説明

電子タグ技術による非接触型の紙材電子チケット

【課題】本発明は、現行の鉄道用の紙チケットと互換性のある電子チケットを提供する。
【解決手段】2層の紙媒体及び前記紙媒体に、予め埋設したアンテナとチップを含み、現行の鉄道用の紙チケットと互換性のある電子チケットであって、前記チップに、予め動的暗号化情報を書き入れ、この情報には、シリアル番号と対応する識別コードを持たせて偽造防止に利用されるようにし、チケット販売端末においては、前記チップにチケット情報を再度書き入れ、且つ、前記チップに前記チケット内容を複数回再度書き換えることができ、前記アンテナは、RF信号を受信してチップに伝送することを特徴とする現行の鉄道用の紙チケットと互換性のある電子チケット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子タグRFID技術に関し、特に、電子タグ技術による非接触型の紙材電子チケット、及びこのチケットを自動販売及び/又は検査するAFCシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
20世紀90年代の中期に開発された鉄道用のチケットの注文及び販売システムは、コンピュータ・オンライン注文及び販売の方面で革命的な成功を取得した。その時、チケット面においては、自動認識技術である一次元バーコードを用いてチケットの自動検査を実現しようとした。しかしながら、鉄道チケットでは、熱転写チケット製造機で、一次元のバーコードを印刷する技術を使用したため、使用中にチケット面のバーコードにいつかの解決しにくい問題があった。例えば、熱転写チケット製造機の老化に伴って、バーコードの印刷品質を制御することが困難となり、チケット検査システムの機器の読み取り認識率を低下させることがある。また、光読み取り装置は、コストが高く、故障しやすいので、この光読み取り装置がフォールト-トレランス(fault-tolerance)動作するためには、多くの機械動作を要して、チケットの検査速度および初期読み取り率の向上が困難となる。したがって、現地の実際の運用にバーコードチケット検査を用いにくくなり、現在、このシステムにおけるチケットの販売・検査作業フローの全体が、オープンループの状態にあり、取り付けられたバーコードチケット検査機器は、ほとんど用いられなく、チケット検査作業も手動で実行するしかない。また、バーコードの偽造防止の性能が低いので、偽造チケットが存在し易く、鉄道の乗客運送の発展が妨害される。
【0003】
前記問題を解決するためには、いろんな方案があるが、その中で磁気ストリップカード(magnetic strip card)と電子タグ(RFID)は、国際主流の2種のソリューションである。磁気ストリップカード技術は、チケットの偽造防止、及びチケットの自動検査に用いられるものであって、20世紀70年代から、熟成して運用され、相当大きい成功を取得した。しかしながら、磁性のチケットであっても、何らかの主要な問題がある。例えば、紙材磁性チケットは、紙で製造されたチケットが、汚染されやすい欠点を完全に克服していなかったので、最初の読み取り認識率の低下を非常に招き易く、且つ、磁性チケットにおける接触型のチケットの検査の方式(チケットはゲート内を通過する機械的な運動をしなければならない)は、そのチケット検査の効率が低く、最終的に、バーコードチケット検査の方式のように、用いられなくなり、チケット販売・検査作業がオープンループの状態になっている。そして、磁性チケットは、偽造防止を効果的に実行することができない。また、磁性チケットの販売機器および検査機器の構成が複雑で、維持コストが高い。
【0004】
無線ICタグ(RFID)技術は、鉄道システムにおけるチケットの自動販売・検査に用いられているが、国内外のソリューションでは、ほとんど例えば、香港の八達通及び多くのAFCメーカのスマートカードのような非接触型ICカードが用いている。このようなカードは、複数回使用することができ、チケット面に情報を印刷しない。これによって、チケット面に情報がないので、乗客は、直観的に、列車番号、時間、座席等の情報を知ることができなく、また、回収式のICカード(ハードカード)を用いている象広深専用回線のようなものもあるが、カード面にある特殊な膜を塗布することができ、チケット面に情報を複数回印刷することができる。この方式は、技術コストおよび管理コストを増大させる。以上の二つの方式は、従来の中国の鉄道チケットシステムと互換性がないので、別途に領収書を印刷する方式で、乗客に代用領収書を提供しなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来のチケットシステムと高度に互換性のある新型のチケット、即ち、非接触型の紙材電子チケットを提供することを目的とする。この非接触型の紙材電子チケットは、電子タグ技術に基づいて、専用チップの設計、印刷アンテナ、及び先進的な自動パイプラインカプセル化プロセスを利用した紙媒体である、1回限りの(使い捨て)チケットである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明による電子チケットは、2層の紙媒体及び前記紙媒体に、予め埋設したアンテナとチップを含み、現行の鉄道用の紙チケットと互換性のある電子チケットであって、前記チップに、予め動的暗号化情報を書き入れ、また、この情報には、シリアル番号と対応する識別コードを持たせて、偽造防止に利用されるようにし、チケット販売端末においては、前記チップに、チケット情報を再度書き入れることができ、且つ、前記チップに、前記チケット内容を複数回書き換えることができ、前記アンテナは、RF信号を受信してチップに伝送することを特徴とする。なお、本発明における電子チケットの製造方法は、現行の鉄道用の紙チケットと互換性のある電子チケットの製造方法であって、
第一層の紙媒体に、チケット面情報を印刷するステップと、
第二層の紙媒体にアンテナとチップとを埋設するステップと、
偽造防止に用いるために、前記チップに、予め動的暗号化情報を書き入れ、この情報にはシリアル番号と対応する識別コードを持たせるようにするステップと、
チケットの販売時、チップにチケット情報を再度書き入れ、且つ、前記チップに前記チケット内容を複数回書き換えることができるようにするステップと、
チケットの検査時、前記チケットの真偽を検証するために、前記アンテナは、チケット検査装置から発送されたRF信号を受信してチップに伝送するようにするステップと、を含むことを特徴とする、現行の鉄道用の紙チケットと互換性のある電子チケットの製造方法である。
【発明の効果】
【0007】
本願発明に係る非接触型の電子チケットは、他の認識キャリアよりも優れた長所がある。
【0008】
1.非接触型で、速く読み書きすることができ、並行に読み書きすることができる。電子チケットの認識可能の距離は10cmに到達し、バーコードに比べて、直線に合わせて、走査する必要がない。なお、磁性チケットに比べて、接触する必要がない。なお、読み書きの速度が速く、動いている時に認識することができ、アクセス速度が速く、必要がある場合、同時に複数の電子チケットを読み書きすることができて、チケット検査の効率向上に役立ち、中国の鉄道の乗客トラフィックが多い国情に好適である。
【0009】
2.高度な偽造防止性を有する。電子タグデータは、暗号化認証を利用したので、偽造することができない。
【0010】
3.高度な耐折損性を持っている。防水防湿性を有し、巻いたり、折ったりした場合でも、依然として、チケットにおけるデータを読むことができる(最初に読む時の認識が良い)。
【0011】
4.チケット検査の機器が経済的で、信頼でき、きれいに洗う必要がなくて、維持に便利である。読み書きヘッドには、露出した部分がなく、機器に摩損がほとんどなく、機器の維持に必要なコストを大幅に節減できる。特に、風と砂ぼこりが強くて、湿っぽいなどの悪い環境に適している。中国における広い国土と、変化が大きい気候条件に、非常に適している。
【0012】
5.従来のチケットの販売構造と高度に互換し、従来のチケットの販売構造とマッチングするために、ケースにチケットを入れたりカウントしたりなどの問題を考慮する必要がなく、電子チケットを巻き型の方式で供給することができ、従来のチケットの製造・販売全体の過程に比べて、2ステップだけ増加したが、その1つのステップは、巻きチケットを印刷するまえに電子タグを封入する動作であり、もう1つのステップは、チケットの販売・印刷した後、電子タグのデータを書き入れる動作である(プリンタと書き入れ機器は一体でもよく、別体でもよいが、データを書く時間は1秒未満である)。このように、従来のチケットの販売ソフトウェアと構造を変化させなくても良い。また、現在のチケットの管理システムも変動する必要がない。
【0013】
[本発明のさらなる効果]
電子タグ技術による非接触型の電子チケットは、他の認識キャリアよりも優れた明確な長所がある。例えば、非接触型の読み書き、高速の読み書き、並行の読み書き等であって、これらの長所は、チケット検査の効率の向上に役立ち、中国の鉄道の乗客トラフィックが多い国情に適合する。なお、耐折性、耐摩損、防水、防湿の特性を持ち、巻いたり、折れたりする時、依然として、チケットにおけるデータを読むことができ(最初に読む時の認識性能が良い)、確実にチケットの販売・検査における閉ループ作業を実現することができる。なお、高度な偽造防止性を持っている。なお、チケット検査の機器が経済的で、信頼でき、きれいに洗う必要がなく、維持に便利であって、中国における広い国土と、変化が大きい気候条件に、非常に適している。半導体技術の発展に従って、現在の電子タグの価格は、鉄道チケットが収容可能の範囲に低下しているが、この価格は、引き続き下落する傾向がある。チケットの検査機器及びシステムの維持に必要なコストを考慮すると、システム全体の運営コストが低下して行く傾向がある。また、電子タグ技術による電子チケットは、前記の高度な偽造防止、及び確実に販売・検査の閉ループ作業を実現することができると言う長所の以外、もっと重要なことは、未来の鉄道システム情報化が新しいステップに上昇するように支援できることである。
【0014】
本発明は、無線認識技術を、中国の鉄道における従来のチケットのアップグレード改良に利用したばかりでなく、具体的な方案において、従来のチケットシステムと、チケット管理システムとの高度な互換性を保ち、そして、コストが低く、代価が少なく、教育する必要がなく、ならに、古いシステムから新しいシステムへの安全確実な転換に役立つ。
【0015】
本発明による電子チケットは、過渡的な技術である磁性チケットを利用した後に電子チケットへ過渡するのではなく、現在、世界中で、一番先進的な自動認識技術であるRFID認識技術の利用を、直接に、鉄道チケット販売システムに適用して、鉄道チケットの販売・検査の情報化を一番先進的な技術レベルに到達させ、また、これによって、鉄道部の「ステップオーバ式な発展」にあわせて、磁性チケットが電子チケットへアップグレードする時に発生される2次ソフトウェア・ハードウェアシステムの改良及び取り替えに必要な費用を免れることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明における具体的な実施例を図面を参照しながら詳しく説明する。
【0017】
図1は、巻き電子チケットの模式図である。図1に示すように、本発明による巻き電子チケット11は、従来の技術による巻きチケットを改良して、その中に、予めチップとアンテナとをカプセル化した。鉄道部のチケット製造工場では、電子タグカプセル化ラインを用いて、以前に生産した巻きチケットにチップとアンテナをカプセル化しているが、印刷とカプセル化は、カプセル化ラインで同時に実行することができる。図4を参照すれば、カプセル化した巻き電子チケットを、普通の巻きチケットと外観が同じになるようにする。
【0018】
図2は、1枚の電子チケットの模式図である。図2を参照すれば、表示している1枚の電子チケットは、図1に示した巻き電子チケットをクリッピングした1枚の電子チケットである。図2に示すように、21は、導電インクが用いられている印刷アンテナである。22は、本発明によるチップであって、管理員の要求に応じて、専門設計ができ、機密性が高く、コストが低く、このチップに、予め動的暗号化情報を書き入れ、また、この情報には、偽造防止に使わられるように、シリアル番号に対応する識別コード(識別コード)を持たせ、且つ、前記チップに記憶してしるデータに、チケット検査を複数回するのを防止するように、チケット検査ビットを設定してある。23は、伝統的なチケット面情報である。本発明による電子チケットのチケット面情報は、従来のチケット面情報と同じように保持することもでき、具体的な要求に応じて、例えば、英文と着駅時間を加え、バーコードの削除など、チケット面情報を変えることもできる。
【0019】
図3は、従来技術によるチケット製造機を改良した本発明の電子チケット製造機である。図3を参照すると、本発明による電子チケット製造機は、従来のチケット製造機における熱転写ヘッドと同じな熱転写ヘッド31と、印刷リボン32と、図1に示すような巻き電子チケット33と、無線読み書き装置、及びアンテナ34を有している。図3に示す本発明による電子チケット製造機は、従来のチケット製造機に無線読み書きモジュールを加えているが、無線読み書きモジュールのコストは、磁性チケット等の他のチケット製造機モジュールよりかなり低い。
【0020】
図4は、電子チケットをカプセル化するフローチャートである。本発明による電子チケットは、高速自動化生産ラインと、高速自動化生産プロセスと、多量プロセス生産ラインとを用いる。生産ラインごとに、1秒あたりに10枚を生産して、年生産量が1億枚に到達する。アンテナとチップとは、コンピュータ制御による機械化粘着方式を用い、半田付けする点がない。積層してカードを形成する前に、パターニングする。具体的に、カプセル構成は、図4に示す通りである。図4を参照すれば、本発明による電子チケットは、2層の紙からなり、先ず、一方の紙に、チケットの裏面の情報を印刷する共に、他の一方の紙に、チケットの正面情報を印刷し、またこの紙に導電インクによって形成されるアンテナを印刷し、且つ、アンテナを印刷してから、この紙に記憶チップを粘着する。前記2層の紙に、別々印刷した後、裏面と正面の情報を印刷し、且つ、アンテナとチップをカプセル化した2層の媒体を共に積層する。次に、前記カプセル化を完了したチケットをテストして、対応する情報を書き入れる。最後に、巻きチケットにパッケージングする。
【0021】
図5は電子タグの動作の原理を示す図である。以下、図5を参照しながら電子タグの動作の原理を説明する。
【0022】
先ず、電子タグについて簡単な説明をする。電子タグはインテリジェンスタグ、タグ、またはスマートラベルとも言われる。その核心は、RFID無線認識技術を用いて、一定の記憶容量を有するチップである。
【0023】
[電子タグの特性]
受動(passive)長距離の読み書きができる。
【0024】
相反検査技術:バーコードに比べて、直線に合わせて走査する必要がなく、読み書きの速度が速く、マルチオブジェクトの認識が可能で、動いている時に認識することができ、1秒ごとに最高30個を認識することができる。
【0025】
国際の汎用周波数は、13.56Mhz±7KHzである。
【0026】
柔軟な内部記憶空間:メーカは、各自の必要に応じて、各々モデルの製品の記憶容量と各々のセクションのバイト数を規定することができ、読み書き装置は、メモリの配置情報を読むことができて、一つの総合応用において、異なるタグ製品を操作するのに便利である。
【0027】
国際統一、且つ重複していない8バイト(64ビット)の固有識別子(Uniqueidentifier、UIDと略称)であり、その中で、1−48ビット位置の6バイトは、メーカの製品番号であり、49−56ビット位置の1バイトは、メーカのコード(ISO/IEC7816-6/AM1)であり、最上位バイトは「E0」に固定させる。
【0028】
繰り返して読み書きすることができ、セクションは、単独で一度ロックすることができ、メモリは、513bitから2048bitまで様々である。従来の製品は4バイトのセクション領域を用いた。
【0029】
寿命が長い。機械摩損および機械故障がなく、悪い環境においても使用することができる(動作温度は、摂氏−25度〜+70度である)。
【0030】
図5を参照すると、典型的なRFIDシステムは、電子タグ、読み書き装置、データ交換・管理システム等で構成されている。電子タグは、無線カードとも言い、インテリジェンス読み書き、及び暗号化通信の機能を持っている。読み書き装置は、無線送受信モジュール、アンテナ、制御モジュール、インターフェース回路などで構成されている。電子タグには、電池を含んでいなく、電子タグが動作する時に必要なエネルギーは、読み書き装置から出される無線パルスが供給する。電子タグは、受信した無線パルスから、データを復調して、制御ロジックに送る。制御ロジックは、命令を受けた後、データの記憶、或いは他の操作を行う。EEPROMは、電子タグのID番号及び他の使用者のデータを記憶するのに用いられる。図5において、先ず、認識読み装置は、アンテナを介して、一定の周波数の無線信号を発送する。タグが磁界に入った時、誘導電流を発生して、エネルギーを供給し、読み書き装置に、自分の符号化情報を発送する。なお、無線読み装置は、情報を採集してから復号化し、さらに、復号した情報・データをコンピュータホストに発送して処理を行う。
【0031】
以下、本発明における電子タグ技術による新型の非接触型の紙材の電子チケットの特徴を説明する。
【0032】
[専用的なチップ設計]
電子チケットは、専用的なチップ設計を利用する。暗号化キーと取引の記録を記憶するためのメモリ空間を節減して、チケットカードのコストを低下して、取引の速度を向上させた。
【0033】
本発明による電子チケットは、応用を目的として、高速なカードの読み書きの命令を設計した。一度の定常なカードの取引は100ms未満だけである。
【0034】
本発明による電子チケットは、世界においてただ一つの32バイトのシリアル番号を利用して、その中にチップメーカ、生産者コード、応用コードを記憶させているが、前記情報はカードを個人化した後に変更することができなく、偽造を防止する。正確に入力したデータは、シリアル番号と対応する識別コードを持っており、カードを読む時、SAM又はシステムを利用して、識別コードの正確性を検出することができる。識別コードを生成するキーとアルゴリズムは、識別コードをチェックするキーとアルゴリズムに対して、システムの異なる部分に分布しても良い。チェックアルゴリズムは、3DESアルゴリズムを用いている。なお、鉄道部が自分でチェックアルゴリズムを設計して、専用システムのセキュリティを保つようにしても良い。
【0035】
[印刷アンテナ]
本発明による電子チケットは、紙の媒体に導電インクを用いてアンテナを印刷して、環境を保護し、経済的で、信頼できる。
【0036】
アンテナの印刷方式によれば、大規模な高速連続生産を行うことができ、同時にアンテナ自身がより優れた延展性、導電性、耐酸化性、耐折性、耐挟性などを持っている。
【0037】
[紙材のチケットカード]
本発明による電子チケットは、価格が低く、紙種類の各種の文書と結合することができる。なお耐高温性と耐折性を持ち、環境を保護することができる。また、引き裂き、摩擦、湿っぽくて変形する等のことを防止できる。また、廃棄したり、一次或いは複数回使ったりすることができ、繰り返して読み書きすることができ、標準プリンタで印刷することができ、できるだけ印刷広告に大きいカード面積を提供し、異なる要求に応じて、対応する材料と任意のサイズとで注文して作らせることができる。製造材料はPVC/PET→紙である。銅アンテナをエッチング或は埋め込みして→アンテナを印刷する。その生産プロセスは伝統的な1枚或は全部面を利用して→連続に生産する。その中のチップは、構造を特別に注文して作らせ、外形のサイズは、できるだけ小さくにし、メモリの容量は、できるだけ小さくする。
【0038】
[高速な自動化生産ライン]
高速自動化生産プロセス及び多量プロセス生産ライン。生産ラインごとに1秒あたりに10枚を生産し、年生産量が1億枚に到達する。
【0039】
アンテナとチップとの接続は、コンピュータ制御による機械化粘着方式を用い、半田付け点がない。積層してカードを形成する前にパターニングする。
【0040】
図6は、本発明による電子チケットの製造及び販売のフロー図である。以下、図6を参照しながら、本発明による電子チケットの製造及び販売のフローを説明する。ステップS1で、巻き紙チケットを製造する。ステップS2で、紙媒体にチップとアンテナをカプセル化して、外観が従来の電子チケットと同じ巻き電子チケットを形成する。前記の二つのステップは、同時に実行することができる。ステップS3で、このような巻き電子チケットのチップに、前処理(pretreatment)を行って、動的な暗号化キーを書き入れる。ステップS4で、従来のチケット管理のフローに従って、巻きチケットを各々のチケット販売所に配送する。ステップS5で、乗客がチケットを買う場合に、出札係は乗客の要求に応じて、チケット販売のソフトウェア端末を操作して、乗客が要求する列車番号、時間、出発駅、到着駅、座席(寝台)番号などの列車情報を選定する。ステップS6で、乗客の確認を得た後、入力(Enter)してチケットの販売を確認する。ステップS7で、チケット販売のソフトウェア端末から、チケット製造機にチケット情報を発送する。ステップS8で、先ずチケットの情報を製造機に設置しておいた(P1)無線読み書き装置に伝送する。ステップS9で、無線読み書き装置は、情報をチケットに埋設したチップに書き入れる。書き入れが成功すると、ステップS10で、製造機は、チケット面情報を再印刷する。もし、チップが壊れているなどの原因で、チップの書き入れが失敗したら、ステップS10’で、チケット廃棄情報を印刷し、廃棄したチケットをクリッピングし、次の余白チケットに対してステップS9におけるチップ書き入れに成功するまで、書き入れ動作を新たに行う。ステップS11で、モータバイトでクリッピングし、これによって、1枚の電子チケットの発行を完成する。出札係と乗客においては、全体の過程は従来と同じで、即ち、出札係はどんな教育も必要にしなく、また、チケット販売システムとチケット管理システムは、すべて変える必要がない。これは、本発明による鉄道チケットの互換技術及び方法の核心である。
【0041】
以下、本発明による電子チケットと従来のシステムと高度に互換できる技術及び方法の要点を説明する。
【0042】
1)既存のチケットを巻き型で印刷するステップ(鉄道部の印刷工場及びカプセル化工場)において、巻きチケットごとに予めRFIDチップとアンテナ(アンテナは導電インクで印刷した)をカプセル化する。
【0043】
2)各々のチケット販売所が取得する巻きチケットは、外観が従来のチケットと同じである。
【0044】
3)従来のチケットプリンタ(チケット製造機)には、無線読み書きカードを設置しているが、このカードの体積は10cm*10cmであり、コストは100RMBであって、このカードは、改良が易しく実現することができ、ほとんど維持に必要なコストがなく、出札係は依然としてこのような変化を感じることができない。
【0045】
4)チケットの販売過程中、端末ソフトウェアは、印刷命令を呼び出して、チケット面情報を印刷すると同時に、同じ情報を無線読み書きカードを介して、巻きチケットに予め埋設しているチップに書き入れるが、書き入れる過程の全体は1秒未満で実行でき、出札係の人工調整が必要でない。
【0046】
5)このように、従来のチケット販売のソフトウェア構造を変更することもなく、現在のチケットの管理システムを変更することもない。
【0047】
6)本発明の電子チケットも巻き型でチケットを供給して、ケースにチケットを入れたりカウントしたりなどの問題、引き渡すなどの問題を考慮する必要がない。
【0048】
7)プリンタと書き入れ機器は一体でもよく、別体でもよい。
【0049】
8)メーカが新たに生産したプリンタに、予め無線読み書きカードを設置する。
【0050】
本発明による電子チケットは、他のハード型のRFID技術及び回収型の電子チケットと同じように、チケットの自動販売・検査、高度な偽造防止、情報化を支援する機能を持っている以外、本発明と従来システムの高度の互換性は、以下のように、具体的に表現される。
【0051】
今まで通り1回限りの紙チケットであって、外観とチケット面情報は変化がない。
【0052】
今まで通り巻き型で供給して、出札係の引き渡すに役立つ。
【0053】
従来のチケット販売機器を利用することができるが、他の方案は現在のチケット販売機器を取替えなければならない。現在中国には2万台程度のチケット販売機器がある。
【0054】
印刷機能を呼び出すと同時に一つの読み書き装置の駆動を呼び出せればいいので、現在のチケット販売のソフトウェアを変える必要がない。
【0055】
従来のチケット管理システムを変更する必要がない。
【0056】
操作員にはどんな教育も必要しなく、その操作は以前と同じである。
【0057】
乗客は今まで通りチケットを代用領収書とすることができる。
【0058】
本発明による紙電子チケットは、鉄道チケットの販売・管理システムの有効的な補充であって、システムのチケット販売ソフトウェアとチケット管理システムを変えないで、従来のチケットの販売とチケット管理システムに影響を与えないことを前提に、現行のシステムと共に融合することができて、鉄道チケット販売・検査の閉じループ管理を実現した。
【0059】
鉄道チケットではRFID技術を利用して、二つのステップを行う。
【0060】
第一のステップで、従来のチケット販売・管理システムに影響を与えないことを前提に、鉄道チケット販売・検査の閉じループ作業と効率的な偽造防止を実現する。また、従来のチケットの販売構造とマッチングするために、ケースにチケットを入れたりカウントしたりなどの問題を考慮する必要がなく、電子チケットを巻き型の方式で供給することができ、従来のチケットの製造・販売全体の過程に比べて、2ステップを増加したが、その一つのステップは、巻きチケットを印刷する前、電子タグを封入する動作であり、もう一つのステップは、チケットを販売・印刷した後、電子タグのデータを書き入れる動作である(プリンタと書き入れ機器は、一体でもよく、別体でもよいが、データを書く時間は1秒未満である)。このように、従来のチケットの販売ソフトウェアと構造を変化させない。また、現在のチケットの管理システムも変動させない。
【0061】
第二のステップで、RFID技術の高い機能を使用し、鉄道乗客運送の多様な経営を実現して、情報化がより一層高くなるようにする。乗客に、片道電子チケット、往復電子チケット、回数記録電子チケット、都市間快速列車の乗客電子月ぎめの定期券、乗り回数による奨励制度、チケット電子財布機能など、個性的で豊富なサービスを提供する。未来の電子チケットは、小額の消費を実現することもでき、乗客はチケットにある貯金で駅の商店でショッピングもできる。これは、鉄道システムのその他の業務を促進して、乗客が鉄道運送に対する便利性及び人性化の認可を増加させ、乗客が鉄道運送に対する忠誠度を養成させる。
【0062】
以上、本発明の好ましい実施例と合わせて本発明を例示したが、本発明の特許請求の範囲を超えない限り、本発明に対して各種の修正、置換、変更ができることは、当業者に理解できるものである。このため、本発明は、前記の実施例に限定されなく、請求の範囲及び均等物に限定される。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】巻き電子チケットの模式図である(紙チケットに予めチップとアンテナをカプセル化して、従来と同様にチケットを巻き型で供給する)。
【図2】1枚の電子チケットの模式図である(紙チケットに、予めチップとアンテナを埋設している)。
【図3】従来技術によるチケット製造機を改良した本発明の電子チケット製造機であって、無線読み書きモジュールが加えられたものである。
【図4】電子チケットのカプセル化のフローを示す。
【図5】電子タグの動作の原理を示す。
【図6】電子チケットの製造及び販売のフローを示す。
【符号の説明】
【0064】
11 巻き電子チケット
12 予めカプセル化されているチップとアンテナ
21 印刷アンテナ
22 清華チップ
23 伝統的なチケット面
31 熱転写ヘッド
32 印刷リボン
33 巻き電子チケット
34 無線読み書き装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2層の紙媒体及び前記紙媒体に予め埋設したアンテナとチップを含み、現行の鉄道用の紙チケットと互換性のある電子チケットであって、
前記チップに、予め動的暗号化情報を書き入れ、この情報には、シリアル番号と対応する識別コードを持たせて、偽造防止に利用されるようにし、
チケット販売端末においては、前記チップにチケット情報を再度書き入れることができ、且つ、前記チップに前記チケット内容を複数回再度書き換えることができ、
前記アンテナは、RF信号を受信してチップに伝送することを特徴とする電子チケット。
【請求項2】
チケットを複数回検査することを防止するために、前記チップに記憶したデータに、チケット検査ビットを設定することを特徴とする、請求項1に記載の電子チケット。
【請求項3】
前記アンテナは、前記紙媒体に導電インクで印刷して作製したことを特徴とする、請求項1又は2に記載の電子チケット。
【請求項4】
第一層の紙媒体にチケット面情報を印刷するステップと、
第二層の紙媒体にアンテナとチップとを埋設するステップと、
偽造防止に用いるために、前記チップに、予め動的暗号化情報を書き入れ、この情報にはシリアル番号と対応する識別コードを持たせるようにするステップと、
チケットの販売時、チップにチケット情報を再度書き入れ、且つ、前記チップに前記チケット内容を複数回書き換えることができるようにするステップと、
チケットの検査時、前記チケットの真偽を検証するために、前記アンテナがチケット検査装置から発送されたRF信号を受信してチップに伝送するステップと、を含むことを特徴とする、現行の鉄道用の紙チケットと互換性のある電子チケットの製造方法。
【請求項5】
チケットを複数回検査することを防止するために、前記チップに記憶したデータに、チケット検査ビットを設定することを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記アンテナは、前記紙媒体に導電インクで印刷して製作されたことを特徴とする、請求項4又5に記載の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−172607(P2007−172607A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−335828(P2006−335828)
【出願日】平成18年12月13日(2006.12.13)
【出願人】(598098331)ツィンファ ユニバーシティ (534)
【出願人】(506388336)清華同方威視技術股▲フン▼有限公司 (7)
【Fターム(参考)】