説明

電気モーター及び少なくとも一つの電気モーターを備えた繊維機械

内側に継鉄と永久磁石(27)を備えたローターディスクと、その間に有って軸方向に配置された個別コイル(30)から成る固定子リングとを備えた、駆動用の少なくとも一つの電気モーター及び電流供給用の少なくとも一つの発電機を繊維機械に配備することを提案する。ハブ(36)が、半径方向の換気装置として構成されるとともに、両方のローターディスク(26a,26b)を間隔を開けて保持する。磁力線は、専らローターディスクと固定子リング間を通る。このように構成した永久磁石と軸方向磁界によるモーターによって、広い回転数範囲に渡って90%の効率を達成することができるとともに、モーターを良好に制御することが可能であり、その筐体は、機械的な観点から設計する必要があるだけである。そのため、電気モーター/発電機は、全ての種類の繊維機械に課された要件を理想的な形で満たすものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、少なくとも一つの電気モーターを備えた繊維機械に関する。
【背景技術】
【0002】
電気モーターによる駆動装置のその他全ての利用分野と同様に、繊維機械用の駆動装置においても、電気モーターが、高いエネルギー密度、良好な効率及び長い有効寿命を有するが、それにも係わらず出来る限り少ない費用しか発生しないことが望まれている。個々の企業であろうと、大きな企業連合であろうと、ほぼ全ての企業において、電気モーターなどの補助的な機器のバリエーションを削減することにも努力している。即ち、例えば、リング紡績機や粗紡機メーカー及びその顧客にとっては、出来る限り同じ構成の電気モーターによりリング紡績機も粗紡機も駆動することが可能であることが望ましい。回転紡績機、コーンチーズワインダーのメーカーやカード機、練条機、梳篠機のメーカーにも、同じ要件が発生している。このような繊維機械メーカーの顧客、例えば、紡績業者や織物業者は、機械の電気駆動装置に対して同じような技術的及びエネルギー的な要件を課している。電気モーターは、糸の製造又は処理の間に起こる飛散に対して非常に強靱でなければならず、繊維材料がモーターの中に入り込むとモーターが故障する可能性が有るので、入り込ませてはならない。顧客は、全体として、出来る限り小さい保守負担で、設備を出来る限り中断無く連続運転することを望んでいる。
【特許文献1】ドイツ特許第4444619号明細書
【特許文献2】ドイツ特許公開第19808244号明細書
【特許文献3】ドイツ特許第19547868号明細書
【特許文献4】ドイツ特許第19817315号明細書
【特許文献5】ドイツ特許第19546372号明細書
【特許文献6】ドイツ特許公開第19902315号明細書
【特許文献7】ドイツ特許公開第19715125号明細書
【特許文献8】ドイツ特許公開第69433065号明細書
【特許文献9】ドイツ特許第19537958号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明の課題は、前述した要件を満たす駆動部を備えた繊維機械を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、請求項1にもとづく繊維機械によって解決される。永久磁石と軸方向磁界によるモーターである、ここで提案するモーターでは、専らローターディスクとコイルリング間を磁力線が通る。このモーターにより、広い回転数範囲に渡って、90%の効率を達成することができる。その筐体は、機械的な観点にもとづき設計する必要があるだけであり、それに関して問題は無い。そのため、この電気モーターは、全ての繊維機械に課せられた要件を理想的な形で満たすものであり、そのモーターを用いて、繊維機械又はその構成部品を有利に駆動することができる。
【0005】
この電気モーターは、以下の特徴を有する。
【0006】
ローターシャフトが筐体から引き出されている、筐体内において回転可能な形で軸支されたローターと、ローターの回転軸から間隔を空けて、均等な角度間隔で位置を固定して筐体内に配置された多くの電磁石部品とを備えており、これらの電磁石部品は、それぞれ一つ以上の導線から成るコイル巻線を装着したコイルコアと、均等な角度間隔で配置され、各磁極面がコイルコアの正面と対向する方向を向き、ローター内又はローター上に位置を固定して保持された永久磁石とを有し、これらの永久磁石の極性が、それぞれ円周方向に対して順番に交互に並んでおり、電磁石部品のコイルコアは、筐体内部において、ローターシャフトの回転軸に対して平行に配置されて、電磁石部品の対向する正面が、それぞれ互いに間隔を開けて、ローターシャフトの回転軸に対して直角に延びる二つの面内に有り、コイル巻線を構成する、個々の電磁石部品の電気導線の端部が、電気又は電子制御機器を介して、少なくとも二つの電気端子対と相互接続されるようになっている。
【0007】
この発明の更なる詳細及び実施形態は、残りの請求項に記載されており、以下において、図面に模式的に図示した実施例にもとづき説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1〜4にもとづくリング紡績機は、両側にドラフト機構1と2を備えており、ここでは、それらの中の三つの下方ローラー3,4,5又は3’,4’,5’だけが図示されており、上方ローラーと荷重アーム等が省略されている。これらのローラーの長さは、図示された長さよりもずっと長く、そのことは、破線によって示されている。
【0009】
全ての実施例において、デリバリーローラー5と5’は、共通の伝動機構6を介して、一端に有る電気モーター7により、同期して、逆方向に駆動されている。
【0010】
中間の下方ローラー4と4’は、別個の電気モーターによって駆動されている。それらは、下方エプロン8を引っ張らなければならず、ここでは、それらのエプロンの中で、それぞれローラーの両端に有る二つだけを図示している。下方エプロン8は、少なくとも図示されていない反転レールと場合によっては別のガイド部材によりスライドする形で運ばれて、それに応じて、中間の下方ローラー4と4’に対して特に高い駆動モーメントが要求される。従って、これらのローラーは、ローラーの長さが長いために、大きな捩れを受け、そのことは、ドラフト機構の牽伸動作に不利に作用する。この捩れを防止するために、図1〜3の実施構成では、これらの中間の下方ローラー4と4’は、両端で減速歯車9を介して電気モーター10によって駆動されている。
【0011】
機械の電気モーター10は、有利には、同じ構造形式である。その回転数は制御されているので、一般的に同期モーターを用いる必要はなく、非同期モーターで十分である。
【0012】
供給ローラー3,3’は、中間ローラー4,4’によって駆動される。そのために、伝動機構9からは、リング紡績機の両側の中間ローラー4,4’の伝動機構9と噛み合う形で、そのため同期した形で接続するための伝動機構11に対して、歯付ベルト伝動機構9’が案内されている。即ち、伝動機構11は、制御された電気モーターにより駆動されない中間ローラー4’の同期した動作も保証している。伝動機構11により、供給ローラー3と3’の駆動も行われる。
【0013】
伝動機構11の軸間距離は変わらないが、異なるステープル長に適合するために、ローラー3,3’,4,4’の位置が変わるので、歯付ベルト9’又はカルダンシャフト11’を用いて伝動が行われている。歯付ベルト9’は、間隔の変化を調整することができる図示されていないテンションローラーに対応している。歯付ベルトのドライブプーリーを交換することによって、供給ローラー3,3’と中間ローラー4,4’間のドラフト比も変更することができる。
【0014】
電気モーター7,10は、導線13を介して、電力網から一定の周波数の3相交流を供給される周波数変換器12,12’によって、それぞれ電力を供給される。周波数変換器12,12’は、二次側に、周波数と場合によっては電圧が異なる供給電流、有利には、同じく3相交流を出力するように構成されている。この供給電流の周波数と電圧は、導線14,14’を介して、リング紡績機の制御装置により周波数変換器12,12’に対して設定される。デリバリーローラー5,5’を駆動するモーター7と供給ローラー3,3’及び中間ローラー4,4’を駆動するモーター10’の両方は、回転数変換器15又は16を備えており、それらの出力は、導線17又は18を介して、同じく周波数変換器12,12’に供給されている。
【0015】
周波数変換器12の供給電流は、導線19を介して、下方のデリバリーローラー5と5’を駆動する電気モーター7に印加される。別の周波数変換器12’の供給電流は、導線網20を介して、別の下方ローラー3,3’,4,4’を駆動するモーター10,10’に供給される。リング紡績機の動作時には、周波数変換器12,12’は、モーター7又は10,10’が所定の回転数となって、中間ローラー4,4’とデリバリーローラー5,5’間で予定したドラフト比を達成するように、それらのモーターに如何なる周波数と電圧で供給電流を加えなければならないかを指示される。この場合、モーター7又は10’に対する回転数変換器15と16は、導線17と18を介して、モーターの実際の回転数又はモーターによって駆動されるローラーの周速度を周波数変換器12,12’に伝える。規定された回転数と実際の回転数間に偏差が有る場合、周波数変換器12,12’は、偏差を減少させる方向に供給電流の周波数と電圧を変更する、即ち、モーターの回転数とそれによりドラフト比を制御する。
【0016】
供給ローラー3,3’と中間ローラー4,4’を駆動するモーター10,10’に関して、モーター10’の回転数だけが制御される。このモーター10’の制御された供給電流は、別のモーター10にも加えられるので、モーター10’が主(マスター)のモーターで、モーター10が従(スレーブ)のモーターとなる。モーター10の回転数が、制御されたものと看做すことができない場合でも、ローラー又は伝動機構9,9’,11,11’によって、両方のドラフト機構1と2のローラーの同期動作が保証されるか、或いは図2の実施構成では、ローラーの反対側の両端での捩れを減少させる同じ回転モーメントを導入することが保証される。
【0017】
モーター7と10’の制御又はモーター10と10’及び伝動機構11を介したドラフトローラーの機械的な接続によるドラフトローラーへの回転モーメントの導入が、特に、ドラフトローラーに様々な抵抗モーメントだけでなく、様々な慣性モーメントも作用する可能性が有る、リング紡績機の動作回転数への始動及び加速時でも重要であることは明らかである。
【0018】
図2の実施構成は、図1とは、機械の別の端部にも伝動機構11を配備している点だけが異なり、その伝動機構を用いて、特に、非常に長いリング紡績機でのローラーの同期動作をより一層改善している、即ち、ドラフト機構の大きく捩じれる傾向の有るローラーを対向するドラフト機構のローラーによって支持して、一緒に回転させることにより、ローラーの捩れを解消している。
【0019】
図3の実施構成は、図2の実施構成とは、中間ローラー4,4’が、その長さのほぼ中央で分割されている点が異なっている。そうすることによって、一方では、導入される回転モーメントのモーメント方向に対応して、下方ローラーの分割部分のねじ込み接続部が緩まる可能性が防止される。他方では、それは、伝動機構が「開いている」ため、予備ドラフト領域での牽伸を変更するために変速歯車を交換する際に誤って異なる変速歯車を取り付けてしまった場合に損傷が起こり得ないという利点も有する。ドラフト機構のローラーの捩れが小さいままである短いリング紡績機では、多くの場合、図4に図示されている通り、リング紡績機の他方の端部への駆動モーター10の配置を省略することができる。しかし、この場合でも、ドラフト機構1の駆動モーター10’は、対向するドラフト機構2の駆動モーター10に対する主モーターとしての役割を果たす。それにも係わらず、ここでも、モーター10’は、回転数変換器16を備えており、それによって、そのモーターの回転数とそれにより制御されるモーター10の回転数を制御することができる。
【0020】
図25〜30には、電気モーター7,10,10’が詳しく図示されている。そこでは、常に符号10又は10’でモーターを表示している。これらのモーターによって、広い回転数範囲に渡って90%の効率を達成することができるとともに、モーターを良好に制御することが可能であり、そのため、前記のドラフト機構の構成で示されている通り、向上された要件を理想的な形で満たすものである。
【0021】
以下において、所謂個別スピンドル駆動部を有する、この発明による別のリング紡績機の主要な細部について述べる。
【0022】
図5には、周波数制御された個別モーターによる駆動部が符号11で表示されている。これらの駆動部は、図25〜30に詳しく図示された非同期又は同期式モーターを備えている。
【0023】
(図25〜28で符号10又は10’により表示された)モーター11は、標準的な紡糸動作の間周波数変換器12によって電力を供給される。図示された周波数変換器12は、入力側が主開閉器15を介して交流商用電源網16と繋がった商用電源整流器14を有する。商用電源整流器14は、出力側を一定数の変換器13と繋がっており、これらの変換器自体は、出力側を配線系統17を介して個別スピンドル駆動部11と接続されている。商用電源整流器14の出力側には、直流電圧の平滑化のために、更にコンデンサー21が配備されている。
【0024】
この周波数変換器12の全ての変換器13の同期の取れた制御入力は、導線18を介して共通の制御ロジック20と共通の周波数調整器19と繋がっている。周波数調整器19によって、制御周波数とそのため変換器13の出力周波数を調整して、それにより個別スピンドル駆動部11の回転数を制御することができる。更に、個別スピンドル駆動部11は、配線22を介して直流電力装置23と接続されている。直流電力装置23は、商用電源整流器24と変圧器25を備えている。出力側が個別スピンドル駆動部、即ち、モーター11と繋がった商用電源整流器24は、入力側を主開閉器26を介して交流商用電源網26と繋がった変圧器25と接続されている。主開閉器26は、遅延が有る形又は遅延が無い形で、交互に制御されるという意味において周波数変換器12用の主開閉器15と連動している。
【0025】
この連動によって、直流に切り替えた際に周波数変換器12から供給される交流を切り離すことが保証される。同様に、配線系統17又は22内において互いに連動する、動作状態に応じて、それぞれ別の系統からの回り込み電力に対して周波数変換器12又は直流電力装置23を保護する開閉器27,28,29が開閉される。
【0026】
別の実現形態は、変換器13の好適なパルスによって制動又は停止モーメントの生起に必要な直流を生成することである。
【0027】
即ち、特別に構成した電気モーター11を採用することによって、各スピンドル31に対して、次のドッフィングプロセスの間にスピンドルを固定するのに十分な停止モーメントを生成することができるということである。紡糸位置に対する更なる制動装置が不要となる。
【0028】
電気モーター11は、既に前に触れた通り、図25〜30に詳しく図示されている。そこでは、常に符号10又は10’で電気モーターを表示している。これらのモーターによって、広い回転数範囲に渡って90%の効率を達成することができるとともに、モーターを良好に制御することが可能であり、そのため、前記の個別スピンドル駆動部で示された通り、向上された要件を理想的な形で満たすものである。
【0029】
以下において、一定数のスピンドル用タンゼンシャルベルト駆動部を有する、この発明による別のリング紡績機の主要な細部について述べる。
【0030】
図7〜10に図示されたリング紡績機1は、始端スタンド2と終端スタンド3とを備えている。それらの間には、図7に破線によってのみ表示されたスピンドルの二つの列4と5が有る。これらのスピンドルは、タンゼンシャルベルト6を用いて駆動され、このタンゼンシャルベルトは、角のリターンローラー7の周りを案内されて、それぞれ駆動されるスピンドル数と関連して、その縦に沿って同じ間隔を開けて配置された駆動位置8で駆動される。これらの駆動位置8には、それぞれ電気モーター9が置かれている。電気モーター9は、図20〜23に詳しく図示されている。そこでは、常に符号10又は10’でモーターを表示している。これらのモーターによって、広い回転数範囲に渡って90%の効率を達成することができるとともに、モーターを良好に制御することが可能である。
【0031】
駆動位置8の各々には、タンゼンシャルベルト6を巻き付けた駆動プーリー10と、タンゼンシャルベルト6をそのスピンドルの列4又は5に沿った進路から駆動プーリー10の方に方向転換させる二つのリターンローラーとが配備されている。図8から分かる通り、駆動位置8の両方のリターンローラー11,12は、スピンドルのピッチT内、即ち、スピンドル列4又は5の互いに隣接する二つのスピンドル13の相互間隔内に配置されている。
【0032】
各スピンドル列の別のスピンドル13の間において、タンゼンシャルベルト6は、板ばね14上に配置された加圧ローラー15を用いて、スピンドル13のはずみ車上に載る形で保持されている。リターンローラー11,12の直径は、明らかに、そのローラーによって案内されるタンゼンシャルベルト6の車間部分が接触することなく、タンゼンシャルベルトが、リターンローラーのはずみ車と隣接するスピンドル上に載る形で保持されて、リターンローラーが、そのスピンドルのはずみ車に載らないような寸法にしなければならない。このことを保証するために、リターンローラーは、そのタンゼンシャルベルト6を案内する外周面と、次の通り接する。
−リターンローラー11,12と隣接するスピンドル13のはずみ車との、詳しくはスピンドルと対向する側との接線16が規定され、
−この接線16とスピンドル13のはずみ車との接点間の直線区間上における中点の垂線18との平行線17が、中点の垂線18からa/2の間隔を有し、
−リターンローラー11,12と隣接するスピンドル13の縦軸の周りの円弧19が、半径W+aを有し、ここで、Wがスピンドル13のはずみ車の直径であり、aが、一方では出来る限り小さいが、他方では約5mmよりも小さくない間隔である。
【0033】
図9から明らかな通り、リターンローラー11,12は、それらを軸支するシャフト20を用いて、スピンドルレール23の溝22内をスピンドル列と交差してシフトすることが可能なスライダ21内にそれぞれ保持されている。その下側には、スライダ21が窪み24を有し、その窪み内には、スピンドルレール23内に固定されたピン25が突き出ており、このピンは、窪み24内に突き出た領域に雌ねじ穴を有する。この雌ねじ穴には、調整ねじ26がねじ込まれており、その調整ねじの頭は、スライダ21の正面側で支持されている。
【0034】
スライダ21は、スライダ21内の縦長の穴を通って延びる、スピンドルレール23内の雌ねじ穴にねじ込むことが可能な二つの締付けねじ27を用いて、スピンドルレール23にしっかりと止めることができる。調整のためには、両方の締付けねじ27を弛めた後、調整ねじ26を用いて、タンゼンシャルベルト6の引張力に対抗して、図9と10の図面において左にスライダ21を押し出すことができる。こうすることによって、リターンローラー11又は12の直ぐ隣のスピンドル13のはずみ車に対するタンゼンシャルベルト6の押圧力を調整して、これらのスピンドルが、一方でタンゼンシャルベルト6によって確実に駆動されるが、他方で図示されていないスピンドルブレーキを用いても確実に制動することができるようにしている。
【0035】
ここでも、図25〜30に詳しく図示されている電気モーター9が、広い回転数範囲に渡って非常に良好に制御可能であることと、その電気モーターにより約90%の効率を達成することが可能であることとが重要である。そのために、電気モーターは、一定数のスピンドル、即ち、それどころか1,400個までものスピンドルを有するような繊維機械を駆動することができるように、理想的な形で向上された要件を満たすものである。
【0036】
以下において、この発明による別の繊維機械、即ち、(フライヤー装置とも称される)粗紡機について述べる。
【0037】
図11に部分的に図示されたフライヤー装置は、フライヤーレール10を有し、そこでは、所謂フライヤー13が、二つのずれた列11,12で支持されている。更に、フライヤー装置は、ボビンレール14を有し、そこでは、スピンドル15が、同じく二つの列11,12で相応の配置により支持されている。ボビンレール14は、ここでは図示されていない駆動部を用いて垂直の柱17上を上下に動かすことが可能なホルダー16上に支持されている。ボビンレール14は、機械の長手方向に延びる旋回軸18を介してホルダー16と接続されている。ホルダー16とボビンレール14の間には、複数の油圧式又は空気圧式シリンダ19が配置されており、それを操作することによって、図11に図示された動作位置から図12に図示されたドッフィング位置にボビンレール14を旋回するとともに、再び逆に旋回することができる。このドッフィング位置において、ボビン用スピンドル15上に、そのスリーブと回転しない形で配置されたボビン20は、ドッフィングプロセスに関して、良好にアクセスすることが可能である。標準的な紡糸動作において、図示されていないドラフト機構から送られて来る牽伸された粗紡は、フライヤー13のヘッド内を軸方向に通って、次に、フライヤーアームの中の一つを押え棒21にまで案内され、次に、そこからボビン20に渡される。
【0038】
フライヤー用駆動部は、一群のフライヤー13を駆動するためにそれぞれ構成された複数の電気駆動モーター22を有する所謂グループ式駆動部として形成されており、駆動モーター22は、上下に同じ形で構成されており、それぞれ同じ数のフライヤー13を駆動するように設計されている。駆動モーター22は、図20〜23に詳しく図示されている。そこでは、常に符号10又は10’でモーターを表示している。これらのモーターを用いて、広い回転数範囲に渡って90%の効率を達成することができるとともに、モーターを良好に制御することが可能である。モーターは、フライヤーレール10の外側に取り付けられている。モーターは、(図20〜23で符号24により表示された)モーターシャフト上に、歯付ベルト24を駆動する歯付ベルト用プーリー23を備えており、この歯付ベルトは、フライヤー装置13と回転しない形で接続された歯付ベルト用プーリー25の周りに巻き付けられている。
【0039】
図11〜13に図示されている実施構成では、一つの列、即ち、列12の7番目毎のフライヤー13が、そのような歯付ベルト用駆動部によって駆動される。駆動モーター22によって直接駆動されるフライヤーにより、それぞれグループとして纏められた残りのフライヤー13の駆動が行われる。図11〜13から更に分かる通り、直接駆動されるフライヤー13は、別の歯付ベルト用プーリー27と回転しない形で接続されており、そのプーリーは、それに巻き付いている歯付ベルト28を介して、対向する列11のフライヤー13と回転しない形で接続された別の歯付ベルト用プーリー29を駆動する。この場合、直接駆動されるフライヤー13と列11の対向する二つのフライヤー13から構成される第一のトリプルグループによって、歯付ベルト伝動機構を介して、同じ列11及び対向する列12の次のフライヤーがそれぞれ駆動される。更に図から分かる通り、列11のフライヤー13は、上下に置かれた、それと回転しない形で接続された歯付ベルト用プーリー29,29’を備えており、歯付ベルト用プーリー29’の周りには、歯付ベルト28’が巻き付けられており、この歯付ベルトは、この歯付ベルト用プーリー29’の他に、列11のフライヤー13の歯付ベルト用プーリー30に巻き付いている、即ち、又もや三つの歯付ベルト用プーリーに巻き付いている。フライヤーとそのため歯付ベルト用プーリーは、ほぼ二等辺三角形の頂点に有る。歯付ベルト用プーリー29’と30は、歯付ベルト用プーリー27と29に対してずれた高さに置かれている。
【0040】
特に、図11から分かる通り、このようにして、角度を維持した形での同期動作を保証するように、両方の列11,12の全てのフライヤー13を互いに機械的に連結する個々の歯付ベルト28,28’を含む歯付ベルト用駆動部全体が実現される。この実施例では、列12の7番目毎のフライヤー13が、専用の電気駆動モーター22によって駆動され、これらの電気モーターは、既に前に触れた通り、全て同じ形に構成されており、図20〜23に詳しく図示されている。更に、この発明の目的に適うこととして、これらのモーターは、特に、周波数制御により、電気的に同期している。
【0041】
ボビン用スピンドル15の駆動部は、フライヤー13の駆動部を実現しているのと同じ原理にもとづき構成されている。ボビンレール14には、同じ性能に設計された電気駆動モーター32が、規則的な間隔で取り付けられている。これらの駆動モーター32は、駆動モーター22と同じであり、図20〜23に詳しく図示されており、そこでは、符号10又は10’で表示されている。
【0042】
駆動モーター32は、ベルト駆動部を介して、列12のボビン用スピンドル15を直接駆動する。そのために、電気モーター32の各々は、(図25〜28で符号24により表示された)そのモーターシャフト上に、回転しない形で歯付ベルト用プーリー33を備えており、そのプーリーは、歯付ベルト34を介して、ボビン用スピンドル15と回転しない形で接続されたベルト用プーリー35を駆動する。同じボビン用スピンドル15上には、別の歯付ベルト用プーリー37が回転しない形で取り付けられており、歯付ベルト38が、このボビン用スピンドル15上に相応に回転しない形で配置された歯付ベルト用プーリー39に巻き付いているので、このプーリーは、歯付ベルト38を介して、対向する列11の二つのボビン用スピンドル15を一緒に駆動する。図11にもとづき、フライヤー13の駆動に関して説明した通り、これらのベルト駆動部37,38,39によって、隣接するトリプルグループに対する駆動が行われる。列11のボビン用スピンドル15は、それぞれ上下に配置された二つの歯付ベルト用プーリー38,39’を備えており、歯付ベルト用プーリー39’の周りには、それぞれ隣接するトリプルグループに案内された歯付ベルト38’が通っている。このようにして、ボビン用スピンドル15に対しても、規則的な間隔を開けた電気モーター32によって、駆動エネルギーを導入する、切れ目の無い全体的なベルト駆動が実現される。
【0043】
モーター32は、ボビンレール14上に取り付けられているので、ボビンレールは、駆動によって妨げられること無く、図11に図示した動作位置から図12に図示したドッフィング位置に難なく旋回させるとともに、再び逆に旋回させることができる。個々のボビン用スピンドル15の駆動は、図13と同様に、能動的に同期されている。この場合でも、この発明の目的に適うこととして、駆動モーター32間における電気的な同期化を実現する。そのために、これらの駆動モーター32の電気的な回転数制御を更に行って、それらの回転数をボビン20の充填度合いに適合させる。ここで、多くの場合、常にフライヤー13のための複数の駆動モーター22とボビン用スピンドル15のための複数の駆動モーター32とを配備していることに留意されたい。しかし、短いフライヤー部でも、ボビン用スピンドル15のための駆動モーター32だけで十分である場合も有る。
【0044】
駆動モーターは、図25〜30に詳しく図示されている。そこでは、常に符号10又は10’でモーターを表示している。これらのモーターによって、広い回転数範囲に渡って90%の効率を達成することができるとともに、モーターを良好に制御することが可能である。
【0045】
ここで、この発明による粗紡ボビンを備えたリング紡績機に給糸するための装置について述べる。
【0046】
図14では、三つのボビン列3,4及び5が同じ水平面内に配置されている。これらのボビン列には、粗紡ボビン1,1’及び1''が吊り下げられており、それらのスライバー2,2’,2''が、ガイド部材7,8,9,10を介して、詳しく図示されていないリング紡績機の模式的に図示されたドラフト装置11のスライバーガイド漏斗12に延びている。
【0047】
図14から分かる通り、スライバー2,2’及び2''用ガイド部材7,8,9及び10は、スライバーの動きによって妨げられること無く、ボビン列3,4及び5の各々をレール21,22,23に沿って運び入れたり、運び出したりすることができるように配置されている。
【0048】
吊下げ用ホルダー27,28,29によって対応する粗紡ボビン1,1’及び1''を固定したローラー24,25,26がレール21,22及び23上を動く。
【0049】
図14から分かる通り、ガイド部材7と9は、粗紡ボビン1’のスライバー2を先導する役割を果たし、ガイド部材8と10は、対応するスライバーガイド漏斗12にスライバー2’と2''を先導する役割を果たす。これらの配置は、所要スペースが小さいことを特徴とする。
【0050】
図15による実施構成では、ボビン列4と5の間の隙間に有るガイド部材8’だけが配備されている。この実施構成では、ボビン列3の粗紡ボビン1のスライバー2が、対応するスライバーガイド漏斗12に直接延びており、この漏斗が、それによりガイド部材の機能を果たしている。この場合、ボビン1は、ボビン1''から更に引き離さなければならない。そうすることによって生じる所要スペースの拡大は、ボビン列3のスライバー2に対するガイド部材の廃止によって埋め合わされる。
【0051】
ガイド部材8’を介したスライバー2’と2''の機能的に正しい手動による装入を簡単化するために、図15による実施構成では、ガイド部材8’を旋回アーム20上に配置することができる。この旋回アーム20は、ボビン列5の下に配備された回転の中心39の周りを、例えば、反時計回りに下方領域8''に旋回することができる。こうすることによって、ガイド部材8’に対して良好にアクセス可能であることと、それにより対応するスライバー2’と2''を良好に装入可能であることとが実現される。この作業プロセスの実行後に、旋回アーム20をその動作位置に、即ち、図15に図示した上方の位置に再び旋回させて、その結果全体的な構成が、再び良く機能するものとなる。
【0052】
図16による実施例では、二つのボビン列4’と5’が水平面内に配置されており、それに対して、第三のボビン列3’が、その下の別の水平面内に置かれている。対応するスライバー2,2’及び2''を当該のスライバーガイド漏斗12に案内して、個々のボビン列3’,4’,5’を互いに妨げ合うこと無く運び入れたり、運び出したりすることができるように、又もやガイド部材7,8,9,10が配備されている。この配置は、特に、幅に関する所要スペースが小さいことを特徴とするが、レール21がボビン列4’と5’のレールと異なる高さとする必要が有る。
【0053】
この場合、動作フローは、動作しているボビン列のボビンが終了したら、終了したスライバー2,2’,2''は、ボビンを一杯にして運び込まれた別のボビン列のスライバーと取り換えられ、それにより、そのボビン列が、終了したボビン列と置き換わる一方、そこで、終了したボビン列は、スリーブが空となったボビン列として運び出されて、ボビンを一杯にした別のボビン列として運び込まれ、これらの交換プロセスは、全てのボビン列の間で順番に繰り返される。ここで、動作しているボビン列が空となるタイミングをずらすことができる。図14〜16に図示された実施例では、例えば、ボビン列5又は5’が、最も頻繁に空となり、その結果空となった後、そのボビン列5又は5’を動作領域から運び出して、一杯の粗紡ボビン1’を備えた新しいボビン列5と取り換える。
【0054】
図15による実施例では、ボビン列4と5の間のガイド部材8’は、それぞれ旋回アーム20に固定されている。
【0055】
他方において、この装置の別の実施形態では、望遠鏡の形に構成されたバーに対応するガイド部材を配置する手法も有る。図17では、下方領域に取っ手19が有るバー13に、そのようなガイド部材7を固定している。このバー13は、シリンダ14内を動くピストン棒15と接続されており、そのシリンダ内には、スプリング16が有る。取っ手19を引っ張ると、フックの形に構成されたガイド部材7’を下方に動作位置から対応するスライバー用の装入位置に動かすことができ、その場合、模式的に図示した逆止め弁17を介してシリンダ14内に圧力媒体が吸入される。対応するスライバーの装入後、取っ手19は、作業員により解放され、その場合、スプリング16が、バー13を上方にガイド部材7の動作位置に動かして、圧力媒体が、模式的に図示したスロットル18を介して再びピストン14から出て行く。この構造的な実現形態によっても、スライバーをガイド部材7に機能的に正しく装入する場合の作業員の動作を軽減することが保証される。
【0056】
図18は、図14と16の左下に示された位置9又は9’への配置のために、リング紡績機の上に吊り下げて保持されたバー13上に単に配置されたガイド部材9又は9’の実施構成を図示している。図16の実施構成では、下方のガイド部材9,9’は、終了したスライバーの端がドラフト機構1上に落下するのを防止する役目も有する。この実施構成では、図17にもとづくガイド部材7’が、前記の機能を果たすことができるように、上方のフック形状の領域40を有する。
【0057】
図19には、三つのボビン列を交換する際の動作フローを動作フェーズVII 〜XII により平面図で模式的に図示している。図から分かる通り、(図14〜16によるボビン列3と同様の)ボビン列Cが空となり、その結果ここではスリーブ8が出現している。このボビン列Cは、矢印方向に運び出される。(図14〜16によるボビン列4と5と同様の)ボビン列AとBは、リング紡績機のスライバーガイド漏斗12にスライバーを供給している。
【0058】
(図示されていない)動作位置IIにおいて、ボビン列Cは、一杯の粗紡ボビンと取り換えられ、ボビン列Aは、ほぼ空となったスリーブ6''から成り、ボビン列Bは、半分空となっている。この場合、明らかに、ボビン列AとBの当該のスライバーは、スライバーガイド漏斗12に対して動作位置1とは異なる傾斜位置を取る。
【0059】
(図示されていない)動作位置III において、ボビン列Aは、空となり、その結果ボビン列Aのスリーブ6は運び出される。ここで、ボビン列Cの当該のスライバーが、対応するスライバーガイド漏斗12に装入され、(図示されていない)動作位置IVでは、ボビン列Aは、再び一杯の粗紡ボビンを装着される。この動作位置では、ボビン列8のスリーブ6''は、空になる直前であり、(図示されていない)動作位置V とVIにおいて、これらのスリーブ6''は、一杯の粗紡ボビンと取り換えられて、これらの位置では、ボビン列AとBが、対応するスライバーをスライバーガイド漏斗に案内する。
【0060】
図から分かる通り、スライバーガイド漏斗12の位置a,b,a’,b’又はa'',b''に対するボビン列A,B及びCのずれが、それぞれ+x又は−xの大きさで示されており、スライバーガイド漏斗の位置に対する終了するスライバーの有利な傾斜位置を常に確保している。動作位置I では、ボビン列Aのスライバーが、それぞれ位置a,a’又はa''でガイド漏斗12内を通る一方、動作位置V では、位置b,b’,b''で通されており、その場合、この位置では、ボビン列Cは、開きa,a’,a''を持つ形で動作しており、ボビン列Bのスリーブ6''の交換が行われる。
【0061】
動作位置VII では、ボビン列Bは、a−xの大きさだけずれており、ボビン列AとBは、スライバーを供給するのに対して、ボビン列Cのスリーブ6’は、空となっており、動作位置VIIIで一杯の粗紡ボビンと取り換えられる。動作位置IXとX では、ボビン列Aが空となり、一杯の粗紡ボビンと取り換えられ、動作位置XIとXII では、又もや一杯又は半分の粗紡ボビンのスライバーの装入角を小さくするために、ボビン列Aと粗紡ボビンのずれが、a−xの大きさとなっている。
【0062】
図14〜19の実施例では、それぞれ三つのボビン列が採用されている。それに代わって、図20と21にもとづき四つのボビン列30,31,32,33を配備する実施形態も有る。図20では、これらのボビン列が、一つの水平面内に有り、又もやガイド部材7と8又は9と10が配備されている。この場合も、図から分かる通り、動作しているボビン列30〜33の空となるタイミングをずらすことが行われており、図20に図示された位置では、ボビン列31がほぼ空となっている。
【0063】
図21にもとづき、それぞれ二つのボビン列30と31又は32’と33’を互いに上下に配置して、相応にガイド部材を介して図示されていないリング紡績機のドラフト機構11の入口前のガイド漏斗12に案内する実施形態も有る。
【0064】
図22〜24には、一杯の粗紡ボビンをリング紡績機の動作位置に運び込むか、或いは空のスリーブを運び出すための運搬機構を図示している。この場合、図から分かる通り、レール36は、高さを調整することができるレール区間35を介して、レール34と接続されており、このレール区間は、回転の中心38の周りを回転可能であり、ピストンシリンダユニット37によって作動可能である。一杯の粗紡ボビンは、先ずは図21のレール21’上に有り、必要な場合に、レール34とレール36に対する接続部を構成する高さ調整可能なレール区間35とを経由して、リング紡績機の上の動作位置に運搬することができる。この実施形態は、ボビン列が、クリール内で異なる高さに配置されている場合に得られる。この場合、運び込み及び運び出し用レールの標準的な高さから異なる高さに配置されたレールへの上昇及び/又は下降区間をクリール内に配備しなければならない。この場合、図14〜16による実施構成にもとづく高さを調整することが可能なレール区間35を採用する手法が有る。何れの場合にも、自動的な運搬機構が得られ、ボビン列に対して、常に正しい時点で一杯の粗紡ボビンを運び込むとともに、空となったスリーブを運び出すことが、制御機器によって保証されている。
【0065】
図示した運搬機構は、電気モーターによって駆動される。駆動モーターは、図25〜30に詳しく図示されている。そこでは、常に符号10又は10’でモーターを表示している。これらのモーターによって、広い回転数範囲に渡って90%の効率を達成することができるとともに、モーターを良好に制御することが可能である。
【0066】
図25には、この発明による電気モーターの実施例が図示されており、その全体を符号10で表示している。この電気モーター10は、基本的にモーターと発電機の両方の役割を果たすことができる、即ち、「電気機械」とさえ看做すことができるということを前もって留意されたい。電気モーター10は、有利には、軸方向に対して相対的に短い構造の筐体12を有し、この筐体は、比較的大きな直径の円盤状の二つの筐体正面壁面14a,14bと、実質的に比較的小さい長さの円筒状のリングとして形成された独自の筐体周囲壁面16とから構成されている。筐体正面壁面14a,14bと筐体周囲壁面16は、図示されていないねじ又はその他の固定手段によって取り外し可能な形で互いに接続されており、筐体周囲壁面16は、モーター10の取り付けと取り外しを容易にするために、筐体の縦方向の中心軸に沿って延びる分割面で二つの互いにねじ止め可能な、或いは別の手法で互いに接続することが可能な周囲壁面の半分体に分割することもできる。
【0067】
正面壁面14a,14bには、それぞれ中心にラジアル軸受22用軸受収容部20が形成されており、その中に筐体正面壁面14aを貫通するシャフト24が回転可能な形で軸支されている。ローターディスク26a,26bの半径方向に対して外側に有る領域には、円周方向に対して順番に均等な角度間隔で並んだ永久磁石27が保持されており、その永久磁石の内側を向いた、即ち、それぞれ対向するローターディスク26a,26bの方を向いた磁極面は、円周方向に対して順番に並んだ相異なる極性を有する。両方のローターディスクの永久磁石27の軸方向に対して対向する磁極面も、相異なる極性を有する。永久磁石27は、ローターディスク26a,26bの窪み内に保持されており、円周方向に対して順番に並んだ各永久磁石27は、それらのコイルと反対側を向いた正面と、磁界を十分に閉じ込める、強磁性又は軟磁性材料から成るヨーク27aとの繋がりによって、U字形磁石として互いに接続されている。
【0068】
筐体周囲壁面16の内壁には、それぞれ一つ以上の導線から成るコイル巻線30をコイルコア32に巻き付けた電磁石部品28が、同じく均等な角度間隔にずらして配置されている。コイル巻線30の導線の終端は、電子制御機器と繋がっており、この電子制御機器は、電流源から制御機器に供給される電流を制御する形でコイル30に供給して、電磁石部品28内で回転磁界を生成し、その回転磁界が、ローターディスク26a,26b上に配置された永久磁石27との相互作用により、筐体12に対するローターとそのためシャフト24の相対的な回転を引き起こすようにしている。即ち、ここで言及した図示されていない電子制御と関連して見ると、図25による電気機械は、直流電源により駆動することが可能な軸方向磁界によるブラシレスの電気モーターである。
【0069】
逆にシャフト24が駆動される場合、ローターディスク26a,26bと共に回転する永久磁石27によって、電磁石部品28内に回転電界が生成され、その回転磁界が、電磁石部品28のコイル30の終端で取り出すことが可能であり、好適な整流器回路によって直流として活用することができる。それに代わって、相応の電子制御機器によって、回転電界を3相交流又は交流に変換することも可能である。
【0070】
図26には、この発明による電気モーター又は電気機械の実施例を全体として符号10’で表示して図示しており、その性能は、二列の電磁石部品28をローターシャフトの縦方向に対して互いに間隔を開けて筐体12の内部に配置することによって、直径を拡大すること無く向上されている。ローターは、電磁石部品28のコイルコアの反対方向を向いた外側正面の前に案内された二つの外側のローターディスク26a,26bの他に、二列の電磁石部品28間の隙間に案内された追加の第三のローターディスク26cを有する。この中間のローターディスク26cには、永久磁石27が組み込まれている。このようにして、中間のローターディスク26c内の永久磁石27の磁極面と電磁石部品28のコイルコア32の正面の間の空隙を小さく構成して、それにより漏れ磁界による損失を防止することができる。この場合も、筐体周囲壁面16は、又もや組み立てに関する理由から、中間の面に沿って分割することができる。軸方向に対してずらして配置された第二の列の電磁石部品28と追加的な中間のローターディスク26cの配置から見ると、この電気モーターは、機能的には前記の図25と関連して述べた電気機械に相当し、そのため電気モーター10’の構成に関して、その他の点では、電気モーター10の前記の記述を参照すれば十分であり、特に、図面内の両方の機械の機能的に同じ構成要素には同じ符号を付与している。
【0071】
一つ以上の更なる列の電磁石部品を軸方向に対してずらして配置し、そして、又もやそれらの間にそれぞれ永久磁石を備えた追加のローターディスクを配置することによって、直径を拡大すること無く性能を更に向上させることが可能であることは明らかである。
【0072】
図25に図示した電気機械10の図27に模式的に図示した断面から、(図示した例では全体で24個の)電磁石部品28が、筐体12の筐体周囲壁面16に渡り円周方向に対して均等に配分して互いにずらして配置されていることが分かる。シャフト24は、前述した通り、そのシャフト上に回転しない形で保持されたローターを支えており、このローターは、更に図28と29にも別に図示されており、両方の互いに間隔を開けて、半径方向に対して筐体周囲壁面16の近傍にまで拡がる非磁性材料から成るローターディスク26a,26bを有し、これらのローターディスク内には、円周方向に対して順番に均等な角度間隔に並べて保持された永久磁石27が、詳しくは、図示した例では、全部で12個の永久磁石が配置されており、その内側の、即ち、それぞれ対向するローターディスク26b,26aの方を向いた磁極面が、円周方向に対して順番に並んだ相異なる極性を有する。両方のローターディスク26a,26bの永久磁石27の軸方向に対して対向する磁極面も、相異なる極性を有する。図示した実施例では、円周方向に対して、永久磁石の各磁極面が、円周方向に対して順番に並んだ電磁石部品のコイルコア32の二つの磁極面に渡って拡がっている。
【0073】
電磁石部品のコイル巻線30の導線の図示されていない終端は、筐体から引き出されて、次に、好適な手法で既に触れた電子制御機器と繋がっており、その電子制御機器は、電流源から供給される電流を制御して電磁石部品のコイルに供給し、そのコイルが、回転磁界を生成して、その回転磁界が、ローターディスク26a,26b上に配置された永久磁石との相互作用により、モーター10とそのためシャフト24の回転を引き起こすようになっている。
【0074】
ローターディスク26a,26bは、それぞれハブ本体36(図27〜29)の外側正面上に配置されており、そこから、ローターディスク26a,26bの間の隙間内に半径方向の壁面38が張り出しており、その半径方向の拡がりは、筐体周囲壁面16から半径方向に対して内側に突き出た電磁石部品28が、ハブ本体36から張り出した半径方向の壁面38の半径方向に対して外側の端部と衝突しない形で、ローターディスク26a,26b間の隙間を半径方向に更に入ることができるように選定される。ハブ本体36の円周方向に順番に並んだ二つの半径方向の壁面38の間には、それぞれローターディスク26a,26bの互いに逆向きの内面上に固定された半径方向の壁面38’が更に配備されており、それによって、内側をハブ本体36により閉鎖されるとともに、側方をローターディスク26a又は26bにより閉鎖された、円周方向に対して順番に並んだ空間40の列を形成している。両方のローターディスク26aと26b内において、ハブ本体36の直ぐ上には、空間40内に延びる内部貫通開口部46が設けられている。即ち、ローターが回転した際に、空気が、これらの貫通開口部46を通して、筐体内部から空間40内に溢れ出して、そこで、回転するローターの遠心力により半径方向に対して外側に加速される。そして、この半径方向に対して外側に流れた空気は、空間40から流れ出で、筐体12の周囲壁面16からローターディスク26a,26b間の隙間に突き出た電磁石部品に当たって、これらの部品間の隙間を通り抜けるとともに、それらの周囲を還流し、次にローターディスクの円周面を経由して、再びローターディスク26a,26bと筐体正面壁面14a,14b間の隙間に溢れ出て行く。即ち、ハブ本体、半径方向の壁面38と38’及びローターディスク26a,26bから構成されるローターは、同時に、筐体内に閉じ込められた空気又は特別な場合そこに取り込まれた充填ガスの強制的な循環フローを引き起こす送風機の羽根車となる。
【0075】
強制的な循環フローの温度が、周囲温度を上回って上昇すると直ぐに、筐体、即ち、筐体周囲壁面16及び筐体正面壁面14aと14bを介して、熱が外界に排出される。筐体の面にフィンを設けることによって、筐体内部の強制的な循環フローから筐体への熱伝導と筐体から外界への放熱の両方を促進することができる。筐体正面壁面14aと14bにおいて、ローターディスク26a,26bの貫通開口部46とほぼ位置を合わせて空気の入口を設けるとともに、筐体周囲壁面16において、電磁石部品28間の領域に持ち込まれた外気用の排出口を設けた場合、筐体内部の強制的な循環フローの代わりに、外気による冷却を行うこともできる。
【0076】
図30には、電磁石部品の特別な実施形態の電磁石部品28の回路を模式的に図示しており、そのコイルコアは、巻き方を逆向きにして上下に巻き付けた二つのコイル巻線30aと30bを装着している。両方のコイル巻線30a,30bの終端が、同じ電流を通す導線と繋がっている一方、両方のコイル巻線の別の終端が、それぞれ電子制御ユニットECに延びる別の導線と繋がっており、この別の導線を介して、第二の導線を、第一のコイル巻線30a又は第二のコイル巻線30bに選択的に切り替えることができる。
【0077】
図30に示したコイル巻線の図面に関して、コイル巻線30aは、その下に有るコイル巻線30bの上方部分を図示することができるように、この図では半分だけ図示されていることを更に指摘しておきたい。実際には、コイル巻線30aは、コイルコア32の全長に渡って拡がっている。そのような場合、転極式差動巻線とも称される。
【0078】
この発明の考えの範囲内において、ここで述べた電気機械10又は10’の実施例の変化形態及び改善構成を実現することが可能であることは明らかである。
【0079】
以上に代わって、電気モーターとして電気機械10が動作する場合、この明細書で前提条件としたシャフト24による回転駆動の代わりに、好適なフランジを介して、固定された部品にシャフト24を取り付けることができる。その場合、モーターに電流を印加すると、筐体12が回転することとなる。この実施形態では、図5と6による個別スピンドル駆動部を備えたリング紡績機において、スピンドルに直接電気機械を非常に良好に取り付けることができる。そして、この発明の目的に適うこととして、この場合勿論筐体12と一緒に回転する電磁石部品28を擦り接点又はブラシを介した電流で駆動する必要がないようにするために、永久磁石27と電磁石部品28の配置を置き換える、即ち、その場合には、固定されたシャフト上に回転できない形で保持されたローター内に電磁石部品を配置する一方、筐体の内面、即ち、筐体正面壁面14a,14bの内面上に永久磁石27を配置する。その場合、実質的に電気機械10を運動力学的に逆転することとなる。そして、電磁石部品への電流供給は、シャフトに固定的に敷設された導線を介して行われる。
【0080】
例えば、筐体に対する、当業者に周知の微々たる変更により、前に残りの図1〜4と図7〜24で詳しく説明した繊維機械に対して、そのような電気モーターを用いることが可能である。
【0081】
同様に、この電気モーターを、特許文献1により周知のような昇降用伝動機構に用いることが可能である。
【0082】
ここでは図示されていない、或いは記載されていない別の周知の繊維機械、例えば、所謂開放形紡糸装置に、この電気モーターを用いることも可能である。そのような装置は、例えば、特許文献2に記載されている。
【0083】
更に、繊維機械の交差して巻いたボビンを取り外すための装置に、この電気モーターを用いることが可能である。そのような装置は、例えば、特許文献3に記載されている。
【0084】
例えば、特許文献4に有るような加撚用スピンドルや、例えば、特許文献5に記載されたような捩じってテクスチャード加工した糸を製造する装置を駆動するために、この電気モーターを用いることも可能である。
【0085】
更に、繊維機械の所謂ゴデットユニット、紡糸前にプラスチック溶剤を混合するための混合機、又は押出し成形機の駆動部に、この電気モーターを用いることが可能である。そのような装置は、例えば、特許文献6〜8に記載されている。例えば、特許文献9により周知のような、捲縮させた糸を製造するための装置に対しても、同じことが言える。
【0086】
ここに挙げた特許文献の内容は、何れにせよ、この発明の構成要素である。
【0087】
当然のことながら、そのような電気モーターを織機、刺繍機及びそれら以外の繊維機械に用いることも可能である。
【0088】
繊維機械に電流を供給する役割を果たす発電機として、図25〜30に図示した電気機械を使用することに関しても、同じこと言える。
【0089】
この発明は、何れにせよ、全ての繊維機械において、図25〜30に図示した電気機械を電気モーター及び/又は発電機として用いることを含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】リング紡績機のドラフト機構
【図2】リング紡績機のドラフト機構
【図3】リング紡績機のドラフト機構
【図4】リング紡績機のドラフト機構
【図5】周波数制御式電気モーターによるスピンドル駆動部を備えたリング紡績機の模式的なブロック接続図
【図6】周波数制御式電気モーターによるスピンドルを備えたリング紡績機を模式的に図示した側面図
【図7】多数のスピンドル用タンゼンシャルベルト駆動部を備えたリング紡績機のタンゼンシャルベルトの進路の見取図
【図8】図7のタンゼンシャルベルトの方向転換位置の平面図
【図9】図7のリターンローラーを調整するための機器を備えたスピンドルレールの横断面図
【図10】図9のスピンドルレールの平面図
【図11】粗紡機(フライヤー装置)において、付属する駆動部を動作位置に置いたフライヤーレールとボビンレールを機械の縦方向から見た図
【図12】所謂、ドッフィング位置での図11の実施構成に対応する図
【図13】図11でフライヤーレールとフライヤーの駆動部を上から見た図
【図14】粗紡ボビンを備えたリング紡績機への給糸装置において、リング紡績機のドラフト機構上の三つのボビン列の模式的な側面図
【図15】図14と別の実現形態の図
【図16】図14において、粗紡ボビンの高さをずらした別の実現形態の図
【図17】図14において、高さ方向に動くガイド部材の模式的な側面図
【図18】図14において、ガイド部材の別の実現形態の側面図
【図19】図14において、三つのボビン列の各々に対応するスライバーガイド漏斗に対してスピンドルゲージ分だけ調整する手法の模式図
【図20】四つのボビン列を並べて配置した別の実現形態の図
【図21】それぞれ二つのボビン列を上下に配置した更に別の実現形態の図
【図22】ボビン列の運搬装置の模式的な側面図
【図23】切替器の模式的な側面図
【図24】図23の実施構成の平面図
【図25】前記の繊維機械と繊維機械部品又は繊維機械上及び/又は繊維機械間の装置用電気モーターの詳細及び実施形態に関する、一連の電磁石部品と二つの外側のローターディスクとを備えた電気モーターの第一の実施例のローターシャフトの回転軸に沿った縦断面図
【図26】縦方向に互いに間隔を開けた二列の電磁石部品と二列の電磁石部品間の中央に配備された追加のローターディスクとを備えた第二の実施例の図25の断面に対応する中心の縦断面図
【図27】図25で矢印3−3の方向に沿って見た図25の電気モーターの断面図
【図28】図25〜27に図示した電気モーターのローターの図27に対応する断面における断面図
【図29】図27で矢印5−5の方向に沿って見たローターの断面図
【図30】図25において、コイルコア上に取り付けられた、作用方向が逆である二つの別個のコイル巻線を電子制御機器によって選択的に駆動可能である、即ち、極性を選択的に切り替えることが可能な特別な実施形態での前記の電気モーターで採用されている電磁石部品の模式的な接続図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの電気モーターを備えた繊維機械において、
電気モーター(図25〜30;符号10;10’)は、ローターシャフト(24)が筐体(12)から引き出された、筐体(12)内で回転可能な形で軸支されたローター(24)と、各コイルコア(32)に一つ以上の導線から成るコイル巻線(30)を装着した、筐体内でローターの回転軸から間隔を開けて、均等な角度間隔で位置を固定して配置された多くの電磁石部品(28)と、均等な角度間隔で配置された、各磁極面をコイルコア(32)の正面と対向する方向に向けるともに、各極性を円周方向に対して順番に交互に並べた、回転しない形でローター内又はローター上に保持された永久磁石(27)とを備えており、
電磁石部品の対向する各正面が、互いに間隔を開けてローターシャフトの回転軸に対して直角に延びる二つの面内に有るように、電磁石部品(28)のコイルコア(32)が、筐体内部でローターシャフト(24)の回転軸に対して平行に配置されるとともに、コイル巻線(30)を構成する、個々の電磁石部品(28)の電気導線の終端が、電気又は電子制御機器を介して、少なくとも二つの電気端子に相互接続されており、
ローターは、半径方向に対してコイルコアの正面前まで延びる少なくとも二つの外側のローターディスク(26a,26b,26c)を有し、それらのローターディスク内では、永久磁石(27)が、それらの磁極面をそれぞれ対応するコイルコア正面の方向を向けて保持されており、
円周方向に順番に並んだ、コイルの方を向いた各端部に相異なる極性の磁極面を備えた、対向する外側の両方のローターディスク(26a,26b)内に配備された永久磁石(27)の対を成す脚が、それぞれ磁極面と反対側を向いた端部領域において、磁界を十分に閉じ込める、軟磁性又は強磁性材料から成る各ヨーク(27a)によって互いに接続されており、
ローターディスク(26a,26b)は、半径方向に延びる壁面(38;38’)により互いに接続され、これらの壁面によって、ローターディスク間の空所が、円周方向に対して互いにずれた、電磁石部品(28)の方に開いた一定数の空間(40)として形成されており、
ローターディスク(26a,26b)内において、その半径方向に対して内側の各領域に、ローターの空間(40)が、筐体内部を接続する半径方向に対して内側の貫通開口部(46)を備えている、
ことを特徴とする繊維機械。
【請求項2】
当該の電気モーターが、少なくとも一つのスピンドル又はボビンを駆動する役割を果たす(図5,6;7〜10;11〜13)ことを特徴とする請求項1に記載の繊維機械、特に、リング紡績機又は粗紡機。
【請求項3】
少なくとも一つのタンゼンシャルベルトによる駆動が行われる(図7〜10,11〜13)ことを特徴とする請求項2に記載の繊維機械。
【請求項4】
請求項1に記載の少なくとも一つの電気モーターが、ドラフト機構の少なくとも一つの部品を駆動するために配備されている(図1〜4)ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか一つに記載の繊維機械。
【請求項5】
複数の電気モーターが、粗紡機のフライヤー用のグループ式駆動部として配備されている(図11〜13)ことを特徴とする請求項2に記載の繊維機械。
【請求項6】
請求項1に記載の少なくとも一つの電気モーターを備えた装置を用いて、少なくとも一つの別の繊維機械にボビン及び/又はスリーブを運搬する(図14〜24)繊維機械。
【請求項7】
当該の電気モーターが、ボビン及び/又はスリーブを運搬することができる少なくとも一つの吊り下げ式トロリーコンベヤ装置を駆動するために配備されている(図14〜24)ことを特徴とする請求項6に記載の繊維機械。
【請求項8】
当該の電気モーターが必要とする電気エネルギーを、当該の電気モーターと同様に構成された発電機により生成することを特徴とする請求項1から7までのいずれか一つに記載の繊維機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公表番号】特表2008−518572(P2008−518572A)
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−537193(P2007−537193)
【出願日】平成17年10月19日(2005.10.19)
【国際出願番号】PCT/EP2005/011217
【国際公開番号】WO2006/045500
【国際公開日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【出願人】(504011069)ザウラー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンディトゲゼルシャフト (17)
【Fターム(参考)】