説明

電圧制御型水晶発振器

【課題】ローノイズを実現しつつ、電源投入後、短い時間で安定した周波数を発振することができる電圧制御型水晶発振器を提供する。
【解決手段】固定容量110と第1の電圧可変容量素子112の接続点と固定容量111と第2の電圧可変容量素子113の接続点とを水晶振動子116で接続して水晶発振器117を構成する。第1の抵抗103と第1の固定容量105からなるローパスフィルタを制御電圧発生回路101に接続し、ローパスフィルタの出力を水晶発振器117の第1の電圧可変容量素子112と第2の電圧可変容量素子113のカソードへ抵抗108,109を介して接続し、発振起動時に第1の抵抗103の端子間をタイマー回路118からの第1の制御信号で制御した第1のスイッチ素子104で短絡して開放し、第1の制御信号と同期した第2の制御信号で制御する第2の充電回路123を、固定容量119を介してローパスフィルタの出力に接続し、電源投入時の制御電圧の過渡特性を補正するように充電する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノイズ除去を目的としたローパスフィルタを有する電圧制御型水晶発振器に関する。
【背景技術】
【0002】
水晶発振器は、安定した周波数が得られるとして携帯電話機等に広く用いられている。近年、この携帯電話の高帯域化や、それに伴う他セットのバンド域との干渉を防ぐため、高品質の通信を実現するローノイズ化が実装部品には求められている。さらに携帯電話分野においては、GPS(Global Positioning System)機能を内蔵するなど、さらなる多機能化が求められており、その実装部品は、ローノイズでかつ高い発振安定度の実現が求められている。
【0003】
以下、図1を参照しながら、従来の電圧制御型水晶発振器について説明する。従来の電圧制御型水晶発振器は、増幅器15と、この増幅器15の入力側端子と出力側端子に帰還回路14を並列に接続し、この増幅器15の入力側端子は固定容量10を介して第1の電圧可変容量素子12を接続し、出力側端子は固定容量11を介して第2の電圧可変容量素子13を接続する。
【0004】
さらに入力側の固定容量10と第1の電圧可変容量素子12の接続点と出力側の固定容量11と第2の電圧可変容量素子13の接続点とを水晶振動子16で接続して水晶発振器17を構成する。
【0005】
また、第1の抵抗3と第1の固定容量5からなるローパスフィルタを前記制御電圧発生回路1と、出力側の容量成分を充電する第1の充電回路2を接続し、前記ローパスフィルタの出力を前記水晶発振器17の第1の電圧可変容量素子12と第2の電圧可変容量素子13のカソードへ抵抗8,9を介して接続する。そして、発振起動時に前記第1の抵抗3の端子間をタイマー回路18からの制御信号で制御した第1のスイッチ素子4で短絡して開放することによりローノイズの電圧制御型水晶発振器を構成していた(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】実開平6−34319号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以下、図1および図5を参照しながら、解決しようとする課題について説明する。図1に示すように、起動時に両端を短絡する第1のスイッチ素子4が接続された第1の抵抗3と、第1の固定容量5からなるローパスフィルタを介して制御電圧を印加する電圧制御型水晶発振器では、電源電圧投入後に第1の抵抗3の両端が開放されると、前記第1の固定容量5に付く寄生抵抗7と寄生容量6の影響で、第1の抵抗3を介した制御電圧が大きな時定数で変動する。
【0007】
このようにローノイズ化を実現する前記第1の固定容量5には並列に寄生容量6及び寄生抵抗7が存在するため、図5に示すように、電源電圧投入後に前記第1のスイッチ素子4が短絡から開放になる時間402において、第1の抵抗3を介した制御電圧発生回路1の出力電圧404が、前記第1の抵抗3と前記第1の固定容量5とその寄生容量6と寄生抵抗7とによる時定数403で変動する。そのため結果的に、水晶発振器17の発振周波数が安定するまでに長い時間を要するといった問題が生じる。
【0008】
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、ローノイズを実現しつつ、電源投入後、短い時間で安定した周波数を発振することができる電圧制御型水晶発振器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の電圧制御型水晶発振器は、電圧可変容量素子を水晶振動子に接続した水晶発振器において、制御電圧発生回路と出力側の容量成分を充電する第1の充電回路との接続点を、第1の抵抗と第1の固定容量とからなるローパスフィルタを介して前記電圧可変容量素子に接続し、タイマー回路からの制御信号に応じて前記第1の抵抗の端子間を短絡して開放する第1のスイッチ素子を備える電圧制御型水晶発振器であって、前記制御信号に同期した信号を入力とした第2の充電回路の出力を、第2の固定容量を介して、前記第1の抵抗と前記第1の固定容量との接続点に接続するものである。
【0010】
発振起動時(電源投入時)に第1の抵抗の端子間を短絡して開放すると、ローパスフィルタを構成する第1の抵抗および第1の固定容量に起因して制御電圧発生回路の出力電圧の変動が生じるが、上記構成によれば、制御電圧発生回路の出力電圧の変動に対して逆の極性を持つ電圧を発生させることができるため、制御電圧発生回路の出力電圧の変動による水晶発振器の発振周波数の変動を抑えることができ、電源投入後、短い時間で安定した周波数を発振することができる。したがって、ローノイズを実現しつつ、安定した発振周波数を実現することができる。
【0011】
本発明の電圧制御型水晶発振器は、前記第2の充電回路が、定電流源と、前記タイマー回路からの制御信号に同期した信号を入力とし、前記定電流源に直列接続された第2のスイッチ素子と、前記第2のスイッチ素子と並列接続された電圧制限素子と、を有し、前記定電流源と前記第2のスイッチ素子との接続点を前記第2の固定容量に接続するものである。
【0012】
上記構成によれば、電圧制限素子により、制御電圧発生回路の出力電圧よりも高い電圧にならないよう電圧を制限できるため、制御電圧発生回路の出力を高精度で補償できる。
【0013】
本発明の電圧制御型水晶発振器は、前記第2の充電回路が、前記タイマー回路からの制御信号に同期した信号を入力とし、電源供給を制限する第3のスイッチ素子と、前記第3のスイッチ素子と直列接続される第2の抵抗と、前記第2の抵抗に直列接続される第3の固定容量と、前記第3の固定容量と並列接続された電圧制限素子と、を有し、前記第2の抵抗と前記第3の固定容量との接続点を前記第2の固定容量に接続するものである。
【0014】
上記構成によれば、電圧制限素子により、制御電圧発生回路の出力電圧よりも高い電圧にならないよう電圧を制限できるため、制御電圧発生回路の出力を高精度で補償できる。
【0015】
本発明の電圧制御型水晶発振器は、前記第2の充電回路が、前記タイマー回路からの制御信号に同期した信号を入力とし、電源供給を制限する第3のスイッチ素子と、前記第3のスイッチ素子と直列接続される第2の抵抗と、前記第2の抵抗と直列接続される第3の抵抗と、前記第3の抵抗に並列接続される第4の固定容量と、を有し、前記第2の抵抗と前記第3の抵抗との接続点を前記第2の固定容量に接続するものである。
【0016】
上記構成によれば、第2と第3の抵抗により、制御電圧発生回路の出力電圧よりも高い電圧にならないよう分圧できるため、制御電圧発生回路の出力を高精度で補償できる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の電圧制御型水晶発振器によれば、制御電圧発生回路の出力電圧の変動に対して逆の極性を持つ電圧を発生させることができるため、制御電圧発生回路の出力電圧の変動による水晶発振器の発振周波数の変動を抑えることができ、電源投入後、短い時間で安定した周波数を発振することができる。したがって、従来回路と同等のローノイズを実現しつつ、安定した発振周波数を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る発振周波数安定型ローノイズ発振回路の構成例について、図面を参照しながら説明する。図2は、本発明の第1の実施形態に係る電圧制御型水晶発振器の概略構成を説明するための図である。
【0019】
本実施形態の電圧制御型水晶発振器は、増幅器115と、この増幅器115の入力側端子と出力側端子に帰還回路114を並列に接続し、この増幅器115の入力側端子は固定容量110を介して第1の電圧可変容量素子112を接続し、出力側端子は固定容量111を介して第2の電圧可変容量素子113を接続する。
【0020】
さらに入力側の固定容量110と第1の電圧可変容量素子112の接続点と出力側の固定容量111と第2の電圧可変容量素子113の接続点とを水晶振動子116で接続して水晶発振器117を構成する。
【0021】
また、第1の抵抗103と第1の固定容量105からなるローパスフィルタを前記制御電圧発生回路101と、出力側の容量成分を充電する第1の充電回路102を接続し、前記ローパスフィルタの出力を前記水晶発振器117の第1の電圧可変容量素子112と第2の電圧可変容量素子113のカソードへ抵抗108,109を介して接続し、発振起動時に前記第1の抵抗103の端子間をタイマー回路118からの第1の制御信号で制御した第1のスイッチ素子104で短絡して開放する。
【0022】
本実施形態では、さらに、前記タイマー回路118に接続された第1の制御信号に同期した第2の制御信号を入力とした第2のスイッチ素子121と定電圧から供給される定電流源120を接続し、前記制御電圧回路101の出力電圧よりも高い電圧にならないよう電圧を制限した電圧制限素子122を接続した第2の充電回路123の出力を、前記第2の固定容量119の一端に接続し、前記第2の固定容量119の他端を前記第1の固定容量105に接続して電圧制御型水晶発振器を構成する。
【0023】
図6は、本実施形態の電圧制御型水晶発振器における制御電圧発生回路101の出力電圧を示す。また、図7は、本実施形態の電圧制御型水晶発振器における第2の充電回路123の出力電圧を示す。
【0024】
本実施形態の電圧制御型水晶発振器によれば、図6および図7に示すように、前記第1のスイッチ素子104を切り替える時間502と第2のスイッチ素子121を切り替える時間602とを同じにする(合わせる)ことで、前記制御電圧発生回路の出力電圧504と前記第2の充電回路123の出力電圧605とを同時に切り替える事が可能である。
【0025】
さらに前記定電流源120と前記第2の固定容量119とで発生させる時定数603を、前記時定数403と同じにする事で時間的な補償を実現する。
【0026】
さらに前記第2の固定容量119の容量値を前記第1の固定容量105の寄生容量106にトリミングなどで合わせることで、過渡的に前記寄生容量106に充電される電流を前記第2の固定容量119からの放電電流で補償することを実現する。
【0027】
また、前記制御電圧発生回路101の出力電圧レベル501と、前記電圧制限素子122で制限した電圧レベル601とを同レベルにする事で電圧的な補償を実現する。
【0028】
このように、前記制御電圧発生回路101の出力電圧504を高精度に補償することにより、前記水晶発振器117の発振周波数を短時間で安定させる事ができる。
【0029】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る発振周波数安定型ローノイズ発振回路の構成例について、図面を参照しながら説明する。図3は、本発明の第2の実施形態に係る電圧制御型水晶発振器の概略構成を説明するための図である。
【0030】
本実施形態の電圧制御型水晶発振器は、増幅器215と、この増幅器215の入力側端子と出力側端子に帰還回路214を並列に接続し、この増幅器215の入力側端子は固定容量210を介して第1の電圧可変容量素子212を接続し、出力側端子は固定容量211を介して第2の電圧可変容量素子213を接続する。
【0031】
さらに入力側の固定容量210と第1の電圧可変容量素子212の接続点と出力側の固定容量211と第2の電圧可変容量素子213の接続点とを水晶振動子216で接続して水晶発振器217を構成する。
【0032】
また、第1の抵抗203と第1の固定容量205からなるローパスフィルタを前記制御電圧発生回路201と、出力側の容量成分を充電する第1の充電回路202を接続し、前記ローパスフィルタの出力を前記水晶発振器217の第1の電圧可変容量素子212と第2の電圧可変容量素子213のカソードへ抵抗208,209を介して接続し、発振起動時に前記第1の抵抗203の端子間をタイマー回路218からの第1の制御信号で制御した第1のスイッチ素子204で短絡して開放する。
【0033】
さらに、前記タイマー回路218に接続された第1の制御信号に同期した第2の制御信号を入力とした第2のスイッチ素子224によって電源供給を制限され、前記第2のスイッチ素子224に第2の抵抗225を接続する。そして、前記制御電圧発生回路の出力電圧よりも高い電圧にならないような電圧制限素子222を接続した出力を、前記第2の固定容量219を接続し、前記第2の固定容量219の他端を前記第1の固定容量205に接続して電圧制御型水晶発振器を構成する。
【0034】
本実施形態の電圧制御型水晶発振器によれば、図6および図7に示すように、前記第1のスイッチ素子204を切り替える時間502と第2のスイッチ素子224を切り替える時間602とを同じにすることで、前記制御電圧発生回路の出力電圧504と前記第2の充電回路223の出力電圧605とを同時に切り替える事が可能である。
【0035】
さらに前記第2の抵抗225と前記第3の固定容量226とで発生させる時定数603を、前記時定数403と同じにする事で時間的な補償を実現する。
【0036】
さらに前記第2の固定容量219の容量値を前記第1の固定容量205の寄生容量206にトリミングなどで合わせることで、過渡的に前記寄生容量206に充電される電流を前記第2の固定容量219からの放電電流で補償することを実現する。
【0037】
また、前記制御電圧発生回路201の出力電圧レベル501と、前記電圧制限素子222で制限した電圧レベル601とを同レベルにする事で電圧的な補償を実現する。
【0038】
このように、前記制御電圧発生回路201の出力電圧504を高精度に補償することにより、前記水晶発振器217の発振周波数を短時間で安定させる事ができる。
【0039】
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係る発振周波数安定型ローノイズ発振回路の構成例について、図面を参照しながら説明する。図4は、本発明の第3の実施形態に係る電圧制御型水晶発振器の概略構成を説明するための図である。
【0040】
本実施形態の電圧制御型水晶発振器は、増幅器315と、この増幅器315の入力側端子と出力側端子に帰還回路314を並列に接続し、この増幅器315の入力側端子は固定容量310を介して第1の電圧可変容量素子312を接続し、出力側端子は固定容量311を介して第2の電圧可変容量素子313を接続する。
【0041】
さらに入力側の固定容量310と第1の電圧可変容量素子312の接続点と出力側の固定容量311と第2の電圧可変容量素子313の接続点とを水晶振動子316で接続して水晶発振器317を構成する。
【0042】
また、第1の抵抗303と第1の固定容量305からなるローパスフィルタを前記制御電圧発生回路301と、出力側の容量成分を充電する第1の充電回路302を接続し、前記ローパスフィルタの出力を前記水晶発振器317の第1の電圧可変容量素子312と第2の電圧可変容量素子313のカソードへ抵抗308,309を介して接続し、発振起動時に前記第1の抵抗303の端子間をタイマー回路318からの第1の制御信号で制御した第1のスイッチ素子304で短絡して開放する。
【0043】
さらに、前記タイマー回路318に接続された第1の制御信号に同期した第2の制御信号を入力とした第2のスイッチ素子324によって電源供給を制限され、前記第2のスイッチ素子324に第2の抵抗325を接続する。そして、前記第2の抵抗325に、前記制御電圧発生回路301の出力電圧よりも高い電圧にならないように分圧する第3の抵抗327を接続し、前記第2の抵抗325と前記第3の抵抗327の接続端子に第3の固定容量328を接続した出力を、前記第2の固定容量319に接続し、前記第2の固定容量319の他端を前記第1の固定容量305に接続して電圧制御型水晶発振器を構成する。
【0044】
本実施形態の電圧制御型水晶発振器によれば、図6および図7に示すように、前記第1のスイッチ素子304を切り替える時間502と第2のスイッチ素子324を切り替える時間602とを同じにすることで、前記制御電圧発生回路の出力電圧504と前記第2の充電回路323の出力電圧605とを同時に切り替える事が可能である。
【0045】
さらに前記第2の抵抗325と前記第3の固定容量328とで発生させる時定数603を、前記時定数403と同じにする事で時間的な補償を実現する。
【0046】
さらに前記第2の固定容量319の容量値を前記第1の固定容量305の寄生容量306にトリミングなどで合わせることで、過渡的に前記寄生容量306に充電される電流を前記第2の固定容量319からの放電電流で補償することを実現する。
【0047】
また、前記制御電圧発生回路301の出力電圧レベル501と、前記第2の抵抗325と前記第3の抵抗327との分圧レベル601とを同レベルにする事で電圧的な補償を実現する。
【0048】
このように、前記制御電圧発生回路301の出力電圧504を高精度に補償することにより、前記水晶発振器317の発振周波数を短時間で安定させる事ができる。
【0049】
以上説明したように、本実施形態の電圧制御型水晶発振器は、起動時に両端を短絡するスイッチが接続された抵抗と、固定容量とからなるローパスフィルタを介して制御電圧を印加する電圧制御型水晶発振器であって、ローパスフィルタの固定容量に、スイッチと同期した固定容量を接続し、接続した固定容量を、電源投入時の制御電圧の過渡特性を補正するように充電するものである。この構成により、制御電圧の変動を抑えることができるため、短い時間で発振周波数を安定させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、従来回路と同等のローノイズを実現しつつ、安定した発振周波数を実現することができる効果を有し、ノイズ除去を目的としたローパスフィルタを有する電圧制御型水晶発振器等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】従来の電圧制御型水晶発振器を示す構成図
【図2】本発明の第1の実施形態に係る電圧制御型水晶発振器を示す構成図
【図3】本発明の第2の実施形態に係る電圧制御型水晶発振器を示す構成図
【図4】本発明の第3の実施形態に係る電圧制御型水晶発振器を示す構成図
【図5】従来の電圧制御型水晶発振器の制御電圧例を示す図
【図6】本発明の実施形態に係る電圧制御型水晶発振器の制御電圧例を示す図
【図7】本発明の実施形態に係る電圧制御型水晶発振器の充電回路の出力電圧例を示す図
【符号の説明】
【0052】
1,101,201,301 制御電圧発生回路
2,102,202,302 第1の充電回路
3,103,203,303 第1の抵抗
4,104,204,304 第1のスイッチ素子
5,105,205,305 第1の固定容量
6,106,206,306 寄生容量
7,107,207,307 寄生抵抗
8,9,108,109,208,209,308,309 バイアス印加用抵抗
10,11,110,111,210,211,310,211 固定容量
12,112,212,312 第1の電圧可変容量素子
13,113,213,313 第2の電圧可変容量素子
14,114,214,314 帰還回路
15,115,215,315 増幅器
16,116,216,316 水晶振動子
17,117,217,317 水晶発振器
18,118,218,318 タイマー回路
119,219,319 第2の固定容量
120 定電流源
121,224,324 第2のスイッチ素子
122,222 電圧制限素子
123,223,323 第2の充電回路
225,325 第2の抵抗
226,328 第3の固定容量
327 第3の抵抗
401,501 制御電圧レベル
601 充電回路の出力電圧レベル
402,502,602 スイッチ素子の切り替わり時間
403 従来回路における制御電圧発生回路の出力電圧の時定数
603 充電回路の出力電圧の時定数
404,504 制御電圧発生回路の出力電圧
605 充電回路の出力電圧


【特許請求の範囲】
【請求項1】
電圧可変容量素子を水晶振動子に接続した水晶発振器において、制御電圧発生回路と出力側の容量成分を充電する第1の充電回路との接続点を、第1の抵抗と第1の固定容量とからなるローパスフィルタを介して前記電圧可変容量素子に接続し、タイマー回路からの制御信号に応じて前記第1の抵抗の端子間を短絡して開放する第1のスイッチ素子を備える電圧制御型水晶発振器であって、
前記制御信号に同期した信号を入力とした第2の充電回路の出力を、第2の固定容量を介して、前記第1の抵抗と前記第1の固定容量との接続点に接続する電圧制御型水晶発振器。
【請求項2】
前記第2の充電回路は、定電流源と、前記タイマー回路からの制御信号に同期した信号を入力とし、前記定電流源に直列接続された第2のスイッチ素子と、前記第2のスイッチ素子と並列接続された電圧制限素子と、を有し、
前記定電流源と前記第2のスイッチ素子との接続点を前記第2の固定容量に接続する請求項1記載の電圧制御型水晶発振器。
【請求項3】
前記第2の充電回路は、前記タイマー回路からの制御信号に同期した信号を入力とし、電源供給を制限する第3のスイッチ素子と、前記第3のスイッチ素子と直列接続される第2の抵抗と、前記第2の抵抗に直列接続される第3の固定容量と、前記第3の固定容量と並列接続された電圧制限素子と、を有し、
前記第2の抵抗と前記第3の固定容量との接続点を前記第2の固定容量に接続する請求項1記載の電圧制御型水晶発振器。
【請求項4】
前記第2の充電回路は、前記タイマー回路からの制御信号に同期した信号を入力とし、電源供給を制限する第3のスイッチ素子と、前記第3のスイッチ素子と直列接続される第2の抵抗と、前記第2の抵抗と直列接続される第3の抵抗と、前記第3の抵抗に並列接続される第4の固定容量と、を有し、
前記第2の抵抗と前記第3の抵抗との接続点を前記第2の固定容量に接続する請求項1記載の電圧制御型水晶発振器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−5195(P2008−5195A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−172374(P2006−172374)
【出願日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】