説明

鉄クロム基合金、これを用いた抵抗発熱体及び加熱装置。

【課題】通電したときに瞬時に所定の高温度に到達することができ、発熱効率に優れ、且つ通電耐久性が優れ、そして加工性が良好で新規な合金、またこれを用いた抵抗発熱体を提供する。
【解決手段】
少なくとも、鉄クロム、インジウム、及びチタンを含有し(インジウム)/(鉄クロム)質量比が0.001〜0.2、(チタン)/(鉄クロム)質量比が0.03〜0.3である合金、及びこれを用いた抵抗発熱体である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な合金及びこれを用いた抵抗発熱体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、金属系の抵抗発熱体としてニクロム線が一般的であるが、通電発熱させた時に所定の高温温度帯に到達するのに時間がかかった。また高電圧帯にて通電する時の耐久性は必ずしも満足できるものではなかった。
【0003】
なおニクロム線は、周知のようにニッケル−クロム基合金からなる線状であり、その組成は例えば、ニクロム−1種(NCH第1種)の場合は、80ニッケル−20クロム、ニクロム2種(NCH第2種)は65ニッケル−15クロム−20鉄のように構成されている。また鉄クロム第1種の場合は75鉄−25クロム、鉄クロム第2種の場合は80鉄−20クロムという組成を有している。
【0004】
なお[特許文献1]には、固体電解質型燃料電池用セパレーター材としてはあるが、ニッケル基合金と、アルミナ、シリカ、チタニア、酸化インジウム、酸化第2錫、炭化珪素、及び窒化ケイ素の中から選ばれた少なくとも1種の無機系酸化物とを非酸化系雰囲気下あるいは真空中にて焼結して得たものが提唱されている。しかし、同文献には、ニッケル基合金とアルミナとの焼結体が、ニッケル基合金の含有量25容量%以上の組成で、元々のニッケル基合金の有する電気伝導率より低下が低く抑えられていること、1,000℃における線膨張率がジルコニアのそれに近い値であることが実際に示されているのみである。ニッケル−酸化インジウム系等その他の組成については、何らその特性は実証されておらず、また抵抗発熱特性等についても何ら示されていない。
【特許文献1】特開平6−76835号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、通電したときに瞬時に所定の高温度帯に到達することができ、発熱効率に優れ、且つ通電耐久性に優れ、そして加工性が良好な新規な合金、これを用いた抵抗発熱体及び抵抗発熱体を組み込んだ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する本発明は、少なくとも鉄クロム、インジウム、及びチタンを含有する鉄クロム基合金である。
【0007】
さらに、本発明は、少なくとも鉄クロム、インジウム、及びチタンを含有する鉄クロム基合金を含有し、通電により発熱する抵抗発熱体を示すものである。
【0008】
また、本発明は、少なくとも、鉄クロム、インジウム、及びチタンを含有する鉄クロム基合金を含有してなる抵抗発熱体に通電して発熱させ、当該発熱体に接する、あるいは周囲に存在する媒体を加熱する各種加熱装置を示すものである。
【0009】
なお、本発明に於いて、合金とは単体金属に、1種類以上の金属または非金属を添加した物質のうち、金属的性質を持つものをいう。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、通電したときに瞬時に所定の高温度帯に到達することができ、発熱効率に優れ、かつ通電耐久性が優れ、かつ加工性が良好な抵抗発熱体を経済的有利に提供することができる。また本発明抵抗発熱体は、合金中に於ける上述の元素の成分比、印加電圧及び抵抗発熱体の形状を調整すれば、抵抗発熱体の発熱量を所望の水準に自動的に設定することができるという優れた特性を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下本発明を実施形態に基づき詳細に説明する。
〔鉄クロム基合金及び抵抗発熱体〕
本発明に係る鉄クロム基合金、少なくとも鉄クロム、インジウム、及びチタンを含有する。
【0012】
この場合に於いて、合金中、鉄クロム含有量は抵抗発熱体の発熱量の大きさにより、発熱即応性、長期使用時の劣化防止、及び経済性の観点より、好ましくは20〜50質量%、より好ましくは、25〜45質量%である。
【0013】
本発明の合金中の、インジウム/鉄クロムの質量比は抵抗発熱体の発熱量の大きさ、発熱即応性、及び長期使用時の劣化防止の観点から、好ましくは0.001〜0.2、より好ましくは0.005〜0.18である。
【0014】
また本発明における合金中のチタン/鉄クロムの質量比は抵抗発熱体の発熱量の大きさ、また発熱即応性、及び長期使用時に係る負荷に対しての劣化防止の観点から、好ましくは0.05〜0.28である。
【0015】
さらに、本発明に係る鉄クロム基合金においては、鉄クロム、インジウム、チタンの、それぞれが金属酸化物の形態を呈していても良い。なお、このように各金属成分が金属酸化物の形態を呈していても、金属的特性を発揮するものである。
【0016】
また、本発明の鉄クロム基合金は、抵抗発熱体の発熱量の大きさ、発熱即応性、及び長期使用時の劣化防止の観点から、さらに(A)元素を含有することが好ましい。
【0017】
〔(A)元素〕
鉄クロム(Fe2Cr)インジウム(In)チタン(Ti)並びに放射性元素を除く、長周期律における第6〜13族の元素1種以上。
【0018】
(A)元素には、具体的に、第3周期のA1、第4周期のSc、V、Cr、Mn、Fe、Co、Cu、Zn、Ga、第5周期のY、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、第6周期のランタノイド系元素(La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Tl、Pdが含まれる。
【0019】
なお参考までに第6〜13族元素に属する放射性元素としては、Tc、Pm、アクチノイド系元素、(Ac、Th、Pa、U、Np、Pu、Am、Cm、Bk、Cf、Es、Fm、Md、No、Lr)、Rf、Db、Sg、Bh、Hs、Mt、Ds、Rg、Uub、Uutが挙げられる。
【0020】
この場合に於いて、(A)元素の中でも、Fe、Cr、Mn、W、Al等の1種以上を使用することが本発明の所望の目的を達するために好ましく、さらには、これらのうち、Fe、及びまたCrを含むことが望ましく、特にFeを含むことが望ましい。
【0021】
(A)元素の酸化物の使用量は、合金を100質量%としたときに、鉄クロム、インジウム、チタンの酸化物の量を100質量%から差し引いたバランス量を用いる。
【0022】
さらに、鉄クロム基合金において、この(A)元素の鉄クロムに対しての質量比〔(A)元素〕/鉄クロムが、0.01〜0.5であることが、より良好な抵抗発熱体の発熱量の大きさ、発熱即応性、長期使用時における劣化防止の観点から望まれる。
【0023】
本発明の鉄クロム基合金、鉄クロム化合物、インジウム化合物、チタン化合物、及び必要に応じて(A)元素を含む化合物(以下、原料化合物という)を乾式また湿式により混合し、酸化雰囲気下、1000度〜1200度の温度にて焼成することにより得られる。この場合において原料化合物を十分に混和させるために、分散剤、及び高分子化合物等のバインダーを使用しても良い。原料化合物において、鉄クロム化合物、インジウム化合物、チタン化合物、及び(A)元素を含む化合物はそれぞれの、金属の金属粉末、酸化物、炭酸塩、硝酸塩、等の形態を含む。
【0024】
また本発明の合金は鉄クロム、インジウム、チタン、及び(A)元素以外の元素を含んでいても良い。本発明における合金中の元素の検出及び定量はESCA(X線光電子分析装置)にて行うことが出来る。
【0025】
本発明の抵抗発熱体は、上記したように鉄クロム基合金を含有してなるものである。
【0026】
本発明における、抵抗発熱体は種々の形態に加工できる。例えば、当該合金のみを、線状、帯状にまた板状、フィルム状、バルク状等の任意形状に成型した抵抗発熱体としたもののみならず、当該合金をフィラー、粒子等として、樹脂ないしゴム組成物、塗料組成物等のような有機媒体、あるいはガラス、カーボン、金属、セラミック、等の無機系媒体中に配合して、抵抗発熱体としたもの等も含まれる。
【0027】
このうち、抵抗発熱体としては、発熱面積が大きいことが有利であるので、帯状であることが好ましい。抵抗発熱体が帯状である場合の厚みは、好ましくは25〜100ミクロンであり巾において好ましくは、5〜90mmであり、長さは任意に設定が可能である。
【0028】
本発明の抵抗発熱体は、合金中における元素の成分比、印加電圧、抵抗発熱体の形状を変化させることにより、抵抗発熱体の発熱量を所望の水準に自動調整できるという優れた特性を示す。
【0029】
なお本発明の抵抗発熱体は、本発明に係る上記鉄クロム基合金を含有してなるものであるが、この抵抗発熱体を抵抗体部として、その両端に電極を設けることが出来る。用いられる電極としては、導電性の良いものであれば特に限定するものではなく、銅ないし銅合金、銀等各種のものが用いることが出来るが、特に燐青銅を含有する電極を前記抵抗体両端部に一体成型するの事が、安定且つ良好な接合形成出来るゆえに望ましい。
〔気体加熱装置〕
本発明によれば、上述の抵抗発熱体に通電し、抵抗発熱体を発熱させ、発熱体の周囲に存在する気体を加熱する手段と、発熱体の周囲の加熱された気体を移動させるための送風手段とを有する気体加熱装置を提供することが出来る。
【0030】
この場合において、加熱される気体が空気の時、気体加熱装置は温風機となる。この温風機は居住する部屋、浴室の脱衣場やトイレの暖房に使用できる。また、バスタブに温湯を満たした状態で浴室のドアを閉じることにより、この温風機を運転し浴室内の空気を循環させれば簡易サウナとして楽しむことが出来る。
【0031】
この温風機を使用することにより、閉鎖空間のみならず、暖房をすべき空間に外部空間からの新鮮な空気を取り込みつつ、その空間を暖房することが出来るが、このように温風機を取り付けた場合、発熱体の電源スイッチを停止し、温風機のファンを逆回転させることにより例えば室内やトイレの換気も可能である。
【0032】
さらに、本発明の抵抗発熱体は自動車室内用発熱体としても用いることが出来る。自動車の暖房は一般的にエンジンの発熱を利用し行うが、冬に暖房装置を運転しても最初には冷風が出て暖まらないという問題がある。しかしながら本発明の抵抗発熱体は、電圧を印加する事により瞬時に温風を発生させることが出来るという利点がある。
【0033】
また、靴(長靴を含む)、手袋、ジャケット、ズボン、等の防寒用に本発明の抵抗発熱体を装着し、バッテリー等により発熱させれば厳冬期でもこれらの防寒用具により、快適にアウトドアライフを楽しむことが出来る。
【0034】
さらにこの気体加熱装置を用い、加熱する気体としての水蒸気をさらに再加熱し200度〜400度とし、再加熱した水蒸気を調理器具等に使用することが出来ると共に、この方式を利用することにより従来成し得なかった触媒装置にも使用が可能となる。このような再加熱された水蒸気を用いれば、加熱調理が短時間で可能であり、旨みが食材から逃げず大変おいしく調理することが出来る。
【0035】
また本発明の抵抗発熱体はエアーコンディショナーにおける結露防止用の発熱体として使用することが可能である。
〔固体加熱装置〕
本発明によれば、上述の抵抗発熱体に通電し、抵抗発熱体を発熱させ、発熱体の周囲に存在する固体を加熱することが可能である。
【0036】
この場合において、例えば抵抗発熱体は複写機における印刷紙に付着させたトナーを定着させる、トナー熱定着ローラー用ヒーターとすることが出来る。
【0037】
また本発明において、雪や氷は、液体である水が固体の状態になったものと定義し、この固体加熱装置による加熱対象である固体の一形態となる。固体が雪または氷である場合、本発明の抵抗発熱体は様々な形態により、融雪ヒーター、融氷ヒーターとして利用することが出来る。融雪ヒーターの一例として、雪かきスコップや雪かきシャベルの先端部分に本発明の抵抗発熱体を装着し通電することにより、雪かきスコップやシャベルの先端部分が発熱し、雪かき作業の効率を極めて向上させることが出来る。
【0038】
さらに、雪道を車輌が走ると車輌のタイヤまた車輌の後部周囲に設置されている泥はね防止ゴムまたはスカート部に雪が付着しそれが固まりとなって落下し、後続車の走行の障害や石跳ねにつながり事故に繋がることがあるが、その様なゴムまたスカート部分に本発明の抵抗発熱体を装着し雪がゴムやスカート部分に付着することを防止することが出来る。
【0039】
また、荷台が外気に露出したダンプカー等の車輌荷台に積雪し、荷台前方のジャッキにより前方を上昇させても雪は荷台から滑落せずに堆積した状態でいる現象があるが、荷台に本発明の抵抗発熱体を装着設置し、通電することにより雪は容易に除去することが出来る。
【0040】
また、信号機に付着する雪等、様々な場面での融雪に利用することが出来る。
〔液体加熱装置〕
上述の抵抗発熱体に通電し、抵抗発熱体を発熱させ、発熱体の周囲に存在する媒体(気体以外の媒体)例えば金属、プラスチックまた紙等を加熱し、該媒体を介してか、または直接媒体である、液体、例えば茶、コーヒー等の飲料や保温を必要とする液体油や乳化物等の液体を加熱または保温する液体加熱装置として使用することが出来る。
【0041】
例えば、コーヒーサーバーを加熱、保温する発熱体として、また車輌内に設置したマグカップや、様々な容器内の飲料物を加熱、保温するヒーターとして利用することができる。
【0042】
また本発明に於いて、金属、プラスチック等、種々の媒体を介して水を瞬時に加熱することが出来ることから、瞬間湯沸器(温水器)、温水シャワーや温水プールの加熱ヒーターとして使用することが出来る。
【0043】
さらに上述の抵抗発熱体に通電し、抵抗発熱体を発熱させ、直接水等の液体と接触させ、液体を加熱することが出来る。本発明の抵抗発熱体は水に接触させても漏電しないという特性を示す。この発熱体を用いて温水器を製作すれば、温水器をコンパクトにすることが出来る。
【0044】
また必要に応じ、気体、固体及び液体から選ばれる、少なくとも2種以上の混合物を本発明の抵抗発熱体により加熱できることは言うまでもない。例えば本発明の抵抗発熱体は農業分野に於いて、面状発熱体として上中加温水耕栽培等に利用できる。
【実施例】
【0045】
(実施例1)
水500質量部、ポリビリルアルコール(和光純薬工業社製、163−03045)25質量部及びポリアクリル酸アンモニウム(東亞合成社製、NIE01PA)2.5質量部の混合物中に鉄クロム粉末(高純度化学研究所製、NIE01PA)100質量部、酸化インジウム(高純度化学研究所製、INO02PB)3.6質量部(Inとして3質量部)酸化チタン(高純度化学研究所製、ZRO01PB)17.5質量部(Tiとして10質量部)、及び酸化第二鉄(高純度化学研究所製、FEO06PB)38.6質量部(Feとして27質量部)を超音波処理及び攪拌混合して分散させた。次に、乾燥により水分を除去後、成型し、空気中にて1,300℃で5時間焼成し、本発明の合金を得た。この合金を圧延し、長さ1,000mm、幅90mm、厚さ100μの抵抗発熱体を得た。
【0046】
(試験例1)
実施例1にて得られた抵抗発熱体(発明品1)の両端に燐青銅により電極を一体成型したヒーターと同形状のニッケルクロム合金(ニッケル質量80%、以下ニクロム線という)を有する円形状シーズヒーター(絶縁材料は酸化マグネシウム粉末充填パイプヒーター)を用意した。
【0047】
双方の発熱体を直径460mm、高さ720mmの円柱状ステンレスビーカーの中、底面円周に沿わせるように配置した。ビーカー内に25℃の水を10L入れ、ビーカー底面中央部に攪拌羽根(直径60mmのプロペラ型)で攪拌(100rpm/min)しつつ、各ヒーターに商用電源(100V、50Hz)にて印加した。水温が50℃到達に要した時間を測定したところ、発明品1を使用したヒーターの場合、40秒後であるのに対して、ニクロム線使用のシーズヒーターの場合には65秒後であった。発明品1を使用したヒーターは従来のニクロム線を使用したシーズヒーターと比較して、水の加熱効率が顕著に高い。従って、本発明の抵抗発熱体は即湯方式に用いるのに非常に有利性がある。また、発熱体において絶縁材料、パイプが不要なことからコンパクトな湯沸器を提供することが出来る。
【0048】
(実施例2)
実施例1に於いて、鉄クロム粉末100質量部に対して、酸化インジウムの量を10.8質量部とし、酸化チタンを35質量部とすること以外は、実施例1と同様にして抵抗発熱体を得た。
【0049】
(試験例2)
実施例2にて得られた抵抗発熱体(発明品2)の両端に燐青銅により電極を一体成型したヒーターを用い、試験例1と同様にして水温が50℃に到達する時間を測定したところ、発明品2を使用したヒーターの場合は30秒後であった。発明品2を使用したヒーターは、従来のニクロム線を使用したシーズヒーターと比較して、水の加熱効率が顕著に高い。
【0050】
(実施例3)
実施例1において、酸化インジウムの量を5.2質量部として、酸化チタンを35質量部とすること以外は実施例1と同様にして抵抗発熱体を得た。
【0051】
(試験例3)
実施例3にて得られた抵抗発熱体(発明品3)の両端に燐青銅により電極を一体成型したヒーターを用い、試験例1と同様にして水温が50℃に到達する時間を測定したところ、発明品3を使用したヒーターの場合は35秒後であった。発明品3を使用したヒーターに於いても、発明品1、2と同様に従来のニクロム線を使用したシーズヒーターと比較して、水の加熱効率が顕著に高いことが実証された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも鉄クロム、インジウム及びチタンを含有する鉄クロム基合金。
【請求項2】
インジウム/鉄クロムの質量比が0.001〜0.2である請求項1に記載の鉄クロム基合金。
【請求項3】
チタン/鉄クロムの質量比が0.02〜0.3である請求項1又は2に記載の鉄クロム基合金。
【請求項4】
鉄クロム、インジウム及びチタンのそれぞれが金属酸化物である請求項1〜3のいずれかに記載の鉄クロム基合金。
【請求項5】
さらに以下の(A)元素を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の鉄クロム基合金。
〔(A)元素〕
鉄クロム、インジウム及びチタン並びに放射性元素を除く、長周期律における第6〜13族の元素1種以上。
【請求項6】
(A)元素が鉄である請求項5に記載の鉄クロム基合金。
【請求項7】
〔(A)元素〕/(鉄)の質量比0.01〜0.40である請求項5又は6に記載の鉄クロム基合金。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の鉄クロム基合金を含有し、通電することにより発熱する抵抗発熱体。
【請求項9】
鉄クロム基合金を含有する抵抗発熱体と、燐青銅を含有する電極とが一体成型されたものである請求項8に記載された抵抗発熱体。
【請求項10】
請求項8又は9に記載されている抵抗発熱体に通電し、抵抗発熱体を発熱させ発熱体周囲に存在する気体を加熱させる手段と、発熱体周囲の加熱された気体を移動させるための送風手段を有する気体加熱装置。
【請求項11】
気体が空気又は水蒸気である請求項10に記載の気体加熱装置。
【請求項12】
請求項8又は9に記載の抵抗発熱体に通電し、抵抗発熱体を発熱させ、発熱体に接触する固体又は発熱体の近傍に存在する固体を加熱する、固体加熱装置。
【請求項13】
固体が雪又は氷である融雪、融氷装置である請求項12に記載の固体加熱装置。
【請求項14】
請求項8又は9に記載の抵抗発熱体に通電し、抵抗発熱体を発熱させ、発熱体周囲に存在する媒体(気体以外の媒体)を加熱し該媒体を介して媒体内の液体を加熱する、液体加熱装置。
【請求項15】
請求項8又は9に記載の抵抗発熱体に通電し、抵抗発熱体を発熱させ、発熱体と液体を接触させ液体を過熱する、液体過熱装置。

【公開番号】特開2009−41099(P2009−41099A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−224804(P2007−224804)
【出願日】平成19年8月6日(2007.8.6)
【出願人】(303051732)
【出願人】(504256040)
【出願人】(507219745)
【Fターム(参考)】