説明

酸素排除性を持つドライブレンド、及び単層包装物品を作るためのその使用

【課題】 O排除性を持つ単層包装物品を作るためのドライブレンドを提供する。
【解決手段】 このドライブレンドは(A)少なくとも一種の第一遷移金属触媒(A2)を被覆されたポリアミドペレット(A1)、好ましくは(B)第二遷移金属触媒、及び(C)ポリエステルをドライブレンドすることにより調製され、かつこのドライブレンド(A/C)または(A/B/C)は単層包装物品を形成するために加工される。好ましくは、(A)の量はドライブレンド[(A/C)または(A/B/C)]の合計重量の1重量%〜4重量%であり、かつ第一(A2)及び第二(B)遷移金属触媒の合計量はポリアミドペレット(A1)の合計重量の1重量%〜15重量%である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装、特に酸素に敏感な製品、特に食品及び飲料の包装に関する。本発明の主対象は、ポリアミドペレットを含み、かつ酸素排除性を示す包装物品を作るために使用されることができる新しいドライブレンドである。このブレンドは、酸素排除性及び好ましくは低い曇りを示す単層包装物品を作るために特に適している。
【背景技術】
【0002】
熱可塑性重合体組成物は、食品または飲料のような酸素に敏感な製品を貯蔵するための種々の包装物品を作るための包装産業で広く使用されている。
【0003】
ここで使用される用語「包装物品」は、あらゆる物質、特に食品または飲料(それだけではない)を貯蔵するために使用されるあらゆる物品に関連する。例えば、包装物品は、びん、ジャー等のような中空の硬い容器、柔軟なプラスチック容器、包装のためのフィルムまたはシートであることができる。
【0004】
特に、広く使用される熱可塑性組成物はポリエチレンテレフタレート(PET)である。この材料は、包装のための多数の価値ある性質を持つが、多くの用途のために十分なガス遮断性を欠く。特にその酸素透過性のため、PETのみではビール、フルーツジュース、一部の炭酸ソフトドリンク、ワイン等のような酸素に敏感な食品及び飲料製品を包装するためには適していない。PETはまた、二酸化炭素に対して透過性であり、それはまた、PET容器中に貯蔵された炭酸ソフトドリンクのような炭酸製品に対して短い保存寿命に導く。
【0005】
包装物品のガス遮断性、特に酸素及び/または二酸化炭素遮断性を改善するために、多層包装物品、特に少なくとも一つの遮断層を含む多層容器を使用することが今や一般的である。例えば、びん包装の分野では、中空の硬い容器のための典型的かつ一般的な多層壁構造は、三層壁、即ちPETから作られた二つの内外層、及びこの二つのPET層間にはさまれた一つの中間ガス遮断層からなる。
【0006】
遮断層の第一の既知のタイプは、特にO及び/またはCOに対して優れたガス遮断性を持つ重合体から作られるか、またはその重合体を含み、一般的に「パッシブ遮断層(passive barrier layer)」と呼ばれる。パッシブ遮断層を作るために使用される重合体中で、ポリアミドの単独重合体または共重合体が一般的に使用される。これらのポリアミド中で、主としてm−キシリレンジアミンから構成されたジアミン成分と主としてアジピン酸から構成されたジカルボン酸成分の重縮合により製造されたポリ(m−キシリレンアジパミド)であるいわゆる「MXD6」または「MXD6ナイロン」(日本の三菱ガス化学により製造された特別なポリアミド材料)、または参照符号Grivory HB5793の下にEMS−Chemie Holding AG社により市販されたポリアミド材料が好ましくは使用される。
【0007】
吉野工業所に譲渡された米国特許第4501781号は、例えば三層構造(PETから作られた内層と外層;PETとキシリレン基含有ポリアミド(好ましくはMXD6)のブレンドから作られた中間パッシブ遮断層)を持つ多層容器を開示する。ブレンド中のキシリレン基含有ポリアミドの割合は5重量%から50重量%の範囲、好ましくは10重量%から30重量%の範囲にある。
【0008】
最近開発された遮断層の第二の既知のタイプは、酸素排除性を持ち、かつ一般的に「アクティブ遮断層(active barrier layer)」と呼ばれる重合体組成物から作られるか、またはその重合体組成物を含む。一般的に言うと、アクティブ遮断層は酸素と反応し、酸素が層中に浸透するときに酸素を「排除する」。従って、かかるアクティブ遮断層は使用時に次第に「消耗される」。
【0009】
アクティブ遮断層を作るために使用される重合体組成物の例は、ヨーロッパ特許出願EP−A−0301719またはヨーロッパ特許出願EP−A−0507207に明白に記載されている。前記重合体組成物は一般的に酸化性重合体と遷移金属触媒を含む。EP−A−0301719では、好適な酸化性重合体はポリアミド、特にMXD6である。EP−A−0507207では、一つの好適な酸化性重合体はポリブタジエンである。両方の場合において、好適な遷移金属触媒は遷移金属塩、特にステアリン酸コバルトである。かかる組成物を作るために使用される他の既知の金属塩はロジウム、マンガン、銅、鉄である。
【0010】
ポリアミド(例えばMXD6)及びポリエステル(例えばPET)を含む少なくとも一つのガス遮断層を持つ多層包装物品により、包装された製品の保存寿命に関して非常に良好な結果が達成されることができる。特に、遮断層がポリアミド(例えばMXD6)、ポリエステル(例えばPET)、及びコバルト塩のような触媒を含むとき、多層包装物品はビール、フルーツジュース等のような酸素に敏感な製品を貯蔵するために使用されることができる。包装された製品の保存寿命は包装物品中のポリアミドの量及び遮断層の厚さに広く依存する。
【0011】
代わりに、多層技術は単層技術に比べてより高い生産コストを含む。従って包装市場に対して単層プラスチック包装物品、特に高い酸素排除性を示す単層プラスチック硬質容器を得るための強い要求がある。
【0012】
さらに、単層包装物品を作るためのポリアミド/ポリエステルのブレンド、特にキシリレン基含有ポリアミド(例えばMXD6)/PETのブレンドの使用の一つの主要な欠点は、その物品を作るための工程時のブレンドの延伸による包装物品の壁内の曇りの形成、及び包装物品の壁内の一種の真珠光の形成である。
【0013】
物品壁中の前記曇り形成及び真珠光は、透明な包装物品、すなわち包装された製品のより良い外観を得るために目で見える白化または曇りを持たない壁の包装物品を得ることが重要である用途の全てのために明らかに有害である。
【0014】
延伸されたブレンドポリアミド/ポリエステルの曇り形成の前記技術問題は例えばPechiney Emballage Flexible Europeに譲渡された米国特許第6239210号で確認されている。特に、米国特許第6239210号は透明度の損失が材料の屈折率の変化のためであることを教示する。曇りを減らすために米国特許第6239210号で推奨された技術解決策はブレンドの延伸度を制限することである。特に、硬質多層容器を作る分野では、米国特許第6239210号は、高度の重合体延伸を含み、かつブレンドポリアミド/PET中に曇り形成を導く射出延伸吹込成形法の代わりに、要求された低度の延伸を達成するための押出吹込成形法を選ぶことを教示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の一般的かつ主要な目的は、少なくとも高い酸素排除性を持ち、かつまた好ましくは低い曇りレベルを示す単層包装物品を作るための新規な技術的解決策を提案することである。
【0016】
本発明のさらなるかつ特別な目的は、少なくとも高い酸素排除性を持ち、かつまた好ましくは低い曇りレベルを示す単層包装物品を作るために加工されることができる新規なドライブレンドを提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
従って、本発明の第一対象は、O排除性を持ち、かつ請求項1の特徴を持つ単層包装物品を作る新規な方法である。この方法によれば、ドライブレンドは少なくとも:
− (A)少なくとも一種の第一遷移金属触媒(A2)を被覆されたポリアミドペレット(A1)、及び
− (C)ポリエステル、
をドライブレンドすることにより調製され、
ドライブレンドが単層包装物品を形成するために加工される。
【0018】
好適な実施態様では、前記ドライブレンドは少なくとも:
− (A)少なくとも一種の第一遷移金属触媒(A2)を被覆されたポリアミドペレット(A1)、
− (B)第二遷移金属触媒、及び
− (C)ポリエステル、
をドライブレンドすることにより調製される。
【0019】
この好適な実施態様は主として、ポリアミドペレットの被覆が、得られた高いO排除性能のための組成物内に遷移金属触媒(A2)を導入するための最良の方法であるが、この被覆が、十分なレベルの遷移金属触媒及び要求される高いO酸素排除性能を得るために追加の遷移金属触媒(B)の添加と組合されかつそれにより完成されることが必要であるという新しい発見に基づいている。
【0020】
本発明の組成物を作るために適しているポリアミドは、ポリアミド(芳香族または脂肪族ポリアミド)のどのような単独重合体または共重合体であることもできる。特に重要なポリアミドは好都合には、−NH−CH−アリーレン−CH−NH−CO−アルキレン−CO−単位内に、式−アリーレン−CH−NH−CO−の基を含むものである。特に好適なアリーレン基はフェニレン基、特にm−フェニレン基であり、それらはアルキル置換されることができかつ/または他の非置換またはアルキル置換された芳香族環と縮合されることができる。アルキレン及びアルキル基は好都合には1から10個の炭素原子を持つことができ、かつ直鎖または分枝であることができる。特に好適なアルキレン基はn−ブチレン基である。より詳細には、本発明の予備成形体または容器のガス遮断を作るために使用されることができるポリアミドの中で、いわゆるMXD6がこのポリアミドの高いガス遮断性のため最も適している。
【0021】
完全に脂肪族のポリアミド、特に−CO(CHCONH(CHNH−または−(CHCONH−単位(n,m及びpは通常4,5または6に等しい整数である)を含むものがまた、使用されることができる。
【0022】
本発明の範囲内では、ここで使用される用語「ポリエステル」または「ポリエステル系組成物」または「ポリエステル組成物」は、同じ一般的意味を持ち、かついずれかの単独重合体(ポリエステル)から作られるか、またはそれを含むいずれかの重合体組成物、共重合ポリエステルから作られるか、またはそれを含むいずれかの重合体組成物、または少なくとも一つの成分がポリエステルまたは共重合ポリエステルである重合体ブレンドから作られたいずれかの重合体組成物を包含する。
【0023】
本発明を実施するために適したポリエステル組成物は、ジオールとジカルボン酸またはそれらのエステルの重縮合により一般的に得られるものである。
【0024】
本発明を実施するために適したジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングルコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,2−ジメチルプロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,5−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、またはそれらの混合物を挙げることができる。
【0025】
本発明を実施するために適したジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、メチルテレフタル酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、2,2′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルスルホンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルイソプロピリデン−ジカルボン酸、スルホ−5−イソフタル酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸、及び全ての脂肪族二酸、シクロヘキサンジカルボン酸を挙げることができる。ジカルボン酸はエステル化形態で、例えばメトキシまたはエトキシを介して重縮合媒体中に導入されることができる。
【0026】
本発明を実施するための好適なポリエステルはポリエチレンテレフタレート(PET)、その単独重合体または共重合体、及びそれらの混合物である。
【0027】
本発明の方法の他の好適なかつ任意の技術的特徴は請求項1に従属する添付従属請求項中に述べられている。
【0028】
特に、(A)の量は好ましくはドライブレンド[(A/C)または(A/B/C)]の合計重量の少なくとも1重量%である。被覆されたポリアミドペレット(A)の量に対して1重量%未満の値を持つ場合は、O排除性に関して得られる性能は一般的に不十分でありかつ商業的に容認できない。
【0029】
特に、(A)の量はドライブレンド[(A/C)または(A/B/C)]の合計重量の好ましくは4重量%未満であり、より好ましくは2重量%未満である。
【0030】
包装物品の審美性が重要であり、かつさらに例えば包装物品の壁がラベル等により隠されないほとんどの用途において、被覆されたポリアミドペレット(A)の量に対して2重量%を越える値を持つ場合、ポリアミドの存在のために物品の壁の曇り度の影響は容認不可能になりうる。
【0031】
さらにより好ましくは、(A)の量はドライブレンド[(A)+(B)+(C)]の合計重量の少なくとも1.5重量%に等しい。
【0032】
特に、第一(A2)及び存在する場合には第二(B)遷移金属触媒の合計量は、ポリアミドペレット(A1)の合計重量の好ましくは少なくとも1重量%、さらにより好ましくは少なくとも2重量%であり、かつ好ましくはポリアミドペレット(A1)の合計量の15重量%未満である。遷移金属触媒[(A2)または(A2+B)]の合計量に対して1重量%未満の値では、O排除性に関して得られる性能は一般的に不十分でありかつ商業的に容認できない。遷移金属触媒[(A2)または(A2+B)]の合計量に対して15重量%を越える値では、O排除性は一般的に改善されず、ある場合に、特に第二遷移金属触媒がペレットの形態で添加されるとき、かなりひどく劣化されうる。
【0033】
さらにより好ましくは、特に(それのみではないが)第二遷移金属触媒がペレットの形態で添加されるとき、第一(A2)及び存在する場合には第二(B)遷移金属触媒の合計量はポリアミドペレット(A1)の合計重量の11重量%未満、好ましくは6重量%未満、より好ましくは4重量%未満である。
【0034】
特に、第一遷移金属触媒(A2)の量はポリアミドペレット(A1)の重量の少なくとも0.05重量%に等しく、好ましくは少なくとも1重量%に等しい。
【0035】
好ましくは、しかし必然的ではないが、第一(A2)及び第二(B)遷移金属触媒は同じである。
【0036】
好ましくは、第一及び存在する場合には第二遷移金属触媒はコバルト化合物、ロジウム化合物、銅化合物、鉄化合物からなる群から選ばれる。
【0037】
より好ましくは、第一または存在する場合には第二遷移金属触媒はコバルト塩、特にステアリン酸コバルトである。
【0038】
好適な実施態様では、包装物品を形成するためにドライブレンド[(A/C)または(A/B/C)]を加工する工程は前記ドライブレンド[(A/C)または(A/B/C)]を調製する工程の直後のラインで実施される。
【0039】
この好適な実施態様によれば、包装物品を形成するために加工される最終ドライブレンドが三つのバッチ(A),(B)及び(C)から作られるとき、二つの主要な変形例が予想される。第一変形例では、最終ドライブレンド(A/B/C)の全ての三つのバッチ(A),(B)及び(C)が混合され、包装物品を形成するための最終ドライブレンド(A/B/C)を加工する工程がこの混合工程直後のラインで実施される。第二変形例では、バッチ(A)と(B)からのみ作られた第一ポリアミド系ドライブレンド(A/B)がまず調製され、一時的に貯蔵される。次いで、この第一ポリアミド系ドライブレンド(A/B)が最終ドライブレンド(A/B/C)の製造場所に搬送される。この製造場所は第一ポリアミド系ドライブレンド(A/B)の製造場所から離れていることができ、または同じ場所を持つことができる。
【0040】
好ましくは、しかしそれのみではないが、ドライブレンドの加工は射出及び延伸吹込成形により実施される。
【0041】
本発明の第二対象は、酸素排除性を持ち、かつ少なくとも一種の第一遷移金属触媒(A2)を被覆されたポリアミドペレット(A1)の第一バッチ(A)及び好ましくは遷移金属触媒の第二バッチ(B)を含むドライブレンドである。
【0042】
本発明のこのドライブレンドのための他の好適なかつ任意の技術的特徴は添付請求項中に述べられている。
【0043】
本発明の第三対象は、酸素排除性を持つ単層包装物品を作るための前記ドライブレンドの使用である。
【0044】
本発明の第四対象は、本発明の方法から作られた、または本発明のドライブレンドから作られた単層包装物品であり:
− 包装物品は予備成形体または硬質容器であり、かつ/または
− この包装物品は少なくとも120日、好ましくは少なくとも150日の貯蔵期間後の1.5ppm未満のO溶解侵入により、より好ましくは少なくとも120日、好ましくは少なくとも150日の貯蔵期間後の1ppm未満、さらにより好ましくは0.5ppm未満のO溶解侵入により特徴付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
本発明の特徴及び利点は、本発明の幾つかの好適な実施態様の以下の詳細な説明を読めばより明らかになるであろう。前記の詳細な説明は非排他的及び非制限的例としてかつ添付図面に関してなされる。
【図1】本発明のドライブレンドから予備成形体を作るために使用されることができる設備の概略図である。
【図2】単層びんの異なる実施例AからFに対するO溶解侵入曲線のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本発明の詳細な説明
図1を参照すると、本発明のドライブレンドを作るためにかつこのドライブレンドを使用して単層物品、特に単層予備成形体を射出するために使用されることができる設備が示されている。
【0047】
この設備は、射出装置5に直結されたドライブレンド装置4を含む。
【0048】
射出装置5は、数個取金型51に直接結合された射出スクリュー50を含む。この射出装置5は、射出スクリュー50内で強く混合された重合体混合物から単層射出物品、特に単層予備成形体を作るために設計されかつ使用される。また、射出装置5の代わりに、スクリューの出口と金型の入口の間に挿入された中間射出ポットを含む射出装置(従来技術で周知)を使用することができることは、当業者には容易に明らかである。
【0049】
ドライブレンド装置4は混合装置40及び特別な結合部分41を含む。結合部分41は第一小寸法冷却室410及びダクト411を含む。この冷却室は、その上部に二つの別個の入口、及びその下部に一つの出口を持つ。ダクト411は冷却室410の出口を混合装置40の入口に連結している。この連結ダクト411はまた、補助入口411aを含む。
【0050】
混合装置40は、従来技術で周知であり、例えば少なくとも一つの内部回転羽根を含む。
【0051】
室410の冷却は例えば室の壁を冷却流体で冷却することにより得られ、かつ冷却室410の内側を好ましくは予め決められた冷却温度付近に維持するために実施される。
【0052】
この設備は、第一遷移金属触媒A2を被覆されたポリアミドペレットA1を含む第一乾燥装置1、第二遷移金属触媒B(ペレットの形態または粉末の形態)を含むホッパー2、及びポリエステルペレットCを含む第二乾燥装置3をさらに含む。
【0053】
第一乾燥装置1は第一投与装置1aを介して冷却室410の第一入口に連結される。ホッパー2は第二投与装置2aを介して冷却室410の第二入口に連結される。第二乾燥装置3は第三投与装置3aを介して連結ダクト411(冷却室410の出口の下流)の補助入口411aに連結される。
【0054】
操作時には、第一遷移金属触媒A2を被覆されたポリアミドペレットA1の第一バッチA及び第二遷移金属触媒Bの第二バッチが別個に冷却室410中に供給される。バッチAとBのそれぞれの量は投与装置1aと2aにより自動的に制御される。
【0055】
次いで、冷却室410から流出した冷たいバッチAとB及び第二乾燥装置3から流出したポリエステルペレットCの制御された量(第三バッチ)が、別個に連結ダクト411の内側に重力により供給され、混合装置40の内側に落下し、そこでそれらはドライブレンドされる。
【0056】
混合装置40から流出したドライブレンドは重力により射出装置5の射出スクリュー50の内側に直接供給される。
【0057】
冷却室410の内側の冷却温度はバッチAとBの温度を第一A2及び第二B遷移金属触媒の融点未満に維持するために制御され、それにより高温度の乾燥ポリエステルペレット(C)から及び射出スクリュー50から来る熱による遷移金属触媒の早期溶融のいかなる危険も避ける。かかる冷却なしでは、遷移金属触媒は溶融し、それは材料を不利に粘着性にする。
【0058】
第一変形例では、第一遷移金属触媒A2を被覆された乾燥ポリアミドペレットA1は、前もってかつ別個に製造されかつ第一乾燥装置1内に貯蔵される。
【0059】
添加剤を被覆されたペレットを形成する方法は従来周知の技術である。ペレット被覆法の例はヨーロッパ特許出願EP0889074または国際特許出願WO90/04463に明白に記載されている。ポリアミドペレットA1の表面を溶融状態の第一遷移金属触媒A2で被覆するために、第一遷移金属触媒A2(ペレットまたは粉末の形態)の溶融及び溶融状態の第一遷移金属触媒A2とポリアミドペレットA1の強い混合を可能にするいかなる被覆装置も使用することができることは、当業者には容易に明らかであろう。
【0060】
別の変形例では、被覆されたポリアミドペレット(A1/A2)の製造は、射出された物品(予備成形体)の製造と並んで実施されることができ、この被覆装置はその場合には投与装置1aを介して冷却室410に連結される。
【実施例】
【0061】
種々の実施例の単層びんが、製造され、びんの内側へのO侵入に関してそれらの酸素排除性を測定するために試験された。
【0062】
各実施例に対して、第一工程では、ドライブレンド[(A)+(B)+(C)]及びこのドライブレンドから得られた単層予備成形体が図1によるパイロット設備で製造された。使用された射出装置5はNETSTAL1500であった。乾燥装置3の出口でのバッチCの乾燥PETペレットの温度は略160℃であった。冷却室410の出口でのバッチAとBから構成されたドライブレンドの温度は70℃未満に維持された。
【0063】
第二工程では、延伸されかつ吹込成形された単層びんを得るために、予備成形体がSidel吹込成形機SBO−1(登録商標)で標準的な方法(標準的な延伸−吹込成形工程)で二軸延伸された。
【0064】
実施例Aでは、びんは500ml及び28gの単層びんであった。全ての実施例BからFでは、びんは330ml及び21gの単層びんであった。
【0065】
実施例Aのびんの酸素排除性は「Orbisphere」と呼ばれる試験法により測定され、実施例BからFのびんの酸素排除性は「OxySense(登録商標)101」と呼ばれる試験法により測定され、両法は実際に比較しうる結果を与えた。
【0066】
試験法「Orbisphere」
びんは、脱気された水(Oの150ppb未満)により縁まで一杯に満たされ、誘導封止されたアルミニウム箔により閉じられる。次いで、それらは22℃+/−0.5℃の一定温度で貯蔵される。水中に溶解したOはorbisphere法を用いて2週間毎に測定される。orbisphereシステムの一般的原理は液体中に存在するガスとガス相の間の平衡則に基づいている。使用した装置は膜モデル2958Aを持つ酸素センサserie311XXである。O測定のためのorbisphereマイクロプロセッサは2640モデルである。
【0067】
びんはまず3分間振盪され、次いでライナーがorbisphere穴あけ器の針により穴をあけられ、分析する水が不活性ガス(窒素)により膜を含む酸素センサに向けて押される。O濃度が次いで自動的に計算され、スクリーン上に表示される。
【0068】
製造された種々の容器の内側に溶解されたOの量は、溶解されたOの進展を追跡するために、予め決められた頻度で(例えば2週間毎に)測定される。
【0069】
試験法:「OxySense(登録商標)101」
この方法は、ガス透過性重合体内に固定された酸素感受性染料の蛍光消光に基づいている。酸素感受性被覆はOxyDot(登録商標)として商業的に入手可能である。これらのドットは、試験されるびんの内壁に付着され、青色光パルスで照明される。OxyDot(登録商標)は、蛍光を発し、赤色光を放射し、それは包装体の外側から光ファイバーペンを介して集められ、酸素濃度が器具により決定される。これらのドットは液体、固体及びガス相で利用されることができる。
【0070】
試験法は次のようであった:
− 試験されるびんから五つのびんを無作為に採取する、
− 3個のOxyDot(登録商標)のドットをびんの内側に接着する(均一分布)、
− びんを、上部空間なしに(すなわち縁まで一杯に)酸素レベル<300ppbの脱酸素水(すなわちNパージされた水)により充填する、
− びんを、アルミニウム誘導封止及びプラスチック閉鎖体により閉じる、
− びんを、測定期間中22℃±0.5℃の一定温度で貯蔵する、
− 酸素開始レベルを、充填の日に測定し、次いで必要な限り長く追跡する、
− 測定の頻度を予め決める、
− 22℃での酸素溶解侵入(ppm)を、ある貯蔵期間での酸素レベルから酸素開始レベルを差引くことにより計算する。
【0071】
実施例A
バッチA:被覆されたポリアミドペレット
ポリアミドペレットA1は三菱ガス化学により市販されているMDX6、グレード6007から作られた。ポリアミドペレットA1はSHEPHERD CHEMICAL COMPANYによるSTEACO 9.5で市販されているステアリン酸コバルトにより構成された第一遷移金属触媒A2で被覆された。このペレットの平均粒子サイズは2mm〜10mmであった。第一遷移金属触媒の量はポリアミドA1の合計量の略1重量%であった。バッチAの量は合計ブレンド(A+B+C)の略1.7重量%であった。
【0072】
バッチB
第二遷移金属触媒A2のペレットはSHEPHERD CHEMICAL COMPANYによるSTEACO 9.5で市販されているステアリン酸コバルトにより構成されている。このペレットの平均粒子サイズは2mm〜10mmであった。ペレットA2の量は合計ブレンド(A+B+C)の略0.05重量%であった。
【0073】
バッチC
参照符合S98の下にEQUIPOLYMERSにより市販されているPETペレット。
【0074】
実施例B
射出スクリュー50の入口でのドライブレンドはバッチAとCからのみ作られ、従って追加の遷移金属触媒を含んでいない(バッチBなし)。
バッチA
実施例Aと同じ被覆されたポリアミドペレット。バッチAの量は合計ブレンド(A+C)の略1重量%であった。
バッチB
なし。
バッチC
実施例Aと同じPETペレット。
【0075】
実施例C
バッチA
実施例Aと同じ被覆されたポリアミドペレット。バッチAの量は合計ブレンド(A+B+C)の1重量%に略等しかった。
バッチB
実施例Aと同じステアリン酸コバルトペレット。ペレットの量は合計ブレンド(A+B+C)の略0.05重量%であった。
バッチC
実施例Aと同じPETペレット。
【0076】
実施例D
バッチA
実施例Aと同じ被覆されたポリアミドペレット。バッチAの量は合計ブレンド(A+B+C)の1重量%に略等しかった。
バッチB
実施例Aと同じステアリン酸コバルトペレット。ペレットの量は合計ブレンド(A+B+C)の略0.1重量%であった。
バッチC
実施例Aと同じPETペレット。
【0077】
実施例E
バッチA:非被覆ポリアミドペレット
バッチAは三菱ガス化学により市販されているMDX6、グレード6007から作られた非被覆ポリアミドペレットA1のみを含んでいた。バッチAの量は合計ブレンド(A+B+C)の1重量%に略等しかった。
バッチB
実施例Aと同じステアリン酸コバルトペレット。ペレットの量は合計ブレンド(A+B+C)の略0.11重量%であった。
バッチC
実施例Aと同じ。
【0078】
実施例F
バッチA:被覆されたポリアミドペレット
実施例Aと同じ被覆されたポリアミドペレット。バッチAの量は合計ブレンド(A+B+C)の1重量%に略等しかった。
バッチB:粉末
実施例Aで使用されたものと同じステアリン酸コバルト材料が使用されるが、粉末の形態である(粉末の粒子サイズは1mm未満)。ステアリン酸コバルト粉末の量は合計ブレンド(A+B+C)の略0.1重量%であった。
バッチC
実施例Aと同じ。
【0079】
実施例AからFの主要な数字は以下の表1にまとめられている。

【0080】
溶解侵入の測定の結果は全ての実施例A−Fに対して図2のグラフに示されている。比較のために、図2のグラフに「PET」として言及された曲線がOrbisphere試験法で測定された標準的な単層PETびん(330ml、26g)に対するO溶解侵入の進展を示している。
【0081】
実施例A−Fの全てのびんは、最終的な顧客により判定された美観に関して商業的に容認可能であった。
【0082】
酸素排除性結果に関して、実施例Aの単層びんは優れた最良の性能を与える。O溶解侵入は第一日目から0.5ppm未満であることが好ましい(すなわち排除効果は非常に早く起こる)。実施例Aの曲線に対して、測定は40日までの期間の間、実施され、40日後の曲線の進展(点線)は外挿法で推定された。いずれにしても、実施例Aのドライブレンドでは、O溶解侵入は少なくとも150日の期間の間、0.5ppm未満にとどまるであろう。
【0083】
対照的に、実施例D[ペレット形態の追加のステアリン酸コバルトのより高い量を持つ]及び実施例E[ステアリン酸コバルトで被覆されていないMXD6ペレットを持つ]の単層びんは非常に劣る排除性を示し、従って容認されない。
【0084】
実施例B[追加のステアリン酸コバルト(B)を持たない]の単層びんは劣った酸素排除性を示し、O溶解侵入は決して1ppm未満ではなく、90日後に迅速に増え、150日後に2ppmを越える。しかし、酸素排除性に関する良好な結果が、もしポリアミドペレットA1の表面上に被覆されたステアリン酸コバルトA2の量が増やされるなら、特にポリアミドペレット(A1)の合計重量の1重量%より高く、より好ましくは少なくとも1.5重量%、さらにより好ましくは少なくとも2重量%であるなら、達成されうることは注目されるべきである。
【0085】
中間の実施例CとFの単層びんはO排除性能に関して同様な性能を与える。略40日の誘導期間後に、O溶解侵入は減少し始め(O排除効果)、150日後に常に1.5ppm未満であり、略90日後に1ppm未満であり、少なくとも120日までの貯蔵期間の間、1ppm未満にとどまる。これらの結果は実施例Aのように良好ではないが、びんの用途次第では容認されうる。
【0086】
さらに、実施例F(バッチB/粉末形態のステアリン酸コバルト)と実施例D(バッチB/ペレット形態のステアリン酸コバルト)間の比較は、驚くべきことに、第二バッチB中の遷移金属触媒の粒度分布がまたO排除性に影響を持つことを示す。より良好なO排除性能は第二遷移金属触媒に対して小さなサイズ(粉末)を持つ粒子により達成される。
【0087】
実施例AからFは射出及び延伸吹込成形により得られた単層びんの製造に向けられているが、本発明の範囲はその特別な用途に限られず、O排除性を持ついかなる種類の単層包装物品を形成するための本発明のドライブレンドの使用も包含すること、及び酸素に敏感な製品のために特に使用されることができることが強調されなければならない。
【0088】
例えば、本発明のドライブレンドを使用していずれかの他の公知の技術により、例えば押出吹込成形技術を使用することにより、包装物品(柔軟なまたは硬い)、特にいずれかのタイプの容器を作ることができる。また、本発明のドライブレンドを使用して柔軟なフィルムまたはシートを作ることができる。
【0089】
図1の設備の運転において、包装物品を形成するためにドライブレンド(A/B/C)を加工する工程は、前記ドライブレンド(A/B/C)を調製する工程の直後のラインで実施されることが有利であり、好ましい。全てのバッチ(A),(B)及び(C)の混合は(図1に示したように)射出工程と並列して実施されることができる。しかし、別の変形例では、バッチ(A)と(B)からのみ作られた第一ポリアミド系ドライブレンド(A/B)がまず調製され、一時的に貯蔵されることができる。次いで、この第一ポリアミド系ドライブレンド(A/B)が最終ドライブレンド(A/B/C)の製造場所に搬送されることができ、この製造場所は第一ポリアミド系ドライブレンド(A/B)の製造場所から離れていることができ、またはそれと同じ場所であることができる。
【0090】
さらに、本発明の別の変形例では、ドライブレンド(A/B/C)がまた、調製され、一時的に貯蔵され、かつ最終的に別の製造場所に搬送され、次いで包装物品を形成するために加工されることができる。
【0091】
さらに、ステアリン酸コバルトはポリアミドと混合されたときにO排除性を達成するための従来公知のいずれかの遷移金属触媒により置き換えられることができることは当業者に容易に明らかであろう。特に、第一及び第二遷移金属触媒はコバルト化合物、ロジウム化合物、銅化合物、鉄化合物からなる群から選ばれることができる。第一(A2)及び第二(B)遷移金属触媒は同じである必要はなく、また異なる材料であることができる。
【0092】
本発明のドライブレンド中に、例えばブレンドの加工性を改善するための潤滑剤のような添加物、着色剤(単数または複数)、鉱物充填剤、UV安定剤‐‐‐のような他の添加物がまた添加されることができることは当業者に容易に明らかであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
排除性を持つ単層包装物品を作る方法において、ドライブレンドが少なくとも:
− (A)少なくとも一種の第一遷移金属触媒(A2)を被覆されたポリアミドペレット(A1)、及び
− (C)ポリエステル、
をドライブレンドすることにより調製され、
ドライブレンドが単層包装物品を形成するために加工されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ドライブレンドが少なくとも:
− (A)少なくとも一種の第一遷移金属触媒(A2)を被覆されたポリアミドペレット(A1)、
− (B)第二遷移金属触媒、及び
− (C)ポリエステル、
をドライブレンドすることにより調製されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(A)の量がドライブレンド[(A/C)または(A/B/C)]の合計重量の少なくとも1重量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
(A)の量がドライブレンド[(A/C)または(A/B/C)]の合計重量の4重量%未満、好ましくは2重量%未満であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項5】
遷移金属触媒[(A2)または(A2)+(B)]の合計量がポリアミドペレット(A1)の合計重量の少なくとも1重量%、より好ましくは少なくとも2重量%であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】
遷移金属触媒[(A2)または(A2)+(B)]の合計量がポリアミドペレット(A1)の合計重量の15重量%未満であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
遷移金属触媒[(A2)または(A2)+(B)]の合計量がポリアミドペレット(A1)の合計重量の11重量%未満、好ましくは6重量%未満、より好ましくは4重量%未満であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の方法。
【請求項8】
(A)の量がドライブレンド[(A/C)または(A/B/C)]の合計重量の少なくとも1.5重量%に等しいことを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載の方法。
【請求項9】
第一遷移金属触媒(A2)の量がポリアミドペレット(A1)の重量の少なくとも0.05重量%に等しく、好ましくは少なくとも1重量%に等しいことを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載の方法。
【請求項10】
第二遷移金属触媒(B)が粉末形態であることを特徴とする請求項2から9のいずれか一つに記載の方法。
【請求項11】
第二遷移金属触媒(B)がペレットにより構成されていることを特徴とする請求項2から9のいずれか一つに記載の方法。
【請求項12】
第一(A2)及び第二(B)遷移金属触媒が同じであることを特徴とする請求項2から11のいずれか一つに記載の方法。
【請求項13】
第一及び存在する場合には第二遷移金属触媒がコバルト化合物、ロジウム化合物、銅化合物、鉄化合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1から12のいずれか一つに記載の方法。
【請求項14】
第一または存在する場合には第二遷移金属触媒がコバルト塩であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
コバルト塩がステアリン酸コバルトであることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
ポリアミド(A1)がキシリレン基含有ポリアミドであることを特徴とする請求項1から15のいずれか一つに記載の方法。
【請求項17】
ポリエステル(C)がPETの単独重合体または共重合体により構成されることを特徴とする請求項1から16のいずれか一つに記載の方法。
【請求項18】
包装物品を形成するためにドライブレンド[(A/C)または(A/B/C)]を加工する工程が、前記ドライブレンド[(A/C)または(A/B/C)]を調製する工程の直後のラインで実施されることを特徴とする請求項1から17のいずれか一つに記載の方法。
【請求項19】
ドライブレンドの加工が、ドライブレンド[(A/C)または(A/B/C)]を金型中に射出することにより実施されることを特徴とする請求項1から18のいずれか一つに記載の方法。
【請求項20】
ドライブレンド[(A/C)または(A/B/C)]の加工が、射出及び延伸吹込成形により実施されることを特徴とする請求項1から18のいずれか一つに記載の方法。
【請求項21】
酸素排除性を持ち、かつ少なくとも一種の第一遷移金属触媒(A2)を被覆されたポリアミドペレット(A1)の第一バッチ(A)を少なくとも含むことを特徴とするドライブレンド。
【請求項22】
遷移金属触媒の第二バッチ(B)をさらに含むことを特徴とする請求項21に記載のドライブレンド。
【請求項23】
遷移金属触媒[(A2)または(A2)+(B)]の合計量がポリアミドペレット(A1)の合計重量の少なくとも1重量%、好ましくは少なくとも2重量%であることを特徴とする請求項21または22に記載のドライブレンド。
【請求項24】
遷移金属触媒[(A2)または(A2)+(B)]の合計量がポリアミドペレット(A1)の合計重量の15重量%未満であることを特徴とする請求項21から23のいずれか一つに記載のドライブレンド。
【請求項25】
遷移金属触媒[(A2)または(A2)+(B)]の合計量がポリアミドペレット(A1)の合計重量の11重量%未満、好ましくは6重量%未満、より好ましくは4重量%未満であることを特徴とする請求項24のいずれか一つに記載のドライブレンド。
【請求項26】
第一遷移金属触媒(A2)の量がポリアミドペレット(A1)の重量の少なくとも0.05重量%に等しく、好ましくは少なくとも1重量%に等しいことを特徴とする請求項21から25のいずれか一つに記載のドライブレンド。
【請求項27】
ポリエステルペレットの第三バッチ(C)をさらに含むことを特徴とする請求項21から26のいずれか一つに記載のドライブレンド。
【請求項28】
第一バッチ(A)の量がドライブレンド[(A/C)または(A/B/C)]の合計重量の少なくとも1重量%であることを特徴とする請求項27に記載のドライブレンド。
【請求項29】
第一バッチ(A)の量がドライブレンド[(A/C)または(A/B/C)]の合計重量の4重量%未満、好ましくは2重量%未満であることを特徴とする請求項27または28に記載のドライブレンド。
【請求項30】
(A)の量がドライブレンド[(A/C)または(A/B/C)]の合計重量の少なくとも1.5重量%に等しいことを特徴とする請求項27から29のいずれか一つに記載のドライブレンド。
【請求項31】
第三バッチ(C)のペレットがPETの単独重合体または共重合体から作られることを特徴とする請求項27から30のいずれか一つに記載のドライブレンド。
【請求項32】
第二遷移金属触媒(B)が粉末形態であることを特徴とする請求項22から31のいずれか一つに記載のドライブレンド。
【請求項33】
第二遷移金属触媒(B)がペレットにより構成されることを特徴とする請求項22から31のいずれか一つに記載のドライブレンド。
【請求項34】
第一及び第二バッチの遷移金属触媒(A2)及び(B)が同じであることを特徴とする請求項22から33のいずれか一つに記載のドライブレンド。
【請求項35】
第一(A1)及び存在する場合には第二(B)遷移金属触媒がコバルト化合物、ロジウム化合物、銅化合物、鉄化合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項21から34のいずれか一つに記載のドライブレンド。
【請求項36】
第一バッチの遷移金属触媒(A2)または存在する場合には第二バッチの遷移金属触媒(B)がコバルト塩であることを特徴とする請求項35に記載のドライブレンド。
【請求項37】
コバルト塩がステアリン酸コバルトであることを特徴とする請求項36に記載のドライブレンド。
【請求項38】
ポリアミドがキシリレン基含有ポリアミドであることを特徴とする請求項21から37のいずれか一つに記載のドライブレンド。
【請求項39】
酸素排除性を持つ単層包装物品を作るための請求項21から38のいずれか一つに記載のドライブレンドの使用。
【請求項40】
請求項1から20のいずれか一つに記載の方法から作られた、または請求項21から38のいずれか一つに記載のドライブレンドから作られた、単層包装物品であって、この包装物品が予備成形体または硬質容器であることを特徴とする単層包装物品。
【請求項41】
請求項1から20のいずれか一つに記載の方法から作られた、または請求項21から38のいずれか一つに記載のドライブレンドから作られた、単層包装物品において、少なくとも120日、好ましくは少なくとも150日の貯蔵期間後の1.5ppm未満のO溶解侵入を特徴とする単層包装物品。
【請求項42】
少なくとも120日、好ましくは少なくとも150日の貯蔵期間後の1ppm未満、より好ましくは0.5ppm未満のO溶解侵入を特徴とする請求項41に記載の単層包装物品。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2010−500940(P2010−500940A)
【公表日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−524906(P2009−524906)
【出願日】平成19年5月2日(2007.5.2)
【国際出願番号】PCT/EP2007/003831
【国際公開番号】WO2008/019714
【国際公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(505432887)アムコー リミテッド (10)
【Fターム(参考)】