説明

遠心圧縮機のロータの改良された製造方法

【課題】遠心圧縮機のロータに関し、最適の寸法精度を得るための製造方法を提示する。
【解決手段】複数の制御された軸を有する数値制御機械の工具20を使用し、一体構造ディスクの外径から開始して、外径に対応する半径方向空洞12の外側部分が一体構造ディスクの円形リングの半径方向の幅に対して中間に到達するまで加工して半径方向空洞の外側部分を形成し、ディスクの内径から開始して、一体構造ディスクの円形リングの半径方向の幅に対して中間に到達するまで加工して、半径方向空洞12の内側部分を形成し、前記工具を、外側又は内側部分の一方から他方に到達するまで一体構造ディスクの円形リングの半径方向の幅に対する中間に向けて実質的に半径方向に前進させ、半径方向空洞12を完成させる、ロータ10の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠心圧縮機のロータの改良された製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
遠心圧縮機という用語は、通常、1つ又は複数のロータ或いはインペラを用いて流体に圧力の変化に必要なエネルギーを与えることによって、圧縮性流体を該流体が受けられた時の圧力よりも大きい圧力で戻す機械を定義するものである。
【0003】
各ロータは、該ロータの中心に向かって集束する一定数の通路を形成するように半径方向に配置された一定数のブレードを含む。
【0004】
遠心圧縮機、特に高圧タイプの遠心圧縮機は、通常、公知の方法で三次元的に試験されるロータを備える。
【0005】
より具体的には、遠心圧縮機用のこれらロータの主要部品は、ハブ、シュラウド及びブレードである。
【0006】
ガスが高濃度であるために、圧縮機、特に高圧タイプの圧縮機の技術分野における真に重要な問題は、ロータの安定性を保証する問題である。
【0007】
ガスの濃度に比例し、かつガスのラビリンスにより生じる合成力は、ロータに有害な影響を与える容認できない分数調波振動を引き起こす可能性がある。
【0008】
事実、これらの力に対するロータの感度は、ロータの可撓性と共に多かれ少なかれ比例的に増大する。
【0009】
その上に、ロータの全体的な動的性能は、このタイプの用途にとっては特に重要であり、同一作動条件(つまり、同じ軸受、同じ温度、同じガス圧力等をもつ)にあるロータの剛性を増大させるための最も簡単な方法は、大きい直径を有するシャフトを用いる方法である。
【0010】
従って、公知技術においては、シャフト及びハブの両方の直径を増大させて、外乱に対する剛性及び非感受性を増大させるようにし、従って、遠心圧縮機の高圧における特有の回転力学的性能を増強するようにされてきた。
【0011】
従って、スペーサーが排除されたので、シャフト上に空気力学的通路が直接得られる。
【0012】
より具体的には、2つのリングが軸方向位置を保つようにされ、前方のリングは二部品からなり、後方のリングは単一部品からなる。さらに、高レベルの硬度を有する材料の被覆がシャフトを保護する。
【0013】
これらの特徴は、空気力学的通路が変更されないことを保証し、またこの構成がシャフトの剛性を増大させるのに特に有効であることを意味する。しかしながら、これらの変更は、遠心圧縮機用のこれらロータの製造に対して異なる技術を考慮に入れなければならないことを意味する。
【0014】
公知技術を具体的に参照すると、従来の方法ではブレードはハブをミル加工することによって得られ、続いて部品を結合するために溶接が開口の内部から行なわれることに注目すべきである。
【0015】
低流量係数を有するロータに対しては、別の技術が用いられるが、その場合、開口があまりにも狭いので内部から溶接を行なうことができない。この技術では、2つの部品はシュラウド側から溶接される。
【0016】
従って、溶接を行なった後に、形成された残留張力を減らすために用いられる熱処理を更に行なうことが必要になることが分かるであろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
従って、本発明の目的は、前述の技術を改良することであり、特に、対応する期待値と一致する最適の寸法精度を得ることを可能にする、遠心圧縮機のロータの改良された製造方法を提示することである。
【0018】
本発明の別の目的は、高レベルの構造的強度を有するインペラを得ることを可能にする、遠心圧縮機のロータの改良された製造方法を提示することである。
【0019】
本発明の別の目的は、特に信頼性があり、簡単かつ機能的であり、しかも公知技術のコストに比較して低コストである、遠心圧縮機のロータの改良された製造方法を提示することである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明によるこれらの目的及び他の目的は、請求項1に記載したような、遠心圧縮機のロータの改良された製造方法を提示することにより達成される。
【0021】
遠心圧縮機のロータの改良された製造方法の更なる特徴は、後続の請求項に記載されている。
【0022】
遠心圧縮機のロータの本発明による改良された製造方法により、構造的な切れ目がないロータが得られる利点がある。
【0023】
更に、非常に優れた機械的特性を有するロータを製造することが可能になる。
【0024】
空気力学的表面の加工は、自動加工により、従っていかなる手動による介入も回避して行なわれる利点がある。
【0025】
更に、遠心圧縮機のロータの本発明による改良された製造方法によると、溶接により生じる歪みも無いために、設計要件に応じた最適の寸法精度が得られる。
【0026】
得られた表面品質は、非常に良好であり、事実上欠陥が全く無く、しかも最適の空気力学的効率を有する。
【0027】
溶接作業を排除することによって、インペラを製造するために必要なサイクル時間の最大70%までの節減が得られる。
【0028】
より規則正しい表面が得られる結果として、釣合わせ作業が容易になることに注目されたい。
【0029】
これらの利点のすべては、ガスの高圧かつ高濃度のために、有害な周期的な力が生じる可能性がある高圧再噴射機械において特に顕著である。本発明による方法を用いることによって、ロータの内部にもはや冶金学的な途切れは無く、このことによりこれらの力の決定的な減少をもたらす。
【0030】
結局、公知技術で用いられる溶接は、特に低い流量率を有するインペラの場合においてロータブレードの幅の5%又はそれ以上の変動をもたらす歪みを生じる。これに反して、本発明による方法によると、1%又は2%の加工精度が保証される。
【0031】
遠心圧縮機のロータの本発明による改良された製造方法の特徴及び利点は、添付の概略図を参照して非限定的な実施例によってなされる以下の説明からより鮮明になりかつより明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
ここで本発明による方法を、関連する図を具体的に参照して説明する。
【0033】
全体を符号10で示すロータを本発明の方法により製造するためには、出発点は、通常スチールで作られた一体構造ディスクである。
【0034】
次に、数値制御機械を用いて処理が行なわれる。
【0035】
近年、複数の制御された軸を有するこれらの機械に用いられる工具は、金属材料を除去する能力を著しく増強することが可能になってきており、更にそれら機械は、様々な種類の加工を行なうことができるという事実のために設定時間を減少させる。その上に、これらの最近の工具により、特に複雑な形態の加工が可能である。
【0036】
例えば、最新の制御ソフトウェアの開発の結果として、過去には3つの異なる設定が必要であったが、最近までは3つの別々の工具が必要であったという事実を考慮することなく、一部の工具では、単一設定により被加工物をミル加工し、折り曲げ加工し、かつ穿孔加工することができる。
【0037】
図1は、一体構造ディスクが、外径から開始して空洞の外側部分が形成されるまで、工具20により半径方向に加工される方法を示す。
【0038】
工具20は、連続したテラス成形加工をしながら前進し、該工具が一体構造ディスクの円形リングの全幅に対して中間深さに到達するまで、加工する。
【0039】
図2は、一体構造ディスクが、内径から開始して、工具20により半径方向に加工される方法を示す。
【0040】
工具20は、連続するテラス加工をしながら前進し、既に形成された外側空洞に到達し、従って必要とする半径方向の空洞12を形成するまで、加工する。
【0041】
図3及び図4は、このタイプの半径方向空洞12を形成している工具20を示す。
【0042】
本発明はまた、最初に内側から加工され、次に外側から加工される一体構造ディスクに関するものであることは明らかである。1つ又はそれ以上の数値制御機械の2つの制御された軸に配置された2つの工具を用いて、2つの加工作業が同時に行なわれるようなケースも少なくない。
【0043】
各半径方向空洞12の成形は、2つの別個の段階で行なわれ、第1の段階は外径から開始され、ディスクの内部で到達することができる最も遠い位置まで前進し、また第2の段階は、内径から、すなわち、ロータ10の取入口縁部近傍の区域から開始され、外側に向かって進む加工により、形成しようとするダクトを完成させるのが好都合であることを強調しておく。
【0044】
前記2つの段階の前に、加工の実現可能性を判断するために予備段階が行なわれることに注目することも有用である。換言すれば、2つの段階が重ね合わされることになるかどうかと必要な工具20が利用できるかどうかとを確認する(工具の寸法を評価することによって判断される)ことができなければならない。
【0045】
これらの状態の1つ又は両方が存在しない場合には、異常が示されて、これによって加工計画が中断される。
【0046】
こういうわけで、最も短いものから開始して加工時に1つより多い工具20の組立体を使用することを可能にしなければならないが、この最も短いものもまた、利用できる工具20の組の範囲内に入れられる第1の工具となることになる。
【0047】
用いられることになる工具20の直径は、ブレード基部の接合部における半径に応じて選定されなければならない。
【0048】
削り屑を除去する技術は、ポケット(中心から開始して外径に向かって連続し、行なわれる加工に基づいた)という名称で知られている種類の技術であり、連続したテラス成形加工によって得られる深さを有し、その深さの程度は選択される工具20に対応しかつ得られる仕上げのレベルに対応するものでなければならない。こういう理由で、準備の段階の間に、これらのデータが変数として入力されることが行なわれる。
【0049】
最大深さが得られるまで工具20の軸の単一傾斜を用いて、また工具20の設計によるアンダカットにより加工する可能性も用いて、行なわれなければならない第1の段階のいわゆるポケット形成の後に、工具20に異なる傾斜を取らせるコマンドが軸に伝達されなければならない。
【0050】
この方法により、より大きい深さを得ることが可能になる。
【0051】
この傾斜の増大は、5つの制御された軸を有する数値制御機械によって実施されるのが有利である。
【0052】
空洞を完成させるために幾つかの再配置加工が必要である場合には、加工は、可能な最大深さに到達するまで連続して実行される。
【0053】
仕上げ面と外部輪郭により構成される寸法との干渉を防止するために、工具20の全体寸法を考慮に入れなければならない。工具ホルダの全体寸法もまた、該工具ホルダがいかなる表面とも衝突しないことを保証するために、点検されなければならない。
【0054】
この目的のために、加工が外部から行なわれている段階においては、ほとんどの場合、工具20の軸の振動が負の方向に常に起こることになるので、考慮すべき寸法のうちでもマンドレル支持体及び回転テーブルの寸法を考慮に入れなければなない。
【0055】
この方法には、全て公知のタイプである工具20が用いられることに注目されたい。
【0056】
削り屑を除去する加工が行なわれた後に、インペラは熱処理を施されることができ、次いで、ロータの寸法検査、釣合い検査、及び動的検査の段階が行なわれることになることが分かるであろう。
【0057】
以上に述べた説明により、遠心圧縮機のロータの本発明による改良された製造方法の特徴を明らかにし、また対応する利点を明らかにした。
【0058】
それらの利点をより正確かつ明確に記載するために、ここで以下の結びの考慮事項及びコメントを行なう。
【0059】
第一に、本発明による方法においては、ロータ上に構造的切れ目が全くないということが分かる。
【0060】
その上に、次ぎのことを思い出されたい。
【0061】
・ロータの機械的特性が非常に優れている。
【0062】
・自動加工により、従っていかなる手動による介入をも回避して、空気力学的表面を加工することができる。
【0063】
・溶接により生じる歪みがないためにもより、設計要件に応じた最適の寸法精度となる。
【0064】
・表面品質は極めて良好であり、事実上欠陥が全く無く、しかも最適の空気力学的効率を有する。
【0065】
・溶接作業を排除することにより、インペラの製造のためのサイクル時間を最大70%まで削減する。
【0066】
・より規則正しい表面が得られるので釣合わせ作業が容易になる。
【0067】
これらの利点の全ては、高圧再噴射機械において特に重要である。
【0068】
実際に、これらの機械内で生じるガスの高い圧力及び高い濃度は、空気力学的領域、特に排出流路内の不釣合いに関連する圧力パルスを発生させる可能性があり、これらのパルスにより、有害な周期的な力が発生する。
【0069】
本発明による方法を用いることにより、ロータの内部にもはや冶金学的途切れはなく、これは、明らかにこの種の問題を排除するのに大きな進歩である。
【0070】
その上に、公知技術で用いられる溶接は、特に低い流量率を有するインペラの場合においてロータブレードの幅の5%又はそれ以上の変動をもたらす可能性がある歪みを生じる。
これに反して、本発明による方法によると、1%又は2%の加工精度が保証され、このことが、計画された性能レベルと達成された性能レベルとの最適な一致を可能にする。
本発明によれば、一体構造ディスクから製造された、遠心圧縮機のロータ(10)の改良された製造方法であって、前記ディスクを、数値制御機械の少なくとも1つの工具(20)により、切り屑を除去するように半径方向に加工して、前記ロータ(10)内に半径方向空洞(12)を形成することを特徴とすることができる。また、第1の工具(20)が、前記ディスクの外径から開始して、前記半径方向空洞(12)の外側部分が形成されるまで加工することができる。また、前記第1の工具(20)が、連続したテラス成形加工をしながら前進し、前記一体構造ディスクの円形リングの全幅に対して中間深さに到達するまで加工することができる。また、第2の工具(20)が、前記ディスクの内径から開始して、該第2の工具が前記外側空洞に到達し、従って前記半径方向空洞(12)を完成するまで、加工することができる。また、前記第1の工具(20)及び前記第2の工具(20)が、前記数値制御機械の同一工具(20)とすることができる。また、前記第1の工具(20)及び前記第2の工具(20)は、それら工具(20)が少なくとも1つの数値制御機械により制御される2つの軸に配置された状態で、同時に加工することができる。また、第2の工具(20)が、前記ディスクの内径から、前記半径方向空洞(12)の内側部分が形成されるまで加工することができる。また、前記第2の工具(20)が、連続したテラス成形加工をしながら前進し、前記一体構造ディスクの円形リングの全幅に対して中間深さに到達するまで加工することができる。また、第1の工具(20)が、前記ディスクの外径から開始して、該第1の工具が前記内側空洞に到達し、従って前記半径方向空洞(12)を完成するまで、加工することができる。また、前記第1の工具(20)及び前記第2の工具(20)が、前記数値制御機械の同一工具(20)であるすることができる。また、前記工具(20)を用いて加工する前に、該加工の実現可能性を判断するために、すなわち、該加工中に前記工具(20)の重畳があるかどうかを確認するために、予備段階が行なわれることができる。また、前記重畳がある場合には、異常があることが示されて、これによって加工計画が中断されることができる。また、前記工具(20)が、利用可能な工具のなかから最も短いものを用いて開始され、連続して用いられることができる。また、前記工具(20)の直径が、ブレード基部における接合部の半径に応じて選定されることができる。また、削り屑を除去する前記加工が、ポケットの名称で知られている種類の加工であることができる。また、最大深さに到達するまで前記工具(20)の軸の単一傾斜を用いて、また前記工具(20)の設計によるアンダカットにより加工する可能性も用いて行なわれる第1の段階のいわゆるポケット形成の後に、前記工具(20)に異なる傾斜を取らせるコマンドが、前記軸に伝達されることができる。また、前記異なる傾斜は、5つの制御された軸を有する数値制御機械により実施されることができる。また、削り屑を除去する前記加工の後に、前記ロータ(10)は、熱処理を施されることができる。また、前記熱処理に続いて、前記ロータ(10)の寸法検査、釣合い検査及び動的検査の段階が行なわれることができる。また、前記ロータ(10)がスチールで作られていることができる。
【0071】
最後に、本発明思想に固有である新規性の原則から逸脱することなく、遠心圧縮機のロータの、本発明の主題である改良された製造方法に対して多くの他の変更を行なうことができることは明らかである。
【0072】
本発明の実用的な実施においては、必要に応じて、任意の材料、寸法及び形態を用いることができ、また技術的に等価である他のもので置き換えることができることも明らかである。
【0073】
なお、特許請求の範囲に記載された符号は、理解容易のためであってなんら発明の技術的範囲を実施例に限縮するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の方法によりロータ自体の外径から開始して加工をしている工具を示す、遠心圧縮機のロータの斜視図。
【図2】本発明の方法によりロータ自体の内径から開始して加工をしている工具を示す、遠心圧縮機のロータの斜視図。
【図3】本発明の方法によりロータ自体の内径及び外径から開始して加工をしている工具を示す、ロータの一部の平面断面図。
【図4】本発明の方法によりロータ自体の上部平面及び外径から開始して加工をしている工具を示す、ロータの一部の側面断面図。
【符号の説明】
【0075】
10 ロータ
12 半径方向空洞
20 工具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一体構造ディスクから製造される遠心圧縮機のロータ(10)であって前記ディスクが複数の制御された軸を有する数値制御機械の工具(20)により切り屑を除去するように半径方向に加工され前記ロータ(10)内に半径方向空洞(12)が形成されるロータ(10)の製造方法において、
前記工具(20)を使用し、前記ディスクの外径から開始して、該外径に対応する前記半径方向空洞(12)の外側部分が前記一体構造ディスクの円形リングの半径方向の幅に対して中間に到達するまで加工して前記半径方向空洞の外側部分を形成し、
前記工具を使用し、前記ディスクの内径から開始して、前記一体構造ディスクの円形リングの半径方向の幅に対して中間に到達するまで加工して、前記半径方向空洞の対応する内側部分を形成し、
前記工具を、前記外側又は内側部分の一方から他方に到達するまで前記一体構造ディスクの円形リングの半径方向の幅に対する中間に向けて実質的に半径方向に前進させ、これにより前記半径方向空洞(12)を完成させる、
ロータ(10)の製造方法。
【請求項2】
前記数値制御機械として、3以上の制御された軸を有する数値制御機械を用いることを特徴とする、請求項1に記載のロータ(10)の製造方法。
【請求項3】
前記数値制御機械として、5以上の制御された軸を有する数値制御機械を用いることを特徴とする、請求項1に記載のロータ(10)の製造方法。
【請求項4】
前記数値制御機械として、5つの制御された軸を有する数値制御機械を用いることを特徴とする、請求項1に記載のロータ(10)の製造方法。
【請求項5】
前記工具は複数であり、該複数の工具のうち第1の工具(20)を連続したテラス状に成形加工をしながら前進させると共に該テラス状に成形する加工により生成した切り屑を除去することを含む、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のロータ(10)の製造方法。
【請求項6】
複数の工具は、前記半径方向空洞の前記一方の第1の部分又は前記他方の第2の部分を形成するため第2の工具を含む、請求項に記載のロータ(10)の製造方法。
【請求項7】
前記第1の工具(20)が、前記ディスクの半径方向外側から開始され前記半径方向空洞(12)の外側部分が形成されるまで加工する、請求項5に記載のロータ(10)の製造方法。
【請求項8】
前記第1の工具(20)が、テラス状にする連続した成形加工をしながら前進し、前記一体構造ディスクの円形リングの半径方向の幅に対して中間に到達するまで加工することを特徴とする、請求項7に記載のロータ(10)の製造方法。
【請求項9】
前記第2の工具(20)が、テラス状にする連続した成形加工をしながら前進し、前記一体構造ディスクの円形リングの半径方向の幅に対して中間に到達するまで加工することを特徴とする、請求項8に記載のロータ(10)の製造方法。
【請求項10】
前記第1の工具(20)及び前記第2の工具(20)が、前記数値制御機械の同一工具(20)であることを特徴とする、請求項9に記載のロータ(10)の製造方法。
【請求項11】
前記複数の工具(20)は、前記ディスクを同時に加工することを特徴とする、請求項5乃至10のいずれか1項に記載のロータ(10)の製造方法。
【請求項12】
第2の工具(20)が、前記ディスクの内径から、前記半径方向空洞(12)の内側部分が形成されるまで加工することを特徴とする、請求項に記載のロータ(10)の製造方法。
【請求項13】
前記工具(20)が、利用可能な工具のなかから最も短いものを用いて開始され、連続して用いられることを特徴とする、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のロータ(10)の製造方法。
【請求項14】
前記工具(20)の直径が、ブレード基部における接合部の半径に応じて選定されることを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか1項に記載のロータ(10)の製造方法。
【請求項15】
削り屑を除去する前記加工の後に、前記ロータ(10)は、熱処理を施されることを特徴とする、請求項1乃至14のいずれか1項に記載のロータ(10)の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−230012(P2010−230012A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−109810(P2010−109810)
【出願日】平成22年5月12日(2010.5.12)
【分割の表示】特願2003−309547(P2003−309547)の分割
【原出願日】平成15年9月2日(2003.9.2)
【出願人】(500445479)ヌオーヴォ ピニォーネ ホールディング ソシエタ ペル アチオニ (34)
【氏名又は名称原語表記】Nuovo Pignone Holding S.p.A.
【Fターム(参考)】