説明

長繊維強化熱可塑性樹脂構造体とその成形体及びその製造方法

【課題】
本発明の目的は、金属長繊維を含有せる樹脂構造体であって、その物理的強度を高め、しかも成形体への応用を可能にすることにある。
【解決手段】
金属繊維が2〜45重量%であり、少なくとも他の1種の繊維が10〜60重量%含み、いずれの繊維も繊維長3〜100mmであり、しかも略並行に配列された長繊維強化熱可塑性樹脂構造体を提供することであり、金属繊維と少なくとも1種の他の繊維を引きながら開繊し、熱可塑性樹脂を溶融状態で含浸させることによるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属繊維とその他の繊維の複合繊維により強化された熱可塑性樹脂構造体とその製造方法、及びその成形体更にはその製造方法関するものである。
【背景技術】
【0002】
長繊維強化熱可塑性樹脂構造体は、長繊維に樹脂を効果的に含浸することにより、熱可塑性樹脂の物性を極めて改善し、その樹脂としての活用範囲を飛躍的に拡大した。その長繊維強化熱可塑性樹脂構造体は特開平3−181528号にも記載があるように、繊維束を引きながら開繊し、溶融した熱可塑性樹脂を含浸させ、賦形して余剰の樹脂を除き、冷却後、適当な長さにカッティングして得られる。該公報には、樹脂を含浸する前に繊維は適切なサイジング剤にてサイジング処理しておくことが、樹脂を含浸する上で重要である由も記載されている。
【0003】
また、特開2004−14990号には金属長繊維含有樹脂について、電磁波シールド用樹脂への応用が提案されている。その中で示されているように、樹脂に含有される金属繊維は長繊維であることが電磁波のシールド効果が強いことも示されている。電磁波シールド効果を発現する樹脂は、モバイル型パソコン、携帯電話等のデジタル製品の軽量化を目指した容器の樹脂化への要求は強く、電磁波シールド効果を示し、更に金属と遜色のない強度の樹脂の開発が待たれている。
【0004】
しかし、金属繊維のサイジング処理について現状では、コスト面及び技術面の課題から、サイジング処理をなされた金属繊維の工業生産はなされていない。長繊維強化樹脂構造体の製造に、サイジング処理を行っていない金属繊維束を使用することは、溶融樹脂が、繊維に強い吸着をすることができないため、サイジング処理を施したガラス繊維束を用いた場合と比較して、樹脂として物理的強度を高めることが出来ない。
【0005】
従って、樹脂を含浸した金属長繊維ペレットとガラス等の長繊維強化樹脂ペレットを混合することが試みられているが、それぞれのペレットを一旦混合機等で、均一ブレンドしても、そのブレンドされたものを押出機等のホッパー内で溶融する時の攪拌で、比重の重い金属繊維樹脂ペレットは下部に、比重の軽い樹脂ペレットやガラス長繊維強化樹脂ペレットは上部に偏在化して、押出機から押し出されて成形される段階では、両者の繊維が均一に分散した成形体を得ることは出来ていない。
【特許文献1】特開平3−181528号公報
【特許文献2】特開2004−14990号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、金属長繊維を含有せる樹脂構造体であって、その物理的強度を高め、しかも成形体への応用を可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、鋭意検討した結果、金属長繊維とその他の長繊維を同時に引きながら、特化された条件にて、樹脂を含浸することにより上記目的に適合せる長繊維強化熱可塑性樹脂構造体を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなはち本発明の目的は、金属繊維が2〜45重量%であり、少なくとも他の1種の繊維が10〜60重量%含み、いずれの繊維も繊維長3〜100mmであり、しかも略並行に配列された長繊維強化熱可塑性樹脂構造体を提供する。
【0009】
更に本発明の目的は、金属繊維と少なくとも1種の他の繊維を引きながら開繊し、熱可塑性樹脂を溶融状態で含浸させることを特徴とした前記記載の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体を提供する。
【0010】
また、本発明の目的は、少なくとも1種の他の繊維がガラス繊維であることを特徴とした前記記載の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体を提供する。
【0011】
更にまた、本発明の目的は、前記記載の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体を少なくとも含む材料より成形された長繊維強化熱可塑性樹脂成形体を提供する。
【0012】
また、本発明の目的は、金属繊維及び少なくとも1種の他の繊維に異なるテンションをかけて、それぞれの繊維の開繊幅をおよそ同一にすることを特徴とした金属繊維が2〜45重量%であり、少なくとも他の1種の繊維が10〜60重量%含み、いずれの繊維も繊維長3〜100mmであり、しかも略並行に配列された長繊維強化熱可塑性樹脂構造体の製造方法を提供する。
【0013】
更に本発明の目的は、金属繊維及び少なくとも1種の他の繊維の開繊される繊維幅が、5〜50mmであることを特徴とした前記記載の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体の製造方法を提供する。
【0014】
また、本発明の目的は、前記記載の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体を少なくとも含む材料を使用した長繊維強化熱可塑性樹脂成形体の成形方法を提供する。
【0015】
更にまた、本発明の目的は、成形する時に使用する押出機等のスクリュウの背圧が10kg/cm2以下で行なうことを特徴とした前記記載の長繊維強化熱可塑性樹脂成形体の成形方法を提供する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、金属長繊維とその他の長繊維を同時に引きながら、特化された条件にて、樹脂を含浸することにより、長繊維強化熱可塑性樹脂構造体の物理的強度を高め、しかも成形体への応用を可能として、デジタル製品などの筐体の軽量化等を可能とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明で用いる金属繊維としては、ステンレス繊維、アルミニウム繊維、ニッケル繊維、銅繊維、黄銅繊維から選ばれる1種又は2種以上のものを挙げられ、なかでも、ステンレス繊維が好ましい。
【0018】
金属以外のその他の繊維としては、使用するマトリックス樹脂よりも弾性率が高い繊維であれば、下記に挙げた繊維に限定されるものではなく、周知のいずれの繊維も強化繊維として使用可能である。例えば、E−ガラス、D−ガラス等のガラス繊維;ポリアクリロニトリル系、ピッチ系、レーヨン系等の炭素繊維;ボロン繊維、鉱物繊維等の無機繊維;超高分子量ポリエチレン繊維、ポリオキシメチレン繊維、ポリビニルアルコール繊維、液晶性芳香族ポリエステル繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリ−p−フェニレンテレフタルアミド繊維、ポリ−m−フェニレンイソフタルアミド繊維等のアラミド繊維、ポリアクリロニトリル繊維、綿、ジュート等のセルロース繊維等の有機繊維などが挙げられる。特に本発明の適用が好ましい繊維は、ガラス繊維又は有機繊維である。
【0019】
金属繊維の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体中での含有量は、2〜45重量%であり、好ましくは、3〜40重量%、特に好ましくは5〜30重量%である。2重量%より少ないと、電磁波シールド効果が得られず、45重量%より多いと、その比重が大きくなり他の樹脂ペレットと混合溶融する段階で分離する。
【0020】
その他の繊維、例えばガラス繊維の含有量は10〜60重量%であり、好ましくは、15〜50重量%、特に好ましくは20〜45重量%である。10重量%より少ないと、樹脂としての物理的強度が充分に得られず、60重量%より多くなると、金属繊維との総計が60重量%をかなり超えることになり、結果として樹脂の含量が不十分であり、充分な含浸が出来ず構造体の物理的強度が不足する。
【0021】
長繊維強化熱可塑性樹脂構造体に含まれる長繊維の繊維長は3〜100mmであり、好ましくは、5〜80mmであり、特に好ましくは7〜50mmである。3mm以下では、成形体にする段階で更に繊維が切断されるため、長繊維特有の物理的強度が得られない。また、100mmより長くなると、成形時において、押出機等への取扱いで混合しにくくなり不都合を生ずる可能性が出て来る。
【0022】
本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂は、2種類又はそれ以上の繊維を同時に樹脂含浸する方法も提案するものであり、特に金属繊維とガラス繊維を代表とするその他の繊維を同時に含浸するには金属繊維とその他の繊維が同程度に樹脂含浸しやすい状況を設定してやる必要がある。テンションロールをダブルにすることで初めて、該目的が達成できたもので、それぞれの繊維を同程度に開繊するために、それぞれに適切なテンションがかけられるようになった。それぞれの繊維の開繊状況を開繊幅で表すと、通常5〜50mmであり、好ましくは10〜45mm、特に好ましくは15〜40mmである。開繊幅が5mmに満たないと、充分に樹脂を含浸することはできず、50mmを超えた開繊幅にすると、テンションが高すぎて繊維が切断する可能性がある。
【0023】
本発明に使用される長繊維強化熱可塑性樹脂ペレットのマトリックス樹脂は、熱可塑性樹脂であれば全ての樹脂が使用可能である。例えば、一般用ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル、塩素化ポリプロピレン等のハロゲン含有ポリオレフィン樹脂、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド系樹脂、ポリエチルアクリレート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂等のポリアクリル系樹脂、ポリスルホン酸系樹脂、ポリフェニルエーテル樹脂、ポリアセタール樹脂、液晶性芳香族ポリエステル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂等の汎用樹脂からスーパーエンプラまで全ての熱可塑性樹脂及びこれらの2種類以上からなるアロイ樹脂が使用可能である。アロイを形成する樹脂は、ここに挙げた熱可塑性樹脂に限定されるものではなく、周知の他の熱可塑性樹脂及びそれらの2種類以上のアロイ樹脂が使用可能である。特に本発明の適用が好ましい熱可塑性樹脂としては、安価なポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ハロゲン含有ポリオレフィン系樹脂、更にはナイロン樹脂等を挙げることができる。また、前記した樹脂を2種類以上混合したものも有用である。
【0024】
また、目的に応じて所望の特性を付与するため、一般に熱可塑性樹脂に添加される公知の物質、例えば酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤等の安定剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、染料や顔料等の着色剤、潤滑剤、可塑剤、結晶化促進剤、結晶核剤等を配合することも可能である。また、ガラスフレーク、マイカ、ガラス粉、ガラスビーズ、タルク、クレー、アルミナ、カーボンブラック、ウォラストナイト等の板状、粉粒状、の無機化合物、ウィスカー等を併用しても良い。
【0025】
更に本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体を成形するに当たって、その成形方法としては押出成形、射出成形、ブロー成形、押出ブロー成形、射出ブロー成形、インフレーション成形、スタンピングモールド成形、圧縮成形、ビーズ成形等が挙げられる。なかでも、射出成形が好ましい。
【0026】
本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体は、既にそのペレットに金属繊維とその他の繊維、例えばガラス繊維が混合含浸されているため、成形段階での溶融混合が穏やかな条件にて実施可能であるため、不要な繊維の切断による短繊維化を防ぐことが出来、電磁波シールド効果及び樹脂の強化が充分に行なわれることは有利である。金属繊維含有ペレットとその他繊維、例えばガラス等の強化繊維含有ペレットを混合成形するには、混合機で充分な混合が必要であり、繊維が短くなることにより、目的を達することが難しくなる。例えば、本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体を使用して成形する条件として、通常はスクリュウ形式の押出機等が使用されるが、その攪拌強度の指標となる背圧が10kg/cm2以下で行なうことで充分であるし、好ましくは5kg/cm2、特に好ましくは0kg/cm2である。これにより、成形体中の平均繊維長は2mmとすることが出来た。
【0027】
金属繊維含有ペレットとその他繊維、例えばガラス等の強化繊維含有ペレットを混合成形では、スクリュウの背圧は10kg/cm2より高くすることが必要であり、その結果として、平均繊維長は1mmに満たない。
【実施例】
【0028】
以下に実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明は実施例により限定されるものではない。
[実施例使用繊維]
ガラス強化繊維;径17μmのガラス単繊維4000本の束にサイジング処理したもの。
ステンレス繊維;実施例では径11μmのステンレス単繊維1000本の繊維束。比較例では径11μmのステンレス単繊維7000本の繊維束。いずれもサイジング処理はない。通常は、7000本の繊維束が市販されているが、1000本のものは本発明を実施する上で、試作的に作成したものである。
(実施例1)
【0029】
図1に示すような構造の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体製造装置を用いた。ステンレス繊維ロービングはケーキ巻きステンレス繊維束1(径11μmのステンレス単繊維1000本の繊維束)から、テンションロール3を通してクロスヘッドダイ6に導いた。ガラス繊維ロービングは、同様にケーキ巻きガラス強化繊維束2(径17μmのガラス単繊維4000本の束にサイジング処理したもの)からテンションロール4を通してクロスヘッドダイ6へ誘導した。ステンレス繊維ロービングはテンションロールにより、開繊幅約20mmになるようにテンションをかけ、またガラス繊維ロービングはテンションロールにより開繊幅約20mmになるようにテンションをかけ、両繊維の1本(1束)づつを重ねるようにして、クロスヘッドダイの入口へと導いた。それぞれの繊維ロービングは4本づつで、樹脂を含浸したロービングは4本となるように実施した。含浸させるナイロン66樹脂は押出機を使用して溶融状態で樹脂供給口5からクロスヘッドダイへ供給された。クロスヘッドダイ入口で合流した両繊維はクロスヘッドダイ内部で樹脂含浸された後、賦形ダイ7で繊維含量50重量%になるように余剰の樹脂を絞り取り、賦形された後、空冷装置8にて冷風冷却された後、引き取り機9を経て、ペレタイザー10によって、長さ約12mmにカッティングされた。得られた長繊維強化樹脂構造体(ペレット)は、ステンレス繊維含有量13重量%であり、ガラス繊維含有量37重量%であった。
【0030】
前記で得られた長繊維強化樹脂構造体46重量部と前記で使用したナイロン66のペレット54重量部をブレンダ−にて、組成均一になるまで混合し、ホッパーを備えた押出機に仕込み、射出成形により成形体を作成した。この長繊維強化樹脂成形体は、ステンレス繊維含量6重量%、ガラス繊維含量17重量%であり、繰返し成形しても繊維含有比率は一定であった。
(比較例1)
【0031】
図2に示した装置にて、ステンレス繊維樹脂構造体とガラス繊維強化樹脂構造体を別々に製造した。但し、ステンレス繊維束は径11μmのステンレス単繊維7000本の繊維束を使用した。それぞれ、ステンレス繊維含有量50重量%のナイロン66樹脂ペレットとガラス繊維含有量50重量%のナイロン66樹脂ペレットが得られた。
【0032】
実施例1と同一組成の成形体を得るために、前記で作成したステンレス繊維含有量50重量%のナイロン66樹脂ペレット12重量部、ガラス繊維含有量50重量%のナイロン66樹脂ペレット34重量部とナイロン66樹脂ペレット54重量部をブレンダ−にて、組成が均一になるまで混合して、実施例1と同様に押出機を使用して射出成形により成形体を作成したが、ステンレス繊維の含量にバラツキが見られた。実施例1と比較例1で射出成形時でのそれぞれの現象を追うために、以下に示す評価試験を試みた。
(評価試験)
【0033】
下部にスクリュウ形式の定量フィーダーを備えた容量50リットルのホッパーに表1に示した組成のペレットを25kg投入して、定量フィーダーを駆動し、定量フィーダーから排出されるペレットを初期、中期、後期の3段階で、200gづつ各3個、合計で9個のサンプリングを実施して、それぞれサンプリングされたものを種別のペレットに分割して、それぞれの種のペレットの重量比を求めた。その結果は表1に示される。表の中で、実施例の列で、混合繊維とあるのは実施例1で作成したステンレス繊維とガラス繊維の混合繊維によるペレットを意味し、比較例の列では、金属繊維及びガラス繊維とあるのが、比較例1で作成した、ステンレス繊維ペレットとガラス繊維ペレットを意味する。数値はそれぞれのペレットの重量%を示し、各3個づつサンプリングして測定した平均値を示している。実施例1では、混合繊維のペレットは排出された初期、中期、後期でその比率は一定であったが、比較例ではステンレス繊維のペレットがバラツキを示した。
【0034】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】2種類の繊維束からそれぞれ異なったテンションロールにより、各繊維に適切なテンションをかけて、クロスヘッドダイに送られ、その内部で溶融樹脂が含浸される装置である。
【図2】符号は付していないが、図1が2種類の繊維を処理する装置であるのに比べて、1種類の繊維を樹脂含浸する通常の装置を示す。
【符号の説明】
【0036】
1 金属繊維束
2 その他の繊維束
3 テンションロール
4 テンションロール
5 溶融樹脂入口
6 クロスヘッドダイ
7 賦形ダイ
8 冷却装置
9 引き取り機
10 ペレタイザー


【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属繊維が2〜45重量%であり、少なくとも他の1種の繊維が10〜60重量%含み、いずれの繊維も繊維長3〜100mmであり、しかも略並行に配列された長繊維強化熱可塑性樹脂構造体。
【請求項2】
金属繊維と少なくとも1種の他の繊維を引きながら開繊し、熱可塑性樹脂を溶融状態で含浸させることを特徴とした請求項1記載の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体。
【請求項3】
少なくとも1種の他の繊維がガラス繊維であることを特徴とした請求項1記載の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体。
【請求項4】
請求項1記載の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体を少なくとも含む材料より成形された長繊維強化熱可塑性樹脂成形体。
【請求項5】
金属繊維及び少なくとも1種の他の繊維に異なるテンションをかけて、それぞれの繊維の開繊幅をおよそ同一にすることを特徴とした金属繊維が2〜45重量%であり、少なくとも他の1種の繊維が10〜60重量%含み、いずれの繊維も繊維長3〜100mmであり、しかも略並行に配列された長繊維強化熱可塑性樹脂構造体の製造方法。
【請求項6】
金属繊維及び少なくとも1種の他の繊維の開繊される繊維幅が、5〜50mmであることを特徴とした請求項5記載の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体の製造方法。
【請求項7】
請求項1記載の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体を少なくとも含む材料を使用した長繊維強化熱可塑性樹脂成形体の成形方法。
【請求項8】
成形する時に使用する押出機等のスクリュウの背圧が10kg/cm2以下で行なうことを特徴とした請求項7記載の長繊維強化熱可塑性樹脂成形体の成形方法。




【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−96966(P2006−96966A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−331621(P2004−331621)
【出願日】平成16年11月16日(2004.11.16)
【出願人】(000002901)ダイセル化学工業株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】