説明

野外ベンチ用ウレタン成形パネル及びその製造方法

【課題】野外ベンチ用ウレタン成形パネル及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】上部から下部に向かって両側に一対のねじ孔3が長手方向に沿って形成されると共に、一側ねじ孔3の外側に一定間隔をおいて上部から下部に向かって貫いてウレタン注入口5が形成されたコア材10と、前記コア材10の両側に各々形成された一対のねじ孔3に各々挿入されて前記コア材10の下部面でナット22によって螺合されて各々位置が固定される一対のボルト20と、前記コア材10の両側に各々設置された一対のボルト20が金型から外側に突出され、前記コア材10を金型に設置されて金型に形成されたウレタン注入口を通して導入されるウレタンを前記コア材10の外周面に圧縮発泡されて一定の厚さに被覆された圧縮発泡ウレタン層30と、前記圧縮発泡ウレタン層30の外周面にエナメルがスプレー塗布されたエナメル層40とからなる、野外ベンチ用ウレタン成形パネル。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、野外ベンチ用ウレタン成形パネル及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、野外ベンチは木材を使って製造され、木材の腐敗を防止するため、木材の表面にペイントを塗布したのが主流となっている。これと共に木材の表面にペイントを塗布した野外用ベンチは野外に設置されるため、雨と雪によりペイントを塗布しない部分またはペイント塗布層の破損部分等を通して湿気が木材にしみ込んで木材を腐食させたため、野外用ベンチの寿命が短縮される問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような木材で形成された野外用ベンチの問題を解決するために、最近ではセメントと鉄筋で形成された人造木材を使ったベンチが開発されているが、これと共にセメントと鉄筋で形成された人造木材を使ったベンチは重さが重くて取り扱いが難しく、設置費用が過度にかかる問題がある等様々な問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、腐食や変形を抑止することが可能な、新規かつ改良された野外ベンチ用ウレタン成形パネル及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、上部から下部に向かって両側に一対のねじ孔3が長手方向に沿って一定間隔をおいて各々形成されると共に、一側ねじ孔3の外側に一定間隔をおいて上部から下部に向かって貫いて形成されてウレタンを通過させるウレタン注入口5が形成されたコア材10と、前記コア材10の両側に各々形成された一対のねじ孔3の上部から下部に向かって各々挿入されて前記コア材10の下部面でナット22によって螺合されて各々位置が固定される一対のボルト20と、前記コア材10の両側に各々設置された一対のボルト20が金型から外側に突出され、ウレタン注入口5が形成された前記コア材10を金型に一定間隔をおいて設置されて金型に形成されたウレタン注入口を通して導入されるウレタンを前記コア材10の外周面に圧縮発泡されて一定の厚さに被覆された圧縮発泡ウレタン層30と、前記圧縮発泡ウレタン層30の外周面にエナメルがスプレー塗布されたエナメル層40と、で構成されたことを特徴とする、野外ベンチ用ウレタン成形パネルが提供される。
【0006】
前記コア材10は、接着剤を用いて一定の厚さの複数の木材を横方向に接着した合板を縦方向に立てたものを用いてもよい。
【0007】
前記ボルト20はそのヘッド20aの1/2が前記コア材10のねじ孔3の中に埋没されて、前記ナット22はその高さの1/2が前記コア材10のねじ孔3の中に埋没されてもよい。
【0008】
前記圧縮発泡ウレタン層30は、主剤のポリエーテルポリオールと硬化剤のイソシアネートが1:1の重量比で混合されて、30〜50℃に加熱されたウレタンを金型内に注入して、前記コア材10に形成されたウレタン注入口5を通して前記コア材10の外周面に一定の厚さに圧縮発泡してもよい。
【0009】
前記圧縮発泡ウレタン層30は、その前面の下部が長手方向に沿って下部に突出された突出部32が形成されてもよい。
【0010】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、一定の厚さの複数の木材を横方向に接着した合板を縦方向に立てて、上部から下部に向かって両側に一対のねじ孔3を長手方向に沿って一定間隔をおいて各々形成すると共に、一側ねじ孔3の外側に一定間隔をおいて上部から下部に向かって貫いてウレタンを通過させるウレタン注入口5を形成してコア材10を製造するコア材製造工程と、前記コア材製造工程で製造されたコア材10の表面に突出されたバリを火で燃やして除去すると共に、前記コア材10の湿度を30%以下に下げるように熱を加える加熱工程と、前記加熱工程で前記コア材10に突出されたバリを燃やし、湿度が30%以下になった前記コア材10の両側に各々一対のねじ孔3にボルト20を各々挿入して前記ボルト20のねじ部にナット22を締結して、前記コア材10に前記ボルト20を設置するボルト設置工程と、前記ボルト設置工程で前記コア材10の両側に形成された各々一対のねじ孔3にナット22によりボルト20が設置された前記コア材10を金型に形成された貫通孔を通してボルト20を外部に突出させながら、金型の内周面から一定間隔をおいて前記コア材10を載置するコア材載置工程と、前記コア材載置工程で前記コア材10が載置された金型内に30〜50℃の温度に加熱したウレタン溶液を注入して、前記コア材10に形成されたウレタン注入口5を通して前記コア材10の外周面に一定時間の間圧縮発泡して圧縮発泡ウレタン層30を形成するウレタン溶液圧縮発泡工程と、前記ウレタン溶液圧縮発泡工程で前記コア材10の外周面に圧縮発泡された圧縮発泡ウレタン層30のウレタンの粒子密度をコンパクトに維持するように金型内で一定時間の間に硬化させる硬化工程と、前記硬化工程で前記コア材10の外周面に圧縮発泡された圧縮発泡ウレタン層30が硬化された半製品を金型から脱型する脱型工程と、前記脱型工程で脱型された半製品を水平に維持しながら、60℃の温度と40%以下の湿度に維持された条件下で24時間の間に放置して熟成させる熟成工程と、前記熟成工程で熟成された圧縮発泡ウレタン層30の外周面にエナメルをスプレー塗布して、エナメル層40をコーティングするエナメル層コーティング工程と、を含むことを特徴とする、野外ベンチ用ウレタン成形パネルの製造方法が提供される。
【0011】
前記ウレタン溶液圧縮発泡工程で金型内に注入されて圧縮発泡するウレタン溶液は、ポリエーテルポリオールとイソシアネートを1:1の重量比に混合して30〜50℃に加熱されたウレタンを金型内に注入して、前記コア材10に形成されたウレタン注入口5を通して前記コア材10の外周面に一定の厚さに圧縮発泡して形成してもよい。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように本発明にかかるによれば、本発明の野外ベンチ用ウレタン成形パネル及びその製造方法により、腐食や変形を抑止することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0014】
以下、本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルに関して、添付図を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1は本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルに適用されるコア材を概略的に示した斜視図であり、図2は本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルに適用されるコア材のねじ孔にボルトがナットによって固定設置された状態を上下反転して概略的に示した斜視図であり、図3は図2に示したコア材を金型内に載置してコア材外周面に一定厚さでウレタンを圧縮発泡した圧縮発泡ウレタン層で被覆された本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルを概略的に示した斜視図であり、図4は図3を矢印A−A線に沿って切断して示した拡大断面図である。
【0016】
図1〜図4に示したように、本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネル100は、上部から下部に向かって両側に一対のねじ孔3が長手方向に沿って一定間隔をおいて各々形成されると共に、一側ねじ孔3の外側に一定間隔をおいて上部から下部に向かって貫いて形成されてウレタンを通過させるウレタン注入口5が形成されたコア材10と、前記コア材10の両側に各々形成された一対のねじ孔3に上部から下部に向かって各々挿入されて前記コア材10の下部面でナット22によって螺合されて各々位置固定される一対のボルト20と、前記コア材10の両側に各々設置された一対のボルト20が図示しない金型から外側に突出すると共にウレタン注入口5が形成された前記コア材10を図示しない金型に一定間隔をおいて設置して、金型に形成されたウレタン注入口を通して導入されるウレタンを前記コア材10の外周面に圧縮発泡して一定厚さに被覆された圧縮発泡ウレタン層30と、前記圧縮発泡ウレタン層30の外周面にエナメルをスプレー塗布したエナメル層40で構成されている。
【0017】
前記コア材10は接着剤を使って、一定厚さの複数の木材を横方向に接着した合板を縦方向に立てて用いるのが最も望ましい。
【0018】
前記ボルト20はそのヘッド20aの1/2が前記コア材10のねじ孔3の中に埋没され、前記ナット22はその高さの1/2が前記コア材10のねじ孔3の中に埋没される。
本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルの前記コア材10の外周面に被覆される圧縮発泡ウレタン層40は、主剤、例えばポリエーテルポリオールと硬化剤イソシアネートが1:1の重量比に混合され、30〜50℃に加熱されたウレタンを圧縮発泡したものである。
【0019】
次に、これと共に構成された本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルの製造方法について図10を参照して詳細に説明する。
【0020】
図10は本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルの製造方法を説明するフロチャートである。
【0021】
図10に示したように、本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネル100の製造方法は、一定厚さの複数の木材を横方向に接着した合板を縦方向にたてて、上部から下部に向かって両側に一対のねじ孔3を長手方向に沿って一定間隔をおいて各々形成すると共に、一側ねじ孔3の外側に一定間隔をおいて上部から下部に向かって貫いて、ウレタンを通過させるウレタン注入口5を形成してコア材10を製造し(コア材製造工程)、前記コア材製造工程で製造されたコア材10の表面に突出されたバリ(burr)を火で燃やして除去すると共に、前記コア材10の湿度を30%以下に下げるように熱を加え(加熱工程)、前記加熱工程で前記コア材10に突出されたバリが燃えて湿度が30%以下に下がった前記コア材10の両側に各々一対のねじ孔3にボルト20を各々挿入して前記ボルト20のねじ部にナット22を締結して、前記コア材10に前記ボルト20を設置する(ボルト設置工程)。
【0022】
前記ボルト設置工程で前記コア材10の両側に形成された各々一対のねじ孔3にナット22によりボルト20が設置された前記コア材10を図示しない金型に形成された貫通孔を通してボルト20を外部に突出させながら、金型の内周面から一定間隔をおいて前記コア材10を載置し(コア材載置工程)、前記コア材載置工程で前記コア材10が載置された金型内に30〜50℃の温度に加熱したウレタン溶液ポリエーテルポリオールとイソシアネートを1:1の重量比に混合した溶液を注入して、前記コア材10に形成されたウレタン注入口5を通して前記コア材10の外周面に一定時間(例えば、2分間〜3分間)圧縮発泡して圧縮発泡ウレタン層30を形成し(ウレタン溶液圧縮発泡工程)、前記ウレタン溶液圧縮発泡工程で前記コア材10の外周面に圧縮発泡された圧縮発泡ウレタン層30のウレタンの粒子密度をコンパクトに維持するように金型内で一定時間(例えば、10分間〜25分間)硬化させる(硬化工程)。
【0023】
前記硬化工程で前記コア材10の外周面に圧縮発泡された圧縮発泡ウレタン層30が硬化された半製品を金型から脱型し(脱型工程)、前記脱型工程で脱型された半製品を水平に維持しながら60℃の温度と40%以下の湿度に維持された条件下で24時間の間に放置して熟成させ(熟成工程)、前記熟成工程で熟成された圧縮発泡ウレタン層30の外周面にエナメルでスプレー塗布してエナメル層40をコーティングし(エナメル層コーティング工程)、本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネル100を製造した。
【0024】
前記ウレタン溶液圧縮発泡工程でウレタン溶液の温度が50℃より高い場合には、硬化剤のイソシアネートと主剤のポリエーテルポリオール層の分離が生じて製品不良率が高まって歩留まりを向上できないため望ましくなく、ウレタン溶液の温度が30℃未満の場合には、粘度が高まって混合不良が生じて望ましくない。
【0025】
また、前記ウレタン溶液圧縮発泡工程でウレタン溶液を3分超過して圧縮発泡すると、発泡時間が長時間所要されるため望ましくなく、ウレタン溶液を2分未満に圧縮発泡すると、ウレタン溶液の混合容量が超過してウレタン溶液の渦流が生じて望ましくない。
【0026】
前記熟成工程で熟成時間を24時間以下で熟成すると、前記圧縮発泡ウレタン層30に残存する潜熱があってエナメルコーティング時に気泡が発生するだけでなく、変形されて望ましくなく、熟成温度が60℃を超過すると、圧縮発泡ウレタン層30が加熱されてエナメルをコーティングする時に気泡が発生して望ましくなく、熟成湿度が40%を超過すると、前記圧縮発泡ウレタン層30の外周面にコーティングされるエナメルの必要な色を得るのが難しくて製品不良率が高まって歩留まりを向上させることができないため望ましくない。
【0027】
次に、このように構成された本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネル100の作用及び効果について説明する。
【0028】
まず、本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネル100は、コア材10が、一定厚さの複数の木材を接着剤を使って横方向に接着した合板を縦方向に立てて、またコア材10の両側に上部から下部に向かって一対のねじ孔3が長手方向に沿って一定間隔をおいて各々形成されると共に、前記コア材10の両側に各々形成された一対のねじ孔3に上部から下部に向かって一対のボルト20を各々挿入して前記コア材10の下部面でナット22によって螺合されて、前記コア材10の両側に各々一対のボルト20が設置されて前記ボルト20を図示しない金型内に設ける時に前記金型に形成された貫通孔を通して金型の外側に各々突出させながら、金型の内周面に対して前記コア材10を一定間隔をおいて設置した後、金型の注入口を通して30〜50℃の温度に加熱したウレタン溶液(ポリエーテルポリオールとイソシアネートを1:1の重量比に混合した溶液)を注入すると、前記コア材10に形成されたウレタン注入口5を通して前記コア材10の外周面に一定時間(例えば、2分間〜3分間)圧縮発泡して圧縮発泡ウレタン層30を形成する。
【0029】
前記圧縮発泡ウレタン層30を圧縮発泡する時に前記ウレタン溶液が前記コア材10の外周面に一定厚さ(例えば、コア材10の上部面と両側面及び背面には5mm±1mmに圧縮発泡され、コア材10の下部面は3mm±1mmの厚さ)に被覆されるため、長時間太陽光に露出されてもクラックが発生したり変形されない。
【0030】
さらに、2〜3分間前記ウレタン溶液を金型内に注入して圧縮発泡した後、10〜20分間大気温度18〜22℃の温度で硬化させる時にウレタン粒子の密度がコンパクトに分布され、また弾性があるため外部から特定の衝撃力を加えても破損され難いだけなく、雨や雪が溶けた水または湿気の侵入を前記圧縮発泡ウレタン層30が阻止するため、合板または木材で形成された前記コア材10が腐食されるのを防止できるため長時間使用できる。
【0031】
また、前記圧縮発泡ウレタン層30の外周面にエナメルをスプレー塗布したエナメル層40を形成することができるため、多様な色でエナメル層をコーティングできる。
【0032】
従って、本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネル100は、腐食され難く、野外ベンチ用座板、バス停留場用椅子の座板、室内底デッキ及び水中の橋の支えとして使用できるだけでなく、野外あずまやまたは屋根材として用いることができる。
【0033】
また、本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネル100は、大量生産が可能で、多様な色と形状で製造でき、コア材合板または木材の腐敗を防止してヒ素ガスの放出を防止して環境に優しい材質であるだけでなく、取り扱い易くて構造が簡単で低コストで製造できる。
【0034】
次に、本発明の第2実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルについて詳細に説明する。
【0035】
本発明の第2実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルについて説明する。本発明の第2実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルについては、第1実施形態と同じ部分については同じ符号を付けて重複する説明は省略する。
【0036】
図5は本発明の第2実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルを上下反転して概略的に示した斜視図であり、図6は図5を矢印B−B線に沿って切断して示した拡大断面図である。
【0037】
図5及び図6に示した本発明の第2実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネル200と本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネル100の相違点は、本発明の第2実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネル200の前記圧縮発泡ウレタン層30はその前面の下部が長手方向に沿って下部に突出された突出部32が形成されていることである。
【0038】
このように前記圧縮発泡ウレタン層30はその前面の下部が長手方向に沿って下部に突出された突出部32が形成されていると、本発明の第2実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネル200を椅子の座板に設置すれば本発明の第2実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネル200の下部に露出されるボルト20がベンチの前面から見えないだけでなく、前記突出部32によって水が後方に流れることを防止する水止め部材として用いられる。
【0039】
次に、本発明の第3実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネル300について詳細に説明する。
【0040】
図7は本発明の第3実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルに適用されるコア材を概略的に示した斜視図であり、図8は本発明の第3実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルを上下反転して概略的に示した斜視図であり、図9は図8で矢印C−C線に沿って切断して示した拡大断面図である。
【0041】
図7〜図9に示した本発明の第3実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネル300は、上部から下部に向かって両側に一対のねじ孔313が幅方向に沿って一定間隔をおいて各々形成されると共に、前記一側ねじ孔313の内側中央に上部から下部に向かって貫いて形成されてウレタンを通過させるウレタン注入口315が形成されたコア材310と、前記コア材310の両側に幅方向に各々形成された一対のねじ孔313に上部から下部に向かって各々挿入されて前記コア材310の下部面でナット322によって螺合されて各々位置が固定される一対のボルト320と、前記コア材310の両側に幅方向に各々形成された一対のねじ孔313に一対のボルト320が位置固定された前記コア材310を長手方向に沿って収容するように鉄板材で折曲されたC字状のフレーム330と、前記コア材310の両側に各々設置された一対のボルト320が図示しない金型に形成された貫通孔(符号表示せず)を通して外側に突出され、前記ウレタン注入口315が形成された前記コア材310を図示しない金型内周面に沿って一定間隔をおいて設置して、金型に形成されたウレタン注入口(図示せず)を通して導入されるウレタンを前記コア材310の外周面に圧縮発泡して一定の厚さに被覆された圧縮発泡ウレタン層340と、前記圧縮発泡ウレタン層340の外周面にエナメルでスプレー塗布されたエナメル層350で構成されている。
【0042】
前記コア材310は接着剤を用いて一定厚さの複数の木材を縦方向に積層して接着した合板を用いるのが最も望ましい。
【0043】
前記ボルト320はそのヘッド320aが前記コア材310のねじ孔313の中に埋没され、前記ナット322は前記コア材310のねじ孔313の上部に前記ボルト320と締結されている。
【0044】
本発明の第3実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネル300の前記コア材310及びフレーム330の外周面に被覆される圧縮発泡ウレタン層340は、主剤(例えば、ポリエーテルポリオール)と硬化剤イソシアネートが1:1の重量比に混合されて30〜50℃に加熱されたウレタンを金型内に注入して、前記コア材310に形成されたウレタン週入口315を通して前記コア材310の外周面に一定厚さで圧縮発泡して形成された。
【0045】
次に、前記のように構成された本発明の第3実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネル300は、前記本発明の第1実施形態の動作と同じ動作を行い、特に本発明の第3実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネル300は、コア材310の外周面、前記コア材310の上部面及び長さ方向の両側面をC字状に折曲させた鉄板材のフレーム330により覆われていると共に、前記コア材310及び前記フレーム330の外周面が圧縮発泡ウレタン層340で被覆されているため、本発明の第1実施形態よりより一層堅固で、長時間使っても破損される心配が全くないだけでなく、バス停留場または公園のベンチにも用いることができる。
【0046】
以上説明した本実施形態(1〜3)によれば、以下の目的を達成することが可能である。
(第1目的) 長時間使っても腐食したり変形したりしない野外ベンチ用ウレタン成形パネル及びその製造方法を提供すること。
(第2目的) 大量生産が可能で、多様な色と形状を有する野外ベンチ用ウレタン成形パネル及びその製造方法を提供すること。
(第3目的) コア材(木材)の腐敗を防止し、ヒ素ガスの放出を防止して環境に優しい材質の野外ベンチ用ウレタン成形パネル及びその製造方法を提供すること。
(第4目的) 容易に取り扱いできる野外ベンチ用ウレタン成形パネル及びその製造方法を提供すること。
(第5目的) 構造が簡単で低コストで製造できる野外ベンチ用ウレタン成形パネル及びその製造方法を提供すること。
【0047】
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルに適用されるコア材を概略的に示した斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルに適用されるコア材のねじ孔にボルトをナットによって固定設置した状態を裏返して概略的に示した斜視図である。
【図3】図2に示したコア材を金型内に載置してコア材の外周面に一定の厚さでウレタンを圧縮発泡した圧縮発泡ウレタン層で被覆された本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルを概略的に示した斜視図である。
【図4】図3で矢印A−A線に沿って切断して示した拡大断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルを上下反転して概略的に示した斜視図である。
【図6】図5で矢印B−B線に沿って切断して示した拡大断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルに適用されるコア材を概略的に示した斜視図である。
【図8】本発明の第3実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルを上下反転して概略的に示した斜視図である。
【図9】図8で矢印C−C線沿って切断して示した拡大断面図である。
【図10】本発明の第1実施形態による野外ベンチ用ウレタン成形パネルの製造方法を説明するフロー図である。
【符号の説明】
【0049】
3,313 ねじ孔
5,315 ウレタン注入口
10,310 コア材
20,320 ボルト
20a、320a ヘッド
22,322 ナット
30,340 圧縮発泡ウレタン層
32 突出部
40,350 エナメル層
330 フレーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部から下部に向かって両側に一対のねじ孔3が長手方向に沿って一定間隔をおいて各々形成されると共に、一側ねじ孔3の外側に一定間隔をおいて上部から下部に向かって貫いてウレタンを通過させるウレタン注入口5が形成されたコア材10と、
前記コア材10の両側に各々形成された一対のねじ孔3の上部から下部に向かって各々挿入されて前記コア材10の下部面でナット22によって螺合されて各々位置が固定される一対のボルト20と、
前記コア材10の両側に各々設置された一対のボルト20が金型から外側に突出され、ウレタン注入口5が形成された前記コア材10を金型に一定間隔をおいて設置されて金型に形成されたウレタン注入口を通して導入されるウレタンを前記コア材10の外周面に圧縮発泡されて一定の厚さに被覆された圧縮発泡ウレタン層30と、
前記圧縮発泡ウレタン層30の外周面にエナメルがスプレー塗布されたエナメル層40と、で構成されたことを特徴とする、野外ベンチ用ウレタン成形パネル。
【請求項2】
前記コア材10は、接着剤を用いて一定の厚さの複数の木材を横方向に接着した合板を縦方向に立てたものを用いることを特徴とする、請求項1に記載の野外ベンチ用ウレタン成形パネル。
【請求項3】
前記ボルト20はそのヘッド20aの1/2が前記コア材10のねじ孔3の中に埋没されて、前記ナット22はその高さの1/2が前記コア材10のねじ孔3の中に埋没されることを特徴とする、請求項1に記載の野外ベンチ用ウレタン成形パネル。
【請求項4】
前記圧縮発泡ウレタン層30は、主剤のポリエーテルポリオールと硬化剤のイソシアネートが1:1の重量比で混合されて、30〜50℃に加熱されたウレタンを金型内に注入して、前記コア材10に形成されたウレタン注入口5を通して前記コア材10の外周面に一定の厚さに圧縮発泡したことを特徴とする、請求項1に記載の野外ベンチ用ウレタン成形パネル。
【請求項5】
前記圧縮発泡ウレタン層30は、その前面の下部が長手方向に沿って下部に突出された突出部32が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の野外ベンチ用ウレタン成形パネル。
【請求項6】
一定の厚さの複数の木材を横方向に接着した合板を縦方向に立てて、上部から下部に向かって両側に一対のねじ孔3を長手方向に沿って一定間隔をおいて各々形成すると共に、一側ねじ孔3の外側に一定間隔をおいて上部から下部に向かって貫いてウレタンを通過させるウレタン注入口5を形成してコア材10を製造するコア材製造工程と、
前記コア材製造工程で製造されたコア材10の表面に突出されたバリを火で燃やして除去すると共に、前記コア材10の湿度を30%以下に下げるように熱を加える加熱工程と、
前記加熱工程で前記コア材10に突出されたバリを燃やし、湿度が30%以下になった前記コア材10の両側に各々一対のねじ孔3にボルト20を各々挿入して前記ボルト20のねじ部にナット22を締結して、前記コア材10に前記ボルト20を設置するボルト設置工程と、
前記ボルト設置工程で前記コア材10の両側に形成された各々一対のねじ孔3にナット22によりボルト20が設置された前記コア材10を金型に形成された貫通孔を通してボルト20を外部に突出させながら、金型の内周面から一定間隔をおいて前記コア材10を載置するコア材載置工程と、
前記コア材載置工程で前記コア材10が載置された金型内に30〜50℃の温度に加熱したウレタン溶液を注入して、前記コア材10に形成されたウレタン注入口5を通して前記コア材10の外周面に一定時間の間圧縮発泡して圧縮発泡ウレタン層30を形成するウレタン溶液圧縮発泡工程と、
前記ウレタン溶液圧縮発泡工程で前記コア材10の外周面に圧縮発泡された圧縮発泡ウレタン層30のウレタンの粒子密度をコンパクトに維持するように金型内で一定時間の間に硬化させる硬化工程と、
前記硬化工程で前記コア材10の外周面に圧縮発泡された圧縮発泡ウレタン層30が硬化された半製品を金型から脱型する脱型工程と、
前記脱型工程で脱型された半製品を水平に維持しながら、60℃の温度と40%以下の湿度に維持された条件下で24時間の間に放置して熟成させる熟成工程と、
前記熟成工程で熟成された圧縮発泡ウレタン層30の外周面にエナメルをスプレー塗布して、エナメル層40をコーティングするエナメル層コーティング工程と、
を含むことを特徴とする、野外ベンチ用ウレタン成形パネルの製造方法。
【請求項7】
前記ウレタン溶液圧縮発泡工程で金型内に注入されて圧縮発泡するウレタン溶液は、ポリエーテルポリオールとイソシアネートを1:1の重量比に混合して30〜50℃に加熱されたウレタンを金型内に注入して、前記コア材10に形成されたウレタン注入口5を通して前記コア材10の外周面に一定の厚さに圧縮発泡して形成することを特徴とする、請求項6に記載の野外ベンチ用ウレタン成形パネルの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−137293(P2009−137293A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−292735(P2008−292735)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【出願人】(508339127)
【Fターム(参考)】