説明

銅配線の電気化学的または化学的沈着のためのメッキ溶液およびその方法

本発明は、銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミドまたは銅トリス(ペルフルオロアルカンスルホニル)メチドのいずれかを有するメッキ溶液、およびこれらのメッキ溶液を使用して、銅配線に電気化学的または化学的に沈着する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置中の銅配線の化学的または電気化学的沈着のためのメッキ溶液、これらのメッキ溶液を使用する方法、そして銅メチド塩に関する。より詳しくは、本発明は、少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミドまたは少なくとも1つの銅トリス(ペルフルオロアルカンスルホニル)メチドを含んで成る無電解または電解メッキ溶液、銅配線沈着のためにこれらのメッキ溶液を使用する方法、そして銅トリス(ペルフルオロアルカンスルホニル)メチドに関する。
【背景技術】
【0002】
集積回路は、多様な電子およびコンピューター製品にある。集積回路は、共通の基盤または基板上に形成された電気的構成要素の配線された網目状組織である。製造業者らは、典型的に層化、ドーピング、マスキング、およびエッチングなどの技術を使用して、シリコンウエハ上に、数千、数百万にものぼる顕微鏡的レジスタ、トランジスタ、およびその他の電気的構成要素を構築する。次にこれらの構成要素は共にワイヤリングまたは配線され、例えばコンピューターメモリなどの特定電気回路を形成する。
【0003】
典型的に構成要素は、二酸化ケイ素の絶縁層で覆われる。次に絶縁層に小孔または「バイアス」がエッチングされて、下部の構成要素の部分を露出させる。次に層内に溝が穿たれ、ワイヤリングパターンが画定される。このようにして数百万の顕微鏡的構成要素が配線される。次に金属化を通じて孔および溝を充填し、構成要素間にサブミクロン径のワイヤを形成する。
【0004】
半導体工業は、ダマシンまたはデュアルダマシンプロセスを使用して配線を形成する。ダマシンプロセスは、誘電体層内にパターンを形成し(エッチング)、得られたパターンを配線金属で充填し、次にウエハ表面の過剰な金属を研磨除去してインレーされた配線金属徴群を残すことを伴う。
【0005】
アルミニウムは、導電性配線材料として伝統的に使用されている。しかし高能力マイクロプロセッサーチップ製造においては、今や銅が配線物質として使用されることが多い。銅は電気抵抗が小さく、金属配線中において高速ロジックチップの能力を制限する抵抗−容量(RC)時間遅延がより小さいことから好ましいことが多い。ダマシン工程におけるその溝−充填能力およびダマシン製造工程の比較的低価格のために、銅の電気化学的沈着が好ましい。
【0006】
銅配線材料の性能およびデュアルダマシン工程の経費の利点のために、銅ダマシンおよび銅デュアルダマシン製造は、より一般的になってきている。ダマシン工程では、誘電性材料を通過するエッチングによって溝パターンが画定される。次に溝は電着銅で充填され、引き続くCMP(化学機械研磨)工程を通じて配線パターンが得られる。銅ダマシンとは、金属の異なる層間に垂直銅配線(プラグまたはバイアスと称される)が形成される工程を指す。銅デュアルダマシンとは、垂直プラグおよび金属層が全て同一ステップで形成される工程を指す。銅デュアルダマシンは、バイアスを酸化物中にエッチングして、銅で充填し、そして次に銅の上まで研磨して、水平銅層および垂直銅プラグを残すことを伴う。このタイプの製造は、銅の電気メッキおよび研磨の厳密な制御を要する。
【0007】
その溝充填能力およびその比較的低価格のために、電気メッキは、銅配線材料を沈着して溝を充填するための好ましい方法である。
【0008】
酸性化された硫酸銅からの銅電気メッキが、工業において一般に使用される。酸性銅メッキ溶液は、典型的に3つの主要構成要素から成る。(1)銅の供給源であり典型的に0.2〜1.0Mの範囲である硫酸銅、(2)電解質に伝導性を提供し典型的に0.5〜1.1Mの範囲である硫酸、および(3)典型的に1重量%以下で存在する様々な添加剤。
【0009】
近年、銅配線の沈着に関して、いくつかの面で硫酸銅塩に勝る銅アルカンスルホネートおよびペルフルオロアルカンスルホネート塩の利点が示されている。配線技術の金属化のための銅スルホネート電解質(Copper Sulfonate Electrolytes for Metallization of Interconnect Technology)」N.M.マルティヤック(Martyak)、R.ミコラ(Mikkola)、米国電鍍業者および表面処理会議(American Electroplaters and Surface Finishing Conference)イリノイ州シカゴ、2000年6月26日を参照されたい。この参考文献は、メタンスルホネート、エタンスルホネート、プロパンスルホネート、およびトリフルオロメタンスルホネート溶液からの銅電着を開示する。
【0010】
非常に薄い銅種層(seed layer)を破損する可能性が少ないことから、低い遊離酸濃度が望ましいかもしれない。銅種層が破損すると、銅配線中に非均一性または空隙形成がもたらされる。しかし遊離酸が存在すると、より幅広い遊離酸範囲許容度によってメッキの均一性の制御がより容易になる。
【0011】
より少ない過剰充填を生じるメッキ溶液が望ましい。銅被覆された基板は、ダマシンまたはデュアルダマシン工程の一部として平坦化しなくてはならないため、より少ない過剰充填が望ましい。過剰充填がより少なければ、より少ない平坦化を要する。
【0012】
メッキ効率は、溶液の伝導性を改善することによっても改善できる。
【0013】
より高い電解質伝導性は、特定の電流密度でメッキするのにより低い電圧を要するし、ひいてはエネルギー消費を低下させる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって良好な伝導性を有し、銅メッキ中により少ない過剰充填を有する、遊離酸濃度が低いまたは皆無の電解液に対する必要性が存在する。さらに幅広い遊離酸範囲許容度を有し、良好な伝導性を有し、そして銅メッキ中により少ない過剰充填を有する電解液に対する必要性が存在する。
【0015】
代案としては、無電解メッキなどの化学的方法によって銅メッキを達成できる。無電解メッキでは、還元剤の作用を通じた化学的手段によって、溶解された銅イオンの金属銅への還元が達成される。通常、銅イオンから金属銅への化学的還元は、コロイドPdなどの金属種層によって触媒される。無電解メッキ溶液の性能は、対アニオンの構造によって影響されることができる。したがって銅無電解メッキ溶液のウェッティングおよびメッキ性能を改善する、溶液中で使用するための対アニオンに対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、銅配線の化学的(すなわち無電解)または電気化学的沈着において使用するための銅イミド塩または銅メチド塩のいずれかを含んで成るメッキ溶液を提供する。有利なことに本発明の一実施形態では、本発明の溶液は、遊離酸がごくわずか、または皆無である。本発明の別の実施形態では、溶液は幅広い遊離酸範囲許容度を有する。本発明の溶液は、過フッ素化イミドアニオン(ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、-N(SO2n2n+12)または過フッ素化メチドアニオン(トリス(ペルフルオロアルカンスルホニル)メチド、-C(SO2n2n+13)を含んで成る。
【0017】
一態様では、本発明は、
a)式:
【化1】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良く、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖された(「鎖中」)または末端ヘテロ原子を任意に含有しても良いペルフルオロアルキル基(例えば−SF4−、−SF5)であり、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、および
b)溶剤
を有するまたは本質的にそれらから成る電解メッキ溶液を含んで成る。
【0018】
別の態様では本発明は、
a)式:
【化2】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、
b)溶剤、
c)酸、および
d)任意に1つ以上の添加剤
から本質的に成る電解メッキ溶液を含んで成る。
【0019】
さらに別の実施形態では、本発明は、
a)式:
【化3】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表され、銅カチオン濃度が溶剤中で約0.10M〜約1.5Mの範囲である、少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、
b)溶剤、
c)酸、および
d)任意に1つ以上の添加剤
を含んで成る電解メッキ溶液を含んで成る。
【0020】
さらに別の実施形態では、本発明は、
a)(i)式:
【化4】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、および
(ii)溶剤
から本質的に成る電解液を提供するステップと、
b)導電性基板を提供するステップと、
c)導電性基板と溶液とを互いに接触させるステップと、
d)溶液から銅メッキを誘発するのに十分な電気化学電位を導電性基板に印加するステップと
を含んで成る、銅配線に電気化学的に沈着する方法を含んで成る。
【0021】
本発明の別の実施形態は、
a)(i)式:
【化5】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、
(ii)溶剤、
(iii)酸、および
(iv)任意に1つ以上の添加剤
から本質的に成る電解液を提供するステップと、
b)導電性基板を提供するステップと、
c)導電性基板と溶液とを互いに接触させるステップと、
d)溶液から銅メッキを誘発するのに十分な電気化学電位を導電性基板に印加するステップと
を含んで成る、銅配線に電気化学的に沈着する方法を含んで成る。
【0022】
本発明の別の実施形態は、
a)(i)式:
【化6】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表され、銅カチオン濃度が溶剤中で約0.10M〜約1.5Mの範囲である、少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、
(ii)溶剤、
(iii)酸、および
(iv)任意に1つ以上の添加剤
を含んで成る電解液を提供するステップと、
b)導電性基板を提供するステップと、
c)導電性基板と溶液とを互いに接触させるステップと、
d)溶液から銅メッキを誘発するのに十分な電気化学電位を導電性基板に印加するステップと
を含んで成る、銅配線に電気化学的に沈着する方法を含んで成る。
【0023】
さらに別の実施形態では、本発明は、
(a)式:
【化7】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表され、銅カチオン濃度が溶剤中で約0.10M〜約1.5Mの範囲である、少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、
b)溶剤、および
c)適切な触媒の存在下でCu(1+)またはCu(2+)イオンを金属銅に還元できる還元剤
を含んで成る無電解メッキ溶液を含んで成る。
【0024】
本発明はまた、
式:
【化8】

(式中、各Rfは独立して、環式または非環式であっても良い過フッ素化アルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子(例えば−SF4−、−SF5)を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は、連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、nは1〜2の整数である)を有する銅メチド塩を含んで成る。
【0025】
別の態様では、本発明は、
a)式:
【化9】

(式中、各Rfは独立して、環式または非環式であっても良い過フッ素化アルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅トリス(ペルフルオロアルカンスルホニル)メチド、
b)溶剤、
c)酸、および
d)任意に1つ以上の添加剤
を含んで成る、またはそれらから本質的に成る、電解メッキ溶液を含んで成る。
【0026】
さらに別の実施形態では、本発明は、
(a)式:
【化10】

(式中、各Rfは独立して、環式または非環式であっても良い過フッ素化アルキルまたはアリール基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅トリス(ペルフルオロアルカンスルホニル)メチド、
b)溶剤、
c)適切な触媒の存在下でCu(1+)またはCu(2+)イオンを金属銅に還元できる還元剤、および
d)任意に1つ以上の添加剤
を含んで成る、または本質的に成る、無電解メッキ溶液を含んで成る。
【0027】
さらに別の実施形態では、本発明は、
a)(i)式:
【化11】

(式中、各Rfは独立して、環式または非環式であっても良い過フッ素化アルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅トリス(ペルフルオロアルカンスルホニル)メチド、および
(ii)溶剤
から成る電解メッキ溶液を提供するステップと、
b)導電性基板を提供するステップと、
c)導電性基板と溶液とを互いに接触させるステップと、
d)溶液から銅メッキを誘発するのに十分な電気化学電位を導電性基板に印加するステップと
を含んで成る、銅配線に電気化学的に沈着する方法を含んで成る。
【0028】
別の実施形態では、本発明は、
a)(i)式:
【化12】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、
(ii)溶剤、および
(iii)適切な触媒の存在下でCu(1+)またはCu(2+)イオンを金属銅に還元できる還元剤、
を含んで成る無電解メッキ溶液を提供するステップと、
b)活性触媒で表面が処理された基板を提供するステップと、
c)触媒処理基板と溶液とを互いに接触させるステップと、
d)メッキ溶液からの銅メッキが所望のレベルに進行するのに十分な時間をかけるステップと
を含んで成る、銅配線の無電解沈着方法を含んで成る。
【0029】
本発明はまた、
a)(i)式:
【化13】

(式中、各Rfは独立して、環式または非環式であっても良い過フッ素化アルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅トリス(ペルフルオロアルカンスルホニル)メチド
(ii)溶剤、および
(iii)適切な触媒の存在下でCu(1+)またはCu(2+)イオンを金属銅に還元できる還元剤、
を含んで成る無電解メッキ溶液を提供するステップと、
b)活性触媒で表面が処理された基板を提供するステップと、
c)触媒処理基板と溶液とを互いに接触させるステップと、
d)メッキ溶液からの銅メッキが所望のレベルに進行するのに十分な時間をかけるステップと
を含んで成る、銅配線の無電解沈着方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明は、銅イミド塩または銅メチド塩および溶剤を有するメッキ溶液に関する。溶液はここでは均質な混合物と定義される。電解メッキ溶液は本質的に少なくとも1つの銅イミド塩および溶剤から成る。代案としては電解メッキ溶液は、溶液が硫酸銅を含有しないと言う条件で、少なくとも1つの銅イミド塩および溶剤を含んで成っても良い。さらに電解メッキ溶液は、少なくとも1つの銅メチド塩および溶剤を含んで成っても良い。銅イミドまたはメチド塩は、電解メッキ工程における金属銅の供給源である。
【0031】
別の態様では、本発明は、少なくとも1つの銅イミド塩または少なくとも1つの銅メチド塩、還元剤、および溶剤を有する無電解メッキ溶液に関する。無電解メッキ溶液は、銅イミドまたは銅メチド塩、適切な触媒の存在下で銅イオンを金属銅に還元できる化学的還元剤、および溶剤を含んで成る。銅イミドまたはメチド塩は、無電解メッキ工程における金属銅の供給源である。本発明の無電解メッキ溶液は、印可された電気化学電位不在下で、(Pdなどの)触媒金属の種層上の銅メッキを可能にする。水性銅無電解メッキ溶液が塩基性(pH>7)であることが概して好ましく、それは水酸化ナトリウムまたはその他の塩基または緩衝液の添加によって達成されても良い。
【0032】
本発明のメッキ溶液は、銅イミドおよび/または銅メチド塩とそれ自身との、またはその他の銅塩との混合物を含んで成って、最適メッキ性能を達成しても良い。
【0033】
任意にアニオンの共役酸をはじめとする酸を電解メッキ溶液に添加しても良い。界面活性剤、緩衝液、均展材などをはじめとするその他の添加剤もまた、本発明の電解または無電解メッキ溶液に添加できる。界面活性剤および均展材は、典型的に1〜10,000ppmの範囲で存在する。
【0034】
本発明はまた、銅配線に電気化学的または化学的に沈着する方法を提供する。
【0035】
発明はまた、銅メチド塩に関する。
【0036】
銅イミド塩
本発明の銅イミド塩としては、銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミドが挙げられる。これらの塩は、
式:
【化14】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、1〜12個の炭素原子を含有し、任意にO、N、およびSなどの連鎖されたまたは末端ヘテロ原子(例えば−SF4-または−SF5)を含有するペルフルオロアルキル基である)によって表されることができる。好ましくはRf1およびRf2は、1〜4個の炭素原子を含有し、より好ましくは1〜2個の炭素原子を含有する。任意の2個のRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良い。銅カチオンは+1または+2(nは1〜2の整数である)いずれかの酸化状態を有することができる。水が溶剤の場合、好ましくは銅カチオンはCu2+である。
【0037】
ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミドは、技術分野で周知であり米国特許第5,874,616号明細書、同第5,723,664号明細書、ZA9804155号明細書で述べられる方法によって、ペルフルオロアルカンスルホニルハロゲン化物から調製しても良い。概してこれらのアニオンは、Et3N(または同様の塩基)の存在下で2モルのRfSO2X(式中、Xは−Fまたは−Clなどのハロゲン化物である)とNH3とを反応させて、あるいはEt3N(または同様の塩基)の存在下でRfSO2XとRfSO2NH2とを反応させて調製することができる。さらにLi[N(SO2CF32](HQTM−115、3M社(3M Company)から入手できる)などのビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド塩の溶液を強酸で酸性化して、蒸留によってビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド酸を得ることができる。
【0038】
銅イオンが(1+)酸化状態にある銅(I)イミド塩は、G.J.クバス(Kubas)によって無機合成(Inorganic Syntheses)(1990)、28(試薬遷移金属錯体有機金属合成(Reagents Transition Met.Complex Organomet.Synth.))68〜70で概説された一般手順に従って、Cu2OまたはCu金属と無水イミド酸(H−N(SO2f2)との反応によって、アセトニトリルなどの有機溶剤中で調製しても良い。Cu(I)イミド塩は、アセトニトリル錯体として単離しても良い。
【0039】
銅イオンが(2+)酸化状態にある銅(II)イミド塩は、CuIIO、炭酸銅(II)、水酸化Cu(II)などとイミド酸との反応によって、水性または有機溶剤中で調製しても良い。
【0040】
本発明の適切なイミドアニオンの例としては、
【化15】

が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0041】
好ましくはアニオンは、ビス(ペルフルオロエタンスルホニル)イミドまたはビス(ペルフルオロメタンスルホニル)イミドである。
【0042】
銅メチド塩
本発明の銅メチド塩は、過フッ素化されている。これらの塩は、
式:
【化16】

(式中、各Rfは独立して、環式または非環式であっても良く、N、O、およびSなどの任意に連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を含有しても良い、過フッ素化アルキルまたはアリール基(例えば−SF4−または−SF5)である)で表すことができる。任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良い。nは1〜2の整数である。Rfは1〜8個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する。
【0043】
適切なメチドアニオンの例としては、
【化17】

が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0044】
過フッ素化メチドアニオンの調製については、米国特許第5,446,134号明細書、同第5,273,840号明細書、同第5,554,664号明細書、同第5,514,493号明細書、およびツロースキー(Turowsky) & セッペルト(Seppelt)著、Inorg.Chem.、27、2135〜2137(1988)で述べられている。
【0045】
銅イオンが(1+)酸化状態にある銅(I)メチド塩は、G.J.クバス(Kubas)によって無機合成(Inorganic Syntheses)(1990)、28(試薬遷移金属錯体有機金属合成(Reagents Transition Met.Complex Organomet.Synth.))68〜70で概説された一般手順に従って、Cu2OまたはCu金属と無水メチド酸(H−C(SO2f3)との反応によってアセトニトリルなどの有機溶剤中で調製しても良い。銅(I)メチド塩は、アセトニトリル錯体として単離しても良い。
【0046】
銅イオンが(2+)酸化状態にある銅(II)メチド塩は、CuIIO、炭酸銅(II)、水酸化Cu(II)などとメチド酸との応によって、水性または有機溶剤中で調製しても良い。
【0047】
水が溶剤である場合、好ましくは銅カチオンはCu2+である。
【0048】
溶剤
本発明の溶剤は、水または極性有機溶剤である。極性溶剤はここでは室温で5を超える比誘電率を有するものと定義される。適切な極性有機溶剤の例としては、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸プロピレン、炭酸エチレン、およびブチロラクトン(例えばγブチロラクトン)などのエステルと、アセトニトリルおよびベンゾニトリルなどのニトリルと、ニトロメタンまたはニトロベンゼンなどのニトロ化合物と、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、およびN−メチルピロリジノンなどのアミドと、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシドと、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホン、およびその他のスルホランなどのスルホンと、N−メチル−2−オキサゾリジノンなどのオキサゾリジノンと、それらの混合物とが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0049】
概して銅カチオンは、溶剤中で0.10M〜1.5Mの濃度を有する。好ましくは銅カチオンは、溶剤中で0.20M〜1.0Mの濃度を有する。
【0050】
還元剤および銅無電解メッキ溶液のためのその他の添加剤
本発明の銅無電解メッキ溶液で使用するのに適切な還元剤としては、ホルムアルデヒド、次亜リン酸塩、有機ホウ素化合物、ジメチルアミン−ボラン、およびホウ化水素が挙げられるが、これに限定されるものではなく、ホルムアルデヒドが概して好ましい。概して還元剤は、溶液中の銅イオン量に対して等モルまたは過剰量で存在する。無電解メッキのためには、好ましくは還元剤による銅イオンの還元は、触媒不在下ではごくわずかまたは緩慢であるが、貴金属粒子(例えばPd、Pt、Auなど)などの触媒が存在すると比較的早い。パラジウムが概して好ましい触媒である。銅無電解メッキ溶液の性能を最適化するのに有用なその他の添加剤としては、(NaOHのような)pH調節剤または緩衝液、(酒石酸塩およびエチレンジアミンテトラ酢酸またはEDTAのような)錯化剤、(シアン化物および特定の硫黄化合物または複素環式窒素化合物のような)安定剤、およびフィルム特性と沈着速度を制御する添加剤が挙げられる。
【0051】
任意の添加剤電解銅メッキ溶液
本発明のいくつかの実施形態では、電解液に酸または酸塩を添加することが望ましいかもしれない。適切な酸としては、塩酸、スルファミン酸、ピロリン酸、フルオロホウ酸、リン酸、イミド酸、メチド酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸、およびクエン酸が挙げられるが、これに限定されるものではない。また銅メチド塩と共に硫酸を使用しても良い。塩としては、酸のナトリウム、カリウム、またはその他の塩が挙げられる。概して酸は、酸化還元電位に対して安定であり、メッキ工程の機能性に対して悪影響を有さないように選択される。
【0052】
典型的に50ppm〜25重量%の範囲の濃度で、任意の酸が添加される。
【0053】
本発明のいくつかの実施形態では、電解メッキ溶液に1つ以上の任意の添加剤が添加されても良い。これらの添加剤としては、研磨粒子(例えばアルミナ、シリカ、またはセリウム)、増白剤(例えばスルホン酸材料、SPS)、均展材(例えば塩素イオン、PEG、ビス−(3−スルホプロピル)−ジスルフィド(SPS)、およびヤーヌスグリーンB(JGB)から成る混合−添加剤系、ウィスコンシン州ミルウォーキーのシグマ−アルドリッチ(Sigma−Aldrich(Milwaukee,WI))から入手できる)、界面活性剤、応力低下剤、減極剤、硬化剤、抑制剤、加速剤、および様々なキャリア(例えば300mg/L 3350mwポリエチレングリコール(PEG))より成る群から選択される添加剤が挙げられるが、これに限定されるものではない。典型的にこれらの添加剤は1〜10,000ppmの濃度で存在する。
【0054】
メッキ溶液を調製する方法
本発明のメッキ溶液は、溶剤または溶剤混合物中に、銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミドまたは銅トリス(ペルフルオロアルカンスルホニル)メチドを少なくとも部分的に溶解または分散して、調製しても良い。本発明のメッキ溶液はまた、水または極性有機溶剤などの適切な溶剤中で、銅金属、酸化銅、またはヒドロキシ炭酸銅などの銅前駆物質と、理論量または過剰な量のビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド酸またはトリス(ペルフルオロアルカンスルホニル)メチド酸とを反応させて、調製しても良い。
【0055】
銅イミドまたはメチド塩は、概して電解メッキ溶液の伝導性が、妥当な速度のメッキを可能にし、適切なメッキ形態を生じるような濃度で用いられる。
【0056】
本発明の無電解メッキ溶液の場合、pH調節剤、錯化剤、および安定剤などのその他の任意の添加剤と共に、還元剤も溶液に添加される。
【0057】
適用
本発明の電解および無電解メッキ溶液は、銅配線に電気化学的または化学的に沈着するのに特に有用である。
【0058】
本発明は、
a)(i)式:
【化18】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、および
(ii)溶剤
から本質的に成る電解メッキ溶液を提供するステップと、
b)導電性基板を提供するステップと、
c)導電性基板と溶液とを互いに接触させるステップと、
d)溶液から銅メッキを誘発するのに十分な電気化学電位を導電性基板に印加するステップと
を含んで成る、銅配線に電気化学的に沈着する方法を提供する。
【0059】
本発明の別の実施形態では、本発明は、
a)(i)式:
【化19】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、
(ii)溶剤、
(iii)酸、および
(iv)任意に1つ以上の添加剤
から本質的に成る電解メッキ溶液を提供するステップと、
b)導電性基板を提供するステップと、
c)導電性基板と溶液とを互いに接触させるステップと、
d)溶液から銅メッキを誘発するのに十分な電気化学電位を導電性基板に印加するステップと
を含んで成る、銅配線に電気化学的に沈着する方法を含んで成る。
【0060】
本発明の別の実施形態は、
a)(i)式:
【化20】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表され、銅カチオン濃度が溶剤中で約0.10M〜約1.5Mの範囲である、少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、
(ii)溶剤、
(iii)酸、および
(iv)任意に1つ以上の添加剤
を含んで成る電解メッキ溶液を提供するステップと、
b)導電性基板を提供するステップと、
c)導電性基板と溶液とを互いに接触させるステップと、
d)溶液から銅メッキを誘発するのに十分な電気化学電位を導電性基板に印加するステップと
を含んで成る、銅配線に電気化学的に沈着する方法を含んで成る。
【0061】
さらに別の実施形態では、本発明は、
a)(i)式:
【化21】

(式中、各Rfは独立して、環式または非環式であっても良い過フッ素化アルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅トリス(ペルフルオロアルカンスルホニル)メチド、および
(ii)溶剤
を含んで成る電解メッキ溶液を提供するステップと、
b)導電性基板を提供するステップと、
c)導電性基板と溶液とを互いに接触させるステップと、
d)溶液から銅メッキを誘発するのに十分な電気化学電位を導電性基板に印加するステップと
を含んで成る、銅配線に電気化学的に沈着する方法を含んで成る。
【0062】
電解メッキ溶液は上述のように調製される。
【0063】
本発明の導電性基板はここで陰極として定義される。この基板は電流を通過させるのに十分なバルクまたは表面伝導性を有する。例えば本発明の一実施形態では、陰極として銅被覆されたポリマーを使用しても良い。基板の例としては、金属、導電性ポリマー、薄い金属沈着がある絶縁材料、および半導体が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0064】
典型的に陰極の溶液への浸漬によるが、これに限定されるものではない方法で、導電性基板を電解液に接触させる。
【0065】
次に電気化学電位を導電性基板に印可する。この電気化学電位は、溶液からの銅メッキを誘発するのに十分である。典型的にセル電位は、2電極ハルセル配置中の対電極に対して約100mv〜約15Vの範囲である。電圧または電流を制御することで、メッキの速度および質を制御しても良い。
【0066】
導電性基板と電解メッキ溶液とを接触させるのに先だって、任意に銅の種層が、伝導性または絶縁基板上にコーティングされていても良い(すなわちそれによって絶縁基板を表面で伝導性にする)。この種層は、技術分野で既知の方法を使用して塗布されても良い。薄い(1000Å)銅種層を沈着させて、銅フィルムの電気的接触および電気化学的沈着(ECD)を促進させても良い。種層は通常、概して物理蒸着(PVD)法として述べられる工程で、スパッタ沈着される。
【0067】
集積回路(I.C.)製造におけるECD銅工程は、プリント基板(PWB)と類似しているが、I.C.は、はるかに小さい限界寸法と、はるかに大きいアスペクト比(AR)を有する。より高いARは、銅ECD前の溝の底でのより薄い銅種を意味し、上部の1000ÅのCu種に対して、底ではわずか150ÅのCu種である。薄い種層は、電解質中の遊離酸によってより腐蝕しがちであるので、より少ない遊離酸がより好ましいかもしれない。溝底部での種層の酸化は銅沈着速度を低下させるが、ある程度の酸化は電解質のより良いウェッティングを促進するので有益である。
【0068】
本発明の別の実施形態では、本発明は、
a)(i)式:
【化22】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、
(ii)溶剤、および
(iii)適切な触媒の存在下でCu(1+)またはCu(2+)イオンを金属銅に還元できる還元剤、
を含んで成る無電解メッキ溶液を提供するステップと、
b)活性触媒で表面が処理された基板を提供するステップと、
c)触媒処理基板と溶液とを互いに接触させるステップと、
d)メッキ溶液からの銅メッキが所望のレベルに進行するのに十分な時間をかけるステップと
を含んで成る、銅配線の無電解沈着方法を含んで成る。
【0069】
本発明はまた、
a)(i)式:
【化23】

(式中、各Rfは独立して、環式または非環式であっても良い過フッ素化アルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅トリス(ペルフルオロアルカンスルホニル)メチド、
(ii)溶剤、および
(iii)適切な触媒の存在下でCu(1+)またはCu(2+)イオンを金属銅に還元できる還元剤
を含んで成る無電解メッキ溶液を提供するステップと、
b)活性触媒で表面が処理された基板を提供するステップと、
c)触媒処理基板と溶液とを互いに接触させるステップと、
d)メッキ溶液からの銅メッキが所望のレベルに進行するのに十分な時間をかけるステップと
を含んで成る、銅配線の無電解沈着方法を提供する。
【0070】
無電解または電気化学的メッキ後、技術分野で既知の方法を使用して基板をすすいでも良い。メッキ後にその他の工程を実施しても良い。例えば基板をコーティング、研磨、化学処理(例えば沈着の表面に抗酸化処理を施しても良い)などしても良い。
【実施例】
【0071】
以下の制限を意図しない実施例および試験方法を参照して、本発明をさらに詳しく説明する。あらゆる部、百分率、および比率は、特に断りのない限り重量を基準とする。
【0072】
【表1】

【0073】
製剤1:Cu[N(SO2CF322溶液
HN(SO2CF32の調製
(i)HQTM−115の50%水性溶液をガラス皿に入れて、120℃のオーブン内で一晩乾燥させた。この乾燥させた材料(2276.6g)を磁気撹拌棒および蒸留ヘッドを装着した5Lの三つ口丸底フラスコに入れた。次にフラスコに硫酸(98%、4482.2g)を緩慢に加えた。添加が完了したら次にフラスコを加熱して、留出物を温度105℃および圧力75mmHg(10kPa)の受け入れフラスコ内に収集した。第1の画分(84.4g)を収集し、次に同一条件下で第2の画分を収集した。第2の画分からは、透明な固形物(HN(SO2CF32(1981g、88.9%収量、mp40℃)が得られた。
【0074】
(ii)4LのエルレンマイアーフラスコにCuCO3・Cu(OH)2(66.3g、0.3モル)を装填した。HN(SO2CF32(55.5%水性溶液、1,554.4g、3.07モル、上述のように調製)を撹拌しながら緩慢に添加した。続く反応混合物を脱イオン水で最終容積2.5Lに希釈して重力濾過した。この溶液に過酸化水素(30%aq、2.5mL)を添加して、得られた撹拌溶液を70℃に加熱して温度を3時間保った。次に10gの活性炭を添加して、懸濁液をさらに3時間加熱した。懸濁液を室温に冷却して濾過し(0.45μナイロン・マグナフィルター(Magna Filter)、マサチューセッツ州ウェストボロのマイクロン・セパレーションズ(Micron Separations Inc.(Westboro,MA))から入手できる)、HCl(濃aq、0.346g)を添加した。得られた溶液は色が青/緑であった。この製剤は、溶液中に遊離HN(SO2CF32が残るような比率の反応物を使用した。
【0075】
製剤2.
1,554.4gの55.5%HN(SO2CF32水溶液の代わりに921.5g(1.82モル)を使用したこと以外は、調製1で述べた手順に従った。この製剤は、溶液中に遊離HN(SO2CF32が残るような比率の反応物を使用した。
【0076】
製剤3.
1,554.4gの55.5%HN(SO2CF32水溶液の代わりに607.6g(1.20モル)を使用したこと以外は、調製1で述べた手順に従った。この製剤は、溶液中に遊離HN(SO2CF32が残るような比率の反応物を使用した。
【0077】
比較製剤C1
HN(SO2CF32を使用する代わりに等モル量の硫酸を使用したこと以外は、上の製剤1(ii)で述べた手順に従った。
【0078】
比較製剤C2
HN(SO2CF32を使用する代わりに等モル量の硫酸を使用したこと以外は、上の製剤2で述べた手順に従った。
【0079】
比較製剤C3
HN(SO2CF32を使用する代わりに等モル量の硫酸を使用したこと以外は、上の製剤3で述べた手順に従った。
【0080】
実施例1〜3.Cu[N(SO2CF322溶液を使用した電気メッキ
上の製剤1〜3からのCu[N(SO2CF322溶液を、異なるハルセルに装填した(267mL、ジャックW.ディニ(Jack W.Dini)「電着:コーティングおよび基板の物質科学(Electrodeposition:The Materials Science of Coatings and Substrates)」pp.217〜20、Noyes Publications、ニュージャージー州パークリッジ(Park Ridge,NJ)、1993参照)。銅陰極はイリノイ州シカゴのコクール社(Kocour Company(Chicago,IL))から得た。銅陰極を電解質溶液に浸漬し、セルを定電流(1Amp)で操作した。5分後、銅陰極をハルセルから取り出した。3つの各Cu[N(SO2CF322電解メッキ溶液中でメッキされた表面は、平滑で光沢があった。
【0081】
比較例C1〜C3.CuSO4溶液を使用した電気メッキ
上の比較製剤C1〜C3からのCuSO4溶液を異なるハルセルに装填した。銅陰極を電解質溶液に浸漬し、セルを定電流(1Amp)で操作した。5分後、銅陰極をハルセルから取り出した。3つの各CuSO4電解メッキ溶液中でメッキされた表面は、平滑で光沢があった。
【0082】
本発明の範囲と精神を逸脱することなく、本発明の様々な修正と変更ができることは当業者には明らかである。本発明は、ここで述べる例証的な実施形態および実施例によって不当に制限されず、このような実施例および実施形態は例としてのみ提示され、本発明の範囲は請求の範囲によってのみ制限されることは理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)式:
【化1】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、および
b)溶剤
から本質的に成る電解メッキ溶液。
【請求項2】
a)式:
【化2】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表され、銅カチオン濃度が溶剤中で約0.10M〜約1.5Mの範囲である、少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、
b)溶剤、
c)酸、および
d)任意に1つ以上の添加剤
を含んで成る電解メッキ溶液。
【請求項3】
a)式:
【化3】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、
b)溶剤、
c)酸、および
d)任意に1つ以上の添加剤
から本質的に成る電解メッキ溶液。
【請求項4】
f1およびRf2が独立して、1〜4個の炭素原子を含んで成る、請求項1、2、または3のいずれか一項に記載の電解メッキ溶液。
【請求項5】
f1およびRf2が独立して、1〜2個の炭素原子を含んで成る、請求項1、2、または3のいずれか一項に記載の電解メッキ溶液。
【請求項6】
nが2である、請求項1、2、または3のいずれか一項に記載の電解メッキ溶液。
【請求項7】
前記ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミドが、
【化4】

より成る群から選択される、請求項1、2、または3のいずれか一項に記載の電解メッキ溶液。
【請求項8】
前記溶剤が極性有機溶剤である、請求項1、2、または3のいずれか一項に記載の電解メッキ溶液。
【請求項9】
前記溶剤がエステル、ニトリル、ニトロ化合物、アミド、スルホキシド、スルホン、スルホラン、およびそれらの混合物より成る群から選択される極性有機溶剤である、請求項1、2、または3のいずれか一項に記載の電解メッキ溶液。
【請求項10】
前記溶剤が水である、請求項1、2、または3のいずれか一項に記載の電解メッキ溶液。
【請求項11】
Cun+が溶剤中で0.10M〜1.5Mの濃度を有する、請求項1または3に記載の電解メッキ溶液。
【請求項12】
Cun+が溶剤中で0.20M〜1.0Mの濃度を有する、請求項1または3に記載の電解メッキ溶液。
【請求項13】
前記酸が、塩酸、スルファミン酸、ピロリン酸、フルオロホウ酸、リン酸、イミド酸、メチド酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸、クエン酸、およびそれらの混合物より成る群から選択される、請求項2または3に記載の電解メッキ溶液。
【請求項14】
前記酸が、酸化還元電位に対して安定であるように選択される、請求項2または3に記載の電解メッキ溶液。
【請求項15】
1つ以上の添加剤が、増白剤、均展材、界面活性剤、応力低下剤、減極剤、硬化剤、抑制剤、加速剤、緩衝液、キャリア、およびそれらの混合物より成る群から選択される、請求項2または3に記載の電解メッキ溶液。
【請求項16】
(a)式:
【化5】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表され、銅カチオン濃度が溶剤中で約0.10M〜約1.5Mの範囲である、少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、
b)溶剤、および
c)適切な触媒の存在下でCu(1+)またはCu(2+)イオンを金属銅に還元できる還元剤
を含んで成る無電解メッキ溶液。
【請求項17】
式:
【化6】

(式中、各Rfは独立して環式または非環式であっても良い過フッ素化アルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、nは1〜2の整数である)を有する銅メチド塩。
【請求項18】
a)式:
【化7】

(式中、各Rfは独立して、環式または非環式であっても良い過フッ素化アルキルまたはアリール基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅トリス(ペルフルオロアルカンスルホニル)メチド、および
b)溶剤、
を含んで成る、電解メッキ溶液。
【請求項19】
f1、Rf2、およびRf3が独立して、1〜8個の炭素原子を含んで成る、請求項18に記載の電解メッキ溶液。
【請求項20】
nが2である、請求項18に記載の電解メッキ溶液。
【請求項21】
前記トリス(ペルフルオロアルカンスルホニル)メチドが、
【化8】

より成る群から選択される、請求項18に記載の電解メッキ溶液。
【請求項22】
前記溶剤が極性有機溶剤である、請求項18に記載の電解メッキ溶液。
【請求項23】
前記極性有機溶剤が、エステル、ニトリル、ニトロ化合物、アミド、スルホキシド、スルホン、スルホラン、およびそれらの混合物より成る群から選択される、請求項22に記載の電解メッキ溶液。
【請求項24】
前記溶剤が水である、請求項18に記載の電解メッキ溶液。
【請求項25】
Cun+が溶剤中で0.10M〜1.5Mの濃度を有する、請求項18に記載の電解メッキ溶液。
【請求項26】
塩酸、硫酸、スルファミン酸、ピロリン酸、フルオロホウ酸、リン酸、イミド酸、メチド酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸、クエン酸、およびそれらの混合物より成る群から選択される酸をさらに含んで成る、請求項18に記載の電解メッキ溶液。
【請求項27】
前記酸が酸化還元電位に対して安定であるように選択される、請求項26に記載の電解メッキ溶液。
【請求項28】
増白剤、均展材、界面活性剤、応力低下剤、減極剤、硬化剤、抑制剤、加速剤、緩衝液、キャリア、およびそれらの混合物より成る群から選択される、1つ以上の添加剤をさらに含んで成る、請求項18に記載の電解メッキ溶液。
【請求項29】
a)式:
【化9】

(式中、各Rfは独立して、環式または非環式であっても良い過フッ素化アルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、nは1〜2の整数である)によって表される、少なくとも1つの銅トリス(ペルフルオロアルカンスルホニル)メチド、
b)溶剤、および
c)適切な触媒の存在下でCu(1+)またはCu(2+)イオンを金属銅に還元できる還元剤
を含んで成る、無電解メッキ溶液。
【請求項30】
a)(i)式:
【化10】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、および
(ii)溶剤
から本質的に成る電解メッキ溶液を提供するステップと、
b)導電性基板を提供するステップと、
c)導電性基板と溶液とを互いに接触させるステップと、
d)溶液から銅メッキを誘発するのに十分な電気化学電位を導電性基板に印加するステップと
を含んで成る、銅配線に電気化学的に沈着する方法。
【請求項31】
a)(i)式:
【化11】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表され、銅カチオン濃度が溶剤中で約0.10M〜約1.5Mの範囲である、少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、
(ii)溶剤、
(iii)酸、および
(iv)任意に1つ以上の添加剤
を含んで成る電解メッキ溶液を提供するステップと、
b)導電性基板を提供するステップと、
c)導電性基板と溶液とを互いに接触させるステップと、
d)溶液から銅メッキを誘発するのに十分な電気化学電位を導電性基板に印加するステップと
を含んで成る、銅配線に電気化学的に沈着する方法。
【請求項32】
a)(i)式:
【化12】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表される、少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、
(ii)溶剤、
(iii)酸、および
(iv)任意に1つ以上の添加剤
から本質的に成る電解メッキ溶液を提供するステップと、
b)導電性基板を提供するステップと、
c)導電性基板と溶液とを互いに接触させるステップと、
d)溶液から銅メッキを誘発するのに十分な電気化学電位を導電性基板に印加するステップと
を含んで成る、銅配線に電気化学的に沈着する方法。
【請求項33】
前記ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミドが、
【化13】

より成る群から選択される、請求項30、31、または32のいずれか一項に記載の銅配線に電気化学的に沈着する方法。
【請求項34】
前記溶剤が極性有機溶剤である、請求項30、31、または32のいずれか一項に記載の銅配線に電気化学的に沈着する方法。
【請求項35】
前記溶剤が水である、請求項30、31、または32のいずれか一項に記載の銅配線に電気化学的に沈着する方法。
【請求項36】
Cun+が溶剤中で0.10M〜1.5Mの濃度を有する、請求項30、31、または32のいずれか一項に記載の銅配線に電気化学的に沈着する方法。
【請求項37】
前記導電性基板がバルクまたは表面伝導性を有する、請求項30、31、または32のいずれか一項に記載の銅配線に電気化学的に沈着する方法。
【請求項38】
前記導電性基板が、金属、導電性ポリマー、薄い金属沈着のある絶縁材料、および半導体より成る群から選択される、請求項30、31、または32のいずれか一項に記載の銅配線に電気化学的に沈着する方法。
【請求項39】
ステップc)に先だって導電性基板を銅種層でコーティングするステップをさらに含んで成る、請求項30、31、または32のいずれか一項に記載の銅配線に電気化学的に沈着する方法。
【請求項40】
前記酸が、塩酸、硫酸、スルファミン酸、ピロリン酸、フルオロホウ酸、リン酸、イミド酸、メチド酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸、クエン酸、およびそれらの混合物より成る群から選択される、請求項31または32に記載の銅配線に電気化学的に沈着する方法。
【請求項41】
a)(i)式:
【化14】

(式中、各Rfは独立して、環式または非環式であっても良い過フッ素化アルキルまたはアリール基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅トリス(ペルフルオロアルカンスルホニル)メチド、および
(ii)溶剤
を含んで成る電解メッキ溶液を提供するステップと、
b)導電性基板を提供するステップと、
c)導電性基板と溶液とを互いに接触させるステップと、
d)溶液から銅メッキを誘発するのに十分な電気化学電位を導電性基板に印加するステップと
を含んで成る、銅配線に電気化学的に沈着する方法。
【請求項42】
f1、Rf2、およびRf3が独立して、1〜8個の炭素原子を含んで成る、請求項41に記載の銅配線に電気化学的に沈着する方法。
【請求項43】
前記トリス(ペルフルオロアルカンスルホニル)メチドが、
【化15】

より成る群から選択される、請求項41に記載の銅配線に電気化学的に沈着する方法。
【請求項44】
前記溶剤が極性有機溶剤である、請求項41に記載の銅配線に電気化学的に沈着する方法。
【請求項45】
前記溶剤が水である、請求項41に記載の銅配線に電気化学的に沈着する方法。
【請求項46】
Cun+が溶剤中で0.10M〜1.5Mの濃度を有する、請求項41に記載の銅配線に電気化学的に沈着する方法。
【請求項47】
a)(i)式:
【化16】

(式中、Rf1およびRf2は独立して、環式または非環式であっても良いペルフルオロアルキル基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、1〜12個の炭素原子を含んで成り、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅ビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミド、
(ii)溶剤、および
(iii)適切な触媒の存在下でCu(1+)またはCu(2+)イオンを金属銅に還元できる還元剤、
を含んで成る無電解メッキ溶液を提供するステップと、
b)活性触媒で表面が処理された基板を提供するステップと、
c)触媒処理基板と溶液とを互いに接触させるステップと、
d)メッキ溶液からの銅メッキが所望のレベルに進行するのに十分な時間をかけるステップと
を含んで成る、銅配線の無電解沈着方法。
【請求項48】
a)(i)式:
【化17】

(式中、各Rfは独立して、環式または非環式であっても良い過フッ素化アルキルまたはアリール基であり、N、O、およびSより成る群から選択される連鎖されたまたは末端ヘテロ原子を任意に含有しても良く、任意の2つのRf基は連結してペルフルオロアルキレン含有環を形成しても良く、nは1〜2の整数である)によって表される少なくとも1つの銅トリス(ペルフルオロアルカンスルホニル)メチド
(ii)溶剤、および
(iii)適切な触媒の存在下でCu(1+)またはCu(2+)イオンを金属銅に還元できる還元剤、
を含んで成る無電解メッキ溶液を提供するステップと、
b)活性触媒で表面が処理された基板を提供するステップと、
c)触媒処理基板と溶液とを互いに接触させるステップと、
d)メッキ溶液からの銅メッキが所望のレベルに進行するのに十分な時間をかけるステップと
を含んで成る、銅配線の無電解沈着方法。

【公表番号】特表2006−509917(P2006−509917A)
【公表日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−564876(P2004−564876)
【出願日】平成15年11月7日(2003.11.7)
【国際出願番号】PCT/US2003/035398
【国際公開番号】WO2004/061162
【国際公開日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】