説明

部材固定用ブラケットの取付方法

【課題】 本発明は、取付不良がない部材固定用ブラケットの取付方法を提供することを可能にすることを目的としている。
【解決手段】 部材固定用ブラケット7の貫通穴7aに、先端部1aに第2の釘体2の先端を開脚させる開脚制御部3が設けられた第1の釘体1を挿通し、該第1の釘体1を対象物6に打設して部材固定用ブラケット7の当接面7bが対象物6に当接した状態で該第1の釘体1の頭部1bを部材固定用ブラケット7の貫通穴周縁部7a1に係止した後、部材固定用ブラケット7の貫通穴7aに、第1の釘体1に沿って第2の釘体2を挿通し、該第2の釘体2の頭部2bを打ち込んで、第1の釘体1の先端部1aに設けられた開脚制御部3により第2の釘体2の進行方向を変更して先端を開脚させ、第2の釘体2の頭部2bを部材固定用ブラケット7の貫通穴周縁部7a1に係止して部材固定用ブラケット7を対象物6に固定することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部材固定用ブラケットの取付方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、軽量気泡コンクリート(ALC)パネル等に木材や各種器材を取り付けるために使用する開脚釘が特許第3002629号公報(特許文献1)に記載されている。特許文献1の技術では、先行する第1の釘と後続する第2の釘とは僅かに切削残した可破壊部により連続されており、後続する第2の釘の頭部を打ち込むことにより可破壊部で一体的に接続された先行する第1の釘と後続する第2の釘とが一体的に打ち込まれ、先行する第1の釘が対象物に完全に打ち込まれた状態で更に後続する第2の釘を打ち込むと、可破壊部が破壊されて、後続する第2の釘が先行する第1の釘から切り離された後、先行する第1の釘の先端部に設けられた開脚制御部により後続する第2の釘の進行方向が変更されて先端が開脚するものである。
【0003】
【特許文献1】特許第3002629号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、先行する第1の釘が対象物に完全に打ち込まれる前に可破壊部が破壊されて、後続する第2の釘が先行する第1の釘から切り離されて先端が開脚してしまい、打ち込み不良となることがあり、このような開脚釘を使用して部材固定用ブラケットを取り付けると、部材固定用ブラケットの取付不良が発生するという問題があった。
【0005】
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、取付不良がない部材固定用ブラケットの取付方法を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するための本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法の第1の構成は、貫通穴と対象物表面に当接する当接面とを有する部材固定用ブラケットの取付方法であって、前記部材固定用ブラケットの貫通穴は、該貫通穴に挿通する一対の第1、第2の釘体の軸部を合わせた外径と略同径としておき、該貫通穴に、先端部に第2の釘体の先端を開脚させる開脚制御部が設けられた第1の釘体を挿通し、該第1の釘体を前記対象物に打設して前記部材固定用ブラケットの当接面が前記対象物に当接した状態で該第1の釘体の頭部を前記部材固定用ブラケットの貫通穴周縁部に係止した後、前記部材固定用ブラケットの貫通穴に、前記第1の釘体に沿って前記第2の釘体を挿通し、該第2の釘体の頭部を打ち込んで、前記第1の釘体の先端部に設けられた開脚制御部により前記第2の釘体の進行方向を変更して先端を開脚させ、前記第2の釘体の頭部を前記部材固定用ブラケットの貫通穴周縁部に係止して前記部材固定用ブラケットを前記対象物に固定することを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法の第2の構成は、貫通穴と対象物表面に当接する当接面とを有する部材固定用ブラケットの取付方法であって、前記部材固定用ブラケットの貫通穴は、該貫通穴に挿通する一対の第1、第2の釘体の軸部を合わせた外径と略同径としておき、該貫通穴に、先端部に第2の釘体の先端を開脚させる開脚制御部が設けられた第1の釘体を挿通すると共に、前記貫通穴に、前記第1の釘体に沿って前記第2の釘体の先端部が前記第1の釘体の先端部に設けられた開脚制御部よりも頭部側で、且つ該第2の釘体の頭部が前記第1の釘体の頭部よりもその外側に配置された状態で、前記第2の釘体を挿通し、前記第2の釘体の頭部を嵌入し得る内径で且つ該第2の釘体の頭部が前記第1の釘体の頭部よりもその外側に配置された長さ以上の深さを有する穴部と、前記第1の釘体の頭部が当接する当接部と、前記当接部と反対側に設けられた打ち込み部と、を有する打ち込み治具の前記穴部に前記第2の釘体の頭部を挿入し且つ前記当接部に前記第1の釘体の頭部を当接させて前記打ち込み部を打ち込んで前記第1の釘体を先行して前記対象物に打設して前記部材固定用ブラケットの当接面が前記対象物に当接した状態で該第1の釘体の頭部を前記部材固定用ブラケットの貫通穴周縁部に係止した後、前記打ち込み治具を取り外して前記第2の釘体の頭部を打ち込んで、前記第1の釘体の先端部に設けられた開脚制御部により前記第2の釘体の進行方向を変更して先端を開脚させ、前記第2の釘体の頭部を前記部材固定用ブラケットの貫通穴周縁部に係止して前記部材固定用ブラケットを前記対象物に固定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法の第1の構成によれば、部材固定用ブラケットの貫通穴に第1の釘体を挿通し、該第1の釘体の頭部を先行して打ち込むと、該第1の釘体の軸部が部材固定用ブラケットの貫通穴内をスライドして移動し、対象物に打ち込まれる。部材固定用ブラケットの当接面が対象物表面に当接すると共に、該第1の釘体の頭部下面が部材固定用ブラケットの貫通穴周縁部に係止されるまで第1の釘体を対象物に確実に打設した後、前記貫通穴に第2の釘体を挿通し、該第2の釘体の頭部を後続して打ち込むと、該第2の釘体の軸部が第1の釘体に沿って部材固定用ブラケットの貫通穴内をスライドして移動し、対象物に打ち込まれる。第2の釘体の先端部が第1の釘体の先端部に設けられた開脚制御部に到達すると、該開脚制御部により第2の釘体の進行方向を変更して対象物内で該第2の釘体の先端を開脚すると共に、該第2の釘体の頭部下面が部材固定用ブラケットの貫通穴周縁部に係止されるまで該第2の釘体を対象物に確実に打設することにより部材固定用ブラケットを対象物に確実に固定することが出来る。
【0009】
また、本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法の第2の構成によれば、部材固定用ブラケットの貫通穴に第1の釘体を挿通すると共に、その貫通穴に、第1の釘体に沿って第2の釘体の先端部が第1の釘体の先端部に設けられた開脚制御部よりも頭部側で、且つ該第2の釘体の頭部が第1の釘体の頭部よりもその外側に配置された状態で、第2の釘体を挿通し、打ち込み治具により第1の釘体の頭部を先行して打ち込むと、第1の釘体が部材固定用ブラケットの貫通穴内をスライドして移動し、対象物に打ち込まれる。部材固定用ブラケットの当接面が対象物表面に当接すると共に、該第1の釘体の頭部下面が部材固定用ブラケットの貫通穴周縁部に係止されるまで第1の釘体を対象物に確実に打設した後、打ち込み治具を取り外して第2の釘体の頭部を後続して打設し、該第2の釘体は第1の釘体に沿って部材固定用ブラケットの貫通穴内をスライドして移動し、対象物に打ち込まれる。第2の釘体の先端部が第1の釘体の先端部に設けられた開脚制御部に到達すると、該開脚制御部により後続する第2の釘体の進行方向を変更して対象物内で該第2の釘体の先端を開脚すると共に、該第2の釘体の頭部下面が部材固定用ブラケットの貫通穴周縁部に係止されるまで該第2の釘体を対象物に確実に打設することにより部材固定用ブラケットを対象物に確実に固定することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図により本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法の一実施形態を具体的に説明する。図1は本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法に使用される開脚釘の構成を示す図、図2は本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法に使用される各種の部材固定用ブラケットの構成を示す図、図3及び図4は本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法の第1実施形態の構成を説明する図である。
【0011】
先ず、図1〜図4を用いて本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法の第1実施形態について説明する。
【0012】
図1(a),(b)は部材固定用ブラケット7の取付に使用される一対の開脚釘を示し、図1(a)に示すように、先端部1aに第2の釘体2の先端を開脚させる開脚制御部3が設けられた第1の釘体1と、図1(b)に示すように、第1の釘体1とは別体で構成され先端が開脚する第2の釘体2とからなる。本実施形態の開脚制御部3は釘体1の先端部1aに溶接等により固定されている。
【0013】
本実施形態の釘体1,2の軸部1c,2cの外形は、図1(a),(b)に示すように、断面略半円形状で構成され、釘体1,2を並行して抱き合わせた際に全体の軸部が断面略円形状に構成される。また、頭部1b,2bもそれぞれ半円形状に形成されており、釘体1,2を並行して抱き合わせた際に全体の頭部が略円形状に構成される。
【0014】
一方、部材固定用ブラケット7は、図2(a)〜(c)に示すように、貫通穴7aと対象物6の表面に当接する当接面7bとを有して構成されている。部材固定用ブラケット7の貫通穴7aの内径は、該貫通穴7aに挿通する一対の第1、第2の釘体1,2を並行して配置した際の軸部1c,2cを合わせた外径と略同径で、頭部1b,2bを合わせた外径よりも小さくなるように設定されており、部材固定用ブラケット7の貫通穴周縁部7a1に釘体1,2の頭部1b,2bの下面が係止される。尚、対象物6としては軽量気泡コンクリート(ALC)等が適用出来る。
【0015】
次に図3及び図4を用いて図1(a),(b)に示す開脚釘を使用して部材固定用ブラケット7を取り付ける方法の第1実施形態の構成について説明する。先ず、図3(a)に示すように、部材固定用ブラケット7の貫通穴7aに開脚釘の第1の釘体1を挿通し、該第1の釘体1を対象物6に打設する(図3(b)参照)。
【0016】
釘体1の先端部1aに設けられた開脚制御部3の外径は釘体2の外径と略同じかそれよりも大きな外径を有して構成されており、釘体1と一体的に対象物6内に打設される開脚制御部3により釘体2の進路前方が予め開孔される。
【0017】
そして、図3(b)に示すように、部材固定用ブラケット7の当接面7bが対象物6に当接した状態で該第1の釘体1の頭部1bを部材固定用ブラケット7の貫通穴周縁部7a1に係止する。第1の釘体1が対象物6内に完全に打設され、頭部1bの下面が部材固定用ブラケット7の貫通穴周縁部7a1に係止された段階で、部材固定用ブラケット7の貫通穴7aに、第1の釘体1に沿って第2の釘体2を挿通し、該第2の釘体2の頭部2bを打ち込む。釘体2は釘体1により形成された開孔に沿って対象物6内に打設される(図3(c)参照)。
【0018】
開脚制御部3の釘体2側には該釘体2の先端部2aの進行方向を変更して先端を開脚させるためのガイド面3aが設けられており、第2の釘体2の頭部2bを打ち込んで第1の釘体1の先端部1aに設けられた開脚制御部3のガイド面3aに沿って釘体2の先端部2aが案内されることにより該釘体2の先端部2aの進行方向を変更して該釘体2の先端を開脚させる(図4(a)参照)。
【0019】
そして、図4(a)に示すように、第2の釘体2の頭部2bを部材固定用ブラケット7の貫通穴周縁部7a1に係止して部材固定用ブラケット7を対象物6に固定する。
【0020】
図2(a)に示す部材固定用ブラケット7には、円筒状のブラケット本体7cの内部を貫通する貫通穴7aが形成される。また、ブラケット本体7cの周りには該ブラケット本体7cの外径よりも大きい外径を有する鍔部7dが形成される。そして、鍔部7dよりも対象物6側に突出した凸部7eが形成される。更に、ブラケット本体7cの固定部材9側の外周には、ネジ部7c1が形成されている。
【0021】
部材固定用ブラケット7を対象物6に取付ける際には、図3(a)に示すように、予め対象物6に部材固定用ブラケット7の凸部7e及び鍔部7dの外形に対応した形状の溝6aを形成しておく。溝6aは対象物6を削りとることで形成しても良いし、対象物6の作成時に予め形成するものとしても良い。一方、部材固定用ブラケット7の鍔部7dの対象物6側の当接面7bには、接着剤又は充填材を塗布しておく。
【0022】
そして、図3(b)に示すように、対象物6の溝6aに対して、部材固定用ブラケット7の凸部7e及び鍔部7dを嵌合させる。ここで、前述のように部材固定用ブラケット7の鍔部7dの当接面7bには接着剤又は充填材が塗布されている。このため、接着剤又は充填材が部材固定用ブラケット7と対象物6とを接着し、対象物6の溝6aにおいて、部材固定用ブラケット7のガタツキを防止することが出来る。
【0023】
この状態で、一対の釘体1,2を部材固定用ブラケット7の貫通穴7aに貫通させて、前述したように釘体1,2を順次、対象物6内に打ち込む。この状態において、部材固定用ブラケット7は、貫通穴7a内に開脚釘があることにより上下方向の位置が規定され、対象物6と釘体1,2の頭部1b,2bとに挟持されることにより左右方向の位置が規定される。
【0024】
その後、図4(b)に示すように、部材固定用ブラケット7のネジ部7c1に対して、外装材8を固定するための胴縁等の固定部材9を固定する。尚、対象物6の外部で外装材8の内部に、断熱材を配置し、該断熱材を固定するための断熱材固定部材を配設しても良い。
【0025】
図2は種々の部材固定用ブラケット7を示す図であり、図2(b)に示すように、図2(a)に示して前述した部材固定用ブラケット7の凸部7eを省略した構成であっても良いし、図2(c)に示すように、凸部7eが長く、図2(a)に示す鍔部7dの代わりにブラケット本体7cが該鍔部7dと同径で形成される構成であっても良い。
【0026】
次に、図5〜図7を用いて本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法の第2実施形態について説明する。図5は本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法の第2実施形態に使用される打ち込み治具の構成を示す図、図6及び図7は本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法の第2実施形態の構成を説明する図である。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0027】
図5に示すように、本実施形態において、一対の釘体1,2を打設する際に使用する打ち込み治具5は、第2の釘体2の頭部2bを嵌入し得る内径で且つ、図6(a)に示すように第2の釘体2の先端部2aが第1の釘体1の先端部1aに設けられた開脚制御部3よりも頭部1b側で、且つ該第2の釘体2の頭部2bが第1の釘体1の頭部1bよりもその外側に配置された状態で、該釘体2の頭部2bが釘体1の頭部1bよりもその外側に配置された長さ以上の深さを有する穴部5aと、第1の釘体1の頭部1bが当接する当接部5bと、該当接部5bと反対側に設けられた打ち込み部5cとを有して構成される。尚、穴部5aは打ち込み治具5に設けられた貫通穴で構成することでも良い。
【0028】
部材固定用ブラケット7の貫通穴7aは、前記第1実施形態と同様に、該貫通穴7aに挿通する一対の第1、第2の釘体1,2を合わせた外径と略同径としておき、図6(a)に示すように、該貫通穴7aに、先端部1aに第2の釘体2の先端を開脚させる開脚制御部3が設けられた第1の釘体1を挿通すると共に、該貫通穴7aに、第1の釘体1に沿って第2の釘体2の先端部2aが第1の釘体1の先端部1aに設けられた開脚制御部3よりも頭部1b側で、且つ該第2の釘体2の頭部2bが第1の釘体1の頭部1bよりもその外側に配置された状態で、第2の釘体2を挿通し、図6(b)に示すように、打ち込み治具5の穴部5aに第2の釘体2の頭部2bを挿入し且つ当接部5bに第1の釘体1の頭部1bを当接させて打ち込み部5cを打ち込んで第1の釘体1を先行して対象物6に打設して部材固定用ブラケット7の当接面7bが対象物6に当接した状態で該第1の釘体1の頭部1bの下面を部材固定用ブラケット7の貫通穴周縁部7a1に係止する。本実施形態の打ち込み治具5を使用すると、図6(b)に示すように、有底の穴部5aにより釘体2も釘体1に後続して一体的に打設される。
【0029】
次に、図6(c)に示すように、打ち込み治具5を取り外して第2の釘体2の頭部2bを打ち込んで、図7(a)に示すように、第1の釘体1の先端部1aに設けられた開脚制御部3により第2の釘体2の進行方向を変更して先端を開脚させ、該第2の釘体2の頭部2bの下面を部材固定用ブラケット7の貫通穴周縁部7a1に係止して部材固定用ブラケット7を対象物6に固定する。
【0030】
そして、前記第1実施形態と同様に、図7(b)に示すように、部材固定用ブラケット7のネジ部7c1に対して、外装材8を固定するための胴縁等の固定部材9を固定する。他の構成は前記第1実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明の活用例として、部材固定用ブラケットの取付方法に適用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法に使用される開脚釘の構成を示す図である。
【図2】本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法に使用される各種の部材固定用ブラケットの構成を示す図である。
【図3】本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法の第1実施形態の構成を説明する図である。
【図4】本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法の第1実施形態の構成を説明する図である。
【図5】本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法の第2実施形態に使用される打ち込み治具の構成を示す図である。
【図6】本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法の第2実施形態の構成を説明する図である。
【図7】本発明に係る部材固定用ブラケットの取付方法の第2実施形態の構成を説明する図である。
【符号の説明】
【0033】
1,2…釘体
1a,2a…先端部
1b,2b…頭部
1c,2c…軸部
3…開脚制御部
3a…ガイド面
5…打ち込み治具
5a…穴部
5b…当接部
5c…打ち込み部
6…対象物
6a…溝
7…部材固定用ブラケット
7a…貫通穴
7a1…周縁部
7b…当接面
7c…ブラケット本体
7c1…ネジ部
7d…鍔部
7e…凸部
8…外装材
9…固定部材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
貫通穴と対象物表面に当接する当接面とを有する部材固定用ブラケットの取付方法であって、
前記部材固定用ブラケットの貫通穴は、該貫通穴に挿通する一対の第1、第2の釘体の軸部を合わせた外径と略同径としておき、該貫通穴に、先端部に第2の釘体の先端を開脚させる開脚制御部が設けられた第1の釘体を挿通し、該第1の釘体を前記対象物に打設して前記部材固定用ブラケットの当接面が前記対象物に当接した状態で該第1の釘体の頭部を前記部材固定用ブラケットの貫通穴周縁部に係止した後、
前記部材固定用ブラケットの貫通穴に、前記第1の釘体に沿って前記第2の釘体を挿通し、該第2の釘体の頭部を打ち込んで、前記第1の釘体の先端部に設けられた開脚制御部により前記第2の釘体の進行方向を変更して先端を開脚させ、前記第2の釘体の頭部を前記部材固定用ブラケットの貫通穴周縁部に係止して前記部材固定用ブラケットを前記対象物に固定することを特徴とする部材固定用ブラケットの取付方法。
【請求項2】
貫通穴と対象物表面に当接する当接面とを有する部材固定用ブラケットの取付方法であって、
前記部材固定用ブラケットの貫通穴は、該貫通穴に挿通する一対の第1、第2の釘体の軸部を合わせた外径と略同径としておき、該貫通穴に、先端部に第2の釘体の先端を開脚させる開脚制御部が設けられた第1の釘体を挿通すると共に、前記貫通穴に、前記第1の釘体に沿って前記第2の釘体の先端部が前記第1の釘体の先端部に設けられた開脚制御部よりも頭部側で、且つ該第2の釘体の頭部が前記第1の釘体の頭部よりもその外側に配置された状態で、前記第2の釘体を挿通し、
前記第2の釘体の頭部を嵌入し得る内径で且つ該第2の釘体の頭部が前記第1の釘体の頭部よりもその外側に配置された長さ以上の深さを有する穴部と、前記第1の釘体の頭部が当接する当接部と、前記当接部と反対側に設けられた打ち込み部と、を有する打ち込み治具の前記穴部に前記第2の釘体の頭部を挿入し且つ前記当接部に前記第1の釘体の頭部を当接させて前記打ち込み部を打ち込んで前記第1の釘体を先行して前記対象物に打設して前記部材固定用ブラケットの当接面が前記対象物に当接した状態で該第1の釘体の頭部を前記部材固定用ブラケットの貫通穴周縁部に係止した後、
前記打ち込み治具を取り外して前記第2の釘体の頭部を打ち込んで、前記第1の釘体の先端部に設けられた開脚制御部により前記第2の釘体の進行方向を変更して先端を開脚させ、前記第2の釘体の頭部を前記部材固定用ブラケットの貫通穴周縁部に係止して前記部材固定用ブラケットを前記対象物に固定することを特徴とする部材固定用ブラケットの取付方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−113668(P2007−113668A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−305128(P2005−305128)
【出願日】平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願人】(390018717)旭化成建材株式会社 (249)
【Fターム(参考)】