説明

電子機器および発振ユニット

【課題】本体ハウジングに不快な振動やノイズが発生することを抑制できる電子機器を提供する。
【解決手段】ユニットフレーム231が制振材232で本体ハウジング110のユニット装着部111に装着されているので、圧電振動子210が駆動されて弾性振動板220とともにユニットフレーム231が振動しても、本体ハウジング110に不快な振動やノイズが発生することを抑制できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話端末などの音声を出力する電子機器に関し、特に、発振ユニットで音声を出力する電子機器、その発振ユニット、に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機やノート型コンピュータなどの携帯型の電子機器の需要が拡大している。このような電子機器では、テレビ電話や動画再生、ハンズフリー電話などの音響機能を商品価値とした薄型の携帯端末の開発が進められている。このような開発の中、音響部品である電気音響変換器(スピーカ装置)に対して、高音質でかつ小型・薄型化への要求が高まっている。
【0003】
従来、携帯電話等の電子機器には、電気音響変換器として動電型電気音響変換器が利用されてきた。この動電型電気音響変換器は、永久磁石とボイスコイルと振動膜から構成されている。
【0004】
しかし、動電型電気音響変換器は、その動作原理および構造から、薄型化には限界がある。一方、特許文献1、2には、圧電振動子を電気音響変換器として使用することが記載されている。
【0005】
また、圧電振動子を用いる発振装置の他の例としては、スピーカ装置のほか、圧電振動子から発振された音波を用いて対象物までの距離などを検出する音波センサ(特許文献3を参照)など、種々の発振装置や電子機器が知られている。
【0006】
さらに、圧電振動子を搭載した振動部材を制振材で本体ハウジングに装着した電子機器の提案もある(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】再表2007−026736号公報
【特許文献2】再表2007−083497号公報
【特許文献3】特開平03−270282号公報
【特許文献4】特開2005−223410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
圧電振動子を用いる発振装置は、圧電層の圧電効果を利用して、電気信号の入力による電歪作用により、振動振幅を発生させるものである。そして、動電型電気音響変換器がピストン型の進退運動によって振動を発生させるのに対して、圧電振動子を用いる発振装置は屈曲型の振動姿態をとるために振幅が小さくなる。このため、上記した動電型の電気音響変換器に対して薄型化に優位である。
【0009】
しかしながら、携帯電話機などは本体ハウジングが小型で薄板からなるので、その内部に発振装置を直接に固定すると、発振装置の振動のために本体ハウジングが振動し、不快なノイズや振動が発生することになる。
【0010】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で本体ハウジングの不快な振動やノイズの発生を防止することができる電子機器、その発振ユニット、を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の電子機器は、平板状のユニット装着部を有する本体ハウジングと、圧電層の表面と裏面とに電極層が形成されている圧電振動子と、弾発性を有して圧電振動子が装着されている振動部材と、振動部材を支持するユニットフレームと、圧電振動子を駆動して振動部材を発振させる発振駆動部と、ユニット装着部の内面に振動部材が対向する状態でユニットフレームと本体ハウジングとを連結して振動を減衰させる制振材と、を有する。
【0012】
本発明の発振ユニットは、本発明の電子機器の発振ユニットであって、圧電層の表面と裏面とに電極層が形成されている圧電振動子と、弾発性を有して圧電振動子が装着されている振動部材と、振動部材を支持するユニットフレームと、ユニット装着部の内面に振動部材が対向する状態でユニットフレームと本体ハウジングとを連結して振動を減衰させる制振材と、を有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の発振装置では、ユニットフレームが制振材で本体ハウジングのユニット装着部に装着されているので、圧電振動子が駆動されて振動部材とともにユニットフレームが振動しても、本体ハウジングに不快な振動やノイズが発生することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態の電子機器である携帯電話機の要部の構造を示す模式的な縦断正面図である。
【図2】携帯電話機の外観を示す模式的な平面図である。
【図3】一の変形例の携帯電話機の要部の構造を示す模式的な縦断正面図である。
【図4】他の変形例の携帯電話機の要部の構造を示す模式的な縦断正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施の第一の形態について図1および図2を参照して以下に説明する。本実施の形態の電子機器である携帯電話機1000は、図1に示すように、平板状のユニット装着部111を有する本体ハウジング110と、圧電層である圧電セラミック211の表面と裏面とに電極層212,213が形成されている圧電振動子210と、弾発性を有して圧電振動子210が装着されている振動部材である弾性振動板220と、弾性振動板220を支持するユニットフレーム231と、圧電振動子210を駆動して発振させる発振駆動部である制御部240と、ユニット装着部111の内面に弾性振動板220が対向する状態でユニットフレーム231と本体ハウジング110とを連結して振動を減衰させる制振材232と、を有する。
【0016】
より詳細には、本実施の形態の携帯電話機1000では、上述の圧電振動子210と、弾性振動板220と、ユニットフレーム231と、制振材232と、で発振ユニットである電気音響変換器200が形成されている。
【0017】
この電気音響変換器200は、制御部240に駆動されて可聴域の音波を出力する。このため、本体ハウジング110のユニット装着部111には、複数の音孔112が貫通されている。
【0018】
また、制振材232は、例えば、本体ハウジング110およびユニットフレーム231より弾性率が高く内部損失が大きい樹脂等からなる。
【0019】
制振材232は、本体ハウジング110より高剛性の剛性板233を介してユニット装着部111の内面に装着されているとともに、ユニットフレーム231より高剛性の剛性板234を介して制振材232がユニットフレーム231に装着されている。
【0020】
なお、本体ハウジング110およびユニットフレーム231は樹脂で形成されており、剛性板233,234は金属で形成されている。制御部240は、圧電振動子210を駆動して可聴域の音波を出力させる。
【0021】
また、圧電セラミック211としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などを使用するが特に限定されない。圧電セラミック211の厚みは、特に限定されないが、10μm以上500μm以下であることが好ましい。
【0022】
例えば、脆性材料であるセラミック材料として厚み10μm未満の薄膜を使用する場合、取り扱い時に機械強度の弱さから、欠けや破損などが生じて、取り扱いが困難となる。
【0023】
また、厚み500μmを超える圧電セラミック211を使用する場合は電気エネルギから機械エネルギに変換する変換効率が著しく低下し、電気音響変換器200として十分な性能が得られない。
【0024】
一般的に、電気信号の入力により電歪効果を発生させる圧電セラミック211においては、その変換効率は電界強度に依存する。この電界強度は分極方向に対する厚み/入力電圧で表されることから、厚みの増加は必然的に変換効率の低下を招いてしまう問題がある。
【0025】
本実施の形態の圧電振動子210には、電界を発生させるために表面と裏面とに電極層212,213が形成されている。電極層212,213は、電気伝導性を有する材料であれば特に限定されないが、銀や銀/パラジウムを使用することが好ましい。銀は低抵抗な汎用的な電極層として使用されており、製造プロセスやコストなどに利点がある。
【0026】
また、銀/パラジウムは耐酸化に優れた低抵抗材料であるため、信頼性の観点から利点がある。また、電極層212,213の厚みについては、特に限定されないが、その厚みが1μm以上50μm以下であるのが好ましい。
【0027】
例えば、厚み1μm未満では、膜厚が薄いため、均一に成形できず、変換効率が低下する可能性がある。なお、薄膜状の電極層212,213を形成する技術として、ペースト状にして塗布する方法もある。
【0028】
しかし、圧電セラミック211のような多結晶では表面状態が梨地面であるため、塗布時の濡れ状態が悪く、ある程度の厚みがないと均一な電極膜が形成できない問題点がある。
【0029】
一方、電極層212,213の膜厚が100μmを超える場合は、製造上に特に問題はないが、電極層212,213が圧電セラミック211に対して拘束面となり、エネルギ変換効率を低下させてしまう問題点がある。
【0030】
弾性振動板220は、圧電振動子210から発生した振動で共振する。また、同時に弾性振動板220には、圧電振動子210の基本共振周波数を調整する機能を持つ。機械的な電気音響変換器200の基本共振周波数fは、以下の式で示されるように、負荷重量と、コンプライアンスに依存する。
【0031】
[数1]
f=1/(2πL√(mC))
なお、"m"は質量、"C"はコンプライアンス、である。
【0032】
言い換えれば、コンプライアンスは電気音響変換器200の機械剛性であるため、このことは圧電振動子210の剛性を制御することで基本共振周波数を制御できることを意味する。
【0033】
例えば、弾性率の高い材料の選択や、弾性振動板220の厚みを低減することで、基本共振周波数を低域にシフトさせることが可能となる。この一方で、弾性率の高い材料を選択することや、弾性振動板220の厚みを増加させることで基本共振周波数を高域にシフトさせることができる。
【0034】
なお、弾性振動板220には、金属や樹脂など脆性材料であるセラミックに対して高い弾性率を持つ材料であれば特に限定されないが、加工性やコストの観点からリン青銅やステンレスなどの汎用材料が使用される。
【0035】
また、弾性振動板220の厚みについては、5μm以上1000μm以下であることが好ましい。厚みが5μm未満の場合、機械強度が弱く、拘束部材として機能を損なうことや、加工精度の低下により、製造ロット間で圧電振動子210の機械振動特性の誤差が生じてしまう問題点がある。
【0036】
また、厚みが1000μmを超える場合は、剛性増による圧電振動子210への拘束が強まり、振動変位量の減衰を生じさせてしまう問題点がある。また、本実施形態の弾性振動板220は、材料の剛性を示す指標である縦弾性係数が、1GPa以上500GPa以下であることが好ましい。上述のように、弾性振動板220の剛性が過度に低い場合や、過度に高い場合は、機械振動子として特性や信頼性を損なう問題点がある。
【0037】
ここで、本実施の形態の電気音響変換器200の製造方法を以下に説明する。まず、圧電振動子210は、例えば、外径=φ3mm、厚み=200μmの圧電セラミック211を形成し、圧電セラミック211の両面に、それぞれ厚み8μmの電極層212,213を形成する。
【0038】
圧電セラミック211には、ジルコン酸チタン酸鉛系セラミックを用い、電極層212,213には銀/パラジウム合金(重量比70%:30%)を使用する。この圧電セラミック211の製造はグリーンシート法で行い、大気中で1100℃で2時間にわたって焼成し、その後、圧電セラミック211に分極処理を施す。圧電振動子210と弾性振動板220との接着とには、エポキシ系接着剤を用いる。
【0039】
また、本構成では、プライバシー保護が可能な音響再生を実現するために、超音波を発振させる。ここでは、変調した超音波を可聴音に復調するパラメトリックスピーカの原理を利用している。圧電振動子210は周波数20kHz以上の超音波を発振するものである。
【0040】
ここでは、AM(Amplitude Modulation)変調やDSB(Double Sideband)変調、SSB(Single-Sideband modulation)変調、FM(Frequency Modulation)変調をかけた超音波を空気中に放射し、超音波が空気中に伝播する際の非線形特性により、可聴音が出現する原理で音響再生を行っている。
【0041】
非線形としては、流れの慣性作用と粘性作用の比で示されるレイノルズ数が大きくなると、層流から乱流に推移する現象が挙げられる。すなわち、音波は流体内で微少に、じょう乱しているため、音波は非線形で伝播している。
【0042】
しかしながら、低周波数帯域での音波の振幅は非線形でありながら、振幅差が非常に小さく、通常、線形理論の現象として取り扱っている。これに対して、超音波では非線形性が容易に観察でき、空気中に放射した場合、非線形性に伴う高調波が顕著に発生する。
【0043】
概略すれば、音波は空気中に分子集団が濃淡に混在する疎密状態であり、空気分子が圧縮よりも復元するのに時間が生じた場合、圧縮後に復元できない空気が、連続的に伝播する空気分子と衝突し、衝撃波が生じて可聴音が発生する原理である。
【0044】
続いて、圧電振動子210の動作原理を説明する。圧電セラミック211は、上述のように二個の主面を有する圧電板からなり、圧電セラミック211の主面のそれぞれに、電極層212,213が形成されている。
【0045】
圧電セラミック211の分極方向は特に限定されるものではないが、本実施の形態の電気音響変換器200では、上下方向(圧電振動子210の厚み方向)で上向きとなっている。
【0046】
このように構成された圧電振動子210は、電極層212,213に交流電圧が印加され、交番的な電界が付与されると、その両主面が同時に拡大または縮小するような、半径方向の伸縮運動(径拡がり運動)を行う。
【0047】
換言すれば、圧電振動子210は、主面が拡大するような第一の変形モードと、主面が縮小するような第二の変形モードとを繰り返すような運動を行う。このような運動を圧電振動子210が繰り返すことで、弾性振動板220は弾性効果を利用して、慣性作用と復元作用による上下振動を発生し、音波を発生する。
【0048】
また、本発明の構成では、圧電振動子210は周波数20kHz以上の超音波を発振する。FMやAM変調させた超音波を発振させ、空気の非線形状態(疎密状態)を利用して、変調波を復調させ可聴音を再生する、いわゆるパラメトリックスピーカの原理に基づいて音響再生を行う。これは、超音波の特徴である高い指向性を利用して音波を伝播させるものであり、携帯電話機1000のユーザにしか聴こえないプライバシー音源の実現が可能となる。
【0049】
以上のように、本実施の形態の電気音響変換器200は、小型で大音量の再生ができる。また、超音波を利用しているため、指向性が狭く、ユーザのプライバシー保護などの点で、工業的な価値は大きい。
【0050】
すなわち、本実施形態の電気音響変換器200は、従来の電気音響変換器に比べ、音波の直進性が高く、ユーザに伝えたい位置へ選択的に音波を伝播できる。以上をまとめると、本実施の形態の電気音響変換器200は、電子機器(例えば、携帯電話機、ノート型パーソナルコンピュータ、小型ゲーム機器など)の音源としても利用可能である。しかも、電気音響変換器200の大型化を防止することができ、音響特性が向上することから、携帯型の電子機器に対しても好適に利用することが可能である。
【0051】
それでいて、本実施の形態の携帯電話機1000では、ユニットフレーム231が制振材232で本体ハウジング110のユニット装着部111に装着されている。このため、圧電振動子210が駆動されて弾性振動板220とともにユニットフレーム231が振動しても、本体ハウジング110に不快な振動やノイズ等が発生することを抑制できる。
【0052】
しかも、制振材232は、本体ハウジング110およびユニットフレーム231より弾性率が高く内部損失が大きいので、弾性振動板220から伝導する振動を良好に制振することができる。
【0053】
さらに、樹脂製の本体ハウジング110およびユニットフレーム231に、金属製で高剛性の剛性板233,234を介して制振材232が装着されている。このため、本体ハウジング110およびユニットフレーム231が脆弱な樹脂で形成されていても、制振材232が良好に振動を制振することができる。
【0054】
なお、本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、本実施の形態では圧電振動子210の圧電素子としてジルコン酸チタン酸鉛(PZT)などの圧電セラミック211を利用することを例示した。
【0055】
しかし、圧電素子については、圧電効果を有する材料であれば、無機材料、有機材料ともに特に限定されず、電気機械変換効率が高い材料、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO3)などの材料が使用できる。
【0056】
また、上記形態では本体ハウジング110およびユニットフレーム231に、金属製で高剛性の剛性板233,234を介して制振材232が装着されていることを例示した。
【0057】
しかし、本体ハウジング110およびユニットフレーム231に、金属製で高剛性の剛性板233,234を介することなく制振材232が直接に装着されていてもよい(図示せず)。
【0058】
さらに、図3に発振ユニットとして例示する電気音響変換器300のように、ユニットフレーム231の振動方向を方向規制機構310でユニット装着部111と接離する方向に規制してもよい。
【0059】
このような方向規制機構310は、剛性板233,234の一方の側面に固定されていて他方の側面をスライド移動するガイド部材からなる。この場合、ユニットフレーム231が図中横方向に変位することが方向規制機構310で抑制されるので、本体ハウジング110に不快な振動やノイズが発生することを良好に防止することができる。
【0060】
また、図4に発振ユニットとして例示する電気音響変換器400のように、ユニットフレーム231の振動方向を規制する方向規制機構410を本体ハウジング110の裏面に接合してもよい。
【0061】
この場合、方向規制機構410は、本体ハウジング110の裏面のみに接合してもよく、本体ハウジング110の裏面と図中上方の剛性板233の側面とのに両方に固定されていてもよい。
【0062】
また、上記形態では、電気機器として電気音響変換器200等で音声を出力する携帯電話機1000を想定した。しかし、電子機器として、発振装置である電気音響変換器200等と、この電気音響変換器200等から発振されて測定対象物で反射した超音波を検知する超音波検知部と、検知された超音波から測定対象物までの距離を算出する測距部と、を有するソナー(図示せず)なども実施可能である。
【0063】
なお、当然ながら、上述した複数の実施の形態および複数の変形例は、その内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。また、上述した実施の形態では、各部の構造などを具体的に説明したが、その構造などは本願発明を満足する範囲で各種に変更することができる。
【符号の説明】
【0064】
110 本体ハウジング
111 ユニット装着部
112 音孔
200 電気音響変換器
210 圧電振動子
211 圧電セラミック
212,213 電極層
220 弾性振動板
231 ユニットフレーム
232 制振材
233 剛性板
234 剛性板
240 制御部
300 電気音響変換器
310 方向規制機構
1000 携帯電話機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板状のユニット装着部を有する本体ハウジングと、
圧電層の表面と裏面とに電極層が形成されている圧電振動子と、
弾発性を有して前記圧電振動子が装着されている振動部材と、
前記振動部材を支持するユニットフレームと、
前記圧電振動子を駆動して前記振動部材を発振させる発振駆動部と、
前記ユニット装着部の内面に前記振動部材が対向する状態で前記ユニットフレームと前記本体ハウジングとを連結して振動を減衰させる制振材と、
を有する電子機器。
【請求項2】
前記制振材は、前記本体ハウジングおよび前記ユニットフレームより弾性率が高く内部損失が大きい請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記本体ハウジングより高剛性の剛性板を介して前記制振材が前記ユニット装着部の内面に装着されている請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記本体ハウジングが樹脂で形成されており、
前記剛性板が金属で形成されている請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記ユニットフレームより高剛性の剛性板を介して前記制振材が前記ユニットフレームに装着されている請求項1ないし4の何れか一項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記ユニットフレームが樹脂で形成されており、
前記剛性板が金属で形成されている請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記ユニットフレームの振動方向を前記ユニット装着部と接離する方向に規制する方向規制機構を、さらに有する請求項1ないし6の何れか一項に記載の電子機器。
【請求項8】
前記圧電振動子を駆動して前記振動部材に可聴域の音波を出力させる発振駆動部を有する請求項1ないし7の何れか一項に記載の電子機器。
【請求項9】
前記圧電振動子を駆動して前記振動部材に超音波を出力させる発振駆動部と、
前記発振装置から発振されて測定対象物で反射した前記超音波を検知する超音波検知部と、
検知された前記超音波から前記測定対象物までの距離を算出する測距部と、
を有する請求項1ないし7の何れか一項に記載の電子機器。
【請求項10】
請求項1ないし9の何れか一項に記載の電子機器の発振ユニットであって、
圧電層の表面と裏面とに電極層が形成されている圧電振動子と、
弾発性を有して前記圧電振動子が装着されている振動部材と、
前記振動部材を支持するユニットフレームと、
前記ユニット装着部の内面に前記振動部材が対向する状態で前記ユニットフレームと本体ハウジングとを連結して振動を減衰させる制振材と、
を有する発振ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−15756(P2012−15756A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−149892(P2010−149892)
【出願日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】