説明

集積回路チップ用の積重ね可能なトレー

特にボールグリッドアレー(BGA)型のような集積回路のような電気部品のための積重ねトレー。このトレーは、積重ねることができ、かつ、上面と下面とを含んでいる。より詳細には、トレーの上面および下面の双方は、集積回路素子を支持し該集積回路素子をX−Y方向に安定させるための同一の一様な高さの棚部と畝部とを形成した支持要素を含んでいる。積重ねていない形態では、トレーは表を上にした形態でもその反対の形態でも、集積回路素子は、対角線上両側の2つの隅部で、従ってチップの4つの全ての辺縁部でX−Y方向に安定する。これは、「ピックアンドプレース」のような自動配置にとって重要である。更に、出荷や輸送に用いられるような積重ねた形態では、集積回路から直ぐ下に隣接するトレーの側方内側にオフセットした畝部が、集積回路の第1の対角線上両隅部に係合することによって、集積回路をX−Y方向に保持、安定させる。同様に、集積回路から直ぐ上に隣接するトレーの側方内側にオフセットした畝部が、集積回路の第2の対角線上両隅部に係合することによって、集積回路をX−Y方向に保持、安定させる。この積重ねた形態では、直ぐ上に隣接するトレーの支持要素の棚部と、直ぐ下に隣接するトレーの支持要素の棚部との間に保持され安定させられることによって、集積回路はZ方向に保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路、特にボールグリッドアレー(BGA)型の集積回路用のトレーに関する。トレーは積重ねることが可能で、上面と下面とを有している。各トレーの上面と下面は複数の格納ポケット領域を有しており、この上面と下面の格納ポケット領域は、トレーを積重ねたときに互いに整列するようになっている。より詳細には、トレーの上面と下面の双方は支持要素を有しており、該支持要素には、集積回路チップをZ方向(床に垂直な方向)に保持し、安定させる同じ均一な高さの棚部と、集積回路チップをX−Y方向(床に平行な方向)に保持し、安定させる畝部とが形成されている。トレーの一方の面の畝部は、集積回路チップの第1の対角線上両隅部を安定させ、隣接するトレーの他方の面の畝部は、集積回路チップの第2の対角線上両隅部を安定させる。
【背景技術】
【0002】
従来技術では、集積回路、特にボールグリッドアレー(BGA)集積回路の貯蔵および輸送用に積重ね可能なトレーを使用することが知られている。こうした積重ね可能なトレーは、典型的に個々のチップと係合する離散的に配置された格納ポケットが形成されている。更に、こうしたトレーは、検査用および自動組立装置用のチップ位置決め台としても使われることがある。検査では、通常、ボールを上方に向けることが必要であるが、組立では、ボールは一般的に下向きにすることが必要である。従って、表を上にしたトレーに集積回路チップが装着されていても、或いは、反対にしたトレーに集積回路チップが装着されていても、チップをX−Y方向に安定させることが重要である。すなわち、トレーは「裏返しても使用可能」、つまり何れの向きでもチップを支持可能でなければならない。
【0003】
更に、こうしたトレーは、機械的、静電気的または電磁気的にチップを保護することが不可欠である。
【0004】
積重ね可能なトレーの従来技術の例としては、1995年3月28日にマストン等(Maston et al.)に発行された米国特許第5,400,904号「ボール端子型集積回路用トレー」、1992年4月14日にマーフィー(Murphy)に発行された米国特許第5,103,976号「集積回路用の支持リブを備えたトレー」、1992年1月14日にマストン等(Maston et al.)に発行された米国特許第5,080,228号「電気部品用統合型キャリアおよびシステム」、 1991年3月19日にマーフィー(Murphy)に発行された米国特許第5,000,697号「PGA電気部品用キャリアシステム」、1988年8月23日にマーフィー(Murphy)に発行された米国特許第4,765,471号「電気部品キャリア」がある。
【0005】
更なる例としては、2003年4月16日に出願された米国特許出願第10/414,617号「コーナ支持要素と側部支持要素とを備え、マトリックストレーキャプチャーシステムを形成する集積回路チップ用の積重ね可能なトレー」がある。
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,400,904号明細書
【特許文献2】米国特許第5,103,976号明細書
【特許文献3】米国特許第5,080,228号明細書
【特許文献4】米国特許第5,000,697号明細書
【特許文献5】米国特許第4,765,471号明細書
【特許文献6】米国特許出願第10/414,617号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の目的は、これに限定されないが、ボールグリッドアレー(BGA)チップのような電子チップ用の格納ポケットを提供するように積重ね可能な用トレーを提供することである。
【0008】
本発明の更なる目的は、トレーが表を上にしていても或いはその反対でも、(ピックアンドプレースのような)自動製造用に、X−Y方向に安定させて電子チップを提供可能なトレーを提供することである。すなわち、本発明の目的は、「裏返しても使用可能(flippable)」なトレーを提供することである。
【0009】
本発明の更なる目的は、トレーの間に配置されたチップの機械的な保護、静電気および電磁気に対する保護を改良した電子チップの貯蔵、輸送、および、自動配置用のトレーを提供することである。
【0010】
本発明の更なる目的は、簡単な成形方法および少ない材料で達成できる単純な形状によって、上記目的を達成する電子チップ用のトレーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
これらの目的および他の目的は、トレーの上下面の格納ポケットの各々に複数の支持要素が設けられており、該支持要素は、集積回路チップの隅部をZ方向に安定させる同一の一様な高さの棚部と、集積回路チップの隅部をX−Y方向に安定させる畝部とを含んで成るトレーを提供することによって達成される。1つの格納ポケットに関して、隣接する格納ポケットの各対について、前記畝部は、チップのための格納ポケットを画成し、集積回路を保持しX−Y方向(トレーの床に平行)に安定させるために、対角線上両側の2つの隅部で側方内側にオフセットされ、かつ、隣接する格納ポケットでX−Y方向に安定させるために、格納ポケットの残りの対角線上の2つの隅部で側方外側にオフセットされている。トレーの上面の棚部は、該トレーの下面の棚部に対して整列されており、これによって、隣接するトレーの支持要素の棚部間にチップを保持させることによって、Z方向に安定する。然しながら、トレーの上面の棚部に設けられている畝部は、トレーの下面の棚部に設けられている畝部から反対の側方へオフセットされている。
【0012】
積重ねられていない形態では、トレーが表を上にした形態でも或いはその反対の形態でも、集積回路チップは、対角線上両側の2つの隅部においてX−Y方向に安定させられ、従って、4つの全ての辺縁部でX−Y方向に安定する。これは、特に、「ピックアンドプレース」のような、自動配置への応用で重要である。
【0013】
積重ねた形態では、集積回路から直ぐ下に隣接するトレーの側方内側にオフセットした畝部は、集積回路の第1の対角線上両側の隅部に係合することによって、該集積回路を保持しX−Y方向に安定させる。集積回路から直ぐ上に隣接するトレーの側方内側にオフセットした畝部は、集積回路の他の第2の対角線上両側の隅部に係合することによって、該集積回路を保持しX−Y方向に安定させる。こうして、積重ねた形態では、積重ねられた一連のトレーの間に係合するとき、集積回路チップの4つの全ての隅部が保持され安定する。
【0014】
第2の実施形態では、全ての隣接する格納ポケットの1つの隅部をZ方向に安定させる棚部を備えた支持要素と、Z方向に安定させる棚部および隣接する全ての格納ポケットの1つの隅部でX−Y方向に安定させる畝部とを備えた支持要素とを交互配置することによって、同様の結果が達成される。
【0015】
本発明のトレーは、トレーの概要、格納ポケットの配置、外側レールの高さ、および、積重ねた形態を規定するジェディック(合同電子デバイス委員会)(JEDEC)の標準に準拠しており、下側のトレーの格納ポケットと、上側のトレーの格納ポケットとにより画成される完全な格納ポケットに着座した集積回路チップが、直ぐ上に隣接するトレーの支持要素の棚部と、直ぐ下に隣接するトレーの支持要素の棚部との間に配置されることによって、Z方向に保持され安定する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の更なる目的および利点は、以下の説明、特許請求の範囲および添付図面から明らかとなろう。
【0017】
添付図面を参照すると、同様の構成要素には同じ参照番号が付されており、図1は、本発明のトレー10の頂面斜視図である。トレー10は、ジェディック (JEDEC)の標準に準拠しており、従って、長辺縁部12、16と短辺縁部14、18と、平床部20によって形成される内側構造とを有している。辺縁部12、14、16、18には、下方に突出した周縁スカート部22(図9参照)が形成されている。該辺縁部には、更に、上凹部24が形成されており、該上凹部は、上側に隣接するトレーの周縁スカート部22を受承してトレー10の積重ねを可能とする。短辺縁部14、18には、トレーの前後を示すために、JEDECに従い互いに離間配置されたフランジ部26、28が設けられている。既述したように、周縁スカート部22、上凹部24およびフランジ部26、28を含めた全周縁構造は、トレー10の標準的な自動操作のためJEDEC標準に従い形成されている。
【0018】
辺縁部12、14の交点に隅部30が形成される。辺縁部14、16の交点に隅部32が形成される。辺縁部16、18の交点に隅部34が形成される。辺縁部12、18の交点に隅部36が形成される。平坦な(つまり、畝部のない)L形の支持要素40が、上面(図1、5、10)において隅部32、36から内側に隣接させて形成され、かつ、下面(図3、8)において隅部30、34から内側に隣接させて形成される。畝部を設けたL形の支持要素42が、上面(図1、2、5)において隅部30、34から内側に隣接させて形成され、かつ、下面(図3、4、8、13)において隅部32、36から内側に隣接させて形成される。T形の支持要素44が辺縁部12、14、16、18から内側に隣接させて形成され、X形の支持要素46がトレー10内に形成され、これによって、トレー10の矩形形状内で行列状に配列された格納ポケット101〜124が画成される。格納ポケットは、同一の正方形その他の形状とすることができる。
【0019】
図5、8、10、13に示すように、X形支持要素46は、側方へオフセットされた2つのL形の畝部50、52を含んでいる。側方へオフセットされたL形の畝部50、52は、特定の格納ポケットについて側方内側にオフセットされるように配置されており、従って、該ポケット内のチップを安定させるが、隣接の格納ポケットに対しては側方外側にオフセットされており、従って、該隣接したポケットについては安定化機能は奏さない。例えば、図10において、側方へオフセットされたL形の畝部50は、格納ポケット119について側方内側にオフセットされており、該ポケット119内のチップの隅部を捕らえるようになっているが、格納ポケット120、122に関しては側方外側にオフセットされており、これらのポケット内のチップに対しては安定化機能を殆ど或いは全く果たさない。同様に、図10の側方へオフセットされたL形の畝部52は、格納ポケット123については側方内側にオフセットされているが、格納ポケット120、122については側方外側にオフセットされている。この側方内側と外側に交互にオフセットされた配置の繰り返しが同様に図14に明確に図示されている。同様に、畝部を設けたL形の支持要素42も、側方へオフセットされたL形の畝部54を有しており、該L形の畝部は、図1、2に示すように、上面の格納ポケット101、124において側方内側にオフセットされたL形の畝部52に対して対角線上反対になるように形成され、かつ、下面の格納ポケット103、122において側方内側にオフセットされたL形の畝部52に対して対角線上反対になるように形成されている。同様に、T形の支持要素44は、図10、13に示すように、側方へオフセットされたL形の畝部50または52を有しており、該L形の畝部は、特定の格納ポケットに対して、側方内側にオフセットされたL形の畝部50または52の対角線上の両隅部において、同様に側方内側にオフセットされている。
【0020】
図11、12、15、16の断面図および図17、18の斜視図から理解されるように、側方内側へオフセットされたL形の畝部50、52の向きは、隣接する格納ポケット間で互い違いとなっているのと同様に、トレー10の上面とトレー10の下面とで互い違いとなっている。特に、X形支持要素44について示した図11から理解されるように、上面では、L形の畝部52は、格納ポケット122については内側にオフセットされ、かつ、格納ポケット119については外側にオフセットされているが、下面では、L形の畝部50は、格納ポケット122については外側にオフセットされ、かつ、格納ポケット119については内側にオフセットされている。その結果、出荷や輸送に利用可能な積重ねた構造は、集積回路チップ1000(図16〜図18参照)を、第1の対角線上両隅部で直ぐ上に隣接するトレー10の側方内側にオフセットした畝部50、52と係合させ、かつ、第2の対角線上両隅部で直ぐ下に隣接するトレー10の側方内側にオフセットした畝部50、52と係合させることによって、格納ポケット内で側方に支持しかつX−Y方向に安定させる。
【0021】
従って、この積重ね形態では、集積回路チップ1000の4つの全ての隅部は、積重ねた一連のトレー10によってX−Y方向に支持され安定する。同様に、集積回路チップ1000は、積重ねたトレーの隣接するトレーの支持要素40、42、44、46によって形成される棚部によってZ方向(積重ねたトレー10に垂直な方向)に安定する。
【0022】
更に、トレー10が積重ねられていないとき、表を上にした形態であっても、或いは、反対の形態であっても、集積回路チップ1000は、対角線上の両側の2つの隅部においてX−Y方向に安定し、それによって、該チップの全ての辺縁部が安定する。つまり、該トレーは「裏返しても使用可能」である。これは、特に、集積回路チップ1000の「ピックアンドプレース」操作のような自動配置に有効である。
【0023】
トレー10の第2の実施形態が図19〜図24に開示されている。この実施形態では、上記X形支持要素は、支持畝部を備えないX形支持要素47(図21参照)、および、X形支持畝部51を備えたX形支持要素49(図24参照)により置換されている。この実施形態では、(支持畝部を備えない)X形支持要素47は、隣接する4つの格納ポケットの各々について1つの隅部で集積回路チップをZ方向にのみ安定させる棚部を提供する。然しながら、X形支持要素49は、隣接する4つの格納ポケットの各々について1つの隅部で、集積回路チップをZ方向に安定させる棚部を提供し、X形畝部51が集積回路チップをX−Y方向に安定させる。同様に、T形の支持要素は、支持畝部を備えないT形支持要素41(図24参照)と、T形支持畝部45を備えたT形支持要素43(図21参照)との間で交互に配置されている。(畝部を備えない)T形支持要素41は、隣接する2つの格納ポケットの各々について1つの隅部で、集積回路チップをZ方向にのみ安定させる棚部を提供する。同様に、T形支持要素43は、隣接する4つの格納ポケットの各々について1つの隅部で、集積回路チップをZ方向に安定させる棚部を提供し、T形畝部45が集積回路チップをX−Y方向に安定させる。
【0024】
図19〜図24に示すように、支持畝部を備えないL形支持要素35が、(支持畝部を備えない)X形支持要素47から対角線上反対の隅部の格納ポケットに設けられている。トレーの頂面図である図19の格納ポケット101、122、トレーの底面図である図20の格納ポケット103、124、および、トレーの詳細頂面図である図21の格納ポケット122を参照のこと。同様に、L形支持畝部39を備えたL形支持要素37が、(支持畝部51を備えた)X形支持要素49から対角線上反対の隅部の格納ポケットに設けられている。トレーの頂面図である図19の格納ポケット103、124、トレーの底面図である図20の格納ポケット101、122、および、トレーの詳細底面図である図24の格納ポケット122を参照のこと。(支持畝部を備えない)L形支持要素35は、隣接する隅部の格納ポケット内の集積回路チップの外側の隅部をZ方向にのみ安定させる棚部を提供する。L形支持37がZ方向に安定させる棚部を提供し、L形支持畝部39が、隣接する隅部の格納ポケット内の集積回路チップの外側の隅部をX−Y方向に安定させる。
【0025】
上記構成によれば、第2の実施形態のトレーを積重ねたときに、その中に格納されている集積回路チップの4つの全ての隅部は、上側のトレーの支持要素によって、第1の対角線上両隅部でX−Y方向に安定し、かつ、下側のトレーの支持要素によって第2の対角線上両隅部でX−Y方向に安定する。同様に、4つの全ての隅部は、上側のトレーおよび下側のトレーの双方の支持要素の棚部によってZ方向に安定する。更に、第1の実施形態と同様に、第2の実施形態は、「裏返しても使用可能」な形態を提供すると共に、ピックアンドプレース操作のような自動操作で用いることができる。
【0026】
種々の支持要素の厚さは、2つの隣接するトレー10の支持要素の間に集積回路チップを格納、安定させるように、安定させるべき集積回路チップの厚さによって変えることができよう。好ましい実施形態では、集積回路チップは、各隅部において、支持畝部を備えた1つの支持要素と、支持畝部を備えない類似の支持要素によって格納され或いは安定させられる。つまり、支持畝部を備えた支持要素が、支持畝部を備えない類似の支持要素の直ぐ上に形成され、また、その逆の構成もある。
【0027】
こうして、既述した目的および利点が最も効果的に到達される。本発明の好ましい実施形態を詳細に開示し説明したが、これは本発明を限定する意図はなく、その範囲は、特許請求の範囲によって決定される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の積重ね可能なトレーの上方から見た斜視図である。
【図2】図1の斜視図の一部を示す詳細図である。
【図3】本発明の積重ね可能なトレーの下方から見た斜視図である。
【図4】図4の斜視図の一部を示す詳細図である。
【図5】本発明の積重ね可能なトレーの頂面図である。
【図6】本発明の積重ね可能なトレーの側面図である。
【図7】図5の矢視線7−7に沿う断面図である。
【図8】本発明の積重ね可能なトレーの底面図である。
【図9】図7の断面図の一部を示す詳細図である。
【図10】本発明の積重ね可能なトレーの上面に形成された隅部にある格納ポケットの一部を示す平面図である。
【図11】図10の矢視線11−11に沿う断面図である。
【図12】図10の矢視線12−12に沿う断面図である。
【図13】本発明の積重ね可能なトレーの下面に形成された隅部の格納ポケットの一部を示す平面図である。
【図14】本発明の積重ね可能なトレーの上面の内部真空室を含んだ内側部分の平面図である。
【図15】図14の矢視線15−15に沿う断面図である。
【図16】間に集積回路を係合させた状態で示す本発明の2つの積重ねたトレーの断面図である。
【図17】間に集積回路を係合させた状態で示す本発明の2つの積重ねたトレーの斜視図である。
【図18】間に集積回路を係合させた状態で示す本発明の2つの積重ねたトレーの反転させた斜視図である。
【図19】本発明の積重ね可能なトレーの第2の実施形態の頂面図である。
【図20】本発明の積重ね可能なトレーの第2の実施形態の底面図である。
【図21】本発明の積重ね可能なトレーの第2の実施形態の上面に形成された隅部の格納ポケットの一部を示す平面図である。
【図22】図21の矢視線22−22に沿う断面図である。
【図23】図21の矢視線23−23に沿う断面図である。
【図24】本発明の積重ね可能なトレーの第2の実施形態の下面に形成された隅部の格納ポケットの一部を示す平面図である。
【符号の説明】
【0029】
10 トレー
12 長辺縁部
14 短辺縁部
16 長辺縁部
18 短辺縁部
20 平床部
22 周縁スカート部
24 上凹部
26 フランジ部
28 フランジ部
30 隅部
32 隅部
34 隅部
36 隅部
40 L形支持要素(畝部を備えない)
42 L形支持要素(畝部を有した)
44 T形支持要素
46 X形支持要素
50 L形畝部
52 L形畝部
101〜124 格納ポケット
1000 集積回路チップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路チップ用のトレーにおいて、
隅部に支持要素を設けた複数の格納ポケットを具備し、
前記支持要素は、トレーに垂直な方向に集積回路チップを安定させる棚部を含み、
前記棚部は、トレーと平行な方向に集積回路チップを安定させるために、各格納ポケットの第1の対角線上両隅部に設けられた内側にオフセットした畝部を含み、
前記棚部は、各格納ポケットの第2の対角線上両隅部に設けられた外側にオフセットした畝部を含み、これによって、隣接の格納ポケットに配置された集積回路チップをトレーと平行な方向に安定させるために、内側にオフセットした畝部が隣接の格納ポケットに形成されるようにしたトレー。
【請求項2】
前記トレーは、順次同様のトレーに積重ねることが可能となっている請求項1に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項3】
上面と下面とを含み、前記トレーの上面が順次上側のトレーの下面に接合され、これによって、両者間に集積回路チップを格納するための整列した個々の格納ポケットが形成されるようにした請求項2に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項4】
下側のトレーに上側のトレーが積重ねられ、かつ、該下側のトレーは上側のトレーに対して整列するように配置され、これによって、両者間に集積回路チップが格納され、下側のトレーの上面の格納ポケットは、トレーの間に格納されるチップの第1の対角線上両隅部に係合する内側にオフセットした畝部を含み、上側のトレーの下面は、トレーの間に格納されるチップの第2の対角線上両隅部に係合する内側にオフセットした畝部を含み、これによって、チップがトレーに平行な方向に安定するようにした請求項3に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項5】
前記チップの第1の対角線上両隅部が下側のトレーの内側にオフセットした畝部に係合し、前記チップの第2の対角線上両隅部が上側のトレーの内側にオフセットした畝部に係合し、これによって、トレーを裏返しても使用可能とした請求項4に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項6】
前記上側と下側のトレーの間に格納されるチップは、前記上側と下側のトレーの前記支持要素の棚部の間に係合し、これによって、前記チップがトレーに垂直な方向に安定するようにした請求項5に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項7】
前記上面の支持要素が、前記下面の支持要素の直ぐ上方に配置されている請求項6に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項8】
内側にオフセットした畝部を備えた前記上面の支持要素が、前記下面の外側にオフセットした畝部を備えた支持要素の直ぐ上方に配置されている請求項7に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項9】
4つの格納ポケットの交点にX形支持要素が形成されており、前記トレーの側縁部に沿って配設された2つの格納ポケットの交点にT形支持要素が形成され、隅部の格納ポケットの外側にL形の支持要素が形成されている請求項8に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項10】
前記トレーは、前記格納ポケットが行列状に配列された矩形である請求項9に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項11】
前記支持要素を支持するための平床部を含む請求項10に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項12】
前記平床部が、少なくとも前記格納ポケットの部分で中実であり、これによって、真空作動式の装置を前記トレーに結合可能とする真空格納ポケットが形成される請求項11に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項13】
集積回路チップ用のトレーにおいて、
隅部に支持要素を設けた複数の格納ポケットを具備し、
前記支持要素は、トレーに垂直な方向に集積回路チップを安定させる棚部を含み、
前記支持要素の少なくとも一部の支持要素の棚部は、集積回路チップをトレーと平行な方向に安定させるために、各格納ポケットの対角線上両隅部に設けられた畝部を含んで成る集積回路チップ用トレー。
【請求項14】
前記畝部を含んだ支持要素と、畝部を含まない支持要素とが交互に配置されている請求項13に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項15】
前記トレーは、順次同様のトレーに積重ねることが可能となっている請求項14に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項16】
上面と下面とを含み、前記トレーの上面が順次上側のトレーの下面に接合され、これによって、両者間に集積回路チップを格納するための整列した個々の格納ポケットが形成されるようにした請求項14に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項17】
下側のトレーに上側のトレーが積重ねられ、かつ、該下側のトレーは上側のトレーに対して整列するように配置され、これによって、両者間に集積回路チップが格納され、下側のトレーの上面の格納ポケットは、トレーの間に格納されるチップの第1の対角線上両隅部に係合する畝部を含み、上側のトレーの下面は、トレーの間に格納されるチップの第2の対角線上両隅部に係合する畝部を含み、これによって、チップがトレーに平行な方向に安定するようにした請求項15に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項18】
前記チップの第1の対角線上両隅部が下側のトレーの畝部に係合し、前記チップの第2の対角線上両隅部が上側のトレーの畝部に係合し、これによって、トレーを裏返しても使用可能とした請求項16に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項19】
前記上側と下側のトレーの間に格納されるチップは、前記上側と下側のトレーの前記支持要素の棚部の間に係合し、これによって、前記チップがトレーに垂直な方向に安定するようにした請求項17に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項20】
前記上面の支持要素は、前記下面の支持要素の直ぐ上方に配置され、前記畝部を備えない前記下面の支持要素が、前記上面の畝部を備えた支持要素の直ぐ下方に配置され、前記畝部を備えた支持要素が、前記下面において、前記上面の畝部を備えない支持要素の直ぐ下方に配置されている請求項18に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項21】
4つの格納ポケットの交点にX形支持要素が形成されており、前記トレーの側縁部に沿って配設された2つの格納ポケットの交点にT形支持要素が形成され、隅部の格納ポケットの外側にL形の支持要素が形成されている請求項19に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項22】
前記畝部は、前記X形支持要素上ではX形に形成され、前記T形支持要素上ではT形に形成され、前記L形支持要素上ではL形に形成されている請求項21に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項23】
前記トレーは、前記格納ポケットが行列状に配列された矩形である請求項21に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項24】
前記支持要素を支持するための平床部を含む請求項22に記載の集積回路チップ用トレー。
【請求項25】
前記平床部が、少なくとも前記格納ポケットの部分で中実であり、これによって、真空作動式の装置を前記トレーに結合可能とした請求項23に記載の集積回路チップ用トレー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2008−502132(P2008−502132A)
【公表日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−514300(P2007−514300)
【出願日】平成17年5月27日(2005.5.27)
【国際出願番号】PCT/IB2005/051748
【国際公開番号】WO2005/119740
【国際公開日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(591203428)イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド (309)
【Fターム(参考)】