電子レンジ加熱用加工食品
【課題】ハンバーグなどの電子レンジ加熱用加工食品のマイクロ波エネルギーの浸透深度を補って、短時間でも温まりやすくし、特に厚みや形状の影響を受け難くして温度ムラを解消し、これによって電子レンジで同時に加熱されるハンバーグと米飯の昇温速度の差をなくし、電子レンジ加熱により温度ムラの生じないハンバーグその他の電子レンジ加熱用加工食品または電子レンジ加熱用の弁当とすることである。
【解決手段】ハンバーグ1などの加熱用加工食品は、挽肉を含む加熱用食品素材からなる厚さ20〜40mmの一次加熱調理された盤状成形体からなり、この加工食品の表面に、これを横断する溝8を溝幅3mm以上、溝深さ2mm以上の大きさに形成して複数並列させて設ける。このハンバーグ1と米飯Rとを弁当容器内に並べて配置した電子レンジ加熱用弁当とする。前記溝8の所定幅と溝深さによってマイクロ波エネルギーの浸透深度を効率よく高めて、電子レンジ加熱により短時間でも温まりやすく温度ムラのないものとする。
【解決手段】ハンバーグ1などの加熱用加工食品は、挽肉を含む加熱用食品素材からなる厚さ20〜40mmの一次加熱調理された盤状成形体からなり、この加工食品の表面に、これを横断する溝8を溝幅3mm以上、溝深さ2mm以上の大きさに形成して複数並列させて設ける。このハンバーグ1と米飯Rとを弁当容器内に並べて配置した電子レンジ加熱用弁当とする。前記溝8の所定幅と溝深さによってマイクロ波エネルギーの浸透深度を効率よく高めて、電子レンジ加熱により短時間でも温まりやすく温度ムラのないものとする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ハンバーグなどの電子レンジ加熱用加工食品およびそれを用いた電子レンジ加熱可能な弁当に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子レンジのマイクロ波照射によって食品が加熱される場合、被加熱食品には周波数約2450MHzのマイクロ波エネルギーが浸透吸収される。
【0003】
このようなマイクロ波エネルギーの浸透深度は、照射するマイクロ波の周波数にも拠るが、被加熱食品の電気的性質によっても差異のあることが知られている。
【0004】
食品の電気的性質としては、誘電体損失係数が大きいほどマイクロ波を吸収し易いが、同係数は食品に含まれる水分、塩分、油分等の成分や食品の温度等によって異なる。例えば、油分は誘電体損失係数を小さくし、マイクロ波の浸透深度を深くして内部まで急速に昇温させることができるが、塩分と水分は、誘電体損失係数を大きくし、浸透深度を浅くして食品は表面部分に比べて中心部分の昇温が遅れ易くなる。
【0005】
また、内部は未加熱で半生状態のハンバーグを冷凍保存後、解凍して電子レンジ調理によって加熱調理すると、内部から蒸発する水蒸気によって型崩れしやすいという欠点があり、これをなくすために、脂肪の配合比率の高い挽肉を中具の材料とし、この中具より脂肪の配合比率は低く赤身の配合比率の高い挽肉を外具の材料としてハンバーグを製造する方法が知られている(特許文献1)。
【0006】
また、複数の異なる食材を同時に電子レンジで加熱する場合には、個々の食材の誘電体損失係数の差から生じる温度むらが生じやすく、これを小さくするために、デンプンやプルランのようなマイクロ波吸収促進剤を添加することが知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−195540号公報
【特許文献2】特開2003−274909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記した従来の技術では、個々の食品について電子レンジ加熱での加熱ムラを充分に防止することは困難であり、たとえばマイクロ波吸収促進剤を個々の食品の内側と外側で添加量を調整することも困難であるから、一つの食品の内部で加熱ムラが生じないようにすることは容易なことではなかった。
特に、加熱調理済みのハンバーグをマイクロ波で再加熱しようとすると、最初の加熱調理によって自由水が少なくなっていることもあるためか、電子レンジでハンバーグを短時間で効率よく再加熱し難いという問題点がある。
【0009】
また加熱調理済みのハンバーグは、その厚みや形状に応じてマイクロ波エネルギーの吸収特性が均一でなく、電子レンジで加熱すると部分的に温度上昇の割合が異なって、いわゆる温度ムラが生じやすいという問題点がある。
【0010】
さらに、このようなマイクロ波エネルギーの浸透深度の低く温度ムラの生じやすいハンバーグと、表面積が大きくて暖めやすい米飯などの食材を並べて配置したハンバーグ弁当は、弁当全体を電子レンジで同時に加熱するとき、ハンバーグと米飯の昇温速度の差によって温度差が生じ、米飯が充分に加熱されてもハンバーグは充分に昇温せず、両者をほぼ同じ温度にムラなく加熱できないという問題点がある。
【0011】
そこで、この発明の課題は、上記した問題点を解決し、ハンバーグなどの電子レンジ加熱用加工食品のマイクロ波エネルギーの浸透深度を高めて短時間でも温まりやすくし、特に厚みや形状の影響を受け難くして温度ムラを解消し、これによって電子レンジ加熱により効率よく加熱可能で温度ムラの生じないハンバーグその他の電子レンジ加熱用加工食品または電子レンジで同時に加熱されるハンバーグと米飯の昇温速度の差をなくせる電子レンジ加熱用弁当とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、この発明では、挽肉を含む加熱用食品素材からなる厚さ20〜40mmの一次加熱調理された盤状成形体からなり、電子レンジで二次加熱して食される加工食品において、この加工食品の表面に、これをほぼ横断する長さの溝を溝幅3mm以上、溝深さ2mm以上の大きさに形成して複数並列させて設けたことを特徴とする電子レンジ加熱用加工食品としたのである。
【0013】
上記したように構成されるこの発明の電子レンジ加熱用加工食品は、挽肉を含む加熱用食品素材で所定の厚さで成形され一次加熱調理された盤状成形体からなる加工食品の表面に、所定寸法の溝を所定配置に設けたものであって、前記溝の所定幅と溝深さによってマイクロ波エネルギーの浸透深度を効率よく高めて、短時間でも温まりやすくしている。また、このような溝は並列に配置されたことにより可及的に広い表面に対して、ムラなくマイクロ波エネルギーの浸透性を高めることができる。
【0014】
最初の加熱調理によって自由水が少なくなっており、しかも味付けのための塩分が含まれている調理済みハンバーグであっても上記した電子レンジ加熱によって、効率よくムラのない加熱が可能である。
【0015】
また、上記複数の溝は、上記盤状成形体の表面の中央部に密集して偏在するよう配置することにより、電子レンジ加熱によって特に温度が上昇しにくい部分を集中的に加熱できるので、調理済みハンバーグなどの電子レンジ加熱用加工食品に特有のマイクロ波エネルギーの浸透特性を改善して、効率よく短時間でも温まりやすいものにする。
【0016】
また、上記溝が、表面にソースを掛けられた加工食品の一例としてのハンバーグである場合には、表面側に形成された溝でも裏面側に形成された溝でも温度ムラを低減できる。
但し、ハンバーグの裏面側に形成された溝であることにより、ハンバーグの表面側に掛けられたソースで溝が埋まることなく、前記溝の所定幅と溝深さによってマイクロ波エネルギーの浸透深度を補って効率よく短時間でも温まりやすいハンバーグなどの加工食品になるので好ましい。
【0017】
上記したいずれかのハンバーグなどの加熱用加工食品と米飯とを弁当容器内に並べて配置した電子レンジ加熱用弁当とすることにより、比較的水分を多く含んで電子レンジで加熱速度の大きい米飯と、所定の溝を有するハンバーグとの両者をほぼ同じ温度になるように電子レンジで短時間にムラなく加熱することができる。
【発明の効果】
【0018】
この発明は、挽肉を含む加熱用食品素材からなる所定厚さの一次加熱調理された盤状成形体からなる加工食品を電子レンジで二次加熱する際に、前記加工食品の表面にこれを横断する溝を溝幅3mm以上、溝深さ2mm以上の大きさに形成して複数並列させて設けたので、ハンバーグなどの電子レンジ加熱用加工食品のマイクロ波エネルギーの浸透深度を補って、短時間でも温まりやすくし、特に厚みや形状の影響を受け難くして温度ムラを解消し、これによって電子レンジで同時に加熱されるハンバーグと米飯の昇温速度の差をなくして、電子レンジ加熱により温度ムラの生じないハンバーグその他の電子レンジ加熱用加工食品または電子レンジ加熱用の弁当となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】(a)比較例(溝のない)のハンバーグと米飯とを並置した弁当を模式的に示す平面図、(b)ハンバーグの断面図
【図2】(a)実施例7のハンバーグと米飯とを並置した弁当を模式的に示す平面図、(b)ハンバーグの断面図
【図3】(a)実施例8のハンバーグと米飯とを並置した弁当を模式的に示す平面図、(b)ハンバーグの断面図
【図4】(a)実施例9のハンバーグと米飯とを並置した弁当を模式的に示す平面図、(b)ハンバーグの断面図
【図5】(a)実施例10のハンバーグと米飯とを並置した弁当を模式的に示す平面図、(b)ハンバーグの断面図
【図6】(a)実施例11のハンバーグと米飯とを並置した弁当を模式的に示す平面図、(b)ハンバーグの断面図
【図7】(a)実施例12のハンバーグと米飯とを並置した弁当を模式的に示す平面図、(b)ハンバーグの断面図
【図8】(a)実施例13のハンバーグと米飯とを並置した弁当を模式的に示す平面図、(b)ハンバーグの断面図
【図9】温度センサーによる測定区域を模式的に示すハンバーグの平面図
【図10】比較例1と実施例1の各区域温度平均を折れ線で示し、温度幅を棒グラフで示す図表
【図11】比較例2、3と実施例2〜6の各区域温度平均を折れ線で示し、温度幅を棒グラフで示す図表
【図12】比較例4と実施例7〜13の各区域温度平均を折れ線で示し、温度幅を棒グラフで示す図表
【図13】比較例5と実施例14〜19の各区域温度平均を折れ線で示し、温度幅を棒グラフで示す図表
【図14】比較例6と実施例20〜22の各区域温度平均を折れ線で示し、温度幅を棒グラフで示す図表
【発明を実施するための形態】
【0020】
図2〜8に示すように、この発明の電子レンジ加熱用加工食品の実施形態であるハンバーグ1〜7は、挽肉(ミンチ)を含む加熱用食品素材からなる厚さ20〜40mmの一次加熱調理された盤状成形体からなり、この加工食品の表面に、これを横断する溝8〜14を溝幅3mm以上、溝深さ2mm以上の大きさに形成して複数並列させて設けたものである。
【0021】
電子レンジ加熱用加工食品は、挽肉(ミンチ)を他の食材と混合した状態に含む加熱用食品素材を成形し、所要の程度に加熱調理したものであり、ハンバーグの他、コロッケ、成形肉を用いた焼肉、メンチカツなど、その他周知の加熱用加工食品であってもよい。
挽肉は、特に食用の肉を限定せずに用いたものでよく、例えば牛肉、豚肉、鶏肉その他の食用の畜肉を挽肉機でひいたいわゆるミンチを使用できる。
【0022】
このような挽肉は、調理の必要に応じて他の食材と混合して加熱用食品素材となるが、そのような他の食材としては、野菜、調味料、香辛料などの周知の食材が挙げられる。
【0023】
加熱用食品素材がハンバーグである場合には、通常、主材料の挽肉と、タマネギ(微塵切りされた生の状態またはバターや油で軽く炒めた状態のもの)やパン粉などの副材料、食塩、ナツメグ、コショウなどの調味料および香辛料を混合したもの50〜200gを1つ分の生地とし、これを適当な大きさに成形する。
【0024】
このような成形は、特に限定した形状ではなく、円盤状、楕円盤状、球状、方形状または周囲が不定形状の盤状などの周知な盤状であってよく、人手で成形しても成形型を用いて注型成形や押出成形などであっても良い。
【0025】
成形される盤状の肉厚は、この発明の効果が充分に発揮されるように、厚さ20mm以上であればよく、通常40mmを超える厚みでは食べやすいサイズとは言えなくなるため、この発明では厚さ20〜40mmを所定の適切な厚さとしている。
【0026】
このような成形の際、または成形後速やかに、加熱用食品素材の表面に溝幅3mm以上、溝深さ2mm以上の大きさの溝を複数並列させて設ける。
溝の形状は、特に限定されるものではなく、三角形、四角形、多角形の溝であってもよく、また円溝、楕円溝などの周知の溝形状であってもよく、さらにこれらを組み合わせた形状であってもよい。
【0027】
溝の成形は、溝型を押し当てて加圧成形するか、または彫刻の要領で削り取って形成することもできる。
複数の溝は、加工食品の表面に、これを横断する長さに設け、好ましくは楕円の短径を横断する長さに設け、または長径(最大径)の1/3以上の長さに設ける。
【0028】
また、図7、8に示すように、複数の溝は、加熱用食品素材の表面に複数並列させたものを一組として複数組設け、それらの各組同士を適切な角度で交差させて設けることもできる。
【0029】
このような溝は、盤状成形体の表面に等間隔で分散させて設けることもできるが、楕円などの盤状成形体の中央部に密集させて偏在するように配置すれば、電子レンジ加熱の際に最も昇温速度の遅い中央部分を効率よく集中的に加熱でき、すなわちマイクロ波エネルギーの浸透深度を効率よく補えるので、短時間でも温まりやすい加熱用食品素材になって好ましい。
【0030】
また、溝は、盤状の成形体の載置状態での上面、すなわち表(おもて)面側に設ける場合のほか、下面、すなわち裏面側のみに設けても良く、またこれらの両面に設けてもよい。
例えば、表面の一部または全体にソースを掛ける場合には、ハンバーグの裏面側に溝を形成することが、ハンバーグの表面に掛けられたソースで溝を埋めず、これによりマイクロ波エネルギーの浸透深度を充分に補えるので好ましい。
【0031】
この発明に用いる溝の大きさは、溝幅3mm以上、溝深さ2mm以上とする。
なぜなら、溝幅3mm未満の細溝では、挽肉の粒子の凹凸によって電子レンジのマイクロ波が溝の内部に届き難くなると考えられ、溝の存在によって温まりやすくすることが困難になるからである。また、溝深さ2mm未満では、エネルギーの浸透深度を補って効率よく短時間で加熱することが困難になるので、好ましくない。
溝幅の上限を特に制限する必要性はなく、成形されたハンバーグの大きさも考慮して設定すればよい。
【0032】
上記した傾向から、厚さ20〜40mmの一次加熱調理された盤状成形体に対する実際的な好ましい溝幅の数値範囲は、溝幅3〜10mm、より好ましくは3〜8mm、さらには3〜6mmである。また、溝深さについても上記した傾向からより好ましい数値範囲は、2〜20mmであり、さらに好ましくは2〜10mmであり、上記溝は、盤状成形体の肉厚の1/2以下の深さに形成された溝であることが、電子レンジ加熱の際に効率よく短時間に加熱できるものとするために好ましい。
【0033】
このように所定の溝を所定の位置に設けた生のハンバーグ生地などの加熱用加工食品をフライパンや鉄板上で焼くなどして加熱調理(一次加熱)を行なう。
この場合の加熱は、鉄板などの金属やセラミック素材を介した伝導熱による加熱ばかりでなく、赤外線、遠赤外線などを含む放射熱による加熱であってもよく、また蒸煮や真空パックその他のフィルム包装状態での熱水浴や、加熱油などの熱媒体に直接または間接に接触させる加熱であってもよい。
【0034】
一次加熱による調理の完成度は、完全に調理が完了した状態までの加熱であってもよく、または意図的に喫食直前の電子レンジによる二次加熱によって加熱調理が完了するようにした半焼成状態の加熱であってもよい。
【実施例】
【0035】
[実施例1〜22、比較例1〜6]
ハンバーグの生地として、牛肉のひき肉とタマネギのダイスカットを2:1の重量比で配合し、パン粉、卵白、醤油、食塩、上白糖、香辛料を適量添加した通常のハンバーグの生地を準備し、145〜160gずつ分けて楕円盤状(俵型とも称される。図1〜9参照)の成形体を成型機により形成した。
【0036】
この俵型成形体のサイズは、80mm(短径)、109mm(長径)、22mm(厚さ)を基本形とし、厚さを20mm、25mm、30mm、35mmにし、それに応じて同重量にするために短径、長径を適宜に調整した。
【0037】
生ハンバーグ素材の上面(表面)または下面(裏面)に、正三角柱状または正四角柱状の棒状の押し型を用いて、表1〜5に示す所定寸法の溝を所定の配置で形成した後、鉄板式の焼成機で両面を加熱し、焼成(一次加熱調理)されたハンバーグを得た。
【0038】
得られたハンバーグについて、以下の表1〜5および図9に示す温度測定区域を設定して加熱試験を行なった。
すなわち、ハンバーグの中心温度を予め室温想定の18〜20℃に調整し、図示したプラスチック製の弁当容器に入れ、米飯230g(図中、Rで示す。)と共に電子レンジ(パナソニック製、1800W)を用いて1800Wで50秒加熱し、加熱後1分半後の温度を測定し、結果を以下の表1〜5および図10〜14の図表中に併記した。
【0039】
なお、実施例1〜6、14〜22、比較例1〜3、5および6は、ハンバーグにデミグラスソースを上面半分に掛けて加熱し、実施例7〜13、比較例4では同ソースを掛けずに加熱した。
【0040】
また、ハンバーグ全体の温度分布を測定するに際して、図1、9に示すようにハンバーグ15(図1には比較例1として、素材は実施例1と同じであるが溝を有しないハンバーグ15を示している。)を15区域(A1〜5、B1〜5、C1〜5)に分け、各区域の芯温を測定した。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】
図10〜14の結果からも明らかなように、溝を溝幅3mm以上、溝深さ2mm以上の大きさに形成して複数並列させて設けたので、ハンバーグはソースの有無に拘わらず、短時間でも温まりやすく、特に厚みや形状の影響を受け難く温度ムラは解消されていた。また、米飯はいずれの例でも平均75℃に温められていたことから、これによって電子レンジ加熱により温度ムラの生じないハンバーグおよび電子レンジ加熱用のハンバーグ弁当が得られたことがわかる。
【符号の説明】
【0047】
1、2、3、4、5、6、7、15 ハンバーグ
8、9、10、11、12、13、14 溝
R 米飯
【技術分野】
【0001】
この発明は、ハンバーグなどの電子レンジ加熱用加工食品およびそれを用いた電子レンジ加熱可能な弁当に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、電子レンジのマイクロ波照射によって食品が加熱される場合、被加熱食品には周波数約2450MHzのマイクロ波エネルギーが浸透吸収される。
【0003】
このようなマイクロ波エネルギーの浸透深度は、照射するマイクロ波の周波数にも拠るが、被加熱食品の電気的性質によっても差異のあることが知られている。
【0004】
食品の電気的性質としては、誘電体損失係数が大きいほどマイクロ波を吸収し易いが、同係数は食品に含まれる水分、塩分、油分等の成分や食品の温度等によって異なる。例えば、油分は誘電体損失係数を小さくし、マイクロ波の浸透深度を深くして内部まで急速に昇温させることができるが、塩分と水分は、誘電体損失係数を大きくし、浸透深度を浅くして食品は表面部分に比べて中心部分の昇温が遅れ易くなる。
【0005】
また、内部は未加熱で半生状態のハンバーグを冷凍保存後、解凍して電子レンジ調理によって加熱調理すると、内部から蒸発する水蒸気によって型崩れしやすいという欠点があり、これをなくすために、脂肪の配合比率の高い挽肉を中具の材料とし、この中具より脂肪の配合比率は低く赤身の配合比率の高い挽肉を外具の材料としてハンバーグを製造する方法が知られている(特許文献1)。
【0006】
また、複数の異なる食材を同時に電子レンジで加熱する場合には、個々の食材の誘電体損失係数の差から生じる温度むらが生じやすく、これを小さくするために、デンプンやプルランのようなマイクロ波吸収促進剤を添加することが知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−195540号公報
【特許文献2】特開2003−274909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記した従来の技術では、個々の食品について電子レンジ加熱での加熱ムラを充分に防止することは困難であり、たとえばマイクロ波吸収促進剤を個々の食品の内側と外側で添加量を調整することも困難であるから、一つの食品の内部で加熱ムラが生じないようにすることは容易なことではなかった。
特に、加熱調理済みのハンバーグをマイクロ波で再加熱しようとすると、最初の加熱調理によって自由水が少なくなっていることもあるためか、電子レンジでハンバーグを短時間で効率よく再加熱し難いという問題点がある。
【0009】
また加熱調理済みのハンバーグは、その厚みや形状に応じてマイクロ波エネルギーの吸収特性が均一でなく、電子レンジで加熱すると部分的に温度上昇の割合が異なって、いわゆる温度ムラが生じやすいという問題点がある。
【0010】
さらに、このようなマイクロ波エネルギーの浸透深度の低く温度ムラの生じやすいハンバーグと、表面積が大きくて暖めやすい米飯などの食材を並べて配置したハンバーグ弁当は、弁当全体を電子レンジで同時に加熱するとき、ハンバーグと米飯の昇温速度の差によって温度差が生じ、米飯が充分に加熱されてもハンバーグは充分に昇温せず、両者をほぼ同じ温度にムラなく加熱できないという問題点がある。
【0011】
そこで、この発明の課題は、上記した問題点を解決し、ハンバーグなどの電子レンジ加熱用加工食品のマイクロ波エネルギーの浸透深度を高めて短時間でも温まりやすくし、特に厚みや形状の影響を受け難くして温度ムラを解消し、これによって電子レンジ加熱により効率よく加熱可能で温度ムラの生じないハンバーグその他の電子レンジ加熱用加工食品または電子レンジで同時に加熱されるハンバーグと米飯の昇温速度の差をなくせる電子レンジ加熱用弁当とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために、この発明では、挽肉を含む加熱用食品素材からなる厚さ20〜40mmの一次加熱調理された盤状成形体からなり、電子レンジで二次加熱して食される加工食品において、この加工食品の表面に、これをほぼ横断する長さの溝を溝幅3mm以上、溝深さ2mm以上の大きさに形成して複数並列させて設けたことを特徴とする電子レンジ加熱用加工食品としたのである。
【0013】
上記したように構成されるこの発明の電子レンジ加熱用加工食品は、挽肉を含む加熱用食品素材で所定の厚さで成形され一次加熱調理された盤状成形体からなる加工食品の表面に、所定寸法の溝を所定配置に設けたものであって、前記溝の所定幅と溝深さによってマイクロ波エネルギーの浸透深度を効率よく高めて、短時間でも温まりやすくしている。また、このような溝は並列に配置されたことにより可及的に広い表面に対して、ムラなくマイクロ波エネルギーの浸透性を高めることができる。
【0014】
最初の加熱調理によって自由水が少なくなっており、しかも味付けのための塩分が含まれている調理済みハンバーグであっても上記した電子レンジ加熱によって、効率よくムラのない加熱が可能である。
【0015】
また、上記複数の溝は、上記盤状成形体の表面の中央部に密集して偏在するよう配置することにより、電子レンジ加熱によって特に温度が上昇しにくい部分を集中的に加熱できるので、調理済みハンバーグなどの電子レンジ加熱用加工食品に特有のマイクロ波エネルギーの浸透特性を改善して、効率よく短時間でも温まりやすいものにする。
【0016】
また、上記溝が、表面にソースを掛けられた加工食品の一例としてのハンバーグである場合には、表面側に形成された溝でも裏面側に形成された溝でも温度ムラを低減できる。
但し、ハンバーグの裏面側に形成された溝であることにより、ハンバーグの表面側に掛けられたソースで溝が埋まることなく、前記溝の所定幅と溝深さによってマイクロ波エネルギーの浸透深度を補って効率よく短時間でも温まりやすいハンバーグなどの加工食品になるので好ましい。
【0017】
上記したいずれかのハンバーグなどの加熱用加工食品と米飯とを弁当容器内に並べて配置した電子レンジ加熱用弁当とすることにより、比較的水分を多く含んで電子レンジで加熱速度の大きい米飯と、所定の溝を有するハンバーグとの両者をほぼ同じ温度になるように電子レンジで短時間にムラなく加熱することができる。
【発明の効果】
【0018】
この発明は、挽肉を含む加熱用食品素材からなる所定厚さの一次加熱調理された盤状成形体からなる加工食品を電子レンジで二次加熱する際に、前記加工食品の表面にこれを横断する溝を溝幅3mm以上、溝深さ2mm以上の大きさに形成して複数並列させて設けたので、ハンバーグなどの電子レンジ加熱用加工食品のマイクロ波エネルギーの浸透深度を補って、短時間でも温まりやすくし、特に厚みや形状の影響を受け難くして温度ムラを解消し、これによって電子レンジで同時に加熱されるハンバーグと米飯の昇温速度の差をなくして、電子レンジ加熱により温度ムラの生じないハンバーグその他の電子レンジ加熱用加工食品または電子レンジ加熱用の弁当となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】(a)比較例(溝のない)のハンバーグと米飯とを並置した弁当を模式的に示す平面図、(b)ハンバーグの断面図
【図2】(a)実施例7のハンバーグと米飯とを並置した弁当を模式的に示す平面図、(b)ハンバーグの断面図
【図3】(a)実施例8のハンバーグと米飯とを並置した弁当を模式的に示す平面図、(b)ハンバーグの断面図
【図4】(a)実施例9のハンバーグと米飯とを並置した弁当を模式的に示す平面図、(b)ハンバーグの断面図
【図5】(a)実施例10のハンバーグと米飯とを並置した弁当を模式的に示す平面図、(b)ハンバーグの断面図
【図6】(a)実施例11のハンバーグと米飯とを並置した弁当を模式的に示す平面図、(b)ハンバーグの断面図
【図7】(a)実施例12のハンバーグと米飯とを並置した弁当を模式的に示す平面図、(b)ハンバーグの断面図
【図8】(a)実施例13のハンバーグと米飯とを並置した弁当を模式的に示す平面図、(b)ハンバーグの断面図
【図9】温度センサーによる測定区域を模式的に示すハンバーグの平面図
【図10】比較例1と実施例1の各区域温度平均を折れ線で示し、温度幅を棒グラフで示す図表
【図11】比較例2、3と実施例2〜6の各区域温度平均を折れ線で示し、温度幅を棒グラフで示す図表
【図12】比較例4と実施例7〜13の各区域温度平均を折れ線で示し、温度幅を棒グラフで示す図表
【図13】比較例5と実施例14〜19の各区域温度平均を折れ線で示し、温度幅を棒グラフで示す図表
【図14】比較例6と実施例20〜22の各区域温度平均を折れ線で示し、温度幅を棒グラフで示す図表
【発明を実施するための形態】
【0020】
図2〜8に示すように、この発明の電子レンジ加熱用加工食品の実施形態であるハンバーグ1〜7は、挽肉(ミンチ)を含む加熱用食品素材からなる厚さ20〜40mmの一次加熱調理された盤状成形体からなり、この加工食品の表面に、これを横断する溝8〜14を溝幅3mm以上、溝深さ2mm以上の大きさに形成して複数並列させて設けたものである。
【0021】
電子レンジ加熱用加工食品は、挽肉(ミンチ)を他の食材と混合した状態に含む加熱用食品素材を成形し、所要の程度に加熱調理したものであり、ハンバーグの他、コロッケ、成形肉を用いた焼肉、メンチカツなど、その他周知の加熱用加工食品であってもよい。
挽肉は、特に食用の肉を限定せずに用いたものでよく、例えば牛肉、豚肉、鶏肉その他の食用の畜肉を挽肉機でひいたいわゆるミンチを使用できる。
【0022】
このような挽肉は、調理の必要に応じて他の食材と混合して加熱用食品素材となるが、そのような他の食材としては、野菜、調味料、香辛料などの周知の食材が挙げられる。
【0023】
加熱用食品素材がハンバーグである場合には、通常、主材料の挽肉と、タマネギ(微塵切りされた生の状態またはバターや油で軽く炒めた状態のもの)やパン粉などの副材料、食塩、ナツメグ、コショウなどの調味料および香辛料を混合したもの50〜200gを1つ分の生地とし、これを適当な大きさに成形する。
【0024】
このような成形は、特に限定した形状ではなく、円盤状、楕円盤状、球状、方形状または周囲が不定形状の盤状などの周知な盤状であってよく、人手で成形しても成形型を用いて注型成形や押出成形などであっても良い。
【0025】
成形される盤状の肉厚は、この発明の効果が充分に発揮されるように、厚さ20mm以上であればよく、通常40mmを超える厚みでは食べやすいサイズとは言えなくなるため、この発明では厚さ20〜40mmを所定の適切な厚さとしている。
【0026】
このような成形の際、または成形後速やかに、加熱用食品素材の表面に溝幅3mm以上、溝深さ2mm以上の大きさの溝を複数並列させて設ける。
溝の形状は、特に限定されるものではなく、三角形、四角形、多角形の溝であってもよく、また円溝、楕円溝などの周知の溝形状であってもよく、さらにこれらを組み合わせた形状であってもよい。
【0027】
溝の成形は、溝型を押し当てて加圧成形するか、または彫刻の要領で削り取って形成することもできる。
複数の溝は、加工食品の表面に、これを横断する長さに設け、好ましくは楕円の短径を横断する長さに設け、または長径(最大径)の1/3以上の長さに設ける。
【0028】
また、図7、8に示すように、複数の溝は、加熱用食品素材の表面に複数並列させたものを一組として複数組設け、それらの各組同士を適切な角度で交差させて設けることもできる。
【0029】
このような溝は、盤状成形体の表面に等間隔で分散させて設けることもできるが、楕円などの盤状成形体の中央部に密集させて偏在するように配置すれば、電子レンジ加熱の際に最も昇温速度の遅い中央部分を効率よく集中的に加熱でき、すなわちマイクロ波エネルギーの浸透深度を効率よく補えるので、短時間でも温まりやすい加熱用食品素材になって好ましい。
【0030】
また、溝は、盤状の成形体の載置状態での上面、すなわち表(おもて)面側に設ける場合のほか、下面、すなわち裏面側のみに設けても良く、またこれらの両面に設けてもよい。
例えば、表面の一部または全体にソースを掛ける場合には、ハンバーグの裏面側に溝を形成することが、ハンバーグの表面に掛けられたソースで溝を埋めず、これによりマイクロ波エネルギーの浸透深度を充分に補えるので好ましい。
【0031】
この発明に用いる溝の大きさは、溝幅3mm以上、溝深さ2mm以上とする。
なぜなら、溝幅3mm未満の細溝では、挽肉の粒子の凹凸によって電子レンジのマイクロ波が溝の内部に届き難くなると考えられ、溝の存在によって温まりやすくすることが困難になるからである。また、溝深さ2mm未満では、エネルギーの浸透深度を補って効率よく短時間で加熱することが困難になるので、好ましくない。
溝幅の上限を特に制限する必要性はなく、成形されたハンバーグの大きさも考慮して設定すればよい。
【0032】
上記した傾向から、厚さ20〜40mmの一次加熱調理された盤状成形体に対する実際的な好ましい溝幅の数値範囲は、溝幅3〜10mm、より好ましくは3〜8mm、さらには3〜6mmである。また、溝深さについても上記した傾向からより好ましい数値範囲は、2〜20mmであり、さらに好ましくは2〜10mmであり、上記溝は、盤状成形体の肉厚の1/2以下の深さに形成された溝であることが、電子レンジ加熱の際に効率よく短時間に加熱できるものとするために好ましい。
【0033】
このように所定の溝を所定の位置に設けた生のハンバーグ生地などの加熱用加工食品をフライパンや鉄板上で焼くなどして加熱調理(一次加熱)を行なう。
この場合の加熱は、鉄板などの金属やセラミック素材を介した伝導熱による加熱ばかりでなく、赤外線、遠赤外線などを含む放射熱による加熱であってもよく、また蒸煮や真空パックその他のフィルム包装状態での熱水浴や、加熱油などの熱媒体に直接または間接に接触させる加熱であってもよい。
【0034】
一次加熱による調理の完成度は、完全に調理が完了した状態までの加熱であってもよく、または意図的に喫食直前の電子レンジによる二次加熱によって加熱調理が完了するようにした半焼成状態の加熱であってもよい。
【実施例】
【0035】
[実施例1〜22、比較例1〜6]
ハンバーグの生地として、牛肉のひき肉とタマネギのダイスカットを2:1の重量比で配合し、パン粉、卵白、醤油、食塩、上白糖、香辛料を適量添加した通常のハンバーグの生地を準備し、145〜160gずつ分けて楕円盤状(俵型とも称される。図1〜9参照)の成形体を成型機により形成した。
【0036】
この俵型成形体のサイズは、80mm(短径)、109mm(長径)、22mm(厚さ)を基本形とし、厚さを20mm、25mm、30mm、35mmにし、それに応じて同重量にするために短径、長径を適宜に調整した。
【0037】
生ハンバーグ素材の上面(表面)または下面(裏面)に、正三角柱状または正四角柱状の棒状の押し型を用いて、表1〜5に示す所定寸法の溝を所定の配置で形成した後、鉄板式の焼成機で両面を加熱し、焼成(一次加熱調理)されたハンバーグを得た。
【0038】
得られたハンバーグについて、以下の表1〜5および図9に示す温度測定区域を設定して加熱試験を行なった。
すなわち、ハンバーグの中心温度を予め室温想定の18〜20℃に調整し、図示したプラスチック製の弁当容器に入れ、米飯230g(図中、Rで示す。)と共に電子レンジ(パナソニック製、1800W)を用いて1800Wで50秒加熱し、加熱後1分半後の温度を測定し、結果を以下の表1〜5および図10〜14の図表中に併記した。
【0039】
なお、実施例1〜6、14〜22、比較例1〜3、5および6は、ハンバーグにデミグラスソースを上面半分に掛けて加熱し、実施例7〜13、比較例4では同ソースを掛けずに加熱した。
【0040】
また、ハンバーグ全体の温度分布を測定するに際して、図1、9に示すようにハンバーグ15(図1には比較例1として、素材は実施例1と同じであるが溝を有しないハンバーグ15を示している。)を15区域(A1〜5、B1〜5、C1〜5)に分け、各区域の芯温を測定した。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】
図10〜14の結果からも明らかなように、溝を溝幅3mm以上、溝深さ2mm以上の大きさに形成して複数並列させて設けたので、ハンバーグはソースの有無に拘わらず、短時間でも温まりやすく、特に厚みや形状の影響を受け難く温度ムラは解消されていた。また、米飯はいずれの例でも平均75℃に温められていたことから、これによって電子レンジ加熱により温度ムラの生じないハンバーグおよび電子レンジ加熱用のハンバーグ弁当が得られたことがわかる。
【符号の説明】
【0047】
1、2、3、4、5、6、7、15 ハンバーグ
8、9、10、11、12、13、14 溝
R 米飯
【特許請求の範囲】
【請求項1】
挽肉を含む加熱用食品素材からなる厚さ20〜40mmの一次加熱調理された盤状成形体からなり、電子レンジで二次加熱して食される加工食品において、
この加工食品の表面に、これを横断する溝を溝幅3mm以上、溝深さ2mm以上の大きさに形成して複数並列させて設けたことを特徴とする電子レンジ加熱用加工食品。
【請求項2】
上記加工食品が、ハンバーグである請求項1に記載の電子レンジ加熱用加工食品。
【請求項3】
上記複数の溝は、上記盤状成形体の表面の中央部に密集して偏在するように配置されたものである請求項1または2に記載の電子レンジ加熱用加工食品。
【請求項4】
上記溝が、表面側にソースを掛けられた加工食品の表面側または裏面側に形成された溝である請求項1〜3のいずれかに記載の電子レンジ加熱用加工食品。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の加熱用加工食品と米飯とを弁当容器内に並べて配置した電子レンジ加熱用弁当。
【請求項1】
挽肉を含む加熱用食品素材からなる厚さ20〜40mmの一次加熱調理された盤状成形体からなり、電子レンジで二次加熱して食される加工食品において、
この加工食品の表面に、これを横断する溝を溝幅3mm以上、溝深さ2mm以上の大きさに形成して複数並列させて設けたことを特徴とする電子レンジ加熱用加工食品。
【請求項2】
上記加工食品が、ハンバーグである請求項1に記載の電子レンジ加熱用加工食品。
【請求項3】
上記複数の溝は、上記盤状成形体の表面の中央部に密集して偏在するように配置されたものである請求項1または2に記載の電子レンジ加熱用加工食品。
【請求項4】
上記溝が、表面側にソースを掛けられた加工食品の表面側または裏面側に形成された溝である請求項1〜3のいずれかに記載の電子レンジ加熱用加工食品。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の加熱用加工食品と米飯とを弁当容器内に並べて配置した電子レンジ加熱用弁当。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−34390(P2013−34390A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−170130(P2011−170130)
【出願日】平成23年8月3日(2011.8.3)
【出願人】(000229519)日本ハム株式会社 (57)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月3日(2011.8.3)
【出願人】(000229519)日本ハム株式会社 (57)
【Fターム(参考)】
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