説明

集中型のデータストアを利用してインターネット電話のマネージドサービスを提供するための方法、及びシステム

アプローチは、パケット化音声伝送を支援するために、ドメイン間の横断を提供する。サービスプロバイダによって維持される集中型のデータストアは、1つ以上のユーザ識別名、及び関連する電話番号を格納する。集中型のデータストアは、同様に、ユーザ識別名に対応する1つ以上の通信路を含む経路指定情報を格納する。ここで、経路指定情報は、ユーザに対する呼を確立するためのデータ経路または回線交換経路を含む。データストアは、電話番号に対して呼を確立する要求に応答して、呼を確立するために使用する経路指定情報を検索する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
様々な実施例による本発明は、通信に関係すると共に、更に特に、異なるドメインを横断するパケット化音声電話の呼の処理に関係する。
【背景技術】
【0002】
この出願は、それらの全体が参照によってここに組み込まれる、“Communications System with SIP-based Fixed-Mobile Convergence”と名付けられて2004年8月13日に出願された米国仮特許出願(シリアル番号第60/601,256号;代理人整理番号:ASH04002PR)と、“IP Interconnect Architecture”と名付けられて2004年9月2日に出願された米国仮特許出願(シリアル番号第60/606,605号;代理人整理番号:ASH04002PR2)に関係すると共に、米国特許法(35U.S.C)第119条(e)の元で出願日の優先権を主張する。
【0003】
インターネットプロトコル(IP)電話通信は、どのように音声サービスが提供されると共に、配信されるかに関して、ビジネスモデル、及びエンジニアリングアプローチを変えた。ユーザのための革新的生産性向上ツールと同様に、(主としてインターネットのグローバルな接続性、及びアクセス可能性から生じる)IP電話通信の魅力的な経済学は、多数の企業、組織、事業者等によるこの技術の採用を誘発した。不幸にも、この採用は、主として統合されず、そして、IP電話通信の展開に対する“グローバルな”アプローチを軽視する特定の企業のニーズによって動かされた。興味深いことに、一般のIP電話通信の実現は特定の企業を制限し、企業の外の通信を難しく、実用的でない状態にした。
【0004】
企業が、メッセージ通信システム、及び関連するアプリケーションと同様に、インターネット電話通信を実施するので、IPを使用可能にされたユーザのクローズドコミュニティ−すなわち“IPアイランド(IP island)”−が作成された。すなわち、システム及びアプリケーションの制限及び不一致のために、これらのIPを使用可能にされたユーザは分離されると共に、従って容易に相互に通信することができない。更に、インターネットサービスプロバイダ(ISP)として、ケーブル及びモバイルネットワークオペレータは、インターネット電話通信サービスを提供し始める。IPアイランド(IP island)は、連結していないコミュニティの“集合体(constellation)”に更に大きくなる。いくつかの場合、そのようなコミュニティは公衆電話交換網(PSTN)を使用してリンクされる一方、IP電話通信の利益−−例えば、ユーザのプレゼンス(presence)、統一された通信、ユーザ選択、及び更に低いコストは犠牲にされ得る。
【0005】
ユーザ及び事業者(carrier)が、誰でも容易に、ネットワークに到達可能であるPSTNと異なり、IP電話通信は、いくらかの制限に支配される。まず、もしIP電話通信の十分な能力が実現されるべきである場合、ユーザはIPの端点が利用可能であるかどうかの認識を持つことを要求される。同様に、複数のIPを使用可能にされた装置があるかどうかの認識は、どのようにそのような装置に到達するかが必要とされるのと同様に、被呼加入者によって使用されつつある。別の制限は、1つのIP電話番号が様々なIPを使用可能にされた装置の間で利用可能ではないことであり、その代りに、これらの装置は、種々の、そして複雑なアドレスを利用する。更に、発呼加入者の識別情報(例えば、発信者のID)を判定することは、重要な機能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記に基づくと、IPアイランドの橋渡しを促進し、それによってIP電話通信の更に大きい展開を可能にするアプローチの明瞭な必要性がある。同様に、サービスプロバイダの間のIP電話通信サービスの互換性及び連携を保証する仕組みの必要性がある。インターネット電話通信技術の十分な能力を開発するアプローチの更なる必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
これらの必要性及び他の必要性は、ネットワークを基礎とするパケット化音声電話処理を実行するためのアプローチが提供される本発明によって取り組まれる。
【0008】
本発明の1つの特徴によると、通信サービスを提供するための方法が開示される。方法は、1つ以上のユーザ識別名、及び関連する電話番号を集中型のデータストアに格納する段階を含む。方法は、同様に、ユーザ識別名に対応する1つ以上の通信経路を含む経路指定情報を集中型のデータストアに格納する段階を含み、経路指定情報は、ユーザに対する呼を確立するためのデータ経路または回線交換経路を含む。更に、方法は、電話番号に対して呼を確立する要求に応答して経路指定情報を検索する段階を含む。
【0009】
本発明の別の特徴によると、マネージド通信サービス(managed communication service)が支援されるためのシステムが開示される。システムは、1つ以上のユーザ識別名、及び関連する電話番号を格納するように構成される集中型のデータストアを備える。集中型のデータストアは、ユーザ識別名に対応する1つ以上の通信経路を含む経路指定情報を更に格納すると共に、経路指定情報は、ユーザに対する呼を確立するためのデータ経路または回線交換経路を含む。電話番号に対して呼を確立する要求に応答して、データストアは、呼を確立するのに使用するための経路指定情報を検索する。
【0010】
本発明の別の特徴によると、パケット化音声電話の呼を確立するための方法が開示される。方法は、発呼加入者から被呼加入者とパケット化音声電話の呼を確立する要求を受信する段階を含む。方法は、同様に、要求に応答して、集中型のデータストアに対して被呼加入者と関連づけられた経路指定情報の問い合わせを出力する段階を含み、経路指定情報は、パケット化音声電話の呼を確立するためのデータ経路及び回線交換経路を含む別経路を指定する。更に、方法は、経路指定情報に基づいてパケット化音声電話の呼の設定を開始する段階を含む。
【0011】
本発明の更にもう一つの特徴によると、パケット化音声電話の呼を確立するための装置が開示される。装置は、発呼加入者から被呼加入者とパケット化音声電話の呼を確立する要求を受信するための手段を備える。装置は、同様に、要求に応答して、集中型のデータストアに対して被呼加入者と関連づけられた経路指定情報の問い合わせを出力するための手段を備え、経路指定情報は、パケット化音声電話の呼を確立するためのデータ経路及び回線交換経路を含む別経路を指定する。更に、装置は、経路指定情報に基づいてパケット化音声電話の呼の設定を開始するための手段を備える。
【0012】
それに加えて、単に本発明を実行するために熟考された最も良いモードを含む多くの特別な実施例、及び実装を例証することによって、本発明の他の様相、特徴、及び利点は、以下の詳細な記述から容易に明白になる。本発明は、同様に、他の実施例及び異なる実施例が可能であると共に、そのいくつかの詳細は、全く本発明の精神、及び範囲からはずれずに、様々な明白な点において変更され得る。従って、図及び記述は、限定的ではなく、本来は実例となると見なされるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、制限する目的ではなく、一例として例証されると共に、添付図面の図において、同様の参照数字は、同様の要素を参照する。
【0014】
ドメイン間のパケット化音声通信を可能にするための集中型のデータストアを提供するための装置、方法、及びソフトウェアが説明される。下記の記述において、説明の目的のために、多数の特定の詳細が本発明の完全な理解を提供するために説明される。しかしながら、本発明は、これらの特定の詳細がなくても実行できると共に、もしくは同等の装置によって実行できることは、当業者にとっては明白である。他の場合において、本発明を不必要に不明瞭にすることを避けるために、良く知られている構造及び装置は、ブロック図形式で示される。
【0015】
本発明の様々な実施例がインターネットプロトコル(IP)を基礎とする音声セッションに関して示されるが、これらの実施例は他の通信プロトコルに対する適用性を有するということが意図される。
【0016】
図1は、本質的に異なるパケット化音声ネットワークの相互接続性を支援するための、本発明の一実施例による通信システムの機能ブロック図である。IP相互接続システム100は、例えば、企業、及びこれらの企業の間でインターネットプロトコル(IP)電話通信を可能にするためのサービスプロバイダに対する“橋渡し”サービス(IP相互接続(IP interconnect:IP−IC))の構成を定義する。“IP相互接続(IP interconnect)”という用語は、ここで使用されるように、例えばサービスプロバイダによって維持されるレジストリ101の中でIPユーザを発見することによって、IPの呼出しを容易にする仕組みである。レジストリは、PSTNまたは携帯電話に対して、どのようにIPの呼がインターネット上で道順を決められるか、もしくは、インターネットまたは代わりのIP経路が利用可能ではないか否かを決定するために使用される。
【0017】
新しいインターネット技術の開発が新しい通信サービスの創造を可能にしたということが認識される。その結果、公衆電話交換網(Public Switched Telephone Network:PSTN)上の全く伝統的な通信サービスは、経済的に、そして機能的にあまり魅力的になっていない。IPの端点(例えば、企業、キャリア/ISP、及び無線ネットワークを横断するVoIP/IMユーザ)の“集合体”に対するより大きなアクセスのしやすさと一致して、IP電話の経験を拡張するための新しい特徴が現われ得ることが認識される。
【0018】
本発明の一実施例によるアプローチは、企業のIPアイランドの間を相互接続するシームレスな(seamless:継ぎ目のない)インターネット、及び、そのようなアイランドの間で提供された経路指定とサービスの管理を提供する。同様に、アプローチは、グローバルなインターネット上のIPを使用可能にされた構内交換機(Private Branch Exchange:PBX)システム及び端点(例えば、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol:SIP)のクライアント)と、他のサービスプロバイダ、例えばケーブルオペレータ、インターネットサービスプロバイダ(ISP)、仮想VoIPサービスプロバイダ等のIPアイランドとの間のトラフィックを支援する。
【0019】
本発明の一実施例によるIP相互接続サービスシステム100は、以下の機能部品、発見コンポーネント(discovery component)103、識別情報証明コンポーネント(identity component)105、信号伝達変換コンポーネント(signaling conversion component)107、及びネットワークアドレス変換(NAT)/ファイアウォール横断コンポーネント(Network Address Translation (NAT)/Firewall traversal component)109を包含する。ここで使用されるように、ネットワークアドレス変換、またはネットワークアドレス変換器(Network Address Translator)という用語は、同じ意味で使用される。これらの機能部品(または、モジュール)103〜109は、NAT、及び/または、ファイアウォール113a〜113nの向こう側の複数のIP電話通信ネットワーク111a〜111nに関する接続を可能にする能力を提供する。従って、システム100は、これらのNAT、及び/またはファイアウォール113a〜113nを横断するドメイン間の横断を提供する。
【0020】
ファイアウォール113a〜113nは、別のネットワーク(例えば、信用されないネットワーク)とインタフェースするための安全性を提供する。公衆データ網(例えば、インターネット)のような外部ネットワークに接続性を有するプライベートネットワーク(例えば、企業のネットワーク)が、様々なセキュリティリスクで支配され得るということが知られている。プライベートネットワークに対する不正アクセスを阻止するために、ファイアウォールは、ハードウェア及び/またはソフトウェアとして実現され得る。ファイアウォールは、入ってくるトラフィックと出て行くトラフィックを監視すると共に、ある規則、及び方針に従って、そのようなトラフィックをフィルタ処理(または阻止)する。ファイアウォールは、トラフィックをフィルタ処理するために、様々な技術を利用することができ、例えば、パケット(またはフロー)フィルタ処理は、パケット(またはフロー)の特性に関して規定要求事項が満たされていること保証するために、パケットを調査する。従って、処理は、そのような要求を満たすパケットのみに通過することを許可する。これらの要求は、ネットワークアドレス、ポート、もしくは、トラフィックが入口にあるか、または出口にあるかに基づくことができる。
【0021】
ネットワークアドレス変換(NAT)は、プライベートネットワークアドレスとパブリックネットワークアドレスとの間で変換を行い、すなわちプライベートアドレスからパブリックアドレスへの結合(binding)を提供する。この結合は、静的であり得るか、もしくは動的であり得る。安全性、及びファイアウォールの関連で、NATは、プライベートネットワーク上のホストアドレスのセットを、パブリックアドレスの集まりの向こう側に隠すことができる。この方法において、外部ネットワークは、内部のアドレスを見ることができず、そして、それによってプライベートネットワークを起源としない接続の確立を阻止する。集まりは、1つ以上のネットワークアドレスであり得るか、または一連のネットワークアドレス(例えば、連続的なネットワークアドレスのセット)であり得る。NATは、同様に、ポートの変換を制限するために、ポートの範囲を指定し得る。NATは、更にRFC3022において詳述されると共に、それは、参照によってその全体がここに組み込まれる。
【0022】
上述のように、発見コンポーネント103は、IPを使用可能にされた“アイランド”に“橋渡し”サービスを提供する際に重要な役を果たす。発見の問い合わせは、DNS(ドメインネームサービス:Domain Name Service)の問い合わせを使用して(ENUM)、またはSIPの問い合わせ(リダイレクトサーバ:Redirect server)を介して達成され得る。この発見の仕組みがアイランド111a〜111nの間で最も有益であると同時に、簡素化のために、この仕組みは、アイランドの中の仕組みでさえも、全ての要求のために使用され得る。一度IPを使用可能にされたアイランドの発見が完了すると、識別情報証明コンポーネント105が次に関係する。
【0023】
暗号的に安全な識別情報証明の仕組み105は、例えば、スパム問題が電子メールシステムに直面するのを防止し得る。更に、識別情報証明のサービス105は、インターネット上で“発信者電話番号表示”サービス("Caller ID" service)を提供する。
【0024】
信号伝達変換コンポーネント107に関しては、いくつかの場合において、IPを使用可能にされたアイランド111a〜111nは、異なる信号伝達プロトコル(例えば、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol:SIP)対H.323)、または(例えば、SIPの異なるバージョンから生じる)プロトコルの不適合のために通信することができない。IP相互接続サービスは、全ての共通のプロトコル(例えば、SIP、及びH.323)、バージョン、及び専用語(方言)に信号伝達変換を提供する。このサービスは、SIPプロキシサーバによって提供され得る。
【0025】
一例として、システム100は、例えば、H.323プロトコル、及びセッション開始プロトコル(SIP)を含むIP電話通信の信号伝達を利用する。国際電気通信連合(ITU)によって公布されるH.323プロトコルは、マルチメディア通信のためのプロトコル一式を指定する。SIPは、インターネットエンジニアリングタスクフォース(Internet Engineering Task Force:IETF)によって開発された競合の標準である。SIPは、クライアント−サーバモデルに基づく信号伝達プロトコルである。H.323プロトコルとSIPの両方は、IP電話通信アプリケーションに制限されないが、しかし、概してマルチメディアサービスに適用性を有することに留意すべきである。本発明の一実施例において、SIPは、IPネットワーク上の音声の呼を生成すると共に、終端するために使用される。しかしながら、当業者は国際電気通信連合(ITU)H.323プロトコル群及び同様のプロトコルがSIPの代わりに利用され得ることを認識するであろうということが理解される。
【0026】
IP相互接続サービスは、強力な呼の選択能力を定義することによって、インターネットの発呼側の域を超えたユーザに対して価値を与える革新的なIPを基礎とするサービスの創造を可能にする。サービスの中では、IP電話(Voice over IP:VoIP)、インスタントメッセージング(Instant Messaging:IM)、電子機器を利用した会議(conferencing)、コラボレーション(collaboration)、及び他のIP通信サービスが支援される。
【0027】
図2は、ドメイン間の横断を提供することが可能である、本発明の一実施例による通信システムの図である。通信システム200は、図1のシステムの機能構成に従ってIP相互接続サービスを供給する。代表的な実施例において、システム200は、ENUMサーバ201、STUN(Simple Traversal of UDP(User Datagram Protocol))サーバ203、及びTURN(Traversal Using Relay NAT)サーバ205を介して、ENUMサービス及びNAT/ファイアウォール横断コンポーネントを提供する。NAT/ファイアウォール横断コンポーネントが必要とされる場合、IP相互接続サービスは、端点主導のサービス(例えば、STUNサーバ203、及びTURNサーバ205)、及びネットワーク主導のサービス(例えば、ALG(Algorithm)及びプロキシサービス)の両方を提供する。
【0028】
本発明の一実施例によると、サービスプロバイダシステム200は、ドメイン間の横断のために、オープンマネージドサービス(open managed service)を提供する。このアプローチは、一方のドメイン、または他方のドメインにおけるスーパーノーディング(supernoding)(他のユーザ)、またはセッション境界コントローラ(session border controller)によって制御される伝統的な横断と対称的である。ドメイン間の横断は、ファイアウォール207a、ファイアウォール209a、及び/またはNAT207b、NAT209bによって分離された2つの明白な仮想位置(もしくは、ドメイン207、209)の間のピアツーピア通信セッション(peer-to-peer communication session)の確立を支援する。コールフローマネージドサービス(call flows managed service)の進行は、ドメイン間の横断:ENUMサービスを可能にする。ドメイン間の横断は、一方の管理ドメイン207における装置と、異なる管理ドメイン209における別の装置との間で通信することを必要とする。
【0029】
代表的な実施例において、SIPプロキシサーバ(例えば、サーバ207e、及びサーバ209e)は、彼らに関する電話帳に記載された電話番号(すなわち、電話の番号)と同様に、そのドメインにおける全てのユーザに関する登録事項を維持する。電話番号に関する要求を受信すると、もし番号が登録されたユーザの内の1つと対応しないとSIPプロキシサーバが判定する場合、SIPプロキシサーバは、要求された番号を獲得するために、ENUMサーバ201に問い合わせを行う。
【0030】
代表的な実施例において、システム200は、コールフローマネージドサービスの進行を可能にするコンポーネント及び処理のカスタマイゼーション(customization)を支援すると共に、これらのコンポーネントは、クライアント(例えば、207c、及び207d)、SIPプロキシサーバ207e、及びTURNサーバ205を含む。SIPプロキシサーバ207eは、ユーザID番号を、彼らの割り当てられた電話番号と共に保存する。レジストリ(図示せず)は、(エイリアス(alias)を含む)識別子、及び関連する電話番号を含む。SIPプロキシサーバ207eは、経路指定規則(routing rule)によって構成され得る。例えば、SIPプロキシサーバ207eは、ENUMサーバ201に問い合わせを行う前に、最初にレジストリのリストを調べることを要求することができる。もしENUMサーバ201において発見された場合、電話番号と対応するURIがサーバ201から獲得される。URIは、ドメイン(例えば、209)のための適切なSIPプロキシサーバ(例えば、209e)に対する“INVITE”のために利用され得る。エイリアス及び関連する電話番号のレジストリは、ENUMサーバ201に対する問い合わせを最小限にするために、局所的に維持され得る。本質的に、ENUMサーバ201からの連絡先情報は、次の使用のためにキャッシュに格納され、それによって、ENUMサーバ201に関するネットワークのトラフィック、及びプロセッサの負荷を最小限にする。クライアント207c、207dに関して設定が生成され、それによりクライアント207c、207dは、TURNサーバ205の位置を知る。コードの変更が必要とされず、初期設定によって、クライアント207c、207dは、SIPプロキシサーバ207e、またはセッション境界コントローラと通信しようとするように構成され得る。
【0031】
マネージドサービスとしてTURNサーバ205を提供することは、ユーザに関する信用証明物を設定することを必要とする。SIPプロキシサーバ207eは、ユーザに関する信用証明物を保存すると共に、企業によって管理し得る。SIPユーザ信用証明物(SIP User credential)がサービスプロバイダによって管理されることを企業ユーザが望まないかもしれないので、サービスプロバイダのマネージドサービスネットワーク200(すなわち、“曇(cloud)”)では、信用証明物のペアが利用される。
【0032】
リレーNATを使用した横断(Traversal Using Relay NAT:TURN)プロトコルは、NAT及び/またはファイアウォールの向こう側で、要素(element)が、伝送制御プロトコル(TCP)、またはユーザデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol:UDP)接続を介して着信データを受信することを可能にする。すなわち、プライベートネットワークの中のネットワーク要素は、ホストによって要求される接続の送信側よりむしろ、受信側に存在し得る。
【0033】
STUNは、アプリケーションが、それらと公のインターネットとの間のネットワークアドレス変換器及びファイアウォールの存在と種類を発見することを可能にする軽いプロトコルである。このプロトコルは、同様に、アプリケーションに、NATによってそれらに割当てられた公のIPアドレスを判定するための能力を提供する。STUNは、多種多様なアプリケーションが現存するNATの基幹施設を通じて機能することを可能にする。
【0034】
本発明の様々な実施例によると、IP相互接続サービスは、標準に基づくENUM、及びSIPサービスを採用する。IP相互接続の機能的構造は、例えばインターネットDNS、及び基幹施設のドメイン“e164.arpa”と互換性があり、将来の番号の記録の移行は、公のENUM配置と同時に、継ぎ目なく実行され得る。
【0035】
ENUMは、それによってIPの端点との通信を行う、電話番号(例えば、E.164)の“Uniform Resource Identifier(URI)”への変換を提供する。ENUMは、それがアプリケーションを意識しないもの(application agnostic)であるので、プロトコルを意識しないもの(protocol agnostic)であり、従って、H.323かSIPのいずれかによって動くということが知られている。
【0036】
ENUMは、ドメイン名システム(DNS)を基礎とする構成を使用して、省略されていない電話番号(例えば、E.164)を完全なドメイン名アドレスに変換するプロトコルである。RFC2916において定義されたプロトコルは、E.164番号の記憶のためのDNSを使用すると共に、E.164番号と関係があるサービスを支援する。E.164は、国際電気通信連合(ITU)によって管理された国際的な電話番号計画を参照する。E.164は、形式、構造、及び電話番号の管理上の階層を指定する。省略されていないE.164番号は、国番号、地域または都市名コード、及び電話番号によって示される。
【0037】
インターネットアドレスへの電話番号の変換は、以下のとおりに進行する。省略されない番号は、“+1-234-567-8910”という形式を有している。最初に、数字ではない文字は除去され“12345678910”となる。次に、これらの数字の順序は逆転され“01987654321”となる。それ以降、小数点が数字の間に導入されて、“0.1.9.8.7.6.5.4.3.2.1”に帰着し、そしてドメイン“e164.arpa”が付加される。これは、“0.1.9.8.7.6.5.4.3.2.1. e164.arpa”を生成する。“.arpa”ドメインは、インターネット基盤の目的のために指定された。このアドレスに基づいて、ENUMプロトコルは、DNSの問い合わせを出力すると共に、どの資源、サービス、及びアプリケーションが特定の電話番号に関連づけられているかに関する情報を含む適切なNAPTR(Naming Authority Pointer:命名権威指針)リソース記録(Resource record)を検索する。これらのサービスは、加入者によって決定される。
【0038】
一例として、システム200は、異なる管理ドメイン207、209に存在する異なるIP電話通信ネットワークの間の、グローバルなインターネットのような公衆データネットワーク211上の通信を保証する。ドメイン207の中のネットワークは、公衆データネットワーク211とインタフェースするためのファイアウォール207aを備える。ファイアウォール207aの向こう側は、IP電話通信−例えば、ウェブ電話(web phone)207c、及びいわゆる“ソフト”電話("soft" phone)207dを支援することが可能である様々な端点を扱うNAT207bである。ネットワークは、同様に、パケット化音声の呼を支援するためにプロキシサーバ207eを利用すると共に、この例では、それはSIPと互換性がある。
【0039】
ネットワーク209に関しては、ファイアウォール209aは、ネットワーク209と公のデータネットワーク211との間に存在する。NAT209bは、ソフト電話209c、及び1つ以上のSIP電話209dを扱う。ネットワーク209は、同様に、SIPプロキシサーバ209eを備える。
【0040】
示されたように、インターネット211は、ゲートウェイ215を介して、PSTNのような回線交換電話通信網213と通信する。このシナリオの下で、PSTN213は、POTS(Plain Old Telephone Service)電話219と同様に、セルラーの能力がある装置217(例えば、携帯電話(cellular phone))を支援する。
【0041】
図3は、本発明の一実施例による、図1のシステムにおいてENUMサービスを支援するための代表的な構成の図である。1つのシナリオにおいて、図2のシステム200は、ENUM DNSルート(ENUM DNS Root)サーバ301、ENUM DNS Tier2サーバ303、及びENUMリダイレクト(ENUM Redirect)サーバのような、様々なENUMコンポーネントを使用するENUMシステム300を備える。システム300は、同様に、プロキシ/認証(Proxy/Authentication)サーバ307、AAAサーバ309、証明書保存/権限(Certificate Store/Authority)コンポーネント311、及び、信号伝達変換(Signaling Conversion)ゲートウェイ313及び315(すなわち、“H.323−to−SIP”ゲートウェイ313、及び“SIP−to−SIP”ゲートウェイ315)を備える。更に、SIPネットワークを基礎とするNAT横断機能が提供される。更に、システム300は、STUNサーバ203、メディアリレーサーバ(Media Relay server)316、及びサービス指向アーキテクチャ情報技術(Service Oriented Architecture Information Technology:SOA IT)317を利用する。
【0042】
メディアリレーサーバ316及び2つのユーザエージェント(user agent:UA)は、いずれのドメインにおいてでも、それらの環境に関する情報を相互に渡す。そのような情報は、外部のファイアウォール、内部のIPアドレス、及び支援情報を含むことができる。
【0043】
ENUM DNSルートサーバ301は、結合されたTier0/Tier1のENUMの基礎の機能性を提供する。国番号が一般的に利用可能ではないかもしれないので、サービスプロバイダは、それ独自のENUMツリー(ENUM tree)を主催し得ると共に、これは、“e164.arpa”ツリーに対するのと同様の方法で構造化され得る。本発明の一実施例によると、このルートサーバ301は、DDOS(Distributed Denial of Service:分散型サービス妨害)に対する保護を提供する。本発明の一実施例によると、ENUM DNSルートサーバは、両方とも参照によってそれらの全体がここに組み込まれるRFC3761及びRFC2916に従って、ENUMサービスを提供する。
【0044】
ENUM DNS Tier2サーバ303は、例えば、電話番号当たり1つの実際のDNS NAPTR記録を含むDNSの機能性である。(グローバルな)E.164電話番号だけが使用され、プライベートな番号はないということが知られている。これらの記録は、(後で図17に関して示されるように、)受注及び支払いシステムに結合されることになる管理上のシステムによって生成されると共にバックアップされる。既知の許可、及び妥当性検査標準を含むことができる様々な仕組みを用いて、入力が認可されて有効にされると推測されている。NAPTR記録は、インターネット上のあらゆるIPを使用可能にされた端点、またはアイランドによって、それらがIP相互接続の顧客であるかどうかに関係なく照会され得る。このように、発見サービスは、公共のENUMのサービスを模倣する。
【0045】
代表的な実施例において、ENUM DNS Tier2サーバ303は、ENUM Tier2の機能性を実現するために、現存するDNSサーバファーム(farm)を利用する。(図17のシステムのような)プロビジョニング(provisioning)システムは、IP相互接続の顧客から、URIマッピング情報に対する電話番号を集めることができると共に、NAPTRの記録を自動的に生成する。公のENUMが配置されるので、サービスプロバイダは、各国番号においてTier 2プロバイダになり得る。プロビジョニングインターフェースは、その場合に、各Tier1の機能とのインタフェースに適合され得る。本発明の一実施例によると、ENUM DNS Tier2サーバは、(参照によってそれらの全体がここに組み込まれる)RFC3762及び3764と同様に、RFC3761に従ってENUMサービスを提供する。
【0046】
ENUM SIPリダイレクトサーバ305は、例えば、SIPの要求を受け入れると共に、“3xx”クラスの応答によって応答することによって、SIPリダイレクトサーバとして動作する。本発明の一実施例によると、このリダイレクトサーバ305は、ビルトインENUMリゾルバ(built-in ENUM resolver)を備えており、DNSを使用してENUM Tier2サーバに問い合わせを行う。すなわち、サーバ305は、ENUMリゾルバを備えないIPを使用可能にされた端点、またはアイランドに関してENUM照会を行うことができ、リゾルバは、電話番号を取得し、DNS照会を行い、そして一組の“Uniform Resource Identifier(URI)”を返す。例えば、ENUMリダイレクトサーバ305は、(“INVITE”、“SUBSCRIBE”、または、まさに“OPTIONS”のような他の方法、のような)SIP要求を受信し、“Request−URI”における電話番号に関するENUM照会を行い、各々の解決したURIと共にコンタクトヘッダフィールド(Contact header field)を含むリダイレクト応答(redirect response)(“302 Moved Temporarily response”または“300 Multiple Choices response”)を返信する。
【0047】
説明の目的のために、“Request−URI”は、“tel URI”(tel:+l3145551234)、またはユーザ部分(sip:+458320923@mci.com;user=phone)における電話番号を有する“SIP URI”であり得る。電話番号は、代表的な実施例においては、“E.164(グローバル)形式”で存在する。もし端点がこの形式の要求を生成することができない場合、“SIP−to−SIP”ゲートウェイサービスが、この形式を生成するために使用され得る。ENUMレコードにおける“time−to−live(TTL)”情報は、各URIに関する失効パラメータに変換される。非“SIP URI”が返信され得るということが知られている。その結果生じるURIのセットは、SIPコンタクトヘッダフィールドに割り当てられて返信される。
【0048】
もし単一のURIが返信される場合、それは、そのように“302 Moved Temporarily response”において行われ得る。もし複数のURIが返信されるべきである場合、“300 Multiple Choices response”が返信される。プロキシ/認証サーバ307、H.323−to−SIPゲートウェイ313、及び“SIP−to−SIP”ゲートウェイ315のような他のSIP要素は、全て標準のSIPメッセージを使用して、ENUMリダイレクトサーバ305と情報をやりとりする。ENUMリダイレクトサーバ305は、ENUM照会からURIに関する決定を全く行わないということが知られており、それらは、リダイレクト応答(redirect response)において、変わらないで通される。もしENUM照会があらゆるURIを返信することができない場合、ENUMリダイレクトサーバ305は、“Request−URI”における電話番号を表す単一の“tel URI”を返信する。もし“Request−URI”が有効な“E.164”電話番号を含まない場合、サーバは“404 Not Found response”を返信する。
【0049】
プロキシ/認証サーバ307は、IP相互接続サービスのSIPエッジ(SIP edge)である。プロキシ/認証サーバ307は、要求の認証及び代理という2つの主要な機能を備えている。認証機能は、ENUMリダイレクトサーバ305のように、構成における他の構成要素の代わりに提供され得る。
【0050】
認証方法は、サービスプロバイダからIP相互接続までのリンク上の安全性の種類によって決定される。もしSIPリクエストがトランスポート層セキュリティ(Transport Layer Security:TLS)接続を介して到着する場合、供給された証明書は、認証のための使用されることができる。証明書は、認証局(CA)/ストア(Certificate Authority (CA)/Store)によって発行されたものであり得るか、もしくは、それは別のCAによって発行されたものであり得る。もしSIPリクエストが仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network:VPN)、または“IPSec(IP Security)”を介して入って来る場合、秘密鍵の使用が認証を提供する。他の場合は、要求は、一時的なナンス(one time nonce)を含む“407 Proxy Authentication Required response”の形で、“SIP Digest challenge”を受信する。
【0051】
トランスポート層セキュリティ(Transport Layer Security:TLS)プロトコルは、2つのアプリケーションの間のプライバシとデータ保全性を提供すると共に、2つの階層、TLSレコードプロトコル(TLS Record Protocol)、及びTLSハンドシェイクプロトコル(TLS Handshake Protocol)を有する。TLSレコードプロトコルは、TCPのような信頼できる転送プロトコルの最上部に存在する。TLSレコードプロトコルは、接続の安全性を提供する。共通鍵暗号技術(Symmetric cryptography)は、データ暗号化(DES、RC4等)のために使用され、それらのキーは、各接続に関して比類なく生成されると共に、(TLSハンドシェイクプロトコル(Handshake Protocol)のような)別のプロトコルによって取り決められた秘密に基づいている。レコードプロトコルは、同様に、暗号化なしで使用され得る。メッセージトランスポートは、安全なハッシュ関数(例えば、SHA、MD5等)がMAC計算のために使用される、鍵を利用するメディアアクセス制御(Medium Access Control:MAC)を使用したメッセージの完全性チェックを含む。TLSレコードプロトコルは、TLSハンドシェイクプロトコルのような、更に高水準の様々なプロトコルのカプセル化(encapsulation)を提供する。TLSハンドシェイクプロトコルは、サーバ及びクライアントが、相互に認証すると共に、アプリケーションプロトコルがデータの最初のバイトを送信するか、もしくは受信する前に、暗号化アルゴリズム及び暗号化キーを取り決めることを可能にする。
【0052】
TLSプロトコルは、(参照によってそれらの全体がここに組み込まれる)RFC2246、及びRFC3546で詳述され、この安全性のプロトコルは、以前はセキュアソケットレイヤ(Secure Sockets Layer:SSL)として知られている。
【0053】
プロキシ/認証サーバ307は、共有された秘密のMD5ハッシュを有する再送された要求を、AAAサーバ309から取り出された共有された秘密と比較する。適合は、認証を提供する。認証の失敗は、“403 Forbidden response”が送信されることに帰着することになる。
【0054】
一度認証が成功したならば、プロキシ/認証サーバ307は、(図1において示されたように)識別情報証明のサービスを提供し得る。あらゆる識別情報証明のサービスが行われる前に、“FromヘッダURI”は、認証された加入者に関する正当な識別情報のリストと比較される。この有効範囲は、一般的に、レコードのドメイン(ユーザ部分ではなくホスト部分)、及び“tel URI”における電話番号に制限されることになるということが知られている。もし“From”の識別情報が正当である場合、識別情報証明のサービスは実行されることができる。もしそれが正当ではない場合、“403 Invalid From Identity response”が返信されると共に、それ以上のサービスは実施されない。
【0055】
要求におけるプライバシーヘッダフィールド(Privacy header field)のプレゼンスは、標準の識別情報アサーション規則(identity assertion rule)を無効にすることができるということが知られている。しかしながら、TURNを用いて、本当にプライベートなIPセッションを確立することは端点にとって可能であるかもしれないが、IP相互接続サービスは、単独で完全なIPプライバシーを提供しない。
【0056】
本発明の一実施例によると、以下の認証済みアイデンティティボディ(Authenticated Identity Body:AIB)、“P−Asserted−アイデンティティ(Identity)”、及び“アイデンティティ(Identity)”という識別情報証明のオプションが提供される。要求される特別な方法は、認証されたユーザサービスプロファイルに基づいている。更に、ユーザのプロファイルは、デフォルトサーバオプションをプロキシまたはリダイレクトサーバに示すことになる。代りに、SIP発呼側プリファレンス(SIP caller preference)は、要求に関してどちらの運転モードが要求基準によって望まれるかを示すために使用され得る。
【0057】
AIB方法に関して、プロキシ/認証サーバ307は、認証済みアイデンティティボディ(AIB)を生成すると共に、“302 Moved Temporarily response”においてそれを返信する。AIBは、IP相互接続の秘密鍵を使用して、プロキシ/認証サーバ307によって署名される。その結果生じる要求は、その場合に、本文部分として含まれるAIBにより、ユーザによって再試行される。AIB方法は、リダイレクトモードで使用される。
【0058】
“P−Asserted−アイデンティティ(Identity)”方法に関して、プロキシ/認証サーバ307は、もし複数の識別情報が正当である場合、できる限り“P−Preferred−アイデンティティ(Identity)”ヘッダフィールドを使用して、“P−Asserted−アイデンティティ(Identity)”ヘッダフィールドを生成する。“P−Asserted−アイデンティティ”方法は、プロキシモードにおいて使用される。“P−Asserted−アイデンティティ(Identity)”に関する追加の要求は、プロキシ/認証サーバ307及び次のホップから全体的に保護されたSIP接続の使用である(効果的に、これは、TLSトランスポート、あるいは、VPNまたはIPSecトンネルの使用を意味する。)。もし全体的な保護が利用可能ではない場合、“P−Asserted−アイデンティティ”サービスは、提供されることができない。
【0059】
“アイデンティティ(Identity)”方法に関して、プロキシ/認証サーバ307は、“アイデンティティ(Identity)”ヘッダフィールドを生成すると共に、リダイレクトでそれを返信するか、または要求をプロキシするかのいずれかである。“アイデンティティ”方法は、プロキシモードまたはリダイレクトモードのどちらにおいてでも使用され得る。プロキシモードにおいて、プロキシ/認証サーバ307は、標準のSIP DNS規則に従って、“Request−URI”に関してDNS解決を実行する。
【0060】
プロキシ/認証サーバ307は、ENUMリダイレクトサーバ305、“H.323−to−SIP”ゲートウェイ313、及び“SIP−to−SIP”ゲートウェイ315に対するSIPインタフェースを備える。代表的な実施例によると、“SIP Digest challenge”、証明書妥当性検査、または対称的なキー暗号化(例えば、IPSec、またはVPN)のような標準のSIPの仕組みを使用して、認証が実行され得る。信用証明物は、RADIUSプロトコルを使用して、AAAデータベースにおいて証明される。
【0061】
更に、プロキシ/認証サーバ307は、1つ以上のSIPサーバ317、及びSIPサーバ319(または、“ソフトスイッチ”)として貢献し得る。
【0062】
認証(Authentication)、許可(Authorization)、及び課金(Accounting)(AAA)サーバ309は、信用証明物、プリファレンス、及びサービスオプションのような様々なサービス固有情報を提供する。AAAサーバ309は、IP相互接続の顧客の共有された秘密(ユーザ名/パスワード)を保存する。このサーバ309は、RADIUSを使用して、例えばプロキシ/認証サーバ307、“H.323−to−SIP”ゲートウェイ313、“SIP−to−SIP”ゲートウェイ315、及びTURNサーバのような他の構成要素によってアクセスされる。SIP AAA機能は、更に参照によってその全体がここに組み込まれるRFC3702において詳述される。
【0063】
証明書保存/権限(Certificate Store/Authority)サーバ311は、証明書を主催して、IPを使用可能にされた端点、またはアイランドに割り当てる。証明書は、それぞれのアイランドに局所的に保存され得るか、もしくはネットワークに保存され得る。認証局(CA)/ストア311は、証明書の作成、管理、廃止、保存、及び分配を提供する。証明書は、(“セキュア/多目的インターネットメール拡張仕様(Secure/ Multipurpose Internet Mail Extensions:S/MIME)”を使用するために個々のSIPの端点に適当な)自己−署名された証明書か、またはSRTP(Secure Real-time Transport Protocol)か、またはIP相互接続CAにより発行された証明書のいずれかであり得る。一例として、証明書は、TLS、SIP、及びハイパーテキスト転送プロトコル(HyperText Transfer Protocol:HTTP)を基礎とする仕組みを用いてフェッチされ得る。認証局の機能性は、限定されたSIPの識別情報アサーションを提供すると共に、従って、従来のベリサインタイプの電子商取引証明書より、更に費用効果が高いアプローチを提供する。
【0064】
更に、プロキシ/認証サーバ307は、顧客の証明書を検索して、証明するために認証局/ストアを使用する。
【0065】
この例において、H.323−to−SIPゲートウェイ313は、H.323とSIPとの間の変換を提供する。本発明の一実施例によると、このゲートウェイ313は、“IP PBX 321”の役割を果たすことができる。ゲートウェイ313は、H.323ネットワークにH.323ゲートキーパー(Gatekeeper)として現れている間に、SIPネットワークにSIPユーザエージェント(User Agent)として現れる。標準のH.323認証メカニズムが使用され得る。
【0066】
図3のシナリオの下で、SIP−to−SIPゲートウェイ315は、互換性がないSIPの専用語(方言)を、例えば、標準の“RFC 3261 SIP”に変換する。いくつかの一般的な“壊れた”SIP問題は、To/Fromタグの誤った使用、不正な形式のヘッダフィールド及びボディ、非標準的な方法、非標準的なDTMF転送方法、多目的インターネットメール拡張仕様(multipart Multipurpose Internet Mail Extensions:MIME)処理の問題(例えば、SIP−T(Session Initiation Protocol for Telephones)、独自仕様の認証スキーム、転送プロトコルの非互換性、不適当な“Record−Route”及びプロキシルーティング動作、及びIPv6からIPv4へのマッピングを含む。
【0067】
例えば、“IP PBX 323”の役割を果たしているとき、SIP−to−SIPゲートウェイ315は、できる限り透過的に動作する。SIP−to−SIPゲートウェイ315は、同様に、認証機能を提供すると共に、いくつかの追加の認証スキームを支援する。本発明の一実施例によると、信用証明物は、RADIUSプロトコルを使用するAAAデータベースにおいて検証される。このプロトコルは、ルータ、モデムサーバ、スイッチ等の様々なネットワークの構成要素に埋め込まれ得る。RADIUSは、かなりの数のユーザを有する大きなネットワークにおいて重要である、集中型のユーザ管理を容易にする。更に、これらのユーザは、頻繁に追加されると共に削除されつつある(従って、認証情報の固定の不安定さに帰着する)。RADIUSは、参照によってその全体がここに組み込まれる、“Remote Authentication Dial In User Service (RADIUS)”と表題をつけられた、インターネットエンジニアリングタスクフォース(Internet Engineering Task Force:IETF)の“Request For Comment(RFC)2865”(2000年6月)において説明される。
【0068】
SIPネットワークを基礎とするNAT横断(NAT traversal)機能は、ネットワークを基礎とする“NAT traversal”を支援するために、他の場合は失敗するであろうセッションに関するメディアリレー機能(例えば、TURN、またはRTPプロキシ)を呼び出すことによって、必要な信号伝達を実行する。本発明の一実施例によると、このサービスを供給されたアイランドのみが、この機能を利用し得る。アイランドが内部でこの機能を処理しないとき、ネットワークを基礎とするNAT横断機能が提供される。メディアリレーが必要とされるとき、SIP−to−SIPゲートウェイ315は、メディアリレー機能から1つを呼び出すと共に、適切にSIPの信号伝達メッセージを修正する。TURNに加えて、他のプロトコルがSIP−to−SIPゲートウェイ315とメディアリレー316との間で使用され得る。
【0069】
このSIPネットワークを基礎とするNAT横断機能が、STUN、及びTURNを使用するアイランドに透過的であるということが知られており、これは、まるでNATが存在せず、従って動作が起こらないかのように思われる。NAT横断の機能性は、動的に検出されるよりむしろ、あるアイランドに関して提供され得る。これは、NATの動的な検出が、一般的にアイランドから利用可能ではない登録データを必要とするからである。
【0070】
“Simple Traversal of UDP through NAT”(STUN)サーバ203は、端点を基礎とするNATの発見及び特徴付けを提供する。STUNを使用可能にされた端点は、ネットワークを基礎とする検出及び調整に頼らずに、大部分のNATタイプを横断することができる。端点は、NATのタイプ(例えば、“full cone”、“restricted cone”、または“symmetric”)を決定すると共に、プライベートアドレスと公のIPアドレスとの間の結合(binding)を発見して、維持し得る。端点に関して、ICE(Interactivity Communication Establishment:双方向通信構築)プロトコルにおいて示されたように、STUN使用とTURN使用の組み合わせは、完全な端点を基礎とするNAT横断機能を提供する。
【0071】
STUNサーバ203は、主として、それが本質的に単に“ピング(ping)”サーバの一種であり、使用される資源が些細であるため、ユーザを認証しないということが知られている。その結果、AAAまたはプロビジョニング(provisioning)の関係が必要である。STUNサーバの発見は、IP相互接続サービスによって使用されるドメイン上の“DNS SRV検索(DNS SRV lookups)”を用いて提供され得る。STUN関数は、参照によってその全体がここに組み込まれるRFC3489において更に詳述される。
【0072】
メディアリレー機能は、特定のNAT及びファイアウォール横断シナリオ(NAT and firewall traversal scenario)において必要とされるリレー機能性を提供する。この機能は、TURN(Traversal Using Relay NAT)サーバ205(端点を使用可能にされた横断のための)と、RTPプロキシ(ネットワークを基礎とするリレーのための)の両方を用いて提供される。認証は、“SIP Digest”信用証明物を用いて実行されると共に、AAAサーバ309からのRADIUSを用いてアクセスされる。代表的な実施例において、メディアリレー機能は、NAT及びファイアウォール横断に、RTP、及びリアルタイム制御プロトコル(Real-Time Control Protocol:RTCP)リレーの機能性を提供する。
【0073】
本発明の一実施例によると、メディアリレー機能は、分権的であると共に、サービスプロバイダのIPバックボーンの至る所に分散される。更に、いくつかの最適なメディアリレー選択アルゴリズムが使用され得る。これに代るものにおいて、分散型構成が達成できない場合、中心的に配置されたメディアリレーが利用され得る。構成は、ネットワークに呼び出されたメディアリレーの機能性、及び端点に呼び出されたメディアリレーの機能性の両方を支援する。従って、TURNのような標準を基礎とするプロトコルが使用される。メディアリレーは、重要なネットワーク資源であり、そのようなものとして、それらは、認証すると共に、使用法を明らかにしなければならない。TURN機能が既存の“SIP Digest”信用証明物の再使用を支援するので、TURNサーバは、AAAサーバ(例えば、サーバ309)にアクセスすることができる。
【0074】
“SOA IT(Service Oriented Architecture Information Technology:サービス指向アーキテクチャ情報技術)”サーバ317は、相互接続サービスを提供するために必要な事務管理部門(back office)の機能を提供する。すなわち、“SOA IT”は、利益生成ビジネスとして提案するIP相互接続製品を動かして支援するのに必要とされるオペレーショナルサポートシステム(Operational Support System:OSS)機能を提供するコンポーネントを備えている。本発明の一実施例によると、“SOA IT”コンポーネントは、顧客対応システム(customer-facing system)(例えば、顧客のセルフサービスを可能にする)、及び事務管理部門(バックオフィス)システムの両方を備える。“SOA IT”コンポーネントは、そのような機能が規定の報告要求に準拠していることを保証することと同様に、いわゆるF−A−B:“達成(Fulfillment)、保証(Assurance)、及び請求書作成(Billing)”の広い機能的エリアに大いに集中する。そのような機能は、図17に関して更に十分に説明される。
【0075】
説明されたIP相互接続サービスは、IP電話通信をサポートするために、SIP、STUN、及び、TURNプロトコルの相互作用を包含する。この相互作用は、図2に照らして、図4及び図5の呼のフロー(コールフロー)において説明される。
【0076】
図4は、本発明の一実施例による代表的なセッション開始プロトコル(SIP)−to−SIPの呼のフローの図である。説明の目的のために、送信元(もしくは発信)の端点は、ソフト電話207dであると共に、識別子“bob@voiptheworld.net”を有する。送信先(もしくは終端)の端点は、ユーザ“alice@ipislands.com”を有するソフト電話209cである。ステップ401において、端点207dは、結合要求(Binding Request)を出力することによって、STUNサーバ203との通信を確立する。この通信は、標準のTCPハンドシェイク、及び認証処理(ステップ403)を用いて確立される。次に、端点207dは、TURNサーバ205を介した接続を利用して、SIPプロキシサーバ207eに、例えば、SIP(REGISTER/200 OK)を使用してレジスタ信号を送信する(ステップ405)。SIPプロキシサーバ207eは、ステップ407において、“200 OK”メッセージによって端点207dに応答する。
【0077】
ステップ409において、端点207dは、SIPプロキシサーバ207eに“INVITE”メッセージを提出し、SIPプロキシサーバ207eは、“100 Trying”メッセージによって返答する(ステップ411)。
【0078】
この時点で、プロキシサーバ207eは、送信先端点209dのURIが判定される必要があることを決定する。従って、SIPプロキシサーバ207eは、ENUMサーバ201にDNS照会を提出し、ENUMサーバ201は、適切なNAPTRレコードによって応答する(ステップ413、及びステップ415)。
【0079】
次に、SIPプロキシサーバ207eは、“INVITE”メッセージを送信先ネットワークのSIPプロキシサーバ209eに送信する(ステップ417)。SIPプロキシサーバ209eは、ステップ419で、“INVITE”メッセージを送信先端点209dに送信する。
【0080】
端点209dは、その場合に、ステップ421のように、“180 Ringing”メッセージをSIPプロキシサーバ209eに送信すると共に、SIPプロキシサーバ209eは、メッセージをSIPプロキシサーバ207eに中継する(ステップ423)。その後、ステップ425で、“Ringing”メッセージが送信元端点207dに送信される。
【0081】
ステップ427において、端点209dは、“200 OK”メッセージを生成し、メッセージをSIPプロキシサーバ209eに送信する。ステップ429において、この“200 OK”メッセージは、SIPプロキシサーバ209eによって、もう一方のSIPプロキシサーバ207eまで中継される。その後、ステップ431のように、“200 OK”メッセージは、SIPプロキシサーバ207eによって、送信元端点207dに送信される。端点207dは、“ACK”メッセージによって、SIPプロキシサーバ207eを認識する(ステップ431)。SIPプロキシサーバ207eは、SIPプロキシサーバ209eを通じて、“ACK”メッセージを送信先端点209dに送信する(ステップ435、及びステップ437)。ステップ439において、端点207d及び端点209dは、直ちにTURNサーバ205を介してメディアを交換し得る。
【0082】
図5は、本発明の一実施例による代表的なSIP−to−PSTN(Public Switched Telephone Network)の呼のフローの図である。SIP−to−SIPの呼のフローと同様のこのシナリオの下で、通信がTURNサーバ205によって実行される。ステップ501で、端点207dは、結合要求(Binding Request)によって、STUNサーバ203との通信を確立する。ステップ503で、端点207dとSTUNサーバ203との間の標準のTCPハンドシェイクと認証処理が実行される。端点207dは、レジスタ信号をSIPプロキシサーバ207eに送信する(ステップ505)。ステップ507で、SIPプロキシサーバ207eは、レジスタ信号に応答して、“200 OK”メッセージを端点207dに送信する。
【0083】
ステップ509において、端点207dは、“INVITE”メッセージをSIPプロキシサーバ207eに送信する。サーバ207eは、その場合に、“100 Trying”メッセージによって返答する(ステップ511)。
【0084】
ステップ513で、プロキシサーバ207eは、DNS照会をENUMサーバ201に送信する。この例において、ENUMサーバ201は、対応するURIを発見し得ないと共に、ステップ515で、SIPプロキシサーバ207eに対してそのように示す。従って、SIPプロキシサーバ207eは、“INVITE”メッセージをメディアゲートウェイ215に送信する(ステップ517)と共に、ここで“INVITE”メッセージは、電話番号を指定する。メディアゲートウェイ215は、ステップ519のように、“180 Ringing”メッセージによって返答する。ステップ521で、SIPプロキシサーバ207eは、“180 Ringing”メッセージを端点207dに送信する。
【0085】
ステップ523において、メディアゲートウェイ215は、同様に、“200 OK”メッセージをSIPプロキシサーバ207eに送信する。このメッセージは、その場合に、SIPプロキシサーバ207eによって、端点207dに送信される(ステップ525)。
【0086】
端点207dは、“ACK”メッセージによって、SIPプロキシサーバ207eに応答し、SIPプロキシサーバ207eは、メッセージをメディアゲートウェイ215に送信する(ステップ527、及びステップ529)。ステップ531において、メディアゲートウェイ215を介して、送信元端点207dとPSTNとの間で呼が確立される。
【0087】
図6A及び図6Bは、それぞれ、遠隔端点の間の通信を支援する、集中型のデータストアを利用する構成の図と、本発明の様々な実施例に対応する集中型のデータストアに格納された情報を利用して呼を確立するための処理のフローチャートの図である。通信システム600は、上述のように、相互接続サービスを支援するためのコンポーネントを配置するサービスプロバイダネットワーク601を備える。特に、ネットワーク601は、端点605、端点607、及び端点609の間の通信を管理するために、データストア(またはレジストリ)603を利用する。例えば、これらの端点605、端点607、及び端点609は、単一の企業、組織、または団体と関連づけられることができ、ここで、端点605は、オフィスの場所と対応し、端点607は、家の場所と対応し、端点609は、ホテルのような一時的な移動位置と対応し得る。
【0088】
データストア603は、どのようにパケット化音声がインターネットのような公衆データ網上で経路指定されるべきであるかに関する情報と同様にユーザ情報を格納し、更に、このレジストリ603は、回線交換の経路、セルラー(携帯電話)の経路、またはIPメディアの経路を含む代わりの経路を指定し得ると共に、そのような経路指定情報は、ネットワークアドレス、プロトコルポート情報等を含んで、多くの形式をとることができる。更に、データストア603は、サービスプロバイダが、ユーザによって提起された呼に関する請求額情報及び評価情報を格納して、管理することを可能にする。更に、サービスプロバイダは、異なるネットワーク要素を包含する端点の間の通信を認可するために、必要な情報を維持し得る。
【0089】
ネットワーク601は、様々な端点605、端点607、及び端点609とインタフェースするためにSIPプロキシサーバ611を備える。SIPプロキシサーバ611は、回線交換の電話と同様に、他のデータネットワークとのパケット化音声の呼を支援するために、上記で詳述された、TURNサーバ613、STUNサーバ615、及びENUMサーバ617と情報をやりとりする。
【0090】
更に、システム601は、接続性を他のシステム(例えば、データネットワーク、または回線交換電話通信網)に提供するために、ゲートウェイ619を利用する。
【0091】
サービスプロバイダによって維持されるデータストア603は、マネージドサービスの即座の配置を可能にし、その中で、パケット化音声の呼を受信すると共に提起するためのユーザ(例えば、顧客または加入者)に関して関係がある情報は、強化されると共に、統合される。例えば、貴重な追加のサービスとして上述されるように、データストア603は、ユーザに到達するための代わりの経路に関する経路指定情報を指定する。図6Bにおいて示されたように、呼の確立の要求は、ステップ651のように、プロキシサーバ611によって受信される。次に、プロキシサーバ611は、経路指定情報に関する問合せを、データストア603に提出する(ステップ653)。データストア603は、従って、被呼加入者の識別子に基づいて、経路指定情報を検索する。ステップ655、及びステップ657で、プロキシサーバ611は、経路指定情報を検索すると共に、経路指定情報に基づいて呼を提起する。呼の確立処理は、例えば、図4または図5のフローの後に続くことができる。
【0092】
上述の構成は、他の通信サービスと補完的であるか、または他の通信サービスを補うことができる、相互接続サービスを提供するための様々な陸上の無線通信システムにおいて実施され得ることが意図される。例えば、以下で説明されるように、無線通信システムは、そのようなサービスを実現し得る。
【0093】
図7は、アプリケーションの移動性を提供するための、本発明の一実施例による無線通信システムの図である。本発明の実施例によると、相互接続サービスは、SIPを基礎とするモバイルIP通信サービスを提供するための無線及び有線システム700において実施され得る。示されたように、1つ以上のマルチモーダルモバイル装置(multimodal mobile device)701は、様々な無前技術、例えば、ワイファイ(Wi−Fi)/WiMax、802.11、もしくは移動電話を用いて通信し得る。このシナリオの下で、マルチモーダル装置701は、モバイル電話通信(例えば、セル方式の)ネットワーク703か、無線データ通信ネットワーク705のいずれかとインタフェースすることができる。これらのネットワーク703及び705の各々は、インターネットのような公衆データ網707と通信を行う。サービスプロバイダネットワーク709は、同様に、公衆電話交換網(PSTN)711と通信するインターネット707に対する接続性を有している。
【0094】
アプローチは、代表的な実施例において、以下の仮定を順守する。第1に、IP側で、全ての固定サービス及び移動サービスを制御する。同様に、呼は、インターネット707、第2世代(2G)/第3世代(3GPP及び3GPP2)ネットワーク703、PSTN、及び、PBX、及び、ISDN(Integrated Digital Services Network)、4G(第4世代)のワイファイ及びWiMaxの無線ネットワーク、及びIP PBX、及びH.323のような他のIPシステム等の時分割多重(TDM)ネットワーク714を含めた無数のネットワークに関して確立されると仮定されている。
【0095】
通信サービスは、IP側で可能にされるか、もしくは実施されると共に、SIP、及びその関連する、例えばインターネットエンジニアリングタスクフォース(Internet Engineering Task Force:IETF)のSIMPLE、SIPPING、IPTEL、XCON、及びENUMワーキンググループにおいて開発されるような、応用層プロトコルに基づくことができる。例えば、システム700は、インターネット707に関する端点であるSIP電話通信及びIM装置を備える。2G/3G携帯電話ネットワークへの出入口(ゲートウェイ)は、同様に、インターネット707に関する端点である。更に、SIP−PSTN、及びSIP−PBXは、インターネット707に関する端点である。前述のアプローチは、インターネット707の終端間アプリケーション制御の構成と互換性があり、例えば、IETF文書RFC3665及びRFC3666は、それぞれ、PBX/Centrexのような電話通信、及びSIP−PSTNに関する代表的なSIPの呼のフローの実施を示すと共に、これらの文書は、参照によってそれらの全体がここに組み込まれる。
【0096】
(サービスプロバイダネットワーク709に関しての“訪問先”のネットワークである)無線ネットワーク705は、AAAサーバ715と同様に、アクセスポイント713(例えば、イーサネット(登録商標)スイッチ)を備える。同様に、サービスプロバイダネットワーク709は、AAAサーバ717を備える。更に、ネットワーク709は、STUN/TURNサーバ719を提供すると共に、STUN、及びTURNの機能性の上述の討論から明白であるように、これらの2つの機能は、同様に、個別のコンポーネントとして実現され得る。更に、サービスプロバイダネットワーク709は、SIPプロキシサーバ721を備える。
【0097】
モバイル電話通信ネットワーク(例えば、セルラーネットワーク)703は、マルチモーダルモバイルステーション701からPSTN711またはインターネット707に対する、モバイルゲートウェイ725を介した通信セッションを処理するためのモバイルスイッチ723を備える。同様に、ゲートウェイ727は、PSTN711からインターネット707に接続するために使用され、この方法により、PSTN711の中のステーション(station:局)729は、インターネット707上に配置された呼によって到達され得る。
【0098】
無線または有線のアクセスネットワークによって支援された能力に従って、プレゼンス(presence)、イベント(event)、インスタントメッセージング(instant messaging)、音声電話通信、ビデオ、ゲーム、及び娯楽サービスようなリッチサービス(rich service)は、サービスプロバイダネットワーク709によって支援され得る。
【0099】
現代の通信技術は、通信するための多くの選択肢をユーザに与えたことが認識される。これらの多くの可能性を与えられて、ユーザは、時には、いつ、そしてどのようにして連絡されるべきかという各電話加入者の好みを与えられた別のユーザと通信するための最も適切な、都合の良い方法に確信が持てない。企業内の伝統的な電話サービス及び構内交換機(Private Branch Exchanges:PBX)のユーザは、移動通信及びインターネット通信と同様に、現在、各通信サービスのための個別の装置、身分及び加入契約を有している。例えば、これらのユーザは、(多くの場合、個別のサービス、局所的なサービス、そして長距離サービスを伴う)家庭用電話(home phone)、仕事におけるPBX電話、携帯電話、及び個人用携帯情報端末(PDA)を所有することができると共に、同様に、インターネット707または企業のPBXにアクセスする携帯電話ネットワーク、及びワイヤレスローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Network:WLAN)を所有することができる。
【0100】
更に、インスタントメッセージング(Instant Messaging:IM)のユーザは、同様に、PCまたはラップトップコンピュータによって使用され得るいくつかのアカウントを所有することができる。同様に、電子メール、及びモバイルショートメッセージングシステム(Short Messaging System:SMS)のユーザは、同様に、電子メールシステムの間、そして独立してSMSとIMとの間の橋渡しが時折可能である、いくつかの橋渡しを通じて、それぞれの特別なシステムのための専用装置及び専用ネットワークを使用することができる。これらのサービスへのアクセスのための個別の加入契約、及びモバイル機器がまだ必要とされる。
【0101】
本発明の一実施例によると、(プレゼンス、SIPイベント、テキスト、音声、画像通信、及びファイルシェアリングを使用する)シームレスな通信は、単一の識別情報、または一組の同様な識別子と連携して有効にされる。すなわち、マルチモーダル装置701は、ユーザが、全てのモバイルネットワーク及び固定ネットワーク上で、単一の識別情報及び単一のサービス加入契約を有することを可能にし、それにより、装置701は、あらゆる無線または有線ネットワークを用いて通信するために、デュアルモードにおいて動作し得る。1つの単一の識別情報は、電話番号、及び/または、全ての固定ネットワーク及びモバイルネットワークのための、そして全ての種類の通信のための(電子メールアドレスと同一であるか、または類似した)URIの形式をとることができる。電話番号、及び/または、URIは、それにより、被呼加入者が到達されると共に識別され得る住所録における唯一の記入事項であり得る。単一の識別情報は、全ての有線及び無線ネットワークに対するアクセスのために、発呼側に提供される。同様に、単一の加入契約は、全ての種類のネットワーク、及び装置のために利用され得る。更に、NAT及びファイアウォールの横断は、ユーザに透過的である。安全な通信は、要求に応じて、ネットワークで主張されたユーザID、及び暗号化に基づいて達成され得る。
【0102】
モバイル機器701は、PBX(図示せず)と相互作用することができるか、またはPBXのようなサービスを提供し得る。呼及び会議は、無線ネットワーク705(例えば、2G/3G(第2世代/第3世代)携帯電話ネットワーク703、ワイファイ/WiMax無線広帯域)と有線PSTN(またはPBXネットワーク)との間を切り替えている期間、維持され得る。
【0103】
プレゼンス、イベント、及びIMゲートウェイ319は、シームレスで、相互運用可能なプレゼンス、イベント、及びインスタントメッセージング(IM)を可能にするために、SIPから他のプロトコル、及び他のプロトコルからSIPに対するゲートウェイサービスを提供する。プレゼンス、イベント、及びインスタントメッセージング(IM)は、インターネット上の、そして世界的に何億ものユーザを有するプライベートなIPネットワークにおける新しい通信サービスの中心として発展した。プッシュトゥートーク(push-to-talk)のような最前線携帯電話サービスは、プレゼンス、イベント、及びインスタントメッセージング(IM)に基づいている。電話通信が、電話をかけることが様々な他の通信方式の中から選択する月並のオプションである、良く知られているIMサービスの付属物になったことは、偶然ではない。IP−IPの音声の呼は、同様に、電話番号に関する依存、または電話網の使用なしで有効にされる。
【0104】
有線及び無線ネットワークの両方において、“仲間(buddies)”のプレゼンスを伴うグラフィカルユーザインタフェース(GUI)は、電話番号を表示するより有益であり得る。すなわち、プレゼンスアイコンをクリックすることは、ダイヤルパッドを使用するより有益であると受け取られている。電話番号のみを使用して伝統的なTDMネットワークにつながっているとき、ダイヤルパッドは、オプションのままである。
【0105】
IMの基幹施設は、音声、ビデオ、会議等のような他の形式の通信から完全に独立している。従来のIMサービスは、独自仕様であり、少なくとも、本質的に異なるシステムの間のある程度の基本的通信のためのゲートウェイを必要とする。
【0106】
大きな技術ベンダによるのと同様に、3G IMS(Third Generation IP Multimedia Service:第3世代IPマルチメディアサービス)プラットフォームにおける移動通信産業による“SIP IM プロトコルレバレッジング拡張”(SIP IM Protocols Leveraging Extensions:SIMPLE)の採用は、全てのIP通信サービスのための単一のSIPを基礎とする通信基幹施設を持つという願望の結果である。
【0107】
レガシーIMプロトコルの間のゲートウェイは、ゲートウェイの数がプロトコルの数の2乗によって増加する、十分に調和された構成として提供され得る。しかしながら、SIMPLE標準に基づく一般のIMコアへの移行は、更に効果的アプローチであると共に、レガシーIMシステムとSIMPLEとの間のゲートウェイを提供する。そのようなシナリオの下で、ゲートウェイの増加は、利用されたIMプロトコルの数に対して線形である。
【0108】
本発明の実施例によるIM構成は、SIMPLE標準に基づいている。プレゼンスイベントパッケージ(presence event package)は、プレゼンスの加入契約と通知のためのセッション開始プロトコル(SIP)の使用法を説明する。プレゼンスは、ネットワーク上の他のユーザと通信するためのユーザの意思及び能力と定義される。プレゼンスイベントパッケージ、及び関連する通知は、それぞれ、(両方共が参照によってそれらの全体がここに組み込まれる) “J. Rosenberg”による“Internet Draft, IETF work in progress, January 2003”の“A Presence Event Package for the Session Initiation Protocol (SIP)”、及び“H. Khartabil”等による“Internet Draft, IETF work in progress, August 2004”の“Functional Description of Event Notification Filtering”において、更に詳述される。伝統的に、プレゼンスは、“オンライン”及び“オフライン”のインジケータに制限されたが、ここでのプレゼンスに関する考えは更に広い。プレゼンスの加入契約と通知は、一般的なSIPイベント通知構造の中でイベントパッケージを定義することによって支援される。
【0109】
イベント通知のフィルタ処理は、イベント通知情報と関連付けられたフィルタ処理の規則を定義するために加入者が実行する動作を参照する。フィルタ処理の規則を伝送する加入契約に対する応答の扱い、及びそれらに適用されるフィルタ処理の規則を伴う通知の扱いが定義される。定義は、同様に、そのようなフィルタ処理の規則を受信する場合に、どのようにノーティファイア(notifier:通知機能)が動作するか、及びどのように通知が組み立てられるかを説明する。
【0110】
ウォッチャー情報(watcher information)の日付形式は、SIPイベントの枠組みのために、テンプレートパッケージを定義する。ウォッチャー情報は、特別なイベントパッケージの中の特別な資源に登録されたユーザのセットのことを指している。ウォッチャー情報は、ユーザの登録、ユーザの登録解除が承認されるか、または拒絶されるかで、動的に変わる。ユーザは、この情報に同意すると共に、従って、それに対する変化について学ぶことができる。このイベントパッケージは、自身を含むあらゆるイベントパッケージに適用され得るので、テンプレートパッケージである。ウォッチャー機能(Watcher function)は、(参照によってその全体がここに組み込まれる)“J. Rosenberg”による“Internet Draft, IETF work in progress, January 2003”の“A Watcher Information Event Template-Package for SIP”において詳述される。
【0111】
特に、プレゼンス情報データフォーマット(Presence Information Data Format:PIDF)は、プレゼンティティ(presentity)に関するプレゼンス情報を表すための基本形式を定義する。その形式は、原文の記録(textual note)、利用可能性(開く、または閉じる)の表示、及び通信のためのURIを定義する。しかしながら、オートマトン(automaton)によって解釈される必要があり、従ってPIDF文書の記録要素において配置に適していないユーザに関する追加の情報を伝えることは、高い頻度で有益である。一般的に、それらの拡張は、“calendaring system”のような、プレゼンスの現存するソース、またはユーザの現在の物的環境を示すソースから自動的に容易に得られるであろう要素に加えて、書き込む時に現存するプレゼンスシステムでは一般的な特徴を提供するために選択された。
【0112】
プレゼンス情報データフォーマット(PIDF)は、プレゼンティティ(presentity)に関するプレゼンス情報を表すための基礎的なXML形式を定義する。拡張可能マークアップ言語(Extensible Markup Language:XML)設定アクセスプロトコル(Configuration Access Protocol:XCAP)によって、クライアントはサーバ上にXML形式で格納されるアプリケーション設定データ(application configuration data)を読んで、書いて、修正することが可能となる。XCAPは、これらのコンポーネントが、HTTPによって直接アクセスされ得るように、XML文書サブツリー及び要素属性を、HTTP URIに割り当てる。XCAPの追加の詳細は、(参照によってその全体がここに組み込まれる)“J. Rosenberg”による“Internet Draft, IETF work in progress, July 2004”の“The Extensible Markup Language (XML) Configuration Access Protocol (XCAP)”で提供される。
【0113】
XML設定アクセスプロトコル(XML Configuration Access Protocol:XCAP)は、クライアントが、サーバ上にXML形式で格納されるアプリケーション設定データを読んで、書いて、修正することを可能にする。データには、満期時間がなく、従って、それは明白に、挿入されると共に削除されなければならない。プロトコルは、彼らがそうする権限を与えられる場合に、複数のクライアントがデータを処理することを可能にする。XCAPは、プレゼンスリスト(presence list)、及びプレゼンス許可方針(presence authorization policy)の操作のために、SIMPLEを基礎とするプレゼンスシステムに使用される。従って、XCAPは、非デバイス依存のプレゼンス文書の操作を提供するためにいくぶん適当である。
【0114】
2つ以上の加入者の間の一連の関連する原文のメッセージは、明確な開始及び終了を伴うセッションの一部と見なされ得る。これは、対照的に、それぞれ完全に独立して送られた個々のメッセージに対するものである。SIMPLE標準の下で、通信スキームが“ページモード”メッセージとして個々のメッセージを追跡するだけであるのに対して、明確な開始及び終了を伴うセッションの一部である通信は、“セッションモード”通信と呼ばれる。
【0115】
ページモード通信は、SIPメッセージ(SIP MESSAGE)方法によって、“SIMPLE”において有効にされる。セッションモード通信は、しかしながら、ページモード通信に関して、明確な集合場所、他のメディアタイプとのより密接な統合、直接的なクライアント対クライアント(client-to-client)動作、橋渡しされたプライバシ及び安全性のような、多くの利益を得ている。
【0116】
プレゼンス情報データ形式の連絡先情報(Contact Information for Presence Information Data Format:CIPID)は、住所録記入事項、及びアイコンの参照を含む、プレゼンティティ(presentity)及びその連絡先に関する追加の連絡先情報を提供するPIDFに要素を加える拡張である。CIPIDは、(参照によってその全体がここに組み込まれる) “H. Schulzrinne”による“IETF work in progress, July 2004”の“CIPID: Contact Information in Presence Information Data Format”において更に詳述される。
【0117】
プレゼンス情報、例えば、プレゼンス情報データ形式(PIDF)、及びリッチプレゼンス情報データ形式(Rich Presence Information Data Format:RPID)は、プレゼンティティの現在の状態を描写する。RPIDは、同様に、プレゼンティティが、どのくらい身分の特定の特徴が有効であったか、そして、どのくらいそれらが正当であると予測されるかを示すことを可能にするが、しかし、時間範囲は、プレゼンス情報が、ウォッチャーに公表されて、配信される時間を含まなければならない。この制限は、明瞭なPIDFの実施に関する後進的な互換性の問題を回避するために必要である。RPIDは、参照によってその全体がここに組み込まれる、“H. Schulzrinne”等による“Internet Draft, IETF work in progress, March 2004”の“RPID: Rich Presence Extensions to the Presence In formation Data Format”において更に説明される。同様に、PIDFは、参照によってその全体がここに組み込まれる、“H. Schulzrinne”による“Internet Draft, IETF work in progress, July 2004”の“Timed Presence Extensions to the Presence Information Data Format (PIDF) to Indicate Presence Information for Past and Future Time Intervals”において更に詳述される。
【0118】
いくつかの場合において、ウォッチャー(watcher)は、もしプレゼンティティの将来の計画について知っている場合、通信を更によく計画し得る。例えば、もしプレゼンティティが移動しようとしているということをウォッチャーが知っている場合、ウォッチャーは早くに電話をかけるであろう。
【0119】
それが唯一の既知のプレゼンス情報であるかもしれないので、過去の情報を表すことは、同様に有益であり得る。そのような過去の情報は、現在の状態の指示をウォッチャーに提供することができる。例えば、プレゼンティティが1時間前に終わった会合にいたことを示すことは、プレゼンティティが現在の時刻に移動中であり得ることを示す。
【0120】
図8は、適切な通信スタック、及びそれらのネットワークに対する物理的ネットワークポートを使用して、様々な本質的に異なるネットワークにアクセスすることができる代表的なマルチモーダル無線及び有線装置を示す。本発明の様々な実施例によると、マルチモーダル通信装置801a〜801dは、計算機能(例えば、個人用携帯情報端末(PDA))と同様に、携帯電話の能力を備えることができる。これらの代表的な装置801a〜801dは、PC‐phone/PDAアプリケーション、PDA同期化、PCからの“ダイヤル”等を提供し得る。装置801cは、例えば、オフィスまたはホームネットワークで使用するためのワイファイ(Wi-Fi)端末を含むことができると共に、同様に、適当なデスクトップソケットを備えるデスクトップスピーカーフォンであり得る。一例として、マルチモーダル通信装置801a〜801dのための適当なソケットは、以下の充電器、PC/ラップトップ同期化、イーサネット(登録商標)RJ−45ジャック、スピーカー(例えば、部屋のスピーカーフォンの品質のための)、及びPC/ラップトップなしのプレゼンス及びIMのためのカラーディスプレイという機能の1つ以上を備えている。
【0121】
マルチモーダル通信装置801a〜801dは、同様に、例えば、プレゼンス、イベント、IM、会議協力(conferencing collaboration)、及びゲームのような音声を越えたアプリケーションを備える有線または無線のIPセントレックス(IP Centrex)のような電話であり得る。上述のように、これらの装置801a〜801dは、PBXの役割を引き受けることができるか、または現存するPBXと相互作用することができる。
【0122】
これらのマルチモーダル装置801a〜801dは、主として、これらの装置801a〜801dは、個人的なデータ(例えば、住所録、及びカレンダー)、様々なオフィスアプリケーション、娯楽(例えば、音楽ファイル、及びビデオファイル)、集中型の通信及び決済メカニズム等を含む様々なサービスのためのアカウント情報のような、貴重なデータ及び高性能なアプリケーションを格納し得るか、及び/または、実行し得るので、伝統的なステーションに関する拡張された能力をユーザに有利に提供する。
【0123】
マルチモーダル通信装置(例えば、801a〜801d)は、モバイルネットワーク(例えば、第2世代(2G)、及び第3世代(3G)等)のための、そしてワイファイ/WiMax、及び有線イーサネット(登録商標)LANを使用するインターネットアクセスのための、ソフトウェアスタック803、及びソフトウェアスタック805含むことができる。従って、同様に、低い方のスタック803は、レイヤ1(L1)、及びレイヤ2(L2)プロトコルを含み、一方高い方のスタック805は、G2と同様に、ユーザデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol:UDP)、伝送制御プロトコル(Transmission Control Protocol:TCP)、及びインターネットプロトコル(Internet Protocol:IP)を含むことができる。
【0124】
示されたように、ゲートウェイ807は、シームレスな通信をそれぞれのネットワーク、PSTN807、セルラーネットワーク809及び811(例えば、第2世代(2G)、符合分割多元接続(CDMA)、汎欧州ディジタルセルラーシステム(GSM)等)、及びインターネット813に提供するために利用される。例えば、第2世代(2G)ネットワーク809(CDMA、及びGSM)は、音声とショートメッセージサービス(SMS)のみを支援することができ、一方第3世代(3G)ネットワーク811は、“3GPP IMS”(3rd Generation Partnership Project IP Multimedia Subsystem:第3世代パートナーシッププロジェクトIPマルチメディアサブシステム)サービスを提供することができる。
【0125】
代表的な実施例において、説明されたいくつかの機能は、特にNAT、及びファイアウォールの横断のためのICE、及びSTUN/TURNサーバのような機能に関して、マルチモーダル通信装置(例えば、801a〜801c)とPC/ラップトップとの間のブルートゥース(Bluetooth)リンクを使用して、または、インターネット813に接続されると共に、ブルートゥースを使用可能にされたSIP電話によって、成し遂げられ得る。
【0126】
以下の処理は、マルチモーダル装置801a〜801dによって、インターネットを基礎とするSIPサービスにアクセスするネットワーク及びサービスを説明する。最初に、IPアドレスは、例えば動的ホスト設定プロトコル(Dynamic Host Configuration Protocol:DHCP)を用いて獲得される。それ以降、インターネットアクセスが達成される。ICEは、最適なNAT/ファイアウォールの横断の決定方法を提供する。例えば、装置801aは、その場合に、SIPを基礎とするIP通信サービスを受けるために、ホームSIPレジスタに登録し得る。本発明の一実施例によると、“SIP re−INVITE”は、会議のような確立したセッションを中止せずにネットワークの間を切り替えるために利用される。
【0127】
ワイヤレスネットワークにおける滑らかなハンドオフは、第2世代(2G)/第3世代(3G)、またはワイファイ/WiMaxネットワークのような、それぞれの無線ネットワークにおけるネットワークレイヤ2で容易に達成され得る。ユーザは、モバイル機器801aによって、モバイル第2世代ネットワーク809から、企業またはホットスポットワイファイネットワーク(図示せず)に切り替える場合のように、1つのネットワークタイプから別のネットワークタイプに対する切り替えを承認するように促されることができる。訪問先のSIPレジストラ(registrar)とホームのSIPレジストラの両方が利用されるアプローチと対照的に、システムは、単一のSIPレジストラ(例えば、ホームレジストラ)を利用し得る。
【0128】
ユーザが、特定のセッションを維持しながら、1つの装置/インタフェースから別の装置/インタフェースに移動することを可能にするために、同様の技術が適用されることができるということが、同様に意図される。
【0129】
図8Bにおいて見られるように、(図8Aの)マルチモーダルモバイル機器801は、セルラーシステムと通信するためのセルラートランシーバ851を備える。ワイヤレストランシーバ853は、同様に、ワイヤレスネットワーク(例えば、802.11等)に接続するために備えられる。更に、ネットワークインタフェースカード(NIC)855は、有線ネットワークに対する接続性のために提供されると共に、NIC855は、イーサネット(登録商標)タイプのカードであり得る。トランシーバ853、855、またはNIC855の使用は、装置801の動作モードによって変わると共に、制御器857によって制御される。無線伝送は、アンテナ861によって中継され得る。
【0130】
マルチモーダルモバイル機器801は、命令及びあらゆる必要なデータを格納するためのメモリ865(揮発性と不揮発性の両方)と同様に、様々なアプリケーション(例えば、PDA機能、及びアプリケーション等)と関連付けられた命令を実行するためのプロセッサ863を更に備える。
【0131】
図9〜図15は、マルチモーダル装置を包含する様々な呼のフローの図である。説明の目的のために、これらの処理は、図7のシステム700に関して説明される。
【0132】
図9は、本発明の一実施例による、データネットワークにおけるマルチモーダル装置の認証及び登録のための処理の図である。ステップ901において、モバイルステーション801は、拡張可能認証プロトコル(Extensible Authentication Protocol:EAP)を使用して、アクセスポイント713(この例において、それは802.11のアクセスポイント/イーサネット(登録商標)スイッチである。)につながる。アクセスポイント713は、その場合に、ステップ903のように、RADIUSを介してEAPを用いてAAAサーバ715と通信する。このサーバ715は、“訪問先”RADIUS AAAサーバ715であると見なされる。AAAサーバ715は、その場合に、認証のための“Request”メッセージをサービスプロバイダネットワーク709のAAAサーバ717に出力する(ステップ905)。AAAサーバ717は、ステップ907で、“Answer”メッセージによって応答する。言い換えると、訪問先AAAサーバ715は、“Response”メッセージをアクセスポイント713に返すと共に、アクセスポイント713は、ステップ909、及びステップ911で、“EAP Success”メッセージを、モバイルステーション701に伝送する。
【0133】
ステップ913において、、モバイルステーション701、及びアクセスポイント713は、動的ホスト設定プロトコル(DHCP)処理を実行する。次に、ステップ915のように、モバイルステーション701は、STUN/TURNサーバ719との通信を確立する。それ以降、SIPサーバ721との通信は、ステップ917、及びステップ919で、“REGISTER”メッセージ、及び“200 OK”メッセージの交換を通じて、モバイルステーション701によって実行される。
【0134】
図10は、本発明の一実施例による、マルチモーダル装置からPSTNに対して呼を確立するための処理の図である。一例として、この呼のフローは、セルラー(例えば、第2世代(2G))モードにおいて実行され(ステップ1001)、それによりモバイルステーション701が、セルラーモバイルスイッチ723に対してダイヤルされた数字を指定する呼の試行(call attempt)を実行する。ステップ1003において、セルラーモバイルスイッチ723は、モバイルゲートウェイ725に、呼設定要求(call setup request)信号(ISUP先頭アドレスメッセージ(ISUP Initial Address Message:ISUP IMA)またはダイヤルされた数字を有する設定)を伝送する。ゲートウェイ725は、その場合に、ステップ1005で、SIPプロキシサーバ721に対して“INVITE”メッセージを生成する。サーバ721は、“INVITE”メッセージをPSTNゲートウェイ727に伝達すると共に、PSTNゲートウェイ727は、“200 OK”メッセージによって応答する(ステップ1007、及びステップ1009)。
【0135】
SIPプロキシサーバ721は、ステップ1011のように、モバイルゲートウェイ725に対して転送する。このゲートウェイ725は、その結果として、ステップ1013で、セルラーモバイルスイッチ723に、“Answer”メッセージ(ANM:応答メッセージ)、または“Connect”メッセージを送信する。ステップ1015において、スイッチ723は、“Connected”メッセージ信号をモバイルステーション701に伝送する。
【0136】
ステップ1019では、この時点で呼が確立されるので、モバイルステーション701と受話器のはずれたPSTNとの間で通信し始め得る。
【0137】
上述の呼のフローは、モバイルステーション701によって開始された呼を包含すると共に、以下の処理は、PSTN711の中のステーションからモバイルステーション701によって受信された呼を説明する。
【0138】
図11は、本発明の一実施例による、PSTNからマルチモーダル装置に対して呼を確立するための処理の図である。このシナリオで、PSTN711の中のステーションは、モバイルステーション701に対して電話をかける。PSTNゲートウェイ727は、ステップ1101で、“INVITE”メッセージをSIPプロキシサーバ721に送信すると共に、SIPプロキシサーバ721は、“INVITE”メッセージをモバイルゲートウェイ725に対して転送する(ステップ1103)。ステップ1105において、モバイルゲートウェイ725は、“IAM”または“Setup”メッセージをセルラーモバイルスイッチ723に送信する。スイッチ723は、その場合に、ステップ1107で、“Alerting”メッセージ信号をモバイルステーション701に送信する。ステップ1109において、モバイルステーション701は、セルラーモバイルスイッチ723に“Answer”メッセージによって応答する。ステップ1111のように、スイッチ723は、次に、“ANM”、もしくは“Connect”メッセージを、モバイルゲートウェイ725に対して中継する。
【0139】
“Connect”メッセージに応答して、モバイルゲートウェイ725は、“200 OK”メッセージをSIPプロキシサーバ721に送信する(ステップ1113)。このサーバ721は、続いてステップ1115で、“200 OK”メッセージを、PSTNゲートウェイ727に転送する。ステップ1117において、PSTNゲートウェイ727は、“ACK”メッセージによって、SIPプロキシサーバ721に返答すると共に、SIPプロキシサーバ721は、このメッセージをモバイルステーション725に中継する(ステップ1119)。それ以降、ステップ1121のように、モバイルステーション701と発信局との間で呼が確立される。
【0140】
図12は、本発明の一実施例による、PSTNによって支援された呼の間の“セルラー(cellular)−to−IP”モード切り替えのための処理の図である。(第2世代の)セルラーの呼が進行中であると仮定されている(ステップ1201)。ステップ1203において、モバイルステーション701は、アクセスポイント713と認証を実行する。同様に、モバイルステーション701は、ステップ1205で、SIPプロキシサーバ721を介して、SIPレジストレーション(STUN/TURN)を実行する。次に、モバイルステーション701は、“INVITE”メッセージをSIPプロキシサーバ721に送信すると共に、SIPプロキシサーバ721は、PSTNゲートウェイ727と通信する(ステップ1207、及びステップ1209)。PSTNゲートウェイ727は、ステップ1211で、“200 OK”メッセージによって返答すると共に、ゲートウェイ727は、“200 OK”メッセージをモバイルステーション701に送信する(ステップ1213)。
【0141】
“200 OK”メッセージを受信した後で、モバイルステーション701は、ステップ1215のように、“ACK”メッセージによって、SIPプロキシサーバ721に返答する。ステップ1217で、SIPプロキシサーバ721は、“ACK”メッセージをPSTNゲートウェイ727に送信する。
【0142】
このステージで、PSTNゲートウェイ727は、ステップ1219で、“BYE”メッセージによって、第2世代(2G)の呼の終了を、SIPプロキシサーバ721に合図する。ステップ1221のように、プロキシサーバ721は、“BYE”メッセージをモバイルゲートウェイ725に送信する。ステップ1223において、モバイルゲートウェイ725は、“Release”メッセージをセルラーモバイルスイッチ723に送信すると共に、セルラーモバイルスイッチ723は、“Disconnect”メッセージをモバイルステーション701に送信する。
【0143】
“Release”信号を送信した後、ステップ1227のように、モバイルゲートウェイ725は、同様に、SIPプロキシサーバ721に“200 OK”メッセージを送信する。プロクシーサーバ721は、“200 OK”メッセージをPSTNゲートウェイ727に送信する。従って、ステップ1231で、IPの呼が確立される。
【0144】
代りに、以下の説明のように、モバイルステーション701は、IPの呼から第2世代(2G)の呼に切り替わることができる。
【0145】
図13は、本発明の一実施例による、PSTNによって支援された呼の間の“IP−to−セルラー(cellular)”モード切り替えのための処理の図である。ステップ1301において、モバイルステーション701は、PSTN727の中のステーションとのパケット化された(例えば、IPモードで動作する)音声の呼を確立した。モバイルステーション701は、セルラーモバイルスイッチ723に対して、ダイヤルされた数字を示す、呼試行要求(call attempt request)信号を送信する(ステップ1303)。セルラーモバイルスイッチ723は、ステップ1305で、IMAまたはダイヤルされた数字を有する設定である呼設定要求(call setup request)信号をモバイルゲートウェイ725に送信する。モバイルゲートウェイ725は、ステップ1307で、SIPプロキシサーバ721に対して“INVITE”メッセージを生成する。サーバ721は、“INVITE”メッセージをPSTNゲートウェイ727に送信する(ステップ1309)と共に、PSTNゲートウェイ727は、“200 OKメッセージ”によって応答する(ステップ1311)。ステップ1313のように、プロキシサーバ721は、“200 OK”メッセージをモバイルゲートウェイ725に送信する。
【0146】
ステップ1315において、モバイルゲートウェイ725は、ANM(Answer Message)、もしくは“Connect”メッセージを、セルラーモバイルスイッチ723に送信する。スイッチ723は、ステップ1317で、“Connected”メッセージ信号をモバイルステーション701に送信する。
【0147】
モバイルゲートウェイ725は、ステップ1319で、“ACKメッセージ”をSIPプロキシサーバ721に送信すると共に、SIPプロキシサーバ721は、“ACK”メッセージをPSTNゲートウェイ727に送信する(ステップ1321)。それ以降、PSTNゲートウェイ727は、“BYE”メッセージをSIPプロキシサーバ721に送信すると共に、SIPプロキシサーバ721は、メッセージをモバイルステーション701に送信する(ステップ1323、及びステップ1325)。ステップ1327において、モバイルステーション701は、“200 OK”メッセージをSIPプロキシサーバ721に送信すると共に、“200 OK”メッセージは、更にPSTNゲートウェイ727に送信される(ステップ1329)。従って、TDMの呼が、直ちにモバイルステーション701とPSTNステーションとの間で支援される。
【0148】
図14は、本発明の一実施例による、セルラーモードにおいて動作するマルチモーダル装置による呼の確立のための処理の図である。このシナリオの下で、2つのモバイルステーションA及びモバイルステーションBが、呼のフローに関連している。モバイルステーションAは、セルラーモバイルスイッチ723に呼の試行を合図する(ステップ1401)。セルラーモバイルスイッチ723は、ステップ1403で、IAM、または“Setup”メッセージをモバイルゲートウェイ725に送信する。モバイルゲートウェイ725は、ステップ1405で、SIPプロキシサーバ721に対して“INVITE”メッセージを生成する。
【0149】
ステップ1407において、SIPプロキシサーバ721は、“INVITE”メッセージをモバイルゲートウェイ725に送信すると共に、モバイルゲートウェイ725は、ISUPイニシャルアドレスメッセージ(ISUP(ISDN User Part) Initial Address Message:IAM)、または“Setup”メッセージをセルラーモバイルスイッチ723に送信する。セルラーモバイルスイッチ723は、ステップ1411で、モバイルステーションBと“Alerting/Answer”信号を交換する。セルラーモバイルスイッチ723は、ANM、または“Connect”メッセージをモバイルゲートウェイ725に送信する(ステップ1413)。次に、モバイルゲートウェイ725は、ステップ1415のように、SIPプロキシサーバ721に対して“200 OK”メッセージを生成する。プロキシサーバ721は、ステップ1417で、“200 OK”メッセージによって応答する。
【0150】
ステップ1419において、モバイルゲートウェイ725は、ANM、または“Connect”メッセージをセルラーモバイルスイッチ723に送信する。モバイルステーションAとの接続が確立される(ステップ1421)。
【0151】
ステップ1423で、モバイルゲートウェイ725は、“ACK”メッセージをSIPプロキシサーバ721に送信すると共に、SIPプロキシサーバ721は、それ自身の“ACK”メッセージをモバイルゲートウェイ725に送信する(ステップ1425)。従って、セルラーモバイルスイッチ723は、ステップ1427、及びステップ1429で、両方のモバイルステーションA、及びモバイルステーションBと、移動体通信(cellular communication)を確立した。
【0152】
図15は、本発明の一実施例による、“セルラー(cellular)−to−IP”モードのミッドコール(mid-call:中間呼)切り替えのための処理の図である。ステップ1501、及びステップ1503のように、このシナリオは、モバイルステーションAとモバイルステーションBとの間で進行中であるセルラーの呼を包含する。ステップ1505において、モバイルステーションAは、アクセスポイント723と802.11認証を実行する。同様に、モバイルステーションAは、SIPプロキシサーバ721と、STUN/TURN機能によるSIP登録を実行する(ステップ1507)。ステップ1509において、モバイルステーションAは、“INVITE”メッセージをSIPプロキシサーバ721に送信する。SIPプロキシサーバ721は、その場合に、ステップ1511で、“INVITE”メッセージをモバイルゲートウェイ725に送信する。モバイルゲートウェイ721は、SIPプロキシサーバ721に対して、“200 OK”メッセージを生成すると共に、SIPプロキシサーバ721は、“200 OK”メッセージをモバイルステーションAに送信する(ステップ1513、及びステップ1515)。
【0153】
ステップ1517において、モバイルステーションAは、“200 OK”メッセージに応答して、“ACK”メッセージをSIPプロキシサーバ721に送信する。SIPプロキシサーバ721は、ステップ1519で、“ACK”メッセージをモバイルゲートウェイ725に送信する。モバイルゲートウェイ725は、次に、“BYE”メッセージをSIPプロキシサーバ721に送信する(ステップ1521)。
【0154】
モバイルゲートウェイ725は、次に、“Release”メッセージをセルラーモバイルスイッチ723に送信すると共に、セルラーモバイルスイッチ723は、順繰りに“Disconnect”メッセージをモバイルステーションAに送信する(ステップ1523、及びステップ1525)。
【0155】
SIPプロクシーサーバ721は、ステップ1527において、“BYE”メッセージをモバイルゲートウェイ725に送信すると共に、モバイルゲートウェイ725は、“200 OK”メッセージによって応答する(ステップ1527、及びステップ1529)。この時点で、モバイルステーションBは、ステップ1531において、セルラーの呼の区間にまだ携わっている。ステップ1533において、SIPプロクキシサーバ721は、“200 OK”メッセージをモバイルゲートウェイ725に送信する。それから、モバイルステーションAは、ステップ1535のように、IPの媒体を介して通信する。
【0156】
図16は、本発明の一実施例による、オペレーショナルサポートシステム(Operational Support System:OSS)の構成の図である。構成1600は、サービス指向の構成の原理、及び関連する技術を利用する。例えば、ウェブサービスの標準を用いて実行された間接的に呼び出し可能なサービス(callable service)は、データベースに対するアクセスをカプセル化するために使用されると共に、(必要ならば)現存のシステムまたはレガシーシステムに対するアクセスをカプセル化するために使用される。
【0157】
これらのサービスは、モジュール式であるOSS機能の実現を有利に提供する。更に、呼び出し可能なサービスは、通知をIP−ICコンポーネントに送信すると共に、情報を要求するために、他のシステムに対するインタフェースを提供する。これらのサービスは、クリーンなプラットホームを意識しない(platform-agnostic)、ウェブフェーシング(web-facing)と最終段階システム(back-end system)との間の標準を基礎とする分離を更に有利に提供する。
【0158】
本発明の一実施例によると、構成1600は、3つの主要な層である、アクセス層(Access Tier)1601、サービス層(Services Tier)1603、及びリソース層(Resource Tier)1605を備える。アクセス層1601(同様にプレゼンテーション(Presentation)層と言われ得る)は、顧客及びサービスプロバイダの販売/支援のために、OSSに対するユーザ及びシステムのアクセスを可能にする。サービス層1603は、機能性の大部分が備わっているOSS構成1600の中心である。最後に、リソース層1605は、サービスが作用する構成要素を包含する。OSS構成1600は、これらの様々な資源を管理する。
【0159】
本発明の一実施例によると、アクセス層1601のサブシステムは、ウェブポータル1607、ウェブサービスゲートウェイ1609、及びアイデンティティ管理及びアクセス制御コンポーネント(Identity Management and Access Control component)(図示せず)を備える。これらの相互関係のあるコンポーネントは、人間のユーザ(例えば、顧客、従業員、またはサービスプロバイダのスタッフ)及び顧客システム1613が、例えば、ウェブブラウザ1611によって、またはシンプルオブジェクトアクセスプロトコル(Simple Object Access Protocol:SOAP)の起動によって、OSSサービスにアクセスすることを可能にする。
【0160】
代表的な実施例において、外部のアクセス構成は、以下のとおりである。ウェブサーバーは、DMZ(Demilitarized Zone:非武装地帯)において提供される。同様に、プログラミング及びランタイム環境は、HTMLページの動的な生成のために、そして、入って来るウェブリクエストの処理のために支援される。XMLファイアウォールは、顧客からDMZに入ってくる着信SOAPトラフィックのふるい分けと経路指定のために配置される。同様に、一例として、ウェブサーバーエージェントは、ウェブサーバー、及びXMLファイアウォールに接続されている。更に、ポリシーサーバ(Policy Server)、及びLDAP(ライトウェイトディレクトリアクセスプロトコル:Lightweight Directory Access Protocol)外部記憶装置が利用され得る。
【0161】
身元管理は、認定ユーザが加えられると共に、これらのユーザが、彼らの組織または会社を代表して、注文、最新情報、プロビジョンユーザ(provision user)等を入力することを許可することを可能にする。この管理機能は、顧客管理者に対する管理特権の委譲を可能にすると共に、彼らが更なるユーザを加えて、それらにアクセス権を与えることを可能にする。例えば、ウェブのセルフサービス(web self-service)を使用して顧客が完全に自己管理できないので、サービスプロバイダは、身元の管理にいくらかの制御力を有するとみなされる。この身元管理機能が、コアSIP電話通信コンポーネントの中で、エンドユーザ身元管理と異なることに注目することが重要である。身元管理は、顧客のセルフサービスを可能にするために、顧客従業員がオンラインでOSSシステムと情報をやり取りすることを可能にする管理上のアカウントに関係する。
【0162】
サービス層1603は、主として、資源カプセル化サービス(Resource Encapsulation Services)1615を通じてデータ及び他の管理された資源のようなカプセル化資源に関係するサービスを含む。サービス層1603は、同様に、行動様式であるか、もしくは何かを実際にするアプリケーション処理アクティビティ(application process activities)1617を含む。
【0163】
示されたように、サービス層1603に導かれた矢印は、サービスの中でアクティビティを誘発するイベントソースを構成する。代表的な引き金となるイベントは、ウェブブラウザ経由の顧客、レガシーシステム(例えば、ある顧客がその請求金額を支払ったことを通知する“Accounts Receivable”)から入って来る通知、及び構成におけるIPサービスコンポーネントが起源である管理関連の通知によって始められたアクティビティを包含する。例えば、メディアリレーサーバ(または、その管理エージェント)は、資源消費量測定基準(resource consumption metric)が最高水位線(high-water mark)1619より上に行ったと共に、追加の容量が供給される必要があることを、OSSサービスに通知し得る。同様に、いくつかのOSSアクティビティは、砂時計によって示されたように、時間を基礎とするイベントによって誘発される。特に、月次請求サイクル(monthly billing cycle)に関係したアクティビティは、スケジュールドリブン(schedule driven)である。
【0164】
リソース層1605は、(IP−IC提案の核心にある)第1のIPサービスコンポーネント1625と同様に、データベース1621、及び、レガシーシステム1623を含む。
【0165】
図17は、本発明の一実施例による、IP相互接続サービスを支援するための金融システムの図である。システム1700は、IP−ICコンポーネントが、それら自身の請求額計算、及び提示を主として実行すると共に、現存する金融システム1701(例えば、“Accounts Receivable”(AR)、または他の金融システム)と統合することを可能にする。代りに、システム1700は、統合がこれらの現存する(または、レガシー)金融システム1701の責任である、と推測する。いずれにせよ、システム1700は、この統合ポイントをウェブサービスとカプセル化することを提供すると共に、これは、IP−ICのOSSに特有の他のコンポーネントには透過的である。例えば、たとえ、そのインタフェースが、独自仕様のデータ形式を使用する文書ファイル転送の遺産的な複雑さを隠すとしても、それらの現行システムに対するクリーンなSOAPインタフェースが使用される。
【0166】
図17は、ユーザプロビジョニング(User Provisioning)が、顧客セルフサービスのイベントによって駆動されるアクセス層1601によって行使されることを示す。アクセス層1601は、その場合に、最新情報を顧客プロファイル(Customer Profile)サービス、及びENUM/DNSサーバに転送する。一実施例において、システム1700は、ユーザが、それらのサービスを供給すると共に管理することを可能にするための1つ以上の顧客セルフサービススクリーンを提供するGUI1703を使用する。請求額提示(Billing Presentment)コンポーネント1705が、同様に提供される。
【0167】
代表的な実施例において、提示は、ウェブポータル1607によって電子的に実行され得る。請求額提示(Billing Presentment)コンポーネント1705は、請求額計算書記憶手段(Billing Statement store)1707から各特定の顧客に関する内在する計算書情報を引き出すと共に、例えばそれをユーザに対するプレゼンテーションのためのHTMLマークアップに翻訳するウェブポータル1607におけるプレゼンテーションコードと考えられ得る。
【0168】
代表的な実施例において、ユーザプロビジョニング(User Provisioning)コンポーネント1709は、シングルユーザ、またはマルチユーザ(恐らくは数千)のセットにインタフェースを提供する、システム1700に加えられるべきウェブサービスである。例えば、ユーザプロビジョニングの最終結果は、ユーザのためのENUMマッピング、SIP URIに対する電話番号が、ENUM DNSサーバまたは複数のENUM DNSサーバ1710に加えられることである。同様に、顧客プロファイル情報は、顧客または複数の顧客のためのカレントユーザカウントフィールドを増加させるか、もしくは減少させるように調整される。本発明の一実施例によると、ミラーデータベースは、ENUMマッピング情報によって更新される。この情報は、他の使用のため、例えばホワイトページディレクトリを支援するための(DNSに加えた)データベース形式で獲得され得る。
【0169】
ユーザプロビジョニングコンポーネントが、ウェブサービスとして実現されるので、アプリケーションプログラミングインタフェース(Application Programming Interface:API)は、シングルユーザをシステムに加える方法、システムからシングルユーザを外す方法、システムに対するたくさんのユーザのバルクローディング(bulk-loading)の方法、及びバルクドロップ(bulk drop)の実行方法を含むことができる。これらのAPI機能は、顧客システム1613がプログラムで呼び出すことができる、XMLウェブサービスインタフェースとして顧客に公開され得る。IP−ICウェブポータルの顧客セルフサービスのスクリーンは、同様に、顧客管理担当者がユーザを加え、そして外すことを可能にするグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を提供し得る。
【0170】
更に、ユーザプロビジョニングコンポーネント1709は、本発明の一実施例に従って、DNSサーバまたは複数のDNSサーバに対する動的な更新を実行する。一例として、動的な更新は、“パブリックドメインJava(登録商標) API(public domain Java(登録商標) API)”をDNSに使用することによって、そして利用可能なC言語ライブラリを使用することによって、実行され得ると共に、オブジェクトコードに対するJava(登録商標)コードの結合を支援するためにJNIを使用するか、または利用可能なDNS管理インタフェースを用いる。代表的な実施例において、ユーザプロビジョニングサービスの役割の内の1つは、上流のシステムからこのDNS結合の正確な詳細を隠すことであり、従って、全てのこれらの上流のシステムは、シンプルなウェブサービスインタフェースを“認識する”。
【0171】
ユーザプロビジョニングコンポーネント1709が特定の顧客に関してユーザ(または、複数のユーザ)を加える、もしくは外すとき、顧客プロファイルサービス1711は、ユーザカウントに関する簿記を更新する。これは、カレントユーザカウントフィールドの更新と、ユーザプロビジョニングコンポーネント1709に関する毎月のピークユーザカウントフィールドの更新を含むことができる。顧客プロファイルコンポーネント1711は、同様に、請求額計算(Billing Computation)コンポーネント1713、及び実行(Fulfillment)(更に、発注管理/顧客プロビジョニング(Order Management/Customer Provisioning)とも言われる)コンポーネント1715と情報をやりとりする。
【0172】
IP−ICサービスの中で、プロビジョニングに関する考えは、代表的な実施例において、以下の2つの異なるレベルで発生することができ、そのレベルは、(1)個々のSIPエンドユーザのプロビジョニング及びデプロビジョニング(進行中のアクティビティ)、そして(2)顧客のプロビジョニングである。新しい顧客のプロビジョニングの直接的なアクティビティと対照的に、特定の顧客の設備、またはPBXを“IP−IC DNS”に向かせるように構成することは、変換サーバ等にリダイレクトする、リレーする、及び/または信号を伝達する。この例で説明されるユーザプロビジョニングサービス1709は、顧客レベルのプロビジョニングではなく、SIPエンドユーザのプロビジョニングの前者の概念に焦点を合わせる。実行(Fulfillment)コンポーネント1715は、プロビジョニングの顧客レベル感覚に焦点を合わせる。
【0173】
本発明の一実施例によると、請求額計算(Billing Computation)コンポーネント(またはエンジン)1713は、主としてプロセス指向のサービスである。例えば、毎月の代金請求サイクルに関して、それは、スケジューラ1717によって起動される。サービス価格決定モデルに応じて、請求額計算コンポーネント1713は、同様に、各顧客のユーザカウントの毎日のサンプルをとるために、一日1回の頻度で起動され得る。それらのサンプルは、その場合に、例えば、月平均のユーザカウントを計算する目的のために、稼働中の累算器を更新するために使用され得る。
【0174】
評価(Rating)コンポーネント1719に関しては、この機能は、関連した割引きを適用することに関して、請求額計算に統合され得る。
【0175】
説明の目的のために、価格決定モデルが、平均よりむしろその月のコースに関するピークユーザカウントに基づいていると仮定されている。上述のように、ピークユーザカウントは、顧客プロファイルコンポーネント1711によって、それがユーザプロビジョニングサービス1709から増加/減少ユーザカウントイベントを得るたびに維持される。毎月のトリガーイベントに関して、請求額計算エンジン1713は、顧客を通して循環する。顧客プロファイルコンポーネント1711は、各顧客に関する毎月のピークユーザカウントのために照会される。各顧客のサービスプロファイルレコード(Service Profile record)1721は、同様に、その顧客が承認される任意のサービスを決定するために調べられる。システム1700は、信号変換、もしくはメディアリレーのような異なる特徴がオプションであるビジネスモデルを考慮すると共に、そのようなオプションは、ベースの売出し価格以上の追加料金を被る。
【0176】
更に、請求額計算エンジン1713は、製品説明記憶手段(Product Description store)1723から、各オプションに関して、現在の基準価格の数字を引き出す(と共にキャッシュする)。この情報の全てに関して、請求額計算エンジン1713は、その場合に、顧客の箇条書きにされた料金及び最終結果を計算し得る。請求額計算エンジン1713は、その場合に、顧客のための割引調整を決定するために、評価(Rating)コンポーネント1719に相談し得る。更に、請求額計算エンジン1713は、例えば、顧客が買ったもの及び借りたものに関して完全な毎月の情報を表すXML文書を準備すると共に、これらのXML文書を請求額計算書記憶手段(Billing Statement store)1707に記入する。請求額計算書記憶手段1707は、請求額提示コンポーネント1705、及び金融システム1701による後の消費のために、持続的にこれらの文書の記憶手段を提供する。
【0177】
代表的な実施例において、請求額計算書記憶手段1707は、データ指向のサービスであると共に、請求額計算エンジン1713によって各顧客(例えば、各月)に関して作成される請求額計算書文書の持続的な記憶装置を支援する。具体的には、請求額計算書記憶手段1707は、現在の請求額計算期間のための記憶手段、及び全ての過去の請求額計算書の記録文書の記憶手段の両方を保持する。
【0178】
代表的な実施例において、請求額計算書テーブルにおける各レコードは、アスキー(ASCII)文書を保存する。この文書は、割引及び最終結果を適用された、特定の顧客に関して箇条書きにされた料金を詳述するためのXMLフォーマット文書であり得る。XML文書は、顧客が買ったもの、及び顧客が借りたもの詳細を記録する。請求額計算書コンポーネント1707に保存されるこれらのXML文書は、電子請求書(e-invoice)を顧客に提示する請求額提示コンポーネント1705のために、そして支払金を集めて、顧客の支払い、または不履行の状態に関する報告を返す金融システム1701のために必要とされる全ての情報を表す。
【0179】
製品説明コンポーネント1723は、製品設計/保守(Product Design/Maintenance)コンポーネント1725から受信された製品情報を保存する。すなわち、製品説明コンポーネント1723は、主としてデータ記憶手段であると共に、全体として提案する製品に関する情報を記録し、更に製品の使用可能オプションの各々に関する個別の情報を記録する。この装置は、プログラムコードの中でそのような情報をハードコーディング(hard-coding)することを回避するために、製品について総合的な情報を具体化する。重要なことは、変更するための条件であると思われると共に、外部の記憶手段に保持するために最良である価格決定情報である。もし個別の製品オプションが個々に値段をつけられる価格決定モデルが採用される場合、その場合に、各オプションは、関連する基準価格(または、ユーザ毎の価格レート)を有しているであろう。
【0180】
製品説明サービス1723のメインクライアントは、主として請求書を計算するためにベース価格決定情報を抽出する必要がある請求額計算エンジン1713である。
【0181】
サービスプロファイル(Service Profile)コンポーネント1721は、別のデータ指向のコンポーネントであると共に、(受注、製品設計、及び顧客サポートウェブスクリーンによって駆動されるGUIであり得る)実行コンポーネント1715によって供給される。サービスプロファイル(Service Profile)コンポーネント1721は、各顧客の請求書を計算することの過程で、請求額計算(Billing Computation)コンポーネント1713によって毎月のサイクルに関して照会され得る。
【0182】
サービスプロファイルコンポーネント1721は、各顧客に関して、顧客により供給された製品の完全な製品記述を主張する。もし製品の提供が(信号変換、メディアリレー等のような)いくつかのオプション商品を有している場合、その場合に、各顧客に関するサービスプロファイル情報は、異なる製品オプションと関連付けられた変数量をパラメータ化する属性と共に、顧客によって選出されたオプションを詳述する。サービスプロファイルコンポーネント1721は、従って、各顧客に関して提案するIP−IC製品の具体化を表す。これは、あらゆる特定の顧客の製品の具現化ではなく、全体として製品の記述を具体化する製品説明コンポーネント1723と対照的である。(オブジェクト指向の用語において、製品説明は“クラス−レベル(class-level)”と考えられると共に、サービスプロファイルは“インスタンス−レベル(instance-level)”であろう。)
【0183】
本発明の一実施例によると、実行コンポーネント1715は、発注管理及び顧客のプロビジョニングに関連づけられる販売/サポートスクリーンと同様に、最終段階を顧客のセルフサービスのウェブスクリーンに提供する。
【0184】
前に述べたように、プロビジョニングは、SIPエンドユーザがシステムを使うことを可能にするという意味で複数のレベルのプロビジョニングを包含すると共に、新しい顧客を“掘り起こし”、顧客レベルでそれらの情報を維持する/更新するという意味で複数のレベルのプロビジョニングを包含する。実行コンポーネント1715は、ユーザプロビジョニングコンポーネントによって扱われるSIPユーザ管理ではなく、顧客レベルのプロビジョニングの意味を支援する。
【0185】
他の機能の中で特に、実行コンポーネント1715は、新しい顧客アカウントの確立、及び既存の顧客に関するIP−IC製品の固有のアカウントの生成を支援する。更に、実行コンポーネント1715は、適切な企業の顧客IDが使用されることを保証するために、レコードの顧客データ記憶手段と連携し得る。実行コンポーネント1715は、同様に、販売スタッフの製品設計/構成を支援し得る、顧客のニーズ、及び環境の調査を始める顧客に対して支援を提供する。この実行コンポーネント1715は、更に顧客構内装置(Customer Premise Equipment:CPE)情報入力を提供すると共に、様々なサーバ(例えば、DNS、ENUMリダイレクト、STUN、TURN、信号変換ゲートウェイ等)の操作上の使用のためにそれらが必要とする適切なURL、または他の結合情報を顧客に通知し得る。
【0186】
更に、実行コンポーネント1715は、顧客が買っているものを定義する製品オプションの顧客選択を可能にする。例えば、コンポーネントは、顧客が、信号変換、メディアリレー等を必要とするかどうかを決定し得る。更に、実行コンポーネント1715は、サイト情報の入力を支援する。
【0187】
図において見られたように、実行コンポーネント1715は、在庫(Inventory)コンポーネント1727と通信する。代表的な実施例において、この在庫コンポーネント1727は、“レガシー”顧客データ記憶手段("legacy" customer data store)1729によって顧客構内、及びサービスプロバイダの内部にある資源の両方において、関連した資源目録を追跡するデータコンポーネントである。これらの2つの種類の在庫情報のための個別の記憶手段が維持され得るということが知られている。例えば、在庫記憶手段は、リレーショナルデータベース内に維持され得る。一例として、ある種の在庫サービスにおける記憶手段のために考察されるであろう内部の資源は、CPU(及び、それらの関連するIPアドレス)、データベース、OSS構成を含む配置されたサービスを有する。配置されたサービスの在庫は、本発明の一実施例に従って、リレーショナルデータベースよりむしろ、UDDI(Universal Description, Discovery and Integration:ユニバーサルディスクリプション、ディスカバリー&インテグレーション)のようなサービスディレクトリとして配置され得る。UDDIは、ビジネスが自らをインターネットに載せることを可能にするウェブベースの分散されたディレクトリである。
【0188】
図18は、本発明の一実施例による相互接続サービスを支援することが可能であるサービス保証基盤コンポーネントの図ある。サービス保証基盤コンポーネント1800は、管理水準と考えられ得る(と共に、以前に論じられた他の機能部品といくらか直交する)。サービス保証は、コアシステム、及びサポートシステムを操作可能な状態に保つことに関係があるコンポーネント、及び処理を網羅する機能、及びシステムの広いカテゴリである。保証機能は、監視、報告、アラーム管理、容量管理及び設計(planning)、自治的な回復技術(自己回復作用)、サービスレベルアグリーメント(Service Level Agreement:SLA)管理、方針駆動(policy-driven)の資源配分等を含むことができる。
【0189】
本発明の一実施例によると、サービス保証構成のコアが、マネージャー/エージェント(Manager/Agent)モデルに基づいていると仮定されている。多くの異なるエージェントタイプ、及びインスタンス(instance)(アクティブエージェント)1801は、システム環境を作り上げる様々な資源1803(サービス、CPU、データベース)のバイタルサイン(vital sign)を監視することに関して責任がある。これらの活動中のエージェントは、単層的(single tiered)か、または複層的(multi-tiered)な管理階層(Management Layer)1805に情報を提供する。管理階層1805は、管理コンソール(management console)1807、容量管理コンポーネント(capacity management component)1809、警報(alerts)コンポーネント1811、及び報告エンジン(report engine)1813等のような他の利害関係のあるシステムに情報を提供する。
【0190】
本発明の一実施例によると、管理コンソール1807は、リッチクライアント(rich client)であり得る。そのようなリッチクライアントは、“Java(登録商標)アプレット”、“Java(登録商標)アプリケーションのJava(登録商標)ウェブスタート(Web Start)配置”、または恐らくマイクロソフト(登録商標)のクリックワンス(Click Once)技術のような技術によって配置された“.NETスマートクライアント”によって、(または、Java(登録商標)アプレットモデルに気質が類似した“.exe”に分解するハイパーリンクによって)実現され得る。
【0191】
サービス保証システムの管理基幹施設は、いつ、またどこに追加のCPU資源が必要とされ、警報が提起され、そして物理的容量が供給されるかを決定する(すなわち、別のCPUラックがインストールされた)。これらの考察事項を考慮して、エージェント層(Agent tier)1801は、配置されたシステムの安定(health)を監視することによってばかりではなく、環境に対するサービスの動的な配置−サービスのライフサイクル管理によって包含され得る。例えば、相互接続サービスを支援するコアサーバ(例えば、メディアリレーインスタンス(Media Relay instances))の発展は、図18の装置を使用した容易な管理であり得る。メディアリレーインスタンスは、資源の格子状の施設にオンデマンドで配置され得る。
【0192】
相互接続サービスを支援するためにここに示された処理は、ソフトウェア、ハードウェア(例えば、一般的なプロセッサ、デジタル信号処理(Digital Signal Processing:DSP)チップ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等)、ファームウェア、またはそれらの組み合わせによって実現され得る。示された機能を実行するためのそのような代表的なハードウェアは、以下で詳述される。
【0193】
図19は、本発明に基づいた実施例が実現され得るコンピュータシステム1900を例証する。例えば、ここに示された処理は、コンピュータシステム1900を用いて実現され得る。コンピュータシステム1900は、情報を伝達するためのバス1901、または他の通信メカニズム、及び情報を処理するためにバス1901に接続されたプロセッサ1903を備える。コンピュータシステム1900は、同様に、プロセッサ1903によって実行されるべき情報及び命令を格納するためにバス1901と接続された、ランダムアクセスメモリ(RAM)、または他の動的記憶装置のようなメインメモリ1905を備える。メインメモリ1905は、同様に、プロセッサ1903による命令の実行の間の一時的な数値変数、または他の中間の情報を格納するために使用され得る。コンピュータシステム1900は、更に、プロセッサ1903のための静的な情報及び命令を格納するためにバス1901と接続された読取専用メモリ(ROM)1907、または他の静的記憶装置を備えることができる。情報及び命令を永続的に格納するために、磁気ディスクまたは光ディスクのような記憶装置1909がバス1901に接続される。
【0194】
コンピュータシステム1900は、情報をコンピュータユーザに表示するために、バス1901を介して、ブラウン管(CRT)、液晶表示装置、アクティブマトリックスディスプレイ、またはプラズマディスプレイのようなディスプレイ1911に接続されることができる。情報及びコマンド選択をプロセッサ1903に伝達するために、英字と数字から成ると共に、他のキーを含むキーボードのような入力装置1913がバス1901に接続される。別のタイプのユーザ入力装置は、方向情報及びコマンド選択をプロセッサ1903に伝達すると共に、ディスプレイ1911上でカーソルの動きを制御するためのマウス、トラックボール、またはカーソル方向キーのようなカーソル制御器1915である。
【0195】
本発明の一実施例によると、ここに示された処理は、メインメモリ1905に含まれる命令の配列を実行するプロセッサ1903に応えて、コンピュータシステム1900によって実行される。そのような命令は、記憶装置1909のような別のコンピュータ読み取り可能なメディアからメインメモリ1905の中に読み取られ得る。メインメモリ1905に含まれる命令の配列の実行によって、プロセッサ1903はここに示された工程段階を実行する。マルチプロセッシング装置(multi-processing arrangement)における1つ以上のプロセッサは、同様に、メインメモリ1905に含まれる命令を実行するために使用され得る。これに代る実施例において、配線で接続された回路構成が、本発明の実施例を実現するために、ソフトウェア命令の代わりに、もしくはソフトウェア命令と組み合わせて使用されることができる。従って、本発明の実施例は、ハードウェア回路とソフトウェアとの特定の組み合わせに全く制限されない。
【0196】
コンピュータシステム1900は、同様に、バス1901と接続される通信インタフェース1917を備える。通信インタフェース1917は、地域情報通信網(local network)1921に接続されているネットワークリンク1919に対する双方向のデータ通信接続を提供する。例えば、通信インタフェース1917は、デジタル加入者回線(digital subscriber line:DSL)カードまたはモデム、総合デジタル通信網(integrated services digital network:ISDN)カード、ケーブルモデム、電話モデム、または一致するタイプの通信回線に対するデータ通信接続を提供するための他の通信インタフェースであり得る。別の例として、通信インタフェース1917は、データ通信接続を互換性があるLANに提供するための(例えば、イーサネット(登録商標)または非同期転送モデル(ATM)ネットワークに関する)ローカルエリアネットワーク(LAN)カードであり得る。ワイヤレスリンクが、同様に実現され得る。あらゆるそのような実現において、通信インタフェース1917は、様々なタイプの情報を表すデジタルデータストリームを伝送する電気信号、電磁気信号、もしくは光学信号を送信すると共に受信する。更に、通信インタフェース1917は、ユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェース、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association:PCメモリーカード国際協会)インタフェース等のような周辺インタフェース装置を含むことができる。1つの通信インタフェース1917が図19で描写されるが、複数の通信インタフェースが同様に使用され得る。
【0197】
ネットワークリンク1919は、一般的に、1つ以上のネットワークを介した他のデータ装置に対するデータ通信を提供する。例えば、ネットワークリンク1919は、ネットワーク1925(例えば、広域ネットワーク(WAN)、または今一般にインターネットと言われるグローバルなパケットデータ通信ネットワーク)、もしくはサービスプロバイダによって操作されたデータ装置に対して接続性を有するホストコンピュータ1923に対する地域情報通信網1921を介した接続を提供することができる。地域情報通信網1921及びネットワーク1925の両方は、情報及び命令を伝達するために、電気信号、電磁気信号、もしくは光学信号を使用する。コンピュータシステム1900とデジタルデータを通信する、様々なネットワークを介した信号、ネットワークリンク1919上の信号、そして通信インタフェース1917を介した信号は、情報及び命令を有する代表的な形の搬送波である。
【0198】
コンピュータシステム1900は、ネットワーク、ネットワークリンク1919、及び通信インタフェース1917を介して、メッセージを送信し、プログラムコードを含んでいるデータを受信することができる。インターネットの例において、サーバ(図示せず)は、本発明の実施例を実現するために、ネットワーク1925、地域情報通信網1921、及び通信インタフェース1917を介して、アプリケーションプログラムに属する要求されたコードを送るであろう。プロセッサ1903は、コードを受信するか、及び/または後の実行のために記憶装置1909または他の不揮発性メモリに格納する一方で、送信されたコードを実行することができる。この方法において、コンピュータシステム1900は、搬送波の形でアプリケーションコードを獲得することができる。
【0199】
ここで使用される用語“コンピュータ読み取り可能なメディア”は、プロセッサ1903に対して実行するための命令を提供することに参加するあらゆるメディアのことを指している。そのようなメディアは、不揮発性のメディア、揮発性のメディア、及び伝送メディアを含むが、それに限定されることなく、多くの形式を取り得る。例えば、不揮発性のメディアは、記憶装置1909のような、光学ディスク、もしくは磁気ディスクを含む。揮発性のメディアは、メインメモリ1905のようなダイナミックメモリを含む。伝送メディアとしては、バス1901を包含するワイヤを含む同軸ケーブル、銅線、及び、光ファイバがある。伝送メディアは、同様に、無線周波数(RF)、及び赤外線(IR)のデータ通信の間に生成されたそれらのような音波、光波、もしくは電磁波の形式をとることができる。コンピュータ読み取り可能なメディアの共通形式は、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の磁気媒体、CD−ROM、CDRW、DVD、他の光学媒体、パンチカード、紙テープ、光学式マークシート、穴のパターンを有する他の物理的メディアまたは他の視覚的に認識できる表示、RAM、PROM、及びEPROM、FLASH−EPROM、他のメモリチップまたはカートリッジ、搬送波、またはコンピュータが読むことができるあらゆる他のメディアを含む。
【0200】
様々な形式のコンピュータ読み取り可能なメディアは、プロセッサに対して実行するための命令を提供することに関連することができる。例えば、少なくとも本発明の一部分を実行するための命令は、最初はリモートコンピュータの磁気ディスク上に配置され得る。そのようなシナリオにおいて、リモートコンピュータは、命令をメインメモリにロードすると共に、モデムを使用し電話回線を介して命令を送信する。ローカルコンピュータシステムのモデムは、電話回線上のデータを受信すると共に、データを赤外線の信号に変換して、該赤外線の信号を携帯情報機器(PDA)、またはラップトップコンピュータのようなポータブル計算装置に送信するために、赤外線送信機を使用する。ポータブル計算装置上の赤外線検出器は、赤外線の信号によって生成された情報、及び命令を受信すると共に、データをバスに配置する。バスは、プロセッサが命令を検索して、実行するメインメモリに対してデータを伝達する。メインメモリによって受信された命令は、同様に、プロセッサによる実行の前に、もしくはプロセッサによる実行の後で、記憶装置に任意に格納され得る。
【0201】
本発明が多くの実施例、及び実装に関連して示されたが、一方本発明はそれに限定されず、添付された特許請求の範囲内にある様々な明白な修正、及び同等の装置を保護する。
【0202】
以下の特許出願、“Method and System for Providing Voice Over IP Managed Services Utilizing a Centralized Data Store”と表題を付けられて、2005年8月12日に出願された同時係属中の米国特許出願(代理人明細書番号ASH05008)、及び“Fixed-Mobile Communications with Mid-Session Mode Switching”と表題を付けられて、2005年8月12日に出願された同時係属中の米国特許出願(代理人明細書番号ASH04002)は、参照によってそれらの全体がここに組み込まれる。
【0203】
「付録」
2G:第2世代(2nd Generation)
3G:第3世代(3rd Generation)
4G:第4世代(4th Generation)
AAA:認証、許可、課金(Authentication, Authorization, and Accounting)
ACK:アクノリッジメント(Acknowledgement)
AIB:認証済みアイデンティティボディ(Authenticated Identity Body)
ALG:アルゴリズム(Algorithm)
ANM:応答メッセージ(Answer Message)
API:アプリケーションプログラミングインタフェース(Application Programming Interface)
ASCII:アスキー(American Standard Code for Information Interchange)
ASIC:特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit)
CA:認証局(Certificate Authority)
CD:コンパクトディスク(Compact Disc)
CIPID:プレゼンス情報データ形式の連絡先情報(Contact Information for Presence Information Data Format)
CPE:顧客構内装置(Customer Premise Equipment)
CPU:中央演算処理装置(Central Processing Unit)
CRT:ブラウン管(Cathode Ray Tube)
DSL:デジタル加入者回線(Digital Subscriber Line)
DDOS:分散型サービス妨害(Distributed Denial of Service)
DHCP:動的ホスト設定プロトコル(Dynamic Host Configuration Protocol)
DMZ:非武装地帯(Demilitarized Zone)
DNS:ドメインネームサービス/システム(Domain Name Service/System)
DVD:デジタル多用途ディスク(以前はデジタルビデオディスク)(Digital Versatile Disc (formerly Digital Video Disc))
EAP:拡張可能認証プロトコル(Extensible Authentication Protocol)
ENUM:電子ナンバー(Electronic Number)
EPROM:消去可能プログラマブルROM(Erasable Programmable Read Only Memory)
FPGA:フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array)
GUI:グラフィックユーザインタフェース(Graphical User Interface)
HTML:ハイパーテキストマークアップ言語(HyperText Markup Language)
HTTP:ハイパーテキスト転送プロトコル(HyperText Transfer Protocol)
IAM:ISUPイニシャルアドレスメッセージ(ISUP Initial Address Message)
ICE:双方向通信構築(Interactive Communication Establishment)
IETF:インターネットエンジニアリングタスクフォース(Internet Engineering Task Force)
IIS:インターネット情報サービス(Internet Information Services)
IM:インスタントメッセージング(Instant Messaging)
IP:インターネットプロトコル(Internet Protocol)
IP−IC:IP相互接続(IP Interconnect)
IPSec:IPセキュリティ(IP Security)
IPTEL:IP電話通信(IP Telephony)
ISDN:統合ディジタル通信サービス網(Integrated Digital Services Network)
ISP:インターネットサービスプロバイダ(Internet Service Provider)
ISUP:統合ディジタル通信サービス網(ISDN)ユーザ部(ISDN User Part)
ITU:国際電気通信連合(International Telecommunication Union)
JNI:Java(登録商標)ネイティブインタフェース(Java(登録商標) Native Interface)
LAN:ローカルエリアネットワーク(Local Area Network)
LDAP:ライトウェイトディレクトリアクセスプロトコル(Lightweight Directory Access Protocol)
MAC:メディアアクセス制御(Medium Access Control)
MIME:多目的インターネットメール拡張仕様(Multipurpose Internet Mail Extensions)
NAPTR:命名権威指針(Naming Authority Pointer)
NAT:ネットワークアドレス変換(Network Address Translation)
NIC:ネットワークインタフェースカード(Network Interface Card)
OSS:オペレーショナルサポートシステム(Operational Support System)
PBX:構内交換機(Private Branch Exchange)
PCMCIA:PCメモリーカード国際協会(Personal Computer Memory Card International Association)
PDA:携帯情報機器(Personal Digital Assistant)
PIDF:プレゼンス情報データフォーマット(Presence Information Data Format)
POTS:既存のアナログ電話サービス(Plain Old Telephone Service)
PROM:プログラマブルROM(Programmable Read Only Memory)
PSTN:公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network)
RAM:ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory)
ROM:リードオンリメモリ(Read Only Memory)
RFC:リクエストフォーコメント(Request For Comment)
RPID:リッチプレゼンス情報データフォーマット(Rich Presence Information Data Format)
RTP:リアルタイム転送プロトコル(Real-Time Transport Protocol)
RTCP:リアルタイム制御プロトコル(Real-Time Control Protocol)
SIMPLE:SIP IM プロトコルレバレッジング拡張(SIP IM Protocols Leveraging Extensions)
SIP:セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol)
SIP−T:電話に関するセッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol for Telephones)
SIPPING:セッション開始提案研究(Session Initiation Proposal Investigation)
SIMIME:セキュア多目的インターネットメール拡張仕様(Secure1 Multipurpose Internet Mail Extensions)
SLA:サービス内容合意書(Service Level Agreement)
SMS:ショートメッセージングシステム(Short Messaging Systems)
SOA IT:サービス指向アーキテクチャー情報技術(Service Oriented Architecture Information Technology)
SOAP:シンプルオブジェクトアクセスプロトコル(Simple Object Access Protocol)
SRTP:セキュアリアルタイム転送プロトコル(Secure Real-time Transport Protocol)
STUN:UDPのシンプル横断(Simple Traversal of UDP)
TCP:伝送制御プロトコル(Transmission Control Protocol)
TDM:時分割多重(Time Division Multiplexing)
TLS:トランスポート層セキュリティ(Transport Layer Security)
TURN:リレーNATを使用した横断(Traversal Using Relay NAT)
UA:ユーザエージェント(User Agent)
UDDI:ユニバーサルディスクリプション、ディスカバリー&インテグレーション(Universal Description, Discovery and Integration)
UDP:ユーザデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol)
URI:ユニフォームリソース識別子(Uniform Resource Identifier)
URL:ユニフォームリソース位置(Uniform Resource Locator)
VoIP:ボイスオーバアイピー(Voice Over IP)
VPN:仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network)
WAN:広域ネットワーク(Wide Area Network)
Wi−Fi:ワイヤレスフィディリティー(Wireless Fidelity)
WiMax:マイクロ波アクセスに関するワールドワイド相互運用性(Worldwide Interoperability for Microwave Access)
WLAN:無線LAN(Wireless Local Area Network)
XCAP:XML設定アクセスプロトコル(XML Configuration Access Protocol)
XCON:集中管理型の会議サービス(Centralized Conferencing)
XML:拡張マークアップ言語(Extensible Markup Language)
【図面の簡単な説明】
【0204】
【図1】本質的に異なるパケット化音声ネットワークの相互接続性を支援するための、本発明の一実施例による通信システムの機能ブロック図である。
【図2】ドメイン間の横断を提供することが可能である、本発明の一実施例による通信システムの図である。
【図3】本発明の一実施例による、図1のシステムにおいてENUM(電子ナンバー)サービスを支援するための代表的な構成の図である。
【図4】本発明の一実施例による代表的なセッション開始プロトコル(SIP)−to−SIPの呼のフローの図である。
【図5】本発明の一実施例による代表的なSIP−to−PSTN(Public Switched Telephone Network)の呼のフローの図である。
【図6A】遠隔端点の間の通信を支援する、集中型のデータストアを利用する構成の図である。
【図6B】本発明の様々な実施例に対応する集中型のデータストアに格納された情報を利用して呼を確立するための処理のフローチャートの図である。
【図7】アプリケーションの移動性を提供するための、本発明の一実施例による無線通信システムの図である。
【図8A】本発明の様々な実施例による代表的なマルチモーダル無線及び有線装置の図である。
【図8B】本発明の様々な実施例による代表的なマルチモーダル無線及び有線装置の図である。
【図9】本発明の一実施例による、データネットワークにおけるマルチモーダル装置の認証及び登録のための処理の図である。
【図10】本発明の一実施例による、マルチモーダル装置からPSTNに対して呼を確立するための処理の図である。
【図11】本発明の一実施例による、PSTNからマルチモーダル装置に対して呼を確立するための処理の図である。
【図12】本発明の一実施例による、PSTNによって支援された呼の間の“セルラー(cellular)−to−IP”モード切り替えのための処理の図である。
【図13】本発明の一実施例による、PSTNによって支援された呼の間の“IP−to−セルラー(cellular)”モード切り替えのための処理の図である。
【図14】本発明の一実施例による、セルラーモードにおいて動作するマルチモーダル装置による呼の確立のための処理の図である。
【図15】本発明の一実施例による、“セルラー(cellular)−to−IP”モードのミッドコール(mid-call:中間呼)切り替えのための処理の図である。
【図16】本発明の一実施例による、オペレーショナルサポートシステム(Operational Support System:OSS)の構成の図である。
【図17】本発明の一実施例による、IP相互接続サービスを支援するための金融システムの図である。
【図18】本発明の一実施例による相互接続サービスを支援することが可能であるサービス保証基盤コンポーネントの図ある。
【図19】本発明の様々な実施例を実現するために使用され得るコンピュータシステムの図である。
【符号の説明】
【0205】
100 IP相互接続システム
101 レジストリ
103 発見コンポーネント(discovery component)
105 識別情報証明コンポーネント(identity component)
107 信号伝達変換コンポーネント(signaling conversion component)
109 ネットワークアドレス変換(NAT)/ファイアウォール横断コンポーネント(Network Address Translation (NAT)/Firewall traversal component)
111a〜111n IP電話通信ネットワーク(アイランド)
113a〜113n NAT、及び/または、ファイアウォール
200 通信システム
201 ENUMサーバ
203 STUN(Simple Traversal of UDP(User Datagram Protocol))サーバ、
205 TURN(Traversal Using Relay NAT)サーバ
207、209 管理ドメイン
207a ファイアウォール
207b NAT
207c ウェブ電話
207d ソフト電話
207e SIPプロキシサーバ
209a ファイアウォール
209b NAT
209e SIPプロキシサーバ
209c ソフト電話
209d SIP電話
209e SIPプロキシサーバ
211 公衆データネットワーク
213 回線交換電話通信網(PSTN)
215 ゲートウェイ
217 セルラーの能力がある装置
219 POTS(Plain Old Telephone Service)電話
300 ENUMシステム
301 ENUM DNSルート(ENUM DNS Root)サーバ
303 ENUM DNS Tier2サーバ
305 ENUM SIPリダイレクトサーバ
307 プロキシ/認証(Proxy/Authentication)サーバ
309 AAAサーバ
311 証明書保存/権限(Certificate Store/Authority)コンポーネント
313 信号伝達変換ゲートウェイ(H.323−to−SIPゲートウェイ)
315 信号伝達変換ゲートウェイ(SIP−to−SIPゲートウェイ)
316 メディアリレーサーバ(Media Relay server)
317 サービス指向アーキテクチャ情報技術(Service Oriented Architecture Information Technology:SOA IT)
600 通信システム
601 サービスプロバイダネットワーク
603 データストア(またはレジストリ)
605、607、609 端点
611 SIPプロキシサーバ
613 TURNサーバ
615 STUNサーバ
617 ENUMサーバ
619 ゲートウェイ
700 無線及び有線システム
701 マルチモーダルモバイル装置(multimodal mobile device)
703 モバイル電話通信ネットワーク
705 無線データ通信ネットワーク
707 公衆データ網(インターネット)
709 サービスプロバイダネットワーク
711 公衆電話交換網(PSTN)
713 アクセスポイント
715 AAAサーバ
717 AAAサーバ
719 STUN/TURNサーバ
721 SIPプロキシサーバ
723 モバイルスイッチ
725 モバイルゲートウェイ
727 ゲートウェイ
729 ステーション
731 プレゼンスサーバ
801a〜801d マルチモーダル通信装置
803 ソフトウェアスタック
805 ソフトウェアスタック
807 PSTN
809、811 セルラーネットワーク
813 インターネット
851 セルラートランシーバ
853 ワイヤレストランシーバ
855 ネットワークインタフェースカード(NIC)
857 制御器
861 アンテナ
863 プロセッサ
865 メモリ
1600 構成
1601 アクセス層(Access Tier)
1603 サービス層(Services Tier)
1605 リソース層(Resource Tier)
1607 ウェブポータル
1609 ウェブサービスゲートウェイ
1611 ウェブブラウザ
1613 顧客システム
1615 資源カプセル化サービス(Resource Encapsulation Services)
1617 アプリケーション処理アクティビティ(application process activities)
1621 データベース
1623 レガシーシステム
1625 第1のIPサービスコンポーネント
1700 システム
1701 金融システム
1703 GUI
1705 請求額提示(Billing Presentment)コンポーネント
1707 請求額計算書記憶手段(Billing Statement store)
1709 ユーザプロビジョニング(User Provisioning)コンポーネント
1710 サーバ
1711 顧客プロファイルサービス
1713 請求額計算(Billing Computation)コンポーネント
1715 実行(Fulfillment)コンポーネント
1717 スケジューラ
1719 評価(Rating)コンポーネント
1721 サービスプロファイルレコード(Service Profile record)
1723 製品説明記憶手段(Product Description store)
1725 製品設計/保守(Product Design/Maintenance)コンポーネント
1727 在庫(Inventory)コンポーネント
1729 “レガシー”顧客データ記憶手段("legacy" customer data store)
1800 サービス保証基盤コンポーネント
1801 アクティブエージェント
1803 資源
1805 管理階層(Management Layer)
1807 管理コンソール(management console)
1809 容量管理コンポーネント(capacity management component)
1811 警報(alerts)コンポーネント
1813 報告エンジン(report engine)
1900 コンピュータシステム
1901 バス
1903 プロセッサ
1905 メインメモリ
1907 読取専用メモリ(ROM)
1909 記憶装置
1911 ディスプレイ
1913 入力装置
1915 カーソル制御器
1917 通信インタフェース
1919 ネットワークリンク
1921 地域情報通信網(local network)
1923 ホストコンピュータ
1925 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信サービスを提供するための方法であって、
前記方法が、
1つ以上のユーザ識別名、及び関連する電話番号を集中型のデータストアに格納する段階と、
前記ユーザ識別名に対応する1つ以上の通信経路を含む経路指定情報を前記集中型のデータストアに格納する段階と、
前記電話番号に対して呼を確立する要求に応答して前記経路指定情報を検索する段階とを含み、
前記経路指定情報が、ユーザに対する呼を確立するためのデータ経路または回線交換経路を含む
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記呼が、プライベートなドメイン内のネットワークアドレス変換装置、またはファイアウォールの向こう側で終端処理される
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記呼が、異なるドメイン内の別のネットワークアドレス変換装置、またはファイアウォールの向こう側から発生する
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記異なるドメインが、異なる自立したネットワークに対応する
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記異なるドメインが、異なる企業のインターネットプロトコル(IP)を基礎とするネットワークに対応する
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記ユーザに対応する信用証明情報を前記集中型のデータストアに格納する段階を更に含み、
前記信用証明情報が、プライベートなドメイン内のネットワークアドレス変換装置、またはファイアウォールの向こう側で接続を確立するように構成されるメディアサーバとの通信を支援する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記メディアサーバが、TURN(Traversal Using Relay NAT)プロトコルに従って接続を確立する
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザに対応する別の信用証明情報を前記集中型のデータストアに格納する段階を更に含み、
前記別の信用証明情報が、メディア信号伝達プロトコルに従って呼の設定を開始するように構成されるプロキシサーバとの通信を支援する
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記メディア信号伝達プロトコルが、セッション開始プロトコル(SIP)を含む
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記呼が、IP(インターネットプロトコル)電話の呼である
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
マネージド通信サービスが支援されるためのシステムであって、
前記システムが、
1つ以上のユーザ識別名、及び関連する電話番号を格納するように構成されると共に、前記ユーザ識別名に対応する1つ以上の通信経路を含む経路指定情報を更に格納する集中型のデータストアを備え、
前記経路指定情報が、ユーザに対する呼を確立するためのデータ経路または回線交換経路を含み、
前記データストアが、前記電話番号に対して呼を確立する要求に応答して、前記呼を確立するのに使用するための前記経路指定情報を検索する
ことを特徴とするシステム。
【請求項12】
プライベートなドメイン内のネットワークアドレス変換装置、またはファイアウォールの向こう側で前記呼の終端処理を支援するように構成されるメディアサーバを更に備える
ことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記集中型のデータストア及び前記メディアサーバが、共通のサービスプロバイダネットワークの中に属する
ことを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記メディアサーバが、呼を支援するためのTURN(Traversal Using Relay NAT)プロトコルに従ってユーザに対する接続を確立する
ことを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記呼が、異なるドメイン内の別のネットワークアドレス変換装置、またはファイアウォールの向こう側から発生する
ことを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
前記異なるドメインが、異なる自立したネットワークに対応する
ことを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
前記異なるドメインが、異なる企業のインターネットプロトコル(IP)を基礎とするネットワークに対応する
ことを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
前記集中型のデータストアが、前記ユーザに対応する信用証明情報を格納すると共に、
前記信用証明情報が、メディアサーバとの通信を支援する
ことを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
メディア信号伝達プロトコルに従って呼の設定を開始するように構成されるプロキシサーバを更に備え、
前記集中型のデータストアが、前記プロキシサーバと通信するための前記ユーザに関する別の信用証明情報を格納する
ことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項20】
前記メディア信号伝達プロトコルが、セッション開始プロトコル(SIP)を含む
ことを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記集中型のデータストアが、前記呼を支援して、電話番号をネットワークアドレスに割り当てるためのアドレス指定情報を更に格納する
ことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項22】
前記呼が、IP(インターネットプロトコル)電話の呼である
ことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項23】
パケット化音声電話の呼を確立するための方法であって、
前記方法が、
発呼加入者から被呼加入者とパケット化音声電話の呼を確立する要求を受信する段階と、
要求に応答して、集中型のデータストアに対して前記被呼加入者と関連づけられた経路指定情報の問い合わせを出力する段階と、
前記経路指定情報に基づいてパケット化音声電話の呼の設定を開始する段階とを含み、
前記経路指定情報が、パケット化音声電話の呼を確立するためのデータ経路及び回線交換経路を含む別経路を指定する
ことを特徴とする方法。
【請求項24】
前記発呼加入者と前記被呼加入者とが異なるドメインの一部分に属している
ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記異なるドメインが、異なる企業のインターネットプロトコル(IP)を基礎とするネットワークに対応する
ことを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記呼が、IP(インターネットプロトコル)電話の呼である
ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項27】
パケット化音声電話の呼を確立するための装置であって、
前記装置が、
発呼加入者から被呼加入者とパケット化音声電話の呼を確立する要求を受信するための手段と、
要求に応答して、集中型のデータストアに対して前記被呼加入者と関連づけられた経路指定情報の問い合わせを出力するための手段と、
前記経路指定情報に基づいてパケット化音声電話の呼の設定を開始するための手段とを備え、
前記経路指定情報が、パケット化音声電話の呼を確立するためのデータ経路及び回線交換経路を含む別経路を指定する
ことを特徴とする装置。
【請求項28】
前記発呼加入者と前記被呼加入者とが異なるドメインの一部分に属している
ことを特徴とする請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記異なるドメインが、異なる企業のインターネットプロトコル(IP)を基礎とするネットワークに対応する
ことを特徴とする請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記呼が、IP(インターネットプロトコル)電話の呼である
ことを特徴とする請求項27に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2008−510393(P2008−510393A)
【公表日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−525878(P2007−525878)
【出願日】平成17年8月15日(2005.8.15)
【国際出願番号】PCT/US2005/028998
【国際公開番号】WO2006/020975
【国際公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(507044815)
【出願人】(507044826)
【出願人】(507044837)
【出願人】(507044789)
【出願人】(507044804)
【Fターム(参考)】