説明

電子制御ユニット

【課題】ボイドの発生を防止でき、防水性に優れた電子制御ユニットを提供する。
【解決手段】コネクションボックス31にコネクタ32を取り付けた状態で、且つコネクションボックス31の収容室35の基準面BPを水平にした状態で、収容室35に流動性樹脂380を注入する。コネクタハウジング41の筒状部47内を、筒状部47の第1端部53から、より高位の第2端部54へと流動性樹脂380の液面が上昇していく。筒状部47内の流動性樹脂に空気溜まりが残存しないように、第2端部54の内上壁58が、第2端部54の第2開口57に向かうにしたがって上方へ変位するように傾斜している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子制御ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
PWMモジュールの製造方法において、電子部品が実装された基板を収容するハウジングを、前記基板が傾斜する姿勢に保持して、ポッティング剤を充填する技術が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
また、防水型電子制御装置において、ECUケースのコネクタ挿通部とコネクタとの間の隙間をシリコーン樹脂組成物の接着剤で封止するときに、接着剤の充填作業性を向上するために、コネクタ挿通部の断面形状を、内部から外部に向かって寸法が大きくなる複数の段差状としたり、傾斜状としたりする技術が提案されている(例えば特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−183796号公報
【特許文献2】特開2008−244379号公報(明細書の第51段落、並びに図面の図4および図5を参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明者は、ECUケースの所要部に流動性樹脂を流し込むときに、同時にコネクタのコネクタハウジング内にも流動性樹脂を流し込み、その後、流動性樹脂を硬化させて、コネクタハウジングに防水機能を付与することを考えた。
これにより、コネクタ自身には、防水機能を装備する必要がなく、製造コストを安くすることができる。
【0005】
しかしながら、コネクタハウジング内に流し込んだ流動性樹脂に空気粒が残存した場合、硬化後の樹脂内にいわゆるボイドが発生し、防水性能が低下するおそれがある。
そこで、本発明の目的は、ボイドの発生を防止でき、防水性に優れた電子制御ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、請求項1の発明は、基板(25)を収容したECUケース(30)と、前記ECUケースに取り付けられたコネクションボックス(31)と、前記コネクションボックスに連結されたコネクタ(32)と、を備え、前記コネクションボックスは、樹脂ポッティング時に水平とされる基準面(BP)を有する収容室(35)を区画するボックスハウジング(36)と、前記収容室に収容され前記基板に接続された複数の端子(37)と、前記収容室に充填されたポッティング樹脂(38)と、前記ボックスハウジングに設けられたコネクタ取付部(39,40)と、を含み、前記コネクタは、コネクタハウジング(41)と、前記コネクタハウジングによって保持された複数のコンタクト(42)と、を含み、前記コネクタハウジングは、前記コネクタ取付部に取り付けられた被取付部(45)と、前記被取付部から延設され複数の被覆電線(46)が挿通された筒状部(47)と、を有し、各前記コンタクトは、対応する被覆電線の導体端部(46a)に接続された第1部分(421)と、対応する端子に接続された第2部分(422)と、を有し、前記筒状部は、前記被覆電線が導入された第1開口(56)を有する第1端部(53)と、前記被覆電線が導出された第2開口(57)を有し前記被取付部に隣接する第2端部(54)と、を有し、前記基準面を水平にしたときに、前記筒状部の前記第1端部よりも前記第2端部が高位に配置されるとともに、前記第2端部の内上壁(58)が、前記第2開口に向かうにしたがって上方へ変位するように傾斜している電子制御ユニット(12)を提供する。
【0007】
なお、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素等を表すが、このことは、むろん、本発明がそれらの実施形態に限定されるべきことを意味するものではない。以下、この項において同じ。
また、請求項2のように、前記コネクタハウジングは、前記被取付部から前記収容室内に延びる延設部(55)を有し、前記延設部は、透孔(59,60)と、各前記コンタクトを保持するコンタクト保持部(61)と、前記コンタクト保持部に設けられ、各コンタクトの下面にそれぞれ対向した検査プローブ挿通用孔(62)と、を含み、各前記検査プローブ挿通用孔は、前記透孔と連通していてもよい。
【0008】
また、請求項3のように、前記延設部は、各前記検査プローブ挿通用孔を対応する透孔に連通するスリット(63,64)を含んでいてもよい。
また、請求項4のように、前記ボックスハウジングは、互いに対向する第1側壁(49)および第2側壁(50)を含み、前記コネクタ取付部は、前記第1側壁および前記第2側壁にそれぞれ設けられ互いに対向する第1取付溝(39)および第2取付溝(40)を含み、前記被取付部は、前記第1取付溝および前記第2取付溝にそれぞれ嵌合する第1側縁(43)および第2側縁(44)を有する被取付板(45)を含み、前記第1側壁および前記第2側壁および前記被取付板によって、前記収容室の一部が区画されていてもよい。
【0009】
また、請求項5のように、各前記コンタクトの前記第2部分および各前記端子は、前記第1取付溝および前記第2取付溝の延びる方向と平行に延びていてもよい。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、製造時にコネクタが連結されたコネクションボックスの収容室に樹脂をポッティングする工程において、基準面を水平にした状態で収容室に流動性樹脂を注入していくと、コネクタハウジングの筒状部内を第1端部から高位の第2端部へと流動性樹脂の液面が上昇していく。このとき、第2端部の内上壁が、第2開口に向かうにしたがって上方へ変位するように傾斜しているので、筒状部内の流動性樹脂に空気溜まりが残存するおそれがない。したがって、硬化後の樹脂にボイドの発生がなく、防水性が低下することがない。
【0011】
請求項2の発明によれば、樹脂をポッティングする工程において、コンタクト保持部の検査プローブ挿通用孔に存在する空気を透孔に移動させて、透光から上方へ逃がすことができるので、検査プローブ挿通用孔に空気が残存するおそれがない。したがって、硬化後の樹脂にボイドの発生がなく、防水性が低下することがない。
請求項3の発明によれば、樹脂をポッティングする工程において、検査プローブ挿通用孔に存在する空気を、スリットを介して透孔から上方へ逃がすことができるので、検査プローブ挿通用孔に空気が残存するおそれがない。
【0012】
請求項4の発明によれば、被取付板の各側縁を対応する取付溝に嵌合させるので、コネクタをECUケースに取り付け易く、また、ポッティング樹脂により封止性を高くすることができる。
請求項5の発明によれば、被取付板の各側縁を対応する取付溝に嵌合させるときに、各コンタクトを対応する端子に確実に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施の形態の電子制御ユニットが適用された電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
【図2】ECUの要部の断面図であり、後述する図4のII−II線に沿う断面を含む、ECUの要部の断面図である。(a)は製造後の状態を示し、(b)はポッティングの工程を示している。
【図3】コネクタとコネクションボックスの概略分解斜視図である。
【図4】電線束を取り外した状態のコネクタの平面図である。
【図5】電線束を取り外した状態のコネクタの底面図である。
【図6】外側のコンタクトの周辺の概略断面図である。
【図7】内側のコンタクトの周辺の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下には、図面を参照して、本発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用操舵装置としての電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、操舵部材としてのステアリングホイール2と、ステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
【0015】
本実施の形態では、操舵補助機構5がステアリングシャフト6にアシスト力(操舵補助力)を与える例に則して説明する。しかしながら、本発明を、操舵補助機構5が後述するピニオン軸にアシスト力を与える構造や、操舵補助機構5が後述するラック軸にアシスト力を与える構造に適用することも可能である。
ステアリングシャフト6は、ステアリングホイール2に連結された入力軸8と、中間軸7に連結された出力軸9とを含む。入力軸8と出力軸9とは、トーションバー10を介して同一軸線上で相対回転可能に連結されている。
【0016】
ステアリングシャフト6の周囲に配置されたトルクセンサ11は、入力軸8および出力軸9の相対回転変位量に基づいて、ステアリングホイール2に入力された操舵トルクを検出する。トルクセンサ11のトルク検出結果は、制御装置としてのECU(Electronic Control Unit :電子制御ユニット)12に入力される。また、車速センサ90からの車速検出結果がECU12に入力される。中間軸7は、ステアリングシャフト6と転舵機構4とを連結している。
【0017】
転舵機構4は、ピニオン軸13と、転舵軸としてのラック軸14とを含むラックアンドピニオン機構からなる。ラック軸14の各端部には、タイロッド15およびナックルアーム(図示せず)を介して転舵輪3が連結されている。
ピニオン軸13は、中間軸7に連結されている。ピニオン軸13は、ステアリングホイール2の操舵に連動して回転するようになっている。ピニオン軸13の先端(図1では下端)には、ピニオン16が設けられている。
【0018】
ラック軸14は、自動車の左右方向に沿って直線状に延びている。ラック軸14の軸方向の途中部には、前記ピニオン16に噛み合うラック17が形成されている。このピニオン16およびラック17によって、ピニオン軸13の回転がラック軸14の軸方向移動に変換される。ラック軸14を軸方向に移動させることで、転舵輪3を転舵することができる。
【0019】
ステアリングホイール2が操舵(回転)されると、この回転が、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して、ピニオン軸13に伝達される。そして、ピニオン軸13の回転は、ピニオン16およびラック17によって、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。
操舵補助機構5は、操舵補助用の電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを転舵機構4に伝達するための減速機構19とを含む。減速機構19は、電動モータ18の駆動力が入力される駆動ギヤ(入力軸)としてのウォーム軸20と、このウォーム軸20と噛み合う従動ギヤとしてのウォームホイール21とを含む。減速機構19は、ギヤハウジング23内に収容されている。
【0020】
ウォーム軸20は、図示しない継手を介して電動モータ18の出力軸(図示せず)に連結されている。ウォーム軸20は、電動モータ18によって回転駆動される。また、ウォームホイール21は、ステアリングシャフト6とは一体回転可能に連結されている。
電動モータ18がウォーム軸20を回転駆動すると、ウォーム軸20によってウォームホイール21が回転駆動され、ウォームホイール21およびステアリングシャフト6が一体回転する。これにより、操舵補助力がステアリングシャフト6に伝達される。
【0021】
電動モータ18は、ECU12によって制御される。ECU12は、トルクセンサ11からのトルク検出結果、および車速センサ90からの車速検出結果等に基づいて電動モータ18を制御する。具体的には、ECU12では、トルクと目標アシスト量との関係を車速毎に記憶したマップを用いて目標アシスト量を決定し、電動モータ18の発生するアシスト力を目標アシスト量に近づけるように制御する。
【0022】
図2(a)は、ECU12の要部の断面図である。図3はECU12の要部の分解斜視図である。ECU12は、基板25を収容した例えばアルミニウム合金製のECUケース30と、ECUケース30に取り付けられたコネクションボックス31と、コネクションボックス31に取り付けられたコネクタ32とを備えている。
図2(a)に示すように、ECUケース30の外壁33に、例えば矩形の取付孔34が設けられ、その取付孔34から突出するようにして取付孔34を覆う状態でコネクションボックス31が取り付けられている。
【0023】
コネクションボックス31は、樹脂ポッティング時に水平とされる基準面BPを有する収容室35を区画する例えば合成樹脂製のボックスハウジング36と、収容室35に収容され基板25に接続された複数の端子37と、収容室35に充填されたポッティング樹脂38と、収容室35に隣接してボックスハウジング36に設けられたコネクタ取付部としての第1取付溝39および第2取付溝40とを備えている。
【0024】
コネクタ32は、電線束YHの端部YHaに配置されたコネクタハウジング41と、コネクタハウジング41によって保持された複数のコンタクト42とを備えている。
図3に示すように、コネクタハウジング41は、ボックスハウジング36の第1取付溝39および第2取付溝40に取り付けられる第1側縁43および第2側縁44を有する被取付部としての矩形の被取付板45と、被取付板45から延設され電線束YHの複数の被覆電線46が挿通された筒状部47とを備えている。
【0025】
図2(a)に示すように、各コンタクト42は、電線束YHの対応する被覆電線46の導体端部46aを抵抗溶接により接続した第1部分421と、対応する端子37に接続された第2部分422とを有している。第1部分421と第2部分422は直交しており、第1部分421は基準面BPと平行である。コンタクト42の第2部分422および各端子37は、第1取付溝39および第2取付溝40の延びる方向と平行である。
【0026】
コネクションボックス31のボックスハウジング36は、ECUケース30の取付孔34を内側から覆う底板48と、底板48から取付孔34を通してECUケース30の外方へ延びる第1側壁49および第2側壁50(図3参照)と、底板48から延び開口51aを有する前壁51と、底板48から延び開口52aを有する後壁52とを有している。
図2(a)に示すように、底板48の下面に設けられた凹部48aに、基板25が保持されている。また、両側壁49,50に取り付けられた被取付板45によって前壁51の開口51aが覆われた状態で、底板48、両側壁49,50および被取付板45によって、収容室35が区画される。なお、図示を省略しているが、後壁52の開口52aも別部材により覆われた状態で、収容室35の一部を区画する。
【0027】
底板48の上面が基準面BPを構成している。端子37の一端は、ECUケース30内で基板25の導電部に接続され、端子37は底板48を挿通して、収容室35内に進出している。
図2(a)および図3に示すように、コネクタハウジング41の筒状部47は、第1端部53および第2端部54を有している。被取付板45は、筒状部47の第2端部54に設けられた矩形のフランジ板である。また、コネクタハウジング41は、第2端部54から収容室35内へ延びる延設部55とを備えている。図2(a)に示すように、第1端部53は、電線束YHが導入された第1開口56を有している。第2端部54は、電線束YHの各被覆電線46が導出された第2開口57を有している。
【0028】
コネクタハウジング41がECUケース30に取り付けられた状態でECUケース30の基準面BPを水平にしたときに、筒状部47の第1端部53よりも第2端部54が高位に配置されるとともに、第2端部54の内上壁58が、第2開口57に向かうにしたがって上方へ変位するように傾斜している。
図3に示すように、筒状部47の外郭形状は、第2端部54を含む上半部が四角錐台形状をなし、第1端部53を含む下半部が円筒状をなしている。
【0029】
平面図である図4および底面図である図5に示すように、コネクタハウジング41の延設部55は、複数の透孔59,60と、複数のコンタクト42を横並びに保持するコンタクト保持部61と、コンタクト保持部61に設けられ、各コンタクト42の下面(第1部分421の下面)にそれぞれ対向した検査プローブ挿通用孔62と、仮保持孔70とを備えている。
【0030】
一方、図3に示すように、コネクションボックス31のボックスハウジング36の底板48から上方へ突出する、例えば筒状の仮保持凸部71が設けられている。図3に示す仮保持凸部71を図4に示す仮保持孔70に嵌合することにより、製造時において、コネクタ32をコネクションボックス31に仮保持する。
検査プローブ挿通用孔62は、コネクションボックス31にコネクタ32を取り付ける前に、当該検査プローブ挿通用孔62を通して、検査プローブをコンタクト42の下面に接触させて、コネクタ32単体で検査を行うために用いられる。
【0031】
各検査プローブ挿通用孔62は、それぞれ対応する透孔59,60に連通している。具体的には、図5において外側に配置されたコンタクト42のための検査プローブ挿通用孔62は、図6に示すように、スリット63を介して対応する透孔59に連通している。透孔59は肉抜きのために設けられた大型の透孔である。
また、図5において内側に配置されたコンタクト42のための検査プローブ挿通用孔62は、図7に示すように、スリット64を介して対応する透孔60に連通している。透孔60は、ポッティング時の空気粒を逃がすために専用に設けられた小型の透孔である。
【0032】
本実施の形態によれば、製造時にコネクタ32が連結されたコネクションボックス31の収容室35に樹脂をポッティングする工程において、図2(b)に示すように、基準面BPを水平にした状態で収容室35に流動性樹脂380を注入していくと、コネクタハウジング41の筒状部47内を第1端部53から高位の第2端部54へと流動性樹脂380の液面が上昇していく。このとき、第2端部54の内上壁58が、第2開口57に向かうにしたがって上方へ変位するように傾斜しているので、筒状部47内の流動性樹脂に空気溜まりが残存するおそれがない。したがって、図2(a)に示す硬化後のポッティング樹脂38にボイドの発生がなく、防水性が低下することがない。
【0033】
また、樹脂をポッティングする工程において、図6および図7に示すように、コンタクト保持部61の検査プローブ挿通用孔62に存在する空気を、例えばスリット63,64を介して透孔59,60に移動させて、透孔59,60から上方へ逃がすことができるので、検査プローブ挿通用孔62に空気が残存するおそれがない。したがって、図2(a)に示す硬化後のポッティング樹脂38にボイドの発生がなく、防水性が低下することがない。
【0034】
また、コネクタ32をコネクションボックス31に取り付けるときに、コネクタ32の被取付板45の各側縁43,44を、コネクションボックス31の対応する側壁49,50の対応する取付溝39,40に嵌合させるので、コネクタ32をコネクションボックス31に取り付け易い。また、両側壁49,50と被取付板45によって収容室35の一部を区画するので、ポッティング樹脂38による封止性を高くすることができる。
【0035】
また、各コンタクト42の第2部分422および端子37が、両取付溝39,40の延びる方向と平行に延びているので、被取付板45の各側縁43,44を対応する取付溝3,40に嵌合させるときに、各コンタクト42を対応する端子37に確実に接続することができる。
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、図示していないが、例えば検査プローブ挿通用孔62と透孔とが直接連通していてもよい。その他、請求項記載の範囲で種々の変更を施すことができる。
【符号の説明】
【0036】
1…電動パワーステアリング装置(車両用操舵装置)、5…操舵補助機構、12…ECU、18…電動モータ、25…基板、30…ECUケース、31…コネクションボックス、32…コネクタ、35…収容室、36…ボックスハウジング、37…端子、38…ポッティング樹脂、39…第1取付溝(コネクタ取付部)、40…第2取付溝(コネクタ取付部)、41…コネクタハウジング、42…コンタクト、421…第1部分、422…第2部分、43…第1側縁、44…第2側縁、45…被取付板(被取付部)、46…被覆電線、46a…導体端部、47…筒状部、48…底板、49…第1側壁、50…第2側壁、53…(筒状部の)第1端部、54…(筒状部の)第2端部、55…延設部、56…第1開口、57…第2開口、58…内上壁、59,60…透孔、61…コンタクト保持部、62…検査プローブ挿通用孔、63,64…スリット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を収容したECUケースと、
前記ECUケースに取り付けられたコネクションボックスと、
前記コネクションボックスに連結されたコネクタと、を備え、
前記コネクションボックスは、樹脂ポッティング時に水平とされる基準面を有する収容室を区画するボックスハウジングと、前記収容室に収容され前記基板に接続された複数の端子と、前記収容室に充填されたポッティング樹脂と、前記ボックスハウジングに設けられたコネクタ取付部と、を含み、
前記コネクタは、コネクタハウジングと、前記コネクタハウジングによって保持された複数のコンタクトと、を含み、
前記コネクタハウジングは、前記コネクタ取付部に取り付けられた被取付部と、前記被取付部から延設され複数の被覆電線が挿通された筒状部と、を有し、
各前記コンタクトは、対応する被覆電線の導体端部に接続された第1部分と、対応する端子に接続された第2部分と、を有し、
前記筒状部は、前記被覆電線が導入された第1開口を有する第1端部と、前記被覆電線が導出された第2開口を有し前記被取付部に隣接する第2端部と、を有し、
前記基準面を水平にしたときに、前記筒状部の前記第1端部よりも前記第2端部が高位に配置されるとともに、前記第2端部の内上壁が、前記第2開口に向かうにしたがって上方へ変位するように傾斜している電子制御ユニット。
【請求項2】
請求項1において、前記コネクタハウジングは、前記被取付部から前記収容室内に延びる延設部を有し、
前記延設部は、透孔と、各前記コンタクトを保持するコンタクト保持部と、前記コンタクト保持部に設けられ、各コンタクトの下面にそれぞれ対向した検査プローブ挿通用孔と、を含み、
各前記検査プローブ挿通用孔は、前記透孔と連通している電子制御ユニット。
【請求項3】
請求項2において、前記延設部は、各前記検査プローブ挿通用孔を対応する透孔に連通するスリットを含む電子制御ユニット。
【請求項4】
請求項1から3の何れか1項において、前記ボックスハウジングは、互いに対向する第1側壁および第2側壁を含み、
前記コネクタ取付部は、前記第1側壁および前記第2側壁にそれぞれ設けられ互いに対向する第1取付溝および第2取付溝を含み、
前記被取付部は、前記第1取付溝および前記第2取付溝にそれぞれ嵌合する第1側縁および第2側縁を有する被取付板を含み、
前記第1側壁および前記第2側壁および前記被取付板によって、前記収容室の一部が区画されている電子制御ユニット。
【請求項5】
請求項4において、各前記コンタクトの前記第2部分および各前記端子は、前記第1取付溝および前記第2取付溝の延びる方向と平行に延びている電子制御ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−195164(P2012−195164A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−58269(P2011−58269)
【出願日】平成23年3月16日(2011.3.16)
【出願人】(000001247)株式会社ジェイテクト (7,053)
【Fターム(参考)】