説明

電子部品

【課題】構造が簡単で効果的に静電気の電気回路への侵入を防止できる電子部品を提供する。
【解決手段】操作つまみ10と、操作つまみ10の下部に設置されて操作つまみ10と一体に移動する回転型物50と、回転型物50の上面側に設置されて回転型物50を移動する際にクリック感触を生じるクリック機構80と、回転型物50の下面側に設置されて回転型物50の移動によって電気的出力を変化する電気的機能部(摺動子60と摺接パターン137)と、を具備する。クリック機構80に、回転型物50を通して回転型物50の下面側に露出されるアースリード部97を設ける。アースリード部97に接近または当接してアースパターン180を設置し、回転型物50の上面側からクリック機構80に入射した静電気をアースリード部97を通してアースパターン180に導く。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチや可変抵抗器等に用いられる電子部品に関し、特に外部から侵入してくる静電気が内部の電気回路に侵入するのを防止できる静電気侵入防止機能付きの電子部品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば回転式電子部品は、操作つまみを回転することでこれと一体に回転型物を回転し、回転型物に取り付けている摺動子をこれに対向する位置に設置した基板上に設けた摺接パターンに摺接することでその電気的出力を変化するように構成されている(例えば特許文献1)。また回転式電子部品の中には、操作つまみを回転した際にクリック感覚を生じさせるクリック機構を備えたものもある。
【0003】
しかしながら上記従来の回転式電子部品においては、操作つまみに帯電した人の指等が触れると、その静電気が、操作つまみの上部からその沿面を通して回転式電子部品内部に侵入し、その摺動子や摺接パターンに入射してしまうという問題があった。
【0004】
特にリング形状の操作つまみの中央の穴に押釦スイッチの押釦つまみを挿入・配置した構造の押釦スイッチ付き回転式電子部品(例えば特許文献1)の場合、前記操作つまみの穴と押釦つまみの間の隙間から静電気が侵入してしまう。
【0005】
さらに近年、操作つまみに高級感を持たせる等の目的で、操作つまみ表面をメッキなどによって金属光沢を持たせる場合が増えている。しかしながら操作つまみをメッキなどの導電性部材で装飾すると、より静電気が操作つまみに侵入し易くなり、同時に導電性部材がその下側に設置した回転式電子部品の各構成部品へ静電気を導く導電通路となってしまい、より静電気による弊害を招く恐れがあった。
【特許文献1】特開2004−47491号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、構造が簡単で効果的に静電気の電気回路への侵入を防止できる電子部品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願請求項1に記載の発明は、操作つまみと、前記操作つまみの下部に設置されて前記操作つまみと一体に移動する移動部材と、前記移動部材の上面側に設置されて前記移動部材を移動する際にクリック感触を生じるクリック機構と、前記移動部材の下面側に設置されて移動部材の移動によって電気的出力を変化する電気的機能部と、を具備する電子部品において、前記クリック機構に、前記移動部材を通して移動部材の下面側に露出される導電性のアースリード部を設けるとともに、前記アースリード部に接近または当接してアース部材を設置し、前記移動部材の上面側に入射した静電気をクリック機構の前記アースリード部を通して前記アース部材に導くことを特徴とする電子部品にある。
【0008】
本願請求項2に記載の発明は、前記クリック機構は、弾接部を設けてなるクリックバネと、前記クリックバネの弾接部を係合離脱することでクリック感触を生じるクリック係合部を有するクリック板とで構成され、前記移動部材に取り付けられたクリック板又はクリックバネの何れか一方の一部に前記アースリード部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の電子部品にある。
【0009】
本願請求項3に記載の発明は、前記電気的機能部は、前記移動部材に取り付けた摺動子と、摺動子が摺接する摺接パターンとを有して構成され、前記アース部材は、フレキシブル回路基板に形成されたアースパターンによって構成され、さらに前記摺接パターンも前記フレキシブル回路基板に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品にある。
【0010】
本願請求項4に記載の発明は、前記電子部品は、前記移動部材を回転型物として、この回転型物を回転することで摺動子を回転させて前記摺接パターンに摺接させる回転式電子部品であり、前記アースパターン及びアースリード部は、前記摺接パターン及び摺動子の設置位置よりも前記回転型物の回転中心軸側に設置されていることを特徴とする請求項3に記載の電子部品にある。
【0011】
本願請求項5に記載の発明は、前記フレキシブル回路基板は、前記アースパターンを形成してなる第1基板部と、前記摺接パターンを形成してなる第2基板部とを具備し、前記第2基板部の摺接パターンを設けた面の裏面側に第1基板部を設置すると共に、第2基板部に設けた開口内に前記アースパターンを露出することを特徴とする請求項3に記載の電子部品にある。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、移動部材の上面側から入射した静電気を、移動部材の下面側に露出されるアースリード部を通してアース部材に導くことができるので、アース用の部材としてクリック機構を兼用でき、簡単な構造で操作つまみ側から侵入する静電気を確実に除去することができる。特に操作つまみの中央に押釦つまみ用の開口からなる挿通部があってその挿通部から静電気が侵入するような構造であっても、挿通部の真下にクリック機構を設置しておくだけで、確実にその静電気を除去することが可能となる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、クリック機構に容易にアースリード部を形成でき、移動部材の上面側に入射した静電気を容易にアース部材に導くことができる。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、摺接パターンとアースパターンを1枚のフレキシブル回路基板に形成したので、部品点数が減少して構造が簡素化される。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、アースパターン及びアースリード部を摺接パターン及び摺動子の設置位置よりも回転型物の回転中心軸側に設置したので、回転式電子部品の大型化を防止できる。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、摺接パターンを上面側に露出した状態で容易に摺接パターンを設けた基板部(第2基板部)とは異なる基板部(第1基板部)に設けたアースパターンを摺接パターンを設けた基板部(第2基板部)中に露出することが可能となる。アースパターンを設けた面と摺接パターンを設けた面とが異なる面なので、アースパターンに入射した静電気が摺接パターンに放電することを確実に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は本発明の第1実施形態にかかる電子部品(以下「回転式電子部品」という)1−1の概略断面図(説明の都合上、各部の断面位置は異なっている。)、図2は回転式電子部品1−1の分解斜視図である。なお図1においては、図示の都合上、基台190と第3基板部140との間と、第4基板部150と第5基板部160との間にアースパターン183の厚み分の隙間があるように記載されているが、実際はアースパターン183の厚みは薄く、隙間はない。
【0018】
両図に示すように回転式電子部品1−1は、操作つまみ10と、操作つまみ10の中央に設置される押釦つまみ30と、操作つまみ10の下部に設置される固定側部材であるケース40と、ケース40の下部に設置されて操作つまみ10と一体に移動する移動部材(以下「回転型物」という)50と、回転型物50の上面側(操作つまみ10側)に設置されて前記回転型物50を移動する際にクリック感触を生じるクリック機構80と、回転型物50の下面側に設置される基板群100と、基板群100の下部に設置される取付部材(以下「取付板」という)200とを具備して構成されている。以下各構成部品について説明する。
【0019】
図3は回転式電子部品1−1を構成する各部品の内の基板群100と取付板200とを除く他の各部品の分解斜視図である。また図4は操作つまみ10を裏面側から見た斜視図である。図1,図3,図4に示すように操作つまみ10は合成樹脂製であり、略円板状の上面部11の外周に下方に向かって突出する略円筒状の側壁部13を設け、また上面部11の中央に円形の上下に貫通する挿通部15を設けて構成されている。上面部11の下面側の前記挿通部15の周囲部分には円筒状に突出する軸部17が設けられ、軸部17の下端辺からは複数本(3本)の突起部19が突出している。軸部17の内径は挿通部15の内径よりも少し大きく、これによって両者の接合部分にはリング状の段部21が形成されている。ところでこの操作つまみ10は図1に示すように、上面部11と側壁部13とを構成する合成樹脂材料aと、軸部17と上面部11の下面を覆う下面部23とを構成する合成樹脂材料bとを異なる材料で構成してなる二材成形品である。二材成形品とは、金型内で一方の合成樹脂材を成形した後、金型内に前記成形品を残したまま金型の一部を取り換えてさらに他方の合成樹脂を成形し、これによって両合成樹脂を一体にした成形品を得る方法である。この方法によれば、両合成樹脂の接合面に全く隙間は生じず、この接合面に静電気が侵入する恐れはない。このようにこの実施形態において操作つまみ10を二材成形品で構成したのは、上面部11と側壁部13のみに金属メッキを施し、軸部17と下面部23には金属メッキを施さないようにするためである。即ちこの実施形態においては、操作つまみ10の上面部11と側壁部13を構成する合成樹脂材料aとしてABS樹脂を用い、軸部17及び下面部23を構成する合成樹脂材料bとしてポリカーボネート樹脂を用いている。そしてこの操作つまみ10全体を金属メッキすると、メッキし易い合成樹脂材料(この実施形態ではABS樹脂)aの露出している表面のみにメッキが付着し、メッキし難い合成樹脂材料(この実施形態ではポリカーボネート樹脂)bの露出している表面にはメッキは付着しない(又は付着したメッキが容易に除去できる)。つまりこの実施形態においては、上面部11と側壁部13の露出表面のみに金属光沢を有する金属メッキが施されている。
【0020】
押釦つまみ30は合成樹脂成形品であり、略円板状の本体部31の外周下部から半径方向外方に向けてつば部33を突出し、また本体部31の下面中央から柱状の押圧部35を突出して構成されている。この押釦つまみ30は例えばABS樹脂製であり、その表面全体にはスパッタによる不連続蒸着(不伝導蒸着とも言う)が形成され、金属光沢のある装飾が施されている。不連続蒸着とはスパッタの初期段階で、核となる金属が合成樹脂表面に付着してはいるが、これら核間が連結されて連続した膜となる前の状態であり、不導電性を有する(又は抵抗値の高い)蒸着膜である。
【0021】
ケース40は合成樹脂製(この実施形態ではABS樹脂製)であり、その所定位置に上方向に筒状に突出してその上面に上面部43を有する突出部41を設け、これによって突出部41の下面側に凹状の収納部45を形成して構成されている。上面部43中央には円形の開口部47が形成され、上面部43下面の開口部47の周囲には下方向に向かって突出する複数本(3本)の取付突起48が設けられ、また図5に示すようにケース40下面の収納部45の周囲には、下方向に向かって突出する複数本(8本)の突起からなる取付部48が設けられている。前記各取付突起48は下記するクリックバネ81のバネ取付穴85に対向する位置でこれらに挿入できる外径寸法に形成されている。
【0022】
回転型物50は合成樹脂を略円板状に成形して構成されており、その中央には前記押釦つまみ30の押圧部35を上下動自在に挿入・ガイドする押圧部挿入部51が設けられ、押圧部挿入部51を囲む周囲位置には等間隔に複数(3つ)の上下に貫通するスリット状のアースリード部挿通部53が設けられ、アースリード部挿通部53の外側を囲む周囲位置には等間隔に複数(3つ)の上下に貫通するスリット状の突起部挿通部55が設けられ、さらに突起部挿通部55の外周側の上面には等間隔に複数(8つ)の矩形凹状のクリック係合部57が設けられている。また回転型物50の下面には、摺動子60が取り付けられている。摺動子60は弾性金属板製であり、図5に示すように、矩形状で回転型物50に取り付けられる基部61の1辺から2本の摺動冊子63を突出して基部61の下面側に折り返して構成されている。各アースリード部挿通部53は下記するクリック板91の各アースリード部97に対向してこれを挿入する形状に形成され、各突起部挿通部55は前記操作つまみ10の各突起部19に対向してこれを挿入する形状に形成されている。
【0023】
クリック機構80は、図1,図3に示すように、クリックバネ81とクリック板91とを具備して構成されている。クリックバネ81は弾性金属板をリング状に形成し、180°対向する二ヶ所に略矩形状の取付部83を設け、各取付部83に貫通孔からなるバネ取付穴85を設け、両取付部83を連結する一方の円弧状のアーム部87の中央に下方向に突出するように屈曲する弾接部89を設けて構成されている。一方クリック板91は略円板状の金属板で構成され、その外周には等間隔に複数(8つ)の矩形凹状の切り欠きからなるクリック係合部93を設け、また中央には略6角形状の貫通する開口部95を設け、開口部95の内周辺から等間隔に複数本(3本)の舌片状のアースリード部97を突出してそれらの根元部分を折り曲げて真下方向に向け、また各アースリード部97の外周側にそれぞれスリット状の挿通部99を設けている。各挿通部99は前記操作つまみ10の各突起部19に対向してこれを挿入する形状に形成されている。また各クリック係合部93は前記回転型物50の各クリック係合部57に対向する位置にこれと略同一形状に形成されている。
【0024】
図6,図7は基板群100の展開斜視図であり、図6は上側から見た図、図7は下側から見た図である。同図に示すように基板群100は、1枚の可撓性を有する合成樹脂フイルム(この実施形態ではポリエチレンテレフタレートフイルムを用いているが、他の各種合成樹脂フイルムを用いても良い)の表面に回路パターンを設けて構成されたフレキシブル回路基板110と、合成樹脂製の基台190とによって構成されており、フレキシブル回路基板110は、円形の5つの回路基板部、即ち第1基板部120、第2基板部130、第3基板部140、第4基板部150、第5基板部160をそれぞれ帯状の連結部171,173,175,177によって連結して構成されている。第4基板部150の外周辺には帯状の引出部179が接続されている。この実施形態では第1〜第5基板部120,130,140,150,160及び基台190は略円形であり、それらの外径寸法はほぼ同一に形成されている。
【0025】
第1基板部120はその中央に円形に貫通する押圧部挿通穴121を設け、外周近傍に複数(8つ)の貫通する小孔からなるケース取付部123を設け、また外周近傍の180°対向する位置に複数(一対)の貫通する小孔からなる取付穴125を設けて構成されている。第2基板部130はその中央に円形に貫通する開口131を設け、外周近傍の前記ケース取付部123に対向する位置(重ね合わせた際に対向する位置)に複数(8つ)の貫通する小孔からなるケース取付部133を設け、また外周近傍の180°対向する位置(前記取付穴125に対向する位置)に複数(一対)の貫通する小孔からなる取付穴135を設け、またその上面の前記開口131の周囲にリング状で同心円状の一対の摺接パターン137を設けて構成されている。この実施形態の場合、外側の摺接パターン137が抵抗体パターンで、内側の摺接パターン137が導電性の高い導体パターンである。もちろんこれら摺接パターンはスイッチパターンであっても良いし、その本数(トラック本数)も1本又は3本以上でも良い。これら摺接パターン137の出力は図示しない回路パターンによって引出部179に引き出されている。その際回路パターンは必要に応じてスルーホールを用いてフレキシブル回路基板110の上下面に設けられる(以下の各回路パターンにおいても同じ)。第3基板部140はその中央に貫通する押圧部挿通穴141を設け、外周近傍の前記各ケース取付部123に対向する位置(重ね合わせた際に対向する位置)に複数(8つ)の貫通する小孔からなるケース取付部143を設け、また外周近傍の所定の二ヶ所に貫通する小孔からなる取付穴145を設け、また上面の前記押圧部挿通穴141の周囲にC字状の1本の固定抵抗パターン147を設けて構成されている。固定抵抗パターン147の出力は図示しない回路パターンによって引出部179に引き出されている。第4基板部150はその上面中央に押圧スイッチ151を設け、外周近傍の前記各ケース取付部123に対向する位置(重ね合わせた際に対向する位置)に複数(8つ)の貫通する小孔からなるケース取付部153を設け、また外周近傍の前記取付穴145に対向する2ヵ所(重ね合わせた際に対向する位置)に貫通する小孔からなる取付穴155を設けて構成されている。押圧スイッチ151は第4基板部150表面に形成した一対のパターンからなるスイッチ接点151a,151b上に、弾性金属板をドーム形状に形成した反転板(可動接点板)151cをその外周が一方のスイッチパターン151b上に当接し、その中央下面が他方のスイッチパターン151aに所定の隙間を介して対向するように、反転板151c上を覆う粘着テープ151dによって取り付けて構成されている。押圧スイッチ151の出力は図示しない回路パターンによって引出部179に引き出されている。第5基板部160はその外周近傍の前記各ケース取付部123に対向する位置(重ね合わせた際に対向する位置)に複数(8つ)の貫通する小孔からなるケース取付部163を設け、またその外周近傍の前記取付穴145に対向する2ヵ所(重ね合わせた際に対向する位置)に貫通する小孔からなる取付穴165を設けて構成されている。
【0026】
一方図7に示すように、第1,第2基板部120,130の下面には静電気侵入防止用の円形のアースパターン180,181が設けられ、アースパターン180,181は連結用のアースパターン183によって連結されて第3,第4基板部140,150の下面を介して引出部179の下面に引き出されている。即ちアースパターン180,181,183は導電性の高い導電パターン(例えば銀ペーストを印刷したもの)によって構成されており、第1基板部120下面の押圧部挿通穴121の周囲を囲む部分に設けられるアースパターン180と、第2基板部130下面の開口131の周囲を囲む部分に設けられるアースパターン181と、第3基板部140下面の外周近傍部分の一部と第4基板部150下面の外周近傍部分の一部と連結部171,173,175の下面と引出部179の下面とに設けられるアースパターン183とを具備している。アースパターン183は引出部179から引き出された後に図示しない位置でアースされる。なお第1〜第5基板部120,130,140,150,160及び連結部171,173,175,177の上下面には図示はしていないが必要に応じて絶縁層が印刷等によって形成されている。
【0027】
基台190は合成樹脂を略円板状に成形して構成されており、その中央に円形に貫通する押圧部挿通穴191を設け、その外周近傍の前記各ケース取付部123に対向する位置(基台190の上面に載置する第1基板部120のケース取付部123に対向する位置)に複数(8つ)の貫通する小孔からなるケース取付部193を設け、またその上面の外周近傍の180°対向する位置(基台190の上面に載置する第1基板部120の取付穴125に対向する位置)に複数(一対)の小突起からなる取付突起195を設け、またその下面の外周近傍の前記取付穴145に対向する2ヵ所(基台190の下面に載置する第3基板部140の取付穴145に対向する位置)に小突起からなる取付突起197を設けて構成されている。
【0028】
そして基板群100を組み立てるには、まず第1基板部120を第2基板部130の下面側に重ね合わせておき、一方第5基板部160を第4基板部150の下面側に重ね合わせてさらに重ね合わせた第4,第5基板部150,160を第3基板部140の上面側に重ね合わせておく。次に前記重ね合わせた第1,第2基板部120,130の下面(第1基板部120側)に基台190を設置し、その際基台190に設けた一対の取付突起195を第1,第2基板部120,130に設けた取付穴125,135に挿入し、両取付突起195の先端を熱カシメして固定する。次に前記重ね合わせた第3,第4,第5基板部140,150,160を連結部173の部分で折り返して基台190の下面に設置し(このとき第3基板部140が基台190の下面に当接する)、その際基台190の下面に設けた一対の取付突起197を第3,第4,第5基板部140,150,160に設けた取付穴145,155,165に挿入し、両取付突起197の先端を熱カシメすることで固定する。これによって図2に示す基板群100が完成する。図2に示すように第1基板部120に形成されたアースパターン180は、第2基板部130に形成された開口131内に露出しており、これによってアースパターン180は第2基板部130に形成された摺接パターン137の設置位置よりも中心側(回転型物50の回転中心軸側)で上方に向けて露出して設置されている。
【0029】
次に取付板200は、金属板を前記基板群100の外径と略同一外径の略円板状に形成して構成されており、その外周近傍の前記第1基板部120の各ケース取付部123に対向する位置(重ね合わせた際に対向する位置)に複数(8つ)の貫通する小孔からなるケース取付部203を設け、また外周近傍の前記第3基板部140の取付穴145に対向する2ヵ所の位置(重ね合わせた際に対向する位置)に貫通する小孔からなる穴205を設けて構成されている。
【0030】
次に回転式電子部品1−1の組立方法を説明する。まず図3において予めケース40の上面部43の下面にクリックバネ81を設置し、その際ケース40の各取付突起48をクリックバネ81の各バネ取付穴85に挿入してそれらの先端を熱カシメして固定しておく。また回転型物50の下面に摺動子60を図示しない取付手段によって取り付けておく。そしてまず操作つまみ10をケース40の突出部41上に配置し、このとき操作つまみ10の軸部17(図4参照)をケース40の開口部47に回動自在に挿入する。次にケース40の下面側から押釦つまみ30の本体部31を操作つまみ10の挿通部15内に挿入し、さらにその下側にクリック板91を載置した回転型物50を配置する。その際クリック板91の各アースリード部97は回転型物50の各アースリード部挿通部53に挿入され、同時に押釦つまみ30の押圧部35は回転型物50の押圧部挿入部51に上下動自在に挿入され、同時に操作つまみ10の各突起部19はクリック板91の各挿通部99と回転型物50の各突起部挿通部55とに挿入される。そして各突起部19先端を回転型物50の下面で熱カシメする。次に回転型物50の下面側に図2に示す基板群100と取付板200とを設置し、その際各基板部120,130,140,150,160と基台190に設けられて上下に一致して重なり合っている複数の各ケース取付部123,133,143,153,163,193と、取付板200のケース取付部203とにそれぞれ図5に示すケース40の取付突起48を挿入し、各取付突起48の先端を取付板200の下面で熱カシメしてこれら各部材を一体化する。なお取付板200に設けた穴205は、第5基板部160の下面に露出する基台190の取付突起197の熱カシメした先端部分を挿入する逃げ穴である。
【0031】
以上のようにして組み立てられた回転式電子部品1−1は図1に示すように、操作つまみ10と、操作つまみ10の下部に設置されて操作つまみ10と一体に移動(回転)する回転型物50と、回転型物50の上面側に設置されて回転型物50を回転する際にクリック感触を生じるクリック機構80と、回転型物50の下面側に設置されて回転型物50の回転によって電気的出力を変化する摺動子60及び摺接パターン137からなる電気的機能部と、を具備し、クリック機構80を構成するクリック板91に回転型物50を通して回転型物50の下面側に露出されるアースリード部97を設けるとともに、アースリード部97に接近してアースパターン180を設置して構成されている。またクリック機構80は、弾接部89を設けてなるクリックバネ81と、クリックバネ81の弾接部89を係合離脱することでクリック感触を生じるクリック係合部93を有するクリック板91とで構成され、クリック板91は金属製であって回転型物50に取り付けられ、回転型物50に取り付けたクリック板91の一部に前記アースリード部97が設けられている。また摺接パターン137とアースパターン180は、1枚のフレキシブル回路基板110に形成されている。またアースパターン180及びアースリード部97は、摺接パターン137及び摺動子61の設置位置よりも回転型物50の回転中心軸側に設置されている。またフレキシブル回路基板110は、少なくともアースパターン180を形成してなる第1基板部120と、摺接パターン137を形成してなる第2基板部130とを具備し、第2基板部130の摺接パターン137を設けた面の裏面側に第1基板部120を設置すると共に、第2基板部130に設けた開口131内に前記第1基板部120のアースパターン180を露出している。
【0032】
そして上記回転式電子部品1−1において、操作つまみ10を回転すれば、これと一体に回転型物50が回転し、摺動子60の摺動冊子63が摺接パターン137上を摺動してその電気的出力を変化する。一方押釦つまみ30を押圧すれば押圧部35が押圧スイッチ151を押圧して反転板151cを反転しこれをオンする。押釦つまみ30への押圧を解除すれば反転板151cは元の形状に自動復帰し押圧スイッチ151はオフする。
【0033】
一方、操作つまみ10や押釦つまみ30を操作する指等が帯電していた場合、操作つまみ10表面には導電性の金属メッキが施されているので、その静電気の多くは操作つまみ10の表面に入射し、操作つまみ10のメッキが施されている表面を伝ってケース40の開口部47から回転型物50の上面側に侵入する。そして回転型物50の上面側に侵入した静電気は金属板製のクリックバネ81又はクリック板91に入射し(なおクリックバネ81に入射した静電気はこれと接しているクリック板91に導かれる)、クリック板91に設けたアースリード部97の先端からこれに接近して配置されているアースパターン180に放電され、アースされる。すなわちクリック機構80に入射した静電気はアースリード部97を通してアースパターン180に導かれる。従って操作つまみ10や押釦つまみ30から回転型物50の上面側に入射した静電気が回転型物50の下面側に設置した電気的機能部である摺動子60や摺接パターン137やその他の回路パターンに入射することはなく、効果的に静電気の電気回路への侵入を防止できる。
【0034】
なおこの実施形態では操作つまみ10の軸部17表面にメッキを行なわず、従って前記メッキ内を導通する静電気が軸部17にまで至らないようにしており、これによって軸部17を回転型物50に固定するために設けた突起部挿通部55を通してその下面側に静電気が侵入しないようにしている(静電気はその上にあるクリック板91に確実に捉えられる)。またこの実施形態の場合、静電気を導入するアースパターン180が摺接パターン137を形成した第2基板部130とは異なる第1基板部120に設けられているので、両パターンが同一の面上にある場合に生じる恐れのある両者間の放電も確実に防止できる。なおこの実施形態では第1基板部120と第2基板部130は同一のフレキシブル回路基板110であるが、摺接パターン137とアースパターン180とはフレキシブル回路基板110の上下の異なる面に設けられているので、この点からも両者間で放電は生じない。またこの実施形態の場合、アースパターン180及びアースリード部97は、摺接パターン137及び摺動子60の設置位置よりも回転型物50の回転中心軸側に設置されているが、これは回転式電子部品1−1の電気的機能部である摺接パターン137及び摺動子60の回転中心軸側に形成される使用されていないスペースを利用してアースパターン180及びアースリード部97を設置したものであり、このためアースパターン180及びアースリード部97による静電気侵入防止機構を回転式電子部品1−1に設置してもこの回転式電子部品1−1が大型化することはなく、この静電気侵入防止機構を容易に設置することができる。
【0035】
〔第2実施形態〕
図8は本発明の第2実施形態にかかる電子部品(以下「回転式電子部品」という)1−2の概略断面図(説明の都合上、各部の断面位置は異なっている。)である。同図に示す回転式電子部品1−2において、前記第1実施形態にかかる回転式電子部品1−1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記第1実施形態にかかる回転式電子部品1−1と同じである。
【0036】
この実施形態において第1実施形態と相違する点は、基板群100の内の第1基板部120を省略し、その代りに第1基板部120に設けていたアースパターン180を第2基板部130の摺接パターン137を設けた側の面の開口131の周囲にリング状に形成した点のみである。この実施形態の場合、開口131の内径を小さくし、押圧部35の外周面に接近させている。このように構成してもアースリード部97に接近又は当接してアースパターン180を設置することができ、第1実施形態と同様に操作つまみ10側から侵入する静電気を効果的に除去することができる。なおこの実施形態の場合、アースパターン180と摺接パターン137とを同一基板の表面に設けることとなるが、両者間の間隔をある程度大きく取れば放電の問題はない。
【0037】
〔第3実施形態〕
本発明の第3実施形態にかかる回転式電子部品1−3は、図1〜図7に示す回転式電子部品1−1において、前記押釦つまみ30の外周面の装飾をメッキ又は通常の導電性の蒸着膜によって形成したものである。従ってその説明を図1を用いて行なうと、この回転式電子部品1−3の場合、操作つまみ10又は押釦つまみ30に帯電した指等が接近又は触れると、操作つまみ10だけでなく、押釦つまみ30の押圧部35を通して回転型物50の下面側に静電気が侵入する。しかしながら押圧部35の先端に侵入した静電気は反転板151cの上面が絶縁性の粘着テープ(絶縁部材)151dによって覆われていることで、押圧スイッチ151に侵入することはない。一方押圧部35の外周にはこれに接近(又は接触)してアースパターン180が位置しているので、前記静電気はアースパターン180に放電され、アースされる。従って帯電した押圧部35からみてアースパターン180よりも外方の位置にある電気的機能部(摺動子60と摺接パターン137)に押圧部35の静電気が放電することはない(さらに開口131の内径を押圧部挿通穴121の内径より大きくすることでも、摺接パターン137への静電気の侵入を防止している)。従って例え押釦つまみ30の表面に金属メッキ等による導電層を設けている場合であっても、この導電層に侵入した静電気が電気的機能部に侵入することはない。
【0038】
即ちこの実施形態には、押圧スイッチ151(スイッチ接点151a,151b)と、押圧スイッチ151上に設置されてこの押圧スイッチ151を押圧する押圧部35を有する押釦つまみ30と、押釦つまみ30の押圧部35近傍又は押圧部35に接する位置にアースパターン180を形成してなるアースパターン形成部材(この実施形態では第1基板部120)と、を具備する押釦つまみのアース構造が開示されており、さらに、押釦つまみ30の押圧部35が、アースパターン形成部材(第1基板部120)のアースパターン180を設けた部分に設けた押圧部挿通穴121を貫通している構成が開示されており、またアースパターン形成部材(第1基板部120)の上部に機能パターン形成部材(この実施形態では機能パターンである摺接パターン137を設けた第2基板部130)を設置し、この機能パターン形成部材(第2基板部130)に押圧部35の外径よりも所定寸法大きい内径の開口131を設けて前記押圧部35を通す構成が開示されている。なお同様に、第2実施形態の押釦つまみ30の外周面の装飾を金属メッキ等の導電層で行なっても良い。
【0039】
なお上記各実施形態では操作つまみ10及び/又は押釦つまみ30の表面にメッキなどによる導電層が形成されている場合について説明したが、本発明は必ずしも操作つまみ10や押釦つまみ30にメッキ等の導電層が施されていない場合でも適用できる。導電層がなくても静電気は沿面放電によって回転型物50の下面側に侵入するからである。
【0040】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載のない何れの形状・構造・材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば上記実施形態においては、本発明を回転式電子部品に利用した場合を説明したが、本発明はスライド式電子部品等の他の電子部品にも利用することができる。またクリック機構の構造も上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能であり、要は移動部材の上面側に設置されて移動部材を移動する際にクリック感触を生じるクリック機構であればどのような構造であっても良い。また上記実施形態では摺動子60と摺接パターン137とによって電気的機能部を構成したが、電気的機能部の構造も種々の変形が可能であることはいうまでもなく、要は移動部材の下面側に設置されて移動部材の移動によって電気的出力を変化する電気的機能部であればどのような構造であっても良い。アースリード部97の形状、構造も種々の変形が可能であり、要は移動部材を通して移動部材の下面側に露出されるアースリード部であればどのような構造であってもよい。また上記実施形態ではアースリード部97の先端をアースパターン180に接近させて設置し、静電気は両者間の放電によって行うように構成したが、これはアースリード部97をアースパターン180に当接するとアースパターン180が磨耗したり回転型物50の回転に抵抗を生じたりする不都合を考慮したものであり、このような不都合がない(又は不都合が無視できる)場合はアースリード部97をアースパターン180表面に当接しても良い。また上記実施形態では回転型物50にクリック板91を取り付け、固定側部材であるケース40にクリックバネ81を取り付けたが、逆に回転型物50にクリックバネ81を取り付け、固定側部材にクリック板91を取り付けても良い。その場合、クリックバネ81にアースリード部97を設ける。またクリック機構は少なくとも回転型物50に取り付けられる部材であるクリック板91又はクリックバネ81(アースリード部97を設けた側の部材)を金属製として導電性を持たせれば良い(もちろん両者に導電性を持たせた方がより静電気の侵入防止に効果的であることはいうまでもない)。またアースリード部97はこれを設けるクリック板91やクリックバネ81と必ずしも一体品でなくてもよく、別部品としてクリック板91やクリックバネ81に導電性のアースリード部97を取り付けても良い。また本発明は少なくともアースリード部97に導電性があれば良い。また上記実施形態のようにアースリード部97を金属製としてそれ自体に導電性を持たせても良いし、その表面に導電層を設けることで導電性を持たせても良い。また上記実施形態ではアース部材としてアースパターン180を用いたが、金属板など、アースパターン以外の各種アース部材であっても良い。さらに上記実施形態では1枚のフレキシブル回路基板に摺接パターン137とアースパターン180とを形成した(両者がフレキシブル回路基板の上下異なる面に形成される場合も同一面に形成される場合もある)が、別々の回路基板に両者を形成しても良い。なお回路基板は硬質基板であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】回転式電子部品1−1の概略断面図である。
【図2】回転式電子部品1−1の分解斜視図である。
【図3】回転式電子部品1−1の基板群100と取付板200とを除く他の各部品の分解斜視図である。
【図4】操作つまみ10を裏面側から見た斜視図である。
【図5】基板群100と取付板200とを除いた状態の回転式電子部品1−1を裏面側から見た斜視図である。
【図6】基板群100の展開斜視図(上側から見た図)である。
【図7】基板群100の展開斜視図(下側から見た図)である。
【図8】回転式電子部品1−2の概略断面図である。
【符号の説明】
【0042】
1−1 回転式電子部品(電子部品)
10 操作つまみ
30 押釦つまみ
35 押圧部
40 ケース
50 回転型物(移動部材)
51 押圧部挿入部
53 アースリード部挿通部
60 摺動子(電気的機能部)
80 クリック機構
81 クリックバネ
89 弾接部
91 クリック板
93 クリック係合部
97 アースリード部
100 基板群
110 フレキシブル回路基板
120 第1基板部
121 押圧部挿通穴
130 第2基板部
131 開口
137 摺接パターン(電気的機能部)
140 第3基板部
150 第4基板部
160 第5基板部
180 アースパターン(アース部材)
190 基台
200 取付板(取付部材)
1−2 回転式電子部品(電子部品)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作つまみと、
前記操作つまみの下部に設置されて前記操作つまみと一体に移動する移動部材と、
前記移動部材の上面側に設置されて前記移動部材を移動する際にクリック感触を生じるクリック機構と、
前記移動部材の下面側に設置されて移動部材の移動によって電気的出力を変化する電気的機能部と、
を具備する電子部品において、
前記クリック機構に、前記移動部材を通して移動部材の下面側に露出される導電性のアースリード部を設けるとともに、前記アースリード部に接近または当接してアース部材を設置し、
前記移動部材の上面側に入射した静電気をクリック機構の前記アースリード部を通して前記アース部材に導くことを特徴とする電子部品。
【請求項2】
前記クリック機構は、弾接部を設けてなるクリックバネと、前記クリックバネの弾接部を係合離脱することでクリック感触を生じるクリック係合部を有するクリック板とで構成され、前記移動部材に取り付けられたクリック板又はクリックバネの何れか一方の一部に前記アースリード部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
【請求項3】
前記電気的機能部は、前記移動部材に取り付けた摺動子と、摺動子が摺接する摺接パターンとを有して構成され、
前記アース部材は、フレキシブル回路基板に形成されたアースパターンによって構成され、
さらに前記摺接パターンも前記フレキシブル回路基板に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品。
【請求項4】
前記電子部品は、前記移動部材を回転型物として、この回転型物を回転することで摺動子を回転させて前記摺接パターンに摺接させる回転式電子部品であり、
前記アースパターン及びアースリード部は、前記摺接パターン及び摺動子の設置位置よりも前記回転型物の回転中心軸側に設置されていることを特徴とする請求項3に記載の電子部品。
【請求項5】
前記フレキシブル回路基板は、前記アースパターンを形成してなる第1基板部と、前記摺接パターンを形成してなる第2基板部とを具備し、
前記第2基板部の摺接パターンを設けた面の裏面側に第1基板部を設置すると共に、第2基板部に設けた開口内に前記アースパターンを露出することを特徴とする請求項3に記載の電子部品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−173093(P2007−173093A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−370352(P2005−370352)
【出願日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(000215833)帝国通信工業株式会社 (262)
【Fターム(参考)】