電動車両の充電方法、及び、充電ガン用アダプタ
【課題】電動車両との通信機能を有さない普通充電設備によって、通信機能付の電動車両を充電できるようにする。
【解決手段】通信機能付きの第2電気自動車20Bに付属の充電ケーブル30Bと通信機能を有さない普通充電設備10Aの充電ガン12Aとを、充電ガン用アダプタ40を介して電気的に接続する。また、第2電気自動車20Bの充電インレットに、充電ケーブル30Bの充電アウトレット33Bを接続する。そして、充電ガン12A、充電ガン用アダプタ40、及び充電ケーブル30Bを介して第2電気自動車20Bの車載充電器へ単相低圧電源を供給し、車載充電器に接続された駆動用バッテリーを充電する。
【解決手段】通信機能付きの第2電気自動車20Bに付属の充電ケーブル30Bと通信機能を有さない普通充電設備10Aの充電ガン12Aとを、充電ガン用アダプタ40を介して電気的に接続する。また、第2電気自動車20Bの充電インレットに、充電ケーブル30Bの充電アウトレット33Bを接続する。そして、充電ガン12A、充電ガン用アダプタ40、及び充電ケーブル30Bを介して第2電気自動車20Bの車載充電器へ単相低圧電源を供給し、車載充電器に接続された駆動用バッテリーを充電する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動車両の充電方法、及び、充電ガン用アダプタに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、電動バイク、電動アシスト自転車、及びシニアカー(登録商標)といった電動車両が普及しつつある。
【0003】
電動車両の普及前においては、仕様の異なる複数の充電インレット(車側コネクタ)が存在していた。このため、複数種類の充電アウトレット(電源側コネクタ)を用いることで、充電インレットの仕様が異なる電気自動車への充電を可能にする技術が提案されていた(例えば特許文献1を参照)。
【0004】
電動車両の本格普及を前に、利便性のよい充電ケーブル付き充電スタンドや価格の安い充電コンセントボックス等、様々な充電設備が各メーカーから多数販売されている。このような充電設備では、様々な種類の電動車両へ充電を可能とすべく、充電インレットについては、所定形状に標準化されたものが採用されている。また、充電設備の位置をカーナビ等に表示するサービスや、充電予約を携帯電話で行えるサービス等の実証試験もなされており、ソフトウェアの開発も進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−220813号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
充電設備に対するハードウェアの標準化やアプリケーションの開発が進められている一方で、電動車両と充電設備との間の通信方式については、いまだ標準化がされていない。例えば、図12に示すように、電気自動車100には、車両側通信部101aを有する通信機能付の電気自動車101と、この通信部を有していない電気自動車102とがある。
【0007】
通信機能付の電気自動車101は、供給側通信部111aを有する普通充電設備111によって充電するか、供給側通信部を有する付属の充電ケーブル(図示せず)を用いて自宅等で充電する必要がある。すなわち、通信機能付の電気自動車101を、供給側通信部を有しない普通充電設備112で充電しようとしても、車両側通信部101aによる通信が成立せず、電気自動車101が充電可能状態に移行できない。従って、通信機能付の電気自動車101は、供給側通信部を有さない普通充電設備112では充電できないという問題がある。なお、車両側通信部を有していない電気自動車102は、供給側通信部を有していない普通充電設備112と供給側通信部111aを有する普通充電設備111の何れでも充電することができる。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、供給側通信部を有さない普通充電設備によって、通信機能付の電動車両を充電できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、本発明は、車両側通信部を有さない第1の電動車両に設けられた充電インレットに充電ガンを接続することで、前記第1の電動車両の車載充電器へ電源を供給する、普通充電設備を用いた電動車両の充電方法であって、
前記車両側通信部を有する第2の電動車両に対する充電時には、前記車両側通信部と通信可能な供給側通信部を有する充電ケーブルと前記普通充電設備の充電ガンとを充電ガン用アダプタを介して電気的に接続するとともに、前記第2の電動車両に設けられた充電インレットに前記充電ケーブルの充電アウトレットを接続し、前記充電ガン、前記充電ガン用アダプタ、及び前記充電ケーブルを介して前記第2の電動車両の車載充電器へ前記普通充電設備からの電源を供給することを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、充電ガンに充電ガン用アダプタを接続することで、充電ガンと充電ケーブルとを電気的に接続することができる。この充電ケーブルは、供給側通信部を有するので、供給側通信部を有していない普通充電設備であっても、前記第2の電動車両が備える車載充電器へ電源を供給することができる。すなわち、供給側通信部を有さない普通充電設備であっても、第2の電動車両を充電できる。
【0011】
また、本発明は、電動車両に設けられた充電インレットに接続される充電ガンと、車両側通信部を有さない第1の電動車両の車載充電器へは、前記充電ガンの前記充電インレットへの接続によって電源を供給でき、車両側通信部を有する第2の電動車両の車載充電器へは、前記充電ガンの前記充電インレットへの接続によって電源を供給できない電源供給部と、を有する普通充電設備に用いられる充電ガン用アダプタであって、前記充電ガンが接続されるインレット部と、前記第2の電動車両に用いられ、前記車両側通信部と通信可能な供給側通信部を有する充電ケーブルの電源プラグが接続されるコンセント部とを有し、前記充電ガンと前記充電ケーブルとを電気的に接続することを特徴とする。
【0012】
本発明の充電ガン用アダプタを用いることにより、充電ガンと充電ケーブルとを電気的に接続することができる。充電ケーブルは、車両側通信部と通信可能な供給側通信部を有しているので、電源供給部は、車両側通信部を有する第2の電動車両を、車両側通信部を有さない第1の電動車両と同じように扱うことができる。その結果、供給側通信部を有さない普通充電設備であっても、第2の電動車両を充電できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、供給側通信部を有さない普通充電設備であっても、通信機能付の電動車両を充電できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態の概略を説明する図である。
【図2】普通充電設備を説明するブロック図である。
【図3】充電ガンの外観を説明する斜視図である。
【図4】電気自動車を説明するブロック図である。
【図5】電気自動車に設けられる充電インレットを説明する正面図である。
【図6】充電ケーブルが有する電源プラグを説明する側面図である。
【図7】住宅の壁面等に設けられるコンセントを説明する正面図である。
【図8】充電ガン用アダプタを説明する概念図である。
【図9】充電ガン用アダプタの構成を説明する図である。
【図10】充電ガン用アダプタに、充電ガンと電源プラグとを接続した状態を説明する図である。
【図11】コンセント部における他の形態を説明する図である。
【図12】従来の設備を説明する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。以下の説明では、電動車両として電気自動車を例にあげることとする。
【0016】
図1に示す実施形態では、普通充電設備10と、電気自動車20と、充電ケーブル30と、充電ガン用アダプタ40とを示している。
【0017】
まず、普通充電設備10について説明する。普通充電設備10は、電気自動車20が有する車載充電器63(図4を参照)に単相低圧電源(単相100V又は単相200V)を供給するための装置である。この普通充電設備10は、車両側通信部(後述する車両側制御部61B)との通信を行わない第1普通充電設備10Aと、車両側通信部と通信可能な通信機能付きの第2普通充電設備10Bとに分類される。
【0018】
第1普通充電設備10A及び第2普通充電設備10Bの何れも、電源供給部11と、充電ガン12と、充電コード13とを有している。なお、これらの各部11〜13に関し、第1普通充電設備10Aと第2普通充電設備10Bとで区別せずに説明する場合には、符号11〜13を用いて説明し、区別して説明する場合には符号11A〜13A,11B〜13Bを用いて説明する。
【0019】
電源供給部11は、充電ガン12への単相低圧電源の供給を制御する部分である。図2に示すように、電源供給部11は、充電側制御部51と、開閉器52と、電力量計53とを有している。
【0020】
充電側制御部51は、電源供給部11における制御を担当する部分であり、開閉器52に対する開閉制御を行ったり、電力量計53が計測した電力量を取得したりする。また、第2普通充電設備10Bにおける充電側制御部51は、第2電気自動車20Bが有する車両側制御部61B(図4参照)との間で通信を行う。従って、第2普通充電設備10Bの充電側制御部51Bは、供給側通信部としても機能する。一方、第1普通充電設備10Aにおける充電側制御部51Aは、車両側制御部61Bとの通信機能を有していない。
【0021】
開閉器52は、配電盤(図示せず)から供給される単相低圧電源を充電ガン12へ供給したり、遮断したりする部分である。この開閉器52は、充電側制御部51によって動作が制御され、充電ガン12へ向けて許容量を超える電流が流れた場合に開放される。
【0022】
電力量計53は、充電ガン12を介して車載充電器63に供給された電力量、すなわち車載バッテリー64,65(図4参照)への充電量を計測する部分である。そして、充電側制御部51は、計測された電力量を記憶し、例えば精算機等の外部機器へ送信する。
【0023】
充電ガン12は、電気自動車20との間の電気的な接続を行う部分である。図3に示すように、充電ガン12は、例えばSAE(Society of Automotive Engineers, Inc.)の規格J1772に準拠しており、2つの電源端子12aと1つの接地端子12bとを有している。この充電ガン12は、電気自動車20が備える充電インレット62(図5参照)に接続される。なお、通信機能付の第2普通充電設備10Bが有する充電ガン12Bについては、これらの端子12a,12bに加えて通信用端子12cが設けられる。この通信用端子12cは、車両側制御部61と通信を行う際に用いられる。また、第1普通充電設備10Aの充電ガン12Aについては、通信用端子12cが無効化されている。そして、充電ガン12が充電インレット62に接続されると、電源供給部11からの電源が電気自動車20側へ供給される。
【0024】
充電コード13は、図2に示すように、電源供給部11と充電ガン12との間を電気的に接続する。この充電コード13は、2本の電源供給用導線と、1本の接地用導線とを有している(いずれも図示せず)。そして、電源供給用導線は充電ガン12の電源端子12aと個別に接続され、接地用導線は充電ガン12の接地端子12bに接続される。なお、第2普通充電設備10B用の充電コード13Bは、これらの導線の他に、通信用信号線を有している(図示せず)。この通信用信号線は、充電ガン12Bの通信用端子12cに接続される。
【0025】
次に、電気自動車20について説明する。図1に示すように、電気自動車20も、供給側通信部(充電側制御部51B)との通信を行わない第1電気自動車20Aと、供給側通信部と通信可能な第2電気自動車20Bとに分類される。
【0026】
図4に示すように、電気自動車20は、車両側制御部61と、充電インレット62と、車載充電器63と、駆動用バッテリー64と、補機用バッテリー65と、インバーター66と、駆動モーター67と、トランスミッション68とを有している。
【0027】
車両側制御部61は、電気自動車20における制御を担当する部分である。ここで、第2電気自動車20Bにおける車両側制御部61Bは、第2普通充電設備10Bの充電側制御部51Bとの間の通信をも行う。従って、第2電気自動車20Bの車両側制御部61Bは、車両側通信部としても機能する。一方、第1電気自動車20Aにおける車両側制御部61Aは、充電側制御部51Bとの通信機能を有していない点で相違している。
【0028】
充電インレット62は充電ガン12が接続される部分である。例えば、図5に示すように、充電インレット62は、雌型のコネクタによって構成されており、2つの電源端子62aと、1つの接地端子62bとを有している。なお、第2電気自動車20Bの充電インレット62Bには、これらの端子62a,62bに加えて通信用端子62cも設けられている。そして、電源端子62aから供給された単相低圧電源は、車載充電器63に供給される。また、第2電気自動車20Bにおいては、通信用端子62cが車両側制御部61Bと電気的に接続されており、充電側制御部51B(供給側通信部)との間で通信ができるように構成されている。
【0029】
図4に示すように、車載充電器63には、駆動用バッテリー64及び補機用バッテリー65が接続されている。そして、車載充電器63は、供給された単相低圧電源によって、これらの駆動用バッテリー64及び補機用バッテリー65を充電する。なお、駆動用バッテリー64は、駆動モーター67を動作させるための直流電力を蓄える部分である。補機用バッテリー65は、車両側制御部61等の計器類を動作させるための直流電力を蓄える部分である。
【0030】
各バッテリー64,65への充電時において、車載充電器63は、充電電圧の調整や充電終了といった充電に関する制御も行う。なお、駆動用バッテリー64と補機用バッテリー65とは、蓄える直流電力の電圧が異なっている。このため、車載充電器63には、DC/DCコンバーター回路が設けられており、適した電圧で充電が行えるように構成されている。
【0031】
インバーター66は、駆動用バッテリー64に蓄えられた直流電力から交流電力を生成する電力変換装置である。このインバーター66は、車両側制御部61からの制御信号に応じて、周波数が調整された交流電力が出力される。そして、インバーター66で生成された交流電力は、駆動モーター67に供給される。従って、駆動モーター67の回転数は、車両側制御部61からの制御信号に応じて制御される。
【0032】
駆動モーター67は、タイヤTRを回転させる駆動源となる部分である。すなわち、駆動モーター67の回転軸は、トランスミッション68に接続されており、駆動モーター67からの回転力は、適宜減速されて車軸DFに伝達されている。車軸DFの端部にはタイヤTRが取り付けられているため、駆動モーター67の回転によってタイヤTRが回転する。
【0033】
次に、充電ケーブル30について説明する。図1に示すように、充電ケーブル30は、コード31の一端に電源プラグ32が、コード31の他端に充電アウトレット33がそれぞれ設けられた部材である。電源プラグ32は、例えば図6に示すように、円柱状部の端面から3つの端子が突設された形状をしている。3つの端子のうちの2つは電源端子32aであり、残りの1つが接地端子32bである。そして、これら3つの端子は、円弧上に配置されている。なお、充電アウトレット33は、前述した充電ガン12(図3参照)と同様に構成されているので、説明は省略する。
【0034】
この充電ケーブル30は、電気自動車20の付属品であり、家庭で電気自動車20を充電する際に用いられる。すなわち、電気自動車20を充電する際には、電源プラグ32を住宅等に設けられたコンセントEO(図7参照)に差し込み、充電アウトレット33を電気自動車20の充電インレット62に接続する。
【0035】
ここで、各家庭には、第2普通充電設備10Bの充電側制御部51Bのような通信設備は設けられていない。このため、第2電気自動車20Bに用いられる充電ケーブル30Bには、コード31の途中に通信制御部34が設けられている。この通信制御部34は、車両側制御部61B(車両側通信部)と通信する供給側通信部として機能し、家庭用の単相低圧電源にて第2電気自動車20Bを充電するために設けられている。すなわち、通信によって、第2電気自動車20Bの車両側制御部61Bを、充電可能な状態に移行させている。なお、第1電気自動車20Aに付属の充電ケーブル30Aには、この通信制御部34は設けられない。
【0036】
次に、充電ガン用アダプタ40について説明する。この充電ガン用アダプタ40は、通信機能を有する第2電気自動車20Bを、通信機能を有さない第1普通充電設備10Aで充電する際に用いられるものである。図8に示すように、この充電ガン用アダプタ40は、第1普通充電設備10Aの充電ガン12Aと、第2電気自動車20Bの充電ケーブル30Bとの間に介在する。
【0037】
図9に例示した充電ガン用アダプタ40は、直方体状のケーシング41を備えている。このケーシング41における一方の端面にはインレット部42が設けられ、他方の端面にはコンセント部43が設けられている。インレット部42は、充電ガン12Aが接続される部分であり、先に説明した充電インレット62と同様に、雌型のコネクタによって構成され、2つの電源端子42aと、1つの接地端子42bとを有している。コンセント部43は、電源プラグ32Bが接続される部分であり、先に説明した住宅用のコンセントEOと同様に、電源プラグ32Bが有する3つの端子32a,32bが挿入される端子内蔵の差し込み口43a,43bが設けられている。
【0038】
そして、図8にて模式的に示したが、インレット部42が有する電源端子42aは、コンセント部43の差し込み口43a(電源端子)へ個別に接続されている。同様に、インレット部42の接地端子42bは、コンセント部43の差し込み口43b(接地端子)に接続されている。
【0039】
使用時においては、図10に示すように、充電ガン用アダプタ40のインレット部42へ第1普通充電設備10Aの充電ガン12Aを接続し、充電ガン用アダプタ40のコンセント部43へ充電ケーブル30Bの電源プラグ32Bを接続する。また、充電ケーブル30Bの充電アウトレット33Bを第2電気自動車20Bの充電インレット62Bに接続する。これにより、充電ガン12Aと充電ケーブル30Bとが電気的に接続される。そして、充電ケーブル30Bは通信制御部34を有しているので、車両側制御部61Bとの通信によって、第2電気自動車20Bを充電可能状態に移行させることができる。
【0040】
これにより、第1普通充電設備10Aの電源供給部11Aから、充電ガン12A、充電ガン用アダプタ40、及び充電ケーブル30B等を通じて、第2電気自動車20Bの車載充電器63Bに単相低圧電源が供給される。その結果、通信機能を有さない第1普通充電設備10Aであっても、通信機能を有する第2電気自動車20Bへの充電が行える。
【0041】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、この実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、その等価物が含まれる。
【0042】
例えば、前述の実施形態では、電動車両として電気自動車20を例に挙げて説明したが、本発明は電気自動車20以外の電動車両であっても適用できる。例えば、プラグインハイブリッド車、電動バイク、電動アシスト自転車、及びシニアカーといった各種の電動車両に対しても同様に適用できる。
【0043】
また、コンセント部43の形状は、充電ケーブル30が有する電源プラグ32の形状に応じて定められる。例えば、図11(a)に示すように、横方向に扁平な電源端子が横並びに配置されている電源プラグが差し込まれるコンセント部43´(JISC8303,2極接地極付コンセント20A250V)や、図11(b)に示すように100V用の電源プラグが差し込まれる43″(JISC8303,2極接地極付コンセント15A125V)であってもよい。
【0044】
要するに、コンセント部43は、電動車両に付属の充電ケーブル30が差し込まれる形状に構成されていればよい。従って、充電ガン用アダプタ40は、充電ケーブル30の仕様に応じた複数種類のものを選択して使用してもよい。
【符号の説明】
【0045】
10…普通充電設備,10A…第1普通充電設備,10B…通信機能付の第2普通充電設備,11(11A,11B)…電源供給部,12(12A,12B)…充電ガン,12a…電源端子,12b…接地端子,12c…通信用端子,13(13A,13B)…充電コード,20…電気自動車,20A…第1電気自動車,20B…通信機能付の第2電気自動車,30(30A,30B)…充電ケーブル,31…コード,32(32A,32B)…電源プラグ,32a…電源端子,32b…接地端子,33…充電アウトレット,34…通信制御部,40…充電ガン用アダプタ,41…ケーシング,42…インレット部,42a…電源端子,42b…接地端子,43…コンセント部,43a…電源端子内蔵の差し込み口,43b…接地端子内蔵の差し込み口,51(51A,51B)…充電側制御部,52…開閉器,53…電力量計,61(61A,61B)…車両側制御部,62…充電インレット,62a…電源端子,62b…接地端子,63(63A,63B)…車載充電器,64…駆動用バッテリー,65…補機用バッテリー,66…インバーター,67…駆動モーター,68…トランスミッション,TR…タイヤ,DF…車軸,EO…コンセント
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動車両の充電方法、及び、充電ガン用アダプタに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、電動バイク、電動アシスト自転車、及びシニアカー(登録商標)といった電動車両が普及しつつある。
【0003】
電動車両の普及前においては、仕様の異なる複数の充電インレット(車側コネクタ)が存在していた。このため、複数種類の充電アウトレット(電源側コネクタ)を用いることで、充電インレットの仕様が異なる電気自動車への充電を可能にする技術が提案されていた(例えば特許文献1を参照)。
【0004】
電動車両の本格普及を前に、利便性のよい充電ケーブル付き充電スタンドや価格の安い充電コンセントボックス等、様々な充電設備が各メーカーから多数販売されている。このような充電設備では、様々な種類の電動車両へ充電を可能とすべく、充電インレットについては、所定形状に標準化されたものが採用されている。また、充電設備の位置をカーナビ等に表示するサービスや、充電予約を携帯電話で行えるサービス等の実証試験もなされており、ソフトウェアの開発も進められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−220813号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
充電設備に対するハードウェアの標準化やアプリケーションの開発が進められている一方で、電動車両と充電設備との間の通信方式については、いまだ標準化がされていない。例えば、図12に示すように、電気自動車100には、車両側通信部101aを有する通信機能付の電気自動車101と、この通信部を有していない電気自動車102とがある。
【0007】
通信機能付の電気自動車101は、供給側通信部111aを有する普通充電設備111によって充電するか、供給側通信部を有する付属の充電ケーブル(図示せず)を用いて自宅等で充電する必要がある。すなわち、通信機能付の電気自動車101を、供給側通信部を有しない普通充電設備112で充電しようとしても、車両側通信部101aによる通信が成立せず、電気自動車101が充電可能状態に移行できない。従って、通信機能付の電気自動車101は、供給側通信部を有さない普通充電設備112では充電できないという問題がある。なお、車両側通信部を有していない電気自動車102は、供給側通信部を有していない普通充電設備112と供給側通信部111aを有する普通充電設備111の何れでも充電することができる。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、供給側通信部を有さない普通充電設備によって、通信機能付の電動車両を充電できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、本発明は、車両側通信部を有さない第1の電動車両に設けられた充電インレットに充電ガンを接続することで、前記第1の電動車両の車載充電器へ電源を供給する、普通充電設備を用いた電動車両の充電方法であって、
前記車両側通信部を有する第2の電動車両に対する充電時には、前記車両側通信部と通信可能な供給側通信部を有する充電ケーブルと前記普通充電設備の充電ガンとを充電ガン用アダプタを介して電気的に接続するとともに、前記第2の電動車両に設けられた充電インレットに前記充電ケーブルの充電アウトレットを接続し、前記充電ガン、前記充電ガン用アダプタ、及び前記充電ケーブルを介して前記第2の電動車両の車載充電器へ前記普通充電設備からの電源を供給することを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、充電ガンに充電ガン用アダプタを接続することで、充電ガンと充電ケーブルとを電気的に接続することができる。この充電ケーブルは、供給側通信部を有するので、供給側通信部を有していない普通充電設備であっても、前記第2の電動車両が備える車載充電器へ電源を供給することができる。すなわち、供給側通信部を有さない普通充電設備であっても、第2の電動車両を充電できる。
【0011】
また、本発明は、電動車両に設けられた充電インレットに接続される充電ガンと、車両側通信部を有さない第1の電動車両の車載充電器へは、前記充電ガンの前記充電インレットへの接続によって電源を供給でき、車両側通信部を有する第2の電動車両の車載充電器へは、前記充電ガンの前記充電インレットへの接続によって電源を供給できない電源供給部と、を有する普通充電設備に用いられる充電ガン用アダプタであって、前記充電ガンが接続されるインレット部と、前記第2の電動車両に用いられ、前記車両側通信部と通信可能な供給側通信部を有する充電ケーブルの電源プラグが接続されるコンセント部とを有し、前記充電ガンと前記充電ケーブルとを電気的に接続することを特徴とする。
【0012】
本発明の充電ガン用アダプタを用いることにより、充電ガンと充電ケーブルとを電気的に接続することができる。充電ケーブルは、車両側通信部と通信可能な供給側通信部を有しているので、電源供給部は、車両側通信部を有する第2の電動車両を、車両側通信部を有さない第1の電動車両と同じように扱うことができる。その結果、供給側通信部を有さない普通充電設備であっても、第2の電動車両を充電できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、供給側通信部を有さない普通充電設備であっても、通信機能付の電動車両を充電できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態の概略を説明する図である。
【図2】普通充電設備を説明するブロック図である。
【図3】充電ガンの外観を説明する斜視図である。
【図4】電気自動車を説明するブロック図である。
【図5】電気自動車に設けられる充電インレットを説明する正面図である。
【図6】充電ケーブルが有する電源プラグを説明する側面図である。
【図7】住宅の壁面等に設けられるコンセントを説明する正面図である。
【図8】充電ガン用アダプタを説明する概念図である。
【図9】充電ガン用アダプタの構成を説明する図である。
【図10】充電ガン用アダプタに、充電ガンと電源プラグとを接続した状態を説明する図である。
【図11】コンセント部における他の形態を説明する図である。
【図12】従来の設備を説明する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。以下の説明では、電動車両として電気自動車を例にあげることとする。
【0016】
図1に示す実施形態では、普通充電設備10と、電気自動車20と、充電ケーブル30と、充電ガン用アダプタ40とを示している。
【0017】
まず、普通充電設備10について説明する。普通充電設備10は、電気自動車20が有する車載充電器63(図4を参照)に単相低圧電源(単相100V又は単相200V)を供給するための装置である。この普通充電設備10は、車両側通信部(後述する車両側制御部61B)との通信を行わない第1普通充電設備10Aと、車両側通信部と通信可能な通信機能付きの第2普通充電設備10Bとに分類される。
【0018】
第1普通充電設備10A及び第2普通充電設備10Bの何れも、電源供給部11と、充電ガン12と、充電コード13とを有している。なお、これらの各部11〜13に関し、第1普通充電設備10Aと第2普通充電設備10Bとで区別せずに説明する場合には、符号11〜13を用いて説明し、区別して説明する場合には符号11A〜13A,11B〜13Bを用いて説明する。
【0019】
電源供給部11は、充電ガン12への単相低圧電源の供給を制御する部分である。図2に示すように、電源供給部11は、充電側制御部51と、開閉器52と、電力量計53とを有している。
【0020】
充電側制御部51は、電源供給部11における制御を担当する部分であり、開閉器52に対する開閉制御を行ったり、電力量計53が計測した電力量を取得したりする。また、第2普通充電設備10Bにおける充電側制御部51は、第2電気自動車20Bが有する車両側制御部61B(図4参照)との間で通信を行う。従って、第2普通充電設備10Bの充電側制御部51Bは、供給側通信部としても機能する。一方、第1普通充電設備10Aにおける充電側制御部51Aは、車両側制御部61Bとの通信機能を有していない。
【0021】
開閉器52は、配電盤(図示せず)から供給される単相低圧電源を充電ガン12へ供給したり、遮断したりする部分である。この開閉器52は、充電側制御部51によって動作が制御され、充電ガン12へ向けて許容量を超える電流が流れた場合に開放される。
【0022】
電力量計53は、充電ガン12を介して車載充電器63に供給された電力量、すなわち車載バッテリー64,65(図4参照)への充電量を計測する部分である。そして、充電側制御部51は、計測された電力量を記憶し、例えば精算機等の外部機器へ送信する。
【0023】
充電ガン12は、電気自動車20との間の電気的な接続を行う部分である。図3に示すように、充電ガン12は、例えばSAE(Society of Automotive Engineers, Inc.)の規格J1772に準拠しており、2つの電源端子12aと1つの接地端子12bとを有している。この充電ガン12は、電気自動車20が備える充電インレット62(図5参照)に接続される。なお、通信機能付の第2普通充電設備10Bが有する充電ガン12Bについては、これらの端子12a,12bに加えて通信用端子12cが設けられる。この通信用端子12cは、車両側制御部61と通信を行う際に用いられる。また、第1普通充電設備10Aの充電ガン12Aについては、通信用端子12cが無効化されている。そして、充電ガン12が充電インレット62に接続されると、電源供給部11からの電源が電気自動車20側へ供給される。
【0024】
充電コード13は、図2に示すように、電源供給部11と充電ガン12との間を電気的に接続する。この充電コード13は、2本の電源供給用導線と、1本の接地用導線とを有している(いずれも図示せず)。そして、電源供給用導線は充電ガン12の電源端子12aと個別に接続され、接地用導線は充電ガン12の接地端子12bに接続される。なお、第2普通充電設備10B用の充電コード13Bは、これらの導線の他に、通信用信号線を有している(図示せず)。この通信用信号線は、充電ガン12Bの通信用端子12cに接続される。
【0025】
次に、電気自動車20について説明する。図1に示すように、電気自動車20も、供給側通信部(充電側制御部51B)との通信を行わない第1電気自動車20Aと、供給側通信部と通信可能な第2電気自動車20Bとに分類される。
【0026】
図4に示すように、電気自動車20は、車両側制御部61と、充電インレット62と、車載充電器63と、駆動用バッテリー64と、補機用バッテリー65と、インバーター66と、駆動モーター67と、トランスミッション68とを有している。
【0027】
車両側制御部61は、電気自動車20における制御を担当する部分である。ここで、第2電気自動車20Bにおける車両側制御部61Bは、第2普通充電設備10Bの充電側制御部51Bとの間の通信をも行う。従って、第2電気自動車20Bの車両側制御部61Bは、車両側通信部としても機能する。一方、第1電気自動車20Aにおける車両側制御部61Aは、充電側制御部51Bとの通信機能を有していない点で相違している。
【0028】
充電インレット62は充電ガン12が接続される部分である。例えば、図5に示すように、充電インレット62は、雌型のコネクタによって構成されており、2つの電源端子62aと、1つの接地端子62bとを有している。なお、第2電気自動車20Bの充電インレット62Bには、これらの端子62a,62bに加えて通信用端子62cも設けられている。そして、電源端子62aから供給された単相低圧電源は、車載充電器63に供給される。また、第2電気自動車20Bにおいては、通信用端子62cが車両側制御部61Bと電気的に接続されており、充電側制御部51B(供給側通信部)との間で通信ができるように構成されている。
【0029】
図4に示すように、車載充電器63には、駆動用バッテリー64及び補機用バッテリー65が接続されている。そして、車載充電器63は、供給された単相低圧電源によって、これらの駆動用バッテリー64及び補機用バッテリー65を充電する。なお、駆動用バッテリー64は、駆動モーター67を動作させるための直流電力を蓄える部分である。補機用バッテリー65は、車両側制御部61等の計器類を動作させるための直流電力を蓄える部分である。
【0030】
各バッテリー64,65への充電時において、車載充電器63は、充電電圧の調整や充電終了といった充電に関する制御も行う。なお、駆動用バッテリー64と補機用バッテリー65とは、蓄える直流電力の電圧が異なっている。このため、車載充電器63には、DC/DCコンバーター回路が設けられており、適した電圧で充電が行えるように構成されている。
【0031】
インバーター66は、駆動用バッテリー64に蓄えられた直流電力から交流電力を生成する電力変換装置である。このインバーター66は、車両側制御部61からの制御信号に応じて、周波数が調整された交流電力が出力される。そして、インバーター66で生成された交流電力は、駆動モーター67に供給される。従って、駆動モーター67の回転数は、車両側制御部61からの制御信号に応じて制御される。
【0032】
駆動モーター67は、タイヤTRを回転させる駆動源となる部分である。すなわち、駆動モーター67の回転軸は、トランスミッション68に接続されており、駆動モーター67からの回転力は、適宜減速されて車軸DFに伝達されている。車軸DFの端部にはタイヤTRが取り付けられているため、駆動モーター67の回転によってタイヤTRが回転する。
【0033】
次に、充電ケーブル30について説明する。図1に示すように、充電ケーブル30は、コード31の一端に電源プラグ32が、コード31の他端に充電アウトレット33がそれぞれ設けられた部材である。電源プラグ32は、例えば図6に示すように、円柱状部の端面から3つの端子が突設された形状をしている。3つの端子のうちの2つは電源端子32aであり、残りの1つが接地端子32bである。そして、これら3つの端子は、円弧上に配置されている。なお、充電アウトレット33は、前述した充電ガン12(図3参照)と同様に構成されているので、説明は省略する。
【0034】
この充電ケーブル30は、電気自動車20の付属品であり、家庭で電気自動車20を充電する際に用いられる。すなわち、電気自動車20を充電する際には、電源プラグ32を住宅等に設けられたコンセントEO(図7参照)に差し込み、充電アウトレット33を電気自動車20の充電インレット62に接続する。
【0035】
ここで、各家庭には、第2普通充電設備10Bの充電側制御部51Bのような通信設備は設けられていない。このため、第2電気自動車20Bに用いられる充電ケーブル30Bには、コード31の途中に通信制御部34が設けられている。この通信制御部34は、車両側制御部61B(車両側通信部)と通信する供給側通信部として機能し、家庭用の単相低圧電源にて第2電気自動車20Bを充電するために設けられている。すなわち、通信によって、第2電気自動車20Bの車両側制御部61Bを、充電可能な状態に移行させている。なお、第1電気自動車20Aに付属の充電ケーブル30Aには、この通信制御部34は設けられない。
【0036】
次に、充電ガン用アダプタ40について説明する。この充電ガン用アダプタ40は、通信機能を有する第2電気自動車20Bを、通信機能を有さない第1普通充電設備10Aで充電する際に用いられるものである。図8に示すように、この充電ガン用アダプタ40は、第1普通充電設備10Aの充電ガン12Aと、第2電気自動車20Bの充電ケーブル30Bとの間に介在する。
【0037】
図9に例示した充電ガン用アダプタ40は、直方体状のケーシング41を備えている。このケーシング41における一方の端面にはインレット部42が設けられ、他方の端面にはコンセント部43が設けられている。インレット部42は、充電ガン12Aが接続される部分であり、先に説明した充電インレット62と同様に、雌型のコネクタによって構成され、2つの電源端子42aと、1つの接地端子42bとを有している。コンセント部43は、電源プラグ32Bが接続される部分であり、先に説明した住宅用のコンセントEOと同様に、電源プラグ32Bが有する3つの端子32a,32bが挿入される端子内蔵の差し込み口43a,43bが設けられている。
【0038】
そして、図8にて模式的に示したが、インレット部42が有する電源端子42aは、コンセント部43の差し込み口43a(電源端子)へ個別に接続されている。同様に、インレット部42の接地端子42bは、コンセント部43の差し込み口43b(接地端子)に接続されている。
【0039】
使用時においては、図10に示すように、充電ガン用アダプタ40のインレット部42へ第1普通充電設備10Aの充電ガン12Aを接続し、充電ガン用アダプタ40のコンセント部43へ充電ケーブル30Bの電源プラグ32Bを接続する。また、充電ケーブル30Bの充電アウトレット33Bを第2電気自動車20Bの充電インレット62Bに接続する。これにより、充電ガン12Aと充電ケーブル30Bとが電気的に接続される。そして、充電ケーブル30Bは通信制御部34を有しているので、車両側制御部61Bとの通信によって、第2電気自動車20Bを充電可能状態に移行させることができる。
【0040】
これにより、第1普通充電設備10Aの電源供給部11Aから、充電ガン12A、充電ガン用アダプタ40、及び充電ケーブル30B等を通じて、第2電気自動車20Bの車載充電器63Bに単相低圧電源が供給される。その結果、通信機能を有さない第1普通充電設備10Aであっても、通信機能を有する第2電気自動車20Bへの充電が行える。
【0041】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、この実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、その等価物が含まれる。
【0042】
例えば、前述の実施形態では、電動車両として電気自動車20を例に挙げて説明したが、本発明は電気自動車20以外の電動車両であっても適用できる。例えば、プラグインハイブリッド車、電動バイク、電動アシスト自転車、及びシニアカーといった各種の電動車両に対しても同様に適用できる。
【0043】
また、コンセント部43の形状は、充電ケーブル30が有する電源プラグ32の形状に応じて定められる。例えば、図11(a)に示すように、横方向に扁平な電源端子が横並びに配置されている電源プラグが差し込まれるコンセント部43´(JISC8303,2極接地極付コンセント20A250V)や、図11(b)に示すように100V用の電源プラグが差し込まれる43″(JISC8303,2極接地極付コンセント15A125V)であってもよい。
【0044】
要するに、コンセント部43は、電動車両に付属の充電ケーブル30が差し込まれる形状に構成されていればよい。従って、充電ガン用アダプタ40は、充電ケーブル30の仕様に応じた複数種類のものを選択して使用してもよい。
【符号の説明】
【0045】
10…普通充電設備,10A…第1普通充電設備,10B…通信機能付の第2普通充電設備,11(11A,11B)…電源供給部,12(12A,12B)…充電ガン,12a…電源端子,12b…接地端子,12c…通信用端子,13(13A,13B)…充電コード,20…電気自動車,20A…第1電気自動車,20B…通信機能付の第2電気自動車,30(30A,30B)…充電ケーブル,31…コード,32(32A,32B)…電源プラグ,32a…電源端子,32b…接地端子,33…充電アウトレット,34…通信制御部,40…充電ガン用アダプタ,41…ケーシング,42…インレット部,42a…電源端子,42b…接地端子,43…コンセント部,43a…電源端子内蔵の差し込み口,43b…接地端子内蔵の差し込み口,51(51A,51B)…充電側制御部,52…開閉器,53…電力量計,61(61A,61B)…車両側制御部,62…充電インレット,62a…電源端子,62b…接地端子,63(63A,63B)…車載充電器,64…駆動用バッテリー,65…補機用バッテリー,66…インバーター,67…駆動モーター,68…トランスミッション,TR…タイヤ,DF…車軸,EO…コンセント
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両側通信部を有さない第1の電動車両に設けられた充電インレットに充電ガンを接続することで、前記第1の電動車両の車載充電器へ電源を供給する、普通充電設備を用いた電動車両の充電方法であって、
前記車両側通信部を有する第2の電動車両に対する充電時には、
前記車両側通信部と通信可能な供給側通信部を有する充電ケーブルと前記普通充電設備の充電ガンとを充電ガン用アダプタを介して電気的に接続するとともに、前記第2の電動車両に設けられた充電インレットに前記充電ケーブルの充電アウトレットを接続し、
前記充電ガン、前記充電ガン用アダプタ、及び前記充電ケーブルを介して前記第2の電動車両の車載充電器へ前記普通充電設備からの電源を供給することを特徴とする電動車両の充電方法。
【請求項2】
前記充電ガン用アダプタは、
前記充電ガンが接続されるインレット部と、
前記第2の電動車両に用いられ、前記車両側通信部と通信可能な供給側通信部を有する充電ケーブルの、電源プラグが接続されるコンセント部とを有し、
前記インレット部の電源端子は、前記コンセント部の電源端子と電気的に接続され、
前記インレット部の接地端子は、前記コンセント部の接地端子と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電動車両の充電方法。
【請求項3】
電動車両に設けられた充電インレットに接続される充電ガンと、
車両側通信部を有さない第1の電動車両の車載充電器へは、前記充電ガンの前記充電インレットへの接続によって電源を供給でき、車両側通信部を有する第2の電動車両の車載充電器へは、前記充電ガンの前記充電インレットへの接続によって電源を供給できない電源供給部と、
を有する普通充電設備に用いられる充電ガン用アダプタであって、
前記充電ガンが接続されるインレット部と、
前記第2の電動車両に用いられ、前記車両側通信部と通信可能な供給側通信部を有する充電ケーブルの電源プラグが接続されるコンセント部とを有し、
前記充電ガンと前記充電ケーブルとを電気的に接続することを特徴とする充電ガン用アダプタ。
【請求項4】
前記インレット部の電源端子は、前記コンセント部の電源端子と電気的に接続され、
前記インレット部の接地端子は、前記コンセント部の接地端子と電気的に接続されていることを特徴とする請求項3に記載の充電ガン用アダプタ。
【請求項1】
車両側通信部を有さない第1の電動車両に設けられた充電インレットに充電ガンを接続することで、前記第1の電動車両の車載充電器へ電源を供給する、普通充電設備を用いた電動車両の充電方法であって、
前記車両側通信部を有する第2の電動車両に対する充電時には、
前記車両側通信部と通信可能な供給側通信部を有する充電ケーブルと前記普通充電設備の充電ガンとを充電ガン用アダプタを介して電気的に接続するとともに、前記第2の電動車両に設けられた充電インレットに前記充電ケーブルの充電アウトレットを接続し、
前記充電ガン、前記充電ガン用アダプタ、及び前記充電ケーブルを介して前記第2の電動車両の車載充電器へ前記普通充電設備からの電源を供給することを特徴とする電動車両の充電方法。
【請求項2】
前記充電ガン用アダプタは、
前記充電ガンが接続されるインレット部と、
前記第2の電動車両に用いられ、前記車両側通信部と通信可能な供給側通信部を有する充電ケーブルの、電源プラグが接続されるコンセント部とを有し、
前記インレット部の電源端子は、前記コンセント部の電源端子と電気的に接続され、
前記インレット部の接地端子は、前記コンセント部の接地端子と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電動車両の充電方法。
【請求項3】
電動車両に設けられた充電インレットに接続される充電ガンと、
車両側通信部を有さない第1の電動車両の車載充電器へは、前記充電ガンの前記充電インレットへの接続によって電源を供給でき、車両側通信部を有する第2の電動車両の車載充電器へは、前記充電ガンの前記充電インレットへの接続によって電源を供給できない電源供給部と、
を有する普通充電設備に用いられる充電ガン用アダプタであって、
前記充電ガンが接続されるインレット部と、
前記第2の電動車両に用いられ、前記車両側通信部と通信可能な供給側通信部を有する充電ケーブルの電源プラグが接続されるコンセント部とを有し、
前記充電ガンと前記充電ケーブルとを電気的に接続することを特徴とする充電ガン用アダプタ。
【請求項4】
前記インレット部の電源端子は、前記コンセント部の電源端子と電気的に接続され、
前記インレット部の接地端子は、前記コンセント部の接地端子と電気的に接続されていることを特徴とする請求項3に記載の充電ガン用アダプタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−65506(P2012−65506A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−209692(P2010−209692)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】
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