防護柵
【課題】 木質による景観美を確保しつつ、耐久度の高い防護柵を提供すること。
【解決手段】 所要スパンで立設される各支柱間に木製ビームを取り付け、該木製ビームに補強材を挿通して成る防護柵において、
前記補強材が所要数の引張材にして緊張手段を介して各木製ビーム7にプレストレスを発現させて成る。このほか、各個の木製ビーム7に単独にプレストレスを付与するものや、木製ビーム本体1を集成材とするもので提供される。
【解決手段】 所要スパンで立設される各支柱間に木製ビームを取り付け、該木製ビームに補強材を挿通して成る防護柵において、
前記補強材が所要数の引張材にして緊張手段を介して各木製ビーム7にプレストレスを発現させて成る。このほか、各個の木製ビーム7に単独にプレストレスを付与するものや、木製ビーム本体1を集成材とするもので提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路の路肩や車道と歩道との境界などに構築される防護柵に関する。
【背景技術】
【0002】
木材製の緩衝材に補強材を挿通して防護柵の破損の保護と、木材の老朽化に備える発明が、特開平8−326023号公報(特許文献1)に開示され、前記と同様の目的であるが木材製の緩衝材を中抜きする手間を省いて緩衝材の裏側に設けた横溝に補強材を挿入した防護柵の発明が、特開平9−88026号公報(特許文献2)に開示されている。
特許文献1、2共に緩衝材に予めプレストレスを発現させるという技術思想ではないので、緩衝材に自動車事故などによる外力が作用したときは、緩衝材が損壊後補強材で受け止めて搭乗者や車両の受ける衝撃を回避または緩和するもので、外力作用時に緩衝材の衝撃応力が緩和され、さらには緩衝材と補強材とが一体となって抵抗するものでないからビーム自体の耐久度に乏しいものである。
このほか、木材の乾燥、膨潤による寸法変化に追従できないため、乾燥時の緩みが老朽化を早める一因となっている。
【特許文献1】特開平8−326023号公報
【特許文献2】特開平9−88026号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、木質による景観美を確保しつつ、耐久度の高い防護柵を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の請求項1に記載した防護柵は、所要スパンで立設される支柱間に木製ビームを取り付け、該木製ビームに補強材を挿通して成る防護柵において、
前記補強材が所要数の引張材であって各木製ビームに緊張手段を介してプレストレスを発現させて成る。
請求項2に記載した防護柵は、請求項1記載の防護柵において、
前記各支柱間に配設される木製ビームの各個が、前記引張材によって単独にプレストレスを付与されて成る。
請求項3に記載した防護柵は、請求項1又は2に記載した防護柵において、
前記木製ビームが集成材から成る。
【発明の効果】
【0005】
木製ビームは防護柵として配設された状態では、それぞれに圧縮応力としてのプレストレスが発現した状態であるから、自動車の衝突事故や土砂崩れ或は雪崩などの外力が作用すると、その外力が木製ビーム本体の断面に引張応力を作用させるから内部応力が解放される状態でありながら、内部に挿通された補強材がその引張応力に対応するから、木材へのダメージを緩和しつつ、木製ビーム本体と補強材との両者で外力に対応して耐久度を向上させるとともに、木材の膨張収縮に対応して隙間なくエンドキャップに接合されるから、木口からの雨水や融雪水などの浸入による老朽化を防止できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
各個の木製ビームの両木口にそれぞれエンドキャップを嵌着する場合に、各木製ビーム毎にプレストレスを発現させるものから、複数の木製ビームに一括してプレストレスを発現させるものまで提案される。木製ビームを支持する支柱は、木製支柱や鋼製支柱で提供され、木製支柱の場合は、エンドキャップを接合するためのブラケットを周設する外周溝が形成され、上下端に嵌着するエンドキャップを介して木製支柱に挿通するパイプ又はアンカーボルトにナットを緊締することによりプレストレスを発現させる。鋼製支柱の場合は、エンドキャップを接合するブラケットを要所に溶着する。木製ビームは木材の集成材より成るものとされ、複数の木製ビームを支柱に取り付ける場合に各木製ビームの断面が同一のものから、上端部に取り付けられる木製ビームの断面を他の木製ビームに比して大断面のものまで選択される。鉛直面内での上下方向の勾配面に配設される木製ビームは、端面の上下方向の加工を勾配に適応させればよく、コーナに対しては直線的なものでは平面上の端面を所要のコーナ角度に適応させて加工することによって対応でき、円弧状のものではスパンを短くすれば曲率の程度によっては対応できる。
【実施例1】
【0007】
本発明の防護柵Aを実施例により説明すると、図3に示すように、集成材からなる縦長矩形断面形状で所要長さに形成された木製ビーム本体1は、左右の木口に渡って上下に所要径の2本の挿通孔2が貫設され、各挿通孔2には引張材としての丸鋼棒3が挿通され、丸鋼棒3の左右端部には所要長さに渡ってネジの螺設された螺合部4が配設され、各木口に当接されたコ字形鋼製のエンドキャップ5はネジ挿通孔(図外)に螺合部4を案内し、両螺合部4に螺合したナット6を締め込むことによって木製ビーム本体1の内部に圧縮応力としてのプレストレスが発現し、所要のプレストレス状態(トルクレンチの締結トルクで確認できる。)で木製ビーム(以下、単にビームとする。)7が構成される。図5の分図(a)に示す鋼製の支柱8は平面ロ字形で所要高さの支柱本体8aの頂面に平面I形で所要高さの受け部8bを一体にして成り、ビーム7の取り付け間隔で地中に埋設される。各ビーム7にはエンドキャップ5が各支柱の受け部8bの溝に嵌着され、その自重は支柱本体8aの頂面に支持され、安定した姿勢で受け部8bとエンドキャップ5が溶着され、木製ビーム本体1の上面とエンドキャップ5の上端間の段差部9に鋼製のヘッドキャップ10が嵌着され、受け部8bの上端にビス止めされる。最外端側(本実施例1では左端側のみ示す。)の支柱8の外端には図2に示すように、内側に円弧状に加工された巻袖11がボルト、ナットで接合され、図1に示すように道路の路肩や車道と歩道との境界等に構築される。
図4に示す防護柵A1は、防護柵Aにおいて、木製ビーム本体1の長さを略倍近く長くしたもので、図5の分図(b)に示す支柱本体8aの頂面に突起8cを突設した補助支柱12で木製ビーム本体1の中間部をその下面の長手方向に沿って欠切した嵌合溝13に突起8cを嵌着して支持したものである。
【実施例2】
【0008】
図6、図7に示す防護柵Bについて説明すると、図5(a)に示す支柱8、8間に接合される各ビーム7は、図8に示すように木製ビーム本体1の両端の木口にコ字形鋼製のエンドキャップ14が外嵌され、各木製ビーム本体1の左右の木口に渡る上下に図9に示すように2本の挿通孔2が貫設される。防護柵Bは複数個のビーム7を一括して締結することにより各ビーム7にプレストレスを発現させるものであるから、挿通孔2に挿通される丸鋼棒3は両最外端の各支柱8の受け部8bのウェブ15の外面に及んでいる。したがって、両外端側に螺合部4が配設され各エンドキャップ14と受け部8bのウェブ15に丸鋼棒3の挿通孔2が貫設される。そして、最外端の何れか一方(本実施例2では左方)の木製ビーム本体1では、外端から所要長さに渡って挿通孔2より太い締結金具16の案内孔17が開口される。したがって、各挿通孔2に挿通される丸鋼棒3の左方の案内孔17では締結金具16が一体にされ、左右端の支柱8の受け部8bでのウェブ15の外面から螺合部4にナット6が螺合され、右端側のナット6を締め込むと左方の締結金具16が案内孔17の底面に圧着し、その状態で左方のナット6を締め込めば、左端の支柱8を除く仮埋設状態の他の支柱8を介して各木製ビーム本体1は一様に圧縮されて所要のプレストレスが発現される。両外端側の支柱8の外端には巻袖11が接合されて前記と同様の所要個所に構築される。
【実施例3】
【0009】
図10に示す防護柵Cについて説明すると、支柱8は図10の分図(b)に示すアウトサイドビーム形式のものと、同分図(c)に示すセンタービーム形式のものが提供される。前者のアウトサイドビーム形式のものは図11にも示すように、鋼製円形の支柱8の一側に所要段数(本実施例3では3段)に渡って上下一対のブラケット18を張り出し、一方、ビーム7は断面円形の木製ビーム本体1の左右の木口に渡って貫設した挿通孔2に、両端部にネジを螺設した螺合部4をもつ丸鋼棒3が挿通され、各螺合部4は両端の木口に外嵌した縦断面I字形で外形丸形のエンドキャップ19のネジ挿通孔(図外、挿通孔2と同等)に案内され、各螺合部4に螺合したナット6を締め込むことによって各ビーム7は単独に木製ビーム本体1の内部にプレストレスを発現させ、その状態で各支柱8の各段の一対のブラケット18間にエンドキャップ19をボルト、ナットで締結することで各ビーム7は支柱8に取り付けられ、最外端の支柱8ではそれぞれ各段のブラケット18に円筒状の端末キャップ20が接合されて成る。
後者のセンタービーム形式のものは、図12に示すように鋼製円形の支柱8に大径リング21で各段に外嵌しボルト、ナットで固定されるブラケット22の大径リング21の中心を通る水平軸心を軸心として大径リング21の外周に対向して一体に周設される一対の受け筒23が開口され、一方、それぞれの断面円形の木製ビーム本体1には両木口に渡って貫設された挿通孔2に丸鋼棒3が挿通され、両端部の螺合部4は両木口に外嵌したエンドキャップ19のネジ挿通孔に案内され、各螺合部4に螺合したナット6を締め込むことによって木製ビーム本体1の内部にプレストレスを発現させ、その状態で各エンドキャップ19の他端はそれぞれ対応するブラケット22の受け筒23に嵌着されてボルト、ナットで固定され、然る後に各ブラケット22の大径リング21が支柱8に外嵌され、要所でボルト、ナットによって固定される。両外端のブラケット22の受け筒23には円筒状の端末キャップ20が接合されて成る。
防護柵Cにおけるビーム7は、図13に示すように外形丸形や角状形等所要の曲率半径で曲げ加工されるとともに、挿通孔2を貫設した集成材からなる木製ビーム本体1に丸鋼棒3(主としてワイヤーケーブルが選択される。)を挿通し、両端部にエンドキャップ19が外嵌され、両螺合部4にナット6を螺合して締結し、円弧状に湾曲した形状でプレストレスを発現させたものも提供できる。
【実施例4】
【0010】
図14に示す防護柵Dについて説明すると、木製ビーム本体1は断面円形で両木口に渡って挿通孔2が貫設され、各木製ビーム本体1の各木口面に外嵌するコ字形断面の円筒状のエンドキャップ24のネジ挿通孔を通して挿通孔2に挿通される丸鋼棒3は、両端部に配設される螺合部4に螺合するナット6によって緊張されるが、このとき、図15に示すように、最外端の左方側のビーム7の木口面から挿通孔2と同心状に開口する大径の案内孔17に丸鋼棒3と一体の締結金具16が収められ、案内孔17の孔底に圧着され、他方の外端に配設される支柱29と中間部の支柱29や補助支柱25を介して各木製ビーム本体1に所要のプレストレスを発現させて成る。この状態で何れか一方(締結金具16のある側)に配設される支柱29を除き、各支柱29及び補助支柱25を地中に打設コンクリート26で固定する。
図14の分図(b)に示す補助支柱25は、支柱本体25aの左方の各半円弧部25bに木製ビーム本体1のビーム7の外周が適宜に係着され、幅方向中央の仕切り25cを挟んで底板25dの左右がアンカ−ボルト27にナット28で固定され、分図(c)に示す支柱29は支柱本体29aの左方の幅方向中央で一体に突出した受け金29bに丸鋼棒3を挿通する挿通孔2を貫設するとともに、補助支柱25と同様に仕切り29cを挟んで底板29dの左右がアンカーボルト27にナット28で固定される。
両外端の支柱29においては、螺合部4にナット6で共締めされたコ字形断面の円筒状のエンドキャップ24に外端が球面の端末キャップ30の内端が内嵌されビス止めされて成る。
【実施例5】
【0011】
図16に示す防護柵Eについて説明すると、木製ビーム本体1は縦断面矩形で支柱31及び補助支柱32の最上段に取着されるビーム7は、横長矩形の集成材からなる木製ビーム本体1と、両木口に渡って貫設される2本の挿通孔2と、挿通孔2に位相を合致させてネジ挿通孔或は挿通孔2を貫設して各木口に外嵌するコ字形断面の角筒状のエンドキャップ33とから成り、それ以降の各段に配設されるビーム7の木製ビーム本体1は縦断面正方形の集成材からなり、図16の分図(b)に示す鋼製の支柱31は、支柱本体31aの左方の幅方向中央にそれぞれ取り付ける各ビーム7の縦断面と同形状の受け金31bが一体に突設され、最上段の受け金31bには2個の挿通孔2が貫設され、中段下段に突設される受け金31bにはその中央に1個の挿通孔2が貫設され、両支柱31間に配設される補助支柱32には同分図(c)に示すように、その左方の最上段には最上段に係着されるビーム7の保持座としての横向きL状の切欠き32aを設け、中断下段にはそれより小なる横向き凹状の切欠き32bが配設されて成る。
何れか一方(本実施例5では左方)の外端に配設される支柱31に取り付けられるビーム7は、図17の分図(a)に示すように、木製ビーム本体1に貫設される挿通孔2の外端から同心状に大径の案内孔17を所要深さまで配設し、案内孔17の孔底には挿通孔2に挿通された丸鋼棒3に一体の締結金具16が係着され、丸鋼棒3の一端部の螺合部4にナット6を螺合して締め込むとともに、丸鋼棒3の他端の螺合部4には所要数のビーム7の挿通孔2を経て支柱31に突設した受け金31bの外面からナット6螺合され、締め込むことによって各支柱31を介してそのビーム7には所要のプレストレスが発現する。両外端の支柱31にはエンドキャップ33を介して端末キャップ34が取着され、前記の要領で要所の支柱31が打設コンクリートに固定され道路などの防護柵Eが構築される。
【実施例6】
【0012】
図18に示す防護柵Fについて説明すると、アウトサイドビーム形式で複数のビーム7に一括してプレストレスを発現させて耐久度を向上させるものであるが、支柱が特徴的である。
図20の分図(a)に示すように、防護柵の一端部では木製ビーム本体1に貫設される挿通孔2において、その外端から同心状に大径の案内孔17を所要深さまで配設し、案内孔17の孔底には挿通孔2に挿通された丸鋼棒3に一体の締結金具16が係着され、丸鋼棒3の外端部のネジを配設した螺合部4は、矩形断面の木製ビーム本体1の外端に外嵌するコ字形断面で角筒状のエンドキャップ35と、支柱36の支柱本体36aの外周溝36bに係合する平面視木槌状のブラケット37の柄部に相当する突出部37aと、突出部37aの外面にその底部を当接するコ字形断面で外端に有底角筒状の端末キャップ43を取着する角筒状の係合金具38(前記エンドキャップ35と同じ)の底部とにそれぞれ一連に貫設される挿通孔2より延出され、その延出部からナット6を螺合して締め込めば、エンドキャップ35を外嵌したビーム7、ブラケット37の突出部37a、係合金具38は共締めされるとともに、中間部での分図(b)に示すように各ビーム7も突出部37aにおいて丸鋼棒3を貫通した状態で支持されるから、他方の外端の支柱36(図外)において、螺合部4の延出部からナット6を螺合して締め込めば、エンドキャップ35を外嵌したビーム7、ブラケット37の突出部37a、外端に前記した端末キャップ43が取着される係合金具38が共締めされることは勿論のこと、分図(a)に示す支柱36は固定支柱であるからこの支柱36を除く他の浮動支柱36を介して各ビーム7には一括された状態で所要のプレストレスが発現する。プレストレス付与後に浮動状態の各支柱36は打設コンクリート26で固定される。
予め正確なスパンで各支柱の固定が図られる場合は、単独なビーム単位でプレストレスを発現させたビーム7を支柱に固定する方が現場作業の省力化となる。
このアウトサイドビーム形式の防護柵Fに使用される支柱36について詳述すると、図19に示すように支柱本体36aは横断面矩形の集成材からなる木製で中心部に上下端部にネジを螺設した芯部材39(パイプでも丸棒でもよい。)を嵌入し、上下に同一のエンドキャップ40を外嵌して上下のナット41で締め込みプレストレスを発現させるとともに、上下方向に3段に渡って四周に凹設した各外周溝36bには木槌状のブラケット37が係合され、その柄部の突出部37aの要所に丸鋼棒3の挿通孔2が貫設され、突出部37aはスポット溶着されてブラケット37が支柱本体36aの外周溝36bに確実に取着され、頂部にヘッドキャップ42が被蓋され、ビスで芯部材39の頂部に螺着される。
【実施例7】
【0013】
図21に示す防護柵Gについて説明すると、センタービーム形式で各ビーム7は独立してプレストレスが発現される。
支柱44の支柱本体44aは図19に示したものと同等の構成であるが、ブラケット45は前後に相互対称の一対のハット形で、支柱本体44aの外周溝44bに嵌着後、左右のツバ部45aがスポット溶着などで一体化され、芯部材46を介して上下のエンドキャップ47をナット41で締め込むことにより支柱本体44aにプレストレスを発現させ、頂面にヘッドキャップ42をビスで芯部材46の頂部に螺着被蓋して成る。
ビーム7は図22に示すように、断面矩形の木製ビーム本体1の両木口に渡って貫設された挿通孔2には両木口(外端)に外嵌されるI形断面で角筒状のエンドキャップ48の挿通孔を通して丸鋼棒3が挿通され、丸鋼棒3の両外端部にはネジを有する螺合部4が配設されてそれぞれのエンドキャップ48のウェブ15の外面から各螺合部4にナット6が螺合され、各ナット6を所要に締め込むことにより木製ビーム本体1の内部に所要のプレストレスが発現される。
このようにして成るビーム7は、支柱44のブラケット45のツバ部45aを挟んで添設される横向きU状のスペーサー49の各外面にエンドキャップ48の開口側内面を外嵌し、一連に連通したボルト孔にボルト50を挿通してナット50aで締結し、最外端では端末キャップ51の開口端で内部へのU状折り返し部51aの開口部を両ツバ部45aに外嵌し、一連に連通したボルト孔にボルト50を挿通し、ナット50aで締結して端末キャップ51を取着し、図21の分図(a)に示す防護柵9が要所に構築される。
【実施例8】
【0014】
図23に示す防護柵Hについて説明すると、アウトサイドビーム形式で図18で示した防護柵Fにおける木製ビーム本体1の縦断面矩形が縦断面円形となり、支柱本体36aの横断面矩形が横断面円形となったもので、図24に示すように、図20との対比からその部材構成及び配設される各ビーム7に一括して丸鋼棒3によりプレストレスを発現させる点で防護柵Fと同一であるから、部材構成における符号は防護柵Fに使用したものを用いその説明は省略する。
【実施例9】
【0015】
図25に示す防護柵Iについて説明すると、センタービーム形式で図21で示した防護柵Gにおける木製ビーム本体1の縦断面矩形から縦断面円形となり、支柱本体44aの横断面矩形から横断面円形となったもので、図26に示すように図22との対比からその部材構成及び配設される各ビーム7は各個に独立してプレストレスが発現し防護柵Gと同一であるから、部材構成における符号は防護柵Gに使用したものを用いその説明は省略する。
【実施例10】
【0016】
図27に示した防護柵Jについて説明すると、擁壁52に所要のスパンで立設されたH形鋼の支柱53、53間には、ビーム7がその両端に接合される横断面I形の角筒状のエンドキャップ54によって落とし込みで所要段数(本実施例10では5段)嵌入され、その頂面には角鋼のヘッドキャップ55が被蓋されて成る。
使用されるビーム7は図28に示すように、縦断面縦長矩形の集成材からなる木製ビーム本体1の両木口に渡って5本の挿通孔2が貫設され、両木口には挿通孔2と位相を等しくウェブ15に開口した挿通孔2を有するエンドキャップ54が外嵌され、両エンドキャップ54のウェブ15の外面から各挿通孔2に挿通された5本の丸鋼棒3の両外端部でネジを有する螺合部4は、ウェブ15の外面に延出されるから、その各螺合部4にナット6を螺合し、両外端の各ナット6を締め込むことにより、木製ビーム本体1の内部には所要のプレストレスが発現する。
木製ビーム本体1及び両エンドキャップ54に貫設する5本の挿通孔2の中で、中央の挿通孔2を大径にしてパイプを挿通し、パイプの両外端部にネジを螺設し、ネジにナットを螺合して締め上げ、木製ビーム本体1にプレストレスを発現させるとともに、各段のパイプに各支柱53を貫通してワイヤーケーブルを挿通し、防護柵Jの両端部に埋設される固定アンカーに該ワイヤーケーブルを緊結するなどで防護柵Jを強化して落石防止や雪崩防止などに対応する。
【0017】
また、図29に示したものは、木製ビーム7の高さ寸法を高くして集成材を板状に成形し、幅方向の両端に外面輪郭と相似形に断面積を縮小した嵌合部56を設けるとともに、両嵌合部56に渡って5段に挿通孔2を貫設し、両端の嵌合部56にそれぞれ横断面I形で全周に同幅のフランジ57を周設し、かつ前記挿通孔2と同位相の孔58をウェブに貫設したエンドキャップ59を嵌着し、分図(a)に示すように、各段の一端側の孔58から挿通孔2に挿通し、他端側の孔58へ突出させた丸鋼棒3の両端の螺合部4にナット6を螺合して締結した盤体aであり、図30に示したものは、前記と同様に木製ビーム7の背丈を高くして上下端の一面側に突出部60を設けて板状に成形し、両端に外面輪郭と相似形に断面積を縮小した嵌合部56を設けるとともに、両嵌合部に渡って5段に挿通孔2を貫設し、両嵌合部にそれぞれ横断面I形で全周に同幅のフランジ57を周設し、かつ前記挿通孔2と同位相の孔58を貫設したエンドキャップ61を嵌着し、前記と同様に挿通孔2に挿通され、その両端を孔58から突出した丸鋼棒3の螺合部4にナット6を螺合して締結し、分図(a)の如く盤体bを形成したものである。さらに、図31に示したものは、前記と同様に木製ビーム7の背丈を高くして集成材を板状に成形するとともに、その一面に波形の凹凸部62を形成し、幅方向の両端には前記と同様に外面輪郭と相似形に断面積を縮小した嵌合部56を設けるとともに、両嵌合部56に渡って分図(b)に示すように5段に挿通孔2を設け、両嵌合部56にそれぞれ横断面I形で全周に一面側を波形とした同幅のフランジ57を周設し、かつ前記挿通孔2と同位相の孔58をウェブに貫設したエンドキャップ63を嵌着し、前記と同様に挿通孔2に挿通され、その両端を孔58から突出した丸鋼棒3の螺合部4にナット6を螺合して締結し、分図(a)の如く盤体cを形成したものである。
なお、前記の盤体a乃至cにおいて、各段の挿通孔2の間で分断された形状の木製ビーム7と同様の分割板(図外)を積層して各盤体a乃至cを形成することは、勿論可能であるが、床版として使用する際には積層間を密に接合することが要求される。
【0018】
このようにして成る盤体a乃至cの使用例に関し、盤体aの使用例で説明すると、図32に示すように盤体aは落石や落雪を防止する防護柵Kとして使用され、分図(b)に示す擁壁52に立設された支柱53は図33に示すように横断面I形で左右の各内溝64の間に盤体aの両端が収まるスパンで配設され、工場生産された各盤体aは現場の支柱53間に収めるだけの簡易な作業で省力的に据付けされ、図32の分図(a)に示すようにその頂面にヘッドキャップ55が被せられて防護柵Kが構築される。なお、各盤体a乃至cにおいて、その正面幅寸法、高さ寸法及び奥行(厚さ)寸法を統一すれば、擁壁52に立設された支柱53に対して互換性を有して対応できることになる。
このほか、各盤体a乃至cは床版としても利用され、二階以上のデッキプレートに使用すれば下面がそのまま天井材となる。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明の防護柵は、プレストレスが発現される木製ビーム本体が集成材からなるので、間伐材や端材の有効利用に資するほか、緑地環境に適合して自然景観に融合することから需要が見込まれ木材関連業界や道路建設業界を活性化する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】防護柵Aの部分正面図。
【図2】図1のヘッドキャップ10を外した状態の平面図。
【図3】木製ビーム7の説明図で、(a)はその平面図、(b)はその正面図。
【図4】防護柵A1の部分正面図。
【図5】支柱の説明図で、(a)は支柱8の斜視図、(b)は補助支柱12の斜視図。
【図6】防護柵Bの部分正面図。
【図7】図6の平面図。
【図8】図7の左端部の要部を破断した拡大部分説明図。
【図9】図6の左端部の部分拡大正面図。
【図10】防護柵Cの説明図で、(a)はその部分正面図、(b)はアウトサイドビーム形式の場合の一側面図、(c)はセンタービーム形式の場合の一側面図。
【図11】図10の左部のビーム7を一部省略した拡大部分横断面図。
【図12】センタービーム形式の場合の支柱8回りの部分拡大横断面図。
【図13】ビーム7の一形態を示す説明用平面図。
【図14】防護柵Dの説明図で、(a)はその部分正面図、(b)は補助支柱25の一側面図、(c)は支柱29の一側面図。
【図15】図14の左端部の拡大部分横断面図。
【図16】防護柵Eの説明図で、(a)はその部分正面図、(b)は支柱31の要部の一側面図、(c)は補助支柱32の要部の一側面図。
【図17】図16の左端部の要部を破断した拡大部分横断面図で、(a)は端部説明図、(b)は中間部説明図。
【図18】防護柵Fの構築状態の部分説明図で、(a)はその部分正面図、(b)は支柱36の埋設状態の一側面図。
【図19】図18の分図(b)の支柱36のA−A矢視断面図。
【図20】図18のビーム7の一部を省略した拡大部分横断面図で、(a)は端部説明図、(b)は中間部の説明図。
【図21】防護柵Gの説明図で、(a)はその部分正面図、(b)は支柱44の埋設部を破断した一側部縦断面図、(c)は支柱44の縦断面図。
【図22】図21のビーム7の一部を省略した拡大部分横断面図。
【図23】防護柵Hのアウトサイドビーム形式の説明図で、(a)はその部分正面図、(b)は支柱36の埋設部を破断したその一側面図。
【図24】図23のビーム7の一部を省略した拡大部分横断面図。
【図25】防護柵Iの説明用部分正面図。
【図26】図25のビーム7の一部を省略した拡大部分横断面図。
【図27】防護柵Jの説明図で、(a)はその部分正面図、(b)はその一側部の部分縦断面図。
【図28】図27の分図(a)のビーム7の一部を省略した拡大部分横断面図。
【図29】盤体aの説明図で、(a)はその一部を破断した正面図、(b)はその右側面図。
【図30】盤体bの説明図で、(a)はその正面図、(b)はその右側面図。
【図31】盤体cの説明図で、(a)はその正面図、(b)はその右側面図。
【図32】防護柵Kの説明図で、(a)はその部分正面図、(b)はその一側部の部分縦断面図。
【図33】図32の分図(a)の拡大部分横断面図。
【符号の説明】
【0021】
1:木製ビーム本体
2:挿通孔
3:丸鋼棒
4:螺合部
5:エンドキャップ
6:ナット
7:木製ビーム
8:支柱
9:段差部
10:ヘッドキャップ
11:巻袖
12:補助支柱
13:嵌合溝
14:エンドキャップ
15:ウェブ
16:締結金具
17:案内孔
18:ブラケット
19:エンドキャップ
20:端末キャップ
21:大径リング
22:ブラケット
23:受け筒
24:エンドキャップ
25:補助支柱
26:打設コンクリート
27:アンカーボルト
28:ナット
29:支柱
30:端末キャップ
31:支柱
32:補助支柱
33:エンドキャップ
34:端末キャップ
35:エンドキャップ
36:支柱
37:ブラケット
38:係合金具
39:芯部材
40:エンドキャップ
41:ナット
42:ヘッドキャップ
43:端末キャップ
44:支柱
45:ブラケット
46:芯部材
47:エンドキャップ
48:エンドキャップ
49:スペーサー
50:ボルト
51:端末キャップ
52:擁壁
53:支柱
54:エンドキャップ
55:ヘッドキャップ
56:嵌合部
57:フランジ
58:孔
59:エンドキャップ
60:突出部
61:エンドキャップ
62:凹凸部
63:エンドキャップ
64:内溝
A乃至K:防護柵
a乃至c:盤体
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路の路肩や車道と歩道との境界などに構築される防護柵に関する。
【背景技術】
【0002】
木材製の緩衝材に補強材を挿通して防護柵の破損の保護と、木材の老朽化に備える発明が、特開平8−326023号公報(特許文献1)に開示され、前記と同様の目的であるが木材製の緩衝材を中抜きする手間を省いて緩衝材の裏側に設けた横溝に補強材を挿入した防護柵の発明が、特開平9−88026号公報(特許文献2)に開示されている。
特許文献1、2共に緩衝材に予めプレストレスを発現させるという技術思想ではないので、緩衝材に自動車事故などによる外力が作用したときは、緩衝材が損壊後補強材で受け止めて搭乗者や車両の受ける衝撃を回避または緩和するもので、外力作用時に緩衝材の衝撃応力が緩和され、さらには緩衝材と補強材とが一体となって抵抗するものでないからビーム自体の耐久度に乏しいものである。
このほか、木材の乾燥、膨潤による寸法変化に追従できないため、乾燥時の緩みが老朽化を早める一因となっている。
【特許文献1】特開平8−326023号公報
【特許文献2】特開平9−88026号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、木質による景観美を確保しつつ、耐久度の高い防護柵を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の請求項1に記載した防護柵は、所要スパンで立設される支柱間に木製ビームを取り付け、該木製ビームに補強材を挿通して成る防護柵において、
前記補強材が所要数の引張材であって各木製ビームに緊張手段を介してプレストレスを発現させて成る。
請求項2に記載した防護柵は、請求項1記載の防護柵において、
前記各支柱間に配設される木製ビームの各個が、前記引張材によって単独にプレストレスを付与されて成る。
請求項3に記載した防護柵は、請求項1又は2に記載した防護柵において、
前記木製ビームが集成材から成る。
【発明の効果】
【0005】
木製ビームは防護柵として配設された状態では、それぞれに圧縮応力としてのプレストレスが発現した状態であるから、自動車の衝突事故や土砂崩れ或は雪崩などの外力が作用すると、その外力が木製ビーム本体の断面に引張応力を作用させるから内部応力が解放される状態でありながら、内部に挿通された補強材がその引張応力に対応するから、木材へのダメージを緩和しつつ、木製ビーム本体と補強材との両者で外力に対応して耐久度を向上させるとともに、木材の膨張収縮に対応して隙間なくエンドキャップに接合されるから、木口からの雨水や融雪水などの浸入による老朽化を防止できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
各個の木製ビームの両木口にそれぞれエンドキャップを嵌着する場合に、各木製ビーム毎にプレストレスを発現させるものから、複数の木製ビームに一括してプレストレスを発現させるものまで提案される。木製ビームを支持する支柱は、木製支柱や鋼製支柱で提供され、木製支柱の場合は、エンドキャップを接合するためのブラケットを周設する外周溝が形成され、上下端に嵌着するエンドキャップを介して木製支柱に挿通するパイプ又はアンカーボルトにナットを緊締することによりプレストレスを発現させる。鋼製支柱の場合は、エンドキャップを接合するブラケットを要所に溶着する。木製ビームは木材の集成材より成るものとされ、複数の木製ビームを支柱に取り付ける場合に各木製ビームの断面が同一のものから、上端部に取り付けられる木製ビームの断面を他の木製ビームに比して大断面のものまで選択される。鉛直面内での上下方向の勾配面に配設される木製ビームは、端面の上下方向の加工を勾配に適応させればよく、コーナに対しては直線的なものでは平面上の端面を所要のコーナ角度に適応させて加工することによって対応でき、円弧状のものではスパンを短くすれば曲率の程度によっては対応できる。
【実施例1】
【0007】
本発明の防護柵Aを実施例により説明すると、図3に示すように、集成材からなる縦長矩形断面形状で所要長さに形成された木製ビーム本体1は、左右の木口に渡って上下に所要径の2本の挿通孔2が貫設され、各挿通孔2には引張材としての丸鋼棒3が挿通され、丸鋼棒3の左右端部には所要長さに渡ってネジの螺設された螺合部4が配設され、各木口に当接されたコ字形鋼製のエンドキャップ5はネジ挿通孔(図外)に螺合部4を案内し、両螺合部4に螺合したナット6を締め込むことによって木製ビーム本体1の内部に圧縮応力としてのプレストレスが発現し、所要のプレストレス状態(トルクレンチの締結トルクで確認できる。)で木製ビーム(以下、単にビームとする。)7が構成される。図5の分図(a)に示す鋼製の支柱8は平面ロ字形で所要高さの支柱本体8aの頂面に平面I形で所要高さの受け部8bを一体にして成り、ビーム7の取り付け間隔で地中に埋設される。各ビーム7にはエンドキャップ5が各支柱の受け部8bの溝に嵌着され、その自重は支柱本体8aの頂面に支持され、安定した姿勢で受け部8bとエンドキャップ5が溶着され、木製ビーム本体1の上面とエンドキャップ5の上端間の段差部9に鋼製のヘッドキャップ10が嵌着され、受け部8bの上端にビス止めされる。最外端側(本実施例1では左端側のみ示す。)の支柱8の外端には図2に示すように、内側に円弧状に加工された巻袖11がボルト、ナットで接合され、図1に示すように道路の路肩や車道と歩道との境界等に構築される。
図4に示す防護柵A1は、防護柵Aにおいて、木製ビーム本体1の長さを略倍近く長くしたもので、図5の分図(b)に示す支柱本体8aの頂面に突起8cを突設した補助支柱12で木製ビーム本体1の中間部をその下面の長手方向に沿って欠切した嵌合溝13に突起8cを嵌着して支持したものである。
【実施例2】
【0008】
図6、図7に示す防護柵Bについて説明すると、図5(a)に示す支柱8、8間に接合される各ビーム7は、図8に示すように木製ビーム本体1の両端の木口にコ字形鋼製のエンドキャップ14が外嵌され、各木製ビーム本体1の左右の木口に渡る上下に図9に示すように2本の挿通孔2が貫設される。防護柵Bは複数個のビーム7を一括して締結することにより各ビーム7にプレストレスを発現させるものであるから、挿通孔2に挿通される丸鋼棒3は両最外端の各支柱8の受け部8bのウェブ15の外面に及んでいる。したがって、両外端側に螺合部4が配設され各エンドキャップ14と受け部8bのウェブ15に丸鋼棒3の挿通孔2が貫設される。そして、最外端の何れか一方(本実施例2では左方)の木製ビーム本体1では、外端から所要長さに渡って挿通孔2より太い締結金具16の案内孔17が開口される。したがって、各挿通孔2に挿通される丸鋼棒3の左方の案内孔17では締結金具16が一体にされ、左右端の支柱8の受け部8bでのウェブ15の外面から螺合部4にナット6が螺合され、右端側のナット6を締め込むと左方の締結金具16が案内孔17の底面に圧着し、その状態で左方のナット6を締め込めば、左端の支柱8を除く仮埋設状態の他の支柱8を介して各木製ビーム本体1は一様に圧縮されて所要のプレストレスが発現される。両外端側の支柱8の外端には巻袖11が接合されて前記と同様の所要個所に構築される。
【実施例3】
【0009】
図10に示す防護柵Cについて説明すると、支柱8は図10の分図(b)に示すアウトサイドビーム形式のものと、同分図(c)に示すセンタービーム形式のものが提供される。前者のアウトサイドビーム形式のものは図11にも示すように、鋼製円形の支柱8の一側に所要段数(本実施例3では3段)に渡って上下一対のブラケット18を張り出し、一方、ビーム7は断面円形の木製ビーム本体1の左右の木口に渡って貫設した挿通孔2に、両端部にネジを螺設した螺合部4をもつ丸鋼棒3が挿通され、各螺合部4は両端の木口に外嵌した縦断面I字形で外形丸形のエンドキャップ19のネジ挿通孔(図外、挿通孔2と同等)に案内され、各螺合部4に螺合したナット6を締め込むことによって各ビーム7は単独に木製ビーム本体1の内部にプレストレスを発現させ、その状態で各支柱8の各段の一対のブラケット18間にエンドキャップ19をボルト、ナットで締結することで各ビーム7は支柱8に取り付けられ、最外端の支柱8ではそれぞれ各段のブラケット18に円筒状の端末キャップ20が接合されて成る。
後者のセンタービーム形式のものは、図12に示すように鋼製円形の支柱8に大径リング21で各段に外嵌しボルト、ナットで固定されるブラケット22の大径リング21の中心を通る水平軸心を軸心として大径リング21の外周に対向して一体に周設される一対の受け筒23が開口され、一方、それぞれの断面円形の木製ビーム本体1には両木口に渡って貫設された挿通孔2に丸鋼棒3が挿通され、両端部の螺合部4は両木口に外嵌したエンドキャップ19のネジ挿通孔に案内され、各螺合部4に螺合したナット6を締め込むことによって木製ビーム本体1の内部にプレストレスを発現させ、その状態で各エンドキャップ19の他端はそれぞれ対応するブラケット22の受け筒23に嵌着されてボルト、ナットで固定され、然る後に各ブラケット22の大径リング21が支柱8に外嵌され、要所でボルト、ナットによって固定される。両外端のブラケット22の受け筒23には円筒状の端末キャップ20が接合されて成る。
防護柵Cにおけるビーム7は、図13に示すように外形丸形や角状形等所要の曲率半径で曲げ加工されるとともに、挿通孔2を貫設した集成材からなる木製ビーム本体1に丸鋼棒3(主としてワイヤーケーブルが選択される。)を挿通し、両端部にエンドキャップ19が外嵌され、両螺合部4にナット6を螺合して締結し、円弧状に湾曲した形状でプレストレスを発現させたものも提供できる。
【実施例4】
【0010】
図14に示す防護柵Dについて説明すると、木製ビーム本体1は断面円形で両木口に渡って挿通孔2が貫設され、各木製ビーム本体1の各木口面に外嵌するコ字形断面の円筒状のエンドキャップ24のネジ挿通孔を通して挿通孔2に挿通される丸鋼棒3は、両端部に配設される螺合部4に螺合するナット6によって緊張されるが、このとき、図15に示すように、最外端の左方側のビーム7の木口面から挿通孔2と同心状に開口する大径の案内孔17に丸鋼棒3と一体の締結金具16が収められ、案内孔17の孔底に圧着され、他方の外端に配設される支柱29と中間部の支柱29や補助支柱25を介して各木製ビーム本体1に所要のプレストレスを発現させて成る。この状態で何れか一方(締結金具16のある側)に配設される支柱29を除き、各支柱29及び補助支柱25を地中に打設コンクリート26で固定する。
図14の分図(b)に示す補助支柱25は、支柱本体25aの左方の各半円弧部25bに木製ビーム本体1のビーム7の外周が適宜に係着され、幅方向中央の仕切り25cを挟んで底板25dの左右がアンカ−ボルト27にナット28で固定され、分図(c)に示す支柱29は支柱本体29aの左方の幅方向中央で一体に突出した受け金29bに丸鋼棒3を挿通する挿通孔2を貫設するとともに、補助支柱25と同様に仕切り29cを挟んで底板29dの左右がアンカーボルト27にナット28で固定される。
両外端の支柱29においては、螺合部4にナット6で共締めされたコ字形断面の円筒状のエンドキャップ24に外端が球面の端末キャップ30の内端が内嵌されビス止めされて成る。
【実施例5】
【0011】
図16に示す防護柵Eについて説明すると、木製ビーム本体1は縦断面矩形で支柱31及び補助支柱32の最上段に取着されるビーム7は、横長矩形の集成材からなる木製ビーム本体1と、両木口に渡って貫設される2本の挿通孔2と、挿通孔2に位相を合致させてネジ挿通孔或は挿通孔2を貫設して各木口に外嵌するコ字形断面の角筒状のエンドキャップ33とから成り、それ以降の各段に配設されるビーム7の木製ビーム本体1は縦断面正方形の集成材からなり、図16の分図(b)に示す鋼製の支柱31は、支柱本体31aの左方の幅方向中央にそれぞれ取り付ける各ビーム7の縦断面と同形状の受け金31bが一体に突設され、最上段の受け金31bには2個の挿通孔2が貫設され、中段下段に突設される受け金31bにはその中央に1個の挿通孔2が貫設され、両支柱31間に配設される補助支柱32には同分図(c)に示すように、その左方の最上段には最上段に係着されるビーム7の保持座としての横向きL状の切欠き32aを設け、中断下段にはそれより小なる横向き凹状の切欠き32bが配設されて成る。
何れか一方(本実施例5では左方)の外端に配設される支柱31に取り付けられるビーム7は、図17の分図(a)に示すように、木製ビーム本体1に貫設される挿通孔2の外端から同心状に大径の案内孔17を所要深さまで配設し、案内孔17の孔底には挿通孔2に挿通された丸鋼棒3に一体の締結金具16が係着され、丸鋼棒3の一端部の螺合部4にナット6を螺合して締め込むとともに、丸鋼棒3の他端の螺合部4には所要数のビーム7の挿通孔2を経て支柱31に突設した受け金31bの外面からナット6螺合され、締め込むことによって各支柱31を介してそのビーム7には所要のプレストレスが発現する。両外端の支柱31にはエンドキャップ33を介して端末キャップ34が取着され、前記の要領で要所の支柱31が打設コンクリートに固定され道路などの防護柵Eが構築される。
【実施例6】
【0012】
図18に示す防護柵Fについて説明すると、アウトサイドビーム形式で複数のビーム7に一括してプレストレスを発現させて耐久度を向上させるものであるが、支柱が特徴的である。
図20の分図(a)に示すように、防護柵の一端部では木製ビーム本体1に貫設される挿通孔2において、その外端から同心状に大径の案内孔17を所要深さまで配設し、案内孔17の孔底には挿通孔2に挿通された丸鋼棒3に一体の締結金具16が係着され、丸鋼棒3の外端部のネジを配設した螺合部4は、矩形断面の木製ビーム本体1の外端に外嵌するコ字形断面で角筒状のエンドキャップ35と、支柱36の支柱本体36aの外周溝36bに係合する平面視木槌状のブラケット37の柄部に相当する突出部37aと、突出部37aの外面にその底部を当接するコ字形断面で外端に有底角筒状の端末キャップ43を取着する角筒状の係合金具38(前記エンドキャップ35と同じ)の底部とにそれぞれ一連に貫設される挿通孔2より延出され、その延出部からナット6を螺合して締め込めば、エンドキャップ35を外嵌したビーム7、ブラケット37の突出部37a、係合金具38は共締めされるとともに、中間部での分図(b)に示すように各ビーム7も突出部37aにおいて丸鋼棒3を貫通した状態で支持されるから、他方の外端の支柱36(図外)において、螺合部4の延出部からナット6を螺合して締め込めば、エンドキャップ35を外嵌したビーム7、ブラケット37の突出部37a、外端に前記した端末キャップ43が取着される係合金具38が共締めされることは勿論のこと、分図(a)に示す支柱36は固定支柱であるからこの支柱36を除く他の浮動支柱36を介して各ビーム7には一括された状態で所要のプレストレスが発現する。プレストレス付与後に浮動状態の各支柱36は打設コンクリート26で固定される。
予め正確なスパンで各支柱の固定が図られる場合は、単独なビーム単位でプレストレスを発現させたビーム7を支柱に固定する方が現場作業の省力化となる。
このアウトサイドビーム形式の防護柵Fに使用される支柱36について詳述すると、図19に示すように支柱本体36aは横断面矩形の集成材からなる木製で中心部に上下端部にネジを螺設した芯部材39(パイプでも丸棒でもよい。)を嵌入し、上下に同一のエンドキャップ40を外嵌して上下のナット41で締め込みプレストレスを発現させるとともに、上下方向に3段に渡って四周に凹設した各外周溝36bには木槌状のブラケット37が係合され、その柄部の突出部37aの要所に丸鋼棒3の挿通孔2が貫設され、突出部37aはスポット溶着されてブラケット37が支柱本体36aの外周溝36bに確実に取着され、頂部にヘッドキャップ42が被蓋され、ビスで芯部材39の頂部に螺着される。
【実施例7】
【0013】
図21に示す防護柵Gについて説明すると、センタービーム形式で各ビーム7は独立してプレストレスが発現される。
支柱44の支柱本体44aは図19に示したものと同等の構成であるが、ブラケット45は前後に相互対称の一対のハット形で、支柱本体44aの外周溝44bに嵌着後、左右のツバ部45aがスポット溶着などで一体化され、芯部材46を介して上下のエンドキャップ47をナット41で締め込むことにより支柱本体44aにプレストレスを発現させ、頂面にヘッドキャップ42をビスで芯部材46の頂部に螺着被蓋して成る。
ビーム7は図22に示すように、断面矩形の木製ビーム本体1の両木口に渡って貫設された挿通孔2には両木口(外端)に外嵌されるI形断面で角筒状のエンドキャップ48の挿通孔を通して丸鋼棒3が挿通され、丸鋼棒3の両外端部にはネジを有する螺合部4が配設されてそれぞれのエンドキャップ48のウェブ15の外面から各螺合部4にナット6が螺合され、各ナット6を所要に締め込むことにより木製ビーム本体1の内部に所要のプレストレスが発現される。
このようにして成るビーム7は、支柱44のブラケット45のツバ部45aを挟んで添設される横向きU状のスペーサー49の各外面にエンドキャップ48の開口側内面を外嵌し、一連に連通したボルト孔にボルト50を挿通してナット50aで締結し、最外端では端末キャップ51の開口端で内部へのU状折り返し部51aの開口部を両ツバ部45aに外嵌し、一連に連通したボルト孔にボルト50を挿通し、ナット50aで締結して端末キャップ51を取着し、図21の分図(a)に示す防護柵9が要所に構築される。
【実施例8】
【0014】
図23に示す防護柵Hについて説明すると、アウトサイドビーム形式で図18で示した防護柵Fにおける木製ビーム本体1の縦断面矩形が縦断面円形となり、支柱本体36aの横断面矩形が横断面円形となったもので、図24に示すように、図20との対比からその部材構成及び配設される各ビーム7に一括して丸鋼棒3によりプレストレスを発現させる点で防護柵Fと同一であるから、部材構成における符号は防護柵Fに使用したものを用いその説明は省略する。
【実施例9】
【0015】
図25に示す防護柵Iについて説明すると、センタービーム形式で図21で示した防護柵Gにおける木製ビーム本体1の縦断面矩形から縦断面円形となり、支柱本体44aの横断面矩形から横断面円形となったもので、図26に示すように図22との対比からその部材構成及び配設される各ビーム7は各個に独立してプレストレスが発現し防護柵Gと同一であるから、部材構成における符号は防護柵Gに使用したものを用いその説明は省略する。
【実施例10】
【0016】
図27に示した防護柵Jについて説明すると、擁壁52に所要のスパンで立設されたH形鋼の支柱53、53間には、ビーム7がその両端に接合される横断面I形の角筒状のエンドキャップ54によって落とし込みで所要段数(本実施例10では5段)嵌入され、その頂面には角鋼のヘッドキャップ55が被蓋されて成る。
使用されるビーム7は図28に示すように、縦断面縦長矩形の集成材からなる木製ビーム本体1の両木口に渡って5本の挿通孔2が貫設され、両木口には挿通孔2と位相を等しくウェブ15に開口した挿通孔2を有するエンドキャップ54が外嵌され、両エンドキャップ54のウェブ15の外面から各挿通孔2に挿通された5本の丸鋼棒3の両外端部でネジを有する螺合部4は、ウェブ15の外面に延出されるから、その各螺合部4にナット6を螺合し、両外端の各ナット6を締め込むことにより、木製ビーム本体1の内部には所要のプレストレスが発現する。
木製ビーム本体1及び両エンドキャップ54に貫設する5本の挿通孔2の中で、中央の挿通孔2を大径にしてパイプを挿通し、パイプの両外端部にネジを螺設し、ネジにナットを螺合して締め上げ、木製ビーム本体1にプレストレスを発現させるとともに、各段のパイプに各支柱53を貫通してワイヤーケーブルを挿通し、防護柵Jの両端部に埋設される固定アンカーに該ワイヤーケーブルを緊結するなどで防護柵Jを強化して落石防止や雪崩防止などに対応する。
【0017】
また、図29に示したものは、木製ビーム7の高さ寸法を高くして集成材を板状に成形し、幅方向の両端に外面輪郭と相似形に断面積を縮小した嵌合部56を設けるとともに、両嵌合部56に渡って5段に挿通孔2を貫設し、両端の嵌合部56にそれぞれ横断面I形で全周に同幅のフランジ57を周設し、かつ前記挿通孔2と同位相の孔58をウェブに貫設したエンドキャップ59を嵌着し、分図(a)に示すように、各段の一端側の孔58から挿通孔2に挿通し、他端側の孔58へ突出させた丸鋼棒3の両端の螺合部4にナット6を螺合して締結した盤体aであり、図30に示したものは、前記と同様に木製ビーム7の背丈を高くして上下端の一面側に突出部60を設けて板状に成形し、両端に外面輪郭と相似形に断面積を縮小した嵌合部56を設けるとともに、両嵌合部に渡って5段に挿通孔2を貫設し、両嵌合部にそれぞれ横断面I形で全周に同幅のフランジ57を周設し、かつ前記挿通孔2と同位相の孔58を貫設したエンドキャップ61を嵌着し、前記と同様に挿通孔2に挿通され、その両端を孔58から突出した丸鋼棒3の螺合部4にナット6を螺合して締結し、分図(a)の如く盤体bを形成したものである。さらに、図31に示したものは、前記と同様に木製ビーム7の背丈を高くして集成材を板状に成形するとともに、その一面に波形の凹凸部62を形成し、幅方向の両端には前記と同様に外面輪郭と相似形に断面積を縮小した嵌合部56を設けるとともに、両嵌合部56に渡って分図(b)に示すように5段に挿通孔2を設け、両嵌合部56にそれぞれ横断面I形で全周に一面側を波形とした同幅のフランジ57を周設し、かつ前記挿通孔2と同位相の孔58をウェブに貫設したエンドキャップ63を嵌着し、前記と同様に挿通孔2に挿通され、その両端を孔58から突出した丸鋼棒3の螺合部4にナット6を螺合して締結し、分図(a)の如く盤体cを形成したものである。
なお、前記の盤体a乃至cにおいて、各段の挿通孔2の間で分断された形状の木製ビーム7と同様の分割板(図外)を積層して各盤体a乃至cを形成することは、勿論可能であるが、床版として使用する際には積層間を密に接合することが要求される。
【0018】
このようにして成る盤体a乃至cの使用例に関し、盤体aの使用例で説明すると、図32に示すように盤体aは落石や落雪を防止する防護柵Kとして使用され、分図(b)に示す擁壁52に立設された支柱53は図33に示すように横断面I形で左右の各内溝64の間に盤体aの両端が収まるスパンで配設され、工場生産された各盤体aは現場の支柱53間に収めるだけの簡易な作業で省力的に据付けされ、図32の分図(a)に示すようにその頂面にヘッドキャップ55が被せられて防護柵Kが構築される。なお、各盤体a乃至cにおいて、その正面幅寸法、高さ寸法及び奥行(厚さ)寸法を統一すれば、擁壁52に立設された支柱53に対して互換性を有して対応できることになる。
このほか、各盤体a乃至cは床版としても利用され、二階以上のデッキプレートに使用すれば下面がそのまま天井材となる。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明の防護柵は、プレストレスが発現される木製ビーム本体が集成材からなるので、間伐材や端材の有効利用に資するほか、緑地環境に適合して自然景観に融合することから需要が見込まれ木材関連業界や道路建設業界を活性化する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】防護柵Aの部分正面図。
【図2】図1のヘッドキャップ10を外した状態の平面図。
【図3】木製ビーム7の説明図で、(a)はその平面図、(b)はその正面図。
【図4】防護柵A1の部分正面図。
【図5】支柱の説明図で、(a)は支柱8の斜視図、(b)は補助支柱12の斜視図。
【図6】防護柵Bの部分正面図。
【図7】図6の平面図。
【図8】図7の左端部の要部を破断した拡大部分説明図。
【図9】図6の左端部の部分拡大正面図。
【図10】防護柵Cの説明図で、(a)はその部分正面図、(b)はアウトサイドビーム形式の場合の一側面図、(c)はセンタービーム形式の場合の一側面図。
【図11】図10の左部のビーム7を一部省略した拡大部分横断面図。
【図12】センタービーム形式の場合の支柱8回りの部分拡大横断面図。
【図13】ビーム7の一形態を示す説明用平面図。
【図14】防護柵Dの説明図で、(a)はその部分正面図、(b)は補助支柱25の一側面図、(c)は支柱29の一側面図。
【図15】図14の左端部の拡大部分横断面図。
【図16】防護柵Eの説明図で、(a)はその部分正面図、(b)は支柱31の要部の一側面図、(c)は補助支柱32の要部の一側面図。
【図17】図16の左端部の要部を破断した拡大部分横断面図で、(a)は端部説明図、(b)は中間部説明図。
【図18】防護柵Fの構築状態の部分説明図で、(a)はその部分正面図、(b)は支柱36の埋設状態の一側面図。
【図19】図18の分図(b)の支柱36のA−A矢視断面図。
【図20】図18のビーム7の一部を省略した拡大部分横断面図で、(a)は端部説明図、(b)は中間部の説明図。
【図21】防護柵Gの説明図で、(a)はその部分正面図、(b)は支柱44の埋設部を破断した一側部縦断面図、(c)は支柱44の縦断面図。
【図22】図21のビーム7の一部を省略した拡大部分横断面図。
【図23】防護柵Hのアウトサイドビーム形式の説明図で、(a)はその部分正面図、(b)は支柱36の埋設部を破断したその一側面図。
【図24】図23のビーム7の一部を省略した拡大部分横断面図。
【図25】防護柵Iの説明用部分正面図。
【図26】図25のビーム7の一部を省略した拡大部分横断面図。
【図27】防護柵Jの説明図で、(a)はその部分正面図、(b)はその一側部の部分縦断面図。
【図28】図27の分図(a)のビーム7の一部を省略した拡大部分横断面図。
【図29】盤体aの説明図で、(a)はその一部を破断した正面図、(b)はその右側面図。
【図30】盤体bの説明図で、(a)はその正面図、(b)はその右側面図。
【図31】盤体cの説明図で、(a)はその正面図、(b)はその右側面図。
【図32】防護柵Kの説明図で、(a)はその部分正面図、(b)はその一側部の部分縦断面図。
【図33】図32の分図(a)の拡大部分横断面図。
【符号の説明】
【0021】
1:木製ビーム本体
2:挿通孔
3:丸鋼棒
4:螺合部
5:エンドキャップ
6:ナット
7:木製ビーム
8:支柱
9:段差部
10:ヘッドキャップ
11:巻袖
12:補助支柱
13:嵌合溝
14:エンドキャップ
15:ウェブ
16:締結金具
17:案内孔
18:ブラケット
19:エンドキャップ
20:端末キャップ
21:大径リング
22:ブラケット
23:受け筒
24:エンドキャップ
25:補助支柱
26:打設コンクリート
27:アンカーボルト
28:ナット
29:支柱
30:端末キャップ
31:支柱
32:補助支柱
33:エンドキャップ
34:端末キャップ
35:エンドキャップ
36:支柱
37:ブラケット
38:係合金具
39:芯部材
40:エンドキャップ
41:ナット
42:ヘッドキャップ
43:端末キャップ
44:支柱
45:ブラケット
46:芯部材
47:エンドキャップ
48:エンドキャップ
49:スペーサー
50:ボルト
51:端末キャップ
52:擁壁
53:支柱
54:エンドキャップ
55:ヘッドキャップ
56:嵌合部
57:フランジ
58:孔
59:エンドキャップ
60:突出部
61:エンドキャップ
62:凹凸部
63:エンドキャップ
64:内溝
A乃至K:防護柵
a乃至c:盤体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所要スパンで立設される各支柱間に木製ビームを取り付け、該木製ビームに補強材を挿通して成る防護柵において、
前記補強材が所要数の引張材にして各木製ビームに緊張手段を介してプレストレスを発現させて成る防護柵。
【請求項2】
前記各支柱間に配設される木製ビームの各個が、前記引張材によって単独にプレストレスを付与されて成る請求項1記載の防護柵。
【請求項3】
前記木製ビームが集成材から成る請求項1又は2記載の防護柵。
【請求項1】
所要スパンで立設される各支柱間に木製ビームを取り付け、該木製ビームに補強材を挿通して成る防護柵において、
前記補強材が所要数の引張材にして各木製ビームに緊張手段を介してプレストレスを発現させて成る防護柵。
【請求項2】
前記各支柱間に配設される木製ビームの各個が、前記引張材によって単独にプレストレスを付与されて成る請求項1記載の防護柵。
【請求項3】
前記木製ビームが集成材から成る請求項1又は2記載の防護柵。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【公開番号】特開2006−328633(P2006−328633A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−149006(P2005−149006)
【出願日】平成17年5月23日(2005.5.23)
【出願人】(503317304)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年5月23日(2005.5.23)
【出願人】(503317304)
【Fターム(参考)】
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