制御装置173とをつなぐ配線241を構成する。
【0052】
図13に示す満タン検出器188は、満タン検出信号を、配線215、コネクタ216、コネクタ63、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、図15に示す払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、コネクタA;Bを経由して、図16に示す主制御装置173に出力する。配線215、コネクタ216、コネクタ63、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、コネクタA;Bが、図16に示す満タン検出器188と主制御装置173とをつなぐ配線242を構成する。
【0053】
図13に示す払出球検出器56は、払出球検出信号を、配線213、コネクタ214、コネクタ62、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、図15に示す払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、コネクタA;Bを経由して、図16に示す主制御装置173に出力するとともに、配線213、コネクタ214、コネクタ62、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、図15に示す払出中継基板194、枠側可撓性配線197、発射払出制御用コネクタ199、発射払出制御コネクタ206を経由して、図16に示す発射払出制御装置192に出力する。配線213、コネクタ214、コネクタ62、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、コネクタA;Bが、図16に示す払出球検出器56と主制御装置173とをつなぐ配線243を構成する。配線213、コネクタ214、コネクタ62、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、払出中継基板194、枠側可撓性配線197、発射払出制御用コネクタ199、発射払出制御コネクタ206が、図16に示す払出球検出器56と発射払出制御装置192とをつなぐ配線244を構成する。
【0054】
図13に示す球切れ検出器58は、球切れ検出信号を、配線217、コネクタ218、コネクタ64、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、図15に示す払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、コネクタA;Bを経由して、図16に示す主制御装置173に出力するとともに、配線217、コネクタ218、コネクタ62、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、図15に示す払出中継基板194、枠側可撓性配線197、発射払出制御用コネクタ199、発射払出制御コネクタ206を経由して、図16に示す発射払出制御装置192に出力する。配線217、コネクタ218、コネクタ64、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、払出中継基板194、枠側可撓性配線197、枠側コネクタ144、盤側可撓性配線161、コネクタA;Bが、図16に示す球切れ検出器58と主制御装置173とをつなぐ配線245を構成する。配線217、コネクタ218、コネクタ64、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、払出中継基板194、枠側可撓性配線197、発射払出制御用コネクタ199、発射払出制御コネクタ206が、図16に示す球切れ検出器58と発射払出制御装置192とをつなぐ配線246を構成する。
【0055】
図13に示す払出モータ46は、配線211、コネクタ212、コネクタ61、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、図15に示す払出中継基板194、枠側可撓性配線197、発射払出制御用コネクタ199、発射払出制御コネクタ206を経由して、図16に示す発射払出制御装置192に接続される。配線211、コネクタ212、コネクタ61、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、払出中継基板194、枠側可撓性配線197、発射払出制御用コネクタ199、発射払出制御コネクタ206が、図16に示す払出モータ46と発射払出制御装置192とをつなぐ配線247を構成する。よって、払出モータ46は発射払出制御装置192で電気的に制御される。
【0056】
図13に示す流路切替ソレノイド185は、配線220、コネクタ221、コネクタ66、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、図15に示す払出中継基板194、枠側可撓性配線197、発射払出制御用コネクタ199、発射払出制御コネクタ206を経由して、発射払出制御装置192に接続される。配線220、コネクタ221、コネクタ66、コネクタ65、コネクタ219、ハーネス200、払出中継基板194、枠側可撓性配線197、発射払出制御用コネクタ199、発射払出制御コネクタ206が、図16に示す流路切替ソレノイド185と図16に示す発射払出制御装置192とをつなぐ配線248を構成する。よって、流路切替ソレノイド185は発射払出制御装置192で電気的に制御される。
【0057】
そして、図10に示す遊技機枠121が遊技店の遊技機設置構造体に取り付けられ、図10に示す遊技盤155が遊技機枠121に装着され、図10に示すパネル枠127および球皿構造体128が閉じられて可動枠123に固定され、図10に示す球収納部137に球が入れられ、図16に示す主制御装置173、複合制御装置174、図柄制御装置175、発射払出制御装置192が電力で起動し、球が遊技機設置構造体の補給機構から図5に示すタンク払出装置1の球貯蔵室10に供給されて貯蔵され、図16に示す球切れ検出器58が球切れ検出信号を出力しておらず、図16に示す扉開放スイッチ208が扉開放信号を出力しておらず、図16に示す満タン検出器188が満タン検出信号を出力しておらず、図16に示す一斉球抜きスイッチ207が球抜き信号を出力していない状態において、遊技者が図10に示す発射操作機構138に触れて操作すると、図16に示す接触検出器237が接触検出信号を発射払出制御装置192に出力し、図16に示す可変抵抗器236が上記発射操作機構138に対する遊技者の操作量に応じた可変抵抗値を発射払出制御装置192に出力する。
【0058】
これによって、発射払出制御装置192が例えば1分間に100発未満の周期と可変抵抗値に応じた発射出力とで図16に示す発射駆動源238を駆動すると、図10に示す発射機構148が球収納部137から供給された球を1個ずつ発射する。この発射された球は、図10に示す発射レール149で誘導されて図15に示す外ガイドレール227と内ガイドレール228との間の発射通路を経由して遊技盤155の遊技領域に発射される。この遊技領域に発射された球は、遊技領域を流下する過程において、遊技領域に設けられた図外の入賞部品に入賞する。入賞部品に入賞しないで遊技領域の下部に到達した球は、遊技領域に設けられた図外のアウト口に入る。上記入賞部品に入賞した球は、図16に示す入賞球検出器230によって検出される。
【0059】
そして、入賞部品に入賞した球を検出した入賞球検出器230が入賞検出信号を主制御装置173に出力すると、主制御装置173が入賞検出信号の種類による賞球払出信号を複合制御装置174と発射払出制御装置192とに出力する。これによって、複合制御装置174が遊技演出を行うように図柄表示器159や表示灯233またはスピーカ234を駆動し、発射払出制御装置192が賞球払出信号にもとづく個数の賞球としての球を払い出すように払出モータ46を正転方向に駆動する。これによって、図5に示すタンク払出装置1から賞球としての球が払い出される。このように、球がタンク払出装置1から払い出されるのに伴い、球検出機構4の図16に示す払出球検出器56が払出球検出信号を主制御装置173と発射払出制御装置192とに出力する。
【0060】
主制御装置173および発射払出制御装置192は、払出球検出信号をタンク払出装置1から払い出された球数としてカウントアップするかまたは賞球払出信号にもとづき定められた設定賞球数をカウントダウンするかの演算処理を行う。そして、主制御装置173は、演算処理の結果を踏まえ、タンク払出装置1が賞球払出信号による個数の球を払い出し終わる時間が経過した時点において、タンク払出装置1による払出動作が正常であるか異常であるかを監視する。つまり、主制御装置173は、タンク払出装置1が賞球払出信号による個数の球を払い出し終わる時間が経過した時点において、カウントアップした値が賞球払出信号にもとづき定められた設定賞球数と一致するかまたは賞球払出信号にもとづき定められた設定賞球数からカウントダウンした値が「0」となることによって、タンク払出装置1による払出動作が正常であると判断して異常停止処理を行わないが、カウントアップした値が賞球払出信号にもとづき定められた設定賞球数と不一致となるかまたは賞球払出信号にもとづき定められた設定賞球数からカウントダウンした値が「0」とならない場合にタンク払出装置1による払出動作が異常であると判断して異常停止処理を行う。異常停止処理は、主制御装置173が遊技制御を停止する処理であって、図10に示す発射機構148が球の発射を停止したり、図5に示すタンク払出装置1が球の払い出しを停止したりするために、発射払出制御装置192に異常信号を出力する。
【0061】
前記演算処理の結果として、発射払出制御装置192は、タンク払出装置1が賞球払出信号による個数の球を払い出し終わる時間が経過した時点において、カウントアップした値が賞球払出信号にもとづき定められた設定賞球数と一致するかまたは賞球払出信号にもとづき定められた設定賞球数からカウントダウンした値が「0」となった場合、図5に示す球払出機構3の払出モータ46の正転方向の駆動を停止する。また、発射払出制御装置192は、前述した球詰まりによる払出モータ46の正転方向と逆転方向との駆動切替を次のように制御する。例えば、球切れ検出器58が球貯蔵室10に球の存在を検出していてオフ動作していることから、発射払出制御装置192が払出モータ46を正転方向に駆動するような制御中において、発射払出制御装置192には球切れ信号が入力されずかつ賞球払出信号が一定時間入力されないことが継続した場合、または、発射払出制御装置192が払出モータ46の正転方向の駆動中における出力トルクを監視し、この監視している出力トルクがしきい値である所定値よりも上昇した状態が一定時間継続した場合、発射払出制御装置192は図8に示す球詰まりが発生したと判断する。そして、発射払出制御装置192が払出モータ46を正転方向から逆転方向に駆動するように発射払出制御装置192から払出モータ46に供給する電力の極性を一定時間切り換える。これによって、払出モータ46が逆転方向に一定時間駆動する。払出モータ46を正転方向から逆転方向に駆動するように電力の極性を切り換える一定時間は、図9に示す退避孔25に球P4が取り込まれるまでの時間であって、この時間が経験則から割り出して発射払出制御装置192に設定されている。
【0062】
その後、発射払出制御装置192は、払出モータ46を逆転方向から正転方向に駆動するように発射払出制御装置192から払出モータ46に供給する電力の極性を元に戻すように切り換える。または、発射払出制御装置192が払出モータ46の逆転方向の駆動中における出力トルクを監視し、この監視している出力トルクがしきい値である所定値よりも上昇した状態が一定時間継続した場合、図9に示す退避孔25に球P4が取り込まれたと判断することによって、発射払出制御装置192が払出モータ46を逆転方向から正転方向に駆動するように発射払出制御装置192から払出モータ46に供給する電力の極性を元に戻すように切り換える。このように出力トルクを監視した場合は、発射払出制御装置192に上記経験則から割り出した一定時間に置換してしきい値を設定しておく。これによって、払出モータ46が正転方向に駆動する。この正逆転の切替制御は、図8に示す球詰まりが、図9に示すように解消されるまでの間、所定回数行われる。そして、所定回数行われても、図8に示す球詰まりが解消されない場合、発射払出制御装置192は、正逆転の切替制御を停止するとともに、パチンコ店の店員による球詰まり解消を行わせるために、異常信号を図外の報知器に出力する。
【0063】
遊技機枠121を裏側から見た場合、遊技機枠121の中央開口部142よりも左上部(ヒンジ124と反対側)に設けられたタンク構造体2が球払出機構3を備え、球払出機構3から払い出された球を遊技機枠121の前面に配置された図10に示す球皿構造体128の球収容部137の側に誘導する縦樋182が、タンク構造体2の真下に相当する遊技機枠121の中央開口部142よりも左側に設けられている。よって、タンク構造体2と球払出機構3とをつなぐ下タンクと呼ばれる樋が不要となり、遊技機枠121に取り付けられる図10に示す遊技盤155の裏機構を逃げるための中央開口部142の上下寸法を大きくすることができるという利点がある。
【産業上の利用可能性】
【0064】
遊技機枠121と遊技盤155とが枠側ヒンジ143と盤側ヒンジ164とからなるヒンジで回転可能に取り付けられていない構造であってもよい。枠側コネクタ144が遊技盤155に設置され、電極162が遊技機枠121に設置された構造であってもよい。発射払出制御装置192は、1つの制御装置筐体の内部に、発射制御に必要な電気部品の実装された回路基板と、払出制御に必要な電気部品の実装された回路基板とが互いに分離された形態で装着されて構造であっても、発射制御に必要な電気部品の実装された回路基板を1つの制御装置筐体の内部に装着し、払出制御に必要な電気部品の実装された回路基板を別の1つの制御装置筐体の内部に装着した構造であってもよい。この別々の制御装置筐体とした場合、発射制御に必要な電気部品の実装された回路基板を有する制御装置筐体の方は、発射制御装置となり、払出制御に必要な電気部品の実装された回路基板を有する制御装置筐体の方は、払出制御装置となる。主制御装置173に置換して複合制御装置174またはそれ以外の遊技盤155の裏面に設ける部品を取り付けてもよい。可動枠本体125と遊技主体収納構造体126とが別々の材料から構成されたものを結合するか、または、可動枠本体125と遊技主体収納構造体126とが合成樹脂により単一構造体として形成してもよい。また、前述の説明で、遊技主体収納構造体126に取り付けたものは、可動枠123に取り付けたものと認識できることは明らかであろう。遊技機としては、球を遊技媒体として使用するスロットマシンであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】タンク払出装置を示す分解斜視図(最良の形態)。
【図2】タンク構造体と球払出機構と払出球検出機構と連結樋とを示す分解斜視図(最良の形態)。
【図3】取込部の球の移動する方向と直交する方向の断面図(最良の形態)。
【図4】取込部の球の移動する方向の断面図(最良の形態)。
【図5】タンク払出装置の外観を示す斜視図(最良の形態)。
【図6】球と螺旋払出体との関係を示す図3に類似した断面図(最良の形態)。
【図7】球と螺旋払出体との関係を示す図4に類似した断面図(最良の形態)。
【図8】球詰まりの状態を示す図4に類似する断面図(最良の形態)。
【図9】球詰まり解消の状態を示す図4に類似する断面図(最良の形態)。
【図10】遊技機枠と遊技盤とを示す分解斜視図(最良の形態)。
【図11】遊技機枠を示す裏面図(最良の形態)。
【図12】遊技機枠を示す平面図(最良の形態)。
【図13】中継基板の配線構造を示す平面図(最良の形態)。
【図14】遊技機枠にタンク払出装置を取り付けた側面的な断面図(最良の形態)。
【図15】パチンコ機を示す裏面図(最良の形態)。
【図16】パチンコ機の電気系統を示すブロック図(最良の形態)。
【符号の説明】
【0066】
1 タンク払出装置
2 タンク構造体
3 球払出機構
4 払出検出機構
10 球貯蔵室
17 供給口
18 取込部
19 受空間部
26 球出口
47 螺旋払出体
52 螺旋体
55 払出検出機構躯体
56 払出球検出器
121 遊技機枠
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機枠の裏面に設けられるタンク構造体が、遊技機枠を取り付ける遊技機設置構造体の補給機構から排出される球を貯蔵する上方に開放した箱形の球貯蔵室と、球貯蔵室の底壁における遊技機枠の裏面と平行な左右方向の一側部で遊技機枠の裏面と直交する前後方向の中央部に位置して左右方向に横長に形成されて球貯蔵室から球を落下する供給口と、球貯蔵室の周囲から供給口に向けて接触する球を流下させる斜面に形成された底壁における底面と、供給口の縁部から下方に連接して窪む左右方向に横長な受空間部を囲むように球貯蔵室の底壁から下方に突出した取込部と、取込部における受空間部の左右方向の一側部を塞ぐ外壁に形成された払出体挿入孔と、取込部における受空間部の左右方向の他側部を塞ぐ内壁に形成された払出体軸受孔と、取込部における受空間部の底部において受空間部の左右方向の一側部を塞ぐ外壁の側に位置して形成された球出口とを備え、払出モータの出力軸に結合された丸棒の外周面に丸棒の軸心方向に球を1個ずつ分離する間隔で当該丸棒の外周面から径方向外側に螺旋形状に突出した螺旋体を備えた螺旋払出体が、外壁の外側から払出体挿入孔を経由して受空間部に挿入され、受空間部に挿入された螺旋払出体の先端部における軸部が、受空間部から内壁の払出体軸受孔に回転可能に嵌め込まれて支持され、払出モータのモータケースが取込部を含むタンク構造体の外側面に取り付けられ、螺旋払出体が球貯蔵室から供給口に向けて移動する球から受ける球圧の方向と球貯蔵室から供給口を経由して取込部の受空間部に流れ込んで螺旋払出体で前後に分けられるとともに螺旋体の隙間に分離されて1個ずつ取り込まれた球を球出口に向けて移動する方向とが同じ方向となるように払出モータで正転方向に駆動されることを特徴とする遊技機のタンク払出装置。
【請求項2】
球貯蔵室には球貯蔵室から供給口への球の流入を阻止する庇が球出口の真上に位置して設けられたことを特徴とする請求項1記載の遊技機のタンク払出装置。
【請求項3】
取込部の受空間部において螺旋払出体で供給口に向けて移動する球による球噛みが発生した場合、螺旋払出体が払出モータで逆転方向に駆動される構成であって、取込部における受空間部の左右方向の他側部を塞ぐ内壁には払出モータで逆転方向に駆動される螺旋払出体の螺旋体で球出口の側から内壁の側に移動する球を受け入れる退避孔が形成されたことを特徴とする請求項1記載の遊技機のタンク払出装置。
【請求項4】
取込部の球出口から下方に排出される球を検出する払出球検出機構が球出口の真下に設けられたことを特徴とする請求項1記載の遊技機のタンク払出装置。
【請求項5】
払出球検出機構が、タンク構造体に取り付けられる払出検出機構躯体と、払出検出機構躯体の内部に装着された一体の払出球検出器とを備え、払出球検出器が、螺旋払出体の前後から球出口を経由して排出される球を個別に通過させて電気的に検出するための複数の球検出孔と、複数の球検出孔を通過する球を検出する検出素子への電気的な入出力線を接続するための一体のコネクタとを備えたことを特徴とする請求項4記載の遊技機のタンク払出装置。
【請求項1】
遊技機枠の裏面に設けられるタンク構造体が、遊技機枠を取り付ける遊技機設置構造体の補給機構から排出される球を貯蔵する上方に開放した箱形の球貯蔵室と、球貯蔵室の底壁における遊技機枠の裏面と平行な左右方向の一側部で遊技機枠の裏面と直交する前後方向の中央部に位置して左右方向に横長に形成されて球貯蔵室から球を落下する供給口と、球貯蔵室の周囲から供給口に向けて接触する球を流下させる斜面に形成された底壁における底面と、供給口の縁部から下方に連接して窪む左右方向に横長な受空間部を囲むように球貯蔵室の底壁から下方に突出した取込部と、取込部における受空間部の左右方向の一側部を塞ぐ外壁に形成された払出体挿入孔と、取込部における受空間部の左右方向の他側部を塞ぐ内壁に形成された払出体軸受孔と、取込部における受空間部の底部において受空間部の左右方向の一側部を塞ぐ外壁の側に位置して形成された球出口とを備え、払出モータの出力軸に結合された丸棒の外周面に丸棒の軸心方向に球を1個ずつ分離する間隔で当該丸棒の外周面から径方向外側に螺旋形状に突出した螺旋体を備えた螺旋払出体が、外壁の外側から払出体挿入孔を経由して受空間部に挿入され、受空間部に挿入された螺旋払出体の先端部における軸部が、受空間部から内壁の払出体軸受孔に回転可能に嵌め込まれて支持され、払出モータのモータケースが取込部を含むタンク構造体の外側面に取り付けられ、螺旋払出体が球貯蔵室から供給口に向けて移動する球から受ける球圧の方向と球貯蔵室から供給口を経由して取込部の受空間部に流れ込んで螺旋払出体で前後に分けられるとともに螺旋体の隙間に分離されて1個ずつ取り込まれた球を球出口に向けて移動する方向とが同じ方向となるように払出モータで正転方向に駆動されることを特徴とする遊技機のタンク払出装置。
【請求項2】
球貯蔵室には球貯蔵室から供給口への球の流入を阻止する庇が球出口の真上に位置して設けられたことを特徴とする請求項1記載の遊技機のタンク払出装置。
【請求項3】
取込部の受空間部において螺旋払出体で供給口に向けて移動する球による球噛みが発生した場合、螺旋払出体が払出モータで逆転方向に駆動される構成であって、取込部における受空間部の左右方向の他側部を塞ぐ内壁には払出モータで逆転方向に駆動される螺旋払出体の螺旋体で球出口の側から内壁の側に移動する球を受け入れる退避孔が形成されたことを特徴とする請求項1記載の遊技機のタンク払出装置。
【請求項4】
取込部の球出口から下方に排出される球を検出する払出球検出機構が球出口の真下に設けられたことを特徴とする請求項1記載の遊技機のタンク払出装置。
【請求項5】
払出球検出機構が、タンク構造体に取り付けられる払出検出機構躯体と、払出検出機構躯体の内部に装着された一体の払出球検出器とを備え、払出球検出器が、螺旋払出体の前後から球出口を経由して排出される球を個別に通過させて電気的に検出するための複数の球検出孔と、複数の球検出孔を通過する球を検出する検出素子への電気的な入出力線を接続するための一体のコネクタとを備えたことを特徴とする請求項4記載の遊技機のタンク払出装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2006−6518(P2006−6518A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−186110(P2004−186110)
【出願日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【出願人】(000154679)株式会社平和 (1,976)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月24日(2004.6.24)
【出願人】(000154679)株式会社平和 (1,976)
【Fターム(参考)】
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