説明

銀含有水性処方物および導電性または反射性コーティングを製造するためのその使用

銀含有分散性含水処方物および導電性および/または光学的反射性のコーティングを製造するためのその使用が記載される。該処方物は、少なくともa)0.5〜30重量部の、レーザー相関分光法を使用して決定された、最大で150 nm、好ましくは最大で100 nm、特に好ましくは40〜80 nmの有効径を有し、二峰性の粒度分布を有する、銀金属粒子、b)50〜99.5重量部の水および必要に応じて30重量部までの溶媒、c)0.01〜10重量部の、少なくとも一つの、特にポリマーの、分散剤、d)0〜5重量部のフィルム形成剤、e)0〜5重量部の添加剤、f)0〜5重量部の導電性ポリマー、を含有し、および最大で150 mPa・sの粘度を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性層を製造するための、微細に分割された金属粒子および金属懸濁物に関する。
【背景技術】
【0002】
プラスチック構造成分は、通常、良好な機械的特性を有し、そして場合によって良好な光学的特性(例えば、ポリカーボネートの場合の透明性など)も有するが、大抵の工業的なプラスチックは電気絶縁体である。
【0003】
透明なプラスチックの場合の、機械的特性(例えば安定性)、光学的特性(例えば透明性)および電気的特性(例えば導電性)の組合せは、広範な用途について莫大な利点を与え得る。これらの中でも最も重要なものは、成分の透明性であり、これは、多くの適用分野、例えば、自動車製造業のための窓、または建築物に使用される窓、または拡張された電気的応用(電気加熱、スクリーニング電磁波照射、表面電荷の消散)と組み合わせることが意図された機器における検査窓において、できるだけ高くあるべきである。同時に、大抵の場合、基本的材料の機械的安定性、並びに最終的形状に関する設計の自由度は、できるだけ高くあるべきである。線幅は非常に小さく選択され得ることから、太陽電池技術(太陽光発電ユニット)の分野における高導電性導電体としての使用も現実に起こり得る。この場合の利点は、光源に向けられた面上の導電体の存在に起因する低表面被覆の結果である。
【0004】
ナノメートル範囲の金属粒子を充填したインクを使用することによって、実質的に全く任意の形状を有する薄い導電性ストリップを、例えばインクジェット技術を使用して、例えばプラスチックフィルム上に、印刷することができる。この場合、このような導電体ストリップの線幅は、約20 μm、またはそれより小さくさえあるべきことが特に所望される。この限度付近にて、構造は、通常、人の目で検出することが非常に困難であり、そして面倒な光学的効果は、透明成分中に生じない。
【0005】
特にポリマー基材上に、上記の微細さを有する導電体ストリップ、すなわち、視覚的に検出困難であるか、または表面上で全く検出できない導電体ストリップ(<20 μmの線幅を有する構造)を製造する、さらなる可能性のある方法は、前処理工程において、基材に、その後に得られる構造に導電性材料を充填するために必要な構造を与えることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、以下のさらなる要件の全てがこれまでに既知のインクによって満足され得るとは限らないが、可能であれば、これらの要件を満足しなければならない。
【0007】
導電体ストリップは、耐熱性(すなわち、400℃まで短時間安定である)並びに機械的に柔軟性でなければならず、それを製造するために使用される金属粒子インクは100 μm未満(20 μmに至るまで)の線厚さを有するストリップの製造を可能にすべきであり、およびそれらは、既知の導電性ペーストよりも便利で、加工容易であるべきである。これは、該ペーストは、インクジェット法が使用される場合、顕著に低い粘度を有しなければならず、適当な濡れ性および拡散能力を有しなければならず、そして従来の導電性ペーストよりも小さな粒子を含有しなければならないことを意味する。特に濡れ挙動および拡散能力は、上記の予め構造化された表面の凹部を充填する可能性に関して、考慮されなければならない。このような特定の使用のために、該インクは、上述した特性に加えて、選択された基材上での低接触角(<45℃)および/またはできるだけ大きい表面張力(>10 mN/m)を有しなければならない。
【0008】
特に、102 Ω-1・cm-1よりも顕著に良好な、印刷、乾燥、熱処理されたインクの導電率が達成されるべきである。該熱処理は、特に140℃の最大温度(すなわち、例えばポリカーボネートの軟化点)にて行われるべきである。また、形成される導電体ストリップは、材料が膨張する場合でさえも導電性を保持するように、できるだけ機械的に柔軟性であるべきである。特に、導電体ストリップは、一般に使用される基材(特にポリカーボネート)に対して特に良好な接着性を示すべきである。
【0009】
このようなインクにおける非常に特異的な要件は、金属粒子の粒度は顕著に20 μm未満であるべきであり、および該インクは低粘度(150 mPa・s未満)を有するべきである、ということである。また、印刷手順後、処方物中に用いられる粒子が最密配置を形成する場合、有利であるように見える。最密配置は、かねてから低濃度および低加工温度にて、印刷された構造の所望の導電率を導く。
【0010】
さらなる別の特定の目的は、ポリカーボネート材料について、ポリカーボネートの三次元構造上に、できるだけ簡単に反射面を製造する適当な方法を見出すことにある。この目的でこれまで使用された従来の方法は、例えば、これらの条件下、気化または原子化され得るアルミニウムまたは他の金属を用いるスパッタリング(物理蒸着、PVD)である。この方法は、反射性コーティング(スパッタリングされるマトリックスの不均一被覆)で三次元構造を被覆する場合、不利な点を有し、そして、比較的複雑な装置(減圧下での運転、真空技術および圧力ロックの使用)の使用を必要とするけれども。さらに、PVDおよび原子化法は、基材上にスパッタリングされた層の接着強度に関して不利な点を有する。したがって、製造された金属層は、保護ラッカーをまず付与することなく、直接触れることはできない。なぜなら、これにより該層が破壊されることになるためである。
【0011】
R.W. Vest (Metallo-organic materials for Improved Thick Film Reliability、Nov. 1、1980、Final Report、Contract No. N00163-79-C-0352、National Avionic Center)は、導電体ストリップのための印刷可能な処方物を記載するが、導電性を生じさせるために必要とされる温度は250℃であり、すなわち、多くの工業的プラスチックに適用可能な温度を大きく上回る。
【0012】
米国特許US-A-5,882,722およびUS-A-6,036,889は、金属粒子、前駆体および有機溶媒を含有し、および200℃以上の温度のみで導電性構造を形成する、導電性処方物を記載する。また、この場合の処方物の粘度は余りに高いので、この処方物をインクジェットプリンター中で加工することは、基本的にできない。
【0013】
低焼結温度を有する、低粘度溶液としての、容易に分解可能な銀化合物に基づく処方物は、国際公開WO 03/032084 (A2)の主題である。該文献には低分解温度も開示されているが、得られた構造の導電率は言及されていない。導電性コーティングが銀処方物を使用して達成され得る最低温度は、185℃と記載されている。
【0014】
WO-2003/038002 A2およびUS-A-2005/0078158の明細書は、銀ナノ粒子を有する処方物を記載する。これらは、とりわけ、ナトリウムセルロースメチルカルボン酸によって安定化される。これらの明細書は、例えば熱または凝集剤による後処理の必要性を記載するが、如何なる処理温度も該処方物から得られた微細構造の導電性も開示していない。また、使用されたナノ粒子および得られたナノ粒子のサイズ範囲は100 nm未満であるべきであるが、それらのナノ粒子の正確な分布も開示されていない。開示された処方物の含量は1.2重量%以下である。しかしながら、60〜74重量%の割合も可能であり得ることが示されている。得られた処方物の粘度の急増に起因して、これらはインクジェット印刷に適当ではないことも記載されている。インクの使用がなお可能であることに関連した含量の上限は、開示されていない。
【0015】
国際公開WO 2006/072959 A2中に、例えばインクジェット印刷に使用し得る金属ナノ粒子を得るための方法が開示されている。これに関して、20 nm未満のサイズの、および未知のサイズ分布のナノ粒子が得られる。二峰性分布は開示されていない。得られた組成物の使用可能な含量は0.5〜80重量%の範囲内である。さらに、該製造方法において、水溶性ポリマーによる酢酸銀の予備的還元が、とりわけ、得られたナノ粒子の凝集を防止するために必要であることが開示されている。したがって、また、得られた処方物において、予備的還元に用いたポリマーは、上記効果を保持し得るために、なお該粒子と相互作用するか、または後者と結合することは明らかである。全体として、予備的還元、主還元、蒸発による濃度および最終処方物を含む、インク処方物までのより複雑な方法が開示されている。これは、大規模の、費用効率の高い適用性が想定できないことを意味する。
【0016】
コロイド状金属ナノ粒子を形成するための別の経路が、米国出願公開US-2004/0147618中に開示されている。溶媒中で水溶性ポリマーと一緒に金属塩を溶解させ、および保護ガス(例えば窒素またはアルゴン)下、放射線で処理することによって、金属ナノ粒子の2 nmと10 nmとの間のサイズの単峰性分布が得られる。得られた分散体のインクとしての使用は記載されている。しかしながら、このようなインクのための処方物は開示されていない。特に、インク処方物において実際に使用され得る金属粒子の量は記載されていない。また、この場合、保護ガス下で運転することによるインクの製造は、大規模方法のためには余りに複雑過ぎる。
【0017】
国際公開WO 2005/0136638において、低焼結温度を達成するために、銀ナノ粒子と金ナノ粒子との混合物が用いられている。良好な導電性は、焼結温度200℃から始まることが記載されている。
【0018】
欧州特許文献EP 1 493 780 A1は、150℃での熱処理後、非常に良好な導電体である銀ペーストを記載する。この処方物は、余りに高い粘度であるので、インクジェット印刷において使用することはできないけれども。
【0019】
Cabot社は、製品「Cabot Inkjet Silver Conductor AG-IJ-G-100-S1」を提供している。これは、インクジェット技術を使用して付与し得る銀導電性インクである。プラスチック(例えばポリカーボネート)に対する接着性の試験は、既存文書中には言及されていない。
【0020】
HARIMA社は、製品種目「NP Series Nano-Paste」を提供する。これは、ナノ粒子に基づく低粘度銀導電性インクである。しかしながら、HARIMAは、210℃〜230℃の焼結温度を指定している。該処理温度は、該ペーストがポリマーの印刷に不適当であることを意味している。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記の目的は、下記の銀含有処方物を使用することで達成することができる。特に、ポリカーボネート製の物品は、特に単純かつ費用効果の高い方法で、例えば浸漬またはキャスティングし、続いて熱処理することによって、特に堅固に接着性の銀の薄い光沢層で均一に被覆することができる。さらに、本発明による処方物を用いて、空洞構造を充填することによって、予め構成された表面上に導電体ストリップ(幅<20 μm、例えばポリカーボネート上)を製造することができる。この導電体ストリップは、視覚的に検出することが困難であるか、または全く検出することができない。
【0022】
経済面から、使用されるラッカーおよび薄層中、最小限濃度の銀が好ましい。なぜなら、銀の非常に薄い層でさえも無傷の反射層を製造するのに十分であり、そして銀は、このような処方物のための高価な原料であるからである。
【0023】
上記特定の目的、プラスチックを印刷する際の目的は、例えば、プリンター(例えば圧電インクジェットプリンター)を用いて基材(例えばポリカーボネート)上に付与でき、そして付与後または付与の間(あるいはその両方)に加熱されて所望の導電性を有する層を形成し得る銀含有処方物を使用することによって解決される。この処方物は、好ましくは、低い後処理温度(<= 140℃)でさえも導電性を生じさせる。その結果、例えば材料(例えばポリカーボネート)上で、電子構造の製造が可能になる。
【0024】
視覚的に検出することが困難であるか、または全く検出することができない導電体ストリップを製造するという想定された目的も、ストリップおよび/または凹部中での予め構造化された表面の意図された形成によって、同様の方法で達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、スクラッチ試験後のポリカーボネート上の本発明によるコーティングの顕微鏡写真を示す。
【図2】図2は、スクラッチ試験後の先行技術によるコーティングの顕微鏡写真を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明は、少なくとも
a)0.5〜30重量部の、レーザー相関分光法を使用して決定された、最大で150 nm、好ましくは最大で100 nm、特に好ましくは40〜80 nmの有効径を有し、二峰性の粒度分布を有する、銀金属粒子、
b)50〜99.5重量部の水および必要に応じて30重量部までの溶媒、
c)0.01〜10重量部の、少なくとも一つの、特にポリマーの、分散剤、
d)0〜5重量部のフィルム形成剤、および必要に応じて
e)0〜5重量部の添加剤、
f)0〜5重量部の導電性ポリマー、
を含有する銀含有分散性含水処方物であって、最大で150 mPa・sの粘度を有することを特徴とする、処方物を提供する。
【0027】
さらに、該処方物は、予め構造化された基材に付与する場合、基材とできるだけ低い接触角(すなわち、ポリカーボネート上<45°)を形成し、そして、できるだけ高い表面張力(>10 mN/m)を有することを特徴とする。この場合、好ましくは、該接触角は30°未満であり、および/または該処方物の表面張力は20 mN/mを超える。この場合、特に好ましくは、該接触角は10°未満であり、および/または該処方物の表面張力は40 mN/mを超える。該接触角は、ポリカーボネート上、25℃にて、かつ、通常の条件下、測定される。
上記処方物の成分の重量部の合計は、特に100重量部である。
【0028】
レーザー相関分光法を使用するサイズの決定は、文献から既知であり、例えばT. Allen, Particle Measurements, vol. 1, Kluver Academic Publishers, 1999中に記載されている。
【0029】
上記分散剤は、好ましくは、以下の群:
アルコキシレート、アルキロールアミド、エステル、アミンオキシド、アルキルポリグルコシド、アルキルフェノール、アリールアルキルフェノール、水溶性ホモポリマー、水溶性ランダムコポリマー、水溶性ブロックコポリマー、水溶性グラフトポリマー、特にポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールおよびポリ酢酸ビニルのコポリマー、ポリビニルピロリドン、セルロース、澱粉、ゼラチン、ゼラチン誘導体、アミノ酸ポリマー、ポリリシン、ポリアスパラギン酸、ポリアクリレート、ポリエチレンスルホネート、ポリスチレンスルホネート、ポリメタクリレート、芳香族スルホン酸およびホルムアルデヒドの縮合生成物、ナフタレンスルホネート、リグニンスルホネート、アクリルモノマーのコポリマー、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリ(2-ビニルピリジン)、ブロックコポリエーテル、ポリスチレンブロックを有するブロックコポリエーテルおよび/またはポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド
から選択される少なくとも一つの剤を含んでなる。
【0030】
該分散剤は、特に好ましくは、以下の組:
ポリビニルピロリドン、ブロックコポリエーテルおよびポリスチレンブロックを有するブロックコポリエーテル
から選択される。
約10000 amuの分子量を有するポリビニルピロリドン(例えばFlukaからのPVP K15)および約360000 amuの分子量を有するポリビニルピロリドン(例えばFlukaからのPVP K90)が最も特に好ましく、そして、62重量%のC2-ポリエーテル、23重量%のC3-ポリエーテルおよび15重量%のポリスチレンを有するポリスチレンブロックを有するブロックコポリエーテル、乾燥した分散剤に関して、C2-ポリエーテルとC3-ポリエーテルとのブロック長の比率が7:2単位であるもの(例えば Disperbyk 190 from BYK-Chemie、ヴェーゼル)が特に好ましく使用される。
【0031】
使用される溶媒b)は、特に好ましくは、以下の組:
C1〜C5-アルコール(特にC1〜C3-アルコール)、エーテル(特にジオキソラン)、ケトン(特にアセトン)
から選択される。
【0032】
フィルム形成剤d)は、好ましくは、以下の組:
ポリジメチルシロキサン、ポリアクリレート、ポリアクリレートのアンモニウム塩、シロキサン、ワックスの組合せ、顔料活性基を有するコポリマー、低分子量ポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、または上記分散剤の群、特に好ましくは、例えばBYK-Chemie(ヴェーゼル)からの分散剤BYK 356、ポリアクリレート、並びにアクリレートコポリマーのアンモニウム塩である同社からのBYK 154
から選択される。
【0033】
添加剤e)は、好ましくは、以下の組:
顔料、消泡剤、光安定剤、蛍光増白剤、腐食防止剤、抗酸化剤、殺藻剤、可塑剤、増粘剤、表面活性物質
から選択される。
Pluronic PE10400(BASF(ルートウィヒスハーフェン))、40重量%のC2-ポリエーテルを有するC3-ポリエーテル、C2-ポリエーテル、C3-ポリエーテル単位のトリブロックコポリマーが、最も好ましくは添加剤として使用される。
【0034】
導電性ポリマーf)は、好ましくは、以下の組:
ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリパラフェニレン、ポリエチレン-ジオキシチオフェン、ポリフルオレン、ポリアセチレン、特に好ましくはポリスチレンスルホン酸と組み合わせたポリエチレン-ジオキシチオフェン
から選択される。
【0035】
特に好ましい処方物は、銀粒子a)が、レーザー相関分光法で決定された、10〜150 nm、好ましくは40〜80 nmの有効粒径を有することを特徴とする。
銀粒子a)は、好ましくは、処方物中に、1〜20重量部、特に好ましくは2〜6重量部の割合で存在する。
分散剤c)の濃度は、好ましくは0.02〜5重量部、特に好ましくは0.04〜2重量部である。
【0036】
特に有利な処方物は、精製および濃縮の目的で、銀ゾルを、最大で100,000 Daのフィルターの細かさによる膜ろ過に付すことによって得られる。
【0037】
また、本発明は、導電性および/または光学的反射性のコーティング、特に100 μm未満、好ましくは80 μm未満の線幅を有する導電体ストリップを製造するための、本発明による処方物の使用を提供する。
【0038】
さらに、本発明は、100 μm未満、好ましくは80 μm未満の線幅を有する導電体ストリップの製造方法であって、上記新規処方物を、インクジェット技術を使用して基材表面上に印刷し、そして特に最大で140℃の温度にて、熱的に処理して、残留する水および必要に応じて溶媒を除去し、並びに必要に応じて存在する銀粒子を焼結することを特徴とする方法を提供する。
【0039】
また、本発明は、20 μm未満の線幅を有する導電体ストリップの製造方法であって、上記新規処方物を、基材中の<20 μmの線幅を有する所定の構造中に導入し、そして付与された処方物を、特に最大で140℃の温度にて、熱的に処理して、残留する水および必要に応じて溶媒を除去する方法を提供する。
【0040】
さらに、本発明は、本発明による処方物から得ることができる導電性および/または光学的反射性のコーティングを有する基材、特に透明なプラスチック基材を提供する。
【0041】
特に好ましいものは、導電性コーティングが、100 μm未満、好ましくは80 μm未満の線幅を有する導電体ストリップであって、該導電体ストリップ中の導電率が少なくとも7・106 S/mである、導電体ストリップを含んでなることを特徴とする基材である。
【0042】
上記新規処方物は、上記のように、二峰性粒度分布を有する銀粒子を含んでなる。驚くべきことに、二峰性分布が、比較的低含量の銀ナノ粒子にて、既に、導電性構造の形成に有利であることが見出された。これは、より大きい粒子の間の隙間が、より小さい粒子によって充填されるという事実に起因すると推測することができる。このように、インクの熱的後処理において、より大きな連続結合した接触表面が形成される。したがって、得られた処方物は、より低い質量含量にて、ほぼ同じ有効径のほぼ単分散の分布を有するインクと同じ導電率を有するか、または同じ質量含量および同じ有効径にて、より高い導電率を有する。
【0043】
さらに、上記の要件は、銀ナノ粒子、溶媒、フィルム形成剤、分散剤および場合により他の添加剤を含有する処方物によって満足される。該処方物は、好ましくは、二峰性分布を有する75 nmの有効径を実質的に有する小さな銀ナノ粒子を、0.5〜20重量%、好ましくは2〜5重量%の低濃度で含有する。これは、少量の分散剤のみが必要とされることを意味する。また、恐らくこれは、140℃の低い後処理温度が高い導電性を生じさせるのに十分であることの理由である。該処方物は、例えばインクジェット印刷技術によって、または浸漬、フラッディングまたはキャスティング方法によって、ポリカーボネートに付与することができ、次いで、140℃にて数時間乾燥および調整される。次いで、非常に接着性の電気導電性構造または、二次元表面への付与の場合、光学的反射性層(これらの両方は、ポリカーボネートに極めて良好に接着する)が得られる。
【0044】
上記処方物中に好ましくは使用される銀ゾルは、Ag2Oから、還元剤(例えば水性ホルムアルデヒド溶液(FA))で還元し、続いて分散剤を添加することによって製造される。この目的のため、Ag2Oゾルは、例えば迅速に撹拌することにより硝酸銀溶液とNaOHとを迅速に混合することによって、回分式で、または未公開独国特許出願番号10 2006 017 696にしたがってマイクロミキサーを使用する連続方法で、製造される。特許出願番号10 2006 017 696の内容は、本特許出願の開示内容に属する。次いで、Ag2Oナノ粒子は、回分式手順で過剰のFAを使用して還元され、次いで、該生成物は、遠心分離または膜ろ過によって、好ましくは膜ろ過によって精製される。銀ナノ粒子の表面に結合した有機補助物質の量を、このように低く維持することができ、さらに、二峰性粒度分布を得ることができることから、この手順が特に好ましい。特に、この場合、前処理工程(例えばポリマーの存在下での事前の還元)、またはエネルギーの添加は別として、さらなる後処理工程(例えば前駆体系の活性化)、またはフロキュレーションは、必要とされない。
【0045】
さらに、驚くべきことに、ダイアフィルトレーションまたは遠心分離後の銀分散体中の分散剤c)の含量は、製造される構造の導電性に決定的な影響を及ぼすことが見出された。
【0046】
以下、図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
図1は、スクラッチ試験後のポリカーボネート上の本発明によるコーティングの顕微鏡写真を示す。図2は、スクラッチ試験後の先行技術によるコーティングの顕微鏡写真を示す。
【実施例】
【0047】
〔実施例1〕
(遠心分離による精製を用いる銀粒子の調製)
0.054モルの苛性ソーダ溶液と分散剤Disperbyk 190(製造業者:BYK Chemie)(1 g/l)との混合物(容量比1:1)を、0.054モルの硝酸銀溶液に添加し、そして10分間攪拌した。茶色のAg2Oナノゾルを製造した。4.6モルのホルムアルデヒド水溶液を、攪拌しながらこの反応混合物に添加した。その結果、Ag+と還元剤とのモル比は1:10であった。この混合物を60℃に加熱し、この温度で30分間維持し、次いで冷却した。該粒子を遠心分離(60分、30000 rpm)によって精製し、そして超音波エネルギーを付与(1分)することによって完全脱イオン水中に再分散させた。この工程を2回繰り返した。このようにして、5重量%の固形分(銀粒子および分散剤)を有するコロイド状の安定性ゾルを得た。この収率は、100%弱であった。この銀分散体は、遠心分離後の元素分析にしたがって、銀含量に関して、3重量%のDisperbyk 190を含有した。レーザー相関分光法を用いる調査は、73 nmの有効粒径を与えた。
【0048】
〔実施例2〕
(膜ろ過による精製を用いる銀粒子の調製)
0.054モルの苛性ソーダ溶液と分散剤Disperbyk 190(製造業者:BYK Chemie)(1 g/l)との混合物(容量比1:1)を、0.054モルの硝酸銀溶液に添加し、そして10分間攪拌した。茶色のAg2Oナノゾルを製造した。4.6モルのホルムアルデヒド水溶液を、攪拌しながらこの反応混合物に添加した。その結果、Ag+と還元剤とのモル比は1:10であった。この混合物を60℃に加熱し、この温度で30分間維持し、次いで冷却した。第一の工程で、該粒子を、未反応原料からダイアフィルトレーションによって分離し、次いで該ゾルを濃縮した。この目的のために30000ダルトンの膜を使用した。10重量%の固形分(銀粒子および分散剤)を有するコロイド状の安定性ゾルを得た。Disperbyk 190の割合は、膜ろ過後の元素分析にしたがって、銀含量に関して、6重量%であった。レーザー相関分光法を用いる調査は、78 nmの有効粒径を与えた。
【0049】
〔実施例3〕
(銀インク処方物)
99重量部の水、1重量部のジオキソラン、0.03重量部のPVP K15および0.17重量部のDisperbyk 190の混合物(1 ml)を、実施例2からの8重量%銀ゾル(1 ml)に添加し、そして徹底的に撹拌した。この混合物の一滴をPC上に置き、そして140℃にて1時間焼結させた。この滴の相対的電気抵抗は0.1オームであった。
【0050】
〔実施例4〕
(銀インク処方物)
92重量部の水、8重量部のエタノール、0.01重量部のPVP K15および0.15重量部のPVP K90の混合物(1 ml)を、実施例2からの8重量%銀ゾル(1 ml)に添加し、そして徹底的に撹拌した。この混合物の一滴をPC上に置き、そして140℃にて1時間焼結させた。この滴の相対的電気抵抗は、0.1オームであった。
【0051】
〔実施例5〕
(銀インク処方物)
90重量部の水、10重量部のエタノール、0.6重量部のPVP K15および0.3重量部のPluronic PE 10400の混合物(1 ml)を、実施例2からの8重量%銀ゾル(1 ml)に添加し、そして徹底的に撹拌した。得られたインクは、圧電インクジェットプリンターを使用するPC上への印刷に特に良好であった。得られた線を、140℃にて17時間空気中に維持する。次いで、測定される導電率(7 x 106 S/m)は、金属銀の導電性の良好な10%である。
【0052】
〔実施例6〕
(銀インク処方物(EID 1034 V14))
99重量部の水、1重量部のエタノール、0.01重量部のPVP K90および0.04重量部のPluronic PE 10400の混合物(1 ml)並びに0.02重量部のBYK 356を、実施例2からの8重量%銀ゾル(1 ml)に添加し、そして徹底的に撹拌した。この混合物の一滴をPC上に置き、そして140℃にて1時間焼結させた。得られたインクは、ポリカーボネートを用いるインサート成形に特に良好であった。
【0053】
〔実施例7〕
(銀インク処方物)
1.5 mlの純エタノールを、実施例2からの18.5重量%銀ゾル(8.5 ml)に添加した。この目的のために、0.05 gのポリビニルピロリドン K15を、0.04 gのPluronic PE 10400および0.03 gのBYK 348を計量供給した。得られる処方物を徹底的に混合し、その結果、均質の茶灰色の分散体が形成される。得られたインクは、視覚的に、すなわち、裸眼で検出することが困難であるか、または全く検出することができない線を、予め構造化されたポリカーボネート上に製造することに特に適当である。ポリカーボネート上の該構造は、インクが充填され、そして140℃にて17時間乾燥される。同様に、このインクから形成された滴の相対的電気抵抗は、0.1オームであった。この処方物の表面張力は、22 mN/mであった。
【0054】
〔結果〕
(接着強度)
接着強度を試験するため、ポリカーボネートフィルムを、「フラッディング」によって、試験される銀分散体(以下、略して「インク」とも呼ぶ)で被覆した。すなわち、該フィルムを斜めに傾け、そして実施例1〜6からのインクを未処理ポリカーボネートフィルムに渡って下降させることによって、被覆した。次いで、該フィルムを乾燥し、そして約140℃にて17時間空気中に保存した。得られたコーティングの厚さは、約1 μm(実施例1からのインクの場合)および約6 μm(市販の比較インク(Cabot Ink-jet Silver Conductor AG-U-G-100-S1)を使用した場合)であった。比較インクの層のより大きい厚さは、そのより高い固形分の結果であった。
【0055】
実施例1による、本発明によるインクからの銀層の接着強度を、2つの方法で市販のインクからの銀層の接着強度と比較した。一つの方法として、いわゆるクロスハッチ接着試験を行った:両方のコーティングを、ナイフを用いて数回、平行線に沿って、次いで、これらに対して直角に、基材まで切り下げた。次いで、粘着テープを、スクラッチした部分上に押し当て、そして再度引き剥がした。粘着テープを引き剥がした後に形成される画像は、ポリカーボネートフィルムに対する該コーティングの接着強度に関して、純粋に定性的結果を生じる。驚くべきことに、実施例1によるインクで被覆したフィルムは、銀層の接着(図1)が、先行技術によるインクからの銀層の接着(図2)よりも実質的に良好であることを示す。
【0056】
実施例1によるインクからの銀層および先行技術からの銀層の接着強度を比較するための別の方法として、金属小片を該インクでラッカー塗りされた表面に接着させた。該金属片を3°/分の速度で回転させ、および該支持体から金属片が離れるのに必要とされたトルクを測定した。
【0057】
基本的に、2つの異なるタイプの破壊を区別することができる:接着破壊(該インクが基材から離れる場合)および凝集破壊(基材と銀層との間の接着が銀層内で作用する力よりも大きいために、破壊が銀層の内部で起こる場合)。基本的に、凝集破壊は、銀層と基材との間の良好な接着の指標である。
【0058】
2つの銀層の各々からの6個の試料を、実施例1によるインクを使用して上記の方法で測定した。測定値の平均値は、先行技術からのインクの場合、接着破壊が起こり、平均して1.26 Nmであったが、一方、実施例1によるインクの場合、凝集破壊が起こり、平均して4.24 Nmであったことを示した。
【0059】
この場合、該層の厚さは、先行技術によるインクについて約6 μmであり、および実施例1によるインクについて約1 μmであった。
【0060】
〔導電率〕
導電性コーティングのための基材としてのポリカーボネートの使用は、導電性構造を製造するための後処理温度を約140℃に制限するため、したがって、このような後処理は、最大で140℃までの低温でのみ行うことができる。最も低い可能性のある後処理温度の結果としての印刷された構造の最も高い可能性のある導電性は、ほとんどの市販ポリマーについて非常に重要である。
【0061】
実施例1〜5によるインクの、インクジェットプリンターでポリカーボネート上に印刷された約4 cmの長さを有する線の導電率を、約140℃にて17時間の後処理に測定した。この目的のために、線の導電性断面を、白色光トポグラフィー顕微鏡を使用して決定した。4つの接点を、1 cm、2 cmおよび1 cmの間隔で銀導電性接着剤を用いて取り付け、そして該線の導電性を、長さ2 cmに渡って4点測定することによって決定した。
【0062】
断面積についてのデータを使用することにより、実施例5によるインクについての導電率7 x 106 S/mを得た(固体銀の導電率の約10%)。これはまた、約140℃の前処理後のCabotからの比較インクの値約4 x 106 S/mよりも大きい。
【0063】
〔インサート成形性〕
実施例6からのインクの滴を、ポリカーボネートフィルム(Makrofol)上に置く。得られた滴を室温で乾燥し、そして乾燥したインクを、140℃にて17時間空気中に維持する。
【0064】
このようにして得られる銀の光沢のある滴をインサート型に置き、そして液体ポリカーボネートを上塗りスプレーする。
【0065】
得られた試料は、銀の光沢のある滴の形状が、インサート成形の間の一般的な高圧の影響および高温下、光学的に変化せず、したがって、実施例6に記載のインクは、インサート成形法における使用にも適当であることを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも
a)0.5〜30重量部の、レーザー相関分光法を使用して決定された、最大で150 nm、好ましくは最大で100 nm、特に好ましくは40〜80 nmの有効径を有し、二峰性の粒度分布を有する、銀金属粒子、
b)50〜99.5重量部の水および必要に応じて30重量部までの溶媒、
c)0.01〜10重量部の、少なくとも一つの、特にポリマーの、分散剤、
d)0〜5重量部のフィルム形成剤、
e)0〜5重量部の添加剤、
f)0〜5重量部の導電性ポリマー、
を含有する銀含有分散性含水処方物であって、最大で150 mPa・sの粘度を有することを特徴とする、処方物。
【請求項2】
分散剤が、以下の群:
アルコキシレート、アルキロールアミド、エステル、アミンオキシド、アルキルポリグルコシド、アルキルフェノール、アリールアルキルフェノール、水溶性ホモポリマー、水溶性ランダムコポリマー、水溶性ブロックコポリマー、水溶性グラフトポリマー、特にポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールおよびポリ酢酸ビニルのコポリマー、ポリビニルピロリドン、セルロース、澱粉、ゼラチン、ゼラチン誘導体、アミノ酸ポリマー、ポリリシン、ポリアスパラギン酸、ポリアクリレート、ポリエチレンスルホネート、ポリスチレンスルホネート、ポリメタクリレート、芳香族スルホン酸およびホルムアルデヒドの縮合生成物、ナフタレンスルホネート、リグニンスルホネート、アクリルモノマーのコポリマー、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリ(2-ビニルピリジン)、ブロックコポリエーテル、ポリスチレンブロックを有するブロックコポリエーテルおよび/またはポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド
から選択される少なくとも一つの剤であることを特徴とする、請求項1に記載の処方物。
【請求項3】
分散剤が、以下の群:
ブロックコポリエーテルおよびポリスチレンブロックを有するブロックコポリエーテル
から選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の処方物。
【請求項4】
溶媒b)が、以下の組:
C1〜C5-アルコール(特にC1〜C3-アルコール)、エーテル(特にジオキソラン)、ケトン(特にアセトン)
から選択されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の処方物。
【請求項5】
フィルム形成剤d)が、以下の組:
ポリジメチルシロキサン、ポリアクリレート、ポリアクリレートのアンモニウム塩、シロキサン、ワックスの組合せ、顔料活性基を有するコポリマー、低分子量ポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール
から選択されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の処方物。
【請求項6】
添加剤e)が、以下の組:
顔料、消泡剤、光安定剤、蛍光増白剤、腐食防止剤、抗酸化剤、殺藻剤、可塑剤、増粘剤、表面活性物質
から選択されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の処方物。
【請求項7】
導電性ポリマーf)が、以下の組:
ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリパラフェニレン、ポリエチレン-ジオキシチオフェン、ポリフルオレン、ポリアセチレン、好ましくはポリエチレン-ジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸
から選択されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の処方物。
【請求項8】
銀粒子a)が、レーザー相関分光法で決定された、10〜150 nm、好ましくは40〜80 nmの有効粒径を有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の処方物。
【請求項9】
銀粒子a)が、1〜20重量部、好ましくは2〜6重量部の割合で存在することを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の処方物。
【請求項10】
分散剤c)の濃度が、0.02〜5重量部、好ましくは0.04〜2重量部であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の処方物。
【請求項11】
分散した銀粒子が、最大で100,000 Daのフィルターの細かさによる膜ろ過に付されたものであることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の処方物。
【請求項12】
導電性および/または光学的反射性のコーティング、特に100 μm未満、好ましくは80 μm未満の線幅を有する導電体ストリップを製造するための、請求項1〜10のいずれかに記載の処方物の使用。
【請求項13】
100 μm未満、好ましくは80 μm未満の線幅を有する導電体ストリップの製造方法であって、請求項1〜11のいずれかに記載の処方物を、インクジェット技術を使用して基材表面上に印刷し、そして特に最大で140℃の温度にて、熱的に処理して、残留する水および必要に応じて溶媒を除去することを特徴とする、方法。
【請求項14】
20 μm未満の線幅を有する導電体ストリップの製造方法であって、請求項1〜11のいずれかに記載の処方物を、基材の<20 μmの線幅を有する所定の構造中に導入し、そして付与された処方物を、特に最大で140℃の温度にて、熱的に処理して、残留する水および必要に応じて溶媒を除去することを特徴とする、方法。
【請求項15】
請求項1〜11のいずれかに記載の処方物から得ることができる導電性および/または光学的反射性のコーティングを有する基材、特に透明なプラスチック基材。
【請求項16】
導電性コーティングが、100 μm未満、好ましくは80 μm未満の線幅を有する導電体ストリップであって、該導電体ストリップ中の導電率が少なくとも7・106 S/mである、導電体ストリップを含んでなることを特徴とする、請求項15に記載の基材。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−507727(P2010−507727A)
【公表日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−533690(P2009−533690)
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【国際出願番号】PCT/EP2007/008876
【国際公開番号】WO2008/049519
【国際公開日】平成20年5月2日(2008.5.2)
【出願人】(504037346)バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト (728)
【氏名又は名称原語表記】Bayer MaterialScience AG
【Fターム(参考)】