説明

電子部品及びそれを用いた照明装置並びに照明器具

【課題】実装密度が高く、小型化が容易な電子部品を提供することを課題とする。
【解決手段】電子部品本体1に他の部品4を接続可能な部品接続部3a,3bを備え、前記部品接続部3a,3bは内部回路(例えば固体発光素子2)に接続されている。部品接続部3a,3bには保護用部品として、ツェナーダイオード4a、ダイオード4b、コンデンサ4c、サージアブソーバ4dなどを接続する。固体発光素子2と並列あるいは直列にチップ抵抗などを接続して出力光量もしくは印加電圧もしくは素子電流を調整可能としても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発光ダイオードなどの固体発光素子を含む電子部品及びそれを用いた照明装置並びに照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子部品をプリント基板上に実装配置し、プリント基板上に形成された配線パターンを通して各電子部品間の電気的導通を得る電子装置が一般的である。
【0003】
特許文献1(特開平5−152711号公報)に開示された従来の電子部品の構成例を図9に示す。電子部品本体1には内部回路6が内蔵されており、内部回路6は端子5a,5b,5c,5d,…に接続されている。この電子部品はプリント基板上に実装して使用される。何らかの保護用部品を接続する場合には、電子部品を実装したプリント基板上に別途設けた複数のランドに保護用部品の各端子を接続し、プリント基板上の配線パターンを介して電子部品の端子に接続することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−152711号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子部品がLED部品である場合、部品単品の静電気耐量が比較的低く、ツェナーダイオード等の保護用部品を必要とする場合が多い。特に、照明器具では実用上十分な照度を得るために1ユニットあたりのLED部品の使用個数が多くなるため、プリント基板上の配線パターンを介して保護用部品を接続すると、実装面積が増大するという問題があった。
【0006】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、実装密度が高く、小型化が容易な電子部品及びそれを用いた照明装置並びに照明器具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の電子部品は、上記の課題を解決するために、図1に示すように、電子部品本体1に他の部品4を接続可能な部品接続部3a,3bを備え、前記部品接続部3a,3bは内部回路(固体発光素子2)に接続されていることを特徴とするものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載の電子部品において、前記内部回路は半導体部品(固体発光素子2)を含むことを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または2のいずれかに記載の電子部品において、図1(a)〜(d)に示すように、前記部品接続部3a,3bに保護用部品4a〜4dを接続したことを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1または2のいずれかに記載の電子部品において、図2または図3に示すように、前記部品接続部3a,3bに前記内部回路(固体発光素子2)の特性補正用部品4eまたは4fを接続したことを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4記載の特性補正用部品として、図2に示すように、電子部品に印加される電圧が一定となるように補正する部品4eを実装したことを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、請求項4記載の特性補正用部品として、図3に示すように、電子部品に流れる電流が一定となるように補正する部品4fまたは4eを実装したことを特徴とする。
【0013】
請求項7の発明は、図4〜図6に示すように、電子部品本体1に他の部品JP1〜JP6を接続可能な部品接続部3a〜3kを備え、前記部品接続部3a〜3kは複数の素子2a〜2cを含む内部回路2に接続されており、前記部品接続部3a〜3kへの部品接続により前記複数の素子2a〜2cの接続形態を選択可能としたことを特徴とする。
【0014】
請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の電子部品を備えたことを特徴とする照明装置である(図7)。
【0015】
請求項9の発明は、請求項8記載の電子部品が発光素子であることを特徴とする照明装置である(図7)。
【0016】
請求項10の発明は、請求項8または9記載の照明装置を備えたことを特徴とする照明器具である。
【発明の効果】
【0017】
請求項1の発明によれば、電子部品の空きスペースに他の小型電子部品を実装することにより、実装密度が高くなり、電子部品を搭載した装置の小型化が可能となる。
【0018】
請求項3の発明によれば、保護用部品までの配線距離が短くなり、より効果的な保護効果が得られる。
【0019】
請求項7の発明によれば、部品接続部への部品接続の態様を変更することにより、電子部品に内蔵された複数の素子の接続態様を選択できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態1の回路図である。
【図2】本発明の実施形態2の回路図である。
【図3】本発明の実施形態3の回路図である。
【図4】本発明の実施形態4の回路図である。
【図5】本発明の実施形態4の直列接続時の回路図である。
【図6】本発明の実施形態4の並列接続時の回路図である。
【図7】本発明の実施形態5の照明装置の回路図である。
【図8】本発明の実施形態6の外観を示す斜視図である。
【図9】従来例1の外観を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施形態7の外観を示す平面図である。
【図11】従来例2の外観を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(実施形態1)
図1(a)は本発明の実施形態1に係る電子部品の回路図である。電子部品本体1には、発光ダイオードのような固体発光素子2が内蔵されている。固体発光素子2のアノードは端子Aに、カソードは端子Kに接続されている。端子Aと端子Kは、電子部品本体1の外部に露出ないしは突出している。端子Aと端子Kは後述するスイッチング電源のような点灯回路の出力に接続される。
【0022】
電子部品本体1の空きスペースには、端子Aと電気的に接続されたランド3a、端子Kと電気的に接続されたランド3bが部品表面に露出するように設けられている。ランド3aと3bの間隔は電子部品の表面に実装される他の部品4の端子間隔と略同じ長さとなっている。部品4の各端子はリフロー半田付けあるいは導電性接着剤によりランド3aと3bに接続される。
【0023】
図1(a)の例では、電子部品の表面に実装される他の部品4としてツェナーダイオード4aを接続している。ツェナーダイオード4aのツェナー電圧は、固体発光素子2の通常点灯時の順電圧よりも若干高く設定されている。このため、通常点灯時にはツェナーダイオード4aは導通しない。
【0024】
一方、端子Aと端子Kの間に静電気や突入電流もしくは雷サージ電圧による過電圧が印加されたときには、ツェナーダイオード4aが導通し、過大な電流はツェナーダイオード4aを介してバイパスされることになる。これにより、固体発光素子2が破壊から保護される。
【0025】
固体発光素子2と並列に接続される保護用部品は、ツェナーダイオード4aに限定されるものではなく、図1(b)〜(d)に例示するように、ダイオード4b、コンデンサ4c、サージアブソーバ4dのいずれでも良い。保護用部品としてダイオード4bを接続した場合、逆実装時において電子部品に過大な逆電圧が印加されることを防止できる。
【0026】
本実施形態では、固体発光素子2と並列に用途に応じた保護用部品を接続できるので、静電気や突入電流もしくは雷サージ電圧による破壊あるいは逆電圧の印加による破壊から固体発光素子2を保護することができる。特に静電気による破壊に対しては、保護用部品と固体発光素子2の間の配線間隔を短くできるので、保護を確実なものとすることができる。
【0027】
(実施形態2)
図2は本発明の実施形態2に係る電子部品の回路図である。本実施形態では、図1の構成において、電子部品の表面に実装される他の部品4として、電子部品の特性を補正するための抵抗4eを接続したものである。その他の構成は実施形態1と同様であるので、重複する説明は省略する。
【0028】
ランド3a,3b間には、固体発光素子2の電流調整用の部品として、チップ抵抗などの抵抗4eが接続されている。固体発光素子2の光束が所望の値よりも低いときには、抵抗4eの抵抗値をより高く設定する。また、固体発光素子2の光束が所望の値よりも高いときには、抵抗4eの抵抗値をより低く設定する。これにより、固体発光素子2の特性のばらつきによる光束のばらつきを補正することができる。
【0029】
本実施形態によれば、端子Aと端子Kに接続される点灯回路の出力特性が定電流性を有している場合に、端子Aと端子Kの間に印加される順電圧を調整することができる。固体発光素子2が青色LEDである場合、その順電圧Vfは概ね3〜4Vの範囲である。個々の素子のばらつきにより、順電圧Vfが低いときには固体発光素子2と並列に接続される抵抗4eの抵抗値を高く設定する。また、順電圧Vfが高いときには固体発光素子2と並列に接続される抵抗4eの抵抗値を低く設定する。
【0030】
このように、固体発光素子2と並列に接続される抵抗4eの抵抗値を調整することで、固体発光素子2のV−I特性(電圧−電流特性)のばらつきを補正することができる。すなわち、固体発光素子2のV−I特性にばらつきがあっても、端子A−K間に所定の電流を流したときに、端子A−K間に印加される電圧が所定の値となるように電子部品本体1の全体としてのV−I特性を補正することができる。
【0031】
なお、図3(b)に示すように、固体発光素子2と直列に接続された抵抗4eの抵抗値を調整するように構成しても良い。いずれの場合も抵抗4eはチップ抵抗などの表面実装部品を用いることで高密度の実装が可能となる。抵抗値の調整は、チップ抵抗を載せかえるほか、トリミングなどにより抵抗値を調整しても良い。
【0032】
本実施形態では、電子部品本体1に印加される電圧を一定化する例について説明したが、電子部品本体1に流れる電流を一定化する例について次に説明する。
【0033】
(実施形態3)
図3は本発明の実施形態3に係る電子部品の回路図である。電子部品本体1には、発光ダイオードのような固体発光素子2が内蔵されている。固体発光素子2のアノードは端子Aに、カソードはランド3aに接続されている。
【0034】
電子部品本体1の空きスペースには、固体発光素子2のカソードと電気的に接続されたランド3a、端子Kと電気的に接続されたランド3bが部品表面に露出するように設けられている。ランド3aと3bの間隔は電子部品本体1の表面に実装される他の部品4の端子間隔と略同じ長さとなっている。部品4の各端子はリフロー半田付けあるいは導電性接着剤によりランド3aと3bに接続される。
【0035】
端子Aと端子Kは、電子部品本体1の外部に露出ないしは突出している。端子Aと端子Kは後述するスイッチング電源のような点灯回路の出力に接続される。ここでは、点灯回路の出力特性は定電圧性を有しているものとする。
【0036】
図3(a)の例では、表面実装部品4として定電流ダイオード4fを接続している。点灯回路から端子Aと端子Kの間に所定の電圧が印加されると、定電流ダイオード4fにより端子A−K間に定電流が流れるように制御される。
【0037】
図3(b)の例では、表面実装部品4として抵抗4eを接続している。点灯回路から端子Aと端子Kの間に所定の電圧が印加されると、固体発光素子2のV−I特性と抵抗4eの抵抗値とで決まる電流が端子A−K間に流れる。この電流が固体発光素子2のV−I特性のばらつきにかかわらず定電流となるように抵抗4eの抵抗値を選択する。
【0038】
このように適宜の表面実装部品4f,4eを接続することにより、電子部品本体1に流れる電流を一定化することができる。
【0039】
(実施形態4)
図4は本発明の実施形態4に係る電子部品の回路図である。電子部品本体1には、発光ダイオードのような固体発光素子2a,2b,2cが内蔵されている。電子部品本体1の空きスペースには、複数のランド3a〜3kが部品表面に露出するように設けられている。端子Aと端子Kは、電子部品本体1の外部に露出ないしは突出している。端子Aと端子Kは後述するスイッチング電源のような点灯回路の出力に接続される。
【0040】
固体発光素子2a,2b,2cのアノードはランド3d,3f,3hに、カソードはランド3i,3j,3kにそれぞれ接続されている。ランド3d,3f,3hはランド3a,3b,3cにそれぞれ接続されている。ランド3cは端子Aに、ランド3iは端子Kにそれぞれ接続されている。ランド3j,3kはランド3e,3gにそれぞれ接続されている。
【0041】
図4の電子部品は、図5に示すように、複数個の固体発光素子2a〜2cを直列接続した構成、あるいは図6に示すように、複数個の固体発光素子2a〜2cを並列接続した構成として使用される。
【0042】
図5に示す構成では、図4の電子部品において、ランド3d−3e間にジャンパ抵抗JP1を接続し、ランド3f−3g間にジャンパ抵抗JP2を接続したものである。この構成では、端子A→ランド3c→ランド3h→固体発光素子2c→ランド3g→ジャンパ抵抗JP2→ランド3f→固体発光素子2b→ランド3e→ジャンパ抵抗JP1→ランド3d→固体発光素子2a→ランド3i→端子Kの経路に素子電流が流れる。素子電流をIf、ジャンパ抵抗JP1,JP2の抵抗値をR、素子電流Ifに対する固体発光素子2a〜2cの順電圧をVfとすると、点灯時の端子A−K間の電圧は、3×Vf+2×R×Ifとなる。なお、ジャンパ抵抗JP1,JP2に代えてジャンパ線を用いても良い。
【0043】
図6に示す構成では、図4の電子部品において、ランド3a−3b間にジャンパ抵抗JP3を接続し、ランド3b−3c間にジャンパ抵抗JP4を接続し、ランド3i−3j間にジャンパ抵抗JP5を接続し、ランド3j−3k間にジャンパ抵抗JP6を接続したものである。この構成では、端子A→ランド3c→ランド3h→固体発光素子2c→ランド3k→ジャンパ抵抗JP6→ランド3j→ジャンパ抵抗JP5→ランド3i→端子Kの経路に素子電流が流れる。また、端子A→ランド3c→ジャンパ抵抗JP4→ランド3b→ランド3f→固体発光素子2b→ランド3j→ジャンパ抵抗JP5→ランド3i→端子Kの経路に素子電流が流れる。さらに、端子A→ランド3c→ジャンパ抵抗JP4→ランド3b→ジャンパ抵抗JP3→ランド3a→ランド3d→固体発光素子2a→ランド3i→端子Kの経路に素子電流が流れる。
【0044】
ジャンパ抵抗JP3には固体発光素子2aの素子電流が流れ、ジャンパ抵抗JP6には固体発光素子2cの素子電流が流れる。また、ジャンパ抵抗JP4には固体発光素子2a,2bの素子電流が流れ、ジャンパ抵抗JP5には固体発光素子2b,2cの素子電流が流れる。
【0045】
ジャンパ抵抗JP4,JP5の抵抗値をR、ジャンパ抵抗JP3,JP6の抵抗値を2×R、各固体発光素子2a〜2cに流れる素子電流をIf、素子電流Ifに対する固体発光素子2a〜2cの順電圧をVfとすると、点灯時の端子A−K間の負荷電圧は、Vf+4×R×Ifとなる。また、点灯時の端子A−K間の負荷電流は、3×Ifとなる。
【0046】
固体発光素子2a〜2cのV−I特性にばらつきがある場合でも、固体発光素子2bに比べて固体発光素子2aが明るいときはジャンパ抵抗JP3の抵抗値を高く設定し、固体発光素子2bに比べて固体発光素子2aが暗いときはジャンパ抵抗JP3の抵抗値を低く設定することで、固体発光素子2bと固体発光素子2aの明るさを均等にすることができる。同様に、固体発光素子2bに比べて固体発光素子2cが明るいときはジャンパ抵抗JP6の抵抗値を高く設定し、固体発光素子2bに比べて固体発光素子2cが暗いときはジャンパ抵抗JP6の抵抗値を低く設定することで、固体発光素子2bと固体発光素子2cの明るさを均等にすることができる。したがって、ジャンパ抵抗JP3,JP6の抵抗値を調整することで、各固体発光素子2a〜2cの明るさが均等になるように調整することができる。
【0047】
(実施形態5)
図7は本発明の実施形態5に係る照明装置の回路図である。LED発光部7は3個のLEDを直列接続した構成(例えば図5においてジャンパ抵抗JP1,JP2に代えてジャンパ線を接続した構成)となっており、LED1個当たりの順電圧をVfとすると、全体の順電圧は3×Vfとなる。本実施形態では、商用電源Vsを直流電圧に変換するスイッチング電源によりLED発光部7を駆動している。
【0048】
商用交流電源VsにはラインフィルタLFを介してダイオードブリッジDBの交流入力端が接続されている。ラインフィルタLFの電源側には、雑音防止用コンデンサC1とサージアブソーバZNRの並列回路が接続されている。ラインフィルタLFの出力端には雑音防止用コンデンサC2が接続されている。雑音防止用コンデンサC2にはコンデンサC11,C12の直列回路が並列接続されている。コンデンサC11,C12の接続点はコンデンサC13を介して器具アースFGに接続されている。器具アースFGは本回路を収納する金属ケースに電気的に接続されており、金属ケースはアースされている。
【0049】
ダイオードブリッジDBの直流出力端には平滑コンデンサC3が接続されている。平滑コンデンサC3はダイオードブリッジDBの直流出力端の脈流電圧を平滑するコンデンサである。平滑コンデンサC3の負極は回路グランドGに接続されている。平滑コンデンサC3の正極はLED発光部7のアノード側に接続されている。LED発光部7のカソード側にはインダクタL1の一端が接続されている。インダクタL1の他端はダイオードD1のアノードに接続されている。ダイオードD1のカソードはLED発光部7のアノード側に接続されている。ダイオードD1のアノードは、MOSFETよりなるスイッチング素子Q1のドレイン電極に接続されている。スイッチング素子Q1のソース電極と回路グランドGの間には、電流検出抵抗R1が接続されている。電流検出抵抗R1の非接地側端子は制御部8の検出端子に接続されている。スイッチング素子Q1のゲート電極は制御部8のPWM信号出力端に接続されている。
【0050】
制御部8はスイッチング電源用の制御用ICであり、電流検出抵抗R1により検出される電流を監視しながら、スイッチング素子Q1のオン時間・オフ時間を制御することにより、LED発光部7に流れる電流を制御するものである。スイッチング素子Q1がオンのとき、平滑コンデンサC3→LED発光部7→インダクタL1→スイッチング素子Q1→電流検出抵抗R1→平滑コンデンサC3の経路で電流が流れる。このとき、インダクタL1に流れる電流は漸増して行き、インダクタL1に電磁エネルギーが蓄積される。スイッチング素子Q1がオフすると、インダクタL1に蓄積された電磁エネルギーが、インダクタL1→ダイオードD1→LED発光部7→インダクタL1の経路で放出される。この動作を高周波で繰り返すことにより、LED発光部7に流れる平均電流が所望の電流となるように制御される。
【0051】
LED発光部7として、実施形態1〜4で説明したような本発明の電子部品を用いれば、プリント基板上の電子部品の実装密度を向上し、プリント基板、照明装置の小型化を図ることができる。
【0052】
本実施形態の照明装置は、電源一体型あるいは電源別置型の照明器具として使用する以外に、複写機やスキャナの光源として使用しても構わない。あるいは液晶表示装置のような透過型ディスプレイのバックライト装置として使用しても構わない。
【0053】
(実施形態6)
図8は本発明の実施形態6に係る電子部品の外観を示す斜視図である。樹脂モールドされた電子部品本体1の表面には複数のランド3a,3b,3c,3d,3e,…が設けられている。ランド3aと3bの間隔、ランド3cと3dの間隔はチップ抵抗やチップコンデンサのような表面実装部品の端子間隔と略同じ長さとなっている。電子部品本体1の裏面側には複数本の端子5a,5b,5c,5d,…が突設されている。電子部品本体1の内部には、例えば半導体集積回路のような内部回路が内蔵されており、各端子5a,5b,5c,5d,…と各ランド3a,3b,3c,3d,3e,…は内部回路に接続されている。内部の具体的な配線については特に限定しないが、例えば、端子5aはランド3aと、端子5bはランド3b,3cと、端子5cはランド3dと、端子5dはランド3eと接続されていても良い。
【0054】
従来の電子部品の構成例を図9に例示する。電子部品本体1のケース内にはリレー等の内部回路6が内蔵されており、その駆動端子と出力端子は端子5a,5b,5c,5d,…に接続されている。この電子部品はプリント基板上に実装して使用される。何らかの保護用部品を接続する場合には、電子部品を実装したプリント基板上に別途設けた複数のランドに保護用部品の各端子を接続し、プリント基板上の配線パターンを介して電子部品の端子に接続することになる。このため、従来例では電子部品に何らかの保護用部品を付加すると、実装面積が増大するという問題があった。また、保護用部品までの配線距離が長くなるので、保護効果が低下するという問題があった。
【0055】
これに対して、図8に示す本発明の構成例では、例えば、電子部品本体1の空きスペースに設けられたランド3a−3b間あるいはランド3c−3d間に表面実装部品を実装することにより、端子5a−5b間あるいは端子5b−5c間に保護用部品を接続することができる。この場合、保護用部品までの配線距離が非常に短くなるので、特に静電気による内部回路の破壊に対して保護効果が高くなる。また、保護用部品を付加しても、実装面積が増大することはない。
【0056】
(実施形態7)
図10は本発明の実施形態7に係る電子部品の外観を示す斜視図である。電子部品本体1の表面には、複数のランド3a〜3hが設けられている。各ランド3a〜3hは電子部品本体1の内部回路(例えば半導体集積回路)に接続されており、外付けCR素子や保護用部品の接続に使用される。
【0057】
従来の集積回路の外観を図11に例示する。樹脂モールドされた電子部品本体1の両側には、各3本の端子5a〜5c;5d〜5fが突出して、いわゆるDIP型のICパッケージを構成している。電子部品本体1の表面には端子の向きを示すマーク(白丸で示す)と製品名(図示せず)が表示されているが、ランドは設けられていない。この集積回路はプリント基板上に実装して使用される。何らかの保護用部品を接続する場合には、集積回路を実装したプリント基板上に別途設けた複数のランドに保護用部品の各端子を接続し、プリント基板上の配線パターンを介して集積回路の端子に接続する必要がある。このため、従来例では集積回路に何らかの保護用部品を付加すると、実装面積が増大するという問題があった。また、保護用部品までの配線距離が長くなるので、保護効果が低下するという問題があった。
【0058】
これに対して、図10に示す本発明の構成例では、例えば、複数のランド間に表面実装部品を実装することにより、保護用部品を接続することができる。この場合、保護用部品までの配線距離が短くなるので、保護効果が高くなる。また、保護用部品を付加しても、実装面積が増大することはない。さらに、複数のランド間にジャンパー線を接続することで集積回路の機能を変更したり、複数のランド間に外付けCR素子を付加することで、集積回路の定数を変更することが可能となり、その場合でも実装面積が増大することはない。
【0059】
実施形態6または7で説明した電子部品の外観は、実施形態1〜4で説明した固体発光素子を内蔵する発光部品に適用しても良い。その場合、固体発光素子からの光を外部に取り出せるように、アクリル樹脂等の透光性部材により電子部品本体1を構成すると良い。
【符号の説明】
【0060】
1 電子部品本体
2 固体発光素子
3a ランド(部品接続部)
3b ランド(部品接続部)
4 他の部品
4a ツェナーダイオード(保護用部品)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品本体に他の部品を接続可能な部品接続部を備え、前記部品接続部は内部回路に接続されていることを特徴とする電子部品。
【請求項2】
前記内部回路は半導体部品を含むことを特徴とする請求項1記載の電子部品。
【請求項3】
前記部品接続部に保護用部品を接続したことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の電子部品。
【請求項4】
前記部品接続部に前記内部回路の特性補正用部品を接続したことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の電子部品。
【請求項5】
請求項4記載の特性補正用部品として、電子部品に印加される電圧が一定となるように補正する部品を実装したことを特徴とする電子部品。
【請求項6】
請求項4記載の特性補正用部品として、電子部品に流れる電流が一定となるように補正する部品を実装したことを特徴とする電子部品。
【請求項7】
電子部品本体に他の部品を接続可能な部品接続部を備え、前記部品接続部は複数の素子を含む内部回路に接続されており、前記部品接続部への部品接続により前記複数の素子の接続形態を選択可能としたことを特徴とする電子部品。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の電子部品を備えたことを特徴とする照明装置。
【請求項9】
請求項8記載の電子部品が発光素子であることを特徴とする照明装置。
【請求項10】
請求項8または9記載の照明装置を備えたことを特徴とする照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−238701(P2010−238701A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−81905(P2009−81905)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】