説明

遠隔操作玩具システム、及びその駆動機器

送信機(1)によって遠隔操作される駆動機器(2)は、第1のパラメータ(D)及び第2のパラメータ(L)を保持し、第1のパラメータ(D)に基づく攻撃信号を送信し、受信した特定信号に含まれる情報に応じて第2のパラメータ(L)を変化させる。送信機(1)及び駆動機器(2)は、他の一対の駆動機器(2)及び送信機(1)を対戦相手とし、駆動機器(2)は他の駆動機器(2)から送信される攻撃信号を特定信号として受信し、該特定信号に含まれる前記情報に応じて第2のパラメータ(L)を変化させる対戦遊戯が実現できる遠隔操作玩具システムにおいて、送信機(1)はユーザによる特定の操作に応じた特定情報を制御信号に含ませ、駆動機器(2)は、制御信号に含まれる特定情報に基づいて自己の第1のパラメータ(D)を変化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、遠隔操作玩具システム及びそのシステムで使用される駆動機器に関する。
【背景技術】
送信機から遠隔操作される駆動機器によって、対戦遊戯を実現可能な遠隔操作玩具システムはすでに広く知られている。この対戦遊戯においては、自己が操作する駆動機器と相手の駆動機器との間で攻撃情報を含んだ攻撃信号を互いに送受信することにより、その攻撃情報によって相手の駆動機器へダメージを与え、累積されたダメージの大小によって勝敗が決定される(特開2003−164676号公報参照)。
【発明の開示】
しかし、従来の対戦遊戯を実現可能な遠隔操作玩具システムにおいては、攻撃信号によって相手に与えることができるダメージの大きさは、駆動機器ごとに設定され、対戦遊戯中の任意の場面でユーザの意思によってダメージの大きさを変化させることはできない。
従って、対戦中は1回の攻撃につき常に同じダメージしか相手に与えられないので、対戦中の攻撃がマンネリ化してしまい、特に対戦遊戯の操作に慣れたユーザには飽きが生じる問題がある。
そこで、本発明は、対戦中の攻撃がマンネリ化せずに、対戦遊戯の操作に慣れたユーザにも飽きを生じさせず、遊戯の興趣を高めた遠隔操作玩具システムの提供を目的とする。
本発明は、以下の方法により上述した課題を解決する。本発明による第1の遠隔操作玩具システムは、ユーザの操作に対応する制御信号を送信する送信機と、前記送信機から送信される前記制御信号に基づいて遠隔操作される駆動機器とを含み、前記駆動機器には、第1のパラメータ及び第2のパラメータを保持する記憶手段と、前記第1のパラメータに基づく攻撃情報を含む攻撃信号を送信する攻撃信号送信手段と、前記第2のパラメータを変化させる特定信号を受信して、前記特定信号に含まれる情報に応じて前記第2のパラメータを変化させる第2のパラメータ変化手段と、が設けられ、前記送信機及び前記駆動機器が、前記記憶手段、前記攻撃信号送信手段、及び前記第2のパラメータ変化手段を備えた他の一対の駆動機器及び送信機と組み合わされて対戦遊戯が実現可能であり、前記対戦遊戯において、前記駆動機器は、前記他の駆動機器から送信される前記攻撃信号を前記特定信号として受信し、該特定信号に含まれる前記情報に応じて前記第2のパラメータを変化させる遠隔操作玩具システムにおいて、前記送信機は、前記ユーザによる特定の操作に応じた特定情報を前記制御信号に含ませる制御信号作成手段を有し、前記駆動機器は、前記制御信号に含まれる前記特定情報に基づいて自己の前記第1のパラメータを変化させる第1のパラメータ変化手段を有する。
本発明における対戦遊戯は、対戦遊戯に参加する複数の駆動機器のそれぞれが第1のパラメータ及び第2のパラメータを有し、各駆動機器は攻撃として、第1のパラメータに基づく攻撃情報を含む攻撃信号を対戦相手の他の駆動機器へ送信する。この攻撃情報は第1のパラメータに基づいたものであれば良く、第1のパラメータそのものであっても良いし、第1のパラメータを加工したものでも良い。一方、対戦相手である他の駆動機器から送信された攻撃信号を、特定信号として受信すると、その特定信号に含まれる情報に応じて自己の第2のパラメータが変化される。すなわち、攻撃信号には攻撃情報が含まれているので、この攻撃情報に応じて自己の第2のパラメータが変化される。攻撃情報は攻撃相手の第1のパラメータに基づくものである。
従って、自己の第2のパラメータは攻撃相手の第1のパラメータに基づいて変化する。第2のパラメータを、駆動機器のいわゆる耐久力とし、第1のパラメータをいわゆる攻撃力とすれば、攻撃相手の攻撃力に基づいて自己の耐久力が変化する対戦遊戯が実現できる。対戦遊戯を行う他の送信機及び他の駆動機器の組は、他の駆動機器が記憶手段、攻撃信号送信手段、及び第2のパラメータ変化手段を備えていればよく、例えば外見や対戦遊戯を行うための構成以外の構成が異なっていても良い。
本発明は、かかる対戦遊戯を実現可能な遠隔操作玩具において、ユーザが特定の操作を行うとその操作に応じた特定情報を含んだ制御信号が送信機から送信され、駆動機器の第1のパラメータ変化手段はその特定情報に基づいて自己の第1のパラメータを変化させる。「特定情報に基づいて」とは、制御信号に含まれている特定情報がトリガーとなることを意味する。これにより、自己の攻撃情報の内容が変化するので、自己の攻撃によって起きる攻撃相手の第2のパラメータへの変化の態様を変えることができる。「パラメータ」は程度や状態を示すものをいい、数値も良いし文字でも良い。
「パラメータを変化させる」とは、パラメータによって示される程度や状態を変えることをいい、パラメータを変化させることによって、対戦遊戯において有利になる場合も不利になる場合も含む。従って、第1のパラメータを変化させることにより、対戦遊戯において通常の場合よりも有利になる場合や不利になる場合があり、対戦遊戯の内容に抑揚を出すことができる。例えば、一時的に有利になるように第1のパラメータを変化させる他に、他の処理と組み合わせて対戦遊戯において非常に有利になる特典が得られる一方で第1のパラメータを不利になるように変化させる等の対戦遊戯が考えられる。「ユーザの特定の操作に応じた特定情報」の態様には、ユーザの送信機への操作に応じた操作信号の場合、特定情報を示すフラグが立つ場合、及びその両方の場合を含む。
また、本発明による第1の遠隔操作玩具システムにおける前記第1のパラメータおよび前記第2のパラメータは数値で表現され、前記攻撃信号送信手段は、前記第1のパラメータの値を含む前記攻撃信号を送信し、前記対戦遊戯において、前記第2のパラメータ変化手段は、前記特定信号として受信された前記攻撃信号に含まれる前記第1のパラメータの値に応じて前記第2のパラメータの値を変化させ、前記第1のパラメータ変化手段は、前記特定情報に基づいて自己の前記第1のパラメータの値を変化させても良い。これにより、各パラメータを数値として処理することができるので、自己の第1のパラメータの変化やその変化基づいて変化する他の駆動機器の第2のパラメータの変化の態様を数値の変化に対応させて表現することができる。
また、前記第2のパラメータ変化手段は、前記攻撃信号に含まれる前記第1のパラメータの値を前記第2のパラメータの値から減じることによって前記第2のパラメータの値を変化させ、前記第1のパラメータ変化手段は、前記特定情報に基づいて自己の前記第1のパラメータの値を増加させても良い。これにより、他の駆動機器からの攻撃信号によって起きる自己の第2のパラメータの変化を自己のダメージとすれば、駆動機器の耐久力としての第2のパラメータの値から他の駆動機器の攻撃力としての第1のパラメータの値を減ずるだけで、その値を対戦相手の攻撃力による自己のダメージとすることができる。また、第1のパラメータの値を増加させるだけで、駆動機器の攻撃力を高めることができる。
本発明の第1の遠隔操作玩具システムにおける前記第1のパラメータ変化手段は、前記特定情報に基づいて変化された第1のパラメータを所定の条件によって変化される前の状態に戻しても良い。これにより、ユーザの特定の操作によって第1のパラメータを一度変化させても元の状態に戻すことができ、対戦中に第1のパラメータが変化した状態を特別な状態とすることができる。「所定の条件」とは、ユーザによる送信機への所定の入力操作がある場合やない場合、又は変化後の経過時間であっても良い。
本発明における駆動機器は、ユーザの操作に対応して送信機から送信される制御信号に基づいて遠隔操作され、第1のパラメータ及び第2のパラメータを保持する記憶手段と、前記第1のパラメータに基づく攻撃情報を含む攻撃信号を送信する攻撃信号送信手段と、前記第2のパラメータを変化させる特定信号を受信して、前記特定信号に含まれる情報に応じて前記第2のパラメータを変化させる第2のパラメータ変化手段と、が設けられ、他の送信機によって制御され、前記記憶手段、前記攻撃信号送信手段及び前記第2のパラメータ変化手段を備える他の駆動機器と対戦遊戯が実現可能であり、前記対戦遊戯において、前記他の駆動機器から送信される前記攻撃信号を前記特定信号として受信し、該特定信号に含まれる前記情報に応じて前記第2のパラメータを変化させる遠隔操作玩具システムにおける駆動機器であって、前記ユーザの特定の操作に応じた特定情報が含まれた制御信号を前記送信機から受信すると、前記特定情報に基づいて自己の前記第1のパラメータを変化させる第1のパラメータ変化手段を有する。これにより、上述した第1の遠隔操作システムの駆動機器として使用することができる。
更に、本発明による第2の遠隔操作玩具システムは、ユーザの操作に対応する制御信号を送信する送信機と、前記送信機から送信される前記制御信号に基づいて遠隔操作される駆動機器とを含み、前記駆動機器には、第1のパラメータ及び第2のパラメータを保持する記憶手段と、前記第1のパラメータに基づく攻撃情報を含む攻撃信号を送信する攻撃信号送信手段と、前記第2のパラメータを変化させる特定信号を受信して、前記特定信号に含まれる情報に応じて前記第2のパラメータを変化させる第2のパラメータ変化手段と、が設けられ、前記送信機及び前記駆動機器が前記記憶手段、前記攻撃信号送信手段、及び前記第2のパラメータ変化手段を備えた他の一対の駆動機器及び送信機と組み合わされて対戦遊戯が実現可能であり、前記対戦遊戯において、前記駆動機器は、前記他の駆動機器から送信される前記攻撃信号を前記特定信号として受信し、該特定信号に含まれる前記情報に応じて前記第2のパラメータを変化させる遠隔操作玩具システムにおいて、前記送信機は、前記ユーザによる特定の操作に応じた特定情報を前記制御信号に含ませる制御信号作成手段を有し、前記駆動機器は、前記制御信号に含まれる前記特定情報に基づいて自己の前記第2のパラメータと受信した前記他の駆動機器からの前記特定信号に含まれる前記情報との対応関係を変化させる関係変化手段を有する。
本発明による第2の遠隔操作玩具システムは、上述した第1の遠隔操作玩具システムにおける対戦遊戯と同様の対戦遊戯を実現可能であり、駆動機器がユーザの特定の操作に応じた特定情報を受信すると、自己の第2のパラメータと他の駆動機器から送信された特定信号に含まれた情報、すなわち攻撃信号に含まれた攻撃情報との対応関係を変化させる。特定の情報を含む制御信号を受信した駆動機器は、いわゆる耐久力としての自己の第2のパラメータの状態を他の駆動機器からの攻撃情報によって変化される程度を変えることができる。例えば、受信した特定信号に含まれる他の駆動機器第1のパラメータの状態がダメージとなって自己の第2のパラメータの状態を悪化させる場合、悪化される程度を高くすれば自己の守備力は弱められたことになり、悪化される程度を少なく、あるいは変化されないものとすれば、自己の守備力を高めることができる。自己の守備力を高めたり弱めたりすることによって実現できる対戦遊戯の例は、第1の遠隔操作システムと同様である。また、「特定情報に基づいて」「パラメータ」「パラメータを変化させる」及び「ユーザの特定の操作に応じた特定情報」の態様の解釈についても、第1の遠隔操作システムと同様である。
以上のように、本発明によれば、駆動機器の攻撃力を示すパラメータを変化させる、または耐久力を示すパラメータと対戦相手の攻撃力を示すパラメータとの対応関係を変化させることによって、対戦遊戯中の攻撃がマンネリ化せずに、対戦遊戯の操作に慣れたユーザにも飽きを生じさせず、遊戯の興趣を高めた遠隔操作玩具システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を実施するための一形態を示す図;
第2図は、第1図における戦車モデルのパラメータの一覧を示す図;
第3図は、第1図における送信機の機能ブロック図;
第4図は、第1図における送信機から送信される制御信号に含まれるフィールドを示す図;
第5図は、第1図における戦車モデルの機能ブロック図;
第6図は、第1図における戦車モデルにて行われる対戦処理の流れを示すフローチャート;
第7図は、第1図における戦車モデルにて行われるチャージ処理1の流れを示すフローチャート;そして、
第8図は、第1図における戦車モデルにて行われるチャージ処理2の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための最良の形態】
第1図は、本発明を実施するための第1の形態である送信機1と駆動機器としての戦車モデル2を示す図である。送信機1には、複数の操作部材3a…3dと、着脱可能な車両別ROM4を設置するためのROM設置部5と、制御信号を送受信するリモコン信号送受信部6と、ID設定ボタン10とが設けられている。車両別ROM4には、戦車モデル2の攻撃能力及び守備能力に関するパラメータが記録されている。ユーザは所望のパラメータが記録された車両別ROM4をROM設置部5に設置することによって、所望の攻撃能力及び守備能力を有する戦車モデル2を送信機1によって操作することができる。
操作部材3a…3dには、前後に傾倒するスティック3aと、左右に傾倒するスティック3cと、裏ボタン3b、3dとがあり、ユーザはこれらを操作することによって戦車モデル2を遠隔操作できる。戦車モデル2には攻撃信号送信手段としての射撃信号発信部7と受信部8と走行用車輪9が設けられている。射撃信号発信部7から攻撃信号としての射撃信号が発信され、受信部8にて他の戦車モデル2からの射撃信号や送信機1からの制御信号を受信する。以下、「射撃信号を発信する」ことを「射撃する」といい、他の戦車モデル2からの射撃信号を受信することを「被弾」するという時がある。
本形態における遠隔操作玩具はデータの搬送波として赤外線を使用する。送信機1とその送信機1に組み合わされた戦車モデル2は同じID番号が設定され、送信機1は制御信号に自己のID番号を含ませて送信し、戦車モデル2では受信した制御信号に含まれるID番号が自己のID番号と一致する時に、その制御信号を自己へ向けて送信されたものであることを認識する。これにより、複数の送信機1によってそれぞれに対応する戦車モデル2が操作される対戦ゲームにおいて、戦車モデル2は自己に送られてきた制御信号を判別できる。各組のID番号は送信機1に設けられたID設定ボタン10によって設定可能である。本形態においては第1図に示すようにID番号は1〜4まで用意されており、最大4組の送信機1と戦車モデル2によって対戦ゲームを行うことができる。なお、送信機1から戦車モデル2へ送信される制御信号は常に同じデータ長であり、組間での混信を防ぐため、送信機1は送信タイミングが重複しないように調整して送信する。制御信号に含まれる情報については後述する。
次に、第1図に示した遠隔操作システムによって行われる対戦ゲームの概要について説明する。戦車モデル2は、上述したように組み合わされた送信機1に設置された車両別ROM4に記録されている攻撃能力に関するパラメータ及び守備能力に関するパラメータを有する。車両別ROM4に記録されている各パラメータを第2図に示す。第2図に示すように、戦車モデル2の対戦能力は、第1のパラメータとしての主砲威力、第2のパラメータとしてのライフ、弾数及び装填時間によって決定される。主砲威力は1回の射撃で相手に与えるダメージ(攻撃力)を、ライフは1回のゲームで攻撃を受けることができる許容値(耐久力)を、弾数は1回のゲームにおいて射撃できる回数を、装填時間は戦車モデル2が一旦射撃してから次の射撃までに要する時間をそれぞれ示す。
第2図では、戦車A〜Dの4車種の各パラメータが示されている。例えば、戦車Aのパラメータが記録された車両別ROM4が設置された送信機1によって遠隔操作される戦車モデル2(以下、単に「戦車A」という。)の場合は、主砲威力10、ライフ40、弾数15、装填時間5秒として各パラメータの値が設定される。戦車Aが戦車Bのパラメータを有する戦車モデル2(以下、単に「戦車B」という。)から送信された攻撃信号を受信した時、すなわち被弾した時は、戦車Bの主砲威力の値がダメージとなり、戦車Aのライフが40から8が減じられ戦車Aのライフの値は32になる。このようにライフの値は被弾によって変化し、例えば、一定時間経過後の各戦車モデル2のライフの値の大小によって勝敗を決める対戦ゲームを行うことができる。
本形態において対戦遊戯中は、この車両別ROM4に記録されているデータのうち主砲威力及びライフは戦車モデル2が保持し、弾数及び装填時間は送信機1が保持する。本発明は、ユーザの指示によって、戦車モデル2が保持する主砲威力の値を一時的に増加させることができるものである。この指示を以下「チャージ指示」といい、主砲威力の値を増加させるための処理を「チャージ処理」という。「チャージ処理」には、主砲威力の値を増加させるためのチャージ処理1及びチャージ処理2の2種類ある。各処理の詳細については後述する。また、車両別ROM4に記録されている主砲威力の値を「基準値」といい、主砲威力の値を増加させることを「主砲威力のレベルアップ」と記載する場合がある。
送信機1から制御信号が送信されるまでの処理を第3図及び第4図を用いて説明する。第3図は送信機1の機能ブロック図であり、第4図は送信機1から送信される制御信号に含まれる情報を示す図である。送信機1は、制御信号を送受信するリモコン信号送受信部6と、ID設定ボタン10と、車両別ROM4に記録されているデータを読み込むROM読み込み部11と、ユーザによる操作部材3a…3dへの入力操作を受け付ける操作受付部12と、送信機1に設けられた各部からの信号を受け付けその信号に基づいて処理を行う制御部13と、を有している。制御部13はCPU及びその動作に必要なRAM13aやROM13b等の各種周辺回路を備え、特に制御信号作成手段として機能する。
ROM読み取り部11によって車両別ROM4から読み込まれるパラメータのうち、弾数P及び装填時間Tの各パラメータの値はRAM13aに読み込まれて保持される。ID設定ボタン10によって設定されたID番号もRAM13aに保持される。制御部13によって行われる処理を司るプログラムはROM13bに記録されている。操作受付部12によって受け付けられる操作には、走行指示、射撃指示、そして特定の操作としてのチャージ指示がある。
ユーザが操作部材3a…3dに対して入力操作を行うと、その操作に応じた操作信号を操作受付部12が作成して制御部13へ送る。制御信号作成手段としての制御部13が操作信号の内容に応じた制御信号を生成する。制御信号は、第4図に示すように、ID番号100、左モータ制御指示110、及び右モータ制御指示120、射撃指示130及びその他140の各フィールドを有する。ID番号フィールド100は、送信機1に設定されたID番号を示すフィールドである。RAM13aが保持するID番号が書き込まれる。
左及び右モータ制御指示フィールド110、120及び射撃指示フィールド130には、ユーザの操作部材3a…3dのいずれかを操作した場合に、その入力操作に応じた情報が書き込まれる。書き込まれる情報に対応する入力操作がない場合は、そのフィールドの情報は空白である。左及び右モータ制御指示フィールド110、120は5ビットずつ設けられ、各フィールド110、120に各スティック3a、3cの操作量に対応した情報が書き込まれる。本形態では左スティック3aで直進または後退、右スティック3cで旋回を指示できる。後述するように駆動機器は左右のモータを1つずつ有し、左及び右モータ制御指示フィールド110、120の各情報は各左右モータの駆動に対応する。射撃指示フィールド130は裏ボタン3b、3dの操作に対応し、1ビットのフラグである。いずれかの裏ボタン3b、3dが押されると射撃指示フィールド130のフラグが立つ。
チャージ指示を示す入力操作がユーザによって行われた場合は、右モータ制御指示120及び射撃指示130の2フィールドに特定情報としてのチャージ指示を示す情報が書き込まれる。これにより、チャージ指示のためのフィールドを特別に制御信号に設けなくて良い。本形態ではチャージ処理が上述したように2種類あり、左裏ボタン3bを押しながら右スティック3cを左へ傾倒させた場合はチャージ処理1を示し、左裏ボタン3bを押しながら右スティック3cを右へ傾倒させた場合はチャージ処理2を示す。
従って、例えば、右スティック3cが左へ傾斜された場合の右モータ制御指示フィールド120が「00001」であり、左裏ボタン3bが押された場合の射撃指示フィールド130が「1」であれば、チャージ処理1を示すチャージ指示1は、右モータ制御指示フィールド120及び射撃指示フィールド130を合わせて、「000011」となり、右スティック3cが右へ傾斜された場合の右モータ制御指示フィールド120が「11000」であれば、チャージ処理2を示すチャージ指示2は「110001」となる。ユーザが上述したチャージ指示のための入力操作を行っている間は、左スティック3aに対する入力操作は操作受付部12において無視され、左スティック3aの操作に対応する信号は制御部23へ送られない。
なお、ユーザによって射撃指示を示す入力操作があった場合は、制御信号を作成すると共に弾数Pの値を1減算する。また、最後に射撃指示の操作があった時から装填時間Tが示す時間が経過していない時に射撃指示の操作が再びあった場合は、射撃指示のための制御信号は作成されない。以下、上述した各指示に対応した情報が、左及び右モータ制御指示フィールド110、120及び射撃指示フィールド130の各フィールドに書き込まれている状態を、制御信号に「指示が含められている」または「指示がある」という。
次に、制御信号を受信した場合に戦車モデル2にて行われる処理について第5図〜第8図を用いて説明する。第5図は、戦車モデル2の機能ブロック図である。戦車モデル2には、射撃信号発信部7と、受信部8と、戦車モデル2の走行動作用のモータドライバ20及びモータ21と、戦車モデル2の状態に応じて発光するLED表示部22と、戦車モデル2の各部の動作を制御する制御部23と、を有する。制御部23はCPU及びその動作に必要なRAM23aやROM23b等の各種周辺回路を備え、特に射撃信号作成手段、第1のパラメータ変化手段としてのレベルアップ手段、第2のパラメータ変化手段としての被弾処理手段として機能する。第1のパラメータ及び第2のパラメータを保持する記憶手段としてのRAM23aには、第1のパラメータとしての主砲威力D及び第2のパラメータとしてのライフL、及びID番号が保持される。RAM23aに保持されている主砲威力D及びライフLの各パラメータの値は組み合わされた送信機1に設置された車両別ROM4に記録されている主砲威力及びライフの値であり、ID番号は組み合わされた送信機1に設定されたID番号である。これら主砲威力、ライフ及びID番号は、これらの値を含むデータを例えばゲーム開始時に送信機1から戦車モデル2へ送信することによって設定される。
ROM23bには制御部23において行われる各種処理を司るプログラムが記録されている。モータ21は左右一対にそれぞれ1つずつ設けられ、それぞれが独立して左右の車輪9を駆動する。射撃信号作成手段として制御部23は、自己の主砲威力Dを攻撃情報として攻撃信号としての射撃信号を作成する。被弾処理手段として制御部23は、特定信号としての他の戦車モデル2から発信された射撃信号を受信した場合に、その射撃信号に含まれた情報に応じた処理を行い、及びレベルアップ手段として制御部23は、自己のライフLの値を変化させる。各処理の詳細については後述する。
戦車モデル2が他の戦車モデル2からの攻撃信号又は制御信号を受信した場合に制御部23が対戦ゲーム中に行う対戦処理について説明する。制御部23が行う対戦処理の流れを示すフローチャートを第6図に示す。受信部8にて制御信号又は他の戦車モデル2からの射撃信号を受信したか否かを監視し(ステップS30)、受信された場合は、被弾であるか否かが判断される(ステップS31)。受信した信号が射撃信号であり、その射撃信号に自己のID番号でない番号が含まれている場合は被弾として判断し、被弾処理を行う(ステップS32)。被弾処理では、被弾処理手段としての制御部23が、自己のライフLの値から受信した射撃信号に含まれる対戦相手の主砲威力の値を減算し、自己のライフLの値を変化させる。被弾処理後は受信監視状態に戻る。被弾処理にて、LED表示部22を発光させ、その発光の態様を変化後のライフ値Lの値の大きさによって変えても良い。
ステップS31にて被弾でないと判断された場合は、自己へ向けて送信された制御信号であるか否かが判断される(ステップS33)。受信した制御信号に自己のID番号が含まれている場合は自己へ向けて送信された制御信号として判断し、ステップS34へ進み、自己のID番号が含まれていない場合は受信監視状態に戻る。ステップS34では制御信号にチャージ指示が含まれているか否かを判断し(ステップS34)、チャージ指示が含まれている時は、そのチャージ指示の内容がチャージ指示1を示すものかあるいはチャージ指示2を示すものかを判断する(ステップS35)。チャージ指示1を示す場合はチャージ処理1が行われ(ステップ35−1)、チャージ指示2を示す場合はチャージ処理2が行われる(ステップ35−2)。上述したように、制御信号の右モータ制御指示フィールド120及び射撃指示フィールド130の状態によって、チャージ指示1または2であると判断する。各チャージ処理後は受信監視状態に戻る。
ステップS34にてチャージ指示が含まれていないと判断された場合は、射撃指示が含まれているか否かが判断され(ステップS36)、射撃指示が含まれている場合は、射撃処理へ進む(ステップS37)。制御信号の射撃指示フィールドにフラグが立っている場合に射撃指示であると判断する。射撃処理では、射撃信号作成手段としての制御部23が、自己の主砲威力Dの値及び自己のID番号を含めた射撃信号を作成し、射撃信号発信部7から射撃信号を発信する。射撃処理後は受信監視状態に戻る。
ステップS36にて制御信号に射撃指示が含まれていないと判断された場合は、走行指示が含まれているか否かが判断され(ステップS38)、走行指示が含まれている場合は走行処理が行われる(ステップS39)。左及び右モータ制御指示フィールド110、120に情報が書き込まれている場合、またはどちらかのフィールドのみに情報が書き込まれている場合に走行指示が含まれているとし、走行処理では左及び右モータ制御指示フィールド110、120に書き込まれている情報に基づいて、左右のモータ21の動作を制御する。走行処理後は受信監視状態に戻る。
チャージ処理1について、制御部23にて行われる処理を第7図に示すフローチャートに従って説明する。まずタイマのセットがされる(ステップS40)。このタイマは1秒でタイムアップする。このタイマがタイムアップすると主砲威力Dの値を上げることができる。但し、タイマ作動中はチャージ指示1を示すチャージ指示信号を含んだ制御信号を受信し続けなければチャージ処理1は終了する。また、タイマ作動中に被弾した場合や射撃指示を含んだ制御信号を受信した場合もチャージ処理1は終了する。
従って、次のステップS41〜S44では受信部8の受信状態が監視される。まず受信部8にて自己へ向けての制御信号または他の戦車モデル2からの射撃信号を受信したか否かが判断され(ステップS41)、受信されない場合は、チャージ処理1のキャンセルとしてステップS50へ進む。上記各信号を受信したと判断した場合は、被弾したか否かが判断され(ステップS42)、被弾したと判断した場合は、被弾処理が行われる(ステップS42−1)。被弾の判断及び被弾処理にて行われる処理は対戦処理にて説明した通りである。被弾処理後は、チャージ処理1のキャンセルとされ、ステップS50へ進む。
ステップS42にて被弾でないと判断した場合は、受信した制御信号にチャージ指示が含まれているか否かを判断し(ステップS43)、チャージ指示が含まれていないと判断した場合は、射撃指示が含まれているか否かを判断し(ステップS44)、射撃指示が含まれている場合は、射撃処理が行われる(ステップS44−1)。射撃処理後ステップS50へ進む。ステップS43及びステップS44にて受信した制御信号にチャージ指示も射撃指示も含まれていないと判断した場合は、ステップS50へ進む。チャージ指示または射撃指示が制御信号に含まれているか否かの判断及び射撃処理にて行われる処理は対戦処理にて説明した通りである。
チャージ指示が含まれている制御信号を受信した場合は、現在のレベルが3であるか否かを判断する(ステップS45)。このレベルとは、主砲威力Dの値のレベルをいい、チャージ指示操作によって主砲威力Dの値が大きくなるほどこのレベルの値が増加する。本形態では基準値の状態をレベル0とし、1〜3まで3レベルがある。レベル3になった戦車モデル2は、チャージ指示があってもそれ以上レベルアップしない。従って、レベル3の場合はステップS41に戻り受信監視状態になる。チャージ処理1では、レベルアップ3であっても、チャージ指示1を含む制御信号を受信し続けないとチャージ処理1は終了する。従って、ユーザは適当な時に射撃指示の入力操作を行うまでチャージ指示1の入力操作を送信機1に対してし続ける必要がある。
レベル3でない場合は、タイマがタイムアップか否かを判断し(ステップS46)、タイムアップした場合はレベルアップ処理を行う(ステップS47)。このレベルアップ処理では、レベルアップ手段としての制御部23が主砲威力Dの値を1増加すると共にレベルを1段階高め、LED表示部を1秒間点滅させる。このLEDの輝度はレベルが大きくなるに従って高くなる。タイムアップしていない場合はステップS41へ戻り受信監視状態になる。
次に、ステップS47のレベルアップ処理の結果、現在のレベルが3であるか否かを判断し(ステップS48)、レベル3であると判断した場合はステップS41へ戻りレベル3の状態で受信監視状態になる。レベル3でないと判断した場合は、主砲威力Dの値を次のレベルに上げるためにステップS40へ戻り、タイマセット後に受信監視状態になる。
ステップS40にて受信部8に何も受信されないと判断した場合、ステップS42−1の被弾処理が行なわれた後、ステップS43及びステップS44にて受信した制御信号にチャージ指示も射撃指示も含まれていないと判断した場合、またはステップS44−1の射撃処理が行なわれた後は、ステップS50へ進み、主砲威力Dの値を基準値に戻してチャージ処理1を終了する。
次に、チャージ処理2について制御部3が行う処理を第8図に示すフローチャートに従って説明する。まずタイマがセットされる(ステップS60)。このタイマは4.5秒でタイムアップする。このタイマがタイムアップするとRAM23aが保持する主砲威力Dの値を上げることができる。但し、タイマ作動中はチャージ指示2を示すチャージ指示信号を含んだ制御信号を受信し続けなければチャージ処理2は終了する。また、タイマ作動中に被弾した場合や射撃指示を含んだ制御信号を受信した場合もチャージ処理2は終了する。
従って、次のステップS61〜S64では受信部8の受信状態が監視される。まず受信部8にて自己へ向けての制御信号または他の戦車モデル2からの射撃信号を受信したか否かが判断され(ステップS61)、受信しないと判断した場合は、チャージ処理2を終了し、受信したと判断した場合は、被弾したか否かを判断し(ステップS62)、被弾したと判断した場合は、被弾処理が行われる(ステップS62−1)。被弾の判断及び被弾処理にて行われる処理は対戦処理にて説明した通りである。被弾処理後は、チャージ処理2を終了する。
ステップS42にて被弾でないと判断した場合は、受信した制御信号にチャージ指示が含まれているか否かを判断し(ステップ63)、チャージ指示が含まれていないと判断した場合は、射撃指示が含まれているか否かを判断し(ステップS64)、射撃指示が含まれている場合は、射撃処理が行われる(ステップS64−1)。射撃処理後はチャージ処理2を終了する。ステップS63及びステップS64にて制御信号にチャージ指示も射撃指示も含まれていないと判断した場合は、チャージ処理2を終了する。
チャージ指示または射撃指示が制御信号に含まれているか否かの判断及び射撃処理にて行われる処理は対戦処理にて説明した通りである。チャージ指示が含まれている制御信号を受信した場合は、タイマがタイムアップか否かを判断する(ステップS65)。タイムアップでない場合は、ステップS61へ戻り、受信監視状態となる。タイムアップの場合はレベルアップ処理へ進む(ステップS66)。このレベルアップ処理では、レベルアップ手段としての制御部23が主砲威力Dの値を3増加させ、LED表示部を0.2秒間点滅させる。チャージ処理2では4.5秒の間に主砲威力Dの値は変化しないが、このLED表示部は、タイマセット後1.5秒ごとにその輝度を少しずつ上げながら点滅させても良い。
レベルアップ処理後、再びタイマがセットされる(ステップS67)。このタイマは主砲威力Dが増加された状態の期間を定めるもので、本形態では10秒である。但し、このタイマ作動中に被弾したり攻撃指示が含まれた制御信号を受信した場合は主砲威力Dの値が基準値ってチャージ処理2が終了する。タイマセット後、まず受信部80にて自己への制御信号または他の戦車モデル2からの射撃信号を受信したか否かを判断する(ステップS68)。何も受信しない場合はステップS72へ進み、タイムアップするまでチャージ処理2の処理を終了するのを待つ。チャージ処理2においては、レベルアップ処理後はチャージ指示2を含む制御信号を受信し続ける必要はない。
自己への制御信号又は戦車モデル2からの射撃信号を受信したと判断した場合は、ステップS68にて被弾か否かを判断し(ステップS69)、被弾と判断した場合は被弾処理が行われる(ステップS69−1)。被弾処理後、主砲威力Dの値を基準値に戻し(ステップS73)、チャージ処理2を終了する。被弾か否かの判断及び被弾処理は、対戦処理にて説明した通りである。被弾でない場合は、受信した制御信号に射撃指示が含まれているか否かが判断され(ステップS70)、射撃指示が含まれている場合は射撃処理を行い(ステップS70−1)、射撃処理後は主砲威力Dを基準値に戻し(ステップS73)、チャージ処理2を終了する。
ステップS70にて制御信号に射撃指示が含まれていないと判断された場合は、走行指示が含まれているか否かが判断され(ステップS71)、走行指示が含まれている場合は、走行処理が行われる(ステップS71−1)。チャージ処理2では、レベルアップ処理後はチャージ指示を含んだ制御信号を受信する必要がなく、ユーザは送信機に対してチャージ指示2の入力操作をし続ける必要はないため、スティク3a、3cによる走行指示が行える。走行指示が含まれているか否かの判断及び走行処理にて行われる処理は対戦処理における場合と同様である。
ステップS69、S70及びS71の各判断にて受信した信号がいずれにも該当しないと判断した場合はステップS72へ進む。ステップ72ではタイマがタイムアップか否かを判断し(ステップS72)、タイムアップと判断した場合は主砲威力Dの値を基準値に戻し(ステップS72)、チャージ処理2を終了する。タイムアップでないと判断した場合は、ステップS68へ戻る。
次に、本発明を実施するための第2の形態について説明する。第1の形態では、チャージ指示が制御信号に含まれている場合に、レベルアップ処理にて主砲威力Dを一時的にレベルアップさせる処理、すなわち攻撃力を上げたが、第2の形態では、レベルアップ処理にて守備力を一時的に上げる。第2の形態は第1の形態と基本的に同じ構成及び処理であるため、異なる点についてのみ説明する。
構成において異なる点は、戦車モデル2の制御部23は、他の戦車モデル2から送信された射撃信号に含まれる主砲威力と自己のRAM23aが保持するライフLの値の対応関係を変化させる関係変化手段としてのレベルアップ手段として機能する。また、RAM23aにはレベルアップ手段として機能する制御部23によって変化される対応係数(不図示)が保持されている。
また、処理において異なる点は以下の通りである。被弾処理手段としての制御部23は、被弾したと判断した場合に、自己のライフLの値から対応係数×射撃信号に含まれる主砲威力の値を減じて新たなライフLの値とする。通常は対応係数=1とし、これを基準値とする。レベルアップ手段としての制御部23は、チャージ処理1におけるステップS47のレベルアップ処理において、この対応係数を1から1/8ずつ現象するように設定する。すなわち、レベル0の時は対応係数=1、レベル1は対応係数=7/8、レベル2は対応係数=6/8、レベル3は対応係数=7/8である。
また、チャージ処理2におけるステップS66のレベルアップ処理においては、この対応係数を7/8に設定する。チャージ処理1におけるステップS46のレベルアップ処理後のステップS42−1の被弾処理及びチャージ処理2におけるステップS66のレベルアップ処理後のステップS69−1の被弾処理では、減じられる射撃相手の主砲威力が通常の場合よりも小さくなるので、守備力がレベルアップされたことになる。この場合は、ステップS50及びステップS73に対応係数が基準値である1に戻される。
また、この守備力をアップさせるための送信機1への入力操作を攻撃力をアップさせるための入力操作と異なるものとすれば、ユーザは送信機1への入力操作に応じて自己の戦車モデル2の攻撃力を一時的にアップさせることもできるし、守備力を一時的にアップさせることができる。
本発明は上述した形態に限らず、様々な形態にて実施して良い。例えば、同時に対戦ゲームを行う戦車モデル2の数の最大値は4でなくても4以上でも以下でも良い。赤外線以外に搬送波として周波数の異なる電波を利用する遠隔操作システムでも良い。また、駆動機器としては、戦車モデル2に限らず、攻撃信号を発信し互いに上述した対戦ゲームが行えるものであれば良い。従って、例えば、怪獣モデルや潜水艦モデル等でも良い。また、車両別ROM4に記録されている各パラメータを、送信機1のRAM13a及び戦車モデル2のRAM23aとは別の不揮発性メモリがそれぞれ保持しても良い。
特定の操作としてのチャージ指示のための入力操作も上述した形態に限らず、駆動機器側でチャージ指示を判別できる情報を制御信号に書き込める操作であれば良い。また、上述した形態では、既存の制御信号の複数のフィールドを使用してチャージ指示を示す情報としたが、チャージ指示用のフィールドを例えば2ビットを設け、チャージ指示操作があった場合にはそのフィールド情報を書き込み、戦車モデル2にてチャージ指示用のフィールドに書き込まれた情報に適応したチャージ処理を行っても良い。
また、レベルアップの最大値やレベルを増加させる幅は上述した形態の値に限らず、それ以上でもそれ以下でも良い。各タイマのタイムアップするまでの時間も上述した時間に限らずそれ以上でもそれ以下でも良い。守備力をアップさせる処理において、受信した射撃信号に含まれる他の戦車モデル1の主砲威力の値を減少させても良い。チャージ処理2にて、ステップS60のタイマセット後LED表示部を、1.5秒ごとにその輝度を少しずつ上げながら数秒ずつ点滅させても良い。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの操作に対応する制御信号を送信する送信機と、前記送信機から送信される前記制御信号に基づいて遠隔操作される駆動機器とを含み、
前記駆動機器には、
第1のパラメータ及び第2のパラメータを保持する記憶手段と、
前記第1のパラメータに基づく攻撃情報を含む攻撃信号を送信する攻撃信号送信手段と、
前記第2のパラメータを変化させる特定信号を受信して、前記特定信号に含まれる情報に応じて前記第2のパラメータを変化させる第2のパラメータ変化手段と、が設けられ、
前記送信機及び前記駆動機器が、前記記憶手段、前記攻撃信号送信手段、及び前記第2のパラメータ変化手段を備えた他の一対の駆動機器及び送信機と組み合わされて対戦遊戯が実現可能であり、
前記対戦遊戯において、
前記駆動機器は、前記他の駆動機器から送信される前記攻撃信号を前記特定信号として受信し、該特定信号に含まれる前記情報に応じて前記第2のパラメータを変化させる遠隔操作玩具システムにおいて、
前記送信機は、
前記ユーザによる特定の操作に応じた特定情報を前記制御信号に含ませる制御信号作成手段を有し、
前記駆動機器は、
前記制御信号に含まれる前記特定情報に基づいて自己の前記第1のパラメータを変化させる第1のパラメータ変化手段を有する遠隔操作玩具システム。
【請求項2】
前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータは数値で表現され、前記攻撃信号送信手段は、前記第1のパラメータの値を含む前記攻撃信号を送信し、
前記対戦遊戯において、
前記第2のパラメータ変化手段は、前記特定信号として受信された前記攻撃信号に含まれる前記第1のパラメータの値に応じて前記第2のパラメータの値を変化させ、
前記第1のパラメータ変化手段は、前記特定情報に基づいて自己の前記第1のパラメータの値を変化させる請求の範囲1に記載の遠隔操作玩具システム。
【請求項3】
前記第2のパラメータ変化手段は、前記攻撃信号に含まれる前記第1のパラメータの値を前記第2のパラメータの値から減じることによって前記第2のパラメータの値を変化させ、
前記第1のパラメータ変化手段は、前記特定情報に基づいて自己の前記第1のパラメータの値を増加させる請求の範囲2に記載の遠隔操作玩具システム。
【請求項4】
前記第1のパラメータ変化手段は、前記特定情報に基づいて変化された第1のパラメータを所定の条件によって変化される前の状態に戻す請求の範囲1〜3のいずれか1に記載の遠隔操作玩具システム。
【請求項5】
ユーザの操作に対応して送信機から送信される制御信号に基づいて遠隔操作され、
第1のパラメータ及び第2のパラメータを保持する記憶手段と、
前記第1のパラメータに基づく攻撃情報を含む攻撃信号を送信する攻撃信号送信手段と、
前記第2のパラメータを変化させる特定信号を受信して、前記特定信号に含まれる情報に応じて前記第2のパラメータを変化させる第2のパラメータ変化手段と、が設けられ、
他の送信機によって制御され、前記記憶手段、前記攻撃信号送信手段及び前記第2のパラメータ変化手段を備える他の駆動機器と対戦遊戯が実現可能であり、
前記対戦遊戯において、前記他の駆動機器から送信される前記攻撃信号を前記特定信号として受信し、該特定信号に含まれる前記情報に応じて前記第2のパラメータを変化させる遠隔操作玩具システムにおける駆動機器であって、
前記ユーザの特定の操作に応じた特定情報が含まれた制御信号を前記送信機から受信すると、前記特定情報に基づいて自己の前記第1のパラメータを変化させる第1のパラメータ変化手段を有する駆動機器。
【請求項6】
ユーザの操作に対応する制御信号を送信する送信機と、前記送信機から送信される前記制御信号に基づいて遠隔操作される駆動機器とを含み、
前記駆動機器には、
第1のパラメータ及び第2のパラメータを保持する記憶手段と、
前記第1のパラメータに基づく攻撃情報を含む攻撃信号を送信する攻撃信号送信手段と
前記第2のパラメータを変化させる特定信号を受信して、前記特定信号に含まれる情報に応じて前記第2のパラメータを変化させる第2のパラメータ変化手段と、が設けられ、
前記送信機及び前記駆動機器が、前記記憶手段、前記攻撃信号送信手段、及び前記第2のパラメータ変化手段を備えた他の一対の駆動機器及び送信機と組み合わされて対戦遊戯が実現可能であり、
前記対戦遊戯において、
前記駆動機器は、前記他の駆動機器から送信される前記攻撃信号を前記特定信号として受信し、該特定信号に含まれる前記情報に応じて前記第2のパラメータを変化させる遠隔操作玩具システムにおいて、
前記送信機は、
前記ユーザによる特定の操作に応じた特定情報を前記制御信号に含ませる制御信号作成手段を有し、
前記駆動機器は、
前記制御信号に含まれる前記特定情報に基づいて自己の前記第2のパラメータと受信した前記他の駆動機器からの前記特定信号に含まれる前記情報との対応関係を変化させる関係変化手段を有する遠隔操作玩具システム。

【国際公開番号】WO2005/009574
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【発行日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−512101(P2005−512101)
【国際出願番号】PCT/JP2004/010979
【国際出願日】平成16年7月26日(2004.7.26)
【出願人】(506113602)株式会社コナミデジタルエンタテインメント (1,441)
【Fターム(参考)】