電子カメラ
【課題】使い勝手に優れた電子カメラを提供することができる。
【解決手段】パーソナルコンピュータ20に電子カメラを接続するだけで、パーソナルコンピュータ20に、電子カメラをCD−ROMドライブのごときストレージ機器として認識させ、それにより第一の記憶領域からプログラムを読み出すことができ、且つ読み出されたプログラムに基づいて、電子カメラをストレージ機器と異なる機器として認識させ、それにより画像データの読み込みなどの動作を自動的に行わせることができる。
【解決手段】パーソナルコンピュータ20に電子カメラを接続するだけで、パーソナルコンピュータ20に、電子カメラをCD−ROMドライブのごときストレージ機器として認識させ、それにより第一の記憶領域からプログラムを読み出すことができ、且つ読み出されたプログラムに基づいて、電子カメラをストレージ機器と異なる機器として認識させ、それにより画像データの読み込みなどの動作を自動的に行わせることができる。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学画像を電気画像信号に変換して画像データを得る電子カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】被写体からの光学画像を撮像素子により電気画像信号に変換し、該電気画像信号をフィルムに相当する外部メモリに記憶する構成のデジタルスチルカメラなどの電子カメラが普及してきている。このようなデジタルスチルカメラでは、外部メモリに記憶した電気画像信号を取り付け液晶モニタや外部TV出力で再生して見たり、あるいは、パーソナルコンピュータへ外部インターフェイスやメモリカードを介して画像データを送付しPC上の高精細モニターで一時的に閲覧することが可能になっている。
【0003】一方、近年では、パーソナルコンピュータの外部機器接続にUSBインターフェイスが使用されることが一般的になり、接続の手間が従来のインターフェイスに比べて飛躍的に向上してきている。特に、最近では周辺機器の分類毎にUSBデバイスクラス化が進み、パーソナルコンピュータ上の共通デバイスドライバの実装が始まってきているため、インターフェイス上のプロトコル共通化の動向が顕著である。しかし、共通デバイスドライバの標準化には多大な労力を必要とするためその標準実装には時間を要し、複数のOS履歴を経ながら1つずつ対応するUSBデバイスクラスが拡大しているのが実情である。
【0004】従って、デバイスドライバの共通化過渡期においては同一の機器であってもOSのバージョンの違いにより標準対応できているものと対応できていないものが出てきており、対応できていないOSに対しては、その都度、必要な機器制御用デバイスドライバをインストールしなければならず不便である。特に、デジタルスチルカメラの場合には、携帯用途がその使用形態の多くを占めているため、身近にあるパーソナルコンピュータで接続が可能であるとは限らず、色々な場所で画像をパーソナルコンピュータに取り込む必要がある場合には、必要なデバイスドライバが組み込まれた例えばノート型のパーソナルコンピュータを、デジタルスチルカメラと一緒に特ち歩くか、あるいは、必要なデバイスドライバを組み込むためのソフトウェアが記録されている記録メディアを持ち歩かなければならない。
【0005】また、近年、半導体技術の向上により比較的安価な値段で高容量の半導体メモリが入手可能になってきている。特に、フラッシュメモリの技術革新には目を見張るものがあり、数年後には数百メガバイトのデバイスが民生用機器の中に入ってくる状況にすらなっている。一方、デジタルスチルカメラの高画素化は、既にL版やA6版程度の出力に対しては十分な解像度に達してきており、さらなる高画素化の要求は少なくなってきている状況にある。
【0006】高画素化の傾向が落ち着く中で、記録媒体であるフラッシュメモリの高容量化が進むことにより、従来小容量の外部メモリカードに少数の画像を蓄積して、画像が一杯になるとその都度パーソナルコンピュータのハードディスクやCD−RWなどに画像を保存していた利用形態が、カメラ自体に画像を蓄積して画像アルバムとして用い、自分の所有する画像を相手と交換し合うなどコミュニケーションツールとして利用する形態に移行する可能性が考えられる。あるいは、画像圧縮技術の進歩によっては、何千コマという大量の画像データを内蔵メモリに十分に記録できるようになることも考えられる。このような状況においては、撮影した本人さえ忘れている画像が数多く存在するようになり、画像を1枚ずつ選択して消去している従来の手法では手間がかかるのみで、その機能が利用形態に適さないことが予想される。
【0007】更に、最近ではデジタルスチルカメラの制御用プログラムメモリは、機能拡張性や開発サイクルの短縮化に対応するためフラッシュメモリが採用されるケースが増えてきており、外部メモリカードを内蔵メモリで置き換えるような状態になった場合には、カメラ制御のプログラム用デバイス以外に同様なデバイスを内蔵することになり経済的でない。
【0008】本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。すなわち、その問題の一つは、インターフェイスのプロトコル共通化が進む中での共通デバイスドライバ化の過渡期において、カメラを携帯するだけでは必ずしもパーソナルコンピュータに接続できるとは限らないことである。その問題の二つ目は、画像記憶用のメモリ素子の高容量低価格化が進むと予想される中で、従来の画像消去確認方法では、大量の画像の中から必要な画像だけを残して不要な画像を消去することがわずらわしいということである。問題の三つ目は、画像記憶用メモリがカメラに内蔵される場合に、同様なデバイスを複数個内蔵しなくてはならないことによる不経済さと小型化ヘの障害である。
【0009】従って、本発明は、上述した課題を解決できる使い勝手に優れた電子カメラを提供することを目的とする。
【0010】具体的には、第1及び第2の本発明の目的は、パーソナルコンピュータにドライバが組み込まれていないような場合でも、電子カメラをパーソナルコンピュータに接続可能とすることにある。
【0011】また、第3の本発明の目的は、メモリが大容量化した場合でも撮影しやすい使い勝手に優れた電子カメラの提供にある。
【0012】更に第4〜6の本発明の目的は、ボディの小型化及び低消費電力によるコスト低下を実現可能な電子カメラを提供することにある。
【0013】第1の本発明の電子カメラは、外部のパーソナルコンピュータと接続可能なインターフェイスを有する電子カメラにおいて、前記パーソナルコンピュータのアクセスに応じて提供されるプログラムが格納された第一の格納領域と、前記パーソナルコンピュータに接続されたとき、前記パーソナルコンピュータにストレージ機器として認識させることによって、前記第一の格納領域に自動的にアクセスさせる動作手段と、を有し、前記パーソナルコンピュータは、前記アクセスを介して前記第一の格納領域に格納された前記プログラムを提供され且つ実行することで、前記電子カメラを前記ストレージ機器とは異なる機器として認識するようになっていることを特徴とする。
【0014】この構成により、前記パーソナルコンピュータに前記電子カメラを接続するだけで、前記パーソナルコンピュータに、前記電子カメラをCD−ROMドライブのごときデータを記録/再生可能な機器すなわちストレージ機器として認識させ、それにより前記第一の記憶領域からプログラムを読み出すことができ、且つ読み出されたデバイスドライバのごときプログラムに基づいて、前記電子カメラを前記ストレージ機器と異なる機器(例えば本来の電子カメラ)として認識させ、それにより画像データの読み込み(例えば、撮像)などの動作を自動的に行わせることができる。
【0015】第2の本発明の電子カメラは、外部のパーソナルコンピュータと接続可能なインターフェイスを有する電子カメラにおいて、前記パーソナルコンピュータに接続された際に、前記パーソナルコンピュータが認識できる少なくとも1つ以上のストレージ機器として動作する動作手段であって、前記パーソナルコンピュータが認識できるストレージ機器のうち、少なくとも1つのものは、該パーソナルコンピュータが認識した際に、所定の処理をパーソナルコンピュータ上で自動的に実行可能な機能を有するストレージ機器として動作するようになっている動作手段と、該ストレージ機器のデータ領域として、前記電子カメラに内在する第一の記憶領域に該パーソナルコンピュータからのアクセスを可能とする許可手段と、前記パーソナルコンピュータが、前記第一の記憶領域にアクセスしたときに、そこに格納されているデータを前記パーソナルコンピュータに取得させ、前記データに基づいて前記ストレージ機器とは動作の異なる機器として認識させる処理手段と、を有することを特徴とする。
【0016】この構成により、前記パーソナルコンピュータに接続された際に、前記パーソナルコンピュータが認識できる少なくとも1つ以上のストレージ機器として動作する動作手段であって、前記パーソナルコンピュータが認識できるストレージ機器のうち、少なくとも1つのものは、該パーソナルコンピュータが認識した際に、所定の処理をパーソナルコンピュータ上で自動的に実行可能な機能を有するストレージ機器として動作するようになっている動作手段と、該ストレージ機器のデータ領域として、前記電子カメラに内在する第一の記憶領域に該パーソナルコンピュータからのアクセスを可能とする許可手段と、前記パーソナルコンピュータが、前記第一の記憶領域にアクセスしたときに、そこに格納されているデータを前記パーソナルコンピュータに取得させ、前記データに基づいて前記ストレージ機器とは動作の異なる機器として認識させる処理手段と、を有するので、前記パーソナルコンピュータに前記電子カメラを接続するだけで、前記パーソナルコンピュータに、前記電子カメラをCD−ROMドライブのごときデータを記録/再生可能な機器すなわちストレージ機器として認識させ、それにより前記第一の記憶領域からプログラムを読み出すことができ、且つ読み出されたデバイスドライバのごときプログラムに基づいて、前記電子カメラを前記ストレージ機器と異なる機器(例えば本来の電子カメラ)として認識させ、それにより画像データの読み込み(例えば、撮像)などの動作を自動的に行わせることができる。
【0017】更に、前記処理手段は、前記パーソナルコンピュータが、前記第一の記憶領域にアクセスしたときに、前記記憶領域に格納されているプログラムを前記パーソナルコンピュータで実行させるための実行手段を有し、前記プログラムの実行に基づいて前記ストレージ機器とは動作の異なる機器として動作させると、自動的に画像データの読み出しなどが行えるので便利である。
【0018】又、前記処理手段は、前記電子カメラを前記ストレージ機器としてCD−ROMドライブとして前記パーソナルコンピュータに認識させると、多くのパーソナルコンピュータの設定を変えることなく、上述の動作を行わせることができる。
【0019】更に、前記第一の記憶領域が内蔵メモリであると好ましい。
【0020】又、前記第一の記憶領域が前記電子カメラに装着された複数のメモリカードのひとつであると好ましい。
【0021】更に、前記第一の記憶領域が不揮発性メモリ媒体であると好ましい。
【0022】又、前記パーソナルコンピュータが認識できるストレージ機器のうち、該パーソナルコンピュータがストレージ機器を認識した際に所定の処理を前記パーソナルコンピュータ上で自動的に実行可能な機能を有するストレージ機器として動作し、該ストレージ機器のデータ領域として前記電子カメラに内在する前記第一の記憶領域を該パーソナルコンピュータにアクセスさせるか否かを選択的に設定できる設定手段を有すると、前記パーソナルコンピュータと前記電子カメラとを接続しても自動的に画像データを読み出さないなど、ユーザーの好みに応じた選択が可能となる。尚、所定の処理とは、例えばデバイスドライバのインストール処理などをいうが、これに限られない。
【0023】更に、前記パーソナルコンピュータに接続した時に、前記パーソナルコンピュータが認識する際、ストレージ機器と認識させる際の機器特定コードと、前記処理手段によって前記ストレージ機器とは異なる機器として認識させる際の機器特定コードとが異なると好ましい。
【0024】又、前記パーソナルコンピュータに接続した時に、前記パーソナルコンピュータが認識する際、ストレージ機器と認識させるか、前記処理手段によって前記ストレージ機器とは異なる機器として認識させるかを選択する選択手段を有すると、前記パーソナルコンピュータと前記電子カメラとを接続しても自動的に画像データを読み出さないなど、ユーザーの好みに応じた選択が可能となる。更に、ストレージ機器として前記パーソナルコンピュータに認識させ、前記ストレージ機器とは異なる機器として認識させるためのデータを、前記パーソナルコンピュータに取り込ませるための接続終了を検出する手段と、前記ストレージ機器とは異なる機器として動作するように自動的に変更する手段と、を有し、再接続の際には、前記ストレージ機器とは異なる機器として動作するようにすると、再接続の際に、前記パーソナルコンピュータと前記電子カメラとを接続することで自動的に画像データを読み出すようにできるため便利である。尚、再接続の際に、前記パーソナルコンピュータと前記電子カメラとを接続しても自動的に画像データを読み出さないようにすることもできる。
【0025】又、前記インタフェースの接続状態を切断したり接続したりするためのスイッチ手段と、ストレージ機器として前記パーソナルコンピュータに認識させ、前記ストレージ機器とは異なる機器として認識させるためのデータを取り込ませるための接続時間を計測する計時手段と、該接続時間を所定の時間と比較する比較手段と、前記ストレージ機器とは異なる機器として動作するように自動的に変更する変更手段と、を有し、前記比較手段の比較によって、所定の時間を経過しても接続が続いていることを検出したと判断した場合には、前記変更手段が、自動的に接続を切断し、前記ストレージ機器とは異なる機器として動作するように変更した後に、前記スイッチ手段は再接続を行うようになっていれば、何らかのトラブルが発生し、前記パーソナルコンピュータに、前記電子カメラより所定の時間が経過してもデータを読み出せない場合には、ストレージ機器とは異なる機器(例えば本来の電子カメラ)として認識させることで、前記パーソナルコンピュータに予めインストールされているドライバなどを介して、前記電子カメラより画像データを読み出すことなどができる。
【0026】更に、前記ストレージ機器とは異なる機器としてスチルイメージクラスデバイスとして認識させると好ましい。
【0027】第3の本発明の電子カメラは、画像データを撮影日時又は記憶日時と対応づけて記憶するメモリと、前記メモリの残り記憶容量を検出する検出手段と、前記検出手段により前記残り記憶容量が所定値以下となったことが検出されたとき、撮影日時又は記憶日時に基づいて消去する画像データを決定し、決定された画像データを消去する消去手段と、を有することを特徴とする。
【0028】例えば大容量メモリに何千コマもの画像データが記憶されているような場合、撮影日時又は記憶日時が古い画像データについては、ユーザーでさえ、その存在を忘れていることが多く、かかる画像データはこれから先も利用される可能性は低いと考えられる。そこで、そのような古い画像データは自動的に消去することで、新たな画像データを記憶する容量を確保できるのである。
【0029】また、消去手段が、撮影日時又は記憶日時が最も古い画像データを消去するようにすれば、撮影日時又は記憶日時が古い画像データであっても利用されているものはあるが、利用頻度の高い画像データについては、重要な画像データであるならば、既にパーソナルコンピュータなどに読み出され、加工などが行われていると考えられるため、特に問題は生じないと考えられる。
【0030】また、メモリに蓄積された画像データの読み出し回数をカウントするカウント手段を設け、前記消去手段が、撮影日時又は記憶日時が古く、且つ前記カウント手段によりカウントされた読み出し回数が少ない画像データを消去すれば、たとえ撮影日時又は記憶日時が古くても、ユーザーがお気に入りであれば、しばしば読み出しが行われるものであるため、撮影日時又は記憶日時が古い画像データであっても読み出し回数が多いものについては消去を行わないことで、ユーザーの使い勝手を向上させ、一方、撮影日時又は記憶日時が古く且つ読み出し回数がゼロなど低い画像データは、自動的に消去することで、必要に応じて新たな画像データを記憶する容量を確保できる。
【0031】更に、前記消去手段の消去動作を禁止する禁止モードを設定できると、ユーザーが望まぬ自動消去を防止できるので便利である。
【0032】尚、撮影日時とは、撮影が行われたときを示すものであり、記憶日時とは、記憶が行われたときを示すものであり、いずれも時間、分、秒までこだわる必要はなく、単に日付であっても良い。
【0033】第4の本発明の電子カメラは、光学像を電気信号に変換し、画像データを得るイメージセンサと、少なくとも前記イメージセンサを制御することにより、撮影制御を行うためのコントローラと、少なくとも第一の領域と第二の領域を有するメモリと、を有し、前記メモリは、前記第一の領域または前記第二の領域が書き換え動作中であっても、他方の領域の読み出し動作が同時実行可能であり、撮影制御のための処理プログラムを格納するプログラムメモリ領域が前記第一の領域に配置されており、前記処理プログラムは、前記コントローラにより読み出されて実行され、撮影により得られた画像データを画像ファイルとして保存するための画像メモリ領域が前記第二の領域に配置されていることを特徴とする。
【0034】第5の本発明の電子カメラは、光学像を電気信号に変換し、画像データを得るイメージセンサと、少なくとも前記イメージセンサを制御することにより、撮影制御を行うためのコントローラと、少なくとも第一の領域と第二の領域を有するメモリと、を有し、前記メモリは、前記第一の領域または前記第二の領域が書き換え動作中であっても、他方の領域の読み出し動作が同時実行可能であり、撮影制御のための処理プログラムを格納するプログラムメモリ領域が前記第一の領域に配置されており、前記処理プログラムは、前記コントローラにより読み出されて実行され、前記電子カメラの個体差を補正するためのカメラ調整データを格納するカメラ調整データ領域が前記第二の領域に配置されていることを特徴とする。
【0035】第6の本発明の電子カメラは、光学像を電気信号に変換し、画像データを得るイメージセンサと、少なくとも第一の領域と第二の領域を有するメモリと、を有し、前記メモリは、前記第一の領域または前記第二の領域が書き換え動作中であっても、他方の領域の読み出し動作が同時実行可能であり、前記第一の領域は、書き換え可能な領域小単位を少なくとも二つ有し、前記電子カメラの個体差を補正するためのカメラ調整データを格納するカメラ調整データ領域と撮影により得られた画像データを画像ファイルとして保存するための画像メモリ領域とが異なる領域小単位に配置されていることを特徴とする。
【0036】例えば従来の電子カメラなどで、プログラムメモリ領域と画像メモリ領域とで異なる二つのメモリデバイスを用いていたために、メモリデパイスを配置する基板が大面積化することにより、カメラが大型化し、メモリデバイスの数が増加することにより消費電力が増量していたという不具合があるが、上述した構成を有する第4〜6の本発明では、カメラの小型化と低消費電力化を実現することができる。このように一つのメモリに複数のメモリ領域を設け、一方のメモリ領域が書き換え動作中であっても他のメモリ領域の読み出し動作が同時実行可能なメモリとして、例えばマルチバンク型フラッシュメモリがあるが、これに限られない。なお、メモリとしては、不揮発性メモリが好ましい。
【0037】
〔発明の詳細な説明〕以下、本発明による実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる電子カメラの内部ブロック構成を示す図である。図1において、光学系1で捕らえられた被写体像は、撮像部2にある撮像素子(不図示)に結像し、ここから電気信号として画像処理部3に出力される。画像処理部3ではカラー化処理が行われ、不図示のレリーズ釦が押下される前にプレビュー画像として液晶表示部4に表示する場合には、液晶表示用画像信号を液晶表示部4に出力する。液晶表示部4では、入力された画像信号を液晶画面(不図示)に表示する。
【0038】撮影時にレリーズ釦が押下されると、CPUなどを使用したカメラ制御部5がその操作を検知し、画像処理部3や撮像部2に対して高解像の画像の取り込みを指示する。指示を受けて画像処理部3は、高解像の画像データを取り込みSDRAMなどを使用した画像バッファ6に撮影画像を一時的に取り込み、取り込んだ撮像素子からの元画像に対してカラー化処理や階調補正等を行い、撮影済画像の縮小スケーリングを行い、液晶表示部4にポストビュー画像として表示する。更に、画像のデータサイズを圧縮するために例えばJPEGなどの画像圧縮を施して画像バッファ6上に一時格納する。
【0039】画像圧縮まで終了すると、画像処理部3はカメラ制御部5に対して終了を通知し、カメラ制御部5はその終了の通知を受けて画像処理部3を介して画像バッファ6内部の画像圧縮データを読み出し、カードインターフェイス部7を介してメモリカード8に所定のファイルフォーマットで圧縮済み画像データを記録する。あるいは、内部メモリへ画像データの記録が指示されている場合には、プログラムメモリと兼用になっている内部メモリとしてのフラッシュROM部9ヘ画像データを記録する。
【0040】電子カメラがUSBインターフェイス部10を介して、外部のパーソナルコンピュータ20に接続されている場合には、カメラ制御部5はUSBインターフェイス部10を介してパーソナルコンピュータ20とプロトコル通信を行う。この際に、パーソナルコンピュータ20からメモリカード8の画像データの読み出し/書き込みが指示されている場合や、あるいは、内蔵画像データの読み出し/書き込みが指示されている場合には、カメラ制御部5がそれぞれ適切な処理ブロックとのデータ制御を行う。CPUワークメモリ11は、例えばSRAMなどの高速アクセスが可能な読み出し/書き込み可能なメモリブロックである。
【0041】図2は、図1におけるフラッシュROM部の内部メモリマッピングを示す図である。従来、フラッシュメモリ(ここではフラッシュROM部9)は、書き込み又は消去時間が長いため、同一素子上で書き込み直後の読み出しができず、プログラム書き換えのためにも外部にRAMを用意して、そのRAM上に実行プログラムを追い出してからプログラムの書き換えを行っていた。最近、このプログラム書き換えの不都合を改善するために2バンク構成で、どちらか一方のバンクが書き込み又は消去中でも他方のバンクでは、読み出し可能なマルチバンク型フラッシュメモリが一部の製造元から上市されている。画像保存や製造工程でカメラ調整値保存のための領域をプログラムメモリと同一デバイスで確保できるのは、この技術によるものである。
【0042】ここでは、一例として4MBのマルチバンク型フラッシュメモリで説明する。この例では、先頭2MBのバンク(1)をプログラム領域として使用し、後半2MBのバンク(2)を画像メモリや製造工程でのカメラ調整データ保存に使用している。バンク(1)の先頭64KBのブロックは、カメラ制御部5のCPUが起動処理をするためのブートプログラム領域に指定されており、続いて448KBに電子カメラ全体を制御するためのプログラムが配置されている。
【0043】また、バンク(1)の後尾1536KBのブロックには、パーソナルコンピュータ20にデバイスドライバをインストールするためのパーソナルコンピュータ用スクリプトやプログラムが格納されている。すなわちこのパーソナルコンピュータ用スクリプトやプログラムが格納されている領域が、本発明にかかる電子カメラに内在する第一の記憶領域である。ここで、バンク(1)およびバンク(2)と称したものが、本発明の内部で書き換えが可能な領域大単位(第一の領域および第二の領域)であり、その中にある64KBや8KBのブロックが内部で書き換え可能な領域小単位である。
【0044】ここで、領域大単位同士は、一方が書き換え動作中であっても、他方の読み出し動作が同時実行可能である。また、領域小単位は、領域大単位内を複数の領域に分割したものであり、領域小単位同士は、一方が書き換え動作中の場合には他方の読み出し動作は同時実行不可である。
【0045】次に、バンク(2)では先頭64KBのブロックに、カメラ製造時に各カメラ個体差を補正するためのデータ(カメラ調整データ)が保存されている。かかるデータとしては、例えば、撮像部2の光学特性や感度特性に起因する補正値や、自動焦点調整のための駆動情報などがある。このカメラ調整データに続いて内蔵画像メモリ領域が配置されている。この例では、内蔵用フラッシュメモリの容量が限られているため、内蔵画像メモリは十分に領域が取れていないが、これは現段階での技術実現を検証したものであるため容量の少なさ自体は本発明の意義とは何ら関係はない。ここで重要な点は、ブートプログラム領域とカメラ制御プログラム領域が、画像メモリ領域とカメラ調整データ領域とは別のバンクに配置されていることである。すなわち、ブートプログラム領域とカメラ制御プログラム領域は、内部のカメラ制御部5のCPUが継続的に動作するために必要な領域であり、そのプログラム動作により処理される画像データの書き換えやカメラ調整データの書き換えに際してプログラムコードが読めなくなっては電子カメラの動作ができなくなる。従って、また、同様に重要な点として、カメラ調整データと画像メモリを異なるブロック(領域小単位)に配置している点もある。データの安全性を考慮すれば、この2つの領域も異なるバンクに配置するのが望ましいが、最低限ブロックが異なる領域に配置することにより、パーソナルコンピュータ20からの不用意な操作により、電子カメラにとって大切なカメラ調整データを保護することができる。
【0046】ところで、USBデバイスクラスの中でも、マウスやキーボードなどのヒューマンインターフェイスデバイスとマスストレージは早い段階から共通仕様化がなされ、現在では、他に比べて非常に多い種類のOSの中でサポートされている。又、マスストレージの中で、CD−ROM機器はソフトウェアのインストール機器として利用されるケースが多いため、自動インストール機能が他のマスストレージ機器に比べて充実している。特に、autorun機能を使用した装着後の自動起動機能は顕著である。
【0047】図3と図4は、本実施の形態にかかる電子カメラをUSBインターフェイス部10を介して、パーソナルコンピュータ20に接続した際の初期プロトコル通信例を示している図である。USBインターフェイス部10を介して電子カメラがパーソナルコンピュータ20に接続されると、ハードウェアハンドシェークを実行した後にパーソナルコンピュータ20側からGet Descriptorという命令が発行される。この命令を受けて、機器側である電子カメラは要求に対応されているDescriptorを報告する。
【0048】図3に示しているのは、電子カメラをマスストレージ機器であるCD−ROMとして報告するための初期動作である。内容の詳細は、当業者であれば理解できるものであるため省略し、ここでは重要な点のみ説明する。先ず、上段のDevice DescriptorではOffset4でこのDeviceの対応デバイスクラスはInterface Descriptorで記述することを示し、これに対応してOffset5とOffset6では所定の値を記述している。次にOffset10でこの機器製造元で固有のUSB製品IDとして、0x0750という値を記述している。製造元には各社固有のIDが割り振られており、その値はOffset8のidVendorで記述される。ここで記述される製造元の製品IDはその組み合わせで固有のものとなり、この値を利用してOS上で接続機器を特定することができる。
【0049】次に、下段のInterface Descriptorでは、DeviceDescriptorのOffset4に記載きれたbDevice Class記述の内容を受けて、対応するDevice Classを記述する。Offset5のbInterface Classにストレージクラスのクラスコードである0x08を記述し、続くOffset6のbInterface SubClassでCD−ROMで一般的に使用されているSFF8020iの命令体系を使用していることを記述する。また、Offset7のbInterface Protocolでは、USBマスストレージプロトコルとしてコントロール/バルク/割り込み(CBI)の転送機能を使用することを記述している。以降、SFF8020i命令をUSBのバルク転送パケット上に包み込んだ形態でCD−ROMとしての命令を実行する。これにより、ホスト側であるパーソナルコンピュータ20上で電子カメラがCD−ROMとして認識されるようになる。
【0050】図4では、電子カメラがCD−ROMドライブとしてパーソナルコンピュータ20に接続され、本来の電子カメラ機器制御用デバイスクラスであるStillImage(スチルイメージ)クラスのデバイスドライバを電子カメラ内部からインストールした後に、再度、パーソナルコンピュータ20に接続した際の初期接続動作を示している。本実施の形態のストレージ機器とは動作の異なる機器として動作とは、このStill Imageクラスのデバイスドライバをパーソナルコンピュータ20にインストールさせる動作のことをさす。この中で、上段では先ほどの接続時に0x0750という製品IDを使用したため、接続機器の誤認を防ぐためOffset10では製品ID0x0751を使用している。この製品IDが、本実施の形態にかかる機器特定コードである。下段のInterface Descriptorでは、Offset5のbInterface Classとしてスチルイメージクラスを記述し、そのサブクラス指定としてOffset6のblnterfacc SubClassでは画像取り込み装置であることを記述している。また、Offset7のbInterfaceProtocolでは、PMA15740で規定されている命令体系を使用することを指定している。
【0051】以上において、図3の手順によりストレージ機器であるCD−ROMドライブとして最初に接続し、その後ストレージ機器以外の動作をする機器として認識させる例を示した。従って、カメラ制御部5が、本発明の動作手段と処理手段と選択手段とを構成することとなる。
【0052】図5は、ストレージ機器であるCD−ROMドライブとしてパーソナルコンピュータ20に接続した際に、パーソナルコンピュータ20に検出させるファイルのディレクトリ内容を示す図である。ここでは、43バイトのautorun.infと、365123バイトのsetup.exeファイル、そして、2238バイトのsetup.icoファイルを検出させている。ここで、autorun.infファイルは、自動起動スクリプトであり、本来的にはパーソナルコンピュータ20のOSがCD−ROM内のファイル情報を検索した際に、この名前のスクリプトを見つけると、その記述条件に従って自動的に所定の処理を実行するものである。この機能により、パーソナルコンピュータ20が認識した際に、所定の処理をパーソナルコンピュータ20上で自動的に実行可能となる。また、この内在ファイルを検出実行させるカメラ制御部5が、本発明にかかる第一の記憶領域にパーソナルコンピュータからのアクセスを可能とする許可手段であり、かつプログラムを実行させる実行手段である。
【0053】以上の例では、内蔵のフラッシュメモリ(フラッシュROM部9)上を第一の記憶領域として説明したが、この領域はカメラ制御部5のCPUが管理できるメモリ領域であれば、内蔵メモリに限らないことは自明であり、例えば、外部のメモリカード8上に領域を設定しても何ら差し支えない。また、その際にautorun機能が指示されたCD−ROMに相当するもの(ここではフラッシュROM部9とメモリカード8)が複数個存在することになるので、電子カメラのセットアップメニューにて、いずれの記憶領域を選択するようにしても良い。不図示の操作ボタンによりかかるセットアップメニューの選択がなされた場合、それに応じて、第一の記憶領域をパーソナルコンピュータにアクセスさせるか否かを選択的に設定できるカメラ制御部5が、設定手段を構成することになる。
【0054】図6は、そのautorun.ihfファイルの内容の一例を示す図である。ここでは、[autorun]セクションにある「ICON=」記述に指定されたアイコンデータをCD−ROM(ここではフラッシュROM部9)のボリューム表示アイコンとして使用し、「Open=」に指定されたCD−ROM(ここではフラッシュROM部9)のルートディレクトリにあるSETUP.EXEファイルを実行するように記述されている。
【0055】この記述の内容に従って、パーソナルコンピュータ20のOSは、スチルイメージクラス動作に必要なデバイスドライバのインストーラであるSETUP.EXEファイルを実行することになる。
【0056】図7は、本実施の形態で使用しているマルチバンク型フラッシュメモリの同時動作可能な動作組み合わせを示す図である。図7に示す組み合わせが可能である。
【0057】図8は、本実施形態のストレージ機器状態を設定した後、ストレージ機器とは異なる動作のスチルイメージ機器のドライバをインストール可能とし、ケーブルや電源操作によるインターフェイス接続状態の検出により、元のスチルイメージ機器に戻すフローを示す図である。
【0058】図8のステップS101において、ユーザーが読み出しモードを設定すると、ステップS102で、カメラ制御部5は、パーソナルコンピュータ20へのインストールが選択されているか判断し、選択されていないと判断すればフローは終了する。一方、パーソナルコンピュータ20へのインストールが選択されていると判断すれば、カメラ制御部5は、パーソナルコンピュータ20用のプログラム領域をCD−ROMと認識させるための準備を行う。
【0059】更にステップS104で、カメラ制御部5は、電子カメラとパーソナルコンピュータ20との接続を示すコネクタ(不図示)からの信号を検知したか否かを判断し、信号を検知しなければ、ステップS105で所定時間待った後、スチルイメージクラスに設定を戻してフローを終了させる。
【0060】一方、電子カメラとパーソナルコンピュータ20との接続を示すコネクタからの信号を検知したと判断すれば、カメラ制御部5は、ステップS107でコネクタが抜かれていないことを確認し(抜かれたらステップS115でスチルイメージクラスに変更してフローを終了させる)、且つステップS108で電源がオフ操作されていないことを確認し(オフ操作されたらステップS113でスチルイメージクラスに変更し、ステップS114て電源のオフ処理を行う)、且つステップS109で所定時間が経過していないか判断し、所定時間が過ぎていれば、ステップS110で接続トランジスタのオフ処理を行い、ステップS111でスチルイメージクラスに変更し、ステップS112で接続トランジスタのオン処理を行ってフローを終了する。
【0061】ここで、ストレージ機器とは異なる機器として認識させるためのデータをパーソナルコンピュータ20に取り込ませるための接続終了を検出し、又ストレージ機器とは異なる機器として動作するように自動的に変更する手段は、ユーザ操作によるコネクタOFFと電源OFFを検出するカメラ制御部5により実現している。また、計時手段、比較手段、スイッチ手段、変更手段を兼ねるカメラ制御部5のCPU(内蔵クロック)により、CD−ROMとして接続を開始してからの時間を計時し、所定の期間以上接続が継続していたらUSB接続を認識できないOSに接続された、あるいは、自動インストール操作に失敗した、あるいは、既に完了しているにも関わらず再接続動作がなされていないかのどちらかと判断して、自動的に接続切り替え、接続トランジスタをOFF/ON動作させるようになっている。
【0062】図9は、パーソナルコンピュータ20側での動作を示すフローを示す図である。ステップS201で、パーソナルコンピュータ20は、上述の処理によってCD−ROMとして認識される電子カメラの第一の記憶領域を検索する。
【0063】更に、ステップS202で、パーソナルコンピュータ20は、電子カメラの第一の記憶領域にautorun.infファイルが存在するか否か判断し、存在しないと判断すればフローを終了し、存在すると判断すれば、ステップS203で、autorun.infファイルに指定されたインストールプログラムを実行して、スチルイメージクラスドライバをパーソナルコンピュータ20のワークメモリにインストールする。これにより、電子カメラから画像データを読み出すことが可能となる。
【0064】図10は、電子カメラの液晶画面上でパーソナルコンピュータ20へのスチルイメージ用デバイスドライバインストールモードを設定する表示例を示す図である。ユーザーが電子カメラのモードSW12(図1,13)を操作してセットアップ動作を選択することで動作モードの設定が可能になり、その中にあるPCInstallをメニュー選択キーで選択すると、サブメューが現れる(図10(a))。ここで、Executeメニューが表示されるので、これを選択することでインストールモードすなわちストレージ機器としての動作ヘの移行実行が可能になる。
【0065】また、ストレージの領域として第一の領域をパーソナルコンピュータ20にアクセスさせるかあるいは、メモリカード8などの他の領域をアクセスさせるかの設定は、同サブメニューのLocation Selメニューを選択することにより可能になる。ここで、上記のExecuteメニューを選択すると、図10(b)に示すような確認画面が現れ、モードを変更しても良いかの判断を再確認する。そして、ユーザーがOKボタンB1をクリックすることにより、図8のパーソナルコンピュータ20へのインストールを選択することになる。一方、キャンセルボタンB2のクリックにより、表示画面は図10(a)に示すものに戻る。
【0066】図11は、USBインターフェイス部10のコネクク周辺を示す図である。図11においてコネクタ10aが接続されると、Q2トランジスタがONして接続検出信号を生成する。また、Q1トランジスタのONによりD+信号がプルアップされてホスト側であるパーソナルコンピュータに接続の情報を伝える。このQ1をOFFすることで、電気的な接続解除が実現される。
【0067】図12は、本実施の形態の電子カメラにおいて、内蔵画像メモリに記録容量がなくなった際の消去画像の選定と、消去動作の手順を示すフローチャート図である。図12のステップS301で、撮影処理が行われた後、ステップS302で、カメラ制御部5は、画像データの記録が内蔵メモリに対して行われるべきか否か判断する。画像データの記録が内蔵メモリ(フラッシュROM部9)に対して行われるべきでないと判断した場合、カメラ制御部5は、ステップS303で、撮影により取得された画像データをメモリカード8に記録する。
【0068】一方、画像データの記録が内蔵メモリに対して行われるべきと判断した場合、検出手段であるカメラ制御部5は、ステップS304で、内蔵メモリ(フラッシュROM部9)の残りの記憶可能容量が所定値以上か判断し、所定値以上と判断すれば、ステップS305で、撮影により取得された画像データを内蔵メモリに記憶する。
【0069】内蔵メモリ(フラッシュROM部9)の残りの記憶可能容量が所定値未満と判断した場合、カメラ制御部5は、ステップS306で内蔵メモリに記憶された画像データの中から撮影日付(又は記憶日付、以下同じ)が最も古い画像を検索する。更に、ステップS307で、消去手段であるカメラ制御部5は、最も古い画像データが複数コマ存在するか否か判断し、単一であればこの画像データを選択して、ステップS311で消去する。
【0070】一方、最も古い撮影日付の画像データが複数コマ存在すると判断した場合、ステップS308で、カウント手段であるカメラ制御部5は、それら画像データの読み出しに応じてカウントアップされ且つ予め記憶されたカウント値を求め、ステップ309で、互いに比較する。このとき、カウント値が異なっていれば、カメラ制御部5は、ステップS311で、少ないカウント値の画像データを選択し消去する。一方、カウント値が同じであれば、カメラ制御部5は、ステップS310で、撮影日付の古い画像データを選択し、ステップS311で消去する。尚、図示していないが、ユーザーが不図示のメニューボタンを操作することで禁止モードを設定することにより、撮影日付の古い画像データの自動消去を禁止することもでき、あるいは自動消去を行う前に「消去します。OK?」というような確認メッセージを表示させ、確認ボタンを押したときだけ消去を行うようにして、ユーザーが望まぬ画像の消去を防止できる。
【0071】、図13は、本実施形態の電子カメラ外観の一例を示す斜視図である。図13において、電子カメラの上面には、モードスイッチ12と、レリーズボタン13と、電源スイッチ14とが備えられ、電子カメラの前面には、レンズ1とファインダ15Aと、ストロボ発光部16とが備えられ、電子カメラの側面には、メモリカード8(図1)の挿入口19と、パーソナルコンピュータ20に接続するためのUSBコネクタ10aの差込口(不図示)が備えられている。
【0072】図14は、電子カメラの背面図である。図14において、電子カメラの背面には、液晶表示部4(図1)の表示画面4aと、液晶表示オン/オフボタン4bと、メニュー選択キー4cと、ファインダ15Bとが備えられている。
【0073】最近リリースされている汎用のOSでは、USB接続によるストレージ機器が共通のドライバでサポートされてきているが、ストレージ機器としては電子カメラ内の画像データをドライブ上のファイルとしてしか取り扱うことができない。従って、例えばTWAINデバイスドライバを使用して電子カメラを直接パーソナルコンピュータから操作するような機能やカメラ内部の詳細なカスタム設定機能などが実現できないし、電子カメラ内のメモリカードに画像を保存しないでそのままパーソナルコンピュータに転送することもできない。これに対し、本実施の形態のごとく、ストレージ機器以外のデバイスドライバをインストールすることにより、既に撮影済みの画像データを取り扱える以上に、パーソナルコンピュータから直接上記のような付加価値を操作できるようになる。
【0074】以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、使い勝手に優れた電子カメラを提供することができる。また、第1および2の本発明によれば、パーソナルコンピュータにドライバが組み込まれていないような場合でも、電子カメラをパーソナルコンピュータに接続可能とすることができる。第3の本発明によれば、記憶容量の確保を容易に行うことができる使い勝手に優れた電子カメラを提供することができる。第4〜6の本発明によれば、カメラの小型化および低消費電力によるコスト低下を実現可能な電子カメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる電子カメラの内部ブロック構成を示す図である。
【図2】図1におけるフラッシュROM部の内部メモリマッピングを示す図である。
【図3】本実施の形態にかかる電子カメラをUSBインターフェイス部10を介して、パーソナルコンピュータ20に接続した際の初期プロトコル例(Descriptors)を示している図である。
【図4】本実施の形態にかかる電子カメラをUSBインターフェイス部10を介して、パーソナルコンピュータ20に接続した際の初期プロトコル例(Descriptor)を示している図である。
【図5】ストレージ機器であるCD−ROMデバイスとしてパーソナルコンピュータ20に接続した際に、パーソナルコンピュータ20に検出させるファイルのディレクトリ内容を示す図である。
【図6】autorun.ihfファイルの内容の一例を示す図である。
【図7】本実施の形態で使用しているマルチバンク型フラッシュメモリの同時動作可能な動作組み合わせを示す図である。
【図8】本実施の形態のストレージ機器の状態を設定した後、ストレージ機器とは異なる動作のスチルイメージ機器のドライバをインストール可能とし、ケーブルや電電操作によるインターフェイス接続状態の検出により、元のスチルイメージ機器に戻すフローを示す図である。
【図9】パーソナルコンピュータ20側での動作を示すフローを示す図である。
【図10】電子カメラの液晶画面上でパーソナルコンピュータ20へのスチルイメージ用デバイスドライバインストールモードを設定する表示例を示す図である。
【図11】USBインターフェイス部10のコネクク周辺を示す図である。
【図12】本実施の形態の電子カメラにおいて、内蔵画像メモリに記録容量がなくなった際の消去画像の選定と、消去動作の手順を示すフローチャート図である。
【図13】本実施の形態の電子カメラの外観の一例を示す斜視図である。
【図14】本実施の形態の電子カメラの背面図である。
【符号の説明】
1 光学系
2 撮像部
3 画像処理部
4 液晶表示部
5 カメラ制御部
6 画像バッファ
7 カードインタフェース部
8 メモリカード
9 フラッシュROM
10 USBインタフェース部
11 CPUワークメモリ
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学画像を電気画像信号に変換して画像データを得る電子カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】被写体からの光学画像を撮像素子により電気画像信号に変換し、該電気画像信号をフィルムに相当する外部メモリに記憶する構成のデジタルスチルカメラなどの電子カメラが普及してきている。このようなデジタルスチルカメラでは、外部メモリに記憶した電気画像信号を取り付け液晶モニタや外部TV出力で再生して見たり、あるいは、パーソナルコンピュータへ外部インターフェイスやメモリカードを介して画像データを送付しPC上の高精細モニターで一時的に閲覧することが可能になっている。
【0003】一方、近年では、パーソナルコンピュータの外部機器接続にUSBインターフェイスが使用されることが一般的になり、接続の手間が従来のインターフェイスに比べて飛躍的に向上してきている。特に、最近では周辺機器の分類毎にUSBデバイスクラス化が進み、パーソナルコンピュータ上の共通デバイスドライバの実装が始まってきているため、インターフェイス上のプロトコル共通化の動向が顕著である。しかし、共通デバイスドライバの標準化には多大な労力を必要とするためその標準実装には時間を要し、複数のOS履歴を経ながら1つずつ対応するUSBデバイスクラスが拡大しているのが実情である。
【0004】従って、デバイスドライバの共通化過渡期においては同一の機器であってもOSのバージョンの違いにより標準対応できているものと対応できていないものが出てきており、対応できていないOSに対しては、その都度、必要な機器制御用デバイスドライバをインストールしなければならず不便である。特に、デジタルスチルカメラの場合には、携帯用途がその使用形態の多くを占めているため、身近にあるパーソナルコンピュータで接続が可能であるとは限らず、色々な場所で画像をパーソナルコンピュータに取り込む必要がある場合には、必要なデバイスドライバが組み込まれた例えばノート型のパーソナルコンピュータを、デジタルスチルカメラと一緒に特ち歩くか、あるいは、必要なデバイスドライバを組み込むためのソフトウェアが記録されている記録メディアを持ち歩かなければならない。
【0005】また、近年、半導体技術の向上により比較的安価な値段で高容量の半導体メモリが入手可能になってきている。特に、フラッシュメモリの技術革新には目を見張るものがあり、数年後には数百メガバイトのデバイスが民生用機器の中に入ってくる状況にすらなっている。一方、デジタルスチルカメラの高画素化は、既にL版やA6版程度の出力に対しては十分な解像度に達してきており、さらなる高画素化の要求は少なくなってきている状況にある。
【0006】高画素化の傾向が落ち着く中で、記録媒体であるフラッシュメモリの高容量化が進むことにより、従来小容量の外部メモリカードに少数の画像を蓄積して、画像が一杯になるとその都度パーソナルコンピュータのハードディスクやCD−RWなどに画像を保存していた利用形態が、カメラ自体に画像を蓄積して画像アルバムとして用い、自分の所有する画像を相手と交換し合うなどコミュニケーションツールとして利用する形態に移行する可能性が考えられる。あるいは、画像圧縮技術の進歩によっては、何千コマという大量の画像データを内蔵メモリに十分に記録できるようになることも考えられる。このような状況においては、撮影した本人さえ忘れている画像が数多く存在するようになり、画像を1枚ずつ選択して消去している従来の手法では手間がかかるのみで、その機能が利用形態に適さないことが予想される。
【0007】更に、最近ではデジタルスチルカメラの制御用プログラムメモリは、機能拡張性や開発サイクルの短縮化に対応するためフラッシュメモリが採用されるケースが増えてきており、外部メモリカードを内蔵メモリで置き換えるような状態になった場合には、カメラ制御のプログラム用デバイス以外に同様なデバイスを内蔵することになり経済的でない。
【0008】本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。すなわち、その問題の一つは、インターフェイスのプロトコル共通化が進む中での共通デバイスドライバ化の過渡期において、カメラを携帯するだけでは必ずしもパーソナルコンピュータに接続できるとは限らないことである。その問題の二つ目は、画像記憶用のメモリ素子の高容量低価格化が進むと予想される中で、従来の画像消去確認方法では、大量の画像の中から必要な画像だけを残して不要な画像を消去することがわずらわしいということである。問題の三つ目は、画像記憶用メモリがカメラに内蔵される場合に、同様なデバイスを複数個内蔵しなくてはならないことによる不経済さと小型化ヘの障害である。
【0009】従って、本発明は、上述した課題を解決できる使い勝手に優れた電子カメラを提供することを目的とする。
【0010】具体的には、第1及び第2の本発明の目的は、パーソナルコンピュータにドライバが組み込まれていないような場合でも、電子カメラをパーソナルコンピュータに接続可能とすることにある。
【0011】また、第3の本発明の目的は、メモリが大容量化した場合でも撮影しやすい使い勝手に優れた電子カメラの提供にある。
【0012】更に第4〜6の本発明の目的は、ボディの小型化及び低消費電力によるコスト低下を実現可能な電子カメラを提供することにある。
【0013】第1の本発明の電子カメラは、外部のパーソナルコンピュータと接続可能なインターフェイスを有する電子カメラにおいて、前記パーソナルコンピュータのアクセスに応じて提供されるプログラムが格納された第一の格納領域と、前記パーソナルコンピュータに接続されたとき、前記パーソナルコンピュータにストレージ機器として認識させることによって、前記第一の格納領域に自動的にアクセスさせる動作手段と、を有し、前記パーソナルコンピュータは、前記アクセスを介して前記第一の格納領域に格納された前記プログラムを提供され且つ実行することで、前記電子カメラを前記ストレージ機器とは異なる機器として認識するようになっていることを特徴とする。
【0014】この構成により、前記パーソナルコンピュータに前記電子カメラを接続するだけで、前記パーソナルコンピュータに、前記電子カメラをCD−ROMドライブのごときデータを記録/再生可能な機器すなわちストレージ機器として認識させ、それにより前記第一の記憶領域からプログラムを読み出すことができ、且つ読み出されたデバイスドライバのごときプログラムに基づいて、前記電子カメラを前記ストレージ機器と異なる機器(例えば本来の電子カメラ)として認識させ、それにより画像データの読み込み(例えば、撮像)などの動作を自動的に行わせることができる。
【0015】第2の本発明の電子カメラは、外部のパーソナルコンピュータと接続可能なインターフェイスを有する電子カメラにおいて、前記パーソナルコンピュータに接続された際に、前記パーソナルコンピュータが認識できる少なくとも1つ以上のストレージ機器として動作する動作手段であって、前記パーソナルコンピュータが認識できるストレージ機器のうち、少なくとも1つのものは、該パーソナルコンピュータが認識した際に、所定の処理をパーソナルコンピュータ上で自動的に実行可能な機能を有するストレージ機器として動作するようになっている動作手段と、該ストレージ機器のデータ領域として、前記電子カメラに内在する第一の記憶領域に該パーソナルコンピュータからのアクセスを可能とする許可手段と、前記パーソナルコンピュータが、前記第一の記憶領域にアクセスしたときに、そこに格納されているデータを前記パーソナルコンピュータに取得させ、前記データに基づいて前記ストレージ機器とは動作の異なる機器として認識させる処理手段と、を有することを特徴とする。
【0016】この構成により、前記パーソナルコンピュータに接続された際に、前記パーソナルコンピュータが認識できる少なくとも1つ以上のストレージ機器として動作する動作手段であって、前記パーソナルコンピュータが認識できるストレージ機器のうち、少なくとも1つのものは、該パーソナルコンピュータが認識した際に、所定の処理をパーソナルコンピュータ上で自動的に実行可能な機能を有するストレージ機器として動作するようになっている動作手段と、該ストレージ機器のデータ領域として、前記電子カメラに内在する第一の記憶領域に該パーソナルコンピュータからのアクセスを可能とする許可手段と、前記パーソナルコンピュータが、前記第一の記憶領域にアクセスしたときに、そこに格納されているデータを前記パーソナルコンピュータに取得させ、前記データに基づいて前記ストレージ機器とは動作の異なる機器として認識させる処理手段と、を有するので、前記パーソナルコンピュータに前記電子カメラを接続するだけで、前記パーソナルコンピュータに、前記電子カメラをCD−ROMドライブのごときデータを記録/再生可能な機器すなわちストレージ機器として認識させ、それにより前記第一の記憶領域からプログラムを読み出すことができ、且つ読み出されたデバイスドライバのごときプログラムに基づいて、前記電子カメラを前記ストレージ機器と異なる機器(例えば本来の電子カメラ)として認識させ、それにより画像データの読み込み(例えば、撮像)などの動作を自動的に行わせることができる。
【0017】更に、前記処理手段は、前記パーソナルコンピュータが、前記第一の記憶領域にアクセスしたときに、前記記憶領域に格納されているプログラムを前記パーソナルコンピュータで実行させるための実行手段を有し、前記プログラムの実行に基づいて前記ストレージ機器とは動作の異なる機器として動作させると、自動的に画像データの読み出しなどが行えるので便利である。
【0018】又、前記処理手段は、前記電子カメラを前記ストレージ機器としてCD−ROMドライブとして前記パーソナルコンピュータに認識させると、多くのパーソナルコンピュータの設定を変えることなく、上述の動作を行わせることができる。
【0019】更に、前記第一の記憶領域が内蔵メモリであると好ましい。
【0020】又、前記第一の記憶領域が前記電子カメラに装着された複数のメモリカードのひとつであると好ましい。
【0021】更に、前記第一の記憶領域が不揮発性メモリ媒体であると好ましい。
【0022】又、前記パーソナルコンピュータが認識できるストレージ機器のうち、該パーソナルコンピュータがストレージ機器を認識した際に所定の処理を前記パーソナルコンピュータ上で自動的に実行可能な機能を有するストレージ機器として動作し、該ストレージ機器のデータ領域として前記電子カメラに内在する前記第一の記憶領域を該パーソナルコンピュータにアクセスさせるか否かを選択的に設定できる設定手段を有すると、前記パーソナルコンピュータと前記電子カメラとを接続しても自動的に画像データを読み出さないなど、ユーザーの好みに応じた選択が可能となる。尚、所定の処理とは、例えばデバイスドライバのインストール処理などをいうが、これに限られない。
【0023】更に、前記パーソナルコンピュータに接続した時に、前記パーソナルコンピュータが認識する際、ストレージ機器と認識させる際の機器特定コードと、前記処理手段によって前記ストレージ機器とは異なる機器として認識させる際の機器特定コードとが異なると好ましい。
【0024】又、前記パーソナルコンピュータに接続した時に、前記パーソナルコンピュータが認識する際、ストレージ機器と認識させるか、前記処理手段によって前記ストレージ機器とは異なる機器として認識させるかを選択する選択手段を有すると、前記パーソナルコンピュータと前記電子カメラとを接続しても自動的に画像データを読み出さないなど、ユーザーの好みに応じた選択が可能となる。更に、ストレージ機器として前記パーソナルコンピュータに認識させ、前記ストレージ機器とは異なる機器として認識させるためのデータを、前記パーソナルコンピュータに取り込ませるための接続終了を検出する手段と、前記ストレージ機器とは異なる機器として動作するように自動的に変更する手段と、を有し、再接続の際には、前記ストレージ機器とは異なる機器として動作するようにすると、再接続の際に、前記パーソナルコンピュータと前記電子カメラとを接続することで自動的に画像データを読み出すようにできるため便利である。尚、再接続の際に、前記パーソナルコンピュータと前記電子カメラとを接続しても自動的に画像データを読み出さないようにすることもできる。
【0025】又、前記インタフェースの接続状態を切断したり接続したりするためのスイッチ手段と、ストレージ機器として前記パーソナルコンピュータに認識させ、前記ストレージ機器とは異なる機器として認識させるためのデータを取り込ませるための接続時間を計測する計時手段と、該接続時間を所定の時間と比較する比較手段と、前記ストレージ機器とは異なる機器として動作するように自動的に変更する変更手段と、を有し、前記比較手段の比較によって、所定の時間を経過しても接続が続いていることを検出したと判断した場合には、前記変更手段が、自動的に接続を切断し、前記ストレージ機器とは異なる機器として動作するように変更した後に、前記スイッチ手段は再接続を行うようになっていれば、何らかのトラブルが発生し、前記パーソナルコンピュータに、前記電子カメラより所定の時間が経過してもデータを読み出せない場合には、ストレージ機器とは異なる機器(例えば本来の電子カメラ)として認識させることで、前記パーソナルコンピュータに予めインストールされているドライバなどを介して、前記電子カメラより画像データを読み出すことなどができる。
【0026】更に、前記ストレージ機器とは異なる機器としてスチルイメージクラスデバイスとして認識させると好ましい。
【0027】第3の本発明の電子カメラは、画像データを撮影日時又は記憶日時と対応づけて記憶するメモリと、前記メモリの残り記憶容量を検出する検出手段と、前記検出手段により前記残り記憶容量が所定値以下となったことが検出されたとき、撮影日時又は記憶日時に基づいて消去する画像データを決定し、決定された画像データを消去する消去手段と、を有することを特徴とする。
【0028】例えば大容量メモリに何千コマもの画像データが記憶されているような場合、撮影日時又は記憶日時が古い画像データについては、ユーザーでさえ、その存在を忘れていることが多く、かかる画像データはこれから先も利用される可能性は低いと考えられる。そこで、そのような古い画像データは自動的に消去することで、新たな画像データを記憶する容量を確保できるのである。
【0029】また、消去手段が、撮影日時又は記憶日時が最も古い画像データを消去するようにすれば、撮影日時又は記憶日時が古い画像データであっても利用されているものはあるが、利用頻度の高い画像データについては、重要な画像データであるならば、既にパーソナルコンピュータなどに読み出され、加工などが行われていると考えられるため、特に問題は生じないと考えられる。
【0030】また、メモリに蓄積された画像データの読み出し回数をカウントするカウント手段を設け、前記消去手段が、撮影日時又は記憶日時が古く、且つ前記カウント手段によりカウントされた読み出し回数が少ない画像データを消去すれば、たとえ撮影日時又は記憶日時が古くても、ユーザーがお気に入りであれば、しばしば読み出しが行われるものであるため、撮影日時又は記憶日時が古い画像データであっても読み出し回数が多いものについては消去を行わないことで、ユーザーの使い勝手を向上させ、一方、撮影日時又は記憶日時が古く且つ読み出し回数がゼロなど低い画像データは、自動的に消去することで、必要に応じて新たな画像データを記憶する容量を確保できる。
【0031】更に、前記消去手段の消去動作を禁止する禁止モードを設定できると、ユーザーが望まぬ自動消去を防止できるので便利である。
【0032】尚、撮影日時とは、撮影が行われたときを示すものであり、記憶日時とは、記憶が行われたときを示すものであり、いずれも時間、分、秒までこだわる必要はなく、単に日付であっても良い。
【0033】第4の本発明の電子カメラは、光学像を電気信号に変換し、画像データを得るイメージセンサと、少なくとも前記イメージセンサを制御することにより、撮影制御を行うためのコントローラと、少なくとも第一の領域と第二の領域を有するメモリと、を有し、前記メモリは、前記第一の領域または前記第二の領域が書き換え動作中であっても、他方の領域の読み出し動作が同時実行可能であり、撮影制御のための処理プログラムを格納するプログラムメモリ領域が前記第一の領域に配置されており、前記処理プログラムは、前記コントローラにより読み出されて実行され、撮影により得られた画像データを画像ファイルとして保存するための画像メモリ領域が前記第二の領域に配置されていることを特徴とする。
【0034】第5の本発明の電子カメラは、光学像を電気信号に変換し、画像データを得るイメージセンサと、少なくとも前記イメージセンサを制御することにより、撮影制御を行うためのコントローラと、少なくとも第一の領域と第二の領域を有するメモリと、を有し、前記メモリは、前記第一の領域または前記第二の領域が書き換え動作中であっても、他方の領域の読み出し動作が同時実行可能であり、撮影制御のための処理プログラムを格納するプログラムメモリ領域が前記第一の領域に配置されており、前記処理プログラムは、前記コントローラにより読み出されて実行され、前記電子カメラの個体差を補正するためのカメラ調整データを格納するカメラ調整データ領域が前記第二の領域に配置されていることを特徴とする。
【0035】第6の本発明の電子カメラは、光学像を電気信号に変換し、画像データを得るイメージセンサと、少なくとも第一の領域と第二の領域を有するメモリと、を有し、前記メモリは、前記第一の領域または前記第二の領域が書き換え動作中であっても、他方の領域の読み出し動作が同時実行可能であり、前記第一の領域は、書き換え可能な領域小単位を少なくとも二つ有し、前記電子カメラの個体差を補正するためのカメラ調整データを格納するカメラ調整データ領域と撮影により得られた画像データを画像ファイルとして保存するための画像メモリ領域とが異なる領域小単位に配置されていることを特徴とする。
【0036】例えば従来の電子カメラなどで、プログラムメモリ領域と画像メモリ領域とで異なる二つのメモリデバイスを用いていたために、メモリデパイスを配置する基板が大面積化することにより、カメラが大型化し、メモリデバイスの数が増加することにより消費電力が増量していたという不具合があるが、上述した構成を有する第4〜6の本発明では、カメラの小型化と低消費電力化を実現することができる。このように一つのメモリに複数のメモリ領域を設け、一方のメモリ領域が書き換え動作中であっても他のメモリ領域の読み出し動作が同時実行可能なメモリとして、例えばマルチバンク型フラッシュメモリがあるが、これに限られない。なお、メモリとしては、不揮発性メモリが好ましい。
【0037】
〔発明の詳細な説明〕以下、本発明による実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる電子カメラの内部ブロック構成を示す図である。図1において、光学系1で捕らえられた被写体像は、撮像部2にある撮像素子(不図示)に結像し、ここから電気信号として画像処理部3に出力される。画像処理部3ではカラー化処理が行われ、不図示のレリーズ釦が押下される前にプレビュー画像として液晶表示部4に表示する場合には、液晶表示用画像信号を液晶表示部4に出力する。液晶表示部4では、入力された画像信号を液晶画面(不図示)に表示する。
【0038】撮影時にレリーズ釦が押下されると、CPUなどを使用したカメラ制御部5がその操作を検知し、画像処理部3や撮像部2に対して高解像の画像の取り込みを指示する。指示を受けて画像処理部3は、高解像の画像データを取り込みSDRAMなどを使用した画像バッファ6に撮影画像を一時的に取り込み、取り込んだ撮像素子からの元画像に対してカラー化処理や階調補正等を行い、撮影済画像の縮小スケーリングを行い、液晶表示部4にポストビュー画像として表示する。更に、画像のデータサイズを圧縮するために例えばJPEGなどの画像圧縮を施して画像バッファ6上に一時格納する。
【0039】画像圧縮まで終了すると、画像処理部3はカメラ制御部5に対して終了を通知し、カメラ制御部5はその終了の通知を受けて画像処理部3を介して画像バッファ6内部の画像圧縮データを読み出し、カードインターフェイス部7を介してメモリカード8に所定のファイルフォーマットで圧縮済み画像データを記録する。あるいは、内部メモリへ画像データの記録が指示されている場合には、プログラムメモリと兼用になっている内部メモリとしてのフラッシュROM部9ヘ画像データを記録する。
【0040】電子カメラがUSBインターフェイス部10を介して、外部のパーソナルコンピュータ20に接続されている場合には、カメラ制御部5はUSBインターフェイス部10を介してパーソナルコンピュータ20とプロトコル通信を行う。この際に、パーソナルコンピュータ20からメモリカード8の画像データの読み出し/書き込みが指示されている場合や、あるいは、内蔵画像データの読み出し/書き込みが指示されている場合には、カメラ制御部5がそれぞれ適切な処理ブロックとのデータ制御を行う。CPUワークメモリ11は、例えばSRAMなどの高速アクセスが可能な読み出し/書き込み可能なメモリブロックである。
【0041】図2は、図1におけるフラッシュROM部の内部メモリマッピングを示す図である。従来、フラッシュメモリ(ここではフラッシュROM部9)は、書き込み又は消去時間が長いため、同一素子上で書き込み直後の読み出しができず、プログラム書き換えのためにも外部にRAMを用意して、そのRAM上に実行プログラムを追い出してからプログラムの書き換えを行っていた。最近、このプログラム書き換えの不都合を改善するために2バンク構成で、どちらか一方のバンクが書き込み又は消去中でも他方のバンクでは、読み出し可能なマルチバンク型フラッシュメモリが一部の製造元から上市されている。画像保存や製造工程でカメラ調整値保存のための領域をプログラムメモリと同一デバイスで確保できるのは、この技術によるものである。
【0042】ここでは、一例として4MBのマルチバンク型フラッシュメモリで説明する。この例では、先頭2MBのバンク(1)をプログラム領域として使用し、後半2MBのバンク(2)を画像メモリや製造工程でのカメラ調整データ保存に使用している。バンク(1)の先頭64KBのブロックは、カメラ制御部5のCPUが起動処理をするためのブートプログラム領域に指定されており、続いて448KBに電子カメラ全体を制御するためのプログラムが配置されている。
【0043】また、バンク(1)の後尾1536KBのブロックには、パーソナルコンピュータ20にデバイスドライバをインストールするためのパーソナルコンピュータ用スクリプトやプログラムが格納されている。すなわちこのパーソナルコンピュータ用スクリプトやプログラムが格納されている領域が、本発明にかかる電子カメラに内在する第一の記憶領域である。ここで、バンク(1)およびバンク(2)と称したものが、本発明の内部で書き換えが可能な領域大単位(第一の領域および第二の領域)であり、その中にある64KBや8KBのブロックが内部で書き換え可能な領域小単位である。
【0044】ここで、領域大単位同士は、一方が書き換え動作中であっても、他方の読み出し動作が同時実行可能である。また、領域小単位は、領域大単位内を複数の領域に分割したものであり、領域小単位同士は、一方が書き換え動作中の場合には他方の読み出し動作は同時実行不可である。
【0045】次に、バンク(2)では先頭64KBのブロックに、カメラ製造時に各カメラ個体差を補正するためのデータ(カメラ調整データ)が保存されている。かかるデータとしては、例えば、撮像部2の光学特性や感度特性に起因する補正値や、自動焦点調整のための駆動情報などがある。このカメラ調整データに続いて内蔵画像メモリ領域が配置されている。この例では、内蔵用フラッシュメモリの容量が限られているため、内蔵画像メモリは十分に領域が取れていないが、これは現段階での技術実現を検証したものであるため容量の少なさ自体は本発明の意義とは何ら関係はない。ここで重要な点は、ブートプログラム領域とカメラ制御プログラム領域が、画像メモリ領域とカメラ調整データ領域とは別のバンクに配置されていることである。すなわち、ブートプログラム領域とカメラ制御プログラム領域は、内部のカメラ制御部5のCPUが継続的に動作するために必要な領域であり、そのプログラム動作により処理される画像データの書き換えやカメラ調整データの書き換えに際してプログラムコードが読めなくなっては電子カメラの動作ができなくなる。従って、また、同様に重要な点として、カメラ調整データと画像メモリを異なるブロック(領域小単位)に配置している点もある。データの安全性を考慮すれば、この2つの領域も異なるバンクに配置するのが望ましいが、最低限ブロックが異なる領域に配置することにより、パーソナルコンピュータ20からの不用意な操作により、電子カメラにとって大切なカメラ調整データを保護することができる。
【0046】ところで、USBデバイスクラスの中でも、マウスやキーボードなどのヒューマンインターフェイスデバイスとマスストレージは早い段階から共通仕様化がなされ、現在では、他に比べて非常に多い種類のOSの中でサポートされている。又、マスストレージの中で、CD−ROM機器はソフトウェアのインストール機器として利用されるケースが多いため、自動インストール機能が他のマスストレージ機器に比べて充実している。特に、autorun機能を使用した装着後の自動起動機能は顕著である。
【0047】図3と図4は、本実施の形態にかかる電子カメラをUSBインターフェイス部10を介して、パーソナルコンピュータ20に接続した際の初期プロトコル通信例を示している図である。USBインターフェイス部10を介して電子カメラがパーソナルコンピュータ20に接続されると、ハードウェアハンドシェークを実行した後にパーソナルコンピュータ20側からGet Descriptorという命令が発行される。この命令を受けて、機器側である電子カメラは要求に対応されているDescriptorを報告する。
【0048】図3に示しているのは、電子カメラをマスストレージ機器であるCD−ROMとして報告するための初期動作である。内容の詳細は、当業者であれば理解できるものであるため省略し、ここでは重要な点のみ説明する。先ず、上段のDevice DescriptorではOffset4でこのDeviceの対応デバイスクラスはInterface Descriptorで記述することを示し、これに対応してOffset5とOffset6では所定の値を記述している。次にOffset10でこの機器製造元で固有のUSB製品IDとして、0x0750という値を記述している。製造元には各社固有のIDが割り振られており、その値はOffset8のidVendorで記述される。ここで記述される製造元の製品IDはその組み合わせで固有のものとなり、この値を利用してOS上で接続機器を特定することができる。
【0049】次に、下段のInterface Descriptorでは、DeviceDescriptorのOffset4に記載きれたbDevice Class記述の内容を受けて、対応するDevice Classを記述する。Offset5のbInterface Classにストレージクラスのクラスコードである0x08を記述し、続くOffset6のbInterface SubClassでCD−ROMで一般的に使用されているSFF8020iの命令体系を使用していることを記述する。また、Offset7のbInterface Protocolでは、USBマスストレージプロトコルとしてコントロール/バルク/割り込み(CBI)の転送機能を使用することを記述している。以降、SFF8020i命令をUSBのバルク転送パケット上に包み込んだ形態でCD−ROMとしての命令を実行する。これにより、ホスト側であるパーソナルコンピュータ20上で電子カメラがCD−ROMとして認識されるようになる。
【0050】図4では、電子カメラがCD−ROMドライブとしてパーソナルコンピュータ20に接続され、本来の電子カメラ機器制御用デバイスクラスであるStillImage(スチルイメージ)クラスのデバイスドライバを電子カメラ内部からインストールした後に、再度、パーソナルコンピュータ20に接続した際の初期接続動作を示している。本実施の形態のストレージ機器とは動作の異なる機器として動作とは、このStill Imageクラスのデバイスドライバをパーソナルコンピュータ20にインストールさせる動作のことをさす。この中で、上段では先ほどの接続時に0x0750という製品IDを使用したため、接続機器の誤認を防ぐためOffset10では製品ID0x0751を使用している。この製品IDが、本実施の形態にかかる機器特定コードである。下段のInterface Descriptorでは、Offset5のbInterface Classとしてスチルイメージクラスを記述し、そのサブクラス指定としてOffset6のblnterfacc SubClassでは画像取り込み装置であることを記述している。また、Offset7のbInterfaceProtocolでは、PMA15740で規定されている命令体系を使用することを指定している。
【0051】以上において、図3の手順によりストレージ機器であるCD−ROMドライブとして最初に接続し、その後ストレージ機器以外の動作をする機器として認識させる例を示した。従って、カメラ制御部5が、本発明の動作手段と処理手段と選択手段とを構成することとなる。
【0052】図5は、ストレージ機器であるCD−ROMドライブとしてパーソナルコンピュータ20に接続した際に、パーソナルコンピュータ20に検出させるファイルのディレクトリ内容を示す図である。ここでは、43バイトのautorun.infと、365123バイトのsetup.exeファイル、そして、2238バイトのsetup.icoファイルを検出させている。ここで、autorun.infファイルは、自動起動スクリプトであり、本来的にはパーソナルコンピュータ20のOSがCD−ROM内のファイル情報を検索した際に、この名前のスクリプトを見つけると、その記述条件に従って自動的に所定の処理を実行するものである。この機能により、パーソナルコンピュータ20が認識した際に、所定の処理をパーソナルコンピュータ20上で自動的に実行可能となる。また、この内在ファイルを検出実行させるカメラ制御部5が、本発明にかかる第一の記憶領域にパーソナルコンピュータからのアクセスを可能とする許可手段であり、かつプログラムを実行させる実行手段である。
【0053】以上の例では、内蔵のフラッシュメモリ(フラッシュROM部9)上を第一の記憶領域として説明したが、この領域はカメラ制御部5のCPUが管理できるメモリ領域であれば、内蔵メモリに限らないことは自明であり、例えば、外部のメモリカード8上に領域を設定しても何ら差し支えない。また、その際にautorun機能が指示されたCD−ROMに相当するもの(ここではフラッシュROM部9とメモリカード8)が複数個存在することになるので、電子カメラのセットアップメニューにて、いずれの記憶領域を選択するようにしても良い。不図示の操作ボタンによりかかるセットアップメニューの選択がなされた場合、それに応じて、第一の記憶領域をパーソナルコンピュータにアクセスさせるか否かを選択的に設定できるカメラ制御部5が、設定手段を構成することになる。
【0054】図6は、そのautorun.ihfファイルの内容の一例を示す図である。ここでは、[autorun]セクションにある「ICON=」記述に指定されたアイコンデータをCD−ROM(ここではフラッシュROM部9)のボリューム表示アイコンとして使用し、「Open=」に指定されたCD−ROM(ここではフラッシュROM部9)のルートディレクトリにあるSETUP.EXEファイルを実行するように記述されている。
【0055】この記述の内容に従って、パーソナルコンピュータ20のOSは、スチルイメージクラス動作に必要なデバイスドライバのインストーラであるSETUP.EXEファイルを実行することになる。
【0056】図7は、本実施の形態で使用しているマルチバンク型フラッシュメモリの同時動作可能な動作組み合わせを示す図である。図7に示す組み合わせが可能である。
【0057】図8は、本実施形態のストレージ機器状態を設定した後、ストレージ機器とは異なる動作のスチルイメージ機器のドライバをインストール可能とし、ケーブルや電源操作によるインターフェイス接続状態の検出により、元のスチルイメージ機器に戻すフローを示す図である。
【0058】図8のステップS101において、ユーザーが読み出しモードを設定すると、ステップS102で、カメラ制御部5は、パーソナルコンピュータ20へのインストールが選択されているか判断し、選択されていないと判断すればフローは終了する。一方、パーソナルコンピュータ20へのインストールが選択されていると判断すれば、カメラ制御部5は、パーソナルコンピュータ20用のプログラム領域をCD−ROMと認識させるための準備を行う。
【0059】更にステップS104で、カメラ制御部5は、電子カメラとパーソナルコンピュータ20との接続を示すコネクタ(不図示)からの信号を検知したか否かを判断し、信号を検知しなければ、ステップS105で所定時間待った後、スチルイメージクラスに設定を戻してフローを終了させる。
【0060】一方、電子カメラとパーソナルコンピュータ20との接続を示すコネクタからの信号を検知したと判断すれば、カメラ制御部5は、ステップS107でコネクタが抜かれていないことを確認し(抜かれたらステップS115でスチルイメージクラスに変更してフローを終了させる)、且つステップS108で電源がオフ操作されていないことを確認し(オフ操作されたらステップS113でスチルイメージクラスに変更し、ステップS114て電源のオフ処理を行う)、且つステップS109で所定時間が経過していないか判断し、所定時間が過ぎていれば、ステップS110で接続トランジスタのオフ処理を行い、ステップS111でスチルイメージクラスに変更し、ステップS112で接続トランジスタのオン処理を行ってフローを終了する。
【0061】ここで、ストレージ機器とは異なる機器として認識させるためのデータをパーソナルコンピュータ20に取り込ませるための接続終了を検出し、又ストレージ機器とは異なる機器として動作するように自動的に変更する手段は、ユーザ操作によるコネクタOFFと電源OFFを検出するカメラ制御部5により実現している。また、計時手段、比較手段、スイッチ手段、変更手段を兼ねるカメラ制御部5のCPU(内蔵クロック)により、CD−ROMとして接続を開始してからの時間を計時し、所定の期間以上接続が継続していたらUSB接続を認識できないOSに接続された、あるいは、自動インストール操作に失敗した、あるいは、既に完了しているにも関わらず再接続動作がなされていないかのどちらかと判断して、自動的に接続切り替え、接続トランジスタをOFF/ON動作させるようになっている。
【0062】図9は、パーソナルコンピュータ20側での動作を示すフローを示す図である。ステップS201で、パーソナルコンピュータ20は、上述の処理によってCD−ROMとして認識される電子カメラの第一の記憶領域を検索する。
【0063】更に、ステップS202で、パーソナルコンピュータ20は、電子カメラの第一の記憶領域にautorun.infファイルが存在するか否か判断し、存在しないと判断すればフローを終了し、存在すると判断すれば、ステップS203で、autorun.infファイルに指定されたインストールプログラムを実行して、スチルイメージクラスドライバをパーソナルコンピュータ20のワークメモリにインストールする。これにより、電子カメラから画像データを読み出すことが可能となる。
【0064】図10は、電子カメラの液晶画面上でパーソナルコンピュータ20へのスチルイメージ用デバイスドライバインストールモードを設定する表示例を示す図である。ユーザーが電子カメラのモードSW12(図1,13)を操作してセットアップ動作を選択することで動作モードの設定が可能になり、その中にあるPCInstallをメニュー選択キーで選択すると、サブメューが現れる(図10(a))。ここで、Executeメニューが表示されるので、これを選択することでインストールモードすなわちストレージ機器としての動作ヘの移行実行が可能になる。
【0065】また、ストレージの領域として第一の領域をパーソナルコンピュータ20にアクセスさせるかあるいは、メモリカード8などの他の領域をアクセスさせるかの設定は、同サブメニューのLocation Selメニューを選択することにより可能になる。ここで、上記のExecuteメニューを選択すると、図10(b)に示すような確認画面が現れ、モードを変更しても良いかの判断を再確認する。そして、ユーザーがOKボタンB1をクリックすることにより、図8のパーソナルコンピュータ20へのインストールを選択することになる。一方、キャンセルボタンB2のクリックにより、表示画面は図10(a)に示すものに戻る。
【0066】図11は、USBインターフェイス部10のコネクク周辺を示す図である。図11においてコネクタ10aが接続されると、Q2トランジスタがONして接続検出信号を生成する。また、Q1トランジスタのONによりD+信号がプルアップされてホスト側であるパーソナルコンピュータに接続の情報を伝える。このQ1をOFFすることで、電気的な接続解除が実現される。
【0067】図12は、本実施の形態の電子カメラにおいて、内蔵画像メモリに記録容量がなくなった際の消去画像の選定と、消去動作の手順を示すフローチャート図である。図12のステップS301で、撮影処理が行われた後、ステップS302で、カメラ制御部5は、画像データの記録が内蔵メモリに対して行われるべきか否か判断する。画像データの記録が内蔵メモリ(フラッシュROM部9)に対して行われるべきでないと判断した場合、カメラ制御部5は、ステップS303で、撮影により取得された画像データをメモリカード8に記録する。
【0068】一方、画像データの記録が内蔵メモリに対して行われるべきと判断した場合、検出手段であるカメラ制御部5は、ステップS304で、内蔵メモリ(フラッシュROM部9)の残りの記憶可能容量が所定値以上か判断し、所定値以上と判断すれば、ステップS305で、撮影により取得された画像データを内蔵メモリに記憶する。
【0069】内蔵メモリ(フラッシュROM部9)の残りの記憶可能容量が所定値未満と判断した場合、カメラ制御部5は、ステップS306で内蔵メモリに記憶された画像データの中から撮影日付(又は記憶日付、以下同じ)が最も古い画像を検索する。更に、ステップS307で、消去手段であるカメラ制御部5は、最も古い画像データが複数コマ存在するか否か判断し、単一であればこの画像データを選択して、ステップS311で消去する。
【0070】一方、最も古い撮影日付の画像データが複数コマ存在すると判断した場合、ステップS308で、カウント手段であるカメラ制御部5は、それら画像データの読み出しに応じてカウントアップされ且つ予め記憶されたカウント値を求め、ステップ309で、互いに比較する。このとき、カウント値が異なっていれば、カメラ制御部5は、ステップS311で、少ないカウント値の画像データを選択し消去する。一方、カウント値が同じであれば、カメラ制御部5は、ステップS310で、撮影日付の古い画像データを選択し、ステップS311で消去する。尚、図示していないが、ユーザーが不図示のメニューボタンを操作することで禁止モードを設定することにより、撮影日付の古い画像データの自動消去を禁止することもでき、あるいは自動消去を行う前に「消去します。OK?」というような確認メッセージを表示させ、確認ボタンを押したときだけ消去を行うようにして、ユーザーが望まぬ画像の消去を防止できる。
【0071】、図13は、本実施形態の電子カメラ外観の一例を示す斜視図である。図13において、電子カメラの上面には、モードスイッチ12と、レリーズボタン13と、電源スイッチ14とが備えられ、電子カメラの前面には、レンズ1とファインダ15Aと、ストロボ発光部16とが備えられ、電子カメラの側面には、メモリカード8(図1)の挿入口19と、パーソナルコンピュータ20に接続するためのUSBコネクタ10aの差込口(不図示)が備えられている。
【0072】図14は、電子カメラの背面図である。図14において、電子カメラの背面には、液晶表示部4(図1)の表示画面4aと、液晶表示オン/オフボタン4bと、メニュー選択キー4cと、ファインダ15Bとが備えられている。
【0073】最近リリースされている汎用のOSでは、USB接続によるストレージ機器が共通のドライバでサポートされてきているが、ストレージ機器としては電子カメラ内の画像データをドライブ上のファイルとしてしか取り扱うことができない。従って、例えばTWAINデバイスドライバを使用して電子カメラを直接パーソナルコンピュータから操作するような機能やカメラ内部の詳細なカスタム設定機能などが実現できないし、電子カメラ内のメモリカードに画像を保存しないでそのままパーソナルコンピュータに転送することもできない。これに対し、本実施の形態のごとく、ストレージ機器以外のデバイスドライバをインストールすることにより、既に撮影済みの画像データを取り扱える以上に、パーソナルコンピュータから直接上記のような付加価値を操作できるようになる。
【0074】以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、使い勝手に優れた電子カメラを提供することができる。また、第1および2の本発明によれば、パーソナルコンピュータにドライバが組み込まれていないような場合でも、電子カメラをパーソナルコンピュータに接続可能とすることができる。第3の本発明によれば、記憶容量の確保を容易に行うことができる使い勝手に優れた電子カメラを提供することができる。第4〜6の本発明によれば、カメラの小型化および低消費電力によるコスト低下を実現可能な電子カメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる電子カメラの内部ブロック構成を示す図である。
【図2】図1におけるフラッシュROM部の内部メモリマッピングを示す図である。
【図3】本実施の形態にかかる電子カメラをUSBインターフェイス部10を介して、パーソナルコンピュータ20に接続した際の初期プロトコル例(Descriptors)を示している図である。
【図4】本実施の形態にかかる電子カメラをUSBインターフェイス部10を介して、パーソナルコンピュータ20に接続した際の初期プロトコル例(Descriptor)を示している図である。
【図5】ストレージ機器であるCD−ROMデバイスとしてパーソナルコンピュータ20に接続した際に、パーソナルコンピュータ20に検出させるファイルのディレクトリ内容を示す図である。
【図6】autorun.ihfファイルの内容の一例を示す図である。
【図7】本実施の形態で使用しているマルチバンク型フラッシュメモリの同時動作可能な動作組み合わせを示す図である。
【図8】本実施の形態のストレージ機器の状態を設定した後、ストレージ機器とは異なる動作のスチルイメージ機器のドライバをインストール可能とし、ケーブルや電電操作によるインターフェイス接続状態の検出により、元のスチルイメージ機器に戻すフローを示す図である。
【図9】パーソナルコンピュータ20側での動作を示すフローを示す図である。
【図10】電子カメラの液晶画面上でパーソナルコンピュータ20へのスチルイメージ用デバイスドライバインストールモードを設定する表示例を示す図である。
【図11】USBインターフェイス部10のコネクク周辺を示す図である。
【図12】本実施の形態の電子カメラにおいて、内蔵画像メモリに記録容量がなくなった際の消去画像の選定と、消去動作の手順を示すフローチャート図である。
【図13】本実施の形態の電子カメラの外観の一例を示す斜視図である。
【図14】本実施の形態の電子カメラの背面図である。
【符号の説明】
1 光学系
2 撮像部
3 画像処理部
4 液晶表示部
5 カメラ制御部
6 画像バッファ
7 カードインタフェース部
8 メモリカード
9 フラッシュROM
10 USBインタフェース部
11 CPUワークメモリ
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外部のパーソナルコンピュータと接続可能なインターフェイスを有する電子カメラにおいて、前記パーソナルコンピュータのアクセスに応じて提供されるプログラムが格納された第一の格納領域と、前記パーソナルコンピュータに接続されたとき、前記パーソナルコンピュータにストレージ機器として認識させることによって、前記第一の格納領域に自動的にアクセスさせる動作手段と、を有し、前記パーソナルコンピュータは、前記アクセスを介して前記第一の格納領域に格納された前記プログラムを提供され且つ実行することで、前記電子カメラを前記ストレージ機器とは異なる機器として認識するようになっていることを特徴とする電子カメラ。
【請求項2】 外部のパーソナルコンピュータと接続可能なインターフェイスを有する電子カメラにおいて、前記パーソナルコンピュータに接続された際に、前記パーソナルコンピュータが認識できる少なくとも1つ以上のストレージ機器として動作する動作手段であって、前記パーソナルコンピュータが認識できるストレージ機器のうち、少なくとも1つのものは、該パーソナルコンピュータが認識した際に、所定の処理をパーソナルコンピュータ上で自動的に実行可能な機能を有するストレージ機器として動作するようになっている動作手段と、該ストレージ機器のデータ領域として、前記電子カメラに内在する第一の記憶領域に該パーソナルコンピュータからのアクセスを可能とする許可手段と、前記パーソナルコンピュータが、前記第一の記憶領域にアクセスしたときに、そこに格納されているデータを前記パーソナルコンピュータに取得させ、前記データに基づいて前記ストレージ機器とは動作の異なる機器として認識させる処理手段と、を有することを特徴とする電子カメラ。
【請求項3】 前記処理手段は、前記パーソナルコンピュータが、前記第一の記憶領域にアクセスしたときに、前記記憶領域に格納されているプログラムを前記パーソナルコンピュータで実行させるための実行手段を有し、前記プログラムの実行に基づいて前記ストレージ機器とは動作の異なる機器として動作させることを特徴とする請求項2に記載の電子カメラ。
【請求項4】 前記処理手段は、前記電子カメラを前記ストレージ機器としてCD―ROMドライブとして前記パーソナルコンピュータに認識させることを特徴とする請求項2又は3に記載の電子カメラ。
【請求項5】 前記第一の記憶領域が内蔵メモリであることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項6】 前記第一の記憶領域が前記電子カメラに装着された複数のメモリカードのひとつであることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項7】 前記第一の記憶領域が不揮発性メモリ媒体であることを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項8】 前記パーソナルコンピュータが認識できるストレージ機器のうち、該パーソナルコンピュータがストレージ機器を認識した際に所定の処理を前記パーソナルコンピュータ上で自動的に実行可能な機能を有するストレージ機器として動作し、該ストレージ機器のデータ領域として前記電子カメラに内在する前記第一の記憶領域を該パーソナルコンピュータにアクセスさせるか否かを選択的に設定できる設定手段を有することを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項9】 前記パーソナルコンピュータに接続した時に、前記パーソナルコンピュータが認識する際、ストレージ機器と認識させる際の機器特定コードと、前記処理手段によって前記ストレージ機器とは異なる機器として認識させる際の機器特定コードとが異なることを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項10】 前記パーソナルコンピュータに接続した時に、前記パーソナルコンピュータが認識する際、ストレージ機器と認識させるか、前記処理手段によって前記ストレージ機器とは異なる機器として認識させるかを選択する選択手段を有することを特徴とする請求項2乃至9のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項11】 ストレージ機器として前記パーソナルコンピュータに認識させ、前記ストレージ機器とは異なる機器として認識させるためのデータを、前記パーソナルコンピュータに取り込ませるための接続終了を検出する手段と、前記ストレージ機器とは異なる機器として動作するように自動的に変更する手段と、を有し、再接続の際には、前記ストレージ機器とは異なる機器として動作することを特徴とする請求項2乃至10のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項12】 前記インタフェースの接続状態を切断したり接続したりするためのスイッチ手段と、ストレージ機器として前記パーソナルコンピュータに認識させ、前記ストレージ機器とは異なる機器として認識させるためのデータを前記パーソナルコンピュータに取り込ませるための接続時間を計測する計時手段と、該接続時間を所定の時間と比較する比較手段と、前記ストレージ機器とは異なる機器として動作するように自動的に変更する変更手段と、を有し、前記比較手段の比較によって、所定の時間を経過しても接続終了が検出できなかったと判断した場合には、前記変更手段が、自動的に接続を切断し、前記ストレージ機器とは異なる機器として動作するように変更した後に、前記スイッチ手段は再接続を行うことを特徴とする請求項2乃至11のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項13】 前記ストレージ機器とは異なる機器としてスチルイメージクラスデバイスとして認識させることを特徴とする請求項2乃至12のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項14】 画像データを撮影日時又は記憶日時と対応づけて記憶するメモリと、前記メモリの残り記憶容量を検出する検出手段と、前記検出手段により前記残り記憶容量が所定値以下となったことが検出されたとき、撮影日時又は記憶日時に基づいて消去する画像データを決定し、決定された画像データを消去する消去手段とを有することを特徴とする電子カメラ。
【請求項15】 前記消去手段は、撮影日時又は記憶日時が最も古い画像データを消去することを特徴とする請求項14に記載の電子カメラ。
【請求項16】 前記メモリに蓄積された画像データの読み出し回数をカウントするカウント手段を更に有し、前記消去手段は、撮影日時又は記憶日時が古く、且つ前記カウント手段によりカウントされた読み出し回数が少ない画像データを消去することを特徴とする請求項14に記載の電子カメラ。
【請求項17】 前記消去手段の消去動作を禁止する禁止モードを設定可能であることを特徴とする請求項14〜16のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項18】 被写体の光学像を電気信号に変換し、画像データを得るためのイメージセンサを有することを特徴とする請求項14〜17のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項19】 光学像を電気信号に変換し、画像データを得るイメージセンサと、少なくとも前記イメージセンサを制御することにより、撮影制御を行うためのコントローラと、少なくとも第一の領域と第二の領域を有するメモリ、とを有し、前記メモリは、前記第一の領域または前記第二の領域が書き換え動作中であっても、他方の領域の読み出し動作が同時実行可能であり、撮影制御のための処理プログラムを格納するプログラムメモリ領域が前記第一の領域に配置されており、前記処理プログラムは、前記コントローラにより読み出されて実行され、撮影により得られた画像データを画像ファイルとして保存するための画像メモリ領域が前記第二の領域に配置されていることを特徴とする電子カメラ。
【請求項20】 電子カメラにおいて、光学像を電気信号に変換し、画像データを得るイメージセンサと、少なくとも前記イメージセンサを制御することにより、撮影制御を行うためのコントローラと、少なくとも第一の領域と第二の領域を有するメモリ、とを有し、前記メモリは、前記第一の領域または前記第二の領域が書き換え動作中であっても、他方の領域の読み出し動作が同時実行可能であり、撮影制御のための処理プログラムを格納するプログラムメモリ領域が前記第一の領域に配置されており、前記処理プログラムは、前記コントローラにより読み出されて実行され、前記電子カメラの個体差を補正するためのカメラ調整データを格納するカメラ調整データ領域が前記第二の領域に配置されていることを特徴とする電子カメラ。
【請求項21】 前記第一の領域および前記第二の領域は、書き換え可能な領域小単位を少なくとも1つ以上含む領域大単位であることを特徴とする請求項19又は20に記載の電子カメラ。
【請求項22】 前記メモリは、不揮発性メモリであることを特徴とする請求項19〜21のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項23】 電子カメラにおいて、光学像を電気信号に変換し、画像データを得るイメージセンサと、少なくとも第一の領域と第二の領域を有するメモリ、とを有し、前記メモリは、前記第一の領域または前記第二の領域が書き換え動作中であっても、他方の領域の読み出し動作が同時実行可能であり、前記第一の領域は、書き換え可能な領域小単位を少なくとも二つ有し、前記電子カメラの個体差を補正するためのカメラ調整データを格納するカメラ調整データ領域と撮影により得られた画像データを画像ファイルとして保存するための画像メモリ領域とが異なる領域小単位に配置されていることを特徴とする電子カメラ。
【請求項24】 少なくとも前記イメージセンサを制御することにより、撮影制御を行うためのコントローラを更に有し、前記メモリは、撮影制御のための処理プログラムを格納するプログラムメモリ領域を有することを特徴とする請求項23に記載の電子カメラ。
【請求項25】 前記第一の領域および前記第二の領域は、領域小単位を少なくとも1つ以上含む領域大単位であることを特徴とする請求項23又は24に記載の電子カメラ。
【請求項26】 前記メモリは、不揮発性メモリであることを特徴とする請求項23〜25のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項1】 外部のパーソナルコンピュータと接続可能なインターフェイスを有する電子カメラにおいて、前記パーソナルコンピュータのアクセスに応じて提供されるプログラムが格納された第一の格納領域と、前記パーソナルコンピュータに接続されたとき、前記パーソナルコンピュータにストレージ機器として認識させることによって、前記第一の格納領域に自動的にアクセスさせる動作手段と、を有し、前記パーソナルコンピュータは、前記アクセスを介して前記第一の格納領域に格納された前記プログラムを提供され且つ実行することで、前記電子カメラを前記ストレージ機器とは異なる機器として認識するようになっていることを特徴とする電子カメラ。
【請求項2】 外部のパーソナルコンピュータと接続可能なインターフェイスを有する電子カメラにおいて、前記パーソナルコンピュータに接続された際に、前記パーソナルコンピュータが認識できる少なくとも1つ以上のストレージ機器として動作する動作手段であって、前記パーソナルコンピュータが認識できるストレージ機器のうち、少なくとも1つのものは、該パーソナルコンピュータが認識した際に、所定の処理をパーソナルコンピュータ上で自動的に実行可能な機能を有するストレージ機器として動作するようになっている動作手段と、該ストレージ機器のデータ領域として、前記電子カメラに内在する第一の記憶領域に該パーソナルコンピュータからのアクセスを可能とする許可手段と、前記パーソナルコンピュータが、前記第一の記憶領域にアクセスしたときに、そこに格納されているデータを前記パーソナルコンピュータに取得させ、前記データに基づいて前記ストレージ機器とは動作の異なる機器として認識させる処理手段と、を有することを特徴とする電子カメラ。
【請求項3】 前記処理手段は、前記パーソナルコンピュータが、前記第一の記憶領域にアクセスしたときに、前記記憶領域に格納されているプログラムを前記パーソナルコンピュータで実行させるための実行手段を有し、前記プログラムの実行に基づいて前記ストレージ機器とは動作の異なる機器として動作させることを特徴とする請求項2に記載の電子カメラ。
【請求項4】 前記処理手段は、前記電子カメラを前記ストレージ機器としてCD―ROMドライブとして前記パーソナルコンピュータに認識させることを特徴とする請求項2又は3に記載の電子カメラ。
【請求項5】 前記第一の記憶領域が内蔵メモリであることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項6】 前記第一の記憶領域が前記電子カメラに装着された複数のメモリカードのひとつであることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項7】 前記第一の記憶領域が不揮発性メモリ媒体であることを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項8】 前記パーソナルコンピュータが認識できるストレージ機器のうち、該パーソナルコンピュータがストレージ機器を認識した際に所定の処理を前記パーソナルコンピュータ上で自動的に実行可能な機能を有するストレージ機器として動作し、該ストレージ機器のデータ領域として前記電子カメラに内在する前記第一の記憶領域を該パーソナルコンピュータにアクセスさせるか否かを選択的に設定できる設定手段を有することを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項9】 前記パーソナルコンピュータに接続した時に、前記パーソナルコンピュータが認識する際、ストレージ機器と認識させる際の機器特定コードと、前記処理手段によって前記ストレージ機器とは異なる機器として認識させる際の機器特定コードとが異なることを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項10】 前記パーソナルコンピュータに接続した時に、前記パーソナルコンピュータが認識する際、ストレージ機器と認識させるか、前記処理手段によって前記ストレージ機器とは異なる機器として認識させるかを選択する選択手段を有することを特徴とする請求項2乃至9のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項11】 ストレージ機器として前記パーソナルコンピュータに認識させ、前記ストレージ機器とは異なる機器として認識させるためのデータを、前記パーソナルコンピュータに取り込ませるための接続終了を検出する手段と、前記ストレージ機器とは異なる機器として動作するように自動的に変更する手段と、を有し、再接続の際には、前記ストレージ機器とは異なる機器として動作することを特徴とする請求項2乃至10のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項12】 前記インタフェースの接続状態を切断したり接続したりするためのスイッチ手段と、ストレージ機器として前記パーソナルコンピュータに認識させ、前記ストレージ機器とは異なる機器として認識させるためのデータを前記パーソナルコンピュータに取り込ませるための接続時間を計測する計時手段と、該接続時間を所定の時間と比較する比較手段と、前記ストレージ機器とは異なる機器として動作するように自動的に変更する変更手段と、を有し、前記比較手段の比較によって、所定の時間を経過しても接続終了が検出できなかったと判断した場合には、前記変更手段が、自動的に接続を切断し、前記ストレージ機器とは異なる機器として動作するように変更した後に、前記スイッチ手段は再接続を行うことを特徴とする請求項2乃至11のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項13】 前記ストレージ機器とは異なる機器としてスチルイメージクラスデバイスとして認識させることを特徴とする請求項2乃至12のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項14】 画像データを撮影日時又は記憶日時と対応づけて記憶するメモリと、前記メモリの残り記憶容量を検出する検出手段と、前記検出手段により前記残り記憶容量が所定値以下となったことが検出されたとき、撮影日時又は記憶日時に基づいて消去する画像データを決定し、決定された画像データを消去する消去手段とを有することを特徴とする電子カメラ。
【請求項15】 前記消去手段は、撮影日時又は記憶日時が最も古い画像データを消去することを特徴とする請求項14に記載の電子カメラ。
【請求項16】 前記メモリに蓄積された画像データの読み出し回数をカウントするカウント手段を更に有し、前記消去手段は、撮影日時又は記憶日時が古く、且つ前記カウント手段によりカウントされた読み出し回数が少ない画像データを消去することを特徴とする請求項14に記載の電子カメラ。
【請求項17】 前記消去手段の消去動作を禁止する禁止モードを設定可能であることを特徴とする請求項14〜16のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項18】 被写体の光学像を電気信号に変換し、画像データを得るためのイメージセンサを有することを特徴とする請求項14〜17のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項19】 光学像を電気信号に変換し、画像データを得るイメージセンサと、少なくとも前記イメージセンサを制御することにより、撮影制御を行うためのコントローラと、少なくとも第一の領域と第二の領域を有するメモリ、とを有し、前記メモリは、前記第一の領域または前記第二の領域が書き換え動作中であっても、他方の領域の読み出し動作が同時実行可能であり、撮影制御のための処理プログラムを格納するプログラムメモリ領域が前記第一の領域に配置されており、前記処理プログラムは、前記コントローラにより読み出されて実行され、撮影により得られた画像データを画像ファイルとして保存するための画像メモリ領域が前記第二の領域に配置されていることを特徴とする電子カメラ。
【請求項20】 電子カメラにおいて、光学像を電気信号に変換し、画像データを得るイメージセンサと、少なくとも前記イメージセンサを制御することにより、撮影制御を行うためのコントローラと、少なくとも第一の領域と第二の領域を有するメモリ、とを有し、前記メモリは、前記第一の領域または前記第二の領域が書き換え動作中であっても、他方の領域の読み出し動作が同時実行可能であり、撮影制御のための処理プログラムを格納するプログラムメモリ領域が前記第一の領域に配置されており、前記処理プログラムは、前記コントローラにより読み出されて実行され、前記電子カメラの個体差を補正するためのカメラ調整データを格納するカメラ調整データ領域が前記第二の領域に配置されていることを特徴とする電子カメラ。
【請求項21】 前記第一の領域および前記第二の領域は、書き換え可能な領域小単位を少なくとも1つ以上含む領域大単位であることを特徴とする請求項19又は20に記載の電子カメラ。
【請求項22】 前記メモリは、不揮発性メモリであることを特徴とする請求項19〜21のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項23】 電子カメラにおいて、光学像を電気信号に変換し、画像データを得るイメージセンサと、少なくとも第一の領域と第二の領域を有するメモリ、とを有し、前記メモリは、前記第一の領域または前記第二の領域が書き換え動作中であっても、他方の領域の読み出し動作が同時実行可能であり、前記第一の領域は、書き換え可能な領域小単位を少なくとも二つ有し、前記電子カメラの個体差を補正するためのカメラ調整データを格納するカメラ調整データ領域と撮影により得られた画像データを画像ファイルとして保存するための画像メモリ領域とが異なる領域小単位に配置されていることを特徴とする電子カメラ。
【請求項24】 少なくとも前記イメージセンサを制御することにより、撮影制御を行うためのコントローラを更に有し、前記メモリは、撮影制御のための処理プログラムを格納するプログラムメモリ領域を有することを特徴とする請求項23に記載の電子カメラ。
【請求項25】 前記第一の領域および前記第二の領域は、領域小単位を少なくとも1つ以上含む領域大単位であることを特徴とする請求項23又は24に記載の電子カメラ。
【請求項26】 前記メモリは、不揮発性メモリであることを特徴とする請求項23〜25のいずれかに記載の電子カメラ。
【図1】
【図3】
【図4】
【図2】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図13】
【図9】
【図10】
【図11】
【図14】
【図12】
【図3】
【図4】
【図2】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図13】
【図9】
【図10】
【図11】
【図14】
【図12】
【公開番号】特開2002−359810(P2002−359810A)
【公開日】平成14年12月13日(2002.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−53084(P2002−53084)
【出願日】平成14年2月28日(2002.2.28)
【出願人】(000001270)コニカ株式会社 (4,463)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成14年12月13日(2002.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成14年2月28日(2002.2.28)
【出願人】(000001270)コニカ株式会社 (4,463)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]