説明

雨滴検出装置およびそれを備えたワイパ自動制御装置

【課題】 ウインドシールド上に付着した物体を雨滴であるか否かを判別する雨滴検出装置を提供する。
【解決手段】 雨滴検出装置による雨滴検出処理は、第1受光素子の受光強度が雨滴検出判定値以下となった場合、雨滴がウインドシールドに付着したとする雨滴付着判定を行う(S401)。雨滴付着判定を行った後、第1受光素子の受光強度が低下した時刻から遡って第1確認時間P1および第1受光素子の受光強度が低下した時刻から第2確認時間P2を設定する(S403)。次に第2受光素子の受光強度が急低下判定値以下まで低下したか否か判定する(S404)。第1設定時間P1および第2設定時間P2内に第2受光素子の受光強度が急低下判定値以下まで低下した場合、ウインドシールドに付着した物体は雨滴ではないと判定し、雨滴付着判定を取り消すとともに、雨滴検出を中止する(405)。これにより、ワイパを駆動する誤動作を防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、雨滴検出装置およびそれを備えたワイパ自動制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のウインドシールドに付着した雨滴を検出する雨滴検出装置を備えたワイパ自動制御装置が知られている。ワイパ自動制御装置において、ウインドシールドを清掃する目的から雨滴検出領域を布などで払拭したとき、雨滴検出装置は雨滴が付着したと判断しワイパを駆動する誤動作をおこす。特許文献1には、給油時のウインドシールドの清掃を想定して給油口が開放されているとき、ワイパを駆動する誤動作を防止するワイパ自動制御装置が記載されている。また、特許文献2には、自動洗車機による洗車時を想定してドアミラーを格納しているとき、ワイパを駆動する誤動作を防止するワイパ自動制御装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−223417号公報
【特許文献2】特開平11−070857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、車両のウインドシールドを清掃するときは、特許文献1で想定している給油時や、特許文献2で想定している自動洗車機での洗車時であるとは限らない。このため、これらの時期に当てはまらない場合、雨滴検出装置はワイパを駆動する誤動作をおこす。
【0005】
本発明の目的は、ウインドシールド上に付着した物体を雨滴であるか否かを判別する雨滴検出装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、ウインドシールドが清掃されたときにはワイパの駆動を停止し、誤動作を防止するワイパ自動制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明によると、雨滴検出装置は基準光を発する発光素子、ウインドシールドによって反射された基準光を受光し、受光強度に応じた信号を出力する第1受光素子、およびウインドシールドを透過した外部光を受光し、受光強度に応じた信号を出力する第2受光素子を備えている。また、雨滴検出装置は、第1受光素子が受光する基準光の強度からウインドシールドに雨滴が付着したか否かを判定する第1雨滴判定手段と、第1雨滴判定手段によりウインドシールドに雨滴が付着したとして雨滴付着判定が行われた場合、第2受光素子が受光する外部光の強度から雨滴付着判定を取り消すか否かを判定する第2雨滴判定手段とを有する。
第1受光素子および第2受光素子が出力する信号が入力される処理部は、第1雨滴判定手段により受光した基準光の強度が第1判定値以下となり、かつ第2雨滴判定手段により受光した外部光の強度が第2判定値以下となった場合、雨滴付着判定を取り消す雨滴付着判定取消処理を実行する。
【0007】
第1雨滴判定手段では、第1受光素子が受光する光の強度に基づいてウインドシールドに雨滴が付着したか否かを判定する。第1受光素子が受光する光は、基準光がウインドシールドに反射した光である。ウインドシールド上に雨滴を含む物体がある場合、基準光の一部は当該物体により吸収または散乱され第1受光素子の受光強度は低下する。第1受光素子の受光強度が低下したとき、第1受光素子に近接している第2受光素子の受光強度も低下する。第2受光素子は、ウインドシールドを透過した外部光を受光する。第2受光素子の受光強度の大きさは、ウインドシールド上の付着する物体の種類によって異なる。ウインドシールド上に雨滴が付着する場合に比べて、雨滴以外の物体、例えばウインドシールドを清掃する目的の布などが付着している場合の方が第2受光素子の受光強度は小さくなる。雨滴検出装置では、第2受光素子の受光強度において雨滴が付着している場合の第2受光素子の受光強度より小さい第2判定値を設けている。第2雨滴判定手段では第2受光素子の受光強度が第2判定値以下である場合、ウインドシールド上の物体は雨滴ではないと判定し、雨滴付着判定を取り消す。これにより、ウインドシールド上の物体が雨滴であるか否かを判別することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明によると、処理部は第1受光素子が受光した基準光の強度が第1判定値以下となった時刻から遡って第1設定時間内に第2受光素子が受光した外部光の強度が第2判定値以下となった場合、雨滴付着判定取消処理を実行する。
請求項3に記載の発明によると、処理部は第1受光素子が受光した基準光の強度が第1判定値以下となった時刻から第2設定時間内に第2受光素子が受光した外部光の強度が第2判定値以下となった場合、雨滴付着判定取消処理実行する。
ウインドシールドを布などで清掃する場合、布はウインドシールド上を往復移動する。第1受光素子と第2受光素子とは近接しているため、それぞれの受光素子が受光する光が通過するウインドシールド上の領域は異なっている。したがって、往復移動する布により、第1受光素子の受光強度が変化する時刻と第2受光素子の受光強度が変化する時刻とは異なる。雨滴検出装置では、第1受光素子の受光強度が変化する時刻の前後に第2受光素子の受光強度の変化を確認する時間を設けている。これにより、第2受光素子の受光強度の変化が第1受光素子の受光強度の変化のタイミングと異なっても、ウインドシールド上に付着している物体が雨滴であるか否かを高い精度で判別することができる。
【0009】
請求項4に記載の発明によると、雨滴検出装置は、雨滴付着判定を取り消した後、第2受光素子が受光した外部光の強度が所定の強度以上となったか否かを判定する第1復帰判定手段を備えている。処理部は、第1復帰判定手段により外部光の強度が第3判定値以上となったと判定した場合、第1雨滴判定手段および第2雨滴判定手段による雨滴検出の中止を解除する雨滴検出中止解除処理を実行する。
雨滴検出装置は、雨滴付着判定を取り消した後、第1雨滴判定手段および第2雨滴判定手段による雨滴検出ができない状態となっている。雨滴検出装置では、雨滴検出ができない状態を解除する手段として第1復帰判定手段を備えている。第1復帰手段では、第2受光素子の受光強度に対してウインドシールド上に雨滴を含めた物体が付着していない程度の第3判定値を設定している。第2受光素子の受光強度が第3判定値以上となった場合、雨滴検出中止解除処理を実行することにより雨滴検出ができない状態を解除する。これにより、雨滴検出装置は自動的に雨滴検出が可能な状態に復帰することができる。
【0010】
請求項5に記載の発明によると、雨滴検出装置は、第2受光素子が受光した外部光の強度が第2判定値以下となった時刻から経過した時間が所定の時間以上であるか否かを判定する第2復帰判定手段を備えている。処理部は、第2復帰判定手段により第2受光素子の受光強度が第3判定値以上とならないまま第2受光素子の受光強度が第2判定値以下となった時刻から経過した時間が第3設定時間以上となったと判定した場合、雨滴検出の中止を解除する雨滴検出中止解除処理を実行する。
雨滴検出装置は、雨滴付着判定を取り消した後、雨滴検出ができない状態となっている。雨滴検出装置では、雨滴検出ができない状態を解除する手段として第2復帰判定手段を備えている。前述の第1復帰判定手段では第2受光素子の受光強度が第3判定値以上となるか否かを判定する。このとき、第2受光素子の受光強度が第2判定値以下になったときから経過した時間によってその後の処理が異なる。経過した時間が第3設定時間より小さい場合、第2受光素子が受光する外部光の強度が第3判定値以上となるか否かを継続して判定する。一方、第2受光素子の受光強度が第3判定値以上とならないまま経過した時間が第3設定時間以上となった場合、雨滴検出ができない状態を自動的に解除する。これにより、雨滴検出装置は自動的に雨滴検出が可能な状態に復帰することができる。
【0011】
請求項6に記載の発明によると、雨滴検出装置は車両速度を検出する車両速度検出手段を備えている。車両速度検出手段により車両速度が0であると検出したとき、第2雨滴判定手段により外部光の強度の変化に基づいて雨滴付着判定を取り消すか否かを判定する。
請求項7に記載の発明によると、雨滴検出装置は車両のシフトレンジを検出するレンジ検出手段を備えている。レンジ検出手段により車両のシフトレンジがパーキングレンジまたはニュートラルレンジであると検出されたとき、第2雨滴判定手段により外部光の強度の変化に基づいて雨滴付着判定を取り消すか否かを判定する。
ウインドシールドの清掃は、停車中に実施される。雨滴検出装置では、停車状態を確認する手段として、車両速度検出手段またはレンジ検出手段を備えている。これらの手段により、停車していると判定された場合、第1雨滴判定手段および第2雨滴判定手段によって雨滴付着判定を取り消すか否かを判定する。これにより、走行中に第1雨滴判定手段と第2雨滴判定手段との条件を満たすことで雨滴付着判定が取り消されることを防止することができる。
【0012】
請求項8に記載の発明によると、雨滴検出装置は上述の雨滴検出装置とウインドシールドに付着した雨滴を払拭するワイパを駆動するワイパ駆動手段を備える。
ウインドシールド上の物体を雨滴であるか否かを判定する雨滴検出装置により、ウインドシールド上の物体を雨滴であると判定した場合、ワイパで払拭し前方視界を確保する。一方、ウインドシールドを清掃する布などがあった場合、雨滴検出装置により雨滴付着判定を取り消すことでワイパは駆動しなくなるため、ワイパの誤作動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1実施形態による雨滴検出装置を使ったワイパ自動制御装置の車両搭載状態を概念的に示す模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態による雨滴検出装置の断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態による雨滴検出装置を使ったワイパ自動制御処理のメインフローを説明するフローチャートである。
【図4】本発明の第1実施形態による雨滴検出装置を使ったワイパ自動制御処理の入力処理を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の第1実施形態による雨滴検出装置を使ったワイパ自動制御処理の雨滴検出処理を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の第1実施形態による雨滴検出装置を使ったワイパ自動制御処理の雨滴検出処理を説明する図である。
【図7】本発明の第1実施形態による雨滴検出装置を使ったワイパ自動制御処理の雨滴検出処理を説明する図である。
【図8】本発明の第1実施形態による雨滴検出装置を使ったワイパ自動制御処理の雨滴検出処理を説明する図である。
【図9】本発明の第2実施形態による雨滴検出装置を使ったワイパ自動制御処理の雨滴検出処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態による雨滴検出装置について図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による雨滴検出装置を使ったワイパ自動制御装置を図1から図8に示す。
図1に示すようにワイパ自動制御装置100は、雨滴検出装置1、車速センサ2、ワイパスイッチ3、ワイパ制御部4、ワイパを駆動するワイパモータ5などを備える。
【0015】
雨滴検出装置1は、車両のウインドシールド10に付着した雨滴量を検出するものである。また、ワイパスイッチ3が出力するワイパ動作のモード信号や車速センサ2が出力する車速情報に基づいてワイパ6の払拭モードを選定する。選定された払拭モードはワイパ制御部4を経由してワイパモータ5に伝達し、ワイパモータ5が駆動する。雨滴検出装置1は、運転者の視界を妨げないように、ウインドシールド10の上方であって、車室内側に設けられる。雨滴検出装置1の詳細は後述する。
【0016】
車速センサ2は、車両の速度を検出する速度センサを備えており、速度センサの検出信号に基づいて車両の走行速度を算出して出力する。車速センサ2は、特許請求の範囲に記載の「車両速度検出手段」に相当する。
【0017】
ワイパスイッチ3は、ワイパ制御部4に対してワイパ6の動作停止(OFF)、オートモード(AUTO)、マニュアルモード(Lo、Hi)の各動作モードを示すモード信号を出力するモードスイッチ31を有する。また、ワイパスイッチ3は、オートモードが選択されたとき、雨滴量に対するワイパ6の払拭レベルを変更する感度信号を出力する感度ボリュームスイッチ32を有している。
【0018】
ワイパ制御部4は、車速センサ2、ワイパスイッチ3からの信号を雨滴検出装置1に出力し、雨滴検出装置1が選定したワイパ6の払拭モードを受信する。また、ワイパモータ6へと駆動信号を出力し、選定された払拭レベルにてワイパ6を駆動する。これにより、ワイパモータ6が駆動し、ワイパ6によるウインドシールド10の払拭動作が行われる。
【0019】
雨滴検出装置1の断面図を図2に示す。
雨滴検出装置1は、ケース20、第1導光体30、第1受光素子40、発光素子50、第2受光素子60および第2導光体70などを備えている。雨滴検出装置1は、ウインドシールド10に雨滴が付着したときの基準光の減衰を検出しワイパ6の動作指令を出力するとともに、車両の周辺光を検出し車両のヘッドライト等のオン/オフの制御指令を出力する。
【0020】
ケース20は、樹脂からなる遮光材料によって略直方体状に形成されている。ケース20は、有底箱状のケース本体21および板状の蓋部材22を有している。蓋部材22は、ケース本体21の底部とは反対側の端部を覆っている。ケース20の蓋部材22側には、ブラケット2が装着される。ケース20は、ブラケット2を経由して接着剤3によりウインドシールド10の車室内側に取り付けられる。ケース20の内側には、基板11が設けられている。この基板11に、第1受光素子40、発光素子50、第2受光素子60、第3受光素子80、ECU90などが設置されている。発光素子50は、赤外線領域の光を放射可能な発光ダイオードから構成されている。第1受光素子40、第2受光素子60および第3受光素子80は、フォトダイオードから構成されている。ケース20にはコネクタ12が設けられており、外部からの信号の入力および外部への信号の出力を行う。
【0021】
ケース20の蓋部材22には、中央部に略矩形の開口24が形成されている。第1導光体30は、この開口24から一方の面32が露出した状態となるよう、蓋部材22に設けられている。雨滴検出装置1がウインドシールド10に取り付けられるとき、第1導光体30とウインドシールド10との間には、透明な板状の弾性部材4が、第1導光体30およびウインドシールド10と接するようにして設けられる。また、第1導光体30は、雨滴検出装置1がウインドシールド10に取り付けられた状態では、第1受光素子40とウインドシールド10との間に位置する。
【0022】
雨滴検出装置1がウインドシールド10に取り付けられた状態において、発光素子50が赤外線9を照射すると、赤外線9は、第1導光体30の一方の面31に入射し、一方の面33から射出される。第1導光体30の一方の面31から射出された赤外線9は、弾性部材4を透過し、ウインドシールド10と車両外部との境界面5で反射される。境界面5で反射された赤外線9は、再び弾性部材4を透過して第1導光体30の他方の面32に入射し、一方の面33から射出される。第1受光素子40は、第1導光体30の一方の面33から射出された赤外線9を受光面41で受光する。第1受光素子40は、受光面41で赤外線9を受光すると、その強度に応じた信号を出力する。第1受光素子40からの出力信号は、基板11上のECU90に伝送される。赤外線9は、特許請求の範囲に記載の「基準光」に相当する。
【0023】
第2導光体70は、ケース20の内側、開口23の近傍に配置されている。第2導光体70は、透明な樹脂により形成されている。第2導光体70は、入射面73および射出面74を有している。入射面73には、ウインドシールド10を透過した車両の周辺光のうち車両の上方から車両に向かう方向の光8が入射する。以下、車両の上方から車両に向かう方向の光8を上方光8という。上方光8が入射するウインドシールド10上の入射領域8aは、発光素子50が照射する赤外線9がウインドシールド10の境界面5と反射する反射領域9aの近傍に設置されている。入射面73に入射した上方光8は、第2導光体70の内側と外側との境界面で全反射し、その光路を変更する。第2導光体70の境界面で反射された上方光8は、射出面74から射出される。第2導光体70の境界面で反射された上方光8は、射出面74から射出される。射出面74から射出された上方光8は、基板11上に設置されている第2受光素子60の受光面61で受光する。第2受光素子60は、受光面61で上方光8を受光すると、その強度に応じた信号を出力する。第2受光素子60からの出力信号は、基板11上のECU90に伝送される。上方光8は、特許請求の範囲に記載の「外部光」に相当する。
【0024】
第2導光体70は、入射面73および射出面74の他に、入射面71および射出面72を有している。入射面71には、フロントウインドシールド10を透過した車両の周辺光のうち前方光7が入射する。ここで、前方光7は、車両の前方から車両に向かう方向、すなわち車両前方の光である。入射面71に入射した前方光7は、第2導光体70の内部を透過し、射出面72から射出される。射出面72から射出された前方光7は、基板11上に設置されている第3受光素子80の受光面81で受光する。第3受光素子80は、受光面81で前方光7を受光すると、その強度に応じた信号を出力する。第3受光素子80からの出力信号は、基板11上のECU90に伝送される。
【0025】
ECU90は、マイクロコンピュータであり、制御処理や演算処理を行うCPU、各種プログラムやデータを保存するための読み取り専用メモリ(ROM)や書き込み可能なメモリ(RAM)等のメモリを含む記憶装置、入力回路、出力回路、および電源回路等から構成される。ECU90は、ワイパ制御部4より入力される車速センサ2、ワイパスイッチ3からの信号や、第1受光素子40および第2受光素子60が出力する信号からワイパ6の払拭モードを決定し、ワイパ制御部4にワイパ6の払拭モードを出力する。ECU90は、特許請求の範囲に記載の「処理部」に相当する。
【0026】
(作用)
次に、ワイパスイッチ3においてオートモードが選択されたときにECU90において実行されるワイパ自動制御処理を図3〜図8に基づいて説明する。なお、図3はワイパ自動制御処理のメインフローであり、図4は入力処理を説明するサブフローであり、図5は雨滴検出処理を説明するサブフローである。また、図6〜8は雨滴検出処理を説明する図である。
【0027】
図3に示すワイパ自動制御処理は、運転者によってワイパスイッチ3のモードスイッチ31においてオートモードが選択されたときに実行される。はじめのステップS10(以下、「ステップ」を省略し、単に記号「S」で示す)では、各種フラグのリセット等の初期化処理を行う。
【0028】
S20では、図4に示すように車速センサ2による車両速度の情報入力(S201)およびワイパスイッチ3のボリュームスイッチ32が選択している感度の情報入力(S202)が行われる。
【0029】
S30では、雨判定閾値を選定する。具体的には、S20の入力情報に基づいてウインドシールド10への雨滴付着量とワイパ6の払拭モードとの関係を選定する。例えば、ワイパスイッチ3のボリュームスイッチ32の感度を高く設定する場合、少量の雨滴が付着した場合でも雨滴判定するといった具合である。
【0030】
S40では、雨滴検出装置1の第1受光素子40および第2受光素子60が受光する光の強度に基づいて雨滴検出処理を行う。詳細は後述する。
【0031】
S50では、S40での雨滴検出処理に基づいてワイパ6の払拭モードを選定する。続いてS60では、ワイパ制御部4に対してワイパ6の駆動を要求する信号を出力する。ECU90からのワイパ駆動要求を受け取ったワイパ制御部4は、ワイパ駆動部5を介してワイパ6を駆動する。
【0032】
続いて、ワイパ制御処理における雨滴検出処理について図5〜図8に基づいて説明する。なお、図6〜図8の(a)は、第1受光素子40が受光する赤外線9の強度を変換した電圧値の時間変化を示す図であり、(b)は(a)と同一の時刻における第2受光素子60が受光する上方光8の強度を変換した電圧値の時間変化を示す図である。図6〜図8の(b)では電圧値の時間変化が異なる。
【0033】
図5に示すように、S401ではウインドシールド10に雨滴が付着しているか否かを判定する。このとき、ウインドシールド10に雨滴が付着すると、雨滴検出装置1に設置されている発光素子50が放射する赤外線9が境界面5で反射するとき、赤外線9の一部が物体に吸収または散乱される。これにより、第1受光素子40が受光する赤外線9の強度は低下する。図6〜図8(a)に示すように、第1受光素子40の受光強度を変換した電圧値である第1受光素子出力電圧V1は、雨滴が付着していない場合の電圧値VS1より低下する。このとき、雨滴が付着したと判定する雨滴検出判定値VL1を設定する。第1受光素子出力電圧V1が雨滴検出判定値VL1以下となる場合、雨滴が付着していると判定し雨滴付着判定が行われ、S402に移行する。一方、第1受光素子出力電圧V1が雨滴検出判定値VL1より大きい場合、雨滴は付着していないと判定し、雨滴検出判定は終了し、雨滴検出処理のルーチンを抜けてS50に移行する。雨滴検出判定値VL1は、特許請求の範囲に記載の「第1判定値」に相当する。
【0034】
S402では、車速センサ2からの車速情報により車両速度が0であるか否か、すなわち停車しているか否かを判定する。車両速度が0である場合、S403に移行する。S403では、後述するS404で第2受光素子60が受光した上方光8の強度変化を確認する確認時間として第1確認時間P1および第2確認時間P2を設定する。ここで第1確認時間P1とは、S401において雨滴が付着していると検出した時刻、すなわち第1受光素子出力電圧V1が雨滴検出判定値VL1以下となったときの時刻T3(以下、「雨滴検出時刻」とする)よりさかのぼって設定する時間である。また、第2確認時間P2とは、雨滴検出時刻T3から後に設定する時間である。
一方、車両速度が0でない場合、S408に移行して雨滴付着判定を確定し(S408)、雨滴検出処理は終了する。その後、雨滴検出処理のルーチンを抜けてS50に移行する。
【0035】
S404では、第2受光素子60が受光した上方光8の強度に基づいて雨滴付着判定を取り消すか否かを判定する。第2受光素子60では、ウインドシールド10を透過した車両の上方光8(図2参照)を受光しており、ウインドシールド10上の領域8aに物体がある場合、受光する上方光8の強度は低下する。図6〜図8(b)に示すように、第1受光素子出力電圧V1の低下に対応して、第2受光素子出力電圧V2が低下する。このとき、第2受光素子出力電圧V2には急低下判定値VL2が設定されている。急低下判定値VL2は、ウインドシールド10に物体が付着していない場合の第2受光素子出力電圧V2の電圧値VS2に比べて小さな値として設定されている。第2受光素子出力電圧V2が急低下判定値VL2以下になった場合、第2受光素子60が受光する上方光8の強度が大きく低下していることを示している。ウインドシールド10に雨滴が付着した場合、雨滴は光を透過するため第2受光素子60の受光強度は大きく低下しない。したがって、第2受光素子出力電圧V2が急低下判定値VL2以下となる場合、ウインドシールド10に雨滴以外の物体が付着していることとなる。第2受光素子出力電圧V2が急低下判定値VL2以下になった場合、ECU90は雨滴付着判定を取り消し、雨滴検出を中止する(S405)。一方、第2受光素子出力電圧V2が急低下判定値VL2より大きい場合、雨滴付着判定を維持したままS408に移行して雨滴付着判定を確定する。その後、雨滴検出処理のルーチンを抜けてS50に移行する。急低下判定値VL2は、特許請求の範囲に記載の「第2判定値」に相当する。
【0036】
また、雨滴検出装置1では、雨滴検出時刻T3に対して、第1確認時間P1および第2確認時間P2を設定する。ここで第1確認時間P1と第2確認時間P2とは同じ時間間隔とする。例えばそれぞれ1秒という具合である。第1確認時間P1は、雨滴検出時刻T3から遡って設定する時間である。第2確認時間P2は雨滴検出時刻T3から後に設定する時間である。第1確認時間P1は、特許請求の範囲に記載の「第1設定時間」である。第2確認時間P2は、特許請求の範囲に記載の「第2設定時間」である。
【0037】
図6(b)では、第1受光素子出力電圧V1での雨滴検出時刻T3と同時刻に第2受光素子出力電圧V2が急低下判定値VL2以下となっている。すなわち、第2受光素子出力電圧V2が急低下判定値VL2以下となる時刻T2(以下、「確認時刻」とする)は雨滴検出時刻T3と同じである。
【0038】
図7(b)では、確認時刻T2が雨滴検出時刻T3より前になっている。すなわち、第2受光素子60の受光強度は第1受光素子40の受光強度より早く低下している。これは、ウインドシールド10上の領域8aに領域9aより先に物体が付着したことを示している。このとき、確認時刻T2が第1確認開始時刻T1から雨滴検出時刻T3の間にあった場合、ECU90は雨滴付着判定を取り消し、雨滴検出を中止する(S405)。一方、確認時刻T2が第1確認開始時刻T1から雨滴検出時刻T3の間になかった場合、ECU90は雨滴付着判定を維持したまま、雨滴付着判定を確定する(S408)。その後、雨滴検出処理のルーチンを抜けてS50に移行する。
【0039】
図8(b)では、確認時刻T2が雨滴検出時刻T3より後になっている。すなわち、第2受光素子60の受光強度は第1受光素子40の受光強度より遅く低下している。これは、ウインドシールド10上の領域8aに領域9aより後に物体が付着したことを示している。このとき、確認時刻T2が雨滴検出時刻T3から第2確認終了時刻T4の間にあった場合、ECU90は雨滴付着判定を取り消し、雨滴検出を中止する(S405)。一方、確認時刻T2が雨滴検出時刻T3から第2確認終了時刻T4の間になかった場合、ECU90は雨滴付着判定を維持したまま、雨滴付着判定を確定する(S408)。その後、雨滴検出処理のルーチンを抜けてS50に移行する。
【0040】
S406では、第2受光素子出力電圧V2が所定の電圧値まで復帰したか否かを判定する。雨滴付着判定を取り消した場合、ウインドシールド10に載っているのは雨滴以外の物体である。ウインドシールド10の清掃を目的とした布の場合、布の往復移動により一定時間後ウインドシールド10上の領域8aからなくなるため、第2受光素子60が受光する上方光8の強度は回復する。すなわち、第2受光素子出力電圧V2が所定の電圧値まで回復することとなる。このとき、図6(b)〜図8(b)に示すように復帰判定値VL3を設定し、第2受光素子出力電圧V2が復帰判定値VL3以上となった場合、雨滴検出の中止を解除し(S409)、雨滴検出処理を終了する。一方、第2受光素子出力電圧V2が復帰判定値VL3以上となっていない場合、S407に移行する。復帰判定値VL3は、特許請求の範囲に記載の「第3判定値」に相当する。
【0041】
S407では、第2受光素子出力電圧V2が電圧値の変化から所定の時間以上を経過しているか否かを判定する。ここで所定の時間として復帰確認時間P3を設定する。すなわち、第2受光素子出力電圧V2が復帰判定値VL3以上にならない場合(S406の「NO」)、確認時刻T2から経過した時間が復帰確認時間P3以上であるか否かを判定する。確認時刻T2から経過した時間が復帰確認時間P3以上である場合、ECU90は雨滴検出の中止を解除し(S409)、雨滴検出処理を終了する。一方、確認時刻T2から経過した時間が復帰確認時間P3以上でない場合、S405に戻って雨滴付着判定の取り消しおよび雨滴検出の中止を継続し、第2受光素子出力電圧V2が所定の電圧値まで復帰したか否かを判定する(S406)。復帰確認時間P3は、特許請求の範囲に記載の「第3設定時間」に相当する。
【0042】
(効果)
次に本形態の雨滴検出装置1の効果について説明する。
(ア)雨滴検出装置1は、ウインドシールド10上の雨滴を含む物体を検出する第1受光素子40の受光強度と、物体が雨滴かそれ以外かを判定する第2受光素子60の受光強度と組み合わせることにより、ウインドシールド10上の物体を雨滴であるか雨滴以外の物体であるかを判別することができる。特にウインドシールド10の清掃を目的とした布の往復移動では、雨滴検出装置1はウインドシールド10上に雨滴以外の物体が付着していると判定する。これにより、ウインドシールド10を清掃するとき、ワイパを駆動する誤作動を防止することができる。
【0043】
(イ)ウインドシールド10を布などにより清掃する場合、布は往復移動する。このとき、第1受光素子40が受光する光が反射する領域9aと第2受光素子60が受光する光が透過する領域8aとは同一の場所ではないため、布の往復移動によりそれぞれの光強度が変化する時間が異なる。雨滴検出装置1では、第1受光素子40の受光強度が変化する前後に第2受光素子60の受光強度の変化を確認する時間として第1確認時間P1および第2確認時間P2を設定している。これにより、受光強度が変化する時間が異なっても、ウインドシールド10上の物体を雨滴であるか雨滴以外の物体であるかを判別することができる。
【0044】
(ウ)雨滴付着判定を取り消した後、ECU90は第2受光素子60の受光強度が復帰判定値VL3以上となった場合、雨滴検出の中止を解除する。これにより、ウインドシールド上に雨滴以外の物体があった場合でもその物体が取り除かれることにより、雨滴検出処理を可能にする状態に自動的に復帰することができる。
【0045】
(エ)雨滴付着判定を取り消した後、ECU90は第2受光素子60の受光強度の回復によって雨滴付着判定の取り消しを解除する。しかし、第2受光素子60の受光強度が回復しない場合、雨滴検出は中止したままとなる。雨滴検出装置1では、第2受光素子60の受光強度が回復する時間の最大値として復帰確認時間P3を設定している。第2受光素子60の受光強度が復帰確認時間P3以内に回復しない場合、雨滴検出の中止は自動的に解除され、雨滴検出処理を終了する。これにより、別異の理由により第2受光素子60の受光強度が回復しない場合でも雨滴検出処理を可能にする状態に自動的に復帰することができる。
【0046】
(オ)雨滴検出装置1では、車速センサ2からの車両速度情報により雨滴付着判定を取り消すか否かを判定している。ウインドシールド10の清掃は停車中に実施されるため、ウインドシールド10上に清掃用の布がある場合は停車中に限られる。したがって、車両速度の情報を利用することにより、走行中に雨滴付着判定が取り消されることを防止することができる。
【0047】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を図9に基づいて説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対して、雨滴検出処理のフローが一部異なる。なお、第1実施形態と実質的に同一の部位には同位置の符号を付し、説明を省略する。
【0048】
第2実施形態では、雨滴検出処理において停車状態を判定するS412の次に車両のシフトレンジを判定するS413を実行する。S413では、車両のシフトレンジセンサからの情報に基づいて、シフトレンジがパーキングレンジまたはニュートラルレンジであるか否かを判定する。シフトレンジがパーキングレンジまたはニュートラルレンジである場合、S414に移行し、第1確認時間P1および第2確認時間P2を設定する。一方、車両のシフトレンジがパーキングレンジまたはニュートラルレンジでない場合、S419に移行しウインドシールドに付着した物体は雨滴であるとして雨滴付着判定を確定する。
【0049】
第2実施形態では、車両のシフトレンジ情報から車両状態を確認する。S412での車両速度情報では、交差点の信号機などでの停車状態を含むことになる。このとき、雨滴付着判定が取り消されワイパ6が駆動しなくなると、停車からの再発進時に前方視界の視認性に悪影響を与える。一方、第2実施形態では車両のシフトレンジから走行が可能である状態か駐車している状態であるかを判定することで、走行中に雨滴付着判定が取り消されることを防止することができる。
【0050】
(他の実施形態)
(ア)上述の実施形態では、導光体の材料をガラスとした。しかし、導光体の材料はこれに限定されなくてもよい。光透過性をもつ樹脂などでもよい。
【0051】
(イ)上述の実施形態では、第1受光素子および第2受光素子はフォトダイオードとした。しかし、これら受光素子はこれに限定されなくてもよい。フォトトランジスタなどでもよい。
【0052】
(ウ)上述の実施形態では、受光素子が受光する光の強度は電圧に変換されて表示するとした。しかし、これに限定されなくてもよい。電流や照度などでもよい。
【0053】
(エ)上述の実施形態では、雨滴検出判定値、急低下判定値、復帰判定値は、それぞれ通常レベルからの低下量によって設定した。しかし、判定値の設定はこれに限定されなくてもよい。通常レベルからの低下割合によって設定されてもよい。
【0054】
(オ)上述の実施形態では、第1確認時間と第2確認時間とは同じ時間間隔とし、1秒とした。しかし、第1確認時間および第2確認時間はこれに限定されなくてもよい。第1確認時間と第2確認時間とは異なる時間間隔であってもよい。また、時間間隔は1秒に限定されなくてもよい。
【0055】
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0056】
1 ・・・雨滴検出装置、
2 ・・・車速センサ(車両速度検出手段)、
4 ・・・ワイパ制御部、
5 ・・・ワイパ駆動部、
6 ・・・ワイパ、
10 ・・・ウインドシールド、
50 ・・・発光素子、
9 ・・・赤外光(基準光)、
8 ・・・上方光(外部光)、
40 ・・・第1受光素子、
60 ・・・第2受光素子、
V1 ・・・第1受光素子出力電圧(受光した基準光の強度)、
V2 ・・・第2受光素子出力電圧(受光した外部光の強度)、
VL1 ・・・雨滴検出判定値(第1判定値)、
VL2 ・・・急低下判定値(第2判定値)、
VL3 ・・・復帰判定値(第3判定値)、
P1 ・・・第1確認時間(第1設定時間)、
P2 ・・・第2確認時間(第2設定時間)、
P3 ・・・復帰確認時間(第3設定時間)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のウインドシールドに付着した雨滴を検出可能な雨滴検出装置であって、
前記ウインドシールドの車両内部側に取り付けられ、前記ウインドシールドに向けて基準光を発光する発光素子と、
前記ウインドシールドによって反射された前記基準光を受光し、受光した基準光の強度に応じた信号を出力する第1受光素子と、
前記ウインドシールドを透過した外部光を受光し、受光した外部光の強度に応じた信号を出力する第2受光素子と、
前記第1受光素子が出力する信号と前記第2受光素子が出力する信号とが入力される処理部と、
前記受光した基準光の強度に基づいて前記ウインドシールドに雨滴が付着したか否かを判定する第1雨滴判定手段と、
前記第1雨滴判定手段により前記ウインドシールドに雨滴が付着したとして雨滴付着判定が行われた場合、前記受光した外部光の強度に基づいて前記雨滴付着判定を取り消すか否かを判定する第2雨滴判定手段と、
を備え、
前記処理部は、前記第1雨滴判定手段により前記受光した基準光の強度が第1判定値以下となり、かつ前記第2雨滴判定手段により前記受光した外部光の強度が第2判定値以下となった場合、前記雨滴付着判定を取り消す雨滴付着判定取消処理を実行することを特徴とする雨滴検出装置。
【請求項2】
前記処理部は、前記受光した基準光の強度が第1判定値以下となった時刻から遡って第1設定時間内に前記受光した外部光の強度が第2判定値以下となった場合、前記雨滴付着判定取消処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の雨滴検出装置。
【請求項3】
前記処理部は、前記受光した基準光の強度が前記第1判定値以下となった時刻から第2設定時間内に前記受光した外部光の強度が前記第2判定値以下となった場合、前記雨滴付着判定取消処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の雨滴検出装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の雨滴検出装置において、
前記雨滴付着判定を取り消した後、前記受光した外部光の強度が所定の強度以上となったか否かを判定する第1復帰判定手段を有し、
前記処理部は、前記第1復帰判定手段により前記受光した外部光の強度が第3判定値以上となったと判定した場合、前記第1雨滴判定手段および前記第2雨滴判定手段による雨滴検出の中止を解除する雨滴検出中止解除処理を実行することを特徴とする雨滴検出装置。
【請求項5】
請求項4に記載の雨滴検出装置において、
前記処理部は前記受光した外部光の強度が前記第2判定値以下となったときから経過した時間が所定の時間以上であるか否かを判定する第2復帰判定手段を有し、
前記第2復帰判定手段により前記受光した外部光の強度が前記第3判定値より小さいまま前記受光した外部光の強度が前記第2判定値以下となった時刻から経過した時間が第3設定時間以上となったと判定した場合、前記雨滴検出中止解除処理を実行することを特徴とする雨滴検出装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の雨滴検出装置において、
前記処理部は前記車両の車両速度を検出する車両速度検出手段を備え、
前記車両速度検出手段により車両速度が0であると検出したとき、前記第2雨滴判定手段により前記外部光の強度の変化に基づいて前記雨滴付着判定を取り消すか否かを判定することを特徴とする雨滴検出装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の雨滴検出装置において、
前記処理部は前記車両のシフトレンジを検出するレンジ検出手段を備え、
前記レンジ検出手段により車両のシフトレンジがパーキングレンジまたはニュートラルレンジであると検出されたとき、前記第2雨滴判定手段により前記外部光の強度の変化に基づいて前記雨滴付着判定を取り消すか否かを判定することを特徴とする雨滴検出装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の雨滴検出装置と、
前記第2雨滴判定手段により前記ウインドシールドに雨滴が付着したと判定した場合、前記ウインドシールドに付着した雨滴を払拭するワイパを駆動するワイパ駆動手段と、
を備えることを特徴とするワイパ自動制御装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2012−150014(P2012−150014A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−9140(P2011−9140)
【出願日】平成23年1月19日(2011.1.19)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】