説明

部品供給装置

【課題】簡易な機構により、カバーテープをキャリアテープから引き剥がし、カバーテープの送り作業を自動化することが可能な部品供給装置を提供する。
【解決手段】キャリアテープ10とカバーテープ6とからなる部品収納テープ1を、収納テープリールに巻き付けられた状態から順次繰り出して部品取出し位置まで間欠送りするテープ送り装置と、部品収納部にある電子部品を露出させて電子部品を取出し可能にする電子部品露出装置20を備える部品供給装置であって、前記電子部品露出装置20は、部品収納テープ1に上方から接触する上面テープ押さえ機構27、及び部品収納テープ1を下方から前記上面テープ押さえ機構27に向かって押圧する押圧機構28からなる位置決め装置21と、位置決めされた部品収納テープ1のカバーテープ6を剥離する剥離装置22と、該剥離装置22により露出させられた電子部品を取出すための部品取出し孔26とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は部品供給装置に係り、特に電子部品装着装置等に電子部品を供給する場合に好適な部品供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような部品供給装置は、例えば、電子部品を収納する部品収納部が所定の間隔で並んで形成されたキャリアテープと部品収納部からの部品飛び出し防止のためにキャリアテープに形成された部品収納部を覆うように設けられたカバーテープからなる部品収納テープを、収納テープリールに巻き付けられた状態で順次繰り出して部品取出し位置まで間欠送りするテープ送り装置と、部品収納部にある電子部品を露出させて電子部品を取出し可能にする電子部品露出装置とから構成される。
【0003】
図1から図3に本発明の比較例としての部品供給装置を示す。図1は部品供給装置を全体の概略図、図2は電子部品露出装置部の概略図、図3は部品収納テープの構造を示す斜視図である。
【0004】
図1に示すように、収納テープリール2に巻き付けられた部品収納テープ1は、図示していないガイドにより支持されながら、送り装置3により矢印Aや矢印Bの方向に搬送される。収納テープリール2と送り装置3の間に設けられた電子部品露出装置7は、電子部品を部品収納部に保持しているキャリアテープからカバーテープ6を剥離させることにより、電子部品を露出させる。
【0005】
露出させられた電子部品は、部品吸着装着装置9が矢印Dのように上下に移動することにより、部品吸着装着装置9の先端部に保持させられる。部品吸着装着装置9が電子部品を先端部に保持する装置は、真空圧やチャック機構などであっても良い。剥離させられたカバーテープ6は、カバーテープ送り装置8により矢印Cの方向へ搬送させられて図示しない収納庫などに収納される。
【0006】
カバーテープ送り装置8は、例えば、収納テープリールのようなリール状に形成され、リールが駆動源により回転するようにしてカバーテープを巻き取るようにしても良い。カバーテープ6を剥離させられたキャリアテープは、矢印Bのようにカッター部4へ搬送され、カッター部の動作により裁断される。
【0007】
図2を用いて電子部品露出装置を説明する。図2は、電子部品露出装置7の断面図を示す。部品収納テープ1はキャリアテープ10とカバーテープ6で構成されている。また電子部品露出装置7は、カバーテープ6をキャリアテープ10から剥離させるカバーテープ剥離部12と電子部品を取出すための部品取出し孔11と、から成っている。カバーテープ6は、カバーテープ剥離部12の形状に沿うように巻き付けられていて、キャリアテープ10が移動する際に、キャリアテープ10から剥離させられるように移動させられるようになっている。
【0008】
図3を用いて部品収納テープを説明する。部品収納テープ1は、キャリアテープ10とカバーテープ6と、から成っている。キャリアテープ10は、電子部品(図示せず)を収納する部品収納部13と、部品収納テープ1を移動させる搬送力をキャリアテープ10に作用させる送り孔14と、から成っている。カバーテープ6は、部品収納部13の搬送方向と直交する方向の両側にて、キャリアテープ10と接合され、部品収納部13の中に封入された電子部品がキャリアテープ10から飛び出すことが無いようにしている。
【0009】
次に、このような部品供給装置から供給された電子部品を基板等に装着する電子部品装着装置について、図5を参照して説明する。電子部品装着装置50の基台59上に種々の電子部品をそれぞれの電子部品の取り出し位置(部品吸着位置)に1個ずつ供給する部品供給装置53の一部が着脱可能に複数個並んで設置固定されている。対向する部品供給装置53群の間には、基板搬送コンベア51が設けられている。
【0010】
基板搬送コンベア51は、矢印Fの方向から搬送されてくる基板を所定の位置に位置決めして、基板52上に電子部品が装着された後、矢印Gの方向に搬送する。55は、基板52が搬送される方向と同方向に長い一対のXビームであり、その両端部には図示していないアクチュエータ(例えば、リニアモータなど)が取り付けられている。このアクチュエータによりXビーム55は、基板52が搬送される方向と直交する方向に、Yビーム57に沿って移動可能に支持されており、部品供給装置53と基板52との間を行き来することが可能である。さらにXビーム55には、図示していないアクチュエータ(例えば、リニアモータなど)により、Xビーム55の長手方向に、Xビームに沿って移動する部品吸着装着装置54が設置されている。
【0011】
部品供給装置53と基板搬送コンベア51との間には、認識カメラ56とノズル保管部58が配置されている。認識カメラ56は、部品供給装置53にて部品吸着装着装置54に吸着した電子部品の位置ずれ情報を取得するためのもので、電子部品が基板搬送方向及び基板搬送方向と直交する方向にどれだけ位置ずれしているか、また回転角度はどの程度か、電子部品を撮影することにより確認する。言うまでもなく、撮影することにより、電子部品が吸着されているか否かを確認することもできる。
【0012】
Xビーム55及びYビーム57が並行して動作することにより、部品供給装置53から基板52上に移動する際に、部品吸着装着装置54は認識カメラ56上を通過させられ、前述した電子部品の位置ずれ情報を取得する。ノズル保管部58は、種々の電子部品を吸着及び装着するために必要な、部品吸着装着装置54に取り付けられた図示していない複数の吸着ノズルを保管しておくところである。電子部品に対応した吸着ノズルを取り付けるように指示された場合、部品吸着装着装置54はXビーム55及びYビーム57の並行動作により、ノズル保管部58まで移動させられ、吸着ノズルを交換する。
【0013】
図1に示す比較例としての部品供給装置では、収納テープリール2の部品収納テープ1が無くなった時など、新規に部品収納テープ1の補充を行う際には、作業者の手作業により、カバーテープ6とキャリアテープ10を引き剥がし、更に、カバーテープ6を剥離させるための剥離力を発生させるためのカバーテープ送り装置8までカバーテープ6を取り付けなければならない。これらの作業は、作業者に相当の手間と負担を課することになるという課題があった。
【0014】
これらの課題を解決する手段として、特許文献1および特許文献2では、部品供給装置内の部品収納テープ1の搬送路に、カバーテープ6の剥離手段とカバーテープ送り装置8に相当する機構を近接して備えることで、カバーテープ6をカバーテープ送り装置8へ取り込む作業を自動化する案が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特表2005−539370号公報
【特許文献2】特開2010−3714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、特許文献1は、予めカバーテープ6とキャリアテープ10を剥離した状態で部品収納テープ1を部品供給装置にセットする必要があるため、この剥離作業の手間を要する点は改善されていない。
【0017】
また部品収納テープの搬送に用いるアクチュエータ以外にも、剥離手段には剥離手段を部品収納テープの進路方向に前後駆動できるアクチュエータが必要であり、剥離手段近傍には部品収納テープを部品収納テープの進路方向に対して垂直な上下方向に駆動できるアクチュエータが必要であるため、機構自体が複雑化し、部品供給装置の外形増大や、コスト高を招く恐れがある。
【0018】
次に特許文献2では、概略刃物状の剥離手段の刃先をカバーテープ6とキャリアテープ10からなる部品収納テープ1のテープの層間に挿入し、部品収納テープ1の搬送に合わせて、カバーテープ6とキャリアテープ10の接合部を破壊していく装置の説明があるが、テープの層間に概略刃物状の剥離手段の刃先を自動的に位置決めする装置がないため、装置が剥離動作を行う動作の起点において、作業者がテープの層間に概略刃物状の剥離手段の刃先の位置を調整する必要があり、使い勝手の向上の点で、改善の余地がある。
【0019】
そこで本発明の目的は、簡易な機構により、カバーテープをキャリアテープから引き剥がし、カバーテープの送り作業を自動化することが可能な部品供給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
前記目的を達成するための本発明の特徴は、電子部品を収納する部品収納部が所定の間隔で形成されたキャリアテープと当該キャリアテープに形成された部品収納部を覆うように設けられたカバーテープとからなる部品収納テープを、収納テープリールに巻き付けられた状態から順次繰り出して部品取出し位置まで間欠送りするテープ送り装置と、部品収納部にある電子部品を露出させて電子部品を取出し可能にする電子部品露出装置と、を備える部品供給装置において、前記電子部品露出装置は、部品収納テープに上方から接触する上面テープ押さえ機構、及び部品収納テープを下方から前記上面テープ押さえ機構に向けて押圧する押圧機構からなる位置決め装置と、位置決めされた部品収納テープのカバーテープを剥離する剥離装置と、該剥離装置により露出させられた電子部品を取出すための部品取出し孔と、を備えることにある。
【0021】
本発明の他の特徴は、以下述べる実施の形態の中で明らかにする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、部品収納テープの走行路に、前記位置決め装置と剥離装置と部品取出し孔を備えた電子部品露出装置を設けることで、カバーテープの引き剥がし及び送り作業を高い信頼性でもって自動化することができ、生産性に優れた部品供給装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の比較例としての電子部品供給装置全体の概略説明図。
【図2】本発明の比較例としての電子部品露出装置部分の概略説明図。
【図3】部品収納テープの構造を示す斜視図。
【図4】本発明を適用する電子部品装着装置の一実施例に係る平面図。
【図5】本発明の一実施例に係る電子部品露出装置の斜視図。
【図6】図5の電子部品露出装置の断面図。
【図7】本発明の他の実施例に係る電子部品露出装置の斜視図。
【図8】図7の電子部品露出装置の断面図。
【図9】本発明の更に他の実施例に係る電子部品露出装置の斜視図。
【図10】図9の電子部品露出装置の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を、図示する実施例を参照して説明する。これらの実施の形態では、本発明の前記特徴に加えて、以下のような特徴を備えている。
【0025】
先ず、前記電子部品露出装置は、前記剥離装置による剥離後のカバーテープを誘導搬送する誘導装置と、前記剥離装置と前記部品取出し孔の間に、剥離されたカバーテープを前記誘導装置へと導入する誘導孔と、を備えることも一つの特徴としている。
【0026】
次に、カバーテープの前記誘導孔は前記位置決め装置と前記剥離装置との間隔により形成され、カバーテープの前記誘導装置は、前記剥離装置に連続もしくは近接して設けられる円弧状の隆起機構と、該隆起機構に連続して設ける筒状の空間とで形成すること、も一つの特徴としている。
【0027】
カバーテープの前記誘導装置のうち、筒状の空間は周囲を金属で囲うことで形成し、かつ周囲の金属のうち一部は前記位置決め装置を形成する上面押さえ機構と一体構造であること、も特徴の一つである。
【0028】
カバーテープの前記誘導装置を構成する筒状の空間のうち一部側面をベルト機構とすることも特徴の一つである。
【0029】
カバーテープの前記誘導装置を構成する筒状の空間のうち一部側面をエンドレスベルト機構とすることも特徴の一つである。
【0030】
カバーテープの前記誘導装置は、前記剥離装置に連続もしくは近接して設けられる隆起機構と、該隆起機構に連続もしくは近接して設けられる複数のエンドレスベルト機構とで構成され、前記複数のエンドレスベルト機構は剥離後のカバーテープの一部もしくは全部を上下から挟みこんで搬送することも特徴の一つである。
【0031】
前記エンドレスベルト機構は、カバーテープ剥離前の部品収納テープに接触もしくはローラーを介して接触することで、部品収納テープ送り装置の搬送力を得て駆動し、剥離後のカバーテープを誘導することも特徴の一つである。
【0032】
前記エンドレスベルト機構は、カバーテープ剥離前の部品収納テープに接触もしくはローラーを介して接触して配置し、エンドレスベルト機構を駆動手段により駆動することで、剥離後のカバーテープを誘導しつつ、部品収納テープ送り装置としても搬送力を発生することも特徴の一つである。
【実施例1】
【0033】
本発明の一実施例を図5及び図6を用いて説明する。図5は電子部品露出装置20の構成を示す。電子部品露出装置20は部品収納テープの走行路100のうち、部品収納テープ1の送り装置3近傍に配置され、部品収納テープ1の高さ方向の位置を決定する位置決め装置21と、カバーテープとキャリアテープとの間に先端を挿入することでカバーテープを引き剥がす剥離装置22と、引き剥がされた後のカバーテープを誘導する誘導装置23と剥離後のカバーテープを誘導装置23へと通すカバーテープの誘導孔24とカバーテープが引き剥がされた後、電子部品がキャリアテープから脱落することを抑止する電子部品カバー25と、電子部品をキャリアテープ10の部品収納部から取出すための部品取出し孔26と、から成っている。
【0034】
図6は図5中のAA−AA断面を示し、その構成を説明する。位置決め装置21は、上面押さえ機構27と押圧装置28とからなる。部品収納テープ1は送り装置3により位置決め装置21付近に送られた際、下面側に配置される押圧装置28と上面側に配置される上面押さえ機構27に挟まれた状態となる。
【0035】
押圧装置28は部品収納テープの走行路100に固定され、部品収納テープ1の下側から接触し、矢印Eに示すように、上方向に押圧力を発生するので、部品収納テープ1は上面押さえ機構27に押し当てられ、上下方向の位置を精確に決定される。以上のように位置決め装置21は、部品収納テープ1の位置を精確に決定する。なおここでは押圧装置28は板バネの様なものを例として記載したが、同様の機能を果たすものであればなにであっても構わない。
【0036】
次に剥離装置22を説明する。前述したように部品収納テープ1は位置決め装置21により精確に位置決めされているので、剥離装置22は、位置決め装置21の近傍に、特に高さ方向の位置を精確に管理して設けることで、剥離装置22の先端を確実にカバーテープ10とキャリアテープ6の間に挿入することができる。
【0037】
このとき位置決め装置21と剥離装置22はわずかにスペースを空けて設置することで、剥離後のカバーテープ6が誘導装置23へと通すカバーテープの誘導孔24を形成している。カバーテープ6の剥離は送り装置3による部品収納テープ1の搬送とともに剥離装置22がキャリアテープ1とカバーテープ6の間に挿入されていく過程で、接合部が引き剥がされることで行われる。
【0038】
次に誘導装置23を説明する。誘導装置23は剥離装置22に連続して設けられる概略円弧状の隆起機構29と、隆起機構29の接線方向あるいはそれに近い方向に連続して設けられる複数の平面状の機構30とで構成される筒状の空間である。なお誘導装置23で形成される空間は、カバーテープ6に座屈等の望まない変形を抑制できるため、剥離後のカバーテープ6を確実に誘導でき、図示しないカバーテープストッカーへ搬送することができる。
【0039】
ここでカバーテープストッカーが部品収納テープ1の進行方向と反対側にある場合には、平面状の機構30は位置決め装置21と近接する配置となるため、図6に示すように平面状の機構30部は、上面押さえ機構27と一体化することで、電子部品露出装置20のサイズをコンパクトにすることができる。なお平面状の機構30は誘導距離を拡大するものであり、カバーテープストッカーと剥離装置22と平面上の機構30が近接している場合は、必ずしも設ける必要はない。
【実施例2】
【0040】
本発明の他の実施例を図7及び図8を用いて説明する。図7は電子部品露出装置20の構成、図8に図7中のBB−BB断面を示す。前記実施例1との違いは誘導装置23で、その他の部位については実施例1と同様である。
【0041】
本実施例の誘導装置23は、剥離装置22に連続して設けられる概略円弧状の隆起機構29と、複数のローラー31で支持されるエンドレスベルト32と、複数の平面状の機構30とで構成される筒状の空間にある。
【0042】
実施例1の誘導装置23と比較すると、エンドレスベルト32による搬送力も加わるため剥離後のカバーテープ6を確実に誘導でき、図示しないカバーテープストッカーへの搬送の信頼性を向上することができる。なおここでエンドレスベルト32は矢印F方向に送られる。エンドレスベルト32の駆動はエンドレスベルト用の送り装置を設けてもよいが、カバーテープ未剥離状態の部品収納テープにもエンドレスベルトが接触した形態とすることで、送り装置3の搬送力を利用して駆動することができる。
【0043】
また、図を用いた説明は省略するが、エンドレスベルト送り装置を設けると、エンドレスベルト送り装置は、剥離後のカバーテープの誘導を行いつつ、部品収納テープの送り装置3としての機能も兼ねることができる。
【実施例3】
【0044】
本発明の更に他の実施例を図9及び図10を用いて説明する。図9は電子部品露出装置20の構成、図10に図9中のCC−CC断面を示す。実施例1および実施例2との違いは誘導装置23で、その他の部位については実施例1および実施例2と同様である。
【0045】
本実施例の誘導装置23は、剥離装置22に設けた隆起機構29と、この隆起機構29付近に設けられる複数のローラー31で支持されたエンドレスベルト32と、複数の平面状の機構30とで構成される。複数のエンドレスベルト32は隆起機構29付近でエンドレスベルト32同士が接合するように設けられ、剥離後のカバーテープ6は複数のエンドレスベルト32に挟み込まれた状態となるような配置とし、剥離後のカバーテープを確実に誘導でき、図示しないカバーテープストッカーへ搬送することができる。
【0046】
複数のエンドレスベルト32の駆動は、カバーテープ未剥離状態の部品収納テープにもエンドレスベルトが接触した形態とすることで、送り装置3の搬送力を利用して駆動することができる。なおここでエンドレスベルト32は矢印G方向に送られる。
【0047】
また、図を用いた説明は省略するが、エンドレスベルト送り装置を設けると、エンドレスベルト送り装置は、剥離後のカバーテープの誘導を行いつつ、部品収納テープの送り装置3としての機能も兼ねることができる。
【0048】
また部品収納テープは多種多様なものがあり、種類によりキャリアテープは厚みが大きく異なるが、カバーテープはほとんど変わらないので、実施例1〜3において位置決め装置はカバーテープ6の上面を基準に上面押さえ機構で位置決めを行うことで、部品収納テープの種類によらずカバーテープとキャリアテープの層間を剥離装置の先端付近に位置決めすることができ、ロバスト性を高めることができる。
【0049】
また、部品収納テープは多種多様なものがあり、キャリアテープとカバーテープの接合幅もさまざま存在するが、実施例1〜3において剥離装置は高さや横幅を十分大きくすることで、カバーテープとキャリアテープの接合幅が異なる複数のテープに対応することが可能になる。
【0050】
また、エンドレスベルトは無数の配置が可能なため、カバーテープに必要な誘導力を任意の方向に発生させることが可能である。
【0051】
また、本実施例の部品供給装置は、基板に電子部品を装着するような電子部品装着装置に用いることができる。
【0052】
以上、本発明は、実施例1〜3に示したものに限定されるものではなく、その技術思想の範囲内で種々変形可能であることは言うまでも無い。
【符号の説明】
【0053】
1・・・部品収納テープ、2・・・収納テープリール、3・・・送り装置、4・・・カッター部、5・・・切断されたテープ、6・・・カバーテープ、7,20・・・電子部品露出装置、8・・・カバーテープ送り装置、9・・・部品吸着装着装置、10・・・キャリアテープ、11・・・部品取出し孔、12・・・カバーテープ剥離部、13・・・部品収納部、14・・・送り孔、21・・・位置決め装置、22・・・剥離装置、23・・・誘導装置、24・・・誘導孔、25・・・電子部品カバー、26・・・部品取出し孔、27・・・上面押さえ機構、28・・・押圧装置、29・・・隆起機構、30・・・平面状の機構、31・・・ローラー、32・・・エンドレスベルト、50・・・電子部品装着装置、51・・・基板搬送コンベア、52・・・基板、53・・・部品供給装置、54・・・装着ヘッド、55・・・Xビーム、56・・・認識カメラ、57・・・Yビーム、58・ズル保管部、59・・・基台、100・・・部品収納テープの走行路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品を収納する部品収納部が所定の間隔で形成されたキャリアテープと当該キャリアテープに形成された部品収納部を覆うように設けられたカバーテープとからなる部品収納テープを、収納テープリールに巻き付けられた状態から順次繰り出して部品取出し位置まで間欠送りするテープ送り装置と、部品収納部にある電子部品を露出させて電子部品を取出し可能にする電子部品露出装置と、を備える部品供給装置において、前記電子部品露出装置は、部品収納テープに上方から接触する上面テープ押さえ機構、及び部品収納テープを下方から前記上面テープ押さえ機構に向けて押圧する押圧機構からなる位置決め装置と、位置決めされた部品収納テープのカバーテープを剥離する剥離装置と、該剥離装置により露出させられた電子部品を取出すための部品取出し孔と、を備えることを特徴とする部品供給装置。
【請求項2】
請求項1において、前記電子部品露出装置は、前記剥離装置による剥離後のカバーテープを誘導搬送する誘導装置と、前記剥離装置と前記部品取出し孔の間に、剥離されたカバーテープを前記誘導装置へと導入する誘導孔と、を備えることを特徴とする部品供給装置。
【請求項3】
請求項2において、カバーテープの前記誘導孔は前記位置決め装置と前記剥離装置との間隔により形成され、カバーテープの前記誘導装置は、前記剥離装置に連続もしくは近接して設けられる円弧状の隆起機構と、該隆起機構に連続して設ける筒状の空間とで形成されることを特徴とする部品供給装置。
【請求項4】
請求項3において、カバーテープの前記誘導装置のうち、筒状の空間は周囲を金属で囲うことで形成し、かつ周囲の金属のうち一部は前記位置決め装置を形成する上面押さえ機構と一体構造であることを特徴とする部品供給装置。
【請求項5】
請求項3において、カバーテープの前記誘導装置を構成する筒状の空間のうち一部側面をベルト機構とすることを特徴とする部品供給装置。
【請求項6】
請求項3において、カバーテープの前記誘導装置を構成する筒状の空間のうち一部側面をエンドレスベルト機構とすることを特徴とする部品供給装置。
【請求項7】
請求項2において、カバーテープの前記誘導装置は、前記剥離装置に連続もしくは近接して設けられる隆起機構と、該隆起機構に連続もしくは近接して設けられる複数のエンドレスベルト機構とで構成され、前記複数のエンドレスベルト機構は剥離後のカバーテープの一部もしくは全部を上下から挟みこんで搬送することを特徴とする部品供給装置。
【請求項8】
請求項6又は請求項7において、前記エンドレスベルト機構は、カバーテープ剥離前の部品収納テープに接触もしくはローラーを介して接触することで、部品収納テープ送り装置の搬送力を得て駆動し、剥離後のカバーテープを誘導することを特徴とする部品供給装置。
【請求項9】
請求項6又は請求項7において、前記エンドレスベルト機構は、カバーテープ剥離前の部品収納テープに接触もしくはローラーを介して接触して配置し、エンドレスベルト機構を駆動手段により駆動することで、剥離後のカバーテープを誘導しつつ、部品収納テープ送り装置としても搬送力を発生することを特徴とする部品供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−222091(P2012−222091A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85090(P2011−85090)
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(300022504)株式会社日立ハイテクインスツルメンツ (607)
【Fターム(参考)】