説明

配線・配管材受け具の連結具

【課題】 容易に配線・配管材受け具どうしを電気的に導通させることができる、配線・配管材受け具の連結具を提供する。
【解決手段】 連結具2は、一方の配線・配管材受け具1の第1金属線部1bを収容する第1収容部2bと、他方の配線・配管材受け具1の第2金属線部1cを収容する第2収容部2cとを有する、連結具本体2aを備える。そして、連結具2は、第1収容部2bに、第1金属線部1bにおける絶縁性の表面処理膜内の母材に達するよう強制的に食い込む、電気的導通性を有する第1突起部2dが設けられるとともに、第2収容部2cに、第2金属線部1cにおける絶縁性の表面処理膜内の母材に達するよう強制的に食い込む、電気的導通性を有する第2突起部2eが設けられる。これら第1突起部2dと第2突起部2eとは、突起部形成体6に形成され、両者間が電気的に導通状態にある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、絶縁性の表面処理がなされた配線・配管材受け具どうしを、導通状態で連結することができる、配線・配管材受け具の連結具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、配線・配管材受け具は、連結具によって連結されることで、複数が連続するように並べられた(例えば、特許文献1参照)。一方において、配線・配管材受け具を通じて漏洩電流をアースに逃がすためには、配線・配管材受け具どうしを電気的に導通させておく必要があった。
【0003】
しかしながら、合成樹脂塗料による塗装などの表面処理加工(カチオン電着塗装、粉体塗装等)が施されていると、従来の連結具では、配線・配管材受け具どうしの導通性を図ることはできず、そのため、連結具が接触する部分の塗装を剥したり、連結具とは別に、配線・配管材受け具間に、アースボンド線を取り付けたりしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−295418号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来のように、合成樹脂塗料により表面処理加工が施された配線・配管材受け具どうしを導通させるにあたって、連結具が接触する部分の塗装を剥したり、連結具とは別に、配線・配管材受け具間に、アースボンド線を取り付けたりすることは、非常に面倒であり、その改善が望まれた。
【0006】
この発明は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、容易に配線・配管材受け具どうしを電気的に導通させることができる、配線・配管材受け具の連結具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る配線・配管材受け具の連結具は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、
請求項1に記載の発明に係る配線・配管材受け具の連結具は、金属線材により形成されて絶縁性の表面処理膜で被われた配線・配管材受け具どうしを連結するための連結具である。この連結具は、一方の配線・配管材受け具の金属線材の一部である第1金属線部を収容する第1収容部と、他方の配線・配管材受け具の金属線材の一部である第2金属線部を収容する第2収容部とを有する、連結具本体を備える。そして、連結具は、前記第1金属線部と前記第2金属線部との間の電気的導通を図るべく、前記第1収容部に、前記第1金属線部の表面処理膜内の母材に達するようその第1金属線部に強制的に食い込む、電気的導通性を有する第1突起部が設けられるとともに、前記第2収容部に、前記第2金属線部の表面処理膜内の母材に達するようその第2金属線部に強制的に食い込む、電気的導通性を有する第2突起部が設けられ、かつ、それら第1突起部と第2突起部との間が電気的に導通状態にある。
【0008】
この連結具によると、一方の配線・配管材受け具の第1金属線部と、他方の配線・配管材受け具の第2金属線部とが、連結具本体における第1収容部と第2収容部に、それぞれ収容されて、一方の配線・配管材受け具と他方の配線・配管材受け具とは互いに連結される。そして、第1収容部に設けられる第1突起部が、第1金属線部に強制的に食い込むことで、その絶縁性の表面処理膜内の母材に達し、また、第2収容部に設けられる第2突起部が、第2金属線部に強制的に食い込むことで、その絶縁性の表面処理膜内の母材に達し、これによって、第1金属線部と第1突起部との間が電気的に導通状態となり、また、第2金属線部と第2突起部との間が電気的に導通状態となる。そして、第1突起部と第2突起部との間が電気的に導通状態にあることから、第1金属線部と第2金属線部との間、つまり一方の配線・配管材受け具と他方の配線・配管材受け具との間もまた、電気的に導通状態となる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明に係る配線・配管材受け具の連結具のように、請求項1に記載の連結具において、前記連結具本体は、前記第1金属線部と前記第2金属線部とを挟むように互いに対向する基体と保持体とを備え、かつ、それら基体と保持体とを互いに引き寄せる引寄具を備えて、その引き寄せによって、前記第1突起部と前記第2突起部とが、それぞれ、前記第1金属線部と前記第2金属線部とに食い込むのが望ましい。こうして、引寄具によって、第1金属線部と第2金属線部とを挟む、基体と保持体とを互いに引き寄せることで、簡単に、第1突起部と第2突起部とを、それぞれ、第1金属線部と第2金属線部とに食い込ませることができる。
【0010】
また、請求項3に記載の発明に係る配線・配管材受け具の連結具のように、請求項1または2に記載の連結具において、前記第1突起部と前記第2突起部は、前記連結具本体とは別体に形成されていてもよい。
【0011】
また、請求項4に記載の発明に係る配線・配管材受け具の連結具のように、請求項3に記載の連結具において、前記連結具本体とは別体の、金属製の突起部形成体を備え、前記突起部形成体に前記第1突起部と前記第2突起部が設けられて、その突起部形成体を介して、前記第1突起部と前記第2突起部との間が電気的に導通状態にあってもよい。
【0012】
また、請求項5に記載の発明に係る配線・配管材受け具の連結具のように、請求項2に記載の連結具において、前記連結具本体とは別体の、金属製の突起部形成体を備え、前記突起部形成体に前記第1突起部と前記第2突起部が設けられて、その突起部形成体を介して、前記第1突起部と前記第2突起部との間が電気的に導通状態にあってもよい。ここで、前記第1収容部と前記第2収容部とは互いに離れて位置し、前記突起部形成体は、前記基体と前記保持体との間において、前記第1収容部と前記第2収容部とに渡るように設けられる。そして、前記引寄具は、雄ねじと雌ねじとを備え、その雄ねじは、前記第1収容部と前記第2収容部との間を通るようにして、前記突起部形成体と、前記基体および前記保持体とを、貫通して、前記雌ねじに螺合する。
【0013】
また、請求項6に記載の発明に係る配線・配管材受け具の連結具のように、請求項4または5に記載の連結具において、前記突起部形成体は、前記連結具本体から一部が露出するように設けられてもよい。こうして、突起部形成体の一部が、連結具本体から露出することで、視覚によって突起部形成体の有無を確認することができる。
【0014】
また、請求項7に記載の発明に係る配線・配管材受け具の連結具のように、請求項2または5に記載の連結具において、前記第1突起部と前記第2突起部は、前記引寄具の近傍に位置するのが望ましい。このように、第1突起部と第2突起部とが、引寄具の近傍に位置することで、引寄具による引き寄せの力を、効率良く第1突起部と第2突起部に伝えることができる。
【発明の効果】
【0015】
この発明に係る配線・配管材受け具の連結具によれば、絶縁性の表面処理膜で被われた配線・配管材受け具の金属線部に食い込む、突起部を設けることで、容易に配線・配管材受け具どうしを電気的に導通させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明の一実施の形態の、斜視図である。
【図2】同じく、連結具の正面図である。
【図3】同じく、連結具の平面図である。
【図4】同じく、図3におけるA−A線による断面図である。
【図5】同じく、基体の斜視図である。
【図6】同じく、保持体の斜視図である。
【図7】突起部形成体の斜視図である。
【図8】この発明の他の実施の形態の、正面図である。
【図9】同じく、平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明に係る配線・配管材受け具の連結具を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1〜図7は、本発明の一実施の形態を示す。図中符号1は、金属線材1a、1aにより形成されて絶縁性の表面処理膜で被われた配線・配管材受け具を示す。2は、前記配線・配管材受け具1、1どうしを連結するための連結具を示す。
【0019】
配線・配管材受け具1は、配設される配線・配管材(配線材または配管材)を受ける受け具であって、金属線材1a、1aが、格子状に組まれて形成されている。詳細には、配線・配管材受け具1は、コの字状に曲げられて配線・配管材の配設方向に並べられた横材101、101(金属線材1a)と、それら横材101、101を繋ぐ縦材102、102(金属線材1a)とから構成されている。そして、この配線・配管材受け具1は、絶縁性の表面処理膜として、例えば、カチオン電着塗装とか粉体塗装等による合成樹脂塗料の塗装膜で被われている。そして、この配線・配管材受け具1は、配線・配管材を配設するために、天井から吊るされたり、OAフロア等の二重床内に配備されたりする。
【0020】
連結具2は、一方の配線・配管材受け具1の金属線材1aの一部である第1金属線部1bを収容する第1収容部2bと、他方の配線・配管材受け具1の金属線材1aの一部である第2金属線部1cを収容する第2収容部2cとを有する、連結具本体2aを備える。そして、連結具2は、第1金属線部2bと第2金属線部2cとの間の電気的導通を図るべく、前記第1収容部2bに、前記第1金属線部1bの表面処理膜内の母材に達するようその第1金属線部1bに強制的に食い込む、電気的導通性を有する第1突起部2dが設けられるとともに、前記第2収容部2cに、前記第2金属線部1cの表面処理膜内の母材に達するようその第2金属線部1cに強制的に食い込む、電気的導通性を有する第2突起部2eが設けられ、かつ、それら第1突起部2dと第2突起部2eとの間が電気的に導通状態にある。
【0021】
また、連結具本体2aは、第1金属線部1bと第2金属線部1cとを挟むように互いに対向する基体3と保持体4とを備え、かつ、それら基体3と保持体4とを互いに引き寄せる引寄具5を備える。そして、その引寄具5による引き寄せによって、第1突起部2dと第2突起部2eとが、それぞれ、第1金属線部1bと第2金属線部1cとに食い込むようになっている。なお、第1突起部2dと第2突起部2eは、引寄具5の近傍に位置している。
【0022】
また、一方において、第1突起部2dと第2突起部2eは、連結具本体2aとは別体に形成されている。詳細には、連結具2は、連結具本体2aとは別体の、金属製の突起部形成体6を備え、その突起部形成体6に第1突起部2dと第2突起部2eが設けられて、その突起部形成体6を介して、第1突起部2dと第2突起部2eとの間が電気的に導通状態にある。そして、第1収容部2bと第2収容部2cとは互いに離れて位置し、突起部形成体6は、基体3と保持体4との間において、第1収容部2bと第2収容部2cとに渡るように設けられる。そこで、前記引寄具5は、雄ねじとしてのボルト5aと雌ねじとしてのナット5bとを備え、ボルト5aは、第1収容部2bと第2収容部2cとの間を通るようにして、突起部形成体6と、基体3および保持体4とを、貫通して、ナット5bに螺合するようになっている。
【0023】
具体的には、基体3は、例えば金属製の板材からなり、両端が若干折り曲げられた端部片3a、3aを有して略コの字状に形成されている。また、この基体3の中央には、前記雄ねじとしてのボルト5aが通る孔3bがあけられている。そして、この基体3は、電着塗装等の塗装により、絶縁性の表面処理膜で被われている。
【0024】
保持体4は、基体3と同様に、例えば金属製の板材からなり、両端が若干折り曲げられた端部片4a、4aを有して略コの字状に形成されるとともに、その端部片4a、4aを結ぶ方向に直交する方向における各端側は、前記コの字状に加えてその中央部分が窪むように曲げられて、略M字状に形成されている。また、この保持体4の中央には、基体3と同様に、前記雄ねじとしてのボルト5aが通る孔4bがあけられている。そして、この保持体4は、電着塗装等の塗装により、絶縁性の表面処理膜で被われている。そこで、保持体4は、その保持体4のコの字あるいはM字の開口側から、基体3のコの字内側に入るように配置されて、保持体4のコの字あるいはM字の内側と、基体3とで囲まれる空間が、互いに離れて位置する前記第1収容部2bおよび第2収容部2cとなる。
【0025】
突起部形成体6は、金属製の板材、例えば、溶融亜鉛めっき鋼板等の溶融めっきされた金属材からなり、平板細長の形成体本体6aと、その長手方向の両端から折り曲げられて幅狭に形成された端部片6b、6bとを備える。また、この形成体本体6aの中央には、前記雄ねじとしてのボルト5aが通る孔6cがあけられている。そして、形成体本体6aにおける、第1および第2金属線部1b、1c間方向(図示実施の形態においては、幅方向)の各端の角部、つまり、板面からプレスの切断面に移る角部であって、特に抜きバリ側が、それぞれ、前記第1突起部2d、第2突起部2eとなっている。
【0026】
この突起部形成体6は、第1収容部2bと第2収容部2cとの間で、基体3と保持体4とで挟まれるように配置され、第1突起部2dと第2突起部2eが、それぞれ、第1収容部2bと第2収容部2cに達するようになっている。また、この突起部形成体6は、連結具本体2aに対し、その連結具本体2aから一部が露出するように設けられる。図示実施の形態においては、突起部形成体6は、第1金属線部1bや第2金属線部1cに沿うように配置され、長手方向の各側の端部片6bが、連結具本体2aから露出する。
【0027】
また、ボルト5aは、第1収容部2bと第2収容部2cとの間を通るようにして、基体3の孔3b、突起部形成体6の孔6c、そして、保持体4の孔4bを貫通して、ナット5bに螺合する。このとき、ボルト5aの頭部5cと、ナット5bとに、挟まれる範囲に、前記第1突起部2dと第2突起部2eの少なくとも一部(図示実施の形態においては一部)が入ることで、これら第1突起部2dと第2突起部2eは、ボルト5aおよびナット5b(引寄具5)の近傍に位置する。
【0028】
次に、以上の構成からなる連結具2の作用効果について説明する。この連結具2によると、一方の配線・配管材受け具1の第1金属線部1bと、他方の配線・配管材受け具1の第2金属線部1cとが、連結具本体2aにおける第1収容部2bと第2収容部2cに、それぞれ収容されて、一方の配線・配管材受け具1と他方の配線・配管材受け具1とは互いに連結される。そして、第1収容部2bに設けられる第1突起部2dが、第1金属線部1bに強制的に食い込むことで、その第1金属線部1bにおける絶縁性の表面処理膜内の母材に達し、また、第2収容部2cに設けられる第2突起部2eが、第2金属線部1cに強制的に食い込むことで、その第2金属線部1cにおける絶縁性の表面処理膜内の母材に達し、これによって、第1金属線部1bと第1突起部2dとの間が電気的に導通状態となり、また、第2金属線部1cと第2突起部2eとの間が電気的に導通状態となる。そして、第1突起部2dと第2突起部2eとの間が電気的に導通状態にあることから、第1金属線部1bと第2金属線部1cとの間、つまり一方の配線・配管材受け具1と他方の配線・配管材受け具1との間もまた、電気的に導通状態となる。
【0029】
このように、この連結具2によれば、絶縁性の表面処理膜で被われた配線・配管材受け具1の金属線部1b、1cに食い込む、突起部2d、2eを設けることで、容易に配線・配管材受け具1、1どうしを電気的に導通させることができ、これによって、配線・配管材受け具1、1を介した接地が容易となる。また、このことは、特に、電気亜鉛めっき等のウイスカ対策として、配線・配管材受け具1を、絶縁性の表面処理膜で被う場合であって、配線・配管材受け具1を介した接地が必要な場合に、有効な方法となる。
【0030】
また、連結具2は、突起部形成体6を備え、その突起部形成体6を介して、第1突起部2dと第2突起部2eとの間が電気的に導通状態となることから、基体3や保持体4(つまり、連結具本体2a)を介す必要がなく、それら基体3や保持体4の材料や表面処理の種類に拘わらず、配線・配管材受け具1、1どうしを電気的に導通させることができる。
【0031】
また、連結具2は、引寄具5を備えており、この引寄具5によって、第1金属線部1bと第2金属線部1cとを挟む、基体3と保持体4とを互いに引き寄せることで、簡単に、第1突起部2dと第2突起部2eとを、それぞれ、第1金属線部1bと第2金属線部1cとに食い込ませることができる。また、ここにおいて、第1突起部2dと第2突起部2eとが、引寄具5の近傍に位置することで、引寄具5による引き寄せの力を、効率良く第1突起部2dと第2突起部2eに伝えることができる。
【0032】
また、突起部形成体6の一部が、連結具本体2aから露出することで、視覚によって突起部形成体6の有無を確認することができる。
【0033】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。例えば、第1突起部2dと第2突起部2eとは、突起部形成体6を介して、直接、電気的に導通状態とならなくとも、図8および図9に示すように、突起部形成体6の他に基体3(つまり、連結具本体2a)を介すことで、電気的に導通状態となっていてもよい。すなわち、この図においては、基体3は、細長に形成されて、その一つの基体3に対して、保持体4、突起部形成体6および引寄具5が、一方または他方の配線・配管材受け具1に専用となって用いられるよう、複数設けられる。この例においては、突起部形成体6、6と基体3との間が、電気的に導通状態にあることが必要となり、基体3を絶縁性の表面処理膜で被うことはできず、基体3は、突起部形成体6と同様に、電気的導通性を有するものでなければならない。
【0034】
また、第1突起部2dと第2突起部2eとは、連結具本体2aとは別体の突起部形成体6に設けられなくとも、連結具本体2a(基体3、保持体4または引寄具5)に設けられてもよい。つまり、例えば、基体3や保持体4から切り起こすようにして第1突起部2dや第2突起部2eを形成してもよく、また、引寄具5におけるボルト5a(雄ねじ)のねじ山を、第1突起部2dや第2突起部2eとしてもよい。
【0035】
また、雌ねじは、ナット5bからならなくとも、その雌ねじが、保持体4または基体3の孔4b、3bの内周面に、直接形成されても構わない。
【0036】
また、引寄具5は、雄ねじおよび雌ねじからならなくとも、リベットからなっていてもよい。
【0037】
また、連結具本体2aは、別体の、基体3と保持体4とを備えなくとも、基体3に相当する基部と、保持体4に相当する保持部とが、一端側で繋がっていてもよい。そして、他端側を閉じるようにかしめることで、第1金属線部1bと第2金属線部1cとの両方を挟み込むようにしてもよい。
【0038】
また、第1収容部2dと第2収容部2cとは、互いに離れて位置しなくとも、隣接していてもよい。
【符号の説明】
【0039】
1 配線・配管材受け具
1a 金属線材
1b 第1金属線部
1c 第2金属線部
2 連結具
2a 連結具本体
2b 第1収容部
2c 第2収容部
2d 第1突起部
2e 第2突起部
3 基体
4 保持体
5 引寄具
5a ボルト(雄ねじ)
5b ナット(雌ねじ)
6 突起部形成体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属線材により形成されて絶縁性の表面処理膜で被われた配線・配管材受け具どうしを連結するための連結具であって、
一方の配線・配管材受け具の金属線材の一部である第1金属線部を収容する第1収容部と、他方の配線・配管材受け具の金属線材の一部である第2金属線部を収容する第2収容部とを有する、連結具本体を備え、
前記第1金属線部と前記第2金属線部との間の電気的導通を図るべく、前記第1収容部に、前記第1金属線部の表面処理膜内の母材に達するようその第1金属線部に強制的に食い込む、電気的導通性を有する第1突起部が設けられるとともに、前記第2収容部に、前記第2金属線部の表面処理膜内の母材に達するようその第2金属線部に強制的に食い込む、電気的導通性を有する第2突起部が設けられ、かつ、それら第1突起部と第2突起部との間が電気的に導通状態にあることを特徴とする、配線・配管材受け具の連結具。
【請求項2】
前記連結具本体は、前記第1金属線部と前記第2金属線部とを挟むように互いに対向する基体と保持体とを備え、かつ、それら基体と保持体とを互いに引き寄せる引寄具を備えて、その引き寄せによって、前記第1突起部と前記第2突起部とが、それぞれ、前記第1金属線部と前記第2金属線部とに食い込むことを特徴とする、請求項1に記載の配線・配管材受け具の連結具。
【請求項3】
前記第1突起部と前記第2突起部は、前記連結具本体とは別体に形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の配線・配管材受け具の連結具。
【請求項4】
前記連結具本体とは別体の、金属製の突起部形成体を備え、
前記突起部形成体に前記第1突起部と前記第2突起部が設けられて、その突起部形成体を介して、前記第1突起部と前記第2突起部との間が電気的に導通状態にあることを特徴とする、請求項3に記載の配線・配管材受け具の連結具。
【請求項5】
前記連結具本体とは別体の、金属製の突起部形成体を備え、
前記突起部形成体に前記第1突起部と前記第2突起部が設けられて、その突起部形成体を介して、前記第1突起部と前記第2突起部との間が電気的に導通状態にあり、
前記第1収容部と前記第2収容部とは互いに離れて位置し、前記突起部形成体は、前記基体と前記保持体との間において、前記第1収容部と前記第2収容部とに渡るように設けられ、
前記引寄具は、雄ねじと雌ねじとを備え、
前記雄ねじは、前記第1収容部と前記第2収容部との間を通るようにして、前記突起部形成体と、前記基体および前記保持体とを、貫通して、前記雌ねじに螺合することを特徴とする、請求項2に記載の配線・配管材受け具の連結具。
【請求項6】
前記突起部形成体は、前記連結具本体から一部が露出するように設けられることを特徴とする、請求項4または5に記載の配線・配管材受け具の連結具。
【請求項7】
前記第1突起部と前記第2突起部は、前記引寄具の近傍に位置することを特徴とする、請求項2または5に記載の配線・配管材受け具の連結具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−27103(P2013−27103A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−158054(P2011−158054)
【出願日】平成23年7月19日(2011.7.19)
【出願人】(000243803)未来工業株式会社 (550)
【Fターム(参考)】