説明

開閉部材の開閉機構

【課題】狭いスペースに小さなガススプリングを実装して開閉部材を大きく開閉した位置で止めることができる開閉部材の開閉機構を提供する。
【解決手段】開閉機構20は上部保持部33とガススプリング34と下部保持部28から成る。下部保持部28の回動部材27は回動端を付勢部材25により上向きに回動付勢され、回動支点支持部26の上方でガススプリング34の下端部を支持すると共にガススプリング34をヒンジ17から離れる方向に付勢する。ガススプリング34の上端部は上部止め具30を介して上部保持部33の板状部材32の溝孔31に摺動自在に係合する。開閉パネル18が上方へ開かれガススプリング34の先端部が伸長して反力がゼロに近づくと、ヒンジ17から離れる方向に受けている付勢力によりガススプリング34の上端部は初動時の溝孔31のヒンジ17側端部からヒンジ17の反対側端部に移動して停止し、全開した開閉パネル18を支持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開閉部材の開閉機構に係わり、更に詳しくは狭いスペースに小さなガススプリングを実装して開閉部材を大きく開閉した位置で止めることができる開閉部材の開閉機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車やATM(automated teller [telling] machine)などの本体装置内部の諸装置のメンテナンスを行うために、通常時は閉じている開閉部材のボンネットや前部パネルを全開する。その際、全開した開閉部材を全開位置に維持する部材としてガススプリングが使用されている。(例えば、特許文献1、2参照。)
この、特許文献1に記載の技術は、第2図及び第3図を見ると、ボンネット(扉、エンジンフォード)の全開時には、ガススプリングの下端部は係止溝部(11)の下部に形成されている凹部に入り込んでガススプリングが係止溝部(11)から外れないようになっている。
【0003】
また、特許文献2に記載の技術では、ATMの保守・運用・工場内製造試験の際に、内部ユニットや部品類を操作する場合、開放パネルを手前方向から上方へ開放して作業を行うが、小さなガススプリングが実装可能と記載されている。
【0004】
図10は、従来のATMの一般的な形状を模式的に示す斜視図である。図10に示すように、ATM1は、本体キャビネット2の上部前方に表示ユニット3と一体な開閉パネル4を備えている。
【0005】
本体キャビネット2の開閉パネル4より後方内部には、カード挿入口5を備えたカード読取ユニット6と、その下方には、現金挿入払出口7を備えた現金受入支払ユニット8が配置されている。
【0006】
図11(a),(b)は上記のようなATM1の開閉パネル4の開閉にガススプリングを用いた例を示す図である。図11(a),(b)共に、ガススプリング9(9a、9b)の下端部は本体キャビネット2の内部側壁の支持部11に回転可能に支持され、上端部は開閉パネル4の保持板部材12に回転可能に保持されている。
【0007】
図11(a)は、ガススプリング9aに比較的大形のガススプリングを用いた例を示しており、ガススプリング全体が大形であり、ピストン13aの伸びが長く、開閉パネル4を大きく全開することができる。一方、図11(b)に示すように小型のガススプリング9bの場合はピストン13bの伸びが短いので、開閉パネル4を全開しても大きくは開かない。
【0008】
一般に、ガススプリングによって開放部材の重量を支える十分な反力と開閉部材の十分な開放角度を得るには、ガススプリング自体の反力のばらつきや、温度変化によるバラツキ、経年変化による反力低下などにより、ガススプリングに対する初期反力の設定が難しい。
【0009】
ガススプリングの反力が低下すると全開した開閉部材を保持できず、開閉部材が自然落下する。ガススプリングに一度設定された反力の調整はできないから、反力の低下したガススプリングは交換しなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平01−150789号公報
【特許文献2】特開平11−336415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで、特許文献1に記載の技術は、全開したボンネットを閉じるときは、一旦ボンネットを一方の手で持ち上げてガススプリングの下端部を係止溝部の下部の凹部から浮かせるようにし、他方の手でガススプリングを奥方向に押し込んで係止溝部から外しながらボンネットを閉じるという手数を要する構造と成っている。
【0012】
また、自動車のように本体装置が高価なものでは、ボンネットのサイズや重量に応じたガススプリングを特注することもできるが、ATMのように本体装置のサイズや内部ユニットの構成に制約の多い装置では、ガススプリングに対する選択肢にも制約がある。
【0013】
例えば、保守作業等の際には開閉パネルの開き角度を大きくする必要性がある。ところが開閉パネルの重量を支えるために必要な反力が得られる大形のガススプリングを取り付けるスペ−スがないと、小型のガススプリングを取り付けざるをえず、そうすると開き角度が狭くなる。
【0014】
また、開閉パネルの開き角度を大きくすることを優先して、無理に大形のガススプリングを採用した場合は、内部の実装ユニット等の大きさの制約を受けることになる。
本発明は、上記従来の実状に鑑み、狭いスペースに小さなガススプリングを実装して開閉部材を大きく開閉した位置で止めることができる開閉部材の開閉機構を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の課題を解決するために、本発明の開閉部材の開閉機構は、開口部を有する筐体において、上記開口部近傍の内部に設けられ、少なくとも、ガススプリングの下部に回転力を生じさせる回動部材と、上記回動部材に回動付勢させる付勢部材と、を備える下部保持部と、上記開口部を開閉する開閉部材の開閉ヒンジ近傍の内面に固定して立設され、上記ヒンジに近い端部を第1の保持点とし、上記ヒンジから遠い端部を第2の保持点とする上縁が円弧状を成す溝孔を有する上部保持部と、上記下部保持部に下端部を保持され上記上部保持部に上端部を保持されるガススプリングと、を有して構成される。
【0016】
この開閉部材の開閉機構において、例えば、上記ガススプリングは、上記上端部を上記上部保持部の上記溝孔に摺動自在に係合させ、上記上端部は、上記開閉部材の閉成時には上記第1の保持点に係止し、上記開閉部材の開成時には上記第2の保持点に係止するよう構成され、上記下部保持部は、上記付勢部材と上記回動部材との協働により、上記開閉部材の開成時に、上記ガススプリングの上記上端部を上記溝孔の上記第1の保持点から上記第2の保持点に移動させるよう、上記ガススプリングを上記開口部の外側方向に付勢する、ように構成される。
【0017】
また、この開閉部材の開閉機構において、例えば、上記上部保持部の上記上縁が円弧状を成す上記溝孔は、上記開閉部材の閉成時には上記第1の保持点の上記上縁の部分は他の上記上縁の部分よりも最上部に位置し、上記開閉部材の開成時には上記第2の保持点の上記上縁の部分は他の上記上縁の部分よりも最上部に位置するように構成される。
【0018】
また、この開閉部材の開閉機構において、例えば、上記ガススプリングは、上記上端部が上記第1の保持点に係止しているとき及び上記第2の保持点に係止しているときにおいて、上記上端部と上記下端部とを結ぶ直線は、上記下端部を基点にして上記筐体の内部方向に傾斜している、ように構成される。
【0019】
また、この開閉部材の開閉機構において、例えば、上記付勢部材は、引き付勢力を有し、一端を上記筐体の内部の所定の箇所に固定された付勢部材保持部に連結され、他端を上記回動部材の回動端に連結され、上記回動部材は、上記筐体の内部の上記付勢部材保持部よりも低い位置で上記筐体の内部に固定された回動支点支持部により回動支点兼下部支持孔を回動可能に保持され、該回動支点兼下部支持孔の上方に切り欠き部を有し、上記ガススプリングは、上記下端部に、上記回動部材の上記回動支点兼下部支持孔に回転可能に保持される被保持孔と、該被保持孔の上方に形成され上記ガススプリングの軸に対し直角方向に突設され上記回動部材の上記切り欠き部に嵌合する板片部材とを備え、上記下端部に対し上記回動部材から加えられる回転力により、上記上端部は、上記第1の保持点から上記第2の保持点に移動する、ように構成される。
【0020】
また、この開閉部材の開閉機構において、例えば、上記回動部材は、上記回動支点兼下部支持孔を支点にして上記付勢部材により上方向に回動するよう付勢され、上記切り欠き部の上記回動端側の端部により、上記切り欠き部に嵌入している上記ガススプリングの上記板片部材の上記回動端側の端部を押し付勢し、該押し付勢の力と、上記ガススプリングの上記被保持孔と上記板片部材の突設部との間の距離とで、上記被保持孔の形成部に回転力を生成し、上記開閉部材の全開時に、上記回転力により上記ガススプリングの本体を介し、該ガススプリングの上記上端部を、上記上部保持部の上記溝孔の上記第1の保持点から上記第2の保持点に強制的に移動させる、ように構成される。
【0021】
また、この開閉部材の開閉機構において、例えば、上記上部保持部は、上記溝孔の上方に上記溝孔の上縁の円弧に沿って形成された調整用溝孔と、横部分と縦部分とからなる鉤型に形成され、上記横部分により上記調整用溝孔に係合し、上記調整用溝孔に対する固定位置を上記調整用溝孔に沿って任意の位置に固定手段によって設定され、上記縦部分は上記溝孔を横切るように延在して配置され、上記第2の保持点を位置可変に形成する、ように構成することもできる。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、狭いスペースに従来よりもサイズが小さく、反力も小さなガススプリングを実装して開閉部材を大きく開閉した位置で止めることができる開閉部材の開閉機構を提供可能にするという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施例1に係る開閉部材の開閉機構としてのATM(automated teller [telling] machine)の開閉パネルを開閉するガススプリングとその取付状態を示す図である。
【図2】(a),(b)は実施例1に係るガススプリングの構成を示す図である。
【図3】(a)は実施例1に係るガススプリングの上端部と開閉パネルとの係合状態を詳しく示す図1のA−A´断面矢視図、(b)はその分解斜視図である。
【図4】実施例1に係る開閉部材の開閉機構における開閉パネル側の係合部となる上部保持部の形状を示す拡大図である。
【図5】(a)は実施例1に係るガススプリングの下端部とATM本体筐体との係合状態を詳しく示す図1のB−B´断面矢視図、(b)はその分解斜視図である。
【図6】(a),(b)は実施例1に係る開閉部材の開閉機構におけるATM本体筐体側の係合部となる下部保持部の機能を説明する図である。
【図7】(a),(b),(c)は実施例1に係る開閉部材の開閉機構における開閉パネル開成時の動作状態を示す図である。
【図8】(a)〜(f)は実施例1に係る開閉部材の開閉機構における開閉パネル閉成時の動作状態を示す図である。
【図9】実施例2に係る開閉部材の開閉機構における開閉パネル側の係合部の構成を示す図である。
【図10】従来のATMの一般的な形状を模式的に示す斜視図である。
【図11】(a),(b)は従来のATMの開閉パネルの開閉にガススプリングを用いた例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【実施例1】
【0025】
図1は本発明の実施例1に係る開閉部材の開閉機構としてのATM(automated teller [telling] machine)の開閉パネルを開閉するガススプリングとその取付状態を示す図である。
【0026】
図1に示すように、本例のATM15は、筐体としての本体キャビネット16の前方上部に、開閉ヒンジ17を支点にして上下に回動する開閉部材としての開閉パネル18を備えている。開閉パネル18は上方に表示ユニット19を備え、下方にカード挿入口21と現金挿入払出口22を備えている。
【0027】
尚、図1には、開閉機構20を分かり良く図示するために、カード挿入口21に対応して本体キャビネット16の内部上段に配設されているカード読取ユニットの図示を省略している。また、現金挿入払出口22に対応する内部の現金受入支払ユニットも図示を省略している。
【0028】
図1に示すように、本例の開閉機構20は、開口部23を有する本体キャビネット16の開口部近傍の両側面内部に設けられ、付勢部材保持部24と、付勢部材としての螺旋バネ25と、回動支点支持部26と、回動部材27とから成る下部保持部28を備えている。
【0029】
更に、本例の開閉機構20は、開口部23を開閉する開閉パネル18の開閉ヒンジ17近傍の内面29に固定して開閉パネル18の内面に対して立設され、上縁が円弧状を成す溝孔31を有する板状部材32から成る上部保持部33を備えている。
【0030】
更に、本例の開閉機構20は、下部保持部28の回動部材27に下端部を保持され、上部保持部33の板状部材32の溝孔31に上端部を保持されるガススプリング34を備えている。ガススプリング34は、上端部を上部止め具30を介して板状部材32の溝孔31に摺動自在に係合させている。
【0031】
図2(a),(b)は、上記実施例1に係るガススプリング34の構成を示す図である。図2(a),(b)に示すように、ガススプリング34は、内部に高圧ガスを封じ込めたシリンダ35と、このシリンダ35内を進退するピストン36を備えている。
【0032】
シリンダ35の上端には、詳しくは後述する上部止め具を介して上部保持部33の溝孔31に係合するための係合孔37(以下、上端部37ともいう)と板片部材38aを有する上部係合部38が形成されている。上記の板片部材38aは、係合孔37の下方に在って、ガススプリング34の軸に対し直角方向に突設され、L型、T型、コの字型等の形状をしている。
【0033】
また、ピストン36の下端には、これも詳しくは後述する下部保持部28の回動部材27に係合するための被保持孔39と板片部材41を有する下部係合部42が形成されている。上記の板片部材41は、被保持孔39の上方に在って、ガススプリング34の軸に対し直角方向に突設され、L型、T型、コの字型等の形状をしている。(尚、板片部材41および上部係合部38の板片部材38aの形状はこれに限らず、ガススプリング34が止めが可能な形状であればよい)
このガススプリング34は、図2(a)に示す伸長力(内部ガスによる反力)がゼロとなる最伸長時の状態と、図2(b)に矢印aで示す伸長力(以下、反力ともいう)が最大となる最圧縮長の状態の2通りの状態をとるように構成されている。
【0034】
図3(a)は、上記のガススプリング34の上端部(上部係合部38)と開閉パネル18との係合状態を詳しく示す図1のA−A´断面矢視図、図3(b)はその分解斜視図である。図3(a),(b)に示すように、開閉パネル18には板状部材32が固設されている。
【0035】
板状部材32は、段差部32aを形成されている。この段差部32aを境にして、一方の平板状部分32bにより開閉パネル18の内面(内部側面)29に固定され、他方の平板状部分32cにより、溝孔31と上部止め具43を介してガススプリング34の上部係合部38と係合している。
【0036】
上部止め具43は、軸部材44と、カラー45と、ワッシャ46と、Eリング47とで構成されている。軸部材44は、大きな頭部44a、丸棒状の挿通部44b、及び挿通部44bの先端部近傍に形成されたリング止め溝44cを有している。
【0037】
軸部材44は、挿通部44bを、板状部材32の平板状部分32cに対し外側(開閉パネル18に対する外側)から溝孔31に貫通させ、頭部44aを平板状部分32cの外側面に摺動可能に当接させている。
【0038】
カラー45は、板状部材32の平板状部分32cと軸部材44の挿通部44b及びガススプリング34の上部係合部38との間に介装され、溝孔31の上縁に接して滑動しながら、溝孔31に対する上部係合部38の摺動を円滑に助成する。
【0039】
ワッシャ46は、挿通部44bに嵌合し、上部係合部38の外側に接して、係合部材間の離接を調整する。Eリング47は、リング止め溝44cに嵌入して、頭44a及び平板状部分32cに対して、カラー45、上部係合部38、ワッシャ46を位置決めする。
【0040】
図4は、上記構成の開閉機構20における開閉パネル18側の係合部となる上部保持部33の板状部材32の形状を示す拡大図である。尚、図4には、本体キャビネット16及び開閉パネル18の一部を開閉ヒンジ17と共に示し、溝孔31にはカラー45の溝孔31への嵌入部を二点鎖線の仮想線で示している。
【0041】
また、図4には、図1及び図3と同一構成部分には図1及び図3と同一の番号を付与して示している。図4に示すように、板状部材32の溝孔31は、上縁31aの形状が円弧状を成している。ここで、上縁31aとは、溝孔31で長手方向の孔の縁(2つの縁)のうち、開閉ヒンジ17の中心より遠い(離れた)ほうの縁で、図4では上側にある縁である。また、下縁31bは,上縁31aと対向した溝孔31の縁で、図4では下側にある縁である。
【0042】
尚、溝孔31の下縁31bの形状は、カラー45の溝孔31への嵌入部が溝孔31内を容易に摺動可能であれば、上縁31aの円弧に倣ってもよく、又は図4に示すように直線状であってもよい。
【0043】
この溝孔31には、開閉ヒンジ17に近い端部を第1の保持点48とし、開閉ヒンジ17から遠い端部を第2の保持点49として設定されている。そして、ガススプリング34の上端部の上部係合部38は、開閉パネル18の閉成時には第1の保持点48に係止し、開閉パネル18の開成時には第2の保持点49に係止するように移動可能に構成されている。
【0044】
図5(a)は上記構成の開閉機構20におけるガススプリング34の下端部とATM15の本体キャビネット16との係合状態を詳しく示す図1のB−B´断面矢視図である。図5(b)はその分解斜視図である。
【0045】
図5(a),(b)に示すように、本体キャビネット16の両側面内部には、下部止め具の回動支点支持部26(51、42、39、ワッシャ52、53)の一部を成すスタッド51の頭部51aが固定されている。スタッド51、つまり回動支点支持部26の固定位置は、図1に示したように付勢部材保持部24よりも低い位置で、本体キャビネット16の内部に固定されている。
【0046】
ここでいう下部止め具は上記スタッド51の他に、回動部材27、ワッシャ52、Eリング53とで構成されている。また、回動支点支持部26は、スタッド51、下部係合部42、被保持孔39、回動部材27、回動支点兼下部支持孔56、ワッシャ52、Eリング53とで構成されている。
【0047】
スタッド51は、厚みのある頭部51a、頭部51aから突設する丸棒状の挿通部51b、及び挿通部51bの先端部近傍に形成されたリング止め溝51cを有している。
回動部材27は、板状部材からなる。回動部材27は、一方の端部である回動端部27aに螺旋バネ25(図1参照)の下端部が係止する付勢部材係止孔54を形成され、他方の端部近傍に断面が上向きコの字形の切り欠き部55を形成され、その切り欠き部55の下方に、回動支点と下部支持孔を兼ねる回動支点兼下部支持孔56を形成されている。
【0048】
この部材構成において、上記のスタッド51の挿通部51bがガススプリング34の下端部の下部係合部42の被保持孔39と回動部材27の回動支点兼下部支持孔56に挿通され、その挿通部51bの先端部にワッシャ52を嵌合され、リング止め溝51cにEリング53を嵌入される。このとき、ガススプリング34の下部係合部42の板片部材41が回動部材27の上向きコの字形の切り欠き部55に嵌入する。
【0049】
図6(a)は、図5(a)のD矢視図であり、図5(a)に示す構成に図1に示した下部保持部28の全ての構成も加えて示している。図6(b)は、上記構成の開閉機構20における下部保持部28の機能を説明する図である。尚、図6(a),(b)には、図1ないし図5(a),(b)と同一の構成部分には図1ないし図5(a),(b)と同一の番号を付与して示している。
【0050】
図6(a)に示すように、螺旋バネ25の上端部は、本体キャビネット16に固定されている付勢部材保持部24に係止している。また、螺旋バネ25の下端部は、回動部材27の回動端部27aに係止させている。
【0051】
螺旋バネ25は常に矢印bで示す引き付勢力を発生している。これにより、回動部材27の回動端部27aは、矢印cで示すように回動付勢される。
一方、回動部材27の切り欠き部55には、ガススプリング34の下端部の下部係合部42の板片部材41が嵌入している。
【0052】
回動部材27の回動端部27aが矢印cで示すように回動付勢されると、切り欠き部55の回動端部側の角部55aが板片部材41の回動端部側の角部41aを矢印dで示すように押し付勢する。
【0053】
この矢印dで示す押し動付勢力は、図6(b)に分かりやすく誇張して示しているが、回動部材27が実線位置から破線位置に回動したとした場合の、切り欠き部55の角部55aすなわち板片部材41の角部41aの被保持孔39に対する水平方向の移動距離fに対応して生成される押し付勢力である。
【0054】
この押し付勢力は、回動部材27の切り欠き部55の角部55aから板片部材41の角部41aに掛る押し付勢力と、ガススプリング34の被保持孔39と板片部材41との間の距離とで形成される被保持孔39に対する回転力を生じさせる。
【0055】
このガススプリング34の下端部に対し回動部材27から加えられる回転力は、図2(a)に示すように最伸長状態となって反力ゼロとなっているガススプリング34の上端部を矢印eで示すように、本体キャビネット16の開口部23(図1参照)の外側方向へ移動させる力となる。
【0056】
すなわち、下部保持部28は、螺旋バネ25と回動部材27との協働により、開閉パネル18の開成時には、ガススプリング34の上端部37を、図4に示す溝孔31内において、第1の保持点48から第2の保持点49に移動させるよう、ガススプリング34を開口部の外側方向(本体キャビネット16の外側方向)に付勢する。
【0057】
図7(a),(b),(c)は、上記構成の開閉機構20における開閉パネル18の開成時の動作状態を示す図である。図7(a)は開閉パネル18が完全に閉じている状態を示し、図7(b)は開閉パネル18が矢印kで示すように人の手(以下、人の手kという)によって、開けられている途中の状態を示し、図7(c)は開閉パネル18が人の手kによって全開されて状態を示している。
【0058】
図7(a),(b),(c)において、回動部材27には図6(a)に示した螺旋バネ25からの矢印bで示す引き付勢力が常に加わっている。したがって、ガススプリング34の下部係合部42の被保持孔39には、図6(a),(b)で説明した回転力が被保持孔39を中心にして、常に生じている。
【0059】
そして、この回転力は、ガススプリング34の上端部37の溝孔31との係合部に対して、図3(a),(b)に示したカラー45及び軸部材44を介して、図7(a),(b),(c)の破線丸g、m、nで囲む拡大図に示すように、矢印eで示す移動力を常に発生させている。
【0060】
一方、図7(a)の破線丸gで囲む拡大図に示すように、ガススプリング34の上端部37には、上記の移動力eの他に、垂直方向の上向きの力Yと水平方向の内向き(本体キャビネット16の内部向き)の力Xが働いている。
【0061】
この垂直上向きの力Yと水平内向きの力Xは、同図の破線丸jで囲む拡大図に示すように、ガススプリング34の伸長力(反力)iの分力である。
図7(a)に示す開閉パネル18の閉成時には、ガススプリング34の上端部37に加わる伸長力iの方が、被保持孔39の回転力に伴う移動力eよりも大きく、且つ伸長力iもその分力Yも共に大きく且つ上向きである。
【0062】
更に、ガススプリング34の上端部37が係合している溝孔31の第1の保持点48は、その上縁の部分が他の上縁の部分よりも最上部に位置している。したがって、ガススプリング34の上端部37が溝孔31の上縁に沿って溝孔31の内を移動することはない。
【0063】
図7(b)に示すように、人の手kが開閉パネル18を開いて上へ押し上げていくと、溝孔31が上に移動することにより、ガススプリング34の先端部が上に引き伸ばされる。この時点で、ガススプリング伸長力iは、先端部の移動力eよりも小さくなり、伸長力iはゼロに近づいていく。
【0064】
そして、図7(c)に示すように、人の手kが開閉パネル18を全開したとき、ガススプリング34の伸長力iはゼロとなり、分力Xもゼロとなる。これにより、ガススプリング34の上端部37は、被保持孔39の回転力に伴う移動力eにより、破線丸nで囲む拡大図に示すように、それまで係合していた溝孔31の第1の保持点48から第2の保持点49へ移動する。
【0065】
人の手kが開閉パネル18から離れると、開閉パネル18は自重により閉じる方向、すなわちガススプリング34を圧縮する方向に移動しようとする。ガススプリング34は圧縮されると再び伸長力を生じるので、開閉パネル18の閉じようとする力と、再び生じた伸長力とが釣り合うところが開閉パネル18の全開位置となる。図7(c)に示す開閉パネル18の全開位置は、実際には上記双方の力が釣り合った開閉パネル18の全開位置である。
【0066】
このように、本例のガススプリング34の上端部37は、開閉パネル18が閉じているときの溝孔31との係合点である第1の保持点48に対し、開閉パネル18が全開したときの溝孔31との係合点である第2の保持点48は、第1の保持点48よりも開いた開閉パネル18の手前(図7cでは右上側)にくる。
【0067】
すなわち、開閉パネル18に対するガススプリング34の保持位置が、開閉パネル18の開閉ヒンジ17に対し、第1の保持点48よりも開閉パネル18の手前側(図7cでは右側)になるので、開閉ヒンジ17に対して開閉パネル18を支えるモ−メントを初動時よりも大きくすることができる。これにより、従来は困難とされた狭いスペースに小さなガススプリングを実装することが実現可能となる。
【0068】
また、図7(c)において、ガススプリング34の上端部37が係合する溝孔31の第2の保持点49の上縁の部分は他の上縁の部分よりも最上部に位置している。したがって、外部からの力が加わらない限り、被保持孔39の回転力により移動力eで第2の保持点49の外方向へ付勢されているガススプリング34の上端部37が、上縁が低い位置になる第1の保持点48方向へ移動することはなく、開閉パネル18の全開状態が維持される。
【0069】
図8(a)〜(f)は、上記構成の開閉機構において、全開した開閉パネル18を閉成する時の動作状態を示す図である。図8(a)の開閉パネル18の全開時において、ガススプリング34の上端部37は、溝孔31の第2の保持点49に係止している。
【0070】
このとき、ガススプリング34の上端部と下端部とを結ぶ直線、つまり軸は、下端部の被保持孔39を基点とする鉛直線57に対して本体キャビネット16の内側に傾斜している。
【0071】
ここで、図8(b)に示すように、外部からの力すなわち人の手kで開閉パネル18を引き下げると、ガススプリング34が圧縮される。圧縮されたガススプリング34には反力iが生じる。
【0072】
この反力iから、図8(b)に破線丸pで囲む部分の拡大図である破線丸q、破線丸qの破線丸rで囲む部分の拡大図である破線丸sに示すように、垂直分力Yと水平分力Xが生じる。尚、以下、図8(c)〜(f)には、破線丸qで示す拡大図のみを付加して示す。
【0073】
図8(c)に示すように、更に、人の手kで開閉パネル18を引き下げると、ガススプリング34が更に圧縮され、反力iと共に水平分力Xが大きくなる。この水平分力Xが、図8(c),(d)に矢印tで示すように、ガススプリング34の上端部37を、溝孔31の第1の保持点48の方へ押す力となる。
【0074】
これに加えて、溝孔31の第2の保持点49の上縁が他の上縁よりも位置が下がってくるため、ガススプリング34の反力iにより、その上端部37が第1の保持点48の方へ移動しやすい状況が生じる。
【0075】
そして、図8(e)に示すように、ガススプリング34の上端部37が第1の保持点48へ移動する。その後は、更に、人の手kによって図8(f)に示すように開閉パネル18が押し込まれ、図7(a)に示した閉成状態に戻る。
【0076】
このように、本例の開閉部材の開閉機構においては、開くときも閉じるときも、単に片手で開閉することができ、もう一方の手でガススプリングを押したり引いたりするような手数を掛ける必要がなく使用勝手がよく便利である。
【0077】
また、開閉部材の全開時には、ガススプリングの上端部が初動時よりも開閉部材の開いた外側方向へ移動するので、開閉ヒンジに対する開閉部材への支持トルクが閉成時の位置でそのまま開閉部材を支える場合に比較して大きくなるので、狭いスペースに従来のガススプリングと比較して、小型のガススプリングを設置しても開閉部材を大きく開いて支持することができる。
【0078】
これにより、開閉機構が装着される本体装置側の運用・保守・製造性が向上する。また、小さなガススプリングの実装することで、ガススプリングの装着領域を有効に利用できので、開閉機構が装着される本体装置の小型化が出来る。
【0079】
同様に、ガススプリングの大小に係わりなく同一構造の開閉部材の開閉機構に使用できるので、例えばATM等の開閉パネル部内の空間設計に制約を受けることがなく、設計の自由度が大きくなって便利である。
【実施例2】
【0080】
図9は、実施例2に係る開閉部材の開閉機構における開閉パネル側の係合部の構成を示す図である。尚、図9には、図1ないし図4に示した構成と同一の構成部分には、図1ないし図4に示した番号と同一の番号を付与して示している。また、ガススプリングの下端部と本体キャビネットとの係合関係は、実施例1の場合と同一である。
【0081】
図9(a),(b)に示すように、本例における開閉機構の上部の係合部材となる板状部材32に形成される溝孔31は、実施例1の場合よりも長手方向が長く形成されている。そして、溝孔31の上方には、溝孔31の上縁の円弧に沿って調整用溝孔58が形成されている。
【0082】
この調整用溝孔58には、鉤型のストッパ金具59の鉤型の横部分59aが固定手段である二個のビス61によって固定される。固定位置は調整用溝孔58に沿って任意に設定される。ストッパ金具59の鉤型の縦部分59bは溝孔31を覆うように配置され、縦部分59bの内側が第2の第2の保持点49を形成する。
【0083】
開閉パネル18の全開時には、ガススプリング34は、その上端部37を、カラー45を介して、ストッパ金具59の鉤型の縦部分59bが形成する第2の保持点49に係止する。
【0084】
図9(b)は溝孔31の長さが実施例1の場合の溝孔31の長さと同一の長さになるように、ストッパ金具59をヒンジ17の方に寄せて調整用溝孔58に固定して、実施例1の場合と同様の位置に第2の保持点を設定した状態を示している。
【0085】
ガススプリング34が、経年変化に伴ってガス圧(反力)が低下したとき、ストッパ金具59をヒンジ17から離れる方向に移動させて、ガススプリング34の低下したガス圧に釣り合う位置に鉤型の縦部分59b(第2の保持点49)を設定し、ストッパ金具59を調整用溝孔58に固定する。
【0086】
図9(a)は、ストッパ金具59を溝孔31の外側一杯に移動させた状態を示している。この位置は、本例の開閉機構において、使用可能な限界までガス圧が低下したガススプリング34でも全開した開閉パネル18を支持することができる位置である。もちろん、図9(b)の位置から図9(a)の位置まで、ガススプリング34のガス圧の低下の程度に応じて微調整ができる。
【0087】
このように、本例の開閉機構によれば、第2の保持点の移動により、ガス圧が低下したガススプリングでも使用できるので、従来のように、ガス圧が低下したからといって直ちにガススプリングを交換する必要がなくなって経済的である。
【0088】
また、ガススプリングのガス圧が低下しても、第2の保持点の移動により、開閉パネルに十分な開放角度を持たせられるため、常に開閉機構が装着される本体装置側の運用・保守作業が容易となって便利である。
【0089】
また、ガス圧が低下したガススプリングを使用しても、第2の保持点を移動することにより保持力を確保できるので、全開した開閉パネルが自然落下する心配がなくなり安全である。
【0090】
尚、上述した各実施例においては、ATMを例にして説明したが、本発明の開閉部材の開閉機構はこれに限るものではない。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明は、上下方向の開閉パネルを有する全ての装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0092】
1 ATM(automated teller [telling] machine)
2 本体キャビネット
3 表示ユニット
4 開閉パネル
5 カード挿入口
6 カード読取ユニット
7 現金挿入払出口
8 現金受入支払ユニット
9(9a、9b) ガススプリング
11 支持部
12 保持板部材
13a、13b ピストン
15 ATM
16 本体キャビネット(筐体)
17 開閉ヒンジ
18 開閉パネル(開閉部材)
19 表示ユニット
20 開閉機構
21 カード挿入口
22 現金挿入払出口
23 開口部
24 付勢部材保持部
25 螺旋バネ
26 回動支点支持部
27 回動部材
27a 回動端部
28 下部保持部
29 開閉パネル内面
30 上部止め具
31 溝孔
32 板状部材
33 上部保持部
34 ガススプリング
35 シリンダ
36 ピストン
37 係合孔(先端部)
38 上部係合部
39 被保持孔
41 板片部材
42 下部係合部
43 上部止め具
44 軸部材
44a 頭部
44b 挿通部
44c リング止め溝
45 カラー
46 ワッシャ
47 Eリング
48 第1の保持点
49 第2の保持点
51 スタッド
51a 頭部
51b 挿通部
51c リング止め溝
52 ワッシャ
53 Eリング
54 付勢部材係止孔
55 上向きコの字形の切り欠き部
56 回動支点兼下部支持孔
57 下端部の被保持孔を基点とする鉛直線
58 調整用溝孔
59 ストッパ金具
59a 横部分
59b 縦部分
61 ビス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有する筐体において、
前記開口部近傍の内部に設けられ、少なくとも、ガススプリングの下部に回転力を生じさせる回動部材と、前記回動部材に回動付勢させる付勢部材と、を備える下部保持部と、
前記開口部を開閉する開閉部材の開閉ヒンジ近傍の内面に固定して立設され、前記ヒンジに近い端部を第1の保持点とし、前記ヒンジから遠い端部を第2の保持点とする上縁が円弧状を成す溝孔を有する上部保持部と、
前記下部保持部に下端部を保持され前記上部保持部に上端部を保持されるガススプリングと、
を有することを特徴とする開閉部材の開閉機構。
【請求項2】
前記ガススプリングは、前記上端部を前記上部保持部の前記溝孔に摺動自在に係合させ、前記上端部は、前記開閉部材の閉成時には前記第1の保持点に係止し、前記開閉部材の開成時には前記第2の保持点に係止するよう構成され、
前記下部保持部は、前記付勢部材と前記回動部材との協働により、前記開閉部材の開成時に、前記ガススプリングの前記上端部を前記溝孔の前記第1の保持点から前記第2の保持点に移動させるよう、前記ガススプリングを前記開口部の外側方向に付勢する、
ことを特徴とする請求項1記載の開閉部材の開閉機構。
【請求項3】
前記上部保持部の前記上縁が円弧状を成す前記溝孔は、前記開閉部材の閉成時には前記第1の保持点の前記上縁の部分は他の前記上縁の部分よりも最上部に位置し、前記開閉部材の開成時には前記第2の保持点の前記上縁の部分は他の前記上縁の部分よりも最上部に位置する、
ことを特徴とする請求項1から2のいずれか1に記載の開閉部材の開閉機構。
【請求項4】
前記ガススプリングは、前記上端部が前記第1の保持点に係止しているとき及び前記第2の保持点に係止しているときにおいて、前記上端部と前記下端部とを結ぶ直線は、前記下端部を基点にして前記筐体の内部方向に傾斜している、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載の開閉部材の開閉機構。
【請求項5】
前記付勢部材は、引き付勢力を有し、一端を前記筐体の内部の所定の箇所に固定された付勢部材保持部に連結され、他端を前記回動部材の回動端に連結され、
前記回動部材は、前記筐体の内部の前記付勢部材保持部よりも低い位置で前記筐体の内部に固定された回動支点支持部により回動支点兼下部支持孔を回動可能に保持され、該回動支点兼下部支持孔の上方に切り欠き部を有し、
前記ガススプリングは、前記下端部に、前記回動部材の前記回動支点兼下部支持孔に回転可能に保持される被保持孔と、該被保持孔の上方に形成され前記ガススプリングの軸に対し直角方向に突設され前記回動部材の前記切り欠き部に嵌合する板片部材とを備え、前記下端部に対し前記回動部材から加えられる回転力により、前記上端部は、前記第1の保持点から前記第2の保持点に移動する、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載の開閉部材の開閉機構。
【請求項6】
前記回動部材は、
前記回動支点兼下部支持孔を支点にして前記付勢部材により上方向に回動するよう付勢され、
前記切り欠き部の前記回動端側の端部により、前記切り欠き部に嵌入している前記ガススプリングの前記板片部材の前記回動端側の端部を押し付勢し、
該押し付勢の力と、前記ガススプリングの前記被保持孔と前記板片部材の突設部との間の距離とで、前記被保持孔の形成部に回転力を生成し、
前記開閉部材の全開時に、前記回転力により前記ガススプリングの本体を介し、該ガススプリングの前記上端部を、前記上部保持部の前記溝孔の前記第1の保持点から前記第2の保持点に強制的に移動させる、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1に記載の開閉部材の開閉機構。
【請求項7】
前記上部保持部は、前記溝孔の上方に前記溝孔の上縁の円弧に沿って形成された調整用溝孔と、
横部分と縦部分とからなる鉤型に形成され、前記横部分により前記調整用溝孔に係合し、前記調整用溝孔に対する固定位置を前記調整用溝孔に沿って任意の位置に固定手段によって設定され、前記縦部分は前記溝孔を横切るように延在して配置され、前記第2の保持点を位置可変に形成する、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1に記載の開閉部材の開閉機構。

【図10】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−207436(P2012−207436A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−73538(P2011−73538)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000237639)富士通フロンテック株式会社 (667)
【Fターム(参考)】