説明

重複するセグメント情報を含む記録媒体、記録媒体を形成、記録および再生する装置並びに方法

【課題】従来の光ディスクシステムには、バージョンの異なるドライブ間には互いに互換性がないという問題点がある。例えば、以前の古い機能を備えた旧バージョンのドライブと、後の新しい機能の1つ以上を備えたドライブとデータをやり取りした媒体が相互作用するには、困難があった。
【解決手段】高密度光ディスクなどの媒体上にセグメント情報を含むPACクラスタが提供され、第1のPACクラスタの少なくとも1つのセグメントと、第2のPACクラスタの少なくとも1つのセグメントとが重複する媒体上のセグメント情報を含むPACクラスタを用いて、媒体にデータを書き込み/再生する装置並びに方法を提供する。データ保護特性、データ管理特性および再生互換性を向上し、データの破壊を防止し、不要な反復動作を減少させるためにセグメント情報が記録されるPACを提供する。高密度光ディスクなどの媒体と、セグメント情報を含むPACの管理装置および方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PAC(Physical Access Control)および記録データに対する管理と、PACおよび記録データを含む媒体(ブルーレイディスクなどの高密度光ディスク)と、この媒体にデータを記録および/または再生する装置並びに方法に関する。
【背景技術】
【0002】
大容量のデータを記録するために、例えば光ディスクなどの媒体が用いられる。利用可能な光ディスクのうち、高画質のビデオデータおよび/または高音質のオーディオデータを大量記録および/または保存できる新たな高密度光記録媒体(HD−DVD)(例えば、ブルーレイディスク(以下、”BD”とする))が開発されている。
【0003】
ブルーレイディスクには、書き換え可能なブルーレイディスク(rewritable Blu−ray disc:BD−RE)と、追記型のブルーレイディスク(Blu−ray disc write once:BD−WO)と、再生専用のブルーレイディスク(Blu−ray disc read only)(BD−ROM)などがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のシステムには、バージョンの異なるドライブ間には互いに互換性がないという問題点がある。例えば、以前の古い機能を備えた旧バージョンのドライブと、後の新しい機能の1つ以上を備えたドライブとデータをやり取りした媒体が相互作用するには、困難があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記のような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の実施形態では、高密度光ディスクなどの媒体上にセグメント情報を含むPACが提供され、同一のPACクラスタの各セグメントが互いに重複しない媒体のユーザデータ領域の少なくとも1つのセグメントを識別するためのセグメント情報を含むPACクラスタを用いて、媒体にデータを記録および再生する装置並びに方法を提供する。
【0006】
また、本発明の実施形態では、高密度光ディスクなどの媒体上にセグメント情報を含むPACクラスタが提供されえる。第1のPACクラスタの少なくとも1つのセグメントと、第2のPACクラスタの少なくとも1つのセグメントとが重複する媒体上のセグメント情報を含むPACクラスタを用いて、媒体にデータを記録および再生する装置並びに方法を提供する。
【0007】
また、本発明の実施形態は、データの保護特性、データの管理特性および再生の互換性を向上させ、データの破壊を防止し、不要な反復動作を減少させるためにセグメント情報が記録されるPACクラスタを提供する。
【0008】
また、本発明の実施形態では、高密度光ディスクなどの媒体と、セグメント情報とを含むPACの管理装置および方法を提供する。
【0009】
一実施形態によると、本発明は、記録媒体のデータ領域管理のためのデータ構造を有する記録媒体において、記録媒体の記録および/または再生を管理する情報を含む少なくとも1つのPAC(Physical Access Control)クラスタを備える。各PACクラスタは、ユーザデータ領域内の少なくとも1つのセグメントを識別するセグメント情報を含み、同一のPACクラスタのセグメントは、互いに重複しない。
【0010】
また、一実施形態によると、本発明は、記録媒体のアクセス制御方法を提供する。この方法は、第1のPACクラスタの少なくとも1つのセグメントと、第2のPACクラスタの少なくとも1つのセグメントと、が重複する記録媒体のユーザデータ領域内における非重複セグメントを識別するためのセグメント情報をそれぞれ含む、第1および第2のPACクラスタを識別するステップと、少なくとも1つの重複規則に従って、第1のPACクラスタおよび第2のPACクラスタの少なくとも1つのセグメントの重複領域に対するアクセスを制御するステップとを含む。
【0011】
また、一実施形態によると、本発明は、記録媒体の記録方法を提供する。本方法は、第1のPACクラスタの少なくとも1つのセグメントと、第2のPACクラスタの少なくとも1つのセグメントと、が重複する記録媒体のユーザデータ領域内における各非重複セグメントを識別するためのセグメント情報をそれぞれ含む第1および第2のPACクラスタを識別するステップと、両方のPACクラスタが少なくとも1つのセグメントに対する記録を許可する場合、第1のPACクラスタの少なくとも1つのセグメントおよび第2のPACクラスタの少なくとも1つのセグメントの重複領域に対する記録を行うステップと、を含む。
【0012】
また、一実施形態によると、本発明は、記録媒体の再生方法を提供する。この方法は、第1のPACクラスタの少なくとも1つのセグメントと、第2のPACクラスタの少なくとも1つのセグメントと、が重複する記録媒体のユーザデータ領域内における非重複セグメントを識別するためのセグメント情報をそれぞれ含む、第1および第2のPACクラスタを識別するステップと、2個のPACクラスタの全てが少なくとも1つのセグメントに対する再生を許可する場合、第1のPACクラスタの少なくとも1つのセグメントおよび第2のPACクラスタの少なくとも1つのセグメントの重複領域に対する再生を行うステップと、を含む。
【0013】
また一実施形態によると、本発明は、データ領域を有する記録媒体の記録および/または再生装置を提供する。この装置は、第1および第2のPACを含む少なくとも1つのPACクラスタに基づいて記録または再生を制御するコントローラと、この記録媒体に対して記録または再生を行うピックアップとを備える。ここで、第1のPACクラスタによって定義されるデータ領域内の少なくとも1つのセグメントと、第2のPACクラスタによって定義されるデータ領域内の少なくとも1つのセグメントとが重複する場合、第1および第2のPACクラスタの少なくとも1つのセグメントのうちいずれか1つでも記録または再生が許可されないと、重複領域に対する記録または再生は許可されない。
【0014】
本発明に係る前述の一般的な説明および後述する実施例は、1つの例に過ぎないことに留意されたい。以下、本発明について詳しく説明する。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明の実施形態に係る追記型の高密度光ディスクの記録再生方法および装置においては、PACを用いて異なるバージョンのドライブのためのディスクのアクセス可能な領域を定義することで、ユーザデータの記録されたデータ領域を一層確実に保護することができ、例えば、不正なアクセス(例えばハッキング)を防止または減少させることができるという効果がある。
【0016】
さらに、ディスクのデータ領域全体または所定領域を管理するPACを用いることで、高密度光ディスクで一層効率的なデータの記録および/または再生を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳しく説明する。なお、図面全体において同一または類似する構成要素には同一の符号を付し、それに対する説明は省略する。
【0018】
一実施形態において、”物理的アクセス制御(Physical Access Control:PAC)”という用語は、その通常のそして慣習的な意味の他にも、ディスクの物理的領域内の特定のセグメントまたはディスク全体に対するデータの記録および再生を管理/制御するために、ディスクに記録される付加的な情報の意味をも含む。”物理的アクセス制御”は、単純に”PAC”、”PAC情報”および/または”PAC制御情報”とも称する。また、PACが記録されるディスク内の領域は、”PACゾーン(PAC zone)”と称し、PACゾーンにクラスタ単位で記録されるPACは、簡単に”PACクラスタ”と称する。
【0019】
また、本発明の実施形態によるPACは、旧バージョン(例えば、レガシーバージョン)ドライブを含み、特に、未知のPAC_IDを有するドライブに対し、特定のセグメントまたはディスク全体に対するデータの読み取り/書き込みを制限することができる”未知の規則(unknown rule)”を含む。”未知の規則”が適用されたPACは、”未知のPAC”と称する。これと同様に、PACに記録された既知の特定のPAC_ID(known specific PAC_ID)を”既知の規則(known rule)”と称し、このPACに適用される”PAC特定情報(PAC specific information)”を”既知のPAC”と称する。
【0020】
上述のPACがPACゾーンに記録される形態ならびにこれを用いたデータの記録再生方法および装置を、以下、図面に基づいて説明する。
【0021】
図1Aおよび図1Bは、本発明の一実施形態による高密度光ディスク上のPACゾーンを示す図である。
【0022】
図1Aに示すように、高密度光ディスクは、内周から外周に向かって、リードインゾーンと、データ領域と、リードアウトゾーンとに区分される。また、リードインゾーンは、様々な情報を記録するためのINFO1ゾーンと、INFO2ゾーンとに区分される。ここで、INFO2ゾーンおよびINFO1ゾーンは、PACゾーンを含んでいる。
【0023】
便宜上、INFO2ゾーンに割り当てられたPACゾーンをPAC2ゾーンと表記し、INFO1ゾーンに割り当てられたPACゾーンをPAC1ゾーンと表記する。PAC2ゾーンおよびPAC1ゾーンのうち1つには、オリジナルのPAC(original PAC)が記録され、残りの1つにはオリジナルPACのコピーを記録するバックアップゾーンが含まれる。ディスクの内周から外周方向へ記録する場合、オリジナルのPACがPAC2ゾーンに記録され、バックアップPACがPAC1ゾーンに記録されると都合が良い。
【0024】
図1Bは、2つの記録層を持つ2層ディスクの構造を示した図である。2層ディスクには、第1の記録層(L0:Layer 0)および第2の記録層(L1:Layer 1)を備えており、それぞれの記録層には、リードイン/リードアウトゾーン(インナーゾーンともいう)、データ領域およびアウターゾーン0、1が含まれる。
【0025】
リードインゾーン(インナーゾーン0)およびリードアウトゾーン(インナーゾーン1)それぞれには、ディスクの管理情報が記録されるINFO2ゾーンおよびINFO1ゾーンが含まれる。そして、それぞれのINFO2ゾーンおよび/またはINFO1ゾーンには各PACゾーンが配置される。
【0026】
1層ディスクと同様に、INFO2ゾーンに割り当てられたPACゾーンをPAC2ゾーンと表記し、INFO1ゾーンに割り当てられたPACゾーンをPAC1ゾーンと表記する。PAC2ゾーンおよびPAC1ゾーンのうち1つにはオリジナルのPACが記録され、残りの1つにはオリジナルのPACのコピーを記録するためのバックアップゾーンが含まれる。ディスクの内周から外周方向に向かって記録する場合、オリジナルのPACがPAC2ゾーンに記録され、バックアップPACがPAC1ゾーンに記録されると都合が良い。
【0027】
図1Bに示した例で、PAC1およびPAC2ゾーンは、2層ディスクのリードインゾーンのみならず、リードアウトゾーンにも存在する。しうたがって、2層ディスクのPACのサイズは1層ディスクの2倍となる。
【0028】
PACゾーンは、新しいバージョンのドライブ装置と互換性のある機能を追加したディスク上の機能を旧バージョンのドライブ装置が検出できないときに、起こり得る問題に対処するために提供される。PACゾーンは、1つ以上の”未知の規則”を用いて互換性問題に対処する。
【0029】
“未知の規則”は、ディスク上の予測可能な動作、例えば、読み取り、書き込みなどの基本的な制御と、欠陥領域の線形交替(linear replacement)と、論理的上書き(logical overwrite)などを制御するために用いられる。また、”未知の規則”を適用できる領域がディスク上に備えられる。例えば、ディスクの所定領域またはディスク全体を定義するためのセグメントが提供される。これについては、以下に詳しく説明する。
【0030】
”未知の規則”によって管理されるディスクの領域には、DMA(Disc Management Area)領域、スペア領域(Spare Area)、ユーザデータ領域(User Data Area)および/またはこれらに類似した領域がある。
【0031】
旧バージョンのドライブ装置が”未知の規則”を用いてアクセスできるディスク上の領域を定義することによって、新しいバージョンの光ディスクは旧バージョンのドライブ装置の不要なアクセス動作を減少させる。
【0032】
さらに、旧バージョンのドライブ装置がPACを用いてアクセスできる領域をディスクの物理的領域上に定義することによって、ユーザデータが記録されたデータ領域を一層確実に保護するようになり、ディスクに対する不正なアクセス(例えば、ハッキング)を防止または減少させることができる。
【0033】
以下、リードインゾーン内でPAC2およびPAC1ゾーンを含むINFO2およびINFO1ゾーンを、高密度光ディスクの記録可能特性の観点から説明する。
【0034】
図2は、本発明の一実施形態による高密度光ディスク上のINFO2およびINFO1ゾーンの構成を示す図である。
【0035】
図2に示すように、書き換え可能なブルーレイディスク(BD−RE)の場合、INFO2ゾーンは、PAC2ゾーンの32クラスタ、欠陥管理のためのDMA(Disc Management Area)2領域の32クラスタ、制御情報が記録されたCD(control data)2領域の32クラスタ、バッファ領域であるBZ(buffer zone)3の32クラスタを含め、合計256クラスタを持っている。
【0036】
INFO1ゾーンは、バッファ領域のBZ2領域の32クラスタ、ドライブに固有の情報を保存するドライブ領域の32クラスタ、欠陥を管理するDMA1領域の32クラスタ、制御情報を記録するCD1領域の32クラスタおよび/またはPACゾーンとして活用できるBZ1-PAC1ゾーンを含む。
【0037】
追記型の高密度光ディスク(例えばBD−R)については、INFO2ゾーンは、PAC2ゾーン、DMA2領域、CD2領域およびBZ3領域それぞれの32クラスタを含め、合計256クラスタを持っている。INFO1ゾーンは、BZ2領域、DMA1領域、CD1領域および/またはBZ1-PAC1ゾーンそれぞれの32クラスタと、ドライブ領域の128クラスタと、を含んでいる。
【0038】
再生専用の高密度光ディスク(例えばBD−ROM)については、INFO2ゾーンは、PAC2ゾーン、CD2領域、BZ3領域それぞれの32クラスタを含め、合計256クラスタを持っている。INFO1ゾーンは、CD1領域および/またはBZ1-PAC1ゾーンそれぞれの32クラスタを含め、合計256クラスタを持っている。
【0039】
本発明の実施形態におけるPACゾーンは、高密度光ディスクの書き換え可能な特性に従って、リードインゾーン内のINFO2ゾーンおよび/またはINFO1ゾーンにそれぞれ32クラスタを有するように割り当てられる。
【0040】
2つの記録層を有する2層ディスクの場合、PACゾーンは、リードインゾーンだけでなく、リードアウトゾーンにも指定されるので、1つのPACゾーンが64クラスタを有するようになる。
【0041】
32(または64)のクラスタのPACゾーン内において、複数の有効なPACを記録するために、1つのPACが1つのクラスタを持つことができる。必要に応じて、複数の1クラスタサイズのPACが存在できる。以下、1つのPACが1つのクラスタとして記録される構造例を、図3を参照しながら説明する。
【0042】
図3は、本発明の一実施形態による高密度光ディスクに記録される1つのPACの構造を示している。図3に示すように、1つのクラスタの大きさ(32セクタ)を持つ1つのPACは、ヘッダゾーンと、特定のディスクドライブ(例えば、光ディスクドライブ)に固有の特定情報領域とを含む。”未知のPAC規則”およびセグメントに対する情報などの様々な種類のPAC情報を記録するために、PACヘッダゾーンには、そのPACの最初のセクタに384バイトが割り当てられる。PACゾーンの他の領域には、”既知の規則”という(光)ディスクドライブに固有の情報が記録される。
【0043】
上記の構造で記録されたPACの構造例を、図4を参照して説明する。説明の便宜上、より詳細な説明を必要とするPACの特定のフィールドについては、その特定のフィールドを示す図面を参照して説明する。
【0044】
図4は、本発明の一実施形態による高密度光ディスク上の1つのPACの構造を示している。図4に示すように、PACは、全てのPACに適用されるヘッダ部分(例えば、最初のフレームの385バイトまで)と、ドライブに固有の情報が記録される領域と、を含む。
【0045】
ヘッダ部分は、例えば、”PAC_ID”の4バイト、”未知のPAC規則”の4バイト、”全体ディスク全体フラグ”(Entire_Disc_Flags)の1バイト、”セグメント数(Number of Segments)”の1バイトおよび/または32個の”セグメント_0”〜”セグメント_31”それぞれの8バイトを含む。
【0046】
”PAC_ID”は、現在のPACの状態および識別コードを備える。例えば、”PAC_ID”が‘00 00 00 00h'であると、”PAC_ID”は、現在のPACが使用されていないことを示す。”PAC_ID”が‘FF FF FF FEh’であると、”PAC_ID”は、現在のPACゾーンがたとえ以前に使用されていたとしても、再び利用できることを示す。
【0047】
‘54 53 54 00h'などの所定のビットで”PAC_ID”を記録することによって、”PAC_ID”は、現在のドライブが自由にアクセス可能なディスクであるかどうかを決定するためのコードとして用いられる。すなわち、現在のドライブが、上記のように適用される”PAC_ID”を認識できず、現在のドライブがバージョンの不一致などの理由によって現在のPACを認識できない場合と判断すると、‘54 53 54 00h'ビットは、”未知のPAC規則”フィールド内に記録された情報を参照することを要求するコードとして用いられる。
【0048】
上述したように、”未知のPAC規則”フィールドは、現在のPACを認識できないドライブの動作範囲を指定するフィールドとして用いられる。以下、これに対しては図5を参照しながら具体的に説明する。
【0049】
図5は、本発明の一実施形態による”未知のPAC規則”フィールドの構造を示している。図5に示すように、ディスク上の様々な領域の制御可能性の程度は、”未知のPAC規則”によって決定される。例えば、図5において、”領域”の列はディスク上の制御可能領域を示し、”制御”の列は読み取り/書き込みなどの制御タイプを示し、”ビット数”の列は制御に必要なビット数を示す。”ビット数”の列で追加されたビットは、記録/再生面が2つの2層ディスクの場合を示す。
【0050】
”未知のPAC規則”は、ディスク上の様々な領域を制御するために用いられる。例えば、”未知のPAC規則”は、INFO1、INFO2、INFO3および/またはINFO4ゾーン内におけるディスク管理領域(DMA)(ディスク定義構造(Disc Definition Structure:DDS)を含むかまたは含まない)関する記録制御の可能性を示す。さらに、データ領域内におけるスペア領域に関する記録制御の可能性を示し、INFO1、INFO2、INFO3および/またはINFO4ゾーン内における制御データ(CD)領域に関する記録および/または再生制御の可能性を示し、データ領域内におけるユーザデータ領域に関する記録および/または再生制御の可能性を示し、INFO1および/またはINFO2ゾーン内におけるPACクラスタに関する記録および/または再生制御の可能性を示すことができる。
【0051】
ユーザデータ領域の一例によれば、後述するディスク上の”特別な”領域であるセグメント領域が定義されると、このユーザデータ領域は、このセグメント領域に対する記録および/または再生制御の可能性を示すための領域として用いられ、必ずしもユーザデータ領域全体に対するものである必要はない。
【0052】
書き込み制御可能性は、書き換え可能なディスクであるBD−REおよびBD−Rのみに適用できる。欠陥領域に対する交替領域の書き込み制御の可能性も書き換え可能なディスクであるBD−REおよびBD−Rに適用できる。結果的に、本発明の様々な特徴は、高密度(光)ディスクの書き換え可能特性に依存することができる。
【0053】
上記の技術を用いると、バージョンが一致しないドライブのためのディスク上の制御可能な領域を”未知のPAC規則”フィールドによって指定できるようになる。また、このような技術は、ユーザの選択によってディスク上の特定の物理的領域へのアクセスを制御するために適用することもできる。
【0054】
図4を再び参照すると、”PAC更新回数(PAC Update Count)”フィールドは、PACの更新回数を示し、最初に0が記録された後、PACが再記録されるごとに1つずつ増加できる。
【0055】
また、図4において、”全体ディスクフラグ(Entire_Disc_Flags)”フィールドは、PACがディスク全体の領域に適用可能であることを示すフィールドとして用いられ、”セグメント数(Number of Segments)”フィールドは、PACが適用されるセグメント領域の数を示すフィールドである。
【0056】
一実施形態によると、最大個数のセグメントを1つのPACに割り当てることができる。一実施形態によると、最大32セグメントが1つのPACに割り当てられ、この割り当てられたセグメントに対する情報は、それぞれ8ビットを含む”セグメント_0”から”セグメント_31”までのフィールドに記録される。各”セグメント_0〜31”フィールドには、割り当てられたセグメント領域の最初の物理的セクタ番号(PSN)および最後の物理的セクタ番号が記録される。
【0057】
以下、セグメントについて具体的に説明する。図6は、本発明の一実施形態による高密度光ディスクのセグメント領域を示している。
【0058】
図6に示すように、高密度光ディスク上でPACが適用されるセグメント領域は、必要によって最大個数(例えば32)のセグメント領域であり得る。この最大数のセグメント領域は、”セグメント0”から開始される。
【0059】
1つのPACによって管理されるセグメントは、”Segment 0”から始めて昇順に最大数のセグメントまで割り当てられる。複数のPACが存在する場合も、それぞれのPACによって管理されるセグメント領域の総数は、上述した最大のセグメント数を越えない。
【0060】
例えば、割り当てられたセグメント領域の開始位置を示す最初の物理的セクタ番号(PSN)と、最後の位置を示す最後の物理的セクタ番号(PSN)を、”セグメント”フィールドに記録することによって、光ディスクドライブがセグメント領域の位置を把握できるようにする。
【0061】
配置の一例によれば、割り当てられた複数のセグメントは、互いに重複する必要がなく、その開始位置および最後位置は、クラスタ間の境界部分に指定される。
【0062】
このように、本発明の実施形態では、複数(例えば、32)のセグメント領域を管理するために複数のPACを備えることができる。以下、これについてより具体的に説明する。
【0063】
図7は、本発明の一実施形態による高密度光ディスク上の1つのPACゾーンを示している。
【0064】
図7に示すように、それぞれ共通のクラスタサイズを持つ複数の有効PACは、32クラスタからなる1つのPACゾーン(例えば、INFO2またはINFO1のPACゾーン)に記録される。
【0065】
上述したように、有効(valid)PACは、様々な種類のPAC情報を含む領域として定義され、それぞれ1クラスタの大きさを有する最大個数(例えば32または64(2層ディスクの場合))の有効PACがディスク上に備えられる。1つのPACゾーンには、1クラスタサイズが割り当てられる。
【0066】
また、有効PACは、上述したように、PACが記録されたドライブバージョンの光ディスクによって予め選択されたPAC_ID(例えば、PAC_ID=54 53 54 00h)を持っており、残りのPACゾーンには、PAC_IDが00 00 00 00hまたはFF FF FF FFhであるPACが記録される。未だ記録されてないPACゾーンは、未記録のPAC(unrecorded PAC)ゾーンのままである。
【0067】
一実施形態によると、1つのPACゾーンにおいて、PACが記録される領域に欠陥が発生すると、この欠陥領域の次の領域にPACを記録できる。このような欠陥は、ディスク表面の損傷または汚れなどの要因によって発生する。PACが記録される領域に欠陥が発生する場合、この発生した欠陥領域の次の領域にPAC情報を記録できる。
【0068】
以下、図8を参照しながら、複数の有効PACの一例を説明する。この複数の有効PACは、ディスクの制御可能な領域に関する様々な種類の情報を持つPACゾーンに割り当てられる。
【0069】
図8は、本発明の一実施形態によるディスク(例えば、高密度光ディスク)上で複数個のPACが管理するセグメント領域を示した図である。
【0070】
図8に示すように、複数のPACを用いることによって、ディスク上の制御可能なセグメント領域を指定することができる。すなわち、PAC#0を通してディスク上のセグメント0(Seg#0)およびセグメント1(Seg#1)領域を、PAC#1を通してディスク上のセグメント0(Seg#0)およびセグメント1(Seg#1)領域を、PAC#2を通してディスク上のセグメント0(Seg#0)領域を制御することができる。
【0071】
この例においては、1つのPACによって管理される各セグメント領域は重複することがないが、図8に示したように互いに異なるPACによって管理される各セグメント領域は互いに重複することがある。
【0072】
互いに異なるPACによって管理される各セグメント領域が互いに重複する場合において、この重複した領域に対する各PACの制御内容が互いに一致しないこともある。
【0073】
図8に示すように、PAC#0によって管理されるセグメント#0領域と、PAC#1によって管理されるセグメント#0領域とが互いに重複して、第1のオーバラップ領域を形成し、PAC#0によって管理されるセグメント#1領域と、PAC#2によって管理されるセグメント#0領域とが互いに重複して、第2のオーバラップ領域を形成する。
【0074】
図示したように、互いに異なるPACによって管理されるセグメント領域の間にオーバラップ領域が発生する場合があり、重複したセグメント領域に対する制御が互いに一致しない場合がある。例えば、PAC#0のセグメント#0に対する制御は書き込み/再生であり、一方で、PAC#1のセグメント#0に対する制御は再生専用である場合もある。
【0075】
本発明の一実施形態によれば、互いに異なるPACによって管理されるセグメント領域が互いに重複する場合において、このオーバラップ領域に対する制御のためにいくつかの異なる方法を適用できる。一実施形態では、論理和関数が適用される。この場合、1つのPACが所定の制御動作を不許可と(排除)した場合、この動作は、他の1つのPACがこの動作を許可するかどうかと関係なしに不許可となる。すなわち、両方全てのPACが所定の制御動作を許可した場合に、このオーバラップ領域に対しこの動作を許可する。
【0076】
例えば、上述した例の場合は、PAC#0によって管理されるセグメント#0に対する制御は書き込み/再生であり、PAC#1によって管理されるセグメント#0に対する制御は再生専用であるため、オーバラップセグメント領域に対する制御は再生専用になる。すなわち、PAC#0によって管理されるセグメント#0に対して書き込み/再生の全てが許可され、PAC#1によって管理されるセグメント#0に対して書き込みは許可されず再生のみが許可される場合、オーバラップセグメント領域に対しては、書き込みは許可されず再生のみが許可されるようになる。表1は、このような例を示したものである。
【0077】
【表1】

【0078】
他の実施形態においては、論理積関数(AND function)が適用される。この場合、1つのPACが所定の制御動作を許可すると、他のPACがこの動作を許可するかどうかとは関係なしに、この動作を許可するようになる。例えば、もう1つの例では、PAC#0によって管理されるセグメント#0の制御が書き込み/再生の全てを許可し、PAC#1によって管理されるセグメント#0の制御は再生専用である場合、オーバラップセグメント領域に対する制御は、再生および書き込みの両方である。表2は、このような例を示したものである。
【0079】
【表2】

【0080】
他の実施形態によると、他のブール演算関数(Boolean operation functions)またはその組み合せも実施可能であり、これは、上述した本発明による各実施形態の説明によって明らかになるはずである。
【0081】
本発明の他の実施形態では、互いに異なるPACが管理するセグメント領域が互いに重複する場合、新しく指定したPACによって定義される制御に従うという方法を用いることもできる。
【0082】
例えば、時間上で、PAC#0よりもPAC#1が、そしてPAC#1よりもPAC#2がより最近に指定されたPACである場合、それぞれのPACによって管理されるセグメント領域が互いに重複すると、新しく(またはより最近に)指定されたPACによって制御することができる。以下、図8を参照しながらこれを説明する。
【0083】
PAC#0によって管理されるセグメント#0領域と、PAC#1によって管理されるセグメント#0領域とが互いに重複し、PAC#0による制御が再生専用であって、PAC#1による制御が書き込み/再生である場合には、オーバラップ領域に対する制御は、より新しいPACであるPAC#1によって定義されるよう、書き込み/再生を可能にする。
【0084】
このような制御方法を、前述した実施形態の論理和関数と論理積関数と区別して、”新しい(New)PAC規則”と呼ぶことができる。
【0085】
他の実施形態においては、新しく指定されたPACに従わずに、既存のPACまたはより過去のPAC(またはその組み合せ)によって制御を定義することもできる。これは、本発明の実施形態の上述の説明から明らかである。
【0086】
図9は、本発明の一実施形態による光記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【0087】
図9に示すように、本発明による光記録再生装置は、光ディスクの記録再生を行う記録/再生部10と、これを制御するホストまたはコントローラ20とを備える。一実施形態において、記録/再生部10は、本発明の様々な実施形態で述べたように、”光ディスクドライブ”として動作できる。
【0088】
一実施形態において、ホスト20は、記録/再生部10に、光ディスクの特定領域に対する書き込みまたは再生命令を下し、記録/再生部10は、ホスト20の命令にしたがって特定領域に対する記録/再生を行う。
【0089】
記録/再生部10は、ホスト20とデータおよび命令を取り交わすなどの通信を行うインターフェース12と、光ディスクにデータを直接書き込み読み取るピックアップ11と、このピックアップ11から信号を受信して所望の信号値に再生し、書き込まれた信号を光ディスクに書き込み可能な信号に変調するデータプロセッサ13と、光ディスクから正確に信号を読み取り、光ディスクに信号を正確に書き込むようにピックアップ11を制御するサーボ14と、管理情報およびデータを含む多様な情報が一時保存されるメモリ15と、記録/再生部10の多様な構成要素を制御するマイコン16と、を含む。
【0090】
以下、このような光記録再生装置の例を用いながら、書き込み可能な高密度光ディスクにPACを記録する方法の一例を説明する。
【0091】
光ディスクが光記録再生装置内に挿入されると、この光ディスクから管理情報を読み取って、記録/再生部10内のメモリに保存することによって、光ディスクの記録再生時に活用することができる。
【0092】
このような状態で、ユーザが光ディスクの特定領域に書き込みたい場合、ホスト20は、これを書き込み命令にして、書き込みたい位置に対する情報と記録するデータとを一緒に記録/再生部10に伝達する。
【0093】
記録/再生部10内のマイコン16は、書き込み命令を受信し、メモリ15に保存された各管理情報から、ホスト20が書き込みたい光ディスク内の領域が欠陥領域であるかどうかを確認する。欠陥領域でない領域に、ホスト20からの書き込み命令にしたがってデータの書き込みを行うことができる。
【0094】
ディスク全体またはディスクの特定領域上への書き込みが従来バージョンの記録再生装置にはない新しい機能を含んでおり、従来バージョンの記録再生装置が認識できないと判断される場合、または、ユーザが設定した制限によってディスクの特定領域の書き込みまたは再生などの機能を制限する場合には、記録/再生部10のマイコン16は、この領域に関する制御情報をディスク上のPACゾーンに”未知のPAC規則”として書き込むことができる。記録/再生部10のマイコン16は、記録された状態に対するPAC_IDなどのPAC情報と、ディスクの特定領域に対する制御情報であるセグメント情報とを書き込むこともできる。
【0095】
PAC情報は、INFO1ゾーン上には、必要に応じて複数の有効PACとしてそれぞれ1クラスタサイズで記録され、INFO2ゾーンのPAC2ゾーンには、PAC1ゾーンに記録されたPACのコピーがバックアップ用として書き込まれる。
【0096】
マイコン16は、データが記録される領域またはPACゾーンの位置情報およびそのデータを、サーボ14およびデータプロセッサ13に伝達し、ピックアップ11を通して光ディスク上の所望の位置において書き込みを完了させる。
【0097】
以下、上記の方法によってPAC情報が記録された高密度光ディスクを記録再生する方法を説明する。
【0098】
光ディスクが光記録再生装置内に挿入されると、光ディスクから管理情報を読み取って記録/再生部10内のメモリに保存することによって、光ディスクの記録再生時に活用できるようにする。
【0099】
メモリ10に保存された情報には、ディスク上のPACゾーン内に含まれた各種領域の位置情報が含まれる。特に、PACゾーン内の有効PACに対する位置は、ディスク定義構造(Disc Definition Structure:DDS)情報から知ることができる。有効PACの位置が知られた後、PACのPAC_IDフィールドを確認し、そのPAC_IDが、識別可能なPAC_IDであるかどうかを確認することができる。
【0100】
PAC_IDが識別可能である場合は、現在の記録再生装置とディスクにデータを記録した記録再生装置のバージョンが同一であり、または、別の記録/再生の制限がないと判断して、記録再生装置はホスト20の命令に従いながら記録/再生を行う。
【0101】
また、PAC_IDを識別できない場合は、ディスクにデータを記録した記録再生装置と現在の記録再生装置のバージョンが異なると判断して、”未知のPAC規則”および”セグメント”を含むディスク上の記録/再生制限領域を参照して、ホスト20の命令に従いながら記録/再生を行う。相異なるPACによって管理されるセグメント領域が互いに重複する場合、このオーバラップ領域に対する記録および/または再生に関する制御情報は、上述した規則のうち1つ以上を用いて、その相異なるPACが許可する制御に基づいて決定される。
【0102】
マイコン16は、ホストの命令による位置情報およびデータをサーボ14およびデータプロセッサ13に伝達し、ピックアップ11を通して光ディスク上の所望の位置において記録/再生を完了させる。
【0103】
当業者であれば、本発明の技術的思想または権利範囲から逸脱しない範囲で、上述した本発明の実施形態に対する多様な変更および修正が可能である。したがって、本発明は、添付された特許請求の範囲およびそれに均等なものに属する全ての修正および変更を含むものである。
【0104】
以上、本発明の実施形態に係る追記型の高密度光ディスクの記録再生方法および装置においては、PACを用いて異なるバージョンのドライブのためのディスクのアクセス可能な領域を定義することで、ユーザデータの記録されたデータ領域を一層確実に保護することができ、例えば、不正なアクセス(例えばハッキング)を防止または減少させることができるという効果がある。
【0105】
また、ディスクのデータ領域全体または所定領域を管理するPACを用いることで、高密度光ディスクで一層効率的なデータの記録および/または再生を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0106】
本発明は、PACおよび記録データに対する管理と、PACおよび記録データを含む記録媒体と、この記録媒体にデータを記録、再生する装置に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1A】本発明の一実施形態による高密度光ディスク上のPACゾーンを示す図である。
【図1B】本発明の実施形態による高密度光ディスク上のPACゾーンを示す図である。
【図2】高密度光ディスク上のINFO2ゾーンおよびINFO1ゾーンを示した図である。
【図3】本高密度光ディスクに記録されたPACを示す図である。
【図4】本発明の一実施形態による高密度光ディスク上のPACを示す図である。
【図5】”未知のPAC規則”フィールドを示す図である。
【図6】本発明の一実施形態による高密度光ディスク上のセグメント領域を示す図である。
【図7】本発明による高密度光ディスク上のPACゾーンを示す図である。
【図8】本発明の一実施形態による高密度光ディスク上の複数のPACゾーンによって管理されるセグメント領域を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態による光記録再生装置を示す図である。
【符号の説明】
【0108】
10 記録/再生部
11 ピックアップ
12 インタフェース
13 データプロセッサ
14 サーボ
15 メモリ
20 ホストまたはコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の記録層を含む記録媒体であって、各記録層は、
複数のセグメント領域を含むユーザデータ領域と、
少なくとも1つのアクセス制御情報を保存する制御データ領域であって、前記アクセス制御データの各々は、前記ユーザデータ領域において少なくとも1つのセグメント領域を識別するセグメントデータと、前記少なくとも1つのセグメント領域へのアクセスを制御する制御データとを含むことと
を備え、1つのアクセス制御情報の中で識別された前記少なくとも1つのセグメント領域は重複しないことを特徴とする記録媒体。
【請求項2】
第1の記録層の少なくとも1つのアクセス制御情報は、リードインエリアにあり、第2の記録層の少なくとも1つのアクセス制御情報は、リードアウトエリアにあることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体。
【請求項3】
各記録層の前記少なくとも1つのアクセス制御情報は、前記記録媒体のインナ領域であることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体。
【請求項4】
前記少なくとも1つのアクセス制御情報は、前記記録媒体の記録ユニットに記録されることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体。
【請求項5】
各記録層は、前記少なくとも1つのアクセス制御情報のコピー?を保存する領域をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体。
【請求項6】
各記録層において、1つのアクセス制御情報の中で識別された少なくとも1つのセグメント領域は、他のアクセス制御情報の中で識別された少なくとも1つのセグメント領域と重複することを特徴とする請求項1に記載の記録媒体。
【請求項7】
前記セグメント領域における少なくとも1つの重複領域へのアクセスは、重複規則に従って制御されることを特徴とする請求項6に記載の記録媒体。
【請求項8】
前記重複規則は、論理輪(OR)規則であることを特徴とする請求項7に記載の記録媒体。
【請求項9】
前記少なくとも1つの重複領域を識別する前記セグメントデータを含むすべての前記アクセス制御情報がアクセスを許可する場合に、前記少なくとも1つの重複領域への前記アクセスが許可されることを特徴とする請求項6に記載の記録媒体。
【請求項10】
前記少なくとも1つの重複領域を識別する前記セグメントデータを含む前記アクセス制御情報の1つが前記重複領域へのアクセスを許可しない場合に、前記少なくとも1つの重複領域へのアクセスは許可されないことを特徴とする請求項6に記載の記録媒体。
【請求項11】
前記アクセスは、読み取りおよび/または書き込み動作を含むことを特徴とする請求項1に記載の記録媒体。
【請求項12】
前記重複規則は、最新の(most recent)規則であることを特徴とすることを特徴とする請求項6に記載の記録媒体。
【請求項13】
前記少なくとも1つの重複した領域へのアクセスは、最新のアクセス制御情報に従って制御されることを特徴とする請求項6に記載の記録媒体。
【請求項14】
前記アクセスは、読み取りおよび/または書き込み動作を含むことを特徴とする請求項13に記載の記録媒体。
【請求項15】
前記記録媒体の前記少なくとも1つのアクセス制御情報は、前記記録媒体へ記録をまたは前記記録媒体から再生を試みる装置に対して未知であり得ることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体。
【請求項16】
前記アクセス制御情報の各々は、前記アクセス制御情報が知られていないときに使用される未知の規則を含むことを特徴とする請求項1に記載の記録媒体。
【請求項17】
前記未知の規則は、前記少なくとも1つのセグメント領域に対するデータゾーンビットを含み、前記データゾーンビットは前記アクセス制御情報の各々に対して利用可能なアクションを示していることを特徴とする請求項16に記載の記録媒体。
【請求項18】
前記記録媒体は、書き換え可能な記録媒体であることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体。
【請求項19】
前記記録媒体は、追記型の記録媒体であることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体。
【請求項20】
前記記録媒体は、再生専用の記録媒体であることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体。
【請求項21】
複数の記録層を含む記録媒体であって、各記録層は、
複数のセグメント領域を含むユーザデータ領域と、
少なくとも1つのアクセス制御情報を保存する制御データ領域であって、前記アクセス制御データの各々は、前記ユーザデータ領域において少なくとも1つのセグメント領域を識別するセグメントデータと、前記少なくとも1つのセグメント領域へのアクセスを制御する制御データとを含むことと
を備え、1つのアクセス制御情報の中で識別された少なくとも1つのセグメント領域は、他のアクセス制御情報の中で識別された少なくとも1つのセグメント領域と重複することを特徴とする記録媒体。
【請求項22】
第1の記録層の少なくとも1つのアクセス制御情報は、リードインエリアにあり、第2の記録層の少なくとも1つのアクセス制御情報は、リードアウトエリアにあることを特徴とする請求項21に記載の記録媒体。
【請求項23】
各記録層の前記少なくとも1つのアクセス制御情報は、前記記録媒体のインナ領域であることを特徴とする請求項21に記載の記録媒体。
【請求項24】
前記セグメント領域における少なくとも1つの重複領域へのアクセスは、重複規則に従って制御されることを特徴とする請求項21に記載の記録媒体。
【請求項25】
前記少なくとも1つの重複領域を識別する前記セグメントデータを含む前記アクセス制御情報の1つが前記重複領域へのアクセスを許可しない場合に、前記少なくとも1つの重複領域へのアクセスは許可されないことを特徴とする請求項21に記載の記録媒体。
【請求項26】
前記アクセスは、読み取りおよび/または書き込み動作を含むことを特徴とする請求項21に記載の記録媒体。
【請求項27】
複数の記録層を持つ記録媒体へのアクセスを制御する方法であって、
各記録層において、少なくとも1つのアクセス制御情報を識別するステップであって、各アクセス制御情報は、前記ユーザデータ領域において少なくとも1つのセグメント領域を識別するセグメントデータと、前記少なくとも1つのセグメント領域へのアクセスを制御する制御データとを含むことと、
重複規則に従って、前記少なくとも1つのセグメント領域における重複領域へのアクセスを制御するステップと
を備えることを特徴とするアクセス制御方法。
【請求項28】
前記重複規則は、論理輪(OR)規則であることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記重複領域を識別する前記セグメントデータを含むすべての前記アクセス制御情報がアクセスを許可する場合に、前記重複領域への前記アクセスが許可されることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記重複領域を識別する前記セグメントデータを含む前記アクセス制御情報の1つが前記重複領域へのアクセスを許可しない場合に、前記重複領域へのアクセスは許可されないことを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記アクセスは、読み取りおよび/または書き込み動作を含むことを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記重複規則は、最新の(most recent)規則であることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項33】
前記重複領域へのアクセスは、最新のアクセス制御情報に従って制御されることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項34】
前記アクセス制御情報の各々は、前記アクセス制御情報が知られていないときに使用される未知の規則を含むことを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項35】
前記未知の規則は、前記少なくとも1つのセグメント領域に対するデータゾーンビットを含み、前記データゾーンビットは前記アクセス制御情報の各々に対して利用可能なアクションを示していることを特徴とする請求項34に記載の方法。
【請求項36】
複数の記録層を有する記録媒体へ記録しおよび/または記録媒体から再生する方法であって、
各記録層において、少なくとも1つのアクセス制御情報を識別するステップであって、各アクセス制御情報は、前記ユーザデータ領域において少なくとも1つのセグメント領域を識別するセグメントデータと、前記少なくとも1つのセグメント領域へのアクセスを制御する制御データとを含むことと、
重複規則に従って、前記少なくとも1つのセグメント領域における重複領域へ記録しまたは重複領域から再生するステップと
を備えることを特徴とする記録および/または再生方法。
【請求項37】
複数の記録層を有する記録媒体へ記録しおよび/または記録媒体から再生する装置であって、
光学デバイスと、
少なくとも1つのアクセス制御情報に従って、前記光学デバイスを制御するコントローラであって、前記少なくとも1つのアクセス制御データは、前記ユーザデータ領域においてセグメント領域を識別するセグメントデータと、前記セグメント領域へのアクセスを制御する制御データとを含むことと
を備え、前記コントローラは、重複規則に従って前記セグメント領域における重複領域へのアクセスを制御することを特徴とする装置。
【請求項38】
前記コントローラは、前記重複領域を識別する前記セグメントデータを含むすべての前記アクセス制御情報がアクセスを許可する場合に、前記重複領域への前記アクセスを許可する請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記コントローラは、前記重複領域を識別する前記セグメントデータを含む前記アクセス制御情報の1つが前記重複領域へのアクセスを許可しない場合に、前記重複領域へのアクセスを許可しないことを特徴とする請求項37に記載の装置
【請求項40】
複数の記録層を有する記録媒体へ記録しおよび/または記録媒体から再生するシステムであって、
前記記録媒体への記録および/または前記記録媒体からの再生コマンドを生成するホストデバイスと、
前記コマンドに従って、前記記録媒体への記録および/または前記記録媒体からの再生をする装置であって、前記装置は、
光学デバイスと、
少なくとも1つのアクセス制御情報に従って、前記光学デバイスを制御するコントローラであって、前記少なくとも1つのアクセス制御データは、前記ユーザデータ領域においてセグメント領域を識別するセグメントデータと、前記セグメント領域へのアクセスを制御する制御データとを含むこととを含み、
前記コントローラが、重複規則に従って前記セグメント領域における重複領域へのアクセスを制御することを特徴とするシステム。
【請求項41】
前記コントローラは、前記重複領域を識別する前記セグメントデータを含むすべての前記アクセス制御情報がアクセスを許可する場合に、前記重複領域への前記アクセスを許可することを特徴とする請求項40に記載のシステム
【請求項42】
前記コントローラは、前記重複領域を識別する前記セグメントデータを含む前記アクセス制御情報の1つが前記重複領域へのアクセスを許可しない場合に、前記重複領域へのアクセスを許可しないことを特徴とする請求項請求項40に記載のシステム。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−171559(P2008−171559A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−52289(P2008−52289)
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【分割の表示】特願2007−503820(P2007−503820)の分割
【原出願日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(596066770)エルジー エレクトロニクス インコーポレーテッド (384)
【Fターム(参考)】