電子機器
【課題】サブディスプレイの機能を失うことなくサブディスプレイを省略することができる電子機器を提供する。
【解決手段】電子機器11が折り畳まれると、ヒンジブラケット16の閉じ姿勢でディスプレイパネルの画面は本体筐体14に覆い隠される。ヒンジブラケット16の閉じ姿勢でディスプレイ用筐体15が特定角位置に位置決めされると、本体筐体14の縁からディスプレイパネル21の画面ははみ出す。電子機器11の使用者は部分画面で表示を確認することができる。こういった部分画面はいわゆるサブディスプレイパネルと同等に機能することができる。従来のサブディスプレイパネルは省略されることができる。電子機器11のデザインの自由度は増大する。
【解決手段】電子機器11が折り畳まれると、ヒンジブラケット16の閉じ姿勢でディスプレイパネルの画面は本体筐体14に覆い隠される。ヒンジブラケット16の閉じ姿勢でディスプレイ用筐体15が特定角位置に位置決めされると、本体筐体14の縁からディスプレイパネル21の画面ははみ出す。電子機器11の使用者は部分画面で表示を確認することができる。こういった部分画面はいわゆるサブディスプレイパネルと同等に機能することができる。従来のサブディスプレイパネルは省略されることができる。電子機器11のデザインの自由度は増大する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば携帯電話端末といった電子機器に関し、特に、本体筐体と、表面で本体筐体の表側平坦面に重ね合わせられ、ディスプレイパネルの画面を臨ませる窓孔を表面に区画するディスプレイ用筐体とを備える電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
メインディスプレイおよびサブディスプレイを備える折り畳み式携帯電話端末は広く知られる。メインディスプレイのディスプレイパネルはディスプレイ用筐体の表面に埋め込まれる。サブディスプレイのディスプレイパネルはディスプレイ用筐体の裏面に埋め込まれる。折り畳み時にメインディスプレイの画面は完全に本体筐体で覆い隠される。サブディスプレイの画面には時刻や着信の有無、メールの受信の有無が表示される。携帯電話端末の使用者は、携帯電話端末を開かずに時刻や着信の有無、メールの受信の有無を確認することができる。
【特許文献1】特開2003−319043号公報
【特許文献2】特開2004−332827号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
サブディスプレイは便利な機能を提供することができるものの、携帯電話端末のデザインは制約される。サブディスプレイが省略されれば、デザインの自由度は拡大する。サブディスプレイに代えてサブディスプレイの機能を提供する術が要求される。
【0004】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、サブディスプレイの機能を失うことなくサブディスプレイを省略することができる電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、第1発明によれば、本体筐体と、表面で本体筐体の表側平坦面に重ね合わせられ、ディスプレイパネルの画面を臨ませる窓孔を表面に区画するディスプレイ用筐体と、本体筐体の表側平坦面に平行な第1回転軸回りで回転自在に本体筐体に連結され、表面でディスプレイ用筐体の裏面を受け止め、本体筐体の表側平坦面にディスプレイ用筐体を重ね合わせる閉じ姿勢から、本体筐体に対して第1回転軸回りにディスプレイ用筐体を開かせる開き姿勢まで姿勢変化を許容するヒンジブラケットと、ヒンジブラケットが閉じ姿勢を確立する際に本体筐体の表側平坦面に直交する第2回転軸回りに回転自在にヒンジブラケットにディスプレイ用筐体を連結し、本体筐体でディスプレイ用筐体の窓孔を完全に覆い隠す基準角位置から第2回転軸回りに少なくとも90度の範囲でディスプレイ用筐体の回転を許容するとともに、基準角位置から90度未満の特定角位置でディスプレイ用筐体の回転を規制し本体筐体の縁からディスプレイパネルの画面をはみ出させる連結機構とを備えることを特徴とする電子機器が提供される。
【0006】
ディスプレイ用筐体が第2回転軸回りで基準角位置に位置決めされると、ヒンジブラケットの閉じ姿勢でディスプレイパネルの画面は本体筐体に覆い隠される。ディスプレイパネルの画面は保護される。ディスプレイ用筐体の基準角位置が維持されたままヒンジブラケットの開き姿勢が確立されると、ディスプレイパネルの画面は本体筐体の表側平坦面に並べられる。電子機器の使用者はディスプレイパネルの画面全体を視認することができる。ヒンジブラケットの閉じ姿勢でディスプレイ用筐体が特定角位置に位置決めされると、本体筐体の縁からディスプレイパネルの画面ははみ出す。電子機器の使用者は部分画面で表示を確認することができる。こういった部分画面はいわゆるサブディスプレイパネルと同等に機能することができる。その結果、従来のサブディスプレイパネルは省略されることができる。電子機器のデザインの自由度は増大する。
【0007】
こういった電子機器では特定角位置は基準角位置から45度に設定されればよい。45度の傾斜は電子機器の見栄えを向上する。ヒンジブラケットには、閉じ姿勢の確立時に前記ディスプレイ用筐体が特定角位置に位置決めされるとディスプレイ用筐体の輪郭に合わせ込まれる輪郭が規定されてもよい。こういった輪郭は電子機器の見栄えを向上する。
【0008】
その他、電子機器は、ヒンジブラケットおよびディスプレイ用筐体のいずれか一方に取り付けられる磁石と、ヒンジブラケットおよびディスプレイ用筐体の他方に取り付けられて、閉じ姿勢の確立時にディスプレイ用筐体が特定角位置に位置決めされると磁石に向き合わせられる磁力センサーと、磁力センサーの出力に基づき閉じ姿勢の確立時に基準角位置のディスプレイ用筐体が検出されると、ディスプレイパネルの画面から表示を消去し、磁力センサーの出力に基づき閉じ姿勢の確立時に特定角位置のディスプレイ用筐体が検出されると、ディスプレイパネルの画面上で本体筐体から外側に視認可能な特定の表示を映し出す制御回路とをさらに備えてもよい。
【0009】
こういった電子機器によれば、ディスプレイ用筐体が前述の特定角位置に位置決めされると、確実に視認可能な部分画面に表示は映し出される。従来のサブディスプレイパネルの機能は確実に肩代わりされることができる。
【0010】
第2発明によれば、本体筐体と、表面で本体筐体の表側平坦面に重ね合わせられ、ディスプレイパネルの画面を臨ませる窓孔を表面に区画するディスプレイ用筐体と、本体筐体の表側平坦面に平行な第1回転軸回りで回転自在に本体筐体に連結され、表面でディスプレイ用筐体の裏面を受け止め、本体筐体の表側平坦面にディスプレイ用筐体を重ね合わせる閉じ姿勢から、本体筐体に対して第1回転軸回りにディスプレイ用筐体を開かせる開き姿勢まで姿勢変化を許容するヒンジブラケットと、ヒンジブラケットが閉じ姿勢を確立する際に本体筐体の表側平坦面に直交する第2回転軸回りに回転自在にヒンジブラケットにディスプレイ用筐体を連結し、本体筐体でディスプレイ用筐体の窓孔を完全に覆い隠す基準角位置から第2回転軸回りに順方向および逆方向に少なくとも各々90度の範囲でディスプレイ用筐体の回転を許容するとともに、基準角位置から順方向および逆方向に90度未満の特定角位置でディスプレイ用筐体の回転を規制し本体筐体の縁からディスプレイパネルの画面をはみ出させる連結機構とを備えることを特徴とする電子機器が提供される。
【0011】
ディスプレイ用筐体が第2回転軸回りで基準角位置に位置決めされると、ヒンジブラケットの閉じ姿勢でディスプレイパネルの画面は本体筐体に覆い隠される。ディスプレイパネルの画面は保護される。ディスプレイ用筐体の基準角位置が維持されたままヒンジブラケットの開き姿勢が確立されると、ディスプレイパネルの画面は本体筐体の表側平坦面に並べられる。電子機器の使用者はディスプレイパネルの画面全体を視認することができる。ヒンジブラケットの閉じ姿勢でディスプレイ用筐体が特定角位置に位置決めされると、本体筐体の縁からディスプレイパネルの画面ははみ出す。電子機器の使用者は部分画面で表示を確認することができる。こういった部分画面はいわゆるサブディスプレイパネルと同等に機能することができる。その結果、従来のサブディスプレイパネルは省略されることができる。電子機器のデザインの自由度は増大する。しかも、ディスプレイ用筐体は基準角位置から順方向に回転しても逆方向に回転しても所望の特定角位置は確立されることができる。前述と同様に、特定角位置は基準角位置から±45度に設定されればよい。ヒンジブラケットには、閉じ姿勢の確立時に前記ディスプレイ用筐体が特定角位置に位置決めされるとディスプレイ用筐体の輪郭に合わせ込まれる輪郭が規定されてもよい。その他、電子機器は、ヒンジブラケットおよびディスプレイ用筐体のいずれか一方に取り付けられる磁石と、ヒンジブラケットおよびディスプレイ用筐体の他方に取り付けられて、閉じ姿勢の確立時にディスプレイ用筐体が特定角位置に位置決めされると磁石に向き合わせられる磁力センサーと、磁力センサーの出力に基づき閉じ姿勢の確立時に基準角位置のディスプレイ用筐体が検出されると、ディスプレイパネルの画面から表示を消去し、磁力センサーの出力に基づき閉じ姿勢の確立時に特定角位置のディスプレイ用筐体が検出されると、ディスプレイパネルの画面上で本体筐体から外側に視認可能な特定の表示を映し出す制御回路とをさらに備えてもよい。
【0012】
第3発明によれば、本体筐体と、表面で本体筐体の表側平坦面に重ね合わせられ、ディスプレイパネルの画面を臨ませる窓孔を表面に区画するディスプレイ用筐体と、本体筐体の表側平坦面に平行な第1回転軸回りで回転自在に本体筐体にディスプレイ用筐体を連結し、本体筐体の表側平坦面にディスプレイ用筐体を重ね合わせる閉じ姿勢から、本体筐体に対して第1回転軸回りにディスプレイ用筐体を開かせる開き姿勢までディスプレイ用筐体の姿勢変化を許容する第1連結機構と、ディスプレイ用筐体が閉じ姿勢を確立する際に本体筐体の表側平坦面に直交する第2回転軸回りに回転自在に筐体本体にディスプレイ用筐体を連結し、本体筐体でディスプレイ用筐体の窓孔を完全に覆い隠す基準角位置から第2回転軸回りに少なくとも90度の範囲でディスプレイ用筐体の回転を許容するとともに、基準角位置から90度未満の特定角位置でディスプレイ用筐体の回転を規制し本体筐体の縁からディスプレイパネルの画面をはみ出させる第2連結機構とを備えることを特徴とする電子機器が提供される。
【0013】
ディスプレイ用筐体が第2回転軸回りで基準角位置に位置決めされると、ディスプレイ用筐体の閉じ姿勢でディスプレイパネルの画面は本体筐体に覆い隠される。ディスプレイパネルの画面は保護される。ディスプレイ用筐体の基準角位置が維持されたままディスプレイ用筐体の開き姿勢が確立されると、ディスプレイパネルの画面は本体筐体の表側平坦面に並べられる。電子機器の使用者はディスプレイパネルの画面全体を視認することができる。ディスプレイ用筐体の閉じ姿勢でディスプレイ用筐体が特定角位置に位置決めされると、本体筐体の縁からディスプレイパネルの画面ははみ出す。電子機器の使用者は部分画面で表示を確認することができる。こういった部分画面はいわゆるサブディスプレイパネルと同等に機能することができる。その結果、従来のサブディスプレイパネルは省略されることができる。電子機器のデザインの自由度は増大する。
【発明の効果】
【0014】
以上のように本発明によれば、サブディスプレイは省略されることができる。しかも、サブディスプレイの機能は肩代わりされることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
【0016】
図1は本発明に係る電子機器の一具体例すなわち折り畳み式携帯電話端末11の外観を示す。この携帯電話端末11は送話器12と受話器13とを備える。送話器12は第1筐体すなわち本体筐体14を備える。本体筐体14内にはプリント基板(図示されず)が組み込まれる。周知の通り、プリント基板には例えばCPU(中央処理演算装置)やメモリといった処理回路が実装される。本体筐体は例えばABSといった強化樹脂材料から成型されればよい。
【0017】
受話器13は第2筐体すなわちディスプレイ用筐体15を備える。ディスプレイ用筐体15は表面で本体筐体14の表側平坦面に重ね合わせられる。ディスプレイ用筐体15の輪郭は本体筐体14の輪郭に合わせ込まれる。こうしてディスプレイ用筐体15の表面は完全に本体筐体14で覆われる。ディスプレイ用筐体15は例えばABSといった強化樹脂材料から成型されればよい。
【0018】
ディスプレイ用筐体15にはヒンジブラケット16が連結される。ヒンジブラケット16は本体筐体14に連結される。ヒンジブラケット16および本体筐体14の連結にあたって第1連結機構17が用いられる。この第1連結機構17はヒンジ18を備える。ヒンジ18は本体筐体14およびヒンジブラケット16の間で第1回転軸HX回りに回転を実現する。こうしてヒンジブラケット16は第1回転軸HX回りで回転自在に本体筐体14に連結される。第1回転軸HXは本体筐体14の表側平坦面に平行に延びる。図2から明らかなように、ヒンジブラケット16は、本体筐体14の表側平坦面にディスプレイ用筐体15を重ね合わせる閉じ姿勢から、本体筐体14に対して第1回転軸HX回りにディスプレイ用筐体15を開かせる開き姿勢まで姿勢変化を許容する。こうしてディスプレイ用筐体15は閉じ姿勢および開き姿勢の間で姿勢を変化させる。
【0019】
図2に示されるように、ディスプレイ用筐体15の表面には矩形の窓孔19が区画される。ディスプレイ用筐体15には液晶ディスプレイ(LCD)パネル21といった平面ディスプレイパネルが組み込まれる。LCDパネル21の画面は窓孔19に臨む。LCDパネル21の画面にはCPUの処理動作に応じて様々なテキストやグラフィックスが表示される。ディスプレイ用筐体15の表面には受話口22が区画される。受話口22内にはスピーカーが組み込まれる。通話にあたってスピーカーは通話相手の音声を再生する。
【0020】
送話器12の表側平坦面にはオンフックボタン23aやオフフックボタン23b、ダイヤルキー23cといった入力ボタンが埋め込まれる。入力ボタンの操作に応じてCPUは様々な処理を実行する。本体筐体14の表側平坦面には送話口24が区画される。送話口24内にはマイクが組み込まれる。通話にあたって携帯電話端末11の使用者はマイクから音声を入力する。
【0021】
ヒンジブラケット16は表面でディスプレイ用筐体15の裏面を受け止める。ヒンジブラケット16の表面にはディスプレイ用筐体15の裏面が重ね合わせられる。ディスプレイ用筐体15は第2回転軸RX回りで回転自在にヒンジブラケット16に連結される。第2回転軸RXは、第1回転軸HXに直交する仮想平面内で延びる。同時に、第2回転軸RXはヒンジブラケット16の表面に交差する。ここでは、交差角は90度に設定される。こうしてディスプレイ用筐体15は第1回転軸HX回りで本体筐体14に対して回転することができる。
【0022】
図3に示されるように、ディスプレイ用筐体15の裏面には第2連結機構26が組み込まれる。第2連結機構26は前述の第2回転軸RXに同心に延びる中空軸27を備える。中空軸27は不動にディスプレイ用筐体15に固定される。中空軸27には中空軸27回りで相対回転自在に環状部材28が装着される。環状部材28は中空軸27に対してその軸方向に相対変位不能に連結される。すなわち、環状部材28の離脱は防止される。この環状部材28にヒンジブラケット16が固定される。ヒンジブラケット16および環状部材28の間で中空軸27回りに相対回転は規制される。こうして中空軸27および環状部材28の相対回転に基づきディスプレイ用筐体15およびヒンジブラケット16の相対回転は実現される。
【0023】
環状部材28の外縁には中心角45度の間隔で5つの窪み29a、29b、29cが形成される。窪み29a、29b、29cは中空軸27の軸心すなわち第2回転軸RXに向かって窪む。窪み29a、29b、29cの輪郭は例えば弓形に設定される。その一方で、環状部材28の外縁には弓形の突片31が向き合わせられる。例えば3本の伸張ばね32の働きで突片31は中空軸27の軸心すなわち第2回転軸RXに向かって押しやられる。突片31は窪み29a、29b、29cに受け入れられる。中央の窪み29aは基準角位置を特定する。突片31が中央の第1窪み29aに受け入れられると、後述されるように、ディスプレイ用筐体15は基準角位置に位置決めされる。両端の窪み29bは基準角位置から中心角±90度すなわち最大回転角位置を特定する。突片31が両端の第2窪み29bのいずれかに受け入れられると、後述されるように、ディスプレイ用筐体15は最大回転角位置に位置決めされる。中央の窪み29aの両隣りの第3窪み29cは本発明に係る特定角位置を特定する。ここでは、特定角位置は基準角位置から中心角±45度に設定される。突片31が第3窪み29cのいずれかに受け入れられると、後述されるように、ディスプレイ用筐体15は特定角位置に位置決めされる。こうして突片31および窪み29a、29b、29cの働きでディスプレイ用筐体15の回転は基準角位置、基準角位置から±45度および基準角位置から±90度で規制される。
【0024】
ディスプレイ用筐体15およびヒンジブラケット16の間には補助ロック機構34が構成される。補助ロック機構34は、ディスプレイ用筐体15の裏面に形成される3つの突片35a、35bを備える。突片35a、35bは、第2回転軸RXに同心の円弧上で中心角45度の間隔で配置される。各突片35a、35bには第2回転軸RXに向かって窪む窪み36が形成される。中央の突片35aの窪み36および前述の第1窪み29aは中空軸27の軸心すなわち第2回転軸RXに同心の円弧の1半径線上に配置される。したがって、両側の突片35bおよび前述の第3窪み29cは中空軸27の軸心すなわち第2回転軸RXに同心の円弧の1半径線上に配置される。
【0025】
その一方で、図4に示されるように、突片35a、35bで描かれる円弧の外側にはロックピン37が配置される。ロックピン37はヒンジブラケット16に取り付けられる。ロックピン37は円弧の半径線上で前進および後退を実現する。ロックピン37は第2回転軸RXに向かって例えば伸張ばね38で押しやられる。ロックピン37の先端は窪み36に受け入れられる。ロックピン37の先端は窪み36の形状を反映する。こうしてロックピン37および窪み36の働きでディスプレイ用筐体15およびヒンジブラケット16の間で相対回転の規制は補強される。
【0026】
図5に示されるように、ディスプレイ用筐体15およびヒンジブラケット16の間には回転角検知機構41が構成される。回転角検知機構41は、ヒンジブラケット16上に取り付けられる3つの磁石42を備える。磁石42は中空軸27の軸心すなわち第2回転軸RXに同心の円弧に沿って例えば中心角45度の間隔で配置される。
【0027】
その一方で、ディスプレイ用筐体15には第1および第2磁力センサー43a、43bが取り付けられる。磁力センサー43a、43bは中空軸27の軸心すなわち第2回転軸RXに同心の円弧に沿って例えば中心角90度の間隔で配置される。すなわち、前述の第2連結機構26の働きでディスプレイ用筐体15が基準角位置に位置決めされると、第1および第2磁力センサー43a、43bは個別に両端の磁石42に向き合わせられる。ただし、回転角検知機構41では磁石42がディスプレイ用筐体15に取り付けられるとともに第1および第2磁力センサー43a、43bがヒンジブラケット16に取り付けられてもよい。
【0028】
図6に示されるように、本体筐体14およびヒンジブラケット16の間には開閉検知機構44が構成される。この開閉検知機構44は、本体筐体14およびヒンジブラケット16のいずれか一方に取り付けられる磁石45を備える。本体筐体14およびヒンジブラケット16の他方には開閉磁力センサー46が取り付けられる。磁石45および開閉磁力センサー46は例えば第1回転軸HXに直交する1仮想平面上に配置される。ヒンジブラケット16が第1回転軸HX回りで閉じ姿勢を確立すると、開閉磁力センサー46は磁石45に向き合わせられる。磁石45の磁力に応じて開閉磁力センサー46は検知信号を出力する。
【0029】
図7に示されるように、第1および第2並びに開閉磁力センサー43a、43b、46には制御回路47が接続される。第1および第2磁力センサー43a、43bが磁力を検出すると、第1および第2磁力センサー43a、43bは制御回路47に検知信号を供給する。同様に、開閉磁力センサー46が磁力を検出すると、開閉磁力センサー46は制御回路47に検知信号を供給する。
【0030】
制御回路47にはディスプレイドライバー48が接続される。ディスプレイドライバー48にはディスプレイパネル21が接続される。ディスプレイドライバー48は、制御回路47から供給される指令に基づきディスプレイパネル21上の表示を制御する。制御回路47は、第1および第2並びに開閉磁力センサー43a、43b、46から供給される検知信号に基づき指令信号を生成する。
【0031】
いま、第2連結機構26の働きでディスプレイ用筐体15が基準角位置に位置決めされる場面を想定する。図3から明らかなように、第2連結機構26では環状部材28の第1窪み29aに突片31が受け入れられる。伸張ばね32の働きで突片31は第1窪み29aに押し付けられる。第2回転軸RX回りに環状部材28すなわちディスプレイ用筐体15の回転は規制される。このとき、補助ロック機構34ではロックピン37の先端は中央の突片35aの窪み36に受け入れられる。伸張ばね38の働きでロックピン37は窪み36に向かって押し付けられる。第2回転軸RX回りに環状部材28すなわちディスプレイ用筐体15およびヒンジブラケット16の間で回転の規制は補強される。このとき、図5から明らかなように、第1磁力センサー43aは磁石42に向き合わせられる。同様に、第2磁力センサー43bは磁石42に向き合わせられる。第1および第2磁力センサー43a、43bから同時に検知信号は制御回路47に供給される。
【0032】
受話器13すなわちディスプレイ用筐体15が第1回転軸HX回りに開き姿勢を確立すると、図2に示されるように、送話器12および受話器13はともに正面を向く。縦置きの送話器12に対してLCDパネル21は縦長の画面を実現する。携帯電話端末11の使用者はLCDパネル21の画面を見ながらダイヤルキー23cといった入力ボタンを確認することができる。開閉磁力センサー46は磁石45から遠ざかる。開閉磁力センサー46は検知信号を出力しない。制御回路47の指令に基づきLCDパネル21は例えば縦長の画面上で縦長に画像を映し出す。
【0033】
例えばディスプレイ用筐体15の開き姿勢ではディスプレイ用筐体15は第2回転軸RX回りで回転することができる。ディスプレイ用筐体15が基準角位置から例えば時計回りすなわち順方向に90度の回転角で回転すると、図8に示されるように、ディスプレイ用筐体15は最大回転角位置に位置決めされる。縦置きの送話器12に対してLCDパネル21は横長の画面を実現する。携帯電話端末11の使用者は横長の画面でテキストやグラフィックスを楽しむことができる。
【0034】
このとき、第2連結機構26では、例えば図9に示されるように、環状部材28の第2窪み29bに突片31は受け入れられる。伸張ばね32の働きで突片31は第2窪み29bに押し付けられる。第2回転軸RX回りに環状部材28すなわちディスプレイ用筐体15の回転は規制される。補助ロック機構34ではロックピン37の先端はいずれの突片35a、35bからも外れる。第1磁力センサー43aは磁石42から遠ざかる。同様に、第2磁力センサー43bは順番に3つの磁石42に向き合わせられる。第2磁力センサー43bから検知信号は制御回路47に供給される。こうして第1磁力センサー43aの出力が途絶えることから、制御回路47は第2回転軸RX回りに順方向にディスプレイ用筐体15の最大回転角位置を検知することができる。制御回路47は横長の画面上に横長に画像を表示する。
【0035】
反対に、ディスプレイ用筐体15が第2回転軸RX回りで基準角位置から反時計回りすなわち逆方向に90度の回転角で回転すると、図10に示されるように、ディスプレイ用筐体15は最大回転角位置に位置決めされる。縦置きの送話器12に対してLCDパネル21は横長の画面を実現する。第2連結機構26では、前述と同様に、環状部材28の第2窪み29bに突片31は受け入れられる。補助ロック機構34ではロックピン37の先端はいずれの突片35a、35bからも外れる。第2磁力センサー43bは磁石42から遠ざかる。同様に、第1磁力センサー43aは順番に3つの磁石42に向き合わせられる。第2磁力センサー43bの出力が途絶えることから、制御回路47は第2回転軸RX回りに逆方向にディスプレイ用筐体15の最大回転角位置を検知することができる。
【0036】
次に、ディスプレイ用筐体15が基準角位置に維持されたまま第1回転軸HX回りにディスプレイ用筐体15の閉じ姿勢が確立される場面を想定する。図1に示されるように、ディスプレイ用筐体15は本体筐体14の表側平坦面に重ね合わせられる。携帯電話端末11は閉じられる。折り畳み状態すなわち閉じ姿勢が確立される。本体筐体14はディスプレイ用筐体15の窓孔19すなわちLCDパネル21の画面を完全に覆い隠す。
【0037】
このとき、開閉磁力センサー46は磁石45に向き合わせられる。したがって、開閉磁力センサー46は検知信号を出力する。制御回路47は第1および第2並びに開閉磁力センサー43a、43b、46から同時に検知信号を受信する。制御回路47はディスプレイドライバー48に表示の消去を指示する。ディスプレイドライバー48はLCDパネル21の画面から画像を消去する。LCDパネル21の電源は落とされればよい。無駄な表示は防止される。電力の消費は低減される。
【0038】
ディスプレイ用筐体15の閉じ姿勢でディスプレイ用筐体15は第2回転軸RX回りで回転することができる。ディスプレイ用筐体15が基準角位置から例えば時計回りすなわち順方向に45度の回転角で回転すると、図11に示されるように、ディスプレイ用筐体15は特定角位置に位置決めされる。縦置きの送話器12に対してLCDパネル21は傾斜する。本体筐体14の縁からLCDパネル21の画面ははみ出る。携帯電話端末11の使用者は、矩形の画面の隅を含む三角形状の部分画面でテキストやグラフィックスを確認することができる。
【0039】
このとき、第2連結機構26では、例えば図12に示されるように、環状部材28の第3窪み29cに突片31は受け入れられる。伸張ばね32の働きで突片31は第3窪み29cに押し付けられる。第2回転軸RX回りに環状部材28すなわちディスプレイ用筐体15の回転は規制される。補助ロック機構34ではロックピン37の先端は突片35bの窪み36に受け入れられる。伸張ばね38の働きでロックピン37は窪み36に向かって押し付けられる。第2回転軸RX回りに環状部材28すなわちディスプレイ用筐体15およびヒンジブラケット16の間で回転の規制は補強される。ここでは、ディスプレイ用筐体15の輪郭はヒンジブラケット16の輪郭に部分的に重なり合う。携帯電話端末11の見栄えは向上する。
【0040】
第1磁力センサー43aは磁石42から遠ざかる。同時に、第2磁力センサー43bは中央の磁石42に向き合わせられる。第2磁力センサー43bから検知信号は制御回路47に供給される。こうして第1磁力センサー43aの出力が途絶えることから、制御回路47は第2回転軸RX回りに順方向にディスプレイ用筐体15の特定角位置を検知することができる。制御回路47は三角形状の部分画面上に表示を映し出す。表示は部分画面に対応して作り込まれる。表示には例えば日時や着信の有無、メール受信の有無、電波状態、電池残量などのテキストやグラフィックスが含まれる。
【0041】
反対に、ディスプレイ用筐体15が第2回転軸RX回りで基準角位置から反時計回りすなわち逆方向に45度の回転角で回転すると、図13に示されるように、ディスプレイ用筐体15は特定角位置に位置決めされる。縦置きの送話器12に対してLCDパネル21は傾斜する。第2連結機構26では、前述と同様に、環状部材28の第3窪み29cに突片31は受け入れられる。補助ロック機構34ではロックピン37の先端は突片35bの窪み36に受け入れられる。第2磁力センサー43bは磁石42から遠ざかる。同時に、第1磁力センサー43aは中央の磁石42に向き合わせられる。第2磁力センサー43bの出力が途絶えることから、制御回路47は第2回転軸RX回りに逆方向にディスプレイ用筐体15の特定角位置を検知することができる。
【0042】
以上のような携帯電話端末11では第1回転軸HX回りでディスプレイ用筐体15の閉じ姿勢が維持されたまま第2回転軸RX回りにディスプレイ用筐体15の特定角位置でLCDパネル21の部分画面は確認されることができる。こういった部分画面はいわゆるサブディスプレイパネルと同等に機能することができる。その結果、従来のサブディスプレイパネルは省略されることができる。携帯電話端末11のデザインの自由度は増大する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施形態に係る折り畳み式携帯電話端末の外観を示す斜視図である。
【図2】開き姿勢のディスプレイ用筐体を含む携帯電話端末の外観を示す斜視図である。
【図3】ディスプレイ用筐体の裏面上で第2連結機構を概略的に示す平面図である。
【図4】ヒンジブラケットの表面上で補助ロック機構を概略的に示す平面図である。
【図5】ヒンジブラケット上で回転角検知機構を概略的に示すディスプレイ用筐体およびヒンジブラケットの平面透視図である。
【図6】開閉検知機構の構造を概略的に示す本体筐体およびディスプレイ用筐体の側面透視図である。
【図7】LCDパネルに関連する制御系を概略的に示すブロック図である。
【図8】ディスプレイ用筐体の開き姿勢で第2回転軸回りに順方向に90度にわたって回転するディスプレイ用筐体を概略的に示す正面図である。
【図9】ディスプレイ用筐体が第2回転軸回りに最大回転角位置に位置決めされる際にヒンジブラケットの表面上で第2連結機構、補助ロック機構および回転角検知機構を概略的に示す概念図である。
【図10】ディスプレイ用筐体の開き姿勢で第2回転軸回りに逆方向に90度にわたって回転するディスプレイ用筐体を概略的に示す正面図である。
【図11】ディスプレイ用筐体の閉じ姿勢で第2回転軸回りに順方向に45度にわたって回転するディスプレイ用筐体を概略的に示す背面図である。
【図12】ディスプレイ用筐体が第2回転軸回りに特定角位置に位置決めされる際にヒンジブラケットの表面上で第2連結機構、補助ロック機構および回転角検知機構を概略的に示す概念図である。
【図13】ディスプレイ用筐体の閉じ姿勢で第2回転軸回りに逆方向に45度にわたって回転するディスプレイ用筐体を概略的に示す背面図である。
【符号の説明】
【0044】
11 電子機器(携帯電話端末)、14 本体筐体、15 ディスプレイ用筐体、16 ヒンジブラケット、19 窓孔、21 ディスプレイパネル(LCDパネル)、26 連結機構(第2連結機構)、42 磁石、43a 磁力センサー、43b 磁力センサー、47 制御回路、HX 第1回転軸、RX 第2回転軸。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば携帯電話端末といった電子機器に関し、特に、本体筐体と、表面で本体筐体の表側平坦面に重ね合わせられ、ディスプレイパネルの画面を臨ませる窓孔を表面に区画するディスプレイ用筐体とを備える電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
メインディスプレイおよびサブディスプレイを備える折り畳み式携帯電話端末は広く知られる。メインディスプレイのディスプレイパネルはディスプレイ用筐体の表面に埋め込まれる。サブディスプレイのディスプレイパネルはディスプレイ用筐体の裏面に埋め込まれる。折り畳み時にメインディスプレイの画面は完全に本体筐体で覆い隠される。サブディスプレイの画面には時刻や着信の有無、メールの受信の有無が表示される。携帯電話端末の使用者は、携帯電話端末を開かずに時刻や着信の有無、メールの受信の有無を確認することができる。
【特許文献1】特開2003−319043号公報
【特許文献2】特開2004−332827号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
サブディスプレイは便利な機能を提供することができるものの、携帯電話端末のデザインは制約される。サブディスプレイが省略されれば、デザインの自由度は拡大する。サブディスプレイに代えてサブディスプレイの機能を提供する術が要求される。
【0004】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、サブディスプレイの機能を失うことなくサブディスプレイを省略することができる電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、第1発明によれば、本体筐体と、表面で本体筐体の表側平坦面に重ね合わせられ、ディスプレイパネルの画面を臨ませる窓孔を表面に区画するディスプレイ用筐体と、本体筐体の表側平坦面に平行な第1回転軸回りで回転自在に本体筐体に連結され、表面でディスプレイ用筐体の裏面を受け止め、本体筐体の表側平坦面にディスプレイ用筐体を重ね合わせる閉じ姿勢から、本体筐体に対して第1回転軸回りにディスプレイ用筐体を開かせる開き姿勢まで姿勢変化を許容するヒンジブラケットと、ヒンジブラケットが閉じ姿勢を確立する際に本体筐体の表側平坦面に直交する第2回転軸回りに回転自在にヒンジブラケットにディスプレイ用筐体を連結し、本体筐体でディスプレイ用筐体の窓孔を完全に覆い隠す基準角位置から第2回転軸回りに少なくとも90度の範囲でディスプレイ用筐体の回転を許容するとともに、基準角位置から90度未満の特定角位置でディスプレイ用筐体の回転を規制し本体筐体の縁からディスプレイパネルの画面をはみ出させる連結機構とを備えることを特徴とする電子機器が提供される。
【0006】
ディスプレイ用筐体が第2回転軸回りで基準角位置に位置決めされると、ヒンジブラケットの閉じ姿勢でディスプレイパネルの画面は本体筐体に覆い隠される。ディスプレイパネルの画面は保護される。ディスプレイ用筐体の基準角位置が維持されたままヒンジブラケットの開き姿勢が確立されると、ディスプレイパネルの画面は本体筐体の表側平坦面に並べられる。電子機器の使用者はディスプレイパネルの画面全体を視認することができる。ヒンジブラケットの閉じ姿勢でディスプレイ用筐体が特定角位置に位置決めされると、本体筐体の縁からディスプレイパネルの画面ははみ出す。電子機器の使用者は部分画面で表示を確認することができる。こういった部分画面はいわゆるサブディスプレイパネルと同等に機能することができる。その結果、従来のサブディスプレイパネルは省略されることができる。電子機器のデザインの自由度は増大する。
【0007】
こういった電子機器では特定角位置は基準角位置から45度に設定されればよい。45度の傾斜は電子機器の見栄えを向上する。ヒンジブラケットには、閉じ姿勢の確立時に前記ディスプレイ用筐体が特定角位置に位置決めされるとディスプレイ用筐体の輪郭に合わせ込まれる輪郭が規定されてもよい。こういった輪郭は電子機器の見栄えを向上する。
【0008】
その他、電子機器は、ヒンジブラケットおよびディスプレイ用筐体のいずれか一方に取り付けられる磁石と、ヒンジブラケットおよびディスプレイ用筐体の他方に取り付けられて、閉じ姿勢の確立時にディスプレイ用筐体が特定角位置に位置決めされると磁石に向き合わせられる磁力センサーと、磁力センサーの出力に基づき閉じ姿勢の確立時に基準角位置のディスプレイ用筐体が検出されると、ディスプレイパネルの画面から表示を消去し、磁力センサーの出力に基づき閉じ姿勢の確立時に特定角位置のディスプレイ用筐体が検出されると、ディスプレイパネルの画面上で本体筐体から外側に視認可能な特定の表示を映し出す制御回路とをさらに備えてもよい。
【0009】
こういった電子機器によれば、ディスプレイ用筐体が前述の特定角位置に位置決めされると、確実に視認可能な部分画面に表示は映し出される。従来のサブディスプレイパネルの機能は確実に肩代わりされることができる。
【0010】
第2発明によれば、本体筐体と、表面で本体筐体の表側平坦面に重ね合わせられ、ディスプレイパネルの画面を臨ませる窓孔を表面に区画するディスプレイ用筐体と、本体筐体の表側平坦面に平行な第1回転軸回りで回転自在に本体筐体に連結され、表面でディスプレイ用筐体の裏面を受け止め、本体筐体の表側平坦面にディスプレイ用筐体を重ね合わせる閉じ姿勢から、本体筐体に対して第1回転軸回りにディスプレイ用筐体を開かせる開き姿勢まで姿勢変化を許容するヒンジブラケットと、ヒンジブラケットが閉じ姿勢を確立する際に本体筐体の表側平坦面に直交する第2回転軸回りに回転自在にヒンジブラケットにディスプレイ用筐体を連結し、本体筐体でディスプレイ用筐体の窓孔を完全に覆い隠す基準角位置から第2回転軸回りに順方向および逆方向に少なくとも各々90度の範囲でディスプレイ用筐体の回転を許容するとともに、基準角位置から順方向および逆方向に90度未満の特定角位置でディスプレイ用筐体の回転を規制し本体筐体の縁からディスプレイパネルの画面をはみ出させる連結機構とを備えることを特徴とする電子機器が提供される。
【0011】
ディスプレイ用筐体が第2回転軸回りで基準角位置に位置決めされると、ヒンジブラケットの閉じ姿勢でディスプレイパネルの画面は本体筐体に覆い隠される。ディスプレイパネルの画面は保護される。ディスプレイ用筐体の基準角位置が維持されたままヒンジブラケットの開き姿勢が確立されると、ディスプレイパネルの画面は本体筐体の表側平坦面に並べられる。電子機器の使用者はディスプレイパネルの画面全体を視認することができる。ヒンジブラケットの閉じ姿勢でディスプレイ用筐体が特定角位置に位置決めされると、本体筐体の縁からディスプレイパネルの画面ははみ出す。電子機器の使用者は部分画面で表示を確認することができる。こういった部分画面はいわゆるサブディスプレイパネルと同等に機能することができる。その結果、従来のサブディスプレイパネルは省略されることができる。電子機器のデザインの自由度は増大する。しかも、ディスプレイ用筐体は基準角位置から順方向に回転しても逆方向に回転しても所望の特定角位置は確立されることができる。前述と同様に、特定角位置は基準角位置から±45度に設定されればよい。ヒンジブラケットには、閉じ姿勢の確立時に前記ディスプレイ用筐体が特定角位置に位置決めされるとディスプレイ用筐体の輪郭に合わせ込まれる輪郭が規定されてもよい。その他、電子機器は、ヒンジブラケットおよびディスプレイ用筐体のいずれか一方に取り付けられる磁石と、ヒンジブラケットおよびディスプレイ用筐体の他方に取り付けられて、閉じ姿勢の確立時にディスプレイ用筐体が特定角位置に位置決めされると磁石に向き合わせられる磁力センサーと、磁力センサーの出力に基づき閉じ姿勢の確立時に基準角位置のディスプレイ用筐体が検出されると、ディスプレイパネルの画面から表示を消去し、磁力センサーの出力に基づき閉じ姿勢の確立時に特定角位置のディスプレイ用筐体が検出されると、ディスプレイパネルの画面上で本体筐体から外側に視認可能な特定の表示を映し出す制御回路とをさらに備えてもよい。
【0012】
第3発明によれば、本体筐体と、表面で本体筐体の表側平坦面に重ね合わせられ、ディスプレイパネルの画面を臨ませる窓孔を表面に区画するディスプレイ用筐体と、本体筐体の表側平坦面に平行な第1回転軸回りで回転自在に本体筐体にディスプレイ用筐体を連結し、本体筐体の表側平坦面にディスプレイ用筐体を重ね合わせる閉じ姿勢から、本体筐体に対して第1回転軸回りにディスプレイ用筐体を開かせる開き姿勢までディスプレイ用筐体の姿勢変化を許容する第1連結機構と、ディスプレイ用筐体が閉じ姿勢を確立する際に本体筐体の表側平坦面に直交する第2回転軸回りに回転自在に筐体本体にディスプレイ用筐体を連結し、本体筐体でディスプレイ用筐体の窓孔を完全に覆い隠す基準角位置から第2回転軸回りに少なくとも90度の範囲でディスプレイ用筐体の回転を許容するとともに、基準角位置から90度未満の特定角位置でディスプレイ用筐体の回転を規制し本体筐体の縁からディスプレイパネルの画面をはみ出させる第2連結機構とを備えることを特徴とする電子機器が提供される。
【0013】
ディスプレイ用筐体が第2回転軸回りで基準角位置に位置決めされると、ディスプレイ用筐体の閉じ姿勢でディスプレイパネルの画面は本体筐体に覆い隠される。ディスプレイパネルの画面は保護される。ディスプレイ用筐体の基準角位置が維持されたままディスプレイ用筐体の開き姿勢が確立されると、ディスプレイパネルの画面は本体筐体の表側平坦面に並べられる。電子機器の使用者はディスプレイパネルの画面全体を視認することができる。ディスプレイ用筐体の閉じ姿勢でディスプレイ用筐体が特定角位置に位置決めされると、本体筐体の縁からディスプレイパネルの画面ははみ出す。電子機器の使用者は部分画面で表示を確認することができる。こういった部分画面はいわゆるサブディスプレイパネルと同等に機能することができる。その結果、従来のサブディスプレイパネルは省略されることができる。電子機器のデザインの自由度は増大する。
【発明の効果】
【0014】
以上のように本発明によれば、サブディスプレイは省略されることができる。しかも、サブディスプレイの機能は肩代わりされることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
【0016】
図1は本発明に係る電子機器の一具体例すなわち折り畳み式携帯電話端末11の外観を示す。この携帯電話端末11は送話器12と受話器13とを備える。送話器12は第1筐体すなわち本体筐体14を備える。本体筐体14内にはプリント基板(図示されず)が組み込まれる。周知の通り、プリント基板には例えばCPU(中央処理演算装置)やメモリといった処理回路が実装される。本体筐体は例えばABSといった強化樹脂材料から成型されればよい。
【0017】
受話器13は第2筐体すなわちディスプレイ用筐体15を備える。ディスプレイ用筐体15は表面で本体筐体14の表側平坦面に重ね合わせられる。ディスプレイ用筐体15の輪郭は本体筐体14の輪郭に合わせ込まれる。こうしてディスプレイ用筐体15の表面は完全に本体筐体14で覆われる。ディスプレイ用筐体15は例えばABSといった強化樹脂材料から成型されればよい。
【0018】
ディスプレイ用筐体15にはヒンジブラケット16が連結される。ヒンジブラケット16は本体筐体14に連結される。ヒンジブラケット16および本体筐体14の連結にあたって第1連結機構17が用いられる。この第1連結機構17はヒンジ18を備える。ヒンジ18は本体筐体14およびヒンジブラケット16の間で第1回転軸HX回りに回転を実現する。こうしてヒンジブラケット16は第1回転軸HX回りで回転自在に本体筐体14に連結される。第1回転軸HXは本体筐体14の表側平坦面に平行に延びる。図2から明らかなように、ヒンジブラケット16は、本体筐体14の表側平坦面にディスプレイ用筐体15を重ね合わせる閉じ姿勢から、本体筐体14に対して第1回転軸HX回りにディスプレイ用筐体15を開かせる開き姿勢まで姿勢変化を許容する。こうしてディスプレイ用筐体15は閉じ姿勢および開き姿勢の間で姿勢を変化させる。
【0019】
図2に示されるように、ディスプレイ用筐体15の表面には矩形の窓孔19が区画される。ディスプレイ用筐体15には液晶ディスプレイ(LCD)パネル21といった平面ディスプレイパネルが組み込まれる。LCDパネル21の画面は窓孔19に臨む。LCDパネル21の画面にはCPUの処理動作に応じて様々なテキストやグラフィックスが表示される。ディスプレイ用筐体15の表面には受話口22が区画される。受話口22内にはスピーカーが組み込まれる。通話にあたってスピーカーは通話相手の音声を再生する。
【0020】
送話器12の表側平坦面にはオンフックボタン23aやオフフックボタン23b、ダイヤルキー23cといった入力ボタンが埋め込まれる。入力ボタンの操作に応じてCPUは様々な処理を実行する。本体筐体14の表側平坦面には送話口24が区画される。送話口24内にはマイクが組み込まれる。通話にあたって携帯電話端末11の使用者はマイクから音声を入力する。
【0021】
ヒンジブラケット16は表面でディスプレイ用筐体15の裏面を受け止める。ヒンジブラケット16の表面にはディスプレイ用筐体15の裏面が重ね合わせられる。ディスプレイ用筐体15は第2回転軸RX回りで回転自在にヒンジブラケット16に連結される。第2回転軸RXは、第1回転軸HXに直交する仮想平面内で延びる。同時に、第2回転軸RXはヒンジブラケット16の表面に交差する。ここでは、交差角は90度に設定される。こうしてディスプレイ用筐体15は第1回転軸HX回りで本体筐体14に対して回転することができる。
【0022】
図3に示されるように、ディスプレイ用筐体15の裏面には第2連結機構26が組み込まれる。第2連結機構26は前述の第2回転軸RXに同心に延びる中空軸27を備える。中空軸27は不動にディスプレイ用筐体15に固定される。中空軸27には中空軸27回りで相対回転自在に環状部材28が装着される。環状部材28は中空軸27に対してその軸方向に相対変位不能に連結される。すなわち、環状部材28の離脱は防止される。この環状部材28にヒンジブラケット16が固定される。ヒンジブラケット16および環状部材28の間で中空軸27回りに相対回転は規制される。こうして中空軸27および環状部材28の相対回転に基づきディスプレイ用筐体15およびヒンジブラケット16の相対回転は実現される。
【0023】
環状部材28の外縁には中心角45度の間隔で5つの窪み29a、29b、29cが形成される。窪み29a、29b、29cは中空軸27の軸心すなわち第2回転軸RXに向かって窪む。窪み29a、29b、29cの輪郭は例えば弓形に設定される。その一方で、環状部材28の外縁には弓形の突片31が向き合わせられる。例えば3本の伸張ばね32の働きで突片31は中空軸27の軸心すなわち第2回転軸RXに向かって押しやられる。突片31は窪み29a、29b、29cに受け入れられる。中央の窪み29aは基準角位置を特定する。突片31が中央の第1窪み29aに受け入れられると、後述されるように、ディスプレイ用筐体15は基準角位置に位置決めされる。両端の窪み29bは基準角位置から中心角±90度すなわち最大回転角位置を特定する。突片31が両端の第2窪み29bのいずれかに受け入れられると、後述されるように、ディスプレイ用筐体15は最大回転角位置に位置決めされる。中央の窪み29aの両隣りの第3窪み29cは本発明に係る特定角位置を特定する。ここでは、特定角位置は基準角位置から中心角±45度に設定される。突片31が第3窪み29cのいずれかに受け入れられると、後述されるように、ディスプレイ用筐体15は特定角位置に位置決めされる。こうして突片31および窪み29a、29b、29cの働きでディスプレイ用筐体15の回転は基準角位置、基準角位置から±45度および基準角位置から±90度で規制される。
【0024】
ディスプレイ用筐体15およびヒンジブラケット16の間には補助ロック機構34が構成される。補助ロック機構34は、ディスプレイ用筐体15の裏面に形成される3つの突片35a、35bを備える。突片35a、35bは、第2回転軸RXに同心の円弧上で中心角45度の間隔で配置される。各突片35a、35bには第2回転軸RXに向かって窪む窪み36が形成される。中央の突片35aの窪み36および前述の第1窪み29aは中空軸27の軸心すなわち第2回転軸RXに同心の円弧の1半径線上に配置される。したがって、両側の突片35bおよび前述の第3窪み29cは中空軸27の軸心すなわち第2回転軸RXに同心の円弧の1半径線上に配置される。
【0025】
その一方で、図4に示されるように、突片35a、35bで描かれる円弧の外側にはロックピン37が配置される。ロックピン37はヒンジブラケット16に取り付けられる。ロックピン37は円弧の半径線上で前進および後退を実現する。ロックピン37は第2回転軸RXに向かって例えば伸張ばね38で押しやられる。ロックピン37の先端は窪み36に受け入れられる。ロックピン37の先端は窪み36の形状を反映する。こうしてロックピン37および窪み36の働きでディスプレイ用筐体15およびヒンジブラケット16の間で相対回転の規制は補強される。
【0026】
図5に示されるように、ディスプレイ用筐体15およびヒンジブラケット16の間には回転角検知機構41が構成される。回転角検知機構41は、ヒンジブラケット16上に取り付けられる3つの磁石42を備える。磁石42は中空軸27の軸心すなわち第2回転軸RXに同心の円弧に沿って例えば中心角45度の間隔で配置される。
【0027】
その一方で、ディスプレイ用筐体15には第1および第2磁力センサー43a、43bが取り付けられる。磁力センサー43a、43bは中空軸27の軸心すなわち第2回転軸RXに同心の円弧に沿って例えば中心角90度の間隔で配置される。すなわち、前述の第2連結機構26の働きでディスプレイ用筐体15が基準角位置に位置決めされると、第1および第2磁力センサー43a、43bは個別に両端の磁石42に向き合わせられる。ただし、回転角検知機構41では磁石42がディスプレイ用筐体15に取り付けられるとともに第1および第2磁力センサー43a、43bがヒンジブラケット16に取り付けられてもよい。
【0028】
図6に示されるように、本体筐体14およびヒンジブラケット16の間には開閉検知機構44が構成される。この開閉検知機構44は、本体筐体14およびヒンジブラケット16のいずれか一方に取り付けられる磁石45を備える。本体筐体14およびヒンジブラケット16の他方には開閉磁力センサー46が取り付けられる。磁石45および開閉磁力センサー46は例えば第1回転軸HXに直交する1仮想平面上に配置される。ヒンジブラケット16が第1回転軸HX回りで閉じ姿勢を確立すると、開閉磁力センサー46は磁石45に向き合わせられる。磁石45の磁力に応じて開閉磁力センサー46は検知信号を出力する。
【0029】
図7に示されるように、第1および第2並びに開閉磁力センサー43a、43b、46には制御回路47が接続される。第1および第2磁力センサー43a、43bが磁力を検出すると、第1および第2磁力センサー43a、43bは制御回路47に検知信号を供給する。同様に、開閉磁力センサー46が磁力を検出すると、開閉磁力センサー46は制御回路47に検知信号を供給する。
【0030】
制御回路47にはディスプレイドライバー48が接続される。ディスプレイドライバー48にはディスプレイパネル21が接続される。ディスプレイドライバー48は、制御回路47から供給される指令に基づきディスプレイパネル21上の表示を制御する。制御回路47は、第1および第2並びに開閉磁力センサー43a、43b、46から供給される検知信号に基づき指令信号を生成する。
【0031】
いま、第2連結機構26の働きでディスプレイ用筐体15が基準角位置に位置決めされる場面を想定する。図3から明らかなように、第2連結機構26では環状部材28の第1窪み29aに突片31が受け入れられる。伸張ばね32の働きで突片31は第1窪み29aに押し付けられる。第2回転軸RX回りに環状部材28すなわちディスプレイ用筐体15の回転は規制される。このとき、補助ロック機構34ではロックピン37の先端は中央の突片35aの窪み36に受け入れられる。伸張ばね38の働きでロックピン37は窪み36に向かって押し付けられる。第2回転軸RX回りに環状部材28すなわちディスプレイ用筐体15およびヒンジブラケット16の間で回転の規制は補強される。このとき、図5から明らかなように、第1磁力センサー43aは磁石42に向き合わせられる。同様に、第2磁力センサー43bは磁石42に向き合わせられる。第1および第2磁力センサー43a、43bから同時に検知信号は制御回路47に供給される。
【0032】
受話器13すなわちディスプレイ用筐体15が第1回転軸HX回りに開き姿勢を確立すると、図2に示されるように、送話器12および受話器13はともに正面を向く。縦置きの送話器12に対してLCDパネル21は縦長の画面を実現する。携帯電話端末11の使用者はLCDパネル21の画面を見ながらダイヤルキー23cといった入力ボタンを確認することができる。開閉磁力センサー46は磁石45から遠ざかる。開閉磁力センサー46は検知信号を出力しない。制御回路47の指令に基づきLCDパネル21は例えば縦長の画面上で縦長に画像を映し出す。
【0033】
例えばディスプレイ用筐体15の開き姿勢ではディスプレイ用筐体15は第2回転軸RX回りで回転することができる。ディスプレイ用筐体15が基準角位置から例えば時計回りすなわち順方向に90度の回転角で回転すると、図8に示されるように、ディスプレイ用筐体15は最大回転角位置に位置決めされる。縦置きの送話器12に対してLCDパネル21は横長の画面を実現する。携帯電話端末11の使用者は横長の画面でテキストやグラフィックスを楽しむことができる。
【0034】
このとき、第2連結機構26では、例えば図9に示されるように、環状部材28の第2窪み29bに突片31は受け入れられる。伸張ばね32の働きで突片31は第2窪み29bに押し付けられる。第2回転軸RX回りに環状部材28すなわちディスプレイ用筐体15の回転は規制される。補助ロック機構34ではロックピン37の先端はいずれの突片35a、35bからも外れる。第1磁力センサー43aは磁石42から遠ざかる。同様に、第2磁力センサー43bは順番に3つの磁石42に向き合わせられる。第2磁力センサー43bから検知信号は制御回路47に供給される。こうして第1磁力センサー43aの出力が途絶えることから、制御回路47は第2回転軸RX回りに順方向にディスプレイ用筐体15の最大回転角位置を検知することができる。制御回路47は横長の画面上に横長に画像を表示する。
【0035】
反対に、ディスプレイ用筐体15が第2回転軸RX回りで基準角位置から反時計回りすなわち逆方向に90度の回転角で回転すると、図10に示されるように、ディスプレイ用筐体15は最大回転角位置に位置決めされる。縦置きの送話器12に対してLCDパネル21は横長の画面を実現する。第2連結機構26では、前述と同様に、環状部材28の第2窪み29bに突片31は受け入れられる。補助ロック機構34ではロックピン37の先端はいずれの突片35a、35bからも外れる。第2磁力センサー43bは磁石42から遠ざかる。同様に、第1磁力センサー43aは順番に3つの磁石42に向き合わせられる。第2磁力センサー43bの出力が途絶えることから、制御回路47は第2回転軸RX回りに逆方向にディスプレイ用筐体15の最大回転角位置を検知することができる。
【0036】
次に、ディスプレイ用筐体15が基準角位置に維持されたまま第1回転軸HX回りにディスプレイ用筐体15の閉じ姿勢が確立される場面を想定する。図1に示されるように、ディスプレイ用筐体15は本体筐体14の表側平坦面に重ね合わせられる。携帯電話端末11は閉じられる。折り畳み状態すなわち閉じ姿勢が確立される。本体筐体14はディスプレイ用筐体15の窓孔19すなわちLCDパネル21の画面を完全に覆い隠す。
【0037】
このとき、開閉磁力センサー46は磁石45に向き合わせられる。したがって、開閉磁力センサー46は検知信号を出力する。制御回路47は第1および第2並びに開閉磁力センサー43a、43b、46から同時に検知信号を受信する。制御回路47はディスプレイドライバー48に表示の消去を指示する。ディスプレイドライバー48はLCDパネル21の画面から画像を消去する。LCDパネル21の電源は落とされればよい。無駄な表示は防止される。電力の消費は低減される。
【0038】
ディスプレイ用筐体15の閉じ姿勢でディスプレイ用筐体15は第2回転軸RX回りで回転することができる。ディスプレイ用筐体15が基準角位置から例えば時計回りすなわち順方向に45度の回転角で回転すると、図11に示されるように、ディスプレイ用筐体15は特定角位置に位置決めされる。縦置きの送話器12に対してLCDパネル21は傾斜する。本体筐体14の縁からLCDパネル21の画面ははみ出る。携帯電話端末11の使用者は、矩形の画面の隅を含む三角形状の部分画面でテキストやグラフィックスを確認することができる。
【0039】
このとき、第2連結機構26では、例えば図12に示されるように、環状部材28の第3窪み29cに突片31は受け入れられる。伸張ばね32の働きで突片31は第3窪み29cに押し付けられる。第2回転軸RX回りに環状部材28すなわちディスプレイ用筐体15の回転は規制される。補助ロック機構34ではロックピン37の先端は突片35bの窪み36に受け入れられる。伸張ばね38の働きでロックピン37は窪み36に向かって押し付けられる。第2回転軸RX回りに環状部材28すなわちディスプレイ用筐体15およびヒンジブラケット16の間で回転の規制は補強される。ここでは、ディスプレイ用筐体15の輪郭はヒンジブラケット16の輪郭に部分的に重なり合う。携帯電話端末11の見栄えは向上する。
【0040】
第1磁力センサー43aは磁石42から遠ざかる。同時に、第2磁力センサー43bは中央の磁石42に向き合わせられる。第2磁力センサー43bから検知信号は制御回路47に供給される。こうして第1磁力センサー43aの出力が途絶えることから、制御回路47は第2回転軸RX回りに順方向にディスプレイ用筐体15の特定角位置を検知することができる。制御回路47は三角形状の部分画面上に表示を映し出す。表示は部分画面に対応して作り込まれる。表示には例えば日時や着信の有無、メール受信の有無、電波状態、電池残量などのテキストやグラフィックスが含まれる。
【0041】
反対に、ディスプレイ用筐体15が第2回転軸RX回りで基準角位置から反時計回りすなわち逆方向に45度の回転角で回転すると、図13に示されるように、ディスプレイ用筐体15は特定角位置に位置決めされる。縦置きの送話器12に対してLCDパネル21は傾斜する。第2連結機構26では、前述と同様に、環状部材28の第3窪み29cに突片31は受け入れられる。補助ロック機構34ではロックピン37の先端は突片35bの窪み36に受け入れられる。第2磁力センサー43bは磁石42から遠ざかる。同時に、第1磁力センサー43aは中央の磁石42に向き合わせられる。第2磁力センサー43bの出力が途絶えることから、制御回路47は第2回転軸RX回りに逆方向にディスプレイ用筐体15の特定角位置を検知することができる。
【0042】
以上のような携帯電話端末11では第1回転軸HX回りでディスプレイ用筐体15の閉じ姿勢が維持されたまま第2回転軸RX回りにディスプレイ用筐体15の特定角位置でLCDパネル21の部分画面は確認されることができる。こういった部分画面はいわゆるサブディスプレイパネルと同等に機能することができる。その結果、従来のサブディスプレイパネルは省略されることができる。携帯電話端末11のデザインの自由度は増大する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施形態に係る折り畳み式携帯電話端末の外観を示す斜視図である。
【図2】開き姿勢のディスプレイ用筐体を含む携帯電話端末の外観を示す斜視図である。
【図3】ディスプレイ用筐体の裏面上で第2連結機構を概略的に示す平面図である。
【図4】ヒンジブラケットの表面上で補助ロック機構を概略的に示す平面図である。
【図5】ヒンジブラケット上で回転角検知機構を概略的に示すディスプレイ用筐体およびヒンジブラケットの平面透視図である。
【図6】開閉検知機構の構造を概略的に示す本体筐体およびディスプレイ用筐体の側面透視図である。
【図7】LCDパネルに関連する制御系を概略的に示すブロック図である。
【図8】ディスプレイ用筐体の開き姿勢で第2回転軸回りに順方向に90度にわたって回転するディスプレイ用筐体を概略的に示す正面図である。
【図9】ディスプレイ用筐体が第2回転軸回りに最大回転角位置に位置決めされる際にヒンジブラケットの表面上で第2連結機構、補助ロック機構および回転角検知機構を概略的に示す概念図である。
【図10】ディスプレイ用筐体の開き姿勢で第2回転軸回りに逆方向に90度にわたって回転するディスプレイ用筐体を概略的に示す正面図である。
【図11】ディスプレイ用筐体の閉じ姿勢で第2回転軸回りに順方向に45度にわたって回転するディスプレイ用筐体を概略的に示す背面図である。
【図12】ディスプレイ用筐体が第2回転軸回りに特定角位置に位置決めされる際にヒンジブラケットの表面上で第2連結機構、補助ロック機構および回転角検知機構を概略的に示す概念図である。
【図13】ディスプレイ用筐体の閉じ姿勢で第2回転軸回りに逆方向に45度にわたって回転するディスプレイ用筐体を概略的に示す背面図である。
【符号の説明】
【0044】
11 電子機器(携帯電話端末)、14 本体筐体、15 ディスプレイ用筐体、16 ヒンジブラケット、19 窓孔、21 ディスプレイパネル(LCDパネル)、26 連結機構(第2連結機構)、42 磁石、43a 磁力センサー、43b 磁力センサー、47 制御回路、HX 第1回転軸、RX 第2回転軸。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体筐体と、表面で本体筐体の表側平坦面に重ね合わせられ、ディスプレイパネルの画面を臨ませる窓孔を表面に区画するディスプレイ用筐体と、本体筐体の表側平坦面に平行な第1回転軸回りで回転自在に本体筐体に連結され、表面でディスプレイ用筐体の裏面を受け止め、本体筐体の表側平坦面にディスプレイ用筐体を重ね合わせる閉じ姿勢から、本体筐体に対して第1回転軸回りにディスプレイ用筐体を開かせる開き姿勢まで姿勢変化を許容するヒンジブラケットと、ヒンジブラケットが閉じ姿勢を確立する際に本体筐体の表側平坦面に直交する第2回転軸回りに回転自在にヒンジブラケットにディスプレイ用筐体を連結し、本体筐体でディスプレイ用筐体の窓孔を完全に覆い隠す基準角位置から第2回転軸回りに少なくとも90度の範囲でディスプレイ用筐体の回転を許容するとともに、基準角位置から90度未満の特定角位置でディスプレイ用筐体の回転を規制し本体筐体の縁からディスプレイパネルの画面をはみ出させる連結機構とを備えることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器において、前記特定角位置は基準角位置から45度に設定されることを特徴とする電子機器。
【請求項3】
請求項1に記載の電子機器において、ヒンジブラケットには、閉じ姿勢の確立時に前記ディスプレイ用筐体が前記特定角位置に位置決めされるとディスプレイ用筐体の輪郭に合わせ込まれる輪郭が規定されることを特徴とする電子機器。
【請求項4】
請求項1に記載の電子機器において、ヒンジブラケットおよびディスプレイ用筐体のいずれか一方に取り付けられる磁石と、ヒンジブラケットおよびディスプレイ用筐体の他方に取り付けられて、閉じ姿勢の確立時に前記ディスプレイ用筐体が前記特定角位置に位置決めされると磁石に向き合わせられる磁力センサーと、磁力センサーの出力に基づき閉じ姿勢の確立時に前記基準角位置のディスプレイ用筐体が検出されると、前記ディスプレイパネルの画面から表示を消去し、磁力センサーの出力に基づき閉じ姿勢の確立時に前記特定角位置のディスプレイ用筐体が検出されると、ディスプレイパネルの画面上で本体筐体から外側に視認可能な特定の表示を映し出す制御回路とをさらに備えることを特徴とする電子機器。
【請求項5】
本体筐体と、表面で本体筐体の表側平坦面に重ね合わせられ、ディスプレイパネルの画面を臨ませる窓孔を表面に区画するディスプレイ用筐体と、本体筐体の表側平坦面に平行な第1回転軸回りで回転自在に本体筐体に連結され、表面でディスプレイ用筐体の裏面を受け止め、本体筐体の表側平坦面にディスプレイ用筐体を重ね合わせる閉じ姿勢から、本体筐体に対して第1回転軸回りにディスプレイ用筐体を開かせる開き姿勢まで姿勢変化を許容するヒンジブラケットと、ヒンジブラケットが閉じ姿勢を確立する際に本体筐体の表側平坦面に直交する第2回転軸回りに回転自在にヒンジブラケットにディスプレイ用筐体を連結し、本体筐体でディスプレイ用筐体の窓孔を完全に覆い隠す基準角位置から第2回転軸回りに順方向および逆方向に少なくとも各々90度の範囲でディスプレイ用筐体の回転を許容するとともに、基準角位置から順方向および逆方向に90度未満の特定角位置でディスプレイ用筐体の回転を規制し本体筐体の縁からディスプレイパネルの画面をはみ出させる連結機構とを備えることを特徴とする電子機器。
【請求項6】
請求項5に記載の電子機器において、前記特定角位置は基準角位置から±45度に設定されることを特徴とする電子機器。
【請求項7】
請求項5に記載の電子機器において、ヒンジブラケットには、閉じ姿勢の確立時に前記ディスプレイ用筐体が前記特定角位置に位置決めされるとディスプレイ用筐体の輪郭に合わせ込まれる輪郭が規定されることを特徴とする電子機器。
【請求項8】
請求項5に記載の電子機器において、ヒンジブラケットおよびディスプレイ用筐体のいずれか一方に取り付けられる磁石と、ヒンジブラケットおよびディスプレイ用筐体の他方に取り付けられて、閉じ姿勢の確立時に前記ディスプレイ用筐体が前記特定角位置に位置決めされると磁石に向き合わせられる磁力センサーと、磁力センサーの出力に基づき閉じ姿勢の確立時に前記基準角位置のディスプレイ用筐体が検出されると、前記ディスプレイパネルの画面から表示を消去し、磁力センサーの出力に基づき閉じ姿勢の確立時に前記特定角位置のディスプレイ用筐体が検出されると、ディスプレイパネルの画面上で本体筐体から外側に視認可能な特定の表示を映し出す制御回路とをさらに備えることを特徴とする電子機器。
【請求項9】
本体筐体と、表面で本体筐体の表側平坦面に重ね合わせられ、ディスプレイパネルの画面を臨ませる窓孔を表面に区画するディスプレイ用筐体と、本体筐体の表側平坦面に平行な第1回転軸回りで回転自在に本体筐体にディスプレイ用筐体を連結し、本体筐体の表側平坦面にディスプレイ用筐体を重ね合わせる閉じ姿勢から、本体筐体に対して第1回転軸回りにディスプレイ用筐体を開かせる開き姿勢までディスプレイ用筐体の姿勢変化を許容する第1連結機構と、ディスプレイ用筐体が閉じ姿勢を確立する際に本体筐体の表側平坦面に直交する第2回転軸回りに回転自在に筐体本体にディスプレイ用筐体を連結し、本体筐体でディスプレイ用筐体の窓孔を完全に覆い隠す基準角位置から第2回転軸回りに少なくとも90度の範囲でディスプレイ用筐体の回転を許容するとともに、基準角位置から90度未満の特定角位置でディスプレイ用筐体の回転を規制し本体筐体の縁からディスプレイパネルの画面をはみ出させる第2連結機構とを備えることを特徴とする電子機器。
【請求項10】
本体筐体と、表面で本体筐体の表側平坦面に重ね合わせられる、窓孔を有する補助筐体と、本体筐体の表側平坦面に平行な第1回転軸回りで回転自在に本体筐体に連結され、表面で補助筐体の裏面を受け止め、本体筐体の表側平坦面に補助筐体を重ね合わせる閉じ姿勢から、本体筐体に対して第1回転軸回りに補助筐体を開かせる開き姿勢まで姿勢変化を許容するヒンジブラケットと、ヒンジブラケットが閉じ姿勢を確立する際に本体筐体の表側平坦面に直交する第2回転軸回りに回転自在にヒンジブラケットに補助筐体を連結し、本体筐体で補助筐体の窓孔を完全に覆い隠す基準角位置から第2回転軸回りに少なくとも90度の範囲で補助筐体の回転を許容するとともに、基準角位置から90度未満の特定角位置で補助筐体の回転を規制する連結機構とを備えることを特徴とする電子機器。
【請求項1】
本体筐体と、表面で本体筐体の表側平坦面に重ね合わせられ、ディスプレイパネルの画面を臨ませる窓孔を表面に区画するディスプレイ用筐体と、本体筐体の表側平坦面に平行な第1回転軸回りで回転自在に本体筐体に連結され、表面でディスプレイ用筐体の裏面を受け止め、本体筐体の表側平坦面にディスプレイ用筐体を重ね合わせる閉じ姿勢から、本体筐体に対して第1回転軸回りにディスプレイ用筐体を開かせる開き姿勢まで姿勢変化を許容するヒンジブラケットと、ヒンジブラケットが閉じ姿勢を確立する際に本体筐体の表側平坦面に直交する第2回転軸回りに回転自在にヒンジブラケットにディスプレイ用筐体を連結し、本体筐体でディスプレイ用筐体の窓孔を完全に覆い隠す基準角位置から第2回転軸回りに少なくとも90度の範囲でディスプレイ用筐体の回転を許容するとともに、基準角位置から90度未満の特定角位置でディスプレイ用筐体の回転を規制し本体筐体の縁からディスプレイパネルの画面をはみ出させる連結機構とを備えることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器において、前記特定角位置は基準角位置から45度に設定されることを特徴とする電子機器。
【請求項3】
請求項1に記載の電子機器において、ヒンジブラケットには、閉じ姿勢の確立時に前記ディスプレイ用筐体が前記特定角位置に位置決めされるとディスプレイ用筐体の輪郭に合わせ込まれる輪郭が規定されることを特徴とする電子機器。
【請求項4】
請求項1に記載の電子機器において、ヒンジブラケットおよびディスプレイ用筐体のいずれか一方に取り付けられる磁石と、ヒンジブラケットおよびディスプレイ用筐体の他方に取り付けられて、閉じ姿勢の確立時に前記ディスプレイ用筐体が前記特定角位置に位置決めされると磁石に向き合わせられる磁力センサーと、磁力センサーの出力に基づき閉じ姿勢の確立時に前記基準角位置のディスプレイ用筐体が検出されると、前記ディスプレイパネルの画面から表示を消去し、磁力センサーの出力に基づき閉じ姿勢の確立時に前記特定角位置のディスプレイ用筐体が検出されると、ディスプレイパネルの画面上で本体筐体から外側に視認可能な特定の表示を映し出す制御回路とをさらに備えることを特徴とする電子機器。
【請求項5】
本体筐体と、表面で本体筐体の表側平坦面に重ね合わせられ、ディスプレイパネルの画面を臨ませる窓孔を表面に区画するディスプレイ用筐体と、本体筐体の表側平坦面に平行な第1回転軸回りで回転自在に本体筐体に連結され、表面でディスプレイ用筐体の裏面を受け止め、本体筐体の表側平坦面にディスプレイ用筐体を重ね合わせる閉じ姿勢から、本体筐体に対して第1回転軸回りにディスプレイ用筐体を開かせる開き姿勢まで姿勢変化を許容するヒンジブラケットと、ヒンジブラケットが閉じ姿勢を確立する際に本体筐体の表側平坦面に直交する第2回転軸回りに回転自在にヒンジブラケットにディスプレイ用筐体を連結し、本体筐体でディスプレイ用筐体の窓孔を完全に覆い隠す基準角位置から第2回転軸回りに順方向および逆方向に少なくとも各々90度の範囲でディスプレイ用筐体の回転を許容するとともに、基準角位置から順方向および逆方向に90度未満の特定角位置でディスプレイ用筐体の回転を規制し本体筐体の縁からディスプレイパネルの画面をはみ出させる連結機構とを備えることを特徴とする電子機器。
【請求項6】
請求項5に記載の電子機器において、前記特定角位置は基準角位置から±45度に設定されることを特徴とする電子機器。
【請求項7】
請求項5に記載の電子機器において、ヒンジブラケットには、閉じ姿勢の確立時に前記ディスプレイ用筐体が前記特定角位置に位置決めされるとディスプレイ用筐体の輪郭に合わせ込まれる輪郭が規定されることを特徴とする電子機器。
【請求項8】
請求項5に記載の電子機器において、ヒンジブラケットおよびディスプレイ用筐体のいずれか一方に取り付けられる磁石と、ヒンジブラケットおよびディスプレイ用筐体の他方に取り付けられて、閉じ姿勢の確立時に前記ディスプレイ用筐体が前記特定角位置に位置決めされると磁石に向き合わせられる磁力センサーと、磁力センサーの出力に基づき閉じ姿勢の確立時に前記基準角位置のディスプレイ用筐体が検出されると、前記ディスプレイパネルの画面から表示を消去し、磁力センサーの出力に基づき閉じ姿勢の確立時に前記特定角位置のディスプレイ用筐体が検出されると、ディスプレイパネルの画面上で本体筐体から外側に視認可能な特定の表示を映し出す制御回路とをさらに備えることを特徴とする電子機器。
【請求項9】
本体筐体と、表面で本体筐体の表側平坦面に重ね合わせられ、ディスプレイパネルの画面を臨ませる窓孔を表面に区画するディスプレイ用筐体と、本体筐体の表側平坦面に平行な第1回転軸回りで回転自在に本体筐体にディスプレイ用筐体を連結し、本体筐体の表側平坦面にディスプレイ用筐体を重ね合わせる閉じ姿勢から、本体筐体に対して第1回転軸回りにディスプレイ用筐体を開かせる開き姿勢までディスプレイ用筐体の姿勢変化を許容する第1連結機構と、ディスプレイ用筐体が閉じ姿勢を確立する際に本体筐体の表側平坦面に直交する第2回転軸回りに回転自在に筐体本体にディスプレイ用筐体を連結し、本体筐体でディスプレイ用筐体の窓孔を完全に覆い隠す基準角位置から第2回転軸回りに少なくとも90度の範囲でディスプレイ用筐体の回転を許容するとともに、基準角位置から90度未満の特定角位置でディスプレイ用筐体の回転を規制し本体筐体の縁からディスプレイパネルの画面をはみ出させる第2連結機構とを備えることを特徴とする電子機器。
【請求項10】
本体筐体と、表面で本体筐体の表側平坦面に重ね合わせられる、窓孔を有する補助筐体と、本体筐体の表側平坦面に平行な第1回転軸回りで回転自在に本体筐体に連結され、表面で補助筐体の裏面を受け止め、本体筐体の表側平坦面に補助筐体を重ね合わせる閉じ姿勢から、本体筐体に対して第1回転軸回りに補助筐体を開かせる開き姿勢まで姿勢変化を許容するヒンジブラケットと、ヒンジブラケットが閉じ姿勢を確立する際に本体筐体の表側平坦面に直交する第2回転軸回りに回転自在にヒンジブラケットに補助筐体を連結し、本体筐体で補助筐体の窓孔を完全に覆い隠す基準角位置から第2回転軸回りに少なくとも90度の範囲で補助筐体の回転を許容するとともに、基準角位置から90度未満の特定角位置で補助筐体の回転を規制する連結機構とを備えることを特徴とする電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−153901(P2008−153901A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−339256(P2006−339256)
【出願日】平成18年12月15日(2006.12.15)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月15日(2006.12.15)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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