説明

酸素濃縮器

【課題】空気中の水分を確実に除去して吸着剤の劣化を防止することができ、コンパクト化を図ることができる酸素濃縮器を提供する。
【解決手段】窒素を選択的に吸着する吸着剤31、41が充填された少なくとも二つの吸着筒3、4と、該吸着筒3、4に供給される空気を圧縮するためのコンプレッサ2と、そのコンプレッサ2と上記吸着筒3、4との間に接続され上記コンプレッサ2の圧縮空気をいずれかの吸着筒3、4に供給する切替手段6とを備えた酸素濃縮器1において、上記コンプレッサ2と上記切替手段6との間にドレンポット7を接続し、上記コンプレッサ2で圧縮された上記圧縮空気中の水分を上記ドレンポット7で除去すべく、上記ドレンポット7内の圧力を調整する調整手段8を設けたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オゾン発生器や医療用酸素濃縮装置などに適用される酸素濃縮器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
酸素濃縮器は、窒素を選択的に吸着するゼオライトなどの吸着剤を充填した数本の吸着筒を用いて、空気中の酸素を濃縮する装置である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
そのような酸素濃縮器として、例えば、二つの吸着筒のうちの一方で吸着、他方で脱着再生を行うと共に、所定時間ごとに各吸着筒で吸着と脱着と切り替えて連続的に酸素を製造するようにしたPSA酸素濃縮器が知られている。
【0004】
【特許文献1】特開2004−275493号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、吸着剤は主に窒素の吸脱着を繰り返し行うが、空気中の水分やその他のガスも同時に吸着する性質を持つ。特に、水分は吸着剤に強く吸着し、吸着剤の性能を劣化させる一番の問題である。
【0006】
対策として、吸着剤の上流側にドレンポットや吸湿剤を配置して、空気中の水分を除去しているが、十分な除湿を行うために多量の吸湿剤が必要となり、酸素濃縮器が大型化してしまう。
【0007】
また水分による劣化を見越して多量の吸着剤を詰めるなどの対策もあるが、吸着筒および酸素濃縮器のサイズが大型化する問題がある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、原料となる空気中の水分を確実に除去して吸着剤の劣化を防止することができ、コンパクト化を図ることができる酸素濃縮器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明は、窒素を選択的に吸着する吸着剤が充填された少なくとも二つの吸着筒と、該吸着筒に供給される空気を圧縮するためのコンプレッサと、そのコンプレッサと上記吸着筒との間に接続され上記コンプレッサの圧縮空気をいずれかの吸着筒に供給する切替手段とを備えた酸素濃縮器において、上記コンプレッサと上記切替手段との間にドレンポットを接続し、上記コンプレッサで圧縮された上記圧縮空気中の水分を上記ドレンポットで除去すべく、上記ドレンポット内の圧力を調整する調整手段を設けたものである。
【0010】
好ましくは、上記調整手段は、上記ドレンポットと上記吸着筒との間に設けられたオリフィスまたはレギュレータを有するものである。
【0011】
好ましくは、上記調整手段は、上記吸着筒と該吸着筒で濃縮された高濃度酸素を貯留するための貯留手段との間に設けられたオリフィスまたはレギュレータを有するものである。
【0012】
好ましくは、上記吸着筒内に、吸湿剤が充填されると共に、その吸湿剤が上記吸着剤よりもコンプレッサ側に配置されたものである。
【0013】
好ましくは、上記ドレンポットに、該ドレンポット内の圧縮空気を冷却して水分を凝縮させるための冷却手段が設けられたものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、原料となる空気中の水分を確実に除去して吸着剤の劣化を防止することができ、酸素濃縮器のコンパクト化を図ることができるという優れた効果を発揮するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0016】
本実施形態の酸素濃縮器は、PSA(Pressure Swing Adsorption)方式により酸素を濃縮するPSA酸素濃縮器(PSA装置)であり、例えば、オゾン発生器や医療用酸素濃縮装置などに適用される。
【0017】
図1に基づき本実施形態の酸素濃縮器の概略構造を説明する。
【0018】
図1に示すように、本実施形態の酸素濃縮器1は、空気を圧縮するためのコンプレッサ2と、その圧縮空気から窒素を選択的に吸着する吸着剤(以下、N2吸着剤という)31、41が充填された少なくとも二つの(図例では二つ)吸着筒3、4と、吸着筒3、4で濃縮された高濃度酸素を貯留するための貯留手段(以下、O2バッファタンクという)5と、コンプレッサ2と吸着筒3、4との間に接続されコンプレッサ2の圧縮空気をいずれかの吸着筒3、4に供給する切替手段6と、コンプレッサ2と切替手段6との間に接続されたドレンポット7と、コンプレッサ2で圧縮された圧縮空気中の水分をドレンポット7で除去すべく、ドレンポット7内の圧力(以下、ドレンポット内圧という)を調整する調整手段8とを備える。
【0019】
コンプレッサ2は、例えば、容積型コンプレッサなどが考えられ、図例では、電動式のダイヤフラムコンプレッサである。そのコンプレッサ2は、吐出管10を介してドレンポット7に接続される。なお、コンプレッサはこれに限定されず、非容積型のものでもよい。
【0020】
ドレンポット7は、吐出管10から導入された圧縮空気中の水分を凝縮させると共に、凝縮水を圧縮空気から分離してドレンポット7内に貯留する。ドレンポット7は、ドレンポット7内に貯留した水を適宜除去できるように外部排出口(図示せず)につながるバルブを有する。また、ドレンポット7には、除湿した圧縮空気を各吸着筒3、4に各々供給するための分岐管11が接続される。
【0021】
本実施形態では、吸着筒3、4とドレンポット7との間の分岐管11に、調整手段8をなすオリフィス(以下、上流側オリフィスという)81が設けられる。その上流側オリフィス81は、ドレンポット内圧(コンプレッサ2の吐出圧)を吸着筒3、4内の圧力よりも高圧に保持すべく、圧縮空気が通る分岐管11を絞る。
【0022】
分岐管11は、上流側オリフィス81の下流側の分岐部にて二つに分岐して切替手段6に接続される。
【0023】
図例では、切替手段6は、二つの吸着筒3、4に対応させて設けられた二つの三方切替弁61、62からなり、各三方切替弁61、62は、分岐管11およびドレンポット7を介してコンプレッサ2に各々接続される。
【0024】
その三方切替弁61、62は、圧縮空気導入管12を介して吸着筒3、4に接続されると共に、排気管13を介してサイレンサ14に接続される。三方切替弁61、62は、吸着筒3、4(圧縮空気導入管12)とコンプレッサ2(分岐管11)とを連通させる吸着位置と、吸着筒3、4(圧縮空気導入管12)とサイレンサ14(排気管13)とを連通させる脱着位置とで切り替えられる。
【0025】
これら三方切替弁61、62は、図示しないコントローラなどに接続され、互いに連動してPSA制御(開閉制御)される。
【0026】
吸着筒3、4は、圧縮空気導入管12と、O2バッファタンク5に接続された酸素取出管15とに各々接続される。その吸着筒3、4内には、N2吸着剤31、41と吸湿剤32、42とが充填される。それらN2吸着剤31、41と吸湿剤32、42とは、吸湿剤32、42がコンプレッサ側、N2吸着剤31、41がO2バッファタンク側に配置される。N2吸着剤31、41は、例えば、合成ジルコニウムからなり、吸湿剤32、42は、例えば、シリカゲルなどからなる。
【0027】
本実施形態では、各吸着筒3、4とO2バッファタンク5と間の酸素取出管15に、圧力調整用の下流側オリフィス16、16が各々設けられる。それら下流側オリフィス16、16は、O2バッファタンク5内の圧力をほぼ大気圧にすべく、高濃度酸素が通る酸素取出管15を各々絞る。なお、下流側オリフィス16、16のかわりにレギュレータを設けてもよい。
【0028】
酸素取出管15、15は、集合部にて一本に接続されて、O2バッファタンク5に接続される。
【0029】
2バッファタンク5は、図示しないオゾン発生器などに、タンク管17を介して接続され、そのタンク管17には、流量あるいは圧力を調整するためのレギュレータ18が設けられる。
【0030】
次に、図1に基づき本実施形態に係る酸素濃縮器1の作動を説明する。
【0031】
本実施形態では、一方の吸着筒3のN2吸着剤31で圧縮空気中の窒素で吸着して酸素を濃縮する(吸着工程)と共に、他方の吸着筒4でN2吸着剤41の窒素を脱着して吸着筒4を再生し(再生工程)、さらに、窒素の吸着を行う吸着筒3、4と窒素の脱着を行う吸着筒3、4とを所定時間ごとに交互に切替えて、連続的に高濃度酸素を生成する。また、本実施形態では、吸着工程と再生工程とを切り替える際に、二つの吸着筒3、4内の圧力を互いに等しくするための均圧工程を行う。
【0032】
以下に、これら吸着工程、再生工程および均圧工程について説明する。
【0033】
まず、図1の左側の吸着筒3により吸着工程を説明する。
【0034】
[吸着工程]
外部からコンプレッサ2に吸入された原料の空気は、そのコンプレッサ2で所定の吐出圧まで昇圧される。その昇圧された圧縮空気(加圧空気)は、ドレンポット7を通り、そのドレンポット7にて凝縮水が回収されて除湿(脱水)される。ドレンポット7で脱湿された圧縮空気は、上流側オリフィス81にて所望の吸着圧力(運転圧力)まで降圧された後、吸着位置に設定された三方切替弁61により吸着筒3に導入される。
【0035】
その吸着筒3に導入された圧縮空気は、吸着筒3内に充填されている吸湿剤32でさらに除湿され、続いて吸着筒3内のN2吸着剤31で、窒素が吸着される。この窒素の吸着により高濃度酸素が生成され、その高濃度酸素が、下流側オリフィス16を通ってO2バッファタンク5に貯蔵される。
【0036】
次に、図1の右側の吸着筒4により再生工程を説明する。
【0037】
[再生工程]
再生工程では、右側の吸着筒4に対応する三方切替弁62が脱着位置に切り替えられ、高濃度酸素が、吸着筒4内を吸着工程における圧縮空気の流れとは反対方向に流れる。
【0038】
すなわち、吸着工程中の他方の吸着筒3あるいはO2バッファタンク5から乾燥した高濃度酸素が、酸素取出管15および下流側オリフィス16を通り吸着筒4内に流入し、その吸着筒4内を吸着工程とは反対向きに通り抜けて、圧縮空気導入管12、脱着位置の三方切替弁62、排気管13およびサイレンサ14を通って系外へ排気される。
【0039】
この高濃度酸素が吸着筒4を流れるときに、N2吸着剤41に吸着していた成分(窒素)と吸湿剤42に吸着した水分とが脱着されて、N2吸着剤41および吸湿剤42の再生が行われる。
【0040】
次に、均圧工程を説明する。
【0041】
[均圧工程]
均圧工程は、以上の吸着工程と再生工程との切り替えの際に行われる。均圧工程では、三方切替弁61、62の流路を切り替えて(例えば、両方の三方切替弁61、62を脱着位置に切替えて)、吸着筒3と吸着筒4とを互いにつなぎ、それら吸着筒3、4内の圧力の平均化と、高濃度酸素の回収を行う。吸着筒3、4内の圧力を平均化した後、三方切替弁61、62の流路を切替え、吸着工程を行っていた吸着筒3を再生工程に、再生工程を行っていた吸着筒4を吸着工程に使用する。
【0042】
以上のように、三方切替弁61、62を切り替えることで、吸着筒3、4の吸着・均圧・再生操作を繰返し、連続的に高濃度の酸素ガスを製造する。酸素濃縮器1の使用後は、ドレンポット7に溜まった水分を排気・乾燥させて、運転を終了する。
【0043】
ここで、本実施形態では、ドレンポット7の下流に調整手段8(上流側オリフィス81)を配置して、ドレンポット7の除湿能力を高めるようにしている。
【0044】
すなわち、空気中に含まれる水分は、空気の温度が低いほど、また空気の圧力が高いほど、結露(凝縮)し易い。したがって、ドレンポット内圧が高いほど、ドレンポット7の除湿能力は高まることになる。
【0045】
一方、吸着筒3、4内の圧力は、吸着条件(例えば、N2吸着剤31、41の量、密度)や酸素濃縮器1が供給する酸素流量などで決定される。
【0046】
そこで、本実施形態では、ドレンポット7と吸着筒3、4との間に上流側オリフィス81を設け、コンプレッサ2の吐出圧を高めることで、吸着筒3、4内を所望の吸着圧力に保ちつつ、ドレンポット内圧を吸着筒3、4内の吸着圧力よりも高圧に保持する。そのドレンポット内圧は、上流側オリフィス81の径とコンプレッサ2の運転条件(例えば、ダイアフラムコンプレッサでは往復速度など)とにより設定される。
【0047】
これにより、吸着筒3、4に流入する原料の圧縮空気中の水分を確実に除去してN2吸着剤31、41の劣化を防止することができ、酸素濃縮器1のコンパクト化を図ることができる。
【0048】
このように本実施形態では、ドレンポット7の下流側に調整手段8(上流側オリフィス81)を設け、運転時にドレンポット7内を吸着筒3、4より高い圧力まで昇圧して水分を凝縮させ、ドレンポット7で効率的に水を除去することで、脱水の効果を向上させることが可能となる。
【0049】
その結果、劣化するN2吸着剤31、41の量が低減すると共に、吸湿剤32、42により除去すべき水分が減少するので、N2吸着剤31、41・吸湿剤32、42の量を少なくすることが可能となり、酸素濃縮器1のサイズをよりコンパクトにできる。
【0050】
次に、ドレンポット7の圧力と吸着筒3、4の吸湿剤量との関係を説明する。
【0051】
2吸着剤31、41の劣化を防止するためには、N2吸着剤31、41の手前で空気中の水分量をゼロにまで除湿する必要がある。
【0052】
本実施形態では、上述したように、ドレンポット7と吸湿剤32、42とにより水分の除去を行う。具体的には、ドレンポット7により、飽和蒸気量以上の水分を回収し、回収しきれない水分(水蒸気)を吸湿剤32、42で回収する。
【0053】
このことから、ドレンポット7の運転圧力(ドレンポット内圧)を決めることで、必要な吸湿剤32、42の量が決定可能となる。
【0054】
図2に基づき、ドレンポット内圧と吸湿剤32、42の量の一例を説明する。
【0055】
図2は、25℃および40℃の空気が流入する場合の飽和水蒸気量を、圧力(絶対圧)ごとに示したものである。
【0056】
図2に示すように、ドレンポット7内の運転圧力が150kPaのとき、ドレンポット7内で17.2mg/Lまで圧縮空気を除湿可能である。このときの余剰水分を除去するために必要な吸湿剤32、42を、例えば、必要吸湿剤量100gと定義する。
【0057】
ドレンポット7内の運転圧力が200kPaのとき、ドレンポット7内で12.8mg/Lまで圧縮空気を除湿可能である。この200kPaのときは、吸湿剤32、42は、必要吸湿剤量75gまで減量が可能となる。
【0058】
ドレンポット7内の運転圧力が300kPaのとき、ドレンポット7内で6.5mg/Lまで圧縮空気を除湿可能である。この300kPaのときは、吸湿剤32、42は、必要吸湿剤量50gまで減量が可能となる。
【0059】
このように、本実施形態では、ドレンポット内圧に応じて吸湿剤32、42の量を決定することで、吸湿剤32、42の量を最小限に抑えることができ、これによっても酸素濃縮器1のコンパクト化を図ることができる。
【0060】
つまり、水分は、N2吸着剤31、41に吸着しやすく脱着しにくいため、吸湿剤32、42を用いて完全に除湿を行うことが望ましい。しかし、吸湿剤32、42だけでN2吸着剤31、41に流入する全ての水分を除去しようとすると、大量の吸湿剤32、42が必要となってしまう。
【0061】
そこで、本実施形態では、ドレンポット7内の圧力を高圧にして運転を行うことで、吸湿剤32、42に入る前に空気中の水分除去を行うことが可能となり、必要となる吸湿剤32、42の量を減量化し、決定することができる。
【0062】
次に、図3に基づき他の実施形態を説明する。
【0063】
本実施形態は、上述の図1の実施形態とは、調整手段の構成が異なり、その他は実質的に同じである。したがって、上述の実施形態と同一の要素については、図中同一符号を付すに止め、詳細な説明は省略する。
【0064】
本実施形態の酸素濃縮器91では、吸着筒3、4の下流側に設けた昇圧機構(図例では、下流側オリフィス82、82)を用いて酸素濃縮器91(PSA装置)の運転圧力自体を上げることで凝縮水分量を増加させ、ドレンポット7で脱水を行う。
【0065】
つまり、本実施形態の調整手段8は、各吸着筒3、4とO2バッファタンク5との間の酸素取出管15に各々設けられた下流側オリフィス82、82からなる。この下流側オリフィス82により、吸着工程中の吸着筒3(4)内およびドレンポット7内の圧力が高められる。
【0066】
例えば、下流側オリフィス82、82の径が、図1の下流側オリフィス16よりも小径に形成されると共に、コンプレッサ2の吐出圧が高めらて、ドレンポット7が、図1の実施形態とほぼ同じ圧力に保持される。
【0067】
本実施形態でも、図1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0068】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されず、様々な変形例や応用例が考えられるものである。
【0069】
例えば、上述の実施形態では、調整手段としてオリフィスを用いたが、これに限定されず、例えば、レギュレータを用いるようにしてもよい。レギュレータを用いる場合、コンプレッサ2に吸入される空気の湿度を検出する手段を設け、その手段により検出された湿度が高いほど、レギュレータの設定圧力を高く(絞りを小さく)することが考えられる。
【0070】
また、ドレンポット7の除湿能力をより高めるために、ドレンポット7に冷却手段を設けることが考えられる。つまり、コンプレッサ2の吐出圧力が上がりコンプレッサ2が発熱して圧縮空気の温度が上昇すると、飽和水蒸気量が増加する問題があるため、ドレンポット7を冷却し、温度を一定にすることが考えられる。また、運転温度をさらに低く制御することで、さらに除湿を行うことが可能となる。冷却手段として、放熱フィンや、空冷ファン、ヒートパイプなどの手段が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】図1は、本発明に係る一実施形態による酸素濃縮器の概略構成図である。
【図2】図2は、ドレンポット内の圧力と吸湿剤の量との関係を説明するための図である。
【図3】図3は、他の実施形態による酸素濃縮器の概略構成図である。
【符号の説明】
【0072】
1 酸素濃縮器
2 コンプレッサ
3、4 吸着筒
6 切替手段
7 ドレンポット
8 調整手段
31、41 吸着剤
61、62 三方切替弁
81 上流側オリフィス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
窒素を選択的に吸着する吸着剤が充填された少なくとも二つの吸着筒と、該吸着筒に供給される空気を圧縮するためのコンプレッサと、そのコンプレッサと上記吸着筒との間に接続され上記コンプレッサの圧縮空気をいずれかの吸着筒に供給する切替手段とを備えた酸素濃縮器において、
上記コンプレッサと上記切替手段との間にドレンポットを接続し、上記コンプレッサで圧縮された上記圧縮空気中の水分を上記ドレンポットで除去すべく、上記ドレンポット内の圧力を調整する調整手段を設けたことを特徴とする酸素濃縮器。
【請求項2】
上記調整手段は、上記ドレンポットと上記吸着筒との間に設けられたオリフィスまたはレギュレータからなる請求項1記載の酸素濃縮器。
【請求項3】
上記調整手段は、上記吸着筒と該吸着筒で濃縮された高濃度酸素を貯留するための貯留手段との間に設けられたオリフィスまたはレギュレータからなる請求項1記載の酸素濃縮器。
【請求項4】
上記吸着筒内に、吸湿剤が充填されると共に、その吸湿剤が上記吸着剤よりもコンプレッサ側に配置された請求項1から3いずれかに記載の酸素濃縮器。
【請求項5】
上記ドレンポットに、該ドレンポット内の圧縮空気を冷却して水分を凝縮させるための冷却手段が設けられた請求項1から4いずれかに記載の酸素濃縮器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−284442(P2008−284442A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−130602(P2007−130602)
【出願日】平成19年5月16日(2007.5.16)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】