説明

酸化染毛剤又は脱色剤組成物

【課題】毛髪に塗布し、すすぎ、シャンプーで処理する一連の行動において、毛髪のきしみ感や絡まりを防止する効果に優れ、毛髪につやと保湿性及びまとまり易さを付与すると共に、染色性・染色堅牢性が良好な酸化染毛剤又は脱色剤組成物を提供する。
【解決手段】(A)淡水魚由来のコラーゲンの加水分解物及び/又はその誘導体と、(B)不揮発性シリコーンを含有することを特徴とする酸化染毛剤又は脱色剤組成物。またこの酸化染毛剤又は脱色剤組成物において(A)淡水魚由来のコラーゲンの加水分解物及び/又はその誘導体は、ティラピアの魚鱗由来であることが好ましく、(B)不揮発性シリコーンが、粒径10nm〜1μmの高分子シリコーンの水性エマルジョンであることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化染毛剤又は脱色剤組成物に関し、詳しくは、この組成物を毛髪に塗布し、すすぎ、シャンプーで処理する一連の行動において、毛髪のきしみ感や絡まりを防止する効果に優れ、毛髪につやと保湿性及びまとまり易さを付与すると共に、染色性・染色堅牢性が良好な酸化染毛剤又は脱色剤組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
毛髪の脱色及び染色には、アルカリ剤、酸化剤等の共存下での酸化反応によって毛髪を脱色ないし染色する、酸化性の染毛剤又は脱色剤が広く使用されている。
しかし、酸化性の染毛剤又は脱色剤を使用した際、毛髪はアルカリ剤による膨潤、酸化剤による毛髪ケラチンタンパク質の酸化分解、毛髪内部のタンパク質の溶出など、様々な毛髪ダメージが発生する。毛髪表面においては、キューティクルの剥がれ、リフトアップなどが見られ、平滑性が失われる。そのため、水洗、シャンプー又は乾燥時に、髪の絡まり、きしみ感、硬さ、ごわつき、パサつき等を生じたり、ツヤがなくなったり、まとまりが悪くなったりしてしまうという問題がある。また、酸化染毛剤や脱色剤の使用者はシャンプー後の髪の濡れている時点におけるきしみ感や絡まりによって、染毛又は脱色処理による髪のダメージを最も感じるが、酸化染毛剤や脱色剤の使用者の髪は度重なる施術等により損傷を受けている場合が多く、きしみ感や絡まりの問題はより大きなものであった。さらに、塗布時、すすぎ時、シャンプー処理時等、髪の濡れている時点におけるきしみや絡まりの発生は、乾いているときに比べて毛髪に物理的ダメージを与える。
【0003】
これらの問題を解決する方法として、酸化染毛剤又は脱色剤に様々なコンディショニング成分又は油剤などを配合することが報告されている。例えばアクリル酸とカチオン性モノマーからなる特定の両性ポリマーを含有した染毛剤組成物(特許文献1)が開示されているが、毛髪損傷防止や、きしみ等感触面において十分満足できるには至っていない。また、シリコーンとカチオン性ポリマーを含有する酸性染毛料(特許文献2,3)や、シリコーンとカチオン性ポリマーを含有する染毛剤(特許文献4,5,6,7,8)、特定のカチオン性ポリマーと蛋白加水物を含有する染毛剤(特許文献9)も報告されているが、これらもまた、毛髪損傷防止や、きしみ等感触面において十分満足できるには至っていない。
【0004】
一方、損傷防止や保湿性の付与等の目的でコラーゲンの加水分解物及び/又はその誘導体を染毛剤に配合することは以前から報告されている(特許文献10,11,12)。従来より一般的に使用されてきたコラーゲンの加水分解物及び/又はその誘導体は、牛や豚の皮や骨を原料としたものであったが、近年原料臭・安全性の面で、動物由来のものより魚由来のもののほうが優れているとの報告(特許文献13)がある。魚由来のコラーゲンの加水分解物及び/又はその誘導体を染毛剤に配合することに関しては、海洋性コラーゲンの加水分解物及び/又はその誘導体を含有する染毛剤(特許文献14)が報告されているが、海洋性コラーゲンは高価であるため製造コストが高くなってしまう。
【0005】
【特許文献1】特開2000−7542号公報
【特許文献2】特開平5−221835号公報
【特許文献3】特開平5−194161号公報
【特許文献4】特表2003−516334号公報
【特許文献5】特表2003−535049号公報
【特許文献6】特表2004−529933号公報
【特許文献7】特開2005−23025号公報
【特許文献8】特開2007−45740号公報
【特許文献9】特開2002−338443号公報
【特許文献10】特開平10−182371 号公報
【特許文献11】特開平7−17836号公報
【特許文献12】特開平7−330559 号公報
【特許文献13】特開2003−277241号公報
【特許文献14】特開2005−343826号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記事情において、本発明の目的とするところは、毛髪に塗布し、すすぎ、シャンプーで処理する一連の行動において、毛髪のきしみ感や絡まりを防止する効果に優れ、毛髪につやと保湿性及びまとまり易さを付与すると共に、染色性・染色堅牢性が良好な酸化染毛剤又は脱色剤組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は上記事情に鑑み、鋭意研究した結果、後述の染毛剤組成物が、毛髪に塗布し、すすぎ、シャンプーで処理する一連の行動において、毛髪のきしみ感や絡まりを防止する効果に優れ、毛髪につやと保湿性及びまとまり易さを付与すると共に、染色性・染色堅牢性が良好であることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明の請求項1は、(A)淡水魚由来のコラーゲンの加水分解物及び/又はその誘導体と、(B)不揮発性シリコーンを含有することを特徴とする酸化染毛剤又は脱色剤組成物である。またこの酸化染毛剤又は脱色剤組成物において(A)淡水魚由来のコラーゲンの加水分解物及び/又はその誘導体は、ティラピアの魚鱗由来であることが好ましく、(B)不揮発性シリコーンが、粒径10nm〜1μmの高分子シリコーンの水性エマルジョンであることが好ましい。
またさらに、(C)カチオン性ポリマーを含有することが好ましく、(C)カチオン性ポリマーが、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体であることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明によれば、酸化染毛剤又は脱色剤組成物に関して、この組成物を毛髪に塗布し、すすぎ、シャンプーで処理する一連の行動において、毛髪のきしみ感や絡まりを防止する効果に優れ、毛髪につやと保湿性及びまとまり易さを付与すると共に、染色性・染色堅牢性が良好な酸化染毛剤又は脱色剤組成物を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】
本発明に用いる(A)淡水魚由来のコラーゲンの加水分解物/又はその誘導体は、毛髪に保湿性、ハリ・コシ、ツヤ、滑らかさを付与するために配合する。淡水魚由来のコラーゲンの加水分解物は、淡水魚由来であれば魚種は問わないが、入手のしやすさや取り扱いの容易さから、大型で大量の鱗を有する魚、例えば、ティラピア、鯉、鮒などが好ましく、これらの魚の鱗、骨、皮などから得られたコラーゲンを部分的に加水分解して得られる加水分解物を用いる。また、淡水魚由来の加水分解コラーゲン誘導体としては、例えば、N−第4級アンモニウム誘導体、N−アシル化誘導体またはその塩、N−シリル化誘導体、エステル誘導体などが挙げられる。そして、これらの淡水魚由来のコラーゲンの加水分解物及び/又はその誘導体は、それぞれ単独で用いても良いし、また2種以上併用しても良い。
【0012】
これら、淡水魚由来のコラーゲンの加水分解物及び/又はその誘導体の好ましい分子量としては200〜5000であり、この範囲であれば毛髪への吸着性の面において優れている。その配合量としては、使用時における濃度が0.01〜10.0質量%が毛髪への吸着性の面において好ましく、保湿及び補修効果が期待できる。さらに好ましくは0.05〜5.0質量%であり、十分な保湿及び保湿効果が得られる。
【0013】
本発明に用いる(B)不揮発性シリコーンは、この組成物を毛髪に塗布し、すすぎ、シャンプーで処理する一連の行動において、毛髪のきしみ感や絡まりを防止するために必要であり、かつ乾燥後の毛髪につや、やわらかさ、滑らかさ、まとまり易さを与えることにも寄与する。不揮発性シリコーンとしては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチコノール、メチルハイドロジェンポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、アルキル変性シリコーン等が挙げられ、それぞれ単独で用いても良いし、また2種以上併用しても良い。
【0014】
これら不揮発性シリコーンの中でも、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチコノール、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の高分子シリコーンを水中に乳化した粒径10nm〜1μmの水中油型エマルジョンを用いることが好ましい。この範囲であれば毛髪への吸着性の面においてより好ましく、きしみの軽減、ツヤ、やわらかさ、なめらかさ、まとまりの付与等のコンディショニング効果が優れている。
【0015】
なお、本発明の高分子シリコーンの水性エマルジョンにおける「粒径」とは、例えば、光子相関分光法を応用した粒度分布分析装置サブミクロンサイザーBL−90(BROOKHAVEN INSTRUMENTS CORPORATION製)を用い、調製直後に測定して求めた平均粒径のことである。
【0016】
また、上記粒径の範囲にあれば、高分子シリコーンの水性エマルジョンの粒度分布はブロードであってもシャープであっても構わない。
【0017】
また、高分子シリコーンの水性エマルジョンを配合した染毛剤組成物の第1剤または第2剤を製造する際には、高分子シリコーンの水性エマルジョンは50℃以下の低温で添加する製造方法によって行われることが望ましい。この製造方法によれば、染毛剤組成物を形成している乳化エマルジョンとの合一が起こり難く、目的とする効果が充分に発揮されるためである。
【0018】
これら、高分子シリコーンの水性エマルジョンの好ましい具体的な例としては、KM−902、KM−910(信越化学社製)、BY22−029、BY22−050A、BY22−060、シリコンSM8702C(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)等が挙げられる。
【0019】
不揮発性シリコーンの配合量としては、使用時における濃度が0.1〜5質量%が好ましく、さらに好ましくは0.5〜2質量%となるように配合される。この範囲であれば、組成物を毛髪に塗布し、すすぎ、シャンプーで処理する一連の行動において、毛髪の櫛通り性が増大し、きしみ感や絡まりを防止する効果が高くなる。また、乾燥後の風合いも良くなる。
【0020】
本発明に用いる(C)カチオン性ポリマーは、組成物を毛髪に塗布し、すすぎ、シャンプーで処理する一連の行動において、毛髪のきしみ感や絡まりを防止するために必要であり、かつ乾燥後の毛髪につや、やわらかさ、滑らかさ、ボリューム感、まとまり易さを与えることにも寄与する。カチオン性ポリマーとは、カチオン基又はカチオン基にイオン化され得る基を有するポリマーをいい、全体としてカチオン性となる両性ポリマーも含まれる。すなわち、カチオン性ポリマーとしては、ポリマー鎖の側鎖にアミノ基又はアンモニウム基を含むか、又はジアリル4級アンモニウム塩を構成単位として含む水溶液のもの、例えばカチオン化セルロース誘導体、カチオン性澱粉、カチオン化グアーガム誘導体、ジアリル4級アンモニウム塩の重合体又は共重合体、4級化ポリビニルピロリドン誘導体等が挙げられる。これらのうち、前述の効果及び剤の安定性の点から、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体が最も好ましい。
【0021】
カチオン性ポリマーの配合量としては、使用時における濃度が、カチオン性ポリマーの純分換算として、0.1〜5質量%が好ましく、より好ましくは、0.2〜2質量%である。この範囲であれば、組成物を毛髪に塗布し、すすぎ、シャンプーで処理する一連の行動において、毛髪の櫛通り性が増大し、きしみ感や絡まりを防止する効果が特に優れている。また、乾燥後の風合いも良くなる。
【0022】
塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体は、塩化ジメチルジアリルアンモニウムとアクリル酸との共重合体であり、毛髪への吸着性を良好にするには、塩化ジメチルジアリルアンモニウム70〜99質量%とアクリル酸1〜30質量%とを共重合させたものが好ましく、塩化ジメチルジアリルアンモニウム85〜98質量%とアクリル酸2〜15質量%とを共重合させたものが更に好ましい。その平均分子量としては50,000〜5,000,000が好ましく、更に好ましくは100,000〜3,000,000である。これら、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体の好ましい具体的な例としては、マーコート280、マーコート295(オンデオ ナルコ カンパニー製)、Polysol HQ(Polygon社製)などが挙げられ、これらの中でもマーコート295が最も好ましい。
【0023】
本発明においては、(A)淡水魚由来のコラーゲンの加水分解物及び/又はその誘導体と、(B)不揮発性シリコーン、(C)カチオン性ポリマーは染毛剤組成物のアルカリまたは酸化染料中間体を含む第1剤と、酸化剤を含む第2剤のいずれか一方、或いは両方に配合されてもよいが、第1剤に高分子シリコーンの水性エマルジョンと塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体の両方を配合した場合、高分子シリコーンの水性エマルジョンの安定性、毛髪のツヤと毛髪の滑らさにおいて高い効果が発揮されるため好ましい。
【0024】
また、本発明の染毛剤組成物は、染毛効果、仕上がり効果及び使用性及び塗布のしやすさ等の観点から、粘度を20℃において、1,000〜50,000mPa・sの範囲に調整した乳液状またはクリーム状にすることが好ましい。また、より好ましくは、3,000〜30,000mPa・sの範囲に調整した乳液状またはクリーム状である。粘度がこの範囲の場合には、毛髪への浸透が高く使用時に垂れ落ちが生じ難く、また、毛髪へ塗布した際に染液のノビがよくなり、充分に毛髪に薬剤を浸透させることができ、ムラ染めも生じないため好ましい。
【0025】
本発明の染毛剤組成物中には、上記成分の他に、通常染毛剤で用いられる一般的な成分である酸化染料中間体、カプラー、直接染料、アルカリ剤、酸化剤等が適宜配合される。
【0026】
酸化染料中間体としては、例えば、フェニレンジアミン類、アミノフェノール類、ジアミノピリジン類及びそれらの塩類が挙げられ、これらの中でも、p−フェニレンジアミン、p−トルイレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、2−(2’−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2−クロロ−p−フェニレンジアミン、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、p−メチルアミノフェノール、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、p−アミノフェニルスルファミン酸、2,5−ジアミノピリジン及びそれらの塩類が染毛力の点から好ましい。
【0027】
カプラーとしては、例えば、レゾルシン、ピロガロール、m−アミノフェノール、m−フェニレンジアミン、o−アミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール、1:2,4ペンゼントリオール、トルエン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、ハイドロキノン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、3,3’−イミノジフェノール、1:2−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノ−o−クレゾール、ジフェニルアミン、p−メチルアミノフェノール、フロログルシン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、1−メトキシ−2−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール及びそれらの塩類がある。また、「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載されたものも、適宜、用いることができる。
【0028】
直接染料は、例えば、ニトロ系染料、HC染料、タール色素や、天然色素等の公知のものが使用でき、1種または2種以上を併用しても良い。その中でも、ニトロ系染料、アゾ染料、ニトロソ染料、またはインジゴ染料が、良好な染毛効果を得られ好ましい。直接染料の具体例としては、例えば、ニトロ−p−フェニレンジアミン、p−ニトロ−o−フェニレンジアミン、p−ニトロ−m−フェニレンジアミン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、ピクラミン酸、3−アミノ−4−ヒドロキシニトロベンゼン、2−アミノ−5−ヒドロキシニトロベンゼン、2−アミノ−3−ヒドロキシニトロベンゼン、2−アミノ−5−N,N−ビス−β−ヒドロキシエチルアミノニトロベンゼン、2−アミノ−4−クロロ−5−N−β−ヒドロキシエチルアミノニトロベンゼン、2−アミノ−4−メチル−5−N−β−ヒドロキシエチルアミノニトロベンゼン、3,4−ビス−(N−β−ヒドロキシエチルアミノ)ニトロベンゼン、2−アミノ−4−メチル−5−N−β,γ−ジヒドロキシプロピルアミノニトロベンゼン、2−アミノ−4−メチル−5−β−アミノエチルアミノニトロベンゼン、2−アミノ−4−ヒドロキシニトロベンゼン、及び特に有利なものとして;3,4−ジアミノニトロベンゼン、2,5−ジアミノニトロベンゼン、2−アミノ−5−N−β−ヒドロキシエチルアミノニトロベンゼン、2−N−β−ヒドロキシエチルアミノ−5−N,N−ビス−β−ヒドロキシエチルアミノニトロベンゼン、2−N−メチルアミノ−5−N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)アミノニトロベンゼン、2−N−メチルアミノ−5−N−メチル−N−β−ヒドロキシエチルアミノニトロベンゼン、2−N−β−ヒドロキシエチルアミノ−5−ヒドロキシニトロベンゼン、3−メトキシ−4−N−β−ヒドロキシエチルアミノニトロベンゼン、4−ニトロ−3−メチルアミノフェノキシエタノール、2−N−β−ヒドロキシエチルアミノ−5−アミノニトロベンゼン、2−N−β−ヒドロキシエチルアミノニトロベンゼン、3−アミノ−4−N−β−ヒドロキシエチルアミノニトロベンゼン、3−β−ヒドロキシエチロキシ−4−N−β−ヒドロキシエチルアミノニトロベンゼン、2−アミノ−5−N−メチルアミノニトロベンゼン、2−アミノ−3−メチルニトロベンゼン、2−N−β−ヒドロキシエチルアミノ−5−β,γ−ジヒドロキシプロピロキシニトロベンゼン、3−ヒドロキシ−4−N−β−ヒドロキシエチルアミノニトロベンゼン、3−ヒドロキシ−4−アミノニトロベンゼン、2,5−N,N′−β−ヒドロキシエチルアミノニトロベンゼン、2−N−メチルアミノ−4−o−β,γ−ジヒドロキシプロピロキシニトロベンゼン、2−N−β−アミノエチルアミノ−5−N,N−ビス−(β−ヒドロキシエチル)アミノニトロベンゼン、2−N−β−アミノエチルアミノ−4−メトキシニトロベンゼン、2−N−β−アミノエチルアミノ−5−β−ヒドロキシエチロキシニトロベンゼン、1−アミノ−4−メチルアミノアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノンそれらの塩及び、「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」(昭和41年告示、厚生省)により定められた染料(以下法定色素と略す)のうち、黄色403号の(1)等のニトロ系染料、同じく法定色素、赤色2号、赤色102号、赤色201号、赤色225号、赤色227号、赤色501号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色505号、赤色506号、だいだい色205号、だいだい色402号、だいだい色403号、黄色4号、黄色5号、黄色402号、黄色404号、黄色405号、黄色406号、黄色407号、かっ色201号、黒色401号等のアゾ染料、同じく緑色401号等のニトロソ染料、同じく青色1号、青色202号、青色203号、青色205号、緑色3号、緑色205号、緑色402号等のトリフェニルメタン染料、同じく、赤色3号、赤色104号の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、赤色218号、赤色230号の(1)、赤色230号の(2)、赤色231号、赤色232号、赤色401号、だいだい色201号、だいだい色207号、黄色201号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)等のキサンテン染料、同じく、黄色203号、黄色204号等のキノリン染料、1−アミノ4−メチルアミノアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノン、法定色素青色403号、緑色201号、緑色202号、紫色201号、紫色401号等のアントラキノン染料、同じく青色2号、青色201号等のインジゴ染料等がある。
【0029】
アルカリ剤としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン及び2−アミノ−2−メチルプロパノール等のアルカノールアミン類、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を、必要に応じて配合することができる。好ましいアルカリ剤としては、アンモニア、アンモニウム塩、モノエタノールアミンである。また、これらのアルカリ剤はそれぞれ単独、または2種以上を混合して使用され、アルカリ剤の配合量は、所望する脱色力によって適宜配合されるが、一般的な配合量としては第1剤と第2剤を混合した際、pHが9〜11の範囲に調整する為に適宜調整する。また、例えば、緩衝剤を配合することにより調整することができる。緩衝剤としては、例えば、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウムがある。
【0030】
酸化剤としては、例えば過酸化水素、過炭酸塩、過ホウ酸塩、過硫酸塩、過酸化ナトリウム、過酸化カルシウム、リン酸塩の過酸化水素付加物、ピロリン酸塩の過酸化水素付加物、過酸化尿素、過酸化メラミン等が挙げられ、その中でも過酸化水素が好ましい。また、これらの酸化剤はそれぞれ単独、または2種以上を混合して使用することができ、酸化剤の配合量は、所望する脱色力によって適宜配合されるが、第2剤中に1〜10質量%が好ましく、2〜6質量%がより好ましい。
【0031】
本発明の染毛剤組成物は、通常化粧品分野で用いられる他の任意成分を本発明の効果を妨げない範囲で加えることができる。このような任意成分としては、例えばラウリルアルコール,ミリスチルアルコール,セチルアルコール,ステアリルアルコール,セトステアリルアルコール,ベヘニルアルコール,イソステアリルアルコール,オレイルアルコール,2−ヘキシルデカノール,2−オクチルドデカノール,2−デシルテトラデカノール等の高級アルコール、アボカド油,ホホバ油,マカデミアンナッツ油,オリーブ油のグリセライド等の油脂類、ミツロウ,ラノリン等のロウ類、流動パラフィン,固形パラフィン,イソパラフィン,スクワラン等の炭化水素類、ミリスチン酸イソプロピル,ミリスチン酸オクチルドデシル等のエステル類、オレイン酸ジエタノールアミド,ラウリン酸ジエタノールアミド等のアミド類、ジメチルポリシロキサン,メチルフェニルポリシロキサン,ポリエーテル変性シリコーン等のシリコーン誘導体、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム,ジステアリルジメチルアンモニウム等のカチオン性界面活性剤、ラウリルヒドロキシスルホベタイン,ラウリルジメチルカルボベタイン等の両性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル,ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等の非イオン界面活性剤、フィブロイン,コンキオリン,大豆蛋白,小麦蛋白,ケラチン等の蛋白質の加水分解物、及びこれらを4級化したカチオン変性蛋白質等のポリペプタイド、多価アルコール,ピロリドンカルボン酸ナトリウム,ヒアルロン酸等の保湿剤、パラベン等の防腐剤、エデト酸塩,ポリリン酸ナトリウム,クエン酸ナトリウム,ヒドロキシエタンジホスホン酸等のキレート剤、フェナセチン等の安定化剤、チオグリコール酸,亜硫酸塩,アスコルビン酸等の酸化防止剤、その他、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、色素、香料、顔料、紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0032】
本発明の染毛剤組成物は、アルカリ剤と染料が配合された第1剤と酸化剤が配合された2剤型の酸化染毛剤、更に過硫酸塩を含有した第3剤を混合する3剤型の染毛剤としても利用できる。
【0033】
本発明の染毛剤組成物は常法に従って製造でき、その剤型は液状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ペースト状、フォーム状、スプレー状、粉末状等とすることができ、これらの中でも、乳液状、クリーム状またはフォーム状のものが、染毛時の毛髪への付着性がよく、ツヤ、染色性及び堅牢性の点で好ましい。
【0034】
また、本発明の染毛剤組成物は、樹脂ボトル、金属チューブ、樹脂チュープ、エアゾール缶、二剤同時吐出機構エアゾール容器等に充填され、使用直前にアルカリ剤を含む第1剤と酸化剤を含む第2剤が質量比で2:1〜1:2の割合で混合されて使用するものに最適である。
【0035】
本発明に係る染毛剤組成物は種々の目的、例えば、頭髪の染色、頭髪の脱色脱染、皮膚体毛の脱色剤、かつら等の装飾具の染毛や脱色剤等として用いることも可能である。
【実施例】
【0036】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。実施例に先立ち、実施例で用いた評価法を説明する。
【0037】
(1)染色試験
ヒト由来の白髪からなる毛束(長さ10cm,重さ2g)を作成し、まずラウリル硫酸ナトリウム水溶液(5%)にて洗浄し、微温湯で十分にすすいだ後、一昼夜風乾させた。その後、本発明の染毛剤組成物(実施例及び比較例)を毛束に塗布し、30℃で30分間放置した。次いで、水洗後、風乾させた。20名の専門のパネラーにより、染毛性について、以下に示す評価基準により比較評価した。
【0038】
評価基準
◎:均一に染着していると答えた被験者の数が17人以上
○:均一に染着していると答えた被験者の数が12人以上,17人未満
△:均一に染着していると答えた被験者の数が8人以上,12人未満
×:均一に染着していると答えた被験者の数が8人未満
【0039】
(2)ツヤ試験
前記染色性試験に供した毛束を室温にて24時間風乾し、次に、ゴニオフォトメーター(村上色彩研究所社製)を用いて光反射特性の試験行なった。入射角30度で光を入射し、0〜90度における反射光を計測し、拡散反射光量(0度における反射光量)と正反射光量(最大反射光量)の値から、下記式に従ってツヤ値を算出し、以下の評価基準で評価した。
ツヤ値 = (正反射光量−拡散反射光量)/拡散反射光量
【0040】
評価基準
◎:ツヤ値が18以上
○:ツヤ値が16以上,18未満
△:ツヤ値が12以上,16未満
×:ツヤ値が12未満
【0041】
(3)保湿性試験
ヒト由来の白髪からなる毛束(長さ20cm,重さ30g)を作成し、まずラウリル硫酸ナトリウム水溶液(5%)にて洗浄し、微温湯で十分にすすいだ後、一昼夜風乾させた。その後、本発明の染毛剤組成物(実施例及び比較例)を毛束に塗布し、30℃で30分間放置した。次いで、水洗後、風乾させた。20名の専門のパネラーによって触診により保湿性を評価した。評価の基準は以下の通りである。
【0042】
保湿感評価基準
◎:しっとりしていると答えた被験者の数が17人以上
○:しっとりしていると答えた被験者の数が12人以上,17人未満
△:しっとりしていると答えた被験者の数が8人以上,12人未満
×:しっとりしていると答えた被験者の数が8人未満
【0043】
(4)まとまり性試験
前記染色性試験に供した毛束を、20名の専門パネラーによって目視によりまとまりと評価した。
【0044】
まとまり性評価基準
◎:まとまっていると答えた被験者の数が17人以上
○:まとまっていると答えた被験者の数が12人以上,17人未満
△:まとまっていると答えた被験者の数が8人以上,12人未満
×:まとまっていると答えた被験者の数が8人未満
【0045】
(5)くし通り試験
染毛剤を塗布し、すすぎ、シャンプー処理する一連の行動における毛髪のきしみ感や絡まりを評価するために、上記一連の各段階においてコーミングテスター(Model S−3型,テクノハシモト社製)を用いて毛髪のくし通り性により評価した。
まずヒト由来の黒髪からなる毛束(長さ20cm、重さ10g)を作成した。その毛束をラウリル硫酸ナトリウム水溶液(5%)にて洗浄し、微温湯で十分にすすいだ後、風乾させた。その後、本発明の染毛剤組成物(実施例及び比較例)を毛束に乗せ、コーミングテスターを用いて塗布時のくし通り性を、くしを通す際の積算荷重(N)として測定しながら毛束全体に塗布した。この測定を各サンプルとも10回繰り返し、その平均値を各サンプルの評価値とした。評価基準は以下の通りである。
【0046】
くし通り性(塗布時)評価基準
◎:積算荷重290(N)未満
○:積算荷重290(N)以上,320(N)未満
△:積算荷重320(N)以上,350(N)未満
×:積算荷重350(N)以上
【0047】
測定後、30℃で30分間放置した。次いでコーミングテスターにより、微温湯のシャワーで水洗しながら、すすぎ時のくし通り性を同様に積算荷重(N)として測定した。この測定を各サンプルとも10回繰り返し、その平均値を各サンプルの評価値とした。評価基準は以下の通りである。
【0048】
くし通り性(すすぎ時)評価基準
◎:積算荷重200(N)未満
○:積算荷重200(N)以上,230(N)未満
△:積算荷重230(N)以上,260(N)未満
×:積算荷重260(N)以上
【0049】
測定後、ラウリル硫酸ナトリウム水溶液(5%)にて1分間浸漬後、コーミングテスターによりブラッシングし、シャンプー泡立て時のくし通り性を積算荷重(N)として同様に測定した。測定は各サンプルとも10回繰り返し、その平均値を各サンプルの評価値とした。評価基準は以下の通りである。
【0050】
くし通り性(泡立て時)評価基準
◎:積算荷重220(N)未満
○:積算荷重220(N)以上,250(N)未満
△:積算荷重250(N)以上,280(N)未満
×:積算荷重280(N)以上
【0051】
測定後、微温湯のシャワーで水洗しながら、シャンプーすすぎ時のくし通り性を同様に積算荷重(N)として測定した。測定は各サンプルとも10回繰り返し、その平均値を各サンプルの評価値とした。評価基準は以下の通りである。
【0052】
くし通り性(シャンプーすすぎ時)評価基準
◎:積算荷重170(N)未満
○:積算荷重170(N)以上,200(N)未満
△:積算荷重200(N)以上,230(N)未満
×:積算荷重230(N)以上
【0053】
さらに、乾燥後も同様にくし通り性を積算荷重(N)として測定した。測定は各サンプルとも10回繰り返し、その平均値を各サンプルの評価値とした。評価基準は以下の通りである。
【0054】
くし通り性(乾燥後)評価基準
◎:積算荷重200(N)未満
○:積算荷重200(N)以上,230(N)未満
△:積算荷重230(N)以上,260(N)未満
×:積算荷重260(N)以上
【0055】
(6)染色堅牢性試験
ヒト由来の白髪からなる毛束(長さ10cm,重さ2g)2本を作成し、まずラウリル硫酸ナトリウム水溶液(5%)にて洗浄し、微温湯で十分にすすいだ後、一昼夜風乾させた。その後、本発明の染毛剤組成物(実施例及び比較例)を毛束に塗布し、30℃で30分間放置した。次いで、水洗後、風乾させた。その後、2本のうち1本の毛束を市販のシャンプーで洗浄、風乾を繰り返しで30回行った。シャンプー処理した毛束とシャンプー処理していない毛束を、20名の被験者によって目視により染色状態を観察した。評価基準は以下の通りである。
【0056】
染色堅牢性評価基準
◎:染色状態に違いがないと答えた被験者が17人以上
○:染色状態に違いがないと答えた被験者が12人以上,17人未満
△:染色状態に違いがないと答えた被験者が8人以上,12人未満
×:染色状態に違いがないと答えた被験者が8人未満
【0057】
実施例1−10、比較例1−4の表1に示す配合組成の染毛剤を常法に従って製造し、第1剤と第2剤を1:1の比率で混合したものについて、染毛性、染毛後のツヤ、くし通り性及び堅牢性について評価した。その結果を併せて表1に示す。
【0058】
【表1】

【0059】
表1より明らかなように、本発明の染毛剤組成物(実施例1−11)は、毛髪に塗布し、すすぎ、シャンプーで処理する一連の行動において、毛髪のきしみ感や絡まりを防止する効果に優れ、毛髪につやと保湿性及びまとまり易さを付与すると共に、染色性・染色堅牢性が良好であることが認められた。
一方、本発明の必須成分を含有しない染毛剤組成物(比較例1−4)は、染毛性、染毛後のツヤ、保湿性、まとまり、染毛中〜染毛後のくし通り、及び堅牢性のいずれかの項目において劣っており、本発明の目的を達成できなかった。
【0060】
実施例12
下記組成の染毛剤第1剤及び第2剤を調整し、第1剤と第2剤を1:1の比率で混合し、染毛性、染毛後のツヤ、保湿性、まとまり、くし通り性及び堅牢性を評価した。
(第1剤)
組成 配合量(質量%)
パラフェニレンジアミン 0.5
レゾルシン 0.5
塩酸2,4−フェノキシエタノール 0.1
メタアミノフェノール 0.1
強アンモニア水(28重量%) 4.0
重炭酸アンモニウム 1.0
ステアリルアルコール 3.0
イソステアリン酸イソプロピル 0.4
セバシン酸ジエチル 0.1
ミツロウ 0.4
ローズヒップ油 0.5
POE(5)セチルエーテル 0.2
POE(25)ステアリルエーテル 0.6
ジプロピレングリコール 5.0
ポリエチレングリコール200 5.0
チオグリコール酸アンモニウム 0.4
マーコート295 ※1 2.0
プロモイスWU−32R ※2 1.0
オクラエキス 0.5
ニンジンエキス 0.5
加水分解コムギ末 0.5
加水分解シルク液 0.5
加水分解コンキオリン液 0.1
ローズ水 0.5
エデト酸四ナトリウム 0.1
シリコンKM−910 ※3 5.0
精製水 残 部
※1:塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体液(40.0%溶液,オンデオ ナルコ カンパニー製),※2:加水分解コラーゲン液(30%溶液,成和化成社製),※3:高重合シリコーン(300万cs,60%エマルジョン,粒径=500nm,信越化学社製)
【0061】
(第2剤)
組成 配合量(質量%)
過酸化水素水(35重量%) 17.0
セタノール 6.0
ミリスチン酸イソプロピル 0.2
ポリオキシエチレン(5)セチルエーテル 2.0
ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル 1.0
ポリオキシエチレン(40)セチルエーテル 1.0
ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.2
リン酸二ナトリウム 0.3
精製水 残 部
【0062】
実施例13
下記組成の染毛剤第1剤及び第2剤を調整し、第1剤と第2剤を1:2の比率で混合し、染毛性、染毛後のツヤ、保湿性、まとまり、くし通り性及び堅牢性を評価した。
(第1剤)
組成 配合量(質量%)
パラフェニレンジアミン 0.4
トルエン−2,5−ジアミン 0.4
パラアミノフェノール 0.5
メタアミノフェノール 0.2
2−メチル−5−アミノフェノール 0.1
レゾルシン 0.4
強アンモニア水(28重量%) 1.5
モノエタノールアミン 3.0
セトステアリルアルコール 7.0
オクチルドデカノール 1.0
オリーブ油 1.0
シア脂 1.0
POE(40)セチルエーテル 2.0
POE(2)ラウリルエーテル 1.0
プロピレングリコール 10.0
アスコルビン酸ナトリウム 0.8
亜硫酸ナトリウム 0.4
マーコート280 ※1 3.0
プロモイスWU−32R ※2 1.0
加水分解シルク液 0.5
大豆蛋白加水分解物 1.0
L−アルギニン 1.5
ガリカバラ花エキス 0.5
エデト酸二ナトリウム 0.1
シリコンKM−902 ※3 2.0
シリコーンSM8702C ※4 1.0
精製水 残 部
※1:塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体液(40.0%溶液,オンデオ ナルコ カンパニー製),※2:加水分解コラーゲン液(30%溶液,成和化成社製),※3:高重合シリコーン(50万cs,60%エマルジョン,粒径=500nm,信越化学社製),※4:アモジメチコーン(40%エマルジョン、粒径=100nm,東レ・ダウコーニングシリコーン社製)
【0063】
(第2剤)
組成 配合量(質量%)
過酸化水素水(35重量%) 16.2
8−キノリノール硫酸塩 0.04
ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.1
ポリオキシエチレン(40)セチルエーテル 1.0
ポリオキシエチレン(2)セチルエーテル 1.0
ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム0.17
セトステアリルアルコール 3.5
リン酸二カリウム 0.2
精製水 残 部
【0064】
実施例14
下記組成の頭髪用ブリーチ剤を調整し、第1剤と第2剤と第3剤を3:6:2の比率で混合し、染毛性、染毛後のツヤ、保湿性、まとまり、くし通り性及び堅牢性を評価した。
(第1剤)
組成 配合量(質量%)
モノエタノールアミン 4.0
炭酸水素アンモニウム 1.5
強アンモニア水(28重量%) 5.0
塩化アンモニウム 1.0
セタノール 4.5
パラフィン 0.5
ワセリン 1.0
ポリオキシエチレン(12)セチルエーテル 1.0
ポリオキシエチレン(25)ラウリルエーテル 1.0
セチル硫酸ナトリウム 0.1
ミツロウ 0.5
オレイルアルコール 1.0
オクチルドデカノール 1.0
プロピレングリコール 10.0
オレイン酸 0.3
グリシン 0.7
L−アラニン 0.7
L−プロリン 0.7
ツバキ油 2.0
加水分解コムギ末 5.0
スクワラン 0.1
プロモイスWU−32R ※1 3.0
トリメチルグリシン 0.1
フササギスイセン根エキス 0.1
トウキンセンカエキス 0.1
マーコート295 ※2 3.0
エデト酸二ナトリウム 0.2
シリコンKM−910 ※3 3.0
精製水 残 余
※1:加水分解コラーゲン液(30%溶液,成和化成社製),※2:塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体液(40.0%溶液,オンデオ ナルコ カンパニー製),※3:高重合シリコーン(300万cs,60%エマルジョン,粒径=500nm,信越化学社製)
【0065】
(第2剤)
組成 配合量(質量%)
過酸化水素水(35重量%) 17.0
セタノール 6.0
ミリスチン酸イソプロピル 0.2
ポリオキシエチレン(5)セチルエーテル 2.0
ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル 1.0
ポリオキシエチレン(40)セチルエーテル 1.0
ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.2
リン酸二ナトリウム 0.3
精製水 残 部
【0066】
(第3剤)
組成 配合量(質量%)
過硫酸アンモニウム 25.0
過硫酸カリウム 20.0
過硫酸ナトリウム 7.0
無水メタケイ酸ナトリウム 20.0
無水ケイ酸 10.0
ケイ酸ナトリウム 11.0
ステアリン酸ナトリウム 2.0
ラウリル硫酸ナトリウム 2.0
グァーガム 1.0
カルボキシメチルセルロース 1.0
流動パラフィン 0.5
【0067】
実施例12−14の本発明の染毛剤組成物は、染毛性、染毛後のツヤ、保湿性、まとまり、くし通り性及び堅牢性のいずれの項目においても優れていた。
【0068】
尚、実施例1−11、比較例1−4の処方にて用いた香料は下記のものである。
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明により、毛髪に塗布し、すすぎ、シャンプーで処理する一連の行動において、毛髪のきしみ感や絡まりを防止する効果に優れ、毛髪につやと保湿性及びまとまり易さを付与すると共に、染色性・染色堅牢性が良好な酸化染毛剤又は脱色剤組成物を提供できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)淡水魚由来のコラーゲンの加水分解物及び/又はその誘導体と、(B)不揮発性シリコーンを含有することを特徴とする酸化染毛剤又は脱色剤組成物。
【請求項2】
請求項1記載の(A)淡水魚由来のコラーゲンの加水分解物及び/又はその誘導体が、ティラピアの魚鱗由来である請求項1記載の酸化染毛剤又は脱色剤組成物。
【請求項3】
請求項1記載の(B)不揮発性シリコーンが、粒径10nm〜1μmの高分子シリコーンの水性エマルジョンである請求項1又は2記載の酸化染毛剤又は脱色剤組成物。
【請求項4】
さらに(C)カチオン性ポリマーを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の酸化染毛剤又は脱色剤組成物。
【請求項5】
請求項4記載の(C)カチオン性ポリマーが、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体である請求項1〜4のいずれかに記載の酸化染毛剤又は脱色剤組成物。

【公開番号】特開2008−285415(P2008−285415A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−129012(P2007−129012)
【出願日】平成19年5月15日(2007.5.15)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】