配車管理システム
【課題】探車処理時におけるオペレータの待ち時間を解消できて、運用効率が高い配車管理システムを提供する。
【解決手段】オペレータ用端末装置2とACDサーバ4と探車管理サーバ6とを備え、配車指示を無線送信した車両から対応可能の返信が受理されたときには、構内交換機1及び公衆網を通じて顧客に迎車の車両情報と到着時間とを音声にて伝え、顧客の了解が得られた場合には通話を終了し、顧客の了解が得られなかった場合、配車指示を無線送信した車両から対応不可の返信があった場合及び配車指示を無線送信した車両から一定時間内に返信がなかった場合には、ACDサーバ4を利用して現在対応可能なオペレータ用端末装置2に関する情報を取得し、取得された情報に対応するオペレータ用端末装置2に未探車顧客対応依頼を通知する。
【解決手段】オペレータ用端末装置2とACDサーバ4と探車管理サーバ6とを備え、配車指示を無線送信した車両から対応可能の返信が受理されたときには、構内交換機1及び公衆網を通じて顧客に迎車の車両情報と到着時間とを音声にて伝え、顧客の了解が得られた場合には通話を終了し、顧客の了解が得られなかった場合、配車指示を無線送信した車両から対応不可の返信があった場合及び配車指示を無線送信した車両から一定時間内に返信がなかった場合には、ACDサーバ4を利用して現在対応可能なオペレータ用端末装置2に関する情報を取得し、取得された情報に対応するオペレータ用端末装置2に未探車顧客対応依頼を通知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タクシー等の営業車両を無線通信を介して一括管理する配車管理システムに係り、特に、コールセンタに配置された複数のオペレータ用端末装置の運用を効率化する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、コールセンタに、複数のオペレータ用端末装置と、顧客からの電話による注文や問い合わせを受け付けた際にこれら複数のオペレータ用端末装置の中から対応可能なオペレータ用端末装置を自動的に選択して内線通話接続する自動着信呼配分(Automatic Call Distribution:以下、「ACD」と略称する。)サーバとを配置し、顧客からの電話を受けたオペレータが配車の手配と顧客に対する配車状況の連絡とを行う配車管理システムが知られている。
【0003】
また、近年技術の進歩が著しい無線移動通信システム及び全地球測位システム(Global Positioning System:以下、「GPS」と略称する。)を利用し、GPSを搭載した車両の現在位置を管理センタに配置された車両位置自動表示(Automatic Vehicle Monitoring:以下、「AVM」と略称する。)サーバで常時把握しておき、顧客から配車注文の電話を受けたとき、顧客が指示する迎車位置の最も近くにいる車両に配車指示を無線連絡して顧客を迎えに行くタクシーGPS−AVMシステムが実用化されている。
【0004】
従来において、これらの各システムを応用したタクシーの迎車サービスは、以下の態様で運用管理されている。即ち、顧客からの電話による配車注文を受けたとき、ACDサーバが現在受付可能なオペレータを選択し、選択されたオペレータと顧客とを内線通話させる。通話を受けたオペレータは、オペレータ用端末装置を操作して顧客より取得した顧客情報(住所、氏名)及び注文内容(台数、迎え先)をデータベースに登録すると共に、取得した迎え先の位置情報とAVMシステムが管理している車両の位置情報とから迎え先に最も近い空車の車両を取得し、取得された車両に対して配車指示を行う。配車指示を受けた車両は、配車指示に対応可能であれば、受理する旨の情報(受理情報)を無線によりAVMシステムに連絡し、配車指示で取得した迎え先に行く。AVMシステムは車両からの受理情報をオペレータに伝え、オペレータは顧客に対して迎えに行く車両に関する情報(車両情報)と迎え先への凡その到着時間を伝え、当該顧客に対するタクシーの配車注文処理を終了する(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平9−128690公報等
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、従来の配車管理システムは、一人の顧客の電話注文に対して一人のオペレータが、電話による顧客情報の照会処理(顧客情報照会処理)、データベースへの迎え先の登録(迎え先登録処理)、対応可能な車両の検索(探車処理)、及び電話による顧客への対応する車両情報の提示(該当車両提示処理)を上記の処理手順に従って行うので、探車処理がスムーズに行かなかった場合、例えば迎え先に最も近い車両への配車指示が不通であったり、配車指示の通信時に当該車両に新たな顧客が既に乗車してしまったなどの事情により他の対応可能な車両を検索しなくてはならなくなった場合、オペレータに待ち時間が発生し、配車管理システムの運用効率が低下するという問題があった。
【0006】
本発明は、前記従来技術の問題を解決するためになされたものであって、その課題は、探車処理時におけるオペレータの待ち時間を解消できて、運用効率が高い配車管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記の課題を解決するため、第1に、配車管理システムを、公衆網に接続された構内交換機と、コールセンタに配置された複数のオペレータ用端末装置と、車両に搭載された無線送受信機との間で情報の無線送受信を行う無線送受信管理サーバと、前記公衆網を通じて前記構内交換機に顧客からの配車注文が入ったとき、対応可能な前記オペレータ用端末装置を自動的に選択して内線通話接続するACDサーバと、前記無線送受信管理サーバを通じて取得した車両の位置情報を管理するAVMサーバと、前記オペレータ用端末装置からの探車依頼情報に対応可能な車両を探車する探車管理サーバと、前記探車依頼情報や顧客情報などのセンター運営情報を登録するデータベースと、これらの各機器間を接続するネットワークシステムと、内線通話接続される所要の機器間を接続する内線回線とを備え、前記探車管理サーバは、前記データベースから取得される前記探車依頼情報と前記車両位置自動表示サーバが管理している車両の状態及び位置情報とから迎え先位置に最も近くかつ探車依頼に対応可能な車両を検索する配車可能車両検索処理部と、検索された車両に対し前記無線送受信管理サーバを通じて配車指示を無線送信する配車指示送受信管理部とを有しており、前記配車指示を無線送信した車両から対応可能の返信が受理されたときには、前記構内交換機及び公衆網を通じて顧客に迎車の車両情報と到着時間とを音声にて伝え、顧客の了解が得られた場合には通話を終了し、顧客の了解が得られなかった場合には、前記ACDサーバを利用して現在対応可能なオペレータ用端末装置に関する情報を取得し、取得された情報に対応するオペレータ用端末装置に未探車顧客対応依頼を通知し、前記配車指示を無線送信した車両から対応不可の返信があった場合及び前記配車指示を無線送信した車両から一定時間内に返信がなかった場合には、指定回数に達するまで前記配車可能車両検索処理部に繰り返し今回該当車両以外の配車可能車両を検索させ、指定回数に達しても対応可能な車両を検索できない場合には、前記ACDサーバを利用して現在対応可能なオペレータ用端末装置に関する情報を取得し、取得された情報に対応するオペレータ用端末装置に未探車顧客対応依頼を通知するという構成にした。
【0008】
かかる構成によると、探車管理サーバを備え、オペレータ用端末装置からの探車依頼情報に対応可能な車両を自動的に探車するので、顧客からの配車注文を受け付けたオペレータを探車処理から解放することができる。よって、オペレータは、データベースに探車依頼情報を登録した後、直ちに次の顧客からの配車注文に対応することができるので、顧客からの配車注文の受け付けからこれに対応可能な車両が確定するまでの待ち時間を解消することができる。また、迎車の車両情報と到着時間とを伝えたが顧客の了解が得られなかった場合、配車指示を無線送信した車両から対応不可の返信があった場合及び配車指示を無線送信した車両から一定時間内に返信がなかった場合には、現在対応可能なオペレータに未探車顧客対応依頼を通知し、手の空いているオペレータが顧客に対応するので、先に配車注文を受け付けたオペレータが対応可能になるまで待つ必要がなく、この点からもオペレータの待ち時間を解消することができる。さらには、ACDサーバに登録されたオペレータ情報に未探車顧客対応依頼の可否を設定することで、顧客の注文情報登録を専門に行うオペレータと未探車顧客対応依頼に対する処理を専門に行うオペレータとを配置することが可能になるので、分業化による処理効率の向上を図ることも可能となる。
【0009】
また、本発明は、第2に、前記第1の構成の配車管理システムにおいて、前記オペレータ用端末装置に、前記顧客からの配車注文に含まれる迎え先位置情報と前記車両位置自動表示サーバが管理している車両の状態及び位置情報とから迎え先位置に最も近くかつ配車注文に対応可能な車両を手動にて検索する手動探車手段と、前記データベースに前記探車依頼情報を登録する自動探車手段とを備え、前記探車管理サーバから前記未探車顧客対応依頼が通知されたとき、前記オペレータ用端末装置は、前記手動探車手段又は前記自動探車手段のいずれかを選択して探車処理を続行できるという構成にした。
【0010】
かかる構成によると、オペレータ用端末装置に手動探車手段と自動探車手段とを備えるので、オペレータは配車注文が少ない場合や顧客がお得意様である場合には、手動探車手段を操作することにより配車注文の受け付けから配車完了までの処理を一人で実行することができ、顧客に対して良質なサービスを提供することができる。
【0011】
また、本発明は、第3に、前記第1の構成の配車管理システムにおいて、前記ACDサーバは、前記探車管理サーバから前記未探車顧客対応依頼が通知されたとき、前記構内交換機が受信した顧客からの接続要求を受信順に登録する接続待ち管理テーブルの最前列に前記未探車顧客対応依頼を割り込み登録するという構成にした。
【0012】
かかる構成によると、先に配車注文に対応可能な車両を検索できず、処理待ち状態になっている顧客の配車注文を優先的に処理できるので、顧客の待ち時間を短縮することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、探車管理サーバを備えることによりオペレータの待ち時間を解消できるので、配車管理システムの運用効率を高めることができ、少ないオペレータ数で多くの配車注文に対応可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係る配車管理システムの実施形態を、図面を参照して説明する。
【0015】
図1に示すように、本例の配車管理システムは、公衆網に接続された構内交換機1と、コールセンタに配置された複数のオペレータ用端末装置2と、車両に搭載された無線送受信機との間で情報の無線送受信を行う無線送受信管理サーバ3と、公衆網を通じて構内交換機1に顧客からの配車注文が入ったとき、対応可能なオペレータ用端末装置2を自動的に選択して内線通話接続するACDサーバ4と、無線送受信管理サーバ3を通じて取得した車両の位置情報を管理するAVMサーバ5と、オペレータ用端末装置2からの探車依頼情報に対応可能な車両を探車する探車管理サーバ6と、探車依頼情報や顧客情報などのセンター運営情報を登録するデータベース7と、これらの各機器間を接続するLAN(Local Area Network)回線8と、内線通話接続される所要の機器間を接続する内線回線9,10とから主に構成されている。
【0016】
構内交換機1としては、コールセンタに好適なシンプルな音声自動応答機能を低価格で構築できることから、UnPBXが好適に用いられる。
【0017】
オペレータ用端末装置2は、構内交換機1と内線回線9を介して接続されたアナログ電話機2aと、ACDサーバ4にログイン登録され、顧客からの配車注文をデータベース7に登録する注文登録システム2bとを有する。
【0018】
無線送受信管理サーバ3としては、例えば400MHz帯のデジタルタクシー無線送受信機を備えたものが用いられる。
【0019】
ACDサーバ4は、ACD呼分配処理部4aを有しており、ACD呼分配処理部4aは、図2に示すように、顧客からの配車注文に対応可能なオペレータをデータベース7から検索するオペレータ状態管理部11と、検索されたオペレータが操作するアナログ電話機2aへの呼接続を管理する呼接続管理部12と、当該呼接続管理部12と構内交換機1とをつなぐ構内交換機接続部13と、配車注文に対応する車両が検索できなかった顧客に関する情報を管理する未探車顧客管理部14と、当該未探車顧客管理部14と配車管理サーバ6とをつなぐ配車指示管理接続部15とから構成されている。オペレータ状態管理部11には図5に例示するオペレータ情報管理テーブルが記憶され、呼接続管理部12には図6に例示するACDログイン状態管理テーブルが記憶され、未探車顧客管理部14には図7に例示する接続待ち管理テーブルが記憶される。
【0020】
なお、図5及び図7における未探車顧客対応及び未探車顧客対応依頼とは、顧客の配車注文に対応可能な車両が検索できたが、迎車時間などの条件が合わないために顧客の了解が得られなかった場合、配車指示を無線送信した車両から対応不可の返信があった場合及び配車指示を無線送信した車両から一定時間内に返信がなかった場合に、顧客からの配車注文を複数のオペレータ用端末装置2のうち、現在対応可能なオペレータが分担するオペレータ用端末装置2に再度接続するフローである。
【0021】
AVMサーバ5は、管理下に置かれているGPS搭載車両の現在位置を常時把握するもので、図8に例示する車両情報管理テーブルが記憶されており、顧客からの配車注文により指示された迎車位置の最も近くにいる車両を検索するために利用される。
【0022】
探車管理サーバ6は、配車可能車両検索処理部6aと配車指示管理処理部6bとを有しており、配車可能車両検索処理部6aは、図3に示すように、データベース7から探車依頼情報を取得する探車依頼情報取得部21と、AVMサーバ5から探車依頼情報に対応可能な車両情報を検索する対応可能車両検索部22と、配車指示管理処理部6bに探車依頼情報に対応する配車指示を送信する配車指示管理接続部23とから構成されている。また、配車指示管理処理部6bは、図4に示すように、対応可能車両検索部22にて検索された車両への配車指示の送信及び当該車両からの返信を受信する配車指示送受信管理部31と、当該配車指示送受信管理部31と無線送信管理サーバ3とをつなぐ無線送信機接続部32と、対応可能車両検索部22にて検索された車両からの返信結果を判定する配車指示返信結果判定部33と、当該配車指示返信結果判定部33において返信結果判定を行う回数が登録された探車回数データ保持部34と、配車指示返信結果判定部33とオペレータ用端末装置2とをつなぐオペレータ接続部35と、配車指示返信結果判定部33とACDサーバ4とをつなぐACDサーバ接続部36と、配車指示返信結果判定部33と配車可能車両検索処理部6aとをつなぐ配車可能車両検索接続部37と、配車指示返信結果判定部33の返信結果を音声に変換して顧客又はオペレータに伝達する音声応答処理部38と、内線回線10を介して当該音声応答処理部38と構内交換機1とをつなぐ構内交換機接続部39とから構成されている。
【0023】
データベース7には、オペレータが注文登録システム2bを用いて登録した注文情報やAVMサーバ5が把握している車両情報など、実施形態に係る配車管理システムにて取り扱われる各種の情報が蓄積されている。
【0024】
以下、図5〜図8に示すように、60001,60002,40003,10005というオペレータIDをもつ4人のオペレータが、001,002,003,004という端末IDをもつ4台のオペレータ用端末装置2をそれぞれ1台ずつ分担し、101,102,103という車両番号をもつ3台のタクシーの配車を管理する場合を例にとり、実施形態に係る配車管理システムの動作フローを図9及び図10にしたがって説明する。なお、10005というオペレータIDをもつオペレータは、全てのオペレータ用端末装置2を統括管理する立場の者であり、本明細書では管理者と呼ぶ場合もある。
【0025】
まず、業務の開始に当り、各オペレータは、自己が分担するオペレータ用端末装置2の注文登録システム2bに表示されるログイン画面よりLAN回線8を利用して、ACDサーバ8にログインした後、着信待ち登録を行う。
【0026】
ACDサーバ4は、各オペレータ用端末装置2からのログイン要求をLAN回線8経由で受信すると、オペレータ状態管理部11が図7のオペレータ情報管理テーブルを確認し、図5のACDログイン状態管理テーブルにオペレータID60001,60002,40003,10005及びこれらの各オペレータIDをもつオペレータが分担するオペレータ用端末装置2の端末ID001,002,003,004を登録し、状態をログイン中にする。また、各オペレータ用端末装置2からの着信待ち登録を受信したACDサーバ4は、オペレータ状態管理部11が図5のACDログイン状態管理テーブルに登録された各端末ID及び各オペレータIDに係る各オペレータ用端末装置2の状態を着信待ち(待機中)にする。これにより、各オペレータ用端末装置2による顧客からの配車注文の受け付けが可能になる。
【0027】
顧客が自宅の電話機から本発明の配車管理システムを利用するタクシー会社の配車用電話番号に電話をかけると、構内交換機1が顧客からの接続要求を受信し、LAN回線8を利用してACDサーバ4に接続待ち登録を要求する(手順S1)。
【0028】
構内交換機1からの要求を受けたACDサーバ4は、図7の接続待ち管理テーブルを確認し、その要求が未探車顧客対応依頼であるか否か判定する(手順S2)。なお、図7(a)は未探車顧客対応依頼がない場合の接続待ち管理テーブルを示しており、図7(b)は未探車顧客対応依頼が1つある場合の接続待ち管理テーブルを示している。構内交換機1からの要求が未探車顧客対応依頼でない場合には、図7(a)に示すように、着信順に顧客からの配車注文(顧客の自宅電話番号)を接続待ち管理テーブルに登録し、未探車顧客対応依頼である場合には、図7(b)に示すように、着信順に関係なくリストの先頭に顧客からの配車注文を接続待ち管理テーブルに登録する。未探車顧客対応依頼が2以上ある場合には、未探車顧客対応依頼の順番に接続待ち管理テーブルに登録する。
【0029】
ACDサーバ4は、接続待ち管理テーブルの最前列に登録された顧客Aからの接続要求に対する返信を、図6のACDログイン状態管理テーブルを参照し、待機中の状態にあるオペレータ60001が分担するオペレータ用端末装置2の情報を構内交換機1へ提供する。
【0030】
ACDサーバ4より現在対応可能なオペレータ用端末装置2の情報を取得した構内交換機1は、LAN回線8と内線回線9とを利用し、端末ID001をもつオペレータ用端末装置2の注文登録システム2bとアナログ電話機2aに着信させる。
【0031】
注文登録システム2bは、構内交換機1からの着信依頼を受信し、オペレータ用端末装置2に備えられた画面上に着信ありの情報を出力する。また、このアナログ電話機2aは構内交換機1からの着信処理依頼を受信し、着信音を鳴らす。
【0032】
オペレータID60001をもつオペレータがアナログ電話機2aの受話器をオフフックすると、構内交換機1はこのオペレータが分担する端末ID001をもつオペレータ用端末装置2からのオフフック信号を受信後、顧客Aと当該オペレータ用端末装置2に備えられたアナログ電話機2aとを内線回線10を介して接続し、通話可能とする。これにより、顧客はオペレータID60001をもつオペレータに対して配車注文を行うことが可能になる。
【0033】
オペレータID60001をもつオペレータは、アナログ電話機2aを通じて顧客Aから自宅電話番号を聞き、オペレータ用端末装置2に備えられた図示しない入力装置を操作して当該顧客Aの自宅電話番号を入力し(手順S3)、データベース7に顧客情報の照会を行う(手順S4、手順S5)。手順S5において、データベース7に顧客Aについての顧客情報があると判定された場合には、データベース7に登録されている顧客情報をオペレータ用端末装置2に備えられた図示しない表示装置に表示する(手順S6)。データベース7に顧客Aについての顧客情報がないと判定された場合には、前記入力装置を操作して顧客Aについての顧客情報をデータベース7に登録する(手順S7)。次いで、顧客Aから迎え先と探車台数及び配車時間などの探車条件とを聞き、前記入力装置を操作してこれらの各情報をデータベース7に入力する(手順S8、手順S9)。本例においては、迎え先がP、探車台数が1台であるとする。
【0034】
しかる後に、オペレータは、前記入力装置を操作して自動探車を行うか手動探車を行うかの選択を行い、データベース7に登録(手順S10)した後、自動探車を選択した場合には、顧客Aとの通話を保留する。構内交換機1は、オペレータID60001をもつオペレータが分担するオペレータ用端末装置2からの保留信号を受信すると顧客Aの回線を保留させる。オペレータID60001をもつオペレータは、再度ACDサーバ4へ着信待ち登録を行い、次の注文登録に備える。これにより、当該オペレータの待ち時間を解消することができる。なお、手順S2において構内交換機1からの要求が未探車顧客対応依頼でないと判定された場合には、顧客Aがお得意様であるなどの特別な理由がない場合を除いて、自動探車が選択される。
【0035】
手順S10において自動探車が選択された場合には、手順S11に移行し、自動探車方式による探車が行われる。即ち、探車管理サーバ6は、探車依頼情報取得部21からデータベース7の自動探車待ち情報を検索し、データベース7は、探車管理サーバ6へ顧客Aの依頼情報を送信する。データベース7から顧客Aの依頼情報を取得した探車管理サーバ6は、顧客Aの依頼状態を探車中と登録し、迎え先Pの近辺にいる配車可能な車両情報を図3の対応可能車両検索部22からAVMサーバ6へ問い合わせる。探車管理サーバ6からの依頼を受けたAVMサーバ5は、自己が管理している図8の車両情報管理テーブルを検索し、迎え先Pの近辺におり、かつ配車依頼に対応可能な車両番号101号車の情報を探車管理サーバ6へ送信する。探車管理サーバ6は、図4の配車指示送受信管理部31を通じて、AVMサーバ5から取得した車両番号101号車へ配車依頼を送信するように無線送受信管理サーバ3に依頼し、無線送受信管理サーバ11は、車両番号101号車へ配車依頼を無線送信する。
【0036】
配車依頼を無線受信した車両番号101号車は、配車依頼に対応可能である場合、無線送受信管理サーバ3へ配車依頼を受理する旨の受理信号を無線送信し、迎え先Pへ向かう。無線送受信管理サーバ3は、車両番号101号車からの受理信号を受信すると、車両番号101号車を迎車状態にし、探車管理サーバ6へ結果を通知する。探車管理サーバ6は、その通知により、探車が成功したか否か判定する(手順S12)。
【0037】
手順S12において探車が成功したと判定された場合、車両番号101号車からの受理信号を取得した探車管理サーバ6の配車指示返信結果判定部33は、顧客Aの依頼状態を車両提示対応中とデータベース10に登録し、構内交換機1に顧客Aの内線接続依頼を行う。構内交換機1は、探車管理サーバ6からの顧客Aへの内線接続依頼を受け、顧客Aの保留を解除し、探車管理サーバ6に内線回線10を利用して内線接続させる。探車管理サーバ6は、顧客Aとの内線接続が確立したら、図4の音声応答処理部38を通じて顧客Aに迎車に向かうタクシーの車両情報と到着予定時間とを音声発信し(手順S13)、顧客Aからの回答を待つ(手順S14)。
【0038】
顧客Aは、音声応答処理部38から音声発信される車両情報と到着予定時間とを了承する場合には、音声応答処理部38から音声発信される配車了承番号をプッシュし、電話を切る。探車管理サーバ6の音声応答処理部38は、顧客Aからの配車了承番号を取得したら、配車指示返信結果判定部32を通じてデータベース7に顧客Aの依頼状態を処理完了と登録する(手順S15)。
【0039】
車両番号101号車からの受理信号がなく、手順S12で探車が成功しなかったと判定された場合、及び顧客Aからの配車了承番号を取得できず、手順S14で配車結果が受理されなかったと判定された場合には、顧客Aの依頼状態を車両提示対応待ちとデータベース10に登録し、ACDサーバ4へ未探車顧客対応登録を要求する(手順S1)。
【0040】
AVMサーバ5が図8の車両情報管理テーブルを検索した結果、迎え先Pの近辺に顧客Aの注文に対応可能な自社のタクシーが存在していない場合も同様である。この場合には、配車指示返信結果判定部33が探車回数データ保持部35をチェックし、探車回数が予め定められた回数に達するまでAVMサーバ6への問い合わせを繰り返す。そして、探車回数が予め定められた回数に達してもAVMサーバ5から該当車両なしの信号が送信された後に、顧客Aの依頼状態を車両提示対応待ちとデータベース10に登録し、ACDサーバ4へ未探車顧客対応登録を要求する。
【0041】
探車管理サーバ6からの要求を受けたACDサーバ4は、図5のオペレータ情報管理テーブル及び図6のACDログイン状態管理テーブルを確認し、図7の接続待ち管理テーブルの最前列に未探車となった顧客Aの配車注文を登録する。ACDサーバ4の呼制御管理部12は、図7の接続待ち管理テーブルの最前列に登録された顧客Aからの未探車顧客対応要求への返信を、図5のオペレータ情報管理テーブルを参照し、現在接続可能なオペレータID40003をもつオペレータが分担するオペレータ用端末装置2の情報を探車管理サーバ5へ提供する。このように、接続待ち管理テーブルの最前列に未探車となった顧客Aの配車注文を登録することにより、顧客の待ち時間を短縮することができる。
【0042】
探車管理サーバ6は、構内交換機1に対し、顧客AとオペレータID40003をもつオペレータが分担するオペレータ用端末装置2の内線接続要求を発信し、当該オペレータ用端末装置2に未探車顧客対応依頼を通知する(手順S2)。このオペレータ用端末装置2の注文登録システム2bは探車管理サーバ6からの未探車顧客対応依頼を受信し、画面上に未探車顧客対応依頼の情報を出力し、このオペレータ用端末装置2のアナログ電話機2aは構内交換機1からの顧客Bとの内線接続依頼を受信し、着信音を鳴らす。
【0043】
オペレータID40003のオペレータは、アナログ電話機2aの受話器をオフフックし、顧客Aに該当する車両が見つからなかった旨を伝える(手順S16)と共に、再探車を行うか否か問い合わせる(手順S17)。顧客AがオペレータID40003をもつオペレータに対して今回の注文をキャンセルすることを伝えた場合には、オペレータID40003をもつオペレータが分担するオペレータ用端末装置2を操作して、データベースに顧客Aの依頼状態を処理完了と登録する(手順S18)。
【0044】
手順S17で顧客Aがオペレータに再探車を依頼した場合には、手順S9に移行して探車条件の入力を行った後、手順S19に移行して手動探車方式による探車を行う。手動探車は、未探車顧客対応依頼を受けたオペレータが自己の分担するオペレータ用端末装置2を操作することにより、AVMサーバ6へ問い合わせ、対応可能な車両への配車依頼を無線送信、配車依頼を無線受信した車両からの受理信号の受信等を行う探車方法である。手動探車方式で探車を行った結果(手順S20)、探車が成功した場合には、オペレータID40003のオペレータがアナログ電話機2aを通じて顧客Aに探車結果を提示した後(手順S21)、データベース7に処理完了登録を行う(手順S22)。
【0045】
手順S20で探車が成功しなかった場合には、顧客Aに探車を続行するか否かを問い合わせ(手順S23)、手順S9に戻る。このように、オペレータ用端末装置2によって手動探車手段を選択できるようにすると、配車注文の受け付けから配車完了までの処理を一人で実行することができるので、顧客に対して良質なサービスを提供することができる。
【0046】
なお、オペレータID10005をもつ管理者が分担する端末ID004のオペレータ用端末装置2は、注文登録システム2bからログインすることにより、図10の探車処理状態管理画面を起動できるようにすることもできる。これにより、管理者は、オペレータBが受付した顧客AAAに対して探車が完了し迎車情報を提示中であり、オペレータCが受付した顧客BBBに対して探車が完了しこれから迎車情報を提示する所であり、オペレータBが受付した顧客CCCとオペレータDが受付した顧客DDDの探車が現在実行中であることがわかり、システム全体の運用状況を把握することができる。
【0047】
また、各オペレータオペレータ用端末装置2は、注文登録システム2bからログインすることにより、図11の探車履歴検索画面を起動できるようにすることもできる。これにより、オペレータは、1日分の自分の処理実績を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】実施形態に係る配車管理システムの構成図である。
【図2】実施形態に係るACDサーバの構成図である。
【図3】実施形態に係る配車可能車両検索処理部の構成図である。
【図4】実施形態に係る配車指示管理処理部の構成図である。
【図5】実施形態に係るオペレータ情報管理テーブルの一例を示す図である。
【図6】実施形態に係るACDログイン状態管理テーブルの一例を示す図である。
【図7】実施形態に係る接続待ち管理テーブルの一例を示す図である。
【図8】実施形態に係る車両情報管理テーブルの一例を示す図である。
【図9】実施形態に係る配車管理システムの動作を示すフロー図である。
【図10】管理者が利用する探車処理状況管理画面の一例を示す図である。
【図11】オペレータが利用する探車履歴検索画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
1 構内交換機
2 オペレータ用端末装置
2a アナログ電話機
2b 注文登録システム
3 無線送受信管理サーバ
4 ACDサーバ
4a ACD呼分配処理部
5 AVMサーバ
6 探車管理サーバ
6a 配車可能車両検索処理部
6b 配車指示管理処理部
7 データベース
8 LAN回線
9,10 内線回線
【技術分野】
【0001】
本発明は、タクシー等の営業車両を無線通信を介して一括管理する配車管理システムに係り、特に、コールセンタに配置された複数のオペレータ用端末装置の運用を効率化する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、コールセンタに、複数のオペレータ用端末装置と、顧客からの電話による注文や問い合わせを受け付けた際にこれら複数のオペレータ用端末装置の中から対応可能なオペレータ用端末装置を自動的に選択して内線通話接続する自動着信呼配分(Automatic Call Distribution:以下、「ACD」と略称する。)サーバとを配置し、顧客からの電話を受けたオペレータが配車の手配と顧客に対する配車状況の連絡とを行う配車管理システムが知られている。
【0003】
また、近年技術の進歩が著しい無線移動通信システム及び全地球測位システム(Global Positioning System:以下、「GPS」と略称する。)を利用し、GPSを搭載した車両の現在位置を管理センタに配置された車両位置自動表示(Automatic Vehicle Monitoring:以下、「AVM」と略称する。)サーバで常時把握しておき、顧客から配車注文の電話を受けたとき、顧客が指示する迎車位置の最も近くにいる車両に配車指示を無線連絡して顧客を迎えに行くタクシーGPS−AVMシステムが実用化されている。
【0004】
従来において、これらの各システムを応用したタクシーの迎車サービスは、以下の態様で運用管理されている。即ち、顧客からの電話による配車注文を受けたとき、ACDサーバが現在受付可能なオペレータを選択し、選択されたオペレータと顧客とを内線通話させる。通話を受けたオペレータは、オペレータ用端末装置を操作して顧客より取得した顧客情報(住所、氏名)及び注文内容(台数、迎え先)をデータベースに登録すると共に、取得した迎え先の位置情報とAVMシステムが管理している車両の位置情報とから迎え先に最も近い空車の車両を取得し、取得された車両に対して配車指示を行う。配車指示を受けた車両は、配車指示に対応可能であれば、受理する旨の情報(受理情報)を無線によりAVMシステムに連絡し、配車指示で取得した迎え先に行く。AVMシステムは車両からの受理情報をオペレータに伝え、オペレータは顧客に対して迎えに行く車両に関する情報(車両情報)と迎え先への凡その到着時間を伝え、当該顧客に対するタクシーの配車注文処理を終了する(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平9−128690公報等
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、従来の配車管理システムは、一人の顧客の電話注文に対して一人のオペレータが、電話による顧客情報の照会処理(顧客情報照会処理)、データベースへの迎え先の登録(迎え先登録処理)、対応可能な車両の検索(探車処理)、及び電話による顧客への対応する車両情報の提示(該当車両提示処理)を上記の処理手順に従って行うので、探車処理がスムーズに行かなかった場合、例えば迎え先に最も近い車両への配車指示が不通であったり、配車指示の通信時に当該車両に新たな顧客が既に乗車してしまったなどの事情により他の対応可能な車両を検索しなくてはならなくなった場合、オペレータに待ち時間が発生し、配車管理システムの運用効率が低下するという問題があった。
【0006】
本発明は、前記従来技術の問題を解決するためになされたものであって、その課題は、探車処理時におけるオペレータの待ち時間を解消できて、運用効率が高い配車管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記の課題を解決するため、第1に、配車管理システムを、公衆網に接続された構内交換機と、コールセンタに配置された複数のオペレータ用端末装置と、車両に搭載された無線送受信機との間で情報の無線送受信を行う無線送受信管理サーバと、前記公衆網を通じて前記構内交換機に顧客からの配車注文が入ったとき、対応可能な前記オペレータ用端末装置を自動的に選択して内線通話接続するACDサーバと、前記無線送受信管理サーバを通じて取得した車両の位置情報を管理するAVMサーバと、前記オペレータ用端末装置からの探車依頼情報に対応可能な車両を探車する探車管理サーバと、前記探車依頼情報や顧客情報などのセンター運営情報を登録するデータベースと、これらの各機器間を接続するネットワークシステムと、内線通話接続される所要の機器間を接続する内線回線とを備え、前記探車管理サーバは、前記データベースから取得される前記探車依頼情報と前記車両位置自動表示サーバが管理している車両の状態及び位置情報とから迎え先位置に最も近くかつ探車依頼に対応可能な車両を検索する配車可能車両検索処理部と、検索された車両に対し前記無線送受信管理サーバを通じて配車指示を無線送信する配車指示送受信管理部とを有しており、前記配車指示を無線送信した車両から対応可能の返信が受理されたときには、前記構内交換機及び公衆網を通じて顧客に迎車の車両情報と到着時間とを音声にて伝え、顧客の了解が得られた場合には通話を終了し、顧客の了解が得られなかった場合には、前記ACDサーバを利用して現在対応可能なオペレータ用端末装置に関する情報を取得し、取得された情報に対応するオペレータ用端末装置に未探車顧客対応依頼を通知し、前記配車指示を無線送信した車両から対応不可の返信があった場合及び前記配車指示を無線送信した車両から一定時間内に返信がなかった場合には、指定回数に達するまで前記配車可能車両検索処理部に繰り返し今回該当車両以外の配車可能車両を検索させ、指定回数に達しても対応可能な車両を検索できない場合には、前記ACDサーバを利用して現在対応可能なオペレータ用端末装置に関する情報を取得し、取得された情報に対応するオペレータ用端末装置に未探車顧客対応依頼を通知するという構成にした。
【0008】
かかる構成によると、探車管理サーバを備え、オペレータ用端末装置からの探車依頼情報に対応可能な車両を自動的に探車するので、顧客からの配車注文を受け付けたオペレータを探車処理から解放することができる。よって、オペレータは、データベースに探車依頼情報を登録した後、直ちに次の顧客からの配車注文に対応することができるので、顧客からの配車注文の受け付けからこれに対応可能な車両が確定するまでの待ち時間を解消することができる。また、迎車の車両情報と到着時間とを伝えたが顧客の了解が得られなかった場合、配車指示を無線送信した車両から対応不可の返信があった場合及び配車指示を無線送信した車両から一定時間内に返信がなかった場合には、現在対応可能なオペレータに未探車顧客対応依頼を通知し、手の空いているオペレータが顧客に対応するので、先に配車注文を受け付けたオペレータが対応可能になるまで待つ必要がなく、この点からもオペレータの待ち時間を解消することができる。さらには、ACDサーバに登録されたオペレータ情報に未探車顧客対応依頼の可否を設定することで、顧客の注文情報登録を専門に行うオペレータと未探車顧客対応依頼に対する処理を専門に行うオペレータとを配置することが可能になるので、分業化による処理効率の向上を図ることも可能となる。
【0009】
また、本発明は、第2に、前記第1の構成の配車管理システムにおいて、前記オペレータ用端末装置に、前記顧客からの配車注文に含まれる迎え先位置情報と前記車両位置自動表示サーバが管理している車両の状態及び位置情報とから迎え先位置に最も近くかつ配車注文に対応可能な車両を手動にて検索する手動探車手段と、前記データベースに前記探車依頼情報を登録する自動探車手段とを備え、前記探車管理サーバから前記未探車顧客対応依頼が通知されたとき、前記オペレータ用端末装置は、前記手動探車手段又は前記自動探車手段のいずれかを選択して探車処理を続行できるという構成にした。
【0010】
かかる構成によると、オペレータ用端末装置に手動探車手段と自動探車手段とを備えるので、オペレータは配車注文が少ない場合や顧客がお得意様である場合には、手動探車手段を操作することにより配車注文の受け付けから配車完了までの処理を一人で実行することができ、顧客に対して良質なサービスを提供することができる。
【0011】
また、本発明は、第3に、前記第1の構成の配車管理システムにおいて、前記ACDサーバは、前記探車管理サーバから前記未探車顧客対応依頼が通知されたとき、前記構内交換機が受信した顧客からの接続要求を受信順に登録する接続待ち管理テーブルの最前列に前記未探車顧客対応依頼を割り込み登録するという構成にした。
【0012】
かかる構成によると、先に配車注文に対応可能な車両を検索できず、処理待ち状態になっている顧客の配車注文を優先的に処理できるので、顧客の待ち時間を短縮することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、探車管理サーバを備えることによりオペレータの待ち時間を解消できるので、配車管理システムの運用効率を高めることができ、少ないオペレータ数で多くの配車注文に対応可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係る配車管理システムの実施形態を、図面を参照して説明する。
【0015】
図1に示すように、本例の配車管理システムは、公衆網に接続された構内交換機1と、コールセンタに配置された複数のオペレータ用端末装置2と、車両に搭載された無線送受信機との間で情報の無線送受信を行う無線送受信管理サーバ3と、公衆網を通じて構内交換機1に顧客からの配車注文が入ったとき、対応可能なオペレータ用端末装置2を自動的に選択して内線通話接続するACDサーバ4と、無線送受信管理サーバ3を通じて取得した車両の位置情報を管理するAVMサーバ5と、オペレータ用端末装置2からの探車依頼情報に対応可能な車両を探車する探車管理サーバ6と、探車依頼情報や顧客情報などのセンター運営情報を登録するデータベース7と、これらの各機器間を接続するLAN(Local Area Network)回線8と、内線通話接続される所要の機器間を接続する内線回線9,10とから主に構成されている。
【0016】
構内交換機1としては、コールセンタに好適なシンプルな音声自動応答機能を低価格で構築できることから、UnPBXが好適に用いられる。
【0017】
オペレータ用端末装置2は、構内交換機1と内線回線9を介して接続されたアナログ電話機2aと、ACDサーバ4にログイン登録され、顧客からの配車注文をデータベース7に登録する注文登録システム2bとを有する。
【0018】
無線送受信管理サーバ3としては、例えば400MHz帯のデジタルタクシー無線送受信機を備えたものが用いられる。
【0019】
ACDサーバ4は、ACD呼分配処理部4aを有しており、ACD呼分配処理部4aは、図2に示すように、顧客からの配車注文に対応可能なオペレータをデータベース7から検索するオペレータ状態管理部11と、検索されたオペレータが操作するアナログ電話機2aへの呼接続を管理する呼接続管理部12と、当該呼接続管理部12と構内交換機1とをつなぐ構内交換機接続部13と、配車注文に対応する車両が検索できなかった顧客に関する情報を管理する未探車顧客管理部14と、当該未探車顧客管理部14と配車管理サーバ6とをつなぐ配車指示管理接続部15とから構成されている。オペレータ状態管理部11には図5に例示するオペレータ情報管理テーブルが記憶され、呼接続管理部12には図6に例示するACDログイン状態管理テーブルが記憶され、未探車顧客管理部14には図7に例示する接続待ち管理テーブルが記憶される。
【0020】
なお、図5及び図7における未探車顧客対応及び未探車顧客対応依頼とは、顧客の配車注文に対応可能な車両が検索できたが、迎車時間などの条件が合わないために顧客の了解が得られなかった場合、配車指示を無線送信した車両から対応不可の返信があった場合及び配車指示を無線送信した車両から一定時間内に返信がなかった場合に、顧客からの配車注文を複数のオペレータ用端末装置2のうち、現在対応可能なオペレータが分担するオペレータ用端末装置2に再度接続するフローである。
【0021】
AVMサーバ5は、管理下に置かれているGPS搭載車両の現在位置を常時把握するもので、図8に例示する車両情報管理テーブルが記憶されており、顧客からの配車注文により指示された迎車位置の最も近くにいる車両を検索するために利用される。
【0022】
探車管理サーバ6は、配車可能車両検索処理部6aと配車指示管理処理部6bとを有しており、配車可能車両検索処理部6aは、図3に示すように、データベース7から探車依頼情報を取得する探車依頼情報取得部21と、AVMサーバ5から探車依頼情報に対応可能な車両情報を検索する対応可能車両検索部22と、配車指示管理処理部6bに探車依頼情報に対応する配車指示を送信する配車指示管理接続部23とから構成されている。また、配車指示管理処理部6bは、図4に示すように、対応可能車両検索部22にて検索された車両への配車指示の送信及び当該車両からの返信を受信する配車指示送受信管理部31と、当該配車指示送受信管理部31と無線送信管理サーバ3とをつなぐ無線送信機接続部32と、対応可能車両検索部22にて検索された車両からの返信結果を判定する配車指示返信結果判定部33と、当該配車指示返信結果判定部33において返信結果判定を行う回数が登録された探車回数データ保持部34と、配車指示返信結果判定部33とオペレータ用端末装置2とをつなぐオペレータ接続部35と、配車指示返信結果判定部33とACDサーバ4とをつなぐACDサーバ接続部36と、配車指示返信結果判定部33と配車可能車両検索処理部6aとをつなぐ配車可能車両検索接続部37と、配車指示返信結果判定部33の返信結果を音声に変換して顧客又はオペレータに伝達する音声応答処理部38と、内線回線10を介して当該音声応答処理部38と構内交換機1とをつなぐ構内交換機接続部39とから構成されている。
【0023】
データベース7には、オペレータが注文登録システム2bを用いて登録した注文情報やAVMサーバ5が把握している車両情報など、実施形態に係る配車管理システムにて取り扱われる各種の情報が蓄積されている。
【0024】
以下、図5〜図8に示すように、60001,60002,40003,10005というオペレータIDをもつ4人のオペレータが、001,002,003,004という端末IDをもつ4台のオペレータ用端末装置2をそれぞれ1台ずつ分担し、101,102,103という車両番号をもつ3台のタクシーの配車を管理する場合を例にとり、実施形態に係る配車管理システムの動作フローを図9及び図10にしたがって説明する。なお、10005というオペレータIDをもつオペレータは、全てのオペレータ用端末装置2を統括管理する立場の者であり、本明細書では管理者と呼ぶ場合もある。
【0025】
まず、業務の開始に当り、各オペレータは、自己が分担するオペレータ用端末装置2の注文登録システム2bに表示されるログイン画面よりLAN回線8を利用して、ACDサーバ8にログインした後、着信待ち登録を行う。
【0026】
ACDサーバ4は、各オペレータ用端末装置2からのログイン要求をLAN回線8経由で受信すると、オペレータ状態管理部11が図7のオペレータ情報管理テーブルを確認し、図5のACDログイン状態管理テーブルにオペレータID60001,60002,40003,10005及びこれらの各オペレータIDをもつオペレータが分担するオペレータ用端末装置2の端末ID001,002,003,004を登録し、状態をログイン中にする。また、各オペレータ用端末装置2からの着信待ち登録を受信したACDサーバ4は、オペレータ状態管理部11が図5のACDログイン状態管理テーブルに登録された各端末ID及び各オペレータIDに係る各オペレータ用端末装置2の状態を着信待ち(待機中)にする。これにより、各オペレータ用端末装置2による顧客からの配車注文の受け付けが可能になる。
【0027】
顧客が自宅の電話機から本発明の配車管理システムを利用するタクシー会社の配車用電話番号に電話をかけると、構内交換機1が顧客からの接続要求を受信し、LAN回線8を利用してACDサーバ4に接続待ち登録を要求する(手順S1)。
【0028】
構内交換機1からの要求を受けたACDサーバ4は、図7の接続待ち管理テーブルを確認し、その要求が未探車顧客対応依頼であるか否か判定する(手順S2)。なお、図7(a)は未探車顧客対応依頼がない場合の接続待ち管理テーブルを示しており、図7(b)は未探車顧客対応依頼が1つある場合の接続待ち管理テーブルを示している。構内交換機1からの要求が未探車顧客対応依頼でない場合には、図7(a)に示すように、着信順に顧客からの配車注文(顧客の自宅電話番号)を接続待ち管理テーブルに登録し、未探車顧客対応依頼である場合には、図7(b)に示すように、着信順に関係なくリストの先頭に顧客からの配車注文を接続待ち管理テーブルに登録する。未探車顧客対応依頼が2以上ある場合には、未探車顧客対応依頼の順番に接続待ち管理テーブルに登録する。
【0029】
ACDサーバ4は、接続待ち管理テーブルの最前列に登録された顧客Aからの接続要求に対する返信を、図6のACDログイン状態管理テーブルを参照し、待機中の状態にあるオペレータ60001が分担するオペレータ用端末装置2の情報を構内交換機1へ提供する。
【0030】
ACDサーバ4より現在対応可能なオペレータ用端末装置2の情報を取得した構内交換機1は、LAN回線8と内線回線9とを利用し、端末ID001をもつオペレータ用端末装置2の注文登録システム2bとアナログ電話機2aに着信させる。
【0031】
注文登録システム2bは、構内交換機1からの着信依頼を受信し、オペレータ用端末装置2に備えられた画面上に着信ありの情報を出力する。また、このアナログ電話機2aは構内交換機1からの着信処理依頼を受信し、着信音を鳴らす。
【0032】
オペレータID60001をもつオペレータがアナログ電話機2aの受話器をオフフックすると、構内交換機1はこのオペレータが分担する端末ID001をもつオペレータ用端末装置2からのオフフック信号を受信後、顧客Aと当該オペレータ用端末装置2に備えられたアナログ電話機2aとを内線回線10を介して接続し、通話可能とする。これにより、顧客はオペレータID60001をもつオペレータに対して配車注文を行うことが可能になる。
【0033】
オペレータID60001をもつオペレータは、アナログ電話機2aを通じて顧客Aから自宅電話番号を聞き、オペレータ用端末装置2に備えられた図示しない入力装置を操作して当該顧客Aの自宅電話番号を入力し(手順S3)、データベース7に顧客情報の照会を行う(手順S4、手順S5)。手順S5において、データベース7に顧客Aについての顧客情報があると判定された場合には、データベース7に登録されている顧客情報をオペレータ用端末装置2に備えられた図示しない表示装置に表示する(手順S6)。データベース7に顧客Aについての顧客情報がないと判定された場合には、前記入力装置を操作して顧客Aについての顧客情報をデータベース7に登録する(手順S7)。次いで、顧客Aから迎え先と探車台数及び配車時間などの探車条件とを聞き、前記入力装置を操作してこれらの各情報をデータベース7に入力する(手順S8、手順S9)。本例においては、迎え先がP、探車台数が1台であるとする。
【0034】
しかる後に、オペレータは、前記入力装置を操作して自動探車を行うか手動探車を行うかの選択を行い、データベース7に登録(手順S10)した後、自動探車を選択した場合には、顧客Aとの通話を保留する。構内交換機1は、オペレータID60001をもつオペレータが分担するオペレータ用端末装置2からの保留信号を受信すると顧客Aの回線を保留させる。オペレータID60001をもつオペレータは、再度ACDサーバ4へ着信待ち登録を行い、次の注文登録に備える。これにより、当該オペレータの待ち時間を解消することができる。なお、手順S2において構内交換機1からの要求が未探車顧客対応依頼でないと判定された場合には、顧客Aがお得意様であるなどの特別な理由がない場合を除いて、自動探車が選択される。
【0035】
手順S10において自動探車が選択された場合には、手順S11に移行し、自動探車方式による探車が行われる。即ち、探車管理サーバ6は、探車依頼情報取得部21からデータベース7の自動探車待ち情報を検索し、データベース7は、探車管理サーバ6へ顧客Aの依頼情報を送信する。データベース7から顧客Aの依頼情報を取得した探車管理サーバ6は、顧客Aの依頼状態を探車中と登録し、迎え先Pの近辺にいる配車可能な車両情報を図3の対応可能車両検索部22からAVMサーバ6へ問い合わせる。探車管理サーバ6からの依頼を受けたAVMサーバ5は、自己が管理している図8の車両情報管理テーブルを検索し、迎え先Pの近辺におり、かつ配車依頼に対応可能な車両番号101号車の情報を探車管理サーバ6へ送信する。探車管理サーバ6は、図4の配車指示送受信管理部31を通じて、AVMサーバ5から取得した車両番号101号車へ配車依頼を送信するように無線送受信管理サーバ3に依頼し、無線送受信管理サーバ11は、車両番号101号車へ配車依頼を無線送信する。
【0036】
配車依頼を無線受信した車両番号101号車は、配車依頼に対応可能である場合、無線送受信管理サーバ3へ配車依頼を受理する旨の受理信号を無線送信し、迎え先Pへ向かう。無線送受信管理サーバ3は、車両番号101号車からの受理信号を受信すると、車両番号101号車を迎車状態にし、探車管理サーバ6へ結果を通知する。探車管理サーバ6は、その通知により、探車が成功したか否か判定する(手順S12)。
【0037】
手順S12において探車が成功したと判定された場合、車両番号101号車からの受理信号を取得した探車管理サーバ6の配車指示返信結果判定部33は、顧客Aの依頼状態を車両提示対応中とデータベース10に登録し、構内交換機1に顧客Aの内線接続依頼を行う。構内交換機1は、探車管理サーバ6からの顧客Aへの内線接続依頼を受け、顧客Aの保留を解除し、探車管理サーバ6に内線回線10を利用して内線接続させる。探車管理サーバ6は、顧客Aとの内線接続が確立したら、図4の音声応答処理部38を通じて顧客Aに迎車に向かうタクシーの車両情報と到着予定時間とを音声発信し(手順S13)、顧客Aからの回答を待つ(手順S14)。
【0038】
顧客Aは、音声応答処理部38から音声発信される車両情報と到着予定時間とを了承する場合には、音声応答処理部38から音声発信される配車了承番号をプッシュし、電話を切る。探車管理サーバ6の音声応答処理部38は、顧客Aからの配車了承番号を取得したら、配車指示返信結果判定部32を通じてデータベース7に顧客Aの依頼状態を処理完了と登録する(手順S15)。
【0039】
車両番号101号車からの受理信号がなく、手順S12で探車が成功しなかったと判定された場合、及び顧客Aからの配車了承番号を取得できず、手順S14で配車結果が受理されなかったと判定された場合には、顧客Aの依頼状態を車両提示対応待ちとデータベース10に登録し、ACDサーバ4へ未探車顧客対応登録を要求する(手順S1)。
【0040】
AVMサーバ5が図8の車両情報管理テーブルを検索した結果、迎え先Pの近辺に顧客Aの注文に対応可能な自社のタクシーが存在していない場合も同様である。この場合には、配車指示返信結果判定部33が探車回数データ保持部35をチェックし、探車回数が予め定められた回数に達するまでAVMサーバ6への問い合わせを繰り返す。そして、探車回数が予め定められた回数に達してもAVMサーバ5から該当車両なしの信号が送信された後に、顧客Aの依頼状態を車両提示対応待ちとデータベース10に登録し、ACDサーバ4へ未探車顧客対応登録を要求する。
【0041】
探車管理サーバ6からの要求を受けたACDサーバ4は、図5のオペレータ情報管理テーブル及び図6のACDログイン状態管理テーブルを確認し、図7の接続待ち管理テーブルの最前列に未探車となった顧客Aの配車注文を登録する。ACDサーバ4の呼制御管理部12は、図7の接続待ち管理テーブルの最前列に登録された顧客Aからの未探車顧客対応要求への返信を、図5のオペレータ情報管理テーブルを参照し、現在接続可能なオペレータID40003をもつオペレータが分担するオペレータ用端末装置2の情報を探車管理サーバ5へ提供する。このように、接続待ち管理テーブルの最前列に未探車となった顧客Aの配車注文を登録することにより、顧客の待ち時間を短縮することができる。
【0042】
探車管理サーバ6は、構内交換機1に対し、顧客AとオペレータID40003をもつオペレータが分担するオペレータ用端末装置2の内線接続要求を発信し、当該オペレータ用端末装置2に未探車顧客対応依頼を通知する(手順S2)。このオペレータ用端末装置2の注文登録システム2bは探車管理サーバ6からの未探車顧客対応依頼を受信し、画面上に未探車顧客対応依頼の情報を出力し、このオペレータ用端末装置2のアナログ電話機2aは構内交換機1からの顧客Bとの内線接続依頼を受信し、着信音を鳴らす。
【0043】
オペレータID40003のオペレータは、アナログ電話機2aの受話器をオフフックし、顧客Aに該当する車両が見つからなかった旨を伝える(手順S16)と共に、再探車を行うか否か問い合わせる(手順S17)。顧客AがオペレータID40003をもつオペレータに対して今回の注文をキャンセルすることを伝えた場合には、オペレータID40003をもつオペレータが分担するオペレータ用端末装置2を操作して、データベースに顧客Aの依頼状態を処理完了と登録する(手順S18)。
【0044】
手順S17で顧客Aがオペレータに再探車を依頼した場合には、手順S9に移行して探車条件の入力を行った後、手順S19に移行して手動探車方式による探車を行う。手動探車は、未探車顧客対応依頼を受けたオペレータが自己の分担するオペレータ用端末装置2を操作することにより、AVMサーバ6へ問い合わせ、対応可能な車両への配車依頼を無線送信、配車依頼を無線受信した車両からの受理信号の受信等を行う探車方法である。手動探車方式で探車を行った結果(手順S20)、探車が成功した場合には、オペレータID40003のオペレータがアナログ電話機2aを通じて顧客Aに探車結果を提示した後(手順S21)、データベース7に処理完了登録を行う(手順S22)。
【0045】
手順S20で探車が成功しなかった場合には、顧客Aに探車を続行するか否かを問い合わせ(手順S23)、手順S9に戻る。このように、オペレータ用端末装置2によって手動探車手段を選択できるようにすると、配車注文の受け付けから配車完了までの処理を一人で実行することができるので、顧客に対して良質なサービスを提供することができる。
【0046】
なお、オペレータID10005をもつ管理者が分担する端末ID004のオペレータ用端末装置2は、注文登録システム2bからログインすることにより、図10の探車処理状態管理画面を起動できるようにすることもできる。これにより、管理者は、オペレータBが受付した顧客AAAに対して探車が完了し迎車情報を提示中であり、オペレータCが受付した顧客BBBに対して探車が完了しこれから迎車情報を提示する所であり、オペレータBが受付した顧客CCCとオペレータDが受付した顧客DDDの探車が現在実行中であることがわかり、システム全体の運用状況を把握することができる。
【0047】
また、各オペレータオペレータ用端末装置2は、注文登録システム2bからログインすることにより、図11の探車履歴検索画面を起動できるようにすることもできる。これにより、オペレータは、1日分の自分の処理実績を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】実施形態に係る配車管理システムの構成図である。
【図2】実施形態に係るACDサーバの構成図である。
【図3】実施形態に係る配車可能車両検索処理部の構成図である。
【図4】実施形態に係る配車指示管理処理部の構成図である。
【図5】実施形態に係るオペレータ情報管理テーブルの一例を示す図である。
【図6】実施形態に係るACDログイン状態管理テーブルの一例を示す図である。
【図7】実施形態に係る接続待ち管理テーブルの一例を示す図である。
【図8】実施形態に係る車両情報管理テーブルの一例を示す図である。
【図9】実施形態に係る配車管理システムの動作を示すフロー図である。
【図10】管理者が利用する探車処理状況管理画面の一例を示す図である。
【図11】オペレータが利用する探車履歴検索画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
1 構内交換機
2 オペレータ用端末装置
2a アナログ電話機
2b 注文登録システム
3 無線送受信管理サーバ
4 ACDサーバ
4a ACD呼分配処理部
5 AVMサーバ
6 探車管理サーバ
6a 配車可能車両検索処理部
6b 配車指示管理処理部
7 データベース
8 LAN回線
9,10 内線回線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
公衆網に接続された構内交換機と、コールセンタに配置された複数のオペレータ用端末装置と、車両に搭載された無線送受信機との間で情報の無線送受信を行う無線送受信管理サーバと、前記公衆網を通じて前記構内交換機に顧客からの配車注文が入ったとき、対応可能な前記オペレータ用端末装置を自動的に選択して内線通話接続する自動着信呼配分サーバと、前記無線送受信管理サーバを通じて取得した車両の位置情報を管理する車両位置自動表示サーバと、前記オペレータ用端末装置からの探車依頼情報に対応可能な車両を探車する探車管理サーバと、前記探車依頼情報や顧客情報などのセンター運営情報を登録するデータベースと、これらの各機器間を接続するネットワークシステムと、内線通話接続される所要の機器間を接続する内線回線とを備え、
前記探車管理サーバは、前記データベースから取得される前記探車依頼情報と前記車両位置自動表示サーバが管理している車両の状態及び位置情報とから迎え先位置に最も近くかつ探車依頼に対応可能な車両を検索する配車可能車両検索処理部と、検索された車両に対し前記無線送受信管理サーバを通じて配車指示を無線送信する配車指示送受信管理部とを有しており、
前記配車指示を無線送信した車両から対応可能の返信が受理されたときには、前記構内交換機及び公衆網を通じて顧客に迎車の車両情報と到着時間とを音声にて伝え、顧客の了解が得られた場合には通話を終了し、
顧客の了解が得られなかった場合には、前記自動着信呼配分サーバを利用して現在対応可能なオペレータ用端末装置に関する情報を取得し、取得された情報に対応するオペレータ用端末装置に未探車顧客対応依頼を通知し、
前記配車指示を無線送信した車両から対応不可の返信があった場合及び前記配車指示を無線送信した車両から一定時間内に返信がなかった場合には、指定回数に達するまで前記配車可能車両検索処理部に繰り返し今回該当車両以外の配車可能車両を検索させ、指定回数に達しても対応可能な車両を検索できない場合には、前記自動着信呼配分サーバを利用して現在対応可能なオペレータ用端末装置に関する情報を取得し、取得された情報に対応するオペレータ用端末装置に未探車顧客対応依頼を通知することを特徴とする配車管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の配車管理システムにおいて、前記オペレータ用端末装置に、前記顧客からの配車注文に含まれる迎え先位置情報と前記車両位置自動表示サーバが管理している車両の状態及び位置情報とから迎え先位置に最も近くかつ配車注文に対応可能な車両を手動にて検索する手動探車手段と、前記データベースに前記探車依頼情報を登録する自動探車手段とを備え、前記探車管理サーバから前記未探車顧客対応依頼が通知されたとき、前記オペレータ用端末装置は、前記手動探車手段又は前記自動探車手段のいずれかを選択して探車処理を続行できることを特徴とする配車管理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の配車管理システムにおいて、前記自動着信呼配分サーバは、前記探車管理サーバから前記未探車顧客対応依頼が通知されたとき、前記構内交換機が受信した顧客からの接続要求を受信順に登録する接続待ち管理テーブルの最前列に前記未探車顧客対応依頼を割り込み登録することを特徴とする配車管理システム。
【請求項1】
公衆網に接続された構内交換機と、コールセンタに配置された複数のオペレータ用端末装置と、車両に搭載された無線送受信機との間で情報の無線送受信を行う無線送受信管理サーバと、前記公衆網を通じて前記構内交換機に顧客からの配車注文が入ったとき、対応可能な前記オペレータ用端末装置を自動的に選択して内線通話接続する自動着信呼配分サーバと、前記無線送受信管理サーバを通じて取得した車両の位置情報を管理する車両位置自動表示サーバと、前記オペレータ用端末装置からの探車依頼情報に対応可能な車両を探車する探車管理サーバと、前記探車依頼情報や顧客情報などのセンター運営情報を登録するデータベースと、これらの各機器間を接続するネットワークシステムと、内線通話接続される所要の機器間を接続する内線回線とを備え、
前記探車管理サーバは、前記データベースから取得される前記探車依頼情報と前記車両位置自動表示サーバが管理している車両の状態及び位置情報とから迎え先位置に最も近くかつ探車依頼に対応可能な車両を検索する配車可能車両検索処理部と、検索された車両に対し前記無線送受信管理サーバを通じて配車指示を無線送信する配車指示送受信管理部とを有しており、
前記配車指示を無線送信した車両から対応可能の返信が受理されたときには、前記構内交換機及び公衆網を通じて顧客に迎車の車両情報と到着時間とを音声にて伝え、顧客の了解が得られた場合には通話を終了し、
顧客の了解が得られなかった場合には、前記自動着信呼配分サーバを利用して現在対応可能なオペレータ用端末装置に関する情報を取得し、取得された情報に対応するオペレータ用端末装置に未探車顧客対応依頼を通知し、
前記配車指示を無線送信した車両から対応不可の返信があった場合及び前記配車指示を無線送信した車両から一定時間内に返信がなかった場合には、指定回数に達するまで前記配車可能車両検索処理部に繰り返し今回該当車両以外の配車可能車両を検索させ、指定回数に達しても対応可能な車両を検索できない場合には、前記自動着信呼配分サーバを利用して現在対応可能なオペレータ用端末装置に関する情報を取得し、取得された情報に対応するオペレータ用端末装置に未探車顧客対応依頼を通知することを特徴とする配車管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の配車管理システムにおいて、前記オペレータ用端末装置に、前記顧客からの配車注文に含まれる迎え先位置情報と前記車両位置自動表示サーバが管理している車両の状態及び位置情報とから迎え先位置に最も近くかつ配車注文に対応可能な車両を手動にて検索する手動探車手段と、前記データベースに前記探車依頼情報を登録する自動探車手段とを備え、前記探車管理サーバから前記未探車顧客対応依頼が通知されたとき、前記オペレータ用端末装置は、前記手動探車手段又は前記自動探車手段のいずれかを選択して探車処理を続行できることを特徴とする配車管理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の配車管理システムにおいて、前記自動着信呼配分サーバは、前記探車管理サーバから前記未探車顧客対応依頼が通知されたとき、前記構内交換機が受信した顧客からの接続要求を受信順に登録する接続待ち管理テーブルの最前列に前記未探車顧客対応依頼を割り込み登録することを特徴とする配車管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−146216(P2008−146216A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−330624(P2006−330624)
【出願日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【出願人】(000153443)株式会社日立情報制御ソリューションズ (359)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【出願人】(000153443)株式会社日立情報制御ソリューションズ (359)
【Fターム(参考)】
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