説明

難燃性複合材料の製造方法およびそれにより得られる複合材料

本発明は、難燃性複合材料、難燃性を有する被覆を有する発泡ポリマーの複合材料を製造する方法、および又そのような複合材料の使用に関する。本発明による方法は、i)発泡ポリマーのビーズを提供する段階;ii)被覆剤を段階i)のビーズに塗布する段階;およびiii)こうして被覆されたビーズを前記複合材料に造形する段階を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、難燃性複合材料の製造方法、難燃性を有する被覆を有する発泡ポリマーの複合材料に関し、このような複合材料の使用にも関する。
【背景技術】
【0002】
US5462699は、とりわけ建築材料への、シリケート、水および界面活性剤を含む組成物への適用のための難燃性組成物に関する。
【0003】
発泡ポリマー上に塗布するための難燃性被覆剤を製造するための他の経路は、例えば、
ケイ酸ナトリウム+エステル(例えば、ジアセチンまたはトリアセチン)
ケイ酸ナトリウム+トリポリリン酸アルミニウム
ケイ酸ナトリウム+リン酸カルシウム
ケイ酸ナトリウム+硫酸アルミニウム
である。
【0004】
発泡ポリスチレンなどの建築用断熱材用にシリケート系難燃性組成物を用いることに伴う問題は、必要になるまで、このような材料がしばしば、建築現場に納品された後、天候の悪条件に曝されたまま放置されることである。そのような材料を湿度から保護するための予防策を取らない限り、上記のような曝露により、シリケート系組成物の機械的特性および難燃性の重大な損失をもたらし得る。
【0005】
可溶性シリケートは、粘着剤、被覆剤および結合剤として広く用いられている。それらの本来の溶解性は、それらが用いられる用途の多くにおいて利点である一方、例えば耐水性、構造の無欠性および強度が必須であると見られるような用途の場合は問題となる。
【0006】
例えば金属(カルシウムおよびマグネシウムなど)の塩を添加するなどの、上記したような種類の組成物中のシリケートの溶解性を最小限にするための著しい尽力がなされた。しかしながら、そのような塩を添加すると、連続した網目状構造を有する生成物というよりむしろ沈殿形態となりがちである。沈殿反応中に生成する可溶性塩は、組成物を用いたフィルムの物理的完全無欠性、従って最終的には得られる生成物の強度に対して有害である。
【0007】
このような要因は、シリケートを、例えば難燃性被覆剤組成物の製造に用いることの妨げとなる。難燃性被覆剤組成物は、例えばビル構造に組み込む前または組み込んだ後の可燃性建築材料への応用などの建設およびビルメンテナンス業界における幅広い用途がある。可燃性材料の例としては、例えば発泡ポリスチレンまたは発泡ウレタンのプラスチックおよびそのようなプラスチックを含む複合材料などのポリマータイル張りおよびシート材料がある。木材、木材チップおよび紙系の材料は、そのような被覆剤の塗布により利益を得ることもできる。難燃性被覆剤組成物の分類に含まれるのは、部分的には熱または火に曝されたとき膨潤することによる保護作用を発揮するいわゆる膨張性被覆である。
【0008】
いくつかの場合、可燃性材料は、難燃性被覆剤を予め塗布された形で販売されている。例えば、Safe Coat E84(登録商標)として知られる膨張性の難燃性被覆剤は、販売前に発泡ポリスチレン/ポリウレタン発泡物品に予め塗布されている。
【発明の開示】
【0009】
我々はこの度、水性被膜を有する改良された複合材料がシリケートから、上記の溶解性の問題に顕著に対抗し、それにより本発明による組成物を難燃性組成物としての使用に適合するようにするような方法において製造され得ることを見出した。
【0010】
本発明の組成物の更なる利点は、必要ならばハロゲン含有化合物を実質的に含まない難燃性系を調製するために用い得ることである。ハロゲン含有化合物は、それらの潜在的な環境的観点から、望ましくない。
【0011】
従って、本発明の第1の態様は、
i)発泡ポリマーのビーズを提供する段階;
ii)段階i)のビーズ上に被覆剤を塗布する段階;および
iii)そうして被覆されたビーズを難燃性複合材料に造形する段階;
を含む、前記難燃性複合材料を製造する方法を提供する。
【0012】
本発明方法の好ましい実施形態によれば、段階iii)は、プレス中で実施される。一般に段階iii)はキャスティング法として実施される。もう1つの実施形態において、段階ii)は、流動床中で実施され、その場合被覆剤をビーズ上にスプレー塗布し、気流を、ビーズの床を通して流す。段階ii)を攪拌床中で実施すること(この場合、被覆剤をビーズ上にスプレー塗布する)、または例えばリボンブレンダーなどのミキサー中で実施すること(この場合、被覆剤をビーズ上にスプレー塗布する。)が、更に好ましい。段階iii)を、iv)被覆ビーズをプレス中に移送する段階、v)前記プレス中にある被覆ビーズに蒸気を当てる段階、およびvi)複合材料をプレスから放出する段階、で置き換えることも更に可能である。
【0013】
発泡ポリマーは、PUR、PET、EPP、EPE、発泡ポリビニルアリーレンまたはそれらの組み合わせから選択される。その密度が好ましくは5から500kg/mの範囲内にある一方、発泡ポリマー+被覆の密度は、乾燥被覆基準で10から1000kg/mの範囲内にある。
【0014】
本発明のもう1つの態様は、被覆剤、即ちアルミノケイ酸塩、および適切であれば有機液体(この有機液体は、組成物を被覆剤として発泡ポリマーの表面に塗布しその後乾燥させることにより形成されるフィルムの完全無欠性を強化する。)を含む水性ゲル形成組成物を用いる難燃性複合材料の製造方法を提供する。
【0015】
本発明のもう1つの態様において、本発明の方法において用いられる水性ゲル形成組成物は、
(a)アルミノケイ酸塩の5%から40%、好ましくは5%から30%、
(b)110℃超の沸点を有する有機液体の0.1%から10%、
を含む。
【0016】
本明細書中の沸点は、標準大気圧において測定される。
【0017】
「水性」は、水および任意選択の1つ以上の他の成分が組成物のバランスとなることを意味する。一般に本発明の組成物は、水の少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも30重量%、より好ましくは少なくとも40重量%を含む。
【0018】
本明細書中において、用語「ゲル」は、連続する液体相(この場合、主に水)を包囲する連続する固体骨格(この場合、アルミノケイ酸塩に基づく)を含む物質を指す(例えば、「Sol−Gel Science」、Academic Press Inc.出版の「The Physics and Chemistry of Sol−Gel Processing」(C.J.BrinkerおよびG.W.Scheer)参照)。
【0019】
これらの材料は又、共ゲルまたはコアゲルとも称され得る。固体は、最初は分散した不連続固体粒子(ゾル)の形態であり得るが、これらの個々の粒子は合体して連続した固体網目構造を形成する。本発明の組成物は、最初は、ゾルの形態であり時間とともにゲルに変換する。
【0020】
前記有機液体の非存在下において、乾燥の程度が高ければ高いほど、アルミノケイ酸塩組成物を用いて製造されるフィルム被膜は比較的短時間で弱い粉末状の被膜に、よりなり易いことを、我々は見出した。しかしながら、有機液体が存在する場合、その強度および非粉末性の点における被膜の完全無欠性が著しく改善される。
【0021】
有機液体は、好ましくは実質的に水不混和性のものである。通常、不混和性の程度は、25℃において有機液体が水中に約10重量%未満(好ましくは、約5重量%未満)の程度まで溶解する、または水が有機液体中に約10重量%未満(好ましくは、約5重量%未満)の程度まで溶解するというような程度のものである。
【0022】
本発明中で用いられるようなアルミノケイ酸塩は一般に、ゾル−ゲル法により形成され、前駆体液体を混合してアルミノケイ酸塩を使用の時点で形成するようにすることにより、インサイチュでの効果を奏するようにし得る。本発明は、被覆を有する発泡ポリマーのビーズを含む難燃性複合材料の製造方法、発泡ポリマーのビーズを含む複合材料、ならびに建設材料および断熱材としてのそれらの使用に限定される。本発明は、アルミノケイ酸塩を含む組成物、それら組成物およびそれら組成物のための前駆体系の製造方法、ならびにそれら前駆体系の応用系までは拡大しない。しかしながら、本発明の第1態様による方法における発泡ポリマーへの塗布のための被覆剤組成物を形成するための前駆体系は、
(i)水および金属アルミン酸塩;
(ii)水および金属ケイ酸塩;ならびに適切であれば
(iii)前記有機液体
を含み得る。
【0023】
ゾル−ゲルは基本的には、最初は液体として形成されるが続いてゲルを形成し、最終的には固化する反応生成物である。
【0024】
有機液体の少なくとも一部は、成分(i)および/または成分(ii)中に組み込まれ得る。代替的に、有機液体は、最初は成分(i)および(ii)の両方から全く分離され得る。
【0025】
上述したような前駆体系から被覆剤組成物を形成するための、およびそのようにして形成された被覆剤組成物を発泡ポリマー基材に塗布するための応用系は、成分(i)、(ii)および(iii)を混合するための手段、ならびに基材を、得られる混合物で効果的に被覆するための塗布手段を含み得る。
【0026】
本発明のもう1つの態様は、難燃性を有する被覆を有する発泡ポリマーの複合材料を提供し、該被覆は、アルミノケイ酸塩組成物および1つ以上の任意選択のその他の成分を含む水性ゲル形成組成物を用いて製造される。
【0027】
前記水性ゲル形成組成物は好ましくは、フィルムの完全無欠性を強化する有機液体を含む。一般にアルミノケイ酸塩組成物は、乾燥被覆基準で45重量%から90重量%である。なかでもアルミノケイ酸塩組成物は、好ましくは、乾燥被覆基準で50重量%から85重量%である。乾燥被覆の含水率は、40重量%以下、好ましくは30%重量以下およびより好ましくは20重量%以下、特に16重量%以下である。被覆は更に、少なくとも1つの金属または金属酸化物を、乾燥被覆の16重量%までの、好ましくは8重量%までの量で含む。その中で、有機液体は、乾燥被覆の16重量%までを含む。一般にアルミノケイ酸塩は、3から30の、通常15までの、好ましくは10までのSi:Alモル比を有する。
【0028】
発泡ポリマーに塗布するための被覆剤組成物は、下記成分:
(i)水および金属アルミン酸塩;
(ii)水および金属ケイ酸塩;ならびに適切であれば、
(iii)前記有機液体
の混合物を含み得る。
【0029】
本発明の更なる態様は、本発明による複合材料の、特にビルディング中の建築材料並びに特にビルディング中の断熱材としての使用を提供する。建築要素は、パネル、ドア、シート材料、天井およびタイルの群から選択される。本発明の複合材料のもう1つの応用は、梱包用の建築材料としての応用である。
【0030】
上述したような組成物から形成される被覆は、溶液全体に広がる結合分子の網目状構造中に存在するアルミノケイ酸塩によりおよび前記有機液体の存在により、従来のシリケート系と比べて優れた物理的完全無欠性および長期安定性を発揮する。
【0031】
一般に、発泡ポリマーに塗布する前の組成物は、アルミノケイ酸塩の少なくとも5重量%、および前記有機液体の0から10重量%を含む。
【0032】
本発明による方法において発泡ポリマーへの被覆剤として用いられる組成物の好ましい分類は、
(a)アルミノケイ酸塩の5重量%から40重量%、好ましくは5重量%から30重量%、およびより好ましくは10重量%から25重量%;
(b)有機液体の0重量%から10重量%、好ましくは0.001重量%から10重量%、より好ましくは0.1重量%から10重量%、最も好ましくは0.3重量%から5重量%;および
(c)残量の水および1つ以上の任意選択の他の成分;
を含むものから成る。
【0033】
1つ以上の任意選択のその他の成分は、本発明のいずれかの態様により、例えばいずれかの分類または各分類について組成物重量の0.01重量%から2重量%などの0.001重量%から5重量%の量において組成物中に有利に組み込まれ得、例えば次の分類:
(i)好ましくは陰イオン、非イオン、両性および双性イオン界面活性剤ならびにそれらの混合物から選択される1つ以上の界面活性剤であり、例えばアルカリ−カプリバンホ(caprybampho)プロピオン酸塩などのシリケート溶液および/またはアルミネート溶液と相溶性であることが知られているもの;
(ii)1つ以上のホスホネートおよび/またはホスホン酸であり、例えばトリ−フェニルホスフェートおよびニトリル−トリ(nitrilotric)(メチレン)三リン酸など;
(iii)1つ以上のプロトン緩徐放出性無機塩であり、例えばリン酸二水素アルミニウムなど;
(iv)1つ以上の金属イオン封鎖剤であり、例えば「Dequest」の商品名で販売されているものなどの、例えばEDTAまたはホスホネート型のものなど;
(v)1つ以上のイソシアネートであり、メチレンジイソシアネートなど;
のいずれかから選択され得る。
【0034】
そのような組成物中の水分量は、組成物全体の重量の好ましくは60重量%から95重量%、より好ましくは70重量%から90重量%である。
【0035】
アルミノケイ酸塩は一般に非晶質であり、物質の粉末X線回折スペクトル中にシャープなピークが存在しないことにより判定され得る。組成物中のモル比Si:Alは、通常3から30、好ましくは4から15、およびより好ましくは5から10である。これに関連して、モル比Si:Alという表現は、組成物の調製に用いる、シリケート中のケイ素の量(モル数)およびアルミネート中のアルミニウムの量(モル数)に基づく。アルミノケイ酸塩は通常、ゾル−ゲル法により、好ましくは使用時点での前駆体成分の混合によりインサイチュで形成される。
【0036】
組成物は、好ましくは金属または金属酸化物をも含み、それにより組成物のフィルム形成特性の保全、特に貯蔵時のフィルムの完全無欠性の助けとなる。金属または金属酸化物は通常、特定の形態であり水にはやや溶けにくい。金属または金属酸化物の容積平均粒子径は、50μm以下が適している。好ましくは、金属または金属酸化物粒子の1容量%未満が200μmを超える。両性または酸性酸化物が、通常この目的のために採用される。
【0037】
例えば、金属酸化物は、例えば、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ホウ素、酸化スズ、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウムおよびこれらの酸化物の2つ以上の混合物から選択され得る。金属を酸化物の形態で導入する代わりに、金属酸化物は、金属それ自体を組成物に添加する結果としてインサイチュで代替的に形成され得る。理論に拘束されるつもりはないが、酸化亜鉛またはその他の酸化物は、いずれかの残留シリケートと反応して、被覆することによりまたはそうでなければ組成物を発泡ポリマーに塗布することにより形成されるフィルムの溶解性を低減すると考えられる。
【0038】
好ましくは又、金属酸化物または金属の量は、組成物全体の重量の10重量%まで、好ましくは0.3重量%から5重量%(例えば、0.3重量%から3重量%)である。
【0039】
組成物は好ましくは、有機液体の重量の0重量%から10重量%、好ましくは0.3重量%から5重量%(例えば、0.3重量%から4重量%)を含む。
【0040】
好ましくは、組成物は、少なくとも110℃の、通常少なくとも130℃のおよび通常500℃までの沸点(大気圧において)を有する。
【0041】
有機液体は、望ましくは、アルカリ条件下で安定である、および酸化、熱および光に対しても安定であるものである。
【0042】
有機液体は一般に、25℃の温度で23sec−1のせん断速度で測定して5000mPa.s未満の、好ましくは2000mPa.s.未満の(例えば、1000mPa.s未満の)粘度を有するものである。
【0043】
有機液体は、多価アルコール、鉱油、液体パラフィン油、グリコールエーテル、シリコーン油およびそれらの混合物から選択される1つ以上の実質的に水不混和性の有機溶媒を含み得る。それらの内、シリコーン油が特に好ましい。
【0044】
組成物およびそれのための前駆体系に用いるのに適したシリコーン油は、通常、一般式(I):
【0045】
【化1】

(式中、nは、ポリマー中の繰り返し単位の数であり、2から、例えば10から、1,000,000まで、より好ましくは30から、例えば50から、500,000までである;Rは、水素またはメチル基から選択され得る;Rは、水素またはSiR(式中、Rは、水素、ヒドロキシルまたはメチルのいずれかであり得る。)から選択され得る;およびRおよびRは、CからC12の直鎖または分岐鎖の、飽和または不飽和のアルキル、アルケニルまたはフェニル部分から、または上記式(I)の単位から、または置換アルキルまたは置換フェニル部分(置換基は、ハロゲン、アミノ基、硫酸基、スルホン酸基、カルボキシ基、ヒドロキシ基またはニトロ基であり得る。)から独立して選択され得る。)
を有するオルガノシロキサンである。
【0046】
例えば、組成物(この組成物は、使用時に前駆体系から場合により調製され得る。)は、スプレーガン(場合により空気またはガスで圧をかけて)、ローラー系またはブラシ系により発泡ポリマーに塗布され得る。代替的に、処理される発泡ポリマーは、被覆剤組成物を適した容器、例えば流動床、攪拌床またはリボンブレンダーのようなミキサーに入れ、その中に浸漬させて被覆または含浸され得る。
【0047】
難燃剤として用いられる組成物は、膨張すなわち発泡ポリマーを含むものに対して特に適している。最も好ましくは、そのポリマーは、室温で有機液体(存在する場合)に実質的に不溶である(即ち、液体成分は、この要件を念頭において選択される。)ものである。
【0048】
好ましくは、得られる硬化または乾燥組成物フィルム(即ち、被覆)の含水率は、40重量%以下、より好ましくは35重量%以下、さらにより好ましくは20重量%以下、最も好ましくは17%重量以下である。
【0049】
本発明の組成物から得られるフィルムの特性は、組成物を、その含水率を20重量%超過に保ちながら50℃以上の温度に少なくとも30分間維持することにより改善され得る。
【0050】
加えて、フィルムの特性(疎水性、または潤滑性など)は、フィルム上に低融点ワックス(例えば、微粉状ポリエチレンワックス(酸化されたまたは非酸化の低分子量ポリエチレンポリマーであり、その低分子量のためにワックス様の物性を有する)など)またはステアレート(グリコールステアレート(例えば、グリコールトリステアレート)など)または金属のステアリン酸塩(例えば、ステアリン酸Zn、Ca、Na、Mg)または1つ以上のワックスおよび1つ以上のステアレートとの組み合わせを塗布することにより強化され得る。好ましくは、このワックス、ステアレートまたはそれらの混合物は、好ましくは60℃から150℃の、より好ましくは80℃から135℃の、および最も好ましくは90℃から130℃の融点を有する必要がある。例えば120から130℃の融点を有するステアリン酸亜鉛は、フィルム上に塗布して滑剤として作用させ、それによりポリマー材料に適用する場合の被覆フィルムの更なる加工を容易にし得る。
【0051】
好ましい被覆は、25%以下の、通常20%以下の、好ましくは15%以下の、およびより好ましくは10%以下の長期溶解度を有する(溶解度は、以下で規定する耐水性/溶解度法(フィルムを80℃で含水率約17%まで電気炉乾燥した後、約22℃の温度で7日間水中に浸漬する方法)により測定される。)。
【0052】
ここで本発明を、以下の限定的でない実施例により、より詳細に説明する。
【実施例1】
【0053】
モル比Si/Al=8.5を有するアルミノケイ酸塩ゾル−ゲルの調製(比較)
ケイ酸ナトリウム溶液(8.6% NaO、29% SiO、残量水)50gを、直接プラスチックビーカー中に量り取った。ケイ酸塩溶液を、激しく攪拌した。ケイ酸塩溶液を激しく攪拌しながら、その中にアルミン酸ナトリウム溶液(2.6% NaO、3.6% Al)の40gを3から4分かけて滴下した。混合を更に10から20秒行った後、攪拌を停止した。
【0054】
得られた透明のアルミノケイ酸塩ゾルの約25gを正確に量り取り、予め重量を量った平坦円形(直径約10cm)プラスチック皿上に注いだ。アルミノケイ酸塩ゾルを、約5分間静置してゲル網目状構造を形成した。前記段階の全てを、室温条件(約22℃)下で実施した。被覆された皿を、80℃の電気炉中に24時間置き、プラスチックおよび乾燥した内容物の重量を量った。形成された乾燥アルミノケイ酸塩は、約1mm厚を有する連続した強固な円形シートであり、その固形分量は、74重量%であった(即ち、含水率は26重量%)。
【実施例2】
【0055】
(比較)
実施例1の実験を、アルミン酸塩溶液を加えず、その代わりに純水の37.5gを加えて繰り返した。得られたフィルム(ケイ酸塩のみ含有)を、26重量%の最終含水率まで乾燥した。
【0056】
耐水性/溶解度
耐水性/溶解度を試験するため、以下の手順を採用する。
【0057】
最初に、乾燥フィルムを、大きな(直径約2cm)断片に切断する。断片の2.0gを、sterelinジャー中に入れ、水の28gを、添加する。断片を完全に水没させ、周囲温度(約22℃)で24時間放置する。溶液中の溶解量を分析し(滴定法および重量法を用いる)、24時間浸漬後の断片の溶解度を、下記式:
溶液中の溶解量×100/2.0
を用いて測定する。
【0058】
この手順を実施例1で得られたフィルムおよび実施例2で得られたフィルムに適用して、下記の溶解度結果を得た。
【0059】
溶解度(%)
実施例1 5
実施例2 100
これらの結果は、ゾル−ゲル過程を通してアルミノケイ酸塩フィルムを形成すれば、初期的に強靭、強固なフィルムが得られるのみならず、製造されたフィルムの耐水性が著しく強化されることを明らかに示している。
【0060】
上記の結果は、26重量%の含水率まで乾燥させたフィルムに関するものである。本明細書中の別の箇所では、乾燥および浸漬の程度を特定されるように変動させ得ることを除き同じ手法を採用する。
【実施例3】
【0061】
有機液体の効果
実施例1で形成したフィルムは強靭および透明であった。しかしながら、そのようなフィルムを24時間を超えて電気炉乾燥すると、徐々に白変部を形成し始め、72時間以内に脆弱で白色の鱗状/粉末状材質に変化した。
【0062】
24時間を超えて乾燥させたアルミノケイ酸塩の完全無欠性を強化するために、有機液体の少量を、実施例1のシリケート溶液に添加した。例えば50mPa.sの粘度を有するシリコーン油を0.5gを添加すると、80℃で電気炉乾燥を168時間行った後でさえもアルミノケイ酸塩フィルムの保存性は維持された。種々の沸点(BP)を有する数多くの有機液体を試験して(各々の有機液体を、組成物の0.55重量%に対応する0.5gのレベルで添加した)、延長された乾燥時間(80℃での電気炉乾燥の168時間)後のアルミノケイ酸塩フィルムの保存性に及ぼすそれら有機液体の効果を下記に示す。
【0063】
【表1】

【実施例4】
【0064】
(フィルム含水率の耐水性への効果)
実施例1により製造した乾燥フィルムは、26%の含水率を有していた。このフィルムを24時間浸漬したときには、全く無傷のままであった。しかしながら、水中の浸漬時間を3日に続き7日に延長したとき、フィルムの溶解度が時間経過に比例して増大した。フィルムの含水率を、例えば乾燥時間を延長するなどして減少させておけば、フィルムの水溶解度を最小限にできたかもしれない。しかしながら、乾燥時間を延長して含水率を最小限にすることは実施例1により製造したフィルムに対する選択肢ではなく、それをしないと得られるフィルムは脆弱で粉末状になる。しかしながら、実施例3により製造したフィルム(即ち、シリコーン油を含む)はそのような問題がなく、従って50mPa.sシリコーン油を用いた実施例3のシリコーン油含有フィルムは、長時間乾燥させて種々の含水率を有するフィルムを生成した。そのようなフィルムの溶解度に及ぼすフィルム含水率の効果を試験し、その結果を下記に示す。
【0065】
【表2】

【0066】
上記表は、シリコーン油などの水混和性液体を含み、約17%の含水率を有するアルミノケイ酸塩フィルムの耐水性が著しく高いことを明らかに示す。
【実施例5】
【0067】
(長期耐水性)
実施例4により製造し、7日間浸漬したアルミノケイ酸塩フィルム(含水率17%)は良好な耐水性を有する。しかしながら、同じフィルムを7日間を超えて、例えば10および25日間浸漬すると、その耐水性は、浸漬時間が増加するにつれ減少する。
【0068】
アルミノケイ酸塩フィルムの長期耐水性を更に改善するために、実施例4を、酸化亜鉛の1gを更に添加し、それによってシリケート/シリコーン油混合物中に懸濁させて、繰り返した。実施例4および5により製造したフィルム(含水率17%)の溶解度を、前記で規定した手法を用い、7、10および25日間の浸漬時間を用いて評価した。得られた結果は、下記のとおりである。
【0069】
【表3】

【0070】
上記の結果から明らかなように、酸化亜鉛の少量の添加で、ゾル−ゲル法により得られる水性アルミノケイ酸塩組成物を用いて製造されるフィルムの長期耐水性が強化される。
【実施例6】
【0071】
(インラインミキサーを用いるアルミノケイ酸塩ゾル−ゲルフィルム(8.5のSi/Al比)の製造)
ケイ酸ナトリウム溶液(17.1% NaO、23.9% SiO、残量水)の1335gを攪拌しながらその中に、シリコーン油(25℃における粘度:20mPa.s)の11gを添加した。シリコーン油/シリケート混合物およびアルミン酸ナトリウム溶液(4.6% NaO、5.6% Al)を同時に、高せん断インラインミキサー(得られるゾルの粘度に適合するように調節した流入口ポートを備える)へ、各々253ml/分および107ml/分の速度でポンプ移送した。透明のアルミノケイ酸塩ゾルが生成した。そのゾルのサンプルを、実施例1におけるのと同じ方法で処理し、その特性を測定した。
【実施例7】
【0072】
酸化亜鉛の22gをシリケート/シリコーン混合物に添加した以外は実施例6と同様である。
【0073】
17%の含水率まで乾燥し、水中に7,10および14日間浸漬した実施例6および7の試料の溶解度試験の結果は、下記のとおりであった。
【0074】
【表4】

【実施例8】
【0075】
流動床中でのビーズの被覆とそれに続く成形
1.0から1.6mmの寸法を有する一級標準EPSビーズを、バッチ式予備発泡機を用い、0.25barの予備発泡圧で20kg/mの密度まで予備発泡させた。予備発泡の後、3から4mmの寸法のEPSビーズが得られたので、これを実施例7による混合物で被覆するために用いる。これらのビーズを、気流でビーズをもちあげるように設定し得る流動床中に入れる。気流は最初低い流量で始め、被覆剤を塗布するにつれて増加して、より多くの混合物がビーズにスプレーされ密度が増大するビーズを空中に浮かばせ続けられるようにする。
【0076】
混合物で被覆したビーズを中間体貯蔵庫中に貯蔵し、その後、1×1×0.1mの密閉金型中に移送する。この金型は、それを通して蒸気を混合物で被覆した粗いビーズの混合物に適用し得る規定間隔の通気孔を有する。
【0077】
DS(乾燥固形分)含有量が75から85%の間であり、EPSビーズの発泡により、個々のビーズの間の空間が更なる発泡の結果として確実に埋まるのであれば、混合物は蒸気による加熱によって僅かに粘性となる。
【0078】
断面を形成する際に、混合物が変形し連続的な網目状構造を形成するようにすることで蜂の巣状構造が得られる。EPSビーズは単に混合物の担体である。
【0079】
80および150kg/mの密度を有するシートを製造した。シートを20℃の水中で2週間試験した結果、その構造の完全無欠性が維持された。シートを乾燥した後測定した重量損失は、5%未満であった。発明者らが驚いたことに、DIN4102B2に従って試験した結果、通常は難燃性EPSだけが合格可能であるこの試験に合格した。
【実施例9】
【0080】
流動床中での50%リサイクルEPS+50%予備発泡EPSの被覆とそれに続く成形
本発明のもう1つの実施形態において、実施例7による混合物を、予備発泡EPSと4から5mmの寸法まで粉砕した梱包用廃棄物であるリサイクルEPSまたはREPSとのEPS/REPS=50/50の比の混合物上にスプレーした。この混合物を、気流でビーズをもちあげるように設定し得る流動床中に入れた。気流は低い流量で始め、被覆剤を塗布するにつれて増加して、より多くの混合物が50/50混合物にスプレーされ密度が増大するビーズを空中に浮かばせ続けられるようにする。
【0081】
混合物で被覆したビーズを中間体貯蔵庫中に貯蔵し、その後、1×1×0.1mの密閉金型中に移送する。この金型は、それを通して蒸気を混合物で被覆した50/50ERPS/REPSの混合物に当て得る規定間隔の通気孔を有する。
【0082】
こうして得られた生成物の特性は、実施例8の結果と同様である。
【実施例10】
【0083】
流動床中でのArcel EPSの被覆とそれに続く成形
本発明のもう1つの実施形態において、実施例7による混合物を、Arcel beads(Nova Chemical社の登録商標;PSおよびPEとのポリマー混合物)上にスプレーした。
【0084】
混合物で被覆したArcel beads流動床を、中間体貯蔵庫中に貯蔵し、その後、1×1×0.1mの密閉金型中に移送する。
【0085】
こうして得られた生成物の特性は、実施例8の結果と同様である。
【実施例11】
【0086】
流動床中でのEPP発泡ビーズの被覆とそれに続く成形
本発明のもう1つの実施形態において、実施例7による混合物を、EPPビーズ上にスプレーした。EPPビーズはポリマー発泡体ポリプロピレンであり、例えばBASF社からNeopoleneの商品名で販売されている。EPPビーズは、40g/mの密度で5から7mmの寸法のものを用いた。この混合物を、気流によるビーズ持ち上げの設定が可能な流動床中に入れた。
【0087】
実施例7による混合物で被覆したEPPビーズを、中間体貯蔵庫中に貯蔵し、その後、1×1×0.1mの密閉金型中に移送する。
【0088】
こうして得られた生成物の特性は、実施例8の結果と同様である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
難燃性複合材料を製造する方法であり、
i)発泡ポリマーのビーズを提供する段階;
ii)段階i)のビーズ上に被覆剤を塗布する段階;および
iii)こうして被覆されたビーズを前記複合材料に造形する段階;
を含む、方法。
【請求項2】
段階iii)が、プレス中で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
段階iii)が、キャスティング法として実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
段階ii)が、流動床中で実施され、被覆剤をビーズ上にスプレー塗布し、気流をビーズの床を通して流す、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
段階ii)が、攪拌床中で実施され、被覆剤をビーズ上にスプレー塗布する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
段階ii)が、例えばリボンブレンダーなどのミキサー中で実施され、被覆剤をビーズ上にスプレー塗布する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
段階iii)が、iv)被覆ビーズをプレス中に移送する段階、v)前記プレス中にある被覆ビーズに蒸気を当てる段階、およびvi)複合材料をプレスから放出する段階、を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
発泡ポリマーが、PUR、PET、EPP、EPE、発泡ポリビニルアリーレンまたはそれらの組み合わせから選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
被覆剤が、
(a)アルミノケイ酸塩を5重量%から40重量%、好ましくは10重量%から25重量%;
(b)フィルムの完全無欠性強化有機液体を0重量%から10重量%、好ましくは0.3重量%から5重量%;ならびに
バランス量の水および1つ以上の任意選択の他の成分;
を含む水性ゲル形成組成物である、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
有機液体が、少なくとも110℃の沸点、好ましくは少なくとも130℃の沸点を有する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
有機液体が、実質的に水不混和性である、請求項9から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
有機液体が、アルカリ条件下で安定であるものの1つである、請求項9から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
有機液体が、25℃の温度において5000mPa.s未満の粘度、好ましくは2000mPa.s未満の粘度を有するものの1つである、請求項9から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
有機液体が、多価アルコール、鉱油、液体パラフィン油、グリコールエーテル、シリコーン油およびそれらの混合物から選択される液体である、請求項9から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
組成物が、表面への被覆剤として塗布される場合に、フィルムの完全無欠性の保全の助けとなるための少なくとも1つの金属または金属酸化物を更に含む、請求項9から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
金属酸化物が、両性酸化物である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
金属酸化物が、酸性酸化物である、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
金属酸化物が、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ホウ素、酸化スズ、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウムおよびこれらの酸化物の2つ以上の混合物から選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
金属またはその金属酸化物が、組成物全体の重量の10重量%までを、好ましくは5重量%までを構成する、請求項15から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
金属またはその金属酸化物が粒子の形態である、請求項15から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
アルミノケイ酸塩が、3から30の、通常15までの、好ましくは10までのSi:Alモル比を有する、請求項9から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
被覆剤が、金属アルミン酸塩および金属ケイ酸塩、ならびに適切であれば、多価アルコール、鉱油、液体パラフィン油、グリコールエーテル、シリコーン油およびそれらの混合物を含む群から選択される1つの有機液体の溶液である、請求項9から21のいずれかに記載の方法。
【請求項23】
被覆剤が、
(i)水および金属アルミン酸塩;
(ii)水および金属ケイ酸塩;ならびに適切であれば、
(iii)前記有機液体;
を含む前駆体系である、請求項9から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
発泡ポリマーが、5から500kg/mの密度を有する、請求項9から23のいずれかに記載の方法。
【請求項25】
被覆剤を含む発泡ポリマーが、乾燥被覆基準で10から1000kg/mの密度を有する、請求項9から23のいずれかに記載の方法。
【請求項26】
難燃性を有する被覆を有する発泡ポリマーの複合材料であり、
被覆剤が、アルミノケイ酸塩組成物および1つ以上の任意選択のその他の成分を含む水性ゲル形成組成物を用いて製造されることを特徴とする、複合材料。
【請求項27】
水性ゲル形成組成物が、フィルムの完全無欠性強化有機液体を更に含む、請求項26に記載の複合材料。
【請求項28】
アルミノケイ酸塩組成物が、乾燥被覆基準で45重量%から90重量%である、請求項26から27に記載の複合材料。
【請求項29】
アルミノケイ酸塩組成物が、乾燥被覆基準で50重量%から85重量%である、請求項28に記載の複合材料。
【請求項30】
乾燥被覆の含水率が、40重量%以下、好ましくは35重量%以下、およびより好ましくは20重量%以下である、請求項28から29のいずれか一項に記載の複合材料。
【請求項31】
乾燥被覆が、16重量%以下の含水率を有する、請求項30に記載の複合材料。
【請求項32】
被覆が、少なくとも1つの金属または金属酸化物を、乾燥被覆の重量の16重量%まで、好ましくは8重量%までの量において更に含む、請求項26から31のいずれか一項に記載の複合材料。
【請求項33】
有機液体が、乾燥被覆の重量の16重量%までを含む、請求項27から32のいずれか一項に記載の複合材料。
【請求項34】
アルミノケイ酸塩が、3から30の、通常15までの、好ましくは10までのSi:Alモル比を有する、請求項26から34のいずれか一項に記載の複合材料。
【請求項35】
建設材料としての、請求項26から34のいずれか一項に記載の複合材料の使用。
【請求項36】
ビルディング中の請求項35に記載の使用。
【請求項37】
断熱材としての、請求項26から34のいずれか一項に記載の複合材料の使用。
【請求項38】
ビルディング中の請求項37に記載の使用。
【請求項39】
建設材料が、パネル、ドア、シート材、天井およびタイルの群から選択される、請求項35から36に記載の使用。
【請求項40】
梱包用の建設材料としての請求項26から34のいずれか一項に記載の複合材料の使用。

【公表番号】特表2009−502563(P2009−502563A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−523208(P2008−523208)
【出願日】平成18年7月24日(2006.7.24)
【国際出願番号】PCT/EP2006/007264
【国際公開番号】WO2007/012441
【国際公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(508018484)
【Fターム(参考)】