説明

電動作業車両

【課題】電気配線を簡略化した電動作業車両を提供する。
【解決手段】モアブレードを駆動するモアモータと、後タイヤを回転させる走行モータと、モアモータの回転を制御するモアモータドライバ54と、走行モータの回転を制御する走行モータドライバ53L,53Rと、モアモータと走行モータに電力を供給するバッテリー25とを備え、バッテリー25がシャーシ11の後部に分離可能に搭載される。また、モアモータドライバ54と、走行モータドライバ53L,53Rとを配置するドライバセクションDSと、バッテリー25を配置するバッテリーセクションBSとを分離して備え、さらに、バッテリー25とモータドライバとを電気的に連結するカップラー51,52を備え、カップラー51,52が分離可能に形成され、カップラー51,52よりも前側にモアモータドライバ54と走行モータドライバ53L,53Rが配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業部を有し、作業部の電力を供給するバッテリーが機体の後部に分離可能に搭載された電動作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、乗用のローンモア(作業車両)は、モアデッキ内に略水平に回転自在に備えられた2つのモアブレード(作業部)をエンジン動力にて回転させて芝(草)を刈っていた。そして、刈った芝を後方に向かって排出するように構成されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表平11−509798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、地球温暖化防止の観点から、温室効果ガスを含む排気ガスを規制する動きが社会的潮流となってきた。この動きに対する対応は自動車産業において顕著であり、ハイブリッドカー、電気自動車など、いわゆるエコカーの開発が進められている。特に、近年、バッテリーを電源とした電気自動車の実用化に対する技術開発が活発化している。
【0005】
しかし、このような技術開発は、農業機械の分野においてはさほど活発ではない。特に、乗用の芝刈機の分野においては実施可能レベルの技術開発がなされていないのが現状である。したがって、電動による乗用ローンモアを開発することは重要な意義を持っている。
【0006】
電動ローンモアを実現させるためには、2つのモアブレードをそれぞれ回転させるための2つのモアモータ、走行のために左右の後輪をそれぞれ駆動させるための2つの走行モータが必要となる。加えて、これらの4つのモータをそれぞれ独立に制御するためのモータドライバも必要となる。したがって、電動ローンモア内での電気配線が複雑に入り組んでしまう恐れがある。そこでこの発明は、電気配線を簡略化した電動作業車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このため請求項1に記載の発明は、作業部と、
該作業部を駆動する作業部モータと、
走行車輪と、
該走行車輪を回転させる走行モータと、
前記作業部モータの回転を制御する作業部モータドライバと、
前記走行モータの回転を制御する走行モータドライバと、
前記作業部モータと前記走行モータに電力を供給するバッテリーとを備え、
該バッテリーが機体の後部に分離可能に搭載された電動作業車両であって、
前記作業部モータドライバと前記走行モータドライバとを配置するドライバセクションと、
前記バッテリーを配置するバッテリーセクションとを分離して備え、さらに、
前記バッテリーと前記作業部モータドライバおよび前記走行モータドライバとを電気的に連結する連結部を備え、
該連結部が分離可能に形成され、
該連結部よりも前側に前記ドライバセクションが配置されたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電動作業車両において、前記走行モータドライバに、自らが発した熱を放出するための放熱部を備え、
該放熱部が車体フレームの下方に突出していることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の電動作業車両において、運転席を載置する運転席支持フレームを車体フレーム上に備え、
前記ドライバセクションを前記運転席支持フレームで覆うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、作業部と、該作業部を駆動する作業部モータと、走行車輪と、該走行車輪を回転させる走行モータと、前記作業部モータの回転を制御する作業部モータドライバと、前記走行モータの回転を制御する走行モータドライバと、前記作業部モータと前記走行モータに電力を供給するバッテリーとを備え、該バッテリーが機体の後部に分離可能に搭載された電動作業車両であって、前記作業部モータドライバと前記走行モータドライバとを配置するドライバセクションと、前記バッテリーを配置するバッテリーセクションとを分離して備え、さらに、前記バッテリーと前記作業部モータドライバおよび前記走行モータドライバとを電気的に連結する連結部を備え、該連結部が分離可能に形成され、該連結部よりも前側に前記ドライバセクションが配置される。
【0011】
これにより、バッテリーの前方に連結部を配置し、連結部のさらに前方に前記作業部モータドライバと前記走行モータドライバとを配置し、電力供給経路を簡略化することができる。これによって、モータドライバ(電装品類)とバッテリーとを連結部を境として分離することができ、配線を簡略化することができる。すなわち、電気配線を簡略化した電動作業車両を提供することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、前記走行モータドライバに、自らが発した熱を放出するための放熱部を備え、該放熱部が車体フレームの下方に突出しているので、走行モータドライバの発熱を車外に放出可能とし、電装品を熱から保護することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、運転席を載置する運転席支持フレームを車体フレーム上に備え、前記ドライバセクションを前記運転席支持フレームで覆うので、作業部モータドライバと走行モータドライバを埃などから保護することができるとともに、上方や側方からの衝撃から作業部モータドライバと走行モータドライバを保護することができる。また、運転席支持フレームを用いて作業部モータドライバと走行モータドライバを保護するので、これらを保護する保護部材を別途備える必要がなく、部品点数を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】この発明の乗用草刈機の一例としての、電動ローンモアの平面図である。
【図2】その側面図である。
【図3】後部の概略側面図である。
【図4】要部の斜視図である。
【図5】シャーシの斜視図である。
【図6】運転席支持フレームの斜視図である。
【図7】(a)は電動ローンモアの後部の電気部品のレイアウトを示す概略平面図、(b)は(a)のA矢視断面図である。
【図8】(a)は電装品セクションの詳細図、(b)は(a)のB矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しつつ、この発明を実施するための最良の形態について詳述する。なお、この明細書において、「前」とは電動作業車両の前進方向を、「後」とは後進方向を、「左右」とはそれぞれ、前進方向に向かって「左右」を、「上下」とはそれぞれ、電動作業車両の「上下」方向を意味するものとする。図1には、この発明の電動作業車両の一例としての、電動ローンモア10の平面図を、図2には、その側面図を示す。電動ローンモア(電動作業車両)10は、シャーシ(車体フレーム)11と、該シャーシ11の前側下方に一対の前タイヤ12、後側下方に一対の後タイヤ(後輪、走行車輪)13などを備える。また、前タイヤ12と後タイヤ13との間には、モアデッキ14を備える。モアデッキ14の後部の側面は刈った芝を後方に排出するために開放されている。モアデッキ14の内側には、不図示のモアブレード(作業部)を、左右に2つ並べて備える。このモアブレードの回転中心には、それぞれモアモータ(作業部モータ)15,15を取り付ける(モアモータ15によってモアブレードを回転させて芝を刈る)。なお、右側のモアブレードの回転中心は、左側のそれと比べて、直進方向やや後方となる。
【0016】
シャーシ11の上には、本体カバー20を被せる。本体カバー20は、シャーシ11全体を覆うものである。後タイヤ13のやや前方で本体カバー20上には、運転席21を設ける。運転席21の左右側方には、電動ローンモア10の走行操作をするための走行操作レバー22,22をそれぞれ備える。右の走行操作レバー22のさらに外側には、モアデッキ14の地面からの高さを調節するためのモアデッキ調節ペダル24を備える。
【0017】
なお、電動ローンモア10は、草刈りに加えて、走行も電動モータによってまかなうものであり、一対の後タイヤ13,13の内側にそれぞれ走行モータ16を備え、この走行モータ16によって後タイヤ13,13をそれぞれ単独で駆動させる(なお、後タイヤ13,13のホイール内にそれぞれホイールモータを備えてもよい)。
【0018】
前述の2つのモアモータ15および2つの走行モータ16の電力は、バッテリー25から供給される。バッテリー25は、機体の後部に備える。詳しくは、バッテリー25は、後タイヤ13,13のアクスル間で、かつ、シャーシ11の後端に着脱自在に配置される。このバッテリー25には4つの従動式車輪を備え、バッテリー25を取り外して作業者が押したり引いたりして移動させることができるように構成されている。なお、バッテリー25にはカバーを備え、カバーの蓋を開けると給電口が露出する。また、カバー内には、バッテリー25の微小な電圧の変動を補正するためのバッテリーコントローラを備える。
【0019】
運転席21の下方には、制御部(後述)を備える。制御部は電装品類で構成され、モータドライバなどを備える。モータドライバは、電動ローンモア10の走行モータ16を制御し、走行操作レバー22の傾動量に応じて走行モータ16の回転方向および回転速度を制御する。また、別のモータドライバは、モアモータ15の回転制御をする。これらのモータドライバは、自らが発した熱を放出するための放熱板(放熱部)を下部に備える。放熱板はシャーシ11の下方に露出するように配置される(後述)。なお、モアモータ15の回転は、走行モータ16の回転数と連動するように制御される。すなわち、走行スピードを速めると、モアブレードの回転数も速まり、走行スピードを落とすと、モアブレードの回転数も遅くなる。
【0020】
前タイヤ12,12はそれぞれ、シャフトを介して前タイヤブラケット17に回転自在に取り付けられている(すなわち、前タイヤ12は前タイヤブラケット17に対して従動回転する)。前タイヤブラケット17は門型形状に形成され、天面部の中央には貫通孔を設ける。貫通孔にはボルトを上向きに貫通させ、円筒状の前タイヤポスト18内にて固定する。これによって、前タイヤブラケット17は、前タイヤポスト18に対して回転自在となる。
【0021】
前タイヤポスト18の側面には、フロントフレーム19の一端を固定する。フロントフレーム19は円弧状に形成され、後述するようにシャーシ11に固設される。
【0022】
走行操作レバー22は傾動可能に設けられ、運転者がこれを前に倒すと走行モータ16が前進方向に回転する。一方、走行操作レバー22が後に倒されると走行モータ16は後進方向に回転する。さらに、走行操作レバー22の傾動度合いによって走行モータ16の回転速度が変化する。すなわち、走行操作レバー22を大きく前(後)に倒すと、走行モータ16が前進(後進)方向により早く回転し、走行操作レバー22を小さく前(後)に倒すと、走行モータ16が前進(後進)方向にゆっくりと回転する。運転者は、走行操作レバー22,22を前後に適宜操作することで、直後進、左右折、旋回などを行うことができる。
【0023】
そして、運転席21の右側のフェンダー20FRには、操作系のボタンなどを備え、例えば、モアデッキ14内の2つのモアブレードの回転をON、OFFする草刈スイッチや、モアデッキ14の高さ調節ボタンなどを設ける。草刈スイッチはリミット型のスイッチで、運転者が指で押下するとONとなり、再度押下するとOFFとなる。運転席21の左側のフェンダー20FLには、カップフォルダや小物を置くためのトレイなどを備える。なお、符号24は、モアデッキ14を昇降するためのデッキ昇降ペダルである。デッキ昇降ペダル24を右足で操作しながら、上述の高さ調節ボタンを押すことで、モアデッキ14の高さを調節することができる。
【0024】
図3には、バッテリー25とシャーシ(機体)11との取り付けの詳細を示す。バッテリー25はその両側面に回動部29を備え、その両側の回動部29を連結するようにハンドル(把持部)30を取り付ける。そして、回動部29には係止ピン29Aを抜き差し自在に取り付ける。一方、シャーシ11の両側の後端にはそれぞれブラケット50を取りつける。このブラケット50には係止ピン29Aを貫通させるための貫通孔を形成する。係止ピン29Aを一旦、回動部29から抜き、ブラケット50の貫通孔と回動部29の貫通孔とを合わせる。そして、係止ピン29Aを差し込んでシャーシ11の後端にバッテリー25を取り付ける(したがって、バッテリー25はシャーシ11に対して着脱自在である)。
【0025】
図4には要部の斜視図を示す。シャーシ11上には運転席21を載置する運転席支持フレーム40を取り付ける。この運転席支持フレーム40内には、制御部などの電装品類を収納する。シャーシ11の後端付近には、走行モータ16,16を取り付け、走行モータ16にはミッションケースを介してそれぞれ後タイヤ13を取り付ける。
【0026】
シャーシ11の左右前端にはボルトBT1によってブラケット(フロント連結部)31,31を固設する。ブラケット31の先端はフロントフレーム19と溶接などで連結される。
【0027】
シャーシ11は金属板を加工して形成され、図5に示すように、両側部11S,11Sとその間に設けられた中央部11Mとを一体に形成してなる。中央部11Mの後部には切り欠き11Cを形成する。この切り欠き11Cは、モータドライバに備える放熱板(放熱部)を下方に向けて突出させるためのものである。それぞれの側部11Sの上面には、3つの貫通孔11H1と、2つの貫通孔11H2を設ける。また、それぞれの側部11Sの外側面には3つの貫通孔11H3を設ける。貫通孔11H3は、前述のブラケット31の貫通孔31Hと合わせてボルトBT1で固定するためのものである。
【0028】
側部11Sはその断面が略門型状に形成されている。このため、シャーシ11の側部の構造を軽量化することができる。また、側部11Sの中空部分に沿ってハーネスなどを配置することができる。
【0029】
運転席支持フレーム40は、図6に示すように、一対の側部41,41、前部42、天部43で構成され、側部41と前部42とはボルトBT5にて連結され、側部41と天部43とはボルトBT4にて連結されている。図7(a)に示すように、側部41は金属板を加工して形成され、本体部41M、取付部41A,41B,41Cからなる。本体部41Mの前側には貫通孔41MHを2つ形成する。また、取付部41Aには2つの貫通孔41AHを、取付部41Bには2つの貫通孔41BHを、取付部41Cの前側には2つの貫通孔41CH1を、取付部41Cの後側には3つの貫通孔41CH2を形成する。
【0030】
運転支持フレーム40内には、図7に示すように、左右の走行モータ16,16を独立して制御するための走行モータドライバ53L,53R、左右のモアモータ15,15を制御するためのモアモータドライバ(作業部モータドライバ)54などの制御部を備える。これらの制御部は、バッテリー本体27からの電力によって稼動する。バッテリー本体27と制御部との配線はカップラー(連結部)51,52を介して連結される。カップラー52からは、走行モータドライバ53Lに向けて陽電極線P1が延出し、走行モータドライバ53Rおよびモアモータドライバ54に向けて陽電極線P3が延出している。陽電極線P3は、電装品セクション57に入り、電装品セクション57の出側では陽電極線P2,P4の2つに分岐して延出している。陽電極線P2は走行モータドライバ53Rに接続され、陽電極線P4はモアモータドライバ54に接続されている。
【0031】
また、陰電極線Nは、分電板55にて分配されて、陰電極線N1,N2,N3に分配される。陰電極線N1は走行モータドライバ53Lに接続され、陰電極線N2は走行モータドライバ53Rに接続されている。また、陰電極線N3はモアモータドライバ54に接続されている。カップラー51とバッテリー本体27との間は、陽電極線BPおよび陰電極線BNを束ねる1本のケーブルによって電気的に接続されている。なお、モアモータドライバ54の下部には複数のフィンからなるヒートシンク(放熱部)54Aが形成され、このヒートシンク54Aは切り欠き11Cよりシャーシ11の下方に露出している。このため、ヒートシンク54Aは運転支持フレーム40の外に突出して外気に晒され、冷却されやすいように配置されている。
【0032】
このように、運転支持フレーム40内を、走行モータドライバ53L,53Rおよびモアモータドライバ54などを配置するドライバセクションDSと、バッテリー25を配置するバッテリーセクションBSとに分離する。なお、バッテリー25はシャーシ11から分離することができ、その場合には、カップラー51をカップラー52から外した後にバッテリー25とシャーシ11とを分離する。なお、この例では、カップラー51,52をドライバセクションDSに配置しているが、この発明はこれに限定されるものではなく、カップラー51,52をドライバセクションDSとバッテリーセクションBSとの間に配置するようにしてもよい。
【0033】
ドライバセクションDSにある電装品セクション57は、図8(a)に示すように、ヒューズ57A,57B、および、リレー57C,57Dで構成されている。ヒューズ57A,57B、リレー57C,57Dにはそれぞれ取付部57A1,57B1,57C1,57D1が2箇所ずつ形成され、シャーシ11の中央部11Mに形成された貫通孔との間にボルトを貫通させて固定される。一方、ドライバセクションDSには、モアモータドライバ54を挟んでシャーシ11の後部側に陰極の分電板55が配置されている。分電板55には取付部55Aを4ヶ所備え、シャーシ11の中央部11Mに形成された貫通孔との間にボルトを貫通させて固定される。
【0034】
これらの取付部57A1,57B1,57C1,57D1、および、取付部55Aと中央部11Mとの取り付け方法は同様である。ここで、ヒューズ57Aを例として取り付け方法について図8(b)にて説明する。ヒューズ57Aは、ヒューズ本体と、これを内装したプラスチックケースとで構成される。プラスチックケースには、取付部57A1が2箇所突出して形成されている。取付部57A1の略中央には貫通孔を形成する。この貫通孔に対応するシャーシ11の中央部11Mにも貫通孔を形成し、両方の貫通孔を合わせてボルトBTを挿入してネジ止める。
【0035】
なお、電装品セクション57は陽電極が接続されており、分電板55は陰電極が接続されている。電装品セクション57と分電板55をモアモータドライバ54を挟んで反対側に配置するので、ヒューズ57A,57Bや、リレー57C,57Dを交換するために、メガネレンチ使用してボルトを緩めている際、ごって、メガネレンチの反対側端部が分電板55に接触してショートすることを防止できる。分電板55のボルトを緩める際にも同様にショートを防止する効果がある。
【0036】
なお、ドライバセクションDS内でのショートを確実に防止させるためには、電装品セクション57でメガネレンチを使用してボルトを緩めるときにメガネレンチの反対側端部が分電板55に接触しないだけの十分な間隔(同様に、分電板55でメガネレンチを使用してボルトを緩めるときにメガネレンチの反対側端部が電装品セクション57に接触しないだけの十分な間隔)が、電装品セクション57と分電板55との間に必要となる。
【0037】
この発明は上述の例に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内であらゆる形態を取ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
この発明の電動作業車両は、電動ローンモアに限定されるものではなく、作業部を有するあらゆる電動車両、例えば、フロントローダ付き電動トラクタ、4輪走行の電動バックホーなどに適用しうる。
【符号の説明】
【0039】
10 電動ローンモア(電動作業車両)
11 シャーシ(車体フレーム)
12 前タイヤ(前輪)
13 後タイヤ(後輪、走行車輪)
15 モアモータ(作業部モータ)
16 走行モータ
19 フロントフレーム
21 運転席
25 バッテリー
40 運転席支持フレーム
51,52 カップラー(連結部)
53L,53R 走行モータドライバ
54 モアモータドライバ(作業部モータドライバ)
54A ヒートシンク(放熱部)
BS バッテリーセクション
DS ドライバセクション

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業部と、
該作業部を駆動する作業部モータと、
走行車輪と、
該走行車輪を回転させる走行モータと、
前記作業部モータの回転を制御する作業部モータドライバと、
前記走行モータの回転を制御する走行モータドライバと、
前記作業部モータと前記走行モータに電力を供給するバッテリーとを備え、
該バッテリーが機体の後部に分離可能に搭載された電動作業車両であって、
前記作業部モータドライバと前記走行モータドライバとを配置するドライバセクションと、
前記バッテリーを配置するバッテリーセクションとを分離して備え、さらに、
前記バッテリーと前記作業部モータドライバおよび前記走行モータドライバとを電気的に連結する連結部を備え、
該連結部が分離可能に形成され、
該連結部よりも前側に前記ドライバセクションが配置されたことを特徴とする、電動作業車両。
【請求項2】
前記走行モータドライバに、自らが発した熱を放出するための放熱部を備え、
該放熱部が車体フレームの下方に突出していることを特徴とする、請求項1に記載の電動作業車両。
【請求項3】
運転席を載置する運転席支持フレームを車体フレーム上に備え、
前記ドライバセクションを前記運転席支持フレームで覆うことを特徴とする、請求項1に記載の電動作業車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−13373(P2013−13373A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−149218(P2011−149218)
【出願日】平成23年7月5日(2011.7.5)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】