説明

配線基板および配線基板の判別方法

【課題】配線基板に半田付けされた半田が鉛半田と鉛フリー半田のどちらであるかを判別可能な配線基板を提供することを目的とする。
【解決手段】塗布された半田ペーストが加熱されて半田付けされる配線基板において、半田付けされた半田が鉛を含有する鉛半田と鉛を含有しない鉛フリー半田のどちらであるかを判別するための判別用ランド2を備え、半田ペーストを判別用ランド2に塗布して加熱し、半田ペーストを判別用ランド2に溶融・固化するとともに、判別用ランド2に塗布する半田ペーストの塗布領域21を、半田ペーストが鉛フリー半田の半田ペーストである場合に、判別用ランド2に溶融・固化される鉛フリー半田が判別用ランドより狭くなる領域とする。これにより、判別用ランド2において塗布領域21に塗布して溶融・固化した半田の広さから、配線基板に半田付けされた半田が鉛半田と鉛フリー半田のどちらであるかを判別できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半田付けされた半田が鉛フリー半田であるか否かが判別可能な配線基板、および、配線基板のその判別方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鉛を含有する鉛半田は、融点が低く、ランドに対して半田濡れ性が高く、安価であることなどから、従来より、広く用いられている。しかし、近年、環境汚染に対する配慮から、鉛半田に替えて鉛を含有しない鉛フリー半田を使用することが求められている。例えば、欧州規制などにより、鉛半田に替えて鉛フリー半田を使用することが求められている。
【0003】
このため、半田を使用する配線基板において、鉛半田を使用する配線基板と、鉛半田に替えて鉛フリー半田を使用する配線基板とが生じ、1つの生産設備で、鉛半田と鉛フリー半田を切り替えて生産する場合が生じている。鉛半田を使用する配線基板に、誤って鉛フリー半田を使用したり、反対に、鉛フリー半田を使用する配線基板に、誤って鉛半田を使用したりするおそれが生じている。
【0004】
これに対して、鉛フリー半田を使用する配線基板のレジストの色を、鉛半田を使用する配線基板のレジストの色と異なる色とする構成が開示されている(特許文献1)。鉛半田を使用する配線基板と、鉛フリー半田を使用する配線基板とを、互いに異なる色のレジストによって判別して、鉛半田と鉛フリー半田を誤って使用することを、抑えようとするものである。
【特許文献1】特開2007−73603号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、生産設備において鉛半田と鉛フリー半田の切り替えを誤って行えば、鉛半田を使用する配線基板に、誤って鉛フリー半田を使用し、反対に、鉛フリー半田を使用する配線基板に、誤って鉛半田を使用するおそれが生じる。この場合、鉛半田用の配線基板と、鉛フリーを使用する配線基板とを、互いに異なる色のレジストによって判別できるようにしても、配線基板に半田付けされた半田が、鉛フリー半田であるか否かは判別できない。このため、鉛半田と鉛フリー半田を誤って使用した配線基板を大量に生産してしまうおそれがある。
【0006】
これに対して、配線基板に半田付けされた半田が鉛フリー半田であるか否かを判別できれば、生産設備において鉛半田と鉛フリー半田の切り替えを行なった際に、最初の数個の配線基板に半田付けされた半田で、鉛フリー半田であるか否かを判別できる。これにより、鉛半田と鉛フリー半田を誤って使用しているか否かを判別できて、鉛半田と鉛フリー半田を誤って使用した配線基板を大量に生産してしまうことを防止できる。
【0007】
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、配線基板に半田付けされた半田が鉛半田と鉛フリー半田のどちらであるかを判別可能な配線基板、および、配線基板のその判別方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記目的を達成するため、以下の技術的手段を採用する。
【0009】
請求項1の発明によれば、塗布された半田ペーストが加熱されて半田付けされる配線基板において、半田付けされた半田が鉛を含有する鉛半田と鉛を含有しない鉛フリー半田のどちらであるかを判別するための判別用ランドを備え、半田ペーストを判別用ランドに塗布して加熱し、半田ペーストを判別用ランドに溶融・固化するとともに、判別用ランドに塗布する半田ペーストの塗布領域を、半田ペーストが鉛フリー半田の半田ペーストである場合に、判別用ランドに溶融・固化される鉛フリー半田が判別用ランドより狭くなる領域とすることを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、配線基板に半田付けされる半田の半田ペーストを、判別用ランドに塗布して加熱し、この半田ペーストを判別用ランドに溶融・固化する。さらに、この構成によれば、この半田ペーストを判別用ランドにおいて塗布する塗布領域を、この半田ペーストが鉛フリー半田の半田ペーストである場合に、判別用ランドに溶融・固化される鉛フリー半田が判別用ランドより狭くなるように設定する。また、鉛半田は、鉛フリー半田と比較して判別用ランドに対して半田の流れ性が高いため、鉛フリー半田と比較して半田の広がり度合いが大きい。
【0011】
したがって、判別用ランドに半田ペーストを塗布して溶融・固化した半田は、鉛フリー半田の場合に判別用ランドより狭くなるとともに、この半田が鉛半田の場合には、この半田が鉛フリー半田の場合よりも大きく広がる。このため、判別用ランドにおいて塗布領域に塗布して溶融・固化した半田の広さから、配線基板に半田付けされた半田が鉛半田と鉛フリー半田のどちらであるかを判別できる。
【0012】
請求項2の発明によれば、電子部品が半田付けされるランドを備え、塗布領域に半田ペーストを塗布する際に、ランドに半田ペーストを塗布し、且つ、判別用ランドの半田ペーストを加熱して溶融・固化する際に、ランドの半田ペーストを加熱して、電子部品をランドに半田付けすることを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、ランドに半田ペーストを塗布する際に、判別用ランドに半田ペーストを塗布し、ランドの半田ペーストを加熱して電子部品をランドに半田付けする際に、判別用ランドの半田ペーストを加熱して溶融・固化させる。このため、判別用ランドにおいて半田ペーストの塗布を、ランドの半田ペーストを塗布する塗布ステップにおいて行なうことができ、判別用ランドにおいて半田の溶融・固化を、ランドの半田付けステップにおいて行なうことができる。したがって、半田付けされた半田が鉛半田と鉛フリー半田のどちらであるかの判別を、塗布ステップや半田付けステップを新たに追加することなく、簡易に行うことができる。
【0014】
請求項3,4に記載の発明によっても、それぞれ、請求項1,2に記載の発明と同様の効果を奏することができる。
【0015】
請求項5の発明によれば、判別ステップでは、判別用ランドに溶融・固化された半田を照明器具によって照明し、半田からの反射光をカメラが取り込んで、カメラが取り込んだ画像信号から、半田の広さを自動的に判定することを特徴とする。
【0016】
この方法によれば、照明器具とカメラを利用して、半田の広さを自動的に判定できるため、判別ステップを自動化できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明による配線基板を、プリント配線板に適用した場合を例に図面に基づいて説明する。なお、図中の互いに同一若しくは均等である部分に、同一符号を付している。
【0018】
図1に示すプリント配線板1は、少なくとも、その片面に金属箔(例えば、厚さ35μm程度の銅箔)等の導電層が形成され、ガラスエポキシ樹脂や紙フェノール樹脂等からなる絶縁基板から形成されている。プリント配線板1は、プリント配線板1に塗布された半田ペーストが加熱されて半田付けされる、いわゆる、リフローで半田付けされるプリント配線板である。プリント配線板1は、電子部品4,41が半田付けされるランド3と、電子部品4、41をランド3に半田付けした半田が鉛半田と鉛フリー半田のどちらであるかを判別するための判別用ランド2と、を備えている。
【0019】
鉛半田は、鉛を含有する半田であり、一般にはPb−Sn共晶半田であり、鉛フリー半田は、鉛を含有しない半田であり、一般にはSn−Ag−Cuを主成分とする半田である。鉛フリー半田の融点は、鉛半田の融点よりも20〜30℃高くなっている。
【0020】
図1は、プリント配線板1の模式図であり、電子部品4、41を、プリント配線板1に半田付けされた電子部品の代表例として示し、電子部品41のランドと配線パターを省略している。図1では、判別用ランド2、ランド3、および、電子部品4,41を、プリント配線板1に対して、大きく示している。
【0021】
判別用ランド2とランド3は、金属箔から形成され、判別用ランド2は、例えば、3mmの正方形で形成されている。図1に示す例では、判別用ランド2を、プリント配線板1において図示しない配線パターン、ランド3、および、電子部品4,41と重ならないように、プリント配線板1の端部に配置している。
【0022】
ランド3と判別用ランド2に対する半田ペーストの塗布は、スクリーン印刷によって行なわれ、図2に示す印刷ステップS1において、ランド3と判別用ランド2に対して同時に半田ペーストをスクリーン印刷する。ここで、判別用ランド2に対する半田ペーストの印刷を、以下のように制限する。即ち、図3において、判別用ランド2に印刷する半田ペーストの印刷領域21を、この半田ペーストが鉛フリー半田の半田ペーストである場合に、図4(a)において、判別用ランド2に溶融・固化される鉛フリー半田51が判別用ランドより狭くなる領域とする。具体的に、印刷領域21の縦方向の長さを、判別用ランド2の縦方向の長さと同じにしているが、印刷領域21の横方向の長さを、判別用ランド2の横方向の長さの1/5よりも小さくしている。
【0023】
印刷ステップS1の後に、載置ステップS2で、電子部品4,41をランド3に載置する。印刷ステップS1でランド3と判別用ランド2に半田ペーストを印刷し、載置ステップS2で電子部品4,41をランド3に載置したプリント配線板1を、半田付けステップS3で、リフロー炉内に入れて半田の融点以上に加熱する。ランド3の半田ペーストを半田の融点以上に加熱して電子部品4,41をランド3に半田付けし、判別用ランド2の半田ペーストを半田の融点以上に加熱して判別用ランド2に半田ペーストを溶融・固化させる。
【0024】
印刷ステップS1では、判別用ランド2において半田ペーストを印刷する印刷領域21を、この半田ペーストが鉛フリー半田の半田ペーストである場合に、この鉛フリー半田51が判別用ランド2より狭くなるように設定している。また、鉛半田52は、鉛フリー半田51と比較して判別用ランド2に対して半田の流れ性が高いため、鉛フリー半田51と比較して半田の広がり度合いが大きい。
【0025】
したがって、鉛フリー半田の場合には、図4(a)に示すように、判別用ランド2に半田ペーストを印刷して溶融・固化した鉛フリー半田51は、判別用ランド2より狭くなる。図4(b)に示すように、鉛半田の場合には、判別用ランド2に半田ペーストを印刷して溶融・固化した鉛半田52は、鉛フリー半田51よりも大きく広がる。なお、図4に示す例では、鉛フリー半田51は、印刷領域21に対してほとんど広がっておらず、鉛半田52は、鉛フリー半田51よりも大きく広がるとともに、判別用ランド2の全域に広がっている。
【0026】
半田付けステップS3後に、判別ステップS4で、判別用ランド2に溶融・固化された半田の広さから、ランド3に半田付けされた半田が鉛半田と鉛フリー半田のどちらであるかを判別する。図4に示すように、鉛フリー半田51は、鉛半田52によりも顕著に狭くなっているため、目視によって容易に、鉛半田と鉛フリー半田のどちらであるかを判別できる。判別用ランド2に溶融・固化された半田の広さが、図4(a)に示すように、狭い場合、ランド3に半田付けされた半田が、鉛フリー半田51であると判別する。判別用ランド2に溶融・固化された半田の広さが、図4(b)に示すように、広い場合、ランド3に半田付けされた半田が、鉛半田52であると判別する。
【0027】
印刷ステップS1の生産設備(スクリーン印刷装置)と、半田付けステップS3の生産設備(リフロー炉)において、鉛半田と鉛フリー半田の切り替えを行なった際に、最初の数個のプリント配線板1に半田付けされた半田で、鉛フリー半田であるか否かを判別できる。これにより、印刷ステップS1の生産設備と、半田付けステップS3の生産設備において、鉛半田と鉛フリー半田を誤って使用しているか否かを判別できて、鉛半田と鉛フリー半田を誤って使用したプリント配線板1を大量に生産してしまうことを防止できる。
【0028】
プリント配線板1は、請求項に記載の配線基板に相当し、印刷領域21は、請求項に記載の塗布領域に相当し、印刷ステップS1は、請求項に記載の塗布ステップに相当する。
【0029】
以上のように構成された本発明の一実施形態によるプリント配線板1では、判別用ランド2において半田ペーストを印刷する印刷領域21を、この半田ペーストが鉛フリー半田の半田ペーストである場合に、鉛フリー半田51が判別用ランド2より狭くなるように設定している。また、鉛半田52は、鉛フリー半田51と比較して判別用ランド2に対して半田の流れ性が高いため、鉛フリー半田51と比較して半田の広がり度合いが大きい。
【0030】
したがって、鉛フリー半田の場合には、図4(a)に示すように、判別用ランド2に半田ペーストを印刷して溶融・固化した鉛フリー半田51は、判別用ランド2より狭くなる。図4(b)に示すように、鉛半田の場合には、判別用ランド2に半田ペーストを印刷して溶融・固化した鉛半田52は、鉛フリー半田51よりも大きく広がる。このため、判別用ランド2において印刷領域21に印刷して溶融・固化した半田の広さから、プリント配線板1に半田付けされた半田が鉛半田52と鉛フリー半田51のどちらであるかを判別できる。
【0031】
ここで、判別用ランド2において半田ペーストを印刷する印刷領域を、この半田ペーストが鉛フリー半田の半田ペーストである場合に、この鉛フリー半田が判別用ランド2の全域に広がるように設定すると、プリント配線板1に半田付けされた半田が鉛半田と鉛フリー半田のどちらであるかを判別できなくなる。プリント配線板1に半田付けされた半田が鉛半田と鉛フリー半田のどちらであっても、判別用ランド2に溶融・固化された半田が、判別用ランド2の全域に広がってしまうからである。
【0032】
これに対して、本発明の一実施形態によるプリント配線板1では、上述したように、判別用ランド2の印刷領域21を、半田ペーストが鉛フリー半田の半田ペーストである場合に、鉛フリー半田51が判別用ランド2より狭くなるように設定している。このため、判別用ランド2の印刷領域21に印刷して溶融・固化した半田の広さから、プリント配線板1に半田付けされた半田が鉛半田52と鉛フリー半田51のどちらであるかを判別できる。
【0033】
さらに、ランド3に半田ペーストを印刷する際に、判別用ランド2に半田ペーストを印刷し、ランド3の半田ペーストを加熱して半田付けする際に、判別用ランド2の半田ペーストを加熱して溶融・固化する。このため、判別用ランド2において半田ペーストの印刷を、ランド3の半田ペーストを印刷する印刷ステップS1において行なうことができ、判別用ランド2において半田の溶融・固化を、ランド3の半田付けステップS2において行なうことができる。したがって、半田付けされた半田が鉛半田52と鉛フリー半田51のどちらであるかの判別を、印刷ステップS1や半田付けステップS3を新たに追加することなく、簡易に行うことができる。
【0034】
(変形例)
上述の例では、判別用ランド2を、プリント配線板1の端部に配置したが、プリント配線板1において図示しない配線パターン、ランド3、および、電子部品4、41と重ならない位置であれば、プリント配線板1の中央に配置することも可能である。本変形例も、上述と同様の効果を得ることができる。
【0035】
上述の例では、判別ステップS4において、判別用ランド2に溶融・固化された半田の広さを、目視によって判定したが、この判定を、カメラを利用して自動化させることができる。具体的には、判別用ランド2の半田を照明器具によって照明し、この半田からの反射光をカメラが取り込んで画像信号に変換する。この画像信号に基づいて、判別用ランド2において半田の広さを自動的に判定できるため、判別ステップS4を自動化できる。
【0036】
判別ステップS4を自動化することができるため、印刷ステップS1の生産設備(スクリーン印刷装置)と、半田付けステップS3の生産設備(リフロー炉)において、鉛半田と鉛フリー半田の切り替えを行なった際にのみ、最初の数個のプリント配線板1において判別用ランド2の半田から、鉛フリー半田であるか否かを判別することが不要となる。即ち、鉛半田と鉛フリー半田の切り替えを行なうと行なわないにかかわらず、プリント配線板1の全数において、判別ステップS4を自動化することが可能となり、鉛半田と鉛フリー半田を誤って使用しているか否かの判別を、プリント配線板1の全数において自動的に行なうことが可能となる。
【0037】
上述の例では、判別用ランド2の印刷領域21を、図3において、印刷領域21の縦方向の長さを、判別用ランド2の縦方向の長さと同じにし、印刷領域21の横方向の長さを、判別用ランド2の横方向の長さの1/5よりも小さくしているが、これに限らない。例えば、図5に示す印刷領域21Aように、印刷領域21Aの縦横の両方向の長さを、それぞれ、判別用ランド2の縦横の両方向の長さの1/3よりも小さくした円形にすることも可能である。
【0038】
又、図6に示す印刷領域21Bように、印刷領域21を、縦横の両方向にクロスさせた形状とすることも可能である。判別用ランド2に印刷する半田ペーストの印刷領域を、鉛フリー半田51が判別用ランド2に溶融・固化される場合に、判別用ランド2に溶融・固化された鉛フリー半田51が判別用ランドより狭くなる領域とする限りにおいて、判別用ランド2において印刷領域を、印刷領域21,21A,21B以外の形状とすることが可能である。このような変形例においても、上述と同様の効果を得ることができる。
【0039】
上述の例では、ガラスエポキシ樹脂や紙フェノール樹脂等からなる絶縁基板に金属箔等の導電層が形成されたプリント配線板1に本発明を適用したが、これに限らない。酸化アルミニウムを主成分とするセラミック基板や窒化アルミニウムを主成分とするセラミック基板に導電性厚膜が形成されたセラミック配線板に、本発明を適用することも可能である。本変形例では、銀等を主成分とする導電性厚膜で判別用ランドを形成する。
【0040】
本変形例においても、判別用ランドに印刷する半田ペーストの印刷領域を、鉛フリー半田51が判別用ランドに溶融・固化される場合に、判別用ランドに溶融・固化された鉛フリー半田51が判別用ランドより狭くなる領域とする。このように形成したセラミック配線板においても、上述と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施形態によるプリント配線板の模式図である。
【図2】プリント配線板に半田付けされた半田が鉛フリー半田か否かを判別する判別ステップ図である。
【図3】図1のIII部の拡大図である。
【図4】図3に示す判別用ランドに半田が溶融・固化された状態を示す拡大図である。
【図5】図3に示す判別用ランドの変形例を示す拡大図である。
【図6】図3に示す判別用ランドの他の変形例を示す拡大図である。
【符号の説明】
【0042】
1 プリント配線板(配線基板)、2 判別用ランド
21,21A,21B 印刷領域(塗布領域)
3 ランド、4,41 電子部品、51 鉛フリー半田、52 鉛半田
S1 印刷ステップ(塗布ステップ)、S2 載置ステップ、S3 半田付けステップ
S4 判別ステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗布された半田ペーストが加熱されて半田付けされる配線基板において、
半田付けされた半田が鉛を含有する鉛半田と鉛を含有しない鉛フリー半田のどちらであるかを判別するための判別用ランドを備え、
前記半田ペーストを前記判別用ランドに塗布して加熱し、前記半田ペーストを前記判別用ランドに溶融・固化するとともに、前記判別用ランドに塗布する前記半田ペーストの塗布領域を、前記半田ペーストが前記鉛フリー半田の半田ペーストである場合に、前記判別用ランドに溶融・固化される前記鉛フリー半田が前記判別用ランドより狭くなる領域とすることを特徴とする配線基板。
【請求項2】
電子部品が半田付けされるランドを備え、
前記塗布領域に前記半田ペーストを塗布する際に、前記ランドに前記半田ペーストを塗布し、且つ、前記判別用ランドの前記半田ペーストを加熱して溶融・固化する際に、前記ランドの前記半田ペーストを加熱して、前記電子部品を前記ランドに半田付けすることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
【請求項3】
塗布された半田ペーストが加熱されて半田付けされるとともに、半田付けされた半田が鉛を含有する鉛半田と鉛を含有しない鉛フリー半田のどちらであるかを判別するための判別用ランドが形成された配線基板の判別方法において、
前記半田ペーストを前記判別用ランドに塗布する塗布ステップと、
前記判別用ランドの前記半田ペーストを加熱して溶融・固化させる半田付けステップと、
前記半田付けテップ後に、前記判別用ランドに溶融・固化された半田の広さから、半田付けされた前記半田が前記鉛半田と前記鉛フリー半田のどちらであるかを判別する判別ステップと、を備え、
前記判別用ランドに塗布する前記半田ペーストの塗布領域を、前記半田ペーストが前記鉛フリー半田の半田ペーストである場合に、前記判別用ランドに溶融・固化される前記鉛フリー半田が前記判別用ランドより狭くなる領域とすることを特徴とする配線基板の判別方法。
【請求項4】
電子部品が半田付けされるランドが形成された配線基板の判別方法において、
前記塗布ステップでは、前記ランドに前記半田ペーストを塗布し、
前記半田付けステップでは、前記ランドの前記半田ペーストを加熱して、前記電子部品を前記ランドに半田付けすることを特徴とする請求項3に記載の配線基板の判別方法。
【請求項5】
前記判別ステップでは、前記判別用ランドに溶融・固化された前記半田を照明器具によって照明し、前記半田からの反射光をカメラが取り込んで、前記カメラが取り込んだ画像信号から、前記半田の広さを自動的に判定することを特徴とする請求項3または4に記載の配線基板の判別方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−67923(P2010−67923A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−235403(P2008−235403)
【出願日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】