難燃性パネル装置並びにその製造及び使用方法
外面と内面とを備えた難燃性パネルを利用し、該パネルが強化フェノール樹脂材料のパネルフレーム内に収容した主コアを備えたパネル構造体と、パネル構造体に取り付けられしかもそこから外方へ延びて難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層とを備えている難燃性パネル装置及び方法。難燃性パネルは地下鉄車両、高速車両、鉄道車両、バス、緊急車両、船舶、或いはエレベータ車両のような大量輸送乗り物に使用するのに適する。
【発明の詳細な説明】
【関連特許出願の相互参照】
【0001】
本願は、2005年7月27日に出願された米国仮特許出願第60/703,048号及び米国仮特許出願第60/703,048号の利益を主張して2008年2月1日に出願された代理人名簿番号第9476号を付した米国非仮特許出願の利益を主張しており、上記米国特許出願の開示内容及び教示事項はそれらの全てが参照として本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、広義には難燃性パネルに関するものであり、そして一層特に地下鉄車両、高速車両、鉄道車両、バス、緊急車両、船舶、或いはエレベータ車両のような大量輸送乗り物に使用するのに適した難燃性パネルに関する。
【背景技術】
【0003】
鉄道車両、バス、エレベータなどのような公共の乗り物は、普通、乗り物の乗客室を少なくとも一部難燃性パネルで構成することを規定した管理規則に従い、乗客室の内外で火災が発生した場合に乗客室内に居る人を保護するようにしている。
【0004】
例えば、従来、乗客用鉄道車両およびバスでは、しばしば、厚さ約3/4インチの床パネルを床支持台枠の頂側に装着するフローリングシステムが利用されてきた。普通、床パネルは、接着剤による接合法やネジ又はその他の緊締具による緊締法を含む種々の方法で台枠に取り付けられてきた。台枠は通常、絶縁材料(通常ガラスウール、ファイバーガラス、又はロックウール)の層を一連の薄い鋼板の頂面上に配置し、これらの鋼板を台枠の底側に溶着して、下側パンを形成できるように十分に深くされてきた。台枠はしばしば、床パネルの下側と鋼製の下側パンの頂側の絶縁材料との間に空隙が設けられるように十分に深い形態にされる。空隙は、輸送車両の真下で火災が発生した場合に熱伝達に対する絶縁領域として機能している。通常、北アメリカでは、このような床構造体は、火災から乗客を守るために火災に対する耐久性の試験をパスすることが必要であり、ピット上に完成したフローリングシステムを取り付け、ガスバーナを設置して車両の真下で火災をシミュレートする。火災試験中、輸送する乗客による典型的な実際の床負荷をシミュレートするために床パネルの頂面に重りが置かれる。
【0005】
大量輸送車両用の従来のフローリングシステムに用いられる床パネルの一つの普通の形式では、二枚のステンレス鋼またはアルミニウムシートの内表面間に合板を挟み、それらのシートに接合している。この構造では、床パネルは望ましいものより重くなる。また、過去の経験が示すところによれば、大量輸送車両の運転中に、合板コアはしば時は水に晒され、それにより、ステンレス鋼又はアルミニウムシートを離層させ、合板パネルを腐朽させる。
【0006】
本発明の譲受人に譲渡され、その全体が本明細書に参照文献として組み込まれる米国特許第6,824,851号には、多量輸送車両用の厚さ約3/4インチのフェノール樹脂複合フローリングシステムが開示されており、かかるフローリングシステムは、合板パネルの両面にステンレス鋼又はアルミニウムシートを接合した床パネルを利用したフローリングシステムを相当に改善している。その構成によって、米国特許第6,824,851号に開示されているフェノール樹脂複合フローリングシステムは、ステンレス鋼又はアルミニウムシートを被着した合板パネルを利用したフローリングシステムより相当に軽量である。また、米国特許第6,824,851号に開示されているフローリングシステムは、水や湿気に晒すような過酷な環境条件に耐える能力が、ステンレス鋼表層を被着した合板シートを備えた床パネルを利用したフローリングシステムの場合より大きい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
典型的な大量輸送車両構造において、下側パン組立体を形成するように鋼台枠の底部に溶着した薄い鋼シートの頂面に絶縁材料を施した、米国特許第6,824,851号によるフェノール樹脂複合フローリングシステムを使用することにより、金属を被着した合板床パネルを利用した同様なシステムに勝る相当な利点がもたらされることが示されたが、更なる改良が望ましい。
【0008】
管理規則に合致する十分な難燃性能力をもたらしつつ、絶縁体及び重い鋼アンダーパンを除去し、輸送車両の重量及び複雑さを低減し、そして絶縁体、鋼アンダーパンのコスト、及び車両の台枠に絶縁体及びアンダーパンを装着するに掛かるコストを削減することが望ましい。
【0009】
過去の経験ではまた、従来の大量輸送車両に空隙及び鋼アンダーパンを用いると、アンダーパンと床パネルとの間に、大量輸送車両の使用中に“旋律的に打ち鳴らす(ドラミング)”する空洞が生じることも示されてきた。アンダーパン及び空隙の除去はまた空洞を除去し、そして潜在的に比較的静かな乗客室環境となる。
【0010】
また、先行技術による従来のアンダーパン及び台枠組立体は時々、床パネルの底部とアンダーパンの頂側との間に水が溜まることが観察された。ある場合には、大量の滞留水がアンダーパンと床パネルとの間の空洞内にトラップされる。上述のように、この滞留水はしばしば床パネルを損傷させ、大量輸送車両で搬送されなければならない相当な死重(積載荷重)と成り得る。
【0011】
従って、大量輸送車両用の従来のフローリングシステムの欠点の一つ人以上を対応する形態で、改良型の難燃性パネル装置並びにかかる改良型の難燃性パネル装置の製造及び使用方法を提供するのが望ましい。さらにエレベータや船舶のような他の乗り物に使用する難燃性パネルを提供することが望ましい。さらに旅客や荷物を輸送する乗り物の床、天井及び/又は壁の一つ以上を画定するのに用いる改良型の難燃性パネル及びパネル装置を提供するのが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、内面と外面とを備えた難燃性パネルの使用を通して改良型の難燃性パネル装置、並びにかかる改良型の難燃性パネル装置の製造及び使用方法を提供し、パネルは、強化フェノール樹脂材料のパネルフレーム内に収容した主コアを備えたパネル構造体と、パネル構造体に取り付けられしかもそこから外方へ延びて難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層とを有する。
【0013】
鉄道車両やバスのような多量輸送乗り物において、本発明による難燃性パネルを用いることにより、適用できる管理規則に合致する又はそれ以上の高い難燃性能力をもたらしつつ、従来の大量輸送フローリングシステムの床パネルの下側にアンダーパン及び絶縁体層は除去できる。本発明による難燃性パネルを用いることにより、大量輸送フローリングシステムの重量及び複雑さは相当に低減される。さらに、本発明による難燃性パネルは、先行技術の難燃性パネル構造に比較して、改善した熱絶縁能力及び音の伝達に対する抵抗をもたらす。本発明による難燃性パネルは本質的に、先行技術の大量輸送車両に利用した金属を被着した合板床パネルに比較して、耐水性があり、また改善した防湿性をもたらす。
【0014】
本発明の一つの形態では、本発明による難燃性パネルは、支持フレームに取付けるようにされた外面と仕切の境界面を規定するようにされた内面とを備えている。難燃性パネルは、パネル構造体と、パネル構造体に取付けられた難燃性材料の層とを備えている。パネル構造体は、強化フェノール樹脂材料のパネルフレーム内に収容した主コアを備えている。主コアは、第1面、第2面及び周囲部をもつ。パネル構造体はさらに、主コアの第1及び第2面に取り付けた第1及び第2表層と主コアの周囲部のまわりで表層間に配置した一つ以上の閉鎖部材とを備え、一つ以上の閉鎖部材は、主コアの周囲部と第1及び第2表層とに取り付けられている。難燃性材料の層は、パネルフレームの第2表層に取り付けられしかも第2表層から外方へ延びて難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定している。
【0015】
本発明のある形態では、難燃性材料の層は、バルサ木材、フェノール樹脂フォーム及びメラミン樹脂フォームから成る群から選択される材料の補助コアと、強化フェノール樹脂材料の付加的な表層とを備えている。補助コアは、複合支持構造体の第2表層と付加的な表層との間に挟まれかつ第2表層と付加的な表層とに取り付けられている。付加的な表層は、パネルフレームの残りの部分に一体に接合され、それによりパネルフレームを構成する強化フェノール樹脂材料内に補助コアを完全に収容するようにしている。
【0016】
本発明のある形態では、難燃性材料の層は、第2表層に取り付けた発泡性防炎材料の層を備えている。発泡性防炎材料の層は、第2表層に接合され得る。発泡性防炎材料の層は、第2表層に噴霧され又はその他の手段で施される発泡性防炎材料を含むコーティングであり得る。発泡性防炎コーティングの層はまた、繊維マットに設けた発泡性防炎材料を含む複合構造体の形態であり得る。本発明のある形態では、発泡性防炎材料の層は、エポキシ又は他の適当なタイプの接着剤を用いて第2表層に接着される発泡性防炎材料の予備硬化層を形成するように硬化エポキシ樹脂を含む。本発明のある形態では、発泡性防炎材料の層は、フェノール樹脂で含浸され、そして第2表層が非硬化状態の間に強化フェノール樹脂の第2表層に対して配置される。そして発泡性防炎材料の含浸層及び第2表層は共に硬化される。第2表層と共に発泡性防炎材料の含浸層の共硬化は、強化フェノール樹脂材料のパネルフレームの残りの部分の硬化と同時に実施され得る。
【0017】
本発明のある形態では、パネル構造体の主コアは、ポリイソシアヌレート材料のプラスチック独立気泡フォームを含み得る。主コアはまたバルサ木材のような他の適当な材料で形成され得る。
【0018】
本発明のある形態では、パネル構造体は、第1及び第2表層を互いに結合しかつ主コアの周囲部から内方に配置した強化フェノール樹脂材料の一つ以上のリブを備え得る。主コアは、少なくとも一つの強化フェノール樹脂リブと二つ以上のフォーム条片とを含む予備硬化した強化コアであり得、少なくとも一つのフェノール樹脂リブは二つ以上のフォーム条片の二つの隣接したものの間に位置決めされている。代わりに、主コアは多数の群を備え得、各群は、繊維材料のロービングによって並置関係で互いに螺旋状に巻かれた多数のプラスチックフォーム条片で形成される。これらの群は互いに並置関係に配置され、そして主コアの第1及び第2面に施された第1及び第2接着スクリムによって互いに接合され得、隣接した群の繊維ロービングの対向した接合部分が強化フェノール樹脂リブの強化部材を形成するようにされる。
【0019】
本発明による難燃性パネルは、長手方向軸線と、長手方向軸線に略垂直に延びる横方向軸線と、パネルの長手方向軸線及び横方向軸線の両方に対して略直交して延びる厚さとを画定し得、長手方向軸線及び横方向軸線の両方は、パネルの内面で画定された略平面内に位置している。第1及び第2表層は、フェノール樹脂で含浸した繊維材料のステッチド複合強化構造体の形態をなし得る。表層の強化構造体は、第1、第2及び第3層を備え得、第1層は、主コアに隣接して配置されそして略ランダムに向いた繊維から成り、第2層は、第1層に対して配置され、そして略長手方向に向いた繊維を備え、また第3層は、第2層に対して配置され、そして略横方向に向いた繊維を備え、第1、第2及び第3層は、長手方向及び横方向軸線に対して少なくとも部分的に直交して延びるステッチングによって互いにステッチ付にされている。
【0020】
強化フェノール樹脂材料の付加的な表層を備えた本発明の形態では、付加的な表層は前のパラグラフで説明したてように構成され得、付加的な表層の強化構造体の第1層は補助コアに取り付けられている。
【0021】
本発明による難燃性パネルはまた、強化フェノール樹脂材料の第1、第2又は付加的な表層の一つの強化構造体の第3層に対して配置された表面ベールを備え得る。
【0022】
本発明による難燃性パネルにおいて、一つ以上の閉鎖部材の一つ以上は、少なくとも一つの合わせ面を含むように機械加工できる。合わせ面は重ね継ぎであり得る。
【0023】
本発明による難燃性パネルの内面がパネルの平面を画定する場合には、本発明における閉鎖部材はパネルの平面に略垂直に延びる少なくとも一つの貫通孔を備え得る。本発明による難燃性パネルにおいては、主コアは少なくとも一つのタッピングブロックを備え得、タッピングブロックは、強化フェノール樹脂材料のブロック及びブロック内に収容した金属プレートを備えている。タッピングプレートは、パネルに取付け領域を設けるように孔開けされタッピングされ得る。
【0024】
本発明による難燃性パネルは、パネルの内面に隣接した加熱要素を備え得る。加熱要素は、パネルの第1表層内に埋め込まれ、そしてフェノール樹脂材料によってパネルの第1表層に一体に接合され得る。加熱要素はまた、適当な接着剤を用いて、パネルの第1表層に接着され得る。加熱要素は、ウレタン樹脂材料のシース内に収容され得、そしてエポキシ接着剤又は別の適当な接着剤で第1表層に接着され得る。
【0025】
本発明による難燃性パネルはパネル内に埋め込まれた導管を備え得、導管は、パネルの内面及び/又は外面或いは周囲部の少なくとも一つを介して導管内に通じる第1及び第2開口を備え、導管がパネルからパネルへと連続するようにされ得る。
【0026】
本発明はまた、多数の相互接続したパネルを備え、各パネルが、支持フレームに取付けるようにされた外面と仕切の境界面を規定するようにされた内面とを備え、少なくとも一つのパネルが本発明による難燃性パネルである難燃性パネル装置の形態を取り得る。
【0027】
本発明による難燃性パネル装置は、乗り物のフローリング装置の形態を取り得る。乗り物は、本発明によるフローリング装置の取り付け用の床支持構造体を備えたエレベータであり得る。乗り物は、本発明によるフローリング装置の取り付け用の床支持構造体を備えた車両又は船舶であり得る。車両又は船舶は大量輸送車両又は船舶であり得る。
【0028】
本発明はまた、本発明による難燃性パネル又は難燃性パネル装置の構築及び/又は使用方法の形態を取り得る。
【0029】
本発明の一形態では、支持フレームに取付けるようにされた外面と仕切の境界面を規定するようにされた内面とを備えた難燃性パネルの構築方法が提供される。本方法は、パネル構造体を形成すること及びパネル構造体に難燃性材料の層を取り付けることを含む。パネル構造体は、主コアが第1面、第2面及び周囲部をもつようにして、強化フェノール樹脂材料のパネルフレーム内に主コアを収容し、パネルフレームが、主コアの第1及び第2面に取り付けた第1及び第2表層と主コアの周囲部のまわりで表層間に配置した一つ以上の閉鎖部材とを備えるようにし、一つ以上の閉鎖部材を、主コアの周囲部と第1及び第2表層とに取り付けることによって、形成される。難燃性材料の層は、パネルフレームの第2表層に取り付けられ、そこから外方へのばして難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定するようにされる。
【0030】
本発明による方法は、補助コア及び強化フェノール樹脂材料の付加的な表層によって難燃性材料の層を形成することを含み得、補助コアは、バルサ木材、フェノール樹脂フォーム及びメラミン樹脂フォームから成る群から選んだ材料で形成される。本方法は、パネル構造体の第2表層と付加的な表層との間に補助コアを取付けることを含む。本発明による方法はさらに、付加的な表層をパネル構造体のパネルフレームの残りの部分に一体に接合して、パネルフレームの強化フェノール材料内に補助コアを完全に収容するようにされる。
【0031】
代わりに、本発明による難燃性パネルの構築方法は、パネル構造体の第2表層に発泡性防炎材料を取付けることによって難燃性材料の層を形成することを含み得る。
【0032】
本発明のある形態では、本発明による難燃性パネルの厚さは変更でき、主コアの周囲部内で少なくとも第1及び第2厚さを備え得る。パネルフレームの第2表層に取り付けられ、そこから外方へのばして難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定するようにした難燃性材料の層は、パネルの第1及び第2厚さの両方を通して、パネルの全外面にわたって延び得る。代わりに、パネルフレームの第2表層に取り付けられ、そこから外方へのばして難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定するようにした難燃性材料の層は、パネルの第1及び第2厚さの両方ではなく一方を通して、パネルの全外面にわたって単に部分的に延び得る。本発明のある形態では、第1難燃性構造体は、第1厚さをもつパネルの領域に利用され得、また第2難燃性構造体は、第2厚さをもつパネルの領域に利用され得る。例えば、難燃性材料の補助コアを備えた難燃性構造体は、第1厚さをもつパネルの領域に利用され得、また発泡性防炎材料を含む第2難燃性構造体は、第2厚さをもつパネルの領域に利用され得る。
【0033】
同様に、パネルが略一様な厚さを有する場合でも、難燃性材料の層は、異なった難燃性構造をもつ第1及び第2部分を備え得る。例えば、難燃性材料の層の第1部分は、本発明によれば、補助コア及び付加的な表層によって形成され得、難燃性材料の層の第2部分は、難燃性材料の層の第2部分におけるパネル構造体の第2表層に取り付けた発泡性防炎材料によって形成される。
【0034】
本発明の他の特徴、目的及び利点は、本発明の複数の実施形態を例示している添付図面及び以下の詳細な説明から明らかとなろう。
【0035】
本明細書に結合されかつ本明細書の一部を成す添付図面には本発明の幾つかの特徴が例示され、説明と共に本発明の原理を説明するのに役立つ。
【0036】
ある特定の幾つかの好ましい実施形態に関して本発明を説明するが、これらの実施形態に限定しようとするものではない。それどころか、特許請求の範囲で規定した本発明の範囲及び精神の範囲内に含まれる代替、変更及び等価のものすべてを包含するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
図1及び図2には、本発明による難燃性パネルの第1実施形態を示し、図1は支持フレームに取り付ける用意のできた完成した状態の難燃性パネルを示しており、また図2は難燃性パネル100の種々の構成要素を分解斜視図で示している。
【0038】
図1及び図2に示すように、本発明による難燃性パネル100の第1実施形態では、支持フレーム(図示していない)に取り付けるようにされた外面102と、仕切室の境界を画定するようにされた内面104と、パネル100の内面104及び外面106の間でパネル100のまわりに延びる周囲部105を有している。難燃性パネル100はパネル構造体106を備え、このパネル構造体106は、第1、第2面110、112及び周囲部114をもつ主コア108を備えている。難燃性パネル100の第1実施形態では、図2に示すように、主コア108は本質的には平面形状であり、第1、第2面110、112は離隔した平行な平面を形成し、また周囲部114は実質的に長方形である。本発明の他の複数の実施形態では、難燃性パネル及びそれらの複数の構成要素は、図1及び図2に示す難燃性パネル100の実施形態に例示したものとはかなり異なった形状であり得る。
【0039】
例示した実施形態100のパネル構造体106では、主コア108は、主コア108の第1、第2面110、112に取り付けられた第1、第2表層118、120と、第1、第2スキン118、120の間で主コア108の周囲部114のまわりに設けた四つの閉鎖部材122、124、126、128とを組み合わせて形成した強化フェノール樹脂材料のパネルフレーム(図2に参照番号116で示す)内に収容されている。四つの閉鎖部材122、124、126、128は、主コア108の周囲部114及び第1、第2表層118、120に取り付けられている。
【0040】
パネルフレーム116の第2表層120には難燃性材料の層130が取り付けられ、この層130は第2表層120から外方へ延びて、難燃性パネル100の外面102を少なくとも部分的に画定する。難燃性層130は図2では固体スラブとして例示されているが、以下の説明から理解されるように、本発明の種々の実施形態では、難燃性材料の層130は種々の形態にでき、多重要素を備えてもよい。
【0041】
図3に示すように、例えば難燃性材料の層130は、バルサ材、フェノール樹脂発泡体及びメラミン樹脂発泡体から成る群から選択した材料で形成した補助コア132を備えてもよい。図3に示す実施形態では、難燃性材料の層はさらに、強化フェノール樹脂材料の付加的な表層134を備え、補助コア130はこの付加的な表層134と複合支持構造体すなわちパネル構造体106の第2表層120との間に挟み込まれて取り付けられている。付加的な表層134は、閉鎖部材122、124、126、128によってパネルフレーム116の残りの部分に一体に接合され、それによりパネルフレーム116を構成している強化フェノール樹脂材料内に補助コア132を完全に収容する。
【0042】
補助コア132の材料の選択は、本発明の特定の実施形態及び応用に特有な、種々のファクターに依存している。主コア108の厚さ及び補助コア132の厚さのようなファクターは、主及び補助コア108、132の両方の材料を選択する際に関係する。一般に、本発明における主コア108は、本出願人の米国特許第6,824,851号に記載の床パネルのコアより実質的に厚いことが考慮される。例えば、本発明の実施に当たっては、主コアの厚さは、難燃性パネル100の耐熱性、防音性及び構造強度を高めるために、2インチ以上の範囲にするのが望ましいことが考慮される。しかし、本発明は、全体厚さTが例えば3/4インチの難燃性パネル100で実施され得ることが認められる。
【0043】
特に、本発明によれば、補助コア132の材料を選択する際に考慮するファクターに関して、一般的には、補助コアの厚さは1/4〜3/4インチの範囲であり、公称1/2インチの厚さが一般に許容できることが考慮される。しかし、本発明は、補助コアの厚さをこれらより実施的に厚く又は薄くして実施され得る。また、本発明の幾つかの実施形態では、補助コア132の厚さは主コア108の厚さより実質的に厚くできる。例えば、大量輸送乗り物の床パネルは、従来の床パネルの厚さに合せるために、床支持フレーム上3/4インチの厚さにするのが望ましい場合には、本発明によれば、難燃性床パネルのパネル構造体106は、第1、第2表層及び主コア118、120、108を横切って3/4インチの厚さをもち得、補助コア132及び付加的な表層134は、パネル構造体106の第2表層120の下方へ2〜3インチと比較的厚く延びる。
【0044】
一般に、バルサ木材は本発明によれば、補助コア132として使用するために上記で挙げた材料のなかで最も低コストである。フェノール樹脂フォームはバルサ木材より通常幾分コストが高いが、同じ厚さのバルサ木材に比較して断熱性に優れている。メラミン樹脂フォームも通常バルサ木材よりコストが高いが、バルサ木材に比較して優れた防音性をもたらす。従って一般的には、本発明を実施する際に、最低コストにするのが主目的である場合には、補助コア132にはバルサ木材を使用するのが好ましいことが考慮される。熱的性能を高めるのが望ましい場合には、フェノール樹脂フォームの補助コアを用いるが好ましい。音響減衰性能を高めるのが望ましい場合には、メラミン樹脂フォームの補助コアを選択するのが好ましい。
【0045】
付加的な表層134を閉鎖部材122、124、126、128によってパネルフレーム116の残りの部分に一体に接合する代わりとして、本発明の別の実施形態では、補助コア132の周囲部の全体又は一部に、強化フェノール樹脂材料の補助閉鎖部材(図示していない)を配置してもよい。代わりに、付加的な表層134は、パネルフレーム116及び付加的な表層134を備えた強化フェノール樹脂材料内に補助コア132を完全に収容する仕方で、パネルフレーム116の残りの部分に取り付けるために、補助コア132の縁部のまわりを包むように構成され得る。
【0046】
本発明の別の実施形態では、図3に点線で示すように、難燃性材料の層130はさらに、付加的な表層134の第2面138に取り付けられた発泡性防炎材料の層136を備え得る。発泡性防炎材料の層136は、種々の形態と取り得、付加的な表層134の第2面138に接合され得る。例えば、発泡性防炎材料の層136は、付加的な表層134の第2面138に噴霧される又は施される発泡性防炎材料を含むコーティングの形態でも良い。代わりに、発泡性防炎材料の層136は、繊維マットに設けた発泡性防炎材料を含む複合構造体でもよい。かかる材料は例えば米国特許第5,523,059号に開示されている。繊維マットに設けた非発泡表層剥離発泡性防炎材料を備えた該材料の一つは、米国ニューヨーク州ニューバーグのTechnical Fibre Productsが商品名Technpofire(登録商標)で販売されている。本発明の幾つかの形態では、内部に発泡性防炎材料を設けた繊維マットはエポキシ樹脂のような樹脂で含浸され、発泡性防炎材料の予備硬化層を形成し、そしてエポキシのような接着剤で付加的な表層136の第2面138に接合される。別の実施形態では、発泡性防炎材料を含んだ繊維マットはフェノール樹脂で含浸され、付加的な表層が硬化してない状態にある間に付加的な表層の第2面134に対して配置され、そして発泡性防炎材料の層136及び付加的な表層134は共に硬化される。
【0047】
共硬化によって或いは代わりに付加的な表層134に発泡性防炎材料の予備硬化層136を取り付けることによって、付加的な表層134に発泡性防炎材料136を含む繊維マットを取り付ける選択は、発泡性防炎材料がいかに早く活性化されるのが望ましいかの機能としてなされ得る。特に、フェノール樹脂は比較的高い温度容量をもち、そしてエポキシ樹脂、また発泡性防炎材料が発泡性防炎材料の層136から発泡し始める速度が遅い。
【0048】
発泡性防炎材料の層136が付加的な表層134の第2面138にコーティングを施すことによって設けられる場合には、本発明を実施する際にはセラミックを基材とするか又は非セラミックを基材とする発泡性防炎コーティングが用いられ得る。本発明を実施するために用いるのに適したき発泡性防炎コーティングは、米国ノースカロライナ州ガーナのMicro Phase Coatings, Inc.又は米国マサチューセッツ州ハドソンのAvtec Industries から入手できる。
【0049】
図4には、難燃性パネル100の第1実施形態の変形例を示し、難燃性材料の層130は、パネル構造体106の第2表層120に直接取り付けられる発泡性防炎材料の層136によって形成される。図4に示すように用いた発泡性防炎材料の層136は任意の形態を成し得、そして図3に示す実施形態に関して上記で説明した任意の方法によって取り付けられ得る。
【0050】
図2〜図4に示すように、難燃性パネル100の第1実施形態はまた、第1及び第2表層118、120を互いに結合する強化フェノール樹脂材料の一つ以上のリブ140を備えている。これらのリブ140は、主コア108の周囲部114から内方へ配置されている。
【0051】
図2に例示した実施形態では、主コア108は、多数の強化フェノール樹脂リブ140を多数のフォーム条片142と交互に備えた予備硬化した強化コアであり、多数の強化フェノール樹脂リブ140は、一般的には、フォーム条片142の二つの隣接したフォーム条片間に位置決めされている。かかる予備硬化した強化コアの構造は、一緒に譲渡された米国特許第6,824,851B1号に詳細に開示されており、この文献は本明細書に参照文献として組込まれる。
【0052】
予備硬化した強化コア108を用いた本発明による難燃性パネルの製造においては、難燃性パネル100の種々の構成要素は、実質的に図2に示す仕方で、段プレスにおいて重ね合わされ、構成要素を互いに接着するのが望ましい場合には、種々の構成要素間に硬化していないはフェノール樹脂が施され、そして重ね合わせた硬化していない構造体は、フェノール樹脂を硬化させるために加圧し加熱され、それにより難燃性パネル100の構成要素を互いに一体に接合させる。
【0053】
本発明を実施する際には、共通の譲受人の米国特許第6,824,851B1号に開示されている形式の予備硬化コアを用いる必要はない。本発明による難燃性パネルにおいて、図5に例示する主コア144の別の実施形態では、主コア144は四つの群146から成り、各群は二つのプラスチックフォーム条片147で形成され、これらのプラスチックフォーム条片147は、繊維材料の螺旋状に向いたロービング148、150のオーバーワインド(過巻)によって並置関係に互い接合される。ロービング148、150は事実上逆向きにされ、そして交互の層に配置され、各群におけるプラスチックフォーム条片147がロービング148、150によって互いに相対的に密に接合されるようにしている。群146は、互いに並置関係に配置され、そして繊維ロービング148、150の接合部分153が強化フェノール樹脂リブ140に対する乾燥した非含浸強化部材を形成するようにして、主コア144の第1及び第2面110、112にそれぞれ接着された第1及び第2スクリム152によって接合される。
【0054】
別の主コア144を用いて、難燃性パネル100を構築する際には、難燃性パネル100の種々の構成要素は、予備硬化した主コア108を利用した難燃性パネル100に付いて上記した仕方と同じ仕方で、主コア144と共に段プレス内に重ね合わされ、そしてコア144の第1及び第2面110、112に付加的な硬化していないフェノール樹脂が施される。硬化処理中、加圧及び加熱することによって、硬化していないフェノール樹脂はロービング148、150内へ流れ込み、そして隣接した群146で形成した強化部材153を通り、それにより強化フェノールリブ140を形成する。
【0055】
本発明を実施する際に、難燃性パネル100が長手方向軸線154、長手方向軸線154に略垂直に延びる横方向軸線156及びパネル100の長手方向軸線154及び横方向軸線156の両方に対して略直交して延びる厚さTを規定し、長手方向軸線154及び横方向軸線156がパネル100の内面104によって画定された平面内にほぼ位置する場合に(図1参照)、第1及び第2表層118、120は、フェノール樹脂で含浸した繊維材料のステッチド複合強化構造体(図示していない)を備え得る。先行技術において知られているように、表層118,120の強化構造体は第1、第2及び第3層を備え得、第1層は、主コア108(144)に隣接して配置されそして単に略ランダムに向いた繊維を備え、第2層は、第1層に対して配置され、そして単に略長手方向に向いた繊維を備え、また第3層は、第2層に対して配置され、そして単に略横方向に向いた繊維を備え、第1、第2及び第3層は、長手方向及び横方向軸線154、156に対して少なくとも部分的に直交して延びるステッチングによって互いにステッチ付にされている。付加的な表層134を用いた本発明の実施形態では、付加的な表層134はまた、第1及び第2表層118、120に関してフェノール樹脂で含浸した上記の形式の繊維材料の三層ステッチド複合強化構造体を備え得、付加的な表層134の強化構造体の第1層は補助コア132に対して配置されている。
【0056】
本発明による難燃性パネルはさらに、当該技術分野で公知であるように、表面ベール(図示していない)を備え得、表面ベールは、難燃性パネル100の外面か又は内面102、104に隣接して、第1、第2、又は付加的な表層118、120、134の少なくとも一つに対して配置され得る。
【0057】
図6A〜図6Dに示すように、難燃性パネル100の第1実施形態の閉鎖部材122、124、126、128の一つ以上は、図6A〜図6Dに示す重ね継ぎのような少なくとも一つの合わせ面158を含むように機械加工できる。図1、図6A及び図6Bに示すように、完成したパネル100における閉鎖部材122は、長手方向及び横方向軸線154、156によって画定されたパネル100の平面に略垂直な方向に延びる一対の孔159を備えている。閉鎖部材122、124、126、128は、図6A〜図6Dに示すように、種々の形態を採り得る。図6A〜図6Dにはまた本発明の種々の別の実施形態のその他の細部も示し、難燃性パネル100は、閉鎖部材122の一部又はそれに隣接してベベル面(面取り面)を備えている。
【0058】
図6A〜図6Dにはさらに、難燃性層における構成要素の種々の別の実施形態及び配置を例示している。例えば、図6Cでは、補助コア及び付加的な表層134を備えた難燃性層と組み合わせて発泡性防炎材料の層136が合わせ面158及びパネル100の角度をなした側部上に用いられている。図6A〜図6D及びまた図9A〜図9Dにおいて、以下に説明するように、種々の別の実施形態の主コアは参照番号408で示され、主コア408が上述の例示したコア108又は144の形態、或いは本発明の範囲内の任意の他の形態を採り得ることを示している。
【0059】
同様にして、主コア108(144)は、種々の材料、付加的な構成要素を含むこともでき、また特に例示したもの以外の形態でもよい。本発明の幾つかの実施形態では、主コア108(144)は、ポリイソシアヌレート材料のプラスチック独立気泡フォームを備え得る。また主コア108(144)は、バルサ木材のような種々の他の適当な材料で作られ得る。
【0060】
図2に示すように、主コア108(144)は、さらに、少なくとも一つのタッピングブロックを備え得、タッピングブロックは、強化フェノール樹脂材料のブロック162及びブロック162内に収容した金属プレート164を備えている。タッピングプレート164は、例えば難燃性パネル100に、装置を着座させるための取付け領域を設けるように孔開けされタッピングされる。
【0061】
図7A〜図7Eには、旅客鉄道車両の下側床支持フレーム202で示された乗り物のフローリング装置200の形態の難燃性パネル装置を示している。難燃性床パネル装置200は、センターパネル204及び一対の同一の可逆端部パネル206の形態の多数の相互に連結したパネルを備えている。多数の相互に連結したパネル204、206、206の各々は、支持フレーム202に取り付けるようにされた外面208及び旅客室(図示していない)の床の形態の境界を画定するようにされた内面210を備えている。パネル装置200において、パネル204、206、206の全ては本発明に従って構築した難燃性パネルである。
【0062】
一般に、フローリング装置200の難燃性パネル204、206、206は本発明によれば、難燃性パネル100の第1実施形態に関して説明してきた仕方と同じ仕方で構築される。しかし、フローリング装置200のパネル204、206は、212で示すように長手方向レール214、216、218及び支持フレーム202の交差部材220で画定される空間と整列される外面208の部分において第1厚さTをもち、またフローリングパネル204、206、206が支持フレーム202上の適切な位置におかれた時、支持フレーム220の種々の部材214、216、218、220上に整列したローリングパネル204、206、206の部分においてより薄い第2厚さtをもつ。二つの厚さT、tのこの構成は、フローリング装置200の実施形態において用いられ、それで比較的薄い厚さtは、鉄道車両及び/又はバスノような乗り物に用いられた従来の既存の床パネルの例えば3/4インチの厚さに整合できる。パネル204、206、206の厚さTは、主コアを比較的厚くして部屋(ルーム)を構成して本発明によるフローリング装置200の実施形態の床パネル204、206、206における断熱性、遮音性及び構造上の丈夫さを高めるようにするために、パネル204、206、206が支持フレーム202上に載っていない領域において厚くされる。
【0063】
フローリング装置200の実施形態では、床パネル204、206、206は、第1実施形態100について図2〜図4にリブ140で示す仕方で、床パネル204、206、206の場合に第1、第2表層間に延びるフェノール樹脂強化材料のリブを備え、これらのリブは好ましくは、支持フレーム202内の空間212の短い方の寸法を横切って略垂直に延びるように位置決めされる。フローリング装置200の実施形態の床パネル204、206、206において、パネル204、206、206内の全てのリブは好ましくは長手側部及び中間レール214、216、218に平行な略長手方向に方向決めされる。
【0064】
床パネル204、206、206は、任意の適当な方法によって又は幾つかの方法を組み合わせて支持フレーム202に取り付けられ得る。例えば、床パネル204、206、206は湿分硬化ウレタンのような接着剤を用いて支持フレームに接着され得る。床パネル204、206、206を支持フレーム202に接着する代わりに、或いはそれに加えて、ネジ、ボルト、リベットなどのような緊締具を用いて床パネル204、206、206を支持フレーム202に取り付けてもよい。
【0065】
図8A〜図8Cには、本発明によるフローリング装置に用いる床パネル300の別の実施形態を示している。難燃性床パネル300は、パネル300の厚さの低減した部分302で受けられる一連の交差部材を備えた図7Aの支持フレーム202で示された形式の支持フレーム(図示していない)に取り付けるような形態に構成されている。パネル300はまた、フローリング装置200に関して図7Aに示すものと同じ仕方で、支持フレームの長手方向レール上に載るような形態に構成された厚さの低減した付加的な部分304を備えている。フローリング装置200を示す図面とパネル300を示す図面とを比較すると、フローリング装置200のフローリングパネル204、206、206の主軸線は支持フレーム200に対して略長手方向に向いているが、パネル300では、パネル300の主軸線がパネル300の取り付けられる支持フレームの名が手方向軸線に対して略横方向に向くように構成されていることが認められる。
【0066】
図9A〜図9Dに示すように、本発明による難燃性パネル100が第1及び第2厚さT、tの部分を備えている場合に、難燃性材料の層130は、薄い厚さtの領域よりも厚い厚さTの領域において異なり得る。例えば、図9Bに示すように、難燃性パネル100が比較的厚い場合には、難燃性材料の層は図2に例示した実施形態に従って構築され得、一方、パネルの厚さが比較的薄い外面の領域では、難燃性材料の層130は、図4に例示した実施形態に従って構築され得る。厚さの異なる部分のない本発明の他の実施形態では、難燃性材料の層は、パネルの種々の部分において異なって構築され得る。また、図9Cに示すように、本発明によるパネル100がパネル100の周囲部105より内方に位置した部分の厚さtが比較的薄い場合には、パネル100は、強化フェノール樹脂材料又は別の適当な材料のチャンネル型構造体166を備え得る。
【0067】
図10に示すように、本発明による難燃性パネル100は、パネルの内面を加熱するため、パネルの第1表層118に取り付けられた又は第1表層118に埋め込まれた加熱要素170を備え得る。
【0068】
また図10に示すように、本発明による難燃性パネル100は、パネル内に埋め込まれた、例えばプラスチック、金属複合材、又は引出成形した複合材の導管を備え得、導管は、パネルの内面又は外面102,104或いは周囲部105の少なくとも一つを介して導管180内に通じる第1及び第2開口182,184を備えている。
【0069】
本明細書で引用した公報、特許出願及び特許の全ては、各参照文献が個々にかつ特に参照文献として組込まれることが記載され、またその全体が記載されているのと同じ程度に参照文献として組込まれる。
【0070】
本発明を説明する上で用いた用語“a”及び“an”及び“the”及び同様な参照(特に特許請求の範囲に関連して)は本明細書において特に指示されてなければ或いは内容が明らかに矛盾しなければ、単数と複数の両方を包含するものと解釈されるべきである。用語“備える又は有する” “もつ又は備える” “含む”及び “包含する”は、特に指摘がなければ制限のない用語(すなわち“限定ではなく含む”の意味)に解釈されるべきである。本明細書における値の範囲の列挙は単に、特に指摘がなければ、その範囲内の各個別の値に個々に参照する略記法としてのものであり、各個別の値は個々に列挙されるように本明細書に組込まれる。本明細書に記載した全ての方法は、特に指示がなく或いは内容が明らかに矛盾しなければ、適当な順序で実施され得る。本明細書に記載した任意の全ての例又は例示用語(例えば“のような”)の使用は単に、請求の範囲に記載されてない限り、本発明をより良くするものであって本発明の範囲を限定するためのものではない。本明細書には本発明を実施するのに必須事項であるとして特許請求の範囲に記載していない要素を指す文言はないと解釈されるべきである。
【0071】
本明細書には、本発明を実施とするために発明者らに知られた最良の形態を含めて発明の好ましい実施形態について記載している。これら好ましい実施形態の変形例は、本明細書を読むことにより当業者には明らかとなり得る。発明者らは熟練者がこのような変形例を適当に使用することを予期し、また、発明者らは本発明が本明細書に記載したもの以外で実施されることを意図している。従って、本発明は、適用できる法律で許されたような添付の特許請求の範囲に記載される主題の全ての変更及び均等物を包含する。さらに、上記の全ての要素の全ての可能な変形におけるあらゆる組合せは特に指摘されない或いは内容が明らかに矛盾しなければ、本発明に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明による難燃性パネルの第1実施形態を示す斜視図。
【図2】図1に示す難燃性パネルの実施形態の内部構成要素及び構造を示す分解斜視図。
【図3】難燃性材料の補助コアを備えた難燃性層を含む本発明による難燃性パネルの実施形態を示す部分断面図。
【図4】本発明による難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定する発泡性防炎材料の層を備えた本発明の実施形態を示す部分断面図。
【図5】図1に示す難燃性パネルの実施形態の主コアの別の実施形態を示す斜視図。
【図6A】本発明による幾つかの別の実施形態の構造の細部を例示する、図8の線6−6に沿った本発明による難燃性パネルの縁部を示す部分断面図。
【図6B】本発明による幾つかの別の実施形態の構造の細部を例示する、図8の線6−6に沿った本発明による難燃性パネルの縁部を示す部分断面図。
【図6C】本発明による幾つかの別の実施形態の構造の細部を例示する、図8の線6−6に沿った本発明による難燃性パネルの縁部を示す部分断面図。
【図6D】本発明による幾つかの別の実施形態の構造の細部を例示する、図8の線6−6に沿った本発明による難燃性パネルの縁部を示す部分断面図。
【図7A】大量輸送鉄道車両用のフローリング装置の形態の本発明による難燃性パネル装置の斜視図、平面図及び立面図。
【図7B】大量輸送鉄道車両用のフローリング装置の形態の本発明による難燃性パネル装置の斜視図、平面図及び立面図。
【図7C】大量輸送鉄道車両用のフローリング装置の形態の本発明による難燃性パネル装置の斜視図、平面図及び立面図。
【図7D】大量輸送鉄道車両用のフローリング装置の形態の本発明による難燃性パネル装置の斜視図、平面図及び立面図。
【図7E】大量輸送鉄道車両用のフローリング装置の形態の本発明による難燃性パネル装置の斜視図、平面図及び立面図。
【図8A】支持構造体上に床パネルを容易に装着できるように、適度な厚さの部分を備えた本発明による難燃性床パネルの実施形態のそれぞれ上面図、底面図及び端面図。
【図8B】支持構造体上に床パネルを容易に装着できるように、適度な厚さの部分を備えた本発明による難燃性床パネルの実施形態のそれぞれ上面図、底面図及び端面図。
【図8C】支持構造体上に床パネルを容易に装着できるように、適度な厚さの部分を備えた本発明による難燃性床パネルの実施形態のそれぞれ上面図、底面図及び端面図。
【図9A】パネルの縁部より内方に位置した、適度な厚さの本発明による難燃性パネルの別の実施形態の細部の構造を例示する、図8Bの線9−9に沿った別の部分断面図。
【図9B】パネルの縁部より内方に位置した、適度な厚さの本発明による難燃性パネルの別の実施形態の細部の構造を例示する、図8Bの線9−9に沿った別の部分断面図。
【図9C】パネルの縁部より内方に位置した、適度な厚さの本発明による難燃性パネルの別の実施形態の細部の構造を例示する、図8Bの線9−9に沿った別の部分断面図。
【図9D】パネルの縁部より内方に位置した、適度な厚さの本発明による難燃性パネルの別の実施形態の細部の構造を例示する、図8Bの線9−9に沿った別の部分断面図。
【図10】パネルの内面に取り付けた加熱要素及びパネル内に配置したワイヤを通す導管又はパネルを通る同等のものを備えた、図1に示す難燃性パネルの実施形態の別の実施形態を示す斜視図。
【関連特許出願の相互参照】
【0001】
本願は、2005年7月27日に出願された米国仮特許出願第60/703,048号及び米国仮特許出願第60/703,048号の利益を主張して2008年2月1日に出願された代理人名簿番号第9476号を付した米国非仮特許出願の利益を主張しており、上記米国特許出願の開示内容及び教示事項はそれらの全てが参照として本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、広義には難燃性パネルに関するものであり、そして一層特に地下鉄車両、高速車両、鉄道車両、バス、緊急車両、船舶、或いはエレベータ車両のような大量輸送乗り物に使用するのに適した難燃性パネルに関する。
【背景技術】
【0003】
鉄道車両、バス、エレベータなどのような公共の乗り物は、普通、乗り物の乗客室を少なくとも一部難燃性パネルで構成することを規定した管理規則に従い、乗客室の内外で火災が発生した場合に乗客室内に居る人を保護するようにしている。
【0004】
例えば、従来、乗客用鉄道車両およびバスでは、しばしば、厚さ約3/4インチの床パネルを床支持台枠の頂側に装着するフローリングシステムが利用されてきた。普通、床パネルは、接着剤による接合法やネジ又はその他の緊締具による緊締法を含む種々の方法で台枠に取り付けられてきた。台枠は通常、絶縁材料(通常ガラスウール、ファイバーガラス、又はロックウール)の層を一連の薄い鋼板の頂面上に配置し、これらの鋼板を台枠の底側に溶着して、下側パンを形成できるように十分に深くされてきた。台枠はしばしば、床パネルの下側と鋼製の下側パンの頂側の絶縁材料との間に空隙が設けられるように十分に深い形態にされる。空隙は、輸送車両の真下で火災が発生した場合に熱伝達に対する絶縁領域として機能している。通常、北アメリカでは、このような床構造体は、火災から乗客を守るために火災に対する耐久性の試験をパスすることが必要であり、ピット上に完成したフローリングシステムを取り付け、ガスバーナを設置して車両の真下で火災をシミュレートする。火災試験中、輸送する乗客による典型的な実際の床負荷をシミュレートするために床パネルの頂面に重りが置かれる。
【0005】
大量輸送車両用の従来のフローリングシステムに用いられる床パネルの一つの普通の形式では、二枚のステンレス鋼またはアルミニウムシートの内表面間に合板を挟み、それらのシートに接合している。この構造では、床パネルは望ましいものより重くなる。また、過去の経験が示すところによれば、大量輸送車両の運転中に、合板コアはしば時は水に晒され、それにより、ステンレス鋼又はアルミニウムシートを離層させ、合板パネルを腐朽させる。
【0006】
本発明の譲受人に譲渡され、その全体が本明細書に参照文献として組み込まれる米国特許第6,824,851号には、多量輸送車両用の厚さ約3/4インチのフェノール樹脂複合フローリングシステムが開示されており、かかるフローリングシステムは、合板パネルの両面にステンレス鋼又はアルミニウムシートを接合した床パネルを利用したフローリングシステムを相当に改善している。その構成によって、米国特許第6,824,851号に開示されているフェノール樹脂複合フローリングシステムは、ステンレス鋼又はアルミニウムシートを被着した合板パネルを利用したフローリングシステムより相当に軽量である。また、米国特許第6,824,851号に開示されているフローリングシステムは、水や湿気に晒すような過酷な環境条件に耐える能力が、ステンレス鋼表層を被着した合板シートを備えた床パネルを利用したフローリングシステムの場合より大きい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
典型的な大量輸送車両構造において、下側パン組立体を形成するように鋼台枠の底部に溶着した薄い鋼シートの頂面に絶縁材料を施した、米国特許第6,824,851号によるフェノール樹脂複合フローリングシステムを使用することにより、金属を被着した合板床パネルを利用した同様なシステムに勝る相当な利点がもたらされることが示されたが、更なる改良が望ましい。
【0008】
管理規則に合致する十分な難燃性能力をもたらしつつ、絶縁体及び重い鋼アンダーパンを除去し、輸送車両の重量及び複雑さを低減し、そして絶縁体、鋼アンダーパンのコスト、及び車両の台枠に絶縁体及びアンダーパンを装着するに掛かるコストを削減することが望ましい。
【0009】
過去の経験ではまた、従来の大量輸送車両に空隙及び鋼アンダーパンを用いると、アンダーパンと床パネルとの間に、大量輸送車両の使用中に“旋律的に打ち鳴らす(ドラミング)”する空洞が生じることも示されてきた。アンダーパン及び空隙の除去はまた空洞を除去し、そして潜在的に比較的静かな乗客室環境となる。
【0010】
また、先行技術による従来のアンダーパン及び台枠組立体は時々、床パネルの底部とアンダーパンの頂側との間に水が溜まることが観察された。ある場合には、大量の滞留水がアンダーパンと床パネルとの間の空洞内にトラップされる。上述のように、この滞留水はしばしば床パネルを損傷させ、大量輸送車両で搬送されなければならない相当な死重(積載荷重)と成り得る。
【0011】
従って、大量輸送車両用の従来のフローリングシステムの欠点の一つ人以上を対応する形態で、改良型の難燃性パネル装置並びにかかる改良型の難燃性パネル装置の製造及び使用方法を提供するのが望ましい。さらにエレベータや船舶のような他の乗り物に使用する難燃性パネルを提供することが望ましい。さらに旅客や荷物を輸送する乗り物の床、天井及び/又は壁の一つ以上を画定するのに用いる改良型の難燃性パネル及びパネル装置を提供するのが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、内面と外面とを備えた難燃性パネルの使用を通して改良型の難燃性パネル装置、並びにかかる改良型の難燃性パネル装置の製造及び使用方法を提供し、パネルは、強化フェノール樹脂材料のパネルフレーム内に収容した主コアを備えたパネル構造体と、パネル構造体に取り付けられしかもそこから外方へ延びて難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層とを有する。
【0013】
鉄道車両やバスのような多量輸送乗り物において、本発明による難燃性パネルを用いることにより、適用できる管理規則に合致する又はそれ以上の高い難燃性能力をもたらしつつ、従来の大量輸送フローリングシステムの床パネルの下側にアンダーパン及び絶縁体層は除去できる。本発明による難燃性パネルを用いることにより、大量輸送フローリングシステムの重量及び複雑さは相当に低減される。さらに、本発明による難燃性パネルは、先行技術の難燃性パネル構造に比較して、改善した熱絶縁能力及び音の伝達に対する抵抗をもたらす。本発明による難燃性パネルは本質的に、先行技術の大量輸送車両に利用した金属を被着した合板床パネルに比較して、耐水性があり、また改善した防湿性をもたらす。
【0014】
本発明の一つの形態では、本発明による難燃性パネルは、支持フレームに取付けるようにされた外面と仕切の境界面を規定するようにされた内面とを備えている。難燃性パネルは、パネル構造体と、パネル構造体に取付けられた難燃性材料の層とを備えている。パネル構造体は、強化フェノール樹脂材料のパネルフレーム内に収容した主コアを備えている。主コアは、第1面、第2面及び周囲部をもつ。パネル構造体はさらに、主コアの第1及び第2面に取り付けた第1及び第2表層と主コアの周囲部のまわりで表層間に配置した一つ以上の閉鎖部材とを備え、一つ以上の閉鎖部材は、主コアの周囲部と第1及び第2表層とに取り付けられている。難燃性材料の層は、パネルフレームの第2表層に取り付けられしかも第2表層から外方へ延びて難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定している。
【0015】
本発明のある形態では、難燃性材料の層は、バルサ木材、フェノール樹脂フォーム及びメラミン樹脂フォームから成る群から選択される材料の補助コアと、強化フェノール樹脂材料の付加的な表層とを備えている。補助コアは、複合支持構造体の第2表層と付加的な表層との間に挟まれかつ第2表層と付加的な表層とに取り付けられている。付加的な表層は、パネルフレームの残りの部分に一体に接合され、それによりパネルフレームを構成する強化フェノール樹脂材料内に補助コアを完全に収容するようにしている。
【0016】
本発明のある形態では、難燃性材料の層は、第2表層に取り付けた発泡性防炎材料の層を備えている。発泡性防炎材料の層は、第2表層に接合され得る。発泡性防炎材料の層は、第2表層に噴霧され又はその他の手段で施される発泡性防炎材料を含むコーティングであり得る。発泡性防炎コーティングの層はまた、繊維マットに設けた発泡性防炎材料を含む複合構造体の形態であり得る。本発明のある形態では、発泡性防炎材料の層は、エポキシ又は他の適当なタイプの接着剤を用いて第2表層に接着される発泡性防炎材料の予備硬化層を形成するように硬化エポキシ樹脂を含む。本発明のある形態では、発泡性防炎材料の層は、フェノール樹脂で含浸され、そして第2表層が非硬化状態の間に強化フェノール樹脂の第2表層に対して配置される。そして発泡性防炎材料の含浸層及び第2表層は共に硬化される。第2表層と共に発泡性防炎材料の含浸層の共硬化は、強化フェノール樹脂材料のパネルフレームの残りの部分の硬化と同時に実施され得る。
【0017】
本発明のある形態では、パネル構造体の主コアは、ポリイソシアヌレート材料のプラスチック独立気泡フォームを含み得る。主コアはまたバルサ木材のような他の適当な材料で形成され得る。
【0018】
本発明のある形態では、パネル構造体は、第1及び第2表層を互いに結合しかつ主コアの周囲部から内方に配置した強化フェノール樹脂材料の一つ以上のリブを備え得る。主コアは、少なくとも一つの強化フェノール樹脂リブと二つ以上のフォーム条片とを含む予備硬化した強化コアであり得、少なくとも一つのフェノール樹脂リブは二つ以上のフォーム条片の二つの隣接したものの間に位置決めされている。代わりに、主コアは多数の群を備え得、各群は、繊維材料のロービングによって並置関係で互いに螺旋状に巻かれた多数のプラスチックフォーム条片で形成される。これらの群は互いに並置関係に配置され、そして主コアの第1及び第2面に施された第1及び第2接着スクリムによって互いに接合され得、隣接した群の繊維ロービングの対向した接合部分が強化フェノール樹脂リブの強化部材を形成するようにされる。
【0019】
本発明による難燃性パネルは、長手方向軸線と、長手方向軸線に略垂直に延びる横方向軸線と、パネルの長手方向軸線及び横方向軸線の両方に対して略直交して延びる厚さとを画定し得、長手方向軸線及び横方向軸線の両方は、パネルの内面で画定された略平面内に位置している。第1及び第2表層は、フェノール樹脂で含浸した繊維材料のステッチド複合強化構造体の形態をなし得る。表層の強化構造体は、第1、第2及び第3層を備え得、第1層は、主コアに隣接して配置されそして略ランダムに向いた繊維から成り、第2層は、第1層に対して配置され、そして略長手方向に向いた繊維を備え、また第3層は、第2層に対して配置され、そして略横方向に向いた繊維を備え、第1、第2及び第3層は、長手方向及び横方向軸線に対して少なくとも部分的に直交して延びるステッチングによって互いにステッチ付にされている。
【0020】
強化フェノール樹脂材料の付加的な表層を備えた本発明の形態では、付加的な表層は前のパラグラフで説明したてように構成され得、付加的な表層の強化構造体の第1層は補助コアに取り付けられている。
【0021】
本発明による難燃性パネルはまた、強化フェノール樹脂材料の第1、第2又は付加的な表層の一つの強化構造体の第3層に対して配置された表面ベールを備え得る。
【0022】
本発明による難燃性パネルにおいて、一つ以上の閉鎖部材の一つ以上は、少なくとも一つの合わせ面を含むように機械加工できる。合わせ面は重ね継ぎであり得る。
【0023】
本発明による難燃性パネルの内面がパネルの平面を画定する場合には、本発明における閉鎖部材はパネルの平面に略垂直に延びる少なくとも一つの貫通孔を備え得る。本発明による難燃性パネルにおいては、主コアは少なくとも一つのタッピングブロックを備え得、タッピングブロックは、強化フェノール樹脂材料のブロック及びブロック内に収容した金属プレートを備えている。タッピングプレートは、パネルに取付け領域を設けるように孔開けされタッピングされ得る。
【0024】
本発明による難燃性パネルは、パネルの内面に隣接した加熱要素を備え得る。加熱要素は、パネルの第1表層内に埋め込まれ、そしてフェノール樹脂材料によってパネルの第1表層に一体に接合され得る。加熱要素はまた、適当な接着剤を用いて、パネルの第1表層に接着され得る。加熱要素は、ウレタン樹脂材料のシース内に収容され得、そしてエポキシ接着剤又は別の適当な接着剤で第1表層に接着され得る。
【0025】
本発明による難燃性パネルはパネル内に埋め込まれた導管を備え得、導管は、パネルの内面及び/又は外面或いは周囲部の少なくとも一つを介して導管内に通じる第1及び第2開口を備え、導管がパネルからパネルへと連続するようにされ得る。
【0026】
本発明はまた、多数の相互接続したパネルを備え、各パネルが、支持フレームに取付けるようにされた外面と仕切の境界面を規定するようにされた内面とを備え、少なくとも一つのパネルが本発明による難燃性パネルである難燃性パネル装置の形態を取り得る。
【0027】
本発明による難燃性パネル装置は、乗り物のフローリング装置の形態を取り得る。乗り物は、本発明によるフローリング装置の取り付け用の床支持構造体を備えたエレベータであり得る。乗り物は、本発明によるフローリング装置の取り付け用の床支持構造体を備えた車両又は船舶であり得る。車両又は船舶は大量輸送車両又は船舶であり得る。
【0028】
本発明はまた、本発明による難燃性パネル又は難燃性パネル装置の構築及び/又は使用方法の形態を取り得る。
【0029】
本発明の一形態では、支持フレームに取付けるようにされた外面と仕切の境界面を規定するようにされた内面とを備えた難燃性パネルの構築方法が提供される。本方法は、パネル構造体を形成すること及びパネル構造体に難燃性材料の層を取り付けることを含む。パネル構造体は、主コアが第1面、第2面及び周囲部をもつようにして、強化フェノール樹脂材料のパネルフレーム内に主コアを収容し、パネルフレームが、主コアの第1及び第2面に取り付けた第1及び第2表層と主コアの周囲部のまわりで表層間に配置した一つ以上の閉鎖部材とを備えるようにし、一つ以上の閉鎖部材を、主コアの周囲部と第1及び第2表層とに取り付けることによって、形成される。難燃性材料の層は、パネルフレームの第2表層に取り付けられ、そこから外方へのばして難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定するようにされる。
【0030】
本発明による方法は、補助コア及び強化フェノール樹脂材料の付加的な表層によって難燃性材料の層を形成することを含み得、補助コアは、バルサ木材、フェノール樹脂フォーム及びメラミン樹脂フォームから成る群から選んだ材料で形成される。本方法は、パネル構造体の第2表層と付加的な表層との間に補助コアを取付けることを含む。本発明による方法はさらに、付加的な表層をパネル構造体のパネルフレームの残りの部分に一体に接合して、パネルフレームの強化フェノール材料内に補助コアを完全に収容するようにされる。
【0031】
代わりに、本発明による難燃性パネルの構築方法は、パネル構造体の第2表層に発泡性防炎材料を取付けることによって難燃性材料の層を形成することを含み得る。
【0032】
本発明のある形態では、本発明による難燃性パネルの厚さは変更でき、主コアの周囲部内で少なくとも第1及び第2厚さを備え得る。パネルフレームの第2表層に取り付けられ、そこから外方へのばして難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定するようにした難燃性材料の層は、パネルの第1及び第2厚さの両方を通して、パネルの全外面にわたって延び得る。代わりに、パネルフレームの第2表層に取り付けられ、そこから外方へのばして難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定するようにした難燃性材料の層は、パネルの第1及び第2厚さの両方ではなく一方を通して、パネルの全外面にわたって単に部分的に延び得る。本発明のある形態では、第1難燃性構造体は、第1厚さをもつパネルの領域に利用され得、また第2難燃性構造体は、第2厚さをもつパネルの領域に利用され得る。例えば、難燃性材料の補助コアを備えた難燃性構造体は、第1厚さをもつパネルの領域に利用され得、また発泡性防炎材料を含む第2難燃性構造体は、第2厚さをもつパネルの領域に利用され得る。
【0033】
同様に、パネルが略一様な厚さを有する場合でも、難燃性材料の層は、異なった難燃性構造をもつ第1及び第2部分を備え得る。例えば、難燃性材料の層の第1部分は、本発明によれば、補助コア及び付加的な表層によって形成され得、難燃性材料の層の第2部分は、難燃性材料の層の第2部分におけるパネル構造体の第2表層に取り付けた発泡性防炎材料によって形成される。
【0034】
本発明の他の特徴、目的及び利点は、本発明の複数の実施形態を例示している添付図面及び以下の詳細な説明から明らかとなろう。
【0035】
本明細書に結合されかつ本明細書の一部を成す添付図面には本発明の幾つかの特徴が例示され、説明と共に本発明の原理を説明するのに役立つ。
【0036】
ある特定の幾つかの好ましい実施形態に関して本発明を説明するが、これらの実施形態に限定しようとするものではない。それどころか、特許請求の範囲で規定した本発明の範囲及び精神の範囲内に含まれる代替、変更及び等価のものすべてを包含するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
図1及び図2には、本発明による難燃性パネルの第1実施形態を示し、図1は支持フレームに取り付ける用意のできた完成した状態の難燃性パネルを示しており、また図2は難燃性パネル100の種々の構成要素を分解斜視図で示している。
【0038】
図1及び図2に示すように、本発明による難燃性パネル100の第1実施形態では、支持フレーム(図示していない)に取り付けるようにされた外面102と、仕切室の境界を画定するようにされた内面104と、パネル100の内面104及び外面106の間でパネル100のまわりに延びる周囲部105を有している。難燃性パネル100はパネル構造体106を備え、このパネル構造体106は、第1、第2面110、112及び周囲部114をもつ主コア108を備えている。難燃性パネル100の第1実施形態では、図2に示すように、主コア108は本質的には平面形状であり、第1、第2面110、112は離隔した平行な平面を形成し、また周囲部114は実質的に長方形である。本発明の他の複数の実施形態では、難燃性パネル及びそれらの複数の構成要素は、図1及び図2に示す難燃性パネル100の実施形態に例示したものとはかなり異なった形状であり得る。
【0039】
例示した実施形態100のパネル構造体106では、主コア108は、主コア108の第1、第2面110、112に取り付けられた第1、第2表層118、120と、第1、第2スキン118、120の間で主コア108の周囲部114のまわりに設けた四つの閉鎖部材122、124、126、128とを組み合わせて形成した強化フェノール樹脂材料のパネルフレーム(図2に参照番号116で示す)内に収容されている。四つの閉鎖部材122、124、126、128は、主コア108の周囲部114及び第1、第2表層118、120に取り付けられている。
【0040】
パネルフレーム116の第2表層120には難燃性材料の層130が取り付けられ、この層130は第2表層120から外方へ延びて、難燃性パネル100の外面102を少なくとも部分的に画定する。難燃性層130は図2では固体スラブとして例示されているが、以下の説明から理解されるように、本発明の種々の実施形態では、難燃性材料の層130は種々の形態にでき、多重要素を備えてもよい。
【0041】
図3に示すように、例えば難燃性材料の層130は、バルサ材、フェノール樹脂発泡体及びメラミン樹脂発泡体から成る群から選択した材料で形成した補助コア132を備えてもよい。図3に示す実施形態では、難燃性材料の層はさらに、強化フェノール樹脂材料の付加的な表層134を備え、補助コア130はこの付加的な表層134と複合支持構造体すなわちパネル構造体106の第2表層120との間に挟み込まれて取り付けられている。付加的な表層134は、閉鎖部材122、124、126、128によってパネルフレーム116の残りの部分に一体に接合され、それによりパネルフレーム116を構成している強化フェノール樹脂材料内に補助コア132を完全に収容する。
【0042】
補助コア132の材料の選択は、本発明の特定の実施形態及び応用に特有な、種々のファクターに依存している。主コア108の厚さ及び補助コア132の厚さのようなファクターは、主及び補助コア108、132の両方の材料を選択する際に関係する。一般に、本発明における主コア108は、本出願人の米国特許第6,824,851号に記載の床パネルのコアより実質的に厚いことが考慮される。例えば、本発明の実施に当たっては、主コアの厚さは、難燃性パネル100の耐熱性、防音性及び構造強度を高めるために、2インチ以上の範囲にするのが望ましいことが考慮される。しかし、本発明は、全体厚さTが例えば3/4インチの難燃性パネル100で実施され得ることが認められる。
【0043】
特に、本発明によれば、補助コア132の材料を選択する際に考慮するファクターに関して、一般的には、補助コアの厚さは1/4〜3/4インチの範囲であり、公称1/2インチの厚さが一般に許容できることが考慮される。しかし、本発明は、補助コアの厚さをこれらより実施的に厚く又は薄くして実施され得る。また、本発明の幾つかの実施形態では、補助コア132の厚さは主コア108の厚さより実質的に厚くできる。例えば、大量輸送乗り物の床パネルは、従来の床パネルの厚さに合せるために、床支持フレーム上3/4インチの厚さにするのが望ましい場合には、本発明によれば、難燃性床パネルのパネル構造体106は、第1、第2表層及び主コア118、120、108を横切って3/4インチの厚さをもち得、補助コア132及び付加的な表層134は、パネル構造体106の第2表層120の下方へ2〜3インチと比較的厚く延びる。
【0044】
一般に、バルサ木材は本発明によれば、補助コア132として使用するために上記で挙げた材料のなかで最も低コストである。フェノール樹脂フォームはバルサ木材より通常幾分コストが高いが、同じ厚さのバルサ木材に比較して断熱性に優れている。メラミン樹脂フォームも通常バルサ木材よりコストが高いが、バルサ木材に比較して優れた防音性をもたらす。従って一般的には、本発明を実施する際に、最低コストにするのが主目的である場合には、補助コア132にはバルサ木材を使用するのが好ましいことが考慮される。熱的性能を高めるのが望ましい場合には、フェノール樹脂フォームの補助コアを用いるが好ましい。音響減衰性能を高めるのが望ましい場合には、メラミン樹脂フォームの補助コアを選択するのが好ましい。
【0045】
付加的な表層134を閉鎖部材122、124、126、128によってパネルフレーム116の残りの部分に一体に接合する代わりとして、本発明の別の実施形態では、補助コア132の周囲部の全体又は一部に、強化フェノール樹脂材料の補助閉鎖部材(図示していない)を配置してもよい。代わりに、付加的な表層134は、パネルフレーム116及び付加的な表層134を備えた強化フェノール樹脂材料内に補助コア132を完全に収容する仕方で、パネルフレーム116の残りの部分に取り付けるために、補助コア132の縁部のまわりを包むように構成され得る。
【0046】
本発明の別の実施形態では、図3に点線で示すように、難燃性材料の層130はさらに、付加的な表層134の第2面138に取り付けられた発泡性防炎材料の層136を備え得る。発泡性防炎材料の層136は、種々の形態と取り得、付加的な表層134の第2面138に接合され得る。例えば、発泡性防炎材料の層136は、付加的な表層134の第2面138に噴霧される又は施される発泡性防炎材料を含むコーティングの形態でも良い。代わりに、発泡性防炎材料の層136は、繊維マットに設けた発泡性防炎材料を含む複合構造体でもよい。かかる材料は例えば米国特許第5,523,059号に開示されている。繊維マットに設けた非発泡表層剥離発泡性防炎材料を備えた該材料の一つは、米国ニューヨーク州ニューバーグのTechnical Fibre Productsが商品名Technpofire(登録商標)で販売されている。本発明の幾つかの形態では、内部に発泡性防炎材料を設けた繊維マットはエポキシ樹脂のような樹脂で含浸され、発泡性防炎材料の予備硬化層を形成し、そしてエポキシのような接着剤で付加的な表層136の第2面138に接合される。別の実施形態では、発泡性防炎材料を含んだ繊維マットはフェノール樹脂で含浸され、付加的な表層が硬化してない状態にある間に付加的な表層の第2面134に対して配置され、そして発泡性防炎材料の層136及び付加的な表層134は共に硬化される。
【0047】
共硬化によって或いは代わりに付加的な表層134に発泡性防炎材料の予備硬化層136を取り付けることによって、付加的な表層134に発泡性防炎材料136を含む繊維マットを取り付ける選択は、発泡性防炎材料がいかに早く活性化されるのが望ましいかの機能としてなされ得る。特に、フェノール樹脂は比較的高い温度容量をもち、そしてエポキシ樹脂、また発泡性防炎材料が発泡性防炎材料の層136から発泡し始める速度が遅い。
【0048】
発泡性防炎材料の層136が付加的な表層134の第2面138にコーティングを施すことによって設けられる場合には、本発明を実施する際にはセラミックを基材とするか又は非セラミックを基材とする発泡性防炎コーティングが用いられ得る。本発明を実施するために用いるのに適したき発泡性防炎コーティングは、米国ノースカロライナ州ガーナのMicro Phase Coatings, Inc.又は米国マサチューセッツ州ハドソンのAvtec Industries から入手できる。
【0049】
図4には、難燃性パネル100の第1実施形態の変形例を示し、難燃性材料の層130は、パネル構造体106の第2表層120に直接取り付けられる発泡性防炎材料の層136によって形成される。図4に示すように用いた発泡性防炎材料の層136は任意の形態を成し得、そして図3に示す実施形態に関して上記で説明した任意の方法によって取り付けられ得る。
【0050】
図2〜図4に示すように、難燃性パネル100の第1実施形態はまた、第1及び第2表層118、120を互いに結合する強化フェノール樹脂材料の一つ以上のリブ140を備えている。これらのリブ140は、主コア108の周囲部114から内方へ配置されている。
【0051】
図2に例示した実施形態では、主コア108は、多数の強化フェノール樹脂リブ140を多数のフォーム条片142と交互に備えた予備硬化した強化コアであり、多数の強化フェノール樹脂リブ140は、一般的には、フォーム条片142の二つの隣接したフォーム条片間に位置決めされている。かかる予備硬化した強化コアの構造は、一緒に譲渡された米国特許第6,824,851B1号に詳細に開示されており、この文献は本明細書に参照文献として組込まれる。
【0052】
予備硬化した強化コア108を用いた本発明による難燃性パネルの製造においては、難燃性パネル100の種々の構成要素は、実質的に図2に示す仕方で、段プレスにおいて重ね合わされ、構成要素を互いに接着するのが望ましい場合には、種々の構成要素間に硬化していないはフェノール樹脂が施され、そして重ね合わせた硬化していない構造体は、フェノール樹脂を硬化させるために加圧し加熱され、それにより難燃性パネル100の構成要素を互いに一体に接合させる。
【0053】
本発明を実施する際には、共通の譲受人の米国特許第6,824,851B1号に開示されている形式の予備硬化コアを用いる必要はない。本発明による難燃性パネルにおいて、図5に例示する主コア144の別の実施形態では、主コア144は四つの群146から成り、各群は二つのプラスチックフォーム条片147で形成され、これらのプラスチックフォーム条片147は、繊維材料の螺旋状に向いたロービング148、150のオーバーワインド(過巻)によって並置関係に互い接合される。ロービング148、150は事実上逆向きにされ、そして交互の層に配置され、各群におけるプラスチックフォーム条片147がロービング148、150によって互いに相対的に密に接合されるようにしている。群146は、互いに並置関係に配置され、そして繊維ロービング148、150の接合部分153が強化フェノール樹脂リブ140に対する乾燥した非含浸強化部材を形成するようにして、主コア144の第1及び第2面110、112にそれぞれ接着された第1及び第2スクリム152によって接合される。
【0054】
別の主コア144を用いて、難燃性パネル100を構築する際には、難燃性パネル100の種々の構成要素は、予備硬化した主コア108を利用した難燃性パネル100に付いて上記した仕方と同じ仕方で、主コア144と共に段プレス内に重ね合わされ、そしてコア144の第1及び第2面110、112に付加的な硬化していないフェノール樹脂が施される。硬化処理中、加圧及び加熱することによって、硬化していないフェノール樹脂はロービング148、150内へ流れ込み、そして隣接した群146で形成した強化部材153を通り、それにより強化フェノールリブ140を形成する。
【0055】
本発明を実施する際に、難燃性パネル100が長手方向軸線154、長手方向軸線154に略垂直に延びる横方向軸線156及びパネル100の長手方向軸線154及び横方向軸線156の両方に対して略直交して延びる厚さTを規定し、長手方向軸線154及び横方向軸線156がパネル100の内面104によって画定された平面内にほぼ位置する場合に(図1参照)、第1及び第2表層118、120は、フェノール樹脂で含浸した繊維材料のステッチド複合強化構造体(図示していない)を備え得る。先行技術において知られているように、表層118,120の強化構造体は第1、第2及び第3層を備え得、第1層は、主コア108(144)に隣接して配置されそして単に略ランダムに向いた繊維を備え、第2層は、第1層に対して配置され、そして単に略長手方向に向いた繊維を備え、また第3層は、第2層に対して配置され、そして単に略横方向に向いた繊維を備え、第1、第2及び第3層は、長手方向及び横方向軸線154、156に対して少なくとも部分的に直交して延びるステッチングによって互いにステッチ付にされている。付加的な表層134を用いた本発明の実施形態では、付加的な表層134はまた、第1及び第2表層118、120に関してフェノール樹脂で含浸した上記の形式の繊維材料の三層ステッチド複合強化構造体を備え得、付加的な表層134の強化構造体の第1層は補助コア132に対して配置されている。
【0056】
本発明による難燃性パネルはさらに、当該技術分野で公知であるように、表面ベール(図示していない)を備え得、表面ベールは、難燃性パネル100の外面か又は内面102、104に隣接して、第1、第2、又は付加的な表層118、120、134の少なくとも一つに対して配置され得る。
【0057】
図6A〜図6Dに示すように、難燃性パネル100の第1実施形態の閉鎖部材122、124、126、128の一つ以上は、図6A〜図6Dに示す重ね継ぎのような少なくとも一つの合わせ面158を含むように機械加工できる。図1、図6A及び図6Bに示すように、完成したパネル100における閉鎖部材122は、長手方向及び横方向軸線154、156によって画定されたパネル100の平面に略垂直な方向に延びる一対の孔159を備えている。閉鎖部材122、124、126、128は、図6A〜図6Dに示すように、種々の形態を採り得る。図6A〜図6Dにはまた本発明の種々の別の実施形態のその他の細部も示し、難燃性パネル100は、閉鎖部材122の一部又はそれに隣接してベベル面(面取り面)を備えている。
【0058】
図6A〜図6Dにはさらに、難燃性層における構成要素の種々の別の実施形態及び配置を例示している。例えば、図6Cでは、補助コア及び付加的な表層134を備えた難燃性層と組み合わせて発泡性防炎材料の層136が合わせ面158及びパネル100の角度をなした側部上に用いられている。図6A〜図6D及びまた図9A〜図9Dにおいて、以下に説明するように、種々の別の実施形態の主コアは参照番号408で示され、主コア408が上述の例示したコア108又は144の形態、或いは本発明の範囲内の任意の他の形態を採り得ることを示している。
【0059】
同様にして、主コア108(144)は、種々の材料、付加的な構成要素を含むこともでき、また特に例示したもの以外の形態でもよい。本発明の幾つかの実施形態では、主コア108(144)は、ポリイソシアヌレート材料のプラスチック独立気泡フォームを備え得る。また主コア108(144)は、バルサ木材のような種々の他の適当な材料で作られ得る。
【0060】
図2に示すように、主コア108(144)は、さらに、少なくとも一つのタッピングブロックを備え得、タッピングブロックは、強化フェノール樹脂材料のブロック162及びブロック162内に収容した金属プレート164を備えている。タッピングプレート164は、例えば難燃性パネル100に、装置を着座させるための取付け領域を設けるように孔開けされタッピングされる。
【0061】
図7A〜図7Eには、旅客鉄道車両の下側床支持フレーム202で示された乗り物のフローリング装置200の形態の難燃性パネル装置を示している。難燃性床パネル装置200は、センターパネル204及び一対の同一の可逆端部パネル206の形態の多数の相互に連結したパネルを備えている。多数の相互に連結したパネル204、206、206の各々は、支持フレーム202に取り付けるようにされた外面208及び旅客室(図示していない)の床の形態の境界を画定するようにされた内面210を備えている。パネル装置200において、パネル204、206、206の全ては本発明に従って構築した難燃性パネルである。
【0062】
一般に、フローリング装置200の難燃性パネル204、206、206は本発明によれば、難燃性パネル100の第1実施形態に関して説明してきた仕方と同じ仕方で構築される。しかし、フローリング装置200のパネル204、206は、212で示すように長手方向レール214、216、218及び支持フレーム202の交差部材220で画定される空間と整列される外面208の部分において第1厚さTをもち、またフローリングパネル204、206、206が支持フレーム202上の適切な位置におかれた時、支持フレーム220の種々の部材214、216、218、220上に整列したローリングパネル204、206、206の部分においてより薄い第2厚さtをもつ。二つの厚さT、tのこの構成は、フローリング装置200の実施形態において用いられ、それで比較的薄い厚さtは、鉄道車両及び/又はバスノような乗り物に用いられた従来の既存の床パネルの例えば3/4インチの厚さに整合できる。パネル204、206、206の厚さTは、主コアを比較的厚くして部屋(ルーム)を構成して本発明によるフローリング装置200の実施形態の床パネル204、206、206における断熱性、遮音性及び構造上の丈夫さを高めるようにするために、パネル204、206、206が支持フレーム202上に載っていない領域において厚くされる。
【0063】
フローリング装置200の実施形態では、床パネル204、206、206は、第1実施形態100について図2〜図4にリブ140で示す仕方で、床パネル204、206、206の場合に第1、第2表層間に延びるフェノール樹脂強化材料のリブを備え、これらのリブは好ましくは、支持フレーム202内の空間212の短い方の寸法を横切って略垂直に延びるように位置決めされる。フローリング装置200の実施形態の床パネル204、206、206において、パネル204、206、206内の全てのリブは好ましくは長手側部及び中間レール214、216、218に平行な略長手方向に方向決めされる。
【0064】
床パネル204、206、206は、任意の適当な方法によって又は幾つかの方法を組み合わせて支持フレーム202に取り付けられ得る。例えば、床パネル204、206、206は湿分硬化ウレタンのような接着剤を用いて支持フレームに接着され得る。床パネル204、206、206を支持フレーム202に接着する代わりに、或いはそれに加えて、ネジ、ボルト、リベットなどのような緊締具を用いて床パネル204、206、206を支持フレーム202に取り付けてもよい。
【0065】
図8A〜図8Cには、本発明によるフローリング装置に用いる床パネル300の別の実施形態を示している。難燃性床パネル300は、パネル300の厚さの低減した部分302で受けられる一連の交差部材を備えた図7Aの支持フレーム202で示された形式の支持フレーム(図示していない)に取り付けるような形態に構成されている。パネル300はまた、フローリング装置200に関して図7Aに示すものと同じ仕方で、支持フレームの長手方向レール上に載るような形態に構成された厚さの低減した付加的な部分304を備えている。フローリング装置200を示す図面とパネル300を示す図面とを比較すると、フローリング装置200のフローリングパネル204、206、206の主軸線は支持フレーム200に対して略長手方向に向いているが、パネル300では、パネル300の主軸線がパネル300の取り付けられる支持フレームの名が手方向軸線に対して略横方向に向くように構成されていることが認められる。
【0066】
図9A〜図9Dに示すように、本発明による難燃性パネル100が第1及び第2厚さT、tの部分を備えている場合に、難燃性材料の層130は、薄い厚さtの領域よりも厚い厚さTの領域において異なり得る。例えば、図9Bに示すように、難燃性パネル100が比較的厚い場合には、難燃性材料の層は図2に例示した実施形態に従って構築され得、一方、パネルの厚さが比較的薄い外面の領域では、難燃性材料の層130は、図4に例示した実施形態に従って構築され得る。厚さの異なる部分のない本発明の他の実施形態では、難燃性材料の層は、パネルの種々の部分において異なって構築され得る。また、図9Cに示すように、本発明によるパネル100がパネル100の周囲部105より内方に位置した部分の厚さtが比較的薄い場合には、パネル100は、強化フェノール樹脂材料又は別の適当な材料のチャンネル型構造体166を備え得る。
【0067】
図10に示すように、本発明による難燃性パネル100は、パネルの内面を加熱するため、パネルの第1表層118に取り付けられた又は第1表層118に埋め込まれた加熱要素170を備え得る。
【0068】
また図10に示すように、本発明による難燃性パネル100は、パネル内に埋め込まれた、例えばプラスチック、金属複合材、又は引出成形した複合材の導管を備え得、導管は、パネルの内面又は外面102,104或いは周囲部105の少なくとも一つを介して導管180内に通じる第1及び第2開口182,184を備えている。
【0069】
本明細書で引用した公報、特許出願及び特許の全ては、各参照文献が個々にかつ特に参照文献として組込まれることが記載され、またその全体が記載されているのと同じ程度に参照文献として組込まれる。
【0070】
本発明を説明する上で用いた用語“a”及び“an”及び“the”及び同様な参照(特に特許請求の範囲に関連して)は本明細書において特に指示されてなければ或いは内容が明らかに矛盾しなければ、単数と複数の両方を包含するものと解釈されるべきである。用語“備える又は有する” “もつ又は備える” “含む”及び “包含する”は、特に指摘がなければ制限のない用語(すなわち“限定ではなく含む”の意味)に解釈されるべきである。本明細書における値の範囲の列挙は単に、特に指摘がなければ、その範囲内の各個別の値に個々に参照する略記法としてのものであり、各個別の値は個々に列挙されるように本明細書に組込まれる。本明細書に記載した全ての方法は、特に指示がなく或いは内容が明らかに矛盾しなければ、適当な順序で実施され得る。本明細書に記載した任意の全ての例又は例示用語(例えば“のような”)の使用は単に、請求の範囲に記載されてない限り、本発明をより良くするものであって本発明の範囲を限定するためのものではない。本明細書には本発明を実施するのに必須事項であるとして特許請求の範囲に記載していない要素を指す文言はないと解釈されるべきである。
【0071】
本明細書には、本発明を実施とするために発明者らに知られた最良の形態を含めて発明の好ましい実施形態について記載している。これら好ましい実施形態の変形例は、本明細書を読むことにより当業者には明らかとなり得る。発明者らは熟練者がこのような変形例を適当に使用することを予期し、また、発明者らは本発明が本明細書に記載したもの以外で実施されることを意図している。従って、本発明は、適用できる法律で許されたような添付の特許請求の範囲に記載される主題の全ての変更及び均等物を包含する。さらに、上記の全ての要素の全ての可能な変形におけるあらゆる組合せは特に指摘されない或いは内容が明らかに矛盾しなければ、本発明に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明による難燃性パネルの第1実施形態を示す斜視図。
【図2】図1に示す難燃性パネルの実施形態の内部構成要素及び構造を示す分解斜視図。
【図3】難燃性材料の補助コアを備えた難燃性層を含む本発明による難燃性パネルの実施形態を示す部分断面図。
【図4】本発明による難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定する発泡性防炎材料の層を備えた本発明の実施形態を示す部分断面図。
【図5】図1に示す難燃性パネルの実施形態の主コアの別の実施形態を示す斜視図。
【図6A】本発明による幾つかの別の実施形態の構造の細部を例示する、図8の線6−6に沿った本発明による難燃性パネルの縁部を示す部分断面図。
【図6B】本発明による幾つかの別の実施形態の構造の細部を例示する、図8の線6−6に沿った本発明による難燃性パネルの縁部を示す部分断面図。
【図6C】本発明による幾つかの別の実施形態の構造の細部を例示する、図8の線6−6に沿った本発明による難燃性パネルの縁部を示す部分断面図。
【図6D】本発明による幾つかの別の実施形態の構造の細部を例示する、図8の線6−6に沿った本発明による難燃性パネルの縁部を示す部分断面図。
【図7A】大量輸送鉄道車両用のフローリング装置の形態の本発明による難燃性パネル装置の斜視図、平面図及び立面図。
【図7B】大量輸送鉄道車両用のフローリング装置の形態の本発明による難燃性パネル装置の斜視図、平面図及び立面図。
【図7C】大量輸送鉄道車両用のフローリング装置の形態の本発明による難燃性パネル装置の斜視図、平面図及び立面図。
【図7D】大量輸送鉄道車両用のフローリング装置の形態の本発明による難燃性パネル装置の斜視図、平面図及び立面図。
【図7E】大量輸送鉄道車両用のフローリング装置の形態の本発明による難燃性パネル装置の斜視図、平面図及び立面図。
【図8A】支持構造体上に床パネルを容易に装着できるように、適度な厚さの部分を備えた本発明による難燃性床パネルの実施形態のそれぞれ上面図、底面図及び端面図。
【図8B】支持構造体上に床パネルを容易に装着できるように、適度な厚さの部分を備えた本発明による難燃性床パネルの実施形態のそれぞれ上面図、底面図及び端面図。
【図8C】支持構造体上に床パネルを容易に装着できるように、適度な厚さの部分を備えた本発明による難燃性床パネルの実施形態のそれぞれ上面図、底面図及び端面図。
【図9A】パネルの縁部より内方に位置した、適度な厚さの本発明による難燃性パネルの別の実施形態の細部の構造を例示する、図8Bの線9−9に沿った別の部分断面図。
【図9B】パネルの縁部より内方に位置した、適度な厚さの本発明による難燃性パネルの別の実施形態の細部の構造を例示する、図8Bの線9−9に沿った別の部分断面図。
【図9C】パネルの縁部より内方に位置した、適度な厚さの本発明による難燃性パネルの別の実施形態の細部の構造を例示する、図8Bの線9−9に沿った別の部分断面図。
【図9D】パネルの縁部より内方に位置した、適度な厚さの本発明による難燃性パネルの別の実施形態の細部の構造を例示する、図8Bの線9−9に沿った別の部分断面図。
【図10】パネルの内面に取り付けた加熱要素及びパネル内に配置したワイヤを通す導管又はパネルを通る同等のものを備えた、図1に示す難燃性パネルの実施形態の別の実施形態を示す斜視図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持フレームに取付けるようにされた外面と、仕切の境界面を規定するようにされた内面とを備えた難燃性パネルであって、
強化フェノール樹脂材料のパネルフレーム内に収容した主コアを備え、主コアが第1面、第2面及び周囲部を有し、パネルフレームが、主コアの第1及び第2面に取り付けられる第1及び第2表層と主コアの周囲部のまわりで表層間に配置した一つ以上の閉鎖部材とを備え、一つ以上の閉鎖部材が、主コアの周囲部と第1及び第2表層とに取り付けられている、パネル構造体と;
パネルフレームの第2表層に取り付けられ、かつ、第2表層から外方へ延びており、難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層と、
を有することを特徴とする難燃性パネル。
【請求項2】
前記難燃性材料の層が、バルサ木材、フェノール樹脂フォーム及びメラミン樹脂フォームから成る群から選択された材料の補助コアと、強化フェノール樹脂材料の付加的な表層とを備え、
前記補助コアが、複合支持構造体の第2表層と前記付加的な表層との間に挟まれ、かつ、第2表層と付加的な表層とに取り付けられ、
前記付加的な表層がパネルフレームの残りの部分に一体に接合され、それによりパネルフレームを備えた強化フェノール材料内に補助コアを収容するようにしたことを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項3】
強化フェノール樹脂材料の付加的な表層が、補助コアに取り付けられた第1面と、補助コアと反対側の第2面とを画定し、
難燃性材料の層が、さらに、付加的な表層の第2面に取り付けられる発泡性防炎材料の層を備えていることを特徴とする請求項2記載の難燃性パネル。
【請求項4】
発泡性防炎材料の層が付加的な表層の第2面に接合されることを特徴とする請求項3記載の難燃性パネル。
【請求項5】
前記発泡性防炎材料の層が、発泡性防炎材料を含むコーティングを備えていることを特徴とする請求項4記載の難燃性パネル。
【請求項6】
前記発泡性防炎材料の層が、繊維マットに設けた発泡性防炎材料を含む複合構造体であることを特徴とする請求項5記載の難燃性パネル。
【請求項7】
前記発泡性防炎材料の層が、発泡性防炎材料の予備硬化層を形成するように硬化エポキシ樹脂を含み、パネルがさらに、発泡性防炎材料の予備硬化層を付加的な表層の第2面に接合する接着剤を備えていることを特徴とする請求項6記載の難燃性パネル。
【請求項8】
発泡性防炎材料の層が、フェノール樹脂で含浸され、強化フェノール樹脂の付加的な表層の第2面に対して配置され、そして共に硬化されることを特徴とする請求項6記載の難燃性パネル。
【請求項9】
難燃性材料の層が、第2表層に取り付けられた発泡性防炎材料の層を備えていることを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項10】
発泡性防炎材料の層が、表層に接合されていることを特徴とする請求項9記載の難燃性パネル。
【請求項11】
発泡性防炎材料の層が、発泡性防炎材料を含むコーティングを備えていることを特徴とする請求項10記載の難燃性パネル。
【請求項12】
発泡性防炎コーティングの層が、繊維マットに設けた発泡性防炎材料を含む複合構造体であることを特徴とする請求項9記載の難燃性パネル。
【請求項13】
発泡性防炎材料の層が、発泡性防炎材料の予備硬化層を形成するように硬化エポキシ樹脂を含み、パネルがさらに、発泡性防炎材料の予備硬化層を第2面に接合する接着剤を備えていることを特徴とする請求項12記載の難燃性パネル。
【請求項14】
発泡性防炎材料の層が、フェノール樹脂で含浸され、強化フェノール樹脂の付加的な表層の第2面に対して配置され、そして共に硬化されることを特徴とする請求項12記載の難燃性パネル。
【請求項15】
さらに、前記第1及び第2表層を互いに結合し、かつ、主コアの周囲部から内方に配置した、強化フェノール樹脂材料の一つ以上のリブを有することを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項16】
前記主コアが、少なくとも一つの強化フェノール樹脂リブと二つ以上のフォーム条片とを含む予備硬化した強化コアであり、少なくとも一つのフェノール樹脂リブが二つ以上のフォーム条片の二つの隣接したものの間に位置決めされていることを特徴とする請求項15記載の難燃性パネル。
【請求項17】
前記主コアが多数の群を備え、各群が、繊維材料のロービングによって並置関係で互いに螺旋状に巻かれた多数のプラスチックフォーム条片で形成され、これらの群が互いに並置関係に配置され、そして主コアの第1及び第2面上の第1及び第2接着スクリムによって接合され、隣接した群の繊維ロービングの接合部分が強化フェノール樹脂リブの強化部材を形成していることを特徴とする請求項15記載の難燃性パネル。
【請求項18】
パネルが、長手方向軸線と、長手方向軸線に略垂直に延びる横方向軸線と、パネルの長手方向軸線及び横方向軸線の両方に対して略直交して延びる厚さとを画定し、長手方向軸線及び横方向軸線の両方が、パネルの内面で画定された略平面内に位置し、
第1及び第2表層が、フェノール樹脂で含浸した繊維材料のステッチド複合強化構造体を備え、
表層の強化構造体が、第1、第2及び第3層を備え、第1層が、主コアに隣接して配置され、かつ、略ランダムに向いた繊維から成り、第2層が、第1層に対して配置され、そして略長手方向に向いた繊維を備え、第3層が、第2層に対して配置され、そして略横方向に向いた繊維を備え、第1、第2及び第3層が、長手方向及び横方向軸線に対して少なくとも部分的に直交して延びるステッチングによって互いにステッチ付にされている
ことを特徴とする請求項15記載の難燃性パネル。
【請求項19】
さらに、主コアから反対側で第1又は第2表層に対して配置された表面ベールを有することを特徴とする請求項18記載の難燃性パネル。
【請求項20】
一つ以上の閉鎖部材の一つ以上が、少なくとも一つの合わせ面を含むように機械加工できることを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項21】
合わせ面が重ね継ぎであることを特徴とする請求項20記載の難燃性パネル。
【請求項22】
パネルの内面が、パネルの平面を画定し、閉鎖部材がパネルの平面に略垂直に延びる少なくとも一つの貫通孔を備えていることを特徴とする請求項21記載の難燃性パネル。
【請求項23】
主コアが少なくとも一つのタッピングブロックを備え、タッピングブロックが、強化フェノール樹脂材料のブロック及びブロック内に収容した金属プレートを備え、タッピングプレートが、パネルに取付け領域を設けるように孔開けされタッピングされることを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項24】
主コアが、ポリイソシアヌレート材料のプラスチック独立気泡フォームを備えていることを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項25】
主コアが、バルサ木材を備えていることを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項26】
さらに、パネルの内面に隣接した加熱要素を有することを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項27】
加熱要素が、パネルの第1表層内に埋め込まれ、そしてフェノール樹脂材料によってパネルの第1表層に一体に接合されていることを特徴とする請求項26記載の難燃性パネル。
【請求項28】
パネルが、長手方向軸線と、長手方向軸線に略垂直に延びる横方向軸線と、パネルの長手方向軸線及び横方向軸線の両方に対して略直交して延びる厚さとを画定し、長手方向軸線及び横方向軸線の両方が、パネルの内面で画定された略平面内に位置し、また
パネルの厚さが変化し、そして主コアの周囲部内に少なくとも第1及び第2厚さを備えている
ことを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項29】
パネルフレームの第2表層に取り付けられ、そしてそこから外方へ延びてパネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層が、パネルの第1及び第2厚さの両方を通して、パネルの外面全体を横切って延びていることを特徴とする請求項28記載の難燃性パネル。
【請求項30】
パネルフレームの第2表層に取り付けられ、そしてそこから外方へ延びてパネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層が、パネルの第1及び第2厚さの両方ではなく一方を通して、パネルの外面全体を単に部分的に横切って延びていることを特徴とする請求項28記載の難燃性パネル。
【請求項31】
パネルフレームの第2表層に取り付けられ、そしてそこから外方へ延びてパネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層が、
第1厚さをもつパネルの領域における第1難燃性構造体と、
第2厚さをもつパネルの領域における第2難燃性構造体と、
を備えていることを特徴とする請求項28記載の難燃性パネル。
【請求項32】
難燃性材料の層の第1難燃性構造体が、バルサ木材、フェノール樹脂フォーム及びメラミン樹脂フォームから成る群から選んだ材料の補助コアと、強化フェノール樹脂材料の付加的な表層とを備え、補助コアが、複合支持構造体の第2表層と付加的な表層との間に挟まれかつ第2表層と付加的な表層とに取り付けられ、付加的な表層がパネルフレームの残りの部分に一体に接合され、それによりパネルフレームを備えた強化フェノール材料内に補助コアを完全に収容するようにしたことを特徴とする請求項31記載の難燃性パネル。
【請求項33】
難燃性材料の層の第2難燃性構造体が、第2表層の第2面に取り付けた発泡性防炎材料の層を備えていることを特徴とする請求項32記載の難燃性パネル。
【請求項34】
発泡性防炎材料の層が第2表層の第2面に接合されることを特徴とする請求項33記載の難燃性パネル。
【請求項35】
発泡性防炎材料の層が、発泡性防炎材料を含むコーティングを備えていることを特徴とする請求項34記載の難燃性パネル。
【請求項36】
発泡性防炎材料の層が、繊維マットに設けた発泡性防炎材料を含む複合構造体であることを特徴とする請求項34記載の難燃性パネル。
【請求項37】
発泡性防炎材料の層が、発泡性防炎材料の予備硬化層を形成するように硬化エポキシ樹脂を含み、パネルがさらに、発泡性防炎材料の予備硬化層を付加的な表層の第2面に接合する接着剤を備えていることを特徴とする請求項36記載の難燃性パネル。
【請求項38】
発泡性防炎材料の層が、フェノール樹脂で含浸され、強化フェノール樹脂の付加的な表層の第2面に対して配置され、そして共に硬化されることを特徴とする請求項36記載の難燃性パネル。
【請求項39】
さらに、パネル内に埋め込まれた導管を有し、当該導管が、パネルの内面又は外面或いは周囲部の少なくとも一つを介して導管内に通じる第1及び第2開口を備えていることを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項40】
多数の相互接続したパネルを備え、各パネルが、支持フレームに取付けるようにされた外面と仕切の境界面を規定するようにされた内面とを備え、少なくとも一つのパネルが難燃性パネルである難燃性パネル装置において、
強化フェノール樹脂材料のパネルフレーム内に収容した主コアを備え、主コアが第1面、第2面及び周囲部をもち、パネルフレームが、主コアの第1及び第2面に取り付けた第1及び第2表層と主コアの周囲部のまわりで表層間に配置した一つ以上の閉鎖部材とを備え、一つ以上の閉鎖部材が、主コアの周囲部と第1及び第2表層とに取り付けられている、パネル構造体と;
パネルフレームの第2表層に取り付けられしかも第2表層から外方へ延びてパネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層と
を有することを特徴とする難燃性パネル装置。
【請求項41】
難燃性材料の層が、バルサ木材、フェノール樹脂フォーム及びメラミン樹脂フォームから成る群から選んだ材料の補助コアと、強化フェノール樹脂材料の付加的な表層とを備え、補助コアが、複合支持構造体の第2表層と付加的な表層との間に挟まれ、また、付加的な表層がパネルフレームの残りの部分に一体に接合され、それによりパネルフレームを備えた強化フェノール材料内に補助コアを完全に収容するようにしたことを特徴とする請求項40記載の難燃性パネル装置。
【請求項42】
難燃性材料の層が、第2表層の第2面に取り付けた発泡性防炎材料の層を備えていることを特徴とする請求項40記載の難燃性パネル装置。
【請求項43】
パネルが、長手方向軸線と、長手方向軸線に略垂直に延びる横方向軸線と、パネルの長手方向軸線及び横方向軸線の両方に対して略直交して延びる厚さとを画定し、長手方向軸線及び横方向軸線の両方が、パネルの内面で画定された略平面内に位置し、また
難燃性パネルの厚さが変化し、そして主コアの周囲部内に少なくとも第1及び第2厚さを備えている
ことを特徴とする請求項40記載の難燃性パネル装置。
【請求項44】
パネルフレームの第2表層に取り付けられ、そしてそこから外方へ延びてパネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層が、パネルの第1及び第2厚さの両方を通して、パネルの外面全体を横切って延びていることを特徴とする請求項43記載の難燃性パネル装置。
【請求項45】
パネルフレームの第2表層に取り付けられ、そしてそこから外方へ延びてパネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層が、パネルの第1及び第2厚さの両方ではなく一方を通して、パネルの外面全体を単に部分的に横切って延びていることを特徴とする請求項43記載の難燃性パネル装置。
【請求項46】
難燃性材料の層が、少なくとも一つの難燃性パネルのパネルフレームの第2表層に取り付けられ、そしてそこから外方へ延びてパネルの外面を少なくとも部分的に画定し、また難燃性パネルが、
第1厚さをもつパネルの領域における第1難燃性構造体と、
第2厚さをもつパネルの領域における第2難燃性構造体と、
を備えていることを特徴とする請求項43記載の難燃性パネル装置。
【請求項47】
乗り物のフローリング装置を有することを特徴とする請求項40記載の難燃性パネル装置。
【請求項48】
乗り物が、フローリング装置を取り付けるための床支持構造体を備えるエレベータであることを特徴とする請求項47記載の難燃性パネル装置。
【請求項49】
乗り物が、フローリング装置を取り付けるための床支持構造体を備える車両又は船舶であることを特徴とする請求項47記載の難燃性パネル装置。
【請求項50】
車両又は船舶が大型輸送車両又は船舶であることを特徴とする請求項49記載の難燃性パネル装置。
【請求項51】
支持フレームに取付けるようにされた外面と仕切の境界面を規定するようにされた内面とを備えた難燃性パネルであって、
強化フェノール樹脂材料のパネルフレーム内に収容した主コアを備え、主コアが第1面、第2面及び周囲部をもち、パネルフレームが、主コアの第1及び第2面に取り付けた第1及び第2表層と主コアの周囲部のまわりで表層間に配置した一つ以上の閉鎖部材とを備え、一つ以上の閉鎖部材が、主コアの周囲部と第1及び第2表層とに取り付けられている、パネル構造体と;
パネルフレームの第2表層に取り付けられしかも第2表層から外方へ延びて難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層と
を有し;
難燃性材料の層が、バルサ木材、フェノール樹脂フォーム及びメラミン樹脂フォームから成る群から選択される材料の補助コアと、強化フェノール樹脂材料の付加的な表層とを備え、補助コアが、複合支持構造体の第2表層と付加的な表層との間に挟まれかつ第2表層と付加的な表層とに取り付けられ、付加的な表層がパネルフレームの残りの部分に一体に接合され、それによりパネルフレームを備えた強化フェノール材料内に補助コアを完全に収容するようにし;
主コアが、第1及び第2表層を互いに結合しかつ主コアの周囲部から内方に配置した強化フェノール樹脂材料の一つ以上のリブを備え;
パネルが、長手方向軸線と、長手方向軸線に略垂直に延びる横方向軸線と、パネルの長手方向軸線及び横方向軸線の両方に対して略直交して延びる厚さとを画定し、長手方向軸線及び横方向軸線の両方が、パネルの内面で画定された略平面内に位置し;
第1及び第2表層が、フェノール樹脂で含浸した繊維材料のステッチド複合強化構造体を備え;
主コアが多数の群を備え、各群が、繊維材料のロービングによって並置関係で互いに螺旋状に巻かれた多数のプラスチックフォーム条片で形成され、これらの群が互いに並置関係に配置され、そして主コアの第1及び第2面上の第1及び第2接着スクリムによって接合され、隣接した群の繊維ロービングの接合部分が強化フェノール樹脂リブの強化部材を形成し;
表層の強化構造体が、第1、第2及び第3層を備え、付加的な表層の第1層が、補助コアに対して配置されそして略ランダムに向いた繊維から成り、第2層が、第1層に対して配置され、そして略長手方向に向いた繊維を備え、また第3層が、第2層に対して配置され、そして略横方向に向いた繊維を備え、第1、第2及び第3層が、長手方向及び横方向軸線に対して少なくとも部分的に直交して延びるステッチングによって互いにステッチ付にされている
ことを特徴とする難燃性パネル。
【請求項52】
主コアのプラスチックフォーム条片が、ポリイソシアヌレート材料から成ることを特徴とする請求項51記載の難燃性パネル。
【請求項53】
さらに、第1、第2又は付加的な表層の少なくとも一つの第3層に対して配置された表面ベールを有することを特徴とする請求項51記載の難燃性パネル。
【請求項54】
一つ以上の閉鎖部材の一つ以上が、少なくとも一つの合わせ面を含むように機械加工できることを特徴とする請求項51記載の難燃性パネル。
【請求項55】
合わせ面が重ね継ぎであることを特徴とする請求項54記載の難燃性パネル。
【請求項56】
パネルの内面が、パネルの平面を画定し、閉鎖部材がパネルの平面に略垂直に延びる少なくとも一つの貫通孔を備えていることを特徴とする請求項51記載の難燃性パネル。
【請求項57】
主コアがさらに少なくとも一つのタッピングブロックを備え、タッピングブロックが、強化フェノール樹脂材料のブロック及びブロック内に収容した金属プレートを備え、タッピングプレートが、パネルに取付け領域を設けるように孔開けされタッピングされることを特徴とする請求項51記載の難燃性パネル。
【請求項58】
支持フレームに取付けるようにされた外面と仕切の境界面を規定するようにされた内面とを備えた難燃性パネルの構築方法において、
主コアが第1面、第2面及び周囲部をもつようにして、強化フェノール樹脂材料のパネルフレーム内に主コアを収容し、パネルフレームが、主コアの第1及び第2面に取り付けた第1及び第2表層と主コアの周囲部のまわりで表層間に配置した一つ以上の閉鎖部材とを備えるようにし、一つ以上の閉鎖部材を、主コアの周囲部と第1及び第2表層とに取り付けることによって、パネル構造体を形成することと;
パネルフレームの第2表層に、第2表層から外方へのばして難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定するように難燃性材料の層を取り付けることと
を含むことを特徴とする難燃性パネルの構築方法。
【請求項59】
さらに、バルサ木材、フェノール樹脂フォーム及びメラミン樹脂フォームから成る群から選択される材料の補助コアと強化フェノール樹脂材料の付加的な表層とによって難燃性材料の層を形成することを含み、
パネル構造体の第2表層と強化フェノール樹脂材料の付加的な表層との間に、補助コアを取付け、そして
付加的な表層をパネルフレームの残りの部分に一体に接合して、パネルフレームを備えた強化フェノール材料内に補助コアを収容するようにすることによって、難燃性材料の層を形成することを特徴とする請求項58記載の難燃性パネルの構築方法。
【請求項60】
パネル構造体の第2表層に、発泡性防炎材料を取付けることによって難燃性材料の層を形成することを含むことを特徴とする請求項58記載の難燃性パネルの構築方法。
【請求項61】
さらに、第2表層に発泡性防炎材料を接合することを含むことを特徴とする請求項60記載の難燃性パネルの構築方法。
【請求項62】
発泡性防炎材料の層が、発泡性防炎材料を含むコーティングを備え、そしてこのコーティングを第2表層に施すことを含むことを特徴とする請求項61記載の難燃性パネルの構築方法。
【請求項63】
発泡性防炎材料の層が、繊維マットに配置した発泡性防炎材料を含む複合構造体であり、そして繊維マットを第2面に接合することを含むことを特徴とする請求項61記載の難燃性パネルの構築方法。
【請求項64】
発泡性防炎材料の層が、発泡性防炎材料の予備硬化層を形成する硬化エポキシ樹脂を含み、発泡性防炎材料の予備硬化層を付加的な表層の第2面に接着することを含むことを特徴とする請求項63記載の難燃性パネルの構築方法。
【請求項65】
さらに、
強化フェノール樹脂の第2表層が非硬化状態にある間に、強化フェノール樹脂の第2表層に対して発泡性防炎材料の層を配置すること;
発泡性防炎材料の層をフェノール樹脂に含浸させ、そして第2表層及び発泡性防炎材料の含浸層を共に硬化すること
を含むことを特徴とする請求項63記載の難燃性パネルの構築方法。
【請求項66】
難燃性材料の層が第1及び第2部分を備え、
複合支持構造体の第2表層と強化フェノール樹脂材料の付加的な表層との間に、バルサ木材、フェノール樹脂フォーム及びメラミン樹脂フォームから成る群から選択される材料で形成した補助コアを取付け、そして付加的な表層をパネルフレームの残りの部分に一体に接合して、パネルフレームを備えた強化フェノール樹脂材料内に補助コアを完全に収容するようにすることによって、補助コア及び付加的な表層で難燃性材料の層の第1部分を形成すること;
難燃性層の第2部分におけるパネル構造体の第2表層に発泡性防炎材料を取付けることによって、難燃性材料の層の第2部分を形成することを含むことを特徴とする請求項58記載の難燃性パネルの構築方法。
【請求項1】
支持フレームに取付けるようにされた外面と、仕切の境界面を規定するようにされた内面とを備えた難燃性パネルであって、
強化フェノール樹脂材料のパネルフレーム内に収容した主コアを備え、主コアが第1面、第2面及び周囲部を有し、パネルフレームが、主コアの第1及び第2面に取り付けられる第1及び第2表層と主コアの周囲部のまわりで表層間に配置した一つ以上の閉鎖部材とを備え、一つ以上の閉鎖部材が、主コアの周囲部と第1及び第2表層とに取り付けられている、パネル構造体と;
パネルフレームの第2表層に取り付けられ、かつ、第2表層から外方へ延びており、難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層と、
を有することを特徴とする難燃性パネル。
【請求項2】
前記難燃性材料の層が、バルサ木材、フェノール樹脂フォーム及びメラミン樹脂フォームから成る群から選択された材料の補助コアと、強化フェノール樹脂材料の付加的な表層とを備え、
前記補助コアが、複合支持構造体の第2表層と前記付加的な表層との間に挟まれ、かつ、第2表層と付加的な表層とに取り付けられ、
前記付加的な表層がパネルフレームの残りの部分に一体に接合され、それによりパネルフレームを備えた強化フェノール材料内に補助コアを収容するようにしたことを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項3】
強化フェノール樹脂材料の付加的な表層が、補助コアに取り付けられた第1面と、補助コアと反対側の第2面とを画定し、
難燃性材料の層が、さらに、付加的な表層の第2面に取り付けられる発泡性防炎材料の層を備えていることを特徴とする請求項2記載の難燃性パネル。
【請求項4】
発泡性防炎材料の層が付加的な表層の第2面に接合されることを特徴とする請求項3記載の難燃性パネル。
【請求項5】
前記発泡性防炎材料の層が、発泡性防炎材料を含むコーティングを備えていることを特徴とする請求項4記載の難燃性パネル。
【請求項6】
前記発泡性防炎材料の層が、繊維マットに設けた発泡性防炎材料を含む複合構造体であることを特徴とする請求項5記載の難燃性パネル。
【請求項7】
前記発泡性防炎材料の層が、発泡性防炎材料の予備硬化層を形成するように硬化エポキシ樹脂を含み、パネルがさらに、発泡性防炎材料の予備硬化層を付加的な表層の第2面に接合する接着剤を備えていることを特徴とする請求項6記載の難燃性パネル。
【請求項8】
発泡性防炎材料の層が、フェノール樹脂で含浸され、強化フェノール樹脂の付加的な表層の第2面に対して配置され、そして共に硬化されることを特徴とする請求項6記載の難燃性パネル。
【請求項9】
難燃性材料の層が、第2表層に取り付けられた発泡性防炎材料の層を備えていることを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項10】
発泡性防炎材料の層が、表層に接合されていることを特徴とする請求項9記載の難燃性パネル。
【請求項11】
発泡性防炎材料の層が、発泡性防炎材料を含むコーティングを備えていることを特徴とする請求項10記載の難燃性パネル。
【請求項12】
発泡性防炎コーティングの層が、繊維マットに設けた発泡性防炎材料を含む複合構造体であることを特徴とする請求項9記載の難燃性パネル。
【請求項13】
発泡性防炎材料の層が、発泡性防炎材料の予備硬化層を形成するように硬化エポキシ樹脂を含み、パネルがさらに、発泡性防炎材料の予備硬化層を第2面に接合する接着剤を備えていることを特徴とする請求項12記載の難燃性パネル。
【請求項14】
発泡性防炎材料の層が、フェノール樹脂で含浸され、強化フェノール樹脂の付加的な表層の第2面に対して配置され、そして共に硬化されることを特徴とする請求項12記載の難燃性パネル。
【請求項15】
さらに、前記第1及び第2表層を互いに結合し、かつ、主コアの周囲部から内方に配置した、強化フェノール樹脂材料の一つ以上のリブを有することを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項16】
前記主コアが、少なくとも一つの強化フェノール樹脂リブと二つ以上のフォーム条片とを含む予備硬化した強化コアであり、少なくとも一つのフェノール樹脂リブが二つ以上のフォーム条片の二つの隣接したものの間に位置決めされていることを特徴とする請求項15記載の難燃性パネル。
【請求項17】
前記主コアが多数の群を備え、各群が、繊維材料のロービングによって並置関係で互いに螺旋状に巻かれた多数のプラスチックフォーム条片で形成され、これらの群が互いに並置関係に配置され、そして主コアの第1及び第2面上の第1及び第2接着スクリムによって接合され、隣接した群の繊維ロービングの接合部分が強化フェノール樹脂リブの強化部材を形成していることを特徴とする請求項15記載の難燃性パネル。
【請求項18】
パネルが、長手方向軸線と、長手方向軸線に略垂直に延びる横方向軸線と、パネルの長手方向軸線及び横方向軸線の両方に対して略直交して延びる厚さとを画定し、長手方向軸線及び横方向軸線の両方が、パネルの内面で画定された略平面内に位置し、
第1及び第2表層が、フェノール樹脂で含浸した繊維材料のステッチド複合強化構造体を備え、
表層の強化構造体が、第1、第2及び第3層を備え、第1層が、主コアに隣接して配置され、かつ、略ランダムに向いた繊維から成り、第2層が、第1層に対して配置され、そして略長手方向に向いた繊維を備え、第3層が、第2層に対して配置され、そして略横方向に向いた繊維を備え、第1、第2及び第3層が、長手方向及び横方向軸線に対して少なくとも部分的に直交して延びるステッチングによって互いにステッチ付にされている
ことを特徴とする請求項15記載の難燃性パネル。
【請求項19】
さらに、主コアから反対側で第1又は第2表層に対して配置された表面ベールを有することを特徴とする請求項18記載の難燃性パネル。
【請求項20】
一つ以上の閉鎖部材の一つ以上が、少なくとも一つの合わせ面を含むように機械加工できることを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項21】
合わせ面が重ね継ぎであることを特徴とする請求項20記載の難燃性パネル。
【請求項22】
パネルの内面が、パネルの平面を画定し、閉鎖部材がパネルの平面に略垂直に延びる少なくとも一つの貫通孔を備えていることを特徴とする請求項21記載の難燃性パネル。
【請求項23】
主コアが少なくとも一つのタッピングブロックを備え、タッピングブロックが、強化フェノール樹脂材料のブロック及びブロック内に収容した金属プレートを備え、タッピングプレートが、パネルに取付け領域を設けるように孔開けされタッピングされることを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項24】
主コアが、ポリイソシアヌレート材料のプラスチック独立気泡フォームを備えていることを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項25】
主コアが、バルサ木材を備えていることを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項26】
さらに、パネルの内面に隣接した加熱要素を有することを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項27】
加熱要素が、パネルの第1表層内に埋め込まれ、そしてフェノール樹脂材料によってパネルの第1表層に一体に接合されていることを特徴とする請求項26記載の難燃性パネル。
【請求項28】
パネルが、長手方向軸線と、長手方向軸線に略垂直に延びる横方向軸線と、パネルの長手方向軸線及び横方向軸線の両方に対して略直交して延びる厚さとを画定し、長手方向軸線及び横方向軸線の両方が、パネルの内面で画定された略平面内に位置し、また
パネルの厚さが変化し、そして主コアの周囲部内に少なくとも第1及び第2厚さを備えている
ことを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項29】
パネルフレームの第2表層に取り付けられ、そしてそこから外方へ延びてパネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層が、パネルの第1及び第2厚さの両方を通して、パネルの外面全体を横切って延びていることを特徴とする請求項28記載の難燃性パネル。
【請求項30】
パネルフレームの第2表層に取り付けられ、そしてそこから外方へ延びてパネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層が、パネルの第1及び第2厚さの両方ではなく一方を通して、パネルの外面全体を単に部分的に横切って延びていることを特徴とする請求項28記載の難燃性パネル。
【請求項31】
パネルフレームの第2表層に取り付けられ、そしてそこから外方へ延びてパネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層が、
第1厚さをもつパネルの領域における第1難燃性構造体と、
第2厚さをもつパネルの領域における第2難燃性構造体と、
を備えていることを特徴とする請求項28記載の難燃性パネル。
【請求項32】
難燃性材料の層の第1難燃性構造体が、バルサ木材、フェノール樹脂フォーム及びメラミン樹脂フォームから成る群から選んだ材料の補助コアと、強化フェノール樹脂材料の付加的な表層とを備え、補助コアが、複合支持構造体の第2表層と付加的な表層との間に挟まれかつ第2表層と付加的な表層とに取り付けられ、付加的な表層がパネルフレームの残りの部分に一体に接合され、それによりパネルフレームを備えた強化フェノール材料内に補助コアを完全に収容するようにしたことを特徴とする請求項31記載の難燃性パネル。
【請求項33】
難燃性材料の層の第2難燃性構造体が、第2表層の第2面に取り付けた発泡性防炎材料の層を備えていることを特徴とする請求項32記載の難燃性パネル。
【請求項34】
発泡性防炎材料の層が第2表層の第2面に接合されることを特徴とする請求項33記載の難燃性パネル。
【請求項35】
発泡性防炎材料の層が、発泡性防炎材料を含むコーティングを備えていることを特徴とする請求項34記載の難燃性パネル。
【請求項36】
発泡性防炎材料の層が、繊維マットに設けた発泡性防炎材料を含む複合構造体であることを特徴とする請求項34記載の難燃性パネル。
【請求項37】
発泡性防炎材料の層が、発泡性防炎材料の予備硬化層を形成するように硬化エポキシ樹脂を含み、パネルがさらに、発泡性防炎材料の予備硬化層を付加的な表層の第2面に接合する接着剤を備えていることを特徴とする請求項36記載の難燃性パネル。
【請求項38】
発泡性防炎材料の層が、フェノール樹脂で含浸され、強化フェノール樹脂の付加的な表層の第2面に対して配置され、そして共に硬化されることを特徴とする請求項36記載の難燃性パネル。
【請求項39】
さらに、パネル内に埋め込まれた導管を有し、当該導管が、パネルの内面又は外面或いは周囲部の少なくとも一つを介して導管内に通じる第1及び第2開口を備えていることを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
【請求項40】
多数の相互接続したパネルを備え、各パネルが、支持フレームに取付けるようにされた外面と仕切の境界面を規定するようにされた内面とを備え、少なくとも一つのパネルが難燃性パネルである難燃性パネル装置において、
強化フェノール樹脂材料のパネルフレーム内に収容した主コアを備え、主コアが第1面、第2面及び周囲部をもち、パネルフレームが、主コアの第1及び第2面に取り付けた第1及び第2表層と主コアの周囲部のまわりで表層間に配置した一つ以上の閉鎖部材とを備え、一つ以上の閉鎖部材が、主コアの周囲部と第1及び第2表層とに取り付けられている、パネル構造体と;
パネルフレームの第2表層に取り付けられしかも第2表層から外方へ延びてパネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層と
を有することを特徴とする難燃性パネル装置。
【請求項41】
難燃性材料の層が、バルサ木材、フェノール樹脂フォーム及びメラミン樹脂フォームから成る群から選んだ材料の補助コアと、強化フェノール樹脂材料の付加的な表層とを備え、補助コアが、複合支持構造体の第2表層と付加的な表層との間に挟まれ、また、付加的な表層がパネルフレームの残りの部分に一体に接合され、それによりパネルフレームを備えた強化フェノール材料内に補助コアを完全に収容するようにしたことを特徴とする請求項40記載の難燃性パネル装置。
【請求項42】
難燃性材料の層が、第2表層の第2面に取り付けた発泡性防炎材料の層を備えていることを特徴とする請求項40記載の難燃性パネル装置。
【請求項43】
パネルが、長手方向軸線と、長手方向軸線に略垂直に延びる横方向軸線と、パネルの長手方向軸線及び横方向軸線の両方に対して略直交して延びる厚さとを画定し、長手方向軸線及び横方向軸線の両方が、パネルの内面で画定された略平面内に位置し、また
難燃性パネルの厚さが変化し、そして主コアの周囲部内に少なくとも第1及び第2厚さを備えている
ことを特徴とする請求項40記載の難燃性パネル装置。
【請求項44】
パネルフレームの第2表層に取り付けられ、そしてそこから外方へ延びてパネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層が、パネルの第1及び第2厚さの両方を通して、パネルの外面全体を横切って延びていることを特徴とする請求項43記載の難燃性パネル装置。
【請求項45】
パネルフレームの第2表層に取り付けられ、そしてそこから外方へ延びてパネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層が、パネルの第1及び第2厚さの両方ではなく一方を通して、パネルの外面全体を単に部分的に横切って延びていることを特徴とする請求項43記載の難燃性パネル装置。
【請求項46】
難燃性材料の層が、少なくとも一つの難燃性パネルのパネルフレームの第2表層に取り付けられ、そしてそこから外方へ延びてパネルの外面を少なくとも部分的に画定し、また難燃性パネルが、
第1厚さをもつパネルの領域における第1難燃性構造体と、
第2厚さをもつパネルの領域における第2難燃性構造体と、
を備えていることを特徴とする請求項43記載の難燃性パネル装置。
【請求項47】
乗り物のフローリング装置を有することを特徴とする請求項40記載の難燃性パネル装置。
【請求項48】
乗り物が、フローリング装置を取り付けるための床支持構造体を備えるエレベータであることを特徴とする請求項47記載の難燃性パネル装置。
【請求項49】
乗り物が、フローリング装置を取り付けるための床支持構造体を備える車両又は船舶であることを特徴とする請求項47記載の難燃性パネル装置。
【請求項50】
車両又は船舶が大型輸送車両又は船舶であることを特徴とする請求項49記載の難燃性パネル装置。
【請求項51】
支持フレームに取付けるようにされた外面と仕切の境界面を規定するようにされた内面とを備えた難燃性パネルであって、
強化フェノール樹脂材料のパネルフレーム内に収容した主コアを備え、主コアが第1面、第2面及び周囲部をもち、パネルフレームが、主コアの第1及び第2面に取り付けた第1及び第2表層と主コアの周囲部のまわりで表層間に配置した一つ以上の閉鎖部材とを備え、一つ以上の閉鎖部材が、主コアの周囲部と第1及び第2表層とに取り付けられている、パネル構造体と;
パネルフレームの第2表層に取り付けられしかも第2表層から外方へ延びて難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定している難燃性材料の層と
を有し;
難燃性材料の層が、バルサ木材、フェノール樹脂フォーム及びメラミン樹脂フォームから成る群から選択される材料の補助コアと、強化フェノール樹脂材料の付加的な表層とを備え、補助コアが、複合支持構造体の第2表層と付加的な表層との間に挟まれかつ第2表層と付加的な表層とに取り付けられ、付加的な表層がパネルフレームの残りの部分に一体に接合され、それによりパネルフレームを備えた強化フェノール材料内に補助コアを完全に収容するようにし;
主コアが、第1及び第2表層を互いに結合しかつ主コアの周囲部から内方に配置した強化フェノール樹脂材料の一つ以上のリブを備え;
パネルが、長手方向軸線と、長手方向軸線に略垂直に延びる横方向軸線と、パネルの長手方向軸線及び横方向軸線の両方に対して略直交して延びる厚さとを画定し、長手方向軸線及び横方向軸線の両方が、パネルの内面で画定された略平面内に位置し;
第1及び第2表層が、フェノール樹脂で含浸した繊維材料のステッチド複合強化構造体を備え;
主コアが多数の群を備え、各群が、繊維材料のロービングによって並置関係で互いに螺旋状に巻かれた多数のプラスチックフォーム条片で形成され、これらの群が互いに並置関係に配置され、そして主コアの第1及び第2面上の第1及び第2接着スクリムによって接合され、隣接した群の繊維ロービングの接合部分が強化フェノール樹脂リブの強化部材を形成し;
表層の強化構造体が、第1、第2及び第3層を備え、付加的な表層の第1層が、補助コアに対して配置されそして略ランダムに向いた繊維から成り、第2層が、第1層に対して配置され、そして略長手方向に向いた繊維を備え、また第3層が、第2層に対して配置され、そして略横方向に向いた繊維を備え、第1、第2及び第3層が、長手方向及び横方向軸線に対して少なくとも部分的に直交して延びるステッチングによって互いにステッチ付にされている
ことを特徴とする難燃性パネル。
【請求項52】
主コアのプラスチックフォーム条片が、ポリイソシアヌレート材料から成ることを特徴とする請求項51記載の難燃性パネル。
【請求項53】
さらに、第1、第2又は付加的な表層の少なくとも一つの第3層に対して配置された表面ベールを有することを特徴とする請求項51記載の難燃性パネル。
【請求項54】
一つ以上の閉鎖部材の一つ以上が、少なくとも一つの合わせ面を含むように機械加工できることを特徴とする請求項51記載の難燃性パネル。
【請求項55】
合わせ面が重ね継ぎであることを特徴とする請求項54記載の難燃性パネル。
【請求項56】
パネルの内面が、パネルの平面を画定し、閉鎖部材がパネルの平面に略垂直に延びる少なくとも一つの貫通孔を備えていることを特徴とする請求項51記載の難燃性パネル。
【請求項57】
主コアがさらに少なくとも一つのタッピングブロックを備え、タッピングブロックが、強化フェノール樹脂材料のブロック及びブロック内に収容した金属プレートを備え、タッピングプレートが、パネルに取付け領域を設けるように孔開けされタッピングされることを特徴とする請求項51記載の難燃性パネル。
【請求項58】
支持フレームに取付けるようにされた外面と仕切の境界面を規定するようにされた内面とを備えた難燃性パネルの構築方法において、
主コアが第1面、第2面及び周囲部をもつようにして、強化フェノール樹脂材料のパネルフレーム内に主コアを収容し、パネルフレームが、主コアの第1及び第2面に取り付けた第1及び第2表層と主コアの周囲部のまわりで表層間に配置した一つ以上の閉鎖部材とを備えるようにし、一つ以上の閉鎖部材を、主コアの周囲部と第1及び第2表層とに取り付けることによって、パネル構造体を形成することと;
パネルフレームの第2表層に、第2表層から外方へのばして難燃性パネルの外面を少なくとも部分的に画定するように難燃性材料の層を取り付けることと
を含むことを特徴とする難燃性パネルの構築方法。
【請求項59】
さらに、バルサ木材、フェノール樹脂フォーム及びメラミン樹脂フォームから成る群から選択される材料の補助コアと強化フェノール樹脂材料の付加的な表層とによって難燃性材料の層を形成することを含み、
パネル構造体の第2表層と強化フェノール樹脂材料の付加的な表層との間に、補助コアを取付け、そして
付加的な表層をパネルフレームの残りの部分に一体に接合して、パネルフレームを備えた強化フェノール材料内に補助コアを収容するようにすることによって、難燃性材料の層を形成することを特徴とする請求項58記載の難燃性パネルの構築方法。
【請求項60】
パネル構造体の第2表層に、発泡性防炎材料を取付けることによって難燃性材料の層を形成することを含むことを特徴とする請求項58記載の難燃性パネルの構築方法。
【請求項61】
さらに、第2表層に発泡性防炎材料を接合することを含むことを特徴とする請求項60記載の難燃性パネルの構築方法。
【請求項62】
発泡性防炎材料の層が、発泡性防炎材料を含むコーティングを備え、そしてこのコーティングを第2表層に施すことを含むことを特徴とする請求項61記載の難燃性パネルの構築方法。
【請求項63】
発泡性防炎材料の層が、繊維マットに配置した発泡性防炎材料を含む複合構造体であり、そして繊維マットを第2面に接合することを含むことを特徴とする請求項61記載の難燃性パネルの構築方法。
【請求項64】
発泡性防炎材料の層が、発泡性防炎材料の予備硬化層を形成する硬化エポキシ樹脂を含み、発泡性防炎材料の予備硬化層を付加的な表層の第2面に接着することを含むことを特徴とする請求項63記載の難燃性パネルの構築方法。
【請求項65】
さらに、
強化フェノール樹脂の第2表層が非硬化状態にある間に、強化フェノール樹脂の第2表層に対して発泡性防炎材料の層を配置すること;
発泡性防炎材料の層をフェノール樹脂に含浸させ、そして第2表層及び発泡性防炎材料の含浸層を共に硬化すること
を含むことを特徴とする請求項63記載の難燃性パネルの構築方法。
【請求項66】
難燃性材料の層が第1及び第2部分を備え、
複合支持構造体の第2表層と強化フェノール樹脂材料の付加的な表層との間に、バルサ木材、フェノール樹脂フォーム及びメラミン樹脂フォームから成る群から選択される材料で形成した補助コアを取付け、そして付加的な表層をパネルフレームの残りの部分に一体に接合して、パネルフレームを備えた強化フェノール樹脂材料内に補助コアを完全に収容するようにすることによって、補助コア及び付加的な表層で難燃性材料の層の第1部分を形成すること;
難燃性層の第2部分におけるパネル構造体の第2表層に発泡性防炎材料を取付けることによって、難燃性材料の層の第2部分を形成することを含むことを特徴とする請求項58記載の難燃性パネルの構築方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図10】
【公表番号】特表2009−508709(P2009−508709A)
【公表日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−524204(P2008−524204)
【出願日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/029453
【国際公開番号】WO2007/014340
【国際公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(502124824)ミルウォーキー・コンポジッツ・インコーポレーテッド (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/029453
【国際公開番号】WO2007/014340
【国際公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(502124824)ミルウォーキー・コンポジッツ・インコーポレーテッド (2)
【Fターム(参考)】
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