鋳造構造の降伏ヒューズ部材
【解決手段】構造枠材用のブレース構造体のブレース部材と関連して使用される降伏ヒューズが提供されている。この装置は、ブレース構造体が引張力荷重下または圧縮力荷重下にあり、ブレース部材が軸方向に移動したときに撓降伏するアームまたは要素を含んでいる。本発明の装置は、特に大量受注製鋳造装置に利用することができる。この装置は、地震の際のブレース利用に適している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築産業において使用する構造部材に関する。特に本発明は、地震対策で使用される鋳造構造部材に関する。
【背景技術】
【0002】
優先権
本願は、2007年5月15日出願の米国仮特許願60/917652の優先権を主張する。
【0003】
多くの建造物は、横方向の安定性を提供するために対角状のブレース(筋交い)を利用する。特に、構造物の横方向の堅牢性を増加させ、建築費を削減する目的で利用される。このような補強形態では、激しい地震の際のごとき動的荷重時の地震エネルギーを減衰させるために、1体以上の犠牲降伏(撓変形)ヒューズ要素が活用される。
【0004】
このような犠牲降伏ヒューズ要素は、従来型の横方向荷重抵抗システムよりも優れた地震対策性能と、地震荷重吸収特性とを提供するために選択されている。
【0005】
例えば、ファニュッチ他の米国特許6530182及び米国特許6701680は、スペーサと、スリーブの構造体によって包囲された中央ストラットを有した地震エネルギー吸収ブレースについて述べている。
【0006】
同様に、パウェル他の米国特許6837010及び米国特許7065927並びに米国特許出願公開2005/0108959は、外殻部、封入部材及び降伏芯部を含んだ地震ブレースついて述べている。
【0007】
ブレース装置に関しては、米国特許7174680及び米国特許出願公開2001/0000840においても開示されている。
【0008】
これら従来システムの大部分は、降伏部材と共に使用される屈曲防止装置を必要とする。さらに、それらシステムは、一般的には、鋼鉄プレートで製造され、鋳造製品ではない。また、それら従来技術のシステムは、縦方向(軸方向)に降伏する部材を利用するが、過度の非弾性的歪(変形)によって引き起こされる破損に対して、従来よりも抵抗力を有する理由により降伏要素を使用することが有利である。
【0009】
ホワイトの米国特許4823522、スコールの米国特許4910929及びツァイとリーの米国特許5533307は、全て、梁材の中央に配置され、地震荷重モーメント抵抗枠材に減衰特性及び堅牢性を付与するために使用される鋼鉄製降伏ヒューズ要素を解説する。
【0010】
それらエネルギー減衰要素は、一般的に、三角形状に加工され、堅牢な基礎部に溶接又はボルト留めされる鋼鉄板で形成される。さらに、これらヒューズ要素は、一般的に逆V型ブレース枠材の上方ブレースの中央に設置される。従って、これらヒューズ要素の降伏は、枠材の内部階状変位によって制御される。しかし、内部階状変位ではなくてブレースの伸張に関わる降伏要素は、現行の建築様式において容易に利用が可能である。
【0011】
別な従来のヒューズシステムである減衰製品“EaSyダンパー”は、ブレース要素の地震特性を改善するために複雑な構造の装置を利用する。この装置では、ブレースの軸方向の降伏及び屈曲を、穴開き形状の堅牢な鋼鉄板の撓変形とせん断変形との組み合わせで置換することでブレース要素の地震性能を改善する。これら鋼鉄板の形状は、降伏要素の定曲率を提供しない。よって不都合な歪集中が発生する。
【0012】
上述の従来技術システムは、両方とも面倒な切断加工及び溶接加工を必要とする。さらに、現在利用が可能なロール状である鉄板製品の限定された形状は、そのような装置に必須な降伏要素の可能な幾何形状の範囲を限定する。
【0013】
撓変形降伏要素の幾何形状を自在に制御することは、ヒューズが降伏する作用力のみならず、ヒューズの弾性及び予後降伏抵抗性の制御並びにヒューズの降伏開始と関連する変位の制御も可能にする。鋳造技術によって、さらに良い性能のヒューズも設計して製造することができる。さらに、自由な幾何形状の制御は、現存する鉄骨建造物及び建築様式において、従来よりも容易に利用が可能な部品の設計を可能にする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上記内容に鑑み、改善された動的荷重用の降伏ヒューズ部材が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、降伏ヒューズ装置及び降伏ヒューズ装置を含んだブレース構造体に関する。
【0016】
1実施形態において、本発明は、構造枠材用のブレース構造体で使用される構造装置に関する。このブレース構造体は、ブレース部材を含んでいる。この構造装置は、ブレース部材を受領してブレース部材に接続されるようにデザインされた第1端と、構造枠材に接続されるようにデザインされた第2端と、偏心した降伏アームとを含んでいる。ブレース部材の動作を軸方向のみに規制することで不安定な揺動タイプの崩壊は防止される。好適には、降伏アームは、過度の非弾性歪による早発破損を発生させる局部的降伏ではなく、降伏アーム全体を降伏させるようにテーパ加工されている。
【0017】
別の実施形態では、本発明は、構造枠材のためのブレース構造体において使用する構造装置に関する。このブレース構造体は、ブレース部材を含んでいる。この構造装置は、ブレース部材を受領してブレース部材に接続されるようにデザインされた端部と、ブレース部材により提供される軸から離れた本体部とを含む。この本体部は、中央軸方向に延びる複数の偏心降伏アームを含む。これら降伏要素は、構造枠材に接続されるようにデザインされた上部を含む。
【0018】
有利には、構造装置の降伏要素は、鋳造製品である。従って降伏特性は、降伏アームの断面と幾何形状とを縦方向で変えることで細かく制御可能である。さらに、本発明の降伏装置は、ブレースの引張力及び圧縮力の両方の作用下でブレース構造体を降伏させるように機能する。このように降伏装置は、撓変形的に降伏するため、過度の非弾性歪による破損は、発生しにくくなる。複数の降伏装置をそれぞれのブレース構造体に使用することができ、機能の拡張性が提供される。
【0019】
本発明のさらなる特徴は、以下の本発明の詳細な説明を通じて明らかとなるであろう。
【0020】
以下に添付図面を利用した本発明の好適実施例の詳細な説明が例示として提供されている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材の斜視図である。
【図2A】図2Aは、本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材の側面図である。
【図2B】図2Bは、本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材の上面図である。
【図2C】図2Cは、本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材の底面図である。
【図2D】図2Dは、本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材の第2端の端面図である。
【図2E】図2Eは、本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材の第1端の端面図である。
【図3】図3は、本発明の第1実施例による2体の降伏ヒューズ部材の分解斜視図であり、ブレース部材及びガセット板とが整合状態で図示されている。
【図4A】図4Aは、標準ブレース枠材内に存在する本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材の側面図である。
【図4B】図4Bは、標準ブレース枠材内に存在する本発明の第1実施例による図4A中の降伏ヒューズ部材の断面図である。
【図4C】図4Cは、標準ブレース枠材内に存在する本発明の第1実施例による図4A中の降伏ヒューズ部材の断面図である。
【図4D】図4Dは、標準ブレース枠材内に存在する本発明の第1実施例による図4A中の降伏ヒューズ部材の断面図である。
【図5A】図5Aは、非変形状態の本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材を含んだヒューズ構造体を図示する。
【図5B】図5Bは、引張力による降伏状態である本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材を含んだヒューズ構造体を図示する。
【図5C】図5Cは、圧縮力による降伏状態である本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材を含んだヒューズ構造体を図示する。
【図6】図6は、本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の斜視図である。
【図7A】図7Aは、本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の側面図である。
【図7B】図7Bは、本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の上面図である。
【図7C】図7Cは、本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の底面図である。
【図7D】図7Dは、本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の第2端の端面図である。
【図7E】図7Eは、本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の第1端の端面図である。
【図8】図8は、本発明の第2実施例による2体の降伏ヒューズ部材の分解斜視図であり、円形中空接合ブレース部材、2枚の接合板、及びガセット板が整合状態で図示されている。
【図9】図9は、本発明の第2実施例による2体の降伏ヒューズ部材の分解斜視図であり、幅広フランジブレース部材、2枚の接合板、及びガセット板が整合状態で図示されている。
【図10A】図10Aは、溶接手段により円形中空構造接合ブレース部材に接続され、ボルト手段により2枚の接合板に接合されている標準ブレース枠材内に存在する本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の接合領域の側面図である。
【図10B】図10Bは、図10Aの本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の接合領域の断面図である。
【図10C】図10Cは、図10Aの本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の接合領域の断面図である。
【図10D】図10Dは、図10Aの本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の接合領域の断面図である。
【図11A】図11Aは、ボルト手段により幅広フランジ接合ブレース部材に接合され、ボルト手段により2枚の接合板に接合されている標準ブレース枠材内に存在する本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の接合領域の側面図である。
【図11B】図11Bは、図11Aの本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の接合領域の断面図である。
【図11C】図11Cは、図11Aの本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の接合領域の断面図である。
【図11D】図11Dは、図11Aの本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の接合領域の断面図である。
【図12A】図12Aは、非変形状態の本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材を含んだヒューズ構造体を図示する。
【図12B】図12Bは、引張力による降伏状態である本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材を含んだヒューズ構造体を図示する。
【図12C】図12Cは、圧縮力による降伏状態である本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材を含んだヒューズ構造体を図示する。
【図13】図13は、本発明の第1実施例による、幾つかの非弾性変形サイクルが荷重された降伏ヒューズ部材の非線形有限要素解析で得られたヒステリシスプロット図である。
【図14】図14は、本発明の第2実施例の降伏アームによる、周期的に変形したテーパ加工された鋳造鋼製降伏アームの実験で得られたヒステリシスプロット図である。
【図15】図15は、本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材の非線形有限要素解析で得られた静止過重に対する変位のプロット図である。
【図16】図16は、本発明の第2実施例の降伏アームによるテーパ加工された鋳造鋼製降伏アームの実験で得られた静止荷重に対する変位のプロット図である。
【図17】図17は、本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材の非線形有限要素解析により得られる塑性歪の特徴を図示する。
【図18】図18は、本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の非線形有限要素解析により得られる塑性歪の特徴を図示する。
【0022】
以下の解説と図面は、本発明の理解を助けるための説明のみを目的としており、本発明の限定は意図されていない。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の降伏ヒューズ装置は、主として軸方向荷重部材のために大量受注製鋳鋼または他の鋳造金属装置として特に有用である。この装置は、中空構造接合部材、パイプ及びW型接合部材のごとき他の形状の構造接合部材と共に使用できる。この装置は、激しい地震荷重のごとき巨大動的荷重等の動的荷重に曝されるブレース枠材内で降伏ヒューズとして機能するように設計されている。この装置は、動的エネルギーの大半を吸収することで動的荷重(すなわち地震)の際にブレース部材と構造枠材とを大きな損傷から保護するように機能する。
【0024】
この“動的荷重”とは、反復サイクルで来襲する引張力と圧縮力で降伏変形をもたらす荷重のことであり、(過度強度又は二次効果による)大きな非弾性歪に降伏ヒューズが到達したときに予想される強度の増加を含む荷重のことである。この装置は、エンドコネクタに一体化させることも、ブレース部材内に仲介的に設置することもできる。この装置は、生産ラインが予想されるブレース力範囲をカバーするために十分な数と強度のコネクタを含むよう、異なる荷重でそれぞれ降伏変形する大量生産の標準型製品のラインを提供するように使用できる。
【0025】
本発明の装置は、典型的なブレースの軸方向引張力による降伏変形と非弾性屈曲変形を、特別に設計された降伏要素アームの主たる撓変形に置換することで機能する。この装置は、鋳造製品であるため、ヒューズと鋳造金属の降伏要素の幾何形状は、降伏アームが降伏力、堅牢性及び延性の最良の組み合わせを提供するように特に設計することができる。これら装置は、安定した状態で降伏するようにも設計されている。
【実施例】
【0026】
本発明の構造的に降伏する構造降伏装置の第1実施例は、図1から図5にかけて図示されている。降伏装置10は、ブレース部材22を受領し、例えば溶接によってそのブレース部材に接合されるようにデザインされている第1端12と、ブレース構造体の端部接合部24に接合されるように設計されている第2端14と、少なくとも1本の屈曲降伏アーム16とを有している。
【0027】
図示のように、第1端12と第2端14は、ブレース部材22によって提供される同軸内に存在する。図示のようにブレース部材22は、筒状であってもよく、第1端12は、ブレース部材の曲率に対応する曲率を含むことができる。
【0028】
降伏装置10の別の実施例は、例えばW型接合タイプのブレース部材22を受領する形状である第1端12を含むことができる。降伏装置10の第1端12での接合は、地震のごとき動的荷重の最中に起きるであろう降伏アーム16の周期的非弾性変形時に発生する軸方向のせん断力及び撓変形力に対抗するために十分な強度を必要とする。このような設計は、大抵の構造鋼材設計基準で解説されている良く知られた地震対策設計法に従って実行されるべきである。この方法の主旨は、降伏要素が自身の耐久強度を超える変形力を受けたときに構造物の全部材を保護することである。
【0029】
本発明の1実施例では、第1端12は、ブレース部材22に溶接されている。降伏アーム16は、ブレース部材22により提供された軸からは離反している。すなわち降伏アーム16は偏心状態である。その結果、降伏アームは、ガセット板のごときブレース構造体の端部接合部24に、軸方向力、せん断力及び撓変形力の組み合わせの形態でブレース部材22の軸方向の作用力を伝達する。
【0030】
本発明の特別な1特徴によれば、少なくとも1本の降伏アーム16がテーパ加工されている。このテーパ加工領域は、ブレース部材が軸方向に荷重されたときにアーム全体をほぼ一定の曲率とする。この構造によって、所望する降伏力が達成されると、降伏アームの全長は、1つ又は別々の回動位置での降伏変形ではなく変形する。これで降伏アームの歪が低減され、非弾性荷重時に尚早な破損の可能性が大きく減少する。例えば、図4Dで示すような方形断面のごとき異なる断面が降伏アーム16に提供される。降伏アーム16は、弱い断面の撓変形軸の周囲で湾曲するように配向位置が設定されるべきである。これで不安定な平面脱出型の横方向捩れ屈曲降伏現象が排除される。
【0031】
図3で示す特別な1実施例によれば、構造枠材のためのブレース構造体28は、ブレース部材22と、少なくとも2つの降伏構造体とを含む。
【0032】
このブレース構造体は、例えばガセット板である構造体端部接合部24と、例えば第2ガセット板26、標準溶接されたもの又はボルト締めされたもの(ボルト形態は非図示)であるブレース部材22の先端を接合する手段とをさらに含む。第2端14は、例えばガセット板24であるブレース構造体端部接合部に取り付けるための複数穴20を有した1以上のフランジ部18を含む。1以上のフランジ部18の複数穴20は、ガセット板24の複数穴の位置に対応し、第2端14をガセット板24にボルトによって固定させる。
【0033】
本発明の1実施例では、2つのフランジ部18が両側に存在する。それぞれのフランジ部18は、ブレース構造体28として組み立てられるとガセット板24の片側上に配置される。フランジ部18、ボルト及び構造体端部接合部24は、動的荷重時に発生する降伏アーム16の周期的非弾性変形時に降伏アーム16が発生させる軸方向力、せん断力及び撓変形力に対抗する最低強度の提供を必要とする。これら要素のデザインは、大抵の構造鋼材設計基準で解説されている良く知られた地震対処設計法に従って実行されなければならない。
【0034】
2つの降伏装置10は、ブレース構造体28で利用され、圧縮力又は引張力による軸方向荷重時に対称的に降伏変形する。しかし、専門家であれば3以上の降伏装置10を含んだ他の対称形態も可能であることを理解するであろう。
【0035】
本発明の別な特徴によれば、降伏装置10は、規制手段を含み、ブレース部材22を軸方向にのみ運動させ、不安定な崩壊メカニズムを妨害する。すなわち、降伏アーム16の崩壊メカニズムを妨害する。例えば、図4Bで示すように、第2端14は、フランジ部18に隣接する湾曲部を含む。この湾曲部は、ブレース部材22の運動を軸方向のみの運動に規制する。さらに、ブレース部材22は、スロット23を含むことができる。このスロット23は、ブレース部材23をガセット板24上で軸方向に自由滑走させ、さらにブレース部材22の平面回転を規制する。スロット23は、動的荷重時に予想されるブレース変形の少なくとも2倍である引張力と圧縮力の軸方向ブレース変位に対処できるよう十分に長く提供される。予想されるブレース変形は、一般的な地震対処設計基準に記載されている地震荷重下の構造物解析から導き出せる。これは、軸方向にブレース変形を規制する方法のほんの1例である。専門家であれば所望する結果を達成するための多数の方法が存在することを承知しているであろう。
【0036】
図4Aで示すように、1又は2以上のブレース構造体28が構造枠材30の補強に利用できる。ブレース構造体28に含まれる降伏装置10は、降伏アーム16の撓降伏を通じて動的荷重から発生するエネルギーを衰退させる。降伏装置10の接合部である第1端12と第2端14は、地震又は他の動的荷重時に弾性を維持することが意図されている。鋳造プロセスで提供される大量生産のための機会を利用するため、第1端12は、ブレース部材22の範囲に取り付けるように設計されている。
【0037】
図4Cで示すように第1端12は、ブレース部材22の外面の曲率に合致する曲率を有するが、変動壁厚である中空構造接合部と共に使用することもできる。
【0038】
図5は、引張力と圧縮力による降伏変形における降伏ヒューズ構造体の変形(変位)を図示する。
【0039】
本発明の降伏ヒューズ装置の第2実施例は、図6から図12にかけて図示されている。この場合、構造降伏装置32は、ブレース部材22を受領してそのブレース部材22に接合されるようにデザインされた端部34と、ブレース部材22が提供する軸から離反して配置されている本体部36とを含む。本体部36は、軸方向に延びる複数の撓降伏アーム38を含む。これら降伏アーム38は、基部39と上部40とを含む。この降伏装置32は、降伏アーム38に撓塑性関節部の形成を介して地震エネルギーのごとき動的荷重時に発生するエネルギーを減衰させるように機能する。1又は2以上の接合板42を利用して降伏アーム38の上部40を保持する。これら接合板42は、接合板42のスロット穴と、降伏アーム38の上部40の穴とを通過するボルトによって上部40を保持することができる。これで降伏アーム38の上部40を接合板42に対して回転及び平行移動させて降伏アーム38の激しい軸方向力の展開を回避させる。
【0040】
別の実施形態(図示せず)では、降伏アーム38の上部40は、接合板42のスロット穴によって直接的に規制される中実状筒体の形態で鋳造できる。それら両方の場合に、ボルト又は中実状筒体及びそれらのスロットは、降伏アーム38が地震のごとき動的荷重時に予期される周期的非弾性変形に曝されているときに弾性を維持し、その変形を最小限度に抑えるために十分な強度を有することが必要である。
【0041】
降伏アーム38は、降伏アームの全長に亘って降伏変形させるようにテーパ加工されており、ブレース部材22の軸とは、偏心状態に提供されている。本発明の1特徴では、降伏アーム38は、その厚み方向ではなく高さ方向にテーパ加工されている。降伏アーム38の基部39と上部40の両方でテーパ程度は変化しており、基部39と上部40は、厚み方向と高さ方向の両方で厚みが増しており、降伏変形が計算されたテーパ部38内に収まるようにしている。
【0042】
降伏装置32の端部34は、図8の場合には筒状であるブレース部材22の形状に対応する形状を含んでいる。従って、第1端34の形状は、ブレース部材22の曲率に対応する曲率となっている。降伏装置32の第1端34での接合部は、降伏アーム38の非弾性変形時にその接合部に発生すると予想される軸方向のせん断力及び撓変形力に対抗するのに十分な強度を有することが必要である。鋳造プロセスで提供される大量生産の機会を利用するため、第1端34は、ブレース部材22の範囲に取り付けられるようにデザインされている。
【0043】
図8と図10Bで図示されている実施例では、第1端34は、ブレース部材22の外面の曲率に合致する曲率を有するが、変動壁厚である中空構造接合部と共にでも利用が可能である。
【0044】
装置32が適切に機能するためには、本体部36がテーパ加工された降伏アームの周期的非弾性変形時に確実に弾性を保つように釣り合っていることが必要である。本体部36の断面は、図10Cと図11Cに示す“T”断面から変化することができる。本体部36の断面は、鋳造性を向上させる形状としつつ部品の重量を最良に最小化させなければならない。本体部36は、また、動的荷重時に予想される最大の軸方向ブレース変形の少なくとも2倍である隙間46を残すようにブレース部材22の端部を十分に越えていなければならない。予想されるブレース変形は、一般的な地震対処設計基準に記載されている地震荷重下の構造物解析から導き出せる。同様にして、接合板42は、構造降伏装置32とガセット板24の端部との間に隙間48を提供するようにガセット板24の端部を越えて延びている。
【0045】
端部接合ガセット板24と接合板42は、ボルトによって接合板をガセット板に固定させるようにそれぞれ対応する穴を有しており、接合板の穴は、装置の降伏状態時に降伏アーム38の上部40を平行移動および回転させるようにスロット形状である。
【0046】
図10Cと図11Cでは、接合板42は、降伏要素38の上部40を保持するために2つの部分を両側に含んでいる。接合板42は、図9に示すような鋳造鋼鉄要素か、または図8に示すようなロール状鋼鉄製品でよい。いずれの場合にも接合板42と接合部は、動的荷重時に発生するであろう、降伏アーム38の周期的非弾性変形時に発生する周期的な軸方向の引張力と圧縮力に対応するために弾性と剛性を維持する設計でなければならない。
【0047】
図8に示す特別な1実施例によれば、ブレース構造体44は、ブレース部材22と、少なくとも2つの降伏装置32と、ガセット板のような構造体端部接合部24とを含んでおり、この構造体端部接合部は、接合板42を含み、さらに、例えば第2ガセット板であるブレース部材22の先端を接続する手段を含んでいる。
【0048】
1形態によれば、図10Aと図11Aに示すように2つの降伏装置32がブレース構造体44で利用され、過激な軸方向荷重時に対称的に降伏変形させる。しかし、専門家であれば3以上の降伏装置32を含んだ他の対称形態も可能であることを理解するであろう。
【0049】
引張力または圧縮力の両方での対称降伏反応を促すため、ブレース構造体44に2つの降伏装置32を提供することができる(図10参照)。接合板42によって提供される規制のため、ブレース構造体44は、ブレース部材22の軸によって提供される略軸方向にのみ降伏することが理解できよう。換言すれば、接合板42によって提供される規制は、ブレース構造体44の平面脱出型屈曲現象を抑制する。
【0050】
降伏アーム38は、ブレース部材22の軸に対して直角であってもなくてもよい。降伏アーム38の傾斜は、システムの弾的堅牢性を向上させるであろう。
【0051】
本発明の降伏ヒューズ装置を有限要素解析と実験によって試験した。
【0052】
図13は、本発明の第1実施例による降伏装置10のヒステリシス反応を示し、図14は、本発明の第2実施例による降伏装置32のヒステリシス反応を示す周期的荷重変位プロット図である。
【0053】
図15と図16は、圧縮力作用下および引張力作用下における降伏装置ヒューズ10と32の実施例の反応を示す静止荷重変位プロット図である。
【0054】
図17と図18は、降伏装置10、32の実施例における数値シミュレーションから得られた等価(Von-Mises)塑性歪分布を図示している。
【0055】
本発明のその他の実施例も言うまでもなく可能である。例えば図9と図11Aに示すように、本発明の降伏ヒューズ装置をボルト(図示のごとく)または溶接(図示せず)の手段で中空構造接合部材の代わりにW型接合部材に接合することもできる。降伏装置のアーム数の変更、降伏アームの幾何形状の変更、溶接、ボルトまたはガセット板等の仲介接合部を1以上含むもの等のその他の手段による降伏アーム、ブレース部材および構造枠材間の接合手段の変更、並びに異なる形状および寸法のブレース部材を用いること等のその他の変更も可能である。
【0056】
専門家であれば、本発明の降伏装置が多様な材料で鋳造できることを理解するであろう。特に鋳造可能な鋼鉄等のあらゆる鋳造材料が利用可能である。例えばSi含有量が0.55重量%以下であるASTM A958グレード SC8620クラス80/50鋼鉄が降伏装置に適した材料であろう。ASTM A216/A216M WCBおよびASTM A352/A352M LCBもまた適しているであろう。これらの品質の材料を用いることによって降伏装置を確実に溶接可能な基礎金属とすることができる。特定の利用法に必要な特性に応じて、鋳造には、異なる合金や異なるタイプの鋼鉄も利用することができる
【0057】
前述の説明は、単に本発明の例示である。専門家にとって、本発明の例示形態が多様変更可能であることは明白であり、このような変更は本明細書中で明確に説明されていてもいなくても本発明の範囲内である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築産業において使用する構造部材に関する。特に本発明は、地震対策で使用される鋳造構造部材に関する。
【背景技術】
【0002】
優先権
本願は、2007年5月15日出願の米国仮特許願60/917652の優先権を主張する。
【0003】
多くの建造物は、横方向の安定性を提供するために対角状のブレース(筋交い)を利用する。特に、構造物の横方向の堅牢性を増加させ、建築費を削減する目的で利用される。このような補強形態では、激しい地震の際のごとき動的荷重時の地震エネルギーを減衰させるために、1体以上の犠牲降伏(撓変形)ヒューズ要素が活用される。
【0004】
このような犠牲降伏ヒューズ要素は、従来型の横方向荷重抵抗システムよりも優れた地震対策性能と、地震荷重吸収特性とを提供するために選択されている。
【0005】
例えば、ファニュッチ他の米国特許6530182及び米国特許6701680は、スペーサと、スリーブの構造体によって包囲された中央ストラットを有した地震エネルギー吸収ブレースについて述べている。
【0006】
同様に、パウェル他の米国特許6837010及び米国特許7065927並びに米国特許出願公開2005/0108959は、外殻部、封入部材及び降伏芯部を含んだ地震ブレースついて述べている。
【0007】
ブレース装置に関しては、米国特許7174680及び米国特許出願公開2001/0000840においても開示されている。
【0008】
これら従来システムの大部分は、降伏部材と共に使用される屈曲防止装置を必要とする。さらに、それらシステムは、一般的には、鋼鉄プレートで製造され、鋳造製品ではない。また、それら従来技術のシステムは、縦方向(軸方向)に降伏する部材を利用するが、過度の非弾性的歪(変形)によって引き起こされる破損に対して、従来よりも抵抗力を有する理由により降伏要素を使用することが有利である。
【0009】
ホワイトの米国特許4823522、スコールの米国特許4910929及びツァイとリーの米国特許5533307は、全て、梁材の中央に配置され、地震荷重モーメント抵抗枠材に減衰特性及び堅牢性を付与するために使用される鋼鉄製降伏ヒューズ要素を解説する。
【0010】
それらエネルギー減衰要素は、一般的に、三角形状に加工され、堅牢な基礎部に溶接又はボルト留めされる鋼鉄板で形成される。さらに、これらヒューズ要素は、一般的に逆V型ブレース枠材の上方ブレースの中央に設置される。従って、これらヒューズ要素の降伏は、枠材の内部階状変位によって制御される。しかし、内部階状変位ではなくてブレースの伸張に関わる降伏要素は、現行の建築様式において容易に利用が可能である。
【0011】
別な従来のヒューズシステムである減衰製品“EaSyダンパー”は、ブレース要素の地震特性を改善するために複雑な構造の装置を利用する。この装置では、ブレースの軸方向の降伏及び屈曲を、穴開き形状の堅牢な鋼鉄板の撓変形とせん断変形との組み合わせで置換することでブレース要素の地震性能を改善する。これら鋼鉄板の形状は、降伏要素の定曲率を提供しない。よって不都合な歪集中が発生する。
【0012】
上述の従来技術システムは、両方とも面倒な切断加工及び溶接加工を必要とする。さらに、現在利用が可能なロール状である鉄板製品の限定された形状は、そのような装置に必須な降伏要素の可能な幾何形状の範囲を限定する。
【0013】
撓変形降伏要素の幾何形状を自在に制御することは、ヒューズが降伏する作用力のみならず、ヒューズの弾性及び予後降伏抵抗性の制御並びにヒューズの降伏開始と関連する変位の制御も可能にする。鋳造技術によって、さらに良い性能のヒューズも設計して製造することができる。さらに、自由な幾何形状の制御は、現存する鉄骨建造物及び建築様式において、従来よりも容易に利用が可能な部品の設計を可能にする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上記内容に鑑み、改善された動的荷重用の降伏ヒューズ部材が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、降伏ヒューズ装置及び降伏ヒューズ装置を含んだブレース構造体に関する。
【0016】
1実施形態において、本発明は、構造枠材用のブレース構造体で使用される構造装置に関する。このブレース構造体は、ブレース部材を含んでいる。この構造装置は、ブレース部材を受領してブレース部材に接続されるようにデザインされた第1端と、構造枠材に接続されるようにデザインされた第2端と、偏心した降伏アームとを含んでいる。ブレース部材の動作を軸方向のみに規制することで不安定な揺動タイプの崩壊は防止される。好適には、降伏アームは、過度の非弾性歪による早発破損を発生させる局部的降伏ではなく、降伏アーム全体を降伏させるようにテーパ加工されている。
【0017】
別の実施形態では、本発明は、構造枠材のためのブレース構造体において使用する構造装置に関する。このブレース構造体は、ブレース部材を含んでいる。この構造装置は、ブレース部材を受領してブレース部材に接続されるようにデザインされた端部と、ブレース部材により提供される軸から離れた本体部とを含む。この本体部は、中央軸方向に延びる複数の偏心降伏アームを含む。これら降伏要素は、構造枠材に接続されるようにデザインされた上部を含む。
【0018】
有利には、構造装置の降伏要素は、鋳造製品である。従って降伏特性は、降伏アームの断面と幾何形状とを縦方向で変えることで細かく制御可能である。さらに、本発明の降伏装置は、ブレースの引張力及び圧縮力の両方の作用下でブレース構造体を降伏させるように機能する。このように降伏装置は、撓変形的に降伏するため、過度の非弾性歪による破損は、発生しにくくなる。複数の降伏装置をそれぞれのブレース構造体に使用することができ、機能の拡張性が提供される。
【0019】
本発明のさらなる特徴は、以下の本発明の詳細な説明を通じて明らかとなるであろう。
【0020】
以下に添付図面を利用した本発明の好適実施例の詳細な説明が例示として提供されている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材の斜視図である。
【図2A】図2Aは、本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材の側面図である。
【図2B】図2Bは、本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材の上面図である。
【図2C】図2Cは、本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材の底面図である。
【図2D】図2Dは、本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材の第2端の端面図である。
【図2E】図2Eは、本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材の第1端の端面図である。
【図3】図3は、本発明の第1実施例による2体の降伏ヒューズ部材の分解斜視図であり、ブレース部材及びガセット板とが整合状態で図示されている。
【図4A】図4Aは、標準ブレース枠材内に存在する本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材の側面図である。
【図4B】図4Bは、標準ブレース枠材内に存在する本発明の第1実施例による図4A中の降伏ヒューズ部材の断面図である。
【図4C】図4Cは、標準ブレース枠材内に存在する本発明の第1実施例による図4A中の降伏ヒューズ部材の断面図である。
【図4D】図4Dは、標準ブレース枠材内に存在する本発明の第1実施例による図4A中の降伏ヒューズ部材の断面図である。
【図5A】図5Aは、非変形状態の本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材を含んだヒューズ構造体を図示する。
【図5B】図5Bは、引張力による降伏状態である本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材を含んだヒューズ構造体を図示する。
【図5C】図5Cは、圧縮力による降伏状態である本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材を含んだヒューズ構造体を図示する。
【図6】図6は、本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の斜視図である。
【図7A】図7Aは、本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の側面図である。
【図7B】図7Bは、本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の上面図である。
【図7C】図7Cは、本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の底面図である。
【図7D】図7Dは、本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の第2端の端面図である。
【図7E】図7Eは、本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の第1端の端面図である。
【図8】図8は、本発明の第2実施例による2体の降伏ヒューズ部材の分解斜視図であり、円形中空接合ブレース部材、2枚の接合板、及びガセット板が整合状態で図示されている。
【図9】図9は、本発明の第2実施例による2体の降伏ヒューズ部材の分解斜視図であり、幅広フランジブレース部材、2枚の接合板、及びガセット板が整合状態で図示されている。
【図10A】図10Aは、溶接手段により円形中空構造接合ブレース部材に接続され、ボルト手段により2枚の接合板に接合されている標準ブレース枠材内に存在する本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の接合領域の側面図である。
【図10B】図10Bは、図10Aの本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の接合領域の断面図である。
【図10C】図10Cは、図10Aの本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の接合領域の断面図である。
【図10D】図10Dは、図10Aの本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の接合領域の断面図である。
【図11A】図11Aは、ボルト手段により幅広フランジ接合ブレース部材に接合され、ボルト手段により2枚の接合板に接合されている標準ブレース枠材内に存在する本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の接合領域の側面図である。
【図11B】図11Bは、図11Aの本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の接合領域の断面図である。
【図11C】図11Cは、図11Aの本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の接合領域の断面図である。
【図11D】図11Dは、図11Aの本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の接合領域の断面図である。
【図12A】図12Aは、非変形状態の本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材を含んだヒューズ構造体を図示する。
【図12B】図12Bは、引張力による降伏状態である本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材を含んだヒューズ構造体を図示する。
【図12C】図12Cは、圧縮力による降伏状態である本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材を含んだヒューズ構造体を図示する。
【図13】図13は、本発明の第1実施例による、幾つかの非弾性変形サイクルが荷重された降伏ヒューズ部材の非線形有限要素解析で得られたヒステリシスプロット図である。
【図14】図14は、本発明の第2実施例の降伏アームによる、周期的に変形したテーパ加工された鋳造鋼製降伏アームの実験で得られたヒステリシスプロット図である。
【図15】図15は、本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材の非線形有限要素解析で得られた静止過重に対する変位のプロット図である。
【図16】図16は、本発明の第2実施例の降伏アームによるテーパ加工された鋳造鋼製降伏アームの実験で得られた静止荷重に対する変位のプロット図である。
【図17】図17は、本発明の第1実施例による降伏ヒューズ部材の非線形有限要素解析により得られる塑性歪の特徴を図示する。
【図18】図18は、本発明の第2実施例による降伏ヒューズ部材の非線形有限要素解析により得られる塑性歪の特徴を図示する。
【0022】
以下の解説と図面は、本発明の理解を助けるための説明のみを目的としており、本発明の限定は意図されていない。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の降伏ヒューズ装置は、主として軸方向荷重部材のために大量受注製鋳鋼または他の鋳造金属装置として特に有用である。この装置は、中空構造接合部材、パイプ及びW型接合部材のごとき他の形状の構造接合部材と共に使用できる。この装置は、激しい地震荷重のごとき巨大動的荷重等の動的荷重に曝されるブレース枠材内で降伏ヒューズとして機能するように設計されている。この装置は、動的エネルギーの大半を吸収することで動的荷重(すなわち地震)の際にブレース部材と構造枠材とを大きな損傷から保護するように機能する。
【0024】
この“動的荷重”とは、反復サイクルで来襲する引張力と圧縮力で降伏変形をもたらす荷重のことであり、(過度強度又は二次効果による)大きな非弾性歪に降伏ヒューズが到達したときに予想される強度の増加を含む荷重のことである。この装置は、エンドコネクタに一体化させることも、ブレース部材内に仲介的に設置することもできる。この装置は、生産ラインが予想されるブレース力範囲をカバーするために十分な数と強度のコネクタを含むよう、異なる荷重でそれぞれ降伏変形する大量生産の標準型製品のラインを提供するように使用できる。
【0025】
本発明の装置は、典型的なブレースの軸方向引張力による降伏変形と非弾性屈曲変形を、特別に設計された降伏要素アームの主たる撓変形に置換することで機能する。この装置は、鋳造製品であるため、ヒューズと鋳造金属の降伏要素の幾何形状は、降伏アームが降伏力、堅牢性及び延性の最良の組み合わせを提供するように特に設計することができる。これら装置は、安定した状態で降伏するようにも設計されている。
【実施例】
【0026】
本発明の構造的に降伏する構造降伏装置の第1実施例は、図1から図5にかけて図示されている。降伏装置10は、ブレース部材22を受領し、例えば溶接によってそのブレース部材に接合されるようにデザインされている第1端12と、ブレース構造体の端部接合部24に接合されるように設計されている第2端14と、少なくとも1本の屈曲降伏アーム16とを有している。
【0027】
図示のように、第1端12と第2端14は、ブレース部材22によって提供される同軸内に存在する。図示のようにブレース部材22は、筒状であってもよく、第1端12は、ブレース部材の曲率に対応する曲率を含むことができる。
【0028】
降伏装置10の別の実施例は、例えばW型接合タイプのブレース部材22を受領する形状である第1端12を含むことができる。降伏装置10の第1端12での接合は、地震のごとき動的荷重の最中に起きるであろう降伏アーム16の周期的非弾性変形時に発生する軸方向のせん断力及び撓変形力に対抗するために十分な強度を必要とする。このような設計は、大抵の構造鋼材設計基準で解説されている良く知られた地震対策設計法に従って実行されるべきである。この方法の主旨は、降伏要素が自身の耐久強度を超える変形力を受けたときに構造物の全部材を保護することである。
【0029】
本発明の1実施例では、第1端12は、ブレース部材22に溶接されている。降伏アーム16は、ブレース部材22により提供された軸からは離反している。すなわち降伏アーム16は偏心状態である。その結果、降伏アームは、ガセット板のごときブレース構造体の端部接合部24に、軸方向力、せん断力及び撓変形力の組み合わせの形態でブレース部材22の軸方向の作用力を伝達する。
【0030】
本発明の特別な1特徴によれば、少なくとも1本の降伏アーム16がテーパ加工されている。このテーパ加工領域は、ブレース部材が軸方向に荷重されたときにアーム全体をほぼ一定の曲率とする。この構造によって、所望する降伏力が達成されると、降伏アームの全長は、1つ又は別々の回動位置での降伏変形ではなく変形する。これで降伏アームの歪が低減され、非弾性荷重時に尚早な破損の可能性が大きく減少する。例えば、図4Dで示すような方形断面のごとき異なる断面が降伏アーム16に提供される。降伏アーム16は、弱い断面の撓変形軸の周囲で湾曲するように配向位置が設定されるべきである。これで不安定な平面脱出型の横方向捩れ屈曲降伏現象が排除される。
【0031】
図3で示す特別な1実施例によれば、構造枠材のためのブレース構造体28は、ブレース部材22と、少なくとも2つの降伏構造体とを含む。
【0032】
このブレース構造体は、例えばガセット板である構造体端部接合部24と、例えば第2ガセット板26、標準溶接されたもの又はボルト締めされたもの(ボルト形態は非図示)であるブレース部材22の先端を接合する手段とをさらに含む。第2端14は、例えばガセット板24であるブレース構造体端部接合部に取り付けるための複数穴20を有した1以上のフランジ部18を含む。1以上のフランジ部18の複数穴20は、ガセット板24の複数穴の位置に対応し、第2端14をガセット板24にボルトによって固定させる。
【0033】
本発明の1実施例では、2つのフランジ部18が両側に存在する。それぞれのフランジ部18は、ブレース構造体28として組み立てられるとガセット板24の片側上に配置される。フランジ部18、ボルト及び構造体端部接合部24は、動的荷重時に発生する降伏アーム16の周期的非弾性変形時に降伏アーム16が発生させる軸方向力、せん断力及び撓変形力に対抗する最低強度の提供を必要とする。これら要素のデザインは、大抵の構造鋼材設計基準で解説されている良く知られた地震対処設計法に従って実行されなければならない。
【0034】
2つの降伏装置10は、ブレース構造体28で利用され、圧縮力又は引張力による軸方向荷重時に対称的に降伏変形する。しかし、専門家であれば3以上の降伏装置10を含んだ他の対称形態も可能であることを理解するであろう。
【0035】
本発明の別な特徴によれば、降伏装置10は、規制手段を含み、ブレース部材22を軸方向にのみ運動させ、不安定な崩壊メカニズムを妨害する。すなわち、降伏アーム16の崩壊メカニズムを妨害する。例えば、図4Bで示すように、第2端14は、フランジ部18に隣接する湾曲部を含む。この湾曲部は、ブレース部材22の運動を軸方向のみの運動に規制する。さらに、ブレース部材22は、スロット23を含むことができる。このスロット23は、ブレース部材23をガセット板24上で軸方向に自由滑走させ、さらにブレース部材22の平面回転を規制する。スロット23は、動的荷重時に予想されるブレース変形の少なくとも2倍である引張力と圧縮力の軸方向ブレース変位に対処できるよう十分に長く提供される。予想されるブレース変形は、一般的な地震対処設計基準に記載されている地震荷重下の構造物解析から導き出せる。これは、軸方向にブレース変形を規制する方法のほんの1例である。専門家であれば所望する結果を達成するための多数の方法が存在することを承知しているであろう。
【0036】
図4Aで示すように、1又は2以上のブレース構造体28が構造枠材30の補強に利用できる。ブレース構造体28に含まれる降伏装置10は、降伏アーム16の撓降伏を通じて動的荷重から発生するエネルギーを衰退させる。降伏装置10の接合部である第1端12と第2端14は、地震又は他の動的荷重時に弾性を維持することが意図されている。鋳造プロセスで提供される大量生産のための機会を利用するため、第1端12は、ブレース部材22の範囲に取り付けるように設計されている。
【0037】
図4Cで示すように第1端12は、ブレース部材22の外面の曲率に合致する曲率を有するが、変動壁厚である中空構造接合部と共に使用することもできる。
【0038】
図5は、引張力と圧縮力による降伏変形における降伏ヒューズ構造体の変形(変位)を図示する。
【0039】
本発明の降伏ヒューズ装置の第2実施例は、図6から図12にかけて図示されている。この場合、構造降伏装置32は、ブレース部材22を受領してそのブレース部材22に接合されるようにデザインされた端部34と、ブレース部材22が提供する軸から離反して配置されている本体部36とを含む。本体部36は、軸方向に延びる複数の撓降伏アーム38を含む。これら降伏アーム38は、基部39と上部40とを含む。この降伏装置32は、降伏アーム38に撓塑性関節部の形成を介して地震エネルギーのごとき動的荷重時に発生するエネルギーを減衰させるように機能する。1又は2以上の接合板42を利用して降伏アーム38の上部40を保持する。これら接合板42は、接合板42のスロット穴と、降伏アーム38の上部40の穴とを通過するボルトによって上部40を保持することができる。これで降伏アーム38の上部40を接合板42に対して回転及び平行移動させて降伏アーム38の激しい軸方向力の展開を回避させる。
【0040】
別の実施形態(図示せず)では、降伏アーム38の上部40は、接合板42のスロット穴によって直接的に規制される中実状筒体の形態で鋳造できる。それら両方の場合に、ボルト又は中実状筒体及びそれらのスロットは、降伏アーム38が地震のごとき動的荷重時に予期される周期的非弾性変形に曝されているときに弾性を維持し、その変形を最小限度に抑えるために十分な強度を有することが必要である。
【0041】
降伏アーム38は、降伏アームの全長に亘って降伏変形させるようにテーパ加工されており、ブレース部材22の軸とは、偏心状態に提供されている。本発明の1特徴では、降伏アーム38は、その厚み方向ではなく高さ方向にテーパ加工されている。降伏アーム38の基部39と上部40の両方でテーパ程度は変化しており、基部39と上部40は、厚み方向と高さ方向の両方で厚みが増しており、降伏変形が計算されたテーパ部38内に収まるようにしている。
【0042】
降伏装置32の端部34は、図8の場合には筒状であるブレース部材22の形状に対応する形状を含んでいる。従って、第1端34の形状は、ブレース部材22の曲率に対応する曲率となっている。降伏装置32の第1端34での接合部は、降伏アーム38の非弾性変形時にその接合部に発生すると予想される軸方向のせん断力及び撓変形力に対抗するのに十分な強度を有することが必要である。鋳造プロセスで提供される大量生産の機会を利用するため、第1端34は、ブレース部材22の範囲に取り付けられるようにデザインされている。
【0043】
図8と図10Bで図示されている実施例では、第1端34は、ブレース部材22の外面の曲率に合致する曲率を有するが、変動壁厚である中空構造接合部と共にでも利用が可能である。
【0044】
装置32が適切に機能するためには、本体部36がテーパ加工された降伏アームの周期的非弾性変形時に確実に弾性を保つように釣り合っていることが必要である。本体部36の断面は、図10Cと図11Cに示す“T”断面から変化することができる。本体部36の断面は、鋳造性を向上させる形状としつつ部品の重量を最良に最小化させなければならない。本体部36は、また、動的荷重時に予想される最大の軸方向ブレース変形の少なくとも2倍である隙間46を残すようにブレース部材22の端部を十分に越えていなければならない。予想されるブレース変形は、一般的な地震対処設計基準に記載されている地震荷重下の構造物解析から導き出せる。同様にして、接合板42は、構造降伏装置32とガセット板24の端部との間に隙間48を提供するようにガセット板24の端部を越えて延びている。
【0045】
端部接合ガセット板24と接合板42は、ボルトによって接合板をガセット板に固定させるようにそれぞれ対応する穴を有しており、接合板の穴は、装置の降伏状態時に降伏アーム38の上部40を平行移動および回転させるようにスロット形状である。
【0046】
図10Cと図11Cでは、接合板42は、降伏要素38の上部40を保持するために2つの部分を両側に含んでいる。接合板42は、図9に示すような鋳造鋼鉄要素か、または図8に示すようなロール状鋼鉄製品でよい。いずれの場合にも接合板42と接合部は、動的荷重時に発生するであろう、降伏アーム38の周期的非弾性変形時に発生する周期的な軸方向の引張力と圧縮力に対応するために弾性と剛性を維持する設計でなければならない。
【0047】
図8に示す特別な1実施例によれば、ブレース構造体44は、ブレース部材22と、少なくとも2つの降伏装置32と、ガセット板のような構造体端部接合部24とを含んでおり、この構造体端部接合部は、接合板42を含み、さらに、例えば第2ガセット板であるブレース部材22の先端を接続する手段を含んでいる。
【0048】
1形態によれば、図10Aと図11Aに示すように2つの降伏装置32がブレース構造体44で利用され、過激な軸方向荷重時に対称的に降伏変形させる。しかし、専門家であれば3以上の降伏装置32を含んだ他の対称形態も可能であることを理解するであろう。
【0049】
引張力または圧縮力の両方での対称降伏反応を促すため、ブレース構造体44に2つの降伏装置32を提供することができる(図10参照)。接合板42によって提供される規制のため、ブレース構造体44は、ブレース部材22の軸によって提供される略軸方向にのみ降伏することが理解できよう。換言すれば、接合板42によって提供される規制は、ブレース構造体44の平面脱出型屈曲現象を抑制する。
【0050】
降伏アーム38は、ブレース部材22の軸に対して直角であってもなくてもよい。降伏アーム38の傾斜は、システムの弾的堅牢性を向上させるであろう。
【0051】
本発明の降伏ヒューズ装置を有限要素解析と実験によって試験した。
【0052】
図13は、本発明の第1実施例による降伏装置10のヒステリシス反応を示し、図14は、本発明の第2実施例による降伏装置32のヒステリシス反応を示す周期的荷重変位プロット図である。
【0053】
図15と図16は、圧縮力作用下および引張力作用下における降伏装置ヒューズ10と32の実施例の反応を示す静止荷重変位プロット図である。
【0054】
図17と図18は、降伏装置10、32の実施例における数値シミュレーションから得られた等価(Von-Mises)塑性歪分布を図示している。
【0055】
本発明のその他の実施例も言うまでもなく可能である。例えば図9と図11Aに示すように、本発明の降伏ヒューズ装置をボルト(図示のごとく)または溶接(図示せず)の手段で中空構造接合部材の代わりにW型接合部材に接合することもできる。降伏装置のアーム数の変更、降伏アームの幾何形状の変更、溶接、ボルトまたはガセット板等の仲介接合部を1以上含むもの等のその他の手段による降伏アーム、ブレース部材および構造枠材間の接合手段の変更、並びに異なる形状および寸法のブレース部材を用いること等のその他の変更も可能である。
【0056】
専門家であれば、本発明の降伏装置が多様な材料で鋳造できることを理解するであろう。特に鋳造可能な鋼鉄等のあらゆる鋳造材料が利用可能である。例えばSi含有量が0.55重量%以下であるASTM A958グレード SC8620クラス80/50鋼鉄が降伏装置に適した材料であろう。ASTM A216/A216M WCBおよびASTM A352/A352M LCBもまた適しているであろう。これらの品質の材料を用いることによって降伏装置を確実に溶接可能な基礎金属とすることができる。特定の利用法に必要な特性に応じて、鋳造には、異なる合金や異なるタイプの鋼鉄も利用することができる
【0057】
前述の説明は、単に本発明の例示である。専門家にとって、本発明の例示形態が多様変更可能であることは明白であり、このような変更は本明細書中で明確に説明されていてもいなくても本発明の範囲内である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造枠材用のブレース構造体で使用される構造装置であって、前記ブレース構造体は、ブレース部材を含んでおり、
本構造装置は、
(a)前記ブレース部材を受領して該ブレース部材に接続されるように設計された第1端と、
(b)前記構造枠材に接続されるように設計された第2端と、
(c)前記第1端と前記第2端との間に配置された少なくとも1本の撓降伏アームと、
を含んでいることを特徴とする構造装置。
【請求項2】
降伏アームは、長形であり、ブレース部材によって提供される軸から離れた中央部分を含んでいることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
降伏アームは、中央部分でテーパ加工されていることを特徴とする請求項2記載の装置。
【請求項4】
ブレース部材は、筒状であり、その第1端は、前記ブレース部材の曲率に対応する曲率を含んでいることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項5】
ブレース構造体は、構造体端部接合部をさらに含んでおり、第2端は、前記構造体端部接合部に接続されており、前記構造体端部接合部は、構造枠材に接続されていることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項6】
構造体端部接合部は、ガセット板であり、第2端は、少なくとも1以上のフランジ部を含んでおり、前記少なくとも1以上のフランジ部は、前記ガセット板の複数穴に対応する複数穴を有しており、前記第2端をボルト手段によって前記端部接合部に接続させることを特徴とする請求項5記載の装置。
【請求項7】
2つのフランジ部が両側に存在し、それぞれの前記フランジ部は、ブレース構造体として組み立てられるとガセット板の片側上に配置されることを特徴とする請求項6記載の装置。
【請求項8】
第2端は、フランジ部に隣接する湾曲部を含んでおり、前記湾曲部は、ブレース部材の運動を軸方向のみの運動に規制することを特徴とする請求項6記載の装置。
【請求項9】
第1端と第2端は、ブレース部材によって提供される軸内に配置されることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項10】
構造装置は、鋳造構造装置であることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項11】
構造装置は、動的荷重時に使用されることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項12】
構造装置は、動的荷重時にブレース部材と構造枠材とを損傷から保護するように機能することを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項13】
動的荷重は、激しい地震荷重を含むことを特徴とする請求項12記載の装置。
【請求項14】
構造装置は、構造枠材が動的荷重に曝されたときに降伏ヒューズとして作用することを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項15】
構造枠材用のブレース構造体であって、
(a)ブレース部材と、
(b)少なくとも1体の構造装置とを含んでおり、
該構造装置は、
(i)前記ブレース部材を受領して該ブレース部材に接続されるように設計された第1端と、
(ii)前記構造枠材に接続されるように設計された第2端と、
(iii)前記第1端と前記第2端との間に配置された少なくとも1本の撓降伏アームと、
を含んでいることを特徴とするブレース構造体。
【請求項16】
ブレース構造体は、軸方向荷重時に対称的に降伏変形するように、前記ブレース構造体内で利用される2以上の構造装置を含んでいることを特徴とする請求項15記載のブレース構造体。
【請求項17】
降伏アームは、長形であり、ブレース部材によって提供される軸から離れた中央部分を含んでいることを特徴とする請求項15記載のブレース構造体。
【請求項18】
ブレース部材は、筒状であり、その第1端は、前記ブレース部材の曲率に対応する曲率を含んでいることを特徴とする請求項15記載のブレース構造体。
【請求項19】
ブレース構造体は、該ブレース構造体を構造枠材に接合するための接合部をさらに含んでいることを特徴とする請求項15記載のブレース構造体。
【請求項20】
端部接合部は、ガセット板であり、第2端は、少なくとも1以上のフランジ部を含んでおり、前記少なくとも1以上のフランジ部は、前記ガセット板の複数穴に対応する複数穴を有しており、前記第2端をボルト手段によって前記ガセット板に接続させることを特徴とする請求項19記載のブレース構造体。
【請求項21】
2つのフランジ部が両側に存在し、それぞれの前記フランジ部は、ブレース構造体として組み立てられるとガセット板の片側上に配置されることを特徴とする請求項20記載のブレース構造体。
【請求項22】
第2端は、フランジ部に隣接する湾曲部を含んでおり、前記湾曲部は、ブレース部材の運動を軸方向のみの運動に規制することを特徴とする請求項21記載のブレース構造体。
【請求項23】
ブレース部材は、ガセット板を係合させるスロットを含んでおり、前記ブレース部材の運動を該ブレースの軸方向のみの運動に規制することを特徴とする請求項20記載のブレース構造体。
【請求項24】
少なくとも1体の鋳造構造装置のそれぞれの降伏アームは、ブレース部材が第2端に向かって、または該第2端から離れて移動するときに撓降伏するように作動可能であることを特徴とする請求項15記載のブレース構造体。
【請求項25】
ブレース構造体は、ブレース部材の先端を構造枠材に取り付けるための手段をさらに含んでいることを特徴とする請求項15記載のブレース構造体。
【請求項26】
構造装置は、鋳造構造装置であることを特徴とする請求項15記載のブレース構造体。
【請求項27】
構造装置は、動的荷重の際にブレース部材と構造枠材とを損傷から保護するように機能することを特徴とする請求項15記載のブレース構造体。
【請求項28】
構造枠材用のブレース構造体で使用される構造装置であって、前記ブレース構造体は、ブレース部材を含んでおり、
本構造装置は、
(a)前記ブレース部材を受領して該ブレース部材に接続されるように設計された端部と、
(b)前記ブレース部材により提供される軸から離れた本体部とを含んでおり、該本体部は、該本体部から軸方向に延びる複数の撓降伏アームを含んでおり、前記撓降伏アームは、前記構造枠材に接続されるように設計された上部を含んでいることを特徴とする構造装置。
【請求項29】
ブレース構造体は、該ブレース構造体を構造枠材に接合するための接合板とブレース構造体端部接合部とをさらに含んでおり、前記接合板は、降伏アームの上部と前記ブレース構造体端部接合部とを保持するように設計されていることを特徴とする請求項28記載の装置。
【請求項30】
上部は、ボルト手段によって接合板に保持されることを特徴とする請求項29記載の装置。
【請求項31】
端部接合部は、ガセット板であり、接合板は、前記ガセット板の複数穴に対応する複数穴を有しており、前記接合板をボルト手段によって前記ガセット板に保持させることを特徴とする請求項29記載の装置。
【請求項32】
接合板は、降伏アームの上部を保持するための2つの部分を両側に含んでいることを特徴とする請求項29記載の装置。
【請求項33】
接合板は、降伏アームの上部を保持するための端部と、構造体端部接合部への接合のための第2端と、第1端と第2端との間の仲介部とを含んでいることを特徴とする請求項29記載の装置。
【請求項34】
接合板は、構造装置と構造体接合部との間に隙間を形成するように前記構造体端部接合部を越えて延びており、前記隙間は、動的荷重時に予想される最大の軸方向ブレース変形の少なくとも2倍の長さであることを特徴とする請求項29記載の装置。
【請求項35】
ブレース部材は、装置の第1端を越えて延びていないことを特徴とする請求項28記載の装置。
【請求項36】
ブレース部材と本装置の本体部との間に隙間が形成されていることを特徴とする請求項35記載の装置。
【請求項37】
降伏アームは、その軸方向に沿ってテーパ加工されていることを特徴とする請求項28記載の装置。
【請求項38】
ブレース部材は、筒状であり、その第1端は、前記ブレース部材の曲率に対応する曲率を含んでいることを特徴とする請求項28記載の装置。
【請求項39】
構造装置は、鋳造構造装置であることを特徴とする請求項28記載の装置。
【請求項40】
動的荷重時に利用される請求項28記載の装置。
【請求項41】
装置は、動的荷重時に構造枠材を損傷から保護するように機能することを特徴とする請求項28記載の装置。
【請求項42】
動的荷重は、激しい地震荷重を含むことを特徴とする請求項37記載の装置。
【請求項43】
装置は、構造枠材が動的荷重に曝されたときに降伏ヒューズとして作用することを特徴とする請求項28記載の装置。
【請求項44】
構造枠材用のブレース構造体であって、
(a)ブレース部材と、
(b)少なくとも2体の構造装置とを含んでおり、それぞれの前記構造装置は、
(i)前記ブレース部材を受領して該ブレース部材に接続されるように設計された端部と、
(ii)前記ブレース部材により提供される軸から離れた本体部とを含んでおり、前記本体部は、該本体部から前記軸方向に延びる複数の降伏アームを含んでおり、該降伏アームは、前記構造枠材に接続されるように設計された上部を含んでいることを特徴とするブレース構造体。
【請求項45】
2体の鋳造構造装置が存在することを特徴とする請求項44記載のブレース構造体。
【請求項46】
ブレース構造体は、該ブレース構造体を構造枠材に接合するための接合板とブレース構造体端部接合部とをさらに含んでおり、前記接合板は、降伏アームの上部と前記ブレース構造体端部接合部とを保持するように設計されていることを特徴とする請求項44記載のブレース構造体。
【請求項47】
上部は、ボルト手段によって接合板に保持されることを特徴とする請求項46記載のブレース構造体。
【請求項48】
端部接合部は、ガセット板であり、接合板は、前記ガセット板の複数穴に対応する複数穴を有しており、前記接合板をボルト手段によって前記ガセット板に保持させることを特徴とする請求項46記載のブレース構造体。
【請求項49】
接合板は、降伏アームの上部を保持するための2つの部分を両側に含んでいることを特徴とする請求項46記載のブレース構造体。
【請求項50】
ブレース部材は、筒状であり、その第1端は、前記ブレース部材の曲率に対応する曲率を含んでいることを特徴とする請求項44記載のブレース構造体。
【請求項51】
少なくとも1体の鋳造構造装置のそれぞれの降伏アームは、ブレース部材が端部接合部に向かって、または前記端部接合部から離れて移動するときに撓降伏するように作動可能であることを特徴とする請求項44記載のブレース構造体。
【請求項52】
ブレース構造体は、ブレース部材の先端を枠材に取り付けるための手段をさらに含んでいることを特徴とする請求項44記載のブレース構造体。
【請求項53】
構造装置は、鋳造構造装置であることを特徴とする請求項44記載のブレース構造体。
【請求項54】
構造装置は、動的荷重の際にブレース部材と構造枠材とを損傷から保護するように機能することを特徴とする請求項44記載のブレース構造体。
【請求項1】
構造枠材用のブレース構造体で使用される構造装置であって、前記ブレース構造体は、ブレース部材を含んでおり、
本構造装置は、
(a)前記ブレース部材を受領して該ブレース部材に接続されるように設計された第1端と、
(b)前記構造枠材に接続されるように設計された第2端と、
(c)前記第1端と前記第2端との間に配置された少なくとも1本の撓降伏アームと、
を含んでいることを特徴とする構造装置。
【請求項2】
降伏アームは、長形であり、ブレース部材によって提供される軸から離れた中央部分を含んでいることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
降伏アームは、中央部分でテーパ加工されていることを特徴とする請求項2記載の装置。
【請求項4】
ブレース部材は、筒状であり、その第1端は、前記ブレース部材の曲率に対応する曲率を含んでいることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項5】
ブレース構造体は、構造体端部接合部をさらに含んでおり、第2端は、前記構造体端部接合部に接続されており、前記構造体端部接合部は、構造枠材に接続されていることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項6】
構造体端部接合部は、ガセット板であり、第2端は、少なくとも1以上のフランジ部を含んでおり、前記少なくとも1以上のフランジ部は、前記ガセット板の複数穴に対応する複数穴を有しており、前記第2端をボルト手段によって前記端部接合部に接続させることを特徴とする請求項5記載の装置。
【請求項7】
2つのフランジ部が両側に存在し、それぞれの前記フランジ部は、ブレース構造体として組み立てられるとガセット板の片側上に配置されることを特徴とする請求項6記載の装置。
【請求項8】
第2端は、フランジ部に隣接する湾曲部を含んでおり、前記湾曲部は、ブレース部材の運動を軸方向のみの運動に規制することを特徴とする請求項6記載の装置。
【請求項9】
第1端と第2端は、ブレース部材によって提供される軸内に配置されることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項10】
構造装置は、鋳造構造装置であることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項11】
構造装置は、動的荷重時に使用されることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項12】
構造装置は、動的荷重時にブレース部材と構造枠材とを損傷から保護するように機能することを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項13】
動的荷重は、激しい地震荷重を含むことを特徴とする請求項12記載の装置。
【請求項14】
構造装置は、構造枠材が動的荷重に曝されたときに降伏ヒューズとして作用することを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項15】
構造枠材用のブレース構造体であって、
(a)ブレース部材と、
(b)少なくとも1体の構造装置とを含んでおり、
該構造装置は、
(i)前記ブレース部材を受領して該ブレース部材に接続されるように設計された第1端と、
(ii)前記構造枠材に接続されるように設計された第2端と、
(iii)前記第1端と前記第2端との間に配置された少なくとも1本の撓降伏アームと、
を含んでいることを特徴とするブレース構造体。
【請求項16】
ブレース構造体は、軸方向荷重時に対称的に降伏変形するように、前記ブレース構造体内で利用される2以上の構造装置を含んでいることを特徴とする請求項15記載のブレース構造体。
【請求項17】
降伏アームは、長形であり、ブレース部材によって提供される軸から離れた中央部分を含んでいることを特徴とする請求項15記載のブレース構造体。
【請求項18】
ブレース部材は、筒状であり、その第1端は、前記ブレース部材の曲率に対応する曲率を含んでいることを特徴とする請求項15記載のブレース構造体。
【請求項19】
ブレース構造体は、該ブレース構造体を構造枠材に接合するための接合部をさらに含んでいることを特徴とする請求項15記載のブレース構造体。
【請求項20】
端部接合部は、ガセット板であり、第2端は、少なくとも1以上のフランジ部を含んでおり、前記少なくとも1以上のフランジ部は、前記ガセット板の複数穴に対応する複数穴を有しており、前記第2端をボルト手段によって前記ガセット板に接続させることを特徴とする請求項19記載のブレース構造体。
【請求項21】
2つのフランジ部が両側に存在し、それぞれの前記フランジ部は、ブレース構造体として組み立てられるとガセット板の片側上に配置されることを特徴とする請求項20記載のブレース構造体。
【請求項22】
第2端は、フランジ部に隣接する湾曲部を含んでおり、前記湾曲部は、ブレース部材の運動を軸方向のみの運動に規制することを特徴とする請求項21記載のブレース構造体。
【請求項23】
ブレース部材は、ガセット板を係合させるスロットを含んでおり、前記ブレース部材の運動を該ブレースの軸方向のみの運動に規制することを特徴とする請求項20記載のブレース構造体。
【請求項24】
少なくとも1体の鋳造構造装置のそれぞれの降伏アームは、ブレース部材が第2端に向かって、または該第2端から離れて移動するときに撓降伏するように作動可能であることを特徴とする請求項15記載のブレース構造体。
【請求項25】
ブレース構造体は、ブレース部材の先端を構造枠材に取り付けるための手段をさらに含んでいることを特徴とする請求項15記載のブレース構造体。
【請求項26】
構造装置は、鋳造構造装置であることを特徴とする請求項15記載のブレース構造体。
【請求項27】
構造装置は、動的荷重の際にブレース部材と構造枠材とを損傷から保護するように機能することを特徴とする請求項15記載のブレース構造体。
【請求項28】
構造枠材用のブレース構造体で使用される構造装置であって、前記ブレース構造体は、ブレース部材を含んでおり、
本構造装置は、
(a)前記ブレース部材を受領して該ブレース部材に接続されるように設計された端部と、
(b)前記ブレース部材により提供される軸から離れた本体部とを含んでおり、該本体部は、該本体部から軸方向に延びる複数の撓降伏アームを含んでおり、前記撓降伏アームは、前記構造枠材に接続されるように設計された上部を含んでいることを特徴とする構造装置。
【請求項29】
ブレース構造体は、該ブレース構造体を構造枠材に接合するための接合板とブレース構造体端部接合部とをさらに含んでおり、前記接合板は、降伏アームの上部と前記ブレース構造体端部接合部とを保持するように設計されていることを特徴とする請求項28記載の装置。
【請求項30】
上部は、ボルト手段によって接合板に保持されることを特徴とする請求項29記載の装置。
【請求項31】
端部接合部は、ガセット板であり、接合板は、前記ガセット板の複数穴に対応する複数穴を有しており、前記接合板をボルト手段によって前記ガセット板に保持させることを特徴とする請求項29記載の装置。
【請求項32】
接合板は、降伏アームの上部を保持するための2つの部分を両側に含んでいることを特徴とする請求項29記載の装置。
【請求項33】
接合板は、降伏アームの上部を保持するための端部と、構造体端部接合部への接合のための第2端と、第1端と第2端との間の仲介部とを含んでいることを特徴とする請求項29記載の装置。
【請求項34】
接合板は、構造装置と構造体接合部との間に隙間を形成するように前記構造体端部接合部を越えて延びており、前記隙間は、動的荷重時に予想される最大の軸方向ブレース変形の少なくとも2倍の長さであることを特徴とする請求項29記載の装置。
【請求項35】
ブレース部材は、装置の第1端を越えて延びていないことを特徴とする請求項28記載の装置。
【請求項36】
ブレース部材と本装置の本体部との間に隙間が形成されていることを特徴とする請求項35記載の装置。
【請求項37】
降伏アームは、その軸方向に沿ってテーパ加工されていることを特徴とする請求項28記載の装置。
【請求項38】
ブレース部材は、筒状であり、その第1端は、前記ブレース部材の曲率に対応する曲率を含んでいることを特徴とする請求項28記載の装置。
【請求項39】
構造装置は、鋳造構造装置であることを特徴とする請求項28記載の装置。
【請求項40】
動的荷重時に利用される請求項28記載の装置。
【請求項41】
装置は、動的荷重時に構造枠材を損傷から保護するように機能することを特徴とする請求項28記載の装置。
【請求項42】
動的荷重は、激しい地震荷重を含むことを特徴とする請求項37記載の装置。
【請求項43】
装置は、構造枠材が動的荷重に曝されたときに降伏ヒューズとして作用することを特徴とする請求項28記載の装置。
【請求項44】
構造枠材用のブレース構造体であって、
(a)ブレース部材と、
(b)少なくとも2体の構造装置とを含んでおり、それぞれの前記構造装置は、
(i)前記ブレース部材を受領して該ブレース部材に接続されるように設計された端部と、
(ii)前記ブレース部材により提供される軸から離れた本体部とを含んでおり、前記本体部は、該本体部から前記軸方向に延びる複数の降伏アームを含んでおり、該降伏アームは、前記構造枠材に接続されるように設計された上部を含んでいることを特徴とするブレース構造体。
【請求項45】
2体の鋳造構造装置が存在することを特徴とする請求項44記載のブレース構造体。
【請求項46】
ブレース構造体は、該ブレース構造体を構造枠材に接合するための接合板とブレース構造体端部接合部とをさらに含んでおり、前記接合板は、降伏アームの上部と前記ブレース構造体端部接合部とを保持するように設計されていることを特徴とする請求項44記載のブレース構造体。
【請求項47】
上部は、ボルト手段によって接合板に保持されることを特徴とする請求項46記載のブレース構造体。
【請求項48】
端部接合部は、ガセット板であり、接合板は、前記ガセット板の複数穴に対応する複数穴を有しており、前記接合板をボルト手段によって前記ガセット板に保持させることを特徴とする請求項46記載のブレース構造体。
【請求項49】
接合板は、降伏アームの上部を保持するための2つの部分を両側に含んでいることを特徴とする請求項46記載のブレース構造体。
【請求項50】
ブレース部材は、筒状であり、その第1端は、前記ブレース部材の曲率に対応する曲率を含んでいることを特徴とする請求項44記載のブレース構造体。
【請求項51】
少なくとも1体の鋳造構造装置のそれぞれの降伏アームは、ブレース部材が端部接合部に向かって、または前記端部接合部から離れて移動するときに撓降伏するように作動可能であることを特徴とする請求項44記載のブレース構造体。
【請求項52】
ブレース構造体は、ブレース部材の先端を枠材に取り付けるための手段をさらに含んでいることを特徴とする請求項44記載のブレース構造体。
【請求項53】
構造装置は、鋳造構造装置であることを特徴とする請求項44記載のブレース構造体。
【請求項54】
構造装置は、動的荷重の際にブレース部材と構造枠材とを損傷から保護するように機能することを特徴とする請求項44記載のブレース構造体。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図11D】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図11D】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公表番号】特表2010−526973(P2010−526973A)
【公表日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−507773(P2010−507773)
【出願日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際出願番号】PCT/CA2008/000937
【国際公開番号】WO2008/138143
【国際公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(509310509)
【出願人】(508316184)
【氏名又は名称原語表記】PACKER,Jeffrey Alan
【住所又は居所原語表記】15 Elstree Road,Toronto,Ontario CANADA
【出願人】(509310495)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際出願番号】PCT/CA2008/000937
【国際公開番号】WO2008/138143
【国際公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(509310509)
【出願人】(508316184)
【氏名又は名称原語表記】PACKER,Jeffrey Alan
【住所又は居所原語表記】15 Elstree Road,Toronto,Ontario CANADA
【出願人】(509310495)
【Fターム(参考)】
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